JP2010167938A - シートベルト装着補助装置 - Google Patents

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Fumitoshi Akaike
文敏 赤池
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Abstract

【課題】シートベルトを装着する際に、的確にタングをシートバック表面から浮かせることができ、且つ装置が大型化せず邪魔にならないシートベルト装置を提供する。
【解決手段】未装着時にはタング13がシートバック2の前面に位置している。ウェビング11には、中空袋状の袋状部11Aが形成されている。袋状部11Aの下端は、シートクッション3の内部空間と連通している。シートクッション3の内部には、袋状部11A内へ進退可能な芯材20が設けられている。芯材20は、ウェビング11及びタング13を所定の姿勢で保持可能な保形性を有する。シートベルト10を装着する際に、芯材20がシートクッション3内から繰り出されて袋状部11A内へ進入することで、タング13がシートバック2から浮上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、乗員の身体を車両用シートに拘束するシートベルトウェビングと、該シートベルトウェビングに摺動可能に挿通されたタングとを有し、シートベルトの未装着時には、タングがシートバックの前面に位置しているシートベルトの装着を補助する、シートベルト装着補助装置に関する。
この種のシートベルト装着補助装置として、例えば特許文献1及び特許文献2がある。当該特許文献1や特許文献2のシートベルト装着補助装置は、ウェビングを巻き取るリトラクタがシートバック内に内設され、ウェビングがシートバックの繰出口から繰り出される、いわゆるベルトインシートに適用されている。このようなベルトインシートでは、見栄えや乗降性等の観点から、シートベルトの未装着時にはウェビングをシートバックの前面に沿わせてあるため、タングがシートバックの前面に位置しており、シートバックとタングとの間には殆ど隙間が無い。そのため、シートベルトの装着時にタングを掴み難く、ウェビングを繰出口から繰り出す操作など、装着時の作業性に課題があった。そこで、特許文献1や特許文献2では、シートベルト装着作業性の向上を図っている。
具体的には、特許文献1では、シートバックのウェビング繰出口の下方に設けた収容凹部内に、先端に可動部材を取り付けた蛇腹状を成す伸縮筒を設けている。伸縮筒はエア供給によって伸張可能となっており、伸縮筒が伸長することで可動部材が押し出され、ウェビング及びタングをシートバックから浮かせている。特許文献2では、提供位置と収納位置との間で変位可能な可動アームの前面に、ウェビングが位置している。そして、可動アームを提供位置へ前倒させることでウェビングを押し出して、当該ウェビング及びタングをシートバックから浮かせている。
特開2004−306642号公報 特表2002−527283号公報
上記特許文献1や特許文献2では、伸縮筒や可動アームなどの押出部材によってウェビングを押し出している。しかし、押出部材によってウェビングを押し出す際に、ウェビングが押出部材から側方へ滑り落ちて押し出せない場合が生じるおそれがある。これでは、タングをシートバックから的確に浮かせられない。これを避けるため、特許文献1及び特許文献2では伸縮筒の可動部材や可動アームの幅寸法を、ウェビングの幅寸法より大きくしている。しかし、これでは装置が大型化してしまう。また、ウェビングを押し出している状態においては、押出部材がシートバックの前方へ突出した状態となっているので、当該押出部材が邪魔になることもある。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、シートベルトを装着する際に、的確にタングをシートバックから浮かせることができ、且つ装置が大型化せず邪魔にならないシートベルト装着補助装置を提供することを目的とする。
本発明は、シートベルトの装着を補助するシートベルト装着補助装置に関する。シートベルトは、乗員の身体を車両用シートに拘束するシートベルトウェビングと、該シートベルトウェビングに摺動可能に挿通されたタングとを有する。当該シートベルトは、未装着時にはタングがシートバックの前面に位置している。そのうえで、シートベルトウェビングの少なくとも一部には、中空袋状の袋状部が形成されている。当該袋状部の下端は、シートクッションの内部空間と連通している。一方、シートクッションの内部には、シートベルトウェビングの袋状部内へ進退可能な芯材が設けられている。当該芯材は、シートベルトウェビング及びタングを所定の姿勢で保持可能な保形性を有する。そして、シートベルトを装着する際に、芯材がシートクッション内から繰り出されてシートベルトウェビングの袋状部内へ進入することで、タングがシートバックから浮き上がることを特徴とする。
このとき、乗員が車両用シートに着座していないときは、芯材がシートクッション内に納まっており、乗員が車両用シートに着座したときに、芯材がシートクッション内から繰り出されてシートベルトウェビングの袋状部内へ進入し、さらに、タングをシートクッションの側方に設けられたバックルに装着すると、芯材が袋状部から退出してシートクッション内へ収納されるように制御することが好ましい。芯材がシートクッション内に納まっている状態としては、芯材の少なくとも一部がシートクッション内に納まっていればよい。すなわち、芯材の全部が納まっていてもよいし、芯材の一部が納まっていてもよい。芯材の一部がシートクッションに納まっている状態では、芯材の他の一部は袋状部内にあることになる。したがって、芯材が袋状部から退出してシートクッション内へ収納される場合としても、芯材の全部が袋状部から退出する場合と、芯材の一部のみが袋状部から退出する場合とが含まれる。
芯材としては、タングを浮かすことが出来る一定の保形性を有するものであれば、種々のものを使用できる。例えば、可撓性を有しない棒材や板材でも構わない。しかし、弾性の高い素材を渦巻状に巻いたゼンマイバネが好適である。芯材としてのゼンマイバネを車両前方側へ渦巻状に巻いた場合、袋状部は、シートベルトウェビングの下端からタングがシートバックの前面において保持されている高さより低い位置まで形成すればよい。この場合、芯材はシートクッション内にて巻かれている。そして、芯材が袋状部へ進入すると、該芯材には車両前方側へ傾倒しようとする復元力が働く。この芯材の復元力によってウェビングが車両前方側へ押し出されるので、タングがシートバックから浮き上がることになる。また、この場合、芯材がシートクッション内に納まっている状態においては、該芯材の先端部がシートベルトウェビングの袋状部内にあることが好ましい。
また、芯材としてのゼンマイバネは、車両後方側へ渦巻状に巻いてもよい。この場合は、袋状部は、シートベルトウェビングの下端から、シートベルト未装着時においてシートベルトウェビングが外部に露出している範囲において、タングがシートバックの前面において保持されている高さより高い位置まで形成しておく。そして、芯材が袋状部の上端に当接した状態から、さらに該芯材をシートクッションから繰り出す方向へ力を加える。すると、芯材はそれ以上袋状部内を進入できないことから、復元力の方向との関係から車両前方側へ湾曲する。これにより、タングがシートバックから浮き上がることになる。この場合、乗員が車両用シートに着座していない状態においては、芯材の全部が袋状部内に無いか、又は芯材の先端部のみが袋状部内にある状態としても構わないが、乗員が車両用シートに着座していないときから、芯材を袋状部の上端に当接させておくことが好ましい。そして、乗員が車両用シートに着座すると、芯材がシートクッション内から繰り出され、タングをシートクッションの側方に設けられたバックルに装着すると、芯材がシートクッション内へ巻き取られるように制御する。
本発明では、一定の保形性を有する芯材をシートベルトウェビングの袋状部内に進入させることでタングをシートバックから浮上させているので、タングを押出部材などによって機械的に押出す従来技術のように、シートベルトウェビングが押出部材の側方へ滑り落ちるような不具合を避けられる。したがって、的確にタングをシートバックから浮き上がらせることができる。また、シートベルトウェビング又はタングを車両前方側へ直接押し出す押出部材が不要であり、装置の大型化が避けられる。また、本発明によれば、タングがシートバックから浮上した状態でも芯材はシートベルトウェビングの袋状部内にあるので、従来技術のようにシートバックとシートベルトウェビングとの間に邪魔な部材がなく、乗員の姿勢移動の自由度も大きくなる。
乗員がシートに着座していないときには芯材が袋状部内に無く、乗員が車両用シートに着座したときに芯材が繰り出されるようにされていれば、シートベルト未装着時にシートベルトウェビングがごわついたり、不必要にタングが浮上していることが避けられる。これは、可撓性の無い芯材を使用する場合に特に有効である。さらに、タングをバックルに装着すると芯材が袋状部から退出するようになっていれば、シートベルトの装着感、及び乗員の拘束性(身体へのフィット性)を阻害することが避けられる。
芯材を車両前方側に巻かれたゼンマイバネとすれば、その復元力によって効率的にタングをシートバックから浮き上がらせることができる。また、ゼンマイバネは一定の可撓性も有するので、シートベルトの装着作業も楽になる。このとき、袋状部の上端をタングよりも低い位置としておけば、芯材の長さはタングをシートバックから浮上させるに必要充分な長さなので、シートクッション内での巻き取り量を少なく出来る。
芯材がシートクッション内に納まっている状態でも、該芯材の先端部のみは袋状部内にあれば、芯材をスムーズに袋状部内へ進入させられる。
芯材を車両後方側へ巻かれたゼンマイバネとし、芯材が袋状部の上端に当接した状態から、さらに該芯材を繰り出して湾曲させることでも、効率的にタングをシートバックから浮上させられる。この場合、袋状部の上端はタングよりも高い位置に設定されるが、乗員が車両用シートに着座していないときから芯材の先端を袋状部の上端に当接させておけば、芯材の繰り出し量が少なくて済むので装置の大型化が避けられると共に、乗員が車両用シートに着座してからタングが浮上するまでの時間も短縮できる。
実施例1の車両用シートの斜視図である。 芯材が繰り出されていない状態の実施例1の車両用シートの一部破断側面図である。 芯材によってタングが浮上した状態の実施例1の車両用シートの一部破断側面図である。 芯材が進入した状態における袋状部の断面図である。 芯材が繰り出されていない状態の実施例2の車両用シートの一部破断側面図である。 芯材によってタングが浮上した状態の実施例2の車両用シートの一部破断側面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明に係るシートベルト装着補助装置の実施の形態について説明するが、これに限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。本発明のシートベルト装着補助装置は、シートベルトを装着する際に、タングを掴み易くするための補助装置である。当該シートベルト装着補助装置は、シートベルトの未装着時には、タングがシートバックの前面に位置するような車両用シートに適用できる。このような車両用シートとしては特に限定されないが、以下にはベルトインシートに適用した例を挙げて説明する。
(実施例1)
ベルトインシート1は、自動車などの車両に搭載される車両用シートであって、図1に示すごとく背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト4とを有する。シートベルト10は、乗員の身体をベルトインシート1に拘束するシートベルトウェビング11(以下、単にウェビング11と称す)と、該ウェビング11に摺動可能に挿通されたタング13とを有する。シートバック2の内部には、シートベルト10のウェビング11の一端(上端)が連結されたリトラクタ(図示せず)が内設されており、ウェビング11がシートバック2の肩部に設けられた繰出口から繰り出されるようになっている。繰出口は、ウェビング11を案内するスリップジョイント12に設けられている。ウェビング11の他端(下端)は、シートクッション3に縫着されている。また、ウェビング11の反対側のシートクッション3の側部には、タング13を装着係合するバックル14が設けられている。タング13をバックル14に装着係合することで、ウェビング11が乗員の胸部や腰部にかけられた状態となり、乗員を3点で支持できるようになっている。すなわち、ウェビング11はリトラクタの巻き取り張力によって乗員の胸部や腰部に押し当てられた状態となり、乗員の身体をシートバック2に拘束した状態となる。本発明のベルトインシート1は、ドライバーズシートやナビゲーションシートのほか、2列目シート、3列目シート、及び車両左右方向に3つのシートが並設されている場合のセンターシートなどにも適用可能である。
図1〜図3に示されるように、タング13は、凸形状の金属プレート13Aと、金属プレート13Aの基部を覆う樹脂カバー13Bとを有する。金属プレート13Aの先端部には、バックル14に差し込まれて係止される貫通状の係止孔を有し、金属プレート13Aの基部及び当該部分を覆う樹脂カバー13Bに、ウェビング11の通し孔となる長孔13Cが貫通形成されている。タング13は、ウェビング11に設けられた保持手段によって、所定高さ位置で保持されている。ここでの保持手段としては、図2及び図3に示されるように、タング13の長孔13Cより大きいボタン状のストッパー16が用いられている。そして、このストッパー16によって、タング13は、ベルトインシート1に着座した乗員がタング13を掴み易い高さ位置に保持されている。具体的には、着座した乗員の腹部から肩の間に位置するようになっている。
ウェビング11は、リトラクタによって巻き取られる方向(上方)に常時付勢されており、車両を停車している場合など、シートベルト10の未装着時には、ウェビング11がシートクッション3からスリップジョイント12にかけてシートバック2の前面に沿う状態で保持されている。これにより、シートベルト10の未装着時には、タング13がシートバック2の前面に位置している。ウェビング11は、引張り強さに優れたポリエステル繊維等が帯状に編み込まれており、その一部に中空袋状の袋状部が形成されている。具体的には、図1及び図4に示すように、ウェビング11の左右両側縁に沿って、ウェビング11の下端から所定高さまでが袋状部11Aとなっている。袋状部11Aの上端は、タング13がシートバック2の前面において保持されている高さより低い位置にある。すなわち、袋状部11Aの長さは、これの内部に後述の芯材20が進入してきた際に、タング13をシートバック2から浮上させるに必要十分な長さとなっている。そのためには、袋状部11Aの上端(袋状部11Aの長さ)は、ウェビング11の下端からタング13の保持位置までの領域(長さ)のうち、上半分の位置(半分以上の長さ)とすることが好ましい。ウェビング11は、適宜織り方を変えることで一枚布部分と中空袋状部分とを自由に設計できる袋織りにて形成されており、図4に示されるように、袋状部11Aを一体的に有する。
図2及び図3に示されるように、袋状部11Aの下端は、シートクッション3の内部空間と連通している。そのうえで、シートクッション3の内部には、ウェビング11及びタング13を所定の姿勢で保持可能な保形性を有する二本の芯材20が設けられている。当該芯材20は、回動軸21周りに車両前方側へ渦巻状に巻かれたゼンマイバネであり、回動軸21がモータ等の駆動手段によって回動することで、袋状部11A内へ進退可能となっている。芯材20たるゼンマイバネは、高い弾性を有するワイヤー状のバネ鋼からなり、一定の可撓性も有する。図2に示されるように、乗員がベルトインシート1に着座していないときは、芯材20のほぼ全部がシートクッション3内に納まっているが、この状態でも、該芯材20の先端部は袋状部11A内にある。
次に、シートベルト10を装着する際の補助作用について説明する。乗員がベルトインシート1に着座していないときは、図2に示すように、芯材20の殆どは回動軸21に巻き取られた状態でシートクッション3内に納まっている。すなわち、乗員がベルトインシート1に着座していないときは、袋状部11A内に芯材20が進入していない。このとき、図1に示されるように、ウェビング11はリトラクタの引張付勢力によってシートバック2の前面に沿っており、タング13がシートバック2の前面に位置している。そして、図2に示されるように、タング13とシートバック2との間にはほとんど隙間が無い。
乗員がベルトインシート1に着座すると、駆動手段によって回動軸21が車両前方側へ回動することで、芯材20がシートクッション3内からウェビング11の袋状部11A内へ繰り出される。このとき、芯材20の先端部が予め袋状部11A内にあることから、芯材20が上方の袋状部11A内へスムーズに進入していく。芯材20の繰り出しタイミングは、シートクッション3の内部又はシートバック2の内部に設けられた荷重センサ(図示せず)によって行われる。具体的には、乗員がベルトインシート1に着座したことが荷重センサによって検知され、当該荷重センサからの検知信号をECU(図示せず)が検知した際に、ECU制御によって行われる。芯材20は、これの先端が袋状部11Aの上端に到達するまで繰り出されるように制御されている。芯材20がシートクッション3から繰り出されて袋状部11A内を進入していくと、図3に示すように、芯材20には車両前方側へ傾倒しようとする復元力が作用する。そして、この芯材20の復元力によって、タング13がシートバック2から前方へ浮上した状態となる。
このように、乗員がベルトインシート1へ着座することでタング13がシートバック2から浮上した状態となるので、乗員はタング13を容易に掴むことができる。そして、そのままタング13をウェビング11に対して摺動させながら、バックル14に係合装着させる。このとき、芯材20は可撓性を有するので、タング13の装着作業に大きな支障はない。タング13をバックル14へ係合させてシートベルト10を装着すると、回動軸21が車両後方側へ回動し、芯材20が巻き取られる。すなわち、芯材20の殆どが袋状部11Aから退出して、再度シートクッション3内へ収納される。このときも、芯材20の先端部のみは、袋状部11A内に残っている。芯材20の巻き取りタイミングは、バックル14に設けられたセンサ(図示せず)によって行われる。その制御は、繰り出しタイミングと同様に、ECUによって行われる。運転を終了し、タング13とバックル14との係合を解除すると、ウェビング11がリトラクタによってシートバック2の内部へ巻き取られ、再度図1及び図2に示す状態へ戻る。
(実施例2)
図5及び図6に、本発明の実施例2を示す。本実施例2は、芯材20の巻き方向とこれに付随する構成が実施例1と異なる。したがって、実施例2のベルトインシート1やシートベルト10の基本構成は実施例1と同様なので、以下には実施例1との相違点を中心に説明する。
図5に示されるように、本実施例2では、芯材20たるゼンマイバネが、回動軸21周りに車両後方側へ渦巻き状に巻かれている。袋状部11Aは、ウェビング11の左右両側縁において、当該ウェビング11の下端からタング13の上方にまで形成されている。詳しくは、袋状部11Aの下端はシートクッション3の内部空間と連通している。一方、袋状部11Aの上端は、シートベルト10の未装着時においてウェビング11がシートバック2の外部に露出している範囲において、タング13がシートバック2の前面において保持されている高さより高い位置まで形成されている。袋状部11Aの上端位置は、タング13より上方であれば特に限定されないが、ウェビング11の繰出口があるスリップジョイント12に近い方が好ましい。そのうえで、芯材20は、乗員がベルトインシート1に着座していない状態において、既に袋状部11Aの上端に当接している。
次に、シートベルト10を装着する際の補助作用について説明する。上述のように、乗員がベルトインシート1に着座していないときから、図5に示すように芯材20が袋状部11Aの中に入っているが、当該芯材20の基端部は回動軸21に巻かれている。このとき、芯材20には車両後方側への巻き癖がついているので、袋状部11A内にある芯材20には後傾しようとする復元力が働いている。そのため、当該芯材20の復元力とウェビング11のリトラクタからの引張付勢力とを受けて、ウェビング11がシートバック2の前面に沿っており、タング13とシートバック2との間には殆ど隙間がない。
乗員がベルトインシート1に着座すると、モータ等の駆動手段(図示せず)によって回動軸21が車両後方側へ回動する。これにより、芯材20がシートクッション3内から上方へ繰り出される。このとき、芯材20の先端は既に袋状部11Aの上端に当接していることから、芯材20はそれ以上袋状部11Aを進行することができない。そのため、図6に示されるように、芯材20は湾曲することになる。芯材20には後傾する方向への復元力が作用していることで、芯材20はその中間部が車両前方側へ湾曲することになる。これにより、ウェビング11も車両前方側へ湾曲して、タング13がシートバック2から浮上する。
タング13がシートバック2から浮上すると、タング13をウェビング11に対して摺動させながらバックル14に係合装着させる。このとき、芯材20は可撓性を有するので、タング13の装着作業に大きな支障はない。タング13をバックル14へ係合させてシートベルト10を装着すると、回動軸21が車両前方側へ回動し、芯材20の先端が袋状部11Aから離れない範囲で芯材20が巻き取られる。運転を終了し、タング13とバックル14との係合を解除すると、ウェビング11がリトラクタによってシートバック2の内部へ巻き取られ、再度図5に示す状態へ戻る。その他は実施例1と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
(その他の変形例)
上記実施例では、本発明のシートベルト装着補助装置をベルトインシートへ適用した例として説明したが、シートベルトの未装着時にはタングがシートバックの前面に位置しているシートであればベルトインシートに限られない。例えば、後部座席のように、リトラクタが車体内部に設けられ、ウェビングが車体側から繰り出されるシートであっても良い。タングの保持手段としては、ストッパー16に限られない。例えば、タング13にウェビング挿通用の長孔13Cを2列並設して、当該2つの長孔13C・13Cにウェビングを互い違いに挿通させる二孔タングとしてもよい。
袋状部は、別布を縫着して形成することもできる。ウェビングの側縁に沿って形成する場合は、ウェビングの側縁を折り返し縫着してもよい。また、袋状部は、ウェビングの左右両側縁以外の部位に2本設けてもよい。さらに、袋状部は、1本又は3本以上の複数形成してもよい。袋状部を1本とする場合は、ウェビングの左右中心に形成することが好ましい。3本以上形成する場合は、左右方向に等間隔で形成することが好ましい。また、ウェビングの所定長さ領域を筒状に形成してもよい。
芯材は、ワイヤー状のゼンマイバネに限らず、薄板状のゼンマイバネとすることもできる。また、ゼンマイバネに限らず、丸棒や角棒などの棒状のものや、板状のものも使用できる。この場合、芯材はある程度の可撓性を有することが好ましいが、可撓性を有しないものでもよい。芯材としてゼンマイバネを使用する場合は、当該ゼンマイバネを上方へ繰り出せば、その復元力によって必然的に車両前方側へも繰り出されたと同じ動きとなるが、復元力を有しない芯材を使用する場合は、これの繰り出し方向を前上方向にしておく。芯材の材質としても特に限定されず、鋼のほか、りん青銅、ベリリウム銅などの金属や、ゴムや合成樹脂等の高分子化合物、又は木材などを使用できる。
また、実施例2において、タング13をバックル14へ係合させると、芯材20は、先端部以外の殆どが袋状部11Aから退出するように回動軸21へ巻き取られるよう設計することもできる。これによれば、シートベルト10を装着した際にウェビング11のフレキシブル性が向上するので、ウェビング11を的確に乗員の身体へフィットさせることができる。この場合、タング13とバックル14との係合を解除すると、再度芯材20の先端が袋状部11Aの上端に当接するまで、芯材20が繰り出されるよう設計しておく。
1 ベルトインシート
2 シートバック
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
10 シートベルト
11 ウェビング
11A 袋状部
12 スリップジョイント
13 タング
14 バックル
16 ストッパー
20 芯材

Claims (6)

  1. 乗員の身体を車両用シートに拘束するシートベルトウェビングと、該シートベルトウェビングに摺動可能に挿通されたタングとを有し、未装着時には前記タングがシートバックの前面に位置しているシートベルトの装着を補助する、シートベルト装着補助装置であって、
    前記シートベルトウェビングの少なくとも一部には、中空袋状の袋状部が形成されており、該袋状部の下端は、シートクッションの内部空間と連通しており、
    前記シートクッションの内部には、前記シートベルトウェビングの袋状部内へ進退可能な芯材が設けられており、該芯材は前記シートベルトウェビング及びタングを所定の姿勢で保持可能な保形性を有し、
    シートベルトを装着する際に、前記芯材が前記シートクッション内から前上方向へ繰り出されて前記シートベルトウェビングの袋状部内へ進入することで、前記タングがシートバックから浮き上がることを特徴とする、シートベルト装着補助装置。
  2. 請求項1に記載のシートベルト装着補助装置であって、
    乗員が前記車両用シートに着座していないときは、前記芯材は前記シートクッション内に納まっており、
    乗員が前記車両用シートに着座したときに、前記芯材が前記シートクッション内から繰り出されて前記シートベルトウェビングの袋状部内へ進入し、
    前記タングを前記シートクッションの側方に設けられたバックルに装着すると、前記芯材は前記袋状部から退出して前記シートクッション内へ収納されることを特徴とする、シートベルト装着補助装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシートベルト装着補助装置であって、
    前記芯材は、車両前方側へ渦巻状に巻かれたゼンマイバネであり、
    前記袋状部は、前記シートベルトウェビングの下端から前記タングが前記シートバックの前面において保持されている高さより低い位置まで形成されており、
    前記芯材が前記袋状部へ進入した際に、該芯材が車両前方側へ傾倒しようとする復元力によって、前記タングが前記シートバックから浮き上がることを特徴とする、シートベルト装着補助装置。
  4. 請求項3に記載のシートベルト装着補助装置であって、
    前記芯材が前記シートクッション内に納まっている状態でも、該芯材の先端部が前記シートベルトウェビングの袋状部内にあることを特徴とする、シートベルト装着補助装置。
  5. 請求項1に記載のシートベルト装着補助装置であって、
    前記芯材は、車両後方側へ渦巻状に巻かれたゼンマイバネであり、
    前記袋状部は、前記シートベルトウェビングの下端から、シートベルト未装着時において前記シートベルトウェビングが外部に露出している範囲において、前記タングが前記シートバックの前面において保持されている高さより高い位置まで形成されており、
    前記芯材が前記袋状部の上端に当接した状態から、さらに該芯材を前記シートクッションから繰り出す方向へ力を加えて前記芯材を車両前方側へ湾曲させることで、前記タングが前記シートバックから浮き上がることを特徴とする、シートベルト装着補助装置。
  6. 請求項5に記載のシートベルト装着補助装置であって、
    乗員が前記車両用シートに着座していないときから、前記芯材が前記袋状部の上端に当接しており、
    乗員が前記車両用シートに着座すると、前記芯材が前記シートクッション内から繰り出され、
    前記タングを前記シートクッションの側方に設けられたバックルに装着すると、前記芯材が前記シートクッション内へ巻き取られることを特徴とする、シートベルト装着補助装置。

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WO2013088649A1 (ja) 2011-12-14 2013-06-20 クラレファスニング株式会社 位置合わせ機能に優れたループ面ファスナー

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