JP4716466B2 - 抗アレルゲン組成物及びアレルゲン不活化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境中のアレルゲンを不活化するための抗アレルゲン組成物及びこれを用いたアレルゲン不活化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患は、長年にわたり、多くの人が悩まされてきたものである。これらのアレルギー性疾患の原因物質(以下アレルゲンと示す)の代表的なものとしては、屋内に棲息するダニやペットの毛、花粉などがよく知られている。現在、アレルギー患者の治療には主に薬物療法が適用されている一方、原因物質であるアレルゲンを患者自身の生活環境から除去することも、患者をアレルゲンへの暴露から直接守るという合理的な手段である。このようなアレルゲン除去による症状改善は、日本の他、ヨーロッパやアメリカにおいても報告がなされている。
【0003】
アレルゲン除去の方法としては、電気掃除機による吸引、空気清浄機による除去や寝具の高密度カバーの使用などがあげられる。しかしながら、電気掃除機による吸引だけでは除去できるアレルゲン量に限界があり、空気清浄機では空中に舞うアレルゲン除去しかできない。また、寝具の高密度カバーでは、内側からのアレルゲン除去にはなるが、外側からのアレルゲン除去にはならないなど、これらの方法は必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
アレルゲンを化学的に不活化する方法としては、特公平2−16731にはタンニン酸を用いた方法、特開平6−279273には茶抽出物、没食子酸等を用いた方法が提案されている。しかしながら、これらの方法では、安定したアレルゲン不活化効果を得ることが困難で、さらに処理を行った対象物に何らかの着色を生じるという問題があった。
【0005】
また、ハウスダスト中のダニ駆除には一般的に殺ダニ剤が用いられるが、ハウスダスト中のコナヒョウヒダニ Dermatophagoides farinae やヤケヒョウヒダニ Dermatophagoides pteronyssinus等は、死んだ後もアレルゲン性を有し、虫体が分解するに従い、徐々に微粒子のアレルゲンを放出するため、ダニを殺しただけではアレルゲンを不活化したことにはならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような課題を解決するため、鋭意研究の結果、希土類塩を含有する組成物が、処理を行った対象物の着色を起こすことなくアレルゲン不活化効果を有すること、及びこの組成物を環境中に処理することにより、環境中のアレルゲンを安定的に不活化しうることを見いだし、本発明に至った。すなわち、本発明は、希土類塩を含有する抗アレルゲン組成物、及びこれを散布しアレルゲンを不活化するアレルゲン不活化方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の抗アレルゲン組成物における希土類塩は、スカンジウム塩、イットリウム塩、ランタン塩、セリウム塩、プラセオジム塩、ネオジム塩、サマリウム塩、ユーロピウム塩、ガドリニウム塩、テルビウム塩、ジスプロシウム塩、ホルミウム塩、エルビウム塩、ツリウム塩、イッテルビウム塩、ルテチウム塩が挙げられ、特にイットリウム塩、ランタン塩、セリウム塩が好ましい。また、塩としては酢酸塩、硝酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物等、いずれの塩を用いても差し支えないが、硫酸塩、塩化物塩が好ましい。これらの希土類塩をそのまま用いることができるが、通常は固体担体または液体担体に保持させた後、使用する。希土類塩の含有量は通常、0.01〜50重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。本発明の抗アレルゲン剤組成物の剤型は、環境中のアレルゲンを不活化できる処理が可能であれば、液状、粉体状及びペースト状等、どのような剤型でも差し支えないが、液状とするのが扱いが容易で有効である。このような製剤を行うために、有効成分である希土類塩類を溶解または分散するのに適当な溶剤が単独、もしくは二種類以上の混合溶剤として使用できる。溶剤には特に限定されないが、例えば水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、酢酸、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、スルホランなどの極性溶剤、ジメチルナフタレン、ドデシルベンゼン、流動パラフィン、イソホロン、灯油、アジピン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネート、椰子油、菜種油、綿実油、ヒマシ油、大豆油などの非極性溶剤を適宜使用することができる。通常は希土類塩を溶解させるため、水、アルコール類、及び水−アルコール類混合溶媒を例示出来る。
【0008】
本発明の組成物は酸性とする方がより効果的であり、このために有機酸を添加することが有効である。有機酸としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、マレイン酸、フマル酸等、いずれの酸を用いても差し支えないが、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸が好ましい。これらの有機酸の含有量は通常0.01から20重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。またアレルゲンの不活化効力が安定して得られるように、本発明の製剤にカルボキシル基を有するポリマーを添加することが有効である。カルボキシル基を有するポリマーにはポリアクリル酸(塩)、ポリカルボン酸系界面活性剤等が挙げられる。ポリアクリル酸(塩)にはスルホン酸等を含むビニル単量体やマレイン酸等と共重合を行ったポリマーでも差し支えない。ポリカルボン酸系界面活性剤にはポイズ520(花王株式会社製)、ポイズ530(花王株式会社製)、デモールEP(花王株式会社製)等が挙げられる。ポリマーの分子量は特に限定されないが、通常2000以上が好ましい。これらのカルボキシル基を有するポリマーの含有量は通常0.01から20重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0009】
本発明の抗アレルゲン剤組成物の使用形態としては、水性溶液、スプレー、エアゾール、ペースト、粉剤等、都合の良い形にできるが、特に限定されるものではない。
【0010】
本発明抗アレルゲン組成物には、他のアレルゲン不活化剤を混合して用いることもできる。また、屋内塵性ダニのアレルゲン除去を目的に使用する場合には、殺ダニ剤と混合することにより、その効果をさらに持続させることも可能である。使用する殺ダニ剤は、屋内塵性ダニに対して致死効果や忌避効果のあるものであれば、特に限定はなく、例えば、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、サリチル酸フェニル、シンナムアルデヒド、ヒソップ油、ニンジン種子油等を用いることができ、また天然ピレトリン、フェノトリン、ペルメトリン等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、マラチオン、フェンチオン、ダイアジノン等の有機リン系化合物、ジコホル、クロルベンジレート、ヘキシチアゾクス、テブフェンピラド、ピリダベン等を用いることができる。
【0011】
本発明の製剤化に際しては、用いられる有機酸、溶剤、カルボキシル基を有するポリマーの他に、必要に応じて界面活性剤、キレート剤、防錆剤、抗菌剤、バインダー、増粘剤、香料、スケール防止剤、消泡剤、帯電防止剤、柔軟加工剤等を添加することも可能である。
【0012】
本発明の環境としては、カーペット、畳、床面、床カバー、布団などの寝具類、ソファー、ぬいぐるみ、衣類、カーテンなど直接人と接触するもの、あるいはタンス、押し入れなどの直接人と接触するものを収納している場所の空間、あるいは家屋内の居住空間などが挙げられる。本発明の抗アレルゲン組成物の使用方法として、一般にはアレルゲンで汚染されたカーペット、畳、寝具類、カーテン、ぬいぐるみ等に直接散布してアレルゲンを不活化することが考えられるが、本発明による対象物の着色はない。また、アレルゲンで汚染された寝具類等には、洗濯時の糊付けのように直接処理する方法も効果的である。さらに、本発明組成物を処理した綿布や不織布などを寝具類の上に敷く方法も効果的である。ダニによる汚染度の高いものは、抗アレルゲン組成物を処理する前に、殺ダニ剤を処理したり、丸洗いや電気掃除機による吸引などをするのが望ましい。
【0013】
本発明の使用により、ハウスダスト中のダニ由来のアレルゲン、イヌやネコなどのペットの毛や上皮、ゴキブリ、羽毛、カビ由来のアレルゲン、及び植物アレルゲンをほぼ完全に不活化することができ、多種のアレルゲンを実質的に減少させることができる。よって本発明は、環境中のアレルゲンがハウスダスト中のダニアレルゲンや植物アレルゲンの場合に特に効果的に作用するものである。ダニには、ツメダニ、コナダニ等の種類があり、それらの内コナヒョウヒダニ Dermatophagoides farinae 、ヤケヒョウヒダニ Dermatophagoides pteronyssinusはダニアレルギーを引き起こす原因として重要視されている。これらのダニは、虫体そのものがダニアレルゲンになるだけでなく、ダニの死骸や糞も非常に強いアレルゲンとなる。
カビは湿度の高い場所に発生しやすく、肺に吸い込まれた場合にはアレルゲンとなる。植物アレルゲンとしては各種植物の花粉が挙げられ、花粉には、スギ、ヒノキ、ブタクサ、オオアワガエリ、ケヤキ、ヨモギ、ハルガヤ等のものがアレルギーの原因となることが知られている。
【0014】
【実施例】
本発明を製剤例、実施例により更に詳しく説明するが、本発明がこれらによって限定されることはない。
【0015】
【抗アレルゲン組成物実施例1〜18】
表1〜3に示す組成のものを、充分攪拌することにより、均一な溶液を得た。
なお、表に示した配合比率はすべて重量%である。
【0016】
【表1】
抗アレルゲン組成物実施例
*花王株式会社製
【0017】
【表2】
抗アレルゲン組成物実施例
【0018】
【表3】
抗アレルゲン組成物実施例
【0019】
【表4】
抗アレルゲン組成物比較例
【0020】
【試験例1】
ダニアレルゲン Der 2 に対する本発明の組成物の不活化効果の測定
直径6.6cmの円形に切り取ったポリエステル製のフェルトに、標準ハウスダスト(ダニアレルゲン Der 2 を約1000μg/g含有)をおよそ0.03gずつのせ、そこへトリガースプレーにて、実施例1〜18の抗アレルゲン組成物及び比較例1〜6を約2gずつ散布した。5時間以上、室温で自然乾燥させた後、フェルトをチャック付きビニル袋に入れ、リン酸緩衝液(pH7.0、牛血清アルブミン 15重量%含有)10mLを加えてよく揉み、ダニアレルゲンを抽出した。抽出液を遠心分離器にかけ(12,000rpm×60min)、上澄み液のダニアレルゲン量の判定を行った。ダニアレルゲン量の判定には、屋内塵性ダニ簡易検査キットであるマイティチェッカー(シントーファイン株式会社製)を使用した。マイティチェッカーによるダニアレルゲン量の判定基準は、表5の通りである。さらに、上澄み液を用い、酵素免疫測定法(ELISA法)のサンドイッチ法にてダニアレルゲン量の測定を行った。まず、Derf2 モノクローナル抗体13A4(1000ng/1μL)をリン酸緩衝液(pH7.4、0.1重量%NaN3含有)で500倍に希釈し、F16 MAXISORPNUNC−IMMUNO MODULEプレート(NUNC社製)の1ウェルあたり 100μLずつ添加し、4℃にて1日以上感作させた。感作後、液を捨て、ブロッキング試薬{1重量%牛血清アルブミンF−V(ナカライテスク株式会社製)+リン酸緩衝液(pH7.2、0.1重量% NaN3含有)}を1ウェルあたり100μLずつ添加し、37℃で60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液(pH7.2、ツイーン20 0.1重量%含有)にてプレートを洗浄した。1ウェルあたり、上澄み液試料90μLと10倍濃度のリン酸緩衝液10μLを添加し、37℃で60分間反応させた。次に、ペルオキシダーゼ標識したDerf2モノクローナル抗体を蒸留水に溶解し、それをリン酸緩衝液(pH7.2、牛血清アルブミン 1重量%及びツイーン20 0.1重量%含有)で10倍希釈した液を、1ウェルあたり100μLずつ添加した。37℃、60分間反応させた後、まずリン酸緩衝液(pH6.2)15mLに オルトフェニレンジアミンジヒドロクロライド(30mg Tablet、SIGMA CHEMICAL CO.製)と30%過酸化水素水 15μLを加えたものを1ウェルあたり100μLずつ添加し、37℃、5分間反応させた。その後直ちに、2mol/L 硫酸水溶液を50μLずつ入れて反応を停止させ、マイクロプレート用分光光度計(Bio−Rad Laboratories Inc.製)で吸光度(OD490nm)を測定した。また、実施例及び比較例を散布しない以外は同様に試験を行ったものをブランクとした。結果を表6に示した。
【0021】
【表5】
マイティチェッカーによるダニアレルゲン量の判定基準
【0022】
【表6】
ダニアレルゲンDer 2に対する実施例の不活化効果の測定結果
【試験例2】
スギ花粉 Cry j2 に対する実施例4の不活化効果の測定
不活化率はブランクに対する低減割合で示す
【0023】
スギ花粉抽出物 Cedar Pollen Extract−Cj 5μg/50μL{炭酸−重炭酸緩衝液(pH9.5)}に対し、実施例4を0,16,20,24μLずつ反応させ、これらをLinbro/Titertek E.I.A. Microtitrationプレート(ICN BIOCHEMICAL INC.製)に感作させた(4℃、一晩)。感作後、プレートをリン酸緩衝液(pH7.2、ツイーン20 0.1重量%含有)にて洗浄した。次に、スギ花粉抗体 Anti−Cry j−2(Lot.747032)をリン酸緩衝液(pH7.2、牛血清アルブミン 1重量%およびツイーン20 0.1重量%含有)にて200倍希釈し、1ウェルあたり50μLずつ添加し、37℃、60分で反応させた。反応終了後、リン酸緩衝液(pH7.2、ツイーン200.1重量%含有)にてプレート洗浄した。ペルオキシダーゼ標識抗家兎 IgG(γ鎖)マウスモノクローナル抗体HRP−Anti−Rabbit IgG(SIGMA CHEMICALS CO.,Lot.097H4852)をリン酸緩衝液(pH7.2、牛血清アルブミン 1重量%及びツイーン20 0.1重量%含有)で5,000倍に希釈し、1ウェルあたり50μLずつ添加し、37℃、60分で反応させた。反応終了後、まずリン酸緩衝液(pH7.2、ツイーン20 0.1重量%含有)で、次いで蒸留水でプレートを洗浄した後、0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH6.2)15mLに、オルト−フェニレンジアミンジヒドロクロライド(30mg Tablet,SIGMA CHEMICAL CO.)と30%過酸化水素水15μLを加えたものを1ウェルあたり100μLずつ添加し、37℃、15分間反応させた。その後直ちに、2mol/L硫酸水溶液を50μLずつ入れて反応を停止させ、マイクロプレート用分光光度計で吸光度(OD490nm)を測定した。結果を表7に示した。
【0024】
【表7】
スギ花粉 Cry j2に対する実施例4の不活化効果の測定結果
【0025】
【試験例3】
本発明組成物をカーペットに処理した場合のダニアレルゲン Der 2 に対する不活化効果の測定
一辺が約50cmのカーペットを5枚用意し、各カーペットに1分以上掃除機をかけた後、各カーペットに、標準ハウスダスト(ダニアレルゲン Der 2 を約1000μg/g含有)をおよそ0.05gずつのせ、そこへトリガースプレーにて、実施例7及び13、比較例5及び6で製剤した抗アレルゲン組成物を約40gずつ散布した。5時間以上、室温で自然乾燥させた後、ダストサンプラー(シントーファイン株式会社製)及びマイティフェルト(シントーファイン株式会社製)を装着した掃除機で、カーペットを1分間かけて吸引した。ゴミを採取したフェルトをチャック付きビニル袋に入れ、リン酸緩衝液(pH7.0、スキムミルク10%及び牛血清アルブミン 15重量%含有)10mLを加えてよく揉み、ダニアレルゲンを抽出した。抽出液を遠心分離器にかけ(12,000rpm×60min)、上澄み液のダニアレルゲン量の測定を行った。測定にはマイティチェッカーとサンドイッチELISA法を用いた。また、実施例及び比較例を散布しない以外は同様に試験を行ったものをブランクとした。結果を表8に示した。
【0026】
【表8】
ダニアレルゲンDer 2に対する実施例の不活化効果の測定結果
不活化率はブランクに対する低減割合で示す
【0027】
【試験例4】
綿生地に対する変色試験
一辺が約20cmの綿生地3枚に実施例7またはタンニン酸3%水溶液を、トリガースプレーを用いて約4g処理し、室温で自然乾燥させた。1枚を洗濯洗剤アタック(花王株式会社製)で洗濯し、もう1枚を5時間日光曝露した。色彩色差計CT−210(ミノルタ株式会社製)を用いて綿生地の色彩測定を行った。L*値(明度)は100に近い値であるほど白いことを示し、b*値(黄−青度)は0より大きい値であるほど黄色いことを示し、0より小さい値であるほど青いことを示す。結果を表9に示す。
【0028】
【表9】
変色試験結果
【0029】
【発明の効果】
本発明の希土類塩を含有する抗アレルゲン組成物を処理することにより、アレルゲンを不活化することが可能となった。
Claims (3)
- 希土類塩を含有することを特徴とする抗アレルゲン組成物。
- 希土類塩0.01〜50.0重量%、に有機酸、カルボキシル基を有するポリマー、アルコール類及び水を含有する請求項1記載の抗アレルゲン組成物。
- 請求項1または請求項2記載の抗アレルゲン組成物を環境中に散布し、アレルゲンを不活化する、アレルゲン不活化方法。
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