JP5102713B2 - シートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5102713B2
JP5102713B2 JP2008187837A JP2008187837A JP5102713B2 JP 5102713 B2 JP5102713 B2 JP 5102713B2 JP 2008187837 A JP2008187837 A JP 2008187837A JP 2008187837 A JP2008187837 A JP 2008187837A JP 5102713 B2 JP5102713 B2 JP 5102713B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
belt
buckle
tongue
webbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008187837A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010023688A (ja
Inventor
滋 樹神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2008187837A priority Critical patent/JP5102713B2/ja
Publication of JP2010023688A publication Critical patent/JP2010023688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5102713B2 publication Critical patent/JP5102713B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

本発明は、長尺帯状のウエビングベルトにより座席に着座した乗員の身体を拘束するシートベルト装置に関する。
下記特許文献1に開示されているような所謂三点式のシートベルト装置では、ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカと、ウエビングベルトをその基端側から巻き取るリトラクタとが座席の幅方向一方の側に配置され、ウエビングベルトの中間部に設けられたタングを座席の幅方向他方の側に設けられたバックルに装着すると、乗員の身体に対するウエビングベルトの装着状態になる。
この装着状態では、ウエビングベルトのタングよりも長手方向基端側が、乗員の肩部から腰部近傍を拘束するショルダベルトになり、ウエビングベルトのタングよりも長手方向先端側が乗員の腰部を拘束するラップベルトになる。
特開2008−126880の公報
ところで、乗員の身体に装着されたウエビングベルトのうち、ショルダベルトの座席の幅方向他方の側のアンカポイント(支持部分)は一般的に座席後方側が好ましいとされ、ラップベルトの座席の幅方向他方の側のアンカポイント(支持部分)は乗員の腰部の近傍が好ましいとされている。しかしながら、上記のような三転式のシートベルト装置では、ウエビングベルトのタングよりも基端側がショルダベルトとなり先端側がラップベルトになるので、座席の幅方向他方の側(バックルが設けられた側)におけるラップベルトのアンカポイントとショルダベルトのアンカポイントを異なる位置にすることが難しい。
本発明は、上記事実を考慮して、座席のバックルが設けられた側におけるラップベルトの支持部分をショルダベルトの支持部分よりも前方側に設定できるシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置は、座席の幅方向一方の側に設けられたバックルと、前記座席の幅方向他方の側において上方から下方へ延ばされて、前記座席の幅方向他方の側における前記座席の下方で先端側が係止されると共に、前記バックルに装着可能なタングが長手方向中間部に設けられ、前記タングを前記バックルに装着した状態では、前記タングよりも長手方向基端側で前記座席に着座した乗員の腰部よりも上方側で前記乗員の身体を拘束可能なショルダベルトとなるウエビングベルトと、出力した駆動力によって前記座席の幅方向一方の側で前記座席の前後方向に沿って前記バックルを移動させるバックル駆動手段と、前記座席の幅方向一方の側で前記バックル駆動手段による前記座席の前後方向に沿った前記バックルの移動範囲の中間部に設けられて、前記タングが装着された状態の前記バックルを前記バックル駆動手段が前記座席の後方へ移動させた際に、前記タングよりも先端側で前記ウエビングベルトに対して係合可能に設定され、当該係合により前記ウエビングベルトを支持して、前記ウエビングベルトのうち前記ウエビングベルトとの係合部分と前記ウエビングベルトの先端部との間を、前記乗員の腰部の拘束が可能なラップベルトとする支持手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置によれば、バックル駆動手段が作動して駆動力が出力されると、バックルが座席の幅方向一方の側で座席の前後方向に沿って移動する。ウエビングベルトの長手方向中間部に設けられたタングをバックルに装着する際には、座席の幅方向一方の側(すなわち、座席のバックルが設けられた方の側)に設けられた支持手段よりも座席の前方側へ予めバックルが移動される。
このように、座席の前方側にバックルが位置していることで、座席に着座した乗員はタングを簡単にバックルに装着できる。また、上記のように座席の前方側へ移動させておいたバックルにタングを装着した際に、バックル駆動手段を作動させて支持手段よりもバックルを座席の後方へ移動させることで、簡単に乗員の身体をウエビングベルトによって拘束可能な状態にすることができる。
ここで、上記のように、支持手段よりも座席の前方側に位置するバックルにタングを装着した状態で、バックル駆動手段によりバックルを支持手段よりも座席の後方側へ移動させると、ウエビングベルトにおけるタングよりも先端側に支持手段が係合する。ウエビングベルトに支持手段が係合した状態で更にバックルを後方へ移動させると、タングよりも前方側に支持手段が位置し、この支持手段よりタングよりも座席の前方側でウエビングベルトが支持される。
すなわち、この状態では、座席の幅方向他方の側の上方から座席の幅方向一方の側の下方へ延びたウエビングベルトがタングにて折り返された後に支持手段に係合して支持され、更に、先端側が座席の幅方向他方の側へ延びる。このような状態のウエビングベルトは、タングよりも長手方向基端側がショルダベルトとされて、座席の幅方向他方の側における乗員の肩部から座席の幅方向一方の側における乗員の腰部までの間に掛け回される。
これに対して、ウエビングベルトのタングよりも長手方向先端側は乗員の腰部を拘束するラップベルトとされるが、上記のように、座席の幅方向一方の側(すなわち、ウエビングベルトの先端部が係止された側とは反対側)でラップベルトがタングよりも前方側で支持手段によって支持される。このため、ラップベルトによって乗員の腰部を効果的に拘束できる。
しかも、支持手段よりも座席の前方側に位置するバックルにタングを装着した状態で、バックル駆動手段が座席の後方側へバックルを移動させることで、支持手段にウエビングベルトを係合させて支持させることができるので、支持手段にウエビングベルトを係合させるための特別な作業が不要で、簡単に支持手段にウエビングベルトを係合させて支持させることができる。
なお、上記のように、ウエビングベルトのうち支持手段に支持された部分とウエビングベルトの先端部との間のラップベルトが車両急減速状態で乗員の腰部を拘束するが、この車両急減速状態における支持手段によるウエビングベルトの支持は、少なくとも車両急減速時におけるラップベルトでの腰部拘束の初期、すなわち、ラップベルトによる初期拘束時であればよい。したがって、ラップベルトによる初期拘束が終了した後にも支持手段がウエビングベルトを支持する構成であってもよいし、ラップベルトによる初期拘束が終了した後にはラップベルトに対する支持手段の支持が解消される構成であってもよい。
また、このように、ラップベルトによる初期拘束が終了した後にはラップベルトに対する支持手段の支持が解消される構成の場合、初期拘束終了後に乗員の身体がラップベルトを押圧することで、単にラップベルトに対する支持手段の支持が解消される構成であってもよいし、また、上記のように、初期拘束終了後に乗員の身体がラップベルトを押圧することで支持手段に付与される荷重が一定の大きさを越えた場合にラップベルトの支持を解除する解除動作を支持手段がしたり、又は、支持手段が変形したりすることで支持手段によるウエビングベルトの支持を解消する構成であってもよい。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置は、請求項1に記載の本発明において、前記ウエビングベルトとの係合を解除する向きへ移動可能に前記支持手段を設定している。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置によれば、ウエビングベルトとの係合を解除する向きへ支持手段が移動可能であるので、身体に装着されたウエビングベルトを乗員が外すにあたり、支持手段の近傍でラップベルトを座席前方側へ強制的に移動させなくても、支持手段によるウエビングベルトの支持を解消できる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置は、請求項2に記載の本発明において、前記バックルに対する前記タングの装着が解除されたことを検出するタング検出手段と、前記タング検出手段による前記バックルに対する前記タングの装着の解除の検出に基づき、前記ウエビングベルトに対する前記支持手段の係合を解除する向きへ前記支持手段を移動させる解除手段と、を備えている。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置によれば、身体に装着されたウエビングベルトを乗員が外すにあたり、バックルに対するタングの装着を解除すると、タング検出手段によりバックルに対するタングの装着解除が検出される。このようにタング検出手段によるタングの装着解除が検出されると、解除手段が作動してウエビングベルトとの係合を解除する向きに支持手段が移動させられる。これにより、支持手段によるウエビングベルトの支持が解消される。
このように、支持手段によるウエビングベルトの支持の解消が、バックルに対するタングの装着解除に連動しており、バックルに対するタングの装着解除を行なえば、特にウエビングベルトに対する支持手段の係合を解除する操作を行なわなくても支持手段によるウエビングベルトの支持を解消できる。
以上説明したように、本発明に係るシートベルト装置では、座席のバックルが設けられた側におけるラップベルトの支持部分をショルダベルトの支持部分よりも前方側に設定できる。
<第1の実施の形態の構成>
図1には本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置10の構成の概略が斜視図により示されており、図6には本シートベルト装置10の構成の概略が車両側方側からの側面図により示されている。
図6に示されるように、シートベルト装置10はウエビング巻取装置12を備えている。ウエビング巻取装置12は車両のセンターピラー14の下側で車体に固定されたフレームを備えている。このフレームには軸方向が略車両前後方向に沿ったスプールが自らの軸周りに回転可能に支持されている。このスプールには長尺帯状のウエビングベルト18の長手方向基端部が係止されている。
スプールは自らの軸周りの一方である巻取方向に回転するとスプールがウエビングベルト18をその長手方向基端側から巻き取り、ウエビングベルト18が巻き取られた状態でウエビングベルト18がその先端側へ引っ張られるとスプールに巻き取られたウエビングベルト18が引き出されつつ、上記の巻取方向とは反対の引出方向にスプールが回転する。
また、ウエビング巻取装置12はスプール付勢手段を備えている。このスプール付勢手段は、例えば、渦巻き方向内側の端部がスプールの軸方向一端に直接又は間接的に係止された渦巻きばね等により構成されており、引出方向へのスプールの回転量の増加に応じて付勢力が増加し、この付勢力でスプールを巻取方向へ付勢する。したがって、ウエビングベルト18をスプールから引き出しても、ウエビングベルト18をその先端側へ引っ張る力や、スプールからウエビングベルト18を引き出した状態で保持する力を解消すると、スプール付勢手段の付勢力でスプールが巻取方向に回転し、これにより、スプールにウエビングベルト18が巻き取られて収納される。
上記のスプールに基端部が係止されたウエビングベルト18はセンターピラー14に沿ってセンターピラー14の上方側へ延ばされている。センターピラー14の上端部近傍ではショルダアンカ24が車体に取り付けられている。ショルダアンカ24はスリップジョイント26を備えている。センターピラー14の上端部近傍まで延ばされたスプールはスリップジョイント26のスリット孔28を通過して折り返され車両の下方側へ延ばされている。スリップジョイント26にて折り返されたスプールの先端部は、シート(座席)36の幅方向側方(ウエビング巻取装置12が設けられた側で、特許請求の範囲で言うところの幅方向他方)で車体やシート36を支持するフレーム部材等に連結されたアンカ(図示省略)に一体的に固定されている。
一方、図1及び図6に示されるように、アンカに固定されたウエビングベルト18の先端とスリップジョイント26での折り返し部分との間にはウエビングベルト18にタング42が設けられている。タング42にはスリット状の挿通孔44が形成されており、この挿通孔44をウエビングベルト18が通過している。このタング42に対応してシート36を介してウエビング巻取装置12やアンカとは反対側にはバックル48が設けられている。バックル48はタング42の挿入が可能とされており、タング42をバックル48に挿入するとバックル48の内部に設けられたラッチがタング42に係合してバックル48に対するタング42の装着状態となり、この状態では、バックル48からのタング42の抜き取りが規制される。
ウエビングベルト18がシート36に着座した乗員50の身体に掛け回されて、タング42がバックル48に装着されると、乗員50に対するウエビングベルト18の装着状態となる。この装着状態で、ウエビングベルト18は、タング42とスリップジョイント26との間が乗員50の肩部や胸部を拘束するショルダベルト54となり、タング42とアンカとの間が乗員50の腰部を拘束するラップベルト56となる。
バックル48のタング42の挿入部分とは反対側には保持部材58が設けられており、この保持部材58の先端側にバックル48が一体的に固定されている。図1及び図2に示されるように、保持部材58の基端側は、バックル駆動手段としてのスライド装置60のフレーム62の内側に入り込んでいる。
図1及び図6に示されるように、フレーム62は全体的に長手方向がシート(座席)36の前後方向に沿った箱状に形成されており、シート36の幅方向に沿った一方の側(車幅方向で言えば内側)でシート36を構成するシートクッション(座部)100を支持するシートクッションフレーム102に一体的に固定されている。図2に示されるように、フレーム62の内側には棒状のガイドシャフト66が収容されている。ガイドシャフト66は長手方向がシート36の前後方向に沿っており、両端のうちの一端は支持脚68に支持されて他端は支持脚70に支持されている。支持脚70の側方(下方)には回転シャフト72が配置されている。
回転シャフト72は長手方向がガイドシャフト66の長手方向と同方向とされており、その外周部には雄ねじが形成されている。回転シャフト72の両端のうちの一端は支持脚68を貫通しており支持脚70を貫通している。回転シャフト72は、自らの中心軸線周りに回転自在に支持脚68、70に支持されている。支持脚68の近傍で回転シャフト72の側方(下方)にはモータ74が配置されている。軸方向がガイドシャフト66や回転シャフト72の長手方向と同方向のモータ74の出力軸76は支持脚70を貫通しており、その先端にはギヤ78が一体的に設けられている。
ギヤ78の側方(上方)にはギヤ78よりも大径で且つギヤ78よりも歯数が多いギヤ80が配置されている。ギヤ80は支持脚70を貫通した回転シャフト72の一端部に一体的に取り付けられていると共に、ギヤ78に噛み合っている。したがって、モータ74が駆動して出力軸76が正転駆動又は逆転駆動すると回転シャフト72が自らの軸周りに正転又は逆転する。
また、フレーム62の内側の支持脚68と支持脚70との間には移動部材としてのスライダ82が配置されている。スライダ82には内径寸法がガイドシャフト66の外径寸法よりも僅かに大きな貫通孔が形成されており、この貫通孔をガイドシャフト66が貫通している。また、スライダ82には、ガイドシャフト66が貫通する貫通孔の貫通方向と同じ方向に貫通した雌ねじ孔が形成されている。このスライダ82に形成された雌ねじ孔の内周部には雌ねじが形成されている。スライダ82に形成された雌ねじ孔は、内周部の雌ねじに回転シャフト72の外周部に形成された雄ねじが螺合した状態で回転シャフト72が貫通している。
上記のように、スライダ82には貫通孔にガイドシャフト66が貫通し、雌ねじ孔に回転シャフト72が貫通している。このため、回転シャフト72が正転するとスライダ82は支持脚70に接近するようにガイドシャフト66及び回転シャフト72の長手方向に沿ってスライドし、回転シャフト72が逆転するとスライダ82は支持脚68に接近するようにガイドシャフト66及び回転シャフト72の長手方向に沿ってスライドする。
一方、フレーム62の上壁部には長手方向がガイドシャフト66や回転シャフト72の軸方向に沿った長孔84が形成されている。保持部材58の基端側は長孔84を貫通してフレーム62の内側に入り込んでおり、上記のスライダ82に一体的に固定されている。このため、回転シャフト72が回転してスライダ82がガイドシャフト66に案内されてシート36の前後方向に移動すると、保持部材58、ひいては、バックル48がシート36の側方でシート36の前後方向に移動する。
一方、上記のモータ74は図示しない制御手段としてのECUに電気的に接続されており、ECUからの駆動制御信号に基づき正転駆動、逆転駆動、駆動停止する。このECUには図6に示されるタング検出手段としてのバックルスイッチ90が電気的に接続されている。バックルスイッチ90は、バックル48の内側に配置されており、タング42がバックル48に装着されたか否かを検出する。また、図3に示されるように、シート36のシートクッション100には荷重検出手段としての着座センサ94が設けられている。着座センサ94はシートクッション100の上方からシートクッション100に作用する荷重を検出している。
スライダ82が支持脚70の近傍にあり、且つ、バックル48にタング42が装着されていない状態でシート36に乗員50が着座したとみなせる荷重がシートクッション100に作用し、この荷重を着座センサ94が検出すると、ECUはモータ74を正転駆動させ、スライダ82、ひいては、バックル48をシート36の前方側へ移動させる。また、スライダ82が支持脚68の近傍にある状態で、バックル48にタング42が装着されたことをバックルスイッチ90が検出すると、ECUはモータ74を正転駆動させ、スライダ82、ひいては、バックル48をシート36の後方側へ移動させる。
一方、図1及び図6に示されるように、フレーム62の略上方にはシート36(更に詳細には、シートクッション100を保持するシートクッションフレーム等)に支持手段としてのラップベルトアンカバー110が設けられている。ラップベルトアンカバー110は干渉支持部112を備えている。干渉支持部112は長手方向がシート36の幅方向に沿った棒状とされている。干渉支持部112の一端は、スライダ82が支持脚70の近傍まで移動した状態でのバックル48よりもシート36の前方側でシートクッション100のシートクッションフレームに固定されている。
これに対して、干渉支持部112の他端部からは誘導部116が連続して形成されている。誘導部116は中間部が略直角に屈曲した棒状に形成されている。干渉支持部112の他端から屈曲した誘導部116の中間部の間では誘導部116の長手方向がシート36の上下方向に沿っており、誘導部116の屈曲部分は干渉支持部112よりもシート36の上方に位置しており、更に詳細に言うと、シートクッション100の上面位置よりも下方で且つタング42でのウエビングベルト18の折り返し部分よりも上方に誘導部116の屈曲部分が位置している。
誘導部116の他端部は屈曲部分よりもシート36の前方側に位置しており、屈曲部分と他端部との間では誘導部116の長手方向がシート36の前後方向に沿っている。上記のように、バックル48はモータ74の駆動力でガイドシャフト66に案内されてシート36の前後方向に移動するが、このように移動するバックル48が誘導部116(ラップベルトアンカバー110)の下方に到達した状態では、シート36の幅方向に沿ってウエビングベルト18のタング42より基端側(すなわち、ショルダベルト54)と、ウエビングベルト18のタング42より先端側(すなわち、ラップベルト56)との間に誘導部116の他端側が位置するようにラップベルトアンカバー110の形状が設定されている。
このようにラップベルトアンカバー110の形状が設定されていることで、モータ74の正転駆動力でバックル48がシート36の後方側へ移動している際に、バックル48がラップベルトアンカバー110の下方を通過すると、誘導部116の他端がショルダベルト54とラップベルト56との間を通過する。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本実施の形態に係るシートベルト装置10では、乗員50が車両に乗車してシート36に乗員50が着座すると、乗員50の体重に基づく荷重がシートクッション100に作用し、この荷重が着座センサ94に検出される。この状態で、スライダ82が支持脚70の側、すなわち、シート36の後端部近傍に位置していると、着座センサ94からの着座検出信号に基づき、ECU等の制御手段がモータ74を逆転駆動させる。モータ74が逆転駆動することで、回転シャフト72が回転するとスライダ82がガイドシャフト66に案内されてシート36の前方側へ移動する。これにより、図3に示されるように、シートクッション100の前端部近傍までバックル48が移動する。
シートクッション100の前端部近傍にバックル48が到達した状態でタング42がバックル48に装着されると、バックルスイッチ90がバックル48へのタング42の装着を検出する。バックル48に対するタング42の装着を検出したバックルスイッチ90からのタング検出信号がECU等の制御手段に入力されると、この制御手段によりモータ74が正転駆動させられる。モータ74が正転駆動することで、回転シャフト72が回転するとスライダ82がガイドシャフト66に案内されてシート36の後方側へ移動する。
シート36の後方側へスライダ82が移動することで、バックル48がラップベルトアンカバー110の下方を通過すると、図4及び図5に示されるように、ラップベルトアンカバー110の誘導部116の他端(先端)がウエビングベルト18のラップベルト56とショルダベルト54との間に入り込む。この状態で更にシート36の後方側へスライダ82が移動することでバックル48がラップベルトアンカバー110よりもシート36の後方へ移動すると、ショルダベルト54のタング42の近傍部分がラップベルトアンカバー110の干渉支持部112に干渉される。
さらに、この状態で、図6に示されるように、シートクッション100の後端部近傍にバックル48が到達するまで、モータ74が正転駆動してスライダ82が支持脚70の近傍まで移動するが、ラップベルト56のタング42の近傍部分はラップベルトアンカバー110の干渉支持部112に干渉されているので、ラップベルト56のうち干渉支持部112に干渉されている部分は、それ以上、シート36の後方側へ移動できない。
すなわち、この状態でウエビングベルト18は、センターピラー14の上端部近傍のスリップジョイント26からバックル48に装着されたタング42を通過して、ラップベルトアンカバー110の干渉支持部112の前方側を通過した後にシートクッション100上を通過してから先端がアンカに達している。このように掛け回されるウエビングベルト18は、タング42とスリップジョイント26との間がショルダベルト54とされて乗員50の肩部から胸部をかけて腰部を拘束する。これに対して、タング42とアンカとの間がラップベルト56とされるものの、タング42とラップベルトアンカバー110の干渉支持部112との間は実質的に乗員50の腰部の拘束に寄与せず、ラップベルトアンカバー110の干渉支持部112とアンカとの間が実質的なラップベルト56として乗員50の腰部の拘束に寄与する。
このように、実質的なラップベルト56のアンカとは反対側の端部は、ラップベルトアンカバー110の干渉支持部112に支持される。この干渉支持部112は、バックル48に装着されたタング42よりもシート36の前方側に位置しているため、バックル48をシートクッション100の後端部近傍まで移動させて、ショルダベルト54のスリップジョイント26とは反対側での支持位置を充分にシート36の後方側に設定しても、ラップベルト56のアンカとは反対側の端部の支持位置を、乗員50の腰部の側方(近傍)に設定できる。これにより、乗員50の身体の拘束性能と言う観点で、ショルダベルト54及びラップベルト56の双方の機能をより効果的に発揮できる。
また、本シートベルト装置10では、乗員50がシートクッション100上に着座すると、バックル48がシート36の前方側へ移動するので、タング42をバックル48に装着するに際して乗員50は後方側へ振り向くような姿勢をとらなくても、比較的自然に前方を向いた状態のまま簡単にタング42をバックル48に装着できる。
しかも、バックル48にタング42が装着された状態でバックル48がシート36の後方側へ移動して、バックル48をシートクッション100の後端部近傍まで移動させる際に、バックル48がラップベルトアンカバー110の下方を通過することで、ラップベルトアンカバー110の誘導部116の先端(他端)がショルダベルト54とラップベルト56との間に入り込む。このため、乗員50が特にショルダベルト54をラップベルトアンカバー110に引っ掛けるような作業を行なわなくても、ラップベルトアンカバー110の干渉支持部112にラップベルト56を支持させることができる。
なお、本実施の形態では、棒状のラップベルトアンカバー110を支持手段とした構成であったが、支持手段がこのような棒状の部材に限定されるものではない。すなわち、支持手段はタング42よりもアンカの側(先端側)でウエビングベルト18のラップベルト56を支持できれば、その具体的な態様には限定されない。このため、例えば、シートクッション100を支持するシートクッションフレームの一部に支持手段を一体形成してもよい。
また、本実施の形態では、上記のようにウエビングベルト18のラップベルトアンカバー110に支持された部分よりも先端側がラップベルト56とされて、車両急減速状態では乗員50の腰部をラップベルト56が拘束するが、車両急減速状態におけるラップベルトアンカバー110によるウエビングベルト18の支持は、少なくとも車両急減速時におけるラップベルト56での腰部拘束の初期、すなわち、ラップベルト56による初期拘束時であればよい。
このため、ラップベルト56による初期拘束が終了した後にもラップベルトアンカバー110がウエビングベルト18を支持できるように、ラップベルトアンカバー110の形状等を設定してもよいし、また、ラップベルト56による初期拘束が終了した後には、略車両前方側へ移動しようとする乗員50にラップベルト56が押圧されることで、ラップベルト56に対するラップベルトアンカバー110の支持が解消されるようにラップベルトアンカバー110の形状等を設定してもよい。
さらには、上記のように、ラップベルト56による初期拘束が終了した後にもラップベルトアンカバー110がウエビングベルト18を支持できるように、ラップベルトアンカバー110の形状等を設定した場合には、例えば、略車両前方へ移動しようとする乗員50がラップベルト56を前方へ押圧することで、ラップベルト56を介してラップベルトアンカバー110に一定の大きさを越える荷重が作用すると、ラップベルトアンカバー110が変形したり、又は、シートクッション100のシートクッションフレームとラップベルトアンカバー110との連結が解消されるようにラップベルトアンカバー110の機械的強度や、シートクッション100のシートクッションフレームとラップベルトアンカバー110との機械的な連結強度を設定してもよい。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図7に示されるように、本実施の形態に係るシートベルト装置210は、解除手段としてのモータアクチュエータ212を備えている。モータアクチュエータ212はシートクッション100の内側に設けられている。モータアクチュエータ212は上述したECU等の制御手段に電気的に接続されたモータ(図示省略)を備えており、このモータの駆動力が減速ギヤ列等の駆動力伝達手段(図示省略)により出力されるようになっている。
また、本シートベルト装置210では、ラップベルトアンカバー110の干渉支持部112の基端側がシートクッションフレーム102を貫通してシートクッション100の内側に入り込み、モータアクチュエータ212の最終の出力軸に同軸的且つ一体的に連結されている。このため、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10とは異なり、本実施の形態に係るシートベルト装置210では、モータアクチュエータ212が作動すると、干渉支持部112を軸にラップベルトアンカバー110が回動するようになっている。
すなわち、本実施の形態に係るシートベルト装置210では、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10と同様に、シートクッション100の前端部近傍からシートクッション100の後端部近傍までバックル48が移動する際にバックル48がラップベルトアンカバー110の下方を通過することでラップベルトアンカバー110の誘導部116の他端(先端)がウエビングベルト18のラップベルト56とショルダベルト54との間に入り込む。これにより、シートクッション100の後端部近傍までバックル48が移動すると、バックル48に装着されたタング42よりもシート36の前方側でラップベルトアンカバー110の干渉支持部112がラップベルト56のアンカとは反対側を支持することになる。
一方、乗員50が降車する際等に身体に掛け回されているウエビングベルト18を外すに際しては、バックル48からタング42が抜き取られる。このバックル48からのタング42の抜き取りをバックルスイッチ90が検出すると、モータアクチュエータ212のモータが作動して、干渉支持部112周りの一方(図8の矢印方向)へラップベルトアンカバー110を回動させる。これにより、誘導部116がラップベルト56の上方から退避することでラップベルト56(ウエビングベルト18)とラップベルトアンカバー110との係合が解除される。このため、この状態では、ウエビング巻取装置12のスプール付勢手段の付勢力でスプールが巻取方向に回転してウエビングベルト18をその長手方向基端側から巻き取って収納できる。
このように、本シートベルト装置210では、ラップベルトアンカバー110を回動させることで簡単にラップベルトアンカバー110とウエビングベルト18との係合を解除でき、ウエビングベルト18をウエビング巻取装置のスプールに巻き取らせて収納できる。
しかも、乗員50が降車する際等に身体に装着しているウエビングベルト18を外す場合にも、従来の三点式シートベルト装置におけるウエビングベルトの取り外しと同様にバックル48からタング42を抜き取るだけでよく、これによってラップベルトアンカバー110とウエビングベルト18との係合も解除できるので操作性もよい。
本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置のバックル駆動手段の構成を概略的に示す側面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す側面図で、バックルが座席前端側に位置した状態を示す図である。 バックルが支持手段よりも後方側に移動して支持手段にウエビングベルトが係合した状態を示す図1に対応した斜視図である。 バックルが支持手段よりも後方側に移動して支持手段にウエビングベルトが係合した状態を示す図3に対応した側面図である。 バックルがシート後端側に位置した状態を示す図3に対応した側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す斜視図である。 バックルがシート後端側に位置して支持手段がウエビングベルトを支持した状態を示す図6に対応した側面図である。 解除手段が作動して支持手段とウエビングベルトとの係合が解除された状態を示す図8に対応した側面図である。
符号の説明
10 シートベルト装置
18 ウエビングベルト
36 シート
42 タング
48 バックル
50 乗員
60 スライド装置(バックル駆動手段)
90 バックルスイッチ(タング検出手段)
110 ラップベルトアンカバー(支持手段)
210 シートベルト装置
212 モータアクチュエータ(解除手段)

Claims (3)

  1. 座席の幅方向一方の側に設けられたバックルと、
    前記座席の幅方向他方の側において上方から下方へ延ばされて、前記座席の幅方向他方の側における前記座席の下方で先端側が係止されると共に、前記バックルに装着可能なタングが長手方向中間部に設けられ、前記タングを前記バックルに装着した状態では、前記タングよりも長手方向基端側で前記座席に着座した乗員の腰部よりも上方側で前記乗員の身体を拘束可能なショルダベルトとなるウエビングベルトと、
    出力した駆動力によって前記座席の幅方向一方の側で前記座席の前後方向に沿って前記バックルを移動させるバックル駆動手段と、
    前記座席の幅方向一方の側で前記バックル駆動手段による前記座席の前後方向に沿った前記バックルの移動範囲の中間部に設けられて、前記タングが装着された状態の前記バックルを前記バックル駆動手段が前記座席の後方へ移動させた際に、前記タングよりも先端側で前記ウエビングベルトに対して係合可能に設定され、当該係合により前記ウエビングベルトを支持して、前記ウエビングベルトのうち前記ウエビングベルトとの係合部分と前記ウエビングベルトの先端部との間を、前記乗員の腰部の拘束が可能なラップベルトとする支持手段と、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 前記ウエビングベルトとの係合を解除する向きへ移動可能に前記支持手段を設定した請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記バックルに対する前記タングの装着が解除されたことを検出するタング検出手段と、
    前記タング検出手段による前記バックルに対する前記タングの装着の解除の検出に基づき、前記ウエビングベルトに対する前記支持手段の係合を解除する向きへ前記支持手段を移動させる解除手段と、
    を備える請求項2に記載のシートベルト装置。
JP2008187837A 2008-07-18 2008-07-18 シートベルト装置 Expired - Fee Related JP5102713B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008187837A JP5102713B2 (ja) 2008-07-18 2008-07-18 シートベルト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008187837A JP5102713B2 (ja) 2008-07-18 2008-07-18 シートベルト装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010023688A JP2010023688A (ja) 2010-02-04
JP5102713B2 true JP5102713B2 (ja) 2012-12-19

Family

ID=41729909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008187837A Expired - Fee Related JP5102713B2 (ja) 2008-07-18 2008-07-18 シートベルト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5102713B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2928732B1 (en) * 2012-12-10 2019-11-13 Key Safety Systems, Inc. A seat belt buckle presenter assembly
JP2014177257A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Fuji Heavy Ind Ltd 4点式シートベルト装置
US9156433B2 (en) 2013-03-15 2015-10-13 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Four-point seat belt device
JP6037953B2 (ja) * 2013-06-24 2016-12-07 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング装着機構
KR101739843B1 (ko) * 2014-01-22 2017-05-25 아우토리브 디벨롭먼트 아베 버클 프리젠터
DE102015204849B4 (de) * 2015-03-18 2020-08-06 Autoliv Development Ab Sicherheitsgurteinrichtung für ein Kraftfahrzeug
JP2021011148A (ja) 2019-07-04 2021-02-04 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング支持装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6452854U (ja) * 1987-09-30 1989-03-31
JP2007126094A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Tokai Rika Co Ltd シートベルト装着機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010023688A (ja) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5102713B2 (ja) シートベルト装置
KR101759822B1 (ko) 웨빙 권취 장치 및 시트 벨트 장치
JP5364809B2 (ja) シートベルト装置
JP5307748B2 (ja) プリテンショナ
JP5567391B2 (ja) 可動バックル装置及びシートベルト装置
CN108995623B (zh) 安全带控制装置
JP2009154745A (ja) 車両用シートベルト装置
JP2007238030A (ja) シートベルト装置
JP5638810B2 (ja) シートベルト装置
JP2007186058A (ja) 乗員保護装置
JP5307749B2 (ja) プリテンショナ
JP5687145B2 (ja) シートベルト装置
JP4635817B2 (ja) シートベルト装置
JP6240577B2 (ja) シートベルト装置
JP4859116B2 (ja) バックル装置およびこれを用いたシートベルト装置
JP6916048B2 (ja) シートベルト装置
JP2010100157A (ja) シートベルト装置
JP2010179733A (ja) シートベルト装着補助装置
JP2010143372A (ja) 車両用乗員拘束装置
JP2017061208A (ja) ウェビング巻取装置
JP2010120603A (ja) シートベルト装置
JP2009073278A (ja) アームレスト構造
JP2018058564A (ja) 車両用乗員拘束装置
JP2023077043A (ja) シート
JP2005239091A (ja) シートベルト装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120928

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5102713

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees