JP4738163B2 - 無機複合中空管の製造方法 - Google Patents

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本発明は、無機複合中空管の製造方法に関する。更に詳しくは、多孔質セラミックス中空管よりなる支持体およびガラス材よりなる分離層からなる複合中空管の製造方法に関する。
多孔質ガラス膜、多孔質セラミックス膜などの無機膜は、有機膜に比べて耐熱性および耐薬品性が高いといった特徴を有している。特に、無機膜のうちセラミックス粒子の焼結によって得られる多孔質セラミックス膜は、耐熱性および機械的強度が非常に高いものである。しかるに、多孔質セラミックス膜は、その孔径および孔径分布が粒子の粒径および粒度分布に依存するため、任意に孔径や孔径分布を制御することが難しい。そこで、焼結法により得られる多孔質セラミックスを支持体として、この表面にゾル-ゲル法により分離層を設けることによる孔径制御も行われているが、この場合10nm以下の小さい孔径に限られるといった制約がある。さらに、クラックあるいはピンホールなどの欠陥を防ぎ、分離性能を高めるためには、複数回製膜処理を行う必要があり、また得られる分離層の厚みは1μm未満と非常に薄いものであるため、割れが生じやすく、耐久性に問題があった。
これに対して、分相法により得られる多孔質ガラス膜は、孔径分布が非常にシャープであり、しかもナノからミクロンまでの広範囲の孔径を任意に制御できる特徴を有している。しかし、ガラス膜は分離層と支持体が同一な対象膜であるため、孔径が小さくなるに従い支持体での透過抵抗が増大し、透過流速が小さくなってしまうこととなる。一方、透過流速を大きくするためには、ガラス膜の厚みを薄くせざるを得ないが、この場合には機械的強度が低下するため、高い圧力や衝撃により破損するおそれがある。
ここで、焼結法により得られる多孔質セラミックスを支持体とし、これの表面に分相法よりなる多孔質ガラス分離膜を設けることができれば、ガラス層の厚みを薄くすることが可能となるため、シャープな孔径分布と高い透過流速を有する無機膜を任意の孔径で得ることができることとなる。
かかる無機複合分離膜を得る方法として、下記特許文献1に示されるような溶融ガラス中に支持体をディッピングする方法あるいは特許文献2に示されるようにガラス粉末が分散したペーストを支持体に吹き付け、電気炉で加熱し溶融する方法が提案されている。
特開昭62−258704号公報 特公平5−18613号公報
しかるに、特許文献1に記載されて方法では溶融ガラスの粘度が非常に高いため、ガラス層が厚くなりやすいといった傾向があり、また特許文献2記載の方法では、加熱時にガラス中のナトリウムなどが揮発するため、分相処理および酸処理による多孔化が生じ難くなるといった傾向がある。また、ガラス層の厚みが不均一な場合には、分相処理および酸処理によって割れが生じやすいといった問題もある。
本発明の目的は、多孔質セラミックス中空管よりなる支持体およびガラス材よりなる分離層からなる複合中空管において、分離層の厚みを厚くすることなく、所望の孔径、シャープな孔径分布および高い透過流速を有し、さらには分離層が分相処理および酸処理によって割れを生じることのない無機複合中空管の製造方法を提供することにある。
かかる本発明の目的は、多孔質セラミックス中空管の外周部表面にガラス層を設けた無機複合中空管を製造するに際し、多孔質セラミックス中空管として炭化チタンTiC、ホウ素化チタンTiB 2 および珪素化チタンTiSiまたはTiSi 2 の中から選ばれた少なくとも一種の焼結体である導電性多孔質セラミックス中空管を用い、該導電性多孔質セラミックス中空管の外周部表面に、加熱により分相し、酸により可溶相が抽出可能なガラス粉末をペーストとして塗布した後、多孔質セラミックス中空管高周波誘導加熱し、中空管外周部の温度をガラス溶融温度以上に上昇させてガラスを1〜60秒間で加熱溶融させ、ガラス層を形成させることによって達成される。ガラスを溶融させた後、分相処理および酸処理を施すことにより、多孔質セラミックス中空管の外周部表面に多孔質ガラス薄膜が形成される。
多孔質セラミックス中空管の外周部表面にガラス層を形成させて無機複合中空管を製造するに際して、導電性多孔質セラミックス中空管として炭化チタンTiC、ホウ素化チタンTiB 2 および珪素化チタンTiSiまたはTiSi 2 の中から選ばれた少なくとも一種の焼結体である導電性多孔質セラミックス中空管を用い、また該導電性多孔質セラミックス中空管の外周部表面に、加熱により分相し、酸により可溶相が抽出可能なガラス粉末をペーストとして塗布した後、高周波誘導加熱方法により多孔質セラミックス中空管の外周部の温度をガラス溶融温度以上に短時間に上昇させて、ガラスを加熱溶融させてガラス層を形成させるといった本発明方法を用いることによって、ガラス層を均一に加熱するとともに、その後の分相処理に必要となるナトリウムなどの揮発を防ぐことが可能となり、ガラス層中にナトリウムが存在することとなるので、その後分相処理および酸処理を施すことにより、ガラス層の厚みむらによる割れなどを生じることなく、ガラス層が均一な厚みを有し、またその厚みが1〜100μm程度の範囲内で、所望の孔径、シャープな孔径分布および高い透過流速を有する無機複合分離膜を製造することができる。
導電性多孔質セラミックス中空管としては、原料粉末が焼結可能なものであれば特に制限はなく使用することができ、炭化チタンTiC、ホウ素化チタンTiB2、珪素化チタンTiSiまたはTiSi2などの導電性多孔質セラミックスの中から選ばれた少なくとも一種よりなる焼結体、例えば珪素化チタンTiSi2粉末を高分子物質の有機溶媒溶液中に高充填した製膜原液から複合膜を製膜し、得られた複合膜を約1300〜1800℃で焼成し、その際少くとも400℃以上の加熱温度範囲では真空または不活性雰囲気環境下で焼成することにより得られるTiSiを主成分とする焼結体などを用いることができる。多孔質セラミックス中空管の形状、空隙率あるいは孔径については、中空管の支持体としての強度が保持されれば特に制限なく用いることができるが、通常キャピラリー状のものであって、空隙率が30〜50%程度、孔径が約0.1〜5.0μmのものが用いられる。また、その寸法については、内径が約0.4〜2.4mm、外径が約0.8〜3.0mm、厚みが約0.1〜1.0mm、長さが約80〜1000mm程度のものが一般に用いられる。
ここで、後記比較例1に示される如く、導電性を有しない多孔質セラミックス中空管を用いた場合には、ガラス溶融に時間がかかり、また溶融がガラス表面より進行するため、ガラス垂れによる厚みむらが生じやすく、続く分相処理および酸処理によって、ガラスが割れやすいといった問題がある。
ガラス粉末は、平均粒径約0.1〜30μm、好ましくは約1〜10μmの粉末状のガラスを、溶媒およびバインダーとともにペースト状とし、支持体外周部の表面に塗布される。用いられるガラスの組成としては、分相多孔質ガラスに使用されているもの、すなわち加熱により分相し、酸により可溶相を溶出できるもの、例えばSiO2、B2O3、Na2Oなどを主成分とし、必要に応じてこれにCaO、ZrO2、MgO、Al2O3などを添加したものが挙げられる。また、溶媒としては、ガラスおよびバインダーと親和性を有するものであれば任意のものを用いることができ、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、α-テルピネオール、ジメチルホルムアミドなどが好んで用いられる。バインダーも、ガラスおよび水と親和性を有する有機物であって、増粘効果のあるものであれば任意のものを用いることができ、キトサン、キチン、(可溶性)澱粉、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアゴム、トラガント、ペクチン、デキストリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチル澱粉、メチル澱粉、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリグリセリンなどが用いられる。以上の各成分は、塗布に適した粘度のペーストとして調製された上で用いられる。
塗布方法は、特に制限されず、公知の方法である吹き付け法あるいはディッピング法などが用いられ、塗布量は加熱による溶融および冷却固化後のガラス層の厚みが約1〜100μm、好ましくは約10〜30μmとなるように選択される。ガラス層がこれ以上の厚さを有すると、分相処理あるいは酸処理によりガラスが割れ易くなり、一方これより薄い場合には、溶融時に厚みむらを生じ易くなり好ましくない。塗布されたガラスペーストは、用いられた溶媒成分を揮発させ乾燥させた状態で高周波誘導加熱に付されるが、この場合の溶媒成分の揮発は、高周波誘導加熱による溶融および冷却固化後のガラス層に欠陥などの支障を生じない程度にまで行われていればよい。
加熱方法としては、高周波誘導加熱方法が用いられ、高周波誘導加熱では、誘導電流を流すコイルとしてソレノイド型のものが用いられる。かかる誘導加熱装置に通電された加熱コイル内にガラス塗布多孔質セラミックス中空管を通し、多孔質セラミックス中空管を加熱することにより、多孔質セラミックス中空管の熱が直に伝わってガラスを短時間、具体的には1〜60秒間程度で溶融することが、ガラス層中のナトリウムを残存させ、かつむらなく加熱させる上で必要となる。このとき、誘導加熱時の周波数、出力およびコイル寸法などは、得ようとする無機複合分離膜によって決定されるため特に限定されない。
なお、後記比較例2に示されるように、ガスバーナーを使った炎による加熱を行った場合であっても、加熱によりナトリウムが揮発するといったことがないので、ガラス層の多孔化は可能であるものの、炎による加熱では多孔質セラミックス中空管の外周部表面に炎を均一にあてることが難しく、ひいてはガラス溶融が不均一となるため、ガラスの冷却固化後におけるガラス厚みにむらが生じ易く、続く分相処理および酸処理によって、ガラスが割れ易いといった問題がある。
ガラス溶融後の冷却固化については、好ましくはガラス溶融直後に多孔質セラミックス中空管を速やかに高周波誘導加熱の加熱コイルから隔離して、室温に放置することにより行われる。このとき、急激に冷却した場合には、固化時にガラスが割れる場合があり、逆に冷却速度が遅い場合には、重力によるガラスのたれが生じたり、ナトリウムが揮発するおそれがあるため好ましくない。
このようにして形成されたガラス層については、分相処理および酸処理が行われる。分相処理は、用いられるガラスの種類にもよるが、一般に約500〜1000℃で約1〜24時間程度行われ、酸への可溶を取り除くための酸処理は、約20〜100℃の硫酸、塩酸中等へ約1〜6時間程度浸せきすることによって行われる。このような分相処理および酸処理によって、約1〜100μm、好ましくは約10〜30μmの厚さを有するガラス層の孔径は、約3nm〜3μm程度のものとすることができる。
次に、実施例について本発明を説明する。
参考例
珪素化チタンTiSi2粉末(日本新金属製品;平均粒子径2〜5μm)325g、ポリスルホン(UCC社製品P-1700)38gおよびジメチルホルムアミド 180gの混合物からなる製膜原液を、外径1.5mm、内径0.8mm、内管側外径0.5mmの二重環状ノズルを用いて、乾湿式紡糸した。製膜原液のノズルへの供給は、製膜原液を圧力容器内に収容し、これに背圧0.1MPaを印加して行った。このときの製膜原液の吐出流量は10〜13ml/分で、芯液(水)流量10ml/分、ノズル吐出口-凝固浴間距離5cm、凝固浴(水)温度25℃の紡糸条件下で、紡糸速度は製膜原液の吐出流量に応じて適宜調節して(15〜20m/分)乾湿式紡糸し、平均で外径1.2mm、内径0.8mmの複合中空糸膜を得た。
得られた複合中空糸膜を真空雰囲気炉中に置き、炉内を室温時に真空(0.1Pa以下)とした後、5℃/分の昇温速度で1400℃迄昇温し、この温度で60分間焼成した。その後、炉を自然放冷して、平均で外径1.0mm、内径0.7mmのTiSiを主成分とする多孔質セラミックス中空糸(TiSi中空管)を得た。
実施例
上記参考例で得られた、内径0.7mm×外径1.0mm×長さ120mm、平均孔径1μmのTiSi中空管を、ホウ珪酸ソーダガラス粉末(平均粒径6μm)50重量部、α-テルピネオール100重量部およびエチルセルロース8重量部からなるガラスペースト中に浸せきした後引き上げ、その後α-テルピネオールが完全に揮発するまで十分に乾燥させた。
高周波誘導加熱装置のソレノイド加熱コイル(内径8mm、長さ80mm、巻き数8巻き)、周波数2.0MHz、出力1.5kWにて誘導電流を流し、TiSi中空管の加熱に供した。誘導電流を流したコイル内に約1.0cm/秒の速さでガラス層形成TiSi中空管を通し、TiSi中空管を加熱することにより、TiSi中空管の熱が直に伝わってガラスを加熱溶融し(加熱時間20秒)、その直後室温で冷却固化させた。固化後のガラスについて、エネルギー分散型蛍光X線装置により元素分析を行ったところ、得られたガラスにはナトリウムが存在していることが確認された。
その後、ガラス層について600℃、4時間の分相処理を行い、次いで95℃の2N硫酸へ1時間浸せきして酸処理を行い、酸処理後に純水で硫酸分を十分に洗浄し、乾燥することによりガラス層を多孔化させた複合TiSi中空管を得た。ガラス層の表面の電子顕微鏡観察を行ったところ、ガラス厚みは約25〜30μmであり、孔径が0.1〜0.2μm程度に多孔化されていることが確認された。ガラス層表面の電子顕微鏡写真は、図1に示される。
次に、有効長が8cmとなるように中空管両端部を切断し、片端部をエポキシ系接着剤で封止した後、接着剤で封止されていない端部より中空管の内管部を0.3Mpaの空気で加圧した状態で中空管をフッ素系溶媒(住友スリーエム製品フロリナート;表面張力0.15μN/m)中に浸せきした。その結果、中空管から気泡の発生がみられなかったことより、ガラス割れなどの欠陥がないものと推察された。
比較例1
実施例において、TiSi中空管の代わりに、内径0.7mm×外径1.0mm×長さ120mm、平均孔径1μmの焼結法アルミナ中空管を用いて得られたガラス層形成アルミナ中空管を、高周波誘導加熱装置のソレノイド加熱コイルに内径10mm×外径14mm×長さ80mmのステンレス管を挿入し、周波数1.5MHz、出力2.2kWにて誘導加熱することにより加熱されたステンレス管内に約10cm/分の速さでガラス層形成アルミナ中空管を通すことにより、ガラスを溶融し(加熱時間2分)、その直後室温で冷却固化させた。
固化後のガラスについて、エネルギー分散型蛍光X線装置により元素分析を行ったところ、得られたガラスにはナトリウムが存在していることが確認された。
その後、実施例と同様に分相処理、酸処理、純水による洗浄および乾燥を行い、ガラス層を多孔化させた複合アルミナ中空管を得た。ガラス層の断面および表面の電子顕微鏡観察を行ったところ、ガラス厚みは約30μmであり、孔径が0.1〜0.2μm程度に多孔化されていることが確認された。ガラス層表面の電子顕微鏡写真は、図2に示される。
次に、実施例と同様にフッ素系溶媒(フロリナート;表面張力0.15μN/m)中への浸せきをおこなったところ、中空管から気泡の発生がみられたことより、ガラス割れなどの欠陥が存在するものと推察された。
比較例2
実施例において、誘導加熱によるガラスの溶融を行う代わりに、ガスバーナーを使った溶融が約10秒間行われ、ガラス層を多孔化させた複合TiSi中空管を得た。
冷却固化後のガラスについて、エネルギー分散型蛍光X線装置により元素分析を行ったところ、得られたガラスにはナトリウムが存在していることが確認された。また、ガラス層を多孔化させた後、ガラス層の断面および表面の電子顕微鏡観察を行ったところ、ガラス厚みは約20μmであり、孔径が0.1〜0.2μm程度に多孔化されていることが確認された。ガラス層表面の電子顕微鏡写真は、図3に示される。
次に、実施例と同様にフッ素系溶媒(フロリナート;表面張力0.15μN/m)中への浸せきをおこなったところ、中空管から気泡の発生がみられたことより、ガラス割れなどの欠陥が存在するものと推察された。
本発明方法によれば、所望の孔径を有する無機複合分離膜を製造可能であり、得られた無機複合分離膜は、シャープな孔径分布および高い透過流速を有するものであるため、耐熱性、耐薬品性および耐久性が要求される食品加工、医療および発酵の分野あるいは廃水処理、浄水処理、精密ろ過膜、限外ろ過膜などに有効に用いることができる。
また、本発明方法により得られる導電性多孔質セラミックス中空管は、このガラス層にイオン導電性の有機系電解質成分を担持させることにより、支持体を一方の多孔質電極とした燃料電池用管状電解質として構成させることができる。この場合、導電性多孔質セラミックスとしては、多孔質電極としての導電性を有するものが選択され、また多孔質ガラス層に形成される多孔質の孔径は、約4nmとすることが好ましい。
実施例における酸処理後のガラス層表面の電子顕微鏡写真である 比較例1における酸処理後のガラス層表面の電子顕微鏡写真である 比較例2における酸処理後のガラス層表面の電子顕微鏡写真である

Claims (5)

  1. 多孔質セラミックス中空管の外周部表面にガラス層を設けた無機複合中空管を製造するに際し、多孔質セラミックス中空管として炭化チタンTiC、ホウ素化チタンTiB 2 および珪素化チタンTiSiまたはTiSi 2 の中から選ばれた少なくとも一種の焼結体である導電性多孔質セラミックス中空管を用い、該導電性多孔質セラミックス中空管の外周部表面に、加熱により分相し、酸により可溶相が抽出可能なガラス粉末をペーストとして塗布した後、多孔質セラミックス中空管高周波誘導加熱し、中空管外周部の温度をガラス溶融温度以上に上昇させてガラスを1〜60秒間で加熱溶融させ、ガラス層を形成させることを特徴とする無機複合中空管の製造方法。
  2. ガラス粉末ペーストが、ガラス粉末、有機溶媒または水およびバインダーよりなる請求項1記載の無機複合中空管の製造方法。
  3. ガラスを溶融させた後、分相処理および酸処理を施すことにより、多孔質セラミックス中空管の外周部表面に多孔質ガラス薄膜を設けた請求項1記載の無機複合中空管の製造方法。
  4. 請求項3記載の方法により製造された無機複合中空分離膜。
  5. 多孔ガラス層の厚みが1〜100μmである請求項4記載の無機複合中空分離膜。
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