JP2007326734A - 導電性多孔質セラミックスの製造法 - Google Patents

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【課題】導電性多孔質セラミックスの製造法において、製膜原液中に添加される珪素化チタンTiSi2粉末粒子の平均粒子径が大きいものが用いられる場合にあってもあるいは珪素化チタンTiSi2粉末の充填濃度が高い場合にあっても、製膜原液中のこの珪素化チタン粉末の分散性が改善され、その結果得られる導電性多孔質セラミックス、特に中空糸膜状導電性多孔質セラミックスのハンドリング強度をさらに改善せしめる方法を提供する。
【解決手段】珪素化チタンTiSi2粉末を高分子物質および塩基性高分子型分散剤の有機溶媒溶液中に高充填した製膜原液から複合膜を製膜し、得られた複合膜を焼成し、その際少くとも400℃以上の加熱温度範囲では真空または不活性雰囲気環境下で焼成することによって、珪素化チタンTiSiを主成分として形成される導電性多孔質セラミックスを製造する。導電性多孔質セラミックスは、好ましくは中空糸膜状として形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性多孔質セラミックスの製造法に関する。さらに詳しくは、珪素化チタン系導電性多孔質セラミックスの製造法に関する。
導電性多孔質セラミックスは、それが導電機能と流体の拡散性とを併せ持つという特徴を有しているため、例えば電池用電極やその表面にガス官能型の薄膜を設けたガスセンサ用の電極としての利用が図られている。また、この表面機能膜を高分子電解質などとすることにより、燃料電池用の電極としての利用も期待できる。
しかしながら、従来知られている導電性多孔質セラミックスは、構造体として緻密化を狙ったものが多く、その一方導電性多孔質セラミックスとして知られているものは、その組成配合や成形方法が煩雑であるという問題を有する。後述するように、導電性セラミックスとしては炭化チタンTiC、ホウ素化チタンTiB2等が知られているが、焼結性などの問題からこれらの粉体は他の焼結成分との複合体として用いられており、その焼結温度も高いという問題点を有している。
また、導電性多孔質セラミックスは、一般に平板状や大寸法の成形物として成形され、使用されるが、各種電極等に使用する場合外径が数mm以下、例えば1mm程度の中空糸形状とできれば、素子形状のコンパクト化にとって非常に有利となる。
多孔質セラミックスは、一般に高分子物質の有機溶媒溶液中にセラミックス粉末を高充填した製膜原液を乾湿式製膜し、得られた複合膜を焼成することによって製造されるが、導電性セラミックスとして知られている前記炭化チタンTiCやホウ素化チタンTiB2等をセラミックス粉末として用いた場合には、中空糸状への焼成がうまく行われなかったり、得られた多孔質セラミックス中空糸の抵抗値が高いなど、所望の導電性多孔質セラミックス中空糸が得られていない。
特公平5−66343号公報
さらに、微小発熱性物質、セラミックス材料および液体キャリヤーを含むスラリーを製造し、このスラリーを所望の幾何学的構造を有する未焼成形状物に乾燥させた後、これを燃焼させて多孔質メンブランを製造することが提案されており、TiSiなどの物質を含んでなる組成を有する多孔質メンブランについても言及されているが、珪素化チタンTiSiを主成分として形成される多孔質メンブランについての具体的な記載はみられない。
特表平9−502131号公報
本出願人らは先に、抵抗値が低くしかも成形が容易な導電性多孔質セラミックス、特に中空糸膜状の導電性多孔質セラミックスの製造法として、珪素化チタンTiSi2粉末を高分子物質の有機溶媒溶液中に高充填した製膜原液から複合膜を製膜し、得られた複合膜を焼成し、その際少くとも400℃以上の加熱温度範囲では真空または不活性雰囲気環境下で焼成することによって、珪素化チタンTiSiを主成分として形成される導電性多孔質セラミックスを製造する方法を提案している(特願2004−343678号)。
この提案された方法は、所期の目的を達成させるはするものの、製膜原液中への珪素化チタンTiSi2粉末の分散性が良好ではないため、この珪素化チタン粉末粒子の平均粒子径が大きい場合や製膜原液中へのこの珪素化チタン粉末の充填濃度が高い場合には、製膜原液中の珪素化チタンTiSi2粉末粒子が沈降したり、製膜原液がゲル化してしまうため、複合膜の形成が困難となる。
アルミナ等の多孔質酸化物セラミックスの製造法では、製膜原液中のセラミックス粉末の分散性を改善するために、しばしばドデシルベンゼンスルホン酸等のアニオン界面活性剤などが分散剤として添加され、それが有効に作用しているが、導電性多孔質セラミックスを製造するために用いられる製膜原液についてはそれが有効ではない。
本発明の目的は、上記導電性多孔質セラミックスの製造法において、製膜原液中に添加される珪素化チタンTiSi2粉末粒子の平均粒子径が大きいものが用いられる場合にあってもあるいは珪素化チタンTiSi2粉末の充填濃度が高い場合にあっても、製膜原液中のこの珪素化チタン粉末の分散性が改善され、その結果得られる導電性多孔質セラミックス、特に中空糸膜状導電性多孔質セラミックスのハンドリング強度をさらに改善せしめる方法を提供することにある。
かかる本発明の目的は、珪素化チタンTiSi2粉末を高分子物質および塩基性高分子型分散剤の有機溶媒溶液中に高充填した製膜原液から複合膜を製膜し、得られた複合膜を焼成し、その際少くとも400℃以上の加熱温度範囲では真空または不活性雰囲気環境下で焼成することによって、珪素化チタンTiSiを主成分として形成される導電性多孔質セラミックスを製造することによって達成される。導電性多孔質セラミックスは、好ましくは中空糸膜状として形成される。
本発明方法により得られる導電性多孔質セラミックス、特に中空糸膜状導電性多孔質セラミックスは、主として珪素化チタンTiSiよりなり、非常に低い抵抗値、すなわち高い導電性とハンドリング強度とを有し、しかもそれの製造を容易に行うことができるという特徴を有するが、その製造に際し製膜原液中に添加される珪素化チタンTiSi2粉末粒子の平均粒子径が大きいものが用いられる場合にあってもあるいは珪素化チタンTiSi2粉末の充填濃度が高い場合にあっても、製膜原液中のこの珪素化チタン粉末の分散性が改善される結果、ハンドリング強度の点をさらに改善せしめることができる。
平均粒子径のより大きいものを用いた場合、得られる中空糸膜状導電性セラミックスの表面孔径を大きくすることができ、その表層にセンサの官能層、燃料電池の触媒層および電解質層等の機能層を設ける場合、その機能層の一部が多孔質セラミックス表面に含浸し易くなり、機能層の接合性が向上したり、あるいは触媒を担持させる場合には担持が表層近傍の細孔内まで均質に行い易くなるという効果が得られるようになる。また、多孔質電極として用いる場合には、細孔径の大きい方がガス拡散性にもすぐれるようになる。
このような特性を有する本発明の導電性多孔質セラミックス、特にその中空糸は、ガスセンサあるいはその他の機能部品等の多孔質電極として有効に用いることができる。
導電性多孔質セラミックスは、珪素化チタンTiSi2粉末を高分子物質および塩基性高分子型分散剤の有機溶媒溶液中に高充填した製膜原液から複合膜を製膜し、得られた複合膜を焼成することにより製造される。
セラミックス粉末としては、導電性を有する珪素化チタンTiSi2粉末が専ら使用される。導電性多孔質セラミックスとしては、この他一般に炭化チタンTiC、ホウ素化チタンTiB2等が知られており、TiCは焼結性が悪いためアルミナ粉末等と複合化して用いられるが、多孔質セラミックスに成形したときの導電性が低く、またTiB2は高導電性材料であることが知られているが、これ単体で多孔質セラミックス中空糸を焼成した際、この中空糸を焼成炉内に保持するボード部材に固着し、成形物として取り出しができないという問題を有している。
これに対して、本発明方法で用いられるTiSi2粉末は、導電性にすぐれまた中空糸等への成形性にすぐれた多孔質セラミックスを与えることができる。原料として用いられるTiSi2粉末は、その平均粒子径(フィッシャー法)が約0.01〜20μm、好ましくは約0.1〜10μm、さらに好ましくは約5〜10μm程度のものが好適に用いられる。平均粒子径は、小さい方が焼結性や焼成後の材料強度などの点ですぐれているが、これ以下の平均粒子径のものでは、凝集性が高いために製膜原液中での分散性に問題を生じ、また焼成後の多孔質体の細孔径が小さくなりすぎて、ガスの拡散性に支障をきたすようになる。一方、平均粒子径が大きい場合には製膜原液がゲル化し易い傾向がみられるばかりではなく、これよりも大きい平均粒子径のものを用いると、焼結性に劣り、また材料強度が低いという問題がみられるようになる。このような平均粒子径を有するTiSi2粉末としては、市販品、例えば日本新金属製品等をそのまま用いることができる。
なお、TiSi2粉末中には、その導電性を損なわない範囲内、例えば混合粉末中20体積%以下、好ましくは5体積%以下の割合で、アルミナ、ジルコニア等の他のセラミックス粉末やその焼結助剤を添加して、混合粉末として用いることもできる。
TiSi2粉末またはその混合粉末は、製膜原液中約20〜85重量%、好ましくは約55〜75重量%の割合で高充填して用いられる。これ以下の充填濃度の製膜原液では焼結体が得られず、一方これ以上の充填濃度では相対的に高分子物質の割合が少なくなり、複合膜の形成が困難となる。
複合膜の形成に用いられる高分子物質としては、有機溶媒に溶解し、熱分解性のものであれば任意のものを用いることができ、例えばポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース等が、製膜原液中約4〜20重量%、好ましくは約6〜12重量%の割合で用いられる。これ以下の濃度では、膜の形成、特に中空糸膜の紡糸が困難となり、一方これ以上の濃度では、製膜原液の粘度が高くなりすぎ、製膜できなくなる。
塩基性高分子型分散剤としては、分子量が数千〜数万であり、エステルを有する構造のものであれば特に制限なく使用することができ、脂肪酸エステルなど、好ましくはポリエステル酸アマイドアミン塩が用いられる。実際には、市販品、例えば楠本化成製品ディスパロンDA-703-50、DA-705、DA-725、DA-234等が用いられる。この他、ポリエーテルリン酸エステルのアミン塩である同社製品ディスパロンDA-325等も用いられる。これらは、製膜原液中0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜2重量%の割合で、炭化水素系溶媒中に添加されて用いられる。この使用割合がこれ以下では、製膜原液中へのTiSi2粉末の分散性が不十分となり、一方これ以上の割合で用いられると、製膜原液の粘度が高くなりすぎ製膜できなくなるか、得られた複合膜の強度が非常に小さくなって、その後の焼結ができなくなり、これらが可能であったとしても形成した薄膜中に塩基性高分子型分散剤が多量に付着することとなり、いずれにしても好ましくない。
これらの高分子物質および塩基性高分子型分散剤を溶解させ、製膜原液の残部を形成させる有機溶媒としては、高分子物質を溶解させ、一般に水または水性液が用いられる紡糸浴と親和性を有するものであれば任意のものを用いることができ、例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好んで用いられる。
製膜原液からの複合膜の形成は、乾湿式製膜法によって行われ、その形状は平膜状でもあり得るが、好ましくは中空糸膜状である。中空糸膜を形成させるための乾湿式紡糸は、圧力容器内に収容した製膜原液に約0.05〜0.5MPa程度の背圧を印加して製膜原液を二重環状ノズルの外周側に供給し、二重環状ノズルの内管側には芯液としての水、水性液、有機溶媒等の凝固液を流し、一定距離空走させた後、凝固浴中に吐出することによって行われ、吐出された製膜原液は凝固浴中でゲル化され、これを巻取り装置で巻取り、回収することにより、所望の高分子物質-TiSi2複合中空糸膜が得られる。ここで、二重環状ノズルの代りに、通常の一穴のノズルを使用すれば高分子物質-TiSi2複合糸が得られる。また、この製膜原液を、ドクターナイフ法、ベーカーアプリケータ法などによって平板状にキャストし、これを凝固浴中に浸漬することにより、複合平膜を製膜することもできる。
導電性多孔質セラミックスは、このようにして調製された複合膜を、真空中(約1Pa以下)もしくは窒素、アルゴル等の不活性雰囲気中で約1300〜1800℃、好ましくは約1350〜1600℃で約0.5〜4時間程度焼成することにより得られ、その際の昇温速度は約3〜10℃/分程度であることが好ましい。この際、原料粉末であるTiSi2の酸化温度以下であっても、200℃以上、少くとも400℃以上の焼成過程においては、焼成炉内を真空もしくは不活性雰囲気という雰囲気環境下にする必要がある。これはTiSi2は大気中で600℃以上に加熱すると酸化して組成変化を起すため、これ以上の温度での加熱、すなわち本焼成は真空中もしくは不活性雰囲気中で行う必要がある。
他のセラミックスの焼成においては、仮成形(複合膜形成)に使用される高分子物質を完全に除去する目的で、酸素の存在下に約500〜600℃での仮焼成が一般に行われている。しかしながら、TiSi2を原料粉末として用いた複合膜の場合には、この仮焼成を大気開放下で行い、その後真空中もしくは不活性雰囲気中で本焼成を行った場合には、後記比較例1の結果に示されるように、最終的な多孔質セラミックス成形物を構成する主要なセラミックス成分が焼結性の悪い、脆い化合物(X線回折同定の結果Ti5Si3)に変化し、所望の導電性多孔質セラミックスを得ることができないという結果が示される。
これに対し、200℃以上、少くとも400℃以上の段階で、複合膜を真空中もしくは不活性雰囲気中という環境下に置いて焼成した成形物は、成形物のセラミックス成分をX線回折により同定した結果、その主成分はTiSiであることが確認され、このようなセラミックス成分からなる多孔質セラミックス成形物は、それが中空糸状であっても高いハンドリング強度を示し、またすぐれた導電性を示している。多孔質セラミックス中空糸にあっては、孔径が約0.1〜6μm、好ましくは約0.2〜2μmで、外径が約0.5〜4mm、好ましくは約1〜3mm、膜厚が約0.1〜0.5μm、好ましくは約0.15〜0.3mmの多孔質TiSi中空糸を与える。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例
珪素化チタンTiSi2粉末(日本新金属製品;平均粒子径6〜9μm)354g、ポリスルホン(UCC社製品P-1700)38g、ジメチルホルムアミド 153gおよびポリエステル酸アマイドアミン塩(楠本化成製品ディスパロンDA-703-50)9gの混合物からなる製膜原液を、外径1.5mm、内径0.8mm、内管側外径0.5mmの二重環状ノズルを用いて、乾湿式紡糸した。製膜原液のノズルへの供給は、製膜原液を圧力容器内に収容し、これに背圧0.1MPaを印加して行った。このときの製膜原液の吐出流量は10〜13ml/分で、芯液(水)流量10ml/分、ノズル吐出口-凝固浴間距離5cm、凝固浴(水)温度25℃の紡糸条件下で、紡糸速度は製膜原液の吐出流量に応じて適宜調節して(15〜20m/分)乾湿式紡糸し、平均で外径1.2mm、内径0.9mmの複合中空糸膜を得た。
得られた複合中空糸膜を15cmの長さに切断し、これをアルミナ製焼成ボード上に設置した後、真空雰囲気炉中に置いた。炉内は、室温時に真空(0.1Pa以下)とした後、5℃/分の昇温速度で1400℃迄昇温し、この温度で60分間焼成した。その後、炉を自然放冷して、平均で外径1.1mm、内径0.8mmの多孔質セラミックス中空糸(灰色)を得た。
この多孔質セラミックス中空糸について、SEMによる表面観察を行った結果、約1μmの細孔が形成された多孔質体であることが確認され、図1には中空糸断面、図2には中空糸外表面のSEM観察像が示される。
さらに、この中空糸を10mmの長さに切り出し、その両端をテスターに接続して両端面の抵抗値を測定すると、その値(n=5)は0.1〜0.3Ωと非常にすぐれた導電性を示した。
比較例1
実施例において、ポリエステル酸アマイドアミン塩を用いないと珪素化チタンの分散性が悪く、製膜原液がゲル化した。ただし、珪素化チタン量を325g、ジメチルホルムアミド量を180gに変更して用いた場合には、ポリエステル酸アマイドアミン塩を用いなくとも製膜原液のゲル化は生じなかった。
比較例2
実施例において、ポリエステル酸アマイドアミン塩の代りに同量のドデシルベンゼンスルホン酸を用いると、珪素化チタンの分散性が悪く、製膜原液がゲル化した。
参考例
実施例において、ポリエステル酸アマイドアミン塩を用いなくとも、平均粒子径が2〜5μmの珪素化チタンTiSi2粉末(日本新金属製品)を用いた場合には、製膜原液のゲル化は生じなかった。
本発明の係る珪素化チタンTiSi中空糸断面のSEM観察像である 本発明の係る珪素化チタンTiSi中空糸外表面のSEM観察像である

Claims (9)

  1. 珪素化チタンTiSi2粉末を高分子物質および塩基性高分子型分散剤の有機溶媒溶液中に高充填した製膜原液から複合膜を製膜し、得られた複合膜を焼成し、その際少くとも400℃以上の加熱温度範囲では真空または不活性雰囲気環境下で焼成することを特徴とする導電性多孔質セラミックスの製造法。
  2. 平均粒子径(フィッシャー法)が0.01〜20μmの珪素化チタンTiSi2粉末が用いられる請求項1記載の導電性多孔質セラミックスの製造法。
  3. 平均粒子径(フィッシャー法)が0.1〜10μmの珪素化チタンTiSi2粉末が用いられる請求項1記載の導電性多孔質セラミックスの製造法。
  4. 平均粒子径(フィッシャー法)が5〜10μmの珪素化チタンTiSi2粉末が用いられる請求項1記載の導電性多孔質セラミックスの製造法。
  5. 20体積%以下の割合で他のセラミックス粉末または焼結助剤を珪素化チタンTiSi2粉末に添加した混合粉末として製膜に用いられる請求項1記載の導電性多孔質セラミックスの製造法。
  6. 塩基性高分子型分散剤がポリエステル酸アマイドアミン塩である請求項1記載の導電性多孔質セラミックスの製造法。
  7. 導電性多孔質セラミックスが珪素化チタンTiSiを主成分として形成される請求項1記載の導電性多孔質セラミックスの製造法。
  8. 請求項1乃至7記載のいずれかの方法で製造された導電性多孔質セラミックス。
  9. 中空糸膜状として形成された請求項8記載の導電性多孔質セラミックス。
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