JP2003340835A - タイヤ成形用金型 - Google Patents
タイヤ成形用金型Info
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Abstract
セグメント部を円周方向に複数に小セグメント部に分割
し、タイヤ離型時のトレッドセグメント部ヘの密着及び
トレッドパターンの亀裂などの製造不良を防止する。 【解決手段】 上下に2分割されたタイヤ成形用金型に
おいて、上下金型のトレッドセグメント部は円周方向に
複数の小セグメント部2に分割され、各小セグメント部
2は金型本体1にスプリング3とボルト4により摺動可
能に取り付けられていることを特徴とするタイヤ成形用
金型とする。
Description
加硫成形に使用されるタイヤ成形用金型に関する。
て、2ピースモールドとセグメンテッドモールドが使用
されている。前者は、金型がタイヤ赤道面を挟んで上下
に2分割され、金型設備を小さくできる利点がある。
される複雑なトレッドパターンを有するタイヤの加硫成
形においては、タイヤ離型時の抵抗が大きい。そのた
め、セグメンテッドモールドにおいて、金型のトレッド
セグメント部にタイヤが密着した状態で金型が開く製造
不良や、2ピースモールドにおいて、トレッドパターン
に亀裂などの製造不良が発生する可能性があった。
方法として、トレッドセグメント部を円周方向に複数に
分割する方法が採られている。しかし、2ピースモール
ドにおいて、分割されたトレッドセグメント部のそれぞ
れに対して別途の複雑な摺動機構を具備する必要があ
り、金型コストの増大を招いていた。
ことなく、トレッドセグメント部を円周方向に複数に小
セグメント部に分割し、タイヤ離型時のトレッドセグメ
ント部ヘの密着及びトレッドパターンの亀裂などの製造
不良を防止することにある。
め、鋭意検討した結果、本発明は、上下に2分割された
タイヤ成形用金型において、タイヤのトレッドパターン
を成形するトレッドセグメント部が、円周方向に複数の
小セグメント部に分割され、前記各小セグメント部は、
スプリングで付勢された状態で、ボルトにより上下各金
型本体に軸方向及び半径方向に摺動可能に取り付けられ
ていることを特徴とするタイヤ成形用金型を採用した。
小セグメント部に分割することにより、個々の小セグメ
ント部がタイヤに密着する面積が小さくなるので、離型
の抵抗が小さくなり、タイヤの金型への密着を防止する
ことができる。また、タイヤ成形時及び離型における小
セグメントに対する負荷が小さくなるので、摺動機構を
スプリングとボルトによる機構に簡略化でき、金型の低
コスト化が図られる。
た状態で、ボルトにより上下各金型本体に軸方向及び半
径方向に摺動可能に取り付けられているので、離型時に
軸方向及び半径方向にタイヤから離れようとするので、
タイヤ離型時のトレッドパターンの亀裂などの製造不良
を防止することができる。
レッドパターンの最小構成要素又は該最小構成要素の整
数倍とすることができる。
ドパターンの最小構成要素(ピッチ)又はその整数倍と
することで、各小セグメント部が小さくなるので、トレ
ッドセグメント部の交換が容易となる。なお、小セグメ
ント部の分割単位は、タイヤトレッドパターンの最小構
成要素又はその2倍が好ましい。
セグメント部間で異なるタイヤ成形用金型とすることも
でき、さらに前記摺動距離が円周方向に交互に異なり、
前記摺動距離の差が10〜20mmとすることができ
る。
せることにより、離型時にトレッド表面の溝を成形する
突起が、成形された溝を広げるように開くので、離型が
容易になる。さらに、小セグメント部の摺動距離が円周
方向に交互に異なると、波打った状態で溝が広げられ、
離型がより容易になる。なお、摺動距離の差が10mm
未満であると、タイヤ離型時に溝を広げる効果が小さ
い。逆に、摺動距離の差が20mmを越えると、タイヤ
離型時に溝が広がりすぎて、かえって溝に亀裂などの損
傷を与えるおそれがある。
面を用いて説明する。図1はタイヤ成形用金型の上金型
左側の要部概略断面図である。1は上金型本体、2は小
セグメント部、3はボルト、4はスプリングである。
ーンを成形するトレッドセグメント部を円周方向にさら
に分割した部分である。ボルト3は、上金型本体1の凹
部1aの底部に設けられた孔部1bを貫通し、小セグメ
ント部2の凹部2aの螺刻2bに螺挿されている。同時
に、スプリング4は、ボルト3を取り巻くように、小セ
グメント部2の凹部2aに挿入されている。なお、スプ
リング4が上金型本体1側の端部に対して安定して当接
するように、上金型本体1の凹部1dが設けられてい
る。
1の面1sとが接することにより摺動する。面1s及び
面2sは、金型内側に行くほど径が大きくなるように傾
斜していて、ボルト3に対して実質平行である。そのた
め、小セグメント部2は、面1sに沿って摺動するが、
摺動方向Sは、軸方向Aのみならず、半径方向Rでもあ
る。
ング4の付勢力のうち半径方向R成分により、上金型本
体1に押さえつけられる。そのため、別途のレールなど
の摺動機構を設けなくとも、小セグメント部2は摺動可
能に取り付けられる。なお、ボルト3の顎部3aが凹部
1aの底部に当接するまで、小セグメント部2は摺動す
る。
aが凹部1aの底部に当接した状態で、小セグメント部
2は静止する。金型が閉じるときは、小セグメント部2
は、孔部1aに近づくように摺動する。そして、金型が
完全に閉じた状態では、分割面1cと分割面2cは1つ
の面を形成し、トレッドを成形する面2tと、サイドウ
ォールを成形する面1wとは、連続した面を形成するの
で、タイヤを成形することができる。なお、面2tに
は、溝やサイプを成形する突起やブレードが設けられて
いるが、図では省略していている。
子を示す図で、上金型を回転軸方向内側から見た図であ
る。円周方向に分割された小セグメント部2が円周状に
配置され、上述したように上金型本体1に取り付けられ
ている。
ターンの最小構成要素(ピッチ)又はその整数倍とすれ
ば、金型の取り替えや金型の設計変更が容易となる。分
割単位は、トレッドパターンの最小構成要素(ピッチ)
又はその2倍が好ましい。なお、下金型においても同様
に、トレッドセグメント部の分割がなされている。
型が閉じた様子を示す図である。タイヤ赤道面C上で分
割面2c同士が接した状態で、小セグメント部2は閉じ
ている。この状態で、タイヤ10が加硫成形される。
1、1’が軸方向に少し開いた状態では、スプリング4
の付勢により小セグメント部2は摺動し、離型が始まる
が、依然として、小セグメント部2は依然として分割面
2c同士で接した状態である。このとき、タイヤ10と
個々の小セグメント部2とが接触する面積は小さいの
で、離型時の抵抗は小さくなり、離型が容易にある。ま
た、傾斜面を摺動するので、小セグメント部は、軸方向
のみならず、半径方向に離型する。タイヤの溝部などに
損傷を与えるおそれはない。
1’が軸方向に完全に開いた状態では、前述したように
ボルト3の顎部3aが上金型1の凹部1aに当接するま
で、スプリング4の付勢により小セグメント部2は摺動
している。また、金型が閉じるときは、逆の動作が行わ
れる。
は、金型が閉じた状態でのボルト3の顎部3aから上金
型1の凹部1aまでの距離(図3におけるD)であり、
ボルト3の長さやボルトのねじ込み長さを変えることに
より、摺動距離Dを変化させることができる。したがっ
て、隣り合う小セグメント部2において、摺動距離Dを
変化させると、離型時にタイヤ溝を成形する突起にずれ
が生じる。その結果、
にずれが生じる様子を示す図である。図において、隣り
合う小セグメント部2、2’は、それぞれ、タイヤ10
の溝12を成形する突起11、11’を有している。摺
動距離Dが異なるため、突起11、11’は、摺動方向
Sにずれている。このずれにより、溝12が広げられ
る。その結果、密着していた突起11と溝12との間の
密着から開放される。
Dが異なることで、離型時抵抗が小さくなる。さらに、
摺動距離Dが円周方向に交互に異なることで、波打った
状態で溝が広けられるので、より効果的に離型時抵抗が
小さくすることができる。なお、摺動距離Dは少なくと
も25mm以上で、摺動距離Dの差は10〜20mmで
あることが好ましい。
時の小セグメント部の半径方向摺動が不十分である。摺
動距離Dの差が10mm未満であると、タイヤ離型時に
溝を広げる効果が小さいからである。逆に、摺動距離の
差が20mmを越えると、タイヤ離型時に溝が広がりす
ぎて、かえって溝に亀裂などの損傷を与えるおそれがあ
り、ボルト自体も長くなるので、強度不足となる可能性
もあるためである。
る摺動による実施形態を説明したが、ボルトに相当する
摺動方向を定める支持体と、スプリングに相当する付勢
手段があれば、本発明は実施可能である。
用金型は、上下のトレッドセグメント部を更に小セグメ
ント部に分割し、スプリング及びボルトにより、各小セ
グメントを金型本体に摺動可能に取り付けた構造とした
ので、離型時にタイヤの密着が防止できる。
の要部概略断面図である。
グメント部の分割の様子を示す図である。
を示す要部概略断面図である。
様子を示す要部概略断面図である。
た様子を示す要部概略断面図である。
れが生じる様子を示す概略断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 上下に2分割されたタイヤ成形用金型に
おいて、タイヤのトレッドパターンを成形するトレッド
セグメント部が、円周方向に複数の小セグメント部に分
割され、前記各小セグメント部は、スプリングで付勢さ
れた状態で、ボルトにより上下各金型本体に軸方向及び
半径方向に摺動可能に取り付けられていることを特徴と
するタイヤ成形用金型。 - 【請求項2】 前記小セグメント部の分割単位が、タイ
ヤのトレッドパターンの最小構成要素又は該最小構成要
素の整数倍である請求項1に記載のタイヤ成形用金型。 - 【請求項3】 前記小セグメント部の摺動距離が、前記
小セグメント部間で異なる請求項1又は2に記載のタイ
ヤ成形用金型。 - 【請求項4】 前記摺動距離が円周方向に交互に異な
り、前記摺動距離の差が10〜20mmである請求項3
に記載のタイヤ成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002152160A JP2003340835A (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | タイヤ成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002152160A JP2003340835A (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | タイヤ成形用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=29769549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002152160A Pending JP2003340835A (ja) | 2002-05-27 | 2002-05-27 | タイヤ成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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-
2002
- 2002-05-27 JP JP2002152160A patent/JP2003340835A/ja active Pending
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