JP4707523B2 - 歯車の製造方法、及び、歯車の製造装置 - Google Patents

歯車の製造方法、及び、歯車の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータの減速機構等に用いられる歯車の製造方法及び該歯車の製造装置に係り、特に、歯の先端と歯溝の底部が回転軸側に湾曲して形成された歯車の製造方法、及び、該歯車の製造装置に関する。
従来から、減速機構等に用いられるウォームとウォームホイールにおいて、ウォームの歯とウォームホイールの歯との接触面積を大きくとって大きな荷重を伝達できるようにするために、ウォームホイールの歯の先端および歯溝の底部をウォームホイールの回転軸側に湾曲させ、歯形側面形状が鼓型になるように形成したいわゆる鼓型ウォームホイールが用いられている。特に、樹脂製の歯車では、鼓型とすることにより歯型強度を保つことができるため、鼓型ウォームホイールが好適に用いられている。
このような鼓型ウォームホイールは、従来は切削加工により歯面を湾曲形状に加工していたために、加工コストがかさむという問題点があった。また、金型を用いた成形により湾曲形状の歯を有する歯車を製造しようとすると、湾曲部がアンダーカット形状となる。従って、分割した歯型入れ子を複雑なカム機構等を用いて作動させる必要があり、金型コストがかさむという問題点があった。また、成形後に無理抜きして離型することにより金型コストをかけないで製造すると、無理抜きによって歯が変形してしまうという問題点があった。
そこで、鼓型ウォームホイールを回転軸に垂直な平面で2つに分割し、湾曲形状の中央(最も回転軸側にくぼんだ地点)で分割された半割体とすれば、この半割体はアンダーカット部のない成型品として製造することができる。そして、この半割体を組み立てて鼓型ウォームホイールを製造するという方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。また、アンダーカット部のある樹脂成型品の製造方法として、特定の温度条件で離型させることにより、アンダーカット部を変形させて離型させ、その後冷却するにつれてアンダーカット形状に復帰しつつ固化させるという方法が用いられている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−310267号公報(第4−6頁、図1、図3、図7) 特開2003−326570号公報(第9−10頁、図2、図4)
しかしながら、特許文献1のようにして鼓型ウォームホイールを製造すると、成型後に組立工程を行う必要があり、工程数が増加するという問題点があった。また、特許文献2のようにして鼓型ウォームホイールを製造する場合には、多少の変形であれば無理抜きしても樹脂の弾性により元通りの形状に復帰することができるが、変形量が限界を超えると元通りに復帰できなくなり、歯が変形して有効接触面積が確保できなくなるという問題点があった。
さらにまた、減速機構付きモータに用いられるウォームホイールは、駆動源であるモータから過重な回転力(トルク)が加えられたときに歯が破損してしまうことがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、鼓型ウォームホイールのような深いアンダーカット形状の歯を有する歯車を、無理抜きを行わずに、かつ、高価な複雑カム機構を使用せずに成形することが可能な歯車の製造方法および該歯車の製造装置を提供することにある
前記課題は、本発明によれば、歯先または歯溝に回転軸側に凹んだ湾曲部が設けられた歯車の製造方法であって、型体の内部に前記歯車を成形するためのキャビティを形成するキャビティ形成工程と、前記キャビティ内に溶融樹脂を充填する充填工程と、前記キャビティから成型品を離型する離型工程と、を行い、前記キャビティ形成工程において、前記型体の内部に形成された空間に、前記歯先および前記歯溝の反転形状が内周面に形成された環状体を周方向に多分割した複数の歯型入れ子を環状に配置すると共に、周方向にばね足が開くように配設された屈曲形状の板ばね部と、該板ばね部のばね足の先端に連結され、かつ、前記歯型入れ子の係合溝に挿入可能に形成されて前記歯型入れ子に係合可能な板状の係止部と、を周方向に交互に連結して形成した板ばねからなる弾性部材を前記歯型入れ子の各々に係合して前記歯型入れ子を径方向外側に付勢した状態で、前記歯型入れ子を径方向内側に移動させて互いに密着させると共に、密着させた歯型入れ子の内周空間を密閉するように型締めして前記キャビティを形成し、前記離型工程において、前記溶融樹脂が硬化した後に型開きし、前記弾性部材の付勢力によって前記歯型入れ子を径方向外側に移動させて成型品を離型すること、により解決される。
このように、本発明では、歯先および歯溝の反転形状が内周面に形成された環状体を周方向に多分割して歯型入れ子とし、この歯型入れ子を環状に配置して互いに密着させた後、その内周空間を密閉するように型締めしてキャビティを形成することができる。そして、型開き時には、密着させた歯型入れ子を再び周方向に離間させて分割状態とし、径方向外側に移動させる。
また、本発明では、密着させた歯型入れ子のそれぞれに、この歯型入れ子を径方向外側に付勢する弾性部材を係合している。そして、型開き時にはこの弾性部材の付勢力によって前記歯型入れ子を径方向外側に移動させる。
特に、本発明では、前記キャビティ形成工程において、周方向にばね足が開くように配設された屈曲形状の板ばね部と、該板ばね部のばね足の先端に連結され前記歯型入れ子に係合可能な係止部と、を備えた弾性部材を用いる。このように構成すると、板ばね部のばね力によってばね足が開くことによって、ばね足の先端側に係合された歯型入れ子を周方向および径方向外側に付勢することができる。
より具体的には、前記キャビティ形成工程において、前記板ばね部と、前記歯型入れ子の係合溝に挿入可能に形成された板状の係止部と、を周方向に交互に連結して形成した板ばねからなる弾性部材を用いる。このような板ばねは、板ばね部のばね力によって拡径されるので、歯型入れ子を径方向外側に移動させることができる。また、歯型入れ子の係合溝に板状の係止部を挿入することにより、歯型入れ子を板ばねに容易に係合させることができる。
このような構成により、型開きすると、弾性部材によって自動的に歯型入れ子と成型品との間に十分なクリアランスが確保され、歯型入れ子から成型品のアンダーカット部分が完全に外れた状態となる。従って、この状態で成型品を回転軸方向に突き出して離型することができる。このようにして、歯先または歯溝にアンダーカット形状を有する歯車を、複雑カム機構を使用せずに、かつ、無理抜きを行わずに成形することができる。また、短時間で歯車を成形することができる。従って、従来よりも製造時間を短縮することができ、製造コストを低く抑えることが可能となる。
また、本発明では、前記キャビティ形成工程において、前記歯先および前記歯溝と、隣り合う歯を周方向に連結する補強壁と、の反転形状が内周面に形成された環状体を周方向に多分割した複数の歯型入れ子を用いることにより、前記歯車の回転軸方向の端部に前記補強壁が形成された歯車を製造するように形成されていると好適である。
このように、歯車の歯面の回転軸方向の端部において隣り合う歯を周方向に連結する補強壁が形成されていると、補強壁によって歯の破損が防止されて耐久性が向上する。
また、本発明では、前記キャビティ形成工程において、前記歯型入れ子の外周面に設けられたテーパ面に入れ子ロック部材を当接させることにより前記歯型入れ子を拘束して径方向内側に移動させ、前記離型工程において、前記入れ子ロック部材による前記歯型入れ子の拘束を解除して前記歯型入れ子を径方向外側に移動させるように形成されていると好適である。このように構成すれば、入れ子ロック部材でテーパ面を押圧するだけで歯型入れ子を径方向内側に移動させ、環状に密着させた状態に拘束してキャビティを形成することができる。また、入れ子ロック部材をテーパ面から離れる方向に移動させるだけで歯型入れ子の拘束状態を解除することができる。
前記課題は、本発明によれば、歯先または歯溝に回転軸側に凹んだ湾曲部が設けられた歯車の製造装置であって、前記歯車を成形するキャビティを形成するための内部空間を有する型体と、前記型体の内部空間において環状に密着可能に配設された複数の歯型入れ子と、前記歯型入れ子の各々に係合可能な弾性部材と、該複数の歯型入れ子を環状に密着させて拘束可能な拘束手段と、備え、前記歯型入れ子の内周面には、前記歯先および前記歯溝の反転形状が形成され、前記型体は、型締め時に前記密着させた歯型入れ子の内周空間を密閉して前記キャビティを形成可能に構成され、前記弾性部材は、周方向にばね足が開くように配設された屈曲形状の板ばね部と、該板ばね部のばね足の先端に連結され、かつ、前記歯型入れ子の係合溝に挿入可能に形成されて前記歯型入れ子に係合可能な板状の係止部と、を周方向に交互に連結して形成した板ばねからなり、型開き時に前記歯型入れ子を径方向外側に付勢することにより、前記歯型入れ子を前記キャビティ内の成型品が離型可能な解除位置まで径方向外側に移動させること、により解決される。
このように構成すると、上述したように、歯先および歯溝の反転形状が内周面に形成された歯型入れ子を略環状に配置して互いに密着させて拘束し、その内周空間を密閉するように型締めしてキャビティを形成することができる。そして、密着させた歯型入れ子のそれぞれに弾性部材が係合され、型開き時にはこの弾性部材の付勢力によって前記歯型入れ子を径方向外側に移動させることができる。従って、型開き時には歯型入れ子と成型品との間に十分なクリアランスが確保され、歯型入れ子から成型品のアンダーカット部分が完全に外れた状態となる。従って、この状態で成型品を回転軸方向に突き出して無理抜きしないで離型することができる。
特に、本発明では、前記弾性部材は、周方向にばね足が開くように配設された屈曲形状の板ばね部と、該板ばね部のばね足の先端に連結され前記歯型入れ子に係合可能な係止部と、を備える。このように構成すると、上述したように、板ばね部のばね力によってばね足の先端側に係合された歯型入れ子を周方向および径方向外側に付勢することができる。
より具体的には、前記弾性部材は、前記板ばね部と、前記歯型入れ子の係合溝に挿入可能に形成された板状の係止部と、を周方向に交互に連結して形成した板ばねからなるように構成されている。このような板ばねは、上述したように、板ばね部のばね力によって拡径され、歯型入れ子を径方向外側に移動させることができる。また、歯型入れ子の係合溝に板状の係止部を挿入することにより、歯型入れ子を板ばねに容易に係合させることができる。
また、本発明では、前記歯型入れ子の内周面には隣り合う歯を周方向に連結する補強壁の反転形状が形成され、前記キャビティは前記歯車の回転軸方向の端部に前記補強壁が設けられた歯車を成形可能に形成されていると好適である このように構成すると、上述したように、補強壁によって歯の破損が防止され、耐久性が向上される。
また、本発明では、前記歯型入れ子の外周面にはテーパ面が設けられ、前記拘束手段は前記テーパ面に当接する当接部を有する入れ子ロック部材からなり、該入れ子ロック部材は、前記歯型入れ子を環状に密着した状態に拘束する拘束状態,前記歯型入れ子が前記解除位置まで移動可能な解除状態,の間で移動可能に構成されていると好適である。このように構成すれば、上述したように、入れ子ロック部材でテーパ面を押圧するだけで歯型入れ子を径方向内側に移動させ、環状に密着させた状態に拘束することができる。また、入れ子ロック部材をテーパ面から離れる方向に移動させることにより、歯型入れ子の拘束状態を解除することができる。
また、本発明では、上記各製造方法で製造された歯車をウォームホイールとして用いて減速機構付きモータを構成すると好適である。これにより、ウォームの歯との噛合面積が大きく、大きな荷重を伝達可能で歯の破損がおこりにくいウォームホイールを、無理抜きを行わずに、かつ、高価な複雑カム機構を使用せずに成形することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)環状体を周方向に多分割した歯型入れ子を用いてアンダーカット部を有する歯車形状のキャビティを形成すると共に、この歯型入れ子に径方向外側に付勢する弾性部材が係合される。これにより、型開き時にはこの弾性部材の付勢力によって前記歯型入れ子を自動的に径方向外側に移動させ、歯型入れ子から成型品のアンダーカット部分を完全に外すことができる。これにより、歯先または歯溝にアンダーカット形状を有する歯車を、複雑カム機構を使用せずに、かつ、無理抜きを行わずに成形することができる。従って、製造時間の短縮と製造コストの低減を図ることができる。
(2)板状の係止部と板ばね部を周方向に交互に連結して形成した板ばねを弾性部材として用いることにより、歯型入れ子を板ばねに容易に係合させることができる。また、板ばね部の開き角度を小さくして板ばねを縮径させ、歯型入れ子を密着させることができる。また、板ばね部のばね力によって板ばねを拡径させ、歯型入れ子を自動的に径方向外側に移動させることができる。
(3)隣り合う歯を周方向に連結する補強壁を設けることにより、歯の破損を防止し、耐久性が向上させる。
(4)歯型入れ子の外周面にテーパ面を設け、このテーパ面に入れ子ロック部材を当接させることにより前記歯型入れ子を径方向内側に移動させ、環状に密着させた状態に拘束することができる。また、入れ子ロック部材をテーパ面から離れる方向に移動させるだけで歯型入れ子の拘束状態を解除することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図17は本発明の一実施形態を示す図で、図1は減速機構付きモータの側面図、図2は実施例1のウォームホイールの斜視図、図3はウォームホイールの正面図、図4は図2のA−A断面図である。また、図5はウォームホイールを成形するための製造装置の断面図、図6は製造装置内に設けられた歯型入れ子設置面の平面図、図7は環状に密着された歯型入れ子の平面図、図8は図7のB−B断面図及びC−C断面図、図9は環状板ばねの平面図、図10は環状板ばねと歯型入れ子との係合方法を示す説明図である。また、図11〜図17はウォームホイールの製造工程を示す説明図であり、図11は歯型入れ子と環状板ばねを型体にセットした状態を示す説明図、図12は歯型入れ子にテーパリングを当接させて径方向内側へ移動させる工程を示す説明図、図13は歯型入れ子が環状に密着された状態を示す説明図、図14は図11の状態を上方からみた平面図、図15は歯型入れ子がテーパリングによって環状に密着された状態を上方からみた平面図、図16はテーパリングによる歯型入れ子の拘束を解除する状態を示す説明図、図17は歯型入れ子が径方向外側に移動して成型品が離型可能となった状態を示す説明図である。
また、図18〜図21は本発明の他の実施形態を示す図であり、図18は実施例2のウォームホイールの斜視図、図19は図18のD−D断面図、図20は環状に密着された歯型入れ子の平面図、図21は図20のE−E断面図及びF−F断面図である。
(実施例1:ウォームホイール及び減速機構付モータの構成)
本例の減速機構付きモータMは、本の歯車をウォームホイールに適用した実施形態であり、車両等において電動で作動する各種装置を駆動するために好適に用いられるもので、例えば、図1に示すように、モータM1と、モータM1の出力軸に連結されたウォームギヤM2とを備えている。ウォームギヤM2は、モータM1の出力軸の先端に設けられたウォームW1と、ウォームW1と噛合され、ウォームW1の回転軸と直交する回転軸を有するウォームホイールW2とを備えている。
ウォームW1は、モータM1の出力軸に連結されており、その外形は、図1に示すように円筒形状の略中央部を側面視円弧状となるように縮径させた細長い鼓型状とされている。ウォームW1の回転軸周りの外周面には螺旋状に歯(不図示)が形成されており、この歯は、歯先と歯底がそれぞれ鼓型面に沿って形成されている。
ウォームホイールW2は、図2に示すように、外周面にウォームW1の歯と噛合する歯1が形成されている。歯1の歯先1a及び歯底1bはそれぞれ中央部が回転軸側に凹んで湾曲しており、略円弧状をなすように形成されている。つまり、このウォームホイールW2は平たい鼓型に形成されており、歯先1a及び歯底1bがそれぞれ鼓型面に沿って形成されている。図3はウォームホイールW2の正面図、図4はウォームホイールW2の断面図(図2のA−A断面図)である。
ウォームW1とウォームホイールW2は、ウォームW1を側面から見たときの中央部の円弧形状と、ウォームホイールW2を回転軸方向からみたときの外周の円形状とが、それぞれの回転軸が直交するように噛合されたときに、その接触する歯数が多くなるように湾曲度合いを合わせて形成されている。
また、ウォームW1とウォームホイールW2は、それぞれの回転軸が直交するように噛合されたときに、ウォームホイールW2の歯先1a及び歯底1bの円弧形状が、ウォームW1の回転中心を中心とする円弧形状となるように噛合されている。そして、ウォームホイールW2の歯先1a及び歯底1bの円弧形状の湾曲度合いと、ウォームW1の外周面に形成された歯の回転軸まわりの湾曲度合いとは、隣り合う歯面同士の接触面積が大きくなるように湾曲度合いを合わせて形成されている。
このような構成により、ウォームギヤM2は、ウォームW1の歯とウォームホイールW2の歯との接触量が、従来の外周面円筒形状の歯車を用いたウォームギヤに比べて大きくなっている。従って、このようなウォームギヤM2を備えた減速機構付きモータMは、モータM1の回転力(トルク)をウォームホイールW2の出力軸から外部に伝達するときのトルクロスが抑制されている。
本例では、ウォームホイールW2は樹脂製とされ、後述する製造装置Sにより射出成形等により製造されているが、樹脂以外の素材を用いても良い。例えば、ウォームホイールW2を金属性として鋳造により製造するようにしてもよい。
(実施例1:製造装置の構成)
次に、上述した減速機構付モータMに用いられている鼓型のウォームホイールW2を製造するための製造装置Sについて説明する。
図5に製造装置Sの断面図を示す。本実施形態の製造装置Sは、ウォームホイールW2を射出成形等により製造するためのキャビティKを形成する金型装置であり、環状に配設される複数の歯型入れ子10と、環状に加工された環状板ばね20と、歯型入れ子10の外周にセットされるリング状のテーパリング30と、歯型入れ子10、環状板ばね20、テーパリング30を内部に配置するための空間部41が形成された型体40と、を備えている。図6は製造装置Sの内部空間において、歯型入れ子10を載置するために設けられた設置面40aの平面図である。
歯型入れ子10は、ウォームホイールW2の鼓型の外周面を反転させた形状の型面を形成するためのもので、図7に示すように、ウォームホイールW2の外周と略同一の厚みを有する環状体を放射状に多分割した形状とされている。図8(a)(b)は、それぞれ歯型入れ子10の歯先部と歯溝部における断面図(図7のB−B断面図、C−C断面図)である。
この歯型入れ子10は、型体40の空間部41の設置面40a上にセットされ、図7のように環状に密着された状態に拘束される。本例では、この密着された環状体の内周空間の下方の開口を図5に示すように設置面40aによって塞ぐと共に、上方の開口を型板43によって塞ぐことにより、鼓型の歯車形状のキャビティKを形成するようになっている。
図7、図8に示すように、歯型入れ子10は、環状に密着させたときに内周側を向く面が歯形成面10aとなっている。歯形成面10aは、上述した歯1の形状を反転させた形状に形成されている。すなわち、歯形成面10aは、歯底1bを成形する部分が径方向内側に突出して歯底形成部11となり、歯先1aを形成する部分は径方向外側に凹んで歯先形成部12となっている。
本例のウォームホイールW2の歯先1a及び歯底1bは、上述したように中央部が湾曲して円弧状にくぼんだ形状となっている。従って、歯底形成部11と歯先形成部12はこれを反転した形状、すなわち側面視円弧状に突出した形状となっている。
歯型入れ子10は、径方向内側(歯形成面10aに接続される側)の部分が、隣り合う歯型入れ子10と密着するようになっているが、径方向外側において歯型入れ子10の周方向の幅が略一定となっている。つまり、周方向の面が屈曲されている。従って、歯型入れ子10の径方向外側部分は、径方向内側部分が隣り合う歯型入れ子10と密着された状態でも、隣り合う歯型入れ子10との間に隙間を有するようになっている。
また、歯型入れ子10は、径方向外側を向く面の上端側が径方向内側に傾斜したテーパ面10bとなっている。本例では、このテーパ面10bに沿って後述するテーパリング30のテーパ面30aをスライドさせることにより、歯型入れ子10を径方向内側に移動させて隣り合う歯型入れ子10と密着させることができる。
また、歯型入れ子10には、環状に配設したときに周方向を向く方向に、係合溝13が形成されている。この係合溝13は、歯型入れ子10を環状に密着させたときに、略環状のライン上に位置するように配置される。但し、この係合溝13は歯型入れ子10の径方向外側の部分に形成されているので、隣り合う係合溝13の端部同士は接触しておらず、隣り合う歯型入れ子10の径方向外側部分の隙間を介して断続的な環状溝を形成するようになっている。
また、歯型入れ子10には、下端面から突出する棒状のガイド部材14が設けられている。このガイド部材14は、図6に示す設置面40aに放射状に形成された平面視長穴形状の案内溝42に挿入されるものである。ガイド部材14は、案内溝42に沿って径方向に案内されることにより、歯型入れ子10を径方向にスライド移動させることができる。
環状板ばね20は、板ばねの一例であり、図9に示すように板材を屈曲させて略環状に形成されており、板材を山形に屈曲させた板ばね部21と、板ばね部21のばね足の先端を周方向に屈曲させた板状の係止部22と、が周方向に交互に配設されている。この板ばね部21は、ばね足の開き方向が周方向となるように配設されている。
このような構成では、図10(a)に示すように、板ばね部21の開き角度を増大させるようにばね力が働くと、このばね力に基づいて係止部22が径方向外側に移動される。そこで、歯型入れ子10の係合溝13に板状の係止部22を差し込んで図10(b)に示すように装着すると、この歯型入れ子10には、係止部22と共に径方向外側に移動される。つまり、このように歯型入れ子10を環状板ばね20に装着すると、環状板ばね20の拡径力によって歯型入れ子10を径方向外側に付勢する付勢力が働く。
このように、本例の環状板ばね20は、板ばね部21のばね力によって拡径されるので、係合された歯型入れ子10を径方向外側に移動させることができる。また、歯型入れ子10の係合溝13に板状の係止部22を挿入することにより、歯型入れ子10を環状板ばね20に容易に係合させることができる。
テーパリング30はリング状に形成されており、内周側にテーパ面30a(図12、図16参照)が形成されている。このテーパ面30aは、歯型入れ子10を環状に密着させたときにテーパ面10bが連続されて形成される面と略同一の形状となっている。
本例では、キャビティ形成時には、このテーパリング30のテーパ面30aを、設置面40a上に配設された歯型入れ子10のテーパ面10bに当接させる。そして、この状態でテーパリング30を歯型入れ子10側に押圧すると、図12に示すようにテーパ面10bがテーパ面30aに沿ってスライドされる。これに伴い、歯型入れ子10は径方向内側に移動され、図13に示す位置まで移動される。
なお、このテーパリング30が本発明の拘束手段としての入れ子ロック部材に相当する。
この移動により、歯型入れ子10の平面位置は、図14に示すように周方向に互いに離間された状態から、図15に示すように周方向に互いに密着された状態に移動する。この移動に伴い、歯型入れ子10を環状に装着した環状板ばね20は、歯型入れ子10の径方向内側への移動に伴って、図14に示す拡径状態(中心から係止部22までの距離がR1)から、図15に示す縮径状態(中心から係止部22までの距離がR2(<R1))に変形する。この縮径状態では、環状板ばね20のばね力によって歯型入れ子10は径方向外側へ付勢されているが、テーパ面10bがテーパ面30aによって斜め上方から囲まれて拘束されているため、歯型入れ子10は密着状態に保たれて拘束されている。
テーパリング30の開口部は、この開口部と略同一平面形状の型板43を、図13に示すように挿入可能に形成されている。型板43の略中央にはスプルーが設けられ、また、型板43歯型入れ子10の面にはウォームホイールW2の反転形状が形成されている。
なお、本例ではテーパリング30をリング状としたが、テーパリング30と型板43を一体に形成してもよい。
(実施例1:ウォームホイールの製造方法)
次に、図11〜図17を参照しながら、上記各構成からなる製造装置Sを用いたウォームホイールW2の製造方法について説明する。本例では、製造装置Sを用いて樹脂製のウォームホイールW2を射出成形により成形する方法について説明する。
まず、製造装置Sの型締めを行ってキャビティKを形成する(キャビティ形成工程)。
この工程では、最初に、図11に示すように、案内溝42にガイド部材14を挿入することにより、複数の歯型入れ子10を設置面40a上に略環状にセットすると共に、歯型入れ子10の係合溝13により形成された断続的な環状溝に環状板ばね20の係止部22を挿入する。これにより、図14に示すように、隣り合う歯型入れ子10が密着されていない状態となる。
続いて、図12に示すように、歯型入れ子10のテーパ面10bにテーパリング30のテーパ面30aを当接させる。そして、この状態でテーパリング30を歯型入れ子10側に押圧し、歯型入れ子10を径方向内側に移動させる。そして、図13に示す位置まで歯型入れ子10を径方向内側に移動させると、図15に示すように周方向に互いに密着された状態となる。このとき、テーパリング30がテーパ面30aによってテーパ面10bを斜め上方から囲んで拘束しているため、歯型入れ子10は密着状態に保たれて拘束されている。そいて、テーパリング30の開口部に型板43を挿入する。そして、型板43が歯型入れ子10の上面に当接して図5に示す型締め状態となり、キャビティKが形成される。なお、上述したようにテーパリング30と型板43を一体に形成した場合には、歯型入れ子10の径方向内側への移動が完了した時点で型締め状態となり、キャビティKが形成される。
次に、キャビティK内に溶融樹脂を注入し、充填する(充填工程)。すなわち、型板43のスプルーに接続した不図示の射出ユニットからこのスプルーを介してキャビティK内に溶融樹脂を注入する。そして、不図示の冷却装置を用いてキャビティK内に注入した溶融樹脂材料を冷却固化させる。これにより、キャビティK内に成形品としてのウォームホイールW2が形成される。
そして、上述のようにしてウォームホイールW2が成形された後、型開きを行って成型品を離型させる(離型工程)。すなわち、図16に示すようにテーパリング30と型板43を取り外す。これにより、テーパリング30による歯型入れ子10の拘束が解除され、歯型入れ子10が径方向外側へ移動可能となる。そして、環状板ばね20が板ばね部21のばね力によって拡径され、歯型入れ子10を自動的に径方向外側へ移動させる。これにより、歯型入れ子10から成型品のウォームホイールW2のアンダーカット部分が歯型入れ子から完全に外れた状態となり、ウォームホイールW2の歯先1a及び歯底1bと、歯型入れ子10の歯底形成部11と歯先形成部12との間に、図17に示すように十分なクリアランスが確保された状態となる。
これにより、本例の離型工程では、アンダーカット部分を有するウォームホイールW2が、回転軸方向に突き出して離型可能な状態となる。そこで、設置面40a側から成形品突き出し用のエジェクタピン44を用いて成型品のウォームホイールW2を取り出して離型を行う。そして、ウォームホイールW2が型体40から取り出された後、型板43のスプルーによって形成された不要部を所定の方法により切除することにより、ウォームホイールW2の成形が完了する。
ここで、上記のようにして成形されたウォームホイールW2においては、図2に示すように、歯1の歯先1a及び歯底1bのそれぞれ中央部が回転軸側に凹んで湾曲しており、略円弧状をなすように形成されている。このように、本例の成型装置Sを用いることにより、歯先または歯溝にアンダーカット形状(歯先1a及び歯底1b)を有する歯車を、複雑カム機構を使用せずに、かつ、無理抜きを行わずに成形することができる。また、短時間で歯車を成形することができる。従って、従来よりも製造時間を短縮することができ、製造コストを低く抑えることが可能となる。
(実施例2:ウォームホイールの構成)
本例のウォームホイールW3は、隣り合う歯と歯の端部を周方向に連結した構成とすることにより、歯の破損が防止され、耐久性が向上される構成としたものである。以下、図18〜図21を参照しながら、上記実施例1と異なる部分のみ説明し、同一の部分は説明を省略する。
本例のウォームホイールW3は、図18に示すように、歯先101a及び歯底101bのそれぞれ中央部が回転軸側に凹んで湾曲しており、略円弧状をなすように形成されている。つまり、このウォームホイールW3の歯先101a及び歯底101bは、それぞれ鼓型面に沿って形成されている。そして、この歯先101aの軸方向の両端部をそれぞれ周方向に連結するように、補強壁102が設けられている。図19は本例のウォームホイールW3の断面図(図18のD−D断面図)である。
なお、本例のウォームホイールW3は減速機構付きモータに用いることができる。本例の構成では、大きな回転力(トルク)を少ないトルクロスで伝達可能であって歯の破損がおこりにくいので、好適である。
(実施例2:製造装置の構成)
本例の製造装置S1(不図示)は、上記実施例1の製造装置Sの歯型入れ子10に代えて歯型入れ子110を用いた点のみが上記実施例1と異なっている。
本例の歯型入れ子110は、上述したウォームホイールW3の鼓型の外周面を反転させた形状の型面を形成するためのもので、図20に示すような環状体を放射状に多分割した形状とされている。図21(a)(b)は、それぞれ歯型入れ子110の歯先部と歯溝部における断面図(図20のE−E断面図、F−F断面図)である。
この歯型入れ子110は、上記実施例の歯型入れ子10と同様に型体40の空間部41の設置面40a上にセットされ、テーパリング30によって環状に密着された状態に拘束される。本例の歯型入れ子110の歯形成面110aは、歯101の形状を反転させた形状に形成されている。すなわち、歯形成面110aは、歯底101bを成形する部分が径方向内側に突出して歯底形成部111となり、歯先101aを形成する部分は径方向外側に凹んで歯先形成部112となっている。そして、補強壁102を形成する部分は、隣り合う歯101を周方向に連結する補強壁102の反転形状からなる補強壁形成部113となっている。
本例では、この歯型入れ子110を用いることにより、歯先または歯溝にアンダーカット形状(歯先101a及び歯底101b)を有する歯車を、複雑なカム機構を使用せずに、かつ、無理抜きを行わずに成形することができる。また、短時間で歯車を成形することができる。従って、従来よりも製造時間を短縮することができ、製造コストを低く抑えることが可能となる。
(実施例2:ウォームホイールの製造方法)
本例の製造方法は、上記実施例1のキャビティ形成工程を、上記実施例1の製造装置Sの歯型入れ子10に代えて本例の歯型入れ子110を用いて行う。これにより、歯先101a及び歯底101bのそれぞれ中央部が回転軸側に凹んで湾曲し、歯先101aの軸方向の両端部をそれぞれ周方向に連結するように補強壁102が設けられたウォームホイールW3を製造することができる。
また、上記実施例1および2において、弾性部材としてリング状の環状板ばね20を用いていたが、弾性部材は必ずしも環状でなくてもよい。例えば、上記実施例の環状板ばね20の一箇所が切断された略C字状の板ばねや、環状板ばね20を周方向に複数に分割した略円弧状の板ばねであってもよい。要は、隣り合う歯型入れ子10の間に伸縮可能な弾性部材が配設され、この弾性部材の両端がそれぞれ隣り合う歯型入れ子10に係合されているような構成であればよい。また、入れ子ロック部材としてのテーパリング30についても必ずしも環状である必要はなく、要は、テーパ面10bに当接する当接部を有し、歯型入れ子10を環状に密着した状態に拘束可能な形状であればよい。
速機構付きモータの側面図である。 実施例1のウォームホイールの斜視図である。 実施例1のウォームホイールの正面図である。 図2のA−A断面図である。 実施例1のウォームホイールを成形するための製造装置の断面図である。 実施例1の製造装置内に設けられた歯型入れ子設置面の平面図である。 実施例1の環状に密着された歯型入れ子の平面図である。 図7のB−B断面図及びC−C断面図である。 実施例1の環状板ばねの平面図である。 実施例1の環状板ばねと歯型入れ子との係合方法を示す説明図である。 歯型入れ子と環状板ばねを型体にセットした状態を示す説明図である。 歯型入れ子にテーパリングを当接させて移動させる状態を示す説明図である。 歯型入れ子がテーパリングにより環状に密着された状態を示す説明図である。 図11の状態を上方からみた平面図である。 歯型入れ子がテーパリングにより環状に密着された状態を上方からみた平面図である。 テーパリングによる歯型入れ子の拘束を解除する状態を示す説明図である。 歯型入れ子が径方向外側に移動して成型品が離型可能となった状態を示す説明図である。 実施例2のウォームホイールの斜視図である。 図18のD−D断面図である。 実施例2の環状に密着された歯型入れ子の平面図である。 図20のE−E断面図及びF−F断面図である。
符号の説明
1,101‥歯、1a,101a‥歯先、1b,101b‥歯底
10‥歯型入れ子、10a‥歯形成面、10b‥テーパ面、11‥歯底形成部、
12‥歯先形成部、13‥係合溝、14‥ガイド部材、
20‥環状板ばね、21‥板ばね部、22‥係止部、
30‥テーパリング、30a‥テーパ面、40‥型体、40a‥設置面、
41‥空間部、42‥案内溝、43‥型板、44‥エジェクタピン、
102‥補強壁、110‥歯型入れ子、110a‥歯形成面、
111‥歯底形成部、112‥歯先形成部、113‥補強壁形成部、
K‥キャビティ、M‥減速機構付モータ、M1‥モータ
M2‥ウォームギヤ、S,S1‥製造装置、W1‥ウォーム
W2,W3‥ウォームホイール

Claims (6)

  1. 歯先または歯溝に回転軸側に凹んだ湾曲部が設けられた歯車の製造方法であって、
    型体の内部に前記歯車を成形するためのキャビティを形成するキャビティ形成工程と、前記キャビティ内に溶融樹脂を充填する充填工程と、前記キャビティから成型品を離型する離型工程と、を行い、
    前記キャビティ形成工程において、前記型体の内部に形成された空間に、前記歯先および前記歯溝の反転形状が内周面に形成された環状体を周方向に多分割した複数の歯型入れ子を環状に配置すると共に、
    周方向にばね足が開くように配設された屈曲形状の板ばね部と、該板ばね部のばね足の先端に連結され、かつ、前記歯型入れ子の係合溝に挿入可能に形成されて前記歯型入れ子に係合可能な板状の係止部と、を周方向に交互に連結して形成した板ばねからなる弾性部材を前記歯型入れ子の各々に係合して前記歯型入れ子を径方向外側に付勢した状態で、前記歯型入れ子を径方向内側に移動させて互いに密着させると共に、密着させた歯型入れ子の内周空間を密閉するように型締めして前記キャビティを形成し、
    前記離型工程において、前記溶融樹脂が硬化した後に型開きし、前記弾性部材の付勢力によって前記歯型入れ子を径方向外側に移動させて成型品を離型することを特徴とする歯車の製造方法。
  2. 前記キャビティ形成工程において、前記歯先および前記歯溝と、隣り合う歯を周方向に連結する補強壁と、の反転形状が内周面に形成された環状体を周方向に多分割した複数の歯型入れ子を用いることにより、前記歯車の回転軸方向の端部に前記補強壁が形成された歯車を製造することを特徴とする請求項1に記載の歯車の製造方法。
  3. 前記キャビティ形成工程において、前記歯型入れ子の外周面に設けられたテーパ面に入れ子ロック部材を当接させることにより前記歯型入れ子を拘束して径方向内側に移動させ、
    前記離型工程において、前記入れ子ロック部材による前記歯型入れ子の拘束を解除して前記歯型入れ子を径方向外側に移動させることを特徴とする請求項1に記載の歯車の製造方法。
  4. 歯先または歯溝に回転軸側に凹んだ湾曲部が設けられた歯車の製造装置であって、
    前記歯車を成形するキャビティを形成するための内部空間を有する型体と、前記型体の内部空間において環状に密着可能に配設された複数の歯型入れ子と、前記歯型入れ子の各々に係合可能な弾性部材と、該複数の歯型入れ子を環状に密着させて拘束可能な拘束手段と、備え、
    前記歯型入れ子の内周面には、前記歯先および前記歯溝の反転形状が形成され、
    前記型体は、型締め時に前記密着させた歯型入れ子の内周空間を密閉して前記キャビティを形成可能に構成され、
    前記弾性部材は、周方向にばね足が開くように配設された屈曲形状の板ばね部と、該板ばね部のばね足の先端に連結され、かつ、前記歯型入れ子の係合溝に挿入可能に形成されて前記歯型入れ子に係合可能な板状の係止部と、を周方向に交互に連結して形成した板ばねからなり、型開き時に前記歯型入れ子を径方向外側に付勢することにより、前記歯型入れ子を前記キャビティ内の成型品が離型可能な解除位置まで径方向外側に移動させることを特徴とする歯車の製造装置。
  5. 前記歯型入れ子の内周面には隣り合う歯を周方向に連結する補強壁の反転形状が形成され、前記キャビティは前記歯車の回転軸方向の端部に前記補強壁が設けられた歯車を成形可能に形成されることを特徴とする請求項4に記載の歯車の製造装置。
  6. 前記歯型入れ子の外周面にはテーパ面が設けられ、
    前記拘束手段は前記テーパ面に当接する当接部を有する入れ子ロック部材からなり、該入れ子ロック部材は、前記歯型入れ子を環状に密着した状態に拘束する拘束状態,前記歯型入れ子が前記解除位置まで移動可能な解除状態,の間で移動可能に構成されたことを特徴とする請求項4に記載の歯車の製造装置。
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