JP4755100B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル関し、PDP駆動時における放電維持電圧等の低減ならびにPDPの長寿命化に関わるものである。
薄型表示デバイスの一つとしてプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記す。)があり、PDPには直流型(DC型)と交流型(AC型)とがあるが、大型化の面からAC型PDPが高い技術的ポテンシャルを持ち、その中でも特に寿命特性の面から面放電型PDPが脚光を浴びている。
1.PDPの構造
面放電AC型PDPの構成について図11を用いて説明すると、面放電AC型PDPでは、前面板702と背面板703とが、放電空間を挟んで対峙する構成となっている。
図11に示すように、前面板702は、ガラス基板710の放電空間側主面に、走査(スキャン)電極705および維持(サステイン)電極706で構成される表示電極対704と、誘電体層707と、保護膜708とが順次積層され、走査電極705および維持電極706が、50[μm]〜100[μm]の間隙Dを挟んで対向配置され、走査電極705および維持電極706の各々が、透明電極755,756とバス電極709とで構成されてなる。
当該透明電極755,756の各主面には、細幅でかつその膜厚が5〜6[μm]に設定された金属製のバス電極709が配されている。バス電極709は、例えば、Agペーストを印刷塗布しながら積層し、これを焼成する厚膜プロセスを経て設けられている。
誘電体層707は、鉛系ガラス材料を主成分とする低融点ガラスペーストが印刷法によって塗布された後焼成される厚膜プロセスを経て形成されたものであり、その膜厚が約40[μm]に設定されている。
誘電体層707の材料に用いられた鉛系ガラス材料では、例えば、比誘電率εが約13になっている。
保護膜708は、その膜厚が数百[nm]に設定され、電気絶縁性の高いMgOを主成分とする。
上記の一つの表示電極対704と、背面板703を構成する一本のデータ電極712とが立体交差する領域を放電セルと呼び、図11に示した領域が放電セルに該当する。
PDPの画像表示において直接的に寄与するのは、表示電極対704であり、データ電極712は画像表示単位である放電セルを選択するための電極であって、画像表示における発光には直接寄与しない。
画像表示単位である放電セルが複数個マトリクス状に配されてPDPとなる。PDPに、公知の駆動回路や制御回路などが備えられてPDP装置となる。
2.PDPの駆動方法
上記のPDPを、3つの動作期間、すなわち(1)全表示セルを初期化状態にする初期化期間、(2)各放電セルをアドレスし、各セルへ入力データに対応した表示状態を選択・入力していくデータ書き込み期間、(3)表示状態にある放電セルを表示発光させる維持放電期間、から構成されるアドレス・表示分離駆動方式により駆動表示させる。
上記(3)の維持放電期間において、上記(2)の書き込み期間にて入力データに対応して壁電荷が形成された放電セルで、走査電極705および維持電極706のそれぞれに電極電圧パルス約200[V]の矩形波電圧を互いに位相が異なるように印加する。すなわち上記一対をなす表示電極間に交流電圧を印加することにより、表示状態が書き込まれた放電セルで、電圧極性が変化するたびにパルス放電を発生させる。
上記維持放電によりキセノンが励起され、励起キセノンから紫外光が放射され、当該紫外光が蛍光体層715によって可視光に変換されて画像表示させる。
しかしながら、従来のPDPでは、既述したようにバス電極709および誘電体層707が焼成工程を含む厚膜プロセスを経て形成されたものであり、当該焼成工程は500〜600[℃]の高温プロセスであり、焼成後のバス電極709に、ペースト中に含まれるバインダー焼成物が残留することがある。
そのため、誘電体層707の焼成時においてバス電極709と誘電体層707との接触部分に気泡が発生しやすく、当該気泡発生領域に対応する誘電体層707の領域では、他の誘電体層707の領域とくらべて厚みが薄くなる。また、そもそも焼成物は密度が疎であることから、誘電体層707は絶縁耐圧が約2.5×10[V/cm]と小さく、したがって、絶縁耐圧の低い誘電体層707において厚みの薄い領域が発生することとなり、PDPにおける誘電体層707の耐電圧は低い。すると、上述したPDP動作期間のうち初期化期間における高電圧印加時などに誘電体層707にて絶縁破壊が発生しやすい。
したがって、従来のPDPでは、誘電体層707の耐電圧を向上させるために誘電体層707の膜厚を40[μm]と厚く設定する必要があり、その結果、放電開始電圧、放電維持電圧を高く設定する必要が生じ、発光効率の向上は困難であるという問題があった。
かかる問題に対し、Cr、Cuを真空蒸着で2重に積層した電極上に直接被覆したAlからなる第1層とSiOを80%含むガラスからなる第2層とAlからなる第3層とが順に真空蒸着法あるいはスパッタリング法によって積層されてなる多層膜構造の誘電体層が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の発明によれば、真空蒸着法あるいはスパッタリング法によって薄膜形成されたAl膜が第1層、第3層として用いられているので、クラック発生がなく、またSiOを80%含むガラスを第2層として用いることにより、薄い膜厚でクラックが発生しない誘電体層を形成することができる。
また、電極の上にCVD法、スパッタ,蒸着の真空プロセスによって形成された金属酸化物からなる下層と、その下層の上に形成された誘電体ガラスからなる上層とからなる誘電体層が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の発明によれば、印刷塗布し焼成されて形成したAg電極上に誘電体層をコートする際に、先ずAg電極の表面を、ZnO,ZrO2,MgO,TiO2,SiO2,Al23,Cr23等の「表面に水酸基を生成する金属酸化物」からなる厚さ0.1〜10[μm]の層をCVD法で被覆し、その上から誘電体ガラスからなる誘電体層をコートすることにより、誘電体層を薄く形成してもPDP駆動時において誘電体層の絶縁破壊を発生しにくくすることができる。
また、このようなPDPでは、その放電開始電圧、維持放電電圧を低減してその消費電力を低減する手段として、上記間隙Dに微細な電極対を配すればよいことが理解されている。
例えば、特許文献3には、走査電極と維持電極とで挟まれた間隙に補助電極(トリガ電極)対を配置し、各補助電極が、各放電セルにおいて、放電セル端部より中央部で広い面積を有するように、その中央部にて翼部を設けたものが開示されている。このように翼部を設けると、翼部どうしに挟まれた間隙にてまず放電が開始されるので、低い維持放電電圧、放電開始電圧でも確実に維持放電が開始され、維持放電時の放電効率を改善することができる。
また、特許文献4では、図12に示すように、放電セル800において、主表示電極対802を構成する走査電極805と維持電極806との対向面に、走査電極805と維持電極806とで挟まれた間隙Gより狭い間隙gを挟んだ副表示電極対801を、主表示電極対802より面積抵抗が高くなるように形成し、かつ印加電圧パルスを高発光効率の短パルスとし、副表示電極対801を構成する各副表示電極間で放電していないときには走査電極805と維持電極806との間で放電せず、各副表示電極間で放電しているときには走査電極805と維持電極806との間で放電するように印加電圧の電圧値を設定するものが開示されている。なお、図12は、PDPの表示電極対の一部を示す要部平面図で、図示しない背面板側から見たものであり、二点鎖線で囲った領域が放電セルに対応している。
上記のように構成し、かつ電圧値を設定することで、放電遅れ時間を制御することができ、放電遅れを低減でき、放電開始電圧を下げても確実に維持放電を開始させることが期待できる。
特開昭55−143754号公報 特開2003−7217号公報 特開2001−236895号公報 特開平04−4542号公報
しかし、特許文献1記載の発明では、耐電圧、放電開始電圧、発光効率に関する当該発明の貢献が全く示されておらず、また、互いに異なる材料による3層を真空蒸着法あるいはスパッタリング法で積層して誘電体層を形成しているため、それぞれの層を形成する際に異なるターゲット材料や異なる成膜条件が必要となり、複雑な薄膜プロセスとなって信頼性よく安定して製造することが困難である。さらにSiOを80(%)含むガラスおよびAlを使って真空蒸着法あるいはスパッタリング法によって形成された誘電体層は依然として密度が低く絶縁耐圧が小さいので、耐電圧を向上させるために誘電体層の膜厚を厚くさせる必要があり、放電セルとして高い放電開始電圧、維持放電電圧が必要となり、発光効率を向上させることは困難であるという問題がある。
また、特許文献2記載の発明では、塗布焼成されたAg電極の上に金属酸化物をCVD法等で形成し、その上に誘電体ガラスからなる誘電体層を形成するとしているので、膜厚の厚いAg電極を覆ってCVD法により金属酸化物が形成され、さらに誘電体層を積層コートし焼成するので気泡などの発生を防ぐことは困難であり、そのうえ、誘電体層を形成する工程として薄膜プロセスおよび印刷工程を採用しているが、これらの工程は大気曝露過程を有するので、誘電体層が不純物ガスを吸着してしまい、信頼性よく安定してPDPを製造することは困難であるという問題がある。
また、上記特許文献1、2記載のいずれの発明においても、保護膜が、薄膜プロセスによって成膜された後、大気曝露過程を経るために、大気中の不純物ガスを吸着するという問題がある。
即ち、保護膜を構成するMgOなどの金属酸化物は、水(HO)や二酸化炭素(CO)などの不純物ガスを吸着して、容易に水酸化化合物や炭酸化合物に変質するという性質があるため、水酸化化合物や炭酸化合物に変質したMgOを主成分とする保護膜を備えたPDPは、本来のMgOを主成分とする保護膜を備えたPDPに比べると、2次電子放出効率が低く、したがって、放電開始電圧が高くなり、かつ耐スパッタ特性が低下してしまうという問題がある。
また、上記特許文献3に記載の発明では、維持放電を確実に開始させるための放電開始電圧が、約180[V]と、依然として高く、PDPへの消費電力低減要求に対して不十分である。
また、放電遅れが低減できれば、放電開始電圧を下げても確実に維持放電を開始させることができるはずであるが、上記特許文献4に記載の発明では、放電遅れを低減できる一方で、副表示電極対801で放電が起きるときに同時に主表示電極対802で放電が起きるように電圧値を設定しているので、結果として、維持放電を発生させるための電圧値を高く設定する必要があり、放電開始電圧が、約180[V]と、高くなり、PDPに要求される消費電力低減要求に対して不十分である。
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、放電開始電圧、放電維持電圧を低下させ、発光効率を向上させることのできるPDP提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のプラズマディスプレイパネルでは、放電空間を挟んで一対の基板を対向配置させ、一方の基板において上記放電空間側主面に複数の表示電極対を延伸配設させ、上記表示電極対は第1電極および第2電極からなり、上記第1電極および上記第2電極のそれぞれが、帯状の透明電極と、上記透明電極の放電空間側主面に設けられ、かつ上記透明電極の短手方向幅よりも狭い幅を有するバス電極とからなり、上記表示電極対を覆うように上記一方の基板の上記放電空間側主面に誘電体層を積層させ、上記誘電体層の上記放電空間側主面に保護膜を積層させたプラズマディスプレイパネルに対し、上記誘電体層に、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下の絶縁耐圧を備えさせた。
本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、基板主面に誘電体層を積層するステップと、上記誘電体層が積層された上記基板を搬送または保管するステップとを含むプラズマディスプレイパネルの製造方法に対し、誘電体層積層ステップから誘電体層積層基板搬送・保管ステップまで、減圧状態を維持させた。
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、基板主面に誘電体層を積層するステップと、上記誘電体層の主面に保護膜を積層するステップと、上記保護膜が積層された上記基板を搬送または保管するステップとを含むプラズマディスプレイパネルの製造方法に対し、保護膜積層ステップから保護膜積層基板搬送・保管ステップまで、減圧状態を維持させた。
また、上記目的を達成するため、本発明のPDPでは、主面に第1電極および第2電極からなる表示電極対を延伸配設した基板を備えさせ、表示電極対の延伸方向に沿って複数の放電セルを配列させた構成を有するPDPに対し、当該第1電極および第2電極のそれぞれを、帯状の基部と、当該基部から当該放電セルごとに他方の基部に向けて突出形成された複数の突出部とで構成させた。
また、本発明のPDPでは、異電極の突出部に臨む突出部辺が、帯状基部の主面に平行な面において、多角形状または曲線状の輪郭で形成された構成とした。
また、本発明のPDPでは、第1電極または第2電極の少なくとも一方において、同電極にて隣り合う突出部を、上記基部からの突出長さを同寸法とし、かつ一対として、一対の突出部を構成する各突出部の先端部分を、基部の主面に平行な面において、多角形状または曲線状の輪郭で形成させたうえで、上記各突出部に以下<1>から<3>のいずれかの特徴を与えた。
<1> 一対の突出部を構成する各突出部の中心線を当該突出部先端よりも先方で互いに交差するように、先端部分を帯状基部の幅方向に対して傾斜させることとした。
<2> 一対の突出部を構成する各突出部どうしの間隙を、上記基部側よりも突出部先端側で狭くなるようにした。
<3> 一対の突出部を構成する各突出部の先端部分を、互いに接近するように屈曲させた。
また、本発明のPDPでは、当該第1電極および第2電極のそれぞれを、帯状の基部と、当該基部から他方の基部に向けて突出形成された突出部とで構成し、当該基部を、バス電極と透明電極とで構成し、当該第1電極の突出部と、第2電極の突出部とを、その先端が、基部の主面に平行な面において、鋭角形状または曲線状の輪郭となるよう、かつ当該バス電極から分岐させ、当該バス電極と同種の材料で、形成させた。
以上のように、本発明のプラズマディスプレイパネルでは、誘電体層が、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下の絶縁耐圧を備えており、従来のPDPにおける誘電体層の絶縁耐圧が約2.5×10[V/cm]であるため、従来のPDPに比べて、誘電体層の耐電圧を高く維持しながら、その膜厚を薄くすることができる。
すると、本発明のPDPでは、従来のPDPに比べて、誘電体層の厚みを薄くでき、したがって、電界強度を向上させることができ、維持放電電圧を低減しても維持放電を発生させやすい。
よって、本発明に係るプラズマディスプレイパネルでは、放電開始電圧、維持放電電圧を低減させ、発光効率を向上させることができる。
本発明のPDPにおいて、誘電体層が化学気相成長法(CVD法)により形成された履歴を有し、Si原子およびO原子を主成分に含んでいれば、従来のPDPに比べて、その密度を容易に向上させ、緻密にし、かつ薄くすることができ、誘電体層の絶縁耐圧を上記範囲に容易に設定することができるので好ましい。
本発明のPDPにおいて、誘電体層が誘導結合プラズマ−化学気相成長法(ICP−CVD法)により形成された履歴を有していれば、従来のPDPに比べて、高速形成可能な誘電体層とすることができ、量産性が高くなって好ましい。
また、誘電体層の比誘電率εが2以上5以下の範囲で、また、誘電体層の膜厚dが1[μm]以上10[μm]以下の範囲で形成されていれば、従来のPDPに比べて誘電体層を薄くしながら耐電圧を維持することができ、誘電体層が従来のPDPに比べて薄いため、透過率を向上させ、かつ基板の反りを低減させることができ、好ましい。
また、誘電体層の比誘電率εと誘電体層の膜厚dとの比(ε/d)が0.1以上0.3以下に設定されれば、静電容量の増大を抑制することができ、維持放電の発生に必要十分な放電電流を超えて過剰な放電電流が流れることを抑制することができるので、発光効率の向上が確実となって好ましい。
上記第1電極および第2電極のそれぞれを、帯状の基部と、当該基部から上記放電セルごとに他方の基部に向けて突出形成された複数の突出部とで構成した場合には、第1電極および第2電極に給電したときに、放電セル内において、複数の突出部にて電位が集中し、従来のPDPに比べて放電空間にて電解強度が向上し、上記効果が大きい。
したがって、かかる場合には、放電の開始しやすい箇所を複数設けることができ、放電セル内において突出部が一対のみのものに比べると、放電空間における電界強度がより向上し、放電を開始させやすくなり、放電開始電圧を下げても、確実に維持放電を開始させることができ、上記効果がさらに大きくなる。
特に、かかる場合には、突出部の配設位置が、上記基部の延伸方向にずれたとしても、突出部が放電セル内で複数設けられているので、放電セル内にて突出部が一対のみのものに比べて、維持放電の確実性が高い。
よってかかる場合には、従来のPDPならびに放電セル内において突出部が一対のみ設けられたPDPに比べて、維持放電を確実に開始させる放電開始電圧、維持放電電圧を低減でき、PDPの消費電力を低減できるので好ましい。
例えば、各放電セル内で、上記第1電極の突出部と、上記第2電極の突出部とを、対向する状態に配させ、対向状態にある2つの突出部の突出部間において、及び隣り合う突出部間において、突出長さが対称的になるように調整した場合や、対向させてなる組が、3組以上配されており、放電セル中央部に位置する組の突出部の突出長さが最も短く、放電セル両端近くに位置する組ほど突出部の突出長さを長くなるように調整し、また逆に、放電セル中央部に位置する組の突出部の突出長さが最も長く、放電セル両端近くに位置する組ほど突出部の突出長さを短くなるように調整した場合には、突出長さが規則正しく調整されているので、上記効果が大きい。
特に、かかる場合には、突出長さが放電セル中央部とその両端とで異なるように調整されたものでは、放電セルごとに開口率が向上し、本発明のPDPが高精彩となるため、好ましい。
異電極の突出部に臨む突出部辺を、帯状基部の主面に平行な面において、多角形状または曲線状の輪郭で形成させた場合には、上記第1電極と第2電極とに給電して維持放電させるときに、上記突出部にて電位が集中するとともに上記突出部辺において電位がさらに集中するようになり、放電空間における電界強度がさらに強められ、低い電圧でも確実に放電を開始させることができるとともに、確実に放電を開始させることのできる箇所が複数あることから、上記効果が大きい。
また、両電極の少なくとも一方において、同電極にて隣り合う突出部を、上記基部からの突出長さが同寸法となるように一対とし、一対を構成する各突出部に、一対の突出部の各先端部分を、基部の主面に平行な面において、多角形状または曲線状の輪郭となるように形成したうえで、上記<1>から<3>のいずれかの特徴を与えた場合、同電極にて隣り合う突出部の先端どうしで等電位線が結ばれ、かつその等電位線が、他方の電極側に張り出す状態となって、放電距離がより短くなるので、さらに放電開始電圧を低減でき、上記効果が大きい。
上記<1>から<3>のいずれかの特徴を与えた各先端を頂点とする閉鎖領域を想定するとき、当該領域が正方形状となるように配すれば、同電極にて隣り合う突出部の先端どうしで等電位線が結ばれ、かつその等電位線が、他方の電極側に張り出す状況において、最も放電を開始させやすくすることができるので、上記効果がより大きい。
また、バス電極が、アルミニウム(Al)およびネオジム(Nd)を主成分に含んで真空中あるいは減圧下で形成された履歴を有している場合、従来のPDPに比べて、低抵抗かつ膜厚を薄くすることができ、従来のPDPに比べて、バス電極を覆うように薄い誘電体層が積層されても誘電体層において厚み差が生じることを抑制することができ、したがって誘電体層を薄くすることができ、かつ駆動中にマイグレーションが発生することを抑制でき、好ましい。
上記基部の少なくとも一方を、バス電極と透明電極とで構成し、上記突出部を、当該バス電極から分岐させ、当該バス電極と同種の材料で形成した場合には、バス電極を形成する際に、同時に突出部も形成することができ、かつ、バス電極の形成において用いられる微細加工工程を突出部形成においても用いることができ、また、バス電極から突出部までの電気抵抗を低くすることができる。
したがって、かかる場合には、本発明にかかるPDPが製造容易なものとなり、かつ、放電セル寸法の縮小を容易にしつつ、応答性の向上したPDPを実現でき、好ましい。
さらに、上記第1電極および上記第2電極のそれぞれを、帯状の基部と、当該基部から他方の基部に向けて突出形成された突出部とで構成させ、当該基部を、バス電極と透明電極とで構成し、当該第1電極の突出部と、第2電極の突出部とを、その先端が、基部の主面と平行な面において、鋭角形状の輪郭となるように、かつ当該バス電極から分岐して、当該バス電極と同種の材料で形成させた場合には、突出部にて電位が集中するとともにその先端にて電位がさらに集中するので、放電空間においてより電解強度が強められ、低い電圧であっても維持放電を確実に開始させることができ、上記効果が大きい。
かかる場合、突出部をバス電極と同時に形成することができ、また、バス電極から突出部先端までの電気抵抗を低減でき、したがって、PDPの消費電力が低減され、高精細となる。
上記保護膜が、MgOを主成分に含んでおり、真空中あるいは減圧下で上記誘電体層の上記放電空間側主面に積層され、かつ上記一対の基板が張り合わされるまで真空あるいは減圧状態が維持されて保管された履歴を有する場合、従来のPDPに比べて、保護膜中の不純物が抑制されるので、保護膜の二次電子放出係数、および耐スパッタ性が向上し、保護膜として放電開始電圧を低下させ耐スパッタ特性をさらに向上させることができ、発光効率と信頼性をさらに向上させることができ、好ましい。
上記基板の厚みtが0.5[mm]以上1.1[mm]以下の範囲である場合、従来のPDPに比べて、薄型で重量が軽いPDPとすることができ、上記基板がプラスチック材料からなる場合、さらに軽量とすることができ、好ましい。
また、本発明のPDPの製造方法では、誘電体層積層ステップから誘電体層積層基板搬送・保管ステップまで、減圧状態を維持するため、あるいは、保護膜積層ステップから保護膜積層基板搬送・保管ステップまで、減圧状態を維持するため、形成された誘電体層または保護膜が、大気に接触することがなく、すなわち、従来のPDPの製造方法に比べて不純物ガスを吸着することを抑制することができる。
そのうえ、本発明のPDPの製造方法では、特許文献1のPDPの製造方法に比べて、製造工程が単純であり、PDPの品質向上、信頼性向上を図ることができる。
したがって、従来のPDPに比べて、寿命の長いPDPを作製することができ、信頼性の高い、品質の安定したPDPを製造することができる。
上記基板が、前面用基板であれば、前面用基板に形成された誘電体層または保護膜に不純物ガスを吸着させず、特に前面板にPDPの寿命を縮める要因が多いことから、上記効果が大きい。
上記誘電体層積層ステップの前に、上記基板の主面に表示電極を形成する表示電極形成ステップを備えており、上記表示電極形成ステップには、透明電極を帯状に形成するサブステップと、上記透明電極の主面にバス電極を帯状に形成するサブステップとを含み、上記バス電極を形成するサブステップでは、アルミニウムおよびネオジムを主成分とする材料を用い、真空成膜プロセス法により上記バス電極を形成する場合では、バス電極を、アルミニウムおよびネオジムを主成分とする材料を用いて形成することにより、従来のものに比べて、抵抗の低いバス電極を形成することができるので、厚みの小さいバス電極を形成することができ、バス電極を覆うように誘電体層を形成しても、誘電体層の厚み分布に差が生じることを抑制でき、誘電体層における絶縁破壊を抑制できるので、上記効果が大きい。
また、バス電極の材料として、アルミニウムおよびネオジムを主成分とする材料を用いることにより、低温プロセスによってバス電極を形成することができ、上記真空成膜プロセスが低温プロセスであることから、好ましく、かつ、アルミニウムを含む材料であるため、ドライエッチング法によってバス電極のパターニングを行うとき、低温プロセスで行うことができるので、好ましい。
また、かかる場合では、真空成膜法で形成することにより、当該方法が低温プロセスであることから、高温プロセスにおいて生じる基板等の反りや割れの発生を抑制することができ、上記効果が大きい。
上記保護膜積層ステップにおいて、Mg原子およびO原子を主成分に含む材料を用い、真空成膜プロセス法により上記保護膜を積層する場合、真空成膜プロセス方法が低温プロセスであることから、保護膜積層ステップにおいて、高温プロセスによって生じる基板等の反りや割れの発生を抑制することができ、上記効果が大きい。
背面用基板における上記誘電体層積層ステップの前に、上記背面用基板の主面にデータ電極を形成するデータ電極形成ステップを備え、上記誘電体層積層基板搬送・保管ステップにおける搬送後に、上記誘電体層の主面に隔壁を立設するステップと、上記隔壁側面から上記誘電体層主面にかけて蛍光体層を形成するステップとを含み、上記誘電体層積層ステップから蛍光体層形成ステップまで、減圧状態を維持する場合、背面用基板に形成された誘電体層に不純物ガスを吸着させず、上記効果が大きい。
上記データ電極形成ステップにおいて、アルミニウムおよびネオジムを主成分に含む材料を用い、真空成膜プロセス法により上記データ電極を形成する場合、バス電極を、アルミニウムおよびネオジムを主成分とする材料を用いて形成することにより、従来のものに比べて、抵抗の低いデータ電極を形成することができるので、厚みの小さいデータ電極を形成することができ、データ電極を覆うように誘電体層を形成しても、誘電体層の厚み分布に差が生じることを抑制でき、誘電体層における絶縁破壊を抑制できるので、上記効果が大きい。
また、データ電極の材料として、アルミニウムおよびネオジムを主成分とする材料を用いることにより、低温プロセスによってデータ電極を形成することができ、上記真空成膜プロセスが低温プロセスであることから、好ましく、かつ、アルミニウムを含む材料であるため、ドライエッチング法によってデータ電極のパターニングを行うとき、低温プロセスで行うことができるので、好ましい。
また、かかる場合では、真空成膜法で形成することにより、当該方法が低温プロセスであることから、高温プロセスにおいて生じる基板等の反りや割れの発生を抑制することができ、上記効果が大きい。
上記ステップを、室温以上300[℃]以下の雰囲気中で行う場合、上記パネルの反りおよび割れの発生を抑制することが確実となって好ましく、また、従来のPDPの製造方法に比べると、上記ステップにおいて、加工時間の短縮、加工に要する電力の消費低減、配線材料の選択範囲の拡大を図ることができる。
上記誘電体層積層ステップにおいて、CVD法を用いて上記誘電体層を積層する場合、従来のPDPの製造方法に比べて、高密度に誘電体層を積層することができ、緻密に誘電体層を積層することができ、絶縁耐圧高く誘電体層を積層することができるので、容易に上記範囲の絶縁耐圧を有する誘電体層を備えたPDPを製造することができる。
したがって、かかる場合では、従来のPDPの製造方法に比べて、誘電体層を薄く積層することができ、駆動時において放電空間の電界強度が従来のPDPに比べて強いPDPを製造することができ、よって、放電維持電圧、放電開始電圧を低減可能な、放電効率の高いPDPを製造することができ、好ましい。
上記CVD法として、ICP−CVD法を用いる場合、高速に誘電体層を積層することができ、好ましい。
本発明のPDPでは、上記第1電極および第2電極のそれぞれを、帯状の基部と、当該基部から上記放電セルごとに他方の基部に向けて突出形成された複数の突出部とで構成したことにより、第1電極および第2電極に給電したときに、放電セル内において、複数の突出部にて電位が集中し、従来のPDPに比べて、放電空間にて電解強度が向上する。
したがって、本発明のPDPでは、放電の開始しやすい箇所を複数設けることができ、放電セル内において突出部が一対のみのものに比べて、放電空間における電界強度がより向上し、放電を開始させやすくなる。
その結果、本発明のPDPでは、従来のPDPに比べて、放電開始電圧を下げても、確実に維持放電を開始させることができ、放電開始電圧、維持放電電圧を低下させることができる。
特に、本発明のPDPでは、突出部の配設位置が、上記基部の延伸方向にずれたとしても、突出部が放電セル内で複数設けられているので、放電セル内にて突出部が一対のみのものに比べて、維持放電の確実性が高い。
よって、本発明のPDPでは、従来のPDPならびに放電セル内において突出部が一対のみ設けられたPDPに比べて、維持放電を確実に開始させる放電開始電圧、維持放電電圧を低減でき、PDPの消費電力を低減できる。
例えば、各放電セル内で、上記第1電極の突出部と、上記第2電極の突出部とを、対向する状態に配させ、対向状態にある2つの突出部の突出部間において、及び隣り合う突出部間において、突出長さが対称的になるように調整した場合や、対向させてなる組が、3組以上配されており、放電セル中央部に位置する組の突出部の突出長さが最も短く、放電セル両端近くに位置する組ほど突出部の突出長さを長くなるように調整し、また逆に、放電セル中央部に位置する組の突出部の突出長さが最も長く、放電セル両端近くに位置する組ほど突出部の突出長さを短くなるように調整した場合、突出長さが規則正しく調整されているので、上記効果が大きい。
特に、かかる場合には、突出長さが放電セル中央部とその両端とで異なるように調整されたものでは、放電セルごとに開口率が向上し、本発明のPDPが高精彩となるため、好ましい。
異電極の突出部に臨む突出部辺を、帯状基部の主面に平行な面において、多角形状または曲線状の輪郭で形成させた場合には、上記第1電極と第2電極とに給電して維持放電させるときに、上記突出部にて電位が集中するとともに上記突出部辺において電位がさらに集中するようになり、低い電圧でも確実に放電を開始させることができるとともに、確実に放電を開始させることのできる箇所が複数あることから、上記効果が大きい。
また、両電極の少なくとも一方において、同電極にて隣り合う突出部を、上記基部からの突出長さが同寸法となるように一対とし、一対を構成する各突出部に、一対の突出部の各先端部分を、基部の主面に平行な面において、多角形状または曲線状の輪郭となるように形成したうえで、上記<1>から<3>のいずれかの特徴を与えた場合、同電極にて隣り合う突出部の先端どうしで等電位線が結ばれ、かつその等電位線が、他方の電極側に張り出す状態となって、異なる電極間において放電距離が短くなるので、さらに放電開始電圧を低減でき、上記効果が大きい。
上記<1>から<3>のいずれかの特徴を与えた各先端を頂点とする閉鎖領域を想定するとき、当該領域が正方形状となるように配すれば、同電極にて隣り合う突出部の先端どうしで等電位線が結ばれ、かつその等電位線が、他方の電極側に張り出す状況において、最も放電を開始させやすくすることができるので、上記効果がより大きい。
上記基部の少なくとも一方を、バス電極と透明電極とで構成し、上記突出部を、当該バス電極から分岐させ、当該バス電極と同種の材料で形成した場合には、バス電極を形成する際に、同時に突出部も形成することができ、かつ、バス電極の形成において用いられる微細加工工程を突出部形成においても用いることができ、また、バス電極から突出部までの電気抵抗を低くすることができる。
したがって、かかる場合には、本発明にかかるPDPが製造容易なものとなり、かつ、放電セル寸法の縮小を容易にしつつ、応答性の向上したPDPを実現できるとともに上記効果を奏することができる。
さらに、本発明のPDPでは、上記第1電極および上記第2電極のそれぞれを、帯状の基部と、当該基部から他方の基部に向けて突出形成された突出部とで構成させ、当該基部を、バス電極と透明電極とで構成し、当該第1電極の突出部と、第2電極の突出部とを、その先端が、基部の主面と平行な面において、鋭角形状の輪郭となるように、かつ当該バス電極から分岐して、当該バス電極と同種の材料で形成されたことにより、突出部にて電位が集中するとともにその先端にて電位がさらに集中するので、放電空間においてより電解強度が強められ、低い電圧であっても維持放電を確実に開始させることができ、突出部をバス電極と同時に形成することができ、また、バス電極から突出部先端までの電気抵抗を低減できる。
したがって、本発明のPDPでは、PDPの消費電力が低減され、高精細となる。
なお、以上に述べた本発明の各構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1におけるPDP101の単位放電セルを隔壁114に垂直な面で切断した断面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるX−Yで示した面で切断した断面図である。なお、図1では、便宜上、PDPの単位放電セルだけ表示しているが、実施の形態1におけるPDPでは、赤,緑,青の各色を発光する放電セルが複数マトリクス状に配列されている。
1.PDP101の構成
図1(a)に示すように、PDP101は、前面板102と背面板103とが対向配置されてなる。PDP101における前面板102では、薄い基板110の一方の主面に、表示電極対104が形成され、表示電極対104が形成された基板110主面を覆うように、誘電体層107と保護膜108とが順に積層されている。基板110は、例えば、ガラス材料からなり、厚みt1が約1.1[mm]である。
図1(b)に示すように、表示電極対104では、走査(スキャン)電極105と維持(サステイン)電極106とが各1条で対をなし、例えば50〜100[μm]の間隙を挟んで対向しており、各々がストライプ状に設けられている。
走査電極105および維持電極106の各々では、基板110の主面上に、ITO(酸化インジウムスズ)からなる比較的抵抗が高い透明電極151、161が、その膜厚が例えば約100[nm]に設定されて、それぞれ幅広の帯状にパターンニングされてなる。
透明電極151,161は、SnO(酸化スズ)、ZnO(酸化亜鉛)などを主成分としていても良い。
走査電極105および維持電極106では、透明電極151、161の電気抵抗を下げるために、透明電極151、161主面に、例えばAl−Nd(アルミニウム−ネオジム)を主成分とするバス電極159,169が配されている。
バス電極159,169は、透明電極151、161より幅狭に配されている。
バス電極159,169は、これに限定されず、少なくともAlおよび希土類金属を主成分に含んでいても良い。
バス電極159,169は、その厚みが約1[μm]に設定されている。
本実施の形態では、バス電極159,169を、Al系金属合金薄膜をスパッタリング法により成膜し、ドライエッチング法によりパターニングして積層したため、バス電極159,169の厚みを容易に上記数値に設定することができる。
バス電極159,169は、これに限定されず、真空成膜プロセス法により成膜積層され、フォトエッチング法によりパターニングされても良い。
上記において、真空成膜プロセス法とは、真空状態の中で薄膜を形成するプロセスによる方法を指し、真空成膜プロセス法には、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、プラズマビーム蒸着法、各化学気相成長法(CVD法)、スパッタリング法などが含まれる。
バス電極159,169どうしは、透明電極151、161と同様に、略平行に配されている。
バス電極159,169は、従来のPDPに比べて、厚みが小さいが、Al−Ndを主成分とする金属体は、Agを主成分に含む金属体に比べて、均質で、優れた電気特性(低抵抗)を有しており、バス電極159,169では、Al−Ndが主成分として含まれていることから、その厚みを小さくしても、従来のPDPのAgを主成分に含むバス電極と同等の性能(例えば、抵抗特性)を維持することができる。
本実施の形態のPDPでは、バス電極159,169の厚みが従来のPDPに比べて小さいため、バス電極159,169を覆うように誘電体層107が積層されているときに、従来のPDPに比べて誘電体層107における厚み差の発生を抑制することができ、したがって、バス電極159,169エッジ部分に対応する誘電体層107の厚みが、他の部分の誘電体層107の厚みに比べて小さくなることを抑制することができる。
また、Al−Ndを主成分に含むバス電極159,169と誘電体層107との間では、PDP駆動中に電気的に金属が移動するいわゆるマイグレーション現象が発生しにくいので、本実施の形態におけるPDPでは、従来のPDPに比べて寿命が長くなり、信頼性が高くなる。
誘電体層107は、AC型PDP特有の電流制限機能であるメモリ性を備えており、比誘電率εが約4に設定され、例えばSiOを95%含む材料からなり、その膜厚dが約5[μm]に設定されている。
誘電体層107の比誘電率εは、これに限定されず、2以上5以下の範囲に設定されていれば良い。
一般にSiOを主成分とする誘電体層107をCVD法で積層すれば、その比誘電率εが4以上5以下の範囲内に収まり、所謂low−k材料を用いて誘電体層107を積層するとその比誘電率εが2以上3以下の範囲内に収まるからである。
また、誘電体層107の厚みdとの関係から、比誘電率εが2未満だと、静電容量が小さく、必要な放電電流が蓄積されないからであり、逆に5より大きいと、過剰な放電電流が流れて発光効率が低下するからである。
比誘電率εが2以上3以下の範囲に設定された誘電体層107を積層するためには、所謂low−k材料として、例えば、SiOCやSiOFなどを用いればよい。
誘電体層107に用いられる所謂low−k材料は、これに限定されず、比誘電率が上記範囲に設定でき、かつ、各種CVD法で成膜可能な材料であれば良い。
誘電体層107の厚みdは、これに限定されず、1[μm]以上10[μm]以下の範囲に設定されていれば良い。
誘電体層107の厚みdが1[μm]未満だと、絶縁耐圧強度が不足して歩留まりが低下し、また、10[μm]より大きいと、放電開始電圧、放電維持電圧の低減降下が十分に得られないからである。
誘電体層107は、SiOを含み、従来のPDPに比べて、高い絶縁耐圧を有し、緻密な層構造を有する。
誘電体層107の積層過程において、テトラエトキシシラン(TEOS)と、Si原子およびO原子を含む誘電体層原料とを使用して、誘導結合プラズマCVD法(ICP−CVD法)などの各種CVD方法によって誘電体層107を積層したので、誘電体層107では、従来のPDPに比べて、絶縁耐圧が高くなり、層構造が緻密である。
誘電体層107の絶縁耐圧は、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下であることが望ましい。
ガラスのバルク材料の絶縁耐圧が1.0×10[V/cm]程度で、これより大きい絶縁耐圧が望めないからであり、また、絶縁耐圧が1.0×10[V/cm]未満であると、誘電体層107の厚みdは、その上限が10[μm]で、従来の誘電体層の厚み(d=40[μm])と比べて1/4となることから、絶縁耐圧が従来の誘電体層の絶縁耐圧(2.5×10[V/cm])の4倍(1.0×10[V/cm])に満たなくなり、絶縁破壊を生じる恐れがあるからである。
誘電体層107において、SiOが80〜100%含まれていれば、さらに密度が向上し、層構造が緻密になり、絶縁耐圧が高くなるので、好ましい。
誘電体層107では、絶縁耐圧が高く、層構造が緻密であるため、誘電体層107の比誘電率εが2以上5以下の範囲内にある場合、従来のPDPに比べて、誘電体層107の厚みdを、1[μm]以上10[μm]以下の範囲内で小さくしても、十分な耐電圧を維持することができる。
誘電体層107において、比誘電率εが5に近い場合には、厚みdを約10[μm]に、比誘電率εが3に近い場合には、厚みdを約5[μm]程度に設定することができ、実質的な耐電圧が得られ、かつ、バス電極159,169の厚みをさらに薄くできれば、厚みdをさらに小さく、例えば約1[μm]に設定してもよい。
しかしながら、誘電体層107の厚みdをあまりに小さくすると、静電容量cが大きくなるため、維持放電の発生に必要十分な放電電流を超えて過剰な放電電流が流れ、かえって、発光効率を低下させてしまう。
そこで、本実施の形態では、誘電体層107の比誘電率εとその厚みdとの比(ε/d)を0.1以上0.3以下に設定した。
(ε/d)が0.3より大きいと、従来のPDPの(ε/d)が0.3より大きいことから、発光効率の向上が期待できないからであり、また、CVD法で成膜すると、厚みdを20[μm]より大きく成膜することが困難となり、比誘電率εの下限が2であることに鑑みれば、(ε/d)を0.1未満とすることが困難だからである。
発光効率の向上のために、放電ガス中のXe分圧を向上させる技術があり、当該技術では、Xeに対して高い電気エネルギーを供給しなければならず、放電維持電圧を大きくする必要が生じ、従来のPDPに接続されていたドライバ用ICに比べて耐電圧の高いものを準備しなければならないという問題があるが、本実施の形態では、誘電体層107の厚みdが従来のPDPに比べて小さくなっていることから、表示電極対104に電圧を印加した際に放電空間において、電界強度が強められ、電気エネルギー密度が増大するため、放電ガス中のXe分圧を向上させながら、放電維持電圧の増大を招くことなく、従来のPDPに接続されていたドライバ用ICを用いることができる。
本実施の形態のPDP101では、従来のPDPに比べて、誘電体層107の層構造が緻密で、かつその厚みdが小さいので、PDP101の駆動により発生した可視光の前面板102透過率を、従来のPDPに比べて、向上させることができる。
さらに、本実施の形態では、従来のPDPに比べて、誘電体層107の厚みdが小さいので、パネル組立工程における熱プロセスで、ガラス基板110とその主面に積層された誘電体層107との熱膨張差によって基板に反りが生じることを低減させることができ、寿命が長く、品質が高い。
また、本実施の形態では、従来のPDPに比べて、基板110の厚みt1が約1.1[mm]と小さいので、薄型で重量が軽いPDPとすることができる。
また、本実施の形態では、誘電体層107が、バス電極159,169を含む表示電極対104を覆ってCVD法で形成されているので、表示電極対104の凹凸に沿って誘電体層107が形成されているという点で従来のPDPに比べて優れており、かつ誘電体層107の厚みdが均一となって、従来の圧膜法によって形成された誘電体層を備えるPDPと比べ、電極エッジに対応する誘電体層107の領域において、誘電体層107の厚みdが小さくなることを抑制でき、したがって、誘電体層107の耐電圧も向上する。
保護膜108は、例えば0.6[μm]の厚みを有し、かつ誘電体層107の放電空間側主面に積層されており、MgOを主成分に含む。
MgO(酸化マグネシウム)は、2次電子放出係数γの大きい材料であるとともに、耐スパッタ性も高く、光学的に透明な材料であるので、保護膜108の材料として広く用いられている。
保護膜108の表面は放電空間に露出しており、PDPの駆動状態を想定したとき、誘電体層107を放電時のイオン衝撃から保護するとともに、2次電子を効率よく放出することにより、放電開始電圧を下げる働きをする。
誘電体層107および保護膜108は、放電によって発生した高エネルギーのイオンによって上記表示電極対104の表面がスパッタリングされ劣化するのを防止する働きをする。
保護膜108の厚みはこれに限定されず、0.4[μm]以上1.0[μm]以下であればよい。
保護膜108の厚みが0.4[μm]未満だと、耐スパッタ性が低下し、逆に1.0[μm]より大きいと、二次電子を効率よく放出することができなくなるからである。
保護膜108は、従来のPDPに比べて、二次電子放出係数が高く、耐スパッタ性が高い。
保護膜108は、誘電体層107が表示電極対104を覆って形成された後、保護膜108の積層が終了するまで、減圧が維持された雰囲気において保管されていたため、従来のPDPに比べて、保護膜108の積層過程において、不純物ガスの吸着が抑制されたからである。
ここで、減圧状態とは、真空中や真空減圧状態あるいは不活性ガスで置換された減圧状態を言う。
保護膜108が、真空蒸着法など、後述する真空成膜プロセス法を用いて真空中で積層されると、保護膜108の層構造が緻密になって、より二次電子放出係数が高く、耐スパッタ性が高くなって、好ましい。
前面板102と背面板103との封着が完了するまで、前面板102が、減圧が維持された雰囲気に置かれていれば、保護膜108が不純物ガスを吸着することをさらに抑制することができ、従来のPDPに比べて、保護膜108の二次電子放出係数および耐スパッタ性が高くなるので、好ましく、また、前面板102の主面に形成された各構成部分、たとえば、隔壁や蛍光体層が不純物ガスを吸着せず、誘電体層107、保護膜108が不純物を吸着する可能性をさらに抑制することができるので、好ましい。
他方、背面板103では、ガラス板からなる基板111の主面に、単位放電セルにおいて、上記前面板102主面に設けられた走査電極105および維持電極106と立体交差する状態に、データ(アドレス)電極112が形成されている。
データ電極112は、少なくともAl−Ndを含み、上記前面板102における表示電極対104の形成と同様に、真空成膜プロセス法によって形成されている。
さらに、データ電極112が形成された基板111表面には、これを覆う状態で、誘電体層113が膜厚約2[μm]で形成されている。
誘電体層113は、上述した前面板102の誘電体層107と同様に、CVD法やICP−CVD法による各種CVD方法により、SiOを80%含んで形成されている。
さらに、図1(b)には表れないが、誘電体層113主面には、ほぼ一定の高さを有する隔壁114が形成配置(立設)されている。
隔壁114は、望ましくは非鉛系ガラス材料を含んで塗布焼成され、複数個の放電セルをストライプ状あるいは井桁状(図示省略)などに仕切るように所定のパターンでリブ形状に形成されている。
そして、誘電体層113主面から隔壁114の壁面にかけて、赤、緑、青発光の各蛍光体層115が形成されている。
蛍光体層115には、例えば、(Y、Gd)BO:Eu、ZnSiO:MnおよびBaMgAl1424:Euなどの蛍光体が使用されている。
蛍光体層115は、隔壁114が形成された基板111に対して、上記蛍光体色毎に印刷塗布、焼成されたものであり、隔壁114の側面および誘電体層113の主面に形成されている。
そして、詳細な説明は省略するが、上記形成過程を経て形成された前面板102と、上記真空プロセスを経て形成された背面板103とが対向し、これらの縁部がシールされ、前面板102、背面板103および図示しないシール材により外部と隔離された空間が高真空に排気され、かつ当該空間に放電ガスとして、希ガスのキセノン・ネオンを主成分に含む混合放電ガスが約60[kPa]の圧力で充填され、封止されて本実施の形態におけるPDPがなる。
放電ガスは、これに限定されず、キセノン・ヘリウムを主成分に含んでいても良い。
上記蛍光体材料や放電ガスの成分、その圧力は、既述したものに限定されるものではなく、AC型PDPで通常使用できる材料、条件であればよい。
図1に示した単位放電セルが複数配されたPDPの走査電極105、維持電極106、データ電極112のそれぞれに駆動回路(ドライバIC等)が接続され、当該駆動回路に、これを制御する制御回路が接続されてPDP装置がなる。
2.PDP101の駆動方法
PDP101の駆動には、3つの動作期間(図示省略)、つまり(1)全表示セルを初期化状態にする初期化期間、(2)各放電セルをアドレスし、各セルへ入力データに対応した表示状態を選択・入力していくデータ書き込み期間、(3)表示状態にある放電セルを表示発光させる維持放電期間、とから構成したアドレス・表示分離駆動方式を用いる。
通常、1フィールド期間において少なくとも1回実施される上記(1)の初期化期間において、走査電極105とデータ電極112との間に400〜600[V]の高電圧を印加し、全表示セルの壁電荷量を初期化状態のレベルにする。
そして、各サブフィールド期間における上記(2)のデータ書き込み期間において、背面板103のデータ電極112を使って書き込みデータを入力し、背面板103と対向する前面板102の誘電体層107、保護膜108の放電空間側主面に壁電荷を形成させる。
上項(3)の維持放電期間において、前面板102の走査電極105および維持電極106のそれぞれに対し、電極電圧パルスの矩形波電圧を互いに位相が異なるように印加する。すなわち上記走査電極105と維持電極106との間に交流電圧を印加し、表示状態データが書き込まれた放電セルに、電圧極性が変化するたびにパルス放電を発生せしめる。このようにして発生する維持放電により、表示発光は、放電空間の励起キセノン原子からは147[nm]の共鳴線が、励起キセノン分子からは173[nm]主体の分子線が放射され、次いで上記紫外放射を背面板103に設けた蛍光体層115で可視放射に変換することによりPDP101の駆動発光表示が得られる。
《実施の形態1におけるPDPの効果》
本実施の形態におけるPDP101では、CVD法によってSiOを含む誘電体層107が形成されているので、誘電体層107の密度が従来の圧膜プロセスによって形成された誘電体層に比べて向上し、したがって、従来の誘電体層に比べると、誘電体層107が1.0×10[V/cm]以上の高い絶縁耐圧を備えることとなる。
本実施の形態におけるPDP101では、バス電極159,169が真空成膜プロセスによって形成されているため、従来の焼成工程を含む厚膜プロセスによって形成されたバス電極と比べて、バス電極159,169形成後に、バス電極159,169中にバインダ焼成物が残留せず、したがって、バス電極159,169を覆うように誘電体層107がCVD法によって形成されていることと相まって、バス電極159,169と誘電体層107との接触部分にて気泡の発生がない。
そして、本実施の形態におけるPDP101では、バス電極159,169が真空成膜プロセスで形成されていることから、バス電極159,169の厚みが従来のそれに比べて薄くなり、したがって、バス電極159,169を覆うように積層された誘電体層107において、従来のPDPに比べて厚み差の発生を抑制することができ、その結果、バス電極159,169のエッジ部分に対応する誘電体層107の厚みが、他の部分の誘電体層107の厚みに比べて薄くなることを抑制でき、従来のPDPに比べてバス電極159,169のエッジ部分に対応する誘電体層107において絶縁破壊が発生することを抑制することができる。さらに従来のPDPに比べて、誘電体層107にける厚み差の発生を抑制することができるので、あらかじめ絶縁耐圧を稼ぐために誘電体層を厚くする必要がなくなり、誘電体層を薄くすることができる。
また、本実施の形態におけるPDP101では、誘電体層107がCVD法で形成されていることから、従来のPDPに比べて誘電体層107の厚みが均一になり、したがって、従来のPDPに比べて誘電体層107の膜厚分布に差が生じることを抑制することができ、その結果、バス電極159,169のエッジ部分に対応する誘電体層107の厚みが、他の部分の誘電体層107の厚みに比べて薄くなることを抑制でき、従来のPDPに比べてバス電極159,169のエッジ部分に対応する誘電体層107において絶縁破壊が発生することを抑制することができる。
すると、本実施の形態におけるPDP101において、誘電体層107の膜厚を従来のそれに比べて薄くしても、誘電体107の耐電圧が高く、当該気泡の発生がなく、誘電体層107の厚み分布の差が抑制されているために、誘電体層107での絶縁破壊の発生を従来のそれに比べて抑制することができる。
本実施の形態におけるPDPでは、従来のPDPに比べて、誘電体層107がCVD法で形成されているので、容易に誘電体層を緻密にかつ薄く積層することができる。
なおかつ、本実施の形態におけるPDP101では、誘電体層107の膜厚が従来のそれに比べて薄くなったため、PDPの駆動時に、走査電極105と維持電極106との間における電界強度が従来のPDPに比べて強められる。
よって、本実施の形態におけるPDPでは、低い維持放電電圧で駆動させることができ、放電開始電圧を低減させ、従って発光効率を向上させることができる。
また、本実施の形態におけるPDP101では、誘電体層107、113や保護膜108は少なくとも真空中あるいは減圧状態で形成され保管維持されているので、誘電体層107、113や保護膜108において不純物ガスの吸着や不純物ガスによる反応がない。
したがって、本実施の形態におけるPDPでは、従来のPDPに比べて二次電子放出係数の低下を招くことがないので、放電開始電圧、放電維持電圧の上昇を招くことがなく、また、従来のPDPに比べて耐スパッタ性の低下を招くことなく長寿命化を図ることができ、かつ信頼性を向上させることができる。
なお、上記において、保護膜108はMgOからなるものとして説明したが、他の金属酸化物、例えば、CaO、BaO、SrO、MgNO、ZnOなどからなる保護膜でも同様に実施可能である。
また、上記において、基板110、111の厚みt1、t2を約1.1[mm]として説明したが、本実施の形態におけるPDP101では、従来のPDPのバス電極や誘電体層に比べて、バス電極159,169や誘電体層107、113の膜厚が薄いので、基板110,111の厚みを0.5もしくは0.7[mm]程度に設定した場合にも、基板110,111の反りを抑制することができる。これにより、基板110,111をさらに薄くすることができるので、本実施の形態におけるPDP101では、さらなる薄型・軽量化を実現することができる。
また、上記において、基板110、111の厚みt1、t2を約1.1[mm]として説明したが、それよりも厚くてもよく、従来のPDPと同様に厚みが約2.8[mm]に設定されていてもよい。
また、上記において、基板110、111として、ガラス基板を採用したが、プラスチック基板を採用しても同様に実施可能である。耐熱性のプラスチック基板には、例えば、住友ベークライト社製の高耐熱性プラスチック基板スミライトFST(ポリエーテルサルフォン(PES);住友ベークライト株式会社の登録商標)があり、Tgは約223[℃]であり、この温度を加熱上限とすることで、本発明の低温プロセスに十分使用できる。
また、上記において、背面板103の誘電体層113はCVD法で形成されるものとして説明したが、従来の背面板と同じように、低融点ガラスが印刷焼成されてなる誘電体層であっても構わない。
また、データ電極112は、Al−Ndを含み、真空中で形成されてなるものとして説明したが、従来の背面板と同じように、印刷焼成されてなるAgを主成分とする電極や真空中で形成されてなるCr−Cu−Crを主成分とする電極であっても構わない。
また、上記において、前面板102には、少なくともバス電極159,169、誘電体層107および保護膜108が形成され、背面板103には、少なくともデータ電極112および誘電体層113が形成されていると説明したが、反射型PDPのように、これらの層や膜の配置が逆になっていても同様に実施可能である。
<評価試験>
以下、本実施の形態におけるPDP101に基づいて実施例1のPDPを、従来のPDPに基づいて比較例1のPDPを準備し、既述した効果の検証を試みた。
(実施例1)
実施例1のPDPは、上記実施の形態1で示したものと同様であるので、説明を省略する。
(実施例2)
実施例2のPDPでは、誘電体層107の比誘電率εが2.3に、その厚みdが10[μm]に設定されている以外は、実施例1のPDPと同様であるので説明を省略する。
(比較例1)
比較例1のPDPでは、実施例1のPDPと比べると、前面板102において、基板110の厚みが約2.8[mm]に設定され、Agペーストを積層塗布し、焼成する圧膜プロセスによって、細幅のバス電極159,169が膜厚約5〜6[μm]に形成され、低融点ガラス材料を塗布し、焼成する印刷法によって、誘電体層107が、比誘電率εが約13、膜厚が約40[μm]、絶縁耐圧が約2.5×10[V/cm]となるように形成され、保護膜108の厚みが、数百[nm]に設定されている点、背面板103において、ガラス基板111の厚みが約2.8[mm]に設定され、低融点ガラス材料を塗布し、焼成する印刷法によって、誘電体層113が、比誘電率εが約13、膜厚が約40[μm]、絶縁耐圧が約2.5×10[V/cm]となるように形成されている点が異なるのみであるので、上記以外の構成については説明を省略する。
(評価試験の内容および結果)
(試験1)
比較例1のPDPおよび実施例1のPDPのそれぞれに駆動回路などを接続し、走査電極105と維持電極106との間に印加する放電維持電圧を変化させながら、検証した結果、比較例1のPDPでは、放電維持電圧を180[V]以下にすると安定して駆動できなかったのに対し、実施例1のPDPでは、維持放電電圧を約140[V]まで低減しても安定して駆動することが確認できた。
したがって、本試験により、実施例1のPDPでは、放電開始電圧を低減可能であることが確認できた。
(試験2)
また、比較例1のPDPおよび実施例1のPDPのそれぞれについて、15インチのテストパネルを準備し、それぞれに駆動回路などを接続し、(試験1)で得られた安定駆動域にて、それぞれを駆動させ、入江株式会社製BM−8型輝度計でそれぞれのPDPの輝度を測定したところ、比較例1のPDPでは、800[cd/m]の輝度を観測したのに対し、実施例1のPDPでは、960[cd/m]の輝度を観測した。
したがって、実施例1のPDPでは、比較例1のPDPのそれに比べて輝度が約1.2倍に向上し、実施例1のPDPでは、従来のPDPに比べて誘電体層107を薄くしたことによる光透過率の向上が確認できた。
上記輝度測定とともに公知の電力計を用いてそれぞれの電力を測定し、公知の式に代入したところ、比較例1のPDPでは、発光効率が1.5[lm/w]であるのに対し、実施例1のPDPでは、それが2.3[lm/w]となり、実施例1のPDPでは、比較例1のPDPに比べて発光効率が約1.5倍に向上したことを確認することができた。
また、それぞれのPDPにつき、上記安定駆動域で連続駆動させながら、上記輝度計を用いて、輝度が半減する時間を測定したところ、比較例1のPDPでは、輝度半減時間が約5000[h]であったのに対し、実施例1のPDPでは、それが約10000[h]であり、実施例1のPDPでは、比較例1のPDPよりも約2倍長い寿命が得られ、従来のPDPと比べて信頼性がさらに向上したことを確認することができた。
さらに実施例1のPDPでは、駆動時において、上述した初期化期間にて高電圧が印加されたときに絶縁破壊が発生しなかったことから、薄膜の誘電体層107が十分な耐電圧を備えていることが分かった。
実施例1のPDPでは、比較例1のPDPと比べて厚みを約1/3とした薄い基板110が使用されているが、基板110の反りが確認されなかったので、実施例1のPDPでは、比較例1のPDPに比べて薄型・軽量可能であることが確認できた。
(試験3)
さらに、比較例1のPDPおよび実施例1のPDPのそれぞれにおいて、放電ガスのXe分圧を100%とし、実施例1の誘電体層の厚みを10[μm]に設定して、(試験1)と同様、それぞれに駆動回路などを接続し、放電維持電圧を変化させながら安定して駆動するか否か検証したところ、比較例1のPDPでは、340[V]で安定駆動したのに対し、実施例1のPDPでは、220[V]で安定駆動することを確認した。
したがって、本試験により、実施例1のPDPでは、放電ガス中のXe分圧を上昇させても、従来のPDPに比べて放電維持電圧の上昇を招かないことが確認できた。
(試験4)
(ε/d)が0.32(比誘電率ε=12、厚みd=38[μm])に設定された比較例1のPDP及び(ε/d)が0.23(比誘電率ε=2.3、厚みd=10[μm])に設定された実施例2のPDPに対し、(試験2)と同様に駆動回路などを接続し、上記安定駆動域にて駆動させ、上記輝度計、電力計を用い、公知の式に代入したところ、比較例1のPDPでは、発光効率が2.3[lm/w]であるのに対し、実施例2のPDPでは、それが3.0[lm/w]であり、実施例2のPDPでは、比較例1のPDPに対して発光効率が約30%向上することを確認することができた。
(実施の形態2)
実施の形態2では、上記実施の形態1に係るPDP101を製造する方法について、図2〜図4を参照しながら説明する。
図2は、本発明の実施の形態2に係るPDP101の製造工程を示す流れ図である。図3は、PDP101の前面板102の作製工程を示す概略工程図であり、また、図4は、PDP101の背面板103の作製工程示す概略工程図である。なお、図3に示す前面板102は、図1(b)の前面板102と上下を逆にして示している。また、図3では、上記図1と同じものには同じ参照番号を付与していて、簡略のために一部省略している。さらに、図3における装置内において基板の配置が上下逆になっている場合もある。
5.前面板102の作製工程
図3のS1に示すように、ガラス基板110主面にITO、SnO、ZnOなどからなる透明電極用の膜を約100[nm]の膜厚で成膜し、フォトリソグラフィ法により、放電ギャップを挟んで互いに対向するようにかつ平行になるように幅広にパターンニングし、対の透明電極151、161を形成する(図2におけるS1)。
次に、図3のS2に示すように、透明電極151、161主面に、Al−Nd(Nd含有重量比2〜6%)のように希土類金属を少なくとも含むAl系金属電極材料を使用して、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、プラズマビーム蒸着法やスパッタリング法などの真空成膜プロセス法により基板温度が室温〜300[℃]で、真空中あるいはスパッタリングガス雰囲気の減圧中において、Al−Nd合金薄膜を成膜する。
上記において、Nd含有率は全体の2〜6%が好ましい。2%未満であると、Ndを添加することによって得られる効果が十分に得られず、Nd含有率を2%以上とすることで、基板温度300[℃]でもヒロック(電極構造として不要となる微細な突起)の発生を抑制できるからであり、また、6%以上とすると、膜質を均一にすることが困難になり、熱応力の問題が顕著になるからである。
次に、フォトエッチング法、好ましくはドライエッチング法により室温〜300[℃]の低温プロセスにより、透明電極151、161より幅狭にパターニングし、Al−Nd合金薄膜からなるバス電極159,169をそれぞれほぼ平行に配列し形成する(図2におけるS2)。
ここで、ドライエッチングプロセスを使用することにより、電極エッジに凸凹や傾斜がほとんどないバス電極159,169を形成することができる。
また、Al−NdなどからなるAl系金属はドライエッチング法によるパターニングプロセスおいて300[℃]以下の低温プロセスで使用することができる。
このようにして、透明電極151とバス電極159との組み合わせをもって走査電極105を、透明電極161とバス電極169との組み合わせをもって維持電極106を形成し、走査電極105と維持電極106とで一対をなす表示電極対104を構成する。
Al−Ndを主成分とする金属体は、Agを主成分とする金属体に比べて、均質で、優れた電気特性(低抵抗)を有していることから、バス電極159,169を、従来のPDPに比べて、優れた電気特性を維持しながら、緻密に、厚みを小さくして積層することができる。
そして、図3のS3に示すように、透明電極151、161主面にバス電極159,169が形成された基板110を、CVD法、プラズマCVD法あるいはICP−CVD法などを実施可能なCVD装置31に挿入し、上記いずれかの方法によって当該基板110にSiOを少なくとも含む緻密な誘電体層107を形成する(図2におけるS3)。
使用する誘電体原料や成膜条件は各CVD法で異なり適宜選択されることにより適切な成膜速度や緻密度が得られる。
ここでは、誘電体層107を、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)ガスを含む誘電体層原料を使って、ICP−CVD法(誘導結合プラズマCVD法:Inductively Coupled Plasma CVD)を用いた高速CVD法によって形成する。
なお、図3に示すCVD装置31には、簡略のために図示を省略しているが、酸素ガスの供給リングが配置され、TEOS(テトラエトキシシラン)ガスを気化させる気化装置からの気化ガス供給リングが基板近傍に設置されている。
ICP−CVD法では、CVD装置31内を、図示しないターボ分子ポンプとロータリーポンプで高速に排気し、真空にした後、真空排気されたICP−CVD反応炉31内に酸素ガスを供給し、所定の圧力下で、アンテナにRF電力を供給するとICP−CVD装置31内に電波が導入されて誘導電界が形成される。
この誘導電界により加熱された電子はガス分子と衝突しイオンおよび別の電子を生成する。
その結果、イオンと電子を多量に含む比較的均一なプラズマが形成される。プラズマ中で高温に加熱され活性化された酸素ガスは、拡散により基板近傍まで到達する。
ここで活性化された酸素ガスとTEOS気化ガスとを反応させることにより、基板110主面にSiOが主成分として含まれた膜を生成する。
チャンバ圧力および酸素ガス流量、TEOS気化ガス供給量の条件を適切に選ぶことにより約2.5[μm/分]の速い成膜速度で、緻密で薄膜のSiO膜からなる誘電体層107を形成することができる。
誘電体層107を形成する際の基板温度は室温〜300[℃]であり、誘電体層107を低温プロセスにより形成することができる。
以上のプロセスによって誘電体層107を形成すると、従来のPDPに比べて、誘電体層107の密度が向上し、したがって誘電体層107の耐電圧が向上する。すなわち、PDPの発光効率向上に寄与する薄膜の誘電体層107を低温プロセスにより速い成膜速度で、かつ安定した品質で作成することができる。また、低温プロセスによる誘電体層形成工程(S3)により、従来のような誘電体層の焼成や高温プロセスに基づくパネルの反りや割れの発生を抑制することができる。
そして、図3に示すように、誘電体層107が形成された基板110を、CVD装置31から次の真空成膜装置32内へ通路33を経由して移動させる。
通路33内は、あらかじめ真空または減圧状態あるいはNやAr不活性ガスで置換した減圧状態になっている。
また、ある場合には減圧状態の通路33内にて基板110を一時保管する。
真空下あるいは不活性ガス雰囲気中の減圧下で通路33内を経由して基板110を移動させ、また通路33内にて基板110を保管する場合は、通路33雰囲気における不純物ガスの分圧を100[kPa]より低くするのが望ましく、さらに望ましくは0.13[Pa]以下とすることが良い。
次に、図3のS4に示すように、移動させた基板110の誘電体層107を覆って、金属酸化物であるMgOを含む保護膜108を、電子ビーム蒸着法やスパッタリング法などの低温プロセスによる真空成膜プロセス法により、真空成膜装置32内において、真空下あるいはArなどのスパッタリングガスを含む減圧下で所定の膜厚に積層し形成する(図2におけるS4)。
ここで、真空成膜プロセスとは、真空状態の中で薄膜を形成するプロセスを指し、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法の他に真空蒸着法、プラズマビーム蒸着法、各CVD法などの方法が含まれる。真空成膜プロセスでは、低温プロセスで保護膜を形成することが可能である。
これにより、誘電体層107の形成に引き続いて真空成膜プロセス法により減圧中で保護膜108を形成するので、品質が高い保護膜を安定に維持して形成することができる。また、低温プロセスによる真空成膜プロセス法により、従来のような高温プロセスに基づくパネルの反りや割れの発生を抑制することができる。
そして、図3のS4に示すように、保護膜108への不純物ガス(主にH2OやCO2)の吸着および反応を抑制するために、少なくとも誘電体層107および保護膜108が真空減圧中で基板110主面に積層されてなる前面板102を、これらを実質的に形成する工程のみでなく、次の工程への移動工程、保管工程やパネル封着工程への移行工程の際においても、その減圧状態を維持して、真空減圧状態あるいはNやAr不活性ガスで置換した減圧状態の通路34を経由して移動させ、また通路34にて保管する。
真空中あるいは不活性ガス雰囲気中の通路34を経由して前面板102を移動させ、また通路34にて前面板102を保管する場合は、移動し保管する通路34の雰囲気の不純物ガス分圧を100[kPa]より低くし、望ましくは0.13[Pa]以下とする。
上記作製工程では、少なくとも膜形成工程(S1からS4)からパネル封着工程(S9)に至るまで、すなわち図2で示したステップS1からステップS9に至るまで、大気に接触させずに基板110主面に誘電体層107および保護膜108を形成し、誘電体層107および保護膜108が形成された基板110を減圧下で保管・維持することにより、不純物ガスが誘電体層107および保護膜108に吸着されず、誘電体層107および保護膜108において不純物ガスによる水酸化反応や炭酸化反応も起きないので、誘電体層107および保護膜108は、真空中で形成された性能をPDP完成時までそのまま維持することができる。
したがって、当該前面板102作製工程では、2次電子放出効率が高く放電開始電圧を低下させて維持し、かつ耐スパッタ特性を向上させ、信頼性ならびに品質が従来よりも向上したバス電極159、169、誘電体層107および保護膜108を有する前面板102を安定して作製することができる。
2.背面板103の作製工程
図4のS5に示すように、ガラス基板111の主面に、少なくともAl−Ndを含む金属電極材料を用いて上記と同様に真空成膜プロセス法、ドライエッチング法により、Al−Nd合金薄膜を低温プロセスで成膜し、これを低温プロセスでパターン化してデータ電極112を形成する(図2におけるS5)。
次に、図4のS6に示すように、データ電極112を形成した基板111を、CVD法、プラズマCVD法あるいはICP−CVD法などを実施可能なCVD装置41に挿入し、基板111の主面に、データ電極112を覆って、上述した前面板102の誘電体層107の作製工程と同様に、CVD法やICP−CVD法による低温プロセスの各種CVD法によってSiOを少なくとも含む誘電体層113を所定の膜厚で形成する(図2におけるS6)。
上記のように、誘電体層113を低温プロセスで形成するので、従来のように誘電体層を焼成工程で形成するのと比べると、基板111の反りや割れの発生を抑制することができる。
そして、誘電体層113の形成工程から隔壁114、蛍光体層115の形成工程に至るまででは、減圧状態が維持されていることが望ましい。
これにより、誘電体層113が露出状態にある工程では、常に減圧状態が保たれるので、誘電体層113に不純物ガスが吸着等していない、品質の安定した背面板103を作製することができる。
そして、図4のS7に示すように、誘電体層113の主面にほぼ一定の高さを有する隔壁114を形成配置する(図2におけるS7)。
隔壁114の材料として非鉛系ガラス材料を使用することが望ましく、非鉛系ガラス材料を塗布焼成し、放電セルを複数個配列させたストライプ状にあるいは井桁状に仕切るように、所定のパターンでリブ形状に隔壁114を形成する。
次に、図4のS8に示すように、隔壁114に仕切られてなる各溝部分に対し、(Y、Gd)BO:Eu、ZnSiO:MnおよびBaMgAl1424:Euなどの蛍光体を使用して、蛍光体層115を形成する(図2におけるS8)。
蛍光体層115は、上記各溝部分に対して、色ごとに上記蛍光体が印刷塗布され、当該塗布後に焼成されて、隔壁114の側面から誘電体層113主面にかけて形成される。
これにより、当該背面板103作製工程では、少なくとも誘電体層113を形成する工程(S6)と、次の工程である隔壁114形成工程(S7)へ移行させるその工程の途中とで減圧状態が破られないことから、上記工程にて少なくとも誘電体層113が大気に接触することがなく、不純物ガスが誘電体層113に吸着されることがないまま背面板103を隔壁114の形成工程(S7)へ移行させることができるので、信頼性を向上させ安定して背面板103を製造することができる。
そして、詳細な説明は省略するが、パネル封着工程(図2におけるS9)において、バス電極159、169、誘電体層107および保護膜108が少なくとも真空中あるいは減圧中で形成された前面板102と、データ電極112、誘電体層113が少なくとも真空中あるいは減圧中で形成され、かつ隔壁114、蛍光体層115が形成された背面板103とを対向させ、その縁部をシールし貼り合わせて封着する(図2におけるS9)。
その後、パネル内部を高真空に排気した後(図2におけるS10)、パネル内部に放電ガスとして、希ガスのキセノン・ネオンなどを含む混合ガスを所定の圧力で封入し封止し(図2におけるS11)、エージング工程(図2におけるS12)を経て、PDP101を作成する。
《実施の形態2におけるPDPの効果》
本実施の形態におけるPDPの製造方法では、バス電極159,169を真空成膜プロセスで形成しているので、従来のようにバス電極を厚膜法で形成するのに比べると、バス電極中にバインダー焼成物が残留せず、以後の誘電体層107形成工程において、気泡の発生をなくすことができるので、絶縁破壊を起こしにくい誘電体層107を形成することができる。したがって、従来のPDPの製造方法に比べて、誘電体層107を薄く形成することができる。
また、本実施の形態におけるPDPの製造方法では、誘電体層107をICP−CVD法で形成しているので、従来のように誘電体層を圧膜法で形成するのに比べると、誘電体層107を高密度に形成することができ、したがって、耐電圧高く誘電体層107を形成することができ、その結果、厚みを小さくして誘電体層107を形成することができ、特にICP−CVD法で形成することにより、従来の厚膜法に比べて、かつ他のCVD法に比べて、高速に形成することができる。
したがって、本実施の形態におけるPDPの製造方法では、従来のPDPの製造方法に比べて、放電維持電圧、放電開始電圧の低減可能、発光効率の向上可能なPDPを、高速に製造することができる。
本実施の形態におけるPDPの製造方法では、誘電体層107の積層工程が、特許文献1のPDPの製造方法に比べて、単純であり、したがって、品質の高い、信頼性の高いPDPを製造することができる。
本実施の形態におけるPDPの製造方法では、誘電体層107の積層工程から誘電体層107が積層された前面板102の移動・保管・次工程への移行工程まで、真空あるいは減圧状態が維持されているので、特許文献2のPDPの製造方法に比べて、誘電体層107が大気に接触することを抑制することができ、誘電体層が不純物ガスを吸着することを抑制できる。
本実施の形態におけるPDPの製造方法では、保護膜108の積層工程から保護膜108が積層された前面板102の移動・保管・次工程への移行工程まで、真空あるいは減圧状態が維持されているので、特許文献1,2のPDPの製造方法に比べて、保護膜108が大気に接触することを抑制することができ、保護膜が不純物ガスを吸着することを抑制できる。
したがって、本実施の形態に係るPDPの製造方法では、特許文献1,2のPDPの製造方法に比べて、寿命の長い、信頼性の高い、品質の安定したPDPを製造することができる。
なお、上記において誘電体層原料としてはTEOSガスを使用して説明したが、他の有機シラン系材料を使用しても構わない。
また、上記において、保護膜8はMgOを使用して形成するものとして説明したが、BaO、CaO、SrO、MgNOおよびZnOなどの金属酸化物を使用しても構わない。
また、上記において、背面板103における誘電体層113をCVD法で形成するとして説明したが、従来の背面板と同じように、低融点ガラスである誘電体層を印刷焼成し形成しても構わない。
また、背面板103におけるデータ電極112をAl−Ndを含む金属材料から真空中で形成するとして説明したが、従来の背面板と同じように、Ag電極を印刷焼成して形成してもあるいは真空中でCr−Cu−Cr電極を形成しても構わない。
また、上記において、前面板102として少なくともバス電極109、誘電体層107および保護膜108を形成し、背面板103として少なくともデータ電極112および誘電体層113を形成するとして説明したが、反射型PDPのように、これらの層や膜の配置が逆になっていても同様に実施可能であり、対向する基板のいずれかにこれらの層や膜が形成されていてよい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、基板主面と平行な面において、一対の表示電極における表示電極間の間隙に設けられたバス電極形状のバリエーションについて示す。
図5(a)は、表示電極に沿って切断した断面に相当する要部断面図、図5(b)は、図5(a)のX−Y面で切断した断面に相当する要部断面図である。
本実施の形態では、実施の形態1とバス電極の構成が異なるのみであるので、バス電極以外の構成については、その説明を省略する。
図5(b)に示すように、走査電極105および維持電極106のそれぞれは、透明電極151,161とバス電極159,169とで構成される基部と、突出部118,119とを有しており、走査電極105の基部と維持電極106の基部とが、第1の間隙を挟んで対向し、走査電極105の突出部118と、維持電極106の突出部119とが、第1の間隙より狭い第2の間隙を挟んで、放電セル内において、基部どうしの対向辺に複数配置されている。
<バリエーション1>
バリエーション1におけるPDP放電セルの表示電極の構成について説明する。
図6(a)は、PDPの表示電極対の一部を背面板側から見た図であり、二点鎖線で囲った範囲が放電セルに相当する範囲である。図6(b)はその一部を拡大した要部平面図である。
図6(a)に示すように、表示電極対104を構成するバス電極159,169の一方から延伸され、他方のバス電極159,169に向かう電極加工部171,172を、透明電極151,161どうしの対向辺から突き出させた結果、透明電極151,161およびバス電極159,169を基部とした場合、当該基部から突き出た部分が、突出部118,119に該当する。対向する突出部118,119どうしの間隙gは、透明電極151,161どうしの間隙Gより狭く、かつ一定に保たれている。例えば、間隙Gを50〜100[μm]とする場合、間隙gを、1〜10[μm]とするのが望ましい。これにより、バス電極159,169から突出部118,119先端までの電気抵抗を低減することができ、バス電極159,169形成に用いられる微細加工工程を用いてバス電極159,169の形成と同時に、突出部118,119を形成することができ、また、突出部118,119間での電界強度を強めることができる。
図6(b)に示すように、突出部118,119の先端角度θ1、θ2が、10度以上90度未満の範囲で、突出部118,119の先端辺が、走査電極105の主面に平行な面において、鋭角形状の輪郭を有するように、形成されている。θ1、θ2は同じ角度でも異なる角度でもよい。なお、突出部118,119の先端辺形状は、鋭角形状に限定されず、曲線状の輪郭で形成されていてもよい。
1〜10[μm]の狭い間隙gを挟むように突出部118,119を形成する工程や、突出部118,119の先端辺を鋭角形状の輪郭で形成する工程は、薄膜金属電極であるバス電極159,169の形成の際に用いられるファインプロセス加工と同様のプロセスによって実現できる。
なお、バリエーション1において、異電極にて対向する2本及び同電極にて隣り合う2本の計4本の突出部118,119を一組とし、かかる一組の突出部118,119先端どうしが等間隔を成し、かつ、突出部118,119先端を直結した仮想線が正方形をなすように、突出部118,119が配置されていてもよい。
<バリエーション2>
図7(a)は、PDPの表示電極対の一部を背面板側から見た図であり、二点鎖線で囲った範囲が放電セルに相当する範囲である。図7(b)はその一部を拡大した要部平面図である。
図7が、図6と異なる点は、走査電極105の複数の突出部118と維持電極106の複数の突出部119とで挟まれた間隙が、放電セル内にて走査電極105もしくは維持電極106の延伸方向に沿って変化する点と、突出部118,119先端辺の形状が、異なる電極間において対向関係にある突出部118,119どうしで異なる点であるので、図6を用いてすでに説明した構成については説明を省略する。
図7(a)に示すように、バリエーション2においては、走査電極105の複数の突出部118と維持電極106の複数の突出部119とで挟まれた間隙が、放電セルの中心部においては広い間隙g1とし、走査電極105もしくは維持電極106の延伸方向に沿って放電セルの境界部に行くに従って狭くなり、放電セルの境界部(隔壁側)においては狭い間隙g2となるように、複数の突出部118,119が、走査電極105のものと維持電極106のものとで互いに相対し配置されている。
例えば、間隙g2を1〜5[μm]の範囲とする場合、間隙g1を5〜10[μm]の範囲とするのが好ましいが、間隙g1、g2の値は上記範囲に限定されず、かつその値の変化のさせ方も、徐々にあるいは階段状に変化させるなど適切に設計することができる。なお、放電セル内において最も狭い間隙を挟んでなる一対の突出部が、放電セル境界部に一対ずつ設けられているが、これに限定されず、2対以上ずつであってもよい。
また、図7(b)に示すように、本実施の形態では、例えば、帯状の走査電極105または維持電極106の延伸方向と平行な面において、走査電極105側の突出部118先端辺が三角形状の輪郭で、維持電極106側の突出部119先端辺が半楕円形状の輪郭で形成されているが、これに限定されず、多角形状または曲線状の輪郭から選択されたものであればよい。
さらに、対向する突出部118,119どうしの間隙を、放電セルの中心部においては広い状態とし、放電セルの境界部に行くにしたがって狭くなるようにしたが、これとは逆に、一対を構成する突出部どうしに挟まれた間隙の最も狭い箇所を放電セルの中心部において少なくとも2箇所設け、放電セルの境界部に行くにしたがって広くなるようにしても、同様に上記効果を奏することができる。
<バリエーション3>
図8(a)は、バリエーション3におけるPDPの放電セルの一部を示す要部平面図であり、PDPの表示電極対の一部を背面板側から見た図であって、二点鎖線で囲った範囲が放電セルに相当する範囲である。
図8(a)が、図6(a)、図7(a)と異なる点は、第1電極の突出部と第2電極の突出部とが、互いに一定間隙をおいて櫛歯状に入り組んだ状態となっている点であるので、図6(a)、図7(a)において、すでに説明した構成については説明を省略する。
図8(a)に示すように、バリエーション3においては、透明電極151,161どうしの対向辺にて、走査電極105側の突出部118と、維持電極106側の突出部119が、互いに一定間隙をおいて櫛歯状に、かつ、入り組んだ状態で配置されている。
図8(b)に示すように、バリエーション3において、走査電極105または維持電極106の少なくとも一方において、櫛歯状に配された突出部118,119が、バス電極159,169の少なくとも一方から延伸され、かつこれと併走するように配された細幅の電極加工部172から突出するように形成されていてもよい。図8(b)は、図8(a)と同様、PDPの表示電極対の一部を背面板側から見た図であって、二点鎖線で囲った範囲が放電セルに相当する。
なお、走査電極105および維持電極106の両方において、櫛歯状に配された突出部118,119が、バス電極159,169の両方と併走するように配された細幅の電極加工部から延伸されていても構わない。
なお、図8(c)に示すように、走査電極105の突出部118の辺および維持電極106の突出部119の辺のうち、互いに向かい合う辺において、複数の突起部120を配してもよい。図8(c)は、図8(a),(b)に示した突出部118,119の一部を拡大した要部平面図である。
《実施の形態3におけるPDPの効果》
上記のように、放電セル内において走査電極105および維持電極106の各対向辺に複数の突出部118,119を設けると、走査電極105および維持電極106に給電したときに、複数の突出部118,119にて電位が集中し、突出部118と突出部119との間で電界強度が強められ、放電の開始しやすい箇所が、放電セル内に複数存在することとなるので、放電セル内において突出部が一対のみのものに比べて放電を開始させやすい。その結果、放電開始電圧を下げても確実に維持放電を開始させることができる。また、放電セル内において突出部が一対しかない場合、パターニング精度のいかんによって表示電極対104の延伸方向に突出部118,119の配設位置にずれが生じたときに、放電セルごとに放電遅れ時間がばらつく恐れがあるのに対して、放電セル内に突出部を複数設けておけば、放電遅れ時間がパターニング精度に左右されにくくなる。したがって、放電遅れ時間のばらつき幅を狭めることができるので、放電開始電圧を下げても、維持放電を確実に開始させることができ、PDPの消費電力を低減させることができる。また、放電遅れ時間を制御できるので、高精細なPDPを実現できる。
バリエーション1では、対向関係にある突出部118,119どうしの間隙を一定とし、かつ同電極にて隣り合う突出部において、走査電極105もしくは維持電極106の各対向辺からの突出量を同一にしたことにより、図2(a)に示すように、例えば6箇所すべての対向箇所において放電を開始させやすくすることができ、上述したような突出部118,119の配設位置にずれが生じても、放電を開始させやすい箇所を複数確保できる。また、突出部118,119の先端辺を、帯状の走査電極105の主面と平行な面において、鋭角形状の輪郭に形成したことにより、突出部118,119にて電位が集中するとともに突出部118,119の鋭角形状先端にて電位がさらに集中し、一対を構成する突出部118,119どうしに挟まれた間隙において電界強度をより強めることができるので、よりいっそう放電を開始させやすくすることができる。
バリエーション2では、放電セル両境界部において走査電極105の突出部118と維持電極106の突出部119とで挟まれた間隙が、放電セル内で最も狭いので、例えば、図7(a)に示すように、少なくとも2箇所で放電を開始させやすく、また、バリエーション1と同様に、帯状の走査電極105の主面に平行な面において、突出部118,119の先端辺を鋭角形状または曲線状の輪郭としたので、よりいっそう放電を開始させやすい。特にバリエーション2では、バリエーション1に比べて放電セル中央部で突出部118,119間の間隙が広くなっているので、開口率を向上させながら、上記効果を奏することができる。
バリエーション3では、突出部118,119を櫛歯状に入り組ませた状態で配することにより、各突出部119と、異なる電極から伸びて突出部119と近接する2本の突出部118との間で放電を開始させやすい箇所を設けることができるので、異なる電極間において突出部を対向させた場合の対向箇所の数に比べて、放電を開始させやすい箇所を増やすことができ、上記効果を大きくすることができる。
特に、図8(c)に示すように、バリエーション3において、対向する突出部118,119の双方において、突出部118,119どうしの対向辺に複数の突起部120を配した場合、当該突起部120にて電位が集中し、対向する突起部120の間にて電界強度が強められるので、上記効果が大きくなる。なお、突起部120を、対向する突出部118,119のいずれか一方にのみ配していてもよい。図8(c)に示すように、複数の突起部120は、帯状の走査電極105の主面に平行な面において、三角形状の輪郭を有しているが、これに限定されず、他の多角形状または曲線状の輪郭を有していてもよい。
さらに、バリエーション1ないし3において、突出部118,119を、バス電極159,169から延伸形成させ、すなわち、バス電極と同じ材料で形成したため、バス電極159,169の形成に用いられる微細加工工程と同時に突出部118,119を形成することができ、また、バス電極159,169から突出部118,119までの電気抵抗を低減できることから、突出部118,119を製造容易にし、かつ、放電セル寸法の縮小を可能にするとともに、応答性を向上させることができる。
[評価試験]
バリエーション1およびバリエーション3に基づいてPDPを作製して、それぞれに駆動回路等を接続し、走査電極105と維持電極106との間に印加する放電開始電圧を変化させながら、安定駆動するか否かについて検証した。その結果、いずれも約120[V]という従来の放電開始電圧より低い電圧であっても、安定して駆動できることを確認した。
(実施の形態4)
図9(a)は、PDPの表示電極対の一部を背面板側から見たものであり、二点鎖線で囲った範囲が放電セルに相当する範囲である。図9(b)は、その一部を拡大した要部平面図である。
図9(a)に示すように、放電セルにおいて、走査電極105および維持電極106で構成された表示電極対104が複数の放電セルにまたがるように、延伸して配設され、複数の突出部118,119が、走査電極105および維持電極106を構成する透明電極151,161が互いに対向する辺から突き出すように対向配置され、対向する複数の突出部118、119のそれぞれが、透明電極151,161に挟まれた間隙Gより狭い間隙gで相対するように配されている。
バス電極159,169の一方から延伸され、他方のバス電極159,169に向かう電極加工部171,172を、透明電極151,161どうしの対向辺から突き出させた結果、透明電極151,161およびバス電極159,169を基部としたときの当該基部から突き出た部分が、突出部118,119に該当する。なお、電極加工部171,172は、例えば約5[μm]幅で形成されている。
突出部118,119は、各電極において一対を成し、かつ、帯状の走査電極105の主面と平行な面において、その先端辺が鋭角状の輪郭を有し、一対を構成する各突出部118,119の先端どうしが互いに接近するよう爪状に屈曲して形成されている。上記において、突出部118,119の先端辺形状が鋭角状の輪郭を有しているとしたが、これに限らず、多角形状および曲線状の輪郭で形成されていればよく、また、電極加工部171,172の幅を約5[μm]としたが、それより太くても細くても構わない。
特に、図9(b)に示すように、対向する一対の突出部118、119の各先端221を直結する仮想線が正方形220を描くように、かつ各先端221がその正方形220の角に位置するように配置されている。4個の先端221は、互いの間隙gを例えば約5[μm]の等しい間隔で相対している。
《実施の形態4におけるPDPの効果》
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、放電セル内に複数の突出部118,119を設け、かつそれら突出部の先端辺を、走査電極105の主面と平行な面において、鋭角状の輪郭となるように形成したため、突出部118,119にて電位が集中するとともに突出部先端にてさらに電位が集中し、放電開始しやすい箇所を、放電セル内に複数設けることができ、放電セル内にて突出部が一対のみのものに比べて放電を開始させやすい。さらに、本実施の形態では、走査電極105もしくは維持電極106の対向辺からの突出量を同寸法とし、同電極にて隣り合う突出部で一対とし、一対を構成する突出部118,119の各先端どうしが、互いに接近するよう屈曲しているため、走査電極105および維持電極106に給電したときに、それら電位集中の起きる先端どうしで等電位線が結ばれ、かつ他方の電極に向かって張り出すような状態となる。等電位線が他方の電極に向かって張り出すことにより、走査電極105および維持電極106に給電したとき、異なる電極間における突出部118,119先端どうしにおいて、実施の形態3の突出部118,119先端同士における放電間隙より狭い放電間隙にて放電が開始されるので、低い電圧を印加しても確実に放電を開始させることができ、複数の放電セルにおいて生じる放電遅れ時間のばらつき幅も狭めることができる。したがって、PDPの画質を維持しながら、消費電力を低減させることができる。
特に、最も近接する4本の突出部118,119の各先端を直結した仮想線が正方形220をなすように、突出部118,119を配置したため、一対の突出部118,119間にて、電界集中がより強くなり、上記効果が大きくなる。
さらに、突出部118,119を、バス電極159,169から延伸して形成していることから、バス電極159,169の形成に用いられる微細加工工程と同時に、突出部118,119を形成することができ、また、バス電極159,169から突出部118,119までの電気抵抗を低減できることから、突出部118,119を製造容易にし、かつ、放電セル寸法の縮小を可能にするとともに、応答性を向上させることができる。
本実施の形態において、上記のとおり、突出部118,119は、バス電極159,169から延伸して形成したが、対向する透明電極151,161どうしの対向辺より延伸したものであってもよい。
また、本実施の形態において、4本の爪形に屈曲した突出部118,119の各先端を結んだ形状が正方形となるように突出部118,119を配したが、そのほかに長方形、平行四辺形および台形などの他の四角形状に配してもかまわない。
また、上記において、一対を構成する突出部118,119の先端どうしが、互いに接近するように爪形に屈曲して形成されていると説明したが、これに限定されるものではなく、その突出部118,119の先端形状として、各突出部118,119が、その中心線に対して非対称の形状でかつ一対を構成する突出部118,119の先端どうしが向き合う形状であればよい。
なお、図9(a)に示すように、本実施の形態においては、放電セルあたり同電極において一対の突出部を二つ設けたが、放電セルあたり同電極において一つでもよい。もちろん、放電セルあたり同電極において一対の突出部を2以上設けてもよい。
本実施の形態では、走査電極105および維持電極106の双方において、突出部118,119が対を成しているが、いずれか一方の電極においてのみ、対をなしていてもよい。
[評価試験]
上記実施の形態に基づいてPDPを作製し、それぞれに駆動回路等を接続し、走査電極105と維持電極106との間に印加する放電開始電圧を変化させながら、安定駆動するか否かについて検証した。その結果、約100[V]という従来の放電開始電圧より低い電圧であっても、安定して駆動できることを確認した。
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5におけるPDPの放電セルにおける表示電極対の構成を示す概略平面図であり、PDPの背面板側から見た図である。図10は、図6(a)〜9(a)に相当する要部平面図であり、二点鎖線で囲った範囲が放電セルに相当する範囲である。
図10に示すように、走査電極105および維持電極106を一対とする表示電極対104が、複数の放電セルにまたがるように、延伸して配設されており、走査電極105および維持電極106が透明電極151,161およびバス電極159,169で構成され、先端辺を鋭角形状とする突出部118,119が、透明電極151,161が互いに対向する辺から突き出すように対向配置されている。
バス電極159,169の一方から延伸され、他方のバス電極159,169に向かう電極加工部171,172を、透明電極151,161どうしの対向辺から突き出させた結果、透明電極151,161およびバス電極159,169を基部としたときの当該基部から突き出た部分が、突出部118,119に該当する。バス電極159,169と同じ材料で形成され、対向関係にある突出部118,119どうしの間隙gは、それぞれ透明電極151,161どうしの間隙Gより狭い状態に保たれている。
例えば、間隙Gを50〜100[μm]とする場合、間隙gを5[μm]とするのが望ましく、突出部118,119の先端辺は、先端角度を5〜60度とする先鋭な鋭角状で形成されていることが望ましい。
《実施の形態5におけるPDPの効果》
上記のような構成とすることで、突出部118,119にて電位が集中するのみならず、突出部118,119の各先端辺が、走査電極105の主面に平行な面において先鋭な鋭角形状の輪郭で形成されたことによって、先鋭な突出部118,119先端にてさらなる電位の集中が起き、走査電極105および維持電極106に給電したときに、低い電圧であっても放電をより確実に開始させることができ、複数の放電セルにおいて生じる放電遅れ時間のばらつき幅も狭めることができる。したがって、PDPの画質を維持しながら、消費電力を低減させることができる。
また、突出部118,119が、バス電極159,169から延伸され、すなわち、バス電極159,169と同じ材料で形成されていることから、バス電極159,169の形成に用いられる微細加工の工程と同時に、突出部118,119を形成することができ、また、バス電極159,169から突出部118,119までの電気抵抗を低減できるので、製造容易なPDPを実現し、かつ、PDPの高精細化を図るために放電セル寸法の縮小を可能にするとともに、応答性を向上させることができる。
なお、上記各実施の形態において、対向する突出部の間隙gを1〜10[μm]の範囲で設定したが、上記範囲に囚われず、PDPの精細度などの事情から、間隙gを10[μm]より大きくしてもよい。
また、上記各実施の形態において、CVD法やICP−CVD法により形成された、SiOを主成分とする緻密な薄膜の誘電体層を用いると説明したが、SiOよりやや高い比誘電率を有する鉛ガラス系材料や非鉛ガラス系材料を厚く塗布し、これを焼成して形成される誘電体層を用いても同様に実施可能である。
また、上記において、誘電体層として、その比誘電率εが2〜5の範囲にあり、その膜厚dが1〜10[μm]の範囲で形成されるように説明したが、比誘電率として5〜15の範囲で、膜厚dとして10〜45[μm]で形成されていても構わない。
本発明のPDPとその製造方法によれば、放電開始電圧を低減し発光効率や信頼性、品質を向上させたプラズマディスプレイパネルを、大型のテレビジョンや高精細テレビジョンあるいは大型表示装置など、映像機器産業、宣伝機器産業、産業機器やその他の産業分野に利用することができ、その産業上の利用可能性は非常に広く且つ大きい。
本発明の実施の形態1に係るPDP1の放電セルの構成を示す断面概念図である。 本発明の実施の形態2に係るPDP1の製造方法の工程フローチャート概念図である。 本発明の実施の形態2に係るPDP1の製造方法における前面板2の作成工程を示す断面概念図である。 本発明の実施の形態2に係るPDP1の製造方法における背面板3の作成工程を示す断面概念図である。 (a)は、実施の形態3におけるPDPの構成を示す要部断面図であり、(b)は、図5(a)のY−Y面で切断した断面に相当する要部断面図である。 (a)は、実施の形態3のバリエーション1におけるPDPの放電セルの一部を示す要部平面図であり、(b)は、その一部を拡大した要部平面図である。 (a)は、実施の形態3のバリエーション2におけるPDPの放電セルの一部を示す要部平面図であり、(b)は、その一部を拡大した要部平面図である。 (a)は、実施の形態3のバリエーション3におけるPDPの放電セルの一部を示す要部平面図であり、(b)は、バリエーション3の別態様を示す要部平面図であり、(c)は、それらの一部を拡大した要部平面図である。 (a)は、実施の形態4におけるPDPの放電セルの一部を示す要部平面図であり、(b)は、その一部を拡大した要部平面図である。 実施の形態5におけるPDPの放電セルの一部を示す要部平面図である。 (a)は、従来の面放電型PDPを、表示電極に沿って切断した要部断面図であり、(b)は、(a)をX−X面で切断した要部断面図である。 特許文献4に記載されたPDPの前面板の一部を示す要部平面図である。
符号の説明
101 PDP
102 前面板
103 背面板
104 表示電極対
105 走査(スキャン)電極
106 維持(サステイン)電極
107,113 誘電体層
108 保護膜
109 バス電極
110,111 基板
112 データ(アドレス)電極
114 隔壁
115 蛍光体層
118,119 突出部
120 突起部
151,161 透明電極
159,169 バス電極
171,172 電極加工部
220 正方形
221 先端

Claims (9)

  1. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10 [V/cm]以上1.0×10 [V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    対をなす各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた帯状の基部と、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように形成された複数の突出部を有し、当該複数の突出部は、放電セル内で互いに3組以上対向する組をなすように配設され、
    放電セル中央部に位置する突出部の組の突出部長さが最も短く、前記延伸方向に沿った放電セル両端に近い組ほど突出部長さが長い
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    対をなす各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた帯状の基部と、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように形成された複数の突出部を有し、当該複数の突出部は、放電セル内で互いに3組以上対向する組をなすように配設され、
    放電セル中央部に位置する突出部の組の突出部長さが最もく、前記延伸方向に沿った放電セル両端に近い組ほど突出部長さが
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  3. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    対をなす各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた帯状の基部と、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように形成された複数の突出部を有し、
    前記対をなす各々の表示電極の少なくとも一方において、
    同電極上で隣り合う突出部は、その突出長さが同寸法であり、且つ、前記隣り合う突出部の各先端部分は前記表面と平行な面における輪郭が多角形状または曲線状に形成され、前記各先端部分が前記平行な面に沿って互いに近接した爪形をなすように屈折して形成されている
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  4. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    対をなす各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた帯状の基部と、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように形成された複数の突出部を有し、
    前記対をなす各々の表示電極の少なくとも一方において、
    同電極上で隣り合う突出部は、その突出長さが同寸法であり、且つ、前記隣り合う突出部の各先端部分は前記表面と平行な面における輪郭が多角形状または曲線状に形成され、前記隣り合う突出部同士の間隙が、前記基部側よりも前記先端部分側で狭い
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  5. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10[V/cm]以上1.0×10[V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    対をなす各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた帯状の基部と、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように形成された複数の突出部を有し、
    前記対をなす各々の表示電極の少なくとも一方において、
    同電極上で隣り合う突出部は、その突出長さが同寸法であり、且つ、前記隣り合う突出部の各先端部分は前記表面と平行な面における輪郭が多角形状または曲線状に形成され、互いに接近するように屈曲している
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記対をなす各々の表示電極において、前記隣り合う突出部の組4つの先端部分を頂点とする閉鎖領域を想定するとき、前記表面と平行な面における当該領域が正方形状となるように配されている
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10 [V/cm]以上1.0×10 [V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた透明電極からなる帯状の基部と、透明電極の主面に形成されたバス電極で構成され、
    前記バス電極はアルミニウムおよびネオジムを主成分として真空中あるいは減圧下で形成された薄膜からなる
    ことを特徴とするラズマディスプレイパネル。
  8. 前記対をなす各々の表示電極は、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように、前記バス電極の電極材料を分岐させてなる複数の突出部を有している
    ことを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイパネル。
  9. 表面に延伸された表示電極対が複数対形成され、当該表示電極対を覆う誘電体層が積層された一方の基板と、表面に複数のデータ電極が形成され、当該データ電極を覆う誘電体層が積層された他方の基板とを有し、互いの電極が放電空間をおいて対向するように両基板が配置され、表示電極の前記延伸方向に沿って複数の放電セルが配設されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記両基板の少なくとも一方の誘電体層は、1.0×10 [V/cm]以上1.0×10 [V/cm]以下の絶縁耐圧を備え、
    対をなす各々の表示電極は、前記延伸方向に伸びた透明電極からなる帯状の基部と、透明電極の主面に形成されたバス電極で構成され、
    前記対をなす各々の表示電極は、一方の電極の基部の辺から他方の電極の辺へ突出するように、前記バス電極をなす電極材料を分岐させてなる複数の突出部を有し、
    前記複数の突出部は、前記表面と平行な面における先端部分の輪郭が鋭角形状である
    ことを特徴とするラズマディスプレイパネル
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