JP4689826B2 - 化合物の収集 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、ピロロベンゾジアゼピンの収集、これらの化合物を固体支持体上で合成する方法、およびその中の有用性のある化合物に関する。本発明はさらに、このような収集から有用で様々な活性を有するピロロベンゾジアゼピン化合物を識別し分離する方法に関する。
【0002】
発明の背景
生物活性を有する化合物は、合成化学技法によって製造される化合物の収集(すなわち、化合物のライブラリー)をスクリーニングすることによって識別することができる。このようなスクリーニング方法には、ライブラリーが固体支持体表面上の特定の位置で合成された複数の化合物を含み、ここで受容体を、例えば、蛍光または放射能標識によって適当に標識して化合物と結合するのを識別する方法が含まれる。支持体に結合した標識受容体と支持体上のその位置との相関関係は、結合する化合物を識別する(米国5,143,854)。
【0003】
これらの方法の中心となるのは、ライブラリー中の様々な化合物をスクリーニングすること、および必要な生物活性を有する化合物の構造を識別する能力である。合成および識別を容易にするため、ライブラリー中の化合物は通常、固体支持体上に生成する。このようなそれぞれの化合物は通常、開裂可能または開裂不可能な結合手を介して支持体に共有結合させる。化合物のライブラリーは、固体支持体上、あるいは開裂した生成物としてスクリーニングし、良好な生物学的活性を有する化合物を識別する。
【0004】
発明の背景
合成および天然に存在する多くの低分子量リガンドは、副溝(groove)または主溝中の共有結合または非共有結合相互作用、塩基対間のインターカレーションもしくはその他のタイプの非特異的相互作用を含む多くの異なる機構によりDNAと相互作用することが知られている。
【0005】
副溝と相互作用する化合物の具体例は、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)である。PBDは、DNAの特異的配列を認識し結合する能力を有しおり、最も好ましい配列は、PuGPu(プリン−グアニン−プリン)である。初めてのPBD抗腫瘍性抗生物質であるアントラマイシン(anthramycin)は、1965年に発見された(Leimgruber他、J.Am.Chem.Soc.、87巻、5793〜5795ページ、1965年;Leimgruber他、J.Am.Chem.Soc.、87巻、5791〜5793ページ、1965年)。それ以来、多くの天然に存在するPBDが報告され、様々な類似体に対して10種を超える合成経路が開発された(Thurston他、Chem.Rev.、433〜465ページ、1994年)。ファミリーメンバーには、アベイマイシン(abbeymycin)(Hochlowski他、J.Antibiotics、40巻、145〜148ページ、1987年)、キカマイシン(chicamycin)(Konishi他、J.Antibiotics、37巻、200〜206ページ、1984年)、DC−81(日本特許58−180487;Thurston他、Chem.Brit.、26巻、767〜772ページ、1990年;Bose他、Tetrahedron、48巻、751〜758、1992年)、マゼトラマイシン(mazethramycin)(Kuminoto他、J.Antibiotics、33巻、665〜667ページ、1980年)、ネオトラマイシン(neothramycins)AおよびB(Takeuchi他、J.Antibiotics、29巻、93〜96ページ、1976年)、ポロトラマイシン(porothramycin)(Tsunakawa他、J.Antibiotics、41巻、1366〜1373ページ、1988年)、プロトラカルシン(prothracarcin)(Shimizu他、J.Antibiotics、29巻、2492〜2503ページ、1982年;LangleyおよびThurston、J.Org.Chem.、52巻、91〜97ページ、1987年)、シバノミシン(sibanomicin)(DC−102)(Hara他、J.Antibiotics、41巻、702〜704ページ、1988年;Itoh他、J.Antibiotics、41巻、1281〜1284ページ、1988年)、シビロマイシン(sibiromycin)(Leber他、J.Am.Chem.Soc.、110巻、2992〜2993ページ、1988年、およびトママイシン(tomamycin)(Arima他、J.Antibiotics、25巻、437〜444ページ、1972年)が含まれる。
【0006】
PBDの一般構造は下式である。
【0007】
【化19】
Figure 0004689826
【0008】
これらのPBDは、芳香族A環とピロロC環の置換基数、タイプおよび位置、ならびにC環の飽和度が異なる。
【0009】
N10−C11位にはイミン(N=C)、カルビノールアミン(NH−CH(OH))あるいはカルビノールアミンメチルエーテル(NH−CH(OMe))のいずれかが存在し、DNAのアルキル化に関与する求電子中心である。知られているすべての天然型生成物は、キラルなC11a位で(S)配置を有し、C環からA環に向かって見たときに右手系のねじれをもたらしている。このことは、B形DNAの副溝とのイソヘリシティー(isohelicity)にとって適当な三次元形状をもたらし、結合部位にぴったり合うものにしている(Kohn、Antibiotics III、Springer−Verlag、New York、3〜11ページ、1975年;HurleyおよびNeedham−VanDevanter、Acc.Chem.Res.、19巻、230〜237ページ、1986年)。副溝中で付加体を生成するそれらの能力は、PBDがDNAプロセッシングを妨害し、抗腫瘍剤として使用することを可能にする。
【0010】
発明の開示
本発明の第1の態様は、式(I)の化合物に関し、
【0011】
【化20】
Figure 0004689826
上式で、
Xは、COOH、NHZ、SH、またはOHであり、Zは、Hあるいはアミノ保護基のいずれかであり、
Aは、O、S、NHまたは単結合であり、
およびRは独立に、H、R、OH、OR、=O、=CH−R、=CH、CH−COR、CH−COH、CH−SOR、O−SOR、COR、CORおよびCNから選択され、CとCの間またはCとCの間には任意選択で二重結合があり、
、RおよびRは独立に、H、R、OH、OR、ハロ、ニトロ、アミノ、MeSnから選択され、
11は、HあるいはRのいずれかであり、
Qは、S、OまたはNHであり、
10は、窒素保護基であり、
Rは、1から10個の炭素原子を有する低級アルキル基、またはアラルキル基(すなわち、1つまたは複数のアリール置換基を有するアルキル基)であって、好ましくは炭素数が12個までであり、前記アルキル基は任意選択で共役系の一部を形成していることもある1つまたは複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含み得、または、Rはアリール基であって好ましくは炭素数が12個までであり、ここで、Rは任意選択で1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、アミノ、またはニトロ基で置換され、任意選択で官能基の一部を形成するか官能基であってもよい1つまたは複数のヘテロ原子を含んでもよく、
Yは、HY=Rのような二価の基である。
【0012】
これらの化合物は、ピロロベンゾジアゼピンの収集の合成に有用である。式Iの化合物は、例えば、コンビナトリアルユニットの鎖を含む連結リンクを介し、固体支持体に接続することができる。N10保護がないと、カップリング段階におけるイミン結合との望ましからぬ副反応の危険が増大すると思われる。
【0013】
Rがアリール基で、ヘテロ原子を含む場合、Rは複素環式基である。Rがアルキル鎖で、ヘテロ原子を含む場合、例えば、−O−C、−CH−S−CHのようにヘテロ原子はアルキル鎖のどこに位置してもよいし、あるいは、例えば、カルボニル、ヒドロキシなどの官能基の一部を形成するかまたは官能基であってもよい。
【0014】
RおよびHY基は独立に、1から10個の炭素原子を有する低級アルキル基、または好ましくは12個までの炭素原子のアラルキル基、または、好ましくは12個までの炭素原子のアリール基から選択され、任意選択で1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、アミノ、またはニトロ基で置換されていることが好ましい。RおよびHY基は独立に、1から10個の炭素原子を有し、任意選択で1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、アミノ、またはニトロ基で置換される低級アルキル基から選択されることがより好ましい。RまたはHY基は、1から10個、好ましくは1から6個、より好ましくは1から4個の炭素原子を有する無置換の直鎖または分枝鎖のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルであることが特に好ましい。
【0015】
あるいは、R、RおよびRは独立に、下記の構造的特徴を有するR基から選択されることが好ましい。
【0016】
(i)任意選択で置換されたフェニル基、
(ii)任意選択で置換されたエテニル基、
(iii)エレクトロンシンク(electron sink)と共役するエテニル基。
【0017】
「エレクトロンシンク」という用語は、化合物の他の部分における電子密度を減らすことができる、化合物に共有結合した部分を意味する。エレクトロンシンクの例には、シアノ、カルボニルおよびエステル基が含まれる。
【0018】
「窒素保護基」(または「アミン保護基」)という用語は、合成化学、特に合成ペプチド化学における通常の意味を有する。この用語は、ピロロベンゾジアゼピン(またはアミン)基の窒素原子と共有結合し、この基を含む分子に対してその基が除去されることなく反応を行うことを可能にするいかなる基も意味する。しかしながら、分子の残りに影響を与えることなく窒素原子から除去することが可能である。本発明に適当な窒素保護基には、Fmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)、Nvoc(6−ニトロベラトリルオキシカルボニル)、Teoc(2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル)、Troc(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)、Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBZ(ベンジルオキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、およびPsec(2(−フェニルスルホニル)エチルオキシカルボニル)が含まれる。その他の適当な基は、1991年にWileyから出版されたT GreenおよびP WutsによるProtective Groups in Organic Synthesisに述べられており、これを参照により本明細書に組み込む。窒素保護基は、PBD環構造の10位の窒素原子に結合するカーバーメート官能基を有することが好ましい。
【0019】
は、電子供与基であることが好ましい。「電子供与基」は、分子の他の部分における電子密度を増やすことができる化合物に共有結合した部分を意味する。本発明で有用な電子供与基の例には、アルキル、アミン、ヒドロキシル、アルコキシなどが含まれる。
【0020】
式Iの化合物では、Qは、Oであることが好ましく、R11は、Hであることが好ましい。RおよびRは独立に、Hであることが好ましく、Rは、アルコキシ基であることが好ましく、メトキシまたはエトキシであることがより好ましい。さらに、C環に二重結合がある場合には、C2とC3の間であることが好ましい。この場合、RおよびRは、Hであることが好ましい。
【0021】
−Y−A−は、アルコキシ鎖であることが好ましく、エトキシ鎖であることが好ましい。
【0022】
本発明の第2の態様は、式IIの化合物に関し、
【0023】
【化21】
Figure 0004689826
上式で、Y、A、R、R、R、R、およびRは、本発明の第1の態様に記載の通りであり、
X’は、CO、NH、SまたはOであり、
Tは、コンビナトリアルユニットであり、
nは、正の整数で、nが2以上の場合、それぞれのTは異なっていてもよい。
【0024】
X’は、COあるいはNHのどちらかであることが好ましい。nは、1から16であることが好ましく、3から14であることがより好ましい。
【0025】
本発明の第3の態様は、式IIIの化合物に関し、
【0026】
【化22】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、RおよびTは、本発明の第2の態様に記載の通りであり、
nは、ゼロまたは正の整数であり、
Lは、結合基であり、単結合であることは好ましくなく、
〇は、固体支持体であり、nが2以上の場合、それぞれのTは異なっていてもよい。
【0027】
本発明の第4の態様は、式IVの化合物に関し、
【0028】
【化23】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、n、Lおよび〇は、本発明の第3の態様に記載の通りであり、R10、R11、およびQは、本発明の第1の態様に記載の通りである。
【0029】
本発明の第5の態様は、式Iの化合物を式Vの化合物と反応させることによる本発明の第4の態様に記載した式IVの化合物の製造方法に関し、
【0030】
【化24】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、Tおよびnは、本発明の第4の態様に記載の通りであり、Bは、Hであるか、または、Xとの反応を可能にする官能基を提供する原子または基である。
【0031】
本発明の第6の態様は、式VIの化合物に関し、
【0032】
【化25】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、RおよびTは、本発明の第2の態様に記載の通りであり、
nおよびmは、正の整数であるか、それらのうち1つはゼロであってもよく、
T’は、コンビナトリアルユニットであり、mが2以上の場合、それぞれのT’は異なっていてもよく、
T”は、X’の結合のための部位を提供するコンビナトリアルユニットであり、
pは、正の整数であり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択される。
【0033】
例えば、X’がCOの場合、T”上の部位はNHであってもよく、X’がNH、SまたはOの場合、T”上の部位はCOであってもよい。
【0034】
本発明の第6の態様の好ましい態様では、化合物は式(VIa)であり、
【0035】
【化26】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T”は、前に定義した通りである。
【0036】
本発明の第7の態様は、式VIIの化合物に関し、
【0037】
【化27】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第6の態様に記載の通りであり、Q、R10、およびR11は、本発明の第1の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、Q、R10、およびR11の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択される。
【0038】
本発明の第8の態様は、式VIIIの化合物に関し、
【0039】
【化28】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第6の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択される。
【0040】
本発明の第9の態様は、式IXの化合物に関し、
【0041】
【化29】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、Q、R10、R11、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第7の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、Q、R10、およびR11の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択される。
【0042】
本発明の第10の態様は、式Xの化合物に関し、
【0043】
【化30】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第6の態様に記載の通りであり、X”、Y’、A’、R’、R’、R’、R’およびR’はそれぞれ、X’、Y、A、R、R、R、RおよびRと同一の可能性から選択され、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択することができる。
【0044】
本発明の第11の態様は、式XIの化合物に関し、
【0045】
【化31】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、R、X”、Y’、A’、R’、R’、R’、R’、R’、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第10の態様に記載の通りであり、Q、R10、およびR11は、本発明の第1の態様に記載の通りであり、Q’、R’10、および’R11はそれぞれ、Q、R10、R11と同一の定義を有し、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、Q、R10、R11の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択される。
【0046】
本発明の第12の態様は、式XIIの化合物に関し、
【0047】
【化32】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、X”、Y’、A’、R’、R’、R’、R’、R’、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第10の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択することができる。
【0048】
本発明の第13の態様は、式XIIIの化合物に関し、
【0049】
【化33】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、Q、R10、R11、X”、Y’、A’、R’、R’、R’、R’、R’、Q’、R’10、R’11、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第11の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、Q、R10、R11の意味ならびにnおよびmの値は独立に選択することができる。
【0050】
本発明の第14の態様は、式XIVの化合物に関し、
【0051】
【化34】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、n、m、およびpは、本発明の第6の態様に記載の通りであり、T'''およびqはそれぞれ、Tおよびnと同一の可能性から選択され、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、T、T’、T”、T'''の意味ならびにn、mおよびqの値は独立に選択することができる。
【0052】
本発明の第15の態様は、式XVの化合物に関し、
【0053】
【化35】
Figure 0004689826
上式で、〇、L、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、T'''、n、m、pおよびqは、本発明の第14の態様に記載の通りであり、Q、R10、およびR11は、本発明の第1の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、T、T’、T”、T'''の意味ならびにn、mおよびqの値は独立に選択することができる。
【0054】
本発明の第16の態様は、式XVIの化合物に関し、
【0055】
【化36】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、T、T’、T”、T'''、n、m、pおよびqは、本発明の第14の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、T、T’、T”、T'''の意味ならびにn、mおよびqの値は独立に選択することができる。
【0056】
本発明の第17の態様は、式XVIIの化合物に関し、
【0057】
【化37】
Figure 0004689826
上式で、X’、Y、A、R、R、R、R、R、Q、R10、R11、T、T’、T”、T'''、n、m、pおよびqは、本発明の第14の態様に記載の通りであり、pが2以上の場合、それぞれの繰り返し単位について、T、T’、T”、T'''の意味ならびにn、mおよびqの値は独立に選択することができる。
【0058】
固体支持体
「固体支持体」という用語は、硬質または半硬質の表面を有する材料であって、その表面に化合物を共有結合させるのに役立つことができる反応性の官能基を含むか、含むように誘導化することができる材料を意味する。このような材料は当技術分野では知られており、例えば、反応性Si−OH基を含む二酸化ケイ素支持体、ポリアクリルアミド支持体、ポリスチレン支持体、ポリエチレングリコール支持体などが含まれる。このような支持体は、小ビーズ、ピン型クラウン(pins/crowns)、層状表面、ペレット、ディスクの形をとることが好ましい。従来からの他の形も使用することができる。
【0059】
リンカー基
本出願に適当な結合基の一種は、その構造中に、
【0060】
【化38】
Figure 0004689826
を有し、特異的化学反応により(または光またはpHの変化により)容易に切断され、それによって固体支持体を含まない化合物を遊離することができる少なくとも一個の共有結合を提供する基である。共有結合を切断するのに用いる方法は、所望の結合切断に特異的であることにより、複合体のどこかで目的外の反応が起こるのを防ぐように選択する。結合基は、固体支持体上で生成される化合物の合成に関し、化合物が固体支持体から早期に開裂するのを防ぐばかりでなく、支持体上の化合物合成中に用いるどのような手順による妨害も抑えるように選択する。
【0061】
結合基を導入する樹脂の例を下表に示すが、この表はまた、樹脂上に固定化することができる基を、その結合基に推奨される開裂方法と共に示している。このような樹脂は、市販されている(例えば、NovaBiochemより)。この表はまた、どの結合基がN10位が保護されていない化合物にとって適当であるか、すなわち開裂方法がN10−C11イミン結合に影響を与えないと思われるのはどのような結合基であるかを示している。
【0062】
【表1】
Figure 0004689826
【0063】
【化39】
Figure 0004689826
【0064】
保護PBDの場合、最も好ましい結合基はRinkリンカーであり、TFAによって開裂可能である。次いで、N−保護PBDを光分解で脱保護することができる。非保護PBDの場合、選択すべき結合基は、光に不安定な基である。
【0065】
結合基が固体支持体上に提供される単純な官能基、例えばアミンであることも可能であり、この場合、結合基を容易に開裂することはできない。このタイプの結合基は、開裂を必要としないオンビーズスクリーニング(下記参照)に供される大きなスプリットアンドミックス(split and mix)ライブラリーの合成に有用である。このような樹脂は、NovaBiochem、Advanced ChemTechおよびRapp Polymereを含む多くの会社から市販されている。これらの樹脂には、アミノ−Tentagel、およびアミノメチル化ポリスチレン樹脂が含まれる。
【0066】
コンビナトリアルユニット
「コンビナトリアルユニット」という用語は、通常結合基によって固体支持体に接続される鎖を構築するのに用いることができるいかなるモノマーユニットも意味する。このような鎖構築に適当な分子の例は、参照により本明細書に組み込むSchreiber他(JACS、120巻、23〜29ページ、1998年)に見いだされる。ユニットの重要な例はアミノ酸残基である。鎖は、アミン保護のアミノ酸により合成することができる。Fmoc保護アミノ酸は、SigmaおよびNova Biochemなどの多くの供給元から市販されている。天然型および非天然型アミノ酸、例えば、D−およびL−アミノ酸および複素環式アミノ酸を使用することができる。特に、ネトロプシン(netropsin)およびディスタマイシン(distamycin)の構築に見いだされるタイプの複素環式アミノ酸は、それらのDNA認識特性から興味が持たれる。
【0067】
アミンユニットを用い、ペプトイドを作成することができる。Soth、M.J.およびNowick、J.S.、Unnatural oligomer libraries、Curr.Opin、Chem.Biol.、1巻(1号)、120〜129ページ、1997年;Zuckermann他、Discovery of Nanomolecular Ligands for 7−Transmembrane G−Protein−Coupled Receptors from a Diverse N−(Substituted)glycine Peptoid Library、Journal of Medicinal Chemistry、37巻、2678〜85ページ、1994年;Figliozzi、GMR他、Synthesis of N−substituted Glycine Peptoid Libraries、Methods in Enzymology、267巻、437〜47ページ、1996年;Simon、RJ他、Peptoids:A Modular Approach to Drug Discovery、Proc.Natl.Acad.Sci.、USA、89巻、9367〜71ページ、1992年を参照されたい。これらすべてを参照により本明細書に組み込む。
【0068】
他のコンビナトリアルユニットには、PNA(ペプチド核酸):P E Nielsen、他、Science、254巻、1497ページ、1991年;M Egholm、他、Nature、365巻、566ページ、1993年;M Egholm、他、JACS、114巻、1895ページ、1992年;S C Brown、他、Science、265巻、777ページ、1994年;5.K Saha、他、JOC、58巻、7827ページ、1993年;オリゴウレア:Burgess K、他、Solid Phase Synthesis of Unnatural Biopolymers Containing Repeating Urea Units。Agnew.Chem.Int.Examining Division.Engl。34巻(8号)、907ページ、1995年;Burgess K、他、Solid Phase Synthesis of Oligoureas;Journal of the American Chemical Society、119巻、1556〜64ページ、1997年;およびオリゴカーバメート:Moran E J他、Novel Biopolymers for Drug Discovery。Biopolymers(Peptide Science);John Wiley and Sons、37巻、213〜19ページ、1995年;Cho C Y他、An Unnatural Biopolymer。Science、261巻、1303〜5ページ、1993年;Paikoff S F他、The Solid Phase Synthesis of N−Alkylcarbamate Oligomers。Tetrahedron Letters、37巻(32号)、5653〜56ページ、1996年が含まれる。これらの文献すべてを、参照により本明細書に組み込む。
【0069】
本発明と特に関連するタイプのコンビナトリアルユニットは、ピロロベンゾジアゼピン構造に基づくユニットであり、一般式XVIIIaおよびXVIIIbであり、
【0070】
【化40】
Figure 0004689826
上式で、R、R、R、R、R10、R11、Q、AおよびYは、本発明の第1の態様に記載の通りであり、A’およびY’は独立にそれぞれ、AおよびYとして可能な基から選択される。
【0071】
特に関連する他のタイプのコンビナトリアルユニットは、シクロプロピルインドール(「CPIユニット」)に基づくユニットである。このようなユニットは、DNAの副溝と共有結合で相互作用し、ATに特異的であることが知られている。これらのユニットは、一般式XIXaおよびXIXbであり、
【0072】
【化41】
Figure 0004689826
上式で、P(存在する場合)は、求電子性脱離基であり、P(存在する場合)は、NH−Prot、O−Prot、S−Prot、NO、NHOH、N、NHR、NRR、N=NR、N(O)RR、NHSOR、N=NPhR、SRまたはSSRであり、
Protは、保護基を表し、
P’(存在する場合)は、NH、OおよびSから選択され、
DおよびEは、一緒になって縮合ベンゼンまたはピロール環(どちらかの配向性で)を表し、これらの環は任意選択でそれぞれ、R、OH、OR、ハロ、ニトロ、アミノ、MeSn、COH、CORから独立に選択される3個または1個までの追加の基によって置換されており、
およびPは独立に、H、R、OH、OR、ハロ、ニトロ、アミノ、MeSnから選択される。
【0073】
Rとして好ましいのは前記の通りである。Pは、NH−Prot、O−Prot、S−Protであることが好ましく、Pは、ハロゲンまたはOSORであることが好ましい。さらに、−CO−置換基は、ベンゼン環の2もしくは3位またはピロール環の2位にあることが好ましい。PおよびPは、Hであることが好ましい。
【0074】
これらの化合物は、Boger他、Chem.Rev.、97巻、787〜828ページ、1997年;Cava他、Drost、K.J.;Cava、M.P.、J.Org.Chem.、56巻、2240〜2244ページ、1991年;Rawal、V.H.;Jones、R.J.;Cava、M.P.、J.Org.Chem.、52巻、19〜28ページ、1987年;およびAristoff、J.Med.Chem.、57巻、6234〜6239ページ、1993年、1992年に記載の技法を用いて合成することができる。
【0075】
下記の合成は、Boger法の応用例として示す。
【0076】
CPIコンビナトリアルユニットの合成
合成は、3−ブロモ−ベンズアルデヒドとSargentホスホネートとのWadsworth−Horner−Emmons縮合で開始すると主にE異性体が得られ、これはさらに、酸触媒脱保護およびフリーデルクラフツアシル化を受ける。これによって官能基付きの前駆体が生成し、続いて5−エキソ−トリグ(5−exo−trig)アリールラジカル−アルケン環化を行う。
【0077】
【化42】
Figure 0004689826
【0078】
芳香族求電子置換、エステル加水分解およびDPPAで処理することによって行われるクルチウス転位に続いて、位置選択的C4ヨウ素化および臭化アリルによるN−アルキル化を行う。CBIのBoger合成で述べたように、ラジカルトラップとしてのTEMPOによるアリールラジカル−アルケン環化は、三環系を与え、一級塩化物への変換およびシアノ基の塩基触媒加水分解後に所望のコンビナトリアルユニットが得られる。本発明は、式IからIV、およびVIからXVIIの1つによって表されるすべての化合物のライブラリーまたは収集に関する。ライブラリー中の化合物の多様性は、1つまたは複数の置換基の同一性および/またはコンビナトリアルユニットT(存在する場合)の同一性が異なる化合物の存在を反映することができる。ライブラリー中の構成要素数は、変形例の数、およびそれぞれの変形例についての可能性の数によって異なる。例えば、様々に変わるコンビナトリアルユニットであって、それぞれ3種類の可能性を持つ3種類のコンビナトリアルユニットがある場合には、ライブラリーは27個の化合物を有することになる。4種類のコンビナトリアルユニットおよびそれぞれのユニットについて5種類の可能性があれば、625個の化合物のライブラリーとなる。例えば、それぞれのユニットについて17種類の可能性を持つ5種類のコンビナトリアルユニットの鎖の場合、ライブラリー中の構成要素の合計数は140万個になるであろう。したがって、ライブラリーは、1000、5000、10000、100000または100万個を超え、以下に述べるように配置された化合物を含むことができる。
【0079】
遊離の化合物(式I、II、VIII、IX、XII、XIII、XVI、およびXVII)の場合には、個々の化合物は、個々の体積の溶媒中、例えば、管またはウエル中にあることが好ましい。結合化合物(式III、IV、VI、VII、X、XI、XIVおよびXV)の場合には、個々の化合物は、個々の位置で、例えば、それぞれピン型クラウンまたはビーズ上に結合していることが好ましい。化合物のライブラリーは、ライブラリーにとって適当なサイズのプレート上、または多くの標準サイズのプレート、例えば、96ウエルプレート上に提供することができる。ライブラリーの構成要素数が大きい場合には、プレート上のそれぞれのウエルは、ライブラリーからの多くの、例えば10から100個の関連化合物を含むことが好ましい。このタイプの化合物の分類についての可能性の1つは、コンビナトリアルユニットのサブセットまたは置換基のみが知られており、残りは無作為化されているもので、この配列は、反復スクリーニング手順に有用である(下記参照)。ライブラリーは、よく知られている他の形で存在してもよい。
【0080】
本発明の他の態様は、前述のような化合物の多様な収集またはライブラリーを調製する方法である。ライブラリーの多様性がコンビナトリアルユニットにある場合は、それぞれの段階に脱保護ステップがはさまれている保護されたコンビナトリアルユニットのPBD核への段階的付加によってライブラリーを合成することができる。このような方法は後で例示する。このタイプのライブラリーは、参照により本明細書に組み込む、Furka、A;Sebestyen、F;Asgedom、MおよびDibo、G;General Method of Rapid Synthesis of Multicomponent Peptide Mixtures;International Journal of Peptide and Protein Research;37巻、487〜193ページ、1991年に記載の「スプリットアンドミックス」として知られている方法によって調製することができる。ライブラリーの多様性が置換基にある場合は、すでに必要な置換パターンを有している様々な出発材料または重要中間体に同一の合成方法を行うことによりライブラリーを合成することができる。
【0081】
本発明はまた、式II、III、VI、VIII、X、XII、XIVおよびXVIの化合物をスクリーニングし、生物学的に活性な化合物を発見するための方法に関する。スクリーニングは、核酸、例えばDNAまたはRNA、またはタンパク質との結合相互作用を評価すること、あるいはタンパク質−タンパク質または核酸−タンパク質相互作用、例えば転写因子DP−1とE2F−1、またはエストロゲン応答部位(ERE)とヒトエストロゲン受容体(ホルモン活性化転写因子として機能する66kdのタンパク質で、その配列は当技術分野で公表され一般的に入手可能である)との相互作用に対する化合物の影響を評価することであってもよい。スクリーニングは、標的巨大分子を個々の化合物もしくは前述のアレイまたはライブラリーと接触させ、最も強い効果を示す化合物または化合物の混合物を含むウエルを選択することにより行うことができる。この効果は、単に細胞に対する問題の化合物の細胞毒性または核酸と化合物との結合であってもよい。タンパク質−タンパク質または核酸−タンパク質相互作用の場合には、この効果は被験相互作用の破壊であってもよい。
【0082】
核酸への化合物の結合は、標的配列を含むオリゴマーを標識し、被験化合物に結合する標識オリゴマーの量を測定することにより評価することができる。標識は、放射能標識、あるいは可視光または紫外光の下で検出可能な標識であってもよい。後者の形のスクリーニングを離れた位置にある固体支持体に結合する化合物に対して行う場合には、結果のためのスクリーニングは顕微鏡下で視覚的に行うことができる。同様の技法は、「DNA−Binding ligands from peptide libraries containing unnatural amino acids」、Lescrinier他、Chem Eur J、425〜433ページ、1998年に詳細に述べられている。これらの技法は、化合物の完全ライブラリー、特に前述の「スプリットアンドミックス」法によって作成された大きなライブラリーの一段階スクリーニングには特に適している。
【0083】
タンパク質−タンパク質相互作用は、多くの方法、例えば、一方のタンパク質を蛍光ドナー部分で標識し、他方を、ドナーからの発光を吸収することができる受容体で標識するFRET(蛍光共鳴エネルギー転移)で測定することができる。ドナーの蛍光シグナルは、2つのタンパク質間の相互作用に応じて変化する。タンパク質−タンパク質相互作用を測定する別の方法は、例えば、西洋わさびペルオキシダーゼを用いた酵素標識によるものである。
【0084】
スクリーニング工程は、それぞれの反復で試験される最も活性な化合物、または化合物の群を選択することにより、何回かの反復を受けることができ、これは、関連化合物の混合物を含むウエルのアレイを試験する場合に特に有用である。さらに、ウエルが、コンビナトリアルユニットのサブセットまたは置換基だけが知られており、残りは無作為化されている化合物を含む場合には、以後の反復は、選択された知られている(および成功した)コンビナトリアルユニット、または置換基、パターンを有するが、別の指定されたコンビナトリアルユニットを有する化合物を合成し、すでに知られているパターンに隣接し、すでに無作為化されたコンビナトリアルユニット、または置換基を置き換えることによって行うことができる。残りのコンビナトリアルユニット、または置換基は、前の反復と同様に無作為化される。この反復法は、ライブラリーのあらゆる構成要素を単離する必要もなく大きなライブラリーの活性構成要素の識別を可能にする。
【0085】
この態様の他の特徴は、選択された化合物または化合物を薬剤として許容される坦体または希釈剤と製剤化することである。
【0086】
さらに別の態様において、本発明は、式II、VIII、XIIまたはXVIの化合物および薬剤として許容される坦体または希釈剤を含む医薬品組成物、および遺伝子疾患、または細菌、寄生虫またはウイルス感染を治療するための薬剤を製造する際の式II、VIII、XIIまたはXVIの化合物の使用法を提供する。遺伝子疾患には、新生物疾患、およびアルツハイマー病が含まれ、遺伝子発現の調節に感受性のいかなる疾患も含まれる。
【0087】
式II、VIII、XIIまたはXVIの化合物は、癌またはアルツハイマー病などの遺伝子疾患、もしくはウイルス、寄生虫または細菌感染に対する治療方法に用いることができる。
【0088】
本発明の別の態様は、診断法における式III、VI、XまたはXIVの化合物の使用法に関する。式III、VI、XまたはXIVの化合物は、健康状態の指示薬であることが知られている特定の配列のDNAまたはタンパク質と結合し、診断方法で使用することができる。この方法は、例えば、適当に処理した血液または組織抽出物のサンプルを、例えば、カラム中に固定化された式III、VI X、XIVの化合物上を通過させ、続いて、標的DNAの式III、VIまたはXの化合物との結合が生じたかどうかを測定するものである。このような測定は、式III、VIまたはXの化合物と結合することが知られている既知量の標識標的DNAをカラムに通し、結合せずに残った式III、VI、XまたはXIVの化合物の量を算出することにより行うことができるであろう。
【0089】
本発明の他の態様は、ターゲットバリデーションにおける式II、VIII、XIIまたはXVIの化合物の使用法に関する。ターゲットバリデーションは、配列の機能を明らかにするために識別されたDNA配列を破壊するものであり、式II、VIII、XIIまたはXVIの化合物を用い、識別された配列を選択的に包み込むことにより、その機能、すなわち機能性ゲノム分析を破壊することができる。
【0090】
好ましい合成戦略
式Iの化合物への好ましい経路における重要なステップは、B環を生成する環化工程であり、11位となるアルデヒド(またはその官能等価体)の生成、およびプロ−10−窒素によるアルデヒドへの攻撃を含む工程である。
【0091】
【化43】
Figure 0004689826
【0092】
この構造では、DはXY、またはそのマスクされた形を表す。「マスクされたアルデヒド」−CPQは、アセタールまたはチオアセタールであってもよく、その場合には、環化に脱マスキングが含まれる。あるいは、マスクされたアルデヒドは、アルコール−CHOHなどのアルデヒド前駆体であってもよく、その場合には、反応にTPAPまたはDMSO(スワーン酸化)による酸化が含まれる。
【0093】
マスクされたアルデヒド化合物は、対応する2−置換ピロリジンを2−ニトロ安息香酸と縮合することによって製造することができる。
【0094】
【化44】
Figure 0004689826
【0095】
次いで、ニトロ基を−NHに還元し、適当な試薬、例えば、クロロホルメートと反応させることによって保護し、式Iの化合物中に除去可能な窒素保護基を得ることができる。
【0096】
酸化−環化手順を含む工程をスキーム1に図示する(代替タイプの環化は、後にスキーム2を参照しながら説明する)。
【0097】
【化45】
Figure 0004689826
【0098】
11が水素以外である場合には、式Iの化合物は、アルコールIaの直接エーテル化によって調製することができる。Q=Sの化合物は、対応するアルコールIaをR11SH、および触媒(通常はHCIの酸性溶液で、時にはAlなどのルイス酸)で処理することによって調製することができる。Q=NHの場合には、IaをR11NH、および触媒(通常は水性の酸またはルイス酸)と反応させることによって調製することができる。
【0099】
アルコールB(10−窒素は一般にカーバメートとして保護されている)をA4シーブ上で過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(TPAP)/N−メチルモルホリンN−オキシド(NMO)に曝露すると、自発的B閉環を伴う酸化が起こり、所望の生成物が得られる。TPAP/NMO酸化手順は、小規模反応に特に好都合であることが分かっており、大規模実験(例えば、1gを超える)にはDMSOベースの酸化法、特にスワーン酸化を使用する方が良いことが分かっている。
【0100】
非環化アルコールBは、式Dの窒素保護試薬、好ましくはクロロホルメートまたは酸塩化物を、普通の温度(例えば、0℃)でピリジンなどの塩基(好ましくは2等量)の存在下、アミノアルコールCの溶液に、通常は溶液で添加することによって調製することができる。これらの条件では、O−アシル化は通常、ほとんどあるいは全く観察されない。
【0101】
重要なアミノアルコールCは、分子の残りの部分をそのままにしておく方法を選択することにより、対応するニトロ化合物Eの還元によって調製することができる。Eを適当な溶媒、例えば還流メタノール中で塩化スズ(II)で処理すると、スズ塩を除去した後に所望の生成物が一般的に高収率で得られる。
【0102】
Eをヒドラジン/ラネーニッケルに曝露するとスズ塩の生成が回避され、Cが高収率で得られるが、この方法は、可能なCおよびA環の置換基の範囲に余り適合していない。例えば、C環に不飽和がある場合には(環自体、もしくはRまたはR中に)、この技法は不適当と思われる。
【0103】
式Eのニトロ化合物は、適当な塩化o−ニトロベンゾイルを式Fの化合物と、例えば窒素気流中−25℃でKCOの存在下カップリングさせることによって調製することができる。式Fの化合物は、例えばL−トランス−4−ヒドロキシプロリンから誘導されるケトンのオレフィン化によって容易に調製することができる。ケトン中間体はまた、パラジウムを介するカップリング反応に用いるためのエノールトリフレートへの変換によって利用することができる。
【0104】
塩化o−ニトロベンゾイルは、バニリン酸(またはアルキルエステル)誘導体Hから調製される式Gのo−ニトロ安息香酸(または、加水分解後のアルキルエステル)から合成する。これらの多くは市販されており、一部はAlthuis、T.H.およびHess、H.J.、J.Medicinal Chem.、20巻(1号)、146〜266ページ、1977年に開示されている。
【0105】
【化46】
Figure 0004689826
【0106】
スキーム1では、最終または最後から2番目のステップは、酸化的環化であった。チオアセタールカップリングを用いる代替手法をスキーム2に示す。水銀を介する脱マスキングが所望の化合物(Ia)への環化を引き起こす。
【0107】
チオアセタール中間体は、スキーム2に示すように調製することができる。チオアセタールで保護したC環(Langley、D.R.およびThurston、D.E.、J.Organic Chemistry、52巻、91〜97ページ、1987年の文献法により調製)を、文献の手順を用いてo−ニトロ安息香酸(または、加水分解後のアルキルエステル)Gとカップリングさせる。得られるニトロ化合物は、チオアセタール基のために水素添加によって還元できないので、塩化スズ(II)法を用いアミンを得る。次いで、これを、例えば、クロロギ酸p−ニトロベンジルなどのクロロホルメートまたは酸塩化物と反応させることによりN保護する。
【0108】
アセタール含有C環は、ルイス酸条件の使用を含む他の方法を含む脱保護を伴うこのタイプの経路の代替法として用いることができる。
【0109】
前記の合成スキームでは、A環の誘導体化は、化合物を固体支持体に接続する前に完結するように示している。置換基がアルコキシまたはニトロなどの基の場合にはそれが好ましい。一方、アルキルまたはアルケニルなどの置換基を、化合物の固体支持体とのカップリング後にA環に付加できると考えられる。これは、R、R、またはRをハロゲン原子などの容易に置換できる基にすることによって行うことができる。
【0110】
上記で詳しく述べた化合物への代替合成手法は、A環を形成することになる構成要素上のプロN10位を、C環を形成することになる構成要素と結合する前に保護することである。
【0111】
次に、本発明の実施形態を添付の図面を参照しながら実施例によって説明する。
【0112】
一般方法
融点(mp)は、Electrothermal 9100デジタル融点装置で測定し、無補正である。赤外(IR)スペクトルは、Perkin−Elmer Spectrum1000分光光度計を用いて記録した。H−および13C−NMRスペクトルは、20℃+/−1℃で操作するJeol GSX270MHz FT−NMR分光計で記録した。化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS)より低磁場に100万分の1(δ)で報告する。スピン多重度は、s(一重線)、bs(幅広い一重線)、d(二重線)、dd(二重線の二重線)、t(三重線)、q(四重線)、p(七重線)またはm(多重線)と記載する。質量スペクトル(MS)は、Jeol JMS−DX303 GC質量分析計(EIモード:70eV、ソース117〜147℃)を用いて記録した。正確な分子質量(HRMS)は、内部質量マーカーとしてペルフルオロケロセン(PFK)を用いるピークマッチングにより測定し、FAB質量スペクトルは、ソース温度180℃のグリセロール/チオグリセロール/トリフルオロ酢酸(1:1:0.1)マトリックスから得た。Na−D線での旋光性は、ADP220自動旋光計(Bellingham & Stanley)を用い周囲温度で得た。フラッシュクロマトグラフィは、Aldrichフラッシュクロマトグラフィ「シリカゲル−60」(E.Merck、230〜400メッシュ)を用いて行った。薄層クロマトグラフィ(TLC)は、ガラス板上のGF254シリカゲル(蛍光指示薬付き)を用いて行った。特に明記しない限り、すべての溶媒および試薬はAldrich Chemical Companyより提供され、さらに精製することなく提供されたままで使用した。無水溶媒は、適当な乾燥剤の存在下に乾燥窒素気流中の蒸留によって調製し、4Åモレキュラーシーブまたはナトリウム線で保存した。石油エーテルは、40〜60℃で沸騰する留分を指す。
【0113】
実施例1:式1(図1)のPBDの合成
総合成
酸末端側鎖を有する化合物である7a−c(R10=Nvoc、Fmoc、Teoc)を、適当なアリルエステル類のパラジウム介在の脱エステル化により調製した。このエステル類は、Nvoc、FmocおよびTeoc保護のアミノアルコールのスワーン酸化(1級アルコールを、B環閉環を同時に引き起こすアルデヒドに酸化)により順次調製した。カルバメート保護のアミノアルコールは、共通のアミノアルコール中間体4をピリジン存在下、適当なクロロギ酸エステルで処理することにより調製した。該アミノアルコールは、順次ピロリジンメタノールをo−ニトロ安息香酸2とカップリングすることにより構築したニトロ化合物3の還元により得られた。化合物2は、脂肪酸の二酸1の選択的エステル化により調製した。最後に、該二酸は、既知のヒドロキシプロピロキシバニリン酸誘導体0の同時ニトロ化並びに酸化により得られた。
【0114】
Troc保護の化合物7dは、アセタールの使用を含む別の合成法により調製した。閉環アリルエステル6dは、Troc保護のアミンの存在下、アセタール保護のアルデヒドを脱保護により調製した。Troc保護のアミンは、ピリジン存在下、遊離アミン9のTroc−Clへの暴露により得られた。順次2を適当なアセタール保護のプロリナールにカップリングすることにより得られたニトロアセタール8の塩化スズによる還元により、アミン9が得られた。
【0115】
アリルアミノアルコール中間体(4)
3−(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)プロパン酸(1)
アルコール0(50g、0.22mol)を0℃に冷却した硝酸(70%、400ml)に1時間かけて少量づつ加えた。添加が完了したら、溶液を0℃で1時間攪拌し、次いで室温に温めた。形成した半固体をろ取し、最小量の氷水で洗浄した。得られた淡黄色固体をEtOAcに再度溶解し、溶液を蒸発させ(MgSO)、次いで濃縮して二酸1(31g、49%)を得た。H NMR(270MHz):δ2.83−2.79(t,J=6,12.5Hz,2H),3.94(s,3H),4.37−4.33(t,J=6,12.5Hz,2H),7.18(s,1H),7.46(s,1H),10.38(br.s,2H)。
【0116】
3−(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)プロパン酸2−プロぺン(2)
3−(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)プロパン酸1(20g、74.3mmol)およびp−トルエンスルホン酸1水和物(2.3g、7.4mmol)のアリルアルコール(240mL、3.5mol)混合液を7時間還流後、冷却した。アリルアルコールを減圧留去し、残渣を希塩酸(3×75ml)で粉砕し、ろ取した。この固体をEtOAcに溶かし、生じた溶液を水(3×50ml)と食塩水(3×50ml)で洗浄し、硫酸ソ−ダで乾燥した。減圧蒸発により白色固体2(19.27g、84%)を得た:mp128−130℃;H NMR(270MHz,CDCl):δ2.92(t,2H,J=6.35Hz),3.94(s,3H),4.38(t,2H,J=6.41Hz),4.65(d,2H,J=5.61Hz),5.27(dd,1H,J=1.28Hz,J=17.04Hz),5.92(m,1H),7.15(s,1H),7.45(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ34.1,56.5,65.0,65.4,108.5,111.3,118.3,122.9,131.8,141.1,149.1,152.6,167.1,170.0,;IR(ヌジョール):ν1730,1630,1550,1430,1390,1290,1230,1190,1170,1070,1030,1010cm−1;MS(EI)m/z(相対強度):325(M+・,19),251(3),213(2),196(3),211(3),113(19),91(4),71(9),55(6);HRMS:C1415NOとして、計算値325.0798、実測値232.0773。
【0117】
3−(4−[2’−ヒドロキシメチルピロリジンカルボキシ]−2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)プロパン酸2−プロぺン(3)
塩化オキサリル(2.7ml、31.0mmol)を、ニトロ酸2(9g、28.0mmol)とDMF(0.05ml)のCHCl(150ml)の懸濁液に滴下し、室温で16時間攪拌した。該溶液を、CHCl(80ml)中ピロリジンメタノール(3ml、31.0mmol)とトリエチルアミン(8.5ml、61.0mmol)の攪拌溶液に、−20℃(液体窒素/アセトン)で滴下により加え、室温で窒素下16時間攪拌した。塩酸(1.0N、50ml)でクエンチ後、分離した有機相を水(3×25ml)と食塩水(3×10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧蒸発し、粗製の橙色油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィ(5%MeOH/EtOAc)の精製により、淡黄色の油状物3(7.9g、70%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ2.22−1.71(m,6H),2.94(t,J=6.4Hz,2H),3.15(d×d,J=6.5Hz,2H),3.92−3.76(m,1H),3.96(s,3H),4.4(t,J=6.2Hz,2H),4.67−4.64(m,2H),5.39−5.23(m,2H),6.0−5.86(m,1H),6.81(s,1H),7.75(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ24.4,28.5,34.1,49.5,56.7,61.6,64.9,65.6,108.9,109.3,118.6,128.2,131.8,148.2,154.9,170.1;IR(フィルム):ν3394,2947,2882,1735,1689,1618,1577,1521,1454,1431,1386,1334,1276,1221,1178,1059,1002cm−1;MS(EI)M/Z(相対強度):408(M,1),390(4),377(20),308(86),296(3),278(9),265(35),252(3),118(74),111(3),108(8),98(4),83(14);HRMS:C1925として、計算値377.416、実測値377.1711。
【0118】
3−(5−アミノ−4−[2’−ヒドロキシメチルピロリジンカルボキシ]−2−メトキシフェノキシ)プロパン酸2−プロぺン(4)
固形SnCl.2HO(21.3g、0.095mol)を、ニトロアルコール3(7.7g、0.02mol)のMeOH(100ml)の攪拌溶液に加えて、この混合液を45分間加熱還流した。次いで溶媒を減圧蒸発し、残渣の油状物をEtOAc(50ml)および飽和NaHCO(50ml)水溶液とに分配し、分離目的のために16時間激しく攪拌した。合わせた層をセライトを介してろ過し、EtOAc(25ml)で洗浄した。この層を分離し、生じた有機相を水(3×25ml)と食塩水(3×10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧蒸発により、暗橙色の油状物アミン4(5.6g、78%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ2.17−1.65(m,6H),2.9(t,J=6.6Hz,2H),3.72−3.46(m,3H),3.75(s,3H),4.2(t,J=6.8Hz,2H),4.4(br.d×d,J=9.7Hz,2H),4.65−4.62(m,2H),5.37−5.22(m,2H),6.0−5.85(m,1H),6.3(s,1H),6.76(s,1H)。13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ24.9,28.7,34.3,57.3,61.2,64.2,65.5,67.4,102.6,113.5,118.5,131.9,141.1,150.9,170.5;IR(フィルム):ν3354,2940,2880,1734,1621,1589,1514,1453,1429,1407,1265,1230,1173,1110,1023。MS(EI)M/Z(相対強度):378(M,60),278(100),266(5),252(9),238(3),220(4),206(6),194(4),178(3),166(40),150(5),137(20),123(4),113(4),107(4),100(8),94(12),84(9)。HRMS:C1926として、計算値378.424、実測値378.1760。
【0119】
実施例1(a):Nvoc−PBD酸(7a)
Nvocクロロギ酸エステル
4,5−ジメトキシニトロベンジルアルコール(2g、9.4mmol)およびトリホスゲン(0.93g、3.13mmol)のCHCl(50ml)に溶解し、生じた赤色懸濁液を激しく攪拌して0℃に冷却した。ピリジン(260μl、3.13mmol)を滴下し、生じた緑色溶液を室温で16時間攪拌して、クロロギ酸エステルの溶液を得て、これを次の段階で直ちに使用した。
【0120】
アリルNvocアルコール(5a)
調製したばかりの(上記参照)Nvocクロロギ酸エステル(9.4mmol)とピリジン(1.3ml、9.5mmol)の溶液を、アミノアルコール4(3g、7.9mmol)のCHCl(60ml)攪拌溶液に0℃で滴下した。この混合液を室温に戻し、3時間攪拌を続けた。減圧蒸発により得られた油状物を、CHCl(50ml)に再度溶解した。生じた溶液をHCl(1.0N、3×25ml)、HO(3×25ml)および食塩水(3×10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧蒸発して暗黄色泡状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc)により精製し、淡黄色泡状物のカルバメート5a(3.7g、76%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ1.6−2.2(m,6H),2.9(t,J=6.2Hz,2H),3.4−3.9(m,3H),3.81(s,3H),3.97および4.01(2×s,6H),4.3(t,J=6.4Hz,2H),4.63(d,J=5.9Hz,2H),5.22−5.36(m,2H),5.5−5.67(m,2H),5.85−6.0(m,1H),6.84(s,1H),7.09(s,1H),7.74(s,1H),8.93(br.s,1H)。13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ25.1,28.3,34.3,51.5,56.4,56.6,56.8,61.0,63.8,64.4,65.4,66.4,106.3,108.2,110.0,111.9,118.5,127.8,131.5,131.9,139.6,144.4,148.1,150.3,153.2,153.7,170.3,170.7。IR(反射率):ν3329,3110,2937,1728,1581,1523,1453,1323,1270,1175,1129,1070,1031,1011。MS(FAB)M/Z(相対強度):618(M+1(3)),473(2),439(1),405(1),378(30),304(7),278(16),196(100),166(28),151(15),102(27),70(9)。
【0121】
アリルNvocPBD(6a)
DMSO(1.45ml、0.02mol)のCHCl(40ml)溶液を、−40℃(液体N/クロロベンゼン)に冷却した塩化オキサリル(5.1ml、0.01mol)のCHCl(20ml)攪拌溶液に45分間かけて加えた。さらに−40℃で15分間攪拌を続け、次いでNVOCアルコール5a(3.5g、5.7mmol)のCHCl(45ml)溶液を1時間かけて滴下した。さらに−40℃で45分間攪拌を続け、次いでEtN(3.4ml、0.024mol)のCHCl(20ml)溶液を30分かけて滴下し、1時間攪拌を続けた。この混合液を室温まで温めてから、CHCl(20ml)で希釈した。有機相をHCl(1.0N)(3×50ml)、水(3×50ml)と食塩水(3×25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧蒸発して黄色泡状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(1%MeOH/CHCl)により精製し、淡黄色の泡状物の6a(3.2g、91%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ1.9−2.2(m,6H),2.86(t,J=6.9Hz,2H),3.45−3.6(m,3H),3.81(s,3H),3.88および3.91(2×s,6H),4.2−4.4(m,3H),4.61(m,2H),5.19−5.35(m,2H),5.49(s,2H),5.7(brd,J=9.9Hz,1H),5.82−5.97(m,1H),6.51(s,1H),6.86(s,1H),7.25(s,1H),7.66(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ23.1,28.7,30.6,34.1,46.5,56.2,60.1,64.6,65.3,65.5,86.1,107.9,109.2,110.8,114.3,118.4,126.7,127.0,128.1,131.8,138.9,147.9,148.9,149.9,153.8,155.4,166.8,170.3。IR(反射率):ν3329,3084,2940,1713,1633,1519,1454,1276,1105,1067。MS(EI)M/Z(相対強度):615(M,12),503(100),358(4),261(3),246(37),231(4),196(32),180(24),166(4),150(4),136(6),70(31)。
【0122】
酸NvocPBD(7a)
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.583g、0.504mmol)およびモルホリン(4.4ml、50.4mmol)を、アリルカルビノールアミン6a(3.1g、5.04mmol)のTHF(30ml)溶液に加え、この混合液を16時間攪拌した。減圧蒸発後、生じた油状物をCHClに再度溶解し、この溶液をHCl(1.0N)(3×25ml)、HO(3×25ml)と食塩水(3×10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧蒸発して橙色泡状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(1%MeOH/CHCl)により精製し、淡黄色の泡状物の7a(2.25g、78%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ1.9−2.3(m,4H),2.85(t,J=6.7Hz,2H),3.4−3.6(m,3H),3.68(s,3H),3.87および3.9(2×s,6H),4.2−4.4(m,3H),5.4−5.48(m,2H),5.7(br d,J=9.9Hz,1H),6.5(s,1H),6.89(s,1H),7.26(s,1H),7.64(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ23.0,28.5,33.9,46.6,56.2,60.4,64.6,65.4,86.1,107.9,109.3,110.8,114.7,126.5,126.9,128.2,138.9,147.9,148.9,149.9,153.8,155.5,167.1,174.5。IR(反射率):ν2939,2252,1712,1599,1522,1459,1277,1221,1137,1105,1066。MS(FAB)M/Z(相対強度):576(M+1,15),514(3),381(3),363(3),336(3),319(9),303(2),293(3),289(2),279(4),266(6),264(14),253(3),245(4),238(10),215(4),206(4),196(100),192(16),180(23),166(32),151(18),136(10),123(7),117(14),93(28),73(15),70(20)。
【0123】
実施例1(b):Fmoc−PBD酸(7b)
アリルFmocアルコール(5b)
クロロギ酸9−フルオレニルメチル(5.65g、0.022mol)を、アミノアルコール4(7.5g、0.02mol)とNaCO(5.26g、0.05mol)のTHF(150ml)およびHO(150ml)混合液中の攪拌溶液に0℃で少量づつ加えた。この混合液を室温に戻し、さらに2時間攪拌を続けてから、EtOAc(3×50ml)で抽出した。合わせた有機相をHO(3×50ml)および食塩水(3×25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧蒸発し、暗赤色油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル40−60/EtOAc、1:1)により精製し、淡黄色油状物の5b(8.11g、68%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ1.72−2.18(m,6H),2.9(t,J=6.4Hz,2H),3.43−3.91(m,3H),3.81(s,3H),4.25−4.54(m,5H),4.61−4.65(m,2H),5.21−5.37(m,2H),5.85−6.0(m,1H),6.85(s,1H),7.31−7.79(m,9H),8.77(br.s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ25.1,28.4,35.3,47.0,56.7,60.9,64.3,65.4,66.3,67.1,106.4,111.7,118.3,120.0,125.2,127.1,127.2,127.8,131.5,131.9,141.3,143.7,144.4,150.2,153.8,170.3;MS(FAB):601(M+・+1);HRMS:C3436として、計算値600.667、実測値600.2175。IR(フィルム):ν3315、2952、1727、1597、1522、1452、1392、1322、1174、1117、1017。
【0124】
Fmocアリルカルビノールアミンの閉環(6b)
DMSO(3.4ml、0.048mol)のCHCl(100ml)溶液を、−40℃(液体N/クロロベンゼン)で塩化オキサリル(12ml、0.024mol)のCHCl(50ml)の攪拌溶液に45分間かけて滴下した。さらに−40℃で15分間攪拌を続け、次いでFMOCアルコール5b(8g、0.013mol)のCHCl(135ml)溶液を1時間かけて滴下した。さらに−40℃で45分間攪拌後、DIPEA(10ml、0.057mol)のCHCl(55ml)溶液を30分かけて加え、1時間攪拌を続けた。この混合液を室温まで温めてから、CHCl(100ml)で希釈し、有機相をHCl(1.0N)(3×50ml)、水(3×50ml)と食塩水(3×25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧蒸発して淡クリーム色の泡状物6b(6.4g、80%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ1.99−2.1(m,4H),2.83−2.87(m,2H),3.51−3.6(m,2H),3.6−3.8(m,1H),3.95(s,3H),4.0−4.58(m,7H),5.17−5.31(m,2H),5.68(d,J=9.7Hz,1H),5.84−5.87(m,1H),6.75(s,1H),7.02−7.75(m,9H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ23.0,28.7,34.2,46.5,53.5,56.2,59.5,60.1,64.4,65.4,68.4,86.0,111.2,114.7,118.4,119.9,124.9,125.4,126.8,127.1,127.8,128.3,131.8,131.9,141.1,141.2,143.1,143.5,148.9,149.9,156.1,166.9,170.3;MS(FAB):599(M+・+1)。IR(反射率):ν3318、2950、1713、1603、1517、1386、1290、1177、1037。
【0125】
Fmoc酸カルビノールアミン(7b)
フェニルシラン(2.5ml、0.02mol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.232g、0.2mmol)を、FMOCカルビノールアミン6b(6g、0.01mol)のCHCl(80ml)溶液に加え、室温で16時間攪拌した。反応をHO(50ml)でクエンチし、CHCl(3×30ml)で抽出した。合わせた有機相を水(3×30ml)と食塩水(3×25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧蒸発して暗褐色の泡状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH/CHCl、1:99)により精製し、淡いベージュ色の泡状物の7b(4.3g、77%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ1.9−2.2(m,4H),2.65−2.85(m,2H),3.4−3.6(m,2H),3.6−3.8(m,1H),3.91(s,3H),4.0−4.25(m,4H),4.45−4.5(m,1H),5.68(d,J=9.5Hz,1H),6.75(s,1H),6.9−7.7(m,9H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ23.0,28.6,33.9,46.5,56.2,60.3,64.6,68.5,86.0,111.2,115.2,119.8,124.9,126.8,127.1,127.7,128.2,140.9,141.1,142.9,143.4,149.1,149.9,156.3,167.0,174.6。IR(反射率):ν3316,2955,2609,2249,1713,1601,1514,1453,1279,1036。MS(FAB)M/Z(相対強度):560(M+1)。
【0126】
実施例1(c):Teoc−PBD酸(7c)
アリルTeocアルコール(5c)
ピリジン(0.165ml、2.04mmol)を、トリホスゲン(0.605g、2.04mmol)および2−トリメチルシリルエタノール(1.082g、9.15mol)の無水CHCl(100ml)に滴下し、この混合液を室温で16時間攪拌した。この溶液を、アミノアルコール4(2.30g、6.10mmol)およびピリジン(0.987ml、0.0122mol)の無水CHCl(50ml)の攪拌溶液に、窒素雰囲気下0℃(氷浴)で滴下した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、1:1)により反応が完結したことが示されたら、この混合物を硫酸銅(II)(2×100ml)および食塩水(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、減圧蒸発して褐色油状物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール、99:1)により精製し、褐色固体5c(2.5g、78%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ−0.06(s,9H),1.01(m,2H),1.82−2.30(m,4H),2.86(m,2H),3.40−3.75(m,7H),4.15−4.31(m,4H),4.6(m,2H),5.15−5.31(m,2H),5.80−5.94(m,1H),6.76(s,1H),7.76(s,1H),8.52(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ−1.47,17.7,25.1,28.4,34.3,51.6,,56.8,61.2,63.5,64.3,65.4,66.8,106.2,112.1,113.8,118.3,132.0,132.2,144.0,154.1,170.3;MS(EI):522(M,12.8),435(7),350(13),319(77),262(27),206(13),149(88),83(32),70(100);HRMS:計算値522.2397、実測値522.2351。
【0127】
アリルTeocカルビノールアミンPBD(6c)
DMSO(1.02mL、0.014mol)の乾燥CHCl(30ml)溶液を、塩化オキサリル(3.59ml、7.185mmol)のCHCl(25mL)の攪拌溶液に−43℃(クロロベンゼン/液体N)で窒素雰囲気下加えた。−43℃で45分間攪拌後、Teocアルコール5c(2.50g、4.79mmol)の乾燥CHCl(30ml)溶液を反応混合物に滴下して、−43℃でさらに45分間攪拌を続けた。次いでトリエチルアミン(3.34mL、0.024mol)の乾燥DCM(25mL)溶液を滴下し、容器を0℃まで温めた。この反応混合物をCHCl(150mL)で希釈し、1N HCl(100mL)、水(100mL)および食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)してから、減圧蒸発して粗製の6cを得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、クロロホルム)により精製し、黄色油状物6c(1.72g、69%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ−0.08(s,9H),0.92(m,2H),2.04−2.33(m,4H),3.14(m,2H),3.50−3.75(m,4H),3.93(s,3H),4.00−4.40(m,4H),4.67(m,2H),5.26−5.40(m,2H),5.65(d,1H,J=9.52Hz),5.89−5.99(m,1H),6.72(bs,1H),7.23(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ−1.47,17.6,23.0,28.7,34.2,46.4,56.2,59.9,64.3,65.4,65.5,85.9,111.0,114.7,118.3,126.4,131.8,132.0,148.7,149.7,154.2,170.0,170.4;MS(FAB):629(0.8),593(0.91),536(1.5),493(4.6),465(1.0),449(1.7),431(6.8),394(8.1),368(1.3),338(1.5),304(5.8),264(3.6),238(2.2),204(1.6),192(9.1),166(2.5),149(6.8),98(4.3),73(100)。
【0128】
酸TeocPBDカルビノールアミン(7c)
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(190mg、0.165mmol)を、Teoc−保護カルビノールアミン6c(1.72g、3.30mmol)のエタノール(50ml)溶液に加え、この混合物を、TLC(AcOH/MeOH/クロロホルム、1:10:100)が反応完了を示す時間である60分間加熱還流した。反応混合物を冷却し、次いでセライトによりろ過した。溶媒の減圧蒸発により黄色固体の7c(1.08g、68%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ−0.06(s,9H),0.86(m,2H),1.98−2.20(m,4H),2.8−3.0(m,2H),3.40−3.70(m,3H),3.75(s,3H),4.00−4.40(m,2H),5.65(d,J=8.63Hz,1H),6.78(bs,1H),7.21(s,1H);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ、−1.5,18.3,23.1,28.7,34.5,46.4,56.1,58.4,64.8,64.9,85.9,110.8,115.0,126.3,128.7,148.6,149.6,167.2。
【0129】
実施例1(d):Troc−PBD酸7dの合成
4−(N−2S−ジエチルチオメチルピロリジンカルボキシ)−2−メトキシ−5−ニトロフェニル)プロピオン酸プロプ−2−エニル(8)
3−(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロフェニロキシ)プロピオン酸2−プロペン 2(5g、15.34mmol)、塩化オキサリル(2ml、23mmol)およびDMF5滴を、乾燥THF(100ml)中にて18時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣を乾燥THF(50mL)に溶かした。これを(2S)−ピロリジン−2−カルボキサルデヒドジエチルチオアセタール(3.15g、15.34mmol)とトリエチルアミン(1.86g、18.41mmol)の激しく攪拌された混合物に滴下した。18時間攪拌を続けた。溶媒を減圧除去し、生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル)により精製し、黄色油状物8(7.48g、95%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ7.74(s,1H,OCCHC),6.83(s,1H,MeOCCHC),5.98−5.86(m,1H,CHCHCH),5.33(d,1H,J=26.56Hz,OCHCHCH),5.28(d,1H,J=20.24Hz,OCHCHCH),4.88(d,1H,J=3.85Hz,NCHCH),4.74−4.65(m,2H,OCHCHCH),4.42(t,2H,J=7.69Hz,CHCHOC),3.94(s,3H,OCH),3.29−3.21(m,2H,NCH),2.96(p,2H,J=3.12Hz,CHCHO),2.87−2.67(m,4H,SCHCH)2.32−1.78(m,4H,NCHCHCH),1.38−1.31(m,6H,SCHCH)。13C NMR(CDCl):δ15.00,15.13(SCHCH),24.63(NCHCHCH),26.28,26.59,27.22(NCHCHCH),34.13(CHCHO),50.19(NCH),52.80(NCHCH),56.60(OCH),61.08(NCH),65.13(CHCHO),65.64(OCHCHCH),108.70(芳香環CH),109.47(芳香環CH),118.55(OCHCHCH),128.58(CCON),131.73(OCHCHCH),137.17(CNO),147.98(CHCHOC),154.57(COCH),166.61(CON),170.14(COO);IR(ヌジョール):ν3350−2720,3000,2630,2200,1740,1640,1580,1530,1340,1280,1220,1180,1050cm−1。MS(EI)m/e(相対強度):527(M+・,1),377(10),310(12),309(72),308(94),268(20),142(4)。HRMS:C2435としての計算値=527.1875、実測値=527.1885。
【0130】
5−アミノ−3−(4−(2−ジエチルチオメチル−(2S)−パーヒドロ−1−ピロロイルカルボニル)−2−メトキシフェニロキシ)プロピオン酸2−プロペニル(9)
溶液8(7.21g、14.05mmol)および塩化スズ(II)(15.85g、76mmol)を、酢酸エチル(100mL)中40分間還流し、冷却した。溶媒を減圧除去し、残渣を0℃で飽和重曹水により粉砕した。EtOAc(50mL)を加えて反応物を一晩攪拌した。反応混合物をセライトによりろ過し、ろ取された固形物を酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機相を水と食塩水で洗浄し、硫酸ソーダで乾燥して溶媒を減圧除去した。生成物は、フラッシュカラムクロマトグラフィ(5%MeOH/ジクロロメタン)を用いて精製し、黄色油状物(5.87g、86%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ6.82(s,1H,芳香環CH),6.28(s,1H,芳香環CH),5.99−5.85(m,1H,CHCHCH),5.31(dd,1H,J=1.28Hz,27.66Hz,OCHCHCH),5.26(dd,1H,J=1.28Hz,20.70Hz,OCHCHCH),4.71−4.62(m,5H,4.62のダブレットを含む,2H,J=5.49Hz,NH+NCHCH,OCHCHCH),4.27(t,2H,J=6.59Hz,CHCHO),3.92(m,1H,NCH),3.74(s,3H,OCH),3.66−3.57(m,2H,NCH),2.89(t,2H,J=6.6Hz,CHCHO),2.83−2.64(m,4H,SCHCH),2.28−1.80(m,4H,NCHCHCH),1.25(m,6H,SCHCH);13C NMR(CDCl):δ14.20(SCHCH),26.55,27.23(NCHCHCH),34.27(CHCHO),53.20(NCHCH),56.08(OCH),60.10(NCH),60.39(NCH),64.20(CHCHO),64.41(OCHCHCH),102.26(芳香環CH),113.71(芳香環CH),118.40(OCHCHCH),131.93(OCHCHCH),141.03(CNH),147.74(CHCHOC),154.56(COCH),169.69(CON),170.53(COO)。IR(ニート液体フィルム)3500−3000,3460,3400,2970,1740,1650,1535,1470,1345,1290,1225,1190cm−1;MS(EI)m/e(相対強度):482(M+・,4),347(2),278(31),137(1),70(3)。HRMS:C2334としての計算値=482.1909、実測値=482.1925。
【0131】
3−(4−(2−ジエチルチオメチル−(2S)−パーヒドロ−1−ピロリルカルボニル)−2−メトキシ−5−(2,2,2−トリクロロエチロキシカルボニルアミノ)フェニロキシ)プロピオン酸2−プロペニル(10)
9(5.67g、11.74mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に、ピリジン(2.02mL、23.48mmol)を加えた。これに、クロロギ酸トリクロロエチル(1.616mL、11.74mmol)の溶液を0℃で滴下した。この溶液を0℃でさらに1時間攪拌した。この有機相を1N HCl(3×100mL)、水(3×100mL)および食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧除去して褐色油状物(6.8g、88%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ9.14(bs,1H,NH),7.88(bs,1H,CHCNH),6.93(s,1H,MeOCCHC),5.99−5.86(m,1H,OCHCHCH),5.31(dt,1H,J=1.47Hz,27.84Hz,OCHCHCH),5.25(dt,1H,J=1.29Hz,21.61Hz、CHCHCH)4.89−4.77(m,4H、ダブレット1Hを含む、J=1.28Hz,CHCHSEt,NH,CH−TrOC),4.62(d,2H,J=1.28Hz,OCHCHCH),3.81(s,3H,OCH),3.60(m,2H,NCH),2.91(d,2H,J=6.42Hz,CHCHO),2.84−2.61(m,4H,SCHCH),1.37−1.23(m,6H,SCHCH);13C NMR(CDCl):δ170.33(エステルCO),168.50(CON),151.94(OCO),150.29(COCH),144.52(COCHCH),131.93(OCHCHCH),131.35(CNH),118.29(OCHCHCH),112.21(芳香環CH),105.51(芳香環CH),95.27(CCl),76.24(CHTrOC),74.39(CHTrOC),65.42(CHCHO),61.14(NCH),56.30(OCH),53.00(NCHCHSEt),34.27(CHCHO),27.30,26.71,26.43,25.24(NCHCHCH),15.27,14.87,14.18(SCHCH)。MS(EI)m/e(相対強度):658,656(M+・,1),508(1),373(6),305(5),304(27),192(5),70(12)。
【0132】
3−(11−ヒドロキシ−5−オキソ−10−(2,2,2−トリクロロエチルオキソカルボニルアミノ)−(11aS)−2,3,5,10,11,11a−ヘキサヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[2,1−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシ−2−プロペニルプロパノエート(6d)
10(6.8g、10.34mmol)のアセトニトリル/水(4:1、200mL)の溶液を、炭酸カルシウム(2.585g、25.85mmol)および塩化水銀(II)(7.00g、25.85mmol)で処理し、この溶液を18時間攪拌した。次いでこの反応物をセライトでろ過し、ろ取パッドを酢酸エチルで洗浄した。有機相を集め、水(3×50mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧除去し、生成物は、フラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル)により精製し、黄色油状生成物(3.67g、64%)を得た:H NMR(270MHz,CDCl):δ7.25(芳香環CH),6.86(s,1H,芳香環CH),6.00−5.85(m,1H,CHCHCH),5.67(d,1H,J=9.71Hz,TrOC−CH),5.37−5.20(m,3H,TrOC−CH+OCHCHCH),4.65(d,2H,J=5.67Hz,CHCHCHO),4.36−4.22(m,3H,CHCHO+NCHOH),3.90(s,3H,OCH),3.72−3.47(m,3H,NCH+NCH),2.91(t,2H,J=6.41Hz,CHCHO),2.29−2.00(m,4H,NCHCHCH);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ170.33(エステルカルボニルCO),166.17(CON),154.4(OCO),149.88(COCH),148.93(COCHCH),131.86(CHCHCH),127.48(芳香環CN),126.24(CCON),118.42(OCHCHCH),114.48(芳香環CH),110.82(芳香環CH),95.09(CCl),86.42(NCHOH),74.96(TrOC−CH),65.47(OCHCHCH),64.43(CHCHO),60.13(NCH),56.14(OCH),46.44(NCH),34.26(CHCHO),28.64(NCHCHCH);MS(EI)m/z(相対強度):552(M10),550(10),374(2),368(5),304(15),192(8),70(24),55(24)。HRMS:C2225Clとしての計算値;552.0651、塩素に基づく3本のピークの実測値;552.0646、550.676、554.0617。
【0133】
3−(11−ヒドロキシ−5−オキソ−7−メトキシ−10−(2,2,2−トリクロロエチルオキソカルボニルアミノ)−(11aS)−2,3,5,10,11,11a−ヘキサヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[2,1−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシプロパン酸(7d)
6d(3.5g、6.35mmol)をエタノール(100mL)に溶解した。これに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(350mg、0.303mmol)を加え、反応がTLCモニターにより完了するまでこの溶液を30分間還流した。反応混合物を冷却し、次いでセライトによりろ過した。エタノールを減圧除去し、黄色固体の粗製物を得て次の段階に直接用いた。H NMR(220MHz,CDCl):δ7.22(s,1H,OCCHCN),7.01(s,1H,MeOCCHC),6.27(bs,COOH),5.67(d,1H,J=9.5Hz,TrOC−CH),5.06(d,1H,J=12.09Hz,TrOC−CH),4.29−4.11(m,2H,CHOH),3.85(s,3H,OCH),3.71(t,2H,J=6.97Hz,CHCHO),3.51(m,1H,NCH),2.80(m,2H,NCH),2.12−1.99(m,4H,NCHCHCH),1.21(t,2H,J=6.96Hz,CHCHO);13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ174.27(酸CH),167.34(CON),154.20(OCO),149.78(COCH),148.74(COCHCH),133.79(芳香環CH),132.16(芳香環CH),128.66(芳香環CN),125.87(CCON),95.06(CCl),86.53(NCHCHOH),74.95(CH−TrOC),60.67(NCH),58.24(CHCHO),56.04(OCH),46.44(NCH),35.24(NCHCHCH),28.59(NCHCHCH),23.08(CHCHO)。
【0134】
実施例1(e):樹脂結合保護PBD(JGB−285)の合成
【0135】
【化47】
Figure 0004689826
DMF(500μl)を、オールテック(Alltech)チューブ(8ml)中のアミノテンタゲル樹脂(0.056g、0.26mmol/g充填)に加え、この懸濁液を30分間振とうした。Fmoc−PBD酸7b(66.6mg、0.12mmol)、TBTU(0.038g、0.012mmol)およびDIPEA(21μl、0.012mmol)のDMF(1ml)溶液を加え16時間振とうを続けた。樹脂をろ過し、DMF(5ml)、CHCl(5ml)およびMeOH(5ml)で濯いだ。この反応を完全にするため、この手法が2度繰返され、次いでこの樹脂を減圧乾燥してJGB−285を得た。
【0136】
実施例1(f):樹脂結合の脱保護PBD(JGB−286)の合成

【0137】
【化48】
Figure 0004689826
ピペリジンのDMF(20%、500μl)溶液を樹脂JGB−285に加え、この懸濁液を16時間振とうした。樹脂をろ過し、DMF(5ml)、CHCl(5ml)およびMeOH(5ml)で濯いだ。この反応を完全にするため、この手法が2度繰返され、次いでこの樹脂を減圧乾燥してJGB−286を得た。
【0138】
実施例2:式Iの8−アミノプロピルPBDの合成(図2参照)
総合成
化合物19を、標準条件下(ピペリジン/DMF)、18からFmocの除去により調製した。Fmocカルバメートは、アルコール17のスワーン酸化を経て得られ、ピロロベンゾジアゼピンのB環の同時閉環により生じた。多くの他の酸化法、例えば、デスマーチン試薬、TPAP/NMO系、またはDMSO中のピリジンサルファートリオキシドが、酸化/閉環反応を促進するのに当然効果的であることも判る。アルコール17は、アミノアルコール16をピリジン存在下、Nvoc−Clで処理することにより得られた。前記のように、これは任意のクロロギ酸エステルに適用できる一般法であり、この選択は、PBDおよびFmocの開裂条件との適合によってのみ限定される。アミン基は、多くの他のカルバメート保護基で保護もできるが、この場合最も有用なものは、Fmoc開裂条件との適合のためにAlloc、TeocおよびNocである。Fmoc自身は、N−10保護に使用され、その場合、脂肪族窒素には、別の保護基を使用することが明らかに必要となることを注意すべきである(下記参照)。アミノアルコールは、順次標準条件下、ピロリジンメタノールをo−ニトロ安息香酸14に対するカップリングにより調製されたニトロアルコールの塩化スズ還元によって調製された。このo−ニトロ安息香酸は、アミノ酸13のFmoc保護により調製された。再び、Fmocを、N10Nvoc基に適合させるために他の多くの保護基、例えばBoc、Alloc、Nocなどと置き換えることも可能と考えられる。Fmocが芳香族N10基を保護するのに用いた場合、Boc、Alloc、TeocおよびNvocは、脂肪族窒素を保護するのに用いることに注意すべきである。アミノ酸13は、順次、バニリン酸メチルをBocアミノプロパノールとの光延エーテル化反応により得られるBoc保護アミン11の同時ニトロ化および脱保護により得られるエステル12の加水分解により調製した。
【0139】
Bocアミノエステル(11)
アチドジカルボン酸ジエチル(3.38g、19.4mmol)のTHF(50ml)溶液を、バニリン酸メチル(3.53g、19.4mmol)、N−Boc−プロパノールアミン(3.4g、19.4mmol)およびトリフェニルホスフィン(5.09g、19.4mmol)のTHF(50ml)溶液に0℃で滴下した。この反応混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。過剰の溶媒を減圧下回転蒸発により除去し、残渣をトルエンで粉砕した。沈殿したトリフェニルホスフィンオキシドを減圧ろ過により除去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、石油エーテル40−60/酢酸エチル、80/20)に供し、過剰の溶出液の除去により純粋生成物11(4.8g、収率73%)を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ7.65(dd,J=8.43,2.02Hz,1H),7.54(d,J=2.02Hz,1H),6.86(d,J=8.43Hz,1H),5.55(bs,1H),4.15(t,J=5.87Hz,2H),3.93(s,3H),3.90(s,3H),3.41−3.35(m,2H),2.09−2.00(m,2H)および1.46(s,9H)。13C NMR(68.7MHz,CDCl):δ166.9,156.1,152.1,148.8,123.5,122.8,112.0,111.2,79.0,68.2,55.9,52.0,38.9,29.2,28.5。
【0140】
アミノニトロエステル(12)
Boc保護アミン11(10g)を、冷硝酸(30ml、70%、氷浴)に少量づつ加え、反応混合物を室温まで温めて一晩攪拌した。この反応混合物を破砕した氷(100g)にあけて、生じた水溶液を減圧下、回転蒸発により原容量の半分まで減じた。生じた沈殿物を減圧ろ過により集め、無水エタノールから再結晶して黄色の結晶性固体12(8.9g、87%)の生成物を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ7.47(s,1H),7.08(s,1H),4.24(t,J=5.86Hz,2H),3.96(s,3H),3.89(s,3H),3.24(t,J=6.78Hz,2H),2.32−2.23(m,2H)。
【0141】
アミノニトロ酸(13)
水酸化カリウム(0.5g、8.7mmol)およびニトロ安息香酸12(1g、2.9mmol)の含水メタノール(HO、10ml;メタノール、20ml)溶液を、室温で1時間攪拌し、TLC(AcOET、MeOH、TEA、1:10:100)が、出発原料の完全消費を示すまで加熱還流を行った。過剰のメタノールを回転蒸発により除去し、残渣を水で希釈して1N HClで中和した。中和された水溶液は、さらに精製しないで次の合成段階で直ちに使用した。
【0142】
Fmocニトロ酸(14)
クロロギ酸フルオレニルメチル(0.78g、3mmol)を、THF(50ml)および炭酸ソーダ水(2.15g、水50ml)で希釈した前の反応からの水溶液に少量づつ加えた。次に反応混合物を一晩攪拌した。過剰の有機溶媒を減圧下、回転蒸発により除去し、残渣の水溶液を酢酸エチル(3×20ml)で洗浄した(過剰のFmoc−Clを除くため)。水相を濃塩酸で酸性にし、酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧蒸発して生成物14(1g、収率70%)を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ(回転異性体)8.21(bs,2H),7.73(d,J=7.14Hz,1H),7.59(d,J=7.33Hz,2H),7.40−7.13(m,5H),6.47および5.70(2xbs,1H),4.54−3.88(m,5H),3.77(s,3H),3.44−3.42(m,2H),2.04−1.90(m,2H)。13C NMR(68.7MHz,CDCl):δ168.7,156.9,152.1,149.8,143.7,141.9,141.3,127.7,127.0,124.9,120.6,120.0,111.1,107.8,68.5,66.4,56.4,47.3,39.1,28.4。
【0143】
Fmocニトロアルコール(15)
触媒量のDMF(2滴)を酸14(1.16g、2.36mmol)および塩化オキサリル(0.33g、2.6mmol)の乾燥ジクロロメタン(20ml)溶液に加え、反応混合物を一晩攪拌した。生じた酸クロリド溶液を0℃に冷却し、ピロリジンメタノール(0.26g、2.57mmol)およびトリエチルアミン(0.52g、5.14mmol)の乾燥ジクロロメタン(15ml)溶液を滴下し処理した。アミンの添加終了後、短時間に実施できる薄層クロマトグラフィにより、反応の完了が明らかとなった。反応混合物をHCl(1N、1×50ml)および水(2×20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。過剰の溶媒の除去により粗製物を与え、それをフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、勾配溶出、クロロホルム中1%メタノールからクロロホルム中2%メタノール)にかけて、必要なアミド15(1.1g、81%)を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ7.75(d,J=7.33Hz,2H),7.67(s,1H),7.60(d,J=6.96Hz,2H),7.41−7.26(m,4H),6.78(s,1H),5.66(bs,1H),4.48−4.39(m,3H),4.23−4.13(m,3H),3.91−3.79(m,5H),3.45−3.42(m,2H),3.18−3.13(m,2H),2.08−1.70(m,6H)。13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ168.5,156.5,154.7,148.2,143.9,141.3,137.0,128.0,127.7,127.0,124.9,120,108.9,108.0,68.4,66.2,66.0,61.5,56.6,53.5,47.3,39.0,28.9,28.4,24.4。
【0144】
Fmocアミノアルコール(16)
ニトロアミド15(3g、5.22mmol)およびSnCl2HO(6.15g、27.15mmol)のメタノール(60ml)溶液を2時間加熱還流した。反応混合物を原容量の1/3まで濃縮し、飽和重曹水(激しく発泡)で注意深く処理してpH8とした。混合物を酢酸エチル(100ml)とともに一晩激しく攪拌し、セライトによりろ過して沈殿スズ塩を除いた。水相は、酢酸エチル(50ml)で抽出して、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。過剰の溶媒除去により、暗黄色油状物16(1.93g、68%)の所望のアミンを得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ7.75(d,J=7.51Hz,2H),7.61(d,J=7.33Hz,2H),7.40−7.26(m,4H),6.72(s,1H),6.25(s,1H),5.95(bs,1H),4.43−4.04(m,6H),3.67−3.42(m,9H),2.11−1.7(m,6H)。13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ171.7,156.6,150.8,144.0,141.3,140.6,127.6,127.0,125.0,119.9,112.0,102.2,68.0,66.6,66.4,61.0,56.6,51.0,47.3,39.5,29.1,28.5,24.9。
【0145】
FmocNvocアルコール(17)
クロロギ酸4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジル(1.44g、5.23mmol)のジクロロメタン(40ml)溶液を、アミン16(2.59g、4.75mmol)およびピリジン(0.41g、5.23mmol)のジクロロメタン(60ml)溶液に0℃で滴下した。3時間後、この反応混合物をHCl(1N、2×100mL)、水(2×100mL)および食塩水(1×100mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、過剰の溶媒除去により、粗製物が得られ、これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、酢酸エチルに続いて酢酸エチル中1%メタノール)にかけて純粋カルバメート17(3.2g、86%)を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ8.94(br.s,1H),7.74(d,J=7.51Hz,2H),7.71(s,1H),7.61(d,J=7.33Hz,2H),7.40−7.25(m,4H),7.08(s,1H),6.80(s,1H),5.62(d,J=15.02Hz,1H),5.50(d,J=15.02,1H),4.44−4.41(m,3H),4.24−4.13(m,3H),3.99(s,3H),3.94(s,3H),3.70−3.44(m,9H),2.17−1.72(m,6H)。13C NMR(68.7MHz,CDCl):δ171.7,164.0,156.6,153.7,153.3,150.1,148.1,144.3,144.0,141.3,139.6,131.3,127.6,127.0,125.0,119.9,110.7,110.1,108.2,105.5,68.1,66.4,66.1,63.9,60.9,56.6,56.4,56.2,47.3,39.5,28.9,28.3,25.1。
【0146】
FmocNvocカルビノールアミン(18)
DMSO(0.8ml、11.4mmol)の乾燥ジクロロメタン(15ml)溶液を、窒素雰囲気下−45℃(液体N/クロロベンゼン)で塩化オキサリル(0.72g、5.71mmol)の乾燥ジクロロメタン(15ml)溶液に30分かけて滴下した。反応混合物を30分間攪拌後、−45℃の反応温度を維持しながら、基質17(3.2g、4.08mmol)の乾燥ジクロロメタン(35ml)溶液を50分かけて添加した。次いで、この反応混合物を−45℃でさらに45分間攪拌した。トリエチルアミン(2.15ml、16.2mmol)の乾燥ジクロロメタン(10ml)溶液を−45℃で25分かけて加え、反応混合物を―45℃でさらに30分間攪拌後、室温に温めた。この反応混合物を1N HCl(1×75ml)、水(1×75ml)と食塩水(1×75ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。過剰の溶媒を除去して粗製物を与え、これをフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、酢酸エチル)にかけて、閉環生成物18(1.92g、収率60%)を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ7.74(d,J=7.51Hz,2H),7.60−7.59(m,3H),7.40−7.23(m,4H),7.22(s,1H),6.83(s,1H),6.50(s,1H),5.88(bs,1H),5.72(d,J=9.34Hz,1H),5.45−5.38(m,2H),4.59(bs,1H),4.42(d,J=7.14Hz,2H),4.22−4.08(m,3H),3.86(s,3H),3.76(s,3H),3.68(s,3H),3.59−3.44(m,4H),2.12−2.02(m,6H)。13C NMR(67.8MHz,CDCl):δ166.9,156.6,155.4,153.8,150.1,148.8,148.1,144.0,141.3,139,128.2,127.7,127.0,126.7,126.5,125.0,120.0,113.7,110.5,109.7,108.1,86.2,68.4,66.3,65.4,60.3,56.3,56.2,56.0,47.3,46.5,39.4,29.7,28.7,23.1。
【0147】
アミノNvocカルビノールアミン(19)
Fmoc保護アミン18(0.5g、0.64mmol)をピペリジン(1g、11.7mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液に加えた。2時間後、TLCにより、出発物質の存在を示していたので、DMFを混合溶媒として加えることにより、この反応がさらに30分で終了した。反応混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、水(25ml)、食塩水(25ml)で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥した。過剰の溶媒を除去し、酢酸エチルと石油エーテル40−60から再結晶により黄色結晶性生成物(0.123g、収率34%)を得た。H NMR(270MHz,CDCl):δ7.61(s,1H),7.21(s,1H),6.90(s,1H),6.50(s,1H),5.70(d,J=9.70Hz,1H),5.44(bs,2H),4.13−4.11(m,1H),3.96−3.40(m,13H),2.18−1.90(m,6H)。13C NMR(68.7MHz,CDCl):δ167.1,155.1,153.8,150.0,148.7,147.9,138.8,128.5,127.3,126.5,114.3,110.4,109.5,107.9,86.0,67.1,65.1,60.7,56.3,56.1,53.3,38.7,28.7,28.0,23.1。
【0148】
実施例3a:PBD−トリグリシン30の合成(図3aおよび3b)
この実施例は、合成の一般法を証明するために実施された。
【0149】
樹脂の脱保護
Fmoc−アミノエチルフォトリンカーのノバシン(NovaSyn)TG樹脂20(0.35g、0.23mmol/g充填)をシンタに接続したペプチド合成容器に入れた。DMF(3ml)中20%ピペリジンの添加後、容器を3時間振とうした。次に脱保護樹脂21をろ過により分離し、NMP(3ml)、MeOH(3ml)およびCHCl(3ml)で濯いだ。この全手法を2度繰り返した後、この樹脂を減圧乾燥した。
【0150】
カップリング条件
DMF(2ml)を樹脂21に加え、この懸濁液を30分間振とうした。Fmoc−グリシン(0.24g、0.805mmol)、TBTU(0.26g、0.805mmol)およびDIPEA(140μl、0.805mmol)のDMF(2ml)溶液を加えて振とうを20時間続けた。結合した樹脂22をろ過し、NMP(5ml)、MeOH(5ml)およびCHCl(5ml)で濯いだ。この全手法を2度繰り返した後、この樹脂を減圧乾燥した。カップリング効率は、DMF(0.2ml)中ブロモフェノールブルーの添加によりモニターした。
【0151】
アセチル化(エンドキャッピング)条件
CHCl(5ml)中のAcO(20%)およびピリジン(30%)を樹脂22に加えて、この懸濁液を2時間振とうした。アセチル化された樹脂をろ過し、CHCl(5ml)、EtOH(5ml)およびさらに一定分割量のCHCl(2ml)で洗浄した。この全手法は、もう1度繰返してから該樹脂を減圧乾燥した。アセチル化の有効性は、DMF(0.5ml)中のブロモフェノールブルーの添加によりモニターされた。
【0152】
脱保護条件
DMF(2ml)中のピペリジン(20%)をアセチル化樹脂22に加え、この懸濁液を12時間振とうした。脱保護樹脂23は、ろ過により集められ、NMP(5ml)、MeOH(5ml)およびCHCl(5ml)で濯いだ。この全手法を2度繰り返した後、該樹脂を減圧乾燥した。
【0153】
2個のさらなるグリシン単位の付加
前記カップリング(21〜22)、アセチル化および脱保護(22〜23)段階を、樹脂結合のトリペプチド27が得られるまで、2回(23〜27)繰り返された。
【0154】
PBD単位へのカップリング(Fmoc−PBD)
トリグリシン樹脂27(0.12g、0.235mmol/g充填)を、シンタに接続されたペプチド合成容器に入れた。DMF(3ml)を加えて、この容器を30分間振とうした。Fmoc−PBD酸7b(0.15g、0.28mmol)、TBTU(0.09g、0.28mmol)およびDIPEA(50μl、0.28mmol)のDMF(3ml)溶液を加えて振とうを20時間続けた。反応の進行をモニターするためにブロモフェノールブルー指示薬(30μl)を加えた。結合した樹脂28bをろ過により集められ、DMF(5ml)、NMP(5ml)およびCHCl(5ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返された後、この樹脂を減圧乾燥した。
【0155】
アセチル化(エンドキャッピング)条件
CHCl(5ml)中のAcO(20%)およびピリジン(30%)を樹脂28bに加えて、この容器を2時間振とうした。アセチル化された樹脂をろ過し、CHCl(5ml)、EtOH(5ml)およびさらにCHCl(2ml)で洗浄した。この全手法をもう1度繰り返してから、樹脂29を減圧乾燥した。アセチル化の有効性は、DMF(0.5ml)中のブロモフェノールブルーの添加によりモニターされた。
【0156】
遊離PBDへの脱保護
DMF(2ml)中のピペリジン(20%)をアセチル化樹脂28aに加え、この容器を12時間振とうした。脱保護樹脂29は、ろ過により集められ、NMP(5ml)、MeOH(5ml)およびCHCl(5ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返されてから該樹脂を減圧乾燥した。
【0157】
Nvoc−PBDトリグリシン28aの合成(図3b)
トリグリシン樹脂27(0.16g、0.235mmol/g充填)を、シンタに接続されたペプチド合成容器に入れた。DMF(3ml)を加えて、この容器を30分間振とうした。Nvoc−PBD酸7a(0.22g、0.38mmol)、TBTU(0.12g、0.38mmol)およびDIPEA(65μl、0.38mmol)のDMF溶液(3ml)を加えて20時間振とうを続けた。反応の進行をモニターするためにブロモフェノールブルー指示薬(30μl)を加えた。樹脂28aをろ過により集められ、DMF(5ml)、NMP(5ml)およびCHCl(5ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返された後、この樹脂を減圧乾燥した。
【0158】
アセチル化(エンドキャッピング)条件
CHCl(5ml)中のAcO(20%)およびピリジン(30%)を樹脂28aに加えて、この容器を2時間振とうした。アセチル化された樹脂をろ過し、CHCl(5ml)、EtOH(5ml)およびさらにCHCl(2ml)で洗浄した。この全手法を、もう1度繰り返してから樹脂29を減圧乾燥した。アセチル化の有効性は、DMF(0.5ml)中のブロモフェノールブルーの添加によりモニターされた。
【0159】
光分解
DMF中Nvoc−PBDを担持するビーズの懸濁液を、365nmで2時間照射(スペクトロリンカーXL1000UVクロスリンカー、スペクトロニクス社)することにより樹脂から同時にN10脱保護および切断され、MTTアッセイ(実施例3b)に直ちに使用される1mmol保存溶液30を得た。
【0160】
実施例3(b):一般MTTアッセイ法
培養において、U937ヒト慢性組織球増多白血病細胞の増殖またはK562ヒト慢性骨髄性白血病細胞の増殖を阻害する薬剤能力は、MTTアッセイを用いて測定された(モスマン、1983年)。これは、黄色溶解性テトラゾリウム塩である3−(4,5−ジメチルチアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT;シグマ化学社)を不溶性の紫色のホルマザン沈殿に還元する生細胞能力に基づく。薬剤処理後、細胞は、1ウェル当たり10個の細胞および1サンプルにつき8ウェルを有する96ウェルのマイクロタイタープレートに移した。該プレートを、5%COを含む湿気中37℃で培養した。該プレートを4日間(対照細胞が10倍の数まで増殖できる)培養後、MTTのリン酸緩衝生理食塩水の5mg/mL溶液20μLを各ウェルに加え、該プレートをさらに5時間培養した。該プレートを300gで5分間遠心分離し、大部分の培地を細胞ペレットから除いて1ウェル当たり10〜20μLが残った。DMSO(200μL)を各ウェルに加え、サンプルの完全な混合を確実にするために振とうした。光学密度を550nmの波長で、チッターテックマルチスキャンELISAプレートリーダで読み取られ、用量反応曲線を作成した。IC50値は、最終光学密度を50%対照値に換算するのに必要な用量として読みとられた。
【0161】
PBD−トリグリシンのMTTアッセイ
MTTアッセイは、実施例3aで前に調製したPBD−トリグリシン(化合物30)の細胞毒性を評価するために用いられた。該アッセイにおいて、IC50が0.59μMであることが判った。
Figure 0004689826
【0162】
実施例4(a):樹脂結合トリペプチドライブラリの合成(図4aおよび4b)
実施例3に続いて、この方法は、トリペプチドライブラリを合成するのに使用された。
【0163】
樹脂の脱保護
Fmoc−アミノエチルフォトリンカーのノバシン(NovaSyn)TG樹脂20(1.35g、0.23mmol/g充填)が、50mgづつ27本のオールテックチューブに量られた。DMF(0.5ml)中のピペリジン(20%)を各チューブに加え、次いで該チューブを軌道シェーカ上に3時間置いた。脱保護樹脂21を、スペルコバキュームマニホールド(Supelco Vacuum Manifold)を用いてろ過により集め、DMF(2ml)およびCHCl(2ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返された後、この樹脂を減圧乾燥した。
【0164】
カップリング条件
DMF(0.5ml)中の樹脂21を含有する各オールテックチューブに加えて、このチューブを30分間振とうした。DMF(3.4ml)中のFmoc−グリシン(0.306g、1.03mmol)を最初の9本のチューブに、DMF(3.54ml)中のFmoc−バリン(0.36g、1.06mmol)を次の9本のチューブに、およびDMF(3.4ml)中のFmoc−フェニルアラニン(0.396g、1.03mmol)を最後の9本のチューブに加えた。DMF(10ml)中のTBTU(0.972g、3.03mmol)およびDIPEA(540μl、3.1mmol)を、全27本のチューブに加えて振とうを20時間続けた。結合した樹脂31をろ過により集め、DMF(5ml)、CHCl(5ml)およびEtOH(5ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返された後、この樹脂を減圧乾燥した。このカップリング効率は、2、3滴の10%DIPEA/DMFと1%TNBS/DMFの添加によりモニターされた。樹脂は、カップリングが完全であると無色のままであった。
【0165】
アセチル化(エンドキャッピング)条件
CHCl(1ml)中のAcO(20%)およびピリジン(30%)を、樹脂31を含む各オールテックチューブに加えて、これらのチューブを2時間振とうした。アセチル化された樹脂をろ過し、CHCl(5ml)、EtOH(5ml)およびさらにCHCl(2ml)で洗浄した。この全手法が、もう1度繰り返されて、樹脂を減圧乾燥した。
【0166】
脱保護条件
DMF(0.5ml)中のピペリジン(20%)をアセチル化樹脂31の各チューブに加え、これらのチューブを12時間振とうした。脱保護樹脂32のバッチをろ過により集められ、DMF(5ml)、CHCl(5ml)およびMeOH(5ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返されてから該樹脂を減圧乾燥して樹脂38のバッチを得た。
【0167】
さらに2種類のアミノ酸単位のカップリング
前のカップリング(21→31)、アセチル化および脱保護(31→32)段階は、各オールテックチューブ(32→36)に適当なFmoc保護アミノ酸類を用いて2度繰り返され、全ての可能な組合せを達成した。この結果、樹脂結合トリペプチドライブラリ36が得られた。
【0168】
Fmoc−PBD単位に対するカップリング(4b)
DMF(0.5ml)を、樹脂36を含む各オールテックチューブに加えて、このチューブを30分間振とうした。DMF(5.2ml)中のFmoc−PBD酸7b(0.866g、1.55mmol)、DMF(5ml)中のTBTU(0.486g、1.55mmol)およびDIPEA(270μl、1.55mmol)を加えて、振とうを20時間続けた。結合した樹脂37をろ過により各チューブから集め、CHCl(5ml)、EtOH(5ml)、およびさらにCHCl(2ml)で濯いだ。この全手法は2度繰り返された後、この樹脂のバッチを減圧乾燥した。
【0169】
アセチル化(エンドキャッピング)条件
CHCl(1ml)中のAcO(20%)およびピリジン(30%)を、樹脂37の各オールテックチューブに加えて、これらのチューブを2時間振とうした。各オールテックチューブからアセチル化樹脂をろ過により集められ、CHCl(5ml)、EtOH(5ml)およびさらにCHCl(2ml)で洗浄した。この全手法は、もう1度繰り返されてから、樹脂を減圧乾燥した。アセチル化の有効性は、2、3滴の10%DIPEA/DMFおよび1%TNBS/DMFを加えてモニターされた。
【0170】
脱保護条件
DMF(0.5ml)中のピペリジン(20%)をアセチル化樹脂37の各チューブに加え、これらのチューブを12時間振とうした。脱保護樹脂38のバッチをろ過により集められ、DMF(5ml)、CHCl(5ml)およびMeOH(5ml)で濯いだ。この全手法が2度繰り返されてから、該樹脂を減圧乾燥して樹脂38のバッチを得た。
【0171】
光分解
脱保護化樹脂38を担持するビーズの懸濁液を365nmで2時間照射(スペクトロリンカーXL1,000UVクロスリンカー、スペクトロニクス社)することにより樹脂から切断し、MTTアッセイ(実施例4b)に直ちに使用される1mmolの保存溶液を得た。
【0172】
実施例4(b):ビーズ上に調製された27種の組合せライブラリのスクリーニング
実施例4(a)で合成された組合せライブラリ(コンビナトリアルライブラリ)は、前記のようにMTTアッセイを用いてスクリーンされた。
【0173】
【表2】
Figure 0004689826
【0174】
これらの結果は、アミノ酸配列を変えることにより、PBD類の細胞毒性に影響を与えることを示す。
【0175】
実施例5(a):液相試験用のクラウン上における27種のトリペプチド−PBDライブラリの調製
【0176】
【化49】
Figure 0004689826
27種のライブラリを、Fmoc保護のグリシン、ロイシンおよびフェニルアラニンのビルディングブロック、およびマルチピン(MultipinTM)合成キットおよび実施例4(a)に例示されたのと同じ一般反応式を用いてNVOC保護PBD単位からキロン技術(Chiron Technology)のクラウン上に調製した。
【0177】
クラウンの脱保護
27種のFmoc−リンクアミドのO−シリーズクラウン(充填:1クラウン当たり2.2μM)を、98ピンブロックのうち最初の27ピンに付着させた。ブロックを、反転してシェーカ(ハイドルフ、チトラマックス100)上のピペリジン(20%)のDMF(50mL、無水)溶液を含む容器に入れた。30分後、該ブロックを容器から除去し、過剰のピペリジン/DMFを排出した。次にブロックを反転し、新鮮なDMF(50mL)を含む容器に入れ、全組立て部品を5分間振とうした。最後に、該クラウンをメタノールで2分間、2度洗浄してから20分間風乾した。
【0178】
活性化アミノ酸エステルの調製
N−Fmocグリシン(128.4mg、0.43mmol)、DIC(55mg、0.43mmol)およびHOBt(70mg、0.52mmol)のDMF(2160μL)溶液を20分間かき混ぜ、一定分割量(200μL)を、98ウェルのマイクロタイタープレートのうち、最初の9つのディープウェル(H1−H9)に加えた。活性エステルの同様の溶液を、N−Fmocロイシン(152.7mg)およびN−Fmoc−フェニルアラニン(167.4mg)から調製し、一定分割量(200μL)をH10〜G6ウェルおよびG7〜F3ウェルにそれぞれ配分した(下記表1参照)。
【0179】
【表3】
Figure 0004689826
【0180】
カップリング反応
各ウェルに、少量のブロモフェノールブルー指示薬(6.6mgのDMF10mL中の25μL)を加え、これらのウェルにクラウン配列を浸した。該クラウン(前は無色)は、遊離アミンの存在を示す青色を直ちに呈した。ブロック/ディープウェルプレート組立て部品をシェーカ上で18時間振とうした後、全てのクラウンは実質的に無色となり、カップリング反応が完全に進行したことを示した。次にクラウンアレイをマイクロタイタープレートから除き、過剰のカップリング試薬を排出させ、該クラウンアレイをDMF(50ml、5分)で1回洗浄し、メタノール(100mL、2分)で2度洗浄した。最後に、該クラウンアレイを20分間風乾した。
【0181】
脱保護
クラウンアレイを、反転してシェーカ(ハイドルフ、チトラマックス100)上のピペリジン(20%)のDMF(50mL、無水)溶液を含む容器に入れた。30分後、該ブロックを容器から除去し、過剰のピペリジン/DMFを排出した。次にブロックを反転し、新鮮なDMF(50mL)を含む容器に入れ、全組立て部品を5分間振とうした。最後に、該クラウンをメタノールで2分間、2度洗浄してから20分間風乾した。
【0182】
第2のアミノ酸に対するカップリング
脱保護クラウンアレイを、下記の表2に示されたパターンに従って、N−Fmoc−グリシン、N−Fmoc−ロイシンおよびFmoc−フェニルアラニンの活性エステルの新たに調製された溶液で充填されたディープウェルのマイクロタイタープレートに浸した。このブロック/ディープウェルプレート組立て部品を、軌道シェーカ上で18時間振とう後、全てのクラウンは実質的に無色となり、カップリング反応が完全に進行したことを示した。次にクラウンアレイをマイクロタイタープレートから除き、過剰のカップリング試薬を排出させ、該クラウンアレイをDMF(50ml、5分)で1回洗浄し、メタノール(100mL、2分)で2回洗浄した。最後に、該クラウンアレイを20分間風乾した。
【0183】
【表4】
Figure 0004689826
【0184】
脱保護
クラウンアレイを、反転してシェーカ(ハイドルフ、チトラマックス100)上のピペリジン(20%)のDMF(50mL、無水)溶液を含む容器に入れた。30分後、該ブロックを容器から除去し、過剰のピペリジン/DMFを排出した。次にブロックを反転し、新鮮なDMF(50mL)を含む容器に入れ、全組立て部品を5分間振とうした。最後に、該クラウンをメタノールで2分間、2回洗浄してから20分間風乾した。
【0185】
第3のアミノ酸単位のカップリング
脱保護クラウンアレイを、下記の表3に示されたパターンに従って、N−Fmoc−グリシン、N−Fmoc−ロイシンおよびFmoc−フェニルアラニンの活性エステルの新たに調製された溶液で充填されたディープウェルのマイクロタイタープレートに浸した。このブロック/ディープウェルプレート組立て部品を、軌道シェーカ上で18時間振とう後、全てのクラウンは実質的に無色となり、カップリング反応が完全に進行したことを示した。次にクラウンアレイをマイクロタイタープレートから除き、過剰のカップリング試薬を排出し、該クラウンアレイをDMF(50ml、5分)で1回洗浄し、メタノール(100mL、2分)で2回洗浄した。最後に、該クラウンアレイを20分間風乾した。
【0186】
【表5】
Figure 0004689826
【0187】
脱保護
クラウンアレイを、反転してシェーカ(ハイドルフ、チトラマックス100)上のピペリジン(20%)のDMF(50mL、無水)溶液を含む容器に入れた。30分後、該ブロックを容器から除去し、過剰のピペリジン/DMFを排出した。次にブロックを反転し、新鮮なDMF(50mL)を含む容器に入れ、全組立て部品を5分間振とうした。最後に、該クラウンをメタノールで2分間、2度洗浄してから20分間風乾した。
【0188】
PBDキャッピング単位の付加
Nvoc−PBD酸(745mg、1.29mmol)、DIC(16mg、1.29mmol)およびHOBt(209mg、1.55mmol)のDMF(6.48ml)溶液を20分間振とうし、次いで全27つのウェルに分配した。このブロック/ディープウェルプレート組立て部品を、シェーカ上で48時間振とうした。次にクラウンアレイをマイクロタイタープレートから除き、過剰のカップリング試薬を排出し、該クラウンアレイをDMF(50ml、5分)で1度洗浄し、メタノール(100mL、2分)で2度洗浄した。最後に、該クラウンアレイを20分間風乾した。
【0189】
開裂
開裂に先立って、該クラウンを連続的にDMF、トルエン、メタノールおよびジクロロメタンにて洗浄してあらゆる非結合の不要物質を除いた。次に該クラウンアレイを、TFA/HO(300μL、95:5、v/v)を含む27本のラックされた(だが個々の)1mLのポリプロピレンチューブのそれぞれに浸され、該ブロック/ラック組立て部品は、室温で2時間軌道シェーカ上で振とうした。過剰のTFAを、窒素下(8つの出口をもつガラス多岐管により供給)平行蒸発により除去し、次いで48時間かけて減圧乾燥して遊離のN10−Nvoc保護のPBD−トリペプチドを得た。
【0190】
実施例5(b):光分解開裂およびMTTアッセイ法
実施例3(b)と同じアッセイ法が用いられた。5×10個の細胞/mL密度の細胞を、最終濃度が0.3μM(6.6μモル/チューブ/ml)で27種のライブラリの各構成要素と連続的に培養した。27種の構成要素ライブラリにおける各化合物の一定分割量は、細胞懸濁液への添加前に、UVA(365nm)の暴露なしで放置するか、またはUVA(365nm)に2時間暴露された。化合物の添加後、細胞は、1ウェル当たり10個の細胞で1サンプルにつき8ウェルの96ウェルのマイクロタイタープレートに移した。プレートを、5%COを含む湿気中37℃で培養した。4日間(対照細胞が10倍の数まで増殖できる)該プレートを培養後、MTTのリン酸緩衝生理食塩水の5mg/mL溶液20μLを各ウェルに加え、該プレートをさらに5時間培養した。該プレートを300gで5分間遠心分離し、大部分の培地を細胞ペレットから除いて1ウェル当たり10〜20μLが残った。DMSO(200μL)を各ウェルに加え、サンプルの完全な混合を確実にするために振とうした。光学密度を550nmの波長で、チッターテックマルチスキャンELISAプレートリーダで読み取られ、用量反応曲線を作成した。
【0191】
「クラウン」上で合成された27種のPBDライブラリのインビトロ細胞毒性の評価

【0192】
【表6】
Figure 0004689826
【0193】
前記のように、アミノ酸配列を変えることによりPBD類の細胞毒性に影響を与えることを、これらの結果は示す。
【0194】
実施例6:DNA結合アッセイ
2本鎖オリゴヌクレオチドの標識
2本鎖オリゴヌクレオチド(10pmol/μL)は、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて[32P]−ATPで5’−末端を標識し、30分、37℃にて培養した。該標識オリゴヌクレオチドは、P6バイオゲル(Bio−gelTM)(40−90μm)を含有するミニプレップバイオラド(mini−prep BioradTM)スピンカラムにより精製した。
【0195】
ビーズ上のスクリーニングアッセイ
結合実験に先立って、ビーズをDMF中で約1時間膨張させた。標識2本鎖オリゴヌクレオチドは、化合物を付着させるビーズと37℃24時間培養した。24時間培養後、サンプルをTE緩衝液(10mMトリス、1mM EDTA)で再度懸濁し、回転させて上澄液を3〜4回除いた。最終洗浄でペレットをエコシント(EcoScint)(国立ダイアグノスチックス(Nat.Diagnostics、英国)シンチレーション液の1mLで再度懸濁し、ワラック(Wallac)1400シンチレーションカウンターでカウントした。
【0196】
【化50】
Figure 0004689826
【0197】
オリゴヌクレオチド1は、PBDに関して最も好ましい結合部位であるAGA配列(太字で強調)を含む。オリゴヌクレオチド2は、PBDに関して最も好ましくない結合部位であるTGT配列を含む。オリゴヌクレオチド3は、PBDが、イノシン部のNH基の欠如により結合できないAIA配列を含む。
【0198】
化合物JGB−285は、N10が保護されており、DNAと共有結合できない:
【化51】
Figure 0004689826
【0199】
化合物JGB−286は、自由C10−N11イミン部があり、DNAと相互作用できる:
【化52】
Figure 0004689826
【0200】
【表7】
Figure 0004689826
【0201】
【表8】
Figure 0004689826
【0202】
これらの試験はまた、[32P]−ATPの替わりにローダミンまたはフルオレセインで標識されたオリゴヌクレオチド1を用いて実施された(標識オリゴヌクレオチドは、ジェネシスから入手できる、ケンブリッジ)。蛍光は、テキャンスペクトラフルオルプラス(Tecan Spectrafluor Plus)を用いて測定された。
【0203】
【表9】
Figure 0004689826
【0204】
【表10】
Figure 0004689826
【0205】
これらの結果は、ビーズ上のPBD化合物が、DNAに対し共有結合する能力を維持し−保護PBD(JGB−285)は、全く結合しなかったが、脱保護PBd(JGB−286)は、強い結合が示されたことを示す。さらに重要なことに、脱保護PBDは、PuGPu配列に関する選択性を維持し、最も好ましくないものに対して殆ど結合活性が無いこと、および非結合性部位を示した。
【0206】
実施例7:アイロリ(Irori TM )グリシンPBDサブライブラリの合成とスクリーニング(図5)
合成
アミノメチル化ポリスチレン樹脂39(5g、1.1mmol/g充填)は、DCE:CHCl(2:1、102ml)に懸濁して289アイロリ(IroriTM)ミクロカンズに等しく分配された。樹脂をろ過し、カンズをDMF(70ml)を有するフラスコに入れて30分間振とうした。
【0207】
Fmoc−グリシン(4.91g、16.5mmol)、TBTU(5.3g、16.5mmol)およびDIPEA(2.9ml、16.5mmol)のDMF(100ml)溶液を合わせたカンズに加え、20時間振とうを続けた。樹脂40をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0208】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(200ml)溶液をカンズに加えて、それを16時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0209】
20%ピペリジンのDMF(200ml)溶液をアセチル化樹脂40に加えて、反応フラスコを16時間振とうした。樹脂41をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0210】
カンズを合わせ、アイロリ(IroriTM)ソフトウェアを用いて17個のフラスコに分類した。各フラスコには、Fmoc−アミノ酸(0.97mmol)、TBTU(312mg、0.97mmol)およびDIPEA(170ml、0.97mmol)のDMF(10ml)溶液を含んだ。[Fmoc−アラニン(306mg);Fmoc−アスパラギン(340mg);Fmoc−アスパラギン(OBu)酸(391mg);Fmoc−グルタミン(357mg);Fmoc−グルタミン(OBu)酸(408mg);Fmoc−グリシン(289mg);Fmoc−イソロイシン(340mg);Fmoc−ロイシン(340mg);Fmoc(Boc)−リジン(357mg);Fmoc−メチオニン(459mg);Fmoc−フェニルアラニン(374mg);Fmoc−プロリン(323mg);Fmoc−セリン(Bu)(374mg);Fmoc−スレオニン(Bu)(391mg);Fmoc(Boc)−トリプトファン(510mg);Fmoc−チロシン(Bu)(442mg);Fmoc−バリン(323mg)]。
【0211】
フラスコを16時間振とうし、17カンズの各バッチをろ過し、DMF(3×10ml)、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥すると、樹脂42が得られた。
【0212】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(200ml)溶液を全289カンズに加えて、反応フラスコを16時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0213】
20%ピペリジンのDMF(200ml)溶液をアセチル化樹脂40に加えて、反応フラスコを16時間振とうした。樹脂43をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0214】
この工程は、ライブラリのトリマー45を生成するために再び繰り返され、最終段階は、全ての289カンズ上、同時に実施された。
【0215】
カンズは、DMF(70ml)の入ったフラスコに入れ30分間振とうした。Fmoc−PBD酸7b(実施例1/b)(9.2g、16.5mmol)、TBTU(5.3g、16.5mmol)およびDIPEA(2.9ml、16.5mmol)のDMF(100ml)溶液をカンズに加え、20時間振とうを続けた。樹脂46をろ過し、DMF(3×10ml)、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0216】
2%トリイソプロピルシランのTFA(100ml)溶液をCHCl(100ml)に懸濁されたカンズに加えて該カンズを16時間振とうした。カンズをろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0217】
20%ピペリジンのDMF(200ml)溶液を該カンズに加えて、反応フラスコを16時間振とうした。樹脂47を含むカンズをろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(3×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0218】
スクリーニング
得られたライブラリを、2本鎖DNA配列に対してスクリーンして、DNA試験配列に最も強く結合するライブラリの構成要素を決定した。
【0219】
使用されたDNA配列は、アニールされたフルオレセインで標識された
標識−5’−ACACCTAIAGATIAAITCTI−3’
であった。
【0220】
各ライブラリ構成要素の約10mgを、96ウェルプレートのウェルに入れ、5pmol/μlのアニールされたフルオレセイン標識の2本鎖DNAと共に37℃24時間培養した。24時間培養後、各ウェルをTE緩衝液で4回洗浄し、ビーズをTEまたはPBS50mLに再度懸濁した。
【0221】
各ウェルの蛍光は、テキャンスペクトラフルオル(Tecan Spectrafluor)を用いて測定され、最もよく標識されたDNAを含むウェルを決定し、したがって、試験DNA配列に最も強く結合する化合物を決定した。
【0222】
アイロリ(IroriTM)ソフトウェアを用いて同定されたライブラリから最も活性な化合物群は、以下の組合せ鎖を有するものであることが判明した:Gly−Gly−Gln−PBD;Gly−Pro−Iso−PBD;Gly−Thr−Asp−PBD;Gly−Leu−Val−PBD;Gly−Val−Asp−PBD;Gly−Val−Phen−PBD;Gly−Try−Asp−PBD;Gly−Lys−Ala−PBD;Gly−Gly−Asp−PBD;Gly−Gly−Pro−PBD。
【0223】
実施例8:PBD−グリシンサブライブラリの合成(図6a、6b、6c)
リジン−グリシンダイマー54の合成(図6a)
テンタゲルM NH樹脂48(58mg、0.3mmol/g充填)を17本のオールテックチューブ(4ml容量)に量り、DMF(250μl)が各チューブに加えられて、それらを30分間振とうした。Boc(Fmoc)リジン(416mg、0.88mmol)のDMF(1.7μl)溶液およびTBTU(285mg、0.88mmol)およびDIPEA(155μl、0.88mmol)のDMF(3.4ml)溶液をチューブに等しく分配し、20時間振とうを続けた。樹脂49をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0224】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(500μl)溶液を各チューブに加えて、該チューブを2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0225】
2%トリイソプロピルシランのTFA(250μl)およびCHCl(250μl)溶液を各チューブに加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂50をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0226】
樹脂50をCHCl(250μl)に懸濁し、30分間振とうした。クロロギ酸アリル(100μl、0.88mmol)および4−メチルモルホリン(90mg、0.88mmol)のCHCl(1.7ml)氷冷溶液を各チューブに等しく分配し、16時間振とうした。樹脂51をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0227】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液を樹脂51に加えて、チューブを12時間振とうした。樹脂52をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
樹脂52をDMF(250ml)に懸濁し、30分間振とうした。
【0228】
Fmoc―グリシン(264mg、0.88mmol)のDMF(1.7ml)溶液およびTBTU(285mg、0.88mmol)およびDIPEA(155μl、0.88mmol)のDMF(3.4ml)溶液をチューブに等しく分配し、20時間振とうを続けた。樹脂53をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0229】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(500μl)溶液を樹脂53に加えて、チューブを2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0230】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液をアセチル化樹脂に加えて、チューブを12時間振とうした。樹脂54をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0231】
グリシンサブライブラリ61の合成(図6b)
カップリング条件
Fmocアミノ酸(0.052mmol)のDMF(100μl)溶液を、樹脂54を含む各チューブに加えた。[Fmoc−アラニン(16mg);Fmoc−アスパラギン(18mg);Fmoc−アスパラギン(OBu)酸(21mg);Fmoc−グルタミン(19mg);Fmoc−グルタミン(OBu)酸(22mg);Fmoc−グリシン(16mg);Fmoc−イソロイシン(18mg);Fmoc−ロイシン(18mg);Fmoc(Boc)−リジン(24mg);Fmoc−メチオニン(19mg);Fmoc−フェニルアラニン(20mg);Fmoc−プロリン(18mg);Fmoc−セリン(Bu)(20mg);Fmoc−スレオニン(Bu)(21mg);Fmoc(Boc)−トリプトファン(27mg);Fmoc−チロシン(Bu)(24mg);Fmoc−バリン(18mg)]。
【0232】
TBTU(285mg、0.88mmol)およびDIPEA(155μl、0.88mmol)のDMF(3.4ml)溶液を17本のチューブに等しく分配し、20時間振とうを続けた。樹脂55をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0233】
アセチル化条件
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(500μl)溶液を樹脂55に加えて、該チューブを2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0234】
脱保護条件
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液をアセチル化樹脂に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂56をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0235】
プールおよびスプリット法
合わせた樹脂56を、シンタに接続した丸底フラスコのDCE:CHCl(2:1、68ml)中に懸濁し、完全な混合を確実にするために窒素ガスで吸引した。樹脂を17本のオールテックチューブに再度懸濁し、ろ過し、DMF(250μl)を各チューブに加えて30分間振とうした。
【0236】
カップリング、アセチル化、脱保護およびプーリング/スプリッティングのこのサイクルは、6種のペプチド61のライブラリが合成されるまで、さらに3回繰り返した。
【0237】
PBD−グリシンサブライブラリ64の合成(図6c)
樹脂61をCHCl(250μl)中に懸濁し、チューブを30分間振とうした。フェニルシラン(876μl、7.1mmol)のCHCl(1.7ml)溶液を各チューブに等しく分配し、チューブを10分間振とうした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(34mg、0.03mmol)のCHCl(1.7ml)溶液を各チューブに等しく分配し、チューブをさらに10分間振とうした。樹脂65をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。この手法をもう1度繰り返した。
【0238】
Fmoc―PBD酸7b(実施例1b)(495mg、0.88mmol)のDMF(3.4ml)溶液およびTBTU(285mg、0.88mmol)およびDIPEA(155μl、0.88mmol)のDMF(3.4ml)溶液を6種ペプチド樹脂62のDMF(250μl)溶液に等しく分配し、チューブを20時間振とうした。樹脂63をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0239】
2%トリイソプロピルシランのTFA(250μl)およびCHCl(250μl)溶液を樹脂63に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0240】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液を樹脂に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂64をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0241】
生じたサブライブラリは、配列:標識−5’−ACACCTAIAGATIAAITCTI−3’を有するローダミン標識アニール2本鎖DNAに対してスクリーンされた。
【0242】
該サブライブラリをDNA配列(5pmol/mL)と混合し、時々混ぜて37℃24時間培養した。24時間後、該サブライブラリをTE緩衝液のpH7.6またはPBSで4回洗浄した。最も標識されたDNAが結合したビーズを同定するために、アガロースゲルスライドが、次のように調製された。0.25%海産プラークアガロ−スの約500mLを清浄な透明スライド上に層を作製し、冷却してセットした。次いで培養したビーズを別の0.25%海産プラークアガロ−ス溶液の約500mLと混合し、予め被覆されたスライド上に層を作り、冷却してセットした。
【0243】
最も赤いビーズは、解剖用顕微鏡下、肉眼により確認され、次いで先端が細いp10ギルソンピペットを用いて取り去ることができるように乾燥アガローススライドに約1mLの水を添加して回収された。取り去られたビーズを、同定のために準備した1mLのエッペンドルフPCRチューブに入れた。
【0244】
同定
最も活性な化合物の配列の同定は、自動エドマン分解および逆相HPLCを用いて実施された。
【0245】
パルス液相N−末端配列化は、アプライドバイオシステムス(ABI)477A自動蛋白シークエンサを用いて実施された。選択された標識ビーズを、以前に前もって1度サイクルしたグラスファイバーデスク上に載せた。このデスクをシークエンサに入れて予め1度サイクルし、次いでエドマン分解の6サイクルが実施された(Edman、PおよびBegg、G(1967年)、Eur.J.Biochem.1、80)。遊離したフェニルチオヒダントイン(PTH−)アミノ酸誘導体を逆相HPLC分析により同定した。
【0246】
最も活性な8つの化合物は、以下の配列を有するものであった。
【0247】
PBD−KGNNNN;PBD−KGTESF;PBD−KGMPMA;PBD−KGGGMM;PBD−KGKGAS;PBD−KGANIA;PBD−KGMMGG;PBD−KGWYSP
【0248】
実施例9:スプリットおよびミックスPBDペプチドライブラリ80の合成(図7)
アミノエチル化ポリスチレン樹脂VHL65(3g、1.3mmol/g充填)を、DCE:CHCl(2:1、102ml)に懸濁し、17本のオールテックチューブ(8ml容量)に等しく分配した。樹脂をろ過し、DMF(1.5ml)を各チューブに加えて30分間振とうした。
【0249】
カップリング条件:(→66)−実施例8と同じだが、各チューブにFmocアミノ酸(0.69mmol)のDMF(250μl)溶液を用いた。(実施例8のFmoc−アミノ酸)。TBTUおよびDIPEAの量は、34mlのDMF中にFmoc−アミノ酸の量に比例して増量した。
【0250】
アセチル化条件:実施例8と同じだが、AcO、ピリジンを含む1.5mlのCHClを用いた。
【0251】
脱保護条件:(→67)実施例8と同じだが、20%ピペリジンにDMFの1.5ml溶液を用いた。
【0252】
プールおよびスプリット法:実施例8と同じだが、102mlのDCE/CHClを用いた。
【0253】
このサイクルは、5種ペプチドのライブラリが合成されるまで、さらに4回繰り返された。
【0254】
Boc(Fmoc)リジン(5.5g、11.7mmol)のDMF(34ml)溶液およびTBTU(3.76g、11.7mmol)およびDIPEA(2.04ml、11.7mmol)のDMF(34ml)溶液を5種ペプチド樹脂75のDMF(17ml)懸濁液に加え、容器を20時間振とうを続けた。樹脂76をろ過し、DMF(3×5ml)、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×5ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0255】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(17ml)溶液を樹脂に加えて、容器を2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×5ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0256】
20%ピペリジンのDMF(17ml)溶液をアセチル化樹脂76に加えて、容器を12時間振とうした。樹脂77をろ過し、DMF(3×5ml)、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×5ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0257】
FmocPBD酸7b(実施例1b)(6.55g、11.7mmol)のDMF(34ml)溶液およびTBTU(3.76g、11.7mmol)およびDIPEA(2.04ml、11.7mmol)のDMF(34ml)溶液を6種ペプチド樹脂77のDMF(17ml)懸濁液に加え、容器を20時間振とうを続けた。樹脂78をろ過し、DMF(3×5ml)、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×5ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0258】
2%トリイソプロピルシランのTFA(17ml)およびCHCl(17ml)溶液を樹脂に加えて、容器を2時間振とうした。樹脂79をろ過し、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×5ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0259】
20%ピペリジンのDMF(17ml)溶液をアセチル化樹脂79に加えて、容器を12時間振とうした。樹脂80をろ過し、DMF(3×5ml)、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×5ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0260】
実施例10:グリシンサブライブラリ87の合成(図8)
Fmoc−アミノエチルフォトリンカーノバシンTG樹脂20(30mg、0.23mmol/g充填)を、17本のオールテックチューブ(4ml容量)に量り、20%ピペリジンのDMF(250ml)溶液を各チューブに加えて、16時間振とうした。樹脂21をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。DMF(250μl)を各チューブに加えて、チューブを30分間振とうした。
【0261】
カップリング条件:−実施例8と同じだが、各チューブにFmocアミノ酸(0.021mmol)のDMF(150μl)溶液を用いた。TBTUおよびDIPEAの量は、1.7mlのDMF中にFmoc−アミノ酸の量に比例して増量した。
【0262】
アセチル化条件:実施例8と同じ。
脱保護条件:実施例8と同じ。
プールおよびスプリット法:実施例8と同じ。
【0263】
このカップリング、アセチル化、脱保護およびプーリング/スプリッティングのサイクルは、トリマーペプチド83のライブラリが合成されるまで、さらに2度繰り返したが、しかし第2の繰り返し後、樹脂をプールしないで、17種に分離したサブライブラリとして維持して、最終アミノ酸が判るようにした。
【0264】
Fmoc−グリシンに対するカップリング
樹脂83をDMF(250μl)に懸濁し、30分間振とうした。
【0265】
Fmocグリシン(105mg、0.35mmol)のDMF(1.7ml)溶液およびTBTU(112mg、0.35mmol)およびDIPEA(68μl、0.35mmol)のDMF(1.7ml)溶液を等しくチューブに分配し、20時間振とうを続けた。樹脂をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0266】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(500μl)溶液をチューブに加えて、2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0267】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液をアセチル化樹脂に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂84をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0268】
Boc(Fmoc)−リジンに対するカップリング
Boc(Fmoc)−リジン(165mg、0.35mmol)のDMF(1.7ml)溶液およびTBTU(112mg、0.35mmol)およびDIPEA(68μl、0.35mmol)のDMF(1.7ml)溶液を等しくチューブに分配し、20時間振とうを続けた。樹脂をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0269】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(500μl)溶液をチューブに加えて、2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0270】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液をアセチル化樹脂に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂85をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0271】
PBDキャッピング単位に対するカップリング
樹脂85をDMF(250μl)に懸濁し、30分間振とうした。FmocPBD酸7b(196mg、0.35mmol)のDMF(1.7ml)溶液およびTBTU(112mg、0.35mmol)およびDIPEA(68μl、0.35mmol)のDMF(1.7ml)溶液を等しくチューブに分配し、20時間振とうを続けた。樹脂86をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×5ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0272】
2%トリイソプロピルシランのTFA(250μl)およびCHCl(250ml)溶液をチューブに加えて、2時間振とうした。樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0273】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液をチューブに加えて、これを2時間振とうした。樹脂87をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0274】
実施例11:グリシンサブライブラリ103の合成(図9)
アミノエチル化樹脂88(30mg、0.97mmol/g充填)を、17本のオールテックチューブ(4ml容量)に量り、DMF(250μl)を各チューブに加えて、チューブを30分間振とうした。
【0275】
カップリングプロトコール:−実施例8と同じだが、各チューブにFmocアミノ酸(0.087mmol)のDMF(250μl)溶液を用いた。TBTUおよびDIPEAの量は、Fmoc−アミノ酸の量に比例して増量した。
【0276】
アセチル化条件:実施例8と同じ。
脱保護条件:実施例8と同じ。
プールおよびスプリット法:実施例8と同じ。
【0277】
このカップリング、アセチル化、脱保護およびプーリング/スプリッティングのサイクルは、テトラマーペプチド96のライブラリが合成されるまで、さらに3度繰り返したが、しかし第3の繰り返し後、樹脂をプールしないで、17種に分離したサブライブラリとして維持して、最終アミノ酸が判るようにした。
【0278】
Fmoc−グリシンに対するカップリング:(96→98)−実施例10と同じだが、3.4mlのDMF中、比例して増量した他の化合物の量と共に441mgのFmoc−グリシンを用いた。
【0279】
Boc(Fmoc)−リジンに対するカップリング:(98→100)−実施例10と同じだが、3.4mlのDMF中、Boc(Fmoc)の量と共に695mgのTBTUおよびDIPEAを用いた。
【0280】
PBDキャッピング単位に対するカップリング:(100→103)−実施例10と同じだが、828mgのFmocPBD酸7bの3.4mlDMF溶液を用いた。
【0281】
実施例12:ビス−PBDペンタペプチドライブラリの合成
リジン−グリシン2量体109の合成(図10a)
アミノメチル化樹脂88(510mg、0.97mmol/g充填)をシンタと接続した丸底フラスコに量った。DMF(20ml)を加えて、容器を30分間振とうした。
【0282】
Boc(Fmoc)−リジン(695mg、1.48mmol)のDMF(10ml)溶液、およびTBTU(480mg、1.48mmol)およびDIPEA(260μl、1.48mmol)のDMF(10ml)溶液を容器に加え、20時間振とうを続けた。樹脂104をろ過し、DMF(3×10ml)、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0283】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(20ml)溶液を樹脂104に加えて、2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0284】
2%トリイソプロピルシランのTFA(10ml)およびCHCl(10ml)溶液を容器に加えて、2時間振とうした。
【0285】
樹脂105をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0286】
樹脂105をCHCl(5ml)に懸濁し、30分間振とうした。クロロギ酸アリル(157μl、1.48mmol)および4−メチルモルホリン(150mg、1.48mmol)のCHCl(10ml)氷冷溶液を加えて、容器を16時間振とうした。樹脂106をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0287】
20%ピペリジンのDMF(20ml)溶液を樹脂106に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂107をろ過し、DMF(3×10ml)、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0288】
樹脂107をDMF(20ml)に懸濁して30分間振とうした。Fmoc−グリシン(441mg、1.48mmol)のDMF(10ml)溶液、およびTBTU(480mg、1.48mmol)およびDIPEA(260μl、1.48mmol)のDMF(10ml)溶液を容器に加え、20時間振とうを続けた。樹脂108をろ過し、DMF(3×10ml)、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0289】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(20ml)溶液を樹脂108に加えて、容器を2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0290】
20%ピペリジンのDMF(20ml)溶液をアセチル化樹脂に加えて、容器を2時間振とうした。樹脂109をろ過し、DMF(3×10ml)、CHCl(3×10ml)、MeOH(3×10ml)、EtO(2×10ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0291】
グリシンサブライブラリ117の合成(図10b)
プールおよびスプリット法:−樹脂109を出発して実施例8と同じ。
【0292】
カップリング条件:−実施例8と同じだが、各チューブにFmocアミノ酸(0.087mmol)のDMF(250μl)溶液を用いた。
【0293】
TBTUおよびDIPEAの替わりに、ジイソプロピルカルボジイミド(232μl、1.48mmol)およびHOBt(200mg、1.48mmol)のDMF(3.4ml)溶液を17本のチューブに等しく分配されて、20時間振とうした。
【0294】
アセチル化プロトコール:−実施例8と同じ。
脱保護プロトコール:−実施例8と同じ。
【0295】
このプーリング/スプリッティング、カップリング、アセチル化および脱保護のサイクルは、6種のペプチド117のライブラリが合成されるまで、さらに3回繰り返したが、しかし第3の繰り返し後、樹脂をプールしないで、17種に分離したサブライブラリとして維持して、最終アミノ酸が判るようにした。
【0296】
ビスPBD−グリシンサブライブラリ123の合成(図10C)
Boc(Fmoc)−リジン(695mg、1.48mmol)のDMF(3.4ml)溶液およびTBTU(480mg、1.48mmol)およびDIPEA(260μl、1.48mmol)のDMF(3.4ml)溶液を等しく樹脂117に分配し、20時間振とうを続けた。樹脂118をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0297】
20%AcO、30%ピリジンのCHCl(500μl)溶液を樹脂118に加えて、チューブを2時間振とうした。アセチル化樹脂をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0298】
樹脂118をCHCl(250μl)に懸濁し、チューブを30分間振とうした。フェニルシラン(1.5ml、11.9mmol)のCHCl(3.4ml)溶液を各チューブに等しく分配し、10分間振とうした。
【0299】
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(57mg、0.05mmol)のCHCl(3.4ml)溶液を各チューブに等しく分配し、さらに10分間振とうした。樹脂119をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。この手法は、1度だけ繰り返された。
【0300】
20%ピペリジンのDMF(500μl)溶液を樹脂119に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂120をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0301】
樹脂120をDMF(250μl)に懸濁し、30分間振とうした。Fmoc−PBD酸7b(1.66g、2×1.48mmol)のDMF(3.4ml)溶液およびTBTU(960mg、2×1.48mmol)およびDIPEA(520μl、2×1.48mmol)のDMF(3.4ml)溶液を等しくチューブに分配し、20時間振とうを続けた。樹脂121をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で濯ぎ、減圧乾燥した。
【0302】
2%トリイソプロピルシランのTFA(250μl)およびCHCl(250μl)溶液を樹脂122に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂122をろ過し、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)、さらにCHCl(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0303】
20%ピペリジンのDMF(500ml)溶液を樹脂122に加えて、チューブを2時間振とうした。樹脂123をろ過し、DMF(3×2ml)、CHCl(3×2ml)、MeOH(3×2ml)で洗浄し、減圧乾燥した。
【0304】
実施例13:Fmoc−Glu−OAll−Amino樹脂の合成(171)(図11)
ビーズ形体のテンタゲルアミン樹脂169(3.0g、0.8mmol)を、乾燥DMF(12mL)に2時間膨張させ、焼結ガラスフィルタチューブを備えたシリコン化無作為化丸底フラスコ中で緩やかに振とうした。この懸濁液を下から吸引ろ過した。ビーズは、乾燥DMFで以下のとおり2回洗浄した:DMF(20mL)を容器の上から(容器の側面に付着している如何なる樹脂も洗い落とすために)加え、窒素ガスを焼結ガラスの下から通して2分間緩やかに発泡させ、過剰のDMFを吸引により除いた。3倍モル過剰のHOBt(7.7mL、DMF中0.3M、2.32mmol)(カップリング剤)を、3倍モル過剰のFmoc−Glu−OAll(0.95g、2.32mmol)に加え、生じた溶液を樹脂に加えた。最少容量のDMF(1.2mL)中、3倍モル過剰のPyBOP(1.2g、2.32mmol)および3倍モル過剰のDIPEA(0.4mL、0.3g、2.32mmol)を、カップリング反応を開始させる反応フラスコに加えた。該反応フラスコを密栓し、室温で1時間緩やかに振とうさせ、過剰のカップリング試薬を吸引除去した。このカップリング手法を、カップリング剤の添加からもう1度繰り返し、完全な反応を確実にした。生じた樹脂171をDMF(4×20ml)、DCM(1×20mL)およびMeOH(1×20mL)で6回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、ろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0305】
ペンタペプチドライブラリ(172)の合成
如何なる残存する自由アミノ基をキャップするために、樹脂(無作為化フラスコにおいて)をAcO/ピリジン/DMF(0.2:0.3:0.5、10mL)の混合液に懸濁し、2時間振とうさせた。上澄液を吸引除去し、ビーズをDCM(1×10mL)、MeOH(1×10mL)および再びDCM(1×10mL)で洗浄した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0306】
Fmoc保護基は、振とうしながらDMF(10.7mL)中50%ピペリジンで樹脂を処理することにより外された。10分後、上澄液は、吸引により除去され、新鮮なDMF(10.7mL)中50%ピペリジンを加えて振とうを続けた。さらに10分後、ビーズをDMF(4×20ml)、DCM(1×20mL)およびMeOH(1×20mL)で6回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、ろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0307】
ビーズをDCE/DMF(2:1、32mL)の等密度混合液に懸濁し、窒素ガスを下から緩やかに発泡させた。等分割量(470μL)の懸濁液を、特定のアミノ酸に対応する文字で以前に印した17本のオールテックチューブのそれぞれに順番に加えた。これを4回繰り返した。無作為化フラスコに残っているビーズを等密度混合液(32mL)に予め懸濁し、次にこの分配工程を2度繰り返した。
【0308】
各オールテックチューブ中のGlu−OAll−樹脂M1(45.6mmol)を、乾燥DMF(710μL)中、緩やかに2時間振とうすることに伴い膨張させた。過剰のDMFを真空多岐管上の吸引により除いた。
【0309】
オールテックチューブの側面に付着する如何なる樹脂をも洗い落とすために、上部から加える乾燥DMF(1.18mL)で、樹脂を洗浄した。このチューブを2分間振とうして、過剰のDMFを真空多岐管吸引により除いた。
【0310】
3倍モル過剰のHOBt(460μL、DMF中0.3M、0.137mmol)を3倍モル過剰の各Fmoc−アミノ酸(0.137mmol)に加え、この混合物を10分間振とうして適当なオールテックチューブに加えた。
【0311】
【表11】
Figure 0004689826
【0312】
最少容量のDMF(70μL)中、3倍モル過剰のPyBOP(71mg、0.137mmol)および3倍モル過剰のDIPEA(24μL、18mg、0.137mmol)を、カップリング反応を開始させるために各オールテックチューブに加えた。
【0313】
該オールテックチューブを密栓し、室温で1時間緩やかに振とうさせた。その後、過剰のカップリング試薬を真空多岐管吸引により除いた。このカップリング手法を、もう1度繰り返し、完全な反応を確実にした。
【0314】
この樹脂をDMF(4×2ml)、DCM(1×2mL)およびMeOH(1×2mL)で6回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、真空多岐管上でろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0315】
ペプチド樹脂中に如何なる残存する自由アミノ基をキャップするために、各オールテックチューブの樹脂をAcO/ピリジン/DMF(0.2:0.3:0.5、460μL)の混合液に懸濁し、2時間振とうさせた。上澄液を真空多岐管上で吸引除去し、ビーズをDCM(1×2mL)、MeOH(1×2mL)および再びDCM(1×2mL)で3回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、真空多岐管上でろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0316】
Fmoc保護基は、DMF(0.62mL)中50%ピペリジンでシェーカ上10分以上樹脂を処理することにより外された。上澄液は、吸引により除去され、新鮮なDMF(620μL)中50%ピペリジンを加えた。さらに10分後、ビーズをDMF(4×2ml)、DCM(1×2mL)およびMeOH(1×2mL)で3回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、真空多岐管上でろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0317】
各17本のオールテックチューブのビーズを、DCE/DMF(2:1、1.9mL)の等密度混合液に懸濁し、ピペットによりシリコン化無作為化フラスコに移し、過剰の等密度液を吸引除去した。全ての樹脂が無作為化フラスコに戻されることを確実にするために、この工程を2度繰り返した。
【0318】
樹脂は無作為化容器に戻された後、上記のように17本のオールテック反応チューブに再配分された。
【0319】
このカップリングプロトコールは、ペンタペプチドライブラリ172を生成するために4回以上繰り返された。最後のカップリングサイクルの終了時、N−末端アミノ酸の正体が知られている17個のサブライブラリが得られるように、この樹脂を再び合わせることはしなかった。
【0320】
ライブラリ構成要素のPBD−キャッピング単位に対するカップリング(172→174)
各オールテックチューブのペプチド樹脂172(45.6mmol)をDCM(2×2mL)で洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、次いで真空多岐管上でろ過した。次に樹脂を減圧乾燥した。
【0321】
CHCl/HOAc/NMM(37:2:1、650μL)の混合液を反応チューブに加え、30分間振とうした。脱保護ペプチド樹脂は、DCM(4×2mL)で洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、次いで真空多岐管上でろ過した。次に樹脂を減圧乾燥した。
【0322】
各オールテックチューブ中のペプチド樹脂(45.6μmol)を、乾燥DMF(0.8mL)中、緩やかに2時間振とうして膨張させ、真空多岐管を用いてろ過した。
【0323】
ビーズを乾燥DMFで以下のように2回洗浄した:DMF(1.18mL)を上部から加えて緩やかに2分間振とうして、過剰のDMFを真空多岐管上のろ過により除いた。
【0324】
最少容量のDMF(0.3モル、700μL)中、3倍モル過剰のHOBt(18mg、0.137mmol)および実施例2と類似の方法で合成した3倍モル過剰のAlloc−PBD173(55mg、0.137mmol)を樹脂に加えた。
【0325】
最少容量のDMF(150μL)中、3倍モル過剰のPyBOP(71mg、0.137mmol)および3倍モル過剰のDIPEA(24μL、18mg、0.137mmol)を、カップリング反応を開始する反応チューブに加えた。
【0326】
反応チューブは密栓し、室温16時間緩やかに振とうした。過剰の試薬を真空多岐管上のろ過により除いた。
【0327】
ビーズをDMF(4×2ml)、DCM(1×2mL)およびMeOH(1×2mL)で4回洗浄し、各操作ごとに樹脂174を2分間振とうし、真空多岐管上でろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0328】
側鎖のFmocおよびAlloc保護基の除去(174→175)
BocおよびtBuの保護基は、各オールテックチューブのPBD−ペプチド樹脂174(45.6μmol)をTFA/トリイソプロピルシラン/DCM(48:2:50、800μL)の溶液で処理することにより除去された。反応チューブは、30分間振とうし、過剰の試薬を真空多岐管上のろ過により除いた。この手法は、もう1度繰り返され、ビーズをDCM(1×2mL)、MeOH(1×2mL)および再度DCM(1×2mL)で3回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、真空多岐管上でろ過した。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0329】
樹脂をDCM(5×2mL)で洗浄し、各操作ごとに樹脂を30秒間振とうし、真空多岐管でろ過した。
【0330】
Alloc保護基は、樹脂(45.6μmol)をフェニルシラン(PhSiH、130μL、0.118g、1.09mmol)のDCM(300μL)溶液で処理することにより除去され、樹脂は手動で攪拌された。Pd(PPh(5.3mg、4.56μmol)のDCM(500μL)溶液を加えて、オールテックチューブを機械的に10分間振とうした。過剰の試薬を真空多岐管でのろ過により除き、この工程をもう1度繰り返した。
【0331】
ペプチド樹脂をDCM(8×2mL)で洗浄し、各操作ごとに樹脂を30秒間振とうし、真空多岐管でろ過された。洗浄サイクルを繰り返して樹脂を減圧乾燥した。
【0332】
Fmoc基は、樹脂(45.6μmol)を50%ピペリジン/DMF(800μL)でシェーカー上2時間処理することにより除去された。上澄液は真空多岐管ろ過により除かれた。
【0333】
ビーズ175を、DMF(4×2mL)、DCM(1×2mL)、MeOH(1×2mL)で6回洗浄し、各操作ごとに樹脂を2分間振とうし、真空多岐管上でろ過した。洗浄サイクルを2回繰り返して樹脂を減圧乾燥し保存した。
【0334】
実施例14−積層支持体Aとしてのセルロース紙
A.Fmoc−PBD(7b)のセルロース紙への付着
【0335】
【化53】
Figure 0004689826
セルロース紙の修飾−(ー般法)
乾燥紙が、活性化β−アラニン溶液(12mL、[0.24M DICおよび0.4M N−メチルイミダゾールで活性化された0.2M Fmoc−β−アラニン])で密封容器で3時間培養される前に、必要なポイント数を、黒鉛鉛筆を用いて正方形のセルロース紙上に印された。この膜をDMF(3分間3×50mL)で洗浄し、次いでピペリジン溶液で20分間処理した(DMF中20%ピペリジン、50mL)。
【0336】
この膜をDMF(5×50mL、3分間)およびMeOH(2×50mL、3分間)で洗浄し、乾燥した。
【0337】
Fmoc−β−アラニンーOPfp溶液(DMSO中0.3M Fmoc−βAla−OPfp、1mL)を膜上の予め定められた位置にカップルされた。15分後、このカップリングをもう1度繰り返した。
【0338】
次にこの膜を、振りながらアセチル化した(2分、無水酢酸溶液A中、面を下に、20mL[DMF中2%無水酢酸]、引き続き、30分、無水酢酸溶液B中、面を上に、50mL[DMF中2%無水酢酸および1%DIPEA])。DMF(3×50mL、3分間)で洗浄後、この膜をピペリジン溶液(DMF中20%ピペリジン、50mL)で20分間処理し、DMF(5×50mL、3分間)およびMeOH(2×50mL、3分間)で洗浄した。
【0339】
この膜をブロモフェノールブルー溶液(メタノール中0.01%w/vブロモフェノールブルー、50mL)で着色し、メタノールで3分間洗浄し乾燥した。
【0340】
Fmoc−PBDのカップリング
Fmoc−PBD7b、HOBtおよびDIC(0.3M、1.5mL)のNMP溶液を膜上の印された点にスポットした。これを1時間カップルのために放置し、スポットの青色が消失するまで繰り返した(6x)。この膜をDMF(50mL)で1回洗浄して、無水酢酸溶液B[DMF中2%無水酢酸および1%DIPEA]、50mLで30分間温置した。
【0341】
この膜をDMF(5×50mL)で3分間、次いでメタノール(2×50mL)で洗浄し乾燥した。
【0342】
N−Fmocの脱保護
Fmoc保護基は、膜をピペリジン溶液(DMF中20%、20mL)で20分間処理することにより開裂された。
【0343】
この膜を、DMF(5×50mL)で3分間、次いでMeOH(2×50mL)で3分間洗浄し、ブロモフェノールブルー溶液(50mL)で着色し、MeOH(50mL)で3分間洗浄し乾燥した。[このブロモフェノールブルーの発色は、ピペリジン溶液で脱色することにより除かれ、DMFとMeOHで洗浄し乾燥した。]
B.Nvoc−PBDのセルロース紙への付着
Nvoc−PBD(7a)のカップリング(実施例1a)
Fmoc−PBD7bの修飾と付着のために一般法が使用された。Nvoc−PBD(7a)を0.3M溶液として30分間カップルされ、ブロモフェノールブルー着色が脱色されるまで、繰り返された(4x)。前記のように、この膜を洗浄し乾燥した。
【0344】
Nvoc−保護基の脱保護
この膜を、365nmの波長で、1%エタノールアミンを含むDMSO溶液で数時間温置した。DMF(3×50mL)で3分間、およびMeOH(2×50mL)で3分間洗浄後、この膜を乾燥した。
【0345】
実施例15−固形支持体としてのシンフェーズ(Synphase)クラウン
A.Fmoc−PBDのシンフェーズクラウンへの付加
【0346】
【化54】
Figure 0004689826
Fmoc保護基の脱保護
2種類のFmoc保護リンクアミドクラウン(7.7mM/g充填)をシンチレーションバイアルに入れ、20分間振とうしながらピペリジン溶液(DMF中20%、2mL)に浸漬した。DMF(3×2mL)およびDCM(3×2mL)で濯いだ後、等しい発色となるまで該クラウンをブロモフェノールブルー溶液(MeOH中0.01%w/v、5mL)に浸し、次いで該クラウンをMeOHで濯ぎ乾燥した。
【0347】
Fmoc−PBDのカップリング
Fmoc−PBD7b(17.18mg、3.08×10−5mol)、HOBt(8.32mg、6.16×10−5mol)およびジイソプロピルカルボジイミド(10.62mL、6.16×10−5mol)のNMP(500mL)溶液を、クラウンと共にシンチレーションバイアルに加えた。
【0348】
カップリングは、クラウン上ブロモフェノールブルー発色の消失によりモニターされた。この反応は一晩進行させて、完全に色が消失するまで繰り返された。該クラウンをDMF(3×2mL)、DCM(3×2mL)、MeOH(1×2mL)で洗浄し風乾した。
【0349】
N−Fmocの脱保護
単一クラウンをピペリジン溶液(DMF中20%、1mL)に20分間振とうしながら浸漬した。DMF(3×1mL)およびDCM(3×1mL)で濯いだ後、該クラウンをMeOH(1×1mL)で濯ぎ風乾した。
【0350】
B.Nvoc−PBD(7a)のシンフェーズ(Synphase)クラウンへの付加
Nvoc−PBD(7a)のカップリング
Fmoc−PBD7bの修飾および付加の一般法を使用した。Nvoc−PBD(7a)は、0.62M溶液として一晩カップリングした。
【0351】
Nvoc保護基の脱保護
単一のクラウンを1%エタノールアミン(2mL)を含むDMSOに浸漬し、振とうしながら2時間、λ=365nmで照射した。DMF(3×1mL)およびDCM(3×1mL)での濯いだ後、該クラウンをMeOH(1×1mL)で濯ぎ風乾した。
【0352】
実施例16:固形支持体としてシンフェーズクラウンを利用して175の構成要素ライブラリの合成(図12)
クラウン−N−Fmoc脱保護体の調製
175のリンクアミドハンドルのO−シリーズポリスチレンクラウン124を、2つのマルチピンブロックに入れ、8×12フォーマットに整列した。
【0353】
該クラウンをピペリジン溶液(DMF中20%、50mL)に20分間振とうしながら浸漬した。DMF(3×50mL)およびDCM(3×50mL)での濯ぎ後、等しい発色となるまで該クラウンをブロモフェノールブルー溶液(メタノール中0.01%w/v、50mL)に浸し、次いで脱保護クラウン125をMeOHで濯ぎ乾燥した。
【0354】
【表12】
Figure 0004689826
【0355】
【表13】
Figure 0004689826
【0356】
上記に詳述したアミノ酸およびカップリング試薬のNMP(200mL)溶液を、ディープウェルのマイクロタイタープレートに分配した。カップリングは、クラウン上のブロモフェノールブルー着色の消失によりモニターされ、一般に一晩進行させた。次に該クラウン126をDMF(3×50mL)、DCM(3×50mL)で洗浄し風乾した。
【0357】
Fmocの脱保護
該クラウン126をピペリジン溶液(DMF中20%、50mL)に20分間振とうしながら浸漬した。DMF(3×50mL)およびDCM(3×50mL)での濯いだ後、脱保護クラウン127を、等しい発色となるまでブロモフェノールブルー溶液(メタノール中0.01%w/v、50mL)に浸し、MeOHで濯ぎ乾燥した。
【0358】
【表14】
Figure 0004689826
【0359】
上記に詳述したアミノ酸およびカップリング試薬の溶液(NMP中、200mL)を、ディープウェルのマイクロタイタープレートに分配した。カップリングは、クラウン127上のブロモフェノールブルー着色の消失によりモニターされ、一般に一晩進行させた。次に該クラウン128をDMF(3×50mL)、DCM(3×50mL)で洗浄し風乾した。
【0360】
N−Fmoc脱保護は、上記のように実施し、クラウン129を得た。
【0361】
【表15】
Figure 0004689826
【0362】
上記に詳述したアミノ酸およびカップリング試薬の溶液(NMP中、200mL)を、ディープウェルのマイクロタイタープレートに分配した。カップリングは、クラウン上のブロモフェノールブルー着色の消失によりモニターされ、一般に一晩進行させた。次にカプリングしたクラウン130をDMF(3×50mL)、DCM(3×50mL)で洗浄し、一晩風乾した。
【0363】
N−Fmoc脱保護は、上記のように実施し、クラウン131を得た。
【0364】
【表16】
Figure 0004689826
【0365】
上記に詳述したFmoc−PBD7b(42mlのNHP中2.346g)およびカップリング試薬(NMP中、200mL)を、ディープウェルのマイクロタイタープレートに分配した。カップリングは、クラウン132上のブロモフェノールブルー着色の消失によりモニターされ、完全に色が無くなるまで繰り返した。次に該クラウンをDMF(3×50mL)、DCM(3×50mL)で洗浄し風乾した。
【0366】
N−Fmoc脱保護
クラウン132をピペリジン溶液(DMF中20%、50mL)に20分間振とうしながら浸漬した。DMF(3×50mL)およびDCM(3×50mL)での濯ぎ後、クラウン133を風乾した。
【0367】
実施例17:固形支持体としてリンクアミド樹脂の利用
A.Fmoc−PBD(7b)のリンクアミド樹脂への付加
樹脂−N−Fmoc脱保護体の調製
【0368】
【化55】
Figure 0004689826
Fmocリンクアミド樹脂200(50mg、0.63mmol/g充填)をDCM:DMF(1:1、1mL)に懸濁し、2分間振とうした。生じた溶液を減圧除去し、樹脂をDMF(1mL)に再度懸濁し、5分間振とうした。
【0369】
DMFを樹脂から排出し、Fmoc基をピペリジン溶液(DMF中20%、1mL)で20分間処理することにより除去した。過剰のピペリジン溶液を吸引除去し、脱保護樹脂201をDMFおよびDCMで洗浄し乾燥した。
【0370】
Fmoc−PBDのカップリング
Fmoc−PBDプロパン酸7b(70.3mg、1.26×10−4mol)、ジイソプロピルカルボジイミド(20.1mL、1.26×10−4mol)およびHOBt(17.02mg、1.26×10−4mol)のDMF(0.5mL)溶液を、樹脂201に加え、生じたスラリを一晩振とうした。
【0371】
溶液を排出して、カップリング樹脂202をDMFとDCMで洗浄した。該樹脂をDMF/DCM(DCM)(1mL)に再度懸濁し、2つの部分に分割した。溶液を両方のチューブから除き、第1のチューブの樹脂をDCM、メタノールで洗浄し、減圧下一晩乾燥した。
【0372】
N−Fmocの脱保護
第2のチューブの樹脂202をピペリジン溶液(DMF中20%、0.5mL)に懸濁し、20分間振とうした。過剰のピペリジン溶液を排出し、脱保護樹脂203をDMF、DCMおよびメタノールで洗浄し、減圧下一晩乾燥した。
【0373】
B.Nvoc−PBD(7a)の付加
樹脂−N−Fmoc脱保護体の調製
Nvoc−PBD(7a)のカップリング
Fmoc−PBD7bの修飾および付加の一般法を使用した。Nvoc−PBD7aは、DMFの0.25M溶液としてカップリングした。
【0374】
実施例18:Fmoc−PBD(7b)のアミノエチルフォトリンカーAM樹脂(210)への付加
樹脂−N−Fmoc脱保護体の調製
アミノエチルフォトリンカーAM樹脂210(50mg、0.21mmol/g)を2本のオールテックチューブに入れた。樹脂は、NMP(2mL)に懸濁し2時間膨張させた。
【0375】
過剰の溶媒を排出した後、脱保護樹脂211をピペリジン溶液(DMF中20%、0.5mL)に懸濁し、20分間振とうした。過剰の溶媒を排出して、樹脂をDMF、DCM、およびNMPで洗浄した。
【0376】
Fmoc−PBD(7b)のカップリングプロトコール
【0377】
【化56】
Figure 0004689826
Fmoc−PBDプロパン酸7b(32.22mg、5.78×10−5mol、5.5当量)、PyBop(11.4mg、2.2×10−5mol)およびDIPEA(0.05mL)のNMP(0.5mL)溶液を、樹脂211に加えて1時間振とうした。
【0378】
排出後、カップリング樹脂212をDCM(5×1mL)、メタノール(5×1mL)、およびNMP(5×1mL)で洗浄した。このカップリング反応は3回繰り返した。次に第1のチューブのカップリング樹脂をDCM(3×1mL)、メタノール(3×1mL)、および水(3×1mL)で洗浄し、一晩減圧乾燥した。
【0379】
N−Fmocの脱保護
第2のオールテックチューブのFmoc−PBD樹脂212をピペリジン溶液(DMF中20%、1mL)に再度懸濁し、20分間振とうした。排出後、脱保護樹脂213をNMP(3×1mL)、DCM(3×1mL)、メタノール(3×1mL)、および最後に水(3×1mL)で洗浄し、一晩減圧乾燥した。
【0380】
実施例19:テンタゲルアミノ樹脂
A.Fmoc−PBD(7b)のノバシンテンタゲルアミノ樹脂(220)への付加
【0381】
【化57】
Figure 0004689826
樹脂の調製
ノバシンテンタゲルアミノ樹脂220(50mg、0.28mmol/g充填)を2本のオールテックチューブに入れ、DCM:DMF(1:1、1mL)に懸濁し、2分間振とうした。過剰の溶媒を吸引により除き、樹脂をDMF(1mL)に再度懸濁し、5分間振とうして排出した。
【0382】
Fmoc−PBD(7b)のカップリング
Fmoc−PBDプロパン酸7b(23.44mg、4.2×10−5mol、3倍過剰)、TBTU(13.4mg、4.2×10−5mol)およびDIPEA(7.3mL、4.2×10−5mol)のDMF(500mL)溶液を、樹脂220に加えて、生じたスラリを一晩振とうした。
【0383】
溶液を排出し、樹脂をDMFおよびDCMで洗浄した。このカップリング反応は2回繰り返し、カップリング樹脂221を前記のとおり洗浄した。第1のチューブの樹脂をさらにメタノールで洗浄し、一晩減圧乾燥した。
【0384】
Fmocの脱保護
第2のチューブの樹脂221をピペリジン溶液(DMF中20%、0.5mL)に懸濁し、20分間振とうした。この溶液を排出し、脱保護樹脂222をDMF、DCMおよびメタノールで洗浄し、減圧下一晩乾燥した。
【0385】
B.Nvoc−PBD(7a)のテンタゲル樹脂への付加
Nvoc−PBD(7a)のカップリング
Fmoc−PBD7bの修飾および付加の一般法を使用した。Nvoc−PBD(7a)は、0.085M溶液としてカップリングした。
【0386】
Nvoc保護基の脱保護
樹脂を、1%エタノールアミンを含むDMSO溶液に、365nmの波長で数時間温置した。DMF(3×50mL)で3分間およびMeOH(2×50mL)で3分間洗浄後、この膜を乾燥した。
【0387】
実施例20:PBD−オリゴカーバメート配列の合成(図13)
樹脂(N−Fmoc脱保護)の調製
Fmoc−リンクアミド樹脂134(53.43mg、0.63mmol/g充填、3.37×10−5mol)をDCM:DMF(1:1、1mL)に懸濁し、2分間振とうした。過剰の溶媒を吸引により除き、樹脂をDMF(1mL)に再度懸濁し、5分間振とうして排出した。
【0388】
過剰のDMFを吸引により除き、Fmoc基をピペリジン溶液(DMF中20%、1mL)で20分間処理することにより除去した。樹脂135を次にDMFとDCMで洗浄した。
【0389】
【表17】
Figure 0004689826
【0390】
所望の4−ニトロフェニルFmoc−アミノアルキルカーボネート、HOBt(36.3mg)およびDIPEA(11mL)のNMP(200mL)溶液を遊離アミノ樹脂135に加え、4時間カップリングした。排出後、樹脂136をNMPとDCMで洗浄し、減圧下乾燥した。
【0391】
脱保護およびカップリングサイクルは、アミノアルキル配列が完了(137〜148)するまで繰り返された。
【0392】
Fmoc−保護PBD(7b)(75.3mg)、HOBt(36.3mg)およびジイソプロピルカルボジイミド(21.5mL)をNMP(300mL)に溶解し、遊離アミノ樹脂148に加えた。生じたスラリを24時間振とうし、排出し、NMP、DCMで洗浄し、一晩減圧乾燥してPBD樹脂149を得た。これを上記のように脱保護して無保護のPBD樹脂150を得た。
【0393】
樹脂からの開裂
樹脂(149および150)を、95%TFA:2.5%水:2.5%トリイソプロピルシラン(1mL)溶液で室温2時間処理した。樹脂をろ過により除き、少量のTFAとDCMで洗浄した。溶媒は、減圧除去し、残渣をアセトニトリル:水の1:2に溶かし、2度凍結乾燥を行った。
【0394】
実施例21:4−ニトロフェニルN−Fmoc−アミノアルキルカーボネートを用いる289の構成要素ライブラリの合成(図14)
N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)アミノアルコールの形成
(Choらの一般法:直鎖状および環状オリゴカーバメートライブラリの合成とスクリーニング。GPIIb/IIIaに関する高アフィニティリガンドの発見、J.Am.Chem.Soc.、(1998年)、120、7706〜7718.、C.Y.Cho、R.S.Youngguist、S.J.Paikoff、M.H.Beresini、A.R.Herbert、L.T.Berleau、C.W.Liu、D.E.Wemmer、T.KeoughおよびP.G.Schultz.)
【0395】
適当なN−Fmoc−保護アミノ酸(10mmol)およびジメトキシエタンを窒素下、氷/食塩浴中攪拌した。N−メチルモルホリン(1.11mL、10mmol)およびクロロギ酸イソブチル(1.36mL、10mmol)をこの溶液に加えた。
【0396】
窒素下1分間攪拌後、固体をろ過により除き、水(20mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(570mg、15mmol)を濾液に加えた。20分後さらに水(150mL)を加えて、この溶液を室温1時間攪拌した。
【0397】
沈殿生成物をろ過し、少量の水、次いでヘキサンで洗浄した。固体を再度酢酸エチルに溶解し、MgSOを用いて乾燥して溶媒を減圧留去した。
【0398】
溶液から沈殿しなかったこれらのアミノアルコール誘導体については、溶液を酢酸エチル(5×300mL)で抽出した。有機抽出物をMgSOで乾燥し、溶媒を減圧留去した。
【0399】
Fmoc−アミノアルコールをさらに生成することなく用いた−アミノアルコールのデータは、添付資料1に示す。
【0400】
4−ニトロフェニルN−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−アミノアルキルカーボネートの形成(Choらの一般法)
適当なN−Fmoc−アミノアルコール(10mmol)に、ピリジン(11mmol)およびDCM(50mL)を加えた。クロロギ酸4−ニトロフェニル(11mmol)のDCM(10mL)溶液をこの反応混合物に滴下した。この混合物を少なくとも24時間攪拌した。
【0401】
混合物をDCM(100mL)で希釈し、1.0M重硫酸ソーダ(3×75mL)および1.0M重曹水(10×100mL)で洗浄した。有機層を、MgSOを用いて乾燥し、溶媒を減圧留去した。
【0402】
粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(9:1のDCM:ヘキサンDCM)を用いて精製した。アミノアルキルニトロフェニルカーボネートのデータは、添付資料2に示す。
【0403】
ライブラリの合成
樹脂の調製
リンクアミドMBHA樹脂151(8.67g、0.54mMol/g充填)をDCM/DMF(3:1)の溶液に懸濁し、RFタグを含む289のアイロリミクロカン(Irori Microkan)の反応器に配分した。
【0404】
カンを、DCM/DMF(1:1、300mL)の溶液に浸漬し、1分間激しく振とうした、溶媒を減圧留去し、カンを再度DMFに浸漬して10分間激しく振とうした。
【0405】
DMFを排出し、Fmoc基を、ピペリジン溶液(DMF中20%、300mL)をカンに加えて5分間振とうし、排出することにより除去した。追加のピペリジン溶液を加え(DMF中20%)、カンを1時間振とうした。脱保護樹脂152を有するカンを排出し、DMF(6×300mL)とDCM(6×300mL)で洗浄した。
【0406】
第1の4−ニトロフェニルフルオレニルメトキシカルボニルアミノアルキルカーボネートのカップリング
Fmoc−バリン(6.88g、4.86×10−5mol、3倍過剰)、HOBt(3.795g、9.72×10−5mol)およびDIPEA(1.22mL、2.43×10−5mol)のNMP(300mL)溶液をカンに加えて4時間カップリングさせた。
【0407】
排出後、カップリング樹脂153を有するカンをNMP(3×300mL)およびDCM(3×300mL)で洗浄した。
【0408】
Fmocの脱保護
Fmoc保護基は、ピペリジン溶液(DMF中20%、300mL)をカンに加えて1時間振とうすることにより除去された。脱保護樹脂154を有するカンを排出し、DMF(3×300mL)およびDCM(3×300mL)で洗浄した。
【0409】
【表18】
Figure 0004689826
【0410】
樹脂154を有するカンを、適当な4−ニトロフェニルFmoc−アミノアルキルカーボネート(8.262×10−4mol)、HOBt(223mg、1.6524×10−3mol)およびDIPEA(71.4mL、4.131×10−4mol)のNMP(15mL)溶液を含む17個のフラスコに、Rfタグを用いて区分けした。カンを4時間攪拌して排出し、NMP(3×100mL)およびDCM(3×100mL)で洗浄し、カップリング樹脂155を含んだ。
【0411】
N−Fmocの脱保護
カップリング樹脂155を有する289のカンを1個のフラスコに集めて、Fmoc保護基を、ピペリジン溶液(DMF中20%、300mL)で1時間処理することにより除去した。脱保護樹脂156を有するカンを排出し、DMF(3×300mL)およびDCM(3×300mL)で洗浄した。
【0412】
【表19】
Figure 0004689826
【0413】
樹脂156を有するカンを、適当な4−ニトロフェニルFmoc−アミノアルキルカーボネート(8.262×10−4mol)、HOBt(223mg、1.6524×10−3mol)およびDIPEA(71.4mL、4.131×10−4mol)のNMP(15mL)溶液を含む17個のフラスコに、Rfタグを経て区分けした。カンの樹脂を、4時間カップリングさせてカップリング樹脂157を形成した。排出後、カンをNMP(3×100mL)およびDCM(3×100mL)で洗浄した。
N−Fmoc脱保護を、上記のように実施してカンに樹脂158を得た。
【0414】
Fmoc−PBD(7b)のカップリング
Fmoc−PBD(7b)(7.84g、1.40×10−2mol、3倍過剰)、HOBt(1.896g、1.40×10−2mol)およびジイソプロピルカーボジイミド(2.18mL、1.40×10−2mol)のNMP(300mL)溶液を、樹脂158を有する289のカンに加えた。カンを、24時間激しく攪拌して排出した。カップリングした樹脂159を含むカンを、NMP(3×300mL)およびDCM(3×300mL)で洗浄した。
N−Fmoc脱保護を、前記のように実施してカンに樹脂160を得た。
【0415】
実施例22:ペプトイドを用いる27構成要素ライブラリの合成
(アイロリ(Irori)法)(図15)
樹脂の調製
リンクアミドMBHA樹脂151(810mg、0.54mMol/g充填)をDCM/DMF(3:1)の溶液に懸濁し、RFタグを含む27個のアイロリミクロカン(Irori Microkan)の反応器に配分した。
【0416】
カンを、DCM/DMF(1:1、50mL)の溶液に浸漬し、1分間激しく振とうした、この溶液を減圧留去し、カンを再度DMFに浸漬して10分間激しく振とうした。
【0417】
DMFを排出し、樹脂151のFmoc基を、ピペリジン溶液(DMF中20%、50mL)をカンに加えることにより除去した。これを5分間振とうし、排出した。さらにピペリジン溶液を加えて(DMF中20%)、カンを1時間振とうした。脱保護樹脂152を有するカンを排出し、DMF(6×50mL)で洗浄した。
【0418】
アシル化段階
ブロモ酢酸溶液(DMF中0.6M、60mL)を、樹脂152を有するカンに加え、次いでジイソプロピルカーボジイミド溶液(DMF中3.2M、14.1mL)を加えた。これを室温で2時間振とうし、排出して繰り返した。次にブロモアセトアミド樹脂161を有するカンをDMF(2×50mL)とDMSO(1×50mL)で洗浄した。
【0419】
置換段階
27個のカンを、RFタグを経て3個のフラスコに区分けした。第1のセットをメチルアミン水溶液(40%w/v、20mL)に、第2のセットをピペロニルアミン溶液(DMSO中2M、20mL)に、第3のセットを2−メトキシエチルアミン溶液(DMSO中2M、20mL)に懸濁した。これらを4時間激しく振とうして排出した。アミノカップリング樹脂162を有するカンを、DMSO(2×20mL)およびDMF(1×20mL)で洗浄した。
【0420】
アシル化および置換段階を2回繰り返して、樹脂166(R、RおよびRに関し3つの値における全ての組合せを有する27種の樹脂)を得た。
【0421】
Fmoc−PBD(7b)のカップリング
樹脂166を担持するペプトイドを有する27のカンを再結合して、DMF(20mL)中のFmoc−PBD(7b)(976.3mg、1.75mmol、4倍過剰)、HOBt(236.4mg、1.75mmol)およびジイソプロピルカーボジイミド(22.08mg、1.75mmol)溶液を加えた。これを24時間激しく攪拌して排出した。FmocPBDカップリング樹脂167を有するカンを、DMF(3×50mL)およびDCM(3×50mL)で洗浄した。
【0422】
N−Fmoc脱保護
ピペリジン溶液(DMF中20%、50mL)をカンに加えることにより、PBD樹脂167からN−Fmoc保護基を除去した。これを5分間振とうし、排出した。さらにピペリジン溶液を加えて(DMF中20%、50mL)、カンを1時間振とうした。脱保護樹脂168を有するカンを排出し、DMF(3×50mL)、DCM(3×50mL)およびメタノール(2×50mL)で洗浄し、減圧下一晩乾燥した。
【0423】
ライブラリに用いられるアミン類
【0424】
【化58】
Figure 0004689826
APPENDIX 1
アミノアルコールの収率(%)およびNMRを含むデータ
Ala:−74%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ 7.88(d,2,J=7.1Hz),7.71(d,2,J=7.3Hz),7.31=7.42(dt,4),7.09(d,1,J=8.1Hz),4.28(m,4),3.54(m,1),3.36(m,1),3.26(m,1),1.04(d,3,J=6.6Hz)。
【0425】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ 155.5,143.9 140.7 127.5,127.0,1,120.0,65.1 64.4,48.4 46.7 17.3。
【0426】
Arq(pbf):
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.81(d,2,J=7.7Hz),7.66(d,2,J=7.3Hz),7.29−7.38(dt,4),6.54(s,br,1),4.31(m,2),4.18(t,1,J=6.95Hz),4.06(q,2,J=6.95Hz),3.63(m,1),3.53(m,2),3.21(m,2),2.94(m,2),2.60(s,4),2.51(s,3),1.96(s,2),1.38(m,10),1.19(t,2,J=7Hz),0.89(m,1)。
【0427】
13CNMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,158.9,157.3,145.1 145.0,138.7,135.3,132.8,128.4,127.9,126.1,125.3,120.7,117.5,86.9,66.8,62.3,60.5,53.7,48.1,43.6,41.6,20.8,19.5,18.2,14.5,12.5。
【0428】
Asp(OtBu):−84%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.5Hz),7.69(d,2,J=7.3Hz),7.30−7.45(dt,4),7.16(d,1,J=8.8Hz),4.84(m,1),4.31(m,3),3.87(m,1),3.39(m,2),2.26(m,1),1.37(s,9)。
【0429】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,,170.4,155.5,143.8,140.7,127.5,127.0,125.1,120.0,79.6,65.2,62.9,50.2,46.7,27.6。
【0430】
Asn:−56%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.96,7.88(s,d,2,J=7.5Hz),7.70,(m,2),7.31−7.43(dt,4),4.34(m,4),3.74(m,3),3.62(t,1,J=4.6Hz),3.44(m,1),2.52(m,2)。
【0431】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,162.3,155.6,143.7,140.6,127.6,125.5,125.0,120.0,65.2,54.1,46.6,46.5。
【0432】
Gln:−86%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.96,7.87(s,d,3,J=7.3Hz),7.70(d,2,J=7.1Hz),7.30−7.42(dt,4),7.13(d,1,J=8.6Ha),4.74(s,br,1),4.24(m,3),3.43(m,5),2.89(s,2),2.73(s,2),2.45(m,3),2.03(s,3),1.80(m,1),1.59(m,1)。
【0433】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,162.2,155.9,143.9,143.8,140.7,127.5,126.9,125.1,124.7,120.0,65.1,63.2,52.0,46.7,35.7,30.5,29.9,14.6。
【0434】
Glu(OtBu):−71%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.3Hz),7.71(d,2,J=7.3Hz),7.31−7.45(dt,4),7.05(d,1,J=8.6Hz),4.24(m,3),4.02(q,1,J=7.1Hz),3.37(m,2),2.20(m,2),1.40(s,9)。
【0435】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,172.1,155.9,143.9,143.8,140.7,127.5,126.7,125.2,120.0,79.3,65.1,63.3,52.1,46.8,31.5,27.7,26.3。
【0436】
Gly:−79%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.1Hz),7.69(d,2,J=7.1Hz),7.24−7.42(m,5),4.66(t,1,J=5.5Hz),4.29(m,3),3.38(m,2),3.09(q,2,J=6Hz)。
【0437】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,156.2,143.9,140.7,127.5,127.0,125.1,120.0,65.2,59.8,46.7,43.0。
【0438】
Ile:−72%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.1Hz),7.73(d,2,J=7.3Hz),7.29−7.42(m,4),7.03(d1,J=8.4Hz),4.51(m,1),4.23(m,3),3.42(m,3),0.84(m,6)。
【0439】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,156.1,144.0,143.8,140.7,127.5,126.9,125.2,120.0,65.1,61.1,57.0,46.8,35.3,24.6,15.4,11.3。
【0440】
Leu:−88%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.5Hz),7.71(d,2,J=7.3Hz),7.30−7.44(dt,4),6.99(d,1,J=8.8Hz),4.24(m,3),3.54(m,1),3,35(m,2),1.62(m,1),1.30(m,2),0.87(m,6)。
【0441】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.9,144.0,143.8,140.7,127.5,126.9,125.2,125.2,120.0,65.0,64.1,50.9,46.8,24.2,23.4,21.7。
【0442】
Lys(Boc):−95%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.7Hz),7.72(d,2,J=7.0Hz),7.30−7.42(dt,4),4.23(m,3),4.01(q,1,J=7.0Hz),2.89(m,2),1.37(m,12),1.17(t,2,J=7.1Hz),0.89(d,1,J=6.6Hz)。
【0443】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.9,155.5,143.9,143.9,143.3,140.7,127.7,127.5,127.0,125.1,120.0,77.2,65.1,63.5,59.7,52.8,46.7,46.6,29.5,28.2,22.8,20.7,18.7,14.0。
【0444】
Met:−52%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.91,7.72(m,d,4,J=6.6Hz),7.34(m,4),7.08(d,1,J=8,1Hz),6.75(m,1),4.28(m,3),3.42(m,3),2.89(s,2),2.74(s,2),2.11(m,2),1.81(m,1),1.56(m,1)。
【0445】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,162.2,155.9,143.9,140.7,127.6,127.0,125.2,120.0,119.9,65.2,63.3,52.6,46.7,26.8。
【0446】
Phe:−94%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.87(d,2,J=7.3Hz),7.65(m,2),7.24−7.41(m,10),4.81(t,1,J=5.5Hz),4.16(m,3),3.67(m,1),3.39(m,2),2.87(dd,1,J=4.9,8.6Hz),2.67(m,1)。
【0447】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.6,143.8,140.6,139.2,129.1,128.0,127.5,127.0,125.8,125.2,125.1,120.0,65.1,62.9,54.6,46.6。
【0448】
Pro:−73%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=6.7Hz),7.65(d,2,J=7.3Hz),7.31−7.43(dt,4),4.74(m,1),4.30(m,3),3.73(m,1),3.27(m,3),1.86(m,4),1.17(t,1,J=7.1)。
【0449】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,154.1,143.9,140.8,127.6,127.0,125.0,120.0,66.4,66.2,61.8,61.1,59.7,58.9,58.3,46.8,46.3,27.7,26.9,23.2,22.4,20.7,14.0。
【0450】
Ser(tBu):−76%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.5Hz),7.11(d,2,J=7.3Hz),7.30−7.45(dt,4),6.99(d,1,J=8.1Hz),4.24,3.74,3.30−3.56(m,m,m,11),1.12(s,9)。
【0451】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.9,144.0,143.9,140.8,127.6,127.1,125.3,125.3,120.1,72.4,65.3,60.7,53.6,46.8,27.4,18.9。
【0452】
Thr(tBu):
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.90(d,2,J=7.3Hz),7.70(d,2,J=7.3Hz),7.28−7.44(dt,4),6.89(d,1,J=8.1Hz),4.23(m,3),3.68(m,1),3.29(m,1),2.73(m,1),1.15(m,12)。
【0453】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.6,143.9,143.7,140.8,127.5,127.1,125.2,125.2,120.2,72.3,65.3,60.7,53.6,46.8,27.3,18.6,17.9。
【0454】
Trp:−89%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,10.81(s,1),7.86(d,2,J=7.3Hz),7.67(m,3),7.34(m,5),6.96−7.14(m,4),4.76(t,1,J=5.3Hz),4.24(m,3),3.77(m,1),3.41(m,2),2.94,2.5(m,2)。
【0455】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.8,143.9,140.6,136.1,127.5,127.5,127.0,125.2,125.2,123.1,120.7,112.0,118.4,118.1,111.4,111.2,65.2,62.8,53.8,46.7,26.7。
【0456】
Tyr(tBu):−88%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.87(d,2,J=7.3Hz),7.66(d,2,J〜7.3Hz),7.31−7.41(m,4),7.11(m,3),6.82(d,2,J=8.2Hz),4.79,(t,1,J=5.5Hz),4.13(m,3),3.64(m,1),3.38(m,1),2.82(dd,1,J=4.8,9.0Hz),1.19(s,9)。
【0457】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,155.6,153.0,143.9,143.8,140.6,133.8,129.5,127.5,126.9,125.2,125.1,123.3,112.0,77.4,65.2,63.0,54.6,46.6,28.4。
【0458】
Val:−96%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,7.88(d,2,J=7.3Hz),7.73(d,2,J=7.3Hz),7.32−7.41(dt,4),4.24(m,3),3.899d,1,J=6.2Hz),3.39(m,2),0.86(m,6),0.54(t,1,J=7.1Hz)。
【0459】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,156.3,152.7,143.9,143.9,140.7,127.5,126.9,125.2,120.0,65.2,61.4,57.9,46.8,46.2,28.4,19.5,18.6,17.9。
【0460】
APPENDIX 2
アミノアルキルニトロフェニルカーボネートの収率(%)およびNMR(d/ppm,d−アセトン)を含むデータ
Ala:,
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.32(d,2,J=9.1Hz),7.85(d,2,J=7.3Hz),7.71(d,2,J=7.3Hz),7.56(d,2,J=9.3Hz),7.30−7.41(m,7),4.07−4.44(m,6),1.24(d,3,J=6.6Hz)。
【0461】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.4,156.7,156.5,153.1,146.1,145.0,144.9,141.9,128.3,127.8,126.0,125.9,123.1,120.7,72.1,66.5,47.7,46.3,17.1。
【0462】
Arq(Pbf):
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.13(d,2,J=4.9Hz),7.68(d,4,7.7Hz),7.52(d,4,J=7.8Hz),7.24−7.37(d,10,J=9.3Hz),4.07−4.22(m,6),3.87(m,9,1),3.37(m,2),2.47(d,6,J=3.1Ha),1.26(m,12)。
【0463】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,207.3,160,158.3,157.7,154.3,147.4,146.2,146.1,145.9,143.1,139.8,136.5,133.9,129.5,129.5,128.9,127.0,124.1,121.8,121.8,88.0,80.2,72.5,67.9,67.8,66.1,49.2,49.1,44.6,29.7,27.8,20.5,19.3,19.2,13.6。
【0464】
Asp(OtBu):−74%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.31(d,2,J=9.5Hz),7.86(d,2,7.7Hz),7.54(d,2,J=9.1Hz),7.39(m,6),4.37(m,4),4.24(m,1),4.06(q,1,J=6.9Hz),2.66(m,1),1.46(s,9)。
【0465】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.1,170.3,156.7,153.2,146.4,145.0,142.1,128.5,126.8,126.0,123.1,120.8,81.3,70.7,67.1,48.2,37.9,28.2。
【0466】
Asn:10%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.31(d,1,J=9.5Hz),8.14(m,2),7.98(m,1),7.83(d,1,J=7.3Hz),7.67(t,1,J=8.1Hz),7.53(d,1,J=9.2Hz),7.30−7.39(dt,3),6.99(m,2),4.41(m,2),4.24(m,1),2.94(m,2),2.79(s,2)。
【0467】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.3,164.4,163.1,156.8,156.6,153.1,144.9,142.1,141.6,128.5,127.9,127.8,126.1,123.1,120.8,116.5,79.2,73.8,69.6,67.3,48.0,36.3,20.6。
【0468】
Gln:−17%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.31(dd,2,J=2.7Hz,5.5Hz),8.16 9dd,1,J=2.2Hz,4.8Hz),7.83(d,2,J=7.3Hz),7.68(m,2),7.27−7.54(dt,m,6),7.03(dd,1,J=2.2Hz,4.8Hz),6.65(d,1,J=8.4Hz),4.21−4.46(m,5),2.59(m,2),1.92(m,2)。
【0469】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.2,157.1,156.7,153.3,145.1,144.9,142.1,128.5,127.9,126.8,126.3,123.1,120.8,116.6,71.3,66.9,50.2,48.1,15.3。
【0470】
Glu(OtBu):−76%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(d,2,J=9.1Hz),7.83(d,2,J=7.3Hz),7.69(m,2),7.50(d,1,J=6.9Hz),7.39(m,4),4.39(m,2),4.26(m,2),4.06(m,1),2.38(m,1),1.44(s,9)。
【0471】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.2,172.6,157.1,156.7,153.2,146.3,145.1,144.9,142.1,128.5,127.9,126.0,123.1,120.8,80.5,71.4,66.9,50.4,49.0,32.3,27.0。
【0472】
Gly:−30%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.29(d,2,J=9.1Hz),7.84(d,2,J=7.3Hz),7.68(d,2,J=7.3Hz),7.54(d,2,J=9.1Hz),7.31−7.4(dt,4),4.39(m,4),4.24(t,1,J=6.9Hz),3.56,(q,2,J=5.1Hz)。
【0473】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.1,157.4,156.7,153.3,146.4,145.1,142.1,128.5,127.9,126.3,126.0,123.1,120.8,68.8,67.1,48.1,40.4。
【0474】
Ile:−91%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.26(d,2,J=9.2Hz),7.82(d,2,J=7.5Hz),7.68(m,2),7.50(d,2,J=9.1Hz),7.26−7.47(dt,3),4.20−4.51(m,3),3.92(m,1),1.60(m,1),1.19(m,1),1.01,0.92(d,t,3,J=6.8Hz,7.3Hz)。
【0475】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.3,156.7,153.3,145.4,144.1,142.1,128.5,127.9,127.8,126.1,126.0,123.1,120.8,70.2,66.9,54.9,54.8,48.1,36.7,15.7,11.4。
【0476】
Leu:−88%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.27(d,2,J=9.1Hz),7.83(d,2,J=7.3Hz),7.67(t,2,J=5.8Hz),7.51(m,2),7.29−7.49(dt,4),4.38(m,3),4.22(m,3),1.77(m,1),1.55(m,1),1.37(m,1),0.94(m,6)。
【0477】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,205.4,156.4,155.9,152.5,145.6,144.4,144.2,141.3,127.7,127.1,127.1,125.2,122.3,112.0,71.3,66.1,48.2,47.3,24.5,22.7,21.3。
【0478】
Lys(Boc):−64%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(m,1),7.86(m,2),7.52(m,2),7.31−7.40(m,5),4.23−4.37(m,3),3.08(m,2),1.39(m,14)。
【0479】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.2,157.2,156.7,146.4,145.1,145.0,142.1,128.5,127.9,126.8,126.0,123.7,123.1,120.8,116.5,78.4,71.6,67.3,66.9,50.9,48.1,48.0,40.8,40.7,23.8。
【0480】
Met:−13%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.29(d,2,J=9.1Hz),7.83(d,2,J=7.3Hz),7.69(d,2,J=7.3Hz),7.39(m,4),4.17−4.42(m,3),3.60−3.71(m,2)。
【0481】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,205.5,156.4,144.4,144.2,141.3,127.7,127.7,125.3,125.3,122.3,120.0,70.6,66.0,50.8,47.4,29.3,29.1,13.5。
【0482】
Phe:−36%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.28(d,2,J=9.1Hz),7.82(d,2,J=7.5Hz),7.62(m,2),7.51,7.38−7.18(d,m,m,10,J=9.1Hz),6.75(d,1,J=7.9Hz),4.46(d,1,J=6.59),4.31(m,3),4.18(m,1),2.97(m,2)。
【0483】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.2,156.9,156.7,153.2,146.4,145.0,142.0,138.8,130.1,129.2,128.4,127.9,127.3,126.8,126.0,123.1,120.7,70.9,66.9,52.4,48.0,37.7。
【0484】
Pro:−50.%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(d,2,J=8.8Hz),7.84(d,2,J=7.7Hz),7.67(d,2,J=7.7Hz),7.54(d,2,J=9.1Hz),7.31−7.40(m,4),4.37,4.29,4.04(m,6),3.45(m,2),2.05(m,1),1.96(m,3)。
【0485】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,205.4,155.9,154.8,152.5,145.6,144.4,141.4,127.7,127.2,125.2,125.0,122.4,120.0,69.0,66.8,55.9,47.4,27.4,23.7,20.0。
【0486】
Ser(tBu):−53%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.31(m,1),7.84(d,2,J=7.7Hz),7.69(d,2,J=7.5Hz),7.53(d,1,J=9.4Hz),7.42−7.31(m,5),4.35(m,4),3.65(m,4),2.93(d,1,J=3.3Hz),1.17(m,11),0.92(d,1,J=6.6Hz)。
【0487】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.1,156.9,156.7,153.2,145.1,142.1,128.5,128.4,127.9,126.1,126.0,120.7,116.5,79.2,73.7,73.4,69.2,67.0,66.9,62.4,61.7,54.2,51.3,48.1,48.0,47.9,27.2,19.2。
【0488】
Thr(tBu):−45%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(d,2,J=9.1Hz),7.84(d,2,J=7.7Hz),7.68(d,2,J=7.3Hz),7.51(d,2,J=9.1Hz),7.28−7.49(dt,4),6.4(d,1,J=9.2Hz),4.46,4.39,4.24(dd,d,m,5,J=4.8Hz,10.9Hz,7.3Hz),3.96−4.03(m,2),1.21(m,12)。
【0489】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,205.4,156.6,155.9,152.5,145.6,144.4,144.2,141.3,127.7,127.1,125.2,122.3,120.0,73.7,68.3,66.3,65.9,60.6,55.4,54.9,54.1,47.3,18.7。
【0490】
Trp:−64%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(d,2,J=9.1Hz),7.85(d,2,J=7.7Hz),7.69(m,3),7.52(d,2,J=8.8Hz),7.24−7.42(m,2),4.35 9m,6),3.08(d,2,J=4.0Hz)。
【0491】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.4,156.9,156.4,153.0,146.1,144.1,144.8,141.8,137.4,128.3,127.7,126.0,125.7,124.2,123.1,121.7,120.6,119.2,119.0,112.2,70.8,66.5,51.5,47.8,27.5。
【0492】
Tyr(tBu):−50%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(d,2,J=9.1Hz),7.84(d,2,J=7.7Hz),7.64(d,2,J=7.3Hz),7.52(d,2,J=9.1Hz),7.29−7.38 9m,6),6.90(d,2,J=8.42Hz),4.14−4.45(m,7),2.89(m,4),1.24(s,10)。
【0493】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ,206.2,156.9,156.7,155.1,153.2,146.3,145.0,142.0,133.3,130.8,130.5,128.4,127.9,126.0,124.7,123.1,120.7,78.4,70.9,66.9,52.5,52.4,48.0,37.0。
【0494】
Val:−62%
H NMR(270MHz,d−アセトン):δ,8.30(d,2,J=9.1Hz),7.83(d,2,J=7.3Hz),7.70(d,2,J=7.1Hz),7.54(d,2,J=9.2Hz),7.30−7.44(m,4),4.10−4.44(m,6),3.89(d,1,J=6.2Hz),0.86(m,6)。
【0495】
13C NMR(67.8MHz,d−アセトン):δ NMR(67.8,d−アセトン):d,206.2,156.4,155.8,152.3,146.1,145.3,141.9,128.5,127.9,127.1,125.9,123.1,119.9,71.2,66.2,48.1,47.5,24.3,22.7。
【図面の簡単な説明】
【図1】 式Iの化合物を合成するための反応スキームである。
【図2】 式Iの代替化合物を合成するための反応スキームである。
【図3a】 式V、IV、III、およびIIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図3b】 式V、IV、III、およびIIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図4a】 式V、IV、III、およびIIの別の化合物を合成するための反応スキームである。
【図4b】 式V、IV、III、およびIIの別の化合物を合成するための反応スキームである。
【図5】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図6a】 式VIおよびVIIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図6b】 式VIおよびVIIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図6c】 式VIおよびVIIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図7】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図8】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図9】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図10a】 式XおよびXIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図10b】 式XおよびXIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図10c】 式XおよびXIの化合物を合成するための反応スキームである。
【図11】 式XIIIおよびXIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図12】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図13】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図14】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。
【図15】 式IIIおよびIVの化合物を合成するための反応スキームである。

Claims (11)

  1. 式(I)の化合物であって、
    Figure 0004689826
    上式で、
    Xが、COOH、NHZ、SH、またはOHから選択され、Zが、HあるいはFmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)、Nvoc(6−ニトロベラトリルオキシカルボニル)、Teoc(2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル)、Troc(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)、Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBZ(ベンジルオキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、およびPsec(2(−フェニルスルホニル)エチルオキシカルボニル)から選択されるアミノ保護基のいずれかであり、
    Aが、O、S、NHまたは単結合であり、
    およびRが独立に、H、R、OH、OR、=O、=CH−R、=CH、CH−COR、CH−COH、CH−SOR、O−SOR、COR、CORおよびCNから選択され、C1とC2の間またはC2とC3の間には任意選択で二重結合があり、
    、RおよびRが独立に、H、R、OH、OR、ハロ、ニトロ、アミノ、MeSnから選択され、
    11が、HあるいはRのいずれかであり、
    Qが、S、OまたはNHであり、
    10が、Fmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)、Nvoc(6−ニトロベラトリルオキシカルボニル)、Teoc(2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル)、Troc(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)、Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBZ(ベンジルオキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、およびPsec(2(−フェニルスルホニル)エチルオキシカルボニル)から選択される窒素保護基であり、
    Rが、1から10個の炭素原子を有する低級アルキル基、または炭素数が12個までのアラルキル基であって、アルキル基が任意選択で共役系の一部を形成していてもよい1つまたは複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を含んでよく、または、Rは炭素数が12個までのアリール基であり、ここで、Rは、任意選択で1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、アミノ、またはニトロ基で置換され、
    Yが、上記RからHを除いた2価の基、である化合物。
  2. RおよびHYが独立に、任意選択で1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、アミノ、またはニトロ基で置換されている1から10個の炭素原子を有する低級アルキル基から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. RおよびHYが独立に、1から10個の炭素原子を有する無置換の直鎖または分枝鎖アルキル基から選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. 10が、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)環構造の10位の窒素原子と結合するカーバメート官能基を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が、アルキル、アミン、ヒドロキシル、アルコキシから選択される電子供与基である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. QがO、および/またはR11がHである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. およびRがHである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. がアルコキシ基である、請求項7に記載の化合物。
  9. およびRがHである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. C2とC3の間に二重結合が存在しない、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. −Y−A−がアルコキシ鎖である、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
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