JP4692515B2 - ショルダアンカ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、挿通されたウエビングの中間部を支持するショルダアンカ装置に関する。
シートベルト装置においては、例えば、ピラー上部においてウエビングを摺動可能に支持するショルダアンカのウエビング支持部が配設されている(例えば、特許文献1参照)。このような装置では、ウエビング巻取時にショルダアンカの挿通孔を通過するウエビングの捩れを防止するために、ウエビング支持部の車室内側を覆うカバーの下縁が延出されると共に、カバー下縁とウエビング支持部との間にウエビングの厚みと略等しい隙間を設定し、該隙間をウエビング挿通用の隙間としている。
しかし、この従来構造では、略車両前方側へ向けてのウエビングの引出時には、ウエビングがカバー下縁と干渉してしまうことになり、ウエビングの引き出しがスムーズにできない場合がある。
特開2001−80460公報
本発明は、上記事実を考慮して、ウエビング巻取時にショルダアンカ挿通孔を通過するウエビングの捩れを防止又は抑制することができると共に、ウエビングの引き出しをスムーズにすることができるショルダアンカ装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載する本発明のショルダアンカ装置は、車両側部に略車両幅方向に沿う軸線回りに回動可能に配設されると共に挿通孔が形成され、長尺帯状のウエビングの長手方向中間部が前記挿通孔に挿通されると共に折り返されて支持されるショルダアンカと、前記車両側部に回動不能に配設されて前記ショルダアンカの車室内側を覆い、前記ショルダアンカの回動による前記挿通孔の回動軌跡に沿って前記ウエビングの通過用とされる開口部が形成されたカバー部材と、を有し、前記開口部の上縁部と前記ショルダアンカにおける前記ウエビングを支持する支持部位との隙間設定を、車両前後方向の前部側の隙間寸法をA、後部側の隙間寸法をBとした場合に、A>Bとし、かつ、前記開口部の上縁部が車両幅方向外側へ向けて延設された延設部を備え、前記上縁部における車両前後方向の後部では、前記延設部の下面に車両下方側へ隆起した隆起部が形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載する本発明のショルダアンカ装置によれば、ショルダアンカは、車両側部に略車両幅方向に沿う軸線回りに回動可能に配設されると共に挿通孔が形成され、長尺帯状のウエビングの長手方向中間部が挿通孔に挿通されると共に折り返されて支持されているので、ウエビングの巻取時や引出時等には、ウエビングが引っ張られる方向に応じてショルダアンカが回動する。また、カバー部材は、車両側部に回動不能に配設されてショルダアンカの車室内側を覆い、ショルダアンカの回動による挿通孔の回動軌跡に沿ってウエビングの通過用とされる開口部が形成されているので、ウエビングが引っ張られてショルダアンカが回動しても、ウエビングは、ショルダアンカの挿通孔よりも車室内側でカバー部材の開口部を通過する。
ウエビングの引出時にウエビングが乗員によって車両前方側へ引かれると、ショルダアンカが軸線回りに車両前方側へ回動し、ウエビングは、開口部の車両前後方向の前部を通過する。ここで、開口部の上縁部とショルダアンカにおけるウエビングを支持する支持部位との隙間設定を、車両前後方向の前部側の隙間寸法をA、後部側の隙間寸法をBとした場合に、A>Bとしているので、車両前方側へ引かれる引出時のウエビングは、開口部の上縁部と干渉しにくく、スムーズに引き出される。
また、ウエビングの巻取時にウエビングが車両下方側へ引かれると、ショルダアンカが軸線回りに車両下方側へ回動し(元の位置に戻り)、ウエビングは、開口部の車両前後方向の後部を通過する
ここで、開口部の上縁部が車両幅方向外側へ向けて延設された延設部を備えており、上縁部における車両前後方向の後部では、延設部の下面車両下方側へ隆起した隆起部が形成されているので、ウエビングの巻取時には、ウエビングは、延設部によって捩れ部分が矯正されながら挿通孔へ導かれ、挿通孔を通過して巻き取られる。
請求項に記載する本発明のショルダアンカ装置は、請求項1記載の構成において、前記開口部の上縁部における車両前後方向の後部は、前記ショルダアンカにおける前記支持部位のうちの最上部位となる頂部よりも車室内側の位置に設定されていることを特徴とする。
請求項に記載する本発明のショルダアンカ装置によれば、開口部の上縁部における車両前後方向の後部は、ショルダアンカにおける支持部位のうちの最上部位となる頂部よりも車室内側の位置に設定されているので、ウエビングの巻取時には、ウエビングは、ショルダアンカの頂部で折り返される前に開口部の上縁部における後部と当接して捩れ部分が矯正され、その後、頂部で折り返されて挿通孔を通過し、巻き取られる。
請求項3に記載する本発明のショルダアンカ装置は、請求項2記載の構成において、前記隆起部は、前記ショルダアンカにおける前記支持部位のうちの最上部位となる頂部よりも車両下方側の位置に設定されている。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のショルダアンカ装置によれば、ウエビング巻取時にショルダアンカの挿通孔を通過するウエビングの捩れを防止又は抑制することができると共に、ウエビングの引き出しをスムーズにすることができるという優れた効果を有する。
請求項2及び請求項3に記載のショルダアンカ装置によれば、ウエビング巻取時にウエビングの捩れが大きくなる前に捩れ部分を矯正することができるという優れた効果を有する。
(実施形態の構成)
本発明に係るショルダアンカ装置の実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、フロントシート10に着座した乗員用の三点式シートベルト装置12が斜視図で描かれている。この図に示されるように、車両用シートであるフロントシート10は、乗員が着座するシートクッション14と、シートクッション14の後端部に傾倒可能に設けられて乗員の背もたれとなるシートバック16と、シートバック16の上端部に高さ調節可能に設けられて乗員の頭部を支持するヘッドレスト18と、を含んで構成されている。
フロントシート10には、乗員保護装置として位置付けられる三点式のシートベルト装置12が配設されている。シートベルト装置12は、乗員拘束用で長尺帯状のウエビング24を備えている。ウエビング24の一端部は、センタピラー26の下端部付近に配設されたウエビング巻取装置(リトラクタ)28のスプールに係止されており、また、ウエビング24の他端部は、車体フロア20に固定されたアンカプレート30に係止されている。
ウエビング24の中間部は、車両側部22においてセンタピラー26の上部に設けられたショルダアンカ装置36のショルダアンカ(スリップジョイント)38に挿通自在に支持されている。また、ウエビング24の中間部(ショルダアンカ38とアンカプレート30との間)には、高強度部材であるタングプレート32が挿通されている。タングプレート32は、シートクッション14の側方に立設状態で配置されたバックル装置34に係合及び離脱可能とされており、タングプレート32をバックル装置34に係合させることにより、乗員は、アンカプレート30からタングプレート32までの部分をラップ側のウエビング24Aとし、タングプレート32からショルダアンカ38までの部分をショルダ側のウエビング24Bとする三点式のシートベルト装置12の装着状態とすることができる。
センタピラー26の上部に設けられたショルダアンカ装置36のショルダアンカ38は、ショルダ側のウエビング24Bが乗員の体格に合うように、高さが調節可能となっている。センタピラー26の車室内100側は、広義には車両用内装部材として把握されるピラーガーニッシュ(センタピラーガーニッシュ)27によって覆われており、このピラーガーニッシュ27は、車室内100側へ凸状(水平断面視で略コ字状)に湾曲されて略車両上下方向に延在している。ピラーガーニッシュ27の車両上下方向における上部には、開口27Aが形成されており、ピラーガーニッシュ27内に配設されるショルダアンカ装置36は、この開口27Aから、カバー部材としてのスライドプレート50を露出させている。
スライドプレート50は、高さ調整用のアジャスターとして機能しており、ピラーガーニッシュ27内で車両上下方向に延在する案内部(図示省略)に沿って車両上下方向へ摺動(移動)可能とされ、操作部(図示省略)の所定操作により、位置保持及び位置保持解除されるようになっている。図2に示されるように、スライドプレート50は、車両幅方向に貫通してウエビング24の通過用とされる開口部52が形成された車両上下方向を長手方向とするプレート部材であり、車両側部22においてピラーガーニッシュ27内に回動不能に配設されてショルダアンカ38の車室内100(図3参照)側を覆っている。
スライドプレート50には、ショルダアンカ38がボルト48によって取り付けられており、これによって、ショルダアンカ38は、車両側部22において略車両幅方向に沿うボルト48の軸線回りに回動可能に配設されている。また、ショルダアンカ38には、ボルト48による取付部の下方部に挿通孔40が形成されている。図3に示されるように、この挿通孔40には、長尺帯状のウエビング24の長手方向中間部が挿通されると共に当該ウエビング24が折り返されてショルダアンカ38の支持部位42で支持されている。
挿通孔40は、図2に示されるように、中間部が直線状とされた長孔であって長手方向の寸法がウエビング24の幅寸法24W(例えば、47mm)よりも長く設定されていると共に両側がショルダアンカ上方側へ鉤状に屈曲されている。また、図3に示される挿通孔40の孔隙寸法40S(長手方向に直角な開口高さ寸法)は、ウエビング24の厚さ寸法24T(例えば、1.2mm)より若干大きい寸法でかつ、ウエビング24の反転防止の観点からウエビング24の厚さ寸法24Tの二倍未満(例えば、2.0mm〜2.2mm)の寸法に設定されている。ショルダアンカ38におけるウエビング24を摺動自在に支持する支持部位42は、側断面視で略半円状とされており、図3で示す断面との略直交方向を長手方向として延在している(図2参照)。支持部位42のうちの最上部位となる頂部42Aは、挿通孔40の孔上縁40Aよりも、車室内100側へオフセットして配置されている。
図2に示されるように、スライドプレート50の開口部52は、ショルダアンカ38の回動による挿通孔40の回動軌跡に沿って形成されており、車室内100(図3参照)側から見て略円弧形状とされている。ここで、図3及び図4に示されるように、ショルダアンカ装置36は、開口部52の上縁部52Aとショルダアンカ38におけるウエビング24を支持する支持部位42との隙間60の設定を、図4に示される車両前後方向の前部側の隙間寸法をA、図3に示される車両前後方向の後部側の隙間寸法をBとした場合に、A>Bとしている(図中では、上縁部52Aにおける車両前後方向の前部を符号252Aで示し、上縁部52Aにおける車両前後方向の後部を符号152Aで示す。)。
なお、本実施形態では、図4に示される隙間寸法Aは、ウエビング24の厚さ寸法24Tの二倍以上に設定され、隙間60の車両前後方向の前部を通過するウエビング24が車両前方側へ引かれた場合にウエビング24の上下面が殆ど干渉しない(ウエビング24の移動経路が殆ど制限されない)程度の設定となっている。また、図3に示される隙間寸法Bは、挿通孔40の孔隙寸法40Sとほぼ等しい寸法(すなわち、ウエビング24の厚さ寸法24Tより若干大きい寸法でかつウエビング24の厚さ寸法24Tの二倍(ウエビング24が厚さ方向に折り重なった場合の厚さ寸法)未満の寸法)に設定され、ウエビング24の移動経路が制限される設定となっている。また、隙間寸法Bが設定される車両前後方向の範囲、換言すれば、図2に示される上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aとされる範囲は、一例として、上縁部52Aの後端から車両前方側に20mm〜30mmの範囲とすることができる。
また、図3に示される開口部52の車両上方側となるスライドプレート50の上部縦壁54は、その車両上下方向の下端部分において車両幅方向外側へ屈曲されている(屈曲部を符号53で示す。)。すなわち、開口部52の上縁部52Aは、挿通孔40の孔上縁40A位置方向となる車両幅方向外側へ向けて延設された延設部としての延設ガイド52Bを備えている。上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aでは、延設ガイド52Bの下面が車両下方側へ隆起して隆起部152Bとされている。
この隆起部152Bを含む上縁部52における後部152Aは、ショルダアンカ38における支持部位42によって折り返されるウエビング24の最上部位置24Xよりも車室内100側、すなわち、支持部位42の頂部42Aよりも車室内100側の位置に設定され、かつ、隆起部152Bは、図3の側断面視においてウエビング24の最上部位置24X及び支持部位42の頂部42Aよりも車両下方側の位置に設定されている。このように、上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aは、ウエビング24が捩れた場合に当該ウエビング24の捩れ部分24Yと当接して当該捩れ部分24Yの矯正が可能な位置に設定されている。
(実施形態の作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図2に示されるように、ショルダアンカ38は、車両側部22に略車両幅方向に沿うボルト48の軸線回りに回動可能に配設されると共に挿通孔40が形成され、長尺帯状のウエビング24の長手方向中間部が挿通孔40に挿通されると共に折り返されて支持されているので、ウエビング24の巻取時や引出時等には、ウエビング24が引っ張られる方向に応じてショルダアンカ38が回動する。また、スライドプレート50は、車両側部22に回動不能に配設されてショルダアンカ38の車室内100(図3参照)側を覆い、ショルダアンカ38の回動による挿通孔40の回動軌跡に沿ってウエビング24の通過用とされる開口部52が形成されているので、ウエビング24が引っ張られてショルダアンカ38が回動しても、ウエビング24は、ショルダアンカ38の挿通孔40よりも車室内100(図3参照)側でスライドプレート50の開口部52を通過する。
ウエビング24の引出時にウエビング24が乗員によって車両前方側へ引かれると、図5に示されるように、ショルダアンカ38がボルト48の軸線回りに車両前方側へ回動し、ウエビング24は、開口部52の車両前後方向の前部を通過する。ここで、開口部52の上縁部52Aとショルダアンカ38におけるウエビング24を支持する支持部位42との隙間設定を、図4に示される車両前後方向の前部側の隙間寸法をA、図3に示される車両前後方向の後部側の隙間寸法をBとした場合に、A>Bとしているので、図5に示されるように、車両前方側へ引かれる引出時のウエビング24は、開口部52の上縁部52A(前部252A)と干渉しにくく、(上縁部52A(前部252A)との間に隙のある状態で移動して)その移動を殆ど妨げられることなくスムーズに引き出される。このため、引き出しフィーリングを良好にすることができる。
すなわち、例えば、ショルダアンカ(スリップジョイント)とカバーとが一体化されてショルダアンカの回動に同期してカバーも回動するような対比構造では、カバーにウエビングの捩れを矯正する延出部を設けると、ウエビング引出時にウエビングが該延出部と干渉して引き出しフィーリングを悪化させる恐れがある。しかし、本実施形態のショルダアンカ装置36では、前述の通り、良好な引き出しフィーリングを確保できる。
また、ウエビング24の巻取時(シートベルト格納時)にウエビング巻取装置28(図1参照)の作動によってウエビング24が車両下方側へ引かれると、図6に示されるように、ショルダアンカ38がボルト48の軸線回りに車両下方側へ回動し(元の位置に戻り)、ウエビング24は、開口部52の車両前後方向の後部を通過する。ここで、図3及び図6に示されるように、上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aは、ウエビング24が捩れた場合に当該ウエビング24の捩れ部分24Yと当接して当該捩れ部分24Yの矯正が可能な位置に設定されているので、巻取時のウエビング24は、開口部52の上縁部52Aにおける後部152Aと当接して捩れ部分24Yが押し広げられて矯正された後、挿通孔40を通過し、巻き取られる。
より具体的には、図3に示されるように、開口部52の上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aは、ショルダアンカ38における支持部位42のうちの最上部位となる頂部42Aよりも車室内100側の位置に設定されているので、ウエビング24の巻取時には、ウエビング24は、ショルダアンカ38の頂部42Aで折り返される前に開口部52の上縁部52Aにおける後部152Aと当接して捩れ部分24Yが押し広げられて矯正され、その後、頂部42Aで折り返されて挿通孔40を通過し、巻き取られる。また、開口部52の上縁部52Aが車両幅方向外側へ向けて延設された延設ガイド52Bを備えており、上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aでは、延設ガイド52Bの下面が車両下方側へ隆起しているので、ウエビング24の巻取時には、ウエビング24は、延設ガイド52Bによって捩れ部分24Yが矯正されながら挿通孔40へ導かれる。
補足すると、ウエビング巻取時(シートベルト格納時)にショルダアンカ(スリップジョイント)の挿通孔が起点となることでウエビングが捩れてショルダアンカの挿通孔にそのまま挟まれてしまうような対比構造では、ウエビングの巻取(シートベルト格納)が不能となってしまう。特に、このような対比構造において、装着時におけるウエビングの弛み防止等のために、ショルダアンカにおけるウエビングを支持する支持部位のうちの最上部位となる頂部よりもショルダアンカの挿通孔が車幅方向外側に設定されているとすると、ウエビング巻取時に一旦反転したウエビングを矯正するのは難しくなる。また、一般に、ショルダアンカの挿通孔の前端及び後端は、ショルダアンカ上方側へ屈曲されて上下方向の隙寸法が大きくなっているので、ウエビング巻取時にウエビングが挿通孔の後端側へ寄るとウエビングがより捩れやすくなり、ウエビングが挿通孔に挟まれやすい。しかし、本実施形態のショルダアンカ装置36では、前述の通り、ウエビング24が挿通孔40に達するまでにかつショルダアンカ38における支持部位42の頂部42Aの手前でウエビング24の捩れ部分24Yを矯正するので、ウエビング24が挿通孔40に挟まれるのを効果的に防止又は抑制することができる。
なお、ショルダアンカ(スリップジョイント)とカバーとが一体化されてショルダアンカの回動に同期してカバーも回動しかつカバーにウエビングの捩れを矯正する延出部が設けられるような他の対比構造では、引き出しフィーリングの悪化や装着時におけるウエビングの弛みを回避するためには、延出部の長さを制限せざるを得ず、それによりウエビングの捩れ矯正が不十分になる恐れもあるが、本実施形態のショルダアンカ装置36では、ショルダアンカ38の回転によって、スライドプレート50における開口部52の上縁部52Aとショルダアンカ38におけるウエビング24を支持する支持部位42との隙間の寸法が変わる構造(ウエビング取り出し口部構造)になっているので、そのような問題はない。
ちなみに、前記他の対比構造において、延出部を弾性体で構成した場合、仮に延出部の可撓性を高く設定してしまうと、ウエビング捩れ防止効果が小さくなるうえに、ウエビング巻取時に延出部が挿通孔に巻き込まれる恐れが生じてしまうことが考えられ、逆に延出部の可撓性を低く設定してしまうと、引き出しフィーリングの悪化や装着時におけるウエビングの弛みの問題に加えて長期間使用すると延出部とウエビングとの干渉によってウエビングが摩耗してほつれが生じやすくなってしまうことが考えられる。これに対して、本実施形態のショルダアンカ装置36では、前述した所定の設定により、このような懸念を解消できる。
また、本実施形態のショルダアンカ装置36では、ウエビング24の装着時には、ウエビング24は、車両斜め前下方側(換言すれば、引出時に引かれる方向と巻取時に引かれる方向との中間方向)へ向けて延出されているので、開口部52の上縁部52Aにおける後部152Aには、さほど干渉しない。
以上説明したように、本実施形態に係るショルダアンカ装置36によれば、ウエビング24の巻取時においてウエビング24の捩れが大きくなる前にショルダアンカ38の挿通孔40を通過するウエビング24の捩れを防止又は抑制することができると共に、ウエビング24の引き出しをスムーズにすることができる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、図2に示される開口部52が形成されたカバー部材としてのスライドプレート50が車両上下方向へ移動可能とされているが、開口部が形成されたカバー部材は、例えば、ピラーガーニッシュ等のように車両側部に固定された他のカバー部材であってもよい。
さらに、上記実施形態では、スライドプレート50は、開口部52の上縁部52Aの後部152Aにおける延設ガイド52B全体が、支持部位42の頂部42Aよりも車室内100側の位置に設定されているが、カバー部材は、例えば、開口部の上縁部の後部において、延設部の車室内側の端部のみが支持部位の頂部よりも車室内側の位置に設定されるような構成であってもよい。
さらにまた、上記実施形態では、スライドプレート50の開口部52の上縁部52Aにおける車両前後方向の後部152Aは、ショルダアンカ38における支持部位42のうちの最上部位となる頂部42Aよりも車室内100側の位置に設定されており、このような構成が好ましいが、開口部の上縁部における車両前後方向の後部は、例えば、ショルダアンカにおける支持部位のうちの最上部位となる頂部の車両上方側位置や該頂部よりも若干車両幅方向外側(車室外側)の位置に設定されていてもよい。
なお、上記実施形態では、スライドプレート50の開口部52は、車室内100側から見て、図2に示されるように、概ね車両後方側へ向けて車両下方側へ下がったような略円弧形状に形成されているが、カバー部材の開口部は、例えば、車室内側から見て略U字形状に形成されていてもよい。
本発明の実施形態に係るショルダアンカ装置を備えたシートベルト装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るショルダアンカ装置を車室内側から見た状態で示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るショルダアンカ装置を車両前後方向の後部で切断した状態で示す断面図である(図6の3−3線断面に相当する。)。 本発明の実施形態に係るショルダアンカ装置を車両前後方向の前部で切断した状態で示す断面図である(図5の4−4線断面に相当する。)。 本発明の実施形態に係るショルダアンカ装置をウエビングが引き出される状態で示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るショルダアンカ装置をウエビングが巻き取られる状態で示す斜視図である。
符号の説明
22 車両側部
24 ウエビング
24Y 捩れ部分
36 ショルダアンカ装置
38 ショルダアンカ
40 挿通孔
42 支持部位
42A 頂部
50 スライドプレート(カバー部材)
52 開口部
52A 上縁部
52B 延設ガイド(延設部)
100 車室内
152A 上縁部における車両前後方向の後部
152B 隆起部
A 前部側の隙間寸法
B 後部側の隙間寸法

Claims (3)

  1. 車両側部に略車両幅方向に沿う軸線回りに回動可能に配設されると共に挿通孔が形成され、長尺帯状のウエビングの長手方向中間部が前記挿通孔に挿通されると共に折り返されて支持されるショルダアンカと、
    前記車両側部に回動不能に配設されて前記ショルダアンカの車室内側を覆い、前記ショルダアンカの回動による前記挿通孔の回動軌跡に沿って前記ウエビングの通過用とされる開口部が形成されたカバー部材と、
    を有し、前記開口部の上縁部と前記ショルダアンカにおける前記ウエビングを支持する支持部位との隙間設定を、車両前後方向の前部側の隙間寸法をA、後部側の隙間寸法をBとした場合に、A>Bとし、かつ、前記開口部の上縁部が車両幅方向外側へ向けて延設された延設部を備え、前記上縁部における車両前後方向の後部では、前記延設部の下面に車両下方側へ隆起した隆起部が形成されていることを特徴とするショルダアンカ装置。
  2. 前記開口部の上縁部における車両前後方向の後部は、前記ショルダアンカにおける前記支持部位のうちの最上部位となる頂部よりも車室内側の位置に設定されていることを特徴とする請求項1記載のショルダアンカ装置。
  3. 前記隆起部は、前記ショルダアンカにおける前記支持部位のうちの最上部位となる頂部よりも車両下方側の位置に設定されている請求項2記載のショルダアンカ装置。
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