JP2783985B2 - ウェビング位置調節装置 - Google Patents

ウェビング位置調節装置

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JP2783985B2
JP2783985B2 JP7197425A JP19742595A JP2783985B2 JP 2783985 B2 JP2783985 B2 JP 2783985B2 JP 7197425 A JP7197425 A JP 7197425A JP 19742595 A JP19742595 A JP 19742595A JP 2783985 B2 JP2783985 B2 JP 2783985B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/18Anchoring devices
    • B60R22/20Anchoring devices adjustable in position, e.g. in height
    • B60R22/201Anchoring devices adjustable in position, e.g. in height with the belt anchor connected to a slider movable in a vehicle-mounted track
    • B60R22/202Anchoring devices adjustable in position, e.g. in height with the belt anchor connected to a slider movable in a vehicle-mounted track the slider comprising spring-actuated locking means
    • B60R22/203Anchoring devices adjustable in position, e.g. in height with the belt anchor connected to a slider movable in a vehicle-mounted track the slider comprising spring-actuated locking means the locking means being movably mounted on the slider

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に使用されている
シートベルト装置に用いられて、ウェビングの高さ位置
を調節するためのウェビング位置調節装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両においては、車両の座席
にシートベルト装置が付設されている。
【0003】このような車両用のシートベルト装置の一
例として、従来、3点式シートベルト装置がある。この
3点式シートベルト装置のシートベルトは、乗員の肩、
胸および腹部を拘束支持するショルダーベルトと、この
ショルダーベルトに連続して形成され乗員の腰を拘束支
持するラップベルトとからなっている。
【0004】ところで、シートベルトを構成するウェビ
ングは、緊急時における乗員を効果的に拘束することお
よび通常乗車時の乗員が圧迫感等を受けることなく快適
に乗車できること等により乗員に対してできるだけその
乗員に快適にフィットした位置にかけることが望まれ
る。特に、ショルダーベルトは乗員の肩から胸を通って
腹部まで支持するようになるので、より一層フィットし
た位置にかけられることが求められる。一方、乗員には
子供や大人、あるいは同じ大人でも体格の大きい者や小
さい者等がおり、乗員の体格は種々異なる。そこで、ウ
ェビングの位置を調節可能にして、種々異なる体格の乗
員に対して、その乗員毎にウェビングができるだけ正し
くフィットした位置にかけられるようにするシートベル
ト用ウェビング位置調節装置が従来からシートベルト装
置に備えられている。
【0005】従来のこのようなウェビング位置調節装置
として、特公昭63-48734号公報に開示されているウェビ
ング位置調節装置がある。図11に示すように、このウ
ェビング位置調節装置は、車体に固定されたガイドレー
ル101、このガイドレール101に摺動可能に取り付
けられたスライダ102、このスライダ102に固着さ
れたナット103、このナット103に螺合されたアン
カーボルト104、このアンカーボルト104に嵌合さ
れたカラー105、アンカーボルト104にカラー10
6を介して取り付けられたアンカープレート107、こ
のアンカープレート107に取り付けられウェビング1
08を案内するスルーリング109、カラー105に摺
動可能に嵌合されたロックばね110、このロックばね
110に形成された係止部111、この係止部111が
嵌入係止する凹欠112、カラー105に摺動可能に嵌
合されかつロックばね110を軸方向に押圧するカム1
13、カラー105に回動可能に設けられかつカム11
3とのカム作用で軸方向に押力を発生させる操作レバー
114を備えている。
【0006】このウェビング位置調節装置においては、
ウェビングの高さ位置を調節するために、操作レバー1
14を回動させると、カム113によりロックばね11
0のカラー嵌合部が図において右方へ押動される。これ
により、係止部111が凹欠112から脱出して、ガイ
ドレール101との係合が解除され、スライダ102が
ガイドレール101に対して摺動可能となる。この状態
で、スライダ102をガイドレール101に沿って所望
の位置まで移動させる。その後、操作レバー114を開
放すると、ロックばね110のばね力でカム113が左
方へ押圧されるので、カム作用により操作レバー114
が非作動位置に回動するとともにカム113およびカラ
ー嵌合部が左方へ移動する。これにより、係止部111
が対応する別の凹欠112に嵌入係止し、スライダ10
2がロックされる。こうして、ウェビング108の位置
が調節される。
【0007】ところで、このウェビング位置調節装置に
おいては、アンカープレート107を支持するアンカー
ボルト104に、操作レバー114、カム113および
ロックばね110等のロック機構部品も支持するように
しているので、複雑で特殊な構造のボルトを用いざるを
得ないものとなり、コスト高となっている。しかも、こ
のようにアンカーボルト104に複数の部品が介在して
いるため、各部品の機能をより確実に発揮させるには、
各部品の精度を向上させることが求められる。このた
め、ウェビング位置調節装置は更に一層コストの高いも
のとなっている。
【0008】また、アンカーボルト104に複数の部品
が軸方向に配設されているばかりでなく、ロックばね1
10のカラー嵌合部およびカム113の軸方向移動を許
容するための移動代を設ける必要があるため、アンカー
ボルト104は軸方向に長くなっている。このため、ウ
ェビング位置調節装置の厚みが比較的厚いものとなって
いる。
【0009】そこで、アンカープレートを支持するアン
カーボルトにロック機構部品を支持させないようにした
ウェビング位置調節装置が、実公平7-6036号公報におい
て提案されている。
【0010】図12に示すように、この公報のウェビン
グ位置調節装置においては、ウェビングの高さ位置を調
節するために、固定ノブ115と操作ノブ116とをつ
かんで内向きに押圧すると、操作部材117がスライド
プレート118に対して相対的に図において下方に移動
する。この操作部材117の相対移動により、係止片1
19が解除レバー120に当接しかつこの解除レバー1
20を押圧するので、解除レバー120が二点鎖線で示
す位置に変位する。この解除レバー120の変位によ
り、スライドロック機構が解除され、スライダ121が
レール122に沿って移動可能となる。したがって、両
ノブ115,116をつかんだまま、スライダ121を
上下動することにより、アンカー123の位置を調節す
ることができる。調節後両ノブ115,116から指を
離すと、ばね126の復元力で操作部材117がスライ
ドプレート118に対して相対的に上方へ移動する。こ
れにより、解除レバー120が元の位置に戻り、スライ
ドロック機構がロックされ、スライダ121およびアン
カー123はその位置に固定される。こうして、ウェビ
ング124の高さ位置が乗員の体格に応じた最も適切な
位置に調節される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この実公平
7-6036号公報のウェビング位置調節装置においては、ア
ンカー123が取り付けられる突出軸125がスライダ
121と同一部材で一体に形成されている。このため、
スライダ121は複雑な構造となっている。しかも、突
出軸125はアンカー123を支持するばかりでなくス
ライドプレート118も支持しており、したがって突出
軸125も複雑な形状となっている。このため、スライ
ダ121はコスト高となっている。そこで、この突出軸
125を前述の特公昭63-48734号公報のアンカーボルト
104のようなボルトで構成することが考えられる。し
かしながら、この場合にもボルトはアンカー123とス
ライドプレート118とを支持しなければならないの
で、複雑な形状とならざるを得なく、依然としてコスト
高となる。
【0012】そのうえ、突出軸125がアンカー123
とスライドプレート118とを支持することから、長さ
が長くならざるを得なく、したがってこのウェビング位
置調節装置でも依然としてその厚みが厚くなるという問
題がある。
【0013】更に、実公平7-6036号公報にはスライドロ
ック機構およびこのスライドロック機構と解除レバー1
20との関連構造が開示されていないが、解除レバー1
20の回動運動をスライドロック機構に伝達する伝達構
造が複雑となると思われる。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、できるだけ簡単な構造
で、より一層安価にかつより一層薄くすることができる
ようにしながら、しかも作動の確実なウェビング位置調
節装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、車体に取り付けられ、長手方
向に所定数の係止部が形成されているガイドレールと、
このガイドレールに摺動自在に設けられる移動部材と、
該移動部材に取付部材により取り付けられるウェビング
支持部材と、前記移動部材に取り付けられるスライドカ
バー部材と、前記移動部材に前記係止部に対して係脱す
る方向に移動自在に設けられるロック手段と、該ロック
手段を前記係止部に係止する方向に常時付勢する付勢手
段と、前記ロック手段を前記付勢手段の付勢力に抗して
前記係止部から脱出する方向に移動させるロック解除操
作手段とを有するウェビング位置調節装置において、前
記移動部材に、前記ロック手段を摺動案内する第1摺動
ガイドと、前記スライドカバー部材を取り付けるスライ
ドカバー取付部とを設けるとともに、前記取付部材の上
方に前記第1摺動ガイドと前記スライドカバー取付部と
を同一軸上に配設することを特徴としている。
【0016】更に請求項2の発明は、前記移動部材に前
記付勢手段を格納する格納部を設け、この格納部を前記
ロック手段および前記スライドカバー取付部と同一軸上
に配設することを特徴としている。
【0017】更に請求項3の発明は、ロック解除操作手
段が、前記係止部から脱出する方向に前記ロック手段を
押圧する押圧力が前記ロック手段が摺動する方向と同一
方向となるように設けられていることを特徴としてい
る。
【0018】更に請求項4の発明は、前記移動部材に第
2摺動ガイドを設けるとともに、この第2摺動ガイドに
ロック解除操作手段を摺動案内可能に設け、前記第2摺
動ガイドを前記第1摺動ガイドを中心にして配設するこ
とを特徴としている。更に請求項5の発明は、前記第1
摺動ガイドと前記第2摺動ガイドとを樹脂により一体に
形成することを特徴としている。
【0019】
【作用】このような構成をした本発明に係るウェビング
位置調節装置においては、取付部材は、移動部材をロッ
クするロック手段、ロック手段を常時付勢する付勢手段
およびロック解除操作手段等のロック機構部品やスライ
ドカバー部材等の他の部品を支持しなく、ウェビング支
持部材だけを支持するようになる。したがって、取付部
材にウェビング支持部材以外の他の部品の取付部やロッ
ク機構部品の摺動部を何等設ける必要がなくなり、取付
部材を複雑で特殊な構造にしなくても済むようになる。
これにより、取付部材の構造が単純になり、取付部材が
安価なものになる。特に取付部材をボルトで構成すると
すれば、単純な構造の安価なボルトが使用されるように
なる。
【0020】また、ウェビング位置調節装置は、ウェビ
ング支持部材を支持する取付部材とロック機構とが並設
された2軸構造となる。したがって、取付部材およびロ
ック機構部品とも構成を簡素化されるとともに、取付部
材およびロック機構の軸長が短くなるので、ウェビング
位置調節装置の厚みがより一層薄くなり、その分、車室
が拡大されるようになる。
【0021】特に請求項2の発明においては、付勢手段
を格納する格納部、ロック手段およびスライドカバー取
付部とが同一軸上に配設されるので、ロック機構とスラ
イドカバー取付部との構造がより一層コンパクトにまと
められるようになる。
【0022】更に請求項3の発明においては、ロック手
段の摺動軸とロック解除のためのロック解除操作手段の
押圧力の作用する軸とが同一となる。これにより、ロッ
ク手段に押圧力が均等に作用するので、ロック手段がス
ムーズにかつ確実に摺動するようになり、操作性が向上
する。
【0023】更に請求項4の発明においては、第1摺動
ガイドと第2摺動ガイドとがそれらの相互位置がより正
確に設けられる。これにより、ロック解除操作手段の押
圧力がより一層確実に作用するようになるので、ロック
手段はより一層スムーズに摺動するようになる。
【0024】更に請求項5の発明においては、第1摺動
ガイドと第2摺動ガイドとが樹脂で一体に形成されるの
で、第1摺動ガイドと第2摺動ガイドとの相互位置がよ
り一層正確になるとともに、ロック解除操作手段および
ロック手段の摺動抵抗がともに小さくなり、ロック解除
操作手段およびロック手段が更に一層スムーズにかつ確
実に摺動するようになる。
【0025】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明に係るウェビング位置調節装置の一
実施例を示す分解斜視図であり、図2はこの実施例の縦
断面図である。
【0026】図1に示すように、本実施例のウェビング
位置調節装置1は、ガイドレール2、ロックピン位置調
整スライダ3、がた止め兼消音部材4、本発明のロック
手段に相当するロックピン5、従動ピン6、本発明の付
勢手段に相当するロックピン付勢スプリング7、カラー
8、カバー部材9、ロックピン制御スライダ10、リタ
ーンスプリング11、ナット12、およびカバープレー
ト13、およびリベット14を備えている。
【0027】ガイドレール2は金属の細長い板状の本体
15を有し、この本体15の両側縁には、一対のレール
部16,17がその両側縁部を折り曲げることにより長
手方向にかつ互いに平行に設けられている。本体15の
中央部には、所定数(図示例では5個)の係止孔18,
18,…が等間隔を置いて一列に配設されている。図2
にも明瞭に示すように、これらの係止孔18,18,…の
図1において右側縁における本体15の部分には、係止
孔18,18,…に向かって下がる方向に傾斜する傾斜面
19,19,…がそれぞれ形成されている。これらの係止
孔18,18,…は本発明の係止部に相当している。ま
た、本体15の中央部の図1において左端部には、この
本体15の中央部を盛り上げて形成された突起状のスト
ッパ20が設けられている。更に、本体15の中央部の
図1において左右両端部には、取付ボルト77,78
(図2に図示)が貫通する取付孔21,22が穿設され
ている。
【0028】ロックピン位置調整スライダ3は金属の長
方形の板状の本体23を有し、この本体23の両側縁に
は、ガイドレール2の一対のレール部16,17にそれ
ぞれ摺動可能に嵌合する一対のU字状の溝24,25が
その両側縁部をU字状に折り曲げることにより長手方向
にかつ互いに平行に設けられている。また、本体23の
中央部には、ロックピン5がこの本体23に対して相対
摺動自在に貫通する孔26、リベット14が貫通するリ
ベット孔27およびナット12が貫通するナット貫通孔
28がそれぞれ穿設されている。ナット貫通孔28の内
周面には、長手方向に延びる互いに平行な一対の平面部
28a,28bが形成されている。
【0029】がた止め兼消音部材4は樹脂の長方形の板
状の本体29を有し、この本体29の両側縁の所定位置
には、ロックピン位置調整スライダ3の一対のU字状の
溝24,25の内周面に嵌合するU字状の溝形成部が本
体29の一側縁につき2個ずつ形成されている(図1で
は、本体29の一側のみの溝形成部30,31が示され
ているが、溝形成部は他側にも同様に設けられてい
る)。また、本体29の中央部には、円形孔32,33
および矩形状孔34がそれぞれロックピン位置調整スラ
イダ3の孔26、リベット孔27およびナット貫通孔2
8に対応して穿設されている。円形孔32,33は、そ
れぞれ対応する孔26、リベット孔27の径よりも大き
い径に設定されているとともに、矩形状孔34はナット
12の頭部12aとほぼ同じ形状にかつ頭部12aが遊
嵌可能な大きさに設定されている。そして、がた止め兼
消音部材4はロックピン位置調整スライダ3の一対のU
字状の溝24,25が形成される側の面に、各孔32,3
3,34がそれぞれ各孔26,27,28に対応する位置
でがた止め兼消音部材4自身の若干の変形による若干の
弾性力により密着されるようになっている。
【0030】ロックピン5は大小径部からなる段付の円
柱体で形成されており、その大径部5aには径方向の貫
通孔35が穿設されているとともに、その小径部5bに
は環状溝36が形成されている。この貫通孔35に従動
ピン6が嵌着されてロックピン5と従動ピン6とはほぼ
T字状に組み付けられる(図5に図示)とともに、環状
溝36にc字状のカラー8が嵌合されて小径部5bの外
周面とほぼ同一面の外周面が形成されるようになってい
る。
【0031】図3に示すようにカバー部材9は、樹脂か
らなりその長手方向ほぼ半分が断面四角形の筒状部37
aとされているとともに残りの部分が四角形の筒状部3
7aの底板37bが延設された平板部37cとされた本
体37を有している。この筒状部37aにより強度が増
大されており、したがって後述するようにスライダガー
ニッシュ71の操作部71a(図2に図示)を介して操
作力がカバー部材9に加えられたとき、筒状部37aは
この操作力に充分に対向できるものとなっている。すな
わち、この筒状部37aはウェビング位置調整装置1の
操作部の補強部材となっている。本体37の両側縁に
は、一対の案内溝38,39が長手方向にかつ互いに平
行に設けられている。その場合、これらの案内溝38,
39間の中心は、後述するカバー部材9の柱40の中心
に位置するように配設されている。後述するように、こ
れらの案内溝38,39に沿ってロックピン制御スライ
ダ10が摺動案内されるようになっている。すなわち、
案内溝38,39は、本発明の第2摺動ガイドを構成し
ている。
【0032】また、図4に詳細に示すように本体37の
筒状部37aの中央部には、底板37bから天井板37
dを突き抜けて突出する円筒状の柱40が立設されてい
る。この柱40および底板37bには、底板37b側に
開口する有底の断面円形の軸方向穴41が設けられてい
る。したがって、軸方向穴41は案内溝38,39と一
体に形成されている。この軸方向穴41の径はロックピ
ン5の大径部5aが摺動自在に嵌合可能な大きさに設定
されている。更に図4および図5に詳細に示すように、
本体37の長手方向と直交する方向の柱40の側壁に
は、軸方向穴41を柱40の外に連通する一対の開口4
2,43が柱40の長手方向に設けられているととも
に、更に図6に明瞭に示すように底板37bには、これ
らの開口42,43に連続する一対の開口44,45が本
体2の長手方向と直交する方向に穿設されている。開口
42,43は従動ピン6が貫通摺動可能な大きさに、ま
た開口44,45は従動ピン6が通過可能な大きさにそ
れぞれ設定されている。
【0033】図4および図5に示すように、柱40の軸
方向穴41内には、ロックピン5が摺動自在に挿入され
るとともに、ロックピン5と軸方向穴41の底部との間
にロックピン付勢スプリング7が収容されるようになっ
ている。すなわち、柱40は本発明のロック手段である
ロックピン5を摺動案内する本発明の第1摺動ガイドを
構成しているとともに、ロックピン付勢スプリング7を
収容する本発明の格納部を構成している。
【0034】一方、筒状部37aの両側板37e,37
fの外側面には、それぞれ取付案内溝46,47が長手
方向に形成されている。また、柱40の上端にはスライ
ダガーニッシュ取付部48が形成されている。すなわ
ち、スライダガーニッシュ取付部48は、ロックピン5
の摺動ガイドでありかつロックピン付勢スプリング7の
格納部となっている軸方向穴41の中心軸と同一軸上に
設けられている。
【0035】更に図4および図6に示すように、平板部
37cの端縁には下方に延びる垂直壁49が立設されて
おり、図6に示すようにこの垂直壁49の中央にはリタ
ーンスプリング11の一端側を案内支持するスプリング
案内支持突起50が長手方向に突設されている。更に、
垂直壁49の下端には筒状部37a方向に延びる突出部
51が設けられており、この突出部51によりロックピ
ン位置調整スライダ3の本体23の端部が係止される係
止溝52が形成されている。更に、筒状部37aの底板
37bにはリベット14が貫通するリベット孔53が穿
設されている。カバー部材9はこのリベット14によっ
てロックピン位置調整スライダ3に固定されていて、こ
れらロックピン位置調整スライダ3およびカバー部材9
によって本発明の移動部材が構成されている。
【0036】図7に示すように、ロックピン制御スライ
ダ10は樹脂から二股状に形成され、一対の側壁54
a,54b、これらの両側壁54a,54bを連結する連
結部54cおよびこの連結部54cから長手方向に延び
る平板部54dからなる本体54を有している。一方の
側壁54aには、傾斜面55と垂直面56とからなる上
方に開口したカム溝57が形成されているとともに、他
方の側壁54bにも同様に、傾斜面58と垂直面59と
からなる上方に開口したカム溝60が形成されている。
これらのカム溝57,60の各傾斜面55,58は、後述
するようにロックピン制御スライダ10がカバー部材9
に対して移動したとき、従動ピン6を介してロックピン
5を軸方向穴41内に侵入する方向に押圧するようにな
っている。すなわち、ロックピン制御スライダ10は本
発明のロック解除操作手段を構成している。
【0037】また、一対の側壁54a,54bの下端に
は、それぞれカバー9の案内溝38,39に摺動自在に
嵌合されるガイド部61,62が設けられている。これ
らのガイド部61,62の外側縁には、それぞれ案内溝
38,39の垂直面に当接可能な円弧状の小突起63,6
4,65が2個ずつが形成されている(ガイド部61側
の小突起の1個は図示されていない)。一対のガイド部
61,62の間の間隔は柱40の外径より大きく設定さ
れている。更に、平板部54dの端には下方へ延びる垂
直壁66が立設されており、図2に示すようにこの垂直
壁66の中央にはリターンスプリング11の他端側を案
内支持するスプリング案内支持突起67が長手方向に突
設されている。
【0038】ナット12は頭部12aとねじ部12bと
からなるとともに、これらの頭部12aおよびねじ部1
2bの外周面の一部が直線状に切断されて互いに平行な
一対の平面部12c,12dが形成されている。このナ
ット12はそのねじ部12bがロックピン位置調整スラ
イダ3のナット貫通孔28を貫通するとともに、その頭
部12aががた止め兼消音部材4の矩形状孔34に嵌合
するようになっている。そして、ロックピン位置調整ス
ライダ3の平面部28aとナット12の平面部12cと
が対向するとともにロックピン位置調整スライダ3の平
面部28bとナット12の平面部12dとが対向し、こ
れによりナット12がロックピン位置調整スライダ3に
対して相対回転不能とされる。
【0039】カバープレート13はナット12が相対回
動不能に貫通する貫通孔68を有するとともに、筒状部
37aの取付案内溝46,47にそれぞれ嵌合される嵌
合部69,70が設けられている。図2に示すように、
このカバープレート13は後述するスライダガーニッシ
ュ71のウェビング挿通孔72を通してガイドレール2
が車室内から見えないようにしている。
【0040】ウェビング位置調節装置1は、更にスライ
ダガーニッシュ71および操作部材76を備えている。
図8および図9に示すように、スライダガーニッシュ7
1は上下方向に長い樹脂成形製の板状体で形成され、そ
の上下方向中央部の裏面(車室と反対側の面)に形成さ
れた、カバー部材9のスライダガーニッシュ取付部48
に嵌合係止する取付部81と、この取付部81の下方に
位置して穿設されたウェビング挿通孔72と、取付部8
1の上方に位置して穿設された、操作部材76の操作ノ
ブ76aが貫通する操作ノブ貫通孔82と、ウェビング
位置調節装置1を操作するための操作部71aと、操作
部材76の操作ノブ76aを支持するリブ83とを備え
ている。
【0041】取付部81はスライダガーニッシュ71の
裏面から立設された囲い壁84から形成されており、こ
の囲い壁84はスライダガーニッシュ取付部48の外径
より大きい内径の挿入部84aと、この挿入部84aに
連続する係止部84bとからなっている。
【0042】スライダガーニッシュ71は、移動部材
(ロックピン位置調整スライダ3とカバー部材9)に取
り付けられ、ウェビング74の位置調整のため移動部材
の移動とともに移動し、ウェビング位置調整装置の内部
機構を覆い車室からこの内部機構が見えないようにして
いる。このスライダガーニッシュ71は本発明のスライ
ドカバー部材を構成している。
【0043】操作部材76は樹脂成形によって形成さ
れ、ウェビング位置調節装置1を操作するための操作ノ
ブ76aと、操作部材76の左右両側端に沿って形成さ
れ、スライダガーニッシュ71の裏面の4箇所に形成さ
れた係止ガイド85(図10に示す)に摺動可能に係合
される摺動案内部76b(図10に示す)と、ロックピ
ン制御スライダ10の連結部54cに当接して操作部材
76に加えられた操作力をロックピン制御スライダ10
に伝達する操作力伝達部76cとを備えている。
【0044】図10に示すように、操作部材76の上方
の摺動案内部76bは、係止ガイド85の溝に摺動可能
に係合されている。なお、操作部材76の下方の摺動案
内部76bも、同様にガイド85の溝に摺動可能に係合
されている。こうして、操作部材76は、スライダガー
ニッシュ71に摺動可能に取り付けられている。その場
合、操作部材46はガイド溝85およびリブ83によっ
て、スムーズに摺動可能にしかもがたつくことなく組み
付けられる。そして、操作部材76はスライダガーニッ
シュ71に組み付けられた状態では、操作ノブ76aの
一部が操作ノブ貫通孔82を貫通して、スライダガーニ
ッシュ71の表側に突出している。また、スライダガー
ニッシュ71のばね支持部86と操作部材76のばね支
持部87との間に縮設されたコイルばね88により、図
2および図9において常時上方に付勢されていて、操作
部材76の非操作時には同図に示す非作動位置となるよ
うに設定されている。なお、操作部材76には摺動方向
に長い長孔89が穿設されているとともに、ばね支持部
86がこの長孔89に遊嵌されているので、操作部材7
6はばね支持部86があっても自由に摺動可能となって
いる。
【0045】図2に示すように、スリップアンカ75は
ウェビング74が挿通される挿通孔75aを有し、ナッ
ト12に螺合されるボルト73を介してロックピン位置
調整スライダ3に取り付けられるとともに、ボルト73
に対して回動自在に取り付けられている。その場合、こ
の実施例では、ボルト73が本発明の取付部材に相当
し、スリップアンカ75が本発明のウェビング支持部材
に相当する。
【0046】このように構成されたウェビング位置調節
装置1は、まずガイドレール2、ロックピン位置調整ス
ライダ3、ロックピン5、ロックピン付勢スプリング
7、カバー部材9、ロックピン制御スライダ10、スリ
ップアンカ71およびボルト73を組み付ける。
【0047】一方、スライダガーニッシュ71のガイド
溝85に操作部材76の摺動案内部76bを嵌合させか
つ操作ノブ76aをリブ83に当接させることにより、
操作部材76をスライダガーニッシュ71に組み付け
る。
【0048】そして、図2に示すようにまず取付ボルト
77,78によってガイドレール2を車体例えばセンタ
ピラー80の所定位置に、係止孔18周縁部の傾斜面1
9が上となるようにして上下方向に取り付ける。次に、
カバー部材9のスライダガーニッシュ取付部48にスラ
イダガーニッシュ71の囲い壁84の挿入部84aを嵌
合した後、スライダガーニッシュ71を動かしてその係
止部84bをスライダガーニッシュ取付部48に係止さ
せて、操作部材76が組み付けられたスライダガーニッ
シュ71をスライダガーニッシュ取付部48に取り付け
る。こうして、本実施例のウェビング位置調節装置1が
組み立てられる。最後に、スライダガーニッシュ71の
操作部71aとウェビング挿通孔72、および操作部材
76の操作ノブ76a以外の部分を覆うようにセンタピ
ラーガーニッシュ79をセンタピラー80に取り付け
る。
【0049】なお、操作部材76をロックピン制御スラ
イダ10と一体に形成する、換言すればロックピン制御
スライダ10を操作部材76の機能も有するように形成
することもできる。
【0050】次に、このように構成された本実施例のウ
ェビング位置調節装置1の作動を説明する。図2に示す
ように、ウェビング位置調節装置1は、ロックピン5が
上から2番目の係止孔18に係合していて、ロックピン
位置調整スライダ3が上下方向に移動不能な状態にある
とする。この状態では、スリップアンカ75は上下動で
きなく、その位置が固定されている。乗員の体格が小さ
い等のため、スリップアンカ75の位置をこの状態から
下へ下げる必要がある場合は、まず操作部71aと操作
ノブ76aとを指で摘んで、操作部材76をスライダガ
ーニッシュ71に対して下方へ押してロックピン制御ス
ライダ10を下方へ移動させる。このとき、連結部54
cによって操作部材76の操作力が両側壁54a,54
bにほぼ均等に伝達されるとともに、樹脂製のロックピ
ン制御スライダ10のガイド部61,62が樹脂製のカ
バー部材9の案内溝38,39に沿って摺動するので、
ロックピン制御スライダ10は摺動抵抗が小さく、スム
ーズにかつ騒音をほとんど発することなく確実に移動す
る。
【0051】このロックピン制御スライダ10の下方へ
の移動にともない、従動ピン6がカム溝57,60の傾
斜面55,58に案内されて図2において左方へ移動す
るので、ロックピン5も左方すなわち係止孔18から脱
出する方向へ移動する。このとき、カム溝57,60の
傾斜面55,58が従動ピン6を押す力が軸方向穴41
と同一軸上であり、しかもカバー部材9が樹脂製である
ので摺動抵抗が小さく、ロックピン5はスムーズにかつ
騒音をほとんど発することなく確実に移動する。更なる
ロックピン制御スライダ10の下方への移動により、二
点鎖線で示すようにカム溝57,60の傾斜面55,58
の最上位置が従動ピン6の位置に来たとき、ロックピン
5が係止孔18から完全に脱出する。これにより、ロッ
クピン位置調整スライダ3は上下方向に移動可能とな
る。
【0052】この状態で、操作部71aと操作ノブ76
aとを摘んだ状態でスライダガーニッシュ71を操作部
材76とともに下方へ押すことにより、ロックピン位置
調整スライダ3が下方へ移動する。このとき、操作部7
1aから操作力がカバー部材9に伝達されるが、カバー
部材9の筒状部37aにより強度が大きくされているの
で、カバー部材9は操作力に充分に対抗することができ
る。ウェビングが乗員の体格に最もフィットした状態と
なったとき操作部71aと操作ノブ76aとを解放する
と、ロックピン制御スライダ10はリターンスプリング
11のばね力により上方へ移動するとともに、ロックピ
ン5がロックピン付勢スプリング7のばね力により右方
へ移動する。このとき、ロックピン5が係止孔18に完
全に対向している場合は、ロックピン5は係止孔18内
に嵌合し、ロックピン位置調整スライダ3の上下動が不
能となる。これにより、スリップアンカ75が新しい位
置に設定保持され、ウェビングはその乗員の体格に最も
フィットした状態となる。また、ロックピン5が互いに
隣接する係止孔18,18間のガイドレール2に対向し
ている場合は、ロックピン5は係止孔18,18間のガ
イドレール2に当接して係止孔18に嵌合しないが、操
作部71aを摘んでスライダガーニッシュ71を上下方
向のうち乗員の所望の方へ移動させてロックピン5の位
置を微調整することにより、ロックピン5を係止孔18
内に嵌合させる。これにより、ウェビングはその乗員の
体格にほぼフィットした状態となる。なお、このロック
ピン位置調整スライダ3の下方への移動は、ロックピン
位置調整スライダ3がストッパ20に当接することによ
り規制される。
【0053】また逆に乗員の体格が大きい等のため、ス
リップアンカ75の位置を図2に図示の状態から上へ上
げる必要がある場合は、まず前述のスリップアンカ75
を下げる場合と同様に操作部材76を下方へ押してロッ
クピン5を係止孔18から完全に脱出させ、ロックピン
位置調整スライダ3を上下方向に移動可能にする。この
状態から、前述のスリップアンカ75を下げる場合とま
ったく逆に、スライダガーニッシュ71を操作部材76
とともに上へ押すことによりロックピン位置調整スライ
ダ3を上方へ移動させる。これ以降の操作は、前述のス
リップアンカ75を下げる場合とまったく同じであるの
で、その説明は省略する。なお、ロックピン5が図2に
示す係止孔18以外の係止孔18に係止している場合に
も、ウェビング位置調節装置1は同様に作動する。
【0054】このように構成された本実施例のウェビン
グ位置調節装置においては、ボルト73はスリップアン
カ75を支持するだけであり、ロックピン位置調整スラ
イダ3をロックするロックピン5等のロック機構部品お
よびスライダガーニッシュ71を支持しないものとな
る。したがって、ボルト73にスライダガーニッシュ7
1の取付部やロック機構部品の摺動部を何等設ける必要
がなくなり、ボルト73を複雑で特殊な構造にしなくて
も済むようになる。これにより、ボルト73の構造が単
純になり、ボルト73を安価なものとすることができ
る。
【0055】また、スリップアンカ75を支持するボル
ト73とロック機構とを並設して2軸構造となっている
ので、ボルト73およびロック機構とも構成を簡素化す
ることができるとともに、ボルト73およびロック機構
の軸長を短くすることができるので、ウェビング位置調
節装置1の厚みをより一層薄くすることができ、その分
車室を拡大することができるようになる。
【0056】更に、ロックピン5に設けられている従動
ピン6は、このロックピン5が摺動する柱40の軸方向
穴41の中心軸を通るように位置し、かつ操作部材76
の操作力によってロックピン制御スライダ10が従動ピ
ン6に加えるロック解除力の作用軸がこの中心軸とほぼ
同一となるので、このロック解除力がロックピン5にほ
ぼ均等に作用するようになる。したがって、ロックピン
5は柱40の軸方向穴41に対してスムーズにかつ確実
に摺動することができ、操作性が向上する。その場合、
特にカバー部材9がガイド溝38,39と軸方向穴41
とを樹脂で一体に形成されているので、ロックピン制御
スライダ10およびロックピン5の摺動抵抗がともに小
さくなり、しかもガイド溝38,39と軸方向穴41と
の位置精度が向上することになり、ロックピン5および
ロックピン制御スライダ10が更に一層スムーズにかつ
確実に摺動することができるようになる。
【0057】更に、カバー部材9の筒状部37aはウェ
ビング位置調節装置1の操作部固定側の補強部材となっ
ているので、固定側の操作部71aが形成されるスライ
ダガーニッシュ71の強度をその分小さくできるので、
スライダガーニッシュ71の肉厚を薄くすることができ
る。したがって、スライダガーニッシュ71の重量を軽
減することができ、その結果ウェビング位置調節装置1
をより一層軽く、より一層薄くすることができる。
【0058】更に、カバー部材9の筒状部37a内に従
動ピン6が位置するようになるので、従動ピン6はカバ
ー部材9により隠蔽されるようになる。したがって、見
栄えが良好になる。
【0059】更に、ロックピン5を付勢するロックピン
付勢スプリング7がロックピン制御スライダ10の両側
壁54a,54bの間に設けられるので、ロックピン5
の長さを短くすることができる。これにより、ウェビン
グ位置調節装置1の厚みがその分薄くなるので、ウェビ
ング位置調節装置をセンタピラー等の車体の狭い場所に
取り付ける場合でも、取付が簡単になる。
【0060】なお、前述の実施例では、本発明の第2摺
動ガイドをカバー9の案内溝38,39で構成している
が、本発明はこれに限定されるものではなく、柱40の
外壁40aによって構成することもできる。この場合に
は、ロックピン制御スライダ10の二股部の内側縁部が
柱40の外壁40aによって摺動案内されるようにな
る。また、本発明のロック解除操作手段に相当するロッ
クピン制御スライダ10は、第1摺動ガイドである柱4
0に対して直交する方向に摺動するようにしているが、
柱40の軸方向に摺動するようにすることもできる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るウェビング位置調節装置によれば、取付部材にウ
ェビング支持部材以外の他の部品の取付部やロック機構
部品の摺動部を何等設ける必要がなくなるので、取付部
材の構造を単純にすることができ、取付部材を安価なも
のにできる。特に、取付部材をボルトで構成すれば、単
純な構造の安価なボルトを使用することができる。ま
た、ロック手段を摺動案内する第1摺動ガイドを移動部
材に設けているので、ロック手段が設けられる移動部材
とロック手段を摺動案内する第1摺動ガイドを一体に形
成でき、ロック手段の移動をスムーズにでき、操作性を
向上できる。
【0062】また、ウェビング位置調節装置を、ウェビ
ング支持部材を支持する取付部材とロック機構とが並設
された2軸構造としているので、取付部材およびロック
機構部品とも構成を簡素化できるとともに、取付部材お
よびロック機構の軸長を短くでき、ウェビング位置調節
装置の厚みをより一層薄くできる。したがって、その
分、車室を拡大することができる。
【0063】特に請求項2の発明によれば、付勢手段を
格納する格納部、ロック手段およびスライドカバー取付
部とが同一軸上に配設されるので、ロック機構とスライ
ドカバー取付部との構造をより一層コンパクトにまとめ
ることができる。
【0064】更に請求項3の発明によれば、ロック手段
の摺動軸とロック解除のためのロック解除操作手段の押
圧力の作用する軸とを同一となるようにしているので、
ロック手段に押圧力を均等に作用させることができる。
したがって、ロック手段をスムーズにかつ確実に摺動さ
せることができるようになり、操作性を向上できる。
【0065】更に請求項4の発明によれば、第1摺動ガ
イドと第2摺動ガイドとの相互位置がより正確になるの
で、ロック解除操作手段の押圧力をより一層確実に作用
させることができる。したがって、ロック手段をより一
層スムーズに摺動させることができる。
【0066】更に請求項5の発明によれば、第1摺動ガ
イドと第2摺動ガイドとが樹脂で一体に形成しているの
で、第1摺動ガイドと第2摺動ガイドとの相互位置をよ
り一層正確にできるとともに、ロック解除操作手段およ
びロック手段の摺動抵抗をともに小さくできる。したが
って、ロック解除操作手段およびロック手段を更に一層
スムーズにかつ確実に摺動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るウェビング位置調節装置の一実
施例を示す分解斜視図である。
【図2】 図1に示す実施例の縦断面図である。
【図3】 図1に示す実施例に用いられているカバー部
材の斜視図である。
【図4】 図3に示すカバー部材の一部を切り欠いて示
すカバー部材の側面図である。
【図5】 図4におけるV-V線に沿う断面図である。
【図6】 図3に示すカバー部材の下面図である。
【図7】 図1に示す実施例に用いられているロックピ
ン制御スライダの斜視図である。
【図8】図1に示す実施例におけるスライダガーニッシ
ュの正面図である。
【図9】図8におけるIX-IX線に沿う断面図である。
【図10】図8におけるX-X線に沿う断面図である。
【図11】従来のウェビング位置調節装置の一例を示
す、図2と同様の縦断面図である。
【図12】従来のウェビング位置調節装置の他の一例を
示す、図2と同様の縦断面図である。
【符号の説明】
1…ウェビング位置調節装置、2…ガイドレール、3…
ロックピン位置調整スライダ、5…ロックピン、6…従
動ピン、7…ロックピン付勢スプリング、9…カバー部
材、10…ロックピン制御スライダ、13…カバープレ
ート、14…リベット、37a…筒状部、37b…底
板、37d…天井板、37e,37f…側板、38,39
…案内溝、40…柱、40a…外壁、41…軸方向穴、
48…スライダガーニッシュ取付部、53…リベット
孔、54a,54b…側壁、55,58…傾斜面、56,
59…垂直面、57,60…カム溝、61,62…ガイド
部、63,64,65…小突起、67…スプリング案内支
持突起、71…スライダガーニッシュ、71a…操作
部、72…ウェビング挿通孔、73…ボルト、74…ウ
ェビング、75…スリップアンカ、76…操作部材、7
6a…操作ノブ、79…センタピラーガーニッシュ、8
0…センタピラー、81…取付部、82…操作ノブ貫通
孔、83…リブ、84…囲い壁、85…係止ガイド

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に取り付けられ、長手方向に所定数
    の係止部が形成されているガイドレールと、このガイド
    レールに摺動自在に設けられる移動部材と、該移動部材
    に取付部材により取り付けられるウェビング支持部材
    と、前記移動部材に取り付けられるスライドカバー部材
    と、前記移動部材に前記係止部に対して係脱する方向に
    移動自在に設けられるロック手段と、該ロック手段を前
    記係止部に係止する方向に常時付勢する付勢手段と、前
    記ロック手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記係止
    部から脱出する方向に移動させるロック解除操作手段と
    を有するウェビング位置調節装置において、 前記移動部材に、前記ロック手段を摺動案内する第1摺
    動ガイドと、前記スライドカバー部材を取り付けるスラ
    イドカバー取付部とを設けるとともに、前記取付部材の
    上方に前記第1摺動ガイドと前記スライドカバー取付部
    とを同一軸上に配設することを特徴とするウェビング位
    置調節装置。
  2. 【請求項2】 前記移動部材に前記付勢手段を格納する
    格納部を設け、この格納部を前記ロック手段および前記
    スライドカバー取付部と同一軸上に配設することを特徴
    とする請求項1記載のウェビング位置調節装置。
  3. 【請求項3】 ロック解除操作手段は、前記係止部から
    脱出する方向に前記ロック手段を押圧する押圧力が前記
    ロック手段が摺動する方向と同一方向となるように設け
    られていることを特徴とする請求項1または2記載のウ
    ェビング位置調節装置。
  4. 【請求項4】 前記移動部材に第2摺動ガイドを設ける
    とともに、この第2摺動ガイドにロック解除操作手段を
    摺動案内可能に設け、前記第2摺動ガイドを前記第1摺
    動ガイドを中心にして配設することを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1記載のウェビング位置調節装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1摺動ガイドと前記第2摺動ガイ
    ドとを樹脂により一体に形成することを特徴とする請求
    項4記載のウェビング位置調節装置。
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