JP4743677B2 - 水中有害生物防除材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、臨海地域に立地する発電所の復水器冷却用水、工場等の熱交換器冷却用水等の取水路及び排水路、船舶の船底部、魚網、ブイ下部等の水没する設備、器材に有害な水中生物が付着し繁殖するのを防止するための水中有害生物防除材に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
発電所、工場等の冷却用水の取水路及び排水路、船舶の船底部、魚網、ブイ下部等の常時淡水又は海水と接触する設備、器材には、フジツボ、カキ、ムラサキイガイ、ヒドラ、セルプラ、ホヤ、コケムシ、アオサ、アオノリ、シオミドロ、付着珪藻、付着バクテリア等の貝類、藻類及び微生物が付着繁茂する。これらの付着生物により、設備、器材は、流体抵抗の増加や熱伝導性の低下等の好ましくない状態に陥る。
【0003】
このような水中有害生物の付着繁茂を防止するために、従来より各種の防汚剤が用いられてきた。従来の防汚剤は、防汚性を付与する成分として、硫酸銅、亜酸化銅、有機スズ化合物等の金属含有物質が用いられることが多かった。これらの金属含有物質をバインダー中に10〜50重量%含有させた塗膜から、水中に徐々に連続的に生物毒であり防汚成分である上記金属含有物質を溶出させることにより、有害生物の付着を防止してきた。
【0004】
しかし、防汚成分である金属が河川、海洋に溶出することによる水環境の汚染、魚介類への蓄積による食物連鎖を通しての人体への悪影響等の問題があり、現在、有機スズ化合物は世界各国において使用制限又は使用禁止となっており、その他の金属含有物質についても有機スズ同様の人体に対する悪影響が問題視されている。
【0005】
金属を含まず、人体に無害、安全でかつすぐれた防汚効果を有する防汚剤として、インドール化合物が提案されている(特開平8−34770号公報参照)。また、それらインドール化合物を用いた水中有害生物付着防除剤も提案されている(特開平10−259101号公報参照)。
【0006】
しかし、これらインドール化合物は比較的分子量が小さくまた水溶解性が高いので、単にバインダーに練り込むだけでは、水中においてバインダー層内を拡散してすぐに溶出し、防汚効果が長期にわたり持続しないという問題点がある。そこで、インドール化合物に適当なスペーサーを介して高分子物質に固定することも提案されている(特開2000−302816号公報参照)。
【0007】
かかる高分子固定化技術により溶出を抑えることはできるが、固定化に工数及びコストがかかる、固定化により溶出量が少なくなりすぎるなど溶出の制御による有効期間の調整が難しい、等の問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、金属を含有しない人体に安全な防汚成分であるインドール化合物を長期にわたり持続して安定かつ効果的に水中に徐放することができ、しかも該防汚成分の溶出を簡便に制御することのできる水中有害生物防除材を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、今回、特定のインドール化合物であるグラミン化合物が負電荷を帯びる基を有する特定の酸性物質との間に安定なイオン結合を形成することを見出し、かかる特定の酸性物質と併用することによりグラミン化合物の水中での溶出を容易に制御することができ、長期にわたり安定かつ効果的に防汚効果を持続することができる水中有害生物防除材が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
かくして、本発明は、下記式
【0011】
【化2】
【0012】
式中R1は水素原子、塩素原子、臭素原子又はメチル基を表し、R2及びR3は同一もしくは異なり、それぞれ水素原子、塩素原子又は臭素原子を表す、
で示されるグラミン化合物と、数平均分子量1000〜50000及び酸価100〜250mgKOH/gのカルボキシル基含有アクリル樹脂を含有することを特徴とする水中有害生物防除材を提供するものである。
【0013】
以下、本発明の水中有害生物防除材について更に詳細に説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】
グラミン化合物
本発明において用いられる式(I)のグラミン化合物の具体例としては、グラミン、1−メチルグラミン、5,6−ジクロロ−1−メチルグラミン、5,6−ジクロログラミンなどが挙げられ、中でも下記式で示される5,6−ジクロロ−1−メチルグラミンが最も水中有害生物付着阻害効果が大きく好適である。
【0015】
【化3】
【0016】
式(I)のグラミン化合物の水中有害生物付着阻害効果をフジツボを例にとって説明する。
【0017】
フジツボは、ノープリウス幼生、キプリス幼生を経て成体となるが、キプリス幼生時にセメント蛋白質を分泌して岩石や構造物等に付着する。グラミン化合物、特に5,6−ジクロロ−1−メチルグラミンは、キプリス幼生のセロトニン様受容体に結合することにより付着関連蛋白質の合成を阻害すると考えられる。このことにより5,6−ジクロロ−1−メチルグラミンは、他の水生生物に悪影響を与えることなくフジツボの付着過程を特異的に阻害することができているものと考えられる。また、ムラサキイガイに対しても同様の付着阻害活性が認められている(Kazumi Kon-ya, Nobuyoshi Shimidzu, Wataru Miki, Mamoru Endo; Biosci. Biotech. Biochem., 58(12), 2178-2181, 1994 参照)。
【0018】
また、式(I)のグラミン化合物について、サルモネラ菌を用いた簡易変異原試験を実施した(財団法人 化学品検査協会に委託)結果、陰性の判定が得られている。
【0019】
5,6−ジクロロ−1−メチルグラミンについては、各種安全性確認試験を行った。急性経口毒性試験(株式会社 日本バイオリサーチセンターに委託)では、LD50は500mg/kg前後であると見積もられた。急性皮膚刺激性試験(株式会社 日本バイオリサーチセンターに委託)では顕著な刺激性は認められず、エームス試験(財団法人 化学品検査協会に委託)は陰性と判定された。また、マダイ、シロギスに対する急性毒性試験(財団法人 化学品検査協会に委託)では、本化合物のLD50は有機スズ化合物の1/10以下であり、コイに対する濃縮度試験(財団法人 化学品検査協会に委託)においては0.01mg/Lおよび0.001mg/Lとも43〜87倍の濃縮度であった。これは一般的に濃縮性が低い(100倍以下)といわれる化合物の範疇であった。さらに、ラットにおける28日間反復投与毒性試験(財団法人 化学品検査協会に委託)では、NOEL(無影響量)は18mg/kg/dayと算定され、染色体異常誘発性(株式会社 日本バイオリサーチセンターに委託)については、哺乳類の培養細胞を用いた結果、数的異常細胞の出現率、構造的異常細胞の出現率とも陰性対象と同じ値を示し、染色体異常試験では染色体異常誘発性なしと判定された。
【0020】
カルボキシル基アクリル含有樹脂
本発明で使用する前記式(I)のグラミン化合物は塩基性の物質であり、酸性物質との間でイオン結合を形成し、塩を生成する。
【0021】
そこで、本発明者らは、酸性物質として水に難溶性ないし不溶性の酸性樹脂を用いれば、グラミン化合物の水中への溶出を制御することができるのではないかと考え、各種の酸性樹脂について、グラミン化合物の溶出性との関係を調べた。
【0022】
酸性樹脂としては、酸性官能基としてホスホン基、スルホン基、フェノール性水酸基、カルボキシル基などをもつ有機樹脂(例えば、アクリル、ビニル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレアなど)又は無機樹脂(例えば、ポリシロキサン、ポリホスホンなど)が挙げられ、本発明者らは式(I)のグラミン化合物といくつかの酸性樹脂の組み合わせについて、グラミン化合物の溶出制御能力を比較した。
【0023】
その結果、各種の酸性樹脂の中でも、特に、カルボキシル基を含有するアクリル樹脂が式(I)のグラミン化合物の溶出制御能力が大きく、しかも、数平均分子量が1000〜50000、特に3000〜30000の範囲内にあり、且つ酸価が100〜250mgKOH/g、特に120〜200mgKOH/gの範囲内にあるカルボキシル基含有アクリル樹脂は該樹脂中のカルボキシル基が式(I)のグラミン化合物との間でイオン結合するのに好都合な配置をとっており、その結果、グラミン化合物を安定に担持し、水中でグラミン化合物を長期にわたり持続的にかつ効果的に徐放する能力を有していることが判明した。
【0024】
しかして、本発明において式(I)のグラミン化合物の担持体として使用するカルボキシル基含有アクリル樹脂としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、2−メチルマレイン酸、イタコン酸、2−メチルイタコン酸、β−メチレングルタール酸等のカルボキシル基含有重合性不飽和単量体の少なくとも1種と、他のアクリル系単量体の少なくとも1種との共重合体が挙げられる。
【0025】
共重合可能な他のアクリル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数1〜18のアルキルエステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、該ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート1モルに対してε−カプロラクトンを1〜5モル開環付加反応させてなる、水酸基を有するカプロラクトン変性アルキル(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性不飽和単量体;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−sec−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド系モノマーを挙げることができる。
【0026】
また、アクリル系単量体と組み合わせて他の共重合可能な不飽和単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等のビニル系単量体を併用することができる。
【0027】
上記カルボキシル基含有重合性不飽和単量体と他のアクリル系単量体との共重合は、それ自体既知の方法、例えば有機溶媒中でのラジカル重合を利用して行うことができ、例えば、カルボキシル基含有重合性不飽和単量体と他のアクリル系単量体及びラジカル重合開始剤、さらに必要に応じて連鎖移動剤を添加し、90〜120℃で1〜5時間加熱することにより行うことができる。
【0028】
本発明において好適なカルボキシル基含有アクリル樹脂としては、例えばメタクリル酸−メチルメタアクリレート−エチルアクリレート共重合樹脂、アクリル酸−エチルアクリレート−スチレン共重合樹脂、アクリル酸−スチレン共重合樹脂などが挙げられる。
【0029】
水中有害生物防除材
本発明の水中有害生物防除材は、例えば、以上に述べた式(I)のグラミン化合物とカルボキシル基含有アクリル樹脂を溶媒中に溶解し混合することにより製造することができる。例えば、溶液重合法により製造したカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液に式(I)のグラミン化合物を添加し混合することによって製造することができる。混合時の温度は常温で充分であるが、場合によっては約100℃までの温度に加熱しながら混合してもよい。
【0030】
カルボキシル基含有アクリル樹脂に対する式(I)のグラミン化合物の配合割合は、厳密に制限されるものではないが、一般には、カルボキシル基含有アクリル樹脂100重量部あたり、式(I)のグラミン化合物を5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部の割合で配合することができる。
【0031】
上記の如くして製造される本発明の水中有害生物防除材は、そのまま後述する如き用途に使用することができるが、必要に応じて、形成塗膜の機械的強度の補強などの目的でバインダーをさらに含有することができる。バインダーとしては、前記のカルボキシル基含有アクリル樹脂と相容性があるものであれば、その種類には特に制約はなくて、例えば、一般的に塗料に用いられる各種の有機樹脂やセメントのような無機物質を使用することができる。
【0032】
上記の有機樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれであってもよく、或いは両者を併用してもよく、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂、レゾール樹脂およびアクリル樹脂等が挙げられ、中でも、常温硬化型のシリコーン樹脂が好適である。
【0033】
これらのバインダー樹脂は、通常、カルボキシル基含有アクリル樹脂100重量部あたり50〜500重量部好ましくは50〜200重量部の割合で使用することができる。
【0034】
本発明の水中有害生物防除材には、さらに必要に応じて、例えば、溶剤、カルボキシ基含有アクリル樹脂及び/又はバインダー樹脂の架橋剤、その触媒、顔料、染料、体質顔料、レベリング剤、タレ防止剤、消泡剤などの添加剤を適宜配合することができる。
【0035】
本発明の防除材は、所望の個所、たとえば取水路および廃水路の壁面や、船底、水中構造物等に塗布して用いることができる。あるいはコンクリート等の水中構造物素材にセメントとして施工してもよく、魚網等に含浸させて使用することもできる。その結果、スライムを形成するような微生物や水中生物が表面に付着するのを防止することができる。
【0036】
本発明の防汚材による防汚効果は、従来の有機スズ化合物のように重金属の溶出により付着生物を殺傷することによるのではなく、水中生物の付着機構を阻害することによるものであるため、他の有用生物や人体に対して安全であり、環境汚染がほとんどない。
【0037】
かくして、本発明の水中有害生物防除材を用いることにより、取水路、排水路等の水路壁、特に火力もしくは原子力発電所の復水器冷却用水、または工場の熱交換器冷却用水等の水路壁は付着生物による流体抵抗の増加がほとんどなく、長期にわたり設備機器としての能力をすぐれたものとして維持することができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例ににより本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものである。
【0039】
カルボキシル基含有アクリル樹脂の製造
製造例1
スチレン30部、エチルアクリレート50部及びアクリル酸20部を混合し、キシレン100部を溶媒とし、アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として溶液重合によりポリマー溶液1(固形分濃度50%)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定した該ポリマーの数平均分子量は15000であった。また、樹脂酸価は156(mgKOH/g)であった。
【0040】
製造例2
メチルメタアクリレート20部、エチルアクリレート55部及びメタクリル酸25部を混合し、キシレン100部を溶媒とし、アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として溶液重合によりポリマー溶液2(固形分濃度50%)を得た。GPCにより測定した該ポリマーの数平均分子量は12000であった。また、樹脂酸価は163(mgKOH/g)であった。
【0041】
製造例3
スチレン80部アクリル酸20部を混合し、キシレン100部を溶媒とし、アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として、溶液重合によりポリマー溶液3(固形分濃度50%)を得た。GPCにより測定した該ポリマーの数平均分子量は10000であった。また樹脂酸価は156(mgKOH/g)であった。
【0042】
製造例4
スチレン80部及びメタアクリル酸20部を混合し、キシレン100部を溶媒とし、アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として、溶液重合によりオリゴマー溶液1(固形分濃度50%)を得た。GPCにより測定したオリゴマーの数平均分子量は1000であった。また、樹脂酸価は130(mgKOH/g)であった。
【0043】
実施例及び比較例
実施例1
上記製造例1で得た固形分濃度50%のアクリル樹脂ワニス200重量部に、5,6−ジクロロ−1−メチルグラミン10重量部及び疎水性ヒュームドシリカ20重量部を加え、室温にて充分に攪拌を行い、均一な半透明塗料組成物を得た。得られた塗料の固形分濃度は56.5%であった。
【0044】
同様にして実施例2〜5及び比較例1〜5の半透明塗料を作成した。
【0045】
実施例2はグラミン化合物及びカルボキシル基含有樹脂によりなるものである。
【0046】
実施例3〜5はグラミン化合物、カルボキシル基含有樹脂及びバインダーからなるものである。
【0047】
比較例1はカルボキシル基含有樹脂のみからなるものである。
【0048】
比較例2はカルボキシル基含有樹脂とシリコーン樹脂バインダーからなるものである。
【0049】
比較例3、4はグラミン化合物とバインダーからなるものであり、バインダーとして、比較例3ではシリコーン樹脂バインダーを、そして比較例4ではブロックイソシアネートとポリエステルポリオールからなる架橋ウレタン樹脂バインダーを使用したものである。
【0050】
比較例5は実施例5のカルボキシル基含有樹脂にかえてフェノール基含有樹脂を用いたものである。
【0051】
下記表1に実施例および比較例それぞれの塗料の配合を示す。また、表2にその評価結果を示す。
【0052】
【表1】
【0053】
(注1)オイル状シリコーン樹脂(東芝シリコーン株式会社製):濃度100%、酸価0
(注2)オイル状シリコーン樹脂(信越化学工業株式会社製):濃度100%、酸価0
(注3)反応性架橋剤:濃度100%、酸価0
(注4)触媒:濃度100%、酸価0
(注5)ブロックイソシアネート樹脂(大日本インキ株式会社製):固形分濃度75%、酸価0
(注6)液状ポリエステルポリオール樹脂(大日本インキ株式会社製):濃度100%、酸価0
(注7)石炭酸レゾール樹脂(昭和高分子株式会社製):濃度60%
【0054】
【表2】
【0055】
試験板の作成手順および試験方法は以下の通りである。
【0056】
試験板の作成手順
大きさ100×300×2mmのサンドブラスト処理鋼板にジンクリッチエポキシ樹脂系ショッププライマー塗料を乾燥膜厚が15μmになるように塗装し、更にエポキシ樹脂系重防食塗料を乾燥膜厚が200μmになるように塗装した。この上に表1の各例で得た防汚塗料を乾燥膜厚が150μmになるように刷毛塗装し、室温3日放置により乾燥させて防汚性試験板を作成した。
【0057】
防汚性試験
作成した試験板について、折戸湾(静岡県清水市)にて懸垂浸海試験を24ヶ月間実施し、表面の目視観察を行った。
【0058】
【発明の効果】
本発明の水中有害生物防除材は、人体に対し安全でかつ環境汚染が少なく、水中の付着生物の忌避効果に優れると共にその性能持続期間も長い。
Claims (6)
- グラミン化合物がグラミン、1−メチルグラミン、5,6−ジクロロ−1−メチルグラミン及び5,6−ジクロログラミンよりなる群から選ばれる請求項1に記載の水中有害生物防除材。
- グラミン化合物が5,6−ジクロロ−1−メチルグラミンである請求項1に記載の水中有害生物防除材。
- カルボキシル基含有アクリル樹脂100重量部あたり式Iのグラミン化合物を5〜50重量部含有する請求項1〜3のいずれかに記載の水中有害生物防除材。
- バインダーをさらに含有する請求項1〜4のいずれかに記載の水中有害生物防除材。
- カルボキシル基含有アクリル樹脂100重量部あたりバインダーを50〜500重量部含有する請求項5に記載の水中有害生物防除材。
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