JP4733472B2 - 圧縮即席麺塊の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、即席麺類の技術に関し、特に、容積(見かけ上の容積)が小さくなるように圧縮成形された即席麺塊、さらには、スープ、具材等が麺塊に圧着一体化された圧縮即席麺塊の製造方法に関する。
即席麺は、乾燥状態であるために保存性に優れ、調理においても熱湯を注加するだけ、あるいは1〜3分程度煮込むだけで復元して喫食でき、極めて簡便性の高い食品である。しかし、即席麺は麺線が乾燥した状態であり、麺線間に多くの空隙を有する嵩高な塊状の形態であるために、脆く、衝撃によって壊れやすい。また、麺塊内の空隙が大きいために見かけ上の容積が大きく、保存しておく時のスペースや小売店での販売スペースを要する問題があり、また、輸送コストがかかる等の問題があった。これらの問題点は、即席麺類において、とりわけフライ中に油中で形状が固定され、嵩高くなる油揚げ即席麺において顕著であった。
また、多くの即席麺商品は、スープや具材(かやく)が麺とは別に小袋に別添されている。従って、喫食時に小袋を取り出して破る手間が必要であり、また資材コストや環境への影響を考えると、小袋が無く、スープや具材が麺塊と一体となった即席麺を創出することは意義深いことである。
従来、このような問題点を解決するための、コンパクト化した圧縮即席麺塊を製造する技術、及び麺塊にスープや具材が一体化した即席麺塊を製造する技術としては、下記の特許文献1及び、その分割出願である特許文献2が知られている。これら先行技術は、スープや具材を即席麺塊とともに圧縮して圧着させたもので、麺線の水分含量を1.5〜25%に調整した高温麺線を圧縮することによって製造するものである。そして、当該先行技術は、調湿によって水分含量を上げるか、または麺線温度を上げることによって、あるいはその両方を行うことによって麺線に柔軟性を付与し、麺線が柔軟性を有している間に麺塊を圧縮するものである。
しかし、即席麺塊を高温にして圧縮する方法では、麺線の水分含量が低い場合には、かなり高温にしなければ充分な柔軟性を付与することは困難で、期待する程の圧縮ができなかったり、圧縮時に麺線が折れてしまう可能性があった。そこで、麺線の水分含量が低い場合には、麺塊を再蒸煮して水分を与え、かつ高温化して柔軟性を与える方法が用いられる。ところが、この場合、麺線の水分含量が上昇してしまうために、当該処理を行ったままでは、保存性の低下や、風味の劣化が起こる可能性があり、これを改善するために、圧縮後に再乾燥の工程を必要とした。前記特許文献1においても、その公報3ページ右下欄に、「調湿等を行った場合には、保存性向上のためには、成形した麺塊を熱風乾燥(中略)等により最終乾燥工程をとることが望ましい」旨記載されている。
しかし、一旦乾燥させた麺を再乾燥するのは、工程的に面倒で、特別な乾燥設備も必要である。また、このように即席麺塊を蒸煮して加湿し、圧縮後に乾燥するという工程を採ると、麺線間の結着が起こりやすく、麺線がほぐれにくく、部分的に湯戻りが悪くなる場合があった。さらに、スープや具材を麺塊に圧着させて麺塊と一体化させると、スープや具材も再乾燥工程で長時間高温にさらされるので、再乾燥の際に風味劣化や変質が起こる可能性もあった。
なお、前記先行技術の他に、即席麺塊を圧縮してコンパクト化する方法としては、下記特許文献3において、特許文献1、2と同様に麺塊を加湿加熱した後、これをフレキシブル容器に入れて吸引減圧して圧縮する方法も知られている。
一方、即席麺塊にスープ、具材等を接着して一体化させる方法としては、特許文献4に多糖類、天然ガム、ゼラチン、加工澱粉をスープに含有させて、これによってスープを麺塊に接着固定させる技術が、さらに、特許文献5には、麺線表面温度を70℃以上として油系調味液を付着させる技術が記載されている。また、特許文献6には、吸湿固化成分を含有する粒状又は粉末状の調味料等を乾燥麺塊上に置いて加湿処理して固定化する方法、あるいは熱固化成分または常温で固体の油脂を含有する粒状または粉末状の調味料等を乾燥麺塊上に置いて加熱処理して固定化する方法が記載され、本先行技術において、加湿処理方法として水蒸気接触の方法が記載されている。また、特許文献7には即席麺塊に具材(かやく)を接着させる方法として、DE値が8〜40のデキストリン、あるいは易溶性ゼラチンの少なくとも一方を使用する技術が記載されている。
さらに、本件発明技術における解決手段の主要素の一つである、過熱水蒸気を即席麺に使用する技術としては、下記特許文献8〜12の他いくつかのものがある。しかし、これら先行技術はそのほとんど全てが、麺を乾燥させて即席麺化するための技術であり、本件発明と目的、効果を異にするものである。
特開昭62-29944号公報 特開平1-265859号公報 特開2001-231477号公報 実公昭57-58958号公報 特開昭61-43970号公報 特開昭61-173756号公報 特開平11-113514号公報 特開昭53-6444号公報 特開昭58-81749号公報 特開昭59-88055号公報 特開昭59-120079号公報 特開昭59-156271号公報
本発明は前記特許文献1(特開昭62-29944号)等において、未だ不充分であった点、新たに生じた問題点を解決し、コンパクトで衝撃に強く、しかもより高品質な圧縮即席麺塊を得ることを課題とする。すなわち、即席麺塊を圧縮するために蒸気を用いて麺線に柔軟性を持たせる場合、特許文献1では保存性向上のために圧縮後に再乾燥を行っていたが、これを必要とせず、また、蒸気を用いた場合の欠点であった麺線間の結着を少なくし、均一に復元でき、かつ風味劣化や変質の少ない圧縮即席麺塊を得ることを目的とする。さらには、調味料(スープや香味油等を含む)や具材を麺塊に圧着して一体化した場合、この調味料や具材が欠落したり、麺塊から剥がれたりしにくく、また、これら調味料や具材についても風味劣化や変質の少ない圧縮即席麺塊を得ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、最も好ましい条件を鋭意検討して得られたもので、麺塊を圧縮するための、麺線に柔軟性を持たせるための処理を、過熱水蒸気を用いること、そして該過熱水蒸気に麺塊がさらされる時間を短時間にすること、および過熱水蒸気で処理する前に即席麺の麺塊温度を充分に下げておくことによって、上記課題が解決できることを知見し、完成に至ったものである。
すなわち本発明は、乾燥処理後25℃〜−10℃に冷却された即席麺塊を、麺塊がさらされる温度で125℃〜175℃の過熱水蒸気中に30秒〜2分間投入し、過熱水蒸気によって前記即席麺塊の麺線が柔軟性を有している間に、麺塊を圧縮成形することを特徴とする圧縮即席麺塊の製造方法である。本発明においては、油揚げ処理、熱風乾燥等によって乾燥処理した即席麺塊を25℃〜−10℃ に冷却する。このように充分に冷却しておくことで、高温の過熱水蒸気中に投入された麺塊が、投入時、その周囲に比べて温度が低いために、温度差に基づく結露に類する作用によって麺線が水分を含み、かつ温度上昇によって柔軟化すると考えられ、このようにして麺線が柔軟性を有している間に麺塊を圧縮成形する。したがって、過熱水蒸気中に投入する前の麺塊の冷却が不充分な場合は、麺線に充分な柔軟性が付与されず、圧縮成形することが困難となる。
また、本発明において即席麺塊を投入する過熱水蒸気の条件、麺塊がさらされる温度で125〜175℃ 、投入時間を30秒〜2分間とする麺塊がさらされる過熱水蒸気の温度が概ね125℃ より低いと、前述の温度差に基づく機序による麺線への水分付与が不充分で、麺線が柔軟化しにくい場合がある。また、温度が低いことで麺塊の有する熱量が少なく、圧縮処理後の水分の蒸発が充分でなく、麺線がやや湿った感じとなって再乾燥処理を必要とする場合がある。一方、概ね175℃ 以上等の高温で処理すると、麺塊がすぐに乾燥してしまって硬化し、圧縮が困難になる場合がある。また、麺塊がこのような過熱水蒸気中にさらされている時間が30秒より短いと、やはり麺線に柔軟性を持たせるための水分の付与が不充分となったり、また麺線温度も充分に上がらないために温度上昇による麺線の軟化が不充分となる場合がある。一方、2分以上処理すると今度は麺線が乾燥して硬化してしまう可能性があり、やはり柔軟性の付与が困難になる場合がある。なお、好ましい過熱水蒸気の蒸気流量としては、蒸気温度や、蒸気庫のサイズ、麺の量によって大きく異なるので一概に言えないが、およそ125k g/h〜 2000k g/h程度の範囲で、最も適切な流量を適宜設定するのがよい。
また、本発明は、麺塊を圧縮成形する際に、麺塊上に固体の調味料(スープや香味油等を含む)および、または具材を載置して、載置した調味料および、または具材ごと麺塊を圧縮成形する圧縮即席麺塊の製造方法である。これによって、調味料や具材を麺塊と一体化した即席麺塊とすることができる。その際、固体の調味料や具材の載置方法としては、麺塊を過熱水蒸気中から排出し、過熱水蒸気によって麺線が柔軟性を有している間に麺塊上にこれらを載置し、これを圧縮成形するのが望ましい。過熱水蒸気によって麺塊を処理した後に麺塊上に調味料や具材を載置することで、麺塊に一体化される調味料や具材が、過熱水蒸気によって溶解、変質等を起こさずに麺塊に圧着、一体化することができる。なお、本発明でいう固体の調味料とは、粉末、顆粒、錠剤等の形状の常温で固体のスープや香料の他、調味オイルや香味油等の液体をカプセル等に入れて固形化したものも含む。また、具材としては、乾燥野菜や乾燥肉、あるいは澱粉等の賦形剤を添加して凍結乾燥したブロック状の成型具材等何れも使用できる。
また、本発明の技術は、即席麺において、特に即席油揚げ麺において効果の高い技術である。これは、即席油揚げ麺の場合には、油揚げ処理することによって麺塊形状が油中(液体中)で固定されるために必然的に嵩高で壊れ易い形態になるためで、従って、即席油揚げ麺において麺塊をコンパクト化する効果が最も顕著である。
本発明によれば、麺線間の空隙を小さくし、コンパクト化した即席麺塊が得られる。麺塊がコンパクトであるために、一般的な従来の即席麺に比べて嵩張らず、保存の際のスペースや販売の際のスペースの削減、移送コストの低減、包装資材の削減等に資すことができる。また麺塊が強固で壊れにくく、割れや屑麺の発生を少なくすることができ、流通段階における不良品の発生を抑えることができる。また、麺塊にその製造工程において固体の調味料や具材を接着、一体化することができ、小袋等の包装資材を削減でき、喫食時に小袋を破る手間を生じず、見た目にも華やかな即席麺とすることができる。
上記のような効果は、先行技術の特許文献1(特開昭62-29944号公報)にも記載されているが、本発明の場合、さらに品質が良く、しかも確実に、よりコンパクトな圧縮即席麺塊を製造できる。すなわち、麺塊を充分冷却後、過熱水蒸気を用いて短時間で処理することで、特許文献1における加熱による軟化方法に比べて格段に、また、蒸気を用いて加湿する軟化方法に比べて少なくとも同等以上に、麺線の折れや麺塊の割れを生じることなく、容易に、コンパクト化した即席麺塊が得られる。
そして、本発明の方法を用いることで、通常蒸気による加湿による方法と違って、圧縮処理後に保存性を付与するための再乾燥の工程を必要としない。すなわち、過熱水蒸気は100℃以上の高温であるために、圧縮成形後に再乾燥しなくとも、一旦付与された水分が自然に蒸発し、圧縮処理後再乾燥せずにそのまま商品とすることができる。これに対して、通常蒸気を使用しての圧縮では、圧縮後に再乾燥を必要とし、しかも圧縮することで乾燥時に麺塊内を流れる高温の空気の通り道が極めて狭くなるため、乾燥効率が著しく悪化する。その為乾燥に長い時間を要し、酸化等によって風味劣化も起こり易い。
また、過熱水蒸気は、一般的な蒸し機等を使用した通常蒸気と違って麺線が濡れたままの状態にならないために、麺線を柔軟化させる処理の間においても麺線表面の粘性が発現しにくく、接触する麺線間で麺線が結着しにくい。従って、復元時にほぐれが悪くならず、また湯戻りの悪い部分が生じないために復元性が悪くならず、しかも均一に復元でき、品質が良好である。
また、麺塊に固体の調味料や具材を接着、一体化させた圧縮即席麺塊とする場合、通常蒸気による加湿方法では、調味料や具材を圧着させた後に、麺塊ごとさらに加熱、再乾燥する必要があり、このため、調味料や具材の変質、劣化の可能性があった。しかし、本発明の方法によれば、圧着させた固体の調味料や具材に再乾燥の工程を付す必要がなく、これらの変質、品質の劣化も起こりにくい。なお、麺塊に調味料や具材を接着、一体化させる場合、調味料や具材を載置する麺塊の部分に凹部を形成しておくことで、収まりが良く衝撃に強く、接着性も向上し、しかも見た目もよい圧縮即席麺塊とすることができる。
以下、製造工程に順じて本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に用いられる麺は、乾燥処理された即席麺が用いられる。即席麺は油揚げ麺、熱風乾燥麺、凍結乾燥麺等、いずれも即席麺類の常法によって乾燥処理し、製造したものを使用することができる。ただし、本発明の場合、麺塊をコンパクトにできるという効果について注目すれば、製造工程上麺塊が嵩高くなる即席油揚げ麺に対して特に有効である。
また、麺塊に固体の調味料や具材を接着させる場合には、麺塊上の当該調味料や具材を載置する箇所に予め凹部を形成しておくことで、これらの収まりをよくし、流通段階においても衝撃等によってこれらが剥がれたり損傷したりしないように改善することができる。このように麺塊にスープや具材を載置する凹部を形成する方法としては、即席麺の乾燥処理を行う際のリテーナの形状を工夫することで容易に形成することができる。具体的には、即席麺を乾燥する際のリテーナの蓋部または底部に、麺の収容されている側に向かって突出部を形成することで、乾燥処理後の麺塊にリテーナ突出部に対応した凹部を有する麺塊が得られる。
麺塊に接着させる固体の調味料としては、前述したように粉末、フレーク、錠剤、ブロック状等の形状の常温で固体のスープや香料の他、調味オイルや香味油等の液体をカプセル等に入れて固形化したものが使用できる。そして、これら固体の調味料やカプセルが接着剤となる成分を含むものであれば、そのまま麺塊上に載置して圧縮することで、調味料が麺塊と一体化した即席麺とすることができる。なお、ここで接着剤とは、粘着性を有する天然ガムの他、熱や水分付与によって融解し、冷却、乾燥することによって固化して結合することのできる、多くの糖類、澱粉類、油脂類等を含む。
一方、接着剤となる成分を含まない場合は、接着剤となるものを調味料に添加する、あるいは麺塊上に接着剤となる物質を塗布してこれを麺塊上に載置して圧縮すればよい。好ましい例としては、前記特許文献6(特開昭61-173756号公報)のように、吸湿固化成分や熱固化成分、融点が100℃以下で常温で固体の油脂(いずれも接着剤)のいずれかを含んで粒状、粉末状としたものや、これらをブロック状に成形したものが上げられ、使用できる。
具材としては、乾燥葱等乾燥野菜や、乾燥肉、乾燥かまぼこ等各種のものが用いられるが、これら具材に対して、特許文献4(実公昭57-58958号公報)のように糖類や天然ガム類、ゼラチン、加工澱粉等の接着成分を含むスープを併せて用いる方法、特許文献7(特開平11-113514号公報)のように特定のデキストリンをまぶす方法、もしくはデキストリン等を麺塊上に塗布してその上に具材を載置する方法等によって処理し、このような具材を麺塊上に載置して、好ましくは具材上から麺塊と共に圧縮して、圧着させる。その他、具材としては、ブロック状に成型された凍結乾燥具材等も用いることができる。これは、糖類、天然ガム、ゼラチン、デキストリン等の賦形剤兼接着剤となる物質を含む溶液と具材を混合して、型に入れ、凍結乾燥して一定形状に成型したものであり、接着剤となる成分を含むため本発明に好適に使用できる。
このような固体の調味料や具材を麺塊に圧着させる方法としては、これらを麺塊上、あるいは麺塊上に形成した凹部に載置して、これを過熱水蒸気中に投入して押圧(圧縮)、圧着させる方法と、載置せずに麺塊だけ(後で載置される箇所に接着剤となる物質を予め塗っておく等も可能)を過熱水蒸気で処理した後、速やかに麺塊上、あるいは麺塊上の凹部にこれらを載置し、押圧(圧縮)、圧着させる方法がある。一般的には後者の工程を採用するのが好ましい。後者の工程の方が好ましい理由は、固体の調味料や具材が高温の過熱水蒸気にさらされないで済むことで、これら調味料や具材を変質や劣化させずに処理できるためである。特に、調味料に揮発性の香料等を含む場合等には、後者の工程を採ることで、従来の着味液浸漬法等(乾燥時に熱がかかる方法)では付与できなかった風味を麺に与えることができる。また、麺塊に接着させる固体の調味料等が、熱や蒸気によって溶解する物質の場合には、前者の工程を採用すると調味料等が溶解して麺塊を圧縮する押圧部材に付着してしまう問題もある。
本発明では、過熱水蒸気中に即席麺塊を投入する前に、即席麺塊を冷却しておくことが重要である。通常、工業生産においては、油揚げ処理あるいは熱風乾燥処理を行った後、包装体を変形させない程度に麺塊を冷却しただけで袋やスチロール製の容器に包装するが、本発明の場合、麺塊を圧縮するためには麺塊の温度を中心温度で25℃〜−10℃に冷却し、凍らせてもかまわない。冷却は、室温下や冷蔵庫、冷凍庫等に長時間放置することで行っても良いが、生産性の点を考えると、油揚げ処理や熱風乾燥処理した麺塊を、移送コンベア上でスポットクーラー等を用いて冷却するのがよい。冷却が必要な理由は、先述した通りであり、充分に冷却されていないと麺線の柔軟性が不充分となり圧縮は困難である



次いで、冷却した即席麺塊を過熱水蒸気中に投入する(この際、麺塊上に固形の調味料や具材を載置して投入する場合もある)。過熱水蒸気とは、常圧のまま飽和蒸気を100℃以上に加熱したもので、食品の場合、加熱調理目的や乾燥目的に用いられる場合が多い。本発明の場合、麺塊がさらされる過熱水蒸気の温度を125〜175℃程度とするのがよく、特に140〜160℃程度がよい。なお、蒸気流量としては、蒸気温度や処理時間、蒸気庫の形態、麺の量等によって大きく異なるので一概に言えないが、およそ125kg/h〜2000kg/h程度の範囲で、最も適切な流量を適宜設定するのがよい。麺塊が過熱水蒸気にさらされる時間としては、麺塊が過熱水蒸気によって充分な柔軟性を付与されている時間であり、30秒〜2分程度のごく短い時間に限られる。これらの条件が選択される理由(機序)については先述した通りであるが、これらの条件を満たすことで、麺線の柔軟性が充分に付与されて麺塊の圧縮が容易になり、また、圧縮後に麺塊を再乾燥する工程を不要としたり、麺塊が蒸気や高温にさらされる時間を短くできることで、製品の品質を向上できるなど、優れた効果をより確実なものとすることができる。
上記のように過熱水蒸気中に投入して柔軟化した麺塊は、できるだけ速やかに圧縮、又は固体の調味料や具材を麺塊に載置した状態で圧縮する。圧縮は過熱水蒸気中で行っても良いが、操作的に困難であるので、過熱水蒸気の庫内から出して直に圧縮するのがよい。圧縮方法としては、麺塊上に重しを置く方法、プレス機によって圧縮する方法の他、特許文献3(特開平2001-231477号公報)のようにフレキシブル容器に麺塊を充填して内部を吸引減圧して圧縮する方法等も可能である。
麺塊の容積を減らすことを目的とする場合に限っていえば、油揚げ麺の場合で、麺塊容積を圧縮前に比して最大で50%程度にまで減少させることができる(見かけの容積)。しかし、湯戻り性等の点で考えれば、油揚げ袋麺の場合で、圧縮後の容積を元の容積の80〜70%程度とするのが好ましく、この範囲であれば、喫食時、調理時における麺線のほぐれ具合や湯戻り性について、圧縮を行わない通常の即席麺塊に対して充分に遜色の無いものを得ることができる。なお、麺塊に先述した固体の調味料や具材を載置して圧縮する場合で、麺塊の容積を減らすことよりも固体の調味料や具材を麺塊に一体化させることを目的とする場合には、必ずしも強い圧縮は必要なく、調味料や具材の載置された麺塊上部から、軽く押圧部材で押して圧着させる程度でもかまわない。
また、固体の調味料や具材を麺塊上に圧着するだけでなく、複数の麺塊を圧着、圧縮することもできる。具体的には、過熱水蒸気中で処理された複数の麺塊を積み重ねてこれら麺塊が柔軟性を有している間に圧縮するか、または麺塊間にデキストリン等接着剤を塗って圧縮する。なお、この場合、麺塊間に固体の調味料や具材を挟み込んで圧縮すれば、調味料や具材がサンドイッチ構造になった圧縮即席麺塊を製造することもできる。また、本発明においては、麺線に充分な柔軟性が付与できれば、麺塊を2つ折りにしたり、所望の形状に変形させることもできる。
上記各製法によって得られた本発明の即席圧縮麺塊は、過熱水蒸気庫から出された段階で、麺塊温度が100℃以上で非常に高いために、蒸気庫から出された後も急速に乾燥する。本発明者らの実験によると、当初(過熱水蒸気に投入前)水分含量が1.5〜2%、約90gの即席油揚げ麺塊の場合、温度150℃、蒸気流量150kg/h、1分間処理によって、蒸気庫から出した直後の水分含量は約6%程度まで上昇しているが、蒸気庫から出して圧縮した後、室温中で放置した状況で麺塊の水分含量は約4%程度まで減少した。したがって、再乾燥させなくとも保存性に問題はなく、また長期間保存しても風味等の劣化について、少なくとも、通常蒸気を使用したものよりもはるかに良好である。なお、本発明者らは、この様に過熱水蒸気を用いて製造した本発明の即席麺塊について、温度40℃、湿度90%RH、7週間の加速劣化試験を行なったが、AV、POV共に、過熱水蒸気による処理を行わなかった通常品と数値に大差はなかった。
このようにして製造された麺塊は、冷却されて包装され、製品とされる。包装は、袋に入れて袋麺としても、スチロール等の容器に入れてカップ麺とすることもできるが、麺塊の容積を減らせる利点からすると袋麺に適用するのが好ましい。しかし、カップ麺であっても、麺塊が壊れにくい利点や、麺塊の嵩が少ないことで具材等を別添する場合にスペースの増加が図れる等の利点がある。喫食に際しては、一般的な即席麺と同様、熱湯を注いで数分間放置するだけで喫食できるワンタッチタイプのものも、数分間炊き込んで喫食する炊き麺タイプのものもいずれも可能である。
以下、本発明を実験例、実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これら実験例、実施例の開示に基づいて限定的に解釈されるべきでない。
<実験用サンプル作成方法>
小麦粉950gに澱粉50gを粉体混合し、これに食塩8g、かんすい(炭酸ナトリウム:炭酸カリウム=1:2)2g、ポリリン酸ナトリウム1gを溶解した練り水340mlを加えて、ミキサーで約15分間混練してドウを形成した。これを麺帯化して連続圧延機で麺帯厚0.7mmに圧延し、角刃20番で切り出して麺線とした。切出した麺線を約2分間連続蒸し器で蒸煮(240kg/h、2分)してα化し、着味液(1000mlの水に対して食塩100g、グルタミン酸ナトリウム50g、醤油150mlを溶かした液)に約5秒間浸漬した後、液切りし、1食分135gづつにカットした。
カットした麺線を上面内径112mm、下面内径109mm、内面高さ30mmの略円筒形のフライリテーナーに充填した。次いで、麺線を充填したリテーナーを150℃のパーム油に約2分30秒間投入してフライ処理し、フライ処理した麺塊を冷風に当てて冷却し、室温(20℃〜25℃)で1日以上放置して実験用のサンプル(味付け即席油揚げ麺)とした。当該サンプルの水分含量は、105℃の乾燥庫で4時間乾燥して秤量して測定したところ1.5〜1.7%であった。また麺塊厚みは約30mmである。
<実験例1>(麺塊の軟化方法による比較)
No.1 前記実験用サンプルの重量を測定後、25℃の該サンプルを90℃10分間、風速1m/秒の熱風棚乾燥機に投入して加熱処理し、恒温機から出して直に上記サイズのフライリテーナーに麺を再び載置し、Φ108mm板にて垂直方向に40kgの荷重で10秒保持して圧縮する方法で圧縮し、圧縮後15分間室温に放置した後に麺塊の厚みと重量を測定した(以下、実験例における圧縮方法はこれと同様に行った)。
No.2 No.1同様に、前記実験用サンプルの重量を測定後、25℃の該サンプルを通常蒸気で蒸気流量150kg/h、温度99℃で1分間連続式蒸し機に投入して加熱・加湿処理し、連続式蒸し機から出して直にNo.1と同様の方法で圧縮し、圧縮後15分間室温に放置した後に麺塊の厚みと重量を測定した。
No.3 上記No.2によって得た圧縮処理した麺塊を、風速1m/秒の熱風棚乾燥機で85℃15分間乾燥し、棚から出して15分間室温に放置した後に重量を測定した。
No.4 No.1同様に、前記実験用サンプルの重量を測定後、25℃の該サンプルを過熱水蒸気150℃(麺塊がさらされる蒸し機内温度)蒸気流量150kg/hで1分間連続式過熱水蒸気蒸し機(トンネル断面積約0.14m、トンネル長さ約2m、以下、実験例、実施例における連続式過熱水蒸気蒸し機は本装置を採用した)に投入して、過熱水蒸気で処理し、蒸し機から出して直にNo.1同様の方法で圧縮し、15分間室温に放置した後に圧縮後の麺塊の厚みと重量を測定した。
本実験例1の上記No.1〜4によって製造したサンプルについて、熟練したパネラー4名によって翌日に、官能評価を行った。官能評価は、どんぶり容器に各麺塊を入れ、400mlの熱湯を注いで、3分間湯戻しし、風味、食感等について評価した。
試験の結果を表1に示すが、No.1はほとんど圧縮ができず、無理に圧縮しようとすると麺線が多くの箇所で折れ、麺塊が破損した。一方、No.2は容積比75%まで圧縮できたが、麺塊の水分含量が5.8%まで上昇し、部分的に水分の高い場所も散見され、再乾燥が必要であった。No.3は、No.2を再乾燥したものであるが、熱湯を注加して喫食したところ、実験用無処理サンプルと比較して風味が飛散し味の点で劣化が見られた。また、No.2、No.3共、熱湯注加によって湯戻しした時に麺線間に結着が見られ、ほぐれが悪く、部分的に湯戻りの悪い箇所があった。一方No.4のものは、最終水分含量は約4.3%で、熱湯を注加してよくほぐれ、喫食しても実験用無処理サンプルと比較して遜色の無いものであった。
Figure 0004733472
<実験例2>(過熱水蒸気処理前の麺塊温度による比較)
前記実験用サンプルの重量を測定後、過熱水蒸気庫に投入する前の麺塊の温度を冷凍庫、恒温器等で、−30℃、−10℃、20℃、40℃、90℃とし、過熱水蒸気150℃(麺塊がさらされる蒸し機内温度)蒸気流量150kg/hで1分間前記連続式過熱水蒸気蒸し機に投入して、過熱水蒸気で処理し、蒸し機から出して直に実験例1と同様の方法で圧縮し、15分間室温で放置後に圧縮後の麺塊の厚みと重量を測定した。
本実験例2の結果を表2に示す。過熱水蒸気庫投入前の温度が90℃では麺塊の圧縮が非常に困難で、無理に圧縮しようとすると麺線が多数折れた。−30℃の場合は、処理後の麺線の水分含量がやや高い結果となり、再乾燥しないと保存性が充分でない可能性があった。従って、過熱水蒸気にかける前の麺塊温度は25℃〜−10℃程度が最も好ましく、40℃以下程度であれば圧縮が可能であると考えられる。
Figure 0004733472
<実験例3>(過熱水蒸気の処理時間による比較)
前記実験用サンプルの重量を測定後、過熱水蒸気庫に投入する前の麺塊の温度を20℃として、過熱水蒸気150℃(麺塊がさらされる庫内温度)蒸気流量150kg/hの前記連続式過熱水蒸気蒸し機に投入した。投入して麺塊が過熱水蒸気にさらされる時間を30秒、1分、1分45秒、2分、2分30秒として、蒸気庫から出して直に実験例1と同様の方法で圧縮し、15分間室温に放置後に圧縮後の麺塊の厚みと重量を測定した。
結果を表3に示す。本実験では、麺塊が過熱水蒸気にさらされる時間が30秒では麺塊の柔軟性が不足気味であり、2分では圧縮は容易であるが乾燥が速く、麺線に割れが生じ始めた。過熱水蒸気の温度や蒸気流量によって、好適な範囲が多少前後することを考慮すれば(例えば、より高温の過熱水蒸気を用いれば好適な処理時間は本実験結果より短くなる)、麺塊が過熱水蒸気にさらされる時間は30秒〜2分間程度、特に好ましくは1分〜1分45秒程度とするのが好ましいと考えられた。
Figure 0004733472
<実験例4>(過熱水蒸気の処理温度による比較)
前記実験用サンプルの重量を測定後、連続式過熱水蒸気蒸し機に投入する前の麺塊の温度を25℃として、過熱水蒸気の温度(麺塊がさらされる蒸し機内温度)を125℃、150℃、175℃とし、蒸気流量を150kg/hとして前記連続式過熱水蒸気蒸し機にこれを投入した。投入して麺塊が過熱水蒸気にさらされる時間を1分として、蒸気庫から出して直に実験例1と同様の方法で圧縮し、15分間室温に放置後に圧縮後の麺塊の厚みと重量を測定した。
結果を表4に示す。本実験では、過熱水蒸気の温度が125℃から175℃の間で、いずれも麺塊を圧縮することが可能であったが、125℃では麺線がやや硬く、また製品もやや湿気た風味であった。また、175℃では圧縮時に麺線がやや硬い感じがあり、麺線が若干焼けた状態であった。過熱水蒸気庫への投入時間や蒸気流量によって、好適な範囲が多少前後することを考慮すれば(例えば、投入時間が短ければ好適な処理温度は本実験結果より高くなる)、麺塊のさらされる過熱水蒸気の温度は125℃〜175℃程度が良く、150℃前後程度がもっとも良いと考えられた。
Figure 0004733472
<実施例1>(油揚げ2つ折り袋麺)
小麦粉900gに澱粉100gを粉体混合し、これに食塩16g、かんすい(炭酸ナトリウム:炭酸カリウム=1:2)2.5g、ポリリン酸ナトリウム1gを溶解した練り水340mlを加えてミキサーで約15分間混練してドウを形成した。これを複合、圧延、丸刃18番で切り出しし、連続蒸し機で蒸煮(通常蒸煮240kg/h 2分 99℃)後、1食分にカットし、2つ折りして115mm×130mm×30mmの通液性のリテーナーに型詰めした。これをフライ(144℃ 1分15秒)して乾燥し、2つ折り式の油揚げ袋麺を製造した。麺塊重量は88g。
該2つ折り式の油揚げ袋麺を、20℃に冷却した後、前記各実験例と同じ連続式過熱水蒸気蒸し機で過熱蒸気(150℃ 150kg/h 1分)で処理し、排出後直ぐに圧縮した。圧縮の方向は縦、横の2方向から行ない、圧縮後冷却した。圧縮前麺塊サイズは、112×124×27mm。圧縮後麺塊サイズは、97×89×27mm(容積比約62%)であった。これを、翌日、500mlの沸騰水に入れて3分間炊いて調理し、過熱蒸気で処理する以降の工程を行なっていない、非圧縮の油揚げ袋麺と比較官能テストを行なった。その結果、麺線のほぐれ、食感共に大きな差は認められず、また、過熱水蒸気で処理した麺に、風味劣化は感じられなかった。また、圧縮した麺であっても調理後の見た目は全く差が見られなかった。
<実施例2>(具材圧着麺1)
小麦粉950gに澱粉50gを粉体混合し、これに食塩8g、かんすい(炭酸ナトリウム:炭酸カリウム=1:2)2g、ポリリン酸ナトリウム1gを溶解した練り水340mlを加えて、ミキサーで約15分間混練してドウを形成した。これを麺帯化して連続圧延機で麺帯厚0.7mmに圧延し、角刃20番で切り出して麺線とした。切出した麺線を約2分間連続蒸し器で蒸煮(240kg/h、2分 99℃)してα化し、着味液(1000mlの水に対して食塩100g、グルタミン酸ナトリウム50g、醤油150mlを溶かした液)に約5秒間浸漬した後、液切りし、1食分135gづつにカットした。カットした麺線を上面内径112mm、下面内径109mm、内面高さ33mmで、下面に最大深さ8mm、開口部径80mmの断面円弧状の内側への突出部を有する略円筒形のフライリテーナーに充填した。次いで、麺線を充填したリテーナーを150℃のパーム油に約2分30秒間投入してフライ処理し、フライ処理した麺塊を冷風に当てて冷却し、麺塊下部に窪みのある約85gの味付け即席油揚げ麺塊を製造した。
一方、4%馬鈴薯澱粉溶液を加熱したものに、全卵液を撹拌しながら徐々に流し込んでかき卵溶液を作り、この溶液に細かくほぐしたボイル済み鶏胸肉と、細かくカットした後ボイルした青葱を少量ずつ加えて混合した。この鶏肉、葱入りの溶液を、上面47mm×47mm、下面44mm×44mm、深さ20mmのプラスチック製トレーに、該混合した液を流し込み、−30℃で凍結させた後、凍結乾燥して、成型フリーズドライ具材を製造した。
前記味付け即席油揚げ麺塊を20℃に冷却後、前記実験例と同じ連続式過熱水蒸気蒸し機で過熱蒸気(150℃ 150kg/h 1分)で処理し、排出後直ぐに麺塊の窪みに、前記成型フリーズドライ具材を載置し、麺塊ごと前記フライリテーナと同型で窪みの無いリテーナに投入し、載置した具材の上方から、Φ108mmの押圧部材で麺塊を押圧して容積比約80%に圧縮し、冷却した。成型具材は麺塊にめり込むようによく圧着されており、麺塊と一体化していた。これをどんぶり容器に入れ、熱湯400mlを加えて3分間放置し、喫食したところ、麺線のほぐれはよく、成形具材も直に崩壊して溶き卵状となり、好ましいものであった。
<実施例3>(具材圧着麺2)
小麦粉1000gに食塩14g、かんすい(炭酸ナトリウム:炭酸カリウム=1:2)2g、ポリリン酸ナトリウム1gを溶解した練り水340mlを加えて、ミキサーで約15分間混練してドウを形成した。これを麺帯化して連続圧延機で麺帯厚1.15mmに圧延し、丸刃20番で切り出して麺線とした。切出した麺線を約2分間連続蒸し器で蒸煮(240kg/h、2分 99℃)してα化し、58g(1食分の1/2となる)づつにカットした。カットした麺線を115mm×130mm×30mmの通液性のリテーナに型詰し、フライ(145℃45秒間)した。
フライ後の麺塊を20℃に冷却し、2mlの水スプレーを掛けて、実験例と同じ連続式過熱水蒸気蒸し機で過熱蒸気(150℃ 150kg/h 1分)で処理し、排出後直ぐに麺塊上にエアドライして製造した約1〜10cmのサイズの乾燥キャベツ4gを麺塊中央付近に載置した。この具材を載置した麺塊(1食分の1/2の麺塊)に、同様に冷却後過熱蒸気処理した別の麺塊(1/2の麺塊)を、具材の載せられた面上に被せるように載せ、上方から平板状の押圧材で押して容積比約80%に圧縮し、次いで冷却し、キャベツをサンドイッチ状に挟んだ即席麺(焼そば用)を製造した。
この焼そば用即席麺を中火でフライパンに220mlのお湯と共に入れ、水気がなくなるまで、ほぐしながら煮た。その後、一旦火を止めて焼そば用粉末ソースを入れてよく掻き混ぜ、その後再度火をつけてちりちりという音が出るまで炒めて火を止め、皿に移して喫食した。麺をほぐす途中で麺塊中からキャベツが出て、ほぐれがよく、良好な食感の焼そばであった。

Claims (5)

  1. 乾燥処理後25℃〜−10℃に冷却された即席麺塊を、麺塊がさらされる温度で125℃〜175℃の過熱水蒸気中に30秒〜2分間投入し、過熱水蒸気によって前記即席麺塊の麺線が柔軟性を有している間に、麺塊を圧縮成形することを特徴とする圧縮即席麺塊の製造方法。
  2. 過熱水蒸気庫から出された段階で、前記麺塊の温度が100℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮即席麺塊の製造方法。
  3. 前記圧縮成形が、前記即席麺塊上に固体の調味料および、または具材を載置して、載置した調味料および、または具材ごと麺塊を圧縮成形する請求項1または2のいずれかに記載の圧縮即席麺塊の製造方法。
  4. 前記即席麺塊上に固体の調味料および、または具材を載置して圧縮成形する方法が、麺塊を過熱水蒸気中から排出して、前記過熱水蒸気によって麺塊が柔軟性を有している間に、該麺塊上に固体の調味料および、または具材を載置して圧縮成形する請求項に記載の圧縮即席麺塊の製造方法。
  5. 前記乾燥処理が油揚げ処理である請求項1ないしのいずれかに記載の圧縮即席麺塊の製造方法。
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