JPH08282376A - 自動車用リモートコントロールミラーの駆動機構 - Google Patents

自動車用リモートコントロールミラーの駆動機構

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JPH08282376A
JPH08282376A JP7089487A JP8948795A JPH08282376A JP H08282376 A JPH08282376 A JP H08282376A JP 7089487 A JP7089487 A JP 7089487A JP 8948795 A JP8948795 A JP 8948795A JP H08282376 A JPH08282376 A JP H08282376A
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JP
Japan
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clutch
mirror
gear
drive
clutch mechanism
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Application number
JP7089487A
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English (en)
Inventor
Naoto Kawamoto
直人 川元
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Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用リモートコントロールミラーの駆動
機構を改良して、駆動モータ2と進退杆1との間の伝動
系に設けられるクラッチ機構を、小形,軽量化するとと
もに、作動信頼性および耐久性を向上させ、クラッチの
滑り作動を安定させる。 【構成】 駆動モータ2と、進退杆をネジ送りするオネ
ジ11との間に歯車列が配設される。上記歯車列の中間
歯車14と同15との間にクラッチ機構16を介装して
サブアッセンブリを構成する。減速伝動系の途中にクラ
ッチ機構を設けるので、該減速伝動系の後にクラッチを
配設していた従来例に比してクラッチ機構の伝達トルク
が小さくて足り、従って小形,軽量に構成しても確実に
作動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用のミラーを電
動機によって遠隔操作で傾動させる方式のリモートコン
トロールミラーに関するものであって、上記のミラーが
傾動ストロークエンドに達したり外部障害物に妨げられ
たりして傾動を阻止されたとき、過大な応力を生じない
ように伝動系統を自動的に遮断するクラッチ機構を小
形,軽量化するとともに、その作動を安定させるように
改良したリモートコントロールミラーの傾動機構に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用リモートコントロールミラーの
基本的な構成は、一般に、ミラーを球継手によって傾動
可能に支承するとともに、該ミラーに対して進退杆と呼
ばれる駆動用の部材を取り付け、駆動用のモータによっ
て上記の進退杆を前,後進させる構造が用いられ、前記
の駆動用のモータが運転席でスイッチ操作される。図3
は従来例の自動車用リモートコントロールミラーを示
し、駆動用モータから歯車列およびクラッチを経て進退
杆に至る伝動経路を構成している部材の分解斜視図であ
る。進退杆1の先端には、ミラー(図示せず)に連結す
るための継手球1aが一体に成形されるとともに、Z軸
方向の前,後進を許容してZ軸まわりの回動を係止する
回り止め突起1bが一体に成形されている。この進退杆
1には、図において隠れているがメネジ穴が設けられて
いて、このメネジ穴にオネジ11が螺合されている。先
に述べたように進退杆1はZ軸まわりの回動を係止され
ているので、オネジ11が回転すると該進退杆1はネジ
送りされてZ軸方向に前,後進せしめられる。進退杆1
の前,後進に伴って、継手球1aを介して接続させてい
るミラー(図外)が傾動せしめられる。上記のオネジ1
1の回転を駆動する駆動モータ2の回転軸にはウォーム
形の駆動歯車3が固着されており、該駆動歯車3はウォ
ームホイール形の中間歯車4と噛合している。上記中間
歯車4の回転は、これと一体に連設された中間歯車5に
伝わり、被動歯車6を減速回転させる。これにより、駆
動モータ2の回転出力は減速されるとともにトルクが増
加する。前記被動歯車6の回転は、次に述べるようなク
ラッチ機構を介して前記のオネジ11に伝動される。前
記のオネジ11にフランジ状のロータ10が一体に連設
されている。前記の被動歯車6はクラッチドライブプレ
ート7と一体に連設されている。上記クラッチドライブ
プレート7に対してクラッチドライブプレート8が密着
せしめられるとともに、皿バネ状のクラッチスプリング
9で押圧される。前記クラッチドリブンプレートに設け
られた突起がロータ10に設けられた凹部と嵌合し、両
者はZ軸まわりに相対的に回動しないようになってい
る。以上のようにして、被動歯車6の回転は、クラッチ
ドライブプレート7とクラッチドリブンプレート8との
間の摩擦伝動を介してオネジ11に伝動され、このオネ
ジ11の正,逆転によって進退杆1がZ軸方向に前,後
進せしめられる。符号12の部材は、オネジ11の回動
角を制限するストッパー突起である。
【0003】図3について以上に説明したのは駆動モー
タ2から進退杆1に至る伝動系統の1例である。一般の
自動車用リモートコントロールミラーは、ミラーを上下
に傾動させるための進退杆1個と、ミラーを左右に傾動
させるための進退杆1個とを具備していて、上記2個の
進退杆のそれぞれを駆動するためのモータが1個ずつ
(計2個のモータ)が設けられている。すなわち、図3
に示した駆動系が2系統設置されている。さらに、瞬時
作動機能を備えた自動車用リモートコントロールミラー
においては、ミラー上下傾動用の1個の進退杆とミラー
左右駆動用の1個の進退杆との計2個の進退杆を設ける
とともに、それぞれの進退杆に対応せしめて、通常操作
用の駆動モータ1個と瞬時作動用の駆動モータとが設け
られ、計2個の進退杆と計4個のモータとが設けられて
いる。図3は瞬時作動用の駆動モータ2と進退杆1との
間の伝動系を描いてある。この構成部分に対して通常操
作用の伝動系がどのようにして合流するかについては、
図1を参照して後に述べるが、駆動モータの設置個数が
2個であると、2個の駆動歯車と2個の被動歯車と2系
列の中間歯車とが設けられる。また駆動モータの設置個
数が4個であると、4個の駆動歯車と4個の被動歯車と
4系列の中間歯車とが設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した従来例に
おいては、駆動モータ2からオネジ11に至る伝動系の
中にクラッチ機構が設けられており、このクラッチ機構
は所定のトルクよりも過大なトルクを受けると滑るよう
になっている。ミラーの傾動が外力によって妨げられた
ときは、クラッチが滑って駆動モータ2のロッキングを
防止し、ロッキングによる過熱が未然に防止される。ま
た、自動車が走行しているとき、ミラーが外部障害物に
衝突して外的傾動力を受けたときは、クラッチの滑りに
よって緩衝される。前記の所定トルク(つまりクラッチ
を滑らせるトルク値)は、上述のように異常なトルクよ
りも小さく設定される。ところが、この所定トルクが小
さすぎると、自動車が高速で走行したときの風圧でミラ
ーが傾動せしめられるといった不具合を生じるので、正
常な作業条件下においてミラーが受ける傾動力に充分抗
し得るトルク値でなければならない。図3の従来例に示
したクラッチ機構は、コンパクトであってしかも所要の
トルク値が得られるように、バネ定数の大きい皿バネ形
のクラッチスプリング9を採用している。皿バネは、コ
ンパクトであってバネ定数が大きいという長所を有して
いるがバネ荷重のバラツキが大きい。さらに、大きいバ
ネ荷重を与えると関係部材に歪みを生じてクラッチの機
能特性が不安定になるという問題も有る。本発明は上述
の事情に鑑みて為されたものであって、小形,軽量に構
成することができ、しかも、過大なトルクが掛かったと
きに伝動を遮断する機能が安定していて、所定トルクよ
りも大きいトルクを確実に遮断するとともに、所定トル
クよりも小さいトルクを確実に伝動することのできる、
リモートコントロールミラー用の駆動機構を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的(小形,軽量
で、クラッチ特性安定)を達成するため本発明に係る駆
動機構の構成は、傾動可能に支承されているミラーと、
上記ミラーに対して球継手を介して取り付けられた進退
杆と、上記進退杆をネジ送りして前,後進駆動するオネ
ジ部材と、上記オネジ部材に連結された被動歯車と、ミ
ラー駆動用のモータに取り付けられた駆動歯車とを具備
し、上記駆動歯車と前記被動歯車との間に複数個の中間
歯車が配設されている自動車用リモートコントロールミ
ラーの駆動機構において、前記複数個の中間歯車の内の
2個の中間歯車が軸心方向に並べて配列されるととも
に、該2個の中間歯車がクラッチ機構を介して連結され
ていて、2個の中間歯車と1組のクラッチ機構とからな
るサブアッセンブリを構成していることを特徴とする。
本発明においてサブアッセンブリとは、複数個の部材が
組み合わされていて、該複数個の部材が協働し得るよう
になった組立部品であって、機械装置などに装着して用
いられるものをいう。
【0006】
【作用】上述の手段によると、減速歯車列の途中にクラ
ッチ機構が配置された伝動系が構成される。このため、
減速歯車列の最終段被動歯車に装着されている従来例の
クラッチ機構に比して、回転速度が高く伝達トルク値が
小さい。伝達トルク値が小さくて足りるから小形,軽量
に構成することができ、伝達トルク値が低いからクラッ
チスプリングのバネ定数が小さくて足りる。バネ定数が
小さければクラッチのトルク設定を精密に行ない易く。
滑りを発生するトルク値が一定となり、スリップ特性が
安定する。すなわち、所定トルク値よりもトルクが大き
くなれば確実に伝動を遮断してオーバートルクに因るト
ラブル(駆動モータの過熱や伝動部材の破損など)を確
実に防止することができる。また、所定トルク値よりも
小さいトルクで滑りを生じることが無く、リモートコン
トロール操作が確実に行なわれる。その上、伝達トルク
値が低いのでクラッチ機構の耐久性が大きく作動信頼性
が高い。
【0007】
【実施例】次に、図1および図2を順次に参照しつつ、
本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係る自動車
用コントロールミラーの1実施例における伝動系を示す
断面図である。図示の13はリモートコントロールユニ
ットのハウジングであって、伝動系の構成部材を収納す
るため合わせ蓋状に成形されているが、読図を容易なら
しめるため該ハウジング13の断面全部に同一のハッチ
ングを付してある。上記ハウジング13の中に駆動モー
タ2が収納されているとともに、メネジ1cを形成され
た進退杆1がハウジング壁を貫通して配置されている。
駆動モータ2の回転出力は、該駆動モータに固着された
ウォーム形の駆動歯車3からウォームホイール形の中間
歯車14、クラッチ機構16、平歯形の中間歯車15を
経て平歯車形の被動歯車6に減速伝動される。従来例
(図3)の被動歯車6はクラッチ機構を介してオネジ1
1に接続されていたが、本実施例(図1)の被動歯車6
はオネジ11と一体に連設されている。被動歯車6が回
転するとオネジ11も回転し、メネジ1cを形成された
進退杆1がネジ送りされてZ軸方向に前,後進する。こ
のとき、オネジ11の回転によって進退杆1がネジ送り
されるためには、該進退杆1がZ軸まわりに共回りしな
いことが必要である。本実施例においては進退杆1の回
り止め突起1bが案内溝17aによって案内され、Z軸
まわりに回転することなくZ軸方向に前,後進せしめら
れる。上記の案内溝17aは突条であっても良く、要す
るに進退杆1を回転させずにZ軸方向に案内する構造と
する。本実施例のリモートコントロールミラーは瞬時作
動機構と通常操作機構との両方を備えたものであり、本
図1は主として瞬時作動用の駆動モータ2から進退杆1
に至る伝動系の部材を描いてある。しかし、前記の案内
溝17aは通常操作用の被動歯車17の歯車ボス内に、
Z軸と平行に形成されている。いま、瞬時作動用の駆動
モータ2が停止し、オネジ11が静止している状態を考
えてみると、前記通常操作用の被動歯車17がZ軸まわ
りに回転せしめられると、進退杆1は該被動歯車17と
一緒にZ軸まわりに回転し、オネジ11に対してナット
のように作動してZ軸方向に前,後進せしめられる。上
記の通常操作用被動歯車17は、図外の通常操作用の駆
動モータによって、図外の減速歯車列を介して回転せし
められる。本実施例のリモートコントロールミラー駆動
装置は以上に説明したように通常操作用の伝動系と瞬時
作動用の伝動系との両系統を備えていて、その何れか片
方が停止しているとき何れか他方が作動すると進退杆1
がZ軸方向に前,後進せしめられ、図外のミラーに接続
されている球継手1aを介して該図外のミラーを傾動さ
せる。前記の通常操作用の伝動系と瞬時作動用の伝動系
との両方が同じに作動することも可能であるが、通常操
作用の駆動系はファインコントロールが可能なように比
較的緩徐に作動し、瞬時作動用の駆動系は即応的に作動
し、即応的に復元するように構成されている。このよう
な作動の遅速は伝動歯車列の減速比によって適宜に設定
することができる。本図1には瞬時作動用の駆動系が描
かれていて、通常作動用の駆動系の部材は被動歯車17
のみが描かれているが、いま、歯車列の減速比を無視し
て部材の配置の概要を補足すると、瞬時作動用の駆動モ
ータ2に対応する通常操作用の駆動モータが図外に設置
されており、該通常操作用駆動モータ(図外)から図示
の通常操作用被動歯車17までの間に、順次に、(イ)
瞬時作動用のウォーム形の駆動歯車3に対応する、これ
と類似の通常作動用駆動歯車、(ロ)瞬時作動用のウォ
ームホイール形中間歯車14に対応する、これと類似の
通常作動用ウォームホイール形中間歯車、(ハ)瞬時作
動用のクラッチ機構16に対応する、これと類似の通常
作動用クラッチ機構、および、(ニ)瞬時作動用の平歯
車形中間歯車15に対応する、これと類似の通常操作用
中間歯車が図外に配列されていて、上記(ニ)項の通常
操作用中間歯車が、図示の通常操作用の被動歯車17と
噛合している。
【0008】(図1参照)駆動モータ2で発生した駆動
回転力は、駆動歯車3から被動歯車6まで順次に減速伝
動され、これに伴ってトルクは順次に増大する。従っ
て、この減速伝動系の途中に配置されているクラッチ機
構16の作動条件は、被動歯車6に比して高速回転し、
該被動歯車3に比して伝達トルクが小さい。詳しくは、
駆動モータ2に過負荷を与えないように伝達トルクの最
大許容値を設定して、この所定トルク以上のトルクが掛
かったときにはクラッチを滑らせるようにするとき、上
記の所定トルクを小さく設定することができる。さらに
詳しくは、図3に示した従来例のように被動歯車6に対
して直接的に連結したクラッチ機構に比して、いわゆる
スリップトルクが格段に小さくて足りる。従って、図1
の実施例に示したクラッチ機構16は小容量のもので良
く、小形,軽量に構成しても耐久性が大きい。本発明を
実施する際、前記クラッチ機構の形式は図示のものに限
定されることなく、所定値以上のトルクを受けたときに
滑りを生じて空転し、伝動を遮断する機能を有するもの
であれば良いが、軸心方向に配列された2個の中間歯車
(例えば本例における中間歯車14と同15)の間にク
ラッチ機構を配置してサブアッセンブリにすると、リモ
ートコントロールミラー装置への組み付け作業が容易で
あり、サブアッセンブリ状態での検査を行なうことがで
きるので品質管理が容易であり、組立ラインに対するパ
ーツ供給が便利であるなどの長所が有る。図2は前掲の
図1に示した実施例において2個の中間歯車の間にクラ
ッチ機構を配置して構成したサブアッセンブリ部分を抽
出し、部分的に破断して描いた分解斜視図である。
【0009】本発明に係る駆動機構のポイントを要約す
ると、(a)2個の中間歯車が軸心方向に並んでいるこ
と、(b)上記2個の中間歯車がクラッチ機構を介して
連結されていること、および(c)2個の中間歯車とク
ラッチ機構とがサブアッセンブリになっていること、で
ある。図2に示した実施例は、次に述べるように上記
(a),(b),(c)の要件を備えている。図示の1
4および15はそれぞれ中間歯車であって、中間歯車1
5は、中間歯車軸15fと、円柱状フランジ15bと、
平歯車部15aと、中間歯車軸15gとが同心状に一体
に連設されている。前記の円柱状フランジは、すなわち
厚さ寸法の大きい円形フランジであって、視覚的印象と
しては円板よりも円柱に近いのでこのように名付けたも
のである。前記の各構成部材のうちで両端に位置してい
る中間歯車軸15fと中間歯車軸15gとは当該サブア
ッセンブリをリモートコントロールミラーに組み付ける
際、このサブアッセンブリを回転自在に支持するための
構成部分であり、中間歯車軸15fには円柱状フランジ
15bから若干離間させてリング溝15hが設けられて
いる。該リング溝15hの役目は本図2について後に説
明する。平歯車部15aは当該サブアッセンブリにおけ
る出力歯車であって(図1参照)被動歯車6と噛合して
これを駆動する構成部分である。中間歯車14は、前記
中間歯車15の円柱状フランジ15bに対して回転自在
に嵌合する筒状本体14aより成る。該筒状本体14a
は有頂無底の円筒状をなしており、その外周面にウォー
ムホイール形の歯14bが形成されている。このウォー
ムホイール形の歯14bは、(図1参照)駆動モータ2
の回転軸に固着されたウォーム形の駆動歯車3と噛合し
て回転せしめられる構成部分であって、当該サブアッセ
ンブリにおける入力歯車である。前記有頂無底形の筒状
本体14aの頂面の中心に、前記中間歯車15の中間歯
車軸15fと回転自在に嵌合する軸受孔14cが設けら
れている。また、上記有頂無底形の筒状本体14aの頂
壁の下面(つまり、いわゆる天井面)には放射状の山形
の凹凸14dが形成されている。
【0010】前記中間歯車15の円柱状フランジ15b
の頂面にはボールスプリング収納穴15cが設けられて
いる。本発明を実施する際、上記ボールスプリング収納
穴の設置個数は任意に設定し得るが、複数個のボールス
プリング収納穴を、中間歯車軸15f,同15gの中心
線に関して対称に配設すると力のバランスが取れるので
好適である。上記ボールスプリング収納穴15cのそれ
ぞれの中にコイルスプリング15dを挿入し、その上に
ボール15eを載置する。この状態で、円柱状フランジ
15bに、中間歯車14の筒状本体14aを被せ、中間
歯車15の中間歯車軸15fを前記の軸受穴14cに挿
通する。上記中間歯車14を同15に対して圧下し、コ
イルスプリング15dを圧縮した状態で中間歯車軸15
fのリング溝15hにEリング17を嵌め合わせて抜け
止めを施す。これにより、前記のボール15eはコイル
スプリング15dによって押し上げられ、放射状山形凹
凸の谷の部分に押しつけられる。上記のように構成され
たクラッチ機構を有するサブアッセンブリの中間歯車1
4が回転せしめられると、その回転力はボール15eを
介して中間歯車15の円柱状フランジ15に伝えられ、
これと一体に成形されている平歯車部15aが一緒に回
転する。伝達トルクが小さいときは、ボール15eが放
射状山形凹凸14dの谷の部分に着座して安定し、中間
歯車14に対して滑りを生じないので、回転が正確に伝
えられる。また、伝達トルクが大きくなると、放射状山
形の凹凸14dの谷の部分に着座して山形の斜面に当接
しているボール15eは、斜面の作用で下向き方向の力
を受け、コイルスプリング15dを圧縮しながら沈み、
放射状山形の凹凸の山を乗り越えて空転し、「クラッチ
断」の状態となる。当該リモートコントロールミラー駆
動ユニットのベース部材を基準として見れば、クラッチ
機構のドリブン側である中間歯車15の円柱状フランジ
15bが停止している状態で、ボール15eを放射状山
形の凹凸14dに乗り上げ乗り越えさせながら、クラッ
チ機構のドライブ側である中間歯車14の筒状本体14
aが空転する。図1について先に説明したように、本実
施例の中間歯車14とクラッチ機構16と中間歯車15
とから成るサブアッセンブリは、減速歯車列の途中に配
置されていて伝達トルクが僅少であるから、クラッチス
プリングのバネ定数が比較的小さくて足りる。このた
め、本実施例(図1,図2)のようにバネ定数の小さい
コイルスプリング15dを用いることができ、バネ定数
の大きい皿バネを用いなくてもクラッチ機構を構成する
ことができる。バネ定数が小さいということは、バネ荷
重の変化に対する撓み量の変化が大きいことを意味す
る。これを反対側の面から見るとバネの取付長に誤差が
有ってもバネ荷重に及ぼす影響が少ないということであ
って、構成部材の成形精度や、機械加工精度や、組立精
度に格別の高精度を要せずに、クラッチのスリップトル
クを正確に調節することができる。このことはリモート
コントロールミラー装置の生産性を向上させ、高品質・
低コストの達成に有効である。さらに、前述のように伝
達トルクが小さくて足りるということは、クラッチスプ
リングのバネ荷重を比較的小さく設定すれば良いことを
意味する。バネ荷重が低いと、該バネ荷重を直接,間接
に支持する部材の剛性が小さくても大きい歪みを生じな
い。歪みが小さいということは作動が確実となって作動
信頼性を向上させる。また、剛性が小さくても良いため
構成部材が小形,軽量になり、これに伴って材料コスト
が軽減される。さらに、ミラー類などの自動車搭載機器
類においては、「耐久性」が重要な品質基準となる。こ
うした観点から本発明に係るサブアッセンブリが小形,
軽量に構成されると慣性力が軽減されるので、耐振性向
上のために有効である。図2に示したような特殊クラッ
チを用いないで通例の摩擦クラッチを用いても、本発明
を適用して減速歯車列よりなる伝動系の途中にクラッチ
機構を配設することによってクラッチの伝達トルクが軽
減され、前記実施例(図2)について説明したのと同様
に、小形,軽量,低コスト,高信頼性、高耐久性といっ
た本発明特有の効果が得られる。
【0011】
【発明の効果】本発明を適用すると、減速歯車列の途中
にクラッチ機構が配置された伝動系が構成される。この
ため、減速歯車列の最終段被動歯車に装着されている従
来例のクラッチ機構に比して、回転速度が高く伝達トル
ク値が小さい。伝達トルク値が小さくて足りるから小
形,軽量に構成することができ、伝達トルク値が低いか
らクラッチスプリングのバネ定数が小さくて足りる。バ
ネ定数が小さければクラッチのトルク設定を精密に行な
い易く。滑りを発生するトルク値が一定となり、スリッ
プ特性が安定する。すなわち、所定トルク値よりもトル
クが大きくなれば確実に伝動を遮断してオーバートルク
に因るトラブル(駆動モータの過熱や伝動部材の破損な
ど)を確実に防止することができる。また、所定トルク
値よりも小さいトルクで滑りを生じることが無く、リモ
ートコントロール操作が確実に行なわれる。その上、伝
達トルク値が低いのでクラッチ機構の耐久性が大きく作
動信頼性が高いという優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用コントロールミラーの1
実施例における伝動系を示す断面図である。
【図2】前掲の図1に示した実施例において2個の中間
歯車の間にクラッチ機構を配置して構成したサブアッセ
ンブリ部分を抽出し、部分的に破断して描いた分解斜視
図である。
【図3】従来例の自動車用リモートコントロールミラー
を示し、駆動用モータから歯車列およびクラッチを経て
進退杆に至る伝動経路を構成している部材の分解斜視図
である。
【符号の説明】
1…進退杆、1a…継手球、1b…回り止め突起、1c
…メネジ、2…駆動モータ、3…ウォーム形の駆動歯
車、4…ウォームホイール形の中間歯車、5,6…中間
歯車、7…クラッチドライブプレート、8…クラッチド
リブンプレート、9…クラッチスプリング、10…ロー
タ、11…オネジ、12…ストッパ突起、13…ハウジ
ング、14…中間歯車、14a…筒状本体、14b…ウ
ォームホイール形の歯、14c…軸受孔、14d…放射
状山形の凹凸、15…中間歯車、15a…平歯車部、1
5b…円柱状フランジ、15c…ボールスプリング収納
穴、15d…コイルスプリング、15e…ボール、15
f,15g…中間歯車軸、15h…リング溝、16…ク
ラッチ機構、17…通常操作用の被動歯車、17a…案
内溝。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾動可能に支承されているミラーと、上
    記ミラーに対して球継手を介して取り付けられた進退杆
    と、上記進退杆をネジ送りして前,後進駆動するオネジ
    部材と、上記オネジ部材に連結された被動歯車と、ミラ
    ー駆動用のモータに取り付けられた駆動歯車とを具備
    し、上記駆動歯車と前記被動歯車との間に複数個の中間
    歯車が配設されている自動車用リモートコントロールミ
    ラーの駆動機構において、 前記複数個の中間歯車の内の2個の中間歯車が軸心方向
    に並べて配列されるとともに、該2個の中間歯車がクラ
    ッチ機構を介して連結されていて、2個の中間歯車と1
    組のクラッチ機構とからなるサブアッセンブリを構成し
    ていることを特徴とする、自動車用リモートコントロー
    ルミラーの駆動機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007098632A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Asmo Co Ltd 歯車の製造方法、歯車の製造装置、歯車、並びに減速機構付きモータ

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