JP4733316B2 - 施肥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉粒状の肥料や薬剤を圃場に供給するための施肥装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の施肥装置は、粉粒状の肥料を貯蔵するホッパと、当該ホッパ内の肥料を適宜量ずつ肥料排出側へ繰り出す繰出し機構とを備えている。この繰出し機構の構造としては、例えば、特開平9−107756号公報等に開示されたものが知られている。
【0003】
この例では、ホッパの下端に連通する導入室を有する上ケースと、当該上ケースの下面に着脱可能な下ケースとで、繰出しケースが構成されている。上ケースの下面には、前記導入室に連通する取入れ穴を有する上カバー体が固定されており、この上カバー体の下方には、前記取入れ穴と同じ回転半径位置に貫通する多数個の繰出し穴を有する目皿体が、上カバー体の下面に隣接して回転可能に配置されている。
【0004】
他方、下ケースの上面には、この下ケース内に連通する排出穴(切欠き部)を有する下カバー体が、目皿体の下面に隣接するとともに、前記下ケースに対して回転不能に嵌め込み固定されている。
【0005】
上カバー体、目皿体及び下カバー体を貫通して下方に延びる枢軸は、前記三者のうち目皿体にのみ係合しており、この枢軸の下部が、下ケース内に設けた支持板に軸支されている。枢軸の外周にはコイルばねが被嵌されており、このコイルばねで下カバー体が上向き(前記目皿体方向)に押圧付勢されている。
【0006】
枢軸で目皿体を強制的に回転させると、上カバー体の取入れ穴から目皿体の繰出し穴に入った肥料を下カバー体の排出穴(切欠き部)に移動させて、肥料排出側へ落下させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来技術の構成では、枢軸の外周に被嵌されたコイルばねで下カバー体を上向き(目皿体方向)に押圧付勢することにより、上下各カバー体と目皿体とを圧接させて、接触面間での肥料詰まりを防止するようにしていた。
【0008】
しかし、この場合において、目皿体を強制的に回転させると、上下各カバー体と目皿体との接触面間には、コイルばねの付勢力に比例して大きな摩擦力が生じるので、これら各カバー体及び目皿体が摩耗し易く、目皿体の交換等のメンテナンスコストが嵩むという問題を招来していた。
【0009】
また、前記接触面間の摩擦に伴う摩擦損失も大きいから、目皿体を回転させるには比較的大きな駆動力を要し、結果的に、施肥装置を駆動させるための燃料消費量が増大して、不経済であるという問題もあった。
【0010】
そこで、本発明は、以上の問題を解消した施肥装置を提供することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述の技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、肥料を貯蔵するホッパと、このホッパ内の肥料を適宜量ずつ繰出す繰出し機構と備えており、前記繰出し機構では、前記ホッパの下端に連通する上ケースと、この上ケースの下面に着脱可能に構成した下ケースとで繰出しケースが構成され、前記繰出し機構は、前記ホッパに連通する取入れ穴付きの第1カバー部材と、肥料排出側に連通する排出穴付きの第2カバー部材との間に、多数個の繰出し穴付きの目皿体を、その枢軸周りに回転可能に設けてなる施肥装置において、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材の間にスペーサを設け、前記目皿体よりも外周側に前記スペーサを配置し、前記スペーサの厚さを前記目皿体の厚さとほぼ同じかまたは厚く設定し、付勢手段で前記目皿体方向に前記第2カバー部材を押圧付勢して、前記スペーサに前記第2カバー部材を押圧するように構成し、前記目皿体を回転させるための駆動軸の下端部は、前記下ケース内に装架した前記支持部材を貫通し、前記支持部材の上面に前記付勢手段が、前記付勢手段の頂部を前記第2カバー部材の下面に当接させた状態でねじ止めされているものである。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1〜図7は、本発明に係る施肥装置30を田植機に搭載した第1実施形態を示している。第1実施形態の田植機は4条植え式の乗用型田植機であり(図2参照)、当該田植機における走行機体1は、左右一対の前輪3,3と、同じく左右一対の後輪4,4とで支持されている。走行機体1における車体フレーム2の前部にはエンジン5が搭載されており、当該エンジン5の後方には、前後(走行機体1の進行方向に沿う方向)に長いミッションケース6が配置されている。
【0018】
エンジン5の動力は、ミッションケース6に伝達されたのち、ミッションケース6の前部に設けたフロントアクスルケース7を介して左右両前輪3,3に伝達されるとともに、ミッションケース6の後部に設けたリヤアクスルケース8を介して左右両後輪4,4にも伝達されるように構成されている。すなわち、第1実施形態の田植機では、前後四輪3,3,4,4全てに動力を配分する四輪駆動方式が採用されている。
【0019】
ミッションケース6等を覆う車体カバー9の上部には、運転座席10が設けられており、これに座る作業者は、エンジン5を覆うボンネットカバー11の後端に立設した操向丸ハンドル12を操作して、前輪3,3の操向を行う。なお、ボンネットカバー11の左右両側には予備苗載台13,13が配設されている。
【0020】
走行機体1の後端に配設した平行リンク機構14を介して苗植装置15が上下動可能に連結されている。当該苗植装置15は、昇降用油圧シリンダ23で昇降調節可能に構成されており、ミッションケース6に後向き突設した植付PTO軸(図示せず)から自在継手伝動軸(図示せず)等を介して動力伝達される伝動ケース16(第1実施形態では2つ)と、上端が走行機体1の後部に接近する前傾状に配置された苗載台17等を備えている。
【0021】
苗載台17の裏面上部の上レール18は、各伝動ケース16に立設した支柱20の上端のコロ部に左右摺動可能に支持される一方、当該苗載台17の下端は、左右両伝動ケース16,16の上面間に装架した下レール19に左右摺動可能に載置されている。
【0022】
各伝動ケース16,16の左右両側面には、上下回転するロータリ式の苗植付機構21が配設されている。これら各苗植付機構21の植付杆22は、苗載台17の下端と圃場面との間を上下昇降しながら、当該各植付杆22の先端の植付爪で苗載台17から1株分の苗を取り出して、この苗を圃場に植え付けるように構成されている(図1及び図2参照)。
【0023】
また、苗植装置15の下部には、圃場の泥面を滑走するフロート24(第1実施形態では3つ)が配設されており、苗植装置15の左右のバランスを良好に保ち、苗の植付け姿勢を安定させるようになっている。
【0024】
次に、本発明に係る施肥装置30の構成について説明する。
【0025】
図1〜図3に示すように、第1実施形態の施肥装置30は、運転座席10の後方で左右(走行機体1の横幅方向)に並べて配置した肥料貯蔵用のホッパ31(第1実施形態では4つ)と、これら各ホッパ31の下部に設けた繰出し機構32と、当該各繰出し機構32の下端に連通接続した前後長手のホースジョイント33と、これら各ホースジョイント33の前端に連通接続した左右長手で丸パイプ状のエアタンク34と、前記各ホースジョイント33の後端に連通接続して、苗植装置15における各フロート24の左右両側部に設けた作溝器35(図1参照)の箇所まで延びる屈曲可能なホース状の供給管36等で構成されている。
【0026】
図3及び図4(a)に示すように、車体フレーム2におけるリアフレーム25の上端に設けたブラケット26(第1実施形態では2つ)には、左右長手の補助フレーム27が取り付けられている。また、これら両ブラケット26,26には、施肥装置30を支持する支持フレーム枠37が図示しないねじ等で連結固定されている。
【0027】
補助フレーム27に沿って配置される下横フレーム38と、これよりも上方に配置される前後一対の上横フレーム39,39との左右両端を、側面視略Y字状の固定板40,40にそれぞれ溶接固定して、支持フレーム枠37が構成されている。下横フレーム38においてリアフレーム25のブラケット26に対応する箇所には、ねじ穴付きの支持板41,41が溶接固定されている。なお、下横フレーム38及び前後両上横フレーム39,39は断面略矩形状に形成されている(図4(a)参照)。
【0028】
エアタンク34の基端(走行機体1の進行方向右端)には、ターボブロワ型の送風機42が接続される一方、エアタンク34の先端(走行機体1の進行方向左端)には、図示しない蓋片が開閉可能に取り付けられている。
【0029】
図4(a)及び図6に示すように、第1実施形態の繰出し機構32では、ホッパ31の下端に連通する導入室44を有する上ケース43と、この上ケース43の下面に着脱可能に構成した漏斗状(下窄まり状)の下ケース45とで、繰出しケースが構成されている。導入室44は、ホッパ31内の粉粒状の肥料を導入するためのもので、上ケース43のうち運転座席10寄り(前寄り)の部位に配置されている。
【0030】
上ケース43の上部の収納部48は、導入室44の後ろに隣接して設けられており(図4(a)及び図8参照)、後述する横伝動軸88が貫通する横軸受部46と、枢軸としての縦駆動軸50が貫通する縦軸受部47とを備えている。この収納部48には、横伝動軸88に取り付けた傘歯車91と縦駆動軸50に取り付けた傘歯車75とが噛み合った状態で内装されている。
【0031】
収納部48は上向き開口状に形成されており、この開口はゴム等の弾性を有する合成樹脂製の蓋体49で封止されている。なお、蓋体49は合成樹脂製に限るものではなく、弾性を有しないものでもよい。
【0032】
各ホッパ31の後面壁31aは、後ろ斜め上方に傾斜するように形成されており、当該後面壁31aのうち導入室44寄りの部位が、蓋体49のコーナー部に当たるようになっている。これにより、蓋体49は、収納部48の上端から不用意に外れたりしない。収納部48内の傘歯車91,75にグリースを塗布(補給)する等のメンテナンス作業に際しては、弾性を有する素材製の蓋体49を取り外すことにより簡単に行える。
【0033】
上ケース43の下面には、導入室44に連通する取入れ穴54を有する第1カバー部材としての上カバー体51が固定されている。他方、下ケース45の上面には、この下ケース45内に連通する排出穴(切欠き部)59を有する第2カバー部材としての下カバー体58が回転不能に嵌め込み固定されている。
【0034】
上カバー体51と下カバー体58との間には、上カバー体51の取入れ穴54と同じ回転半径位置に多数個の繰出し穴57を有する目皿体56が、縦駆動軸50により回転可能に配置されている。
【0035】
図4(a)及び図5に示すように、導入室44の下方の位相位置では、上カバー体51の取入れ穴54と目皿体56の繰出し穴57とが連通する一方、導入室44から回転前方向の位相位置では、目皿体56の繰出し穴57と下カバー体58の排出穴59とが連通するように構成されている。
【0036】
縦駆動軸50は、上カバー体51、目皿体56及び下カバー体58を貫通して下方に延びており、前記三者のうち目皿体56にのみ係合している(図4(a)及び図8参照)。これにより、縦駆動軸50と目皿体56とは、一体的に回転する。目皿体56を回転させると、上カバー体51の取入れ穴54から目皿体56の繰出し穴57に入った肥料が下カバー体58の排出穴59に移動して、下ケース45へ落下するようになっている。
【0037】
第1実施形態では、上ケース43の下面に固定された上カバー体51が、略円板状の天板部52と、この天板部52の下面の周縁に沿って一体的に連設したスペーサとしての環状部53とにより構成されており、目皿体56は、上カバー体51の天板部52と、スペーサとしての環状部53と、下カバー体58とで囲まれた空間内に回転可能に配置されている(図4(a)(b)及び図8参照)。
【0038】
このように構成すると、上下各カバー体51,58と目皿体56とは、前記従来技術のように圧接することがないから、上下各カバー体51,58と目皿体56との接触面間に生ずる摩擦力を、前記従来技術の場合よりも格段に小さくできる。これにより、上下両カバー体51,58及び目皿体56は、摩耗し難くなって寿命が長くなり、結果的にメンテナンスコストを低減できる。
【0039】
また、前記接触面間に生ずる摩擦力が小さくなると、目皿体56を回転させる駆動力も小さくて済む。したがって、第1実施形態では、施肥装置30を駆動させるための燃料消費量が前記従来技術の場合よりも節減でき、経済的である。
【0040】
さらに、スペーサとしての環状部53を、上カバー体51の天板部52に、その下面の周縁に沿って一体的に連設しているので、本発明に係るスペーサを上下各カバー体51,58とは別体で設ける場合よりも、繰出し機構32の構成部品が少なくなり、製造コストの抑制に寄与できる。なお、環状部53は、上カバー体51に設けるに限らず、下カバー体58の上面に、その周縁に沿って一体的に連設してもよい。
【0041】
図4(b)に示すように、スペーサとしての環状部53の厚さT1を、目皿体56の厚さT2と同じ厚さにすると、目皿体56は、上カバー体51と下カバー体58とで囲まれた空間内にきっちりと収まる。これにより、前記接触面間での肥料詰まりを確実に防止できる。
【0042】
なお、環状部53の厚さT1は、粉粒状の肥料が上カバー体51または下カバー体58と目皿体56との間に侵入できない程度であれば、目皿体56の厚さT2より若干厚くしてもよい。
【0043】
図4(a)(b)及び図5に示すように、上ケース43において排出穴59の上方の箇所にはブラシ取付け穴60が穿設されており、上カバー体51には、当該ブラシ取付け穴60に臨む挿通穴62付きのブラシ用ボス部61が上向き突設されている。そして、上ケース43のブラシ取付け穴60に合成樹脂製のブラシ63の柄部を挿入固定して、ブラシ用ボス部61の挿通穴62からブラシ63の先端部を下向きに突出させている。
【0044】
当該ブラシ63は、目皿体56の繰出し穴57内の肥料を掻き落として、下カバー体58の排出穴59から下ケース45へ円滑に落下させるとともに、繰出し穴57に肥料が詰まることを防ぐ役割を有している。これにより、繰出し穴57に肥料が付着して肥料繰出し量が不均一になったり不足したりする不具合をなくしている。
【0045】
図4(a)及び図6に示すように、縦駆動軸50の下端部に被嵌した継手部材64は、下ケース45内の2つの固定部45a,45a間に装架した支持部材66を貫通している。この継手部材64の上端寄りの外周に抜け不能に被嵌した軸受部65と支持部材66との間には、当該継手部材64の外周に嵌まるコイルばね67が介設されている。継手部材64は、軸受部65に対しても回転可能に構成されており、コイルばね67の弾性付勢力で、前記軸受部65を介して縦駆動軸50に押し付けられることにより、縦駆動軸50の下端部から抜け不能で、かつ、縦駆動軸50とともに回転するようになっている。
【0046】
支持部材66において導入室44の下方に位置するアーム部の上面には、付勢手段としての断面略く字状のばね片68が、その頂部を下カバー体58の下面に当接させた状態でねじ止めされている。このばね片68で下カバー体58を上向き(目皿体56方向)に押圧付勢することにより、上カバー体51の環状部53と下カバー体58との隙間を塞いで、当該隙間に粉粒状の肥料が侵入しないようになっている。
【0047】
この場合、上カバー体51の環状部53には、ばね片68の付勢力で比較的大きな負荷がかかるので、当該環状部53は、例えば、半径方向の肉厚をできるだけ大きくしたり、材質を金属製等にしたりして、剛性を大きくしておく方が好ましい。なお、ばね片68の形状は、前述のものに限定されない。材質も、金属や合成樹脂製に限らず、弾性を有するものであればよい。要は、下カバー体58を上向きに押圧付勢できるものであればよい。
【0048】
継手部材64の下端には、略鉤状の詰まり防止部材69が、その下端部を下ケース45とこれに連通接続するホースジョイント33との合流部70に臨ませるように取り付けられている。この詰まり防止部材69は、縦駆動軸50の回転に連動して下ケース45の内周面に略沿うように回転することにより、下ケース45の内周面に付着した肥料を払い落として、前記合流部70での肥料詰まりを確実に防いでいる。なお、ホースジョイント33の前端には、エアタンク34に通ずる連接管71が連結されている。
【0049】
上ケース43における導入室44の前面下部には、前方下向き傾斜状の排出案内筒72が一体的に突設されており(図4(a)参照)、この排出案内筒72内には、手動で開閉回動可能に構成した開閉弁73が取り付けられている。
【0050】
また、排出案内筒72には軟質合成樹脂製の放出筒74が被嵌されており、開閉弁73を開き方向に回動させると、ホッパ31及び上ケース43の導入室44内の残余肥料を、排出案内筒72から放出筒74へ導いて、当該放出筒74の先端から排出するようになっている。
【0051】
次に、図7及び図8を参照して、各繰出し機構32に対する動力伝達機構について説明する。
【0052】
ミッションケース6に後ろ向き突設した作業PTO軸80の後端部には無断変速装置81が連結されており、この無断変速装置81における出力軸82の後端部には、非常用クラッチ83(トルクリミッタ)を介して傘歯車84が固設されている。
【0053】
当該出力軸82の傘歯車84には、走行機体1の上下方向に延びる縦伝動軸85の下端部に固設した傘歯車86が噛み合っており、この縦伝動軸85の上端部に固設した傘歯車87は、4条分の繰出し機構32を通過する横伝動軸88の長手方向中途部に設けた駆動ケース89内の傘歯車90に噛み合っている。なお、詳細は図示しないが、作業PTO軸80は、苗植装置15に動力伝達する植付PTO軸と略平行状に配置されている。
【0054】
この構成では、エンジン5から作業PTO軸80に伝わった動力は、無断変速装置81で適宜変速されて、当該無断変速装置81における出力軸82から縦伝動軸85を介して横伝動軸88に動力伝達されるようになっている。非常用クラッチ83は、通常、動力伝達が可能なクラッチ入り状態に保持されており、施肥装置30に肥料詰まりが生じて動力伝達機構に所定のトルク以上のトルクが加えられると、クラッチ切り状態に移行するように構成されている。これにより、過負荷による動力伝達機構の構成部品の破損が防止されている。
【0055】
また、エンジン5から作業PTO軸80に伝わった動力を、無断変速装置81で適宜変速することにより、肥料の繰出し量が調整されるようになっている。
【0056】
図8に示すように、横伝動軸88は、複数本の軸を連結具92で回転可能に連結してなるものであり、各繰出し機構32における収納部48内に介設した伝動クラッチ93を図示しない操作手段で入り切り操作することにより、各繰出し機構32は選択的に駆動するように構成されている。
【0057】
次に、田植機による苗植作業について説明する。
【0058】
予め、各ホッパ31内に粉粒状の肥料を入れておき、走行機体1を圃場内で前進させつつ、苗植装置15における各フロート24を泥面上で滑走させ、エンジン5からの動力を植付PTO軸(図示せず)を介して苗植装置15に伝達し、苗植付機構21を駆動させて、苗載台17の下端から取り出した1株分の苗を圃場に植え付ける。
【0059】
このとき、エンジン5からの動力は、作業PTO軸80から無段変速機構81等を介して縦伝動軸85にも伝達し、横伝動軸88を介して全ての繰出し機構32の縦駆動軸50を適宜速度で回転させる。これにより、各ホッパ31内の肥料は、導入室44から目皿体56を介して下ケース45の下方に単位時間当たり適宜量ずつ落下し、ホースジョイント33内に放出される。
【0060】
他方、送風機42からの圧風は、エアタンク34及び連接管71を経由してホースジョイント33に向かって吹き込む。これにより、ホースジョイント33内に放出された肥料は、前記圧風とともに供給管36を経由して作溝器35から圃場における植付条の側部に放出されるのである。
【0061】
図9及び図10は請求項に記載したスペーサの別例を示している。すなわち、本発明に係るスペーサは、前述した上カバー体51と一体的に形成した環状部53に限らず、図9に示す第2実施形態のように、略円板状の上カバー体51′における下面の周縁に沿って環状で、かつ、上下各カバー体51′,58とは別体に形成したリング体53′であってもよい。
【0062】
また、図10に示す第3実施形態のように、目皿体56を挟んで両側に、摩擦係数の小さい薄手環状のフィルム53″,53″を、目皿体56において縦駆動軸50の周辺部位、換言すると、目皿体56の内径寄り部位に当接するように配置してもよい。
【0063】
このように構成すると、略円板状の上下各カバー体51″,58と目皿体56との間にフィルム53″を介在させることにより、上下各カバー体51″,58と目皿体56とは直接に接触せず、この間の摩擦力が前記従来技術の場合よりも格段に小さくなる。したがって、この場合も、上下両カバー体51″,58及び目皿体56は摩耗し難くなって寿命が長くなるし、目皿体56を回転させる駆動力も小さくて済むので、施肥装置30を駆動させるための燃料消費量を節減できる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1のように構成すると、スペーサの存在により、各カバー部材と目皿体とは、前記従来技術のように圧接することがないから、前記各カバー部材と前記目皿体との間の摩擦力を、前記従来技術の場合よりも小さくできる。
【0065】
これにより、前記両カバー部材及び前記目皿体は、摩耗し難くなって寿命が長くなるので、メンテナンスコストを低減できるという効果を奏する。
【0066】
また、前記各カバー部材と前記目皿体との間の摩擦力が小さくなると、前記目皿体を回転させる駆動力も小さくて済むので、施肥装置を駆動させるための燃料消費量を、前記従来技術の場合よりも節減できるという効果を奏する。
【0067】
また、第1カバー部材とスペーサと第2カバー部材とで囲まれた空間内に、目皿体が回転可能に配置されるので、前記各カバー部材と前記目皿体との間の摩擦力を、前記従来技術の場合よりも格段に小さくでき、請求項1の作用効果をより助長できる。
【0068】
その上、前記空間内に前記目皿体をきっちりと収めることができるので、前記各カバー部材と前記目皿体との間における肥料詰まりを確実に防止できるという効果を奏する。
【0069】
【0070】
また、付勢手段で第2カバー部材を目皿体方向に押圧付勢することにより、第1カバー部材とスペーサと前記第2カバー部材との隙間を塞いで、当該隙間における肥料詰まりを確実に防止できるという効果を奏する。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態における田植機の概略側面図である。
【図2】 田植機の概略平面図である。
【図3】 施肥装置の背面図である。
【図4】 (a)は施肥装置の側断面図、(b)は繰出し機構の要部拡大断面図である。
【図5】 上カバー体、目皿体及び下カバー体の配置関係を示す平面図である。
【図6】 繰出し機構の分解斜視図である。
【図7】 施肥装置に対する動力伝達機構の側断面図である。
【図8】 施肥装置に対する動力伝達機構の要部背面図である。
【図9】 第2実施形態における繰出し機構の分解斜視図である。
【図10】 第3実施形態における繰出し機構の側断面図である。
【符号の説明】
1 走行機体
5 エンジン
6 ミッションケース
15 苗植装置
17 苗載台
30 施肥装置
31 ホッパ
32 繰出し機構
33 ホースジョイント
34 エアタンク
36 供給管
43 上ケース
44 導入室
45 下ケース
50 枢軸としての縦駆動軸
51 第1カバー部材としての上カバー体
52 天板部
53 スペーサとしての環状部
53′ スペーサとしてのリング体
53″ スペーサとしてのフィルム
54 取入れ穴
56 目皿体
57 繰出し穴
58 第2カバー部材としての下カバー体
59 排出穴
70 合流部
80 作業PTO軸
81 無断変速装置
83 非常用クラッチ
85 縦伝動軸
88 横伝動軸

Claims (1)

  1. 肥料を貯蔵するホッパと、このホッパ内の肥料を適宜量ずつ繰出す繰出し機構と備えており、前記繰出し機構では、前記ホッパの下端に連通する上ケースと、この上ケースの下面に着脱可能に構成した下ケースとで繰出しケースが構成され、前記繰出し機構は、前記ホッパに連通する取入れ穴付きの第1カバー部材と、肥料排出側に連通する排出穴付きの第2カバー部材との間に、多数個の繰出し穴付きの目皿体を、その枢軸周りに回転可能に設けてなる施肥装置において、
    前記第1カバー部材と前記第2カバー部材の間にスペーサを設け、前記目皿体よりも外周側に前記スペーサを配置し、前記スペーサの厚さを前記目皿体の厚さとほぼ同じかまたは厚く設定し、
    付勢手段で前記目皿体方向に前記第2カバー部材を押圧付勢して、前記スペーサに前記第2カバー部材を押圧するように構成し、
    前記目皿体を回転させるための駆動軸の下端部は、前記下ケース内に装架した前記支持部材を貫通し、前記支持部材の上面に前記付勢手段が、前記付勢手段の頂部を前記第2カバー部材の下面に当接させた状態でねじ止めされていることを特徴とする施肥装置。
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