JP4706408B2 - ワイヤハーネスの配索構造 - Google Patents

ワイヤハーネスの配索構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4706408B2
JP4706408B2 JP2005271123A JP2005271123A JP4706408B2 JP 4706408 B2 JP4706408 B2 JP 4706408B2 JP 2005271123 A JP2005271123 A JP 2005271123A JP 2005271123 A JP2005271123 A JP 2005271123A JP 4706408 B2 JP4706408 B2 JP 4706408B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire harness
tube
connector
door
vehicle body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005271123A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007076623A (ja
Inventor
進 杉谷
宏司 米光
僚太郎 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2005271123A priority Critical patent/JP4706408B2/ja
Publication of JP2007076623A publication Critical patent/JP2007076623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4706408B2 publication Critical patent/JP4706408B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)
  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Description

本発明は、自動車のサイドドア等のドアと車体との間に架け渡すワイヤハーネス配索構造に関し、特に、ウエザーストリップよりも車室側にワイヤハーネスを架け渡すことにより防水仕様を不要とするものである。
自動車のサイドドア、バックドアはヒンジを介して開閉自在に車体に取り付けられ、これらのドアに取り付けられる電装品と接続されるドア側ワイヤハーネスはヒンジ部を通して車体側へと配索され、該ワイヤハーネス先端に接続したコネクタを車体側のワイヤハーネスに接続したコネクタと嵌合接続させている。
従来、車体とサイドドアとの間に配索されるワイヤハーネスは、図16に示すように、ドア1のインナーパネル1aの車体側端面に穿設した貫通孔1bを通して、ボディ3側にワイヤハーネス(ドアハーネス)W/Hが架け渡されている。該ワイヤハーネスW/Hは、前記貫通孔1bがウェザーストリップ2の位置より外側に設けられ、車体とドアとの間のヒンジHの上方位置に配索されるため、ドア開閉時にはワイヤハーネスには捻りのみが生じ、ワイヤハーネスには伸縮は生じない。
しかしながら、前記貫通孔1bにワイヤハーネスW/Hを貫通させる作業は非常に難作業となるため、貫通レスでワイヤハーネスをボデイ側へ配索する提案が従来より多数なされている。
ワイヤハーネスをボデイ側へ配索する際に、インナーパネルの室内面側からボデイ側へと配索すると、貫通孔を通さないため配索作業を容易とすることができるが、ワイヤハーネスの配索位置がボデイとドアとのヒンジ結合位置より室内側に変位するため、ドア開閉時にワイヤハーネスを伸縮させる必要が生じる。
この問題に対して、本出願人は先に特許文献1(特開平10−934号公報)を提供している。このワイヤハーネス配索構造では、図17に示すように、ドア1のインナーパネル1aの室内側面に略三角形の空間1cを設けている一方、ワイヤハーネスW/Hにはドア開閉に追従できる余長部を設け、該余長部を前記空間1c内に収容すると共に空間1cの取出口からボディ側へと引き出している。
前記構成とすると、ドアが開作動時にはワイヤハーネスは空間1cから引き出され、ドアが閉作動時にはワイヤハーネスの余長部は空間1cの中に収容され、ワイヤハーネスをドアの開閉作動に連動して追従させることができる。
しかしながら、前記構成とした場合、ワイヤハーネスは電線群を集束してテープ巻きしているだけであるため剛性が弱いため、ドア閉作動時に空間1c内に確実に引き込むことができない恐れがある。其の際、ボディ側とドア側の間においてワイヤハーネスが重力で垂下がり、場合によっては、ドアとボディの間に挟まれる恐れがある。
他の特許文献2(特開平10−16672号公報)では、図18に示すように、ワイヤハーネスをプロテクタ5で保護し、その一端をドアのインナーパネル側に設けたスライドガイド8にスライド可能に嵌合させている。プロテクタ5のドア側は、揺動可能なコネクタ9により、ボディ3に取り付けられている。
前記特許文献2では特許文献1の前記問題点が一部解決されてはいるものの、別の問題が生じる。即ち、プロテクタ5とスライドガイド8は相互に伸縮方向にスライドするだけでなく、ドアの回転に伴って回転方向の動きを吸収するだけの十分なガタが必要であるため、プロテクタ5がボディ振動に共振し、異音が発生するという問題が生じる。一方、ガタを詰めるとスライドし難くなり、引っかかりの問題を生じる。
また、ドア内部でワイヤハーネスが鋭角状に折れ曲がったり伸張したりし、繰り返し応力が一部に集中してかかることによる耐久性の点で問題が生じると共に、ワイヤハーネスがドア内部で拘束されずに揺動を繰り返すため、インナーパネルと擦れて磨耗したり、ボディ振動に共振し異音を発生する問題も生じる。
特開平10−934号公報 特開平10−16672号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、ドアから車体側へ配索するワイヤハーネスを貫通レスで配索する場合において、ワイヤハーネスがドアの開閉作動に確実に追従できると共に、ドアの開閉作動に追従して伸縮するワイヤハーネスに損傷を発生させず、かつ、異音の発生を抑制することを課題としている。
前記課題を解決するため、第1の発明は、自動車の車体と該車体にヒンジ結合されたドアとの間に、ワイヤハーネスを伸縮および回転可能に架け渡しているワイヤハーネスの配索構造であって、
前記ドアに配索されて前記車体側へと引き出されるワイヤハーネスの先端部に接続されるコネクタの外面に車体係止部を突設し、
前記コネクタおよびワイヤハーネスを、硬質樹脂製のチューブと、該チューブの車体側先端に下部が回転自在に連結された硬質樹脂製のオフセット用筒部とからなる保護材の連通した中空部に貫通させ、
前記保護材のチューブとオフセット用筒部との連結部は、オフセット用筒部の下部側面に連結口を設け、該連結口の上下縁から上下一対の取付部を突設している一方、前記チューブの先端開口の上下縁から前記取付部に重ねる上下一対の被取付部を突設し、
前記取付部と被取付部のいずれか一方にピンを突設する一方、いずれか他方に該ピンを回転自在に挿入するピン孔を設けた構成とし、
前記車体とドアとの間に水平方向に配置される前記チューブに対して立設するように連結される前記オフセット用筒部の上部側面にコネクタ引出口を設け、該コネクタ引出口の周縁に前記コネクタの後側部に設けられた係止突起を嵌合係止する嵌合溝を設けた環状突起を設け、該環状突起と前記コネクタの車体係止部の間に車体を狭持してコネクタを車体に係止すると共に、該コネクタを車体側に配索されているワイヤハーネス先端のコネクタと嵌合接続させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造を提供している。
前記のように、本発明では、ドアと車体との間に架け渡すワイヤハーネスの保護材を、ゴム製ではなく、硬質樹脂製のオフセット用筒部とチューブとしてワイヤハーネスの保護強度を高め、かつ、ドア閉鎖時にドアと車体との間でチューブに通したワイヤハーネスが垂れ下がらないようにしている。
特に、ワイヤハーネス先端に接続したコネクタを前記オフセット用筒部のコネクタ引出口より突出させた状態でオフセット用筒部に固定し、該オフセット用筒部の先端側を車体パネルに固定していることで、前記コネクタも車体側貫通孔の内側に固定することができる。よって、ドア側のワイヤハーネスと車体側のワイヤハーネスとをコネクタ接続させる際に、車体側ワイヤハーネス先端のコネクタをドア側ワイヤハーネスのコネクタに対して嵌合させるだけでよく、コネクタ嵌合部を車体側にクリップ等を介して係止保持する必要がなくなる。
また、前記構成によれば、ドアを開閉作動させると、ワイヤハーネスを挿通させたチューブがオフセット用筒部との連結位置で回転するため、この連結位置でドアの開閉に伴うワイヤハーネスの捻れを吸収することができる。
また、オフセット用筒部によりドアの開閉に伴うワイヤハーネスの捻れ位置をワイヤハーネスとコネクタとの接続位置よりも下方に位置ズレさせて設けているため、ワイヤハーネスのコネクタ接続位置近傍に捻れによる負荷がかかることがなく、電気接続の信頼性を損なうおそれがない。
前記のように、第1の発明では、保護材のチューブとオフセット用筒部との連結部は、オフセット用筒部の下部側面に連結口を設け、該連結口の上下縁から上下一対の取付部を突設している一方、前記チューブの先端開口の上下縁から前記取付部に重ねる上下一対の被取付部を突設し、
前記取付部と被取付部のいずれか一方にピンを突設する一方、いずれか他方に該ピンを回転自在に挿入するピン孔を設けている。
前記構成によれば、前記ピン孔に回転自在に挿入したピンを支点として前記チューブを回転させてドアの開閉に伴うワイヤハーネスの捻れを吸収することができる。
第2の発明では、前記保護材のチューブとオフセット用筒部との連結部の構成は、第1の発明と相違させ、オフセット用筒部の下部側面を切り欠いて連結口を設ける一方、前記チューブの先端を閉鎖部とすると共に上面を開口とし、該チューブ先端の閉鎖部を前記連結口に内嵌して前記上面の開口をオフセット用筒部の中空に連通させ、
前記オフセット用筒部の連結口の底面と前記チューブ先端の閉鎖部の底面のいずれか一方に円状溝部を設けると共に、いずれか他方に前記円状溝部に回転自在に嵌合する円状突起を設けた構成としている。他の構成は第1の発明と同様としている。
前記構成によれば、円状溝部に回転自在に嵌合する円状突起を中心にチューブを回転させてドアの開閉に伴うワイヤハーネスの捻れを吸収することができる。また、チューブ先端をオフセット用筒部の連結口に内嵌させているため、チューブとオフセット用筒部との連結位置でワイヤハーネスが露出するのを防止して、ワイヤハーネスをより確実に保護すると共に外観を良好なものとすることができる。
前記チューブは断面楕円状、長円状、あるいは隅部にアールを設けた長方形状として、挿通させる前記コネクタの外形に対応させた形状としていることが好ましい。
前記構成によれば、チューブを長さ方向に直交する水平方向の幅を薄くできるため、車体とドアとの間の限られたスペースに効率良くワイヤハーネスを配索することができる。
また、ドア側に配索して車体側へ架け渡すワイヤハーネスをフラットハーネスとした場合に、チューブを断面円形とするよりは、フラットハーネスの挿通性を高めることができる。
前記チューブは直管状としていることが好ましく、直管状とすれば、ドア内部におけるドア開閉作動に伴う移動時に、直線状に移動させることができ、ドア開閉作動に対するワイヤハーネスの追従作動を確実なものとすることができる。
また、前記チューブのドア側の先端にはテープ巻用の舌片を突設して、ワイヤハーネスをテープ巻き固定することが好ましい。
第3の発明では、自動車の車体と該車体にヒンジ結合されたドアとの間に、ワイヤハーネスを伸縮および回転可能に架け渡しているワイヤハーネスの配索構造であって、
前記ドアに配索されて前記車体側へと引き出されるワイヤハーネスの先端部に接続されるコネクタの外面に車体係止部を突設し、
前記コネクタおよびワイヤハーネスを、硬質樹脂製のチューブと、該チューブの車体側先端に下部が回転自在に連結された硬質樹脂製のオフセット用筒部とからなる保護材の連通した中空部に貫通させ、
前記チューブおよび前記オフセット用筒部は軸線方向の少なくとも一部に沿う薄肉ヒンジ部を有し、該薄肉ヒンジ部により開閉自在とし、前記チューブおよび前記オフセット用筒部を開いた状態で前記ワイヤハーネスおよびコネクタを挿通させ、ロック結合により閉じる構成とし、
記車体とドアとの間に水平方向に配置される前記チューブに対して立設するように連結される前記オフセット用筒部の上部側面にコネクタ引出口を設け、該コネクタ引出口の周縁に前記コネクタの後側部に設けられた係止突起を嵌合係止する嵌合溝を設けた環状突起を設け、該環状突起と前記コネクタの車体係止部の間に車体を狭持してコネクタを車体に係止すると共に、該コネクタを車体側に配索されているワイヤハーネス先端のコネクタと嵌合接続させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造を提供している。
また、前記チューブおよび前記オフセット用筒部は軸線方向に沿ってスリットを有する形状とし、該スリットを開いて前記ワイヤハーネス及びコネクタをチューブに側方から挿通させる構成としてもよいし、前記チューブおよび前記オフセット用筒部は軸線方向に沿って2分割した分割形状とし、前記ワイヤハーネスおよびコネクタを一方の分割チューブに挿入した後に他方の分割チューブを被せて、両チューブをロック結合する構成としてもよい。
先端にコネクタを接続したワイヤハーネスをチューブおよびオフセット用筒部に通す際、チューブおよびオフセット用筒部は硬質であるためゴム製チューブのように拡径治具で広げながらワイヤハーネスを通すことはできない。よって、チューブおよびオフセット用筒部を閉断面の筒状とするとチューブおよびオフセット用筒部をコネクタの外形よりも大きくする必要があり、かつ、チューブを大型化しても長尺なチューブ内に貫通させる作業は手数がかかることとなる。よって、チューブおよびオフセット用筒部内にワイヤハーネスの電線群のみ先通しして、チューブの先端開口から電線群を引き出し、電線端末の端子をコネクタに挿入係止する方法を採用することができるが、前記のように、チューブおよびオフセット用筒部を開閉自在、スリットを設ける、あるいは、分割体とすると、チューブおよびオフセット用筒部の軸直角方向の側方からコネクタを接続したワイヤハーネスをチューブ内に挿通させることができ、ワイヤハーネスの通し作業を簡単とすることができる。
前記チューブを前記ドアに設けたガイド部分にスライド自在に収容し、
かつ、前記チューブから引き出されるワイヤハーネスに、前記ドアの開閉動作に追従可とした余長部を設け、該余長部を前記ガイド部分に設けた余長吸収用空間に収容すると共に、該余長吸収用空間の出口位置でワイヤハーネスをドア側に係止していることが好ましい。
前記構成によれば、ドアの開作動時においては、ガイド部分の余長用吸収空間に引き込まれているワイヤハーネスの余長部が引き出されることによりワイヤハーネスが伸長する一方、閉動作時には余長部が余長用吸収空間に引き込まれることによりワイヤハーネスが伸縮し、開閉部材の開閉動作に追従する。
前記開閉時におけるワイヤハーネスの追従作動時、ワイヤハーネスを硬質樹脂製のチューブ内に通しているため、ワイヤハーネスと一体となったチューブが直線状に移動し、ワイヤハーネスの余長部を余長吸収用空間から確実に引き出すと共に確実に余長用吸収空間内に引き込むことができ、開閉部材の開閉作動にワイヤハーネスを確実に追従させることができる。
さらに、前記チューブを円筒形状の硬質樹脂成形品とし、その外周面を平滑面とすると、該チューブがガイド部分と摺接するため、異音の発生を低減することができる。
詳細には、前記ガイド部分は、前記チューブをスライド自在に収容するスライド用空間と前記ワイヤハーネスの余長部を湾曲させて収容する前記余長吸収空間とを連続して設けており、樹脂成形品からなる略三角形状のプロテクタで構成し、該プロテクタをドア側に固定していることが好ましい。
前記のように、ガイド部分は浅底の三角形状のプロテクタで構成し、該プロテクタをドアインナーパネルにビス等で固定している。該プロテクタは室内面側は開口とし、内部にワイヤハーネスを配索した状態でドアトリムをかぶせている。
前記略三角形状のプロテクタは、詳細には、底壁部の各辺より周壁を突設し、上辺周壁は直線状とし、該上辺周壁と直線状のスライド用空間をあけて配置する先端側の側辺周壁は下方へと緩やかに湾曲させると共に、他方側の側辺周壁は前記先端側の側辺周壁に近接するように緩やかに湾曲させた構造としている。前記スライド用空間の先端に出入用開口を設ける一方、前記一対の側部周壁の間の下端開口をドア内部への引出用開口とし、前記スライド用空間から引出用開口にかけた大容積部を余長吸収用空間としている。また、前記スライド用空間の先端の出入用開口は、上辺周壁と側辺周壁との間に閉鎖壁を設け、該閉鎖壁に貫通孔を設けて前記出入用開口とすることが好ましい。
前記のようにガイド部分をプロテクタにより形成すると、所要寸法のスライド用空間と余長吸収用空間とを寸法精度よく設けることができ、かつ、インナーパネルやドアトリムの構造を従来と変更する必要がなく、組付け性を向上させることができる。
また、前記プロテクタは、室内面側を開口とせず前記底壁部に対向する上壁部を設けると共に、前記周壁の各辺のいずれかに開口を設けておき、該開口を通してワイヤハーネスをプロテクタ内に配索した後、該開口をカバーにより閉鎖する構成としてもよい。これにより、プロテクタ内のワイヤハーネスが前記底壁部と上壁部によりドアインナーパネル及びドアトリムに直接接触するのを防止することができる。
なお、ガイド部分を別材からなるプロテクタで設ける代わりに、ワイヤハーネスを配索すると共に該ワイヤハーネスに接続される電装品等を予め組付るドアモジュールパネルを設け、該ドアモジュールパネルに、前記プロテクタと同様な形状の凹部を設けてガイド部分としてもよい。
前記ガイド部分の入口側に、前記チューブを直線性を保持してスライド自在に貫通させる保持部をドア部材から一体的に突設していることが好ましい。
前記構成によれば、ガイド部分の入口側に設けた保持部によりチューブを直線的にスライドさせて、ワイヤハーネスをドアの開閉にスムーズに追従させることができる。
本発明はサイドドア以外に、バックドアと車体との間、トランクの蓋と車体との間等にも適用可能であるが、前記したように電装品が多数取り付けられるサイドドアに適用し、サイドドアのインナーパネルの室内側面に前記ガイド部分を設け、該ガイド部分より引き出される前記チューブをウエザーストリップよりも室内側を通して、前記ワイヤハーネスを前記ボディ側へ架け渡していることが好ましい。
前記のように、サイドドアに配索するドアハーネスを車体側に配索する構造に本発明を適用すると、ドアハーネスをウエザーストリップよりも室内側に配索するため、従来必要とされたインナーパネルの端面に設けられた貫通孔を挿通させる作業が不要となり、ワイヤハーネスの配索作業性を大幅に改善することができる。
前述したように、本発明によれば、ドアを開閉作動させると、ワイヤハーネスを挿通させたチューブがオフセット用筒部との連結位置で回転するため、この連結位置でドアの開閉に伴うワイヤハーネスの捻れを吸収することができる。
また、オフセット用筒部によりドアの開閉に伴うワイヤハーネスの捻れ位置をワイヤハーネスとコネクタとの接続位置よりも下方に位置ズレさせて設けているため、ワイヤハーネスのコネクタ接続位置近傍に捻れによる負荷がかかることがなく、電気接続の信頼性を損なうおそれがない。
さらに、車体とドアとの間に架け渡されたワイヤハーネスが硬質樹脂製のチューブで保護されるため、ワイヤハーネスが車体とドアとの間で垂れ下がったり、不用意に損傷を受けることが防止できる。
さらにまた、ワイヤハーネスの端末に接続したコネクタの係止突起をオフセット用筒部の嵌合溝に嵌合係止してコネクタをオフセット用筒部に固定し、該オフセット用筒部に設けた環状突起とコネクタに設けた車体係止部とで車体に設けた貫通孔の周縁を狭持しているため、オフセット用筒部を車体に取り付けると、同時にコネクタも車体に取り付けられる。これにより、ドアに配索したワイヤハーネスの車体側端末に接続したコネクタを車体に固定するための構造を新たに設ける必要がなく、コストを低減できると共に、ワイヤハーネスの配索作業を容易にすることができる。
また、硬質樹脂製のチューブをウエザーストリップよりも室内側を通し、ワイヤハーネスに余長部を設けてドアの開閉に追従可能とすると、ドアと車体との間に配索するワイヤハーネスをドアと車体との回転支点(ヒンジ位置)から離れた位置に設けて、ドアに穿設する貫通孔にワイヤハーネスを通さない所謂貫通レスタイプにでき、ワイヤハーネスの配索作業を容易とすることができる。
しかも、前記配索構造とした場合にドアの開閉動作に伴いワイヤハーネスを伸縮させる必要があるが、ワイヤハーネスをチューブに挿通させてドアへ出入させているため、ワイヤハーネスに弛みを発生させることなく、ドア側のガイド部分の余長吸収用空間にワイヤハーネスの余長部を確実且つスムースに収容および引き出すことができる。かつ、該ワイヤハーネスの作動時の抵抗も低減でき、異音発生を低減できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は本発明の第1実施形態を示し、サイドドア10(以下、ドア10と略す)に配索されるワイヤハーネス(ドアハーネス)40を車体のボデイ20へと配索している。
図1(A)(B)は、ドア10が開いた状態を示し、図2(A)(B)はドア10が閉じた状態を示す。
ドア10はアウターパネル12とインナーパネル11とが接合され、該インナーパネル11の室内側面で且つボデイ側の位置に、樹脂成形品からなるプロテクタ70が固定されると共に、ドアトリム(図示せず)が取り付けられる。該ドア10はインナーパネル11のボディ側端面がヒンジ21によりボディ20と結合され、ドア10はヒンジ21を支点として回転自在に連結されている。
前記ワイヤハーネス40はインナーパネル11の内部に配索され、その端末に接続したコネクタ(図示せず)を所要の電気部品と接続させている。該ワイヤハーネス40は前記プロテクタ70の内部を通した後にインナーパネル11のボデイ側端面で、ウエザーストリップ13の室内側から引き出している。該ワイヤハーネス40の先端側を、硬質樹脂製のチューブ60と、該チューブ60の車体側先端に回転自在に連結された硬質樹脂製のオフセット用筒部51とからなる保護材50の連通した中空部Sに貫通させ、オフセット用筒部51をボデイ20の取付孔22に係止する一方、チューブ60をプロテクタ70に対して出入自在に収容している。
ワイヤハーネス40に外装する保護材50のオフセット用筒部51は、図4(D)に示すように、垂直方向に延在する筒とし、一側面51aの上部にコネクタ引出口52を設ける一方、一側面51aに対向する他側面51bの下部にチューブ60との連結口53を設けている。即ち、コネクタ引出口52と連結口53とは上下垂直方向に位置ズレした位置に設けている。該コネクタ引出口52の周縁には環状突起54を設けており、該環状突起54の内面に後述するコネクタ30の係止突起31を嵌合係止する嵌合溝55を周設している。一方、前記連結口53の上下縁には上下一対の取付部56を突設しており、該取付部56の上下外面にピン57をそれぞれ突設している。
前記オフセット用筒部51に連結するチューブ60は、図4(D)に示すように、水平方向に延在し、隅部にアールを設けた縦長の断面長方形状の筒とし、車体側の一端開口61の上下縁から上下一対の被取付部62を突設しており、該被取付部62にピン孔63をそれぞれ設けている。該被取付部62をオフセット用筒部51の取付部56に重ね、ピン57をピン孔63に挿入して、オフセット用筒部51とチューブ60とを回転自在に連結している。一方、チューブ60の車体側の他端開口64の下縁からテープ巻き舌片65を突設し、チューブ60に貫通させたワイヤハーネス40をテープ巻き舌片65にテープT巻き固定している。
ワイヤハーネス40の車体側先端に接続され、オフセット用筒部51に嵌合するコネクタ30は、図4(D)に示すように、チューブ60に対応させた縦長の断面長方形状の周壁32と、該周壁32の後端を閉鎖する後側壁33とからなり、後端壁33に設けた端子孔34を通してワイヤハーネス40の電線に接続した端子(図示せず)をコネクタ30内に突出させる構成としている。周壁32の後側部外面には環状の係止突起31を設け、該係止突起31をオフセット用筒部51の嵌合溝55に嵌合係止して、コネクタ30をオフセット用筒部51に取り付けている。周壁32の各辺の外面には、オフセット用筒部51の環状突起54と所要の間隔をあけて爪状の車体係止部35を突設している。
前記のように、オフセット用筒部51をボデイ20の取付孔22に係止する際には、図5に示すように、取付孔22の周縁をオフセット用筒部51の環状突起54とコネクタ30の車体係止部35とで挟持して、オフセット用筒部51と共にコネクタ30をボディ20に係止している。
また、図2に示すように、ボディ20に係止したコネクタ30に、車体に配索したワイヤハーネス36の端末に接続したコネクタ37を接続して、ドア側に配索したワイヤハーネス40と車体側に配索したワイヤハーネス36とを接続している。
前記プロテクタ70は、図1(A)及び図2(A)に示すように、浅底の略三角形状で、底壁部73の各辺よりガイド周壁75を突設し、上辺周壁75aは直線状とし、上辺周壁75aと直線状のスライド用空間79をあけて配置する先端側の側辺周壁75bは下方へと緩やかに湾曲させている。他方側の側辺周壁75cは前記側辺周壁75bに近接するように緩やかに湾曲させた形状としている。
前記スライド用空間79の先端に出入用開口71を設ける一方、前記一対の側部周壁75bと75cの間の下端開口をドア内部への引出用開口76とし、スライド用空間79から引出用開口76にかけた大容積部を余長吸収用空間72としている。該余長吸収用空間72は上辺周壁75aと側辺周壁75cのコーナーに向かって大きな半径を有する緩やかな湾曲状空間としている。
プロテクタ70で形成するガイド部分を前記形状とすることにより、スライド用空間79ではワイヤハーネス40を直線状にガイドする一方、余長吸収用空間72ではワイヤーハーネス40が鋭く曲がるのを防ぎ、応力が特定箇所に集中するのを避けている。
前記スライド用空間79の先端の出入用開口71の内部側には、上辺周壁75aと側辺周壁75bとの間に閉鎖壁77を設け、該閉鎖壁77に貫通孔77aを設けている。
また、前記出入用開口71を設けた先端側外面からフランジ部76Aを突設すると共に、前記コーナー部の外面からフランジ部76Bを突設し、これらフランジ部76A、76Bをインナーパネル11にビス止めしている。
ワイヤハーネス40に外装したチューブ60をプロテクタ70のスライド用空間79にスライド自在に収容している。該チューブ60とテープTで固定された部分から延在するワイヤハーネス40の所要寸法を余長部40aとし、該余長部40aをプロテクタ70の余長吸収用空間72に収容し、該余長部40aの終端部分でプロテクタ70の引出用開口76位置のクランプ82により回転自在に係止している。該構成とすることで、図1の矢印に示す方向にクランプ82が揺動し、ワイヤーハーネス40の屈曲を低減している。
次ぎに、前記構成からなるワイヤハーネスの配索構造におけるドアの開閉にともなうワイヤハーネス40の作動を説明する。
図2に示すドア10が閉じた状態から図1に示すドア10が開き状態とするドア開可動時には、ドア10の回転に伴いオフセット用筒部51に回転自在に連結したチューブ60が回転し、ドア10に配索されたワイヤハーネス40の曲がりに追従する。
また、ドア10の開作動時にドア10の回転支点とワイヤハーネス40の配索位置とはずれているため、ワイヤハーネス40を伸長させて追従させる必要がある。ドア閉状態で図2(A)に示すように、ワイヤハーネス40の余長部40aは余長収容用空間72内でコーナー側に沿って湾曲した状態で収容されている。この状態からドア10の開作動に追従して、チューブ60がスライド用空間79内を図中左方向に移動して、チューブ60は貫通孔77a、引出用開口76を通してボデイ20側へと引き出され、それに応じて余長吸収用空間72内の余長部40aは側辺周壁75bへと近接していき、湾曲状態から傾斜状態へとなって引き出され、図1(A)に示す状態となる。
図1に示すドア開状態からドア10を閉作動する際は、開作動と逆作動となり、ワイヤハーネス40はチューブ60と共に、プロテクタ70内に押し込まれ、ワイヤハーネス40の余長部40aは余長部吸収用空間72内でコーナー部に沿って湾曲するように引き込まれて収容される。
前記のように、ドア10の開閉作動時、プロテクタ70の貫通孔77aを出入するワイヤハーネス40は硬質樹脂製のチューブ60で保護された状態であるため、貫通孔77aの内面に摺接することはなくチューブ60と共にスムーズに出入する。かつ、ワイヤハーネスのみとした場合と比較して、ドア10とボデイ20の間でワイヤハーネスが弛むことはなく直線状態を保持して伸縮され、ドア10とボデイ20との間に挟まれることはない。
また、ドア10を開閉作動させると、ワイヤハーネス40を挿通させたチューブ60がオフセット用筒部51との連結位置で水平方向に回転するため、この連結位置でドア10の開閉に伴うワイヤハーネス40の捻れを吸収することができる。
さらに、オフセット用筒部51によりドア10の開閉に伴うワイヤハーネス40の捻れ位置をワイヤハーネス40とコネクタ30との接続位置よりも下方に位置ズレさせて設けているため、ワイヤハーネス40のコネクタ接続位置近傍に捻れによる負荷がかかることがなく、電気接続の信頼性を損なうおそれがない。
さらにまた、オフセット用筒部51を車体20に取り付けると、同時にワイヤハーネス40に接続したコネクタ30も車体に取り付けられるため、ドア10に配索したワイヤハーネス40の車体側端末に接続したコネクタ30を車体20に固定するための構造を新たに設ける必要がなく、コストを低減できると共に、ワイヤハーネス40の配索作業を容易にすることができる。
図6及び図7は、第1実施形態の第1変形例を示す。
本変形例では、オフセット用筒部51とチューブ60を第1実施形態と相違させており、本変形例のオフセット用筒部51とチューブ60には、軸線方向に沿ってスリット58、66を設けている。これらオフセット用筒部51とチューブ60にワイヤハーネスを挿通させる際には、図7に示すように無理開きしたスリット58、66にワイヤハーネスを通してオフセット用筒部51とチューブ60内に挿入している。第1実施形態と同様、オフセット用筒部51とチューブ60は硬質樹脂により成形しているため、ワイヤハーネスを通した後はオフセット用筒部51とチューブ60が元の形状に戻り、スリット58、66が閉鎖された状態となる。
前記構成によれば、ワイヤハーネスをオフセット用筒部51及びチューブ60に容易に通すことができ、ワイヤハーネスの配索を容易にすることができる。
図8は、第1実施形態の第2変形例を示す。
本変形例では、オフセット用筒部51とチューブ60を第1実施形態と相違させており、本変形例のオフセット用筒部51とチューブ60は、軸線方向に沿って2分割した分割形状としている。分割された一方の分割オフセット用筒部51Aと分割チューブ60Aにロック爪51a、60aを設ける一方、他方の分割オフセット用筒部51Bと分割チューブ60Bにロック爪51a、60aを挿入係止するロック枠51b、60bを設けている。分割オフセット用筒部51Bとチューブ60Bにワイヤハーネス40を収容すると共に、ワイヤハーネス40の端末に接続したコネクタ30の係止突起31を分割オフセット用筒部51Aの嵌合溝55に挿入した後、他方の分割オフセット用筒部51Aと分割チューブ60Aを被せてをロック結合している。
前記構成によれば、ワイヤハーネス40をオフセット用筒部51及びチューブ60に容易に通すことができ、ワイヤハーネス40の配索を容易にすることができる。また、ワイヤハーネス40の端末に接続したコネクタ30の係止突起31をオフセット用筒部51の嵌合溝55にスライド挿入により容易に挿入できるためコネクタ30のオフセット用筒部51への組み付けも容易にすることができる。
なお、本変形例ではチューブの外面にロック構造を設けているが、チューブ内面にロック構造を設けてもよく、該構成とすれば、チューブの外面が平滑面となりドアの開閉作動に追従して摺動しやすくなる利点がある。
図9(A)は、第1実施形態の第3変形例を示し、チューブ60の断面を縦長の楕円状としている。
また、図9(B)は、第1実施形態の第4変形例を示し、チューブ60の断面を縦長の長円状としている。
図10乃至図12は、本発明の第2実施形態を示す。
ワイヤハーネス40を貫通させる本実施形態の保護材100は、第1実施形態と異なる硬質樹脂製のオフセット用筒部101と、硬質樹脂製のチューブ110とからなる。
オフセット用筒部101は、図12(C)に示すように、垂直方向に延在する筒とし、上部にコネクタ引出口102を設ける一方、下部側面を切り欠いて連結口103を設けている。コネクタ引出口102の周縁には第1実施形態と同様の環状突起104を設けており、該環状突起104の内面にコネクタ30の係止突起31を嵌合係止する嵌合溝105を周設している。一方、連結口103の底面に円状溝部106を設けている。
前記オフセット用筒部101に連結するチューブ110は、図12(C)に示すように、水平方向に延在し、隅部にアールを設けた縦長の断面長方形状の筒としている。チューブ110のオフセット用筒部101に連結する先端を閉鎖部111とすると共に上面を開口112とし、該チューブ先端の閉鎖部111をオフセット用筒部101の連結口103に内嵌して上面の開口112をオフセット用筒部101の中空に連通させている。また、閉鎖部111の底面に円状突起113を突設して、該円状突起113をオフセット用筒部101の円状溝部106に回転自在に嵌合させている。一方、チューブ110の車体側の他端開口の下縁からテープ巻き舌片114を突設し、チューブ110に貫通させたワイヤハーネス40をテープ巻き舌片114にテープT巻き固定している。
前記構成によれば、第1実施形態と同様、ワイヤハーネス40をドアの開閉動作に確実に追従させることができると共に、ワイヤハーネス40の端末に接続したコネクタ30を車体のボディ20に容易に取り付けることができる。
また、本実施形態の保護材100は、オフセット用筒部101の連結口103にチューブ110の閉鎖部111を内嵌させているため、ワイヤハーネス40がオフセット用筒部101とチューブ110との連結部で露出しない。よって、ワイヤハーネス40をより確実に保護できると共に外観を良好なものとすることができる。
なお、他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
図13及び図14は、第2実施形態の変形例を示す。
本変形例では、オフセット用筒部101とチューブ110を第2実施形態と相違させている。
オフセット用筒部101は、図13に示すように、軸線方向である垂直方向の中心線に沿って分割されており、底面における分割端を薄肉ヒンジ部107で連結している。薄肉ヒンジ部107から一方側のオフセット用筒部101には、分割端の所要箇所に係止爪108を設けている一方、他方側のオフセット用筒部101には、分割端の所要箇所に前記係止爪108を挿入係止する係止枠109を設けている。
一方、チューブ110は、図14に示すように、軸線方向である水平方向の中心線に沿って分割されており、閉鎖部111の先端を薄肉ヒンジ部115で連結している。薄肉ヒンジ部115から一方側のチューブ110には、分割端の所要箇所に係止爪116を設けている一方、他方側のチューブ110には、分割端の所要箇所に前記係止爪116を挿入係止する係止枠117を設けている。
次に、オフセット用筒部101とチューブ110にワイヤハーネス40を貫通させる方法について説明する。
まず、ワイヤハーネス40を開いたチューブ110に通し、薄肉ヒンジ部115を支点として分割されたチューブ110を近接方向へ回動させてロック結合する。
次いで、オフセット用筒部101を開いた状態で、チューブ110の開口112から引き出したワイヤハーネス40の端末に接続したコネクタ30の係止突起31をオフセット用筒部101の嵌合溝105に挿入し、薄肉ヒンジ部107を支点として分割されたオフセット用筒部101を近接方向へ回動させてロック結合する。
最後に、チューブ110の閉鎖部111をオフセット用筒部101に連結口103に回転自在に内嵌させ、ワイヤハーネス40をチューブ110のテープ巻き舌片114にテープ巻き固定する。
前記構成によれば、ワイヤハーネス40をオフセット用筒部101とチューブ110とからなる保護材100に容易に貫通させることができる。
なお、本実施形態のオフセット用筒部とチューブ110を、第1実施形態の第1変形例のようにスリットを設けた形状としてもよいし、第2変形例のように2分割した形状としてもよい。また、本実施形態のチューブ110は、断面長方形状としているが、第1実施形態の第3、第4変形例のように断面楕円状、長円状としてもよい。
図15は、本発明の第3実施形態を示す。
本実施形態では、インナーパネルにプロテクタを固定する代わりに、ドアモジュールパネル14にガイド部分90を設けている。該ガイド部分90はモジュールパネル14に室内面側が開口した凹部から形成し、該凹部の形状は第1実施形態のプロテクタ70と略同様な形状としている。また、ガイド部分90の入口側には、チューブ60を直線性を保持してスライド自在に貫通させる保持部91をドアモジュールパネル14に一体的に突設している。
モジュールパネル14にはワイヤハーネス40をクランプで固定して予め配索しており、該ワイヤハーネス40を前記ガイド部分90内にとおしている。図中、モジュールパネル14にはスピーカー15を含めて多数のドア用電装品(図示せず)を搭載し、ワイヤハーネス40と接続している。
他の構成は第1実施形態と同様であるため同一番号を付し、かつ、作動も第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
前記した実施形態は自動車のサイドドアと車体との間に架け渡されるワイヤハーネスの配索構造に関するものであるが、サイドドアに限定されず、車体とバックドア、あるいは、トランクと蓋との間に架け渡されるワイヤハーネスにも好適に用いることができる。
第1実施形態のサイドドアを開いた状態を示し、(A)は室内側から見た側面図、(B)は断面図である。 サドドアの閉じた状態を示し、(A)は室内側から見た側面図、(B)は断面図である。 オフセット用筒部とチューブの斜視図である。 オフセット用筒部とチューブを連結した状態を示し、(A)は側面図、(B)は平面図、(C)はA−A線断面図、(D)はB−B線断面図である。 保護材を車体のボディに取り付けた状態を示し、(A)は側面図、(B)は平面図である。 第1実施形態の第1変形例を示す図面である。 オフセット用筒部とチューブのスリットを開いた状態を示す図面である。 第1実施形態の第2変形例を示す図面である。 (A)は第1実施形態の第3変形例を示す断面図、(B)は第1実施形態の第4変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態を示し、(A)はサイドドアが開いた状態を室内側から見た側面図、(B)はサイドドアが閉じた状態の断面図である。 オフセット用筒部とチューブの斜視図である。 オフセット用筒部とチューブを連結した状態を示し、(A)は側面図、(B)は平面図、(C)はC−C線断面図である。 (A)〜(C)は第2実施形態の変形例のオフセット用筒部を示す図面である。 (A)〜(C)は第2実施形態の変形例のチューブを示す図面である。 第3実施形態の斜視図である。 従来例を示す斜視図である。 他の従来例を示す斜視図である。 他の従来例を示す斜視図である。
符号の説明
10 サイドドア
11 インナーパネル
13 ウエザーストリップ
20 ボディ
21 ヒンジ
30 コネクタ
31 係止突起
35 車体係止部
40 ワイヤハーネス
50、100 保護材
51、101 オフセット用筒部
52、102 コネクタ引出口
53、103 連結口
54、104 環状突起
55、105 嵌合溝
56 取付部
57 ピン
58、66 スリット
60 チューブ
62 被取付部
63 ピン孔
70 プロテクタ
72 余長吸収用空間
79 スライド用空間
106 円状溝部
111 閉鎖部
112 開口
113 円状突起

Claims (9)

  1. 自動車の車体と該車体にヒンジ結合されたドアとの間に、ワイヤハーネスを伸縮および回転可能に架け渡しているワイヤハーネスの配索構造であって、
    前記ドアに配索されて前記車体側へと引き出されるワイヤハーネスの先端部に接続されるコネクタの外面に車体係止部を突設し、
    前記コネクタおよびワイヤハーネスを、硬質樹脂製のチューブと、該チューブの車体側先端に下部が回転自在に連結された硬質樹脂製のオフセット用筒部とからなる保護材の連通した中空部に貫通させ、
    前記保護材のチューブとオフセット用筒部との連結部は、オフセット用筒部の下部側面に連結口を設け、該連結口の上下縁から上下一対の取付部を突設している一方、前記チューブの先端開口の上下縁から前記取付部に重ねる上下一対の被取付部を突設し、
    前記取付部と被取付部のいずれか一方にピンを突設する一方、いずれか他方に該ピンを回転自在に挿入するピン孔を設けた構成とし、
    前記車体とドアとの間に水平方向に配置される前記チューブに対して立設するように連結される前記オフセット用筒部の上部側面にコネクタ引出口を設け、該コネクタ引出口の周縁に前記コネクタの後側部に設けられた係止突起を嵌合係止する嵌合溝を設けた環状突起を設け、該環状突起と前記コネクタの車体係止部の間に車体を狭持してコネクタを車体に係止すると共に、該コネクタを車体側に配索されているワイヤハーネス先端のコネクタと嵌合接続させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。
  2. 自動車の車体と該車体にヒンジ結合されたドアとの間に、ワイヤハーネスを伸縮および回転可能に架け渡しているワイヤハーネスの配索構造であって、
    前記ドアに配索されて前記車体側へと引き出されるワイヤハーネスの先端部に接続されるコネクタの外面に車体係止部を突設し、
    前記コネクタおよびワイヤハーネスを、硬質樹脂製のチューブと、該チューブの車体側先端に下部が回転自在に連結された硬質樹脂製のオフセット用筒部とからなる保護材の連通した中空部に貫通させ、
    前記保護材のチューブとオフセット用筒部との連結部は、オフセット用筒部の下部側面を切り欠いて連結口を設ける一方、前記チューブの先端を閉鎖部とすると共に上面を開口とし、該チューブ先端の閉鎖部を前記連結口に内嵌して前記上面の開口をオフセット用筒部の中空に連通させ、
    前記オフセット用筒部の連結口の底面と前記チューブ先端の閉鎖部の底面のいずれか一方に円状溝部を設けると共に、いずれか他方に前記円状溝部に回転自在に嵌合する円状突起を設けた構成とし、
    前記車体とドアとの間に水平方向に配置される前記チューブに対して立設するように連結される前記オフセット用筒部の上部側面にコネクタ引出口を設け、該コネクタ引出口の周縁に前記コネクタの後側部に設けられた係止突起を嵌合係止する嵌合溝を設けた環状突起を設け、該環状突起と前記コネクタの車体係止部の間に車体を狭持してコネクタを車体に係止すると共に、該コネクタを車体側に配索されているワイヤハーネス先端のコネクタと嵌合接続させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。
  3. 自動車の車体と該車体にヒンジ結合されたドアとの間に、ワイヤハーネスを伸縮および回転可能に架け渡しているワイヤハーネスの配索構造であって、
    前記ドアに配索されて前記車体側へと引き出されるワイヤハーネスの先端部に接続されるコネクタの外面に車体係止部を突設し、
    前記コネクタおよびワイヤハーネスを、硬質樹脂製のチューブと、該チューブの車体側先端に下部が回転自在に連結された硬質樹脂製のオフセット用筒部とからなる保護材の連通した中空部に貫通させ、
    前記チューブおよび前記オフセット用筒部は軸線方向の少なくとも一部に沿う薄肉ヒンジ部を有し、該薄肉ヒンジ部により開閉自在とし、前記チューブおよび前記オフセット用筒部を開いた状態で前記ワイヤハーネスおよびコネクタを挿通させ、ロック結合により閉じる構成とし、
    前記車体とドアとの間に水平方向に配置される前記チューブに対して立設するように連結される前記オフセット用筒部の上部側面にコネクタ引出口を設け、該コネクタ引出口の周縁に前記コネクタの後側部に設けられた係止突起を嵌合係止する嵌合溝を設けた環状突起を設け、該環状突起と前記コネクタの車体係止部の間に車体を狭持してコネクタを車体に係止すると共に、該コネクタを車体側に配索されているワイヤハーネス先端のコネクタと嵌合接続させる構成としていることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。
  4. 前記チューブは断面楕円状、長円状、あるいは隅部にアールを設けた長方形状として、挿通させる前記コネクタの外形に対応させた形状としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネスの配索構造。
  5. 前記チューブおよび前記オフセット用筒部は軸線方向に沿ってスリットを有する形状とし、該スリットを開いて前記ワイヤハーネス及びコネクタをチューブに側方から挿通させる構成としている請求項1、2、4のいずれか1項に記載のワイヤハーネスの配索構造。
  6. 前記チューブおよび前記オフセット用筒部は軸線方向に沿って2分割した分割形状とし、前記ワイヤハーネスおよびコネクタを一方の分割チューブに挿入した後に他方の分割チューブを被せて、両チューブをロック結合する構成としている請求項1、2、4のいずれか1項に記載のワイヤハーネスの配索構造。
  7. 前記チューブを前記ドアに設けたガイド部分にスライド自在に収容し、
    かつ、前記チューブから引き出されるワイヤハーネスに、前記ドアの開閉動作に追従可とした余長部を設け、該余長部を前記ガイド部分に設けた余長吸収用空間に収容すると共に、該余長吸収用空間の出口位置でワイヤハーネスをドア側に係止している請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のワイヤハーネスの配索構造。
  8. 前記ガイド部分の入口側に、前記チューブを直線性を保持してスライド自在に貫通させる保持部をドア部材から一体的に突設している請求項7に記載のワイヤハーネスの配索構造。
  9. 前記ドアはサイドドアからなり、該サイドドアのインナーパネルの室内側面に前記ガイド部分を設け、該ガイド部分より引き出される前記チューブをウエザーストリップよりも室内側を通して、前記ワイヤハーネスを前記車体側へ架け渡している請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のワイヤハーネスの配索構造。
JP2005271123A 2005-09-16 2005-09-16 ワイヤハーネスの配索構造 Expired - Fee Related JP4706408B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271123A JP4706408B2 (ja) 2005-09-16 2005-09-16 ワイヤハーネスの配索構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271123A JP4706408B2 (ja) 2005-09-16 2005-09-16 ワイヤハーネスの配索構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007076623A JP2007076623A (ja) 2007-03-29
JP4706408B2 true JP4706408B2 (ja) 2011-06-22

Family

ID=37937332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005271123A Expired - Fee Related JP4706408B2 (ja) 2005-09-16 2005-09-16 ワイヤハーネスの配索構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4706408B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008143235A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Sumitomo Wiring Syst Ltd ドア用ワイヤハーネスの配索構造
JP5082582B2 (ja) * 2007-05-18 2012-11-28 住友電装株式会社 ドアハーネスの配索構造
JP5101981B2 (ja) 2007-10-17 2012-12-19 矢崎総業株式会社 リンク用ハーネス配索構造
JP2010137618A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Kanto Auto Works Ltd 自動車用ドアワイヤハーネスのプロテクタ
JP5445410B2 (ja) * 2010-09-15 2014-03-19 住友電装株式会社 ワイヤーハーネス配策構造部
JP5605163B2 (ja) * 2010-10-25 2014-10-15 住友電装株式会社 スライドドア給電構造
JP2012176646A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネス配索構造
JP2012192821A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネス配索構造部
JP2012228901A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネス配索構造部
JP6558312B2 (ja) * 2016-06-24 2019-08-14 住友電装株式会社 ケーブルガイドのガイド端、ケーブルガイド及びワイヤハーネス

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0545945U (ja) * 1991-11-25 1993-06-18 トヨタ車体株式会社 ワイヤハーネス用コネクタ
JPH09243861A (ja) * 1996-03-12 1997-09-19 Yazaki Corp 光伝導部材用連結具および構造体に対する接続構造
JPH10934A (ja) * 1996-06-14 1998-01-06 Sumitomo Wiring Syst Ltd 自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造
JPH11255042A (ja) * 1998-03-13 1999-09-21 Yazaki Corp 自動車ドア用グロメットの取付構造
JP2004248367A (ja) * 2003-02-12 2004-09-02 Yazaki Corp ハーネス用外装部材およびハーネス配索構造
JP2005178466A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Sumitomo Wiring Syst Ltd ドアハーネスの取付構造

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0545945U (ja) * 1991-11-25 1993-06-18 トヨタ車体株式会社 ワイヤハーネス用コネクタ
JPH09243861A (ja) * 1996-03-12 1997-09-19 Yazaki Corp 光伝導部材用連結具および構造体に対する接続構造
JPH10934A (ja) * 1996-06-14 1998-01-06 Sumitomo Wiring Syst Ltd 自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造
JPH11255042A (ja) * 1998-03-13 1999-09-21 Yazaki Corp 自動車ドア用グロメットの取付構造
JP2004248367A (ja) * 2003-02-12 2004-09-02 Yazaki Corp ハーネス用外装部材およびハーネス配索構造
JP2005178466A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Sumitomo Wiring Syst Ltd ドアハーネスの取付構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007076623A (ja) 2007-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4706408B2 (ja) ワイヤハーネスの配索構造
US7202415B2 (en) Wire harness construction
JP3348765B2 (ja) ドア用ハーネスの配索構造
JP2007076620A (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JP2007076622A (ja) ワイヤハーネスの配索構造
EP2950409B1 (en) Power supply device
JP2015506429A (ja) 自動車用ロック装置
EP2950408A1 (en) Spring section protection structure for power supply device
JP5644596B2 (ja) ワイヤーハーネス配索構造部
JP3503871B2 (ja) 車両用ドアハーネスの配索構造
JP4132983B2 (ja) クリップの取付構造
JP3503870B2 (ja) 車両用ドアハーネスの配索構造
JP2013247805A (ja) ワイヤーハーネス配索構造部
JP2013226961A (ja) ワイヤーハーネス配索構造部
JP4412146B2 (ja) ワイヤハーネス配索構造
JP4412150B2 (ja) グロメットを用いたワイヤハーネスの配索構造
JP5549558B2 (ja) ワイヤーハーネス配策構造部
WO2012120719A1 (ja) ワイヤーハーネス配索構造部
JP4412145B2 (ja) ワイヤハーネス配索構造
JP4412144B2 (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JP2005014824A (ja) 電装品ユニットホルダー
JP2012061924A (ja) ワイヤーハーネス配策構造部
JP2002019546A (ja) スライドドア用給電装置
JP2012182964A (ja) コルゲートチューブ及びドア用配線装置
JP2000209732A (ja) 屈曲プロテクタ及びそれを用いたハ―ネス収容方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110107

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110228

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees