JP7373719B2 - 散薬供給装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された薬剤包装装置では、散薬分配部に分配皿があり、分配皿の溝に散薬を投入する構造となっている。
清掃のための作業(又は動作)が煩雑であると、次に実施する包装の動作の開始が遅れてしまうので好ましくない。
また薬剤包装装置は、人が服用する薬剤を取り扱う機器であるため、一般的な機器に比べて清浄性が求められる。すなわち包装する散薬に他の散薬が混入してしまうこと(所謂コンタミネーション)等を確実に防止するため、僅かに残存してしまった散薬等も確実に取り除く必要がある。
また従来の薬剤包装装置は、形成した薬包体を排出位置まで滞りなく搬送するという観点や、メンテナンス時における清掃作業の効率化を図るという観点からも改良の余地があった。
さらに従来の薬剤包装装置は、錠剤を包装するにあたり、外部から錠剤を効率よく供給するという観点からも改良の余地があった。
本発明の他の様相は、供給装置本体部と、振動印加装置、トラフ部材を備え、前記振動印加装置によって前記トラフ部材に振動が印加される散薬供給装置であって、前記供給装置本体部は、受皿載置部を有し、前記トラフ部材は、受皿本体部と固定用部材を備え、前記受皿載置部に対して着脱可能であり、前記固定用部材は、固定板部を有しており、前記固定板部の一部が前記受皿本体部の下側に位置しており、前記受皿載置部と前記固定用部材は、それぞれ対となる第2本体側係合部と第2トラフ側係合部を有するものであり、前記トラフ部材が前記受皿載置部に装着された状態では、前記第2本体側係合部と前記第2トラフ側係合部が係合し、前記固定板部の下面と前記受皿載置部の上面の間に隙間が形成され、前記固定板部は、下方に向かって突出する突起部を有する、散薬供給装置である。
上記した様相は、前記第2本体側係合部と前記第2トラフ側係合部は、一方が掛止片であり、他方が前記掛止片を掛止可能な受け部であって、前記掛止片と前記受け部は、掛止した状態から、前記掛止片と前記受け部の一方を他方に対して所定の係合解除方向へ移動させることで、掛止が解除されるものであり、前記供給装置本体部と前記トラフ部材は、それぞれ対となる第1本体側係合部と第1トラフ側係合部によって構成される係合構造部を有するものであり、前記第1本体側係合部と前記第1トラフ側係合部が係合中の状態では、前記トラフ部材に対し、前記係合解除方向の逆方向となる方向成分を含む方向に力が加わる、ことが好ましい。
上記した様相は、前記トラフ部材が前記受皿載置部に装着された状態では、前記掛止片が前記受け部に掛止され、且つ、前記隙間は、前記掛止片及び前記受け部と近接する部分が、前記掛止片及び前記受け部から離れている部分よりも狭くなっている、ことが好ましい。
上記した様相は、前記固定板部は、下方に向かって突出する突起部を有する、ことが好ましい。
上記した様相は、前記第1本体側係合部は、弾性部材を有し、前記第1本体側係合部と前記第1トラフ側係合部が係合した状態では、前記弾性部材の弾性復元力によって前記トラフ部材が付勢される、ことが好ましい。
上記した様相は、前記固定用部材は、前記受皿本体部から離れた位置で上方に延びるロック片形成部を有し、前記第1トラフ側係合部は、前記ロック片形成部の上端側の部分に形成されている、ことが好ましい。
上記した様相は、前記第1本体側係合部は、第1構成体と、第2構成体と、連結体とを備え、前記第2構成体に対して前記連結体が回動自在に取り付けられ、且つ、前記連結体に対して前記第1構成体が回動自在に取り付けられており、前記第1構成体は、内部に収納空間を有しており、前記第1本体側係合部と前記第1トラフ側係合部が係合した状態では、前記収納空間内に前記ロック片形成部の一部が収容される、ことが好ましい。
上記した様相は、前記ロック片形成部の上側部分に、上側に向かって凸となるように湾曲する湾曲面が形成されている、ことが好ましい。
本発明に関連する様相は、薬剤を1服用分ずつ包装して排出する薬剤包装装置であって、動力によって回転し環状溝を有する分配皿と、前記分配皿の上側面を清掃する上側清掃装置とを備え、前記上側清掃装置は、吸引口部を有する先端ノズル部を有し、前記吸引口部の一部は、弾性変形可能なヘラ状部を備えた堰止板部と隣接する位置に形成され、前記ヘラ状部は、吸引時姿勢において前記分配皿の回転方向における下流側へ向かって凸となるように湾曲した形状である、薬剤包装装置である。
上記した様相は、前記吸引口部は、前記堰止板部と吸引口形成板部の間に形成され、前記吸引口形成板部は、前記ヘラ状部よりも弾性係数の大きな部分であり、吸引時姿勢において、前記ヘラ状部の下端側に位置する部分が前記環状溝に密着し、前記吸引口形成板部が前記環状溝に接触しない位置にある、ことが好ましい。
上記した様相は、前記吸引口形成板部は、前記先端ノズル部の側壁部分の一部から外側へ突出するように延びており、前記吸引口形成板部は、吸引時姿勢において前記分配皿の回転方向における下流側へ向かって凸となるように湾曲した部分を有する、ことが好ましい。
上記した様相は、前記ヘラ状部に窪み部分が形成され、吸引時姿勢において、前記分配皿において前記環状溝の縁端部分の一部を形成する部分が、前記窪み部分に入り込んだ状態となる、ことが好ましい。
上記した様相は、回動機構部を備え、前記回動機構部は、前記先端ノズル部の周回りに前記先端ノズル部を回動させる、ことが好ましい。
上記した様相は、吸引装置を備え、前記先端ノズル部は、内部の空間が前記吸引装置と連なる吸引経路を形成するものであり、前記吸引口部は、前記先端ノズル部の内外を連通しており、前記先端ノズル部における吸引経路は、前記先端ノズル部の先端側の部分が基端側の部分より断面積が小さい、ことが好ましい。
上記した様相は、前記先端ノズル部における吸引経路は、吸引時姿勢において、前記先端ノズル部の上側部分が下側部分よりも断面積が大きい、ことが好ましい。
本発明に関連する様相は、外部から供給された薬剤を1服用分ずつ包装して排出する薬剤包装装置であって、動力によって回転し環状の溝を有する分配皿を備え、前記分配皿の上側面と下側面をそれぞれ清掃する上側清掃装置と下側清掃装置を備えており、前記上側清掃装置は、少なくとも一部が前記分配皿の上側に位置した状態で、予め定められた清掃動作を自動的に実施するものであり、前記下側清掃装置は、少なくとも一部が前記分配皿の下側に位置した状態で、予め定められた清掃動作であり、且つ、前記分配皿の回転を伴う清掃動作を実施するものである。
したがって、皿上に残存した散薬のみならず、分包動作を実施する際に皿下側へ飛び散り、静電気の発生等に起因して皿下側へ付着した散薬をも除去可能となる。このことから、より確実に残存散薬の除去が可能となり、残存散薬に起因するコンタミネーションの発生等をより抑制可能となる。さらに、手動の清掃装置(使用者が手で把持して使用する清掃装置)とは異なり、分配皿の回転をさせつつ皿下側を清掃する動作を実施することで、より容易に清掃が可能となっている。
このため、先端ノズル部が移動するための広い領域を確保する必要がなく、狭い空間に配置可能であり、さらに姿勢変更に係る時間を短くすることができる。
さらに、この様相では、第2動作の後、第3動作乃至第5動作を実施することで、より確実に吸引時における残存散薬の発生をより確実に防止することが可能となる。
具体的に説明すると、従来の薬剤包装装置で清掃のための吸引動作を実施すると、分配皿と、散薬を堰き止める部分とが接触する部分において、分配皿の径方向に沿って線状に散薬が残存してしまうという問題があった。
この様相では、仮に第2動作によって線状に散薬が残存してしまった場合であっても、第3動作乃至第5動作を実施することで、分配皿において散薬が残存していない部分に散薬を堰き止める部分を接触させ、再度吸引動作を実施することができる。すなわち、第2動作に起因して残存散薬が発生してしまった場合においても、この残存散薬の吸引が可能であり、残存散薬の発生をより確実に防止できる。
また、掻出装置が待機時姿勢をとると、掻寄板が板挿入孔に下方側から挿入される構造となっており、散薬の掻き出し動作の実施後に掻出装置が待機状態へ移行すると、直後に掻出装置を清掃可能となっている。すなわち、掻出装置の待機位置の周辺に清掃装置を設けることで、掻出装置に対して清掃装置を近接させたり、掻出装置を大きく移動させたりすることなく清掃可能となっている。
また本様相によると、比較的簡易な構造で掻出装置の清掃が可能となる。
本様相では、清掃動作時のブラシ毛の飛散を抑制可能であり、清掃動作に起因して薬剤包装装置の内部に異物が残存することを防止できる。
すなわち、本様相では、動力生成手段から押さえローラ部とコンベア部に動力が供給されている。このことから、コンベア部で搬送される薬包体に対し、押さえローラから、搬送方向下流側へ向かう力をさらに付与できる。したがって、薬包体をより確実に下流側へ搬送することが可能であり、薬包体が詰まり難くなるので、この詰まりに起因する薬包体でのしわの発生を抑制できる。
また、非収納領域を挟持するので、収納領域に対して服用時期等の薬剤に関する情報を印字する場合、印字のかすれ等が発生せず、好ましい。
本様相によると、薬棚装置を大型化し、さまざまな位置に錠剤容器を配した場合であっても、それぞれの錠剤容器に収納された錠剤を適切な搬送動作で薬剤包装装置に供給可能となる。
なお、ここでいう「他の機器」は、上記した薬剤包装装置であってもよい。
なお、ここでいう分包装置は、上記した薬剤包装装置であってもよい。
本実施形態の薬剤包装装置1は、図1で示されるように、装置本体2と、操作表示部3(表示装置)とを備えている。
装置本体2は、図1で示されるように、筐体4と、筐体4の上側に回動自在に取り付けられた上側蓋部5を備えている。そして、筐体4の前方側のうちで側端寄りとなる部分に、手動清掃装置6が取り付けられている。また、装置本体2の上部には、操作パネル7が設けられている。
また、筐体4の上部には、散薬分割領域10(図2参照)が形成されており、その上方側に錠剤供給ユニット11(図3参照)が配されている。
散薬分割領域10には、2つの分配皿20が並列配置されており、それぞれの分配皿20に、それぞれ1つの散薬供給装置21、掻出装置22、皿上清掃装置24が対応付けられている。
そして分配皿20の周辺であり、2つの分配皿20の間となる部分に、下部の薬剤包装部(図示しない)に薬剤を供給するための薬剤導入口25が形成されている。また、薬剤導入口25と隣接する位置に皿下清掃装置23が設けられている。
この分配皿20は、駆動モータ等の回転機構(図示しない)によって、所定のピッチで回転可能である。
散薬供給装置21は、投入された散薬を少しずつ散薬投入溝20aに供給するものである。
この掻出装置22は、アーム部材30を動作させることで、掻寄板31を上下に移動させることが可能となっており、掻寄板31が下方側に位置する配分時姿勢と、上方側に位置する待機時姿勢との間で姿勢変更が可能となっている。
配分時姿勢は、散薬を1服用分ずつに分割する動作(掻寄板31の周辺に1服用分の散薬を集める動作)や、1服用分の散薬を薬剤導入口25へ投入する動作の実施時にとる姿勢である。配分時姿勢では、掻寄板31の縁端部分が散薬投入溝20aに接触した状態となる。
本実施形態の薬剤包装装置1では、1服用分の散薬を薬剤導入口25へ投入する際、散薬投入溝20aに散薬が供給される状態で分配皿20を回転する。その後、掻出装置22が待機時姿勢から配分時姿勢へと移動し、分配皿20が分割数に応じた角度だけ回転することで、1服用分の散薬が掻寄板31の周辺に集められる。そして、掻寄板31が回転し、集められた散薬が薬剤導入口25に投入される。
錠剤手撒部40は、小蓋部分5aを跳ね上げて開状態としたとき外部に露出する(図1等参照)部分であり、錠剤投入用の孔が枡目状に配列されている。なお、錠剤手撒部40の上面は、後方側に向かうにつれて登り勾配となる傾斜面となっており、前方側からみたとき、すべての升目が視認可能となっている。
錠剤搬送路41(図3,図30)は、錠剤手撒部40又は外部から供給された錠剤を薬剤導入口25(図2参照)へ投入するための部分となっている。
ノズル部55は、概形が略「F」字状となる部分であり、ノズル本体60と、把持部61を一体に形成した構造となっている。
延設経路形成部65は、下方側が開放された略箱状の部材であり、前後方向に延びるものであって、長手方向の一端側となる前端側が二股に分かれた形状となっている。延設経路形成部65は散薬分割領域10の載置板部10aの上に設置されて下方側が閉塞され、内部空間70が空気流路を形成する。延設経路形成部65の内部空間70もまた、後端側の大部分で前後方向に沿って直線状に延びる部分と、前端側で左右に分岐して二股に分かれた部分とを有している。そして、二股に分かれた部分のそれぞれの前端側に、吸引口形成部66の内部空間83(詳しくは後述する)と連通する開口部が形成されている。
形成部本体80は、第1吸引口形成片80aと、形成片連結部80bと、第2吸引口形成片80cが一体に形成された部分であり、左右方向における一方端側からこの順に並列している。
ここで、第1吸引口形成片80aと第2吸引口形成片80cは、左右対称となる部材であるので、一方の第1吸引口形成片80aの形状についてのみ説明する。
そして、第1吸引口形成片80aの上端面は、左右方向における外側に向かって下り勾配となる傾斜面となっている。したがって、天面に形成される内部空間83の開口面(吸引開口部)もまた、左右方向における外側に向かって下り勾配となるように傾斜する面となっている。
ブラシ係合部84は、側面視形状が略「凹」字状となる隆起部分であって、隆起部分の上面の一部に下方へ窪む嵌入部が形成されている。このため、この嵌入部にブラシ体81の下端側の一部を嵌入することで、ブラシ体81を支持することが可能となっている。
ブラシ体81は、図5で示されるように、略直方体状の台座部81aの天面側に、ブラシ毛(ブラシ毛の毛束であり、接触体)を一体に取り付けて形成されるものである。ブラシ体81は形成部本体80に対して着脱可能であり、ブラシ体81のみを交換することができる。
ここで、載置板部10aには、載置板部10aを上下方向に貫通し、吸引装置(図示しない)に連なる配管接続孔(図示しない)が形成されている。そのため吸引装置(図示しない)から、配管の内部空間と延設経路形成部65の内部空間70を経て、吸引口形成部66の内部空間83の開口部分まで延びる一連の空間(下側吸引経路)が形成される。
皿上清掃装置24は、図6で示されるように、先端ノズル部98と、先端ノズル部98を回動させるためのノズル回動装置100(回動機構部)と、これらを上下方向で並列した状態に支持する支持体部101を備えている。
ノズル回動装置100は、モータ100aと、モータ100aに一体に取り付けられたギア部100bを備えている。
なお、以下の先端ノズル部98の説明では、特に断りのない限り、清掃動作時の姿勢(図6(b)の姿勢であり、吸引時姿勢)を基準として説明する。
堰止板部109は、ゴム等の弾性部材で形成されたヘラ状部109aと、ヘラ状部109aの上側部分(突出方向における基端側部分)に添え当てられた添板部109bを備えた構造となっている。このヘラ状部109aは、吸引口形成板部110よりも弾性係数が小さい部分となっている。
先端側部115は、その突出端面(図7(b)の下端面)に、突出方向外側(図7(b)の下側)へ向かって凸となるように湾曲する湾曲面が形成された部分である。湾曲面の曲率は、散薬投入溝20aの断面形状(周方向に垂直な面で切断した断面形状)の上面の曲率と略同一となっている。
連結部116の下端側には、窪み部分が形成されている。
堰止板部109を下方側(清掃時姿勢における下方側)から平面視すると、図7(c)で示されるように、ヘラ状部109aと添板部109bは、いずれも湾曲して延びる形状となっている。
すなわち、ヘラ状部109aと添板部109bを平面視すると、いずれも分配皿20の回転方向における下流側へ向かって凸となるように湾曲している。
そしてヘラ状部109aのうち、分配皿20の回転方向における下流側に位置する面の一部と、添板部109bの同方向上流側に位置する面が密着した状態となっている。
また、先端側部120の下端側部分は、上端側部分よりも堰止板部109に近接している。
そして、この開口端壁部125よりも先端ノズル部98の基端側(図7(c)の右側)であり、堰止板部109と吸引口形成板部110の間の部分は、清掃動作時に吸引口として機能する吸引口部126となっている。
また、吸引口部126から中空体内部空間114へ至る部分もまた、断面積(先端ノズル部98の長手方向に垂直な面で切断した断面積)が比較的大きい部分と、比較的小さい部分とを有する形状となっている。
つまり、吸引口部126から中空体内部空間114へ至る部分は、先端側中空体108(先端ノズル部98)の長手方向における各部で、その形状が異なっている。そして、その一方で、いずれの部分においても上側部分が下側部分よりも断面積が大きくなっている。
この一連の空間は、皿上側ホース部102(図6参照)の内部空間と連結され、吸引装置(図示しない)まで延びる一連の空間(上側吸引経路)の一部を形成する。
円盤挿入孔130は、錠剤供給ユニット11の箱体のうち、前側壁部11aと底壁部11bに跨る部分に開口を有する孔となっている。
そして、板収納領域134の奥側となる部分に、清掃機構本体131が位置した状態となっている。
回転ブラシ部139は、ギア部140と、回転ブラシ本体141(回転体)を備えており、ギア部140がモータ連結ギア138と噛合した状態となっている。
なお、回転ブラシ本体141に取り付けるブラシ毛もまた、弾性剛毛であるブラシ毛を複数密集させて毛束(ブラシ)を形成し、複数の毛束をそれぞれ異なる位置に取り付けている。そして、この複数の毛束によって、清掃動作時に掻寄板31と接触する掻出用接触体が形成される。また、作図の都合上、それぞれの毛束を円柱状に表している。
回転ブラシ本体141は、側面を展開したとき、一の領域と他の領域からなる2つの領域に区画されるものであり、そのうちの一の領域がブラシ毛を取り付けるための領域であって、他の領域がブラシ毛を取り付けないものとなっている。
なお、ブラシ毛の取り付け対象となる領域の面積は、全面積を基準として、0パーセントよりも大きく、50パーセント以下とすることが、動作時にブラシ毛を飛び散らせないという観点から好ましい。
変形例として、一部の密にブラシ毛を設け、他の部位には極わずかにブラシ毛を設ける構成もある。
以下、第1清掃動作乃至第4清掃動作について詳細に説明する。
第1清掃動作では、使用者が操作表示部3等を操作することにより、上記した三方弁等の切り替え動作等が必要に応じて実施される。第1清掃動作では、使用者が手動清掃装置6のノズル部55(図1等参照)を把持し、吸引口55aを清掃対象となる部分に近接又は接触させることにより清掃を行う。
これらの清掃動作は、予め設定した条件に基づいて自動的に実行することが可能である。例えば、分包動作のうち、特定の散薬を包装する場合にのみ、分包動作の実施前(又は実施後)に自動で実施するという運用が可能である。また、散薬の種類を問わず、分包動作が実施される毎に、その実施前や実施後に自動で実施するという運用も可能である。
さらに、使用者による操作表示部3の操作が行われたことを条件として、清掃を開始することも可能である。
そして複数(2つ)の分配皿20のうち、少なくとも一方の分配皿20を回転させる動作を実施し、皿下清掃装置23で吸引動作を実施する。
ここで、皿下清掃装置23のブラシ体81に取り付けられたブラシ毛(毛束)は、図10で示されるように、下方から上方へ突出するように取り付けられている。
このことから、皿下清掃装置23の吸引口形成片(第1吸引口形成片80a、第2吸引口形成片80c)を分配皿20の下方に配することで、分配皿20の下面にブラシ毛の少なくとも一部が変形した状態で接触する。
また、他の一部が、径方向の外側縁端部分に側方側から接触した状態となる。この状態で、分配皿20を回転させつつ、皿下清掃装置23で吸引動作を実行する。
その一方で、皿上清掃装置24は、吸引口部126の開口が上方を向いた待機時姿勢(吸引口が下方以外を向いた姿勢、図6(a)参照)から、下方を向いた吸引時姿勢(図6(b)参照)へ移行する。すなわち先端ノズル部98が回転し、堰止板部109が吸引口形成板部110と共に回転する。
ここで、本実施形態では、上記したように先端ノズル部98を回転させることで、吸引時姿勢に移行させる構造となっている。このような構造によると、堰止板部109の下面と散薬投入溝20aの上面の間に散薬が入り込み難いという利点がある。
これに対し、本実施形態では、堰止板部109は、先端ノズル部98と共に回転するため、分配皿20の回転方向における下流側から、清掃時姿勢に配される位置に向かって移動していく。このとき、堰止板部109の一部は、散薬投入溝20aの上面と接触した状態を維持しつつ、清掃時姿勢に配される位置まで移動することとなる。
このように、堰止板部109が上下方向成分だけでなく、散薬投入溝20aの周方向成分も含む方向に移動することで、堰止板部109の下面との間に塵等が入り込みにくくしている。
その一方で、散薬投入溝20aのうち、径方向内側に位置する縁端部分の一部及びその近傍が、連結部116の下端側に形成される窪み部分に入り込んだ状態となる。
したがって、連結部116の下端側に形成される窪み部分には、散薬投入溝20aの径方向における内側であって比較的高位置に位置する部分であり、且つ、円環状に連続する部分が入り込んだ状態となる。
第4清掃動作は、この状態で実施される動作であり、掻寄板31と清掃機構本体131の回転ブラシ本体141(図9、図13参照)の双方を回転させる動作となっている。
ここで、上記したように、回転ブラシ本体141の側面の一部には、外側へ突出するようにブラシ毛(毛束)が取り付けられている。そのため、回転ブラシ本体141を回転させると、ブラシ毛は、掻寄板31に近接するときに掻寄板31と接触し、掻寄板31から離れた位置になるときには、掻寄板31と接触しないこととなる。言い換えると、ブラシ毛が間欠的に掻寄板31と接触する動作となっている。
具体的に説明すると、第2動作を実施した際、堰止板部109と分配皿20の間に、分配皿20の径方向に沿って線状に微細な散薬が残存してしまう可能性が考えられる。
そこで、第3動作の後、第2動作とは逆方向に分配皿20を回転させる第4動作を実施し、再び吸引時姿勢へ移行させてもよい。そして、再度吸引時姿勢に移行させて堰止板部109を分配皿20の上面に接触させた状態とする際、第2動作の終了時とは異なる位置に接触させ、第5動作を実施してもよい。
例えば、皿上清掃装置24が待機姿勢のまま吸引動作を実施する清掃動作を実行してもよい。ここで、上側蓋部5を閉じた状態とすると、散薬分割領域10の上側に、上側蓋部5と散薬分割領域10によって囲まれた空間が形成される。そして、何らかの理由により(何らかの動作の結果)、この空間に分包動作時に分配皿20に対して供給する散薬が舞い上がってしまう可能性がある。すなわち、この清掃動作は、散薬分割領域10の上側の空間に漂う散薬を吸引する清掃動作である。
例えば、先行して皿上清掃装置24で吸引動作を実施し、その後に、皿上清掃装置24を吸引時姿勢へ移行させる動作を実施してもよい。このとき、分配皿20は、吸引動作の実施前に回転させてもよく、吸引動作を実施した後であり、吸引時姿勢へ移行させる動作の前に回転させてもよく、吸引時姿勢へ移行後に回転させてもよい。つまり、これらの3つの動作を実施する順番は適宜変更してもよく、いずれの動作を最初に実施してもよく、残る2つの動作のうちのいずれを2番目に実施してもよい。
なお、第2動作における分配皿20の回転数は、適宜変更してよく、例えば、1周のみ回転させる場合や、2周、3周のような複数周回転させる他、半周だけ回転させたり、1周の3分の1だけ回転させたりしてもよい。すなわち、一周以下の回転であってもよく、所定量だけ回転させればよい。同様に、1周よりも回転量を大きくする場合も、1周半回転させたり、2周と1周の3分の2だけ回転させるといった具合に、n周回転させる動作を実施する場合にnは整数に限らない。
なお、このとき、第4動作と第5動作のそれぞれにおいて、分配皿20を回転させる方向は同方向となっている。つまり、第4動作において、分配皿20を平面視で時計回りに回転させた場合には、第5動作でも分配皿20を平面視で時計回りに回転させる。反対に、第4動作において、分配皿20を平面視で反時計回りに回転させた場合は、第5動作でも分配皿20を平面視で反時計回りとなるように回転させる。
皿下清掃装置145は、図14(a)で示されるように、飛散防止板146と、散薬受皿部材147とが一体に固定されて形成される部材となっている。
散薬受皿部材147は、底板部分と側壁部分を有しており、これらに囲繞された空間である受止用空間148を形成する。つまり、散薬受皿部材147は、有底箱状の部材であり、受止用空間148は、上方が開放され、下方へ向かって窪んだ空間となっている。散薬受皿部材147の底板部分は、下方へ向かって凸となるように湾曲しており、その上面が凹面となっている。
また、受止用空間148には、ブラシ体81が取り付けられており、ブラシ毛(毛束)が上方へ突出した状態となっている。すなわち、散薬受皿部材147の底板部分の上方に、ブラシ体81が取り付けられている。
このとき分配皿20の下面の下方側に散薬受皿部材147の大部分が位置した状態となっている。このことから、ブラシ体81のブラシ毛(毛束)が分配皿20の下面に下方側から接触する。
さらに、飛散防止板146が分配皿20の周方向に沿って延びた状態となっており、飛散防止板146の内側面(分配皿20側の面)と、分配皿20の縁端部分が僅かに間隔を空けて近接配置されている。
また、飛散防止板146と分配皿20の縁端部分の間に形成される空間の下方側にもまた、散薬受皿部材147の一部が位置した状態となっている。
ここで、皿下清掃装置145は、永久磁石によって形成される磁石部材(図示しない)を備えており、この磁石部材を介して載置板部10a(図2参照)に取り付け可能となっている。このため、皿下清掃装置145は、載置板部10aに対する着脱と、取り付け位置の調整が容易に可能となっている。
したがって、分配皿20を回転させる各種動作、すなわち、散薬を1服用分ずつに分割する動作や、散薬を薬剤導入口25に供給する動作を実行中に並行して清掃動作を実施可能となっている。また、この第2清掃動作は、上記した皿上清掃装置24による清掃動作(第3清掃動作)と並行して実施可能となっている。
しかしながら、長期使用時の耐久性や、コスト面、散薬を効率よく除去するといった観点から、接触体をブラシ毛で形成することが好ましい。
すなわち、薬包体搬送装置13の薬包体14の導入口となる部分(図15、図16の右端側)から二次搬送部161へ向かう搬送経路を形成している。
より詳細には、取付用アーム部173の延び方向の一端側は、取付用アーム部173の厚さ方向に延びる軸を回転軸として回動させることで、取付用アーム部173の延び方向の他端側が上下方向へ移動可能な構造となっている。
このことにより、取付用アーム部173の延び方向の他端側と連結する連結ローラ部175もまた、自然状態(外力が加わらない状態)から上方側へ回動可能であり、上方側へ回動した状態から下方側への回動が可能となっている。
すなわち、取付用アーム部173の他端側を自然状態における配置位置から上方へ回動させていくと、取付用アーム部173の一端側の一部が回動規制部177に当接し、それ以上の回動が阻止される。
この第1押さえローラ180に属する2つのローラ本体部は、いずれも発泡樹脂等の弾性変形可能な部材で形成された部材である。以下の第2押さえローラ181、第3押さえローラ182に属するローラ本体部も同様である。
第1押さえローラ180は、動力供給用プーリ174に一体に取り付けられており、動力供給用プーリ174の回転に伴って、第1押さえローラ180のローラ本体部が回転する。
同様に、第2押さえローラ181と第3押さえローラ182は、第2連結アーム186を介して連結されており、それぞれがローラ本体部を回転させた状態を維持しつつ、互いに上下方向に回動自在な状態となっている。
すなわち、第1押さえローラ180と第2押さえローラ181とは互いに動力を伝達可能に連結されており、第2押さえローラ181と第3押さえローラ182もまた、互いに動力を伝達可能に連結されている。
このことから、動力供給用プーリ174の回転に伴って、第1押さえローラ180に属するローラ本体部が回転するとき、第2押さえローラ181、第3押さえローラ182に属するローラ本体部もまた回転する構造となっている。
また、この傾斜面には、上端近傍の一部を欠落させた欠落部171が形成されており、この欠落部171に縦搬送用ベルト部材218(詳しくは後述する)の一部が配された状態となっている。
二次搬送部161では、搬送経路の幅方向における一端側において、蓋部材211が本体部材210に回動可能に連結され、蓋部材211の他端側を本体部材210に対して近接離反することで、開状態と閉状態との切り替えが可能となっている。
本体側挟持部215(挟持部)は、搬送面形成部162の幅方向における端部近傍となる位置にある。
本体側挟持部215は、上方側プーリ216と、下方側プーリ217とを有している。二つのプーリ216,217は、いずれも2連プーリであり、ベルトを懸架する溝が2条設けられており、それぞれに縦搬送用ベルト部材218が懸架されている。
縦搬送用ベルト部材218は、断面形状が円形の丸ベルトである。縦搬送用ベルト部材218の形状は任意であり、四角形、三角形、Vベルト等のいずれであってもよい。いずれにしても縦搬送用ベルト部材218は、幅の狭いベルトである。
この蓋側挟持部220は、上下方向に延びる所定の領域に、複数のローラ部材220a(挟持用ローラ)を取り付けて形成される部分となっている。
複数のローラ部材220aは、いずれも空転ローラであり、上下方向で間隔を空けて並列するように配置されている。ローラ部材220aの軸部の延び方向は、いずれも搬送径路の幅方向の延び方向と同方向となっている。ローラ本体は、ゴム等の適宜な弾性部材で形成されるものとなっている。すなわち、弾性変形可能であるが、上記した連結ローラ部175に属する各ローラ本体部よりも変形し難い部材で形成されている。
ここで、薬包体搬送装置13は、図16で示されるように、動力源たるモータ225(動力生成手段)を備え、ひとつのモータ225によって全ての駆動部分が駆動される。
すなわちモータ225から供給される動力により、一次搬送部160の第1搬送コンベア165、第2搬送コンベア166、押さえローラ部167に属する各ローラと、二次搬送部161の縦搬送用ベルト部材218が回転駆動するものとなっている。
この連動ギア229は、二次搬送部161の下方側プーリ217、第2搬送コンベア166の第2ローラ166bと一体に取り付けられた状態となっている。そのため連動ギア229の回転に伴って第2ローラ166bが回転し、第2搬送コンベア166が稼働する。また下方側プーリ217が回転し、下方側プーリ217と上方側プーリ216の間で縦搬送用ベルト部材218が走行する(図17参照)。
このとき、第2連動用プーリ231は、上記した第1搬送コンベア165の第2ローラ165bと同一の回転軸で回転可能な状態で一体に取り付けられている。このことから、第2連動用プーリ231の回転に伴って第2ローラ165bが回転し、第1搬送コンベア165が稼働する。
このベルト部材によって動力供給用プーリ174が回転する。そして、動力供給用プーリ174の回転に伴って、連結ローラ部175に属する各ローラ本体部が回転する。
まず、搬送対象物である薬包体14について説明する。
本実施形態の薬剤包装装置1では、薬剤導入口25(図2参照)に投入された薬剤(錠剤及び/又は散薬)を1服用分ずつ包装し、これが帯状に繋がった薬包体14(図18参照)を形成し、薬包体搬送装置13へ供給可能な構造となっている。
形成された薬包体14は、図18で示されるように、1服用分ずつの薬剤を収納するための内部空間が形成される袋状の収納領域52と、薬剤が収納されない部分である非収納領域53に区画されている。
薬包体搬送装置13に導入された薬包体14は、図18で示されるように、その少なくとも一部が第1搬送コンベア165のベルト部材(搬送面)上に配された状態となり、そのまま下流側へと搬送されていく。
そして、先行して薬包体搬送装置13に導入された部分から順次、第2搬送コンベア166のベルト部材(搬送面)上へ移動していく。
このことから、連結ローラ部175に属する押さえローラを空転させる構造と比べ、搬送する薬包体14にしわが寄り難い構造となっている。
そして、薬包体14は、上記したように、薬剤が収納される収納領域52と、薬剤が収納されない部分である非収納領域53に区画されるものとなっている。そして、一の収納領域52に複数の錠剤が収納されると、その重なりかたによっては、収納領域52に膨らみ部分が形成されてしまう可能性がある(図19(b)参照)。
この場合、ローラが抵抗となってしまうので、ローラが接触する薬包体14の上側部分よりも、第2搬送コンベア166のベルト部材と接触する薬包体14の下側部分が先行してしまい、薬包体14の表面にしわが発生してしまう可能性がある。
また、下側部分のみが先行してしまうと、薬包体14が通常の搬送時における通常の姿勢を維持できず、よじれてしまったりする可能性がある。そして、このようなよじれは、搬送時のつまりの原因となってしまう。
また、上記したように、連結ローラ部175に属する各ローラが他のローラに対して上下方向に回動可能な状態で取り付けられているので、図19(b)で示されるように、薬包体14の膨らみ部分に応じて、各ローラが上下に移動することとなる。
すなわち各ローラは、その下側を薬包体14の膨らみ部分が通過するとき、その膨らみ部分の大きさに応じて上方(薬包体14の上面から離れる方向)へと移動する。このことからも、各ローラが搬送時に抵抗となりにくく、薬包体14にしわが発生し難い。
このような構造によると、薬包体14に対して搬送方向下流側へ向かう力を効率よく付与することが可能であり、効率的な搬送が可能となる。
そして薬包体14のうち、少なくとも縦シール部53bが搬送ガイド部168に乗り上げた状態となり、縦シール部53bが欠落部171に配された縦搬送用ベルト部材218に接触する。
そのため2つの縦搬送用ベルト部材218の一部と接触した縦シール部53bは、この2つの縦搬送用ベルト部材218の一部と共に上方へ向かって移動していく。そして、ローラ部材220aと、2つの縦搬送用ベルト部材218の間に入り込んでいく。
このとき、2つの縦搬送用ベルト部材218が(本実施形態ではローラ部材220aも)弾性部材で形成されていることから、これらの間に薬包体14が押し込まれることで、薬包体14がこれらの間に入り込む(図21参照)。
すなわち、二次搬送部161は、ローラ部材220aと2つの縦搬送用ベルト部材218によって、薬包体14の非収納領域53を挟持しつつ、上方へ搬送する装置となっている。より詳細には、非収納領域53のうち、上下方向で離れた複数箇所を挟持しつつ上方へ搬送する装置となっている。
そして、二次搬送部161の上端側まで搬送された薬包体14は、二次搬送部161から取出容器15へと供給される(図15、図21等参照)。
セット板開閉ボタン部252は、錠剤供給ユニット11の錠剤手撒部40(図1参照)における所定部分を開閉する際に押下する領域となっている。
錠剤供給開始ボタン部253は、錠剤を対象とした分包動作を開始する際に押下する部分となっている。
例えば、散薬の供給動作を実施していない際には、全ての棒状部分の表示色が通常の色(第1の色)で表示される。さらに、最も供給速度を遅くした際には、並列方向における一端側に位置する一の棒状部分のみが変更後の色(第2の色)で表示され、他の棒状部分が通常の色で表示される。そして、最も供給速度を早くした際には、全ての棒状部分が変更後の色で表示される、といった表示を実施する。
すなわち、指等を棒状部分の並列方向における一端側から他端側へ向かって動かすことで、指等の移動につれて供給速度が上昇していき、指等を反対方向へ動かすことで、指等の移動につれて供給速度が下降していく。
供給速度が最大と最小のいずれでもない場合には、現在の速度を示す部分を基準位置として、基準位置よりも棒状部分の並列方向における一端側となる位置に触れることで、現在の速度から規定値だけ速度が低下する。反対に、他端側となる位置に触れると現在の速度から規定値だけ速度が上昇する(図22(b)では速度上昇操作を示す)。
なお、基準位置から逆側に離れた位置(棒状部分の並列方向においてより一端側に離れた位置)を指等で触れた場合には、速度が変化しないものとなっている。
同様に、基準位置から逆側に離れた位置(棒状部分の並列方向においてより他端側に離れた位置)を指等で触れた場合には、速度が変化しないものとなっている。
以上のように、本実施形態の速度変更部255は、二つの速度変更操作が可能であり、使用者が適宜の速度変更操作を選択して実行可能となっている。
このうち、2つの小蓋部分5b,5cは、薬剤包装装置1に対して分包対象となる散薬を供給する際に開状態とする部分となっており、それぞれ別の散薬供給装置21(図2参照)に対応している。そして、これらを開状態とすると、図1で示されるように、その下方側に位置するホッパ配置領域260を外部に露出した状態とすることができる(図1では小蓋部分5cを開状態とした際の内部の様子を拡大して示す)。
この情報読取装置263は、RFIDタグ(情報記憶手段)に記憶された情報を読み取り可能なものである。すなわち、秤量皿等の散薬を運搬するための容器(図示しない、以下、単に運搬用容器とも称す)に取り付けられたRFIDタグに記憶されている情報の読み取りが可能となっている。
そして、2つのホッパ配置領域260がそれぞれ別の散薬供給装置21に対応していることから、一方のホッパ配置領域260のホッパ261に投入された散薬は、一方の散薬供給装置21から一方の分配皿20に供給される(詳しくは後述する)。また、他方のホッパ配置領域260のホッパ261に投入された散薬は、他方の散薬供給装置21から他方の分配皿20に供給される。
そして、この情報読取動作により、運搬用容器に収容されている散薬に関する情報の読み取りが可能であり、これから所定の散薬を供給しようとする分配皿20が正しいか否かを判別する判別動作を実施可能となっている。
この報知動作は、操作表示部3にメッセージや画像を表示する動作であってもよく、スピーカ装置等を設け、音声を流す等の動作であってもよく、これらの双方を実施する動作であってもよい。
したがって、情報読取動作の実施後、これから散薬が供給される分配皿20と、この分配皿20で分包動作を実施する際に稼働する機器を、分包動作実施前の待機状態へ移行させる動作を実施してもよい。例えば、操作表示部3において、分包動作を開始する処方情報と、情報読取装置263に対応する分配皿20への動作指示を取得したことを示す情報を表示させることが考えられる。そして、各機器が待機状態であるとき、必要に応じて、これらの機器が分包動作の実施前に行う予備動作を実施してもよい。
さらに、情報読取動作を実施した後、これから散薬が供給される分配皿20や、この分配皿20に対応付けられた掻出装置22を清掃対象とした清掃動作(上述の清掃動作)を実施してもよい。
また、側壁部260bに情報読取装置263を設け、運搬用容器にRFIDタグを設けたが、側壁部260bにRFIDタグを設け、運搬用容器に情報読取装置を設けてもよい。すなわち、ホッパ配置領域260に隣接する部分と、運搬用容器のいずれか一方に情報読取装置263を設け、他方にRFIDタグを設けてもよい。
散薬供給装置21は、ホッパ261の下側に配置される供給用トラフ270(トラフ部材)と加振装置(振動印加装置)を備えた構造となっている。そして、加振装置が稼働することで供給用トラフ270が振動する構造となっている。なお、加振装置は装置内に設けた湿度計(図示せず)の値に応じて振動回数を制御することが好ましい。
ホッパ261に散薬が投入されると、散薬が供給用トラフ270の上へ落下する。そして、供給用トラフ270が振動することで、散薬が供給用トラフ270の上を供給口部282(詳しくは後述する)側へ移動していき、供給口部282から分配皿20の散薬投入溝20aへ落下する。
具体的に説明すると、散薬供給装置21は、図24で示されるように、供給装置本体部21aと、供給装置蓋部21bを備えた構造となっている。
そして、供給装置本体部21aは、供給用トラフ270(図23参照)を載置するための受皿載置部271と、ロック機構部272(第1本体側係合部)を有する。
その一方、供給装置蓋部21bは、図23、図24で示されるように、供給装置本体部21aに対して回動可能に取り付けられており、供給口部282寄りに位置する端部側を上方へ移動させることで、閉状態から開状態へ移行させることが可能となる。
そして、図24で示されるように、供給装置蓋部21bを開状態とすることで、ロック機構部272が外部に露出した状態となる。
つまり供給装置蓋部21bを開状態とし、ロック機構部272をロック解除状態とすることで、供給用トラフ270が受皿載置部271に対して取り外し可能な状態となる。
このことにつき、以下でさらに詳細に説明する。
そして、受皿本体部275は、平面視形状が略長方形状となる受皿底板部280と、受皿底板部280の縁端から上方へ突出するように形成される受皿側壁部281を備えた構造となっている。受皿本体部275の先端部は供給口部282となっている。
受皿底板部280の上面には、長手方向の散薬の流れ方向における下流端部寄りの部分に、隆起部280aが複数(本実施形態では3つ)形成されている。
また、受皿底板部280の下面のうち、散薬の流れ方向における上流寄りの部分が、固定用部材276を固定するための部分となっている。
なお、以下の説明において、散薬の流れ方向における上流側、下流側を単に上流側、下流側とも称す。
固定板部276aは、供給用トラフ270の長手方向に延びる板状部分であり、長手方向の一端側となる下流端側では、短手方向の長さが短くなっている。
掛止片部276bは、固定板部276aの下流端側の一部を上流側へ折り返した形状となっている。すなわち、固定板部276aの下流端側と連続する部分と、下流側へ向かって丸みを帯びて凸となるように湾曲しつつ延びる部分と、固定板部276aの下流端側から上流側へ延びる部分とを有している。
すなわち、ロック片形成部276cは、上方上流側(上方であって固定板部276aの長手方向における外側)へ向かって、斜め方向に突出する板状部分となっている。
ロック片形成部276cの上端側の部分は、下端側の部分に比べ、短手方向(幅方向であって突出方向及び厚さ方向に直交する方向)の長さが短くなっている。
そして、ロック片形成部276cの上端側の部分には、掛止片挿入孔283(第1トラフ側係合部)が形成されている。この掛止片挿入孔283は、ロック片形成部276cを厚さ方向に貫通し、開口形状が四角形状となる貫通孔となっている。
受皿載置部271は、図24で示されるように、供給用トラフ270を載置するための載置台形成板部271aと、ロック機構部272を取り付けるための機構取付板部271bを備えた形状となっている。
掛止用孔284は、載置台形成板部271aを厚さ方向に貫通する孔であり、平面視形状が略凹字状となる開口を有している。
機構取付板部271bは、載置台形成板部271aの上流端部と連続する平板状の部分であり、この上流端部から斜め下方へ突出する部分となっている。機構取付板部271bの上面は、載置台形成板部271aの上面に対して傾斜する傾斜面となっている。
ロック機構部272は、上記した中間連結部291と、掛止片形成部292をリンクとするトグル機構であり、図26のように中間連結部291を回動させると、取付片形成部290が倍力されて移動する。
本実施形態では、中間連結部291は、摺動片部301と、バネ部材302(弾性部材)を備えた構造となっている。摺動片部301は、前後方向に移動可能な状態で取り付けられており、摺動片部301が前方側へ移動したとき、摺動片部301がバネ部材302によって常時後方側に付勢される構造となっている。
部材収納空間313は、中間連結部291、掛止片形成部292の略全体を収納可能な空間であり、上方、前方、左右方向両端を囲まれた空間となっている。
さらに、掛止片形成部292の前方側には、掛止突起315が形成されている。
掛止突起315は、掛止片形成部292の前方に位置する立壁状の下端に形成される部分であり、少なくとも一部が後方へ突出する形状の突起となっている。
本実施形態では、ロック機構部272(第1本体側係合部)と掛止片挿入孔283(第1トラフ側係合部)によって係合構造部278が構成されている。
図26(a)で示されるように、掛止用孔284に掛止片部276bを上方から挿通する。そして、供給用トラフ270を後方側へ移動させて掛止用孔284の縁端部分に掛止片部276bを掛止する。
この状態において、図27(a)で示されるように、掛止片形成部292を固定用部材276に近接する方向へ移動させていき、図27(b)で示されるように、掛止片形成部292をロック片形成部276cの上方から近接させ、掛止突起315をロック片形成部276cと係合させる。
そして図27(c)で示されるように、掛止片形成部292を押し込んで姿勢を変更し、ロック機構部272を係合時姿勢(図27(c)で示される状態)へと移行させる。
この状態では、掛止片形成部292が常時後方側へ付勢された状態となる。すなわち、掛止片形成部292は、掛止片挿入孔283に掛止突起315が挿通された状態において、常時下側後方へ付勢された状態となる。このように、ロック機構部272を係合時姿勢へと移行させることで、供給用トラフ270がロックされた状態となる。
以上のように、本実施形態の散薬供給装置21では、図28で示されるように、掛止突起315と掛止片挿入孔283によって一の係合部(第1係合部)を形成している。さらに、掛止片部276bと掛止用孔284が他の一の係合部(第2係合部)を形成している。このように供給用トラフ270は、受皿本体部275の後方側と、受皿本体部275の前方側とで、供給装置本体部21a側の部材と係合している。
すなわち、掛止片形成部292が係合解除させる際に移動させる方向とは逆向きとなる方向に付勢されていることから、掛止片形成部292から加わる力により、供給用トラフ270の全体もまた、上流側(図27(c)の左側)であって下方側へ常時引っ張られた状態となっている。
このことにより、供給用トラフ270の受皿載置部271への強固な取り付けが可能となる。すなわち、振動を受けても不意に外れたりせず、取り付けられた状態を維持できる構造となっている。なお、供給用トラフ270と受皿載置部271を別体とし、取り外し可能な構造とすることで、供給用トラフ270の清掃が容易に実施可能となる。
このため、供給用トラフ270が受皿載置部271に取り付けられたとき、少なくとも突起部286の周辺において、固定板部276aの下面と、載置台形成板部271aの上面の間に隙間が形成されることとなる。
このように、固定板部276aの下面と載置台形成板部271aの上面とを全域に亘って面接触させない構造とすると、供給用トラフ270を振動させたときの騒音の発生を抑制できる。また、供給用トラフ270の取り付け時において、固定板部276aと載置台形成板部271aの間に小さな異物が入り込んでも、供給用トラフ270の振動時に、これらによって異物が強固に挟み込まれた状態が維持されない構造とすることができる。つまり、異物が強固に挟み込まれたまま振動することに起因する振動の変化(規定の振動で振動させることへの悪影響)を防止できる。
ここで、供給装置蓋部21bには、図23で示されるように、振動時におけるホッパ261の意図しない移動を阻止するためのホッパ移動規制部287を備えた構造となっている。
第1移動規制部295は、供給装置蓋部21bの上側部分(供給装置蓋部21bを閉じた状態の上側部分)から外側(同様に閉じた状態での上方)へ隆起する隆起部分となっている。また、その天面部分は湾曲面となっている。
この第1移動規制部295は、ホッパ261の一部(本実施形態ではホッパ261の側面から外側へ突出する突起部分に形成された欠落部)と係合する部分となっている。すなわち、ホッパ261の供給口部282側への移動(取り付け時における供給用トラフ270の長手方向成分を含む方向への移動)を規制する部分となっている。
より具体的には、2つの第2移動規制部296が散薬の流れ方向と交わる(直交する)方向で離間対向するように並列配置されており、それぞれが供給口部282側へ向かって延びている。そして、2つの第2移動規制部296の間にホッパ261が取り付けられる構造となっており、ホッパ261が取り付けられたとき、それぞれの第2移動規制部296は、ホッパ261の異なる側面に接触する構造となっている。
すなわち、第2移動規制部296は、供給用トラフ270の幅方向成分を含む方向へのホッパ261の移動を規制する部分となっている。
このことから、仮に第2移動規制部296の上側に、上方から落下した散薬が滞留した場合であっても第2移動規制部296の上の散薬が供給用トラフ270に落下しない構造となっている。
例えば、受皿本体部275の一部(例えば、上流側に位置する受皿側壁部281の一部)に上方へ突出する突起部分を設け、掛止片挿入孔を設ける構造であっても構わない。
また、固定用部材276に掛止片挿入孔283を直接形成する構造に替わって、固定用部材276に連結用の部材(例えば、板状の部材)を固定し、この連結用の部材に掛止片挿入孔を形成してもよい。すなわち、ロック時において、供給用トラフ270に他部材を介して掛止突起315からの力が加わる構造であってもよい。
掛止片部276bに替わって、下方側へ突出する板状部分を設け、この板状部分に受け部となる貫通孔を設けてもよい。この場合、掛止用孔284の開口縁に突起部分を設けた上で、この突起部分を板状部分の貫通孔に挿通して係合させる構造としてもよい。
すなわち、供給用トラフ270側に受け部を設け、受皿載置部271側に掛止片を設けてもよい。
上記した実施形態では、受皿載置部271の一部にロック機構部272を設けたが、本発明はこれに限るものではない。ロック機構部272を受皿載置部271に取り付けず、供給装置本体部21aの他の部分に直接取り付けてもよい。
そして、前記連結体は、弾性部材を備え、前記弾性部材の弾性復元力により、前記第1構成体に所定方向へ向かう力が作用し、前記第1構成体を介して前記トラフ部材に力が加わる。
さらに、前記トラフ部材の上方にホッパ部材が配されるものであり、前記散薬供給装置は、前記ホッパ部材の移動を規制するホッパ移動規制部を備えており、前記ホッパ移動規制部は、前記トラフ部材における散薬の流れ方向と交わる方向への移動を規制する交差方向規制部を含むものであり、前記交差方向規制部は、平面視において、前記トラフ部材と重ならない位置にある。
錠剤カセット棚350は、複数の錠剤容器360を保持する容器取付部361と、容器取付部361の下方側に位置する錠剤供給装置362(錠剤搬送装置)を備えた構造となっている。
本実施形態の錠剤カセット棚350では、異なる種類(2種)の錠剤容器360を保持している。
薬棚付包装装置351では、錠剤供給装置362の手前側の一部が、薬剤包装装置1の背面側に形成される連結口部(図示しない)に挿通された状態となる。さらに、錠剤供給装置362の錠剤押出経路484(詳しくは後述する)の前端側が、錠剤供給ユニット11の一部である錠剤搬送路41(図3参照)の後端側と連結され、一連の流路を形成する。
以下、錠剤供給装置362について詳細に説明する。
したがって錠剤供給装置362は、横に延びた形状の錠剤受止部365(導入部)と、同じく横に延びた形状の横搬送部366(一次搬送部)と、縦に延びた形状の錠剤押出部368(二次搬送部)が縦に積み重ねられた3段積み構造となっている。
最上段の錠剤受止部365は、上方から落下してきた錠剤を受け止めるための部分であり、錠剤供給装置362の全体において、錠剤の導入部として機能する部分である。
この錠剤受止部365は、左右方向(錠剤カセット棚350の幅方向)における一端側に位置する片側錠剤受止部365aと、他端側に位置する他方側錠剤受止部365bを備えた構造となっている。
詳細には、3つの錠剤導入空間370a,370b,370cが間隔を空けて並列するように設けられており、これらの間に連結部材配置部371と、仕切部材372とが位置している。つまり、3つの錠剤導入空間370は、左右方向に延びる空間を連結部材配置部371と仕切部材372で分断し、複数の空間としたものである。
連結部材配置部371は、各種部材を配置する空間となっている。仕切部材372は、上側に位置する平板状の天板部と、左右方向の両端にそれぞれ位置する2つの立板状部を一体に形成した部材である。
3つの錠剤導入空間370は、いずれも上下のそれぞれで外部と連通する空間であり、上側に錠剤の導入口となる開口面を有している。そして、図31に示す回動板部384(可動受止部材)が回動することで、下方側が閉塞された状態と、下方側が外部に開放された状態とを切り替え可能となっている。
片側錠剤受止部365aでは、モータ378が稼働し、モータ378の軸が軸回り(周方向)の一方側に回転し続けると、回動板部384が揺動する構造となっている。つまり、モータ378を逆回転させることなく、回動板部384を揺動させることが可能な構造となっている。
このことから、片側錠剤受止部365aでは、図32で示されるように、回動板部384によって錠剤導入空間370の下方側を閉塞した錠剤受止姿勢(図32(a)参照)と、錠剤排出姿勢(図32(b)参照)との間での切り替えが可能となっている。なお、錠剤排出姿勢では、錠剤導入空間370の下方側がさらに下方側の空間と連通した状態となる。
つまり、錠剤導入空間370の下方側に位置し、外部と連なる部分が、外部へ錠剤を排出するための排出口部となる。
ここで、回動板部384は、図32(a)で示されるように、錠剤受止姿勢時において、水平面に対して傾斜し、前方側へ向かって下り勾配となる傾斜面となる部分を有している。そして、この部分が錠剤の排出口となる部分の上方に位置した状態となっており、片側錠剤受止部365aに供給された錠剤を受け止める部分となっている。すなわち、この回動板部384の上に落下した錠剤は、そのまま傾斜面上を滑り落ちていき、下方側に集められた状態となる。
3つの錠剤導入空間370のうち、所定の2つの錠剤導入空間370a,370bに導入された錠剤は、中間段にある横搬送部366の一方へ供給され、横方向に押し移動されて落下経路形成部367に供給されて最下段の錠剤押出部368(二次搬送部)に導入される。
他の一の錠剤導入空間370cに導入された錠剤は、中間段の横搬送部366を経ずに直接、落下経路形成部367に落下し最下段の錠剤押出部368(二次搬送部)に導入される。
他方側錠剤受止部365bは、片側錠剤受止部365aと基本的な構造が同一であるため、詳細な説明を省略する。なお、この他方側錠剤受止部365bに導入された錠剤は、もう一方の横搬送部366へ供給されることとなる。
二つの横搬送部366は同一構造であるから、一方についてのみ説明する。横搬送部366は、図33で示されるように、薬剤受止溝部410(受止部)と、車輪走行部411と、ガイド配置部412と、下側箱部413とを備えた構造となっている。
より具体的には、図面手前から順に車輪走行部411、薬剤受止溝部410、ガイド配置部412が並列しており、これらが一体的に形成されている。そして、これらの下方側となる位置に下側箱部413が配されている。
そして、薬剤受止溝部410の長手方向の一端側に位置する端部(図33の手前側の端部)には、内外を連通する開口部分である錠剤排出口部418が形成されている。この錠剤排出口部418が形成される端部は、錠剤供給装置362の左右方向における中心側に位置する端部(図30等参照)である。中間段には直線状に2基の横搬送部366が配されており、錠剤排出口部418は2基の横搬送部366の対向部にある。
錠剤押出片部438を移動させる機構は、図34のようであり、レール部材453と摺動子454によって構成される直線ガイド部材452と、モータ445によって走行するベルト機構446及び車輪部451を備えている。
錠剤押出片部438は、直線ガイド部材452の摺動子454に接続されており、直線方向にのみ自由度を有する。また錠剤押出片部438は、ベルト機構446のベルトに他部材を介して間接的に接続されており、ベルトの走行に応じて薬剤受止溝部410内を直線移動する。車輪部451は、錠剤押出片部438の荷重を支持するものである。
すなわち、錠剤押出片部438を薬剤受止溝部410の長手方向の一端側であり、錠剤排出口部418から離れた位置の端部側で待機させ、上記した錠剤受止部365から薬剤受止溝部410の内側空間に錠剤を供給する(落下させる)。
その後、錠剤押出片部438を錠剤排出口部418の近傍まで薬剤受止溝部410の長手方向に沿って移動させ、錠剤が錠剤排出口部418から外部に押し出される。
2つの規制板片460a,460bは、それぞれの上面が、左右方向の中心側に向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。そして、その傾斜面の下端部同士の間の下方側に、錠剤押出部368の錠剤導入口480aが位置している。つまり、2つの規制板片460a,460bの一部同士が最も近接する部分では、2つの規制板片460a,460bの間に上方側と下方側を連通する空隙が形成され、この空隙の下方側に錠剤導入口480aが位置している。
第2落下規制板461の形状も第1落下規制板460と略同様の形状である。
最下段の錠剤押出部368は、図36で示されるように、導入口形成部470と、押出経路形成部473を備えている。そして、図36で示されるように、押出経路形成部473の内部に供給された錠剤を搬送するための錠剤搬送装置474を備えたものとなっている。
押出経路形成部473は、内部に前後方向に延びる空間である錠剤押出経路484が形成されている。
この錠剤押出経路484は、前端側に内外を連通する開口部分である錠剤搬出口部484aを有している。
押出経路形成部473には錠剤搬送装置474が内蔵されている。
錠剤搬送装置474は、図36で示されるように、上側受台部490と、その下方側に位置する搬送体部491を備えた構造となっている。搬送体部491は図示しない駆動装置によって、錠剤押出経路484内を直線移動する。
上側受台部490は、図示しない係合部によって搬送体部491と係合し、一定の位置までは搬送体部491に追従して直線移動するが、一定の位置から先は両者の係合がとけ、上側受台部490はその位置に止まり、搬送体部491だけが走行する。
そして、上側受台部490は、図示しない動力源に常時前側へ押圧された構造となっており、搬送体部491は、図示しない駆動装置(搬送体動力部)と連結された状態となっている。
搬送体部491は、錠剤を搬送するための部分であり、図36で示されるように、その一部に、天面から底面までを貫通する収納用孔520が形成されている。
錠剤押出部368は、1服用分の錠剤を搬送する第1搬送動作と、1服用分ずつ供給される複数包分の錠剤をその都度搬送していく第2搬送動作が実行可能となっている。
第1搬送動作では、錠剤搬送装置474は、図37(a)で示されるように、上側受台部490と搬送体部491とが共に後方側に位置する第1待機姿勢で待機する。なお、この第1待機姿勢では、第1錠剤供給用孔480、錠剤落下孔510、収納用孔520が一連の連通孔を形成する。
そして、第1待機姿勢において、錠剤が収納位置に収納された状態から、図示しないモータを稼働させることにより、搬送体部491を前方へ移動させる。このとき、上側受台部490は、搬送体部491の移動に伴って上側受台部490もまた前方へ移動する。
そして、搬送体部491が前方側へ移動していくと、搬送体部491の前側部分が錠剤搬出口部484aよりもさらに前方へ位置した状態となる(図37(c)参照)。このとき、収納用孔520の下側開口の全域が、押出経路形成部473の底板部分よりも前方側に位置した状態となる。このことから、収納用孔520の内側に位置する錠剤が下方側へ落下し、錠剤押出部368から錠剤搬送路41(図3参照)に錠剤が供給される。
第2搬送動作においても、錠剤搬送装置474が第1待機姿勢で待機し、最初に供給される1包目の錠剤が収納用孔520の内側に収納された後、搬送を開始する。そして、上記と同様の手順で搬送していき、図37(b)で示されるように、上側受台部490が最も前方まで移動した状態となる。
具体的に説明すると、搬送体部491は、上記と同様に前方側へ移動していき、先行して供給された1包目の錠剤を前方側へ搬送する。すなわち、搬送体部491の前側部分が錠剤搬出口部484aよりもさらに前方へ位置した状態となる(図37(c)参照)まで移動し、錠剤搬送路41(図3参照)に1包目の錠剤を供給する。
この後、搬送体部491を後方側へと移動させていき、上側受台部490に前方側から接触させることで、再び搬送体部491と上側受台部490が接触した状態となる(図37(b)参照)。
そして、搬送体部491が上側受台部490と再び接触した後、さらに後方側へ移動することで、搬送体部491に後方側に押圧された上側受台部490もまた、後方側へ移動する。すなわち、搬送体部491と上側受台部490が接触した状態を維持しつつ後方側へと移動していく。
すなわち、第1錠剤供給用孔480の内部下端側であって受板部500の上に供給された2包目の錠剤は、受板部500が後方側へと移動することで、錠剤落下孔510の上側開口部分に導入される。そして、第1錠剤供給用孔480から下方側へと落下する。
そして、上記と同様の手順により、第1待機姿勢において収納用孔520の内側に収納された2包目の錠剤を搬送する。なお、3包目以降の錠剤が供給される場合、すなわち、後続の錠剤が供給される場合についても、同様の手順で順次搬送していく。
このことから、錠剤押出部368で搬送動作を実施する際、処方によっては、横搬送部366を通過しない錠剤が錠剤押出部368に供給された後、横搬送部366を通過する錠剤が錠剤押出部368に供給されるまで待機し、搬送動作を実施する。
これに対し、全ての錠剤が横搬送部366を通過しない場合、錠剤押出部368に錠剤が供給された後、このような待機動作を実施せず、搬送動作を実施する。
例えば、ローラコンベア、ベルトコンベア等の小型のコンベア装置を備えた一次搬送部とし、このコンベア装置を稼働させて錠剤を搬送してもよい。
また、薬剤受止溝部410に替わって、底部分に排出口側へ向かって傾斜する傾斜面を有する受止部を形成してもよい。そして、この傾斜面を振動させる機構をさらに設け、傾斜面に落下した錠剤を振動により移動させ、搬送する構造としてもよい。
例えば、薬包体搬送装置13を設けずに、装置本体2側から薬包体搬送装置13側へ薬包体14を排出させる排出口の下方側に、箱状の取出容器(図示しない)を設置する構造としてもよい。
この場合、取出容器(図示しない)の下面に車輪部材を設け、使用者が手で押すことで走行可能な取出容器としてもよい。
さらには、取出容器の側面に永久磁石によって形成される磁石部材を取り付け、この取出容器の側面と装置本体2の壁面とを密着させることで、取出容器を装置本体2に吸着させる構造としてもよい。
このとき、上側蓋部5を閉じた状態(図1参照)とすると、ホース部材575の一部が散薬分割領域10の上方に位置する(図示しない)。
具体的に説明すると、ホース部材575の一部が分配皿20から上方に離れた位置に配された状態となる(図示しない)。
具体的には、この散薬遮蔽板部580は、支持枠部581と、遮蔽板部本体582を備えた構造となっており、支持枠部581の底板部581a(詳しくは後述する)に遮蔽板部本体582を載置して形成される部分である。
2つの側壁部581bと前壁部581cは、いずれも底板部581aの縁端部分から上方に突出する立壁状部分である。
具体的には、ケース部材595は、大別して、ギア収納部595aと、ブラシ収納部595bと、連結筒部595cが一体に形成された箱状の部材となっている。
つまり、回転ブラシ本体141を回転させたとき、立壁部600bの内周面(内側面)とブラシ毛(毛束)が接触するのに対し、上側壁部600aと下側壁部600cの前方側部分では、周壁部600の内周面とブラシ毛とが接触しない構造となっている。
つまり、上側壁部600aと下側壁部600cでは、いずれも同中心位置から内周面までの距離がL1よりも長い。
また、立壁部600bでは、同中心位置から立壁部600bの内周面(内側面)までの距離がL1よりも短くなっている。
続いて、ブラシ毛が立壁部600bと接触しつつ移動する。このとき、ブラシ毛は、立壁部600bに押し当てられ、先端側周辺の部分が折れ曲がった状態のまま上方へ移動する。つまり、ブラシ毛の先端部分が立壁部600bに擦り付けられることとなる。
そして、ブラシ毛が上側壁部600aの内周面と接触せず前方側へ移動する。
ここで、導入用ホッパは、図40(a)で示されるホッパ部材630であってもよい。
そして、取付用突起部635の底面の中心部分及びその周辺に、散薬通過孔633の下側の開口が位置した状態となっている。つまり、散薬導入口636の内周面と接触する取付用突起部635の外側側面と、散薬通過孔633の下側の開口の間に平板状部分が位置している。
すなわち、取付用突起部635の側壁部分と散薬通過孔633の周辺部分の間に隙間が形成されるような構造とは異なり、散薬が隙間に嵌り込んだりせず、散薬を確実に下方側へ落下させることができる。なお、取付用突起部635を散薬導入口636の内側に挿入(嵌入)可能な大きさとはせず、散薬導入口636に挿入不可能な幅(太さ)を有するものとしてもよい。すなわち、取付用突起部635の底面の面積と散薬通過孔633の下側開口の開口面積の合計(底部分において外周縁に囲まれた部分の面積)が、散薬導入口636の開口面積よりも大きくなるように形成してもよい。この場合、取付用突起部635bの底面に散薬導入口636の周縁部分を当接させ、散薬通過孔633と散薬導入口636とを連通させてもよい。
例えば、図41で示されるように、突出端側の部分を折り返すように湾曲させたロック形成片部650を形成してもよい。
このとき、上記したロック片形成部276cの構造では、掛止突起315を掛止片挿入孔283に挿入していないにも関わらず、使用者が掛止突起315を挿入したものと思い込み、これらが係合していない状態で分包動作を実施してしまう可能性があった。
つまり、掛止片形成部292をロック形成片部650に覆い被せ、掛止突起315を掛止片挿入孔283に挿入せず、掛止片挿入孔283の上側に位置させた場合、掛止突起315がロック形成片部650の上側に形成される湾曲面と接触することとなる。そして、掛止突起315は、湾曲面上を滑るように移動した後、図41(b)で示されるように、湾曲面のうちで上流側よりの部分に載置された状態となる。このことから、使用者が上方側から目視したとき、掛止突起315と掛止片挿入孔283が係合していないことが即座に判別可能となる。
そして、外部のデバイス(携帯電話、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型PC、他の調剤用機器)と内蔵される制御装置とを互いに通信網を介してデータ(信号)を送受信可能な状態とし、薬剤提供業務支援システムを構築可能となっている。
なお、上記した制御装置と、上記デバイスの携帯電話、PC、タブレット型PC等は、CPU等の演算処理装置で構成される演算手段、メモリやハードディスク等の記憶媒体で構成される情報記憶手段を備えた構造となっている。さらに、データ(信号)を外部と送受信するためのインターフェース回路等によって構成される信号送受信手段を備えた構造となっている。
さらに、上記した患者に関する情報には、患者ID、漢字や仮名文字で表される患者名、生年月日、住所、電話番号等のデータが含まれていてもよい。
また、上記した処方された薬剤を特定する情報には、薬剤ID、薬剤名、収納される錠剤容器360を特定する情報(カセットNоや容器ID等)、投与開始日(調剤日)、投与日数、投与量(使用量)、提供された包数等のデータが含まれていてもよい。また、薬剤の提供元を特定するためのデータ(機関名、施設名、部門名等であり、例えば、医療機関名、診療科名等)が含まれていてもよい。
さらに、その処方に基づいて、すでに薬棚付包装装置351で分包動作を実施したか否かを特定する情報が含まれていてもよい。
そして、上記した服用時期に関する情報は、提供された薬剤を朝、昼、夜のいずれに服用するかを特定する情報である。
それぞれの錠剤落下経路660は、周壁に囲まれて上下方向に延びる空間を形成しており、それぞれ異なる錠剤容器360の列に対応している。そして、対応する錠剤容器360の列に属する1以上の錠剤容器360から供給される錠剤が落下するための経路を形成している。
この落下規制部662は、傾斜した姿勢で取り付けられる板状の部材であり、その上面は、左右方向における端部側から中央側に向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。そして、落下規制部662は、上面の上端側の部分が左右方向における端部よりの位置に配されている。つまり、落下規制部662は、錠剤落下経路660b,660jの内部空間又は下方に位置する空間(図42では下方に位置する空間)であり、錠剤が落下する空間を斜め方向に横切るように延びている。
このことから、錠剤落下経路660b,660jを落下した錠剤が落下規制部662の上に落下すると、その移動方向が変更され、より左右方向の中心よりの位置に落下することとなる。
対して、中央の錠剤落下経路660fよりも左右方向における一方側に位置する複数の錠剤落下経路660(錠剤落下経路660a乃至錠剤落下経路660e)のいずれかを経て錠剤供給装置362に導入された錠剤は、一方の横搬送部366に導入される。
さらに、中央の錠剤落下経路660fよりも左右方向における他方側に位置する複数の錠剤落下経路660(錠剤落下経路660g乃至錠剤落下経路660k)のいずれかを経て錠剤供給装置362に導入された錠剤は、他方の横搬送部366に導入される。
具体的に説明すると、左右方向の一方端側(図42における右側)に位置する横搬送部366では、最も左右方向の一方端側に位置する錠剤落下経路660aから供給される錠剤の落下位置よりも、さらに左右方向の一方端側の位置を基準待機位置としている。
そして、錠剤押出片部438が基準待機位置で待機した状態で錠剤を落下させた後、錠剤押出片部438を左右方向の中央側に移動させ、錠剤を押圧する動作が可能となっている。
なお、左右方向の他方端側(図42における左側)に位置する横搬送部366については、基本的な構造がこの一方端側に位置する横搬送部366と同様であるため、重複する詳細な説明を省略する。
すなわち、処方データと、それぞれの錠剤容器360に取り付けられたRFIDタグに記憶されたデータに基づいて、行列状に並列配置される複数の錠剤容器360から供給する錠剤が収納された錠剤容器360を特定する。さらに、この供給する錠剤が収納される錠剤容器360が、容器取付部361のどの位置に配置されているかを特定する。
ここで、このRFIDに記憶された情報は、容器特定動作の開始前に制御装置が参照し、制御装置の記憶手段に記憶してもよい。この場合、処方データと制御装置に記憶されたデータに基づいて容器特定動作を実施してもよい。また、処方データを作成する際、RFIDに記憶された情報を参照し、処方された錠剤(錠剤名等)とこの錠剤が収納される錠剤容器360を特定する情報とを関連付け、これらの双方を含む処方データを作成してもよい。この場合、処方データのみを参照して容器特定動作を実施してもよい。
具体的に説明すると、例えば、図42の右側に位置する横搬送部366では、右端側が錠剤押出片部438の押し出し動作における移動方向で上流側であり、左端側が下流側となる。すなわち、最も上流側に位置する錠剤落下経路660aが、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660となる。
反対に、図42の左側に位置するもう一方の横搬送部366では、左端側が錠剤押出片部438の移動方向で上流側であり、右端側が下流側となる。すなわち、最も上流側に位置する錠剤落下経路660kが、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660となる。つまり、落下経路形成部367を挟んだ両側で、錠剤押出片部438の押し出し動作における移動方向が逆向きとなり、錠剤が押し出される落下経路形成部367側が移動方向の下流側となる。
例えば、図42(a)のように、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660aから横搬送部366に錠剤を供給するのであれば、基準待機位置が錠剤押出片部438の待機位置となる。
すなわち、横搬送部366に供給する錠剤を通過させる錠剤落下経路660のうち、最も左右方向における端部側(錠剤押出片部438の移動方向で上流側)に位置する錠剤落下経路660cが特定される。そして、特定された錠剤落下経路660cよりも左右方向における端部側であり、基準待機位置よりも左右方向における中央側となる位置が錠剤押出片部438の待機位置(変更待機位置)となる。
すなわち、左右方向で最も端部側に位置する錠剤落下経路660aから錠剤が供給されるか否かを判別し、判別の結果に基づいて錠剤押出片部438の待機位置を決定する動作を実施する。そして、錠剤押出片部438を決定した待機位置で待機させた後、錠剤を押し動かす動作を実施する。
例えば、変更待機位置は、錠剤落下経路660b乃至錠剤落下経路660eのそれぞれよりもやや左右方向における端部側となる位置としてもよい。この場合、横搬送部366に供給する錠剤を通過させる錠剤落下経路660のうちで最も左右方向における端部側に位置するものを最上流側流路としたとき、最上流側流路よりも左右方向でやや端部側となる位置を変更待機位置とする。すなわち、左右方向で最も中央側に位置する錠剤落下経路660eが最上流側流路であるときは、この錠剤落下経路660eよりも左右方向でやや端部側となる変更待機位置とする。同様に、左右方向で中央側から2番目に位置する錠剤落下経路660dが最上流側流路であるとき、この錠剤落下経路660dよりも左右方向でやや端部側が変更待機位置となり、3番目以降についても同様となる。
例えば、変更待機位置は、特定の錠剤落下経路660cよりも左右方向における端部側となる位置としてもよい。この場合、上記の最上流側流路が特定の錠剤落下経路660cである場合と、特定の錠剤落下経路660cよりも左右方向で中央側に位置する錠剤落下経路660(錠剤落下経路660d,660e)である場合は、錠剤押出片部438が変更待機位置で待機する。対して、最上流側流路が錠剤落下経路660cよりも左右方向で端部側に位置する錠剤落下経路660(錠剤落下経路660a,660b)である場合は、錠剤押出片部438が基準待機位置で待機する。
また、上記の例では、錠剤落下経路660b,660jに落下規制部662を設けた例について説明したが、これに限らず、他の錠剤落下経路660に落下規制部662を適宜設けてもよい。すなわち、いずれの錠剤落下経路660に落下規制部662を設けてもよく、いずれの錠剤落下経路660に落下規制部662を設けないものとしてもよい。そして、変更待機位置は、落下規制部662の最下端付近よりも上流側となる位置であってもよい。なお、この落下規制部662を設けた位置を基準として、錠剤受止部365を区画してもよい。つまり、上記した連結部材配置部371や仕切部材372が形成される位置は、落下規制部662の鉛直方向上側となる位置から左右方向でずれた位置としてもよい。
例えば、所定の患者を対象に処方された薬剤のうち、朝に服用する薬剤と、昼に服用する薬剤と、夜に服用する薬剤を薬棚付包装装置351で順次分包していく動作を実施するとき、それぞれの分包動作で待機位置決定動作を伴う錠剤の搬送動作を実施してもよい。すなわち、錠剤を分包する分包動作を実施する毎に待機位置決定動作を伴う錠剤の搬送動作を実施してもよい。
すなわち、一つの処方を対象とした動作で朝、昼、夜に服用する薬剤をそれぞれ別途分包する場合のように、複数の分包動作を実施する場合、複数の分包動作で分包する全ての錠剤を対象として上記の最上流側流路を特定する動作を実施する。そして、特定した最上流側流路に基づいて錠剤押出片部438の待機位置を決定する。その上で、分包動作を順次実施していくとき、それぞれの動作で押し出し動作前の錠剤押出片部438の待機位置を決定した同一の位置にできる。つまり、複数の分包動作を対象として待機位置決定動作を実施し、予め実施した待機位置決定動作の結果に基づいて複数回の錠剤の搬送動作を実施してもよい。
ここで、錠剤搬送装置474を前方(図36の右側)へ移動させ、錠剤を薬剤包装装置1側へ搬送する際、錠剤搬送装置474を高速で移動させた後、低速で移動させることが好ましい。すなわち、錠剤搬送装置474を規定位置で確実に停止させるため、移動開始から所定時間経過した錠剤搬送装置474の速度(所定距離だけ移動した錠剤搬送装置474の速度)を移動開始時よりも低速とすることが好ましい。
具体的に説明すると、錠剤搬送装置474を前方側へ移動させる際、移動中に駆動装置を一旦停止させる動作を実施する。このとき、錠剤搬送装置474は慣性によりそのまま移動するので、錠剤搬送装置474が完全に停止するまでに駆動装置をより低出力(錠剤搬送装置474がより低速で移動するように)で再度駆動させる動作を実施する。このことにより、錠剤搬送装置474の移動中に駆動装置の出力を単に低下させる動作を実施させる場合と比べ、錠剤搬送装置474をより早く減速状態へ至らせることが可能となる。
そこで、本実施形態の薬棚付包装装置351では、図43で示される推奨カセット画面670(推奨容器提示画面)を操作表示部3に表示させることで、使用者による錠剤容器360の入れ替え作業を容易化可能となっている。
なお、本実施形態における強調表示は、背景色を他とは異なる色で表示する表示である。
また、「未取り付け状態」であるとは、対象とする個別設置部に対し、錠剤容器360が取り付けられていない状態である。
さらに、「少量状態」であるとは、対象とする個別設置部に対し、予定錠剤表示部676にリスト表示された錠剤を収納した錠剤容器360が取り付けられているものの、将来的に錠剤が不足することが予測される状態である。
具体的には、取り付けられている錠剤容器360に収納された錠剤の在庫量が、上記した指定期間に実施されることが予測される分包動作での使用量を下回っている状態である。
この使用錠剤予測動作につき、各種ボタンの説明を交えつつ、以下で詳細に説明する。
そして、対象データ変更部677の各ボタンを操作することで、使用錠剤予測動作で対象とするデータの変更が可能となっている。
対して、もう一方のボタンである分包モニタボタン677bを押下することで、未分包データを対象として使用錠剤予測動作が実施され、比較画面表示動作が実施される。
なお、分包済データを対象とする場合、それぞれの患者に対して過去に処方された錠剤が想定日に再度提供されるものとする。
このことから、指定期間に分包動作が実施される可能性の高い錠剤が特定される。
なお、比較画面表示動作では、上記した予定錠剤表示部676におけるリスト表示の際、薬品名称(薬剤名)の他、カセットNо、登場回数、使用量、在庫量のそれぞれを表示している。
「登場回数」は、それぞれの錠剤につき、抽出したデータに対して指定期間内に提供される全てを分包したとき、その錠剤が含まれる分包動作が実施される回数である。
「使用量」は、それぞれの錠剤につき、抽出したデータに対して指定期間内に提供される総量である。
「在庫量」は、錠剤容器360に現在収容されているそれぞれの錠剤の量である。
本実施形態では、データ調整ボタン678として、当日対象変更ボタン678aと想定日変更ボタン678bとが表示されている。
データ調整用画面700は、図44で示されるように、期間表示部701と、データ表示部702と、繰越ボタン703と、日付変更ボタン704と、削除ボタン705と、戻るボタン706が表示される画面である。
なお、このデータ表示部702で表示されるデータは、データ調整ボタン678(図43参照)の押下時に対象データ変更部677で指定していた条件に該当するデータが対象となる。
そして、データ表示部702で表示されている繰越ボタン703を押下すると、繰越ボタン703を含む患者単位データの想定日にかかる項目を変更する。なお、データ表示部702で一以上の患者単位データを指定した状態(チェックボックスにチェックが入れた状態)とし、データ表示部702の外部に表示されている繰越ボタン703を押下した場合もまた、同様である。
具体的には、患者単位データに属する想定日の値を、期間表示部701に表示された指定期間の末日後(本実施形態では末日の翌日)となるように自動変更する。
このボタンは、患者単位データを削除するためのボタンであり、データ表示部702で表示されている削除ボタン705を押下することで、削除ボタン705を含む患者単位データを削除する。なお、データ表示部702で一以上の患者単位データを指定した状態で、データ表示部702の外部に表示されている削除ボタン705を押下した場合も同様である。
なお、データ調整ボタン678は、当日対象変更ボタン678aと想定日変更ボタン678bの二つのボタンに替わって、一つのみのボタンを表示してもよい。この場合、データ調整用画面700の期間表示部701で指定期間の手動入力を可能とした画面を表示させてもよい。このとき、表示される画面では、自動で設定される指定期間が表示された状態で初期表示されるものとし、使用者の操作により指定期間の変更を可能なものとしてもよい。
そして、操作表示部3のような所謂タッチパネルに表示する場合、例えば、使用者が指やタッチペン等の操作用器具でボタン部分に触れることで、ボタンを押下する操作が実施される。対して、位置入力装置を持たない液晶ディスプレイのような表示装置に表示する場合には、公知の入力装置(マウス等)の操作に応じて移動するカーソルポインタを共に表示させる構造としてもよい。つまり、カーソルポインタを画面上でボタン部分に合わせた状態とし、入力装置側の所定ボタンを押下することで、ボタンを押下する操作が実施される構造としてもよい。このことは、以下で記載する表示装置に表示されるボタン部分についても同様である。
ところで、分包動作において供給用トラフ270が振動していない状態、例えば、供給用トラフ270の振動が停止した後に分配皿20が回転している状態において、使用者が供給用トラフ270を振動させたくなる場合が考えられる。すなわち、何らかの理由で供給用トラフ270の上に僅かな散薬が残存し、それを使用者が見つけた場合等、使用者が手動で分配皿20に散薬を落下させたい状況が考えられる。
さらに、図6で示されるように、先端ノズル部98を支持する支持体部101には、2つの磁気センサ801が取り付けられている。
この2つの磁気センサ801は、基端側筒部106の周方向で180度離れた位置に取り付けられており、2つの磁気センサ801の間に位置する空間で基端側筒部106が回転する構造となっている。
ここで、先端ノズル部98は、取り外して清掃等を実施した後に再度取り付けられる場合がある。本実施形態の薬剤包装装置1では、使用者が規定姿勢と設定した姿勢(待機時姿勢や清掃時姿勢であり、本実施形態では清掃時姿勢)とは異なる姿勢で取り付けたとき、自動的に規定姿勢へ移行させる姿勢調整動作が可能となっている。
この姿勢調整動作は、先端ノズル部98を取り付けた後、上側蓋部5が閉じた状態へ移行したことを条件として実施してもよい。また、この姿勢調整動作における規定姿勢は、上記した姿勢に限らず適宜変更してよい。
また、薬剤包装装置1では、上記した掻出装置22を清掃対象とする各種清掃動作を実施可能となっている。すなわち、上記した掻出装置22を清掃対象とする清掃動作のうちで少なくとも一つの動作を含むスクリュー清掃動作を実施可能となっている。
これに加え、本実施形態の薬剤包装装置1は、散薬導入経路を清掃対象とする経路清掃動作が実施可能となっている。
そして、経路清掃動作は、導入用ホッパと近接する位置に配された図示しない加振部材により、導入用ホッパに振動を加える動作を含んでいてもよい。また、上記した吸引装置を稼働させることで、散薬導入経路に付着する残存散薬を吸引する動作を含んでいてもよい。
対して、いずれか一方の分配皿20のみを使用する分包動作を実施した後、他方の分配皿20のみを使用する分包動作を実施する場合(Step2でYesであり、Step3でNoの場合)には、動作の実行順序を変更しない(Step5)。
対して、一方の分配皿20と他方の分配皿20を順次使用する場合には、後行の分包動作でも使用する散薬導入経路を先行して清掃することが好ましいので、清掃動作の実行順序を変更せず(Step5)、清掃動作を実施する(Step6)。
いずれの場合も、上記のように清掃動作が実施されることで、先行して実施した分包動作で使用された掻出装置22、分配皿20、散薬導入経路が清掃される。
なお、操作パネル7に新たに設けた操作ボタン、又は、操作パネル7のいずれかの部分を押下することで、速度変更部255とホッパ開閉レベル変更ボタンとが切り替わるように表示されてもよい。すなわち、これらの一方が表示されて他方が表示されない状態と、一方が表示されず他方が表示される状態を切り替え可能としてもよい。
さらに供給装置蓋部21bの内部には、蓋側加振部材806が取り付けられている。本実施形態では、この蓋側加振部材806として、公知のソレノイドを採用しており、このソレノイドの可動鉄心で供給装置蓋部21bの内側を繰り返し叩くことで、ホッパ261を振動させる動作を実施可能となっている。
つまり、本実施形態の薬剤包装装置1では、圧電素子805と蓋側加振部材806を稼働させることで、供給用トラフ270とホッパ261を振動させる供給装置の振動動作を実行可能となっている。
つまり、第一ボタン807は、押下される状況や時間によって、対応付けられた分配皿20、及び/又はこの分配皿20に対応付けられた機器を対象とする各種動作を実施してもよい。なお、このことは第二ボタン808もまた同様であり、重複する説明を省略する。
Claims (8)
- 供給装置本体部と、振動印加装置、トラフ部材を備え、前記振動印加装置によって前記トラフ部材に振動が印加される散薬供給装置であって、
前記供給装置本体部は、受皿載置部を有し、
前記トラフ部材は、受皿本体部と固定用部材を備え、前記受皿載置部に対して着脱可能であり、
前記固定用部材は、固定板部を有しており、前記固定板部の一部が前記受皿本体部の下側に位置しており、
前記受皿載置部と前記固定用部材は、それぞれ対となる第2本体側係合部と第2トラフ側係合部を有するものであり、
前記トラフ部材が前記受皿載置部に装着された状態では、前記第2本体側係合部と前記第2トラフ側係合部が係合し、且つ、前記固定板部の下面と前記受皿載置部の上面とを全域に亘って面接触させない構造によって前記固定板部の下面と前記受皿載置部の上面の間に隙間が形成される、散薬供給装置。 - 供給装置本体部と、振動印加装置、トラフ部材を備え、前記振動印加装置によって前記トラフ部材に振動が印加される散薬供給装置であって、
前記供給装置本体部は、受皿載置部を有し、
前記トラフ部材は、受皿本体部と固定用部材を備え、前記受皿載置部に対して着脱可能であり、
前記固定用部材は、固定板部を有しており、前記固定板部の一部が前記受皿本体部の下側に位置しており、
前記受皿載置部と前記固定用部材は、それぞれ対となる第2本体側係合部と第2トラフ側係合部を有するものであり、
前記トラフ部材が前記受皿載置部に装着された状態では、前記第2本体側係合部と前記第2トラフ側係合部が係合し、前記固定板部の下面と前記受皿載置部の上面の間に隙間が形成され、
前記固定板部は、下方に向かって突出する突起部を有する、散薬供給装置。 - 前記第2本体側係合部と前記第2トラフ側係合部は、一方が掛止片であり、他方が前記掛止片を掛止可能な受け部であって、
前記掛止片と前記受け部は、掛止した状態から、前記掛止片と前記受け部の一方を他方に対して所定の係合解除方向へ移動させることで、掛止が解除されるものであり、
前記供給装置本体部と前記トラフ部材は、それぞれ対となる第1本体側係合部と第1トラフ側係合部によって構成される係合構造部を有するものであり、
前記第1本体側係合部と前記第1トラフ側係合部が係合中の状態では、前記トラフ部材に対し、前記係合解除方向の逆方向となる方向成分を含む方向に力が加わる、請求項1又は2に記載の散薬供給装置。 - 前記トラフ部材が前記受皿載置部に装着された状態では、前記掛止片が前記受け部に掛止され、且つ、前記隙間は、前記掛止片及び前記受け部と近接する部分が、前記掛止片及び前記受け部から離れている部分よりも狭くなっている、請求項1乃至3のいずれかに記載の散薬供給装置。
- 前記第1本体側係合部は、弾性部材を有し、
前記第1本体側係合部と前記第1トラフ側係合部が係合した状態では、前記弾性部材の弾性復元力によって前記トラフ部材が付勢される、請求項3に記載の散薬供給装置。 - 前記固定用部材は、前記受皿本体部から離れた位置で上方に延びるロック片形成部を有し、
前記第1トラフ側係合部は、前記ロック片形成部の上端側の部分に形成されている、請求項5に記載の散薬供給装置。 - 前記第1本体側係合部は、第1構成体と、第2構成体と、連結体とを備え、前記第2構成体に対して前記連結体が回動自在に取り付けられ、且つ、前記連結体に対して前記第1構成体が回動自在に取り付けられており、
前記第1構成体は、内部に収納空間を有しており、
前記第1本体側係合部と前記第1トラフ側係合部が係合した状態では、前記収納空間内に前記ロック片形成部の一部が収容される、請求項6に記載の散薬供給装置。 - 前記ロック片形成部の上側部分に、上側に向かって凸となるように湾曲する湾曲面が形成されている、請求項6又は7に記載の散薬供給装置。
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