JP5346821B2 - 炭化ケイ素単結晶の製造装置 - Google Patents

炭化ケイ素単結晶の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5346821B2
JP5346821B2 JP2010006982A JP2010006982A JP5346821B2 JP 5346821 B2 JP5346821 B2 JP 5346821B2 JP 2010006982 A JP2010006982 A JP 2010006982A JP 2010006982 A JP2010006982 A JP 2010006982A JP 5346821 B2 JP5346821 B2 JP 5346821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
silicon carbide
seed crystal
thickness
carbide single
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010006982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011144082A (ja
Inventor
亙 関
大輔 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2010006982A priority Critical patent/JP5346821B2/ja
Priority to EP11732944.1A priority patent/EP2524978B1/en
Priority to US13/521,807 priority patent/US20120325150A1/en
Priority to PCT/JP2011/050504 priority patent/WO2011087074A1/ja
Priority to CN2011800061029A priority patent/CN102713028A/zh
Publication of JP2011144082A publication Critical patent/JP2011144082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5346821B2 publication Critical patent/JP5346821B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/36Carbides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B23/00Single-crystal growth by condensing evaporated or sublimed materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B23/00Single-crystal growth by condensing evaporated or sublimed materials
    • C30B23/02Epitaxial-layer growth
    • C30B23/06Heating of the deposition chamber, the substrate or the materials to be evaporated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、改良レイリー法(昇華法)により炭化ケイ素単結晶を製造する炭化ケイ素単結晶の製造装置に関する。
炭化ケイ素は、ケイ素に比べて、バンドキャップが大きく、絶縁破壊特性、耐熱性、耐放射線性に優れることから、小型で高出力の半導体ウエハ等の電子デバイスや発光ダイオード等の光学デバイスのための材料として注目されている。このような電子デバイス、光学デバイス分野では、多結晶、多型の混入、中空パイプ状の結晶欠陥(いわゆるマイクロパイプ)などの欠陥が少ない高品質な炭化ケイ素単結晶が求められている。
このような要求に対して、炭化ケイ素単結晶の成長面の全面を球面に近い凸形状に保持したまま成長させる方法が開示されている(特許文献1参照)。この方法では、種結晶の上に炭化ケイ素が再結晶しやすいように、種結晶の中央部の温度が低く、中央部から周辺部側にいくにつれて温度が高くなるような温度勾配に設定されている。
この方法では、種結晶の中央部において炭化ケイ素が再結晶し易くなっているため、炭化ケイ素単結晶を凸形状に保持したまま成長させることができる。従って、欠陥の少ない高品質な炭化ケイ素単結晶を製造することができる。
特開2002−308699号公報
しかしながら、上述の方法では、近年望まれている炭化ケイ素単結晶ウエハの大口径化に対して課題があった。すなわち、炭化ケイ素単結晶の径を大きくするには、口径の大きな種結晶を使用する。しかし、種結晶が配置される載置面の中央から種結晶の径方向に離れるほど温度が高まるため、種結晶の口径が大きくなると、種結晶の中央部の温度と中央部から離れた周辺部の温度との差が、炭化ケイ素単結晶の品質を維持できる許容値を超えてしまう。
これに対して、種結晶の中央部の温度と周辺部の温度との差が許容値を超えないようにするには、温度勾配を小さくすれば良い。しかし、炭化ケイ素単結晶の成長面を球面に近い凸形状に保持したまま成長させるには、結晶の周辺部において、例えば、少なくとも1℃/cm程度の温度勾配が必要である。
このように、高品質の炭化ケイ素単結晶を製造するための種結晶の中央部と周辺部との温度差の条件、および温度勾配の条件を両立させることは難しく、特許文献1に開示された技術を用いて大口径の炭化ケイ素単結晶を製造することは困難であった。
そこで、本発明は、炭化ケイ素単結晶の品質を低下させることなく、炭化ケイ素単結晶の大口径化に対応できる炭化ケイ素単結晶の製造装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。 まず、本発明の第1の特徴は、炭化ケイ素を含む種結晶(種結晶11)と、該種結晶と対向する側に配設され前記種結晶の成長に用いられる昇華用原料(昇華用原料10)とを収容する坩堝(坩堝2)を備える炭化ケイ素単結晶の製造装置(炭化ケイ素単結晶の製造装置1)であって、前記坩堝は、前記昇華用原料が収容される坩堝本体(坩堝本体7)と、前記種結晶が配設される蓋体(蓋体8,30)とを備え、前記種結晶の径方向中央側に対応する前記蓋体の中央領域における厚み(厚みT1、T3)は、前記種結晶の径方向中央側よりも径方向外側に対応する周辺領域における前記蓋体の厚み(厚みT2、T4)よりも大きく設定されている。
これによれば、坩堝を加熱したとき、蓋体の前記中央領域における温度と周辺領域における温度との温度差が小さくなり、大口径の炭化ケイ素単結晶を製造する際に、球面に近い形状を保持したまま高品質の炭化ケイ素単結晶を成長させることができる。以下、具体的に説明する。
蓋体の径方向中央と径方向外側における温度差を小さくするには、厚い蓋体を用いて温度勾配を小さくすれば良いが、そうすると、結晶の周辺部において、球面状の単結晶を成長させる温度勾配の最低値以下になるおそれがある。また、種結晶の径方向中央部(中央領域)は外周部(周辺領域)よりも温度勾配を小さくすることが結晶成長の点では望ましい。従って、本発明においては、種結晶の中央領域に対応する部位の蓋体の厚みを、種結晶の周辺領域に対応する部位の蓋体の厚みよりも大きく形成することにより、蓋体の径方向中央部では温度勾配を小さくし、径方向外側では大きな温度勾配にしていることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、前記蓋体(蓋体8,30)の外側の表面(表面17)のうち、前記蓋体の中央領域における外側の表面は、前記周辺領域における外側の表面よりも前記坩堝(坩堝2)の外側に向けて突出させていることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、前記蓋体の突出した表面に沿って断熱材が配置されていることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、前記蓋体(蓋体8)の内側には、前記種結晶(種結晶11)が取り付けられる取付部(取付部15)が配設されており、前記蓋体の中央領域における厚みと前記取付部の厚みの和は、前記周辺領域に対応する部分における前記蓋体の厚みと前記取付部の厚みの和よりも大きく設定されていることを要旨とする。
本発明に係る炭化ケイ素単結晶の製造装置によれば、炭化ケイ素単結晶の品質を低下させることなく、炭化ケイ素単結晶の大口径化に対応できる。
本発明の実施形態による炭化ケイ素単結晶の製造装置の全体を示す断面図である。 図1の蓋体を示す拡大断面図である。 本発明の変更例による蓋体の拡大断面図である。 加熱コイルから坩堝に向けて熱が移動する状態を示す断面図であり、坩堝は従来形状を採用している。 図4における種結晶の取付部の近傍部における等温線を示す拡大図である。 (a)は蓋体の厚みが小さい場合における等温線を示す概略図、(b)は蓋体の厚みが大きい場合における等温線を示す概略図である。 本発明の実施形態による蓋体における等温線を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態に係る炭化ケイ素単結晶の製造装置の詳細を図面に基づいて説明する。具体的には、(1)炭化ケイ素単結晶の製造装置の全体構成、(2)蓋体の詳細構成、(3)変更例、(4)本発明に係る炭化ケイ素単結晶の製造装置における熱伝導、(5)作用効果、(6)その他の実施形態について説明する。
但し、図面は模式的なものであり、各材料層の厚みやその比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
(1)炭化ケイ素単結晶の製造装置の全体構成
まず、炭化ケイ素単結晶の製造装置1の全体構成を図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態による炭化ケイ素単結晶の製造装置1を示す断面図である。
炭化ケイ素単結晶の製造装置1は、黒鉛製の坩堝2と、該坩堝2の外周を覆う断熱材3と、これらの坩堝2および断熱材3を収容する石英管4と、該石英管4の外周側に配置された誘電加熱コイル5,6とを有する。
前記坩堝2は、坩堝本体7および蓋体8からなり、支持棒9により移動して石英管4の内部に配置される。坩堝本体7の底部7aには、炭化ケイ素を含む粉体である昇華用原料10が収容される。この昇華用原料10は、前記蓋体8に支持された種結晶11に対向配置されている。蓋体8の外周近傍から坩堝本体7の内側面に向けて略筒状のガイド部材12が延設されている。また、石英管4の側面には、アルゴンガス(Arガス)を流入させるアルゴンガス用流入口13と、石英管4内のガスを外部へ排出する排気口14と、が形成されている。蓋体8は、反応容器本体7の上部開口7bを塞ぐと共に、反応容器本体7の上端部の内周面に螺合により着脱自在に設けられる。また、蓋体8の下面には、炭化ケイ素を含む種結晶11が取付部15を介して取り付けられている。この種結晶11の支持手段は、接着剤による接合でも良く、ネジ止め等の機械的結合でも良い。
昇華用原料10は、炭化ケイ素を含む粉体の炭化ケイ素原料である。坩堝2の内部が所定の温度条件及び圧力条件になると、昇華用原料10は昇華して昇華ガスGとなり、種結晶11上に再結晶して成長することにより、炭化ケイ素単結晶が形成される。
また、誘電加熱コイルは、坩堝本体7の下部に対応する高さ位置に配設された第1誘導加熱コイル5と、蓋体8の下面に支持された種結晶11に対応する高さ位置に配設された第2誘導加熱コイル6とからなる。
(2)蓋体および断熱材の詳細構成
次に、本実施形態による蓋体8の構成を図2を用いて説明する。図2は、図1の蓋体8を示す拡大断面図である。
蓋体8の下側(坩堝2の内側)には、外周側に形成された下側面16と、この下側面16よりも下方に突出して円盤状に形成された種結晶11の取付部15と、が形成されている。
また、蓋体8の上側(坩堝2の外側)の表面17は、種結晶11が支持される取付部15における径方向の中央側である中央領域に対応する部分が上側に向けて突出して頂部18を形成しており、蓋体8の上側表面17は側面視で略三角状に形成されている。また、前記中央領域に対応する蓋体8の厚みT1は、前記頂部18と前記取付部15の下面19との上下方向の寸法差である。即ち、この厚みT1は、前記中央領域に対応する部分の蓋体本体の厚みと取付部15の厚みとを併せた寸法になっている。
そして、前記中央領域の径方向外側に位置する周辺領域の蓋体8の上側(坩堝2の外側)の表面17は、外周方向に向かうにつれて下側(坩堝2の内側)に傾斜する傾斜面20に形成されている。従って、前記中央領域に対応する部分の厚みT1は、周辺領域に対応する蓋体8の厚みよりも大きく形成されている。例えば、前記厚みT1は、周辺領域の外周端部の厚みT2よりも大きく形成されている。なお、周辺領域に対応する部分の蓋体8の厚みも、蓋体本体の厚みと取付部15の厚みとを併せた寸法になっている。なお、頂部18には下側に向けて凹む温度計測用の計測穴24が形成されており、蓋体8の外周端には、坩堝本体7に係合するねじ部25が設けられている。
また、前述した図1に示すように、本実施形態による断熱材3は、前記坩堝2を外側から覆うように配設されている。この断熱材3のうち、上面21は前記蓋体8の突出した上側の表面に当接するように蓋体8の形状に沿って形成されている。具体的には、断熱材3の径方向中央部は上側(坩堝2の外側)に向けて突出した頂部22に形成され、該頂部22から外周方向に向かうにつれて下側に向けて断面直線状に傾斜する傾斜面23に形成されている。
(3)変更例
次いで、本発明の変更例について図3を用いて説明するが、前述した実施形態と同一構造の部位には同一符号を付して説明を省略する。図3は本発明の変更例による蓋体の拡大断面図である。
この蓋体30は、前述した図2の蓋体8に対して取付部15がない形状のものである。即ち、蓋体30の下面31は面一になっており、図2のように、下面の径方向中央部に下側に突出する取付部15を設けていない。また、下面31に種結晶11が取り付けられるように構成されている。
この変更例に係る蓋体30については、種結晶11の径方向中央側に対応する中央領域における蓋体30の外側の頂部18と下面31との上下寸法が蓋体の厚みT3である。一方、中央領域の外周側に位置する周辺領域における蓋体30の厚みは、前記厚みT3よりも小さい厚み寸法に設定されている。例えば、周辺領域の外周端における蓋体30の厚みはT4であり、前記T3はT4よりも厚く形成されている。
(4)本発明に係る炭化ケイ素単結晶の製造装置における熱伝導
次いで、本発明に係る炭化ケイ素単結晶の製造装置1における熱伝導について図4〜図7を用いて説明する。
図4は加熱コイル105から坩堝102に向けて熱が移動する状態を示す断面図である。ただし、便宜上、坩堝102は従来形状を採用している。即ち、坩堝102の蓋体108の上側(坩堝102の外側)の表面は、平坦に形成されており、前記本実施形態による蓋体108のように径方向中央部が上側に突出していない。
誘導加熱コイル105に電流を流して加熱すると、坩堝102の外周部(周辺部)が誘導加熱(熱H)により加熱される。ここで、種結晶11から効率的に単結晶を成長させるために昇華用原料10の方を種結晶11よりも高温に保持するように設定されているので、坩堝102の下側における加熱量Hを上側における加熱量Hよりも大きくしている。
一方、図4(または図3)に示すように、蓋体108の中央部には、温度測定用穴24が上側の面から下側に向けて形成されている。従って、坩堝102の上側部分に伝導した熱は、蓋体108の径方向中央に向けて移動する。
すると、図5に示すように、下から上に向かう熱の流れH1と、径外側から径内側に向かう熱の流れH2とが合成され、斜め上方に向かう熱の流れH3になる。ここで、熱の流れH3は等温線Lに対して直交するため、蓋体の下面における等温線は図5のようになる。
次いで、蓋体の厚みが径方向に沿って一定の場合、厚みが小さい蓋と厚みが大きい蓋とにおける等温線を比較する。図6(a)は蓋体208の厚みが小さい場合における等温線を示す概略図、図6(b)は蓋体308の厚みが大きい場合における等温線を示す概略図である。
図6(a)の場合は、等温線L1が密で温度勾配が大きくなっているが、図6(b)の場合は、等温線L2が疎で温度勾配が小さくなっている。
従って、蓋体の径方向中央と径方向外側における温度差を小さくするには、図6(b)のように径方向に沿った厚みが一定でかつ厚い蓋体を用いて温度勾配を小さくすれば良いが、そうすると、結晶の周辺部において、球面状の単結晶を成長させる温度勾配の最低値以下になるおそれがある。また、種結晶11の径方向中央部(中央領域)は外周部(周辺領域)よりも温度勾配を小さくすることが結晶成長の点では望ましい。従って、図7に示すように、本実施形態においては、中央領域の蓋体8の厚みを、周辺領域の蓋体8の厚みよりも大きく形成することにより、蓋体8の径方向中央部では温度勾配を小さくし、径方向外側では大きな温度勾配にしている。
(5)作用効果
以下に、本発明の実施形態による作用効果を説明する。本実施形態では、炭化ケイ素を含む種結晶11と、該種結晶11と対向する側に配設され前記種結晶11の成長に用いられる昇華用原料10とを収容する坩堝2を備える炭化ケイ素単結晶の製造装置1であって、前記坩堝2は、前記昇華用原料10が収容される坩堝本体7と、前記種結晶11が配設される蓋体8,30とを備え、前記種結晶11の径方向中央側に対応する前記蓋体8,30の中央領域における厚みT1、T3は、前記種結晶11の径方向中央側よりも径方向外側に対応する周辺領域における前記蓋体8,30の厚みT2、T4よりも大きく設定されている。
これによれば、坩堝2を加熱したとき、蓋体8,30の前記中央領域における温度と周辺領域における温度との温度差が小さくなり、大口径の炭化ケイ素単結晶を製造する際に、球面に近い形状を保持したまま高品質の炭化ケイ素単結晶を成長させることができる。以下、具体的に説明する。
蓋体8,30の径方向中央と径方向外側における温度差を小さくするには、厚い蓋体を用いて温度勾配を小さくすれば良いが、そうすると、結晶の周辺部において、球面状の単結晶を成長させる温度勾配の最低値以下になるおそれがある。また、種結晶11の径方向中央部(中央領域)は外周部(周辺領域)よりも温度勾配を小さくすることが結晶成長の点では望ましい。従って、本実施形態においては、種結晶11の中央領域に対応する部位の蓋体8,30の厚みを、種結晶11の周辺領域に対応する部位の蓋体8,30の厚みよりも大きく形成することにより、蓋体8,30の径方向中央部では温度勾配を小さくし、径方向外側では大きな温度勾配にしている。
また、本実施形態では、前記蓋体8,30の外側の表面のうち、前記蓋体8,30の中央領域における外側の表面17は、前記周辺領域における外側の表面17よりも前記坩堝2の外側に向けて突出させている。
これによれば、比較的に単純な構造で、種結晶11の中央領域に対応する部位の蓋体8,30の厚みを、種結晶11の周辺領域に対応する部位の蓋体8,30の厚みよりも大きく形成することができる。
さらに、本実施形態では、前記蓋体8,30の突出した表面に沿って断熱材3が配置されているため、断熱材3と蓋体8,30との間に間隙が生じにくく、効率的な断熱効果が得られる。
また、本実施形態では、前記蓋体8の内側には、前記種結晶11が取り付けられる取付部15が配設されており、前記蓋体8の中央領域における厚みと前記取付部15の厚みの和は、前記周辺領域に対応する部分における前記蓋体8の厚みと前記取付部15の厚みの和よりも大きく設定されている。
このため、種結晶11の取付部15が設けられている場合でも、種結晶11の中央領域に対応する部位の蓋体8の厚みを、種結晶11の周辺領域に対応する部位の蓋体8の厚みよりも大きく形成することができ、もって、蓋体8の径方向中央部では温度勾配を小さくし、径方向外側では大きな温度勾配にすることができる。
(6)その他の実施形態
なお、前述した実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
本実施形態においては、図2および図3で説明したように、蓋体8,30の外側の表面17は断面三角状に形成されているが、これに限定されず、例えば、表面17を上側に凸状の湾曲面に形成しても良い。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…炭化ケイ素単結晶の製造装置
2…坩堝
3…断熱材
7…坩堝本体
8,30…蓋体
10…昇華用原料
11…種結晶
15…取付部
17…蓋体の外側の表面

Claims (4)

  1. 炭化ケイ素を含む種結晶と、該種結晶と対向する側に配設され前記種結晶の成長に用いられる昇華用原料とを収容する坩堝を備える炭化ケイ素単結晶の製造装置であって、
    前記坩堝は、
    前記昇華用原料が収容される坩堝本体と、
    前記種結晶が配設される蓋体とを備え、
    前記蓋体は、前記種結晶の径方向中央側に対応する中央領域と、前記中央領域に対して前記種結晶の径方向外側に対応する周辺領域とを有しており、
    前記中央領域の厚みは、前記周辺領域の厚みよりも大きく、
    前記周辺領域の上面は、前記種結晶の径方向において外側から内側に向けて上方向に傾斜する傾斜面である炭化ケイ素単結晶の製造装置。
  2. 前記中央領域の上面は、前記周辺領域の上面よりも上方向に向けて突出している請求項1に記載の炭化ケイ素単結晶の製造装置。
  3. 前記傾斜面に沿って断熱材が配置されている請求項2に記載の炭化ケイ素単結晶の製造装置。
  4. 前記蓋体の内側には、前記種結晶が取り付けられる取付部が配設されており、
    前記中央領域厚みと前記取付部の厚みの和は、前記周辺領域厚みと前記取付部の厚みの和よりも大きい請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化ケイ素単結晶の製造装置。
JP2010006982A 2010-01-15 2010-01-15 炭化ケイ素単結晶の製造装置 Expired - Fee Related JP5346821B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010006982A JP5346821B2 (ja) 2010-01-15 2010-01-15 炭化ケイ素単結晶の製造装置
EP11732944.1A EP2524978B1 (en) 2010-01-15 2011-01-14 Apparatus for producing silicon carbide single crystal
US13/521,807 US20120325150A1 (en) 2010-01-15 2011-01-14 Apparatus for producing silicon carbide single crystal
PCT/JP2011/050504 WO2011087074A1 (ja) 2010-01-15 2011-01-14 炭化ケイ素単結晶の製造装置
CN2011800061029A CN102713028A (zh) 2010-01-15 2011-01-14 碳化硅单晶体的制造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010006982A JP5346821B2 (ja) 2010-01-15 2010-01-15 炭化ケイ素単結晶の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011144082A JP2011144082A (ja) 2011-07-28
JP5346821B2 true JP5346821B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=44304343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010006982A Expired - Fee Related JP5346821B2 (ja) 2010-01-15 2010-01-15 炭化ケイ素単結晶の製造装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20120325150A1 (ja)
EP (1) EP2524978B1 (ja)
JP (1) JP5346821B2 (ja)
CN (1) CN102713028A (ja)
WO (1) WO2011087074A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103184514B (zh) * 2013-04-11 2016-07-06 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 晶体生长炉
KR102245508B1 (ko) * 2013-09-06 2021-04-28 지티에이티 코포레이션 벌크 탄화규소를 제조하기 위한 장치
CN110670124B (zh) * 2013-09-06 2021-07-30 Gtat公司 生产大块硅碳化物的方法
KR101553385B1 (ko) 2013-12-26 2015-09-17 재단법인 포항산업과학연구원 단결정 성장 도가니
US20160002820A1 (en) * 2014-07-04 2016-01-07 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Crucible and method for producing single crystal
CN106929919A (zh) * 2015-12-29 2017-07-07 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种碳化硅晶体生长用坩埚
JP6300990B1 (ja) * 2017-05-23 2018-03-28 Jfeミネラル株式会社 窒化アルミニウム単結晶製造装置
CN108103575A (zh) * 2017-11-14 2018-06-01 山东天岳先进材料科技有限公司 一种低应力碳化硅单晶的制备方法及其装置
JP7094171B2 (ja) 2018-07-18 2022-07-01 昭和電工株式会社 SiC単結晶の製造方法
KR102331308B1 (ko) * 2018-10-16 2021-11-24 에스아이씨씨 컴퍼니 리미티드 큰사이즈 고순도 탄화규소 단결정, 기판 및 그 제조 방법과 제조용 장치
JP7242977B2 (ja) 2018-11-14 2023-03-22 株式会社レゾナック SiC単結晶製造装置及びSiC単結晶の製造方法
JP7494468B2 (ja) 2019-12-26 2024-06-04 株式会社レゾナック 坩堝および単結晶製造装置
CN118272918B (zh) * 2024-06-04 2024-10-11 苏州优晶半导体科技股份有限公司 一种碳化硅晶体生长炉和碳化硅晶体生长方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4174847B2 (ja) * 1998-03-26 2008-11-05 株式会社デンソー 単結晶の製造方法
JP4509258B2 (ja) * 1999-08-30 2010-07-21 独立行政法人産業技術総合研究所 単結晶の成長装置および製造方法
JP4619567B2 (ja) * 2001-04-10 2011-01-26 株式会社ブリヂストン 炭化ケイ素単結晶及びその製造方法
US7601441B2 (en) * 2002-06-24 2009-10-13 Cree, Inc. One hundred millimeter high purity semi-insulating single crystal silicon carbide wafer
US7141117B2 (en) * 2004-02-04 2006-11-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method of fixing seed crystal and method of manufacturing single crystal using the same
JP2006290685A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Bridgestone Corp 炭化ケイ素単結晶の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2524978A1 (en) 2012-11-21
WO2011087074A1 (ja) 2011-07-21
EP2524978A4 (en) 2013-07-10
US20120325150A1 (en) 2012-12-27
JP2011144082A (ja) 2011-07-28
CN102713028A (zh) 2012-10-03
EP2524978B1 (en) 2015-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5346821B2 (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造装置
JP5403671B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP2002060297A (ja) 単結晶の成長装置および成長方法
JP2011190129A (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造装置
JP5240100B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP5012655B2 (ja) 単結晶成長装置
JP2011184208A (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造装置及び炭化ケイ素単結晶の製造方法
KR20120140547A (ko) 잉곳 제조 장치
JP2012036035A (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造方法
JP5603990B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP5397503B2 (ja) 単結晶成長装置
JP5516167B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP5333315B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置および炭化珪素単結晶の製造方法
JP2010076990A (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置及び炭化珪素単結晶の製造方法
JP2018168051A (ja) 炭化珪素単結晶インゴットの製造装置及び炭化珪素単結晶インゴットの製造方法
JP5831339B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
JP2011105570A (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造装置
JP2021104912A (ja) 単結晶製造装置
KR101886271B1 (ko) 잉곳 제조 장치 및 잉곳 제조 방법
KR20120138112A (ko) 잉곳 제조 장치
KR20130020488A (ko) 잉곳 제조 장치
JP2010248028A (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP2011051824A (ja) 単結晶製造装置
KR20060095268A (ko) 결함이 적은 고품질의 탄화규소 단결정 성장 방법
JP2011190157A (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees