JP2002253937A - 多孔質中空糸の製造法 - Google Patents

多孔質中空糸の製造法

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JP2002253937A JP2001057593A JP2001057593A JP2002253937A JP 2002253937 A JP2002253937 A JP 2002253937A JP 2001057593 A JP2001057593 A JP 2001057593A JP 2001057593 A JP2001057593 A JP 2001057593A JP 2002253937 A JP2002253937 A JP 2002253937A
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porous hollow
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ceramic
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Kensuke Watanabe
健祐 渡辺
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックスまたは金属よりなる多孔質中空
糸であって、反りがなく、気孔率や孔径の均一性にすぐ
れたものの製造法を提供する。 【解決手段】 セラミックス粉末または金属粉末を充填
した膜形成性高分子物質の有機溶媒溶液よりなる製膜原
液を乾湿式製膜し、得られた複合膜を焼成するに際し、
複合膜内管部に焼成温度に耐える支持体を挿入して焼成
して多孔質中空糸を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質中空糸の製
造法に関する。更に詳しくは、反りのみられない多孔質
中空糸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔質セラミックス中空糸は、基材の化
学的耐久性が高く、これを用いて作製したモジュールの
単位容積当りの膜表面積が大きいという特徴を有するこ
とから、ガス分離の基材や浄水用の膜としての応用が期
待されている。かかる多孔質セラミックス中空糸は、膜
形成性高分子物質の有機溶媒溶液中にセラミックス粉末
を高充填した製膜原液を乾湿式製膜し、得られた複合膜
を焼成することによって製造される。
【0003】しかしながら、この複合膜を支持すること
なく焼成すると、反りが生じて真直ぐな多孔質セラミッ
クス中空糸を得ることが困難となる。得られた中空糸に
反りがあると、モジュールの充填される本数が制限され
るため、真直ぐな中空糸を用いたモジュールと比較し
て、単位容積当りの膜表面積が小さくなるという問題が
みられる。
【0004】その対策として、複合膜をその外径よりも
大きなアルミナ管に挿入して焼成し、これによって反り
を抑制する方法が提案されている(特表平8-507896号公
報)。しかしながら、この方法では複合膜がアルミナ管
で覆われているので、焼成時に複合膜中の高分子物質が
脱脂し難く、そのため長時間の熱処理を必要とし、さら
に焼成する中空糸の長さが長くなる程熱処理により多く
の時間を要するという問題があった。また、複合膜の中
央部が脱脂され難いのに対し、その両端部は脱脂され易
い影響で、焼成後の中空糸の気孔率や孔径は長さ方向に
ムラが生じ易かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セラ
ミックスまたは金属よりなる多孔質中空糸であって、反
りがなく、気孔率や孔径の均一性にすぐれたものの製造
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
セラミックス粉末または金属粉末を充填した膜形成性高
分子物質の有機溶媒溶液よりなる製膜原液を乾湿式製膜
し、得られた複合膜を焼成するに際し、複合膜内管部に
焼成温度に耐える支持体を挿入して焼成して多孔質中空
糸を製造する方法によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】複合膜を形成させるのに用いられ
るセラミックス粉末としては、例えばアルミナ、シリ
カ、ジルコニア、スピネルマグネシア等が、また金属粉
末としては例えばステンレス鋼、銅等が用いられる。こ
れらの粉末は、一般にその粒径が約0.1〜5μm、好まし
くは約0.2〜1μmのものが、製膜原液中約10〜40容量%、
好ましくは約15〜30容量%を占めるような高充填割合で
用いられる。
【0008】これらの粉末と共に、ポリスルホン、酢酸
セルロース等の膜形成性高分子物質が、製膜原液中約3
〜20容量%、好ましくは約4〜15容量%を占めるような割
合で用いられ、これらはそれの可溶性有機溶媒であるジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン等の有機溶媒溶
液として製膜原液を形成する。
【0009】この製膜原液は、二重環状ノズルを用い、
一般に水が用いられる凝固浴中に乾湿式製膜され、そこ
に複合膜を形成させる。形成された複合膜は、膜形成高
分子物質を分解させるために約500〜700℃で加熱される
が、複合膜の外側が覆われていないので高分子物質が脱
脂し易く、加熱時間は30〜60分程度でよい。その後、セ
ラミックス粉末または金属粉末の焼結温度で1〜10時間
程度加熱される。その際複合膜内管部に焼成温度に耐え
る支持体を挿入して焼成が行われる。
【0010】支持体としては、耐熱性が高くかつ加熱時
に複合膜の反りを抑制する程度に剛直でなければならな
いので、アルミナ、シリカ、ジルコニア等のセラミック
ス製であることが好ましい。また、加熱を不活性雰囲気
中で行なう場合には、タングステン等の焼成温度に耐え
る高融点金属製であってもよい。
【0011】これらの支持体は、支持体の外径が小さす
ぎると焼成後の中空糸に反りが生じ、反対に大きすぎる
と焼成後に支持体が中空糸内管から抜けなくなる場合や
中空糸の破損を生じることがあるので、支持体の外径は
焼成後の多孔質中空糸内径の50〜90%、好ましくは60〜7
0%に相当する大きさであることが望ましい。焼成後に
は、この支持体は多孔質中空糸から外される。
【0012】
【発明の効果】本発明方法によれば、複合膜の外側が覆
われるようなことがないので、熱処理時に膜形成高分子
物質が脱脂し易く、複合膜の長さによらず脱脂のための
熱処理を短時間で行うことができるばかりではなく、焼
成後の反りが抑制され、また多孔質中空糸の気孔率や孔
径を長さ方向に均一にすることができる。
【0013】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0014】実施例 ポリスルホン(ユニオンカーバイド社製品P-1700)20g(4
容量%)、アルミナ微粉末(平均粒径0.3μm)350g(容量24
%)およびジメチルホルムアミド250gの混合物からなる製
膜原液を、内管径0.8mm、外径3.3mmの二重環状ノズルを
用い、ゲル化浴として水を用いて乾湿式製膜し、内径2.
2mm、外径2.8mmの中空糸状複合膜を得た。
【0015】得られた複合膜を45cmの長さに切断し、そ
の内管部に外径1.2mmのセラミックス支持体(シリカ41
%、アルミナ55%を含む)を挿入し、これを6℃/分の昇温
速度で昇温させ、1400℃で2時間焼成した後冷却し、セ
ラミックス支持体を外すと、内径1.8mm、外径2.3mmの真
直ぐな多孔質セラミックス中空糸が得られた。この多孔
質セラミックス中空糸の孔径(水銀置換法で測定)は0.2
μm、気孔率(水銀置換法で測定)は38%であり、中空糸の
長さ方向でこれらの値にムラはみられなかった。
【0016】比較例1 実施例において、内挿セラミックス支持体の代りに、同
材質の外径6mm、内径4mmの外挿セラミックス管状支持体
を用いると、焼成後の中空糸はその両端部3cmが焼結し
ており、この部位での孔径は0.2μm、気孔率は42%であ
った。また、複合膜の中央部は脱脂が不十分である黒色
を呈し、強度も極めて低かった。
【0017】比較例2 実施例において、内挿セラミックス支持体を用いること
なく焼成し、内径1.8mm、外径2.3mmの多孔質セラミック
ス中空糸を得た。この多孔質セラミックス中空糸は、孔
径が0.2μm、気孔率が38%であり、中空糸の長さ方向で
はこれらの値にムラを生じなかったが、大きな反りがみ
られ、真直ぐではなかった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス粉末または金属粉末を充填
    した膜形成性高分子物質の有機溶媒溶液よりなる製膜原
    液を乾湿式製膜し、得られた複合膜を焼成するに際し、
    複合膜内管部に焼成温度に耐える支持体を挿入して焼成
    することを特徴とする多孔質中空糸の製造法。
  2. 【請求項2】 焼成後の多孔質中空糸内径の50〜90%に
    相当する外径を有する支持体が用いられる請求項1記載
    の多孔質中空糸の製造法。
  3. 【請求項3】 支持体がセラミックス製支持体である請
    求項1または2記載の多孔質中空糸の製造法。
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