JP2007186168A - シートベルト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成でショルダ側ウエビングの乗員上体に対する密着性を向上させることができるシートベルト装置を得る。
【解決手段】シートベルト装置10では、乗員がウエビング12を装着した状態、すなわちタングプレート30がバックル装置22に係止された状態では、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部が巻き掛けられる第2ウエビング挿通孔42は、タングプレート30のバックル装置22への係止方向線Xに対して車両後方側に配置される。したがって、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部は、乗員に近い位置に配置されるので、ショルダ側ウエビング12Bの乗員上体に対する密着性を向上させることができる。
【選択図】図5
【解決手段】シートベルト装置10では、乗員がウエビング12を装着した状態、すなわちタングプレート30がバックル装置22に係止された状態では、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部が巻き掛けられる第2ウエビング挿通孔42は、タングプレート30のバックル装置22への係止方向線Xに対して車両後方側に配置される。したがって、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部は、乗員に近い位置に配置されるので、ショルダ側ウエビング12Bの乗員上体に対する密着性を向上させることができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、車両用のシートベルト装置に関する。
車両用のシートベルト装置では、例えば、ウエビングの一端部は座席側方に設けられた巻取装置に係止されている。また、ウエビングはセンターピラー等(乗員の肩近傍)に取り付けられたショルダアンカに巻き掛けられることで折り返され、他端部が巻取装置の近傍に設けられたアンカプレートに係止されている。乗員がウエビングを装着する際には、アンカプレートとショルダアンカとの間のウエビング中間部に摺動可能に配設されたタングプレートを、巻取装置とは反対側の座席側方に設けられたバックル装置に係合させる。これにより、ウエビングを装着した状態となる。この装着状態では、ショルダアンカとタングプレートとの間のウエビング中間部が乗員の上体を拘束するショルダ側ウエビングとなり、タングプレートとアンカプレートとの間のウエビング中間部が乗員の腰部を拘束するラップ側ウエビングとなる。
ところで、上述の如きシートベルト装置において、ショルダアンカを電動モータの駆動力により車両上下方向へ移動させる構成としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシートベルト装置では、電動モータを駆動してショルダアンカを上昇させることで、ショルダ側ウエビングの緩みを除去するようになっている。これにより、ショルダ側ウエビングの乗員上体に対する密着性が向上する。
しかしながら、上記構成のシートベルト装置では、ショルダアンカを車両上下方向へ移動させるための移動装置や、電動モータの駆動を制御するための制御装置が必要であり、装置の全体構成が複雑になっている。
特開2004−345443号公報
本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構成でショルダ側ウエビングの乗員上体に対する密着性を向上させることができるシートベルト装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のシートベルト装置は、車両の座席側方に設けられたバックル装置と、長手方向両端部が前記座席を介して前記バックル装置と反対側で車両に係止された乗員拘束用のウエビングと、前記バックル装置に係止される係止部、及び、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記ウエビングのうち乗員の腰部を拘束するラップ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第1巻掛部、並びに、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記第1巻掛部の長手方向中心部及び前記係止部の中心部を通る係止方向線に対して自らの長手方向中心部が車両後方側に配置され、前記ウエビングのうち乗員の上体を拘束するショルダ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第2巻掛部を有するタングプレートと、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載のシートベルト装置では、車両の座席に着座した乗員がウエビングを装着した状態、すなわちタングプレートの係止部がバックル装置に係止された状態では、ショルダ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第2巻掛部は、ラップ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第1巻掛部の長手方向中心部及び係止部の中心部を通る係止方向線に対して、自らの長手方向中心部が車両後方側に配置される。したがって、ショルダ側ウエビングの長手方向一端部は、乗員に近い位置に配置されるので、ショルダ側ウエビングの乗員上体に対する密着性が向上する。しかも、このシートベルト装置では、複雑な制御装置などを必要としないため、構成が簡単である。
請求項2に係る発明のシートベルト装置は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記タングプレートの前記第2巻掛部は、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記第1巻掛部に対して前記座席と反対側に配置されることを特徴としている。
請求項2記載のシートベルト装置では、ショルダ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられるタングプレートの第2巻掛部は、ラップ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第1巻掛部に対して座席と反対側(すなわち乗員から離れる側)に配置される。したがって、ショルダ側ウエビングは、従来の一般的なシートベルト装置の場合、すなわち、タングプレートの第1巻掛部と第2巻掛部とが同一の場合に比べて全体的に車両上方側に配置されるので、ショルダ側ウエビングによる乗員胸部への拘束力の作用点も乗員の腰部から見て高い位置になる。このように、乗員の腰部から拘束力の作用点までの距離が長くなるため、小さい荷重で乗員上体の前傾挙動を抑制することができ、これにより、ショルダ側ウエビングによる乗員の拘束性を向上させることができる。
請求項3に係る発明のシートベルト装置は、請求項1又は請求項2記載のシートベルト装置において、前記タングプレートの前記第2巻掛部は、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記第1巻掛部に対して車両上方側に配置されることを特徴としている。
請求項3記載のシートベルト装置では、ショルダ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられるタングプレートの第2巻掛部は、ラップ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第1巻掛部に対して車両上方側に配置される。したがって、ショルダ側ウエビングは、従来の一般的なシートベルト装置の場合、すなわちタングプレートの第1巻掛部と第2巻掛部とが同一の場合に比べて全体的に車両上方側に配置されるので、ショルダ側ウエビングによる乗員胸部への拘束力の作用点も乗員の腰部から見て高い位置になる。このように、乗員の腰部から拘束力の作用点までの距離が長くなるため、小さい荷重で乗員上体の前傾挙動を抑制することができ、これにより、ショルダ側ウエビングによる乗員の拘束性を向上させることができる。
請求項4に係る発明のシートベルト装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のシートベルト装置において、前記タングプレートには、前記第1巻掛部と前記第2巻掛部との間における幅方向周縁部に乗員が前記タングプレートを掴むための凹部が形成されていることを特徴としている。
請求項4記載のシートベルト装置では、タングプレートの幅方向周縁部に凹部が形成されているので、乗員がウエビングを装着する際にタングプレートを掴み易くなり、乗員のウエビング装着性が向上する。
請求項5に係る発明のシートベルト装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載のシートベルト装置において、前記バックル装置は、ステーを介して車両に取り付けられると共に、前記バックル装置及び前記ステーは、前記タングプレートの係止方向線に沿って配置されることを特徴としている。
請求項5記載のシートベルト装置では、タングプレートの係止部がバックル装置に係止された状態では、バックル装置及び該バックル装置を車両に取り付けるためのステーが、タングプレートのバックル装置への係止方向線に沿って配置される。したがって、長手方向一端部が第1巻掛部に巻き掛けられたラップ側ウエビングに荷重が作用した際にタングプレートの係止部、バックル装置、及びステーに作用するモーメントを小さくできる。
以上説明したように、本発明のシートベルト装置によれば、簡単な構成でショルダ側ウエビングの乗員上体に対する密着性を向上させることができる。
<第1の実施の形態>
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る車両用のシートベルト装置10の構成が斜視図にて示されている。また、図2には、シートベルト装置10の構成部材であるタングプレート30の構成が斜視図にて示されており、図3には、タングプレート30の構成が正面図にて示されている。
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る車両用のシートベルト装置10の構成が斜視図にて示されている。また、図2には、シートベルト装置10の構成部材であるタングプレート30の構成が斜視図にて示されており、図3には、タングプレート30の構成が正面図にて示されている。
なお、図1乃至図3では、車両上方を矢印UPで示し、車両前方を矢印FRで示し、車両幅方向外方を矢印OUTで示してある。
シートベルト装置10は、所謂3点式シートベルト装置であり、長尺帯状に形成された乗員拘束用のウエビング12(図3では図示省略)を備えている。ウエビング12の長手方向一端部は、車両13のセンターピラー14の下端部に固定されたウエビング巻取装置の巻取軸(共に図示省略)に係止されており、巻取軸はぜんまいばね(図示省略)の付勢力によって常にウエビング12の巻取回転方向に付勢されている。
このウエビング12は、長手方向中間部がセンターピラー14の上部に設けられたショルダアンカ16に挿通されて折り返されると共に、長手方向他端部がセンターピラー14の下端部近傍に固定されたアンカプレート18に係止されている。
また、シートベルト装置10は、車両13の座席20を介して前記ウエビング巻取装置と反対側に設けられたバックル装置22を備えている。バックル装置22は、長尺板状に形成されたステー24の先端部に取り付けられており、ステー24の基端部は支軸によって座席20の側部に車両前後方向へ回動可能に取り付けられている。図2及び図3に示すように、バックル装置22の上部には、スリット状のタング挿入口26が形成されており、バックル装置22の側面には、押圧操作可能な解除ボタン28が設けられている。
さらに、シートベルト装置10は、ウエビング12の長手方向中間部に取り付けられたタングプレート30を備えている。タングプレート30は、金属等の材料によって板状に形成された本体部32を有している。本体部32の一端部には、本体部32よりも狭幅な板状に形成された係止部としての係止片34が一体的に突設されている。この係止片34がタング挿入口26へ挿入されると、バックル装置22の内部に設けられた図示しないラッチ金具が係止片34の係止孔36に係合するようになっており、これにより、タングプレート30がバックル装置22に係止される構成となっている。また、バックル装置22に設けられた解除ボタン28が押圧操作されると、係止孔36に対する上記ラッチ金具の係合状態が解除され、バックル装置22によるタングプレート30の係止が解除される。
また、本体部32の中央部には、スリット状の第1ウエビング挿通孔38が形成されている。第1ウエビング挿通孔38には、ウエビング12のショルダアンカ16とアンカプレート18との間の長手方向中間部が挿通されている。さらに、本体部32の係止片34と反対側の端部には、係止片34と反対側へ向けて板状の延出部40が一体的に延出されている。延出部40と本体部32とは、図3に示すように、正面視で略く字状に折れ曲がって接続されると共に、図4に示すように、側面視でも略く字状に折れ曲がって接続されている。
延出部40の先端側には、スリット状の第2ウエビング挿通孔42が形成されており、第2ウエビング挿通孔42には、ウエビング12の長手方向中間部が挿通されている。第2ウエビング挿通孔42は、第1ウエビング挿通孔38に対して平行には形成されておらず、第2ウエビング挿通孔42と第1ウエビング挿通孔38とは正面視でハ字状に配置されている。
ここで、このシートベルト装置10では、乗員が車両の座席20に着座してウエビング12を装着する際には、乗員によってタングプレート30がバックル装置22の方向に引っ張られる。これにより、タングプレート30の第1ウエビング挿通孔38及び第2ウエビング挿通孔42に挿通されたウエビング12がウエビング巻取装置から引き出される。そして、タングプレート30の係止片34がバックル装置22のタング挿入口26に挿入されると、タングプレート30がバックル装置22に係止され、乗員がウエビング12を装着した状態となる。
この装着状態では、ウエビング12のうち第1ウエビング挿通孔38とアンカプレート18との間における長手方向中間部が乗員の腰部を拘束するラップ側ウエビング12Aとされ、ウエビング12のうち第2ウエビング挿通孔42とショルダアンカ16との間における長手方向中間部が乗員の上体を拘束するショルダ側ウエビング12Bとされる。すなわち、このタングプレート30では、第1ウエビング挿通孔38の周縁部が、ラップ側ウエビング12Aの長手方向一端部が巻き掛けられる第1巻掛部とされ、第2ウエビング挿通孔42の周縁部が、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部が巻き掛けられる第2巻掛部とされる構成となっている。
しかも、この装着状態では、タングプレート30の第2ウエビング挿通孔42は、第1ウエビング挿通孔38に対して座席20と反対側(乗員から離れる側)で且つ車両上方側に配置されると共に、図3に示すように、その全体が、タングプレート30のバックル装置22への係止方向線Xに対して車両後方側に配置される構成となっている。なお、上述した係止方向線Xは、本第1の実施の形態では、第1ウエビング挿通孔38の長手方向中心部S1及び係止片34の中心部(本第1の実施の形態では、係止孔36の中心部)S2を通る直線(仮想線)のことである。
さらに、この装着状態では、バックル装置22及びステーは、上記係止方向線Xに沿って配置される構成となっている。
次に、本第1の実施の形態の作用について説明する。
上記構成のシートベルト装置10では、乗員が座席20に着座してウエビング12を装着する際には、乗員によってタングプレート30がバックル装置22の方向に引っ張られる。これにより、タングプレート30の第1ウエビング挿通孔38及び第2ウエビング挿通孔42に挿通されたウエビング12がウエビング巻取装置から引き出される。そして、タングプレート30がバックル装置22に係止されると、乗員がウエビング12を装着した状態となる。
ここで、本第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、乗員がウエビング12を装着した状態、すなわちタングプレート30がバックル装置22に係止された状態では、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部が巻き掛けられる第2ウエビング挿通孔42(第2巻掛部)は、タングプレート30のバックル装置22への係止方向線X(第1ウエビング挿通孔38の長手方向中心部S1及び係止片34の係止孔36の中心部S2を通る直線)に対して車両後方側に配置される。したがって、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部は、乗員に近い位置に配置されるので、ショルダ側ウエビング12Bのたるみ量が少なくなり、図5に示すように、ショルダ側ウエビング12Bの乗員上体に対する密着性が向上する。これにより、乗員のウエビング12装着感(フィット感)を良好にできる。
しかも、本第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、乗員がウエビング12を装着した状態では、ショルダ側ウエビング12Bの長手方向一端部が巻き掛けられる第2ウエビング挿通孔42は、ラップ側ウエビング12Aの長手方向一端部が巻き掛けられる第1ウエビング挿通孔38に対して座席20と反対側(乗員から離れる側)で且つ車両上方側に配置される。したがって、図6に示すように、ショルダアンカ16の位置が同じであれば、ショルダ側ウエビング12Bは、従来の一般的な3点式シートベルト装置の場合(図6の二点鎖線参照)に比べて、全体的に車両上方側に配置される。このため、ショルダ側ウエビング12Bによる乗員胸部への拘束力(図7の矢印F参照)の作用点Q1も、従来の作用点Q2に比べ乗員の腰部(乗員上体の回転中心、図6及び図7のO点参照)から見て高い位置になる。
すなわち、乗員の腰部Oから拘束力の作用点Q1までの距離L1が、従来の3点式シートベルト装置における乗員の腰部Oから拘束力の作用点Q2までの距離L2に比べて長くなるため、小さい荷重(拘束力)で乗員上体の前傾挙動を効率よく抑制することができ、これにより、ショルダ側ウエビング12Bによる乗員の拘束性を向上させることができる。
また、人体の胸部において骨の剛性は、上部(第1肋骨、鎖骨)から下部(下位肋骨・肋軟骨)に下がるほど低くなり、特に肋軟骨(鳩尾部)は一段と低くなっているが、本第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、ショルダ側ウエビング12Bが乗員胸部の上部を拘束するので、効率良く乗員の上体を拘束することができる。
さらに、本第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、タングプレート30が延出部40を備えているため、ウエビング12が図示しないウエビング巻取装置に格納された状態では、延出部40がショルダアンカ16に係合することで、タングプレート30は、従来の一般的なタングプレートに比べて低い位置に配置される。したがって、乗員が格納状態のウエビング12を装着する際(引き出す際)に、タングプレート30を取りやすくなる。
またさらに、本第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、上記装着状態では、バックル装置22及びステー24は、タングプレート30のバックル装置22への係止方向線Xに沿って配置される構成となっている。したがって、乗員からラップ側ウエビング12Aに荷重が作用した際に、タングプレート30の係止片34、バックル装置22、及びステー24に作用するモーメントを小さくできる。
また、本第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、ショルダアンカ16を車両上下方向へ移動させるための移動装置や、電動モータの駆動を制御するための制御装置などを必要としないため、構成が簡単である。
なお、上記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、タングプレート30がバックル装置22に係止された状態において、タングプレート30の第2ウエビング挿通孔42が第1ウエビング挿通孔38に対して車両上方側に配置される構成としたが、これに限らず、第2ウエビング挿通孔42が第1ウエビング挿通孔38と同じ高さに配置される構成としてもよい。
また、上記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10では、タングプレート30がバックル装置22に係止された状態では、第2ウエビング挿通孔42は、その全体がタングプレート30のバックル装置22への係止方向線Xに対して車両後方側に配置される構成としたが、本発明はこれに限らず、第2ウエビング挿通孔42は、その長手方向中心部S0(図3参照)が係止方向線Xに対して車両後方側に配置された構成であればよい。
さらに、上記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10において、バックル装置22を支持するステー24は、バックル装置22に車両幅方向内方側へ向いた荷重が作用した際に、バックル装置22の車両幅方向内方側への移動(倒れ)を許容する構成のものが好ましい。このような構成のものとしては、例えば、所謂インナベルトタイプ(ウエビングタイプ、ブーツ付きウエビングタイプ等)のものや、ワイヤタイプ、鉄板ステータイプ(首振り式)のものがある。このように、可倒式のバックル装置を適用して構成した場合には、例えば、側面衝突時に乗員が車両幅方向内方側へ移動しようとした際に、タングプレート30やバックル装置22が乗員に不要に干渉することを防止できる。この点は、以下に説明する本発明の他の実施の形態においても同様である。
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同様の構成・作用については前記第1の実施の形態と同符号を付し、その説明を省略する。
<第2の実施の形態>
図8には、本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置50の構成部材であるタングプレート52の構成が斜視図にて示されている。
図8には、本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置50の構成部材であるタングプレート52の構成が斜視図にて示されている。
シートベルト装置50は、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置50と基本的に同様の構成とされているが、タングプレート52の構成が前記第1の実施の形態に係るタングプレート30とは異なっている。タングプレート52は、前記第1の実施の形態に係るタングプレート30と基本的に同様の構成であるが、本体部32と延出部40とが側面視で直線的に接続された構成となっており、タングプレート52は、全体として平板状に形成されている。
このシートベルト装置50では、他の構成部品は前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10と同様の構成とされている。
上記構成のシートベルト装置50においても、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10と基本的に同様の作用効果を奏する。
<第3の実施の形態>
図9には、本発明の第3の実施の形態に係るシートベルト装置60の構成部材であるタングプレート62の構成が斜視図にて示されている。なお、図9では、ウエビング12の図示を省略してある。
図9には、本発明の第3の実施の形態に係るシートベルト装置60の構成部材であるタングプレート62の構成が斜視図にて示されている。なお、図9では、ウエビング12の図示を省略してある。
シートベルト装置60は、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10と基本的に同様の構成とされているが、タングプレート62の構成が前記第1の実施の形態に係るタングプレート30とは異なっている。
タングプレート62は、前記第1の実施の形態に係るタングプレート30と基本的に同様の構成とされているが、タングプレート62の幅方向(第1ウエビング挿通孔38の長手方向)に沿った本体部32及び延出部40の周縁部には、第1ウエビング挿通孔38と第2ウエビング挿通孔42との間において、乗員がタングプレート62を掴むための一対の凹部64、66(握り形状)が形成されている。
このシートベルト装置60では、他の構成部品は前記第2の実施の形態に係るシートベルト装置50と同様の構成とされている。
上記構成のシートベルト装置60においても、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10及び前記第2の実施の形態に係るシートベルト装置50と基本的に同様の作用効果を奏する。しかも、このシートベルト装置60では、タングプレート62(本体部32及び延出部40)の幅方向周縁部に一対の凹部64、66が形成されているので、乗員がウエビング12を装着する際にタングプレート62を掴み易くなり、乗員のウエビング装着性が向上する。
10 シートベルト装置
12 ウエビング
12A ラップ側ウエビング
12B ショルダ側ウエビング
13 車両
20 座席
22 バックル装置
30 タングプレート
34 係止片(係止部)
38 第1ウエビング挿通孔(第1巻掛部)
42 第2ウエビング挿通孔(第2巻掛部)
50 シートベルト装置
52 タングプレート
60 シートベルト装置
62 タングプレート
64、66 凹部
X 係止方向線
12 ウエビング
12A ラップ側ウエビング
12B ショルダ側ウエビング
13 車両
20 座席
22 バックル装置
30 タングプレート
34 係止片(係止部)
38 第1ウエビング挿通孔(第1巻掛部)
42 第2ウエビング挿通孔(第2巻掛部)
50 シートベルト装置
52 タングプレート
60 シートベルト装置
62 タングプレート
64、66 凹部
X 係止方向線
Claims (5)
- 車両の座席側方に設けられたバックル装置と、
長手方向両端部が前記座席を介して前記バックル装置と反対側で車両に係止された乗員拘束用のウエビングと、
前記バックル装置に係止される係止部、及び、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記ウエビングのうち乗員の腰部を拘束するラップ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第1巻掛部、並びに、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記第1巻掛部の長手方向中心部及び前記係止部の中心部を通る係止方向線に対して自らの長手方向中心部が車両後方側に配置され、前記ウエビングのうち乗員の上体を拘束するショルダ側ウエビングの長手方向一端部が巻き掛けられる第2巻掛部を有するタングプレートと、
を備えたシートベルト装置。 - 前記タングプレートの前記第2巻掛部は、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記第1巻掛部に対して前記座席と反対側に配置されることを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
- 前記タングプレートの前記第2巻掛部は、前記係止部が前記バックル装置に係止された状態では前記第1巻掛部に対して車両上方側に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシートベルト装置。
- 前記タングプレートには、前記第1巻掛部と前記第2巻掛部との間における幅方向周縁部に乗員が前記タングプレートを掴むための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のシートベルト装置。
- 前記バックル装置は、ステーを介して車両に取り付けられると共に、前記バックル装置及び前記ステーは、前記タングプレートの係止方向線に沿って配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載のシートベルト装置。
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2006
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