JP2833493B2 - 防汚性コーティング材 - Google Patents

防汚性コーティング材

Info

Publication number
JP2833493B2
JP2833493B2 JP6258168A JP25816894A JP2833493B2 JP 2833493 B2 JP2833493 B2 JP 2833493B2 JP 6258168 A JP6258168 A JP 6258168A JP 25816894 A JP25816894 A JP 25816894A JP 2833493 B2 JP2833493 B2 JP 2833493B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
copolymer
coating material
antifouling
antifouling coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6258168A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07150076A (ja
Inventor
滋 政岡
誠 坪井
信宏 斉藤
明嗣 栗田
正行 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHUGOKU TORYO KK
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
CHUGOKU TORYO KK
Toshiba Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17316479&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2833493(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by CHUGOKU TORYO KK, Toshiba Silicone Co Ltd filed Critical CHUGOKU TORYO KK
Priority to JP6258168A priority Critical patent/JP2833493B2/ja
Publication of JPH07150076A publication Critical patent/JPH07150076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2833493B2 publication Critical patent/JP2833493B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、水中構築物、漁網、船
底等への水棲生物の付着を阻止するための防汚性コーテ
ィング材に関する。 【0002】 【従来の技術】水中構築物、漁網、船底をはじめ水中で
長期間使用する物品には、使用中に水棲生物が付着、繁
殖して外観を損ねるばかりでなく、その機能に悪影響を
与えることがある。船底の場合においては、水棲生物の
付着が船全体の表面粗度の増加につながり、さらには船
速が低下するとともに燃費が増大する。またこのため、
ドックでの修復期間が長くなり運航効率が著しく低下す
る。このほか、バクテリア類の繁殖により水中構築物の
腐敗、物性の劣化が起こって著しく寿命が低下する等の
莫大な被害を生ずる。 【0003】従来より、このような被害を回避するため
に使用される防汚剤としては、有機塩素系化合物、亜酸
化銅、有機スズ化合物等が知られている。 【0004】有機スズ化合物や亜酸化銅のような重金属
を含有する生理活性物質は、特に優れた防汚効果を有
し、漁網や船底用の塗料に必須の成分と考えられてい
る。例えば、米国特許第3,167,473号明細書に
は、有機スズ化合物を用いた防汚処理剤のなかで「ポリ
マータイプ」といわれているものが記載されている。こ
の防汚処理剤は、共重合体の側鎖に有機スズ含有基を有
し、微アルカリ性の海水中で加水分解されて有機スズ化
合物を放出し、防汚効果を発揮すると同時に、加水分解
された共重合体自身も水溶化して海水中に溶解していく
ため、樹脂残渣層を残すことなく、常に活性な表面を保
つことができる。また、特開昭60−231771号公
報には、含有する有機スズ化合物や亜酸化銅等の生理活
性物質の溶出性を促進させる目的で、これに併用する有
機スズ含有共重合体の単量体の一部として、加水分解性
のシリル(メタ)アクリレート、例えばトリブチルシリ
ルアクリレートやトリフェニルシリル(メタ)アクリレ
ートを用いる方法が記載されている。 【0005】しかしながら、これらの防汚処理剤は保存
安定性が悪く、特に亜酸化銅を併用した場合には数日の
内にゲル化してしまうという問題があった。しかも、こ
れらの防汚処理剤は、重金属や加水分解性の有機スズ含
有基を含有するため、毒性が高く、特に有機スズ化合物
は刺激性が強く、皮膚に触れると炎症を起こす等、安全
衛生面で問題があるのみならず、海水中への流出による
海洋汚染、奇形魚の発生、生態濃縮による人体への貯蓄
性等、重大な問題を抱えていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上述したような問題に
対処するために、例えば特表昭60−500452号公
報には、有機スズ含有共重合体を用いることなく、防汚
効果を示す船底塗料が記載されている。この船底塗料は
毒性および自己研磨型ポリマーより構成されており、該
ポリマー単量体としてはトリス(4−メチル−2−ペン
トキシ)シリルアクリレートのような加水分解性のシリ
ル(メタ)アクリレートが記載されている。 【0007】しかしながらこの船底塗料において、自己
研磨型ポリマーは毒物供給系(del−ivery s
ystem)として働くのみで、これ自身には防汚性能
はないため、毒物成分が必須のものである。この船底塗
料においても、毒物によって付着した水棲生物を殺すと
いう防汚を果たす基本的な原理は、従来の防汚処理剤と
変っておらず、重大な環境問題を回避することはできな
かった。しかも、毒物として亜酸化銅を使用した場合に
は、保全安定性が悪く、数日の内にゲル化してしまうと
いう問題もあった。さらに、ここに挙げられているトリ
ス(4−メチル−2−ペントキシ)シリルアクリレート
は、ケイ素原子とアルコキシ基の間およびケイ素原子と
エステル結合の間の2種類の結合がいずれも加水分解性
をもつので、加水分解による共重合体の水への溶解度の
制御が困難になるという問題もあった。 【0008】本発明は、有機スズ含有重合体を含有せ
ず、海洋の生態系に悪影響を与えることのない防汚性コ
ーティング材を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段と作用】本発明者らは、防
汚性コーティング材における自己研磨性に注目し、毒物
の併用がなくとも優れた防汚性を有し、しかも保存安定
性の良好なコーティング用組成物を見出して本発明をな
すに至った。 【0010】すなわち、本発明の防汚性コーティング材
は、共重合体側鎖のシリル基が加水分解によって放出さ
れ、次いで共重合体自身も水溶化する自己研磨作用のみ
で防汚性を発揮するものであり、 【化2】 (式中、Rは水素原子またはメチル基、R、R
はそれぞれ炭素数1〜18のアルキル基、シクロア
ルキル基およびフェニル基からなる群より選ばれる1価
の炭化水素基で、うち少なくとも1個は炭素数4以上の
1価の炭化水素基を示す)で表される少なくとも1種の
不飽和トリオルガノシリル単量体と、(メタ)アクリル
系およびビニル系化合物から選ばれる少なくとも1種の
有機単量体とを重合させて得られる、重合度が50〜1
90の錫を含有しない共重合体と、海水反応性顔料とを
含有することを特徴としている。 【0011】本発明に用いられる共重合体は、本発明に
おいて特徴的な成分であり、トリオルガノシリル基のケ
イ素原子に結合した有機基を選択することによって適度
の加水分解性を示し、水中で除々に加水分解して親水性
を増すため、水に対して制御された溶解特性を示す。こ
のような共重合体は、1種または2種以上の不飽和トリ
オルガノシリル単量体と、1種または2種以上の有機単
量体とを重合度50〜190の範囲で重合させることに
よって得られる。本発明における共重合体は、重合度が
低い領域において顕著に得られる加水分解性、自己研磨
性を利用したも のである。重合度が50未満であると、
加水分解速度が速くなりすぎ、短時間に溶解してしまい
防汚力が持続しないため、重合度は50以上とする。 【0012】不飽和トリオルガノシリル単量体と有機単
量体との構成比は、特に限定されるものではないが、好
ましくは不飽和トリオルガノシリル単量体の量が10〜
95重量%、さらに好ましくは20〜70重量%の範囲
である。不飽和トリオルガノシリル単量体の量を上記し
た範囲とすることで、特に良好な加水分解速度と塗膜物
性とが得られ、良好な防汚力を長期間にわたって持続す
ることができる。 【0013】共重合体の一方の出発原料である不飽和ト
リオルガノシリル単量体において、Rは水素原子また
はメチル基であり、R、R、Rはそれぞれ炭素数
1〜18の独立した1価の炭化水素基で、直鎖状または
分岐状のアルキル基、シクロアルキル基およびフェニル
基から選ばれるものである。このアルキル基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ミリスチル
基、ステアリル基等が例示され、シクロアルキル基とし
ては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が例示さ
れる。適度な加水分解性を持ち、そのことによってコー
ティング材の水に対する徐溶性を制御するには、R
、Rのうち少なくとも1個が炭素数4以上のもの
であることが好ましい。 【0014】このような不飽和トリオルガノシリル単量
体としては、ジメチルブチルシリルアクリレート、ジメ
チルヘキシルシリルアクレレート、ジメチルオクチルシ
リルアクリレート、ジメチルデシルシリルアクリレー
ト、ジメチルドデシルシリルアクリレート、ジメチルシ
クロヘキシルシリルアクリレート、ジメチルフェニルシ
リルアクリレート、メチルジブチルシリルアクリレー
ト、エチルジブチルシリルアクリレート、ジブチルヘキ
シルシリルアクリレート、ジブチルフェニルシリルアク
リレート、トリブチルシリルアクリレート、トリフェニ
ルシリルアクリレート等;およびこれらに対応するメタ
クリレートが例示される。これらのうち、加水分解速度
が遅く、合成の容易なことと、造膜性の良いことでは、
ジメチルヘキシルシリル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルデシルシリル(メタ)アクリレートのような、R
、Rのうち2個がメチル基で残余が炭素数6以上
の長鎖アルキル基であるものが優れているが、水中で制
御された加水分解速度をもち、適度の除溶性を得るため
には、トリブチルシリル(メタ)アクリレートが好まし
い。 【0015】共重合体の他方の出発原料である有機単量
体は、(メタ)アクリル系およびビニル系化合物から選
ばれるものである。この(メタ)アクリル系化合物とし
ては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアク
リレート(以上のアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよ
い)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアク
リレート、アクリルアミド、アクリルニトリル等;およ
びこれらに対応するメタクリル化合物が例示され、ビニ
ル系化合物としては、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルピロリ
ドン等が例示される。 【0016】重合は、例えば有機溶剤の存在下で不飽和
トリオルガノシリル単量体と有機単量体とを混合し、重
合開始剤を用いて行われる。 【0017】有機溶剤は、重合の制御と反応中のゲルの
形成防止のためのものであり、ベンゼン、トルエン、キ
シレンのような炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチ
ルのようなエステル系溶剤;メタノール、エタノールの
ようなアルコール系溶剤;メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトンのようなケトン系溶剤;およびジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシドのような非プロ
トン系極性溶剤が例示される。 【0018】有機溶剤の量は、単量体の合計100重量
部に対して20〜1000重量部が好ましく、さらに好
ましくは50〜500重量部である。有機溶剤の量を上
記範 囲とすることで、特に良好な反応の制御性や製造工
程の簡易化が図れる。また、重合中および保存中の加水
分解を避けるために、これらの有機溶剤は水分を除去し
て用いることが好ましい。 【0019】重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーベンゾエート、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の
有機過酸化物およびアゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物が例示される。重合開始剤の量は単量体の合計
量100重量部に対して0.01〜10重量部が一般的
である。重合条件は特に限定されないが、窒素気流中で
行うことが好ましく、また一般に重合開始剤が有機過酸
化物の場合には60〜120℃、アゾ化合物の場合には
45〜100℃の温度で行われる。 【0020】本発明のコーティング材は、前述の共重合
と海水反応性顔料に、必要に応じて海水不活性顔料、
有機溶剤、揺変剤等を配合することによって得られる。
防汚処理の対象が水中構築物、漁網、船底等と多岐にわ
たるため、配合割合は特に限定できないが、共重合体の
配合量が1〜60重量%の範囲が好ましい。共重合体の
配合量を上記範囲とすることによって、特に良好な塗膜
形成性と作業性が得られる。 【0021】海水反応性顔料としては、酸化亜鉛、酸化
カルシウム等が例示される。海水反応性顔料は単独でも
使用できるが、べんがら、チタン白、タルク、シリカ、
炭酸カルシウム、硫酸バリウムのような海水不活性顔料
と併用することもできるし、揺変材と併用することもで
きる。揺変材としては、ベントナイト、酸化ポリエチレ
ンおよびアミド化合物が例示される。また、有機溶剤と
しては、前述した共重合体の製造工程で例示したものと
同様なものを用いることができる。 【0022】 【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
説明する。なお、以下の実施例中の部は重量部を示す。 【0023】(共重合体の合成) 冷却器、撹拌器および温度計を備えた反応容器にキシレ
ン300部を仕込み、これにジメチルヘキシルシリルメ
タクリレート120部、メチルメタクリレート180
部、およびアゾビスイソブチロニトリル2部を加え、8
0℃で8時間加熱撹拌することによって重合を行った。
室温に冷却後、酢酸エチル66部を追加して淡黄色透明
の共重合体溶液V−1を得た。V−1の25℃における
粘度は480cP、固形分濃度は44.8%であった。 【0024】V−1と重合後の有機溶剤の追加を行わな
い以外は同様にして、表1に示す有機溶剤、単量体およ
び反応開始剤から、淡黄色透明の共重合体溶液V−2〜
V−7を得た。得られた共重合体溶液の粘度と固形分濃
度は表1に示す通りである。なお、表中の配合量を示す
数字は部を表す(以下同じ)。 【0025】また、低重合度の共重合体(H−1)およ
び高重合度の共重合体(H−2)を以下のように合成し
た。まず、冷却器、撹拌器および温度計を備えた反応容
器にキシレン300部を仕込み、これにトリブチルシリ
ルメタクリレート144部、メチルメタクリレート15
6部、n−オクチルメルカプタン6部およびアゾビスイ
ソブチロニトリル6部を加え、95℃で8時間加熱撹拌
することによって重合を行った後、室温に冷却して無色
透明の低重合度共重合体溶液H−1を得た。H−1の2
5℃における粘度は48cP、固形分濃度は47.4%
であった。 【0026】さらに、冷却器、撹拌器および温度計を備
えた反応容器にキシレン300部を仕込み、これにトリ
ブチルシリルメタクリレート144部、メチルメタクリ
レート156部およびアゾビスイソブチロニトリル0.
6部を加え、80℃で8時間加熱撹拌することによって
重合を行った後、室温に冷却して無色透明の高重合度共
重合体溶液H−2を得た。H−2の25℃における粘度
は1760cP、固形分濃度は49.9%であった。各
単量体の仕込み量と共重合体収量とから実質的に全量の
各単量体が重合していることを確認した。 【0027】また、表1には上記各共重合体のGPC法
(カラム:東洋ソー(株)製,商品名 TSK−GEL
G4000HXL−G2000HXL、溶媒:テトラ
ヒドロフラン,ポリスチレン換算)により求めた数平均
分子量(Mn)、およびGPC法により求めたMnと共
重合体合成時の単量体の仕込み組成から計算した重合度
を併せて示す。 【0028】【表1】 実施例1〜、比較例1〜5、比較例6〜9、比較例1
0〜15 以上のようにして得た共重合体溶液を用いて、本発明の
防汚性コーティング材を表2に示す配合により調製し
た。 【0029】また、比較例1および2として、亜酸化銅
とトリブチルスズメタクリレートとメチルメタクリレー
トとの共重合体からなる表3に示すワニスAおよびBを
用いた防汚塗料を表4に示す配合により調製した。さら
に比較例3および4として、従来型の亜酸化銅を用いた
防汚塗料を表4に示す配合により調製した。またさら
に、比較例6〜9として共重合体溶液H−1、H−2を
用いて、表2に示す配合により防汚性コーティング材を
調製し、また比較例10〜15として海水反応性顔料を
用いることなく、表2に示す配合により防汚性コーティ
ング材を調製した。 【0030】【表2】 【表3】 【表4】以上のように調製した各防汚性コーティング材と防汚塗
料とを用いて、下記の要領で塗膜の消耗度と水棲生物の
付着性の試験を行った。 【0031】(塗膜の消耗度) 実施例1〜および比較例1〜4、比較例6〜15の各
防汚性コーティング材と防汚塗料を、それぞれ70×1
50×2mmの硬質塩化ビニル板に、乾燥膜厚が100
μmになるようにアプリケーターで塗布し、海水中に設
置した回転ドラムに取付け、周速10ノットで回転させ
て、1カ月間の消耗膜厚を測定した。その結果を表5に
示す。 【0032】【表5】 【0033】(水棲生物の付着性) 実施例1〜および比較例1〜4、比較例6〜15の各
防汚性コーティング材と防汚塗料を、それぞれ防錆塗料
を塗布した100×300×3mmの銅板に、乾燥膜厚
が150〜200μmになるように塗布して試料を作製
した。これらの試料と比較例5として無処理の試料とを
それぞれ広島湾宮島沖の海中に沈め、6カ月ごとに水棲
生物の付着面積を調べた。各々の試料の付着面積を百分
率で表6に示す。(2カ月浸漬後の塗膜状態) 実施例1〜4および比較例6〜15の各防汚性コーティ
ング材を、それぞれ70×150×2mmの硬質塩化ビ
ニル板に、乾燥膜厚が150〜200μmになるように
塗布して試料を作製した。これらの試料を天然海水中に
2カ月浸漬した後、水道水で洗浄し、3日間屋内にて乾
燥後、塗膜状態を目視にて観察し、以下の評価基準にし
たがって評価した。その結果を表6に併せて示す。 評価基準 5:割れ、剥がれは認められない。 4:微細な割れが認められる。 3:割れおよび10%未満の剥がれが認められる。 2:割れおよび10〜50%の剥がれが認められる。 1:割れおよび50%以上の剥がれが認められる。 【0034】【表6】 (水棲生物の付着性) 実施例と比較例1および4の各防汚性コーティング材
と防汚塗料を、それぞれ50×50cmのポリ塩化ビニ
ル樹脂製フレームに取付けた、網目の大きさが7節のポ
リエステル製の漁網に浸漬塗布して試料を作製した。こ
れらの試料と比較例5として無処理の試料とをそれぞれ
富山湾の海中に沈め、2カ月ごとに水棲生物の付着状態
を調べた。その結果を表7に示す。 【0035】【表7】 各試験結果が示すように、本発明の防汚性コーティング
材は、長期間において安定した防汚性を発揮する。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、本発明で得られる
防汚性コーティング材は、共重合体の側鎖のトリオルガ
ノシリル基が加水分解して親水性を増し、水中で制御さ
れた溶解性、すなわち自己研磨性を示すので、環境に影
響を及ぼす有機スズ化合物や有機スズ含有共重合体を用
いることなく優れた防汚効果を発揮することができる。
本発明の防汚性コーティング材は、水中構築物、漁網、
船底等の水棲生物の付着による汚染を防止するのに有効
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 明嗣 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社内 (72)発明者 畑中 正行 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社内 合議体 審判長 近藤 兼敏 審判官 池田 正人 審判官 船岡 嘉彦 (56)参考文献 特開 昭63−57675(JP,A) 特開 昭58−118868(JP,A) 特表 昭60−500452(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1. 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基、R、R
    はそれぞれ炭素数1〜18のアルキル基、シクロア
    ルキル基およびフェニル基からなる群より選ばれる1価
    の炭化水素基で、うち少なくとも1個は炭素数4以上の
    1価の炭化水素基を示す)で表される少なくとも1種の
    不飽和トリオルガノシリル単量体と、(メタ)アクリル
    系およびビニル系化合物から選ばれる少なくとも1種の
    有機単量体とを重合させて得られる、重合度が50〜1
    90の錫を含有しない共重合体と、海水反応性顔料とを
    含有することを特徴とする防汚性コーティング材。 2.R、R、Rがいずれもブチル基である請求項
    1記載の防汚性コーティング材。 3.R、R、Rのうち2個がメチル基で、残余が
    炭素数6以上のアルキル基である請求項1記載の防汚性
    コーティング材。 4.共重合体の単量体のうち不飽和トリオルガノシリル
    単量体の量が10〜95重量%である請求項1ないし請
    求項3のいずれか1項記載の防汚性コーティング材。
JP6258168A 1994-10-24 1994-10-24 防汚性コーティング材 Expired - Lifetime JP2833493B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6258168A JP2833493B2 (ja) 1994-10-24 1994-10-24 防汚性コーティング材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6258168A JP2833493B2 (ja) 1994-10-24 1994-10-24 防汚性コーティング材

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20251486A Division JPS6357675A (ja) 1986-08-28 1986-08-28 防汚性コ−テイング材

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10116616A Division JP3053081B2 (ja) 1998-04-27 1998-04-27 防汚コーティング材用共重合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07150076A JPH07150076A (ja) 1995-06-13
JP2833493B2 true JP2833493B2 (ja) 1998-12-09

Family

ID=17316479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6258168A Expired - Lifetime JP2833493B2 (ja) 1994-10-24 1994-10-24 防汚性コーティング材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2833493B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL200670B1 (pl) * 1998-12-28 2009-01-30 Chugoku Marine Paints Kopolimer sililo(met)akrylanowy, sposób jego wytwarzania, przeciwporostowa kompozycja do malowania zawierająca kopolimer sililo(met)akrylanowy oraz jej zastosowanie
US6992120B2 (en) * 2001-11-13 2006-01-31 Arkema Inc. Coating compositions
EP1127902A1 (en) * 2000-02-25 2001-08-29 Sigma Coatings B.V. Metal-free binders for self-polishing anti-fouling paints
FR2836473B1 (fr) * 2002-02-26 2004-07-30 Atofina Procede de fabrication d'organoacyloxysilanes
SG11202010101WA (en) * 2018-04-20 2020-11-27 Nitto Kasei Co Ltd Copolymer for antifouling coating composition and antifouling coating composition containing said copolymer

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1984002915A1 (en) * 1983-01-17 1984-08-02 M & T Chemicals Inc Erodible ship-bottom paints for control of marine fouling
JPS6357675A (ja) * 1986-08-28 1988-03-12 Chugoku Toryo Kk 防汚性コ−テイング材

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07150076A (ja) 1995-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1457531B1 (en) Antifouling paint composition, antifouling paint films, and ships, underwater structures, fishing gear and fishing nets covered with the films
WO2001081489A1 (fr) Materiau protecteur antisalissure, film protecteur antisalissure, structure submergee et procede d'inhibition des salissures
JP3313066B2 (ja) 防汚性塗料組成物
JPH10168350A (ja) 防汚性塗料組成物
JP3282904B2 (ja) 防汚塗料組成物
JP3483524B2 (ja) 金属含有樹脂組成物および防汚性塗料組成物
JPH0768467B2 (ja) 防汚塗料
JP2833493B2 (ja) 防汚性コーティング材
JP3396349B2 (ja) 生物付着防止用塗料組成物
JP3053081B2 (ja) 防汚コーティング材用共重合体
JPH0582865B2 (ja)
JP4154344B2 (ja) 塗料組成物及び共重合体
JPH11116857A (ja) 塗料組成物
WO2005014737A1 (ja) 塗料組成物、防汚塗膜、水中構造物、及び水中構造物の防汚方法
JP2606692B2 (ja) 防汚塗料
JP5424575B2 (ja) 塗料組成物及び共重合体
JP3273039B2 (ja) 防汚性塗料組成物
JP4846093B2 (ja) 金属含有共重合体の製造方法
JP3282905B2 (ja) 防汚塗料組成物
JP4154345B2 (ja) 塗料組成物及び共重合体
JPH10279841A (ja) 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体、水中・水上構造物または漁業資材
JPH02675A (ja) 水中防汚被覆剤
JP2514217B2 (ja) 防汚コ―ティング材
JPH0781101B2 (ja) 撥水型防汚塗料組成物
JPH05171066A (ja) 防汚性塗料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19960723

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term