JP3668707B2 - 成型米飯及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ふっくらとした食感と外観を有し、スナック感覚で手軽に喫食することができる成型米飯に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ハンバーガーのバンズ、クレープの生地あるいは手巻き寿司の海苔の代わりに成型米飯を用いて具材を挟んで食するという喫食スタイルと、前記成型米飯が、特開平09−28320号公報、特開平11−285351号等によって提案されている。特開平09−28320号公報には、「アルカリ性のコンニャク糊を加熱、冷却して調製したコンニャクゼリーを添加して炊飯した米飯を予め定められた形状に押し固めて成型すること」によって(請求項1)、高水分の具材を挟んだ場合も容易に崩れを生じない米飯成型食品が開示されている。しかし、この米飯成型食品は、コンニャクゼリー等の結着剤を含む成型米飯は、この結着剤の食感、風味が感じられるという問題がある。
【0003】
また特開平11−285351号には、「米飯を、飯粒相互間に接着力がある内に、飯粒が2層以下となるように薄く展延してシートとし、このシートを全体として柔軟性を失わず、かつ表面に粘着力がなくなる程度に加熱処理」(請求項1)された、具を包み込むか又は巻き込む等して手軽に食し得るシート状成型米飯が開示されている。しかし、このシート状成型米飯は、オーブン等による加熱でその表面に比較的硬い乾燥層が形成されるため、ふっくらとした食感が得られ難いという問題がある。
【0004】
このように、そのまま喫食するか、または別に用意される具材を包む等してスナック感覚で手軽に喫食し得る成型米飯であって、ふっくらとした食感と外観を有するものは、今までのところ提案されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ふっくらとした食感と外観を有し、スナック感覚で手軽に喫食することができる成型米飯を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが検討を重ねた結果、成型米飯を構成する米飯粒の間隙に形成される空隙の容量が成型米飯の体積に占める割合(以下、空隙率)を、5容量%〜30容量%に特定することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。従って、本発明は、米飯粒で構成されたシート状成型米飯であって、当該成型米飯の空隙率が5容量%〜30容量%で、シート厚が5mm〜15mmであることを特徴とする可撓性を有するシート状成型米飯である。
【0007】
【発明の実施の態様】
本発明の成型米飯は、多数の米飯粒が互いに結着することにより形状が維持されたものである。上記米飯粒としては、うるち米、もち米等の精白米、無洗米等の米を公知の方法により炊飯したものを用いればよい。
【0008】
本発明の成型米飯は、上記米飯粒の結着により形状を維持し得る限りにおいて、米飯粒以外の食品原料を含むものであってもよい。例えば、炊飯した玄米、麦、粟、稗等の穀類、野菜類、海藻類、肉類、魚介類、あるいはこれらの二次加工品等の固形物、ショ糖、トレハロース等の糖類、ソルビトール等の糖アルコール類、酢、食塩、しょう油、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、サラダ油、米油、菜種白絞油等の植物性油脂、牛脂、豚脂等の動物性油脂等の食用油脂、セルロースなどの食物繊維、フレーバー、食用色素等が挙げられる。
【0009】
本発明では、成型米飯の空隙率が、5容量%〜30容量%、さらに好ましくは7容量%〜26容量%、最も好ましくは14容量%〜20.5容量%であることが重要である。これによって、ふっくらとした食感及び外観を有するとともに、崩れ難い成型米飯が得られる。本発明にいう空隙率は、成型米飯を構成する米飯粒間に存在する空隙が当該成型米飯の体積に占める割合である。なお、成型米飯が米飯粒以外の固形物を含む態様では、米飯粒および固形物の間隙に形成される空隙の容量が当該成型米飯の体積に占める割合を空隙率とする。
【0010】
空隙率が5容量%未満の成型米飯は、硬く締まった状態となるため、ふっくらとした食感および外観が得られない。一方、成型米飯の空隙率が30容量%を超える成型米飯は、米飯粒の結着が不十分なため、当該成型米飯を手で持つ際、あるいは容器からの取り出し時に崩れが生じ易い。
【0011】
上記空隙率は、以下に述べる方法により求められる。まず、成型米飯と同じ形状及び容積を有する容器に成型米飯を入れる。次いで、菜種油、米油、サラダ油等の常温で液状の油脂を容器内に注入する。前記油脂が満注となった時点で、注入した油脂の重量を秤量する。次に、使用した油脂の比重を考慮して、秤量した油脂の重量から油脂の体積を算出する。その後、油脂の体積が成型米飯の体積に占める割合を計算する。これによって、成型米飯の空隙率が求められる。
【0012】
成型米飯の形状は、喫食形態、使い勝手等を考慮して決めればよい。喫食形態を例示すると、次の(1)〜(6)が挙げられる。(1)成型米飯をそのまま喫食する形態、(2)成型米飯上に固形食品、ペースト状食品等を載置し保持して喫食する形態、(3)成型米飯を、例えばソース、スープ等のペースト状又は液状食品にディップ(上記ペースト状または液状食品に成型米飯の一部を浸して当該成型米飯にペースト状または液状食品を付着させること)して喫食する形態、(4)成型米飯で具材を包むか巻く等、成型米飯を屈曲することにより前記具材を保持して喫食する形態、(5)複数の成型米飯間に具材を介在させることにより保持して喫食する形態、(6)成型米飯とは別の食品、例えば海苔、スライスチーズ、ハム等のシート状食品を用いて成型米飯を全部または一部を被覆して喫食する形態、等である。また、上述の各喫食形態は、例えば(2)と(6)、(3)と(4)等のように適宜組み合わせてもよい。
【0013】
成型米飯の形状としては、成型米飯が上記(1)の態様で喫食するものである場合には、シート状、スティック状、円柱、角柱、円錐、角錐、リング、球、星型あるいはこれらを複合した形状等が挙げられる。成型米飯が上記(2)の態様で喫食するものである場合には、シート状が好適である。成型米飯が上記(3)の態様で喫食するものである場合には、スティック状、円柱、角柱が好適である。成型米飯が上記(4)乃至(6)の態様で喫食するものである場合には、シート状が好適である。なお、上記喫食態様と成型米飯の形状の組み合わせは一例であって、この組み合わせに限定されるものではない。
【0014】
本発明の成型米飯は、喫食形態に応じて任意の性能を付与してもよい。前記性能のひとつとして、可撓性が挙げられる。可撓性とは、喫食時において破断せずに屈曲することができる性質をいう。本発明にいう可撓性は、当該シート状成型米飯を屈曲し破断が生じる直前の屈曲角度を指標として客観的に評価することができる。この屈曲角度の測定方法を以下に述べる。まず、水平に固定された水平面と、この水平面の端部を基点とし、水平から俯角90°まで傾斜可能な傾斜面を有する支持台に、シート状成型米飯を載置する。測定時のシート状成型米飯の品温は30℃である。このとき、当該シート状成型米飯を、上記固定水平面と傾斜面に均等に載置する。次いで、傾斜面の角度を水平(0°)から徐々に下方に向かって傾斜させてシート状成型米飯が破断する直前で角度を測定する。この角度を当該成型米飯の屈曲角度とする。本発明では、上記屈曲角度が大きい程可撓性が優れており、40°以上の屈曲角度を有するものであることが好ましい。
【0015】
本発明の成型米飯は、可撓性を有するものであってもよいし、可撓性がないものであってもよい。成型米飯に上記可撓性を付与するか否かは、成型米飯の形状と喫食形態に応じて決めればよい。例えば、具材を包んだり巻いて喫食する態様であれば、形状としてシート状とするのがよく、当該シート状成型米飯は、可撓性を有するものが好ましい。また、具材を安定的に載置して喫食する態様であれば、形状としてシート状を採用することが好ましく、当該シート状成型米飯は可撓性のないものの方が好ましい。なお、成型米飯の用途、形状および可撓性の有無の組み合わせに関しては、本発明の実施者が適宜決定する事項であり、上述の例に限定されるものではない。
【0016】
ここで、本発明の好ましい態様であるシート状成型米飯について説明する。シート状成型米飯の外周の形状、厚さ及び大きさは、特に制限されない。シート状成型米飯の厚さは、5mm〜15mm、さらには5mm〜10mmであることが好ましい。シート状成型米飯の大きさは、その外周の形状が正方形であれば、一片が75mm〜150mm、円形であれば、直径70mm〜200mmとするのがよい。このシート状成型米飯は、可撓性を有するものであってもよいし、可撓性のないものであってもよい。可撓性を有するシート状成型米飯は、特に具材を包んだり巻いたりして喫食するのに好適である。また、可撓性のないシート状成型米飯は、具材を安定的に載置して喫食するのに好適である。
【0017】
また、本発明の別の好ましい態様であるスティック状成型米飯は、長さ、太さ、断面形状等は特に制限されないが、長さ50mm〜150mm、断面形状が多角形のものが、使い勝手等の点で好適である。このスティック状成型米飯は、可撓性を有するものであってもよいし、可撓性がないものであってもよい。
【0018】
また、本発明の別の態様である円錐、角錐、リング、球、星型あるいはこれらを複合した形状の成型米飯も、その大きさについては任意であるが、例えば一口サイズとすれば喫食しやすい。また、可撓性を有するものであってもよいし、可撓性のないものであってもよい。
【0019】
本発明の成型米飯は、合成樹脂製の成型容器、パウチ等の包装容器に包装し、これを常温、冷蔵又は冷凍流通することができる。成型米飯を常温で流通させる場合には、当該成型米飯を加熱殺菌処理を施すことが好ましく、さらには加圧加熱殺菌処理を施すことが好ましい。加熱殺菌処理の方法としては、成型米飯を包装する前に加熱殺菌処理し、その後無菌的に包装する方法、成型米飯を包装容器に充填密封した後に加熱殺菌処理する方法、あるいは炊飯前に加熱殺菌処理した生米を無菌水とともに容器に充填密封し、加熱することにより炊飯成型する方法などが挙げられる。冷蔵流通する場合には、加熱殺菌処理を施すか、または有機酸を添加することにより、成型米飯を低pHに調整するのがよい。加熱殺菌処理方法は、上述の常温流通品を製造する場合と同様でよい。成型米飯を常温又は冷蔵流通するにあたっては、当該成型米飯を個包装するのがよい。複数個ずつまとめて包装する場合には、成型米飯間にフィルム等の包材を介在させて、互いに付着しないようにすることが望ましい。
【0020】
成型米飯を冷凍流通する場合には、成型米飯を低温雰囲気で凍結すればよい。冷凍した成型米飯は、個包装して提供することもできるが、冷凍成型米飯同士が結着しないので複数の成型米飯を袋等の包装容器に充填密封することもでき、包装を簡便化することができる。
【0021】
以下、本発明の成型米飯の製造方法について説明する。本発明の成型米飯は、常法により炊飯した米飯を型に入れて圧縮成型するという方法、あるいは容器内に米と炊き水を充填し、炊飯と同時に成型する方法等により製造することができる。本発明では、後者の方法によることが望ましい。前者の方法に比べて空隙率のコントロールが容易で、米飯粒の形状が良好に維持しやすいからである。以下、容器内で炊飯成型することにより成型米飯を製造する製造方法を説明する。
【0022】
まず、洗米したうるち米、もち米等の精白米または無洗米を水浸漬し、浸漬米を調製する。本発明では、浸漬米に蒸煮処理を施すことが好ましい。これによって、米飯のべたつきが抑制されるので、成型米飯を手で保持した際に手に付着し難く、使い勝手がよい。蒸煮処理は、浸漬米を蒸気中に保持することにより行えばよい。蒸煮処理の条件は、100℃、10分間に相当する条件が好適である。
【0023】
次に、必要により蒸煮処理を施した浸漬米を、炊き水とともに包装容器内に充填する。浸漬米と炊き水の重量比は、浸漬米:炊き水=1重量部:1重量部〜1.2重量部とするのがよい。なお、最終的に得られる成型米飯のふっくらとした食感及び外観が損なわれない範囲で、各種固形食品、調味料、食用油脂、食用色素、食物繊維、フレーバー等を添加してもよい。
【0024】
包装容器としては、パウチ、合成樹脂製の成型容器等を用いればよい。特に、最終的に得られる成型米飯と同じ形状を有し、当該成型米飯の体積と同量の容積を有する成型容器を使用するのがよい。これによって、炊飯と同時に所定の形状に成型することができるので、効率的に形状のばらつきがない成型米飯を製造することができる。
【0025】
次に、包装容器を密封する。包装容器を密封するにあたっては、最終的に得られる成型米飯の空隙率が5容量%〜30容量%になるように当該包装容器内のヘッドスペース量を調整する。これによって、炊飯中に密閉された容器内でヘッドスペースを米飯粒の間隙に移行させ、成型米飯の空隙率をコントロールすることができる。ヘッドスペース量は、包装容器容量の5容量%〜35容量%とするのがよい。また、密閉容器内で炊飯を行うことにより、米の体積が、容器容量を超えて増加しようとする際に容器内圧が生じ、この容器内圧によって米飯を成型することができる。これによって、米飯粒の形状が良好に維持されるとともに、成型米飯の形状を維持し得る程度の結着力で米飯粒を結着させてなる成型米飯が得られる。
【0026】
容器内で炊飯成型して成型米飯を製造する場合、炊飯中に包装容器を加圧することが好ましい。これによって、形状のばらつきが少ない成型米飯が得られる。炊飯中とは、米が水の存在下で加熱されることにより、米の澱粉がα化して吸水膨潤し始めてから、米が喫食に適する程度に膨潤するまでの間をいう。包装容器の加圧手段としては、レトルト殺菌機等の加圧加熱処理手段、包装容器に当接させて押圧する押圧手段等が挙げられる。
【0027】
炊飯にあたっては、包装容器を静置した状態で行う方法、あるいは包装容器を揺動、回転させて包装容器内の米を炊飯中に攪拌しながら行う方法のいずれを採用してもよい。但し、炊飯時間の短縮又は殺菌処理等の目的で100℃よりも高温での加圧加熱処理によって炊飯を行う場合は、後者の方法によるのがよい。これによって、容器内の米に均一に炊き水が行き渡り、ムラなく炊飯することができるので、均一な食感を有する成型米飯が得られる。包装容器内の米を攪拌するにあたっては、例えば回転式又は揺動式の加熱殺菌処理装置内で加熱を行いつつ、包装容器を回転又は揺動させればよい。
【0028】
なお、包装容器を回転又は揺動させて米を攪拌しながら炊飯する場合には、米および炊き水とともに食用油脂を添加してもよい。これによって、炊飯完了前に米飯が塊状に結着するのを防止し得る。従って、最終的に形状のばらつきのない成型米飯が得られる。食用油脂としては、菜種油、大豆油、米油等の植物性油脂、牛脂、豚脂等の動物性油脂を用いればよい。食用油脂の量は、米及び炊き水の合計量の0.1重量%〜0.5重量%とするのがよい。
【0029】
以上の工程からなる成型米飯の製造方法により、以下の特徴を有する成型米飯を製造することができる。すなわち、ふっくらとした食感及び外観を有する。米飯粒の形状が良好に維持されており、外観が良好である。製造された個々の成型米飯間で、形状のばらつきがない。また、上記製造方法によれば、成型米飯を効率よく製造することができる。以下、本発明の成型米飯を実施例に基づいて説明する。
【0030】
【実施例1】
うるち米(「あきたこまち」)20.83重量部を洗米し、これを水(20℃)に1時間浸漬した後水切りして浸漬米26.9重量部を得た。次いで、80mm×80mm×10mmの大きさの収納スペースを有するポリプロピレン製の成型容器に、浸漬米26.9重量部及び水23.1重量部を充填し、ヘッドスペースを残してポリプロピレン製の蓋材で密封シールした。次いで、密封後の包装容器を100℃の熱水中で15分間保持して炊飯を行った。その後、熱水から上記包装容器を30℃まで冷却し、シート状包装米飯を得た。
【0031】
次に、上記シート状包装米飯を開封し、明細書第0010段落に記載の方法に基づいて空隙率の測定を行った。その結果、このシート状成型米飯の空隙率は20.4容量%であった。次いで、明細書第0013段落に記載の方法に基づいてシート状成型米飯の可撓性を測定した結果、このシート状成型米飯は、47.6°までの屈曲に耐え、優れた可撓性を有するものであることが判明した。
【0032】
また、上記シート状成型米飯は、全体的にふっくらとした外観を有し、個々の米飯粒の形状が良好に維持されていた。このシート状成型米飯に予め調理した牛肉を載置し、これを巻いて食したところ、このシート状成型米飯から、全体としてふっくらとした食感と、個々の米飯粒の好適な弾力性が感じられた。
【0033】
【実施例2】
うるち米(「あきたこまち」)20.83重量部を洗米し、これを水(20℃)に1時間浸漬した後水切りして浸漬米26.9重量部を得た。この浸漬米に、100℃、10分間の蒸煮処理を施し、得られた蒸煮米24.2重量部を炊き水20.6重量部及び米油0.2重量部とともに90mm×90mm×8mmの大きさの収納スペースを有するポリプロピレン製の成型容器に充填した。次いで、ヘッドスペースを有するようにポリプロピレン製の蓋材をシールして密封し(ヘッドスペース量は19.9容量%)、この包装容器を熱水式回転殺菌機内に投入した。次いで、90℃の熱水を殺菌機内に導入し、殺菌機内に熱水が充満した時点から、包装容器を20rpmの速度で回転させて米を攪拌するとともに加圧及び昇温を開始し、昇圧開始から3分後に殺菌機内を0.23MPaに昇圧した。また昇温開始から20分後に殺菌機内を122℃に昇温した。殺菌機内が122℃に達した時点から、さらに15分間包装容器を保持して加熱殺菌処理を施した。その後、包装容器の回転を停止し、冷却及び減圧し、常温流通可能なシート状成型米飯を製造した。このシート状成型米飯の外観を観察したところ、全体的に均一な厚さを有するものであった。
【0034】
その後、実施例1と同様にしてこのシート状成型米飯の空隙率と可撓性を測定した。その結果、このシート状成型米飯の空隙率は、16.4容量%であり、その可撓性は、58.2°までの屈曲に耐えるものであった。また、全体的に炊飯直後の米飯に見られるふっくらとした外観を有し、個々の米飯粒の形状も良好に維持されていた。また、予め調理した牛肉を載置し、当該シート状成型米飯で巻いて食したところ、このシート状成型米飯から、全体としてふっくらとした均一な食感と、個々の米飯粒の好適な弾力性が感じられた。
【0035】
【発明の効果】
本発明の成型米飯は、炊き立ての米飯のふっくらした食感及び外観を有する。この成型米飯は、そのまま喫食する、または具材を巻く、包む、挟む、あるいは液状食品にディップして喫食することができ、スナック感覚で米飯を食することができる。

Claims (8)

  1. 米飯粒で構成されたシート状成型米飯であって、当該成型米飯の空隙率が5容量%〜30容量%で、シート厚が5mm〜15mmであることを特徴とする可撓性を有するシート状成型米飯。
  2. シート状成型米飯の品温30℃における屈曲角度が40°以上であることを特徴とする請求項1記載の可撓性を有するシート状成型米飯。
  3. シート状成型米飯が包装容器に包装されて、常温流通、冷蔵流通又は冷凍流通されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の可撓性を有するシート状成型米飯。
  4. 包装容器が、最終的に得られるシート状成型米飯と同じ形状を有し、当該成型米飯の体積と同量の容積を有する成型容器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可撓性を有するシート状成型米飯。
  5. 請求項1〜4に記載の可撓性を有するシート状成型米飯の製造方法において、包装容器内に米および炊き水を充填し、最終的に得られる成型米飯の空隙率が5容量%〜30容量%になるようにヘッドスペースの量を調整して前記包装容器を密封した後、加熱し、当該包装容器内で炊飯および成型を行うことを特徴とする可撓性を有するシート状成型米飯の製造方法。
  6. 炊飯中に包装容器を加圧することを特徴とする請求項5記載の製造方法。
  7. 包装容器を揺動、回転させて包装容器内の米を炊飯中に撹拌しながら行うことを特徴とする請求項5又は6記載の製造方法。
  8. 浸漬米に蒸煮処理を施すことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の製造方法。
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