JP3342815B2 - 防汚性塗料組成物 - Google Patents

防汚性塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防汚性塗料組成物
に関し、より詳しくは水中構築物、漁網、船底への海中
生物および海藻類の付着を防止することができる防汚性
塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、船舶や海洋構造物の浸水部分には、フジツボ、フナ
クイムシ、藻類など海中生物の付着による腐食防止や船
舶の航行速度低下の防止を目的として、ロジンや有機錫
を含有する防汚塗料が塗装されている。また、養殖用の
網においても、海中生物の付着による魚介類の致死防止
等の目的でロジンや有機錫を含有する防汚塗料が塗装さ
れている。
【0003】この防汚塗料においては、その塗膜に含ま
れるロジンおよび防汚成分が海中に溶出することによっ
て防汚効果を発揮するものであるが、この塗膜は長時間
にわたって海中に浸漬されていると、徐々に溶出分が少
なくなり、それと共に塗膜面が凹凸状となり、そのため
海中生物等の付着防止効果が著しく低下してくる。ま
た、自己研磨型有機錫含有塗料は、毒性が強いことから
魚介類に対して悪影響を及ぼす。そのために、毒性が少
なく、かつ長期にわたり海中で防汚機能を発揮する自己
研磨型防汚性塗料組成物の開発に対する要請はきわめて
強くなっている。自己研磨型塗料の1つとして、金属含
有共重合体を用いた塗料が提案されている(特公平5−
45632号、特公平7−64985号)。
【0004】しかしながら、上記の金属含有共重合体を
用いた塗料においては、以下に示すような問題がある。 (1)カルボキシル基含有重合体に金属を付加する場
合、重合体の側鎖に残存するカルボキシル基が、顔料や
亜酸化銅などの金属錯体を形成し、ゲル化を起こす。 (2)塗膜が海中に浸漬された初期においては自己研磨
性(塗膜の消耗度)が見られるものの、時間がたつと共
に自己研磨性が見られなくなり長期にわたり防汚効果が
発揮されない。 (3)長期にわたり自己研磨性を維持するために分子量
あたりの金属量を多くすると、塗膜が硬く脆くなり、塗
膜にクラックが発生し、遂には剥離が起こる。
【0005】他方、本発明者等は、二重結合を2〜3個
有し、かつ金属を含有する共重合体を用いた防汚性塗料
を先に提案した(特開平05−171066号)。しか
しながら、この塗料は、長期にわたり自己研磨性を示す
ものの、塗膜の消耗度については必ずしも十分に満足し
うるものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の従
来技術に鑑み、長期間にわたって海中で防汚効果を発揮
する自己研磨型防汚性塗料を提供することを目的として
鋭意検討を進めた結果、特定の金属を含有する共重合体
樹脂をビヒクル成分とする防汚性塗料組成物が優れた性
能を有することを見い出し本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、 (a)2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の
それぞれがMg,ZnまたはCuと塩を形成している重
合性単量体、 (b)下記式(I)
【0008】
【化2】 で表わされる金属含有単量体、および (c)共重合可能な不飽和単量体、からなる単量体混合
物を重合して得られる共重合体をビヒクルとして含有す
ることを特徴とする防汚性塗料組成物にある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、ビヒクル成分で
ある共重合体を得るのに用いられる金属含有単量体は、
上記の2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の
それぞれがMg,ZnまたはCuと塩を形成している重
合性単量体(a)と上記式(I)で表わされる金属含有
単量体(b)であり、長期にわたって自己研磨性を維持
し防汚機能を発揮させるための成分である。
【0010】本発明において使用される2個の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物のそれぞれがMg,Zn
またはCuと塩を形成している重合性単量体(a)(以
下、金属含有単量体(a)と略記する。)としては、例
えばアクリル酸マグネシウム[Mg(CH2 =CHCO
O)2 ]、メタクリル酸マグネシウム[Mg(CH2
C(CH3 )COO)2 ]、アクリル酸亜鉛[Zn(C
2 =CHCOO)2]、メタクリル酸亜鉛[Zn(C
2 =C(CH3 )COO)2 ]、アクリル酸銅[Cu
(CH2 =CHCOO)2 ]、メタクリル酸銅[Cu
(CH2 =C(CH3 )COO)2 ]等が挙げられる。
これらは1種でまたは2種以上を用いることができる。
【0011】また、本発明において使用される金属含有
単量体(b)は、上記式(I)で表わされるものであ
る。上記式(I)において、R1 は水素原子またはメチ
ル基、MはMg,ZnまたはCuの金属を表わし、R2
は(メタ)アクロイルを有さない有機酸残基を示す。有
機酸残基としては、モノクロル酢酸、モノフルオロ酢
酸、プロピオン酸、オクチル酸、バーサチック酸、パル
ミチン酸、クレソチン酸、α−ナフトエ酸、β−ナフト
エ酸、安息香酸、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢
酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、キノリンカルボ
ン酸、ニトロ安息香酸、ニトロナフタレンカルボン酸、
プルビン酸等の一価の有機酸から誘導されるものが例示
される。これらの有機酸残基の中でも防汚性塗料として
は脂肪酸系のものが特に好ましく、長期にわたりクラッ
クや剥離のない塗膜を維持することができる。
【0012】上記式(I)で表わされる金属含有単量体
(b)の具体例としては、モノクロル酢酸マグネシウム
(メタ)アクリレート((メタ)アクリレートは、アク
リレートまたはメタクリレートの意、以下、同じ。)、
モノクロル酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、モノクロル
酢酸銅(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸マグネ
シウム(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸亜鉛
(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸銅(メタ)ア
クリレート、プロピオン酸マグネシウム(メタ)アクリ
レート、プロピオン酸亜鉛(メタ)アクリレート、プロ
ピオン酸銅(メタ)アクリレート、オクチル酸マグネシ
ウム(メタ)アクリレート、オクチル酸亜鉛(メタ)ア
クリレート、オクチル酸銅(メタ)アクリレート、バー
サチック酸マグネシウム(メタ)アクリレート、バーサ
チック酸亜鉛(メタ)アクリレート、バーサチック酸銅
(メタ)アクリレート、パルミチン酸マグネシウム(メ
タ)アクリレート、パルミチン酸亜鉛(メタ)アクリレ
ート、パルミチン酸銅(メタ)アクリレート、クレソチ
ン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、クレソチン酸
亜鉛(メタ)アクリレート、クレソチン酸銅(メタ)ア
クリレート、α−ナフトエ酸マグネシウム(メタ)アク
リレート、α−ナフトエ酸亜鉛(メタ)アクリレート、
α−ナフトエ酸銅(メタ)アクリレート、β−ナフトエ
酸マグネシウム(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸
亜鉛(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸銅(メタ)
アクリレート、安息香酸マグネシウム(メタ)アクリレ
ート、安息香酸亜鉛(メタ)アクリレート、安息香酸銅
(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノ
キシ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、2,4,
5−トリクロロフェノキシ酢酸亜鉛(メタ)アクリレー
ト、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸銅(メタ)
アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸マグネ
シウム(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノ
キシ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロ
フェノキシ酢酸銅(メタ)アクリレート、キノリンカル
ボン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、キノリンカ
ルボン酸亜鉛(メタ)アクリレート、キノリンカルボン
酸銅(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸マグネシウ
ム(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸亜鉛(メタ)
アクリレート、ニトロ安息香酸銅(メタ)アクリレー
ト、ニトロナフタレンカルボン酸マグネシウム(メタ)
アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸亜鉛(メ
タ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸銅(メ
タ)アクリレート、プルビン酸マグネシウム(メタ)ア
クリレート、プルビン酸亜鉛(メタ)アクリレート、プ
ルビン酸銅(メタ)アクリレート等が挙げられる。これ
らの単量体は1種または2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
【0013】また、本発明において用いられる共重合可
能な不飽和単量体(c)(以下、共重合単量体(c)と
略記する。)としては、例えばメチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)
アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)
アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート等の水酸基含有単量体;2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートとエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、γ−ブチロラクトンまたはε−カプ
ロラクトン等とその付加物;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等の二量体または三量体;グリセロール(メ
タ)アクリレート等の水酸基を複数有する単量体;ブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ルアミド等の第一級および第二級アミノ基含有ビニル単
量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブ
チル(メタ)アクレート、ジブチルアミノエチル(メ
タ)アクレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド等の第三級アミノ基含有ビニル単量体;ビニルピロ
リドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール等の複素
環族系塩基性単量体等;スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニル系単量体が挙げら
れる。これらの単量体は1種または2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0014】本発明においてビヒクルを構成する共重合
体は、上記の金属含有単量体(a)、金属含有単量体
(b)および共重合単量体(c)からなる単量体混合物
を重合することにより得られる。重合に際しては、金属
含有単量体(a)および(b)の合計量10〜80重量
部に対して共重合単量体(c)が90〜20重量部(合
計100重量部)となる割合で重合することが好まし
い。これは、金属含有単量体の量が10重量部未満の場
合には塗膜の溶解速度が遅くなりすぎて、加水分解性を
付与するという所期の目的を達成できなくなり、一方、
金属含有単量体が80重量部を越える場合には塗膜の溶
解速度が速くなりすぎ、塗膜が持つべき本来の恒久的な
防汚性を維持できなくなるためであり、より好ましくは
20〜50重量部の範囲である。
【0015】また、重合に際しての金属含有単量体
(a)と、これと併用する金属含有単量体(b)との使
用割合は、(a)/(b)の比率(モル%)が80/2
0〜20/80となるようにすることが好ましい。これ
は、(a)/(b)の比率が80/20より高いと塗膜
の溶解速度が遅く、十分な自己研磨性(塗膜の消耗度)
を発揮できなくなり、一方、(a)/(b)の比率が2
0/80より低いと塗膜が海中に浸漬された初期におい
ては自己研磨性(塗膜の消耗度)が見られるものの、時
間の経過と共に自己研磨が見られなくなるためである。
より好ましくは70/30〜30/70の範囲である。
【0016】本発明で用いる共重合体は、公知の方法に
従って製造される。すなわち、上記した単量体を混合
し、この混合物をラジカル開始剤の存在下に60〜18
0℃の反応温度において5〜14時間反応を続けて重合
させる。重合方法は、有機溶剤中で行う溶液重合法のほ
かに乳化重合法、懸濁重合法等が採用できるが、トルエ
ン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸n−ブチ
ル等の一般の有機溶剤を用いる溶液重合方法を採用する
のが生産性、性能の点で有利である。
【0017】本発明の防汚性塗料組成物は、上記の共重
合体をビヒクル成分として含有して構成され、これに従
来公知の防汚剤が配合される。防汚性塗料組成物におけ
るビヒクルとしての共重合体の割合は、防汚性塗料組成
物中、樹脂成分として通常20〜25重量%(固形分)
の範囲で使用するのが好ましい。これは樹脂成分が多く
なると防汚剤が少なくなり、防汚能力が低下する傾向に
あり、また、樹脂成分が少なくなると塗膜物性が悪くな
り(クラック等が生じる)、塗膜の形成が困難となる傾
向にあるためである。
【0018】防汚剤としては、要求性能に応じて従来使
用されている公知の防汚剤、例えば亜酸化銅、チオシア
ン銅、銅粉末等の銅系防汚剤を始め、鉛、亜鉛、ニッケ
ル等その他の金属化合物、ジフェニルアミン等のアミン
誘導体、ニトリル化合物、ベンゾチアゾール系化合物、
マレイミド系化合物、ピリジン系化合物等が単独あるい
は複数で使用される。
【0019】その他、防汚剤ではないが、塗膜表面に潤
滑性を付与し、生物の付着を防止する目的でジメチルポ
リシロキサン、シリコーンオイル等のシリコン化合物や
フッ化炭素等の含フッ素化合物等も使用することができ
る。さらに本発明の防汚性塗料組成物は、前記した防汚
剤以外にも体質顔料、着色顔料、可塑剤、各種塗料用添
加剤、その他の樹脂等を必要に応じて配合することがで
きる。
【0020】本発明の防汚性塗料組成物を用いて塗膜を
形成するには、上記した防汚性塗料組成物を、船舶、各
種漁網、港湾施設、オイルフェンス、橋梁、海底基地等
の水中構造物等の基材表面に直接に、もしくは基材にウ
オッシュプライマー、塩化ゴム系、エポキシ系等のプラ
イマー、中塗り塗料等を塗布した塗膜の上に刷毛塗、吹
き付け塗り、ローラー塗り、沈漬塗り等の手段で塗布す
る。塗布量は、一般的には乾燥塗膜として50〜400
μmの厚さの範囲である。塗膜の乾燥は一般的には室温
で行われるが、加熱乾燥を行っても差し支えない。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。なお、例中の部は重量部
を表わす。
【0022】[実施例1〜9、比較例1〜5]冷却器、
温度計、滴下ロートおよび撹拌機を備えた四つ口フラス
コに、PGM(プロピレングリコールメチルエーテル)
30部およびキシレン40部を仕込み、撹拌しながら1
00℃に昇温した。続いて、滴下ロートから表1に示す
単量体および重合開始剤からなる混合物を3時間で等速
滴下した。滴下終了後にt−ブチルパーオクトエート1
部とキシレン10部を2時間で滴下し、さらに2時間撹
拌した後キシレンを20部添加して表1に示す特性値を
有するビヒクル用重合体溶液A1〜A9およびB1〜B
5を得た。
【0023】
【表1】
【0024】次いで、このようにして得られた共重合体
溶液A1〜A9を用いて表2に示す配合割合により本発
明の防汚性塗料(実施例1〜9)を調製した。また、共
重合体溶液B1〜B5を用いて、表2に示す配合割合に
より比較例1〜5の防汚性塗料を調製した。
【0025】
【表2】
【0026】次いで、上記調製の各防汚性塗料を用い
て、下記の要領で塗膜の消耗度試験、防汚性試験、クラ
ック・剥離性試験を行った。
【0027】(1)塗膜の消耗度試験 各防汚性塗料を、それぞれ50mm×50mm×2mm
(厚さ)の硬質塩化ビニル板に、乾燥膜厚が240μm
になるようにアプリケーターで塗布した後、海水に設置
した回転ドラムに取り付け、周速15ノットで回転させ
て、3カ月毎の消耗膜厚を測定した。その結果を表3に
示した。
【0028】(2)防汚性試験 各防汚性塗料を、あらかじめ防錆塗料を塗布してあるサ
ンドブラスト鋼板に、乾燥膜厚が240μmになるよう
に塗布して試験板を作製し、広島県の広島湾内で36カ
月間浸漬し、6カ月毎に付着性物の付着面積(%)を調
べた。その結果を表4に示した。
【0029】(3)クラック・剥離性試験 防汚性試験に用いたものと同様の試験板を作製し、滅菌
濾過海水中に24カ月間浸漬し、6カ月毎に海水中から
取り出した試験片を温度20℃の室温で1週間乾燥し、
塗膜のクラック・剥離状況を観察した。クラックおよび
剥離のないものを○、クラックだけのものを×、クラッ
クおよび剥離のあるものを××と表示した。その結果を
表5に示した。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】表3〜5に示す結果から明らかなように、
共重合体溶液B1〜B5を用いた防汚性塗料組成物(比
較例1〜5)では、長期にわたっての自己研磨性が見ら
れるものもあるが、十分な防汚性能が得られなかった。
一方、共重合体溶液A1〜A9を用いた本発明の防汚性
塗料組成物(実施例1〜9)は、長期間の自己研磨性と
優れた防汚性能を示し、クラック・剥離性においても良
好な結果を示した。
【0034】
【発明の効果】本発明の防汚性塗料組成物は、特定の金
属を含有する共重合体をビヒクル成分として含有してい
るため、塗膜にクラックや剥離が少なく、塗膜が適切な
速度で、かつ均一に海中へ溶解し、長期にわたって自己
研磨性を維持することができるという優れた防汚効果を
発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−57464(JP,A) 特開 昭63−56510(JP,A) 特開 平10−101969(JP,A) 特開 平4−372667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/14 - 5/16 C09D 133/00 - 133/26 C09D 143/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)2個の(メタ)アクリロイル基を
    有する化合物のそれぞれがMg,ZnまたはCuと塩を
    形成している重合性単量体、 (b)下記式(I) 【化1】 で表わされる金属含有単量体、および (c)共重合可能な不飽和単量体、 からなる単量体混合物を重合して得られる共重合体をビ
    ヒクルとして含有することを特徴とする防汚性塗料組成
    物。
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