JP4692394B2 - 炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置に関するものである。
従来、炭化珪素単結晶の製造方法としての種々の方法が提案されており、そのうちの1つとして、図15、16に示す構造の製造装置を用いた方法がある。
図15、16に示す構造の製造装置1は、単結晶成長用の容器としての黒鉛製るつぼ2および蓋3と、蓋3に設けられた台座部3aに固定されたSiCからなる種結晶4と、るつぼ2の底部に充填されたSiC原料粉末5と、種結晶4の外周に、所定間隔を設けて配置された仕切り部材8とを有している。この仕切り部材8によって、るつぼ2の内部空間が、種結晶4よりも原料粉末5側の第1空間10と、種結晶4よりも蓋3側の第2空間11とに仕切られている(例えば、特許文献1、2参照)。
そして、図15、16に示す構造の製造装置を用いて、SiC単結晶を製造するときでは、
種結晶4の方が原料粉末5よりも低温となるように、るつぼ2の底部よりも蓋3の方が低温となるような温度勾配を設けて、図中のるつぼ2および蓋3を加熱することで、原料粉末5を昇華させ、種結晶4の表面4a上に単結晶6を成長させる。ここで、このときの単結晶の製造過程(加熱温度の制御)の一例を図17に示す。
具体的には、図17に示すように、まず、不純物を除去するため、るつぼ2の内部を排気して減圧する。そして、圧力を大気圧に戻した後、図示しない加熱装置を用いて、るつぼ2を徐々に加熱することで、種結晶4および原料粉末5を単結晶の成長が可能な所定温度まで昇温させる。この所定温度は、例えば、種結晶4は2100℃、原料粉末5は2300℃である。種結晶4および原料粉末5が所定温度に到達した後、再び、るつぼ2の内部を減圧する。これにより、原料粉末5の昇華ガスが種結晶4に供給され、SiC単結晶6の成長が開始する。
ここで、仕切り部材8を有していない場合では、原料粉末5から昇華したガスが蓋3の内面にまで到達するため、種結晶4の表面4aでSiC単結晶6が成長するだけでなく、蓋3上においても、SiC多結晶12が新たに成長する。このとき、この新たに成長した多結晶12が単結晶6に追いつき、固着することで、単結晶6の質が低下するという問題が発生する。
これに対して、図15、16に示す構造の製造装置を用いた場合では、原料粉末5から昇華したガスのほとんどが種結晶4上に成長するSiC単結晶6の成長に寄与し、わずかのガスだけが、種結晶4と仕切り部材8との間を通過して、蓋3に到達することとなる。このため、蓋3上に多結晶12が新たに成長しても、その多結晶が種結晶4および単結晶6に追いつくまで成長するのはかなりの長時間を要することから、実質上、新たに成長した多結晶12が、種結晶4および単結晶6に固着することはないので、単結晶6の質の劣化を防ぐことができるという利点がある。
なお、図16に示す構造の製造装置では、原料ガス中のSi/C比の変動を抑制するために、種結晶4よりも原料粉末5側であって、仕切り部材8の一部に炭化珪素多結晶31を設けている(特許文献2参照)。
特開2000−44383号公報 特許第3725268号公報
上記した図15、16に示す構造の製造装置を用いて、SiC単結晶を製造した場合であっても、単結晶の品質が悪いときがあり、安定して、高品質の単結晶を製造できなかった。
そこで、本発明者がその原因を検討した結果、図15に示す製造装置を用いたときでは、単結晶6の成長後における種結晶4の分析結果より、種結晶4の一部が炭化していたことがわかった。この種結晶4の炭化は、図17に示す単結晶の製造過程のうち、種結晶4の昇温過程で生じたものと推測される。すなわち、単結晶6の成長が可能な温度まで種結晶4を昇温させるとき、1200〜2000℃で、種結晶4中のSi成分が昇華し、種結晶4よりも温度が低い蓋3に向かって、仕切り部材8と種結晶4との間を通って、昇華したSi成分の拡散が生じ、これにより、種結晶4の近傍でのSi分圧が低下するため、種結晶4中のSi成分が昇華しやすくなる。ここで、図18に、種結晶4の近傍の拡大図を示す。図18に示すように、るつぼ2は、その周囲から加熱されるため、種結晶4の周縁部4bの温度Tieは中央部4cの温度Ticに比べて高温である。このため、種結晶4のうち、特に、周縁部4bにおいてSi成分が昇華し、この部分が炭化する。そして、単結晶6の成長過程では、この炭化された種結晶4の上に単結晶6が成長することになるため、単結晶6の品質が悪くなっていたものと推測される。
一方、図16に示す構造の製造装置を用いたときでは、種結晶4と原料粉末5の間の成長空間にSiC多結晶31が存在するため、図17に示す単結晶の製造過程のうち、種結晶4の昇温過程において、SiC多結晶31からSi、SiCなどのSi成分が昇華する。このとき、SiC多結晶31よりも種結晶4の方が低温であるため、このSi成分ガスが種結晶4に付着し、付着したSi成分ガスがSi液滴となる。そして、単結晶6の成長が開始されると、そのSi液滴は、蒸発して、Siドロップレットとして、成長する単結晶6中に混入される。このSiドロップレットが原因となって、マイクロパイプ欠陥や転位が発生したため、単結晶6の品質が悪くなっていたものと推測される。
なお、上記した図15、16に示す構造の製造装置は、昇華法により、単結晶6を製造するものであったが、上記した問題は、昇華法により、単結晶6を製造する場合に限らず、他の方法で単結晶を製造する場合であっても、るつぼ2の内部や種結晶4が上記のような条件で加熱される場合に生じる問題である。
本発明は、上記点に鑑み、種結晶4の炭化とSiドロップレットの発生とを抑制し、安定して良質な単結晶を製造することができるSiC単結晶の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、炭化珪素単結晶の製造方法において、種結晶を昇温させる工程では、種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)が、台座部もしくは種結晶の周囲近傍に隙間を設けて、仕切り部材に設置されており、種結晶と原料供給部とが対向する方向で、Si含有固体(9)が種結晶の表面と同じ位置、もしくは、種結晶の表面よりも容器の一面側に位置している状態であって、Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、種結晶から昇華したSi成分が第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、炭化珪素固体から種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとした状態で、容器を加熱することを第1の特徴としている。
また、本発明は、種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)が、容器内部の空間を、種結晶よりも原料供給部側の第1空間(10)と、種結晶よりも一面側の第2空間(11)とに仕切っており、台座部もしくは種結晶との間に隙間を有して、容器内部に配置されている容器を用い、種結晶を昇温させる工程と、種結晶を昇温させた後、原料供給部から種結晶に原料を供給して、種結晶の表面(4a)に炭化珪素単結晶(6)を成長させる工程とを有し、種結晶を昇温させる工程では、Si含有固体(9)を、種結晶と原料供給部とが対向する方向で、種結晶の表面と同じ位置、もしくは、種結晶の表面よりも容器の一面側に位置させた状態であって、Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、種結晶から昇華したSi成分が第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、炭化珪素固体から種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとした状態で、容器を加熱することを第2の特徴としている。
本発明の第1、第2の特徴のように、台座部もしくは種結晶の周囲に、隙間を設けて、Si含有固体を配置した状態で、容器を加熱することで、Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、種結晶からのSi成分の昇華によって発生するガスが第2空間に向けて流れるのを抑制できる。
この結果、種結晶近傍でのSi分圧の低下を抑制でき、種結晶からのSi成分の昇華を抑制できるため、種結晶からSi成分が昇華することによって生じる種結晶の炭化を抑制することができる。
また、本発明では、Si含有固体(9)を、種結晶と原料供給部とが対向する方向で、種結晶の表面と同じ位置、もしくは、種結晶の表面よりも容器の一面側に配置しており、種結晶側が原料供給部側よりも低温となるように容器を加熱しているため、Si含有固体(9)から発生したSi成分ガスは、種結晶よりも低温である容器の一面に向けて流れる。これにより、Si含有固体(9)から発生したSi成分ガスが種結晶に付着するのを抑制でき、種結晶の表面に成長する炭化珪素単結晶中にSiドロップレットが発生するのを抑制することができる。
また、本発明では、炭化珪素単結晶製造装置において、種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)が仕切り部材に設置されており、Si含有固体(9)は、種結晶と原料供給部とが対向する方向で、炭化珪素単結晶が成長する種結晶の表面と同じ位置、もしくは、種結晶の表面よりも容器の一面側に配置されているとともに、台座部もしくは種結晶の周囲近傍に隙間(A)を有して配置されており、
Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、種結晶から昇華したSi成分が第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、炭化珪素固体から種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとしていることを第3の特徴としている。
この装置を用いることで、本発明の第1の特徴である製造方法を実施することができる。
また、本発明では、炭化珪素単結晶製造装置において、容器内の空間を種結晶よりも原料供給部側の第1空間(10)と、種結晶よりも一面側の第2空間(11)とに仕切るように、容器内部の台座部もしくは種結晶の周囲近傍に配置され、種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)とを備え、Si含有固体は、種結晶と原料供給部とが対向する方向で、炭化珪素単結晶が成長する種結晶の表面(4a)と同じ位置、もしくは、種結晶の表面よりも容器の一面側に配置されているとともに、台座部もしくは種結晶との間に隙間(A)を有して配置されており、
Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、種結晶から昇華したSi成分が第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、炭化珪素固体から種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとしていることを第4の特徴としている。
この装置を用いることで、本発明の第2の特徴である製造方法を実施することができる。
なお、本発明の第3、第4の特徴については、容器の一面としての上面に種結晶を設置して下方向に結晶成長させる炭化珪素単結晶成長装置や、容器の下面に種結晶を設置して上方向に結晶成長させる炭化珪素単結晶成長装置のどちらにおいても適用可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図を示す。本実施形態の炭化珪素(SiC)単結晶の製造装置1は、図1に示すように、単結晶成長用の容器としてのるつぼ2および蓋3と、種結晶4と、原料供給部としての原料粉末5と、ガイド部7と、仕切り部材8と、Si含有固体としての炭化珪素(SiC)固体9とを有している。
具体的には、るつぼ2は、上端側に開口部を有する有底円筒形状であり、蓋3によって、その開口部が閉じられることで、るつぼ2と蓋3の内部に空間が構成される。るつぼ2および蓋3は、例えば、黒鉛により構成されている。
そして、本実施形態のSiC単結晶の製造装置は、下方向に単結晶を成長させるタイプのものである。すなわち、蓋3の下面中央部に、その周囲の他の部位よりも下方に突出した形状の台座部3aが設けられている。この台座部3aに、単結晶を成長させるための種結晶4が固定されている。この種結晶4は、図中横方向の大きさが台座部3aと同じであり、SiC単結晶により構成されている。一方、るつぼ2の底部には、種結晶4に対向するように、SiCからなる原料粉末5が充填されている。この原料粉末5の昇華ガスが種結晶4に供給されることで、種結晶4の表面4aから下方に単結晶6が成長するようになっている。
ガイド部7は、単結晶6の成長方向を決めるものであり、るつぼ2の内部のうち、種結晶4の表面4aよりも下側に、単結晶6の成長予定領域を囲むように配置されている。ガイド部7は、下に向かうにつれて、直径が徐々に大きくなっている円筒形状であり、例えば、黒鉛で構成されている。また、ガイド部7は、るつぼ2の内壁に設けられた第1の段差部2aに支持された状態で、固定されている。
仕切り部材8は、台座部3aおよび種結晶4の周囲に配置され、るつぼ2の内部空間を、種結晶4よりも原料粉末5側の第1空間10と、種結晶4よりも蓋3側の第2空間11とに仕切るためのものである。後述するように、この第1空間10は、単結晶6が成長する領域となり、第2空間11は単結晶が成長せず、SiC多結晶12が成長する領域となる。仕切り部材8は、その中央に、台座部3aおよび種結晶4に対応した円形状の開口部を有する円盤形状であり、その開口部内に台座部3aおよび種結晶4が位置している。開口部の直径の方が、台座部3aおよび種結晶4の直径よりも大きく、台座部3aおよび種結晶4と仕切り部材8との間に所定の間隔が設けられている。また、仕切り部材8は、るつぼ2の内壁に設けられた第2の段差部2bに支持された状態で固定されている。仕切り部材8は、例えば、黒鉛により構成される。
SiC固体9は、仕切り部材8の下面に付着されている。SiC固体9は、仕切り部材8のるつぼ2に支持される領域を除く下面全域を覆っており、仕切り部材8と同様に、中心が円形状に開口している円盤形状となっている。なお、SiC固体9の開口端9aと、仕切り部材8の開口端8aの横方向での位置は同じである。本実施形態では、SiC固体9として、仕切り部材8の下面に原料粉末5を用いて結晶成長された多結晶体を用いている。
ここで、図2に、図1中の破線で囲まれた領域の拡大図を示す。本実施形態では、種結晶4から昇華したSi成分が第2空間11に向けて流れるのを抑制できるように、図2に示すように、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aや、SiC固体9の厚みBや、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cが所定の大きさに設定されている。
具体的には、後述する実施例および比較例からわかるように、隙間A、厚さBおよび距離Cを、それぞれ、以下の範囲内に設定する。例えば、距離Aは0.1〜5mm、厚さBは0.01mm以上、距離Cは0〜5mmである。なお、本発明者の実験結果より、良好な結晶をより安定的に製造するという観点では、距離Aを0.5〜3mm、厚さBを0.1mm以上、距離Cを0〜3mmに設定することが好ましいことがわかっている。なお、これらの大きさは、単結晶の製造の際における種結晶4の昇温過程前での設定値である。
また、本実施形態では、SiC固体9の最下部からガイド部7までの鉛直方向での距離Dを、例えば、5mmに設定している。これにより、距離Dが長すぎる場合と比較して、単結晶を6成長させるときに単結晶6が横方向に膨らみながら成長してしまうのを防ぐことができ、SiC固体9とガイド部7との間に間隔を設けていない場合と比較して、良好な単結晶6を得やすい。このように、SiC固体9とガイド部7との間に間隔を設けた場合に良好な単結晶6が得られるのは、原料粉末5の昇華ガスが、SiC固体9とガイド部7との間から抜けるようなガス流れが、単結晶の成長に良い影響を与えるためであると推測される。
また、本実施形態では、図1に示すように、仕切り部材8と蓋3との鉛直方向での距離Eを、単結晶6を成長させているときに、多結晶12が成長して、単結晶6に到達しない大きさに設定している。この距離Eについては、後述する実施例からわかるように、例えば、製造する単結晶6の成長予定量の1/5倍以上の大きさに設定すれば良い。
次に、本実施形態におけるSiC単結晶の製造方法について説明する。まず、仕切り部材8の下面にSiC固体9を形成する。このとき、例えば、図1に示す構造の装置において、るつぼ2の内部に原料粉末5を充填し、種結晶4およびガイド部7を設置せず、仕切り部材8を設置して、蓋3をるつぼ2に装着する。そして、図示しない加熱装置を用いて、所定温度で、るつぼ2を加熱し、原料粉末5を昇華させて、仕切り部材8の下面に、SiC多結晶を成長させることで、SiC固体9を形成することができる。なお、別の装置を用いて、昇華法やCVD法等により、仕切り部材8の下面にSiC固体9を形成しても良い。
その後、図1に示す構造の装置を用いて、SiC単結晶6を成長させる。このときでは、るつぼ2の内部に原料粉末5を充填し、ガイド部7、仕切り部材8を設置し、台座部3aに種結晶4を設置した蓋3をるつぼ2に装着する。次いで、図17に示すように、るつぼ2の内部を排気して減圧し、圧力を戻した後、図示しない加熱装置を用いて、るつぼ2を徐々に加熱することで、種結晶4および原料粉末5を単結晶の成長が可能な所定温度まで昇温させる。そして、所定温度に到達した後、再び、るつぼ2の内部を減圧する。これにより、原料粉末5の昇華ガスが種結晶4に供給され、SiC単結晶6の成長が開始する。
このとき、図1に示すように、るつぼ2において、蓋3の方がるつぼ2の底側よりも温度が低くなるように、温度勾配を設けることで、種結晶4の温度を原料粉末5よりも低い温度とする。これにより、原料粉末5の昇華ガスは上方に流れ、種結晶4の表面4aで単結晶6が成長する。なお、昇華ガスの一部が、種結晶4とSiC固体9との隙間Aを通って、第2空間11に流れ込むため、蓋3の内面上に多結晶12が成長する。
次に、本実施形態の主な特徴について説明する。
(1)本実施形態では、上記のように、るつぼ2および蓋3の内部空間に、種結晶4と、原料粉末5と、仕切り部材8とが配置されたSiC単結晶の製造装置を用いて、SiC単結晶を製造することとしている。そして、この製造装置において、単結晶を成長させるための温度まで、るつぼ2の内部を昇温させる際、種結晶4から昇華したSi成分が第2空間11に向けて流れるのを抑制できるように、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aや、SiC固体9の厚みBや、SiC固体9の最下部から種結晶4の表面4aまでの鉛直方向での距離Cの大きさを設定している。
このため、単結晶を製造する際、種結晶4を単結晶の成長に必要な所定温度まで昇温させるまでの時間において、SiC固体9からSi成分が昇華する。このとき、るつぼ2の内部では、蓋3が最も温度が低いので、SiC固体9から昇華したSi成分ガスは蓋3に向かって、種結晶4とSiC固体9との間の隙間Aを流れる。この隙間AにSiC固体9から昇華したSi成分ガスが存在することとなるため、種結晶4から昇華したSi成分が第2空間11に向けて流れるのを抑制できる。
この結果、種結晶4の近傍でのSi分圧の低下を抑制でき、種結晶4からのSi成分の昇華を抑制できるため、種結晶4からSi成分が昇華することによって生じる種結晶4の炭化を抑制することができる。
なお、SiC固体9を用いず、仕切り部材8と種結晶4との隙間を、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aと同じ大きさとしただけでは、種結晶4から昇華したSi成分ガスが隙間から流れてしまうため、このような効果は得られない。
また、本実施形態では、仕切り部材8にSiC固体9を設置しているので、種結晶4の昇温時において、SiC固体9からSi成分が昇華することにより、SiC固体9と種結晶の間隔が大きくなっても、単結晶6の成長時では、仕切り部8によって、るつぼ2の内部は、第1空間10と第2空間11とに仕切られた状態を維持できる。
(2)また、本実施形態では、るつぼ2の内部において、SiC固体9を種結晶4の表面4aに対して、るつぼ2の高さ方向で同じ位置、もしくは、それよりも蓋3側に配置している。そして、るつぼ2の内部を昇温させるときでは、るつぼ2の内部では、種結晶4よりも蓋3側の方が低温となるように、るつぼ2を加熱しているため、SiC固体9から昇華したSi成分は、蓋3に向かって流れ、種結晶4の表面4aに到達することはない。
したがって、本実施形態によれば、種結晶4の表面4aにSi成分を多く含むガスが付着することによって生じるSiドロップレットの問題を解決することができる。
(3)また、本実施形態では、台座部3aおよび種結晶4と、SiC固体9および仕切り部材8との間に設けられる隙間Aの大きさを、0.1〜5mmというわずかな大きさに設定している。このため、単結晶の成長開始後において、原料粉末5のSiC昇華ガスが、その隙間Aを通って、第2空間11に流れる量は少量であり、蓋3上に成長するSiC多結晶の成長高さは、SiC単結晶6の成長高さの1/5〜1/20倍である。
そして、本実施形態では、SiC単結晶の製造装置において、第2空間11の高さ、すなわち、仕切り部材8と蓋3との鉛直方向での距離Eを、製造する単結晶6の成長予定量の1/5倍以上の長さに設定している。
これにより、単結晶6を成長させているときに、蓋3上で多結晶12が成長し、成長した多結晶12が単結晶6に固着するのを防ぐことができ、多結晶12が単結晶6に固着することによる単結晶6の結晶欠陥の発生を抑制することができる。
以上のことから、本実施形態によれば、高品質の単結晶6を得ることができる。
次に、本実施形態における実施例および比較例を示す。
図3に、実施例および比較例における各寸法および本発明の効果の有無等を示す。各実施例および各比較例では、製造装置の各寸法を図3に示す大きさに設定し、同一の条件で単結晶を製造した。このときの製造条件については、図17に示す加熱制御において、同種結晶4および原料粉末5の加熱温度はそれぞれ2100℃および2300℃である。
図3に示すように、実施例1〜5および比較例1、2は、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aを、0.05〜6mmの範囲で異なる大きさにした例である。なお、各例ともその他の条件は同一であり、SiC固体9の厚みBは0.1mm以上0.5mm未満であり、SiC固体9の最下部から種結晶4の表面4aまでの鉛直方向での距離Cは1mm以下である。
実施例1〜5では、隙間Aを、それぞれ0.1mm、0.5mm、1mm、3mm、5mmに設定した。これらのときでは、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していると言える。
これに対して、比較例1の隙間Aを6mmにしたときでは、種結晶4の炭化を抑制することができず、良質の単結晶が得られなかったことから、発明の効果を有していないと言える。
また、比較例2の隙間Aを0.05mmに設定したときでは、種結晶4の炭化を抑制することができたが、良質の単結晶が得られなかった。ここで、図4に、このときの製造装置の部分拡大図を示す。図4に示すように、隙間Aを0.05mmに設定したときでは、種結晶4の炭化を抑制できたが、台座部3aおよび種結晶4と、仕切り部材8およびSiC固体9との間で多結晶13の成長が起き、この成長した多結晶13が単結晶6に固着したため、良質な単結晶が得られなかった。なお、比較例として示していないが、隙間Aを設けない場合においても、同様の現象により、良質な単結晶が得られないことがわかっている。
この結果より、隙間Aを0.05mm以下に設定した場合では、種結晶4の炭化を抑制できることから発明の効果を有するが、多結晶が種結晶4の近傍に成長し、単結晶に固着してしまうことから、隙間Aを0.05mmよりも大きくする必要があると言える。
したがって、これらの結果より、隙間Aの大きさを、0.1〜5mmの範囲内で設定することが好ましいことがわかる。
また、実施例1〜5では、仕切り部材8と蓋3との鉛直方向での距離Eを20mmに設定した。このとき、実施例1〜5において、単結晶の成長期間を同じとし、所定期間成長させたときの単結晶6の成長量(高さ)は、それぞれ、52mm、44mm、40mm、35mm、30mmであり、蓋3に成長した多結晶12の単結晶6の成長量に対する割合は、それぞれ、約1/20、1/15、1/10、1/8、1/5であった。このため、実施例1〜5では、単結晶6を成長させているときに、蓋3上で成長した多結晶12が単結晶6に固着するのを防ぐことができたと言える。なお、実施例1〜5において、単結晶6および多結晶12の成長量が異なるのは、隙間Aの大きさによって、原料ガスの逃げ量が異なるからである。
実施例6と比較例3は、実施例3に対して、SiC固体9の厚さを変更したものである。実施例6の厚さBを0.01mm以上0.1mm未満にしたときでは、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していると言える。
これに対して、比較例3の厚さBを0.01mm未満にしたときでは、種結晶4の炭化を抑制することができず、良質の単結晶が得られなかったことから、発明の効果を有していない。
したがって、本発明の効果を発揮させるためには、SiC固体9の厚さを0.01mm以上にする必要があることがわかる。
実施例7、8、9および比較例4、5は、実施例3に対して、SiC固体9の最下部から種結晶4の表面4aまでの鉛直方向での距離Cの大きさを変更したものである。ここで、図5、6に実施例7、比較例4のときの製造装置の状態を示す。
図5に示すように、実施例7の距離Cを0mmにしたときでは、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していると言える。
これに対して、図6に示すように、比較例4の距離Cを−0.5mmにしたとき、すなわち、SiC固体9を種結晶4よりも原料粉末5側に配置したときでは、種結晶4の炭化は見られなかったが、Siドロップレットの発生のため、良質な単結晶が得られなかった。このため、比較例4の距離Cを−0.5mmにしたときでは、発明の効果を有していない。
これらの結果より、Siドロップレットの発生を抑制するためには、SiC固体9を種結晶4の表面4aに対して、るつぼ2の高さ方向で同じ位置、もしくは、それよりも蓋3側に配置する必要があることがわかる。
また、実施例8、9のように、距離Cが3、5mmのときでは、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していると言える。
これに対して、比較例5の距離Cが6mmのときでは、種結晶4の炭化を抑制することができず、良質の単結晶が得られなかったことから、発明の効果を有していない。このように、距離Cが大きすぎると、種結晶4からのSi成分の昇華を抑制できないことがわかる。
(第2実施形態)
図7に、本発明の第2実施形態におけるSiC単結晶の製造装置の断面図を示す。なお、図7では、図1中の製造装置と同様の構成部に、図1と同一の符号を付している。以下では、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
図7に示すように、本実施形態で用いるSiC単結晶の製造装置は、仕切り部材8とガイド部7とが一体化しており、ガイド部7の下端に底板部7aが設けられており、ガイド部7と底板部7aによって、それらの内部に単結晶6を成長させるための空間が構成されている。底板部7aは、熱を遮蔽するものであり、例えば、黒鉛によって構成される。また、底板部7aには、ガス流通孔7bが設けられており、このガス流通孔7bを通って、原料粉末5の昇華ガスが種結晶4に供給されるようになっている。
また、本実施形態で用いるSiC単結晶の製造装置は、SiC固体9が仕切り部材8の上面に配置されている。SiC固体9としては、例えば、市販の焼結材や原料粉末5と同じ粉末等を用いることができ、この場合では、SiC固体9は、仕切り部材8の上面に接着もしくは単に置かれた状態である。なお、SiC固体9として、第1実施形態と同様に、結晶成長させて得られた多結晶体を用いても良い。
ここで、図8、9に、それぞれ、図7中の破線で囲まれた領域の拡大図を示す。図8は、SiC固体9として焼結体を用いたときの図であり、図9は、SiC固体9として粉体を用いたときの図である。
本実施形態においても、図8、9に示すように、種結晶4の昇温過程において、種結晶4から昇華したSi成分が第2空間11に向けて流れるのを抑制できるように、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aや、SiC固体9の厚みBや、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cが所定の大きさに設定されており、例えば、第1実施形態と同様に、距離Aは0.1〜5mm、厚さBは0.01mm以上、距離Cは0〜5mmである。これにより、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏する。
ただし、本実施形態では、図8に示すように、SiC固体9として焼結体を用いたときでは、SiC固体9の開口端9aと仕切り部材8の開口端8aの位置を異ならせている。このときの実施例10を図3に示している。実施例10では、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aが、1mmであり、台座部3aおよび種結晶4と仕切り部材8との間隔が4mmであり、SiC固体の厚さBは1mm均一であり、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cは1mmである。このとき、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していることがわかる。
なお、実施例10は、仕切り部材8と種結晶4との間隔が、SiC固体9と種結晶4との間隔Aよりも大きいときの例であったが、仕切り部材8と種結晶4との間隔を、SiC固体9と種結晶4との間隔Aよりも小さくしても良い。ただし、0.05mmよりも大きいことを要する。
このように、SiC固体9の開口端9aと仕切り部材8の開口端8aの位置は、必ずしも一致していなくても良い。
また、SiC固体9として粉体を用いたときの実施例11を図3に示している。実施例11では、隙間Aが2mmであり、SiC固体9の開口端9aと仕切り部材8の開口端8aの位置は一致しており、その他は、実施例10と同じである。このときも、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していることがわかる。
(第3実施形態)
図10に、本発明の第3実施形態におけるSiC単結晶の製造装置の断面図を示す。なお、図10では、図1中の製造装置と同様の構成部に、図1と同一の符号を付している。以下では、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
図10に示すように、本実施形態で用いるSiC単結晶の製造装置は、図1の製造装置に対して、仕切り部材8を省略し、SiC固体9が単独で、るつぼ2の第2の段差2bに支持された構成となっている。このSiC固体9は、その中央に、台座部3aおよび種結晶4に対応した円形状の開口部を有する円盤形状であり、その開口部内に台座部3aおよび種結晶4が位置するように、台座部3aおよび種結晶4の周囲に配置されている。なお、SiC固体9の開口部の直径の方が、台座部3aおよび種結晶4の直径よりも大きく、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に所定の間隔が設けられている。このSiC固体9は、例えば、市販の焼結体を加工することによって形成可能である。本実施形態では、このSiC固体9によって、るつぼ2の内部空間が、種結晶4よりも原料粉末5側の第1空間10と、種結晶4よりも蓋3側の第2空間11とに仕切られている。
図11に、図10中の破線で囲まれた領域の拡大図を示す。図11に示すように、本実施形態においても、種結晶4の昇温過程において、種結晶4から昇華したSi成分が第2空間11に向けて流れるのを抑制できるように、台座部3aおよび種結晶4とSiC固体9との間に設けられる隙間Aや、SiC固体9の厚みBや、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cが所定の大きさに設定されており、例えば、第1実施形態と同様に、距離Aは0.1〜5mm、厚さBは0.01mm以上、距離Cは0〜5mmである。また、本実施形態においても、SiC固体9の最下部からガイド部7までの鉛直方向での距離Dを、例えば、5mmに設定している。
また、図12に、図10に示す製造装置の変形例を示し、図13に、図12中の破線で囲まれた領域の拡大図を示す。なお、図12、13では、図10の製造装置と同様の構成部に、図10と同一の符号を付している。
図10に示す製造装置では、SiC固体9とガイド部7とを離して配置していたが、図12、13に示すように、SiC固体9とガイド部7とを互いに接するように配置することもできる。このとき、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cを、例えば、0とすることが好ましい。
次に、本実施形態の実施例を示す。図3に、実施例12、13における各寸法および本発明の効果の有無等を示している。
実施例12は、図10、11に示す構造の製造装置において、SiC固体9として市販の焼結体を用い、隙間Aが1mm、SiC固体9の厚さが1mm、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cが1mmのときの例である。
また、実施例13は、図12、13に示す構造の製造装置において、SiC固体9として市販の焼結体を用い、隙間Aが1mm、SiC固体9の厚さが1mm、SiC固体9の最下部から種結晶表面4aまでの鉛直方向での距離Cが0mmのときの例である。
実施例12、13のどちらにおいても、種結晶4の炭化は見られず、良質の単結晶が得られたことから、発明の効果を有していることがわかる。
このように、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏する。なお、本実施形態では、仕切り部材8を用いていないため、SiC固体9の厚さによっては、種結晶4の昇温時において、SiC固体9からSi成分が昇華することにより、SiC固体9と種結晶の間隔が大きくなり、単結晶6の成長時において、るつぼ2の内部が第1空間10と第2空間11とに仕切られた状態を維持できない恐れがある。そこで、結晶6の成長時において、るつぼ2の内部が第1空間10と第2空間11とに仕切られた状態を維持できるように、SiC固体9の厚さBを設定することが好ましい。
(他の実施形態)
(1)図14に、本発明の他の実施形態におけるSiC単結晶の製造装置の断面図を示す。なお、図14では、図1の製造装置と同様の構成部については、図1と同一の符号を付している。
上記した各実施形態では、昇華法により単結晶を製造する場合を例として説明したが、昇華法に限らず、いわゆる高温CVD法により単結晶を製造する場合においても本発明を適用することができる。この場合も、種結晶の昇温過程で同様の問題が生じるので、本発明を適用することで、問題を解決できる。
具体的には、製造装置の構成を、図14に示すように、図1の製造装置に対して、るつぼ2に、ガス供給経路21を設け、原料粉末5の代わりに、ガス供給経路21から種結晶4に対して、SiC原料ガスを供給する構成とする。なお、原料ガスとしては、SiおよびCを含むガスであれば良く、例えば、SiH、C等を用いることができる。
(2)第1実施形態では、図1の装置において、SiC固体9が仕切り部材8の下面側に設置されている場合を例として説明したが、第2実施形態のように、仕切り部8の上面側にSiC固体9を設置することもできる。
(3)第1、第2実施形態では、SiC固体9の形状を、仕切り部材8の開口端8a側からるつぼ2の内壁まで位置する形状とする場合を例として説明したが、るつぼ2の昇温過程において、種結晶4からのSi成分の昇華を抑制できる範囲であれば、他の形状とすることもできる。
要するに、るつぼ2の昇温過程において、種結晶4からのSi成分の昇華を抑制できれば良いことから、SiC固体9は、少なくとも、種結晶4もしくは台座部3aの近傍に位置し、仕切り部8の開口端8a近傍のみを覆う形状であれば良い。
(4)上記した各実施形態では、SiC単結晶6の成長方向が下方向の場合を例として説明したが、単結晶の成長方向を上方向にした場合においても、本発明を適用することができる。この場合、上記した各実施形態で説明した製造装置を、上下反転させた構造とする。ただし、原料粉末5を用いる場合、これを保持できる構造とする。
(5)上記した各実施形態では、円筒形状のるつぼ2を用いたため、仕切り部材8およびSiC固体9の形状を円盤形状としたが、これらの形状については、円盤形状に限らず、るつぼ2の形状に応じて、任意の形状に変更可能である。
(6)上記した各実施形態では、SiC固体9を用いる場合を例として説明したが、Siを成分として含有するSi含有固体であって、種結晶からSi成分が昇華する温度、すなわち、1200〜2000℃で加熱された場合にSi成分ガスを発生するものであれば、SiC固体9の代わりに、他のものを用いることも可能である。なお、Si含有固体とは、Si単体や、Siとそれ以外の元素との化合物等で構成される固体を意味する。
ただし、Siと他の元素の化合物の場合、その他の元素が、成長させる単結晶6に対して不純物になるおそれがあるため、Si含有固体としては、SiC固体を用いることが好ましい。
本発明の第1実施形態における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 図1中の破線で囲まれた領域の拡大図である。 本発明の第1〜第3実施形態の実施例および比較例における各寸法および本発明の効果の有無等を示す図表である。 第1実施形態に対する比較例2における炭化珪素単結晶の製造装置の部分拡大図である。 第1実施形態の実施例7における炭化珪素単結晶の製造装置の部分拡大図である。 第1実施形態に対する比較例4における炭化珪素単結晶の製造装置の部分拡大図である。 本発明の第2実施形態における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 図7中の破線で囲まれた領域の拡大図である。 図7中の破線で囲まれた領域の拡大図である。 本発明の第3実施形態の第1の例における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 図10中の破線で囲まれた領域の拡大図である。 本発明の第3実施形態の第2の例における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 図12中の破線で囲まれた領域の拡大図である。 本発明の他の実施形態における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 従来における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 従来における炭化珪素単結晶の製造装置の断面図である。 従来および本発明における炭化珪素単結製造の際の温度制御の一例を示す図である。 本発明が解決しようとする課題を説明するための種結晶4の近傍の拡大図である。
符号の説明
1…炭化珪素(SiC)単結晶の製造装置、2…るつぼ、3…蓋、4…種結晶、
5…原料粉末、6…単結晶、7…ガイド部、8…仕切り部材、
9…炭化珪素(SiC)固体、10…第1空間、11…第2空間、12…多結晶。

Claims (12)

  1. 内部に空間を構成し、前記内部の一面に突出した形状の台座部(3a)が設けられ、前記台座部に炭化珪素単結晶を成長させるための種結晶(4)が設置されており、前記種結晶に対向する側に原料供給部(5、21)が設けられた容器(2、3)であって、前記容器内部の空間を、前記種結晶よりも前記原料供給部側の第1空間(10)と、前記種結晶よりも前記一面側の第2空間(11)とに仕切る仕切り部材(8)が、前記台座部もしくは前記種結晶との間に間隔を有して、前記容器内部に配置されている容器を用い、前記容器の前記種結晶側が前記原料供給部側よりも低温となるように、前記容器を加熱することで、炭化珪素単結晶が成長可能な温度まで前記種結晶を昇温させる工程と、
    前記種結晶を昇温させた後、前記原料供給部から前記種結晶に原料を供給して、前記種結晶の表面(4a)に炭化珪素単結晶(6)を成長させる工程とを有する炭化珪素単結晶の製造方法において、
    前記種結晶を昇温させる工程では、前記種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)が、前記台座部もしくは前記種結晶の周囲近傍に隙間を設けて、前記仕切り部材に設置されており、
    前記種結晶と前記原料供給部とが対向する方向で、前記Si含有固体(9)が前記種結晶の表面と同じ位置、もしくは、前記種結晶の表面よりも前記容器の一面側に位置している状態であって、
    前記Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、前記種結晶から昇華したSi成分が前記第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、前記隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、前記Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、前記炭化珪素固体から前記種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとした状態で、前記容器を加熱することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 内部に空間を構成し、前記内部の一面に突出した形状の台座部(3a)が設けられ、前記台座部に炭化珪素単結晶を成長させるための種結晶(4)が設置されており、前記種結晶に対向する側に原料供給部(5、21)が設けられた容器(2、3)であって、前記種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)が、前記容器内部の空間を前記種結晶よりも前記原料供給部側の第1空間(10)と、前記種結晶よりも前記一面側の第2空間(11)とに仕切っており、前記台座部もしくは前記種結晶との間に隙間を有して前記容器内部に配置されている容器を用い、前記容器の前記種結晶側が前記原料供給部側よりも低温となるように、前記容器を加熱することで、炭化珪素単結晶が成長可能な温度まで前記種結晶を昇温させる工程と、
    前記種結晶を昇温させた後、前記原料供給部から前記種結晶に原料を供給して、前記種結晶の表面(4a)に炭化珪素単結晶(6)を成長させる工程とを有する炭化珪素単結晶の製造方法であって、
    前記種結晶を昇温させる工程では、前記Si含有固体(9)を、前記種結晶と前記原料供給部とが対向する方向で、前記種結晶の表面と同じ位置、もしくは、前記種結晶の表面よりも前記容器の一面側に位置させた状態であって、
    前記Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、前記種結晶から昇華したSi成分が前記第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、前記隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、前記Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、前記炭化珪素固体から前記種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとした状態で、前記容器を加熱することを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記隙間(A)は、0.5〜3mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 前記炭化珪素固体は、厚さ(B)が0.1mm以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 前記炭化珪素固体から前記種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)は、0〜3mmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  6. 内部に空間を構成し、前記内部の一面に突出した形状の台座部(3a)が設けられ、前記台座部に炭化珪素単結晶を成長させるための種結晶(4)が設置されている容器(2、3)と、
    前記容器のうち、前記種結晶に対向する側に設けられ、前記種結晶に向けて原料を供給するための原料供給部(5)と、
    前記容器内部のうち、前記台座部もしくは前記種結晶の周囲に、前記台座部もしくは前記種結晶と間隔を有して配置されており、前記容器内部の空間を、前記種結晶よりも前記原料供給部側の第1空間(10)と、前記種結晶よりも前記一面側の第2空間(11)とに仕切る仕切り部材(8)とを備える炭化珪素単結晶製造装置において、
    前記種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)が前記仕切り部材に設置されており、
    前記Si含有固体(9)は、前記種結晶と前記原料供給部とが対向する方向で、前記炭化珪素単結晶が成長する前記種結晶の表面と同じ位置、もしくは、前記種結晶の表面よりも前記容器の一面側に配置されているとともに、前記台座部もしくは前記種結晶の周囲近傍に隙間(A)を有して配置されており、
    前記Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、前記種結晶から昇華したSi成分が前記第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、前記隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、前記Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、前記炭化珪素固体から前記種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとしていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  7. 前記種結晶は、前記容器の一面としての上面に設置されており、
    前記Si含有固体は、前記仕切り部材の上面に配置されていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  8. 前記種結晶は、前記容器の一面としての上面に設置されており、
    前記Si含有固体は、前記仕切り部材の下面に配置されていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  9. 内部に空間を構成し、前記内部の一面に突出した形状の台座部(3a)が設けられ、前記台座部に炭化珪素単結晶を成長させるための種結晶(4)が設置されている容器(2、3)と、
    前記容器のうち、前記種結晶に対向する側に設けられ、前記種結晶に向けて原料を供給するための原料供給部(5、21)と、
    前記容器内の空間を前記種結晶よりも前記原料供給部側の第1空間(10)と、前記種結晶よりも前記一面側の第2空間(11)とに仕切るように、前記容器内部の前記台座部もしくは前記種結晶の周囲近傍に配置され、前記種結晶からSi成分が昇華する温度で加熱された場合にSi成分ガスを発生するSi含有固体(9)とを備え、
    前記Si含有固体は、前記種結晶と前記原料供給部とが対向する方向で、前記炭化珪素単結晶が成長する前記種結晶の表面(4a)と同じ位置、もしくは、前記種結晶の表面よりも前記容器の一面側に配置されているとともに、前記台座部もしくは前記種結晶との間に隙間(A)を有して配置されており、
    前記Si含有固体から発生するSi成分ガスによって、前記種結晶から昇華したSi成分が前記第2空間に向けて流れるのを抑制できるように、前記隙間(A)の大きさを0.1〜5mmとし、前記Si含有固体として厚さ(B)が0.01mm以上である炭化珪素固体を用い、前記炭化珪素固体から前記種結晶の表面までの鉛直方向での距離(C)を0〜5mmとしていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  10. 前記隙間(A)は、0.5〜3mmであることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  11. 前記炭化珪素固体は、厚さ(B)が0.1mm以上であることを特徴とする請求項6ないし10のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  12. 前記炭化珪素固体から前記種結晶の表面までの鉛直方向での距離は、0〜3mmであることを特徴とする請求項6ないし11のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
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