JP4713125B2 - 薬剤包装装置 - Google Patents
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Description
固形薬剤と散剤の双方を包装することができる薬剤包装装置の先行技術としては次の様なものがある。
特許文献1に示された薬剤包装装置200は、固形薬剤供給部101と散薬供給部102及び薬剤包装部103を有し、さらに固形薬剤供給部101から排出された薬剤及び散薬供給部102から排出された散薬とを薬剤包装部103に導入する共通ホッパー105を備えている。
固形薬剤供給部101は、いわゆる手撒き式の供給装置であり、手撒き手段104と、その下部に設けた図示しない分割器と、その下方のホッパ106とから成る。手撒き手段104は枡目状の多数の分割小枡から成り、所定枡目に手撒きされた錠剤を分割器の分割小枡に対して開閉するシャッタを介して落し、分割器の各分割小枡の下部の蓋板を開くことにより錠剤がホッパ106へ投下される。
特許文献1に開示された薬剤包装装置で採用されている共通ホッパ−105は、図30の様に単一の通路によって構成されており、固形薬剤供給部101から排出される固形薬剤と散薬供給部102から排出される散薬は、同一の通路を通って下部側の薬剤包装部103に導入される。
そして特許文献1に開示された薬剤包装装置では、錠剤等についても散薬についても、共通ホッパ−105に入り、同一の通路を通過して薬剤包装部103に導入され、一包分ずつ個別に包装される。
このようなパターン包装をすることで患者が包装紙の端から順次、服用できるからである。
このような現象は、先の患者の処方が散薬で、後の患者の処方が錠剤の場合でも発生し、後の患者の包装袋に錠剤と、微量の散薬が同包されてしまう。
しかしながら、上記した薬剤包装装置によると、散薬と錠剤が共通の通路を通過すると、ホッパーに微量の散薬が残留していた場合、通過する錠剤に散薬が付着する上、その振動で散薬がホッパー壁面から落下する問題があった。
このため錠剤のみの処方にも拘わらず、散薬が微量に混入することがあり、患者は、その散薬に疑問を持ち、別症状の薬剤を服用するような不安を感じることとなる。
すなわち散薬供給部102から排出された散薬は、共通ホッパ−105を通過して薬剤包装部103に導入されるものであり、当該散薬は一粒残らず薬剤包装部103に至ることが理想ではあるが、極微量の散薬が共通ホッパ−105に残留する場合もある。
そして錠剤等が共通ホッパ−105を通過する際に、この残留した散薬が掻き落とされ、固形薬剤のみを封入すべき袋部に混じってしまう。また固形薬剤等が共通ホッパ−105を通過する際の振動によって共通ホッパ−105に付着していた散薬が落下し、錠剤等を封入すべき袋部に散薬が混じってしまう場合もある。
そのため図29(a)に図示する様に、従来技術の薬剤包装装置を使用して薬剤を包装すると、例えば錠剤のみを包装すべき包装A,Dやロス袋Cに散薬が微量に混入することがあった。なお、図29(a)に示す錠剤包装は、A,D部分が錠剤のみを包装すべき袋であり、B,E部分は散薬のみを包装すべき袋であり、C部分は空の袋(いわゆるロス袋)であるが、錠剤のみを包装すべき包装A,Dやロス袋Cに散薬が微量に混入している。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、固形薬剤を封入すべき袋部に微量の散薬が混入する不具合を解消することができる薬剤包装装置の開発を課題とするものである。
ここで固形薬剤とは、錠剤とカプセルの双方を含む概念である。
を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薬剤包装装置である。
また特に請求項3に記載の薬剤包装装置は、散薬が散薬導入路のどの部位に残留していたとしても、開閉手段によって落下が阻止され、散薬を封入すべきでない部位に対する散薬の混入防止機能が高い。
また請求項4に記載の薬剤包装装置は、薬剤導入部から薬剤包装部に対して固形薬剤が供給されている際に開閉手段が閉じられるので、固形薬剤のみが封入されるべき袋に散薬が混入することはない。
図1は、本発明の第一実施形態の薬剤包装装置の構成図である。図2(a)(b)は、図1の実施形態で採用する共通ホッパー(薬剤導入部)の断面図であり、(a)は開閉手段が閉じた状態を示し、(b)は開閉手段が開いた状態を示す。
なお第一実施形態の薬剤包装装置の構成要素のなかで、従来技術の構成要素と同一のものには同一の番号を付している。
図1に示す薬剤包装装置100は、従来技術と同様に固形薬剤供給部101と散薬供給部102及び薬剤包装部103を有し、さらに固形薬剤供給部101から排出された薬剤及び散薬供給部102から排出された散薬とを薬剤包装部103に導入する共通ホッパー140を備えている。
すなわち本実施形態で採用する共通ホッパー140は、内部に仕切り141が設けられており、散薬が通過する散薬導入路143と、錠剤等が通過する固形薬剤導入路145とが独立している。そして散薬導入路143の終端部にシャッター(開閉手段)147が設けられている。
シャッター147は、図2に示す様に、散薬導入路143の末端の開口152を封鎖する封鎖部150を有する。そしてシャッター147は共通ホッパー140の外壁部分に取り付けられたヒンジ151を中心として揺動し、封鎖部150が末端の開口152から当接・離反する。そのため本実施形態で採用する共通ホッパー140は、シャッター(開閉手段)147によって散薬導入路143の末端の開口152が開閉される。
薬剤カセット122に貯留された錠剤等は、所定の信号に応じて所定個数ずつ排出され、下部に設けられた錠剤ホッパー123に捕捉され、錠剤はさらに下部のホッパ106に導かれる。
ホッパ106に投入された固形薬剤は、共通ホッパー140の固形薬剤導入路145に導入される。
より詳細に説明すると、散薬供給部102はホッパ128の投入口130から投入される散薬を振動フィーダ131により少量ずつ分配皿110上に撒く散薬供給手段133を備えている。この散薬供給手段133から撒かれる散薬を受ける分配皿110は分配板135の外周にR溝136を有し、このR溝136に平均的に均して散薬を積もらせる。
掻出手段111は円形のディスク形状であり、分配皿110のR溝136の内面と密接する。掻出手段111はホッパ128に対向する位置に設けられており、散薬が積もった分配皿110から、散薬をホッパ128に対向する位置側に掻き出す。
そして掻き出された散薬は、共通ホッパー140の散薬導入路143に導入される。
また薬剤包装部103は、ヒートシール装置を備え、図示しないモータで駆動されると、袋部を仕切り、袋部を独立させて薬剤を1包ずつに分包することができる。
本発明の薬剤包装装置100についても、従来技術と同様に医師の処方箋に応じて薬剤を自動的に包装するものである。先の例に習って説明すると、医師の処方が、朝に散薬Aを1g、錠剤Bを3錠飲み、昼、夜も同様に散薬Aを1g、錠剤Bを3錠飲むものであるとすれば、散薬供給部102から1gの散薬が排出され、共通ホッパ−(薬剤導入部)140に入る。散薬は共通ホッパ−140の散薬導入路143を通過して薬剤包装部103に至り、袋部形成機構116によって折り曲げられた部位に入る。そして仕切り形成装置118によって袋部を独立させる。
ここで本実施形態では、錠剤Bは固形薬剤導入路145を通って薬剤包装部103に至るものであり、散薬の通路を通過することはない。そのため本実施形態の薬剤包装装置1によると、錠剤Bが共通ホッパー140を通過する際に、残留していた散薬を掻き落とすといった不具合はない。またさらに本実施形態では、錠剤Bが包装される工程の際には、シャッター147が散薬導入路143の末端を封鎖しており、散薬導入路143から薬剤がこぼれ落ちる心配はまったく無い。そのため本実施形態の薬剤包装装置1によると、固形薬剤が封入される袋内に散薬が混入することは無い。
散薬供給部102から排出された昼用の散薬Aは、先と同様に共通ホッパ−140の散薬導入路143を通過して薬剤包装部103に至り、袋部形成機構116によって折り曲げられた部位に入る。そして仕切り形成装置118によって袋部を独立させる。
こうして散薬供給部102と固形薬剤供給部101から薬剤が交互に排出され、散薬と固形薬剤が個別に一包ずつ包装されるが、前記した様に固形薬剤が封入される袋内に散薬が混入することは無い。
図3は、本発明の第2実施形態の薬剤包装装置の斜視図である。図4は、図3の薬剤包装装置の一部たる薬剤包装部の斜視図である。図5は、図3の薬剤包装装置の一部たる薬剤落下通路を構成する共通通路部材の斜視図である。図6(a)は、図3の薬剤包装装置の一部たる壁状部材の斜視図であり、(b)は、(a)の壁状部材を下から見た斜視図である。図7は、図3に示す薬剤包装装置の固形薬剤供給部のレイアウトを示す概略斜視図である。図8は、図3に示す薬剤包装装置のレイアウトを示す概略断面図である。
また固形薬剤供給部22は、薬剤棚部2と薬剤路25(図8)によって構成されている。そして本実施形態では、薬剤路25の一部に薬剤移送装置28が採用されている。また薬剤包装部3と散薬分割装置9は、一体の装置を構成している。
以下順次説明する。
すなわち一つの共通通路部材5は、図5の様に溝型をしており、複数の貫通孔7が設けられている。そして各貫通孔7にそれぞれ薬剤フィーダ8が取り付けられている(図5には、最も下部の薬剤フィーダ8のみを図示)。
すなわち壁状部材6は、共通通路部材5が、図6に示すように二つが一組となって凹側の開口側同士が合致され、さらにこれを垂直姿勢にした状態で多数横方向に並べられたものである。そのため壁状部材6を正面側から見ると、薬剤フィーダ8が縦横行列状に並んで配置されている。また壁状部材6を裏面側から見ても同様であり、薬剤フィーダ8が縦横行列状に並んで配置されている。なお壁状部材6は図7の様に4列に並べて配されており、中央の二枚の壁状部材6の構造は上記した通りであるが、両端部の壁状部材6は、片側だけしか薬剤フィーダ8が無い。
各薬剤フィーダ8には、薬剤カセット14(図5 二点鎖線)が取り付けられ、各薬剤カセット14には別種の錠剤が内蔵されている。
薬剤包装部3は、長尺状のシート165を送るシート送り機構160と、シート送り機構160によって送られたシート165を袋状に加工又は変形させる袋部形成手段161を備える。またヒートシール用の一対のローラ162を有する。ヒートシール用ローラ162は、シート165を所定の間隔で接着し袋部に個別に仕切るものであり、仕切り形成手段として機能する。
本実施形態では、長尺の熱融着性シートを用い、これを小袋が連続する形に成形し、当該小袋の中に薬剤を封入するものである。
ガイドロールの下部には袋部形成手段161が設けられている。袋部形成手段161は三角板127を中心とするガイド群であり、広げた状態のシート165を三角板127の辺に沿って折り曲げる。そしてヒートシール用ローラ162の部位と、三角板127近傍の間に、上部が開口する袋部166を形成させる。そして当該袋部166に後記する共通ホッパー180の終端部が挿入される。
図9は、散薬分割装置の概念図である。
散薬分割装置9は、図9に示すように散薬薬剤フィーダ18と円板11と掻き出し装置12を備えるものである。散薬薬剤フィーダ18は、収容された薬剤(主に散薬、顆粒を含む)を一定量ずつ供給する。円板11は、略ドーナツ状であり、上面外周部に環状溝15を有し、モータ16によって一定速度で回転する。散薬薬剤フィーダ18から散薬を供給する際、円板11を回転させながら行うことにより、環状溝15内に均等に薬剤が収容される。掻き出し装置12は、円板11の回転により、環状溝15内の散薬を円周方向に掻き寄せた後、図示しないモータの駆動によって径方向に薬剤を一包分だけ掻き出す。
なお本実施形態の薬剤包装部3では、図4の様に上面部の前側に二箇所、散薬導入口21があり、当該散薬導入口21に供給された散薬が散薬分割装置9によって分割される。
図10(a)は、図8の薬剤包装装置の一部たるホッパの正面図であり、(b)はその平面図であり、(c)はその右側面図である。図11(a)は、図8の薬剤包装装置の一部たる薬剤移送装置を上部から見た斜視図であり、(b)は下部から見た斜視図である。図12は、図11の薬剤移送装置を上部側から観察した分解斜視図である。図13は、図11の薬剤移送装置を下部側から観察した分解斜視図である。図14(a)は、図11の薬剤移送装置の充填部における断面分解斜視図であり、(b)は同部位の断面斜視図である。図15(a)は、図11の薬剤移送装置の排出部における断面分解斜視図であり、(b)は同部位の断面斜視図である。図16(a)は、図11の充填部及び排出部以外の部位における断面分解斜視図であり、(b)は同部位の断面斜視図である。
導入開口30,31は、いずれも長方形であり、前記した薬剤棚部2の壁状部材6の下部の形状と一致する。
排出開口32は、導入開口30,31に比べて充分に小さいものである。
ホッパー26は、図10の様に一方の導入開口30と排出開口32を繋ぐ第一傾斜通路33と、他方導入開口31と排出開口32を繋ぐ第二傾斜通路34を備え、正面から見ると「Y」形である。
すなわち底部材35は、縁のある盆の様な形状をしており、円形の底面部40とその周囲に垂直に設けられた周壁部44を備える。
そして底面部40の外周部近傍には溝部43が設けられている。溝部43の断面形状は図14に示すようにV字状である。すなわち溝部43は図14に示すように二つの傾斜面41,42によって形成されており、両傾斜面の先端は線接触状態である。
溝部43は、円形の底面部40と同心的に設けられ、略環状に設けられているが、二箇所に欠落部分がある。
すなわち図11(b)及び図13の様に溝部43の軌跡上に二箇所の開口45,46が設けられている。一方の開口45は、後記する薬剤区画室一個分の大きさであり、第一排出部45として機能する。もう一つの開口46は、前記した第一排出部45よりも大きく、薬剤区画室二個分に相当する大きさであり、第二排出部46として機能する。
言い換えると、薬剤区画室形成部材48は、略長方形であって底の無い凹部である。すなわち薬剤区画室形成部材48は、図14(a)の様に内周側壁50と外周側壁51及び対向する二つの周方向壁52(一方の周方向壁は図示されていない)を備えるが、底面側は開口している。
回転円板部材36の本体部には、大径の歯車53が取り付けられている。
そして回転円板部材36の各薬剤区画室形成部材48が底部材35の溝部43と接する。より具体的に説明すると、図14(b)に示すように薬剤区画室形成部材48の内周側壁50と外周側壁51の先端が溝部43の入口付近と接し、周方向壁52の三角形の突出部分70の先端は、溝部43の中に入り込んで溝部43の傾斜面41,42と接する。
また前記した様に、突出部分70の形状は、溝部43の断面形状と一致するから、周方向壁52の先端と溝部43の傾斜面41,42は隙間無く接することとなる。
そのため薬剤移送装置28の内部には、薬剤区画室形成部材48と溝部43と蓋部材37によって6面が隙間無く覆われた薬剤区画室71が形成される。
ただし、図14に示すように薬剤充填口61においては、薬剤区画室71は上部側が開口し、第一排出部45及び第二排出部46においては下部側が開口する。
本実施形態では、薬剤充填口61と第一排出部45は中心を通って対向する位置に設けられている。また第二排出部46は、第一排出部45から薬剤充填口61に至る間に設けられている。
一つの薬剤区画室71に注目すると、特定の回転位置(薬剤充填口 充填位置)61では上部側が開口し、モータ58によって回転円板部材36が回転すると第一排出部45に至って下部側が開口する。充填位置(薬剤充填口)61から第二排出部46に至る間は、6面が閉塞している。
そしてさらにモータ58によって回転円板部材36が回転すると第二排出部46に至って下部側が開口する。
さらにモータ58によって回転円板部材36が回転すると、薬剤区画室71は充填位置(薬剤充填口)61に戻り、上面が開口する。
図19は、共通ホッパー(薬剤導入部)の斜視図である。図20は、図19の共通ホッパー(薬剤導入部)を他の方向から見た斜視図である。図21は図19に示す共通ホッパー(薬剤導入部)の断面斜視図である。図22は、図19の共通ホッパー(薬剤導入部)の側面図である。図23は、図19の共通ホッパー(薬剤導入部)を他の方向から見た斜視図である。
共通ホッパー(薬剤導入部)180は、固形薬剤供給部から排出された薬剤及び散薬供給部から排出された散薬とを薬剤包装部3に導入するものである。
共通ホッパー(薬剤導入部)180は、薬剤が滑り易い素材(ナイロン等)で作られたものであり、内部が二つの流路に区切られている。すなわち共通ホッパー(薬剤導入部)180は、独立した二つのホッパーが接合された形状をしている。内部流路の一方は、固形薬剤導入路181として機能し、他方は、散薬導入路182として機能する。
前記した様に、共通ホッパー(薬剤導入部)180は、独立した二つのホッパーが接合された形状をしているので、固形薬剤導入路181と散薬導入路182との接触部分は線状であり、接触部分の面積は小さい。また特に、共通ホッパー(薬剤導入部)180の後端部分については、固形薬剤導入路181と散薬導入路182との間が完全に分離されており、両者の間に共通壁はない。すなわち共通ホッパー(薬剤導入部)180の後端部分においては、固形薬剤導入路181と散薬導入路182との間に隙間189が設けられている。また後記する様に、共通ホッパー(薬剤導入部)180の上部側の開口は、一方が円形であるから、共通ホッパー(薬剤導入部)180の上部側については、固形薬剤導入路181と散薬導入路182との間の接合部分の面積が小さい。そのため一方の導入路の振動が他方に伝わりにくい構造となっている。
散薬導入路182は、上部開口185及び下部開口186が共に四角形であり、開口面積及び流路面積が共に固形薬剤導入路181よりも大きい。散薬導入路182の下部開口186はやや傾斜方向に開口している。そして散薬導入路182の下部開口186には開閉手段187が設けられている。
開閉手段187は、図21に示す様に、散薬導入路182の末端の下部開口186を封鎖する封鎖部190を有する。そして開閉手段187は共通ホッパー180の外壁部分に取り付けられたヒンジ191を中心として揺動し、封鎖部190が下部開口186から当接・離反する。そのため本実施形態で採用する共通ホッパー180は、開閉手段187によって散薬導入路182の末端が開閉される。
本実施形態で採用する共通ホッパー(薬剤導入部)180では、前記したヒンジ191と連動するレバー192を有し、当該レバー192を図示しない駆動装置で操作することによって散薬導入路182の末端が開閉される。
図7,8,17に示すように本実施形態の薬剤包装装置1では、上部に薬剤棚部2があり、下部に薬剤包装部3が配置されている。
前記した様に薬剤充填口(充填位置)61と第一排出部45は中心を通って対向する位置に設けられているから、薬剤移送装置28a,28bの薬剤充填口(充填位置)61は外側に位置にある。そしてホッパ26a,26bによって薬剤棚部2と薬剤移送装置28a,28bの薬剤充填口(充填位置)61が接続されている。
そして本実施形態の薬剤包装装置1では、正面から見て左側二列の壁状部材6a,6bに第一のホッパ26aが装着され、残る二列の壁状部材6c,6dに第二のホッパ26bが装着されている。
そして薬剤包装部3の袋部形成手段161の部位に共通ホッパー180の終端部が挿入されている。より具体的には、シート165が袋部166を形成する部位に、共通ホッパー180の固形薬剤導入路181の下部開口184と、散薬導入路182の下部開口186が位置する。
また共通ホッパー180の散薬導入路182の上部開口185は、散薬分割装置(散薬供給部)9の散薬掻き出し部分の直下にある。そのため散薬分割装置(散薬供給部)9から排出された散薬は、全て共通ホッパー180の散薬導入路182に投入され、薬剤包装部3の袋部形成手段161の部位に至り、シート165の袋部166内に投入される。
一方、共通ホッパー180の固形薬剤導入路181の上部開口183は、包装部連絡通路17の末端の下部にある。
すなわち前記した様に第一排出部45の下部には薬剤包装部3の包装部連絡通路17(薬剤受け部材20)が位置する。
そして包装部連絡通路17(薬剤受け部材20)は、図17に示すように、曲路を有し、その末端部分は、共通ホッパー(薬剤導入部)180の固形薬剤導入路181の上部に開いている。そのため薬剤棚部から排出された固形薬剤は、包装部連絡通路17を経てその全てが共通ホッパー(薬剤導入部)180の固形薬剤導入路181に投入される。そして固形薬剤は、固形薬剤導入路181を経て薬剤包装部3の袋部形成手段161の部位に至り、シート165の袋部166内に投入される。
錠剤単独モードにおける動作は、図27のフロチャートの通りである。
本実施形態の薬剤包装装置1では、図示しない上位コンピュータのタッチパネルへの入力を端緒とし、タッチパネルに処方箋の内容が入力される。そして図示しない上位コンピュータは、薬剤包装装置1の図示しない制御装置に処方箋の内容をデータ送信する。
図27に示すフローチャートでは、ステップ1でタッチパネルから処方箋データを受信する。
続いてステップ4に移行し、薬剤フィーダ8のモータを起動し、薬剤カセット14のモータを回転させ、薬剤カセット14から一個ずつ薬剤が排出される。排出された薬剤は、薬剤落下通路10に落ちる。さらに薬剤は薬剤落下通路10から排出されてホッパ26に捕捉され、ホッパ26の排出口から薬剤移送装置28に入る。
より具体的には、薬剤は、薬剤移送装置28の薬剤充填口(充填位置)61から薬剤移送装置28の中に入り、薬剤区画室71の一つに充填される。
図示しないセンサーによって薬剤区画室71の一つに薬剤が充填されたことが確認されると(ステップ5)、薬剤移送装置28のモータ58を動作させて(ステップ6)、内部の回転円板部材36を薬剤区画室一個分だけ回転させる。
すなわち内部の薬剤は、回転円板部材36の回転によって周方向壁52に押され、周方向に移動する。ここで本実施形態では、薬剤区画室71の底を構成する溝部43の断面形状がV字状であるから、薬剤はしだいに溝部43の先端部分に寄せられる。
なお、錠剤単独モードにおいては、共通ホッパー180の開閉手段187は常時閉じられている。
なお第二排出部46においては、掃除機程度の簡易な真空ポンプで薬剤区画室71内を吸引して清掃したり、逆にエアーブローによって残渣等を吹き飛ばしてしまうことが望ましい。
図26は、同包モードにおけるヒートシール用の一対のローラ162のモータに入力される駆動信号と、開閉手段187に入力される開閉信号とのタイムチャートであり、図の下部はそのときのローラ162の姿勢と、開閉手段187の開閉状態及び薬剤の投入状態を示す。
図26のタイムチャートで時刻aを起点として説明すると、時刻aでは、図18に示すようにヒートシール用ローラ162の円弧面169,170がシート165を挟んだ姿勢であり、先行して投入された薬剤の袋部が仕切られて独立した袋を形成している。そして続くa−b間では開閉手段187が開く。なお当該時刻a−b間では、ヒートシール用ローラ162は回転を停止している。またシート165の送りも停止している。
そしてこの間に散薬の分割動作が行われ、散薬分割装置(散薬供給部)9から散薬が供給され、共通ホッパー180の散薬導入路182を経てシート165の袋部に散薬が投入される。すなわち図24に示すように、開閉手段187が開き、二つ折りにされたシート165の中に散薬導入路182から散薬が投入される。
本実施形態では、散薬を袋部に投入するタイミングに合わせて開閉手段187を開き、他の場合はいずれも開閉手段187を閉じるので、固形薬剤の袋中に散薬が混入することはない。
散薬単独モードの場合は、原則的に散薬分割装置と薬剤包装部だけが動作することとなるが、近い時期に錠剤を包装することが明らかである場合には、それに備えて薬剤区画室に錠剤を充填しておくことが望ましい。
このときの制御の流れを図28を参照しつつ説明する。
例えば、図示しない上位コンピュータが錠剤単独モード、散薬単独モード、同包モード、交互モードの何れかの包装形態を選択する選択キーを備え、上位コンピュータに処方箋データや包装形態が入力される。
また薬剤包装装置1の現在における使用状態を各ユニット(薬剤棚部2、薬剤包装部3、薬剤路25、散薬分割装置9の各ユニット)で判別する判別手段を設けることが望ましい。
また錠剤単独モードの実行予定が無い場合は、ステップ11〜14に移行し、同包モード、交互モードを検索し、当該モードの実際の動作に先立って固形薬剤側の装置(薬剤棚部2,薬剤移送装置28)だけを動作させる。
続いてステップ8で、薬剤区画室71の一つに薬剤が充填されたことを確認し、ステップ9で薬剤移送装置28のモータ58を動作させて、内部の回転円板部材36を薬剤区画室一個分だけ回転させる。
そして薬剤フィーダ8からモータ58の回転までの動作を3回繰り返す。
そして錠剤を包装する要求があるならばその中で最も先に実行される運転を3件検索する。続いて今現在、薬剤移送装置の薬剤区画室内に薬剤が無いことを確認する。
そして前記した錠剤単独モードの場合と同様の動作を行わしめ、3個の薬剤区画室内に薬剤薬剤を充填する。要するに、薬剤充填口61から第一排出部45の一つ手前までの薬剤区画室に薬剤を予め充填しておく。
3 薬剤包装部
9 散薬分割装置(散薬供給部)
22,101 固形薬剤供給部
102 散薬供給部
103 薬剤包装部
140,180 共通ホッパ−(薬剤導入部)
115,160 シート送り機構
116,161 袋部形成機構
118 仕切り形成装置
143,182 散薬導入路
145,181 固形薬剤導入路
147 シャッター(開閉手段)
165 シート
162 ヒートシール用ローラ(仕切り形成手段)
187 開閉手段
Claims (4)
- 固形薬剤を所定数ずつ供給する固形薬剤供給部と、散薬を所定量ずつ供給する散薬供給部と、散薬供給部から供給された散薬と固形薬剤供給部から供給された固形薬剤とを個別に包装可能な薬剤包装部と、前記薬剤包装部に薬剤を導入する薬剤導入部を有し、前記薬剤導入部には、固形薬剤供給部から供給された固形薬剤を薬剤包装部に導く固形薬剤導入路と、散薬供給部から供給された散薬を薬剤包装部に導く散薬導入路とが、薬剤導入部の終端部まで独立して設けられており、散薬導入路には、包装のタイミングに応じて開閉する開閉手段が設けられており、固形薬剤が包装される工程の際には、前記開閉手段が散薬導入路を封鎖することを特徴とする薬剤包装装置。
- 前記開閉手段を開閉する駆動装置と、前記駆動装置を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、固形薬剤供給部から固形薬剤を供給する指示があって、散薬供給部から散薬を供給する指示が無い場合に、開閉手段を閉塞するように前記駆動装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
- 薬剤導入部は、ホッパー又はシュータであり、開閉手段は散薬導入路の終端部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤包装装置。
- 前記固形薬剤供給部は、複数種類の固形薬剤を貯留すると共に貯留された固形薬剤の中から所定の薬剤を所定数ずつ排出する構造である請求項1乃至3のいずれかに記載の薬剤包装装置。
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