JP3747996B2 - ガスフィルターの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば半導体の製造工程などで使用されるドライガスの濾過に適するガスフィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高性能化ないし高容量化に伴って、素子もしくはパターンの微細化、あるいは薄膜化が進められている。そして、パターンの微細化などに対応して、製造工程で使用される各種のガス流においても、ガス流中の微粒子(不純物)を可及的に除去することが望まれる。
【0003】
このような要望に対して、たとえば特開平3-288504号公報などで、次のようなガスフィルターモジュールが紹介されている。すなわち、ガスの流入口および流出口を有する金属ケースと、前記金属ケース内のガス流路に装着配置された円筒状(管状)ガスフィルターと、前記金属ケースおよびガスフィルターの間隙に、シール部材(たとえばフッ素樹脂製)を配置した構成のガスフィルターモジュールである。
【0004】
ここで、前記ガスフィルターは、たとえばアルミナなどのセラミックス多孔質体から成り、ガス流路を遮断するように、金属ケース内に配置される。また、前記流入口から流入したガスは、ガスフィルター壁部を通過しなければ、前記流出口から流出しないように、前記シール部材の周縁部に介挿したOリングで固定する一方、ガス流路を遮断する構成と成っている。
【0005】
しかし、上記シール部材がフッ素樹脂など有機系材料の場合は、濾過するガスが高温であると有機系材料が分解し、ハイドロカーボン系ガスや水蒸気などを放出し、これらのガスが不純ガスとして供給される恐れがある。また、有機系材料は、いろいろの物質を吸蔵し易いため、吸蔵されていたガスが不純ガスとして供給ガス流中に放出されることが懸念される。
【0006】
上記、実用上懸念される問題に対し、前記シール部材の材質をセラミックス類、あるいは金属に変更することなどが試みられている。すなわち、シール部材をセラミックス製、あるいは金属製とするとともに、このシール部材を管状のガスフィルター本体に、ガラス類もしくは金属ロウ材で固定支持する構成を採ることが提案されている(特開昭 62-129104号公報,特開平2-172511号公報)。
【0007】
そして、このような構成とすることによって、前記供給ガスへの不純ガスの流入を回避する一方、熱変形などの防止を図っている。なお、ここで、セラミック製シール部材は、ガスを透過しない(ガス不透過性)緻密なものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記シール部材をセラミックス製としたガスフィルター(プラスチックフリーのセラミックガスフィルター)、またはガスフィルターモジュール(プラスチックフリーのセラミックガスフィルターモジュール)は、ガスが管状のフィルター本体を通過(濾過)する過程で、不純ガスによって汚染される恐れを回避・解消できるが、次のような不都合が認められる。すなわち、セラミック製の管状ガスフィルター本体とシール部材とを、ガラス系接合剤(シリカ系や釉薬)で一体に固定した場合は、組み込み操作の簡略化などを図れる。しかし、一方では、 ClF3 などのフッ素系ガスの濾過・清浄を行った場合、ガラス系接合剤が侵蝕され易いため、濾過・清浄化できるガスが制約され、汎用性に欠けるという問題がある。 たとえば、フッ素プラズマによって耐食性を調べたところ(条件:マイクロ波出力 560W,四フッ化炭素155 sccm,酸素75sccm,照射時間20min.× 5回,圧力0.17torr)、純度99.5%のアルミナ多孔体の重量減少率 0%に対し、アルミノケイ酸系ガラスで接合(接着)したアルミナ多孔体(純度92%)の重量減少率は、 1.7〜 1.9%であった。
【0009】
本発明は、上記事情に対処してなされたもので、濾過過程における不純ガスなどの流入の恐れが解消されるだけでなく、ガスの種類に拘らず濾過・清浄化できる汎用性の高いプラスチックフリーもしくはガラスフリーのガスフィルターの製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のガスフィルター本体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成し、その付着層を焼結してセラミックスシール層を形成する工程と、前記シール部材の所定部に、前記ガスフィルター本体を位置合わせ・嵌合する工程と、前記シール部材および前記ガスフィルター本体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、両者を焼き嵌め一体化する工程とを有することを特徴とするガスフィルターの製造方法である。
【0011】
請求項2の発明は、最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のセラミックス多孔質支持体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成し、その付着層を焼結してセラミックスシール層を形成する工程と、前記シール部材の所定部に、前記セラミックス多孔質支持体を位置合わせ・嵌合する工程と、前記シール部材および前記セラミックス多孔質支持体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、両者を焼き嵌め一体化する工程と、前記焼き嵌め一体化したセラミックス多孔質支持体の内壁面にセラミッス膜を形成する工程とを有することを特徴とするガスフィルターの製造方法である。
【0012】
請求項3の発明は、最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のガスフィルター本体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成する工程と、前記シール部材の所定部に、前記ガスフィルター本体を位置合わせ・嵌合する工程と、前記シール部材および前記ガスフィルター本体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、前記セラミックス粒子付着層を焼結してセラミックスシール層を形成するとともに、両者を焼き嵌め一体化する工程とを有することを特徴とするガスフィルターの製造方法である。
【0013】
請求項4の発明は、最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のセラミックス多孔質支持体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成する工程と、前記シール部材の所定部に、前記セラミックス多孔質支持体を位置合わせ・嵌合する工程と、前記シール部材および前記セラミックス多孔質支持体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、前記セラミックス粒子付着層を焼結してセラミックスシール層を形成するとともに、両者を焼き嵌め一体化する工程と、前記焼き嵌め一体化したセラミックス多孔質支持体の内壁面にセラミッス膜を形成する工程とを有することを特徴とするガスフィルターの製造方法である。
【0014】
請求項5の発明は、請求項2または4記載のガスフィルターの製造方法において、セラミックスシール層形成用セラミックス粒子の粒子径が、前記セラミックス多孔質支持体の内壁面に形成するセラミックス膜形成用のセラミックス粒子径と同程度であることを特徴とする。
【0021】
上記の各発明において、管状のガスフィルター本体は、たとえば円筒状、角筒状などなどの形状をなし、側壁部などがガス流を一次的には遮断し、その壁部の一面側から他面側に不純物微粒子などを濾取しながらガスを通過するものである。したがって、不純物微粒子を濾取する一方、ガスを十分に通過する程度の多孔質体であることが前提になっており、一般的には、平均細孔径 6〜15μm 程度の多孔質セラミックス支持体の内壁面に、平均粒径 0.1〜 1.5μm 程度のセラミックス粉末を焼結することによって得られる平均細孔径 0.2〜 0.8μm 程度の多孔質セラミックス膜を形成した多孔質セラミックス焼結体から成る多層構造のフィルターや、平均細孔径 6〜10μm 程度の多孔質セラミックス焼結体からなる単層構造のフィルターなどである。
【0022】
ここで、シール部材および管状のガスフィルター本体などを構成するセラミックスの材質は、たとえばアルミナ、炭化ケイ素、ジルコニアなどであり、フッ素系ガスのフィルター以外の場合はシリカを材質としてもよいが、アルミナが好ましい。そして、いずれの場合も、シール部材、管状のガスフィルター本体、シール用スラリーなどは、同種の材質を組み合わせることがシール部材と管状ガスフィルター本体との焼き嵌め接合で良好な一体化を行う観点から望ましい。
【0023】
上記の各発明において、シール部材は、管状のガスフィルター本体の端部に係合ないし嵌合し、管状のガスフィルター本体の内外壁面側を分離して、その壁部をガス流の通過領域とする機能を呈する。すなわち、シール部材は、管状のガスフィルター本体の壁部を、ガス流が通過して所要の濾過・清浄化が行われるように、ガス流の通過領域を区画化する隔壁の一部として機能する。
【0024】
したがって、管状のガスフィルター本体が一端封止型の場合は、開口する他端側にシール部材を焼き嵌め配置し、また、両端開口型の場合は、一端側をシール部材で焼き嵌め封止する一方、他端側にシール部材を焼き嵌め配置して、管状のガスフィルター本体の壁部で、隔絶・区画した領域を形成するように、構成・配置される。
【0025】
また、前記シール部材は、ガス流の遮断に関与するめに、ガス不透過性の緻密なセラミックス製であることが必要である。そして、このシール部材は、一般的には、たとえば平均粒径 0.1〜 0.2μm 程度のアルミナ粉末を素材としたアルミナ焼結体である。
【0026】
さらに、本発明において、管状のガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体の端部とシール部材との焼き嵌め・一体化は、いわゆる仮焼状態で行う必要がある。すなわち、セラミックス製シール部材は、最終収縮が完了する直前の状態に仮焼され、かつ最終焼成において緻密質化する状態に設定したものである。一方、ガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体は、前記シール部材との焼き嵌め面(被接合面)が研削加工され、焼結体あるいは最終焼成において多孔質焼結体化する仮焼結体である。
【0027】
その後、前記シール部材と管状のガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体の端部とを位置合わせ・嵌合する。要すれば、前記位置合わせ・嵌合嵌合に先だって、管状のガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体のシール部材との接合面に、セラミックス粒子付着層を形成し、その付着層を焼結してセラミックスシール層を形成し、仮焼状態のセラミックスを焼成できる温度・時間で最終焼成を行う一方、前記シール部材および管状のガスフィルター本体を焼き嵌め・一体化する。
【0028】
なお、位置合わせ・嵌合嵌合に先だって、管状のガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体のシール部材との接合面に、セラミックス粒子付着層を形成した後に焼き嵌め・一体化し、この焼き嵌め・一体化工程でセラミックス粒子付着層を焼成して、接合面にセラミックスシール層が形成される。
【0029】
次いで、セラミックス多孔質支持体を用い、多層構造のフィルターを得る場合には、前記焼き嵌め・一体化した管状のセラミックス多孔質支持体の内壁面に、セラミックス粒子を含有するスラリーを供給し、接触させることによって、セラミックス粒子をセラミックス多孔質支持体の内壁面に付着させて、セラミックス粒子付着層を形成し、焼結して微細な連通気孔を有するセラミックス層(膜)を形成する。一般的には、多孔質支持体内壁面にスラリーを供給してセラミックス粒子を付着させ、セラミックス膜の形成を行うと同時に、多孔質支持体とシール部材との接合面間にセラミックス粒子を充填・介挿させてシールを行う。たとえば膜厚30μm 程度のセラミックス膜を形成するとき、1回に形成される膜厚を30μm として、1回で形成すると、接合面間にセラミックス粒子が十分に充填されない場合がある。そのために、1回に形成される膜厚をたとえば10μm 程度としてスラリーの供給を3回繰り返すといった複数回のセラミックス膜形成を行うことが好ましい。
【0030】
セラミックス膜形成がない単層構造の場合は勿論、多層構造の場合もこれらの方法に比べて、前述したように位置合わせ・嵌合工程に先だって、管状のガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体のシール部材との接合面に、セラミックスシール層を形成するので、あるいはセラミックス粒子付着層を形成するので、信頼性の高いシールを行うことができる。また、セラミックス膜形成工程も1回で足りる。
【0031】
なお、上記シール層形成用セラミックス粒子の粒子径は、前記セラミックス多孔質支持体の内壁面に形成するセラミックス膜形成用セラミックス粒子の粒子径と同程度であることが好ましい。また、シール層形成用スラリーの調整は、たとえば水、エタノールなどの分散媒に、セラミックス粒子を分散させることによって行われる。
【0032】
ここで、シール層形成用スラリー中のセラミックス粒子の含有量(濃度)を40〜60重量%程度、より好ましくは50〜60重量%程度とすることにより、1回の塗布で形成される膜厚を厚くできる。さらに、形成するセラミックスシール層の膜厚は、十分なシールを行うために50μm 程度以上とすることが好ましいが、 100μm 程度を超えると焼結時にクラックを発生する恐れがある。
【0033】
そして、このシール層形成用スラリーの塗布などによって形成したセラミックス粒子付着層の焼結は、セラミックス多孔質支持体内壁面にセラミックス膜を焼結・形成する場合と同様の条件で行うことが好ましい。あるいは焼き嵌め・一体化工程で同時に行ってもよい。なお、このセラミックス粒子付着層の形成は、ディップ法、刷毛塗り法などにより行う。
【0034】
なお、前記仮焼状態とする加熱温度や加熱時間は、原料・素材の平均粒径、成形体の寸法や形状などを考慮して決める。たとえば、平均細径 0.8μm の多孔質薄層を有するアルミナ多孔質体(原料アルミナ粒径 1〜 1.5μm で形成した膜)は、1450〜1500℃の加熱処理で粒成長(焼成)が起こるので、所要の仮焼状態を保つためには、加熱処理温度を1450℃より低温に選択することになる。ここで、所要の仮焼状態は、焼き嵌め・最終的な焼成における収縮率を考慮して決められ、少なくとも最終収縮が完了する直前である。
【0035】
また、シール部材は仮焼結体とする必要があるが、ガスフィルター本体またはセラミックス多孔質支持体は、仮焼結体もしくは焼結体のいずれでもよい。ただし、セラミックスシール層を形成する場合には、仮焼結体を用いると焼結時に起こる僅かな収縮によりシール層にクラックが生じる恐れがあるので、焼結体を用いる方が好ましい。
【0036】
上記した製造方法で製作されたガスフィルターは、管状のセラミックス製ガスフィルター本体およびセラミックス製シール部材が焼き嵌めで接合一体化して、オールセラミックスガスフィルターの構成と成っている。したがって、両者の固定・接合部からのガス放出などが解消するし、また、ガラス系などの接合材を介在していないため、すぐれた耐食性を呈することになり、フッ素系のガス流にも耐え汎用的である。
【0037】
請求項1乃至請求項5の発明では、性能、耐久性、汎用性などにすぐれ、ドライガスの濾過に適するガスフィルターを歩留まりよく提供できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図5を参照して、実施例を説明する。
【0039】
参考例1
図1は、この参考例に係るガスフィルターの要部構成を示す断面図である。図1において、1は一端封止のセラミックス多孔質支持体、2は前記セラミックス多孔質支持体1の端部に焼き嵌め・接合一体化され、かつセラミックス多孔質支持体1の壁部をガス流通過領域化するセラミックス製シール部材である。ここで、管状のセラミックス多孔質支持体1は、たとえばアルミナ多孔質体製であり、また、セラミックス製のシール部材2は、ガス不透過性の緻密質なアルミナ製である。
【0040】
そして、前記セラミックス多孔質支持体1に対するシール部材2の焼き嵌め・接合一体化は、セラミックス多孔質支持体1の壁部がガス流の通過領域となるように、前記セラミックス多孔質体支持体1の開口端部外周面に、シール部材2を焼き嵌め配置し、管状のセラミックス多孔質支持体1の内外両壁面を隔絶できるようにしてある。
【0041】
また、3は前記管状のセラミックス多孔質支持体1内壁面に形成された前記セラミックス多孔質支持体1よりも微細な連通気孔を有するセラミックス層(膜)であり、このセラミックス層が実質的にガス濾過を行うフィルター部分となる。4はフィルター装置のケース側の封止・固定面との間に介挿させるOリングであり、このOリング4の配置面は研削加工されている。
【0042】
次に、上記構成のガスフィルターの製造方法例を説明する。
【0043】
先ず、粒径10〜30μm ,平均粒径18μm のアルミナ粒子90%および粒径 0.1〜 0.2μm アルミナ粒子10%の混合体に対して 2重量%相当量のバインダーを添加し、撹拌・混合を行った後、減圧下45〜50℃で乾燥し、造粒を行って原料を調製する。
【0044】
この調製した造粒をラバープレスによって 100〜150MPaで成型し、一端封止の円筒体(管状のセラミックス多孔質支持体用)を作製する。次いで、前記成型体を大気中1200〜1400℃で加熱処理して仮焼結体を得、この仮焼結体の開口端部側外周面(シール部材2の嵌合焼き嵌め部)を研削加工する。
【0045】
一方、粒径0.05〜 0.1μm のアルミナ粒子に対して、アルミナ粒子の 2重量%相当量のバインダー(アクリル共重合樹脂が好ましい)を添加し、撹拌・混合を行った後、減圧下45〜50℃で乾燥し、造粒を行って原料を調製する。この調製した造粒を金型プレスで20 kgf/cm2 で加圧成型後、大気中1200〜1400℃で加熱処理して、アルミナ製シール部材を得、このアルミナ製シール部材に、前記一端封止の円筒体(仮焼結体)の開口端部側外周面および端面が嵌合する嵌合部5aおよびガス流出口となる貫通孔5bを孔開け加工をする。このとき、前記一端封止の円筒体とシール部材とを接合焼結する温度(焼き嵌め温度)における収縮率を考慮して、加工寸法を決める。
【0046】
図2 (a), (b)は、加工寸法の設定例を模式的に示すもので、図2 (a)に断面的に示すごとく、円筒体1の開口端面に接合・焼き嵌め焼結後、貫通孔5bが円筒体1の内径よりも小径であるように、シール部材2の孔開け加工を行う。すなわち、図2 (b)に断面的に示すごとく、円筒体1の開口端面に接合・焼き嵌め焼結後、貫通孔5bが円筒体1の内径よりも大径になるようにシール部材2の孔開け加工すると、その後、円筒体1の内壁面にセラミックススラリーを用いて実質的なガスフィルター部となるセラミックス層(膜)3を形成した際、Aの部分はセラミックス層3が形成しにくく、また、封止栓8が円筒体1端面に触れたりすると、セラミックス層が形成されない部分Aを残してしまうという不都合があるからである。
【0047】
また、円筒体1を嵌合するシール部材2の嵌合部5aにおける嵌合径Bが、円筒体1の外周径よりも 3%以上小さくなると、接合・焼き嵌め焼結後においてシール部材2が変形するとともに、円筒体1端面とシール部材2との嵌合面間に少なくとも 0.2mm程度の隙間が生じる。そして、この隙間が 0.2mmを超えると、ガスフィルター部となるセラミックス層(膜)3を形成するスラリーが副作用的に間隔を埋め込み封止しても、セラミックス層3の焼結時にクラックが発生し易い。実験によると、前記隙間が 0.1mm以下であると、膜形成用のスラリーの埋め込みで封止できるので、こうした点に留意してシール部材2の孔開け加工寸法など設定する。
【0048】
次に、前記円筒体1の開口端側をシール部材2に嵌合・位置合わせする。その後、前記嵌合・接合体を水素ガス雰囲気中、1820℃で加熱処理して、嵌合させた円筒体1およびシール部材2の焼結を行う一方、接合・焼き嵌め一体化する。この接合・焼き嵌め一体化後に、シールド部材2のOリング4を配置する領域面の研削加工を行う。
【0049】
次いで、図3に模式的に示すごとく、円筒体1およびシールド部材2の接合・焼き嵌め体6の開口部に、スラリー供給管7を挿通させた封止栓(シリコーンゴム栓)8を装着して水槽9内に浸漬する一方、平均粒径 1.2μm のアルミナ粒子 1〜10重量%濃度のスラリー10をローラポンプ11を介して供給し、円筒体1内壁面にセラミックス粒子付着層3を形成する。このスラリー10の供給によるセラミックス粒子付着層3の形成と同時に、円筒体1およびシール部材2の接合・焼き嵌め領域の隙間などにもセラミックス粒子が充填・封止される。
【0050】
前記スラリー10によるセラミックス粒子付着層3形成後、70〜80℃で 2〜 3時間乾燥してから、大気中1400〜1500℃で焼結処理を施して、膜厚20〜30μm ,平均細孔径 0.8μm の膜3を有するガスフィルターを作成した。
【0051】
上記製造したガスフィルターは、たとえばガラス系の接合剤で一体化した従来のガスフィルターに比べて、接合強度やシール特性など遜色なく、また、フッ素系ガスに接触した場合でも、接合部の損傷、濾過ガスへの不純物混入など認められなかった。
【0052】
実施例1
参考例1の場合と同様の条件で、一端封止の円筒体を作製して仮焼を行った後、水素雰囲気中、1850℃で焼成して管状のセラミックス多孔質支持体1を得る。次いで、前記セラミックス多孔質支持体1の開口部に栓を装着し、セラミックス多孔質支持体1内壁面にスラリーが付着しないようにし、セラミックス多孔質支持体1の開口端面、および開口端縁部の外周壁面に、平均粒径 1.2μm のアルミナ粒子の濃度が50〜60重量%のシール層形成用スラリーへのディピングによって、セラミックス粒子付着層を形成した。
【0053】
その後、大気中1400〜1500℃で加熱処理し、厚さ60μm のセラミックスシール層を形成し、このシール層を研削加工した。一方、参考例1の場合と同様にして、シール部材2を得て、このシール部材2に、円筒体(焼結体)1の開口端縁部外周面および開口端面が嵌合する嵌合部5a、ガス流出口となる貫通孔5bを孔開け加工する。このとき、接合焼結する温度(焼き嵌め温度)におけるシール部材2の収縮率を考慮して加工寸法を決める。
【0054】
つまり、接合・焼き嵌め焼結後、貫通孔5bが円筒体1内径よりも小径であるような孔開け加工を行う。なお、この例では、円筒体1が焼結されており収縮しないため、円筒体1を嵌合するシール部材2の嵌合部5aにおける嵌合径Bは円筒体1の外径と同一ないし0.15mmの範囲で小さい径に設定することが好ましい。円筒体1の外径よりも0.15mmの範囲を超えて小さい径に設定すると、シール部材2の変形が著しくなる。
【0055】
次いで、円筒体(仮焼結体)1およびシール部材2の位置決め・嵌合、焼結処理、管状のセラミックス多孔質支持体1内壁面に対する平均粒径 1.2μm のアルミナ粒子 1〜10重量%濃度のスラリーの供給、および1400〜1500℃での加熱処理を行い、平均孔径 0.8μm の膜を形成し、管状のガスフィルターを製造した。
【0056】
上記製造したガスフィルターは、管状のセラミックス多孔質支持体1とシール部材2との嵌合接合部の気密性などが向上していた。また、ガラス系の接合剤で一体化した従来のガスフィルターに比べて、接合強度やシール特性など遜色なく、また、フッ素系ガスに接触した場合でも、接合部の損傷、濾過ガスへの不純物混入など認められなかった。
【0057】
参考例2
円筒体1の構成素材として平均粒径20μm のバデライト粗粒90%および粒径 2〜 3μm のイットリア系共沈粗粒10%の混合体粒子を、シール部材の構成素材として平均粒径 0.1〜 0.2μm のバデライト粒子をそれぞれ使用する一方、それらの仮焼結を大気中1200℃で行った他は、参考例1の場合と同様の条件で、円筒体1およびシール部材2を作成した。また、これら円筒体1およびシール部材2を大気中、焼結接合温度1400〜1600℃で、焼き嵌め・接合一体化後、平均粒径 1.5μm ジルコニア粒子 1〜10重量%濃度のスラリーをローラポンプを介して供給し、円筒体1内壁面にセラミックス粒子付着層を形成する。このスラリーの供給による粒子付着層形成と同時に、円筒体1およびシール部材2の接合・焼き嵌め領域の隙間などにセラミックス粒子が充填・封止される。
【0058】
前記セラミックス粒子付着層形成後、70〜80℃で 2〜 3時間乾燥してから、大気中1200〜1350℃で焼結処理を施して、膜厚20〜30μm ,平均細孔径 1μm の膜3を有するガスフィルターを作製した。
【0059】
上記製造したガスフィルターは、たとえばガラス系の接合剤で一体化した従来のガスフィルターに比べて、接合強度やシールド特性など遜色なく、また、フッ素系ガスに接触した場合でも、接合部の損傷、濾過ガスへの不純物混入など認められなかった。
【0060】
実施例2
参考例2の場合と同様の条件で、一端封止の円筒体を作製して仮焼を行った後、大気中、1400〜1600℃で焼成して管状のセラミックス多孔質支持体を得る。次いで、前記セラミックス多孔質支持体の開口部に栓を装着し、セラミックス多孔質支持体内壁面にスラリーが付着しないようにし、セラミックス多孔質支持体の開口端面、および開口端縁部の外周壁面に、平均粒径 1.5μm のジルコニア粒子の濃度が40〜50重量%のシール層形成用スラリーへのディピングによって、セラミックス粒子付着層を形成した。
【0061】
その後、大気中1200〜1350℃で加熱処理し、厚さ60μm のセラミックスシール層を形成し、このシール層を研削加工した。一方、参考例2の場合と同様にして、シール部材を得て、このシール部材に、円筒体(焼結体)の開口端縁部外周面および開口端面が嵌合する嵌合部5a、ガス流出口となる貫通孔5bを孔開け加工する。このとき、接合焼結する温度(焼き嵌め温度)におけるシール部材の収縮率を考慮して加工寸法を決める。
【0062】
円筒体(焼結体)1およびシール部材2の位置決め・嵌合、焼結処理、管状のセラミックス多孔質支持体1内壁面に対する平均粒径 1.5μm のジルコニア粒子 1〜10重量%濃度のスラリーの供給、および1200〜1350℃での加熱処理を行い、平均孔径 1μm の膜を形成し、管状のガスフィルターを製造した。
【0063】
上記製造したガスフィルターは、管状のセラミックス多孔質支持体1とシール部材との嵌合接合部の気密性などが向上していた。また、ガラス系の接合剤で一体化した従来のガスフィルターに比べて、接合強度やシール特性など遜色なく、また、フッ素系ガスに接触した場合でも、接合部の損傷、濾過ガスへの不純物混入など認められなかった。
【0064】
参考例3
円筒体1の構成素材として平均粒径40μm のシリカ粗粒を、シール部材の構成素材として平均粒径 0.1〜 0.2μm のシリカ粒子をそれぞれ使用する一方、それらの仮焼結を大気中1200℃で行った他は、参考例1の場合と同様の条件で、円筒体1およびシール部材2を作成した。また、これら円筒体1およびシール部材2を大気中、焼結接合温度1400℃で焼き嵌め・接合一体化後、平均粒径 0.7μm シリカ粒子 1〜10重量%濃度のスラリーをローラポンプを介して供給し、円筒体1内壁面にセラミックス粒子付着層を形成する。このスラリーの供給によるセラミックス粒子付着層形成と同時に、円筒体1およびシール部材2の接合・焼き嵌め領域の隙間などにもセラミックス粒子が充填・封止される。
【0065】
前記セラミックス粒子付着層形成後、70〜80℃で 2〜 3時間乾燥してから、大気中、1250℃で焼結処理を施して、膜厚20〜30μm 、平均細孔径 0.2μm の膜3を有するガスフィルターを作製した。
【0066】
上記構成のガスフィルターは、従来のガスフィルターに比べて、接合強度やシール特性など遜色なく、また、接合部の損傷、濾過ガスへの不純物混入など認められなかった。
【0067】
実施例3
参考例3の場合と同様の条件で、一端封止の円筒体を作製して仮焼を行った後、大気中、1400℃で焼成して管状のセラミックス多孔質支持体を得る。次いで、前記セラミックス多孔質支持体の開口部に栓を装着し、セラミックス多孔質支持体内壁面にスラリーが付着しないようにし、セラミックス多孔質支持体の開口端面、および開口端縁部の外周壁面に、平均粒径 0.7μm のシリカ粒子の濃度が40〜60重量%のシール層形成用スラリーへのディピングによって、セラミックス粒子付着層を形成した。
【0068】
その後、大気中1250℃で加熱処理し、厚さ60μm のセラミックスシール層を形成し、このシール層を研削加工した。一方、参考例3の場合と同様にして、シール部材を得て、このシール部材に、円筒体(焼結体)の開口端縁部外周面および開口端面が嵌合する嵌合部5a、ガス流出口となる貫通孔5bを孔開け加工する。このとき、接合焼結する温度(焼き嵌め温度)におけるシール部材の収縮率を考慮して加工寸法を決める。
【0069】
円筒体(焼結体)1およびシール部材2の位置決め・嵌合、焼結処理、管状のセラミックス多孔質支持体1内壁面に対する平均粒径 0.7μm のシリカ粒子 1〜10重量%濃度のスラリーの供給、および1400℃での加熱処理を行って、平均孔径 0.2μm の膜を形成し、管状のガスフィルターを製造した。
【0070】
上記製造したガスフィルターは、管状のセラミックス多孔質支持体(ガスフィルター本体)1とシール部材2との嵌合接合部の気密性などが向上していた。また、ガラス系の接合剤で一体化した従来のガスフィルターに比べて、接合強度やシールド特性など遜色なく、また、フッ素系ガスに接触した場合でも、接合部の損傷、濾過ガスへの不純物混入など認められなかった。
【0071】
参考例4
図4は、この参考例に係るガスフィルターモジュールの要部構成例を示す一部切り欠き断面図である。図4において、12はガスの流入口 12aおよび流出口 12bを有するケース、13は前記ケース12内のガス流路に、そのガス流路を遮断するように装着配置されたガスフィルターである。ここで、ケース12は、金属製(たとえば SUS316L…ダブルメイト)で、2個の分割部材C,Dの溶接・接合などで構成されている。また、ガスフィルター13は、円筒状(管状)のアルミナ多孔質体から成るセラミックス多孔質支持体 13a、このセラミックス多孔質支持体 13a内壁面に設けられたガスフイルター膜 13b、およびセラミックス多孔質支持体 13aの壁部をガス流が通過するように、ケース12とセラミックス多孔質支持体 13aとの間をシールするように働くガス不透過性の緻密質なアルミナから成るシール部材 13c, 13dで構成されている。
【0072】
すなわち、ガスフィルター13は、セラミックス膜 13bの支持基体となる管状のセラミックス多孔質支持体 13aと、前記金属製のケース12内にあって、セラミックス多孔質支持体 13aのガスの流入口 12a側の開口部を封止するシール部材 13c、およびセラミックス多孔質支持体 13aの流出口 12b側(他端面)で、セラミックス多孔質支持体 13aと金属製のケース12内壁面との間をシールするシール部材 13dとで形成されている。そして、セラミックス多孔質支持体 13a側に対するシール部材 13c、 13dの各接合・一体化は、図5に拡大して断面的に示すような焼き嵌めで成されている。なお、図4において、 14a, 14bはメタルOリングで、前記シール部材 13d面と金属製のケース12内壁面とにそれぞれ対接し、シール部材 13dを固定・保持するとともに、ガス流を遮断する作用をなしている。
【0073】
上記構成の場合、ガスの流入口 12aからのガス流(矢印)は、セラミックス多孔質支持体 13aの外周面側に流れ、その流れ方向がシール部材 13c,13d で遮断れる。したがって、ガス流はセラミックス多孔質支持体 13aの壁部を通過(濾過)し、さらに、セラミックス多孔質支持体 13aの内壁面に設けられているセラミックス膜 13bを透過して流出口 12bへと流れる。つまり、セラミックス多孔質支持体 13aは、流入するガス流に対し、流れるガスの濾過を行ない、最終的には、セラミックス膜 13bで濾過・清浄化を行なう。
【0074】
本発明は、上記例示に限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、いろいろの変形を採ることができる。たとえば、ガスフィルター本体は円筒状の代りに、角筒状や有底の円筒体や角筒体などであってもよい。勿論、この管状のガスフィルター本体の構造ないし形状に対応して、シール部材の構造ないし形状も変えられる。つまり、用途や使用態様に応じて任意の構造・形状に設定できる。
【0075】
上記した本発明に係る製造方法により製作されたガスフィルターは、セラミックス製のガスフィルター本体およびセラミックス製のシール部材の接合部に、ガラス系接合剤などが介在しないため、その接合剤に起因するガスの放出・混入などを確実に回避できるし、また、フッ素系のガスの濾過もできる。すなわち、ガスの種類などに制約されることなく、また、ガスの汚染など招来することもなく、ドライガスの濾過・清浄化を容易に行えるので、半導体装置の製造などの品質向上など寄与する。
【0076】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項5の発明によれば、性能、耐久性、汎用性などにすぐれ、ドライガスの濾過に適するガスフィルターを量産的、かつ歩留まりよく提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスフィルターの要部構造例を示す断面図。
【図2】(a)はガスフィルターの構成において、ガスフィルター本体に対するシール部材の嵌合部の寸法例を示す断面図、 (b)は本発明外のガスフィルターの構成において、ガスフィルター本体に対するシール部材の嵌合部の寸法例を示す断面図。
【図3】ガスフィルターの製造例においてセラミックス多孔質支持体内壁面にセラミックス膜を形成するためのスラリーを供給する実施態様を示す模式図。
【図4】ガスフィルターモジュールの構造例を示す一部切り欠き断面図。
【図5】ガスフィルターの焼き嵌め構造例の一部を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
1,13a ……セラミックス多孔質支持体(円筒体)
2,13c ,13d ……シール部材
3,13b ……セラミックス膜(セラミックス粒子付着層)
4,14a ,14b ……メタルOリング
5a ……嵌合部
5b ……貫通孔
6 ……ガスフィルター本体およびシール部材の嵌合体
7 ……スラリー供給管
8 ……封止栓
9 ……水槽
10 ……スラリー
11 ……ローラポンプ
12 ……金属製ケース
12a ……ガスの流入口
12b ……ガスの流出口
13 ……ガスフィルター
Claims (5)
- 最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のガスフィルター本体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成し、その付着層を焼結してセラミックスシール層を形成する工程と、
前記シール部材の所定部に、前記ガスフィルター本体を位置合わせ・嵌合する工程と、
前記シール部材および前記ガスフィルター本体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、両者を焼き嵌め一体化する工程と
を有することを特徴とするガスフィルターの製造方法。 - 最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のセラミックス多孔質支持体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成し、その付着層を焼結してセラミックスシール層を形成する工程と、
前記シール部材の所定部に、前記セラミックス多孔質支持体を位置合わせ・嵌合する工程と、
前記シール部材および前記セラミックス多孔質支持体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、両者を焼き嵌め一体化する工程と、
前記焼き嵌め一体化したセラミックス多孔質支持体の内壁面にセラミッス膜を形成する工程と
を有することを特徴とするガスフィルターの製造方法。 - 最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のガスフィルター本体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成する工程と、
前記シール部材の所定部に、前記ガスフィルター本体を位置合わせ・嵌合する工程と、
前記シール部材および前記ガスフィルター本体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、前記セラミックス粒子付着層を焼結してセラミックスシール層を形成するとともに、両者を焼き嵌め一体化する工程と
を有することを特徴とするガスフィルターの製造方法。 - 最終収縮が完了する直前の状態に仮焼された緻密質化が可能なセラミックス製のシール部材と接合するセラミックス多孔質の仮焼結体または焼結体から成る管状のセラミックス多孔質支持体の接合面にセラミックス粒子付着層を形成する工程と、
前記シール部材の所定部に、前記セラミックス多孔質支持体を位置合わせ・嵌合する工程と、
前記シール部材および前記セラミックス多孔質支持体の位置合わせ・嵌合体を最終の焼成温度で加熱処理し、前記セラミックス粒子付着層を焼結してセラミックスシール層を形成するとともに、両者を焼き嵌め一体化する工程と、
前記焼き嵌め一体化したセラミックス多孔質支持体の内壁面にセラミッス膜を形成する工程と
を有することを特徴とするガスフィルターの製造方法。 - セラミックスシール層形成用セラミックス粒子の粒子径が、前記セラミックス多孔質支持体の内壁面に形成するセラミックス膜形成用のセラミックス粒子径と同程度であることを特徴とする請求項2または4記載のガスフィルターの製造方法。
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