JP5605163B2 - スライドドア給電構造 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車用のスライドドア内に装備される電装品に常時給電するスライドドア給電構造に関する。
従来、この種のスライドドア給電構造として、特許文献1に開示されてものがある。特許文献1によるスライドドア給電構造は概ね以下の構造を呈している。スライドドアと車体間に、複数のピースからなる渡り部ハーネスガイド(渡り部)を設ける。上記渡り部ハーネスガイドの一端に車体側支持軸を設け、車体に固定されたブラケットに回動自在に支持する。上記渡り部ハーネスガイドの他端にドア側支持軸を設け、連結部材(移動端,回転端)に回動自在に支持する。上記連結部材の溝を、上記スライドドアに設けられたスライドガイド部材の突起にスライド自在に係合する。上記車体から上記スライドドアに延びるハーネスを、上記車体側支持軸の中心を介して、上記渡り部ハーネスガイドへ挿通した後、上記ドア側支持軸の中心から延出して配索する。
特開2003−25850号公報
上述した従来のスライドドア給電構造では、車両の乗降口におけるステップの上方に渡り部(渡り部ハーネスガイド)が配索される場合を考慮し、スライドドアの開閉時において渡り部が上記ステップに干渉しないようにクリアランスを設ける必要がある。
上記ステップと上記渡り部とのクリアランスはスライドドアの開閉動作中でも確保される必要があるが、上記開閉動作における中間状態時に渡り部が略U字状になることにより生じる垂れ下がり現象により、クリアランスが狭くなり、渡り部がステップに干渉する可能性が高くなってしまうという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、スライドドアの開閉動作中においても渡り部の垂れ下がり現象が生じにくい構造のスライドドア給電構造を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載のスライドドア給電構造は、車体側電装品とスライドドア側電装品とを電気的に接続するスライドドア用の給電構造であって、前記スライドドアに配設されるガイドレール部材と、前記ガイドレール部材に沿って移動可能に配設された移動端と、前記移動端の回転基板上に回転可能に配設された回転端と、一端部が前記移動端に連結されると共に、他端部が前記スライドドア側電装品に電気的に接続されるスライドドア内導電路と、一端部が前記車体側電装品に電気的に接続されると共に、他端部が前記回転端に回転可能に連結されて前記スライドドア内導電路の前記一端部に電気的に接続される渡り部導電経路機構部を備え、前記回転基板に対して直交する方向から見た場合において開放領域を有さない閉じた形で、かつ、前記回転基板の両面側には開口する開口部を有している。
また、前記回転基板は、前記回転基板の下側にある一方面側で、前記開口部に対し平面視第1の方向に向けて形成され、前記一方面側の他の領域より凹んだ上面を有する第1の開口周辺部と、前記回転基板の上側にある他方面側で、前記開口部の周辺部であって前記開口部を挟んで前記第1の開口周辺部とは反対側で、前記開口部に対し前記第1の方向と反対方向に向けて形成され、前記他方面側の他の領域より凹んだ底面を有する第2の開口周辺部とを含み、前記第1の開口周辺部の上面と前記第2の開口周辺部の底面とは、前記回転基板の厚み方向において略同一の位置にある構成とされている。

請求項1記載の本願発明において、移動端における回転基板は回転端の回転軸と合致して、平面視開放領域を有さない閉じた平面形状の開口部を有するため、回転端に負荷がかかっても回転端が回転基板に対して傾くことはない。
その結果、スライドドアの開閉動作中においても渡り部導電経路機構部の垂れ下がり現象が生じにくい構造のスライドドア給電構造を得ることができる。
請求項2記載の本願発明において、回転基板は、開口部周辺において他の領域より凹んだ上面及び底面を有する第1及び第2の開口周辺部を含むため、上記第1の方向に沿って互いに対向する雄型及び雌型となる2つの金型のみを用いることにより、回転基板に平面視開放領域を有さない開口部が形成される移動端を比較的簡単に得ることができる。
車体とスライドドアとの関係を示す概略平面図である。 図1のII−II線における概略図である。 図1のIII−III線における概略図である。 本実施の形態におけるスライドドア給電構造の全体構成を示す概略斜視図である。 スライドドア給電構造の全体構成を示す概略側面図である。 スライドドア給電構造を示す概略平面図である。 ハーネスガイドレール部材及び移動端を示す要部破断斜視図である。 本実施の形態で用いる回転端の断面構造を模試的に示す断面図である。 図8で示した回転端に荷重が加わったときの状況を模式的に示す断面図である。 図8のI−I線における上面図である。 一組の金型による移動端の軸受け部部分の成形方法を模試的に示す説明図(側面図)である。 一組金型による移動端の軸受け部部分の成形方法を模試的に示す説明図(上面図)である。 一般的な移動端及び回転端を個別に示す斜視図である。 図13で示した移動端及び固定端の組合せ構造を示す斜視図である。 図13及び図14で示した回転端の断面構造を模式的に示す断面図である。
以下、実施の形態に係るスライドドア給電構造について説明する。
<適用対象例>
まず、説明の便宜上、適用対象である車体とスライドドアとの関係について説明しておく。図1は車体12とスライドドア14との関係を示す概略平面図であり、図2は図1のII−II線における概略図であり、図3は図1のIII−III線における概略図である。なお、説明の便宜上、車両の前後方向、左右方向、上下方向を参照して説明することがある。
自動車10は、車体12と、車体12の一側部に設けられたスライドドア14とを有している。車体12の一側部には、人が乗降り可能な乗車口13が設けられている。スライドドア14は、図示省略のガイドレールを含むスライド支持機構部によって、前記乗車口13を閉じる位置(閉位置P1)と、乗車口13を開放させる位置(開位置P2)との間で移動可能に支持されている。
より具体的には、スライドドア14は、主として車両前後方向に移動することで、車両前方側の閉位置P1と車両後方側の開位置P2との間で移動可能とされている。このスライドドア14は、閉位置P1から開位置P2に移動する際、車体12との干渉を避けるために、車幅方向において外側にも移動する。この際、車幅方向におけるスライドドア14の下端部の移動量は、スライドドア14の上端部の移動量よりも大きくなるように設定されている。これにより、スライドドア14の下端部は、閉位置P1から開位置P2に移動する際、上方へも移動(例えば、10〜40mm程度移動)するようになっている。
<スライドドア給電構造の全体構成>
次に、本実施の形態のスライドドア給電構造の全体構成について説明する。図4はスライドドア給電構造の全体構成を示す概略斜視図であり、図5はスライドドア給電構造の全体構成を示す概略側面図であり、図6はスライドドア給電構造の全体構成を示す概略平面図である。図4〜図6それぞれにおいて、スライドドア14が閉位置P1での状態を符号P1で、スライドドア14が開位置P2での状態を符号P2で示している。
図4〜図6に示すように、スライドドア給電構造20は、スライドドア14内に装備された各種電装品(例えば、パワーウインドウの駆動装置、ドアロックの駆動装置、各種スイッチ等)と車体12側の各種電装品(各種操作スイッチ、電子制御ユニット、バッテリ等、図4〜図6では図示せず)とを電気的に接続可能に構成されており、スライドドア側導電経路機構部30とスライドドア14,車体12間の渡り部導電経路機構部50とを備えている。
スライドドア側導電経路機構部30は、スライドドア内導電路としてのスライドドア内ワイヤーハーネス32と、スライドドア内ガイドレール装置40とを有している。
スライドドア内ガイドレール装置40は、スライドドア14の開閉動作に追従して、スライドドア内ワイヤーハーネス32の一端部を直線的にガイドする部材であり、ハーネスガイドレール部材42と、スライダ部材である移動端46とを有している。
図7はハーネスガイドレール部材42及び移動端46を示す要部破断斜視図である。図4〜図7に示すように、ハーネスガイドレール部材42は、スライドドア14に車両前後方向に沿って取付固定される部材であり、移動端46は、このハーネスガイドレール部材42に沿って移動可能に配設された部材である。
より具体的には、ハーネスガイドレール部材42は、一対のガイド側板部43と、スペーサ部材44とを有している。ガイド側板部43は、略長方形板状に形成されている。スペーサ部材44は、一対のガイド側板部43を、それらの間に間隔をあけた略並行姿勢で連結支持する部材である。ここでは、スペーサ部材44は、略棒状の部材に形成されており、一対のガイド側板部43の両端部のそれぞれの間にスペーサ部材44を介在させた状態で、ガイド側板部43とスペーサ部材44の端部とをねじ止固定等することで、一対のガイド側板部43を略並行姿勢で連結支持している。
また、ガイド側板部43の一主面の幅方向中間部には、ガイド側板部43の長手方向に沿って細長突片状のレール部43aが一対形成されている。そして、一対のガイド側板部43が上記のように略並行姿勢で連結支持された状態で、それぞれの一対のレール部43aが一対のガイド側板部43の内向きに突出するように配設されている。このように一対のレール部43aが間隔を有して対向する構成をもって、移動端46を直線ガイドする構成が実現されている。
また、上記ガイド側板部43は、その長手方向に沿って略同一断面形状を有する部材に形成されている。
そして、図5及び図6に示すように、一方のガイド側板部43の外側面には、ネジ等を介して取付片42Pが取付固定されている。そして、この取付片42P等を介して、本ハーネスガイドレール部材42がスライドドア14の下端部等に車両前後方向に沿った姿勢で取付固定される。
さらに、ハーネスガイドレール部材42の長手方向中間部の上部には、ハーネス案内固定部材48が取付けられている。このハーネス案内固定部材48は、ハーネスガイドレール部材42の上方に突出する板状部材に形成されており、ハーネスガイドレール部材42の上方の一定位置で、スライドドア内ワイヤーハーネス32及びスライドドア内屈曲動作ガイド部材36の他端部を固定支持するように構成されている。なお、ハーネス案内固定部材48には、一対のガイド側板部43の間の空間に連通する空間が形成されており、後述するスライドドア内屈曲動作ガイド部材36は、当該空間内でも屈曲可能に配設されている。
また、スライド材である移動端46は、上記一対のガイド側板部43間に配設可能で、かつ、両側部のそれぞれに、上記一対のレール部43a間に配設可能な突条部46a及び溝部46gが車両前後方向に沿って形成されている。そして、それぞれの突条部46aを一対のレール部43a間(及びレール部43aの一部を溝部46g内)に配設しつつ、移動端46を一対のガイド側板部43間に配設することで、移動端46がハーネスガイドレール部材42にその長手方向に沿って移動可能に支持されている。
また、移動端46の上端部には、上記スライドドア内屈曲動作ガイド部材36を連結可能なスライドドア側連結部47Aが形成されると共に、移動端46の下端部には車体側連結部47Bが形成されており(図7参照)、車体側連結部47Bの底面を構成する回転基板47r上に回転可能に回転端49が配置され、この回転端49を介してスライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60が連結される。
そして、上記スライドドア内屈曲動作ガイド部材36がスライドドア側連結部47Aに連結されることで、スライドドア内ワイヤーハーネス32が移動端46に連結されている。
スライドドア内ワイヤーハーネス32は、複数の電線を線状に束ねることにより構成されており、それ自体は自在に屈曲可能な線状材とされている。
また、このスライドドア内ワイヤーハーネス32には、スライドドア内屈曲動作ガイド部材36が外装されており、これによりスライドドア内ワイヤーハーネス32が一平面内(車体側面に略平行な平面)で屈曲動作するようにガイドされている。
より具体的には、スライドドア内屈曲動作ガイド部材36は、間隔をあけて支持された一対の側片を有するリンク部材37を複数有しており、この各リンク部材37が所定の一軸周りに回転可能に連結されることで、全体として一平面内で屈曲可能な線状部材に構成されている。また、このスライドドア内屈曲動作ガイド部材36内には、その長手方向に沿って上記スライドドア内ワイヤーハーネス32を挿通可能なハーネス収容空間が形成されており、上記スライドドア内ワイヤーハーネス32が当該ハーネス収容空間内に挿通されている。これにより、当該スライドドア内ワイヤーハーネス32が一平面内で屈曲動作可能にガイドされている。
上記スライドドア内屈曲動作ガイド部材36の一端部は、一対のガイド側板部43間で、スライドドア側連結部47Aを介して移動端46に連結されている。また、スライドドア内屈曲動作ガイド部材36の他端部は、上記ハーネス案内固定部材48の上端部に嵌め込み構造、ねじ止構造等を介して取付固定されている。そして、スライドドア内ワイヤーハーネス32の一端部はスライドドア側連結部47Aを介して移動端46内を経由して後述するスライドドア車体間ワイヤーハーネス52の他端部に電気的に接続され、スライドドア内ワイヤーハーネス32の他端部は上記固定部分からさらに他のワイヤーハーネス、電線等を介してスライドドア側の電装品に電気的に接続されている。
渡り部導電経路機構部50は、車体12とスライドドア14との間に設けられており、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52と、スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60とを備えている。このように、車体12とスライドドア14との間に設けられる渡り部導電経路機構部50は、単に「渡り部」と呼ばれることもある。
図5に示すスライドドア車体間ワイヤーハーネス52は、複数の電線を線状に束ねることにより構成されており、それ自体は上記スライドドア内ワイヤーハーネス32と同様に自在に屈曲可能な線状材とされている。
スライド車体間屈曲動作ガイド部材60は、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52に外装され、当該スライドドア車体間ワイヤーハーネス52の屈曲動作をガイドするように構成されている。スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60は、例えば、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52を挿通可能な蛇腹状のコルゲートチューブによって構成されている。
また、スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60としては、上記スライドドア内屈曲動作ガイド部材36と同様に、複数のリンク部材37が主として所定の平面内で屈曲動作可能に線状に連結された構成であってもよい。
このスライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60の一端部には、車体側取付部材66が連結されている。そして、車体側取付部材66が車体に対してねじ止構造或は係合構造等により取付けられることで、スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60の一端部が車体に取付けられる。また、スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60の他端部は、上記移動端46の車体側連結部47Bにおける回転基板47r上に配設された回転端49に回転可能に連結されている。
そして、スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60内に挿通されたスライドドア車体間ワイヤーハーネス52の一端部は、上記車体側取付部材66から他のワイヤーハーネス或は電線等を介して車体側の電装品に電気的に接続され、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52の他端部は、上記車体側連結部47Bを介して移動端46内を経由してスライドドア内ワイヤーハーネス32の他端部に電気的に接続されている。
もっとも、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52とスライドドア内ワイヤーハーネス32とは、連続する1つのワイヤーハーネスであってもよい。
また、このスライドドア給電構造20は、スライドドア14の開閉に追従して、上記スライドドア内ワイヤーハーネス32及びスライドドア車体間ワイヤーハーネス52を屈曲変形させつつ、移動端46をハーネスガイドレール部材42に沿って往復移動可能に配設した構成とされている。
すなわち、スライドドア14が閉位置P1にある状態では、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52の車体側の一端部は、ハーネスガイドレール部材42に対して車両後方側にある。このため、移動端46は、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52により車両後方側に引張られ、ハーネスガイドレール部材42の車両後方側に位置している。この状態では、スライドドア内ワイヤーハーネス32は、その一端側(下側)の直線部分をその他端側(上側)の直線部分よりも短くした、略J字状に屈曲した状態となっている(図4及び図5参照)。また、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52は、スライドドア14側の移動端46と車体12側の車体側取付部材66との間に僅かに湾曲しつつ車両前後方向に沿って延在する状態となっている(図4〜図6参照)。
上記状態からスライドドア14を開けると、当該スライドドア14が主として車両前後方向及び車幅方向に移動する。これにより、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52の車体側の一端部は、ハーネスガイドレール部材42に対して車両前方側に相対移動する。すると、移動端46は、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52により車両前方側に引張られ、ハーネスガイドレール部材42の車両前方側に移動する。これに伴い、スライドドア内屈曲動作ガイド部材36によるガイド状態下、スライドドア内ワイヤーハーネス32が車体側面に略平行な平面に沿って屈曲し、略U字状形状を経て、その一端側(下側)の直線部分をその他端側(上側)の直線部分よりも長くした、略J字状に屈曲した状態となる(図4及び図5参照)。
一方、スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60によるガイド状態下、スライドドア車体間ワイヤーハーネス52は主として床面に沿った平面内で屈曲し、略S字状形状及び略U字形状を経て、スライドドア14側の移動端46と車体12側の車体側取付部材66との間に僅かに湾曲しつつ延在する状態となる(図4〜図6参照)。すなわち、渡り部導電経路機構部50は、スライドドア14の開閉動作における中間状態時において略S字形状及び略U字形状等に湾曲することにより垂れ下がり現象が起こり、乗車口13のステップと渡り部導電経路機構部50とのクリアランスが狭くなる可能性が高くなる。
<移動端と回転端>
(問題点の考察)
図13は一般的な移動端及び回転端の構造を個別に示す斜視図、図14は移動端及び固定端の組合せ構造を示す斜視図である。
図13(a) に示すように、移動端46は一対のガイド側板部43間に設けられた一対のレール部43a(図7参照)間に配設可能なように、突条部46a及び溝部46gを設ける必要があるため、成型時に方向D1に向かう第1の金型と方向D2に向かう第2の金型とからなる一組の金型によって移動端46を形成するのが一般的である。
したがって、移動端46の下端部である車体側連結部47Bの回転基板47rにおいては、平面視閉じた形状の開口部を設けるには、スライド構造の第3の金型をさらに必要とし余分なコストを要するため、平面視開放領域を有する長穴構造の空間部47sを図13(b) で示す回転端49の回転軸の軸受け部として用いるのが一般的であった。なお、移動端46の本体部分は図13(a) に示すように、移動端部分46X及び46Yを別体で形成した後に連結させる構造であるため、回転端49の上部の回転軸の軸受け部分についてはそのような問題は生じない。
図15は回転端49の断面構造を模式的に示す断面図である。同図(a) に示すように、回転端49は移動端46内に回転可能に取り付けられる。この際、回転端49の下方の回転軸49jは空間部47s内の一部に回転可能に挿入され、通常時は垂直に立設している。そして、上述したように、この回転端49に渡り部導電経路機構部50が回転可能に取り付けられる。
しかしながら、図15(b) に示すように、上方から下方にかけて荷重L1がかかると、空間部47sは回転軸49jの傾く動きを規制することはできないため、たわみで回転端49が前方(渡り部導電経路機構部50との連結方向)下方に僅かに傾く場合がある。
したがって、上記傾きによって。渡り部導電経路機構部50を構成するスライドドア車体間屈曲動作ガイド部材60の他端部から一端部にかけて下方に垂れ下がるため、上記クリアランスが狭くなりスライドドア14の開閉時において乗車口13のステップに干渉してしまう問題を完全に回避できていない。
(改良後の移動端)
図8は本実施の形態で用いる移動端及び回転端の断面構造を模試的に示す断面図である。図9は回転端49に荷重L1が加わったときの状況を模式的に示す断面図である。図10は図8で示した回転基板7rの上面図を示している。なお、説明の都合上、図5〜図7では一般的な構造の移動端46を用いて説明したが、本実施の形態は、図5〜図7で示した移動端46(車体側連結部47B)として、図8〜図10で示した構造の移動端6(車体側連結部7B)を用いることを特徴としている。
これらの図に示すように、本実施の形態で用いる移動端6は、従来の移動端46の空間部47s部分相当箇所にも規制壁部7cが設けられることにより、回転基板7rの中心部分に平面視略円状の軸受け部7j(開口部)を有する構造を呈している。すなわち、回転基板7rは回転端49の回転軸49jの断面形状に合致して、平面視開放部分を有さない閉じた平面形状の軸受け部7jを有している。
このため、図9に示すように、上方から下方にかけて荷重L1が加わっても、規制壁部7cの存在により、回転端49がたわみによって前方下方に傾くことはない。したがって、スライドドア14の開閉時において乗車口13のステップに干渉する可能性を確実に回避することができる効果を奏する。
(金型による成形)
図11及び図12は金型による移動端6(車体側連結部7B)の回転基板7rにおける軸受け部7j部分の成形方法を模試的に示す説明図であり、図11が側面図、図12は上面図である。なお、図11及び図12では説明の都合上、軸受け部7jの成形方法が理解し易い内容で模式的に示している。
図11(a) 及び図12(a) に示すように、一対の金型1及び金型2は平面視対向する位置に軸受け部形成部1j及び2jを有し、軸受け部形成部1jの形成高さh1を軸受け部形成部2jの厚みt2分高く配置する(h1=t2)とともに、軸受け部形成部2jの先端部分2j1の厚さt21を厚みt2の半分程度の厚み分、低く形成して段差構造をもたせている。
そして、図11(a) 及び図12(a) に示すように、金型1及び金型2を方向D1及び方向D2にそれぞれ動かし、図11(b) 及び図12(b) に示す状態で固定し、樹脂材料の射出成形等によって回転基板7rを成形する。
図11(b) 及び図12(b) に示すように、成型時において、金型1は軸受け部形成部1jの全部と金型2の軸受け部形成部2jの一部とが平面視交差するように配置され、軸受け部7j形成部分のみにおいては軸受け部形成部2j上に軸受け部形成部1jが透き間無く積み重なるように配置される。
その結果、スライド構造の金型を用いることなく、互いに対向する雄型及び雌型となる一組の金型1及び金型2を用いることにより、空間部47sのような平面視開放領域を回転基板7rに生じさせることなく、回転基板7rの中心部に閉じた平面視略円状の軸受け部7j(開口部)を形成することができる。
この際、軸受け部形成部1j及び2jを反映して、軸受け部7jの周辺に形成される第1方向軸受け周辺部7r1及び第2方向軸受け周辺部7r2は、以下のような特徴を有する。第1方向軸受け周辺部7r1は規制壁部7cに相当し、軸受け部7jから方向D2に端部まで伸びて上面が他の領域より凹んだ厚み(t2−t21)で形成される。第2方向軸受け周辺部7r2は軸受け部7jから方向D1に端部まで伸びて底面が他の領域より凹んで形成される。第1及び第2方向軸受け周辺部7r1及び7r2以外の回転基板7rの領域は第1方向軸受け周辺部7r1の厚みと第2方向軸受け周辺部7r2の厚みとを併せた厚みで上面及び底面に凹みなく形成される。
(効果)
このように、本実施の形態のスライドドア給電構造20において、移動端6の車体側連結部7Bにおける回転基板7rは、回転端49の回転軸49jの断面形状に合致させて挿入可能な平面視略円状の開口部である軸受け部7jを有する。すなわち、回転基板7rに設けられる軸受け部7jは、回転端49の回転軸49jの断面形状に合致して、平面視開放領域を有さない閉じた平面形状の開口部となる。このため、図9に示すように、回転端49に上方から荷重L1がかかっても、規制壁部7c(第1方向軸受け周辺部7r1)の存在により回転端49が回転基板7rに対して傾くことはない。
その結果、スライドドア14の開閉動作中においても渡り部(渡り部導電経路機構部50)の垂れ下がり現象が生じにくい構造のスライドドア給電構造を得ることができる。
また、軸受け部7jを有する回転基板7rによって、回転端49が回転基板7rに対して傾かなくなったため、足踏まれ等による外力が回転端49に加わっても回転端49が容易に移動端6から外れないという、外れ強度の向上も期待できる。
また、移動端6の下端部における回転基板7rは、軸受け部7jに対し第1の方向(方向D2)に形成される第1方向軸受け周辺部7r1は他の領域より凹んだ上面を有し、軸受け部7jに対し第2の方向(方向D1に沿った方向、上記第1の方向と反対方向)に形成される第2方向軸受け周辺部7r2は他の領域より凹んだ底面を有している。
このため、図11及び図12を用いて説明したように、上記第1の方向に沿って互いに対向する雄型及び雌型となる2つの金型1及び金型2のみを用いることにより、回転基板7rの中心部に軸受け部7jが形成された構造の移動端6を比較的簡単に得ることができる。
1,2 金型
6,46 移動端
7B,47B 車体側連結部
7r,47r 回転基板
12 車体
14 スライドドア
20 スライドドア給電構造
32 スライドドア内ワイヤーハーネス
36 スライドドア内屈曲動作ガイド部材
42 ハーネスガイドレール部材
43 ガイド側板部
49 回転端
50 渡り部導電経路機構部
52 スライドドア車体間ワイヤーハーネス
60 スライドドア車体間屈曲動作ガイド部材
P1 閉位置
P2 開位置

Claims (1)

  1. 車体側電装品とスライドドア側電装品とを電気的に接続するスライドドア用の給電構造であって、
    前記スライドドアに配設されるガイドレール部材と、
    前記ガイドレール部材に沿って移動可能に配設された移動端と、
    前記移動端の回転基板上に回転可能に配設された回転端と、
    一端部が前記移動端に連結されると共に、他端部が前記スライドドア側電装品に電気的に接続されるスライドドア内導電路と、
    一端部が前記車体側電装品に電気的に接続されると共に、他端部が前記回転端に回転可能に連結されて前記スライドドア内導電路の前記一端部に電気的に接続される渡り部導電経路機構部を備え、
    前記移動端における前記回転基板は前記回転端の回転軸と合致して、前記回転基板に対して直交する方向から見た場合において開放領域を有さない閉じた形で、かつ、前記回転基板の両面側には開口する開口部を有し、
    前記回転基板は、
    前記回転基板の下側にある一方面側で、前記開口部に対し平面視第1の方向に向けて形成され、前記一方面側の他の領域より凹んだ上面を有する第1の開口周辺部と、
    前記回転基板の上側にある他方面側で、前記開口部の周辺部であって前記開口部を挟んで前記第1の開口周辺部とは反対側で、前記開口部に対し前記第1の方向と反対方向に向けて形成され、前記他方面側の他の領域より凹んだ底面を有する第2の開口周辺部とを含み、
    前記第1の開口周辺部の上面と前記第2の開口周辺部の底面とは、前記回転基板の厚み方向において略同一の位置にある、スライドドア給電構造。
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