JP3284127B2 - オリゴヌクレオチドの固相支持体 - Google Patents

オリゴヌクレオチドの固相支持体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連結分子を介するオ
リゴヌクレオチド3'位末端に結合した低分子量の尾分
子(tail molecules)を有するオリゴヌクレオチドの合成
法、3'位末端に結合した低分子量尾分子を有するオリ
ゴヌクレオチドおよびかかるオリゴヌクレオチド合成に
利用される中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】オリゴヌクレオチドはDNAのポリメラ
ーゼ連鎖反応の合成に関しプライマーとして作用するこ
とを含め、種々の用途を有する。オリゴデオキシヌクレ
オチド(ODN)はホスファイト-トリエステル合成法を
用い、固相担体で都合よく合成される。かかる合成の詳
細はティ・アトキンスらの文献を参照〔T.Atkinson,
M.Smith,Oligonucleatide Synthesis,A practica
l Approach,M.J.Gait(ed.),IRL press,pp35〜
81(1984)〕。この文献は、オリゴヌクレオチドの
実際の合成につき工程条件による詳細な工程を開示す
る。事実、この文献に記載された方法は、現在種々の製
造業者から入手可能な市販のオリゴヌクレオチド合成機
において利用されている。
【0003】アセラインら〔Asselin eet.al(Proc.
Natl.Acad.Sci.81,3297〜3301(198
4))〕はある種のオリゴヌクレオチドの合成を開示す
る。そこでは、インターカレーティング試薬をオリゴデ
オキシヌクレオチドに共有結合的に結合させている。用
いたインターカレーティング試薬は2-メトキシ-6-ク
ロロ-9-アミノアクリジンである。アクリジン分子はオ
リゴヌクレオチドに、オリゴデオキシヌクレオチドの
3'-ホスフェートを当該アクリジン分子の9-アミノ基
に連結させる炭素数3〜6のメチレン鎖を介して、共有
結合的に結合されている。この研究の著者は、アクリジ
ン修飾のオリゴヌクレオチドが相補的配列の存在下にイ
ンターカレーティング試薬(即ち、アクリジン)によって
大きな安定性を示すことを見出だしている。この著者は
ある種の熱力学的パラメーターを測定し、これらのパラ
メーターを介して、アクリジン環の共有結合が合成オリ
ゴヌクレオチドの相補的配列への結合を強力に安定化さ
せることを示している。結合したインターカレーティン
グ試薬および相補的な鎖を有するオリゴヌクレオチドの
溶融温度(Tm)は、インターカレーティング試薬および
相補的鎖を有しない同様なオリゴヌクレオチドの溶融温
度よりもより高い。以上の結果は、インターカレーティ
ング試薬の存在がオリゴヌクレオチドとその相補的鎖の
間において形成された複合体(コンプレックス)を強力
に安定化させることを明確に示していると、かかる著者
は結論している。
【0004】同様の研究で、レットシンガーらは(Lets
inger et.al.(Proc.Natl.Acad.sci.86,6553〜
6556(1989)))、ヌクレオチドの3'位末端の間
のホスフェート結合において共有結合したコレステリル
基を持った1群のオリゴヌクレオチドを製造している。
種々の長さのオリゴマーが合成されている。3'位末端
または3'位と5'の両末端のいずれかに隣接してコレス
レリル部分を持つオリゴマーを、そのように置換しなか
ったオリゴマーと比較している。これらの化合物はHI
V-複製に対する抑制作用について試験された。20個
のオリゴヌクレオチドの3'位末端に隣接して1つのコ
レステリル基を固定すると、オリゴヌクレオチドの抗菌
活性が実質的に増大した。第2コレステリル基をオリゴ
ヌクレオチドの5'末端に固定すると、モノコレステリ
ル誘導体オリゴマーに比し、抗菌活性が減少した。
【0005】レットシンガーらの化合物は、まず、支持
体結合・ジヌクレオシド水素ホスホネート誘導体を手作
業で製造された。次いで、コレステリル基をヌクレオチ
ド相互間のリンに、酸化ホスホロアミド化により結合さ
せる。オリゴヌクレオチドはホスホロアミド化を用い、
市販のDNA合成機により最初のジヌクレオシドから伸
張合成された。
【0006】市販のオリゴヌクレオチド合成用に制御さ
れた細孔付ガラスビーズは、入手可能である〔CPG,
Inc.,Pierce Chemical Co.およびSigma Chemical
Co.〕。前記のごとく(アトキンスおよびスミス)、制
御された細孔付ガラスビーズ(以下、CPG)は、長鎖の
アルキルアミン、たとえばその末端において利用可能な
遊離のアミノ基を有し一方ではCPGに結合されている
アルキルアミンを用い、製造業者により変性される。そ
の合成の間に成長するオリゴヌクレオチドへの結合のた
めに、CPG上の長鎖のアルキルアミンの末端アミンと
の種々なアミド結合が得られる。この合成の改良はポン
ら〔Pon et.al.BioTechniques6(8),768(198
8))〕によって報告された。この報告に.おいて、ポン
らは長鎖アルキルアミンCPG上の有り得る汚染側鎖を
予めキヤップし、ごく普通に用いられる有毒な結合試薬
DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)に代えて、D
EC(水溶性カルボジイミドである1-(3-ジメチルアミ
ノプロピル)-3-エチルカルボジイミドまたはEDC)の
使用を導入している。
【0007】ネルソンら〔Nelson et.al(Nuc.Acids
Research 17(18),7187〜7194(198
9))〕は近年3'末端置換基を組み込んだオリゴヌクレ
オチドの合成を報告する。3'位末端尾分子付オリゴヌ
クレオチドの製造ために、ネルソンらはDMAP(ジメ
チルアミノピリジン)の存在下に無水コハク酸で処理し
て第二級ヒドロキシ基のN-Fmoc-O-DMT-アミノ-
1,2-プロパンジオールを誘導し、その後、DCC中p-
ニトロフェノールで処理した。活性化した誘導体は次い
で長鎖アルキルアミンCPG担体に固定する。ジメトキ
シトリチル保護基を第一級アルコールのプロパンジオー
ルからはずし、オリゴヌクレオチドをCPG担体に固定
したまま第一級ヒドロキシ基から段階的に合成する。合
成ヌクレオチドを脱保護し、CPG担体から分離させ
た。しかし、この3'-アミン修飾オリゴヌクレオチドの
純度は証明されていない。この合成のこの段階では、
3'位末端置換基が未だオリゴヌクレオチドと結合せね
ばならない。粗製のオリゴヌクレオチドをビオチン-X
X-NHSエステルでビオチニル化する。ビオチニル化
ののち、セファデックスとHPLCの両方による第2精
製が必要である。
【0008】ネルソンらの上記方法は尾分子形成試薬で
誘導、修飾可能な官能基を有するオリゴヌクレオチドを
形成し、次いで再精製している。しかし、尾分子形成試
薬での誘導化は、オリゴヌクレオチド合成の完了後にお
いてのみ行なわれるものである。系統的に段階を経てヌ
クレオチドをヌクレオチドによって組み立てようやく完
成した貴重なオリゴヌクレオチドが、かかるオリゴヌク
レオチドに対する誘導化に起因する不完全な反応、副反
応、誘導化後に必要な多数の精製操作で損失を被るので
ある。加えて、この合成は、前記したポンらの改善を採
用していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】オリゴヌクレオチドの
有用性は、例えば、LetsingerらおよびAsselineらの
3'−尾分子付コレステロールおよび3'−尾分子付アク
リジンオリゴヌクレオチドに関する上記の例のように
3'末端に低分子量の基を含むことによって、向上させ
ることができる。血清中の3'−尾分子付オリゴヌクレ
オチドの安定性もまた増大される。例えば、未修飾のO
DNは血清を含む媒体中では3'−オキソヌクレアーゼ
により急速に分解される。3'−末端ホスホジエステル
のある種の化学修飾はこの分解を防ぐことができる。シ
ョーら[Show et.al.(Nucl.Acids Res.19
(4),747(1991))]は最後の二つのヌクレオチド
間のホスホジエステル結合をホスホロチオエート、ホス
ホロアミデート、または逆の結合に変換するとヌクレア
ーゼに対する安定性を著しく改善した。ヌクレアーゼ安
定性を改善することが明らかとなった他の結合にはα−
デオキシヌクレオチド誘導体およびメチルホスホネート
誘導体がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様で
は、オリゴヌクレオチドの3'末端に結合した低分子量
の尾分子をもつオリゴヌクレオチド合成の改良法を提供
することが大きな目的である。さらに別の目的は連結分
子を介してオリゴマーに結合した低分子量をもつオリゴ
ヌクレオチドの合成法を提供することである。本発明の
もう一つの目的は3'末端につき、ホスホネートエステ
ルおよびホスホネートエステルに結合した尾分子で誘導
化されたオリゴヌクレオチドを供給することである。さ
らに、当該目的はオリゴヌクレオチドの製造に適当な連
結分子および支持体を提供することである。さらに、オ
リゴヌクレオチドを組み立てることができるような適当
な低分子量分子をもつ連結分子を提供することも目的で
ある。
【0011】本発明の第二の態様は、オリゴヌクレオチ
ドの合成に使用可能な、保護アミノ基をもつ連結分子を
開示する。本発明の第三の態様はアミノ基で修飾したオ
リゴヌクレオチドに添加可能な挿入基(インターカレー
テイング基)をもつ尾分子付試薬を提供する。本発明の
第四の態様はオリゴヌクレオチドの合成に使用可能な、
保護アルカノール基をもつ連結分子を開示する。
【0012】これらの目的および本明細書の残りの部分
から明らかとなるような目的は、連結分子を介して3'
末端に結合した低分子量尾分子をもつオリゴヌクレオチ
ド合成法で達成される。最初の態様の方法は、他の二つ
の官能基の反応性とは隔っていて、異なるような各々の
化学反応性を示した三つの独立した官能基をもつ分子を
連結分子として選択することからなる。連結分子の一番
目の官能基を低分子量の尾分子と反応させて、その尾分
子を連結分子に結合する。連結分子の二番目の官能基を
コハク酸無水物で処理し、生成するカルボン酸残基を固
相支持体と反応させて、その固相支持体に結合した尾分
子をもつ連結分子に結合または固定する。
【0013】本明細書の開示を通して、水酸基をもつ連
結分子(例えばR−OH)の固相支持体への結合は、上述
のように、サクシネート結合を介して完成する。したが
って、"支持体−OR"式において、"支持体−O"の表示
にはこのようなサクシネート結合が包含される。
【0014】第1の3'−ホスホロアミダイトヌクレオ
チドを次いで連結分子の三番目の官能基と反応させ、そ
のヌクレオチドを3'末端を介して連結分子に結合す
る。第1のヌクレオチドを連結分子に結合すると、その
ヌクレオチドは連結分子を経て尾分子に結合し、かつ連
結分子を経て固相支持体にも接続または固定する。さら
に、3'−ホスホロアミダイトヌクレオチドを引き続い
て先行するのヌクレオチドの5'末端と反応させ、その
オリゴヌクレオチドの3'末端で連結分子に結合した合
成オリゴヌクレオチドを生成する。第1のヌクレオチド
についてと同じように、その合成ヌクレオチドが3'末
端を経て連結分子に結合すると同時にそれは尾分子およ
び固相支持体に結合する。このように、生長するオリゴ
ヌクレオチドはさらにオリゴヌクレオチドと反応する間
に、固相支持体に結合される。連結分子を介して3'末
端に結合した尾分子をもつオリゴヌクレオチドは次いで
連結分子の二番目の官能基と固相支持体との間の連結を
断つことによって固相支持体から切り離される。連結分
子を介して3'−末端に結合した尾分子をもつオリゴヌ
クレオチドがそれから単離される。
【0015】本発明の第一の態様の好ましい実施例で
は、連結分子上の官能基は一級アルコール、二級アルコ
ールおよびアミンを含む。尾分子をアミンと反応させ尾
分子を連結分子に結合し、その尾分子をもつ連結分子を
固相支持体につなぐために固相支持体をその二級アルコ
ールと反応させ、それから第1のホスホロアミダイトヌ
クレオチドをその一級アルコールと反応させ、連結分子
と結合する。
【0016】(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒド
ロキシメチルピロリジン(4−ヒドロキシ−2S−トラ
ンス)−2−ピロリジンメタノールまたはトランス−4
−ヒドロキシ−L−プロリノールとも表示される)は連
結分子として特に好ましい。
【0017】尾分子はレポーター基、インターカレーテ
ィング基、親油性基、および開裂基(切断基)を含め、
数多くの注目の分子の任意の一つとして選別される。親
油性基として適当なのはコレステロールである。レポー
ター基として適当なのはビオチンおよびフルオロホア
ー、例えばアクリジン、フルオレセイン、ローダミン、
リッサミンローダミンB、マラカイトグリーン、エリス
ロマイシン、テトラメチルローダミン、エオシン、ピレ
ン、アンスラセン、4−ジメチルアミノナフタレン、2
−ジメチルアミノナフタレン、7−ジメチルアミノ−4
−メチルクマリン、7−ジメチルアミノクマリン、7−
ヒドロキシ−4−メチルクマリン、7−ヒドロキシクマ
リン、7−メトキシクマリン、7−アセトキシクマリ
ン、7−ジエチルアミノ−3−フェニル−4−メチルク
マリン、イソルミノール、ベンゾフェノン、ダンシル、
ダブシル、マンシル、スルホホダミン、4−アセチルア
ミド−4'−スチルベン−2,2'−ジスルホン酸ジナト
リウム塩および4−ベンツアミド−4'−スチルベン−
2,2'−ジスルホン酸ジナトリウム塩である。インター
カレーティング基として適当なのはアクリジン、エリプ
チシン、メチジウム、エチジウム、フェナン、フェナン
トロリン、スロリン、2−ヒドロキシエタンチオレート
−2,2',2"−ターピリジン−プラチナム(II)およびキ
ノキサリンであろう。また、開裂基(cleaving group)
として適当なのは、鉄(Fe)を結合するためのEDTA
リガンドまたはポルフィリンリガンド、および銅(Cu)
を結合するためのフェナンスロリン(フェナントロリン)
リガンドである。
【0018】連結分子のアミンとの反応に関し、尾分子
が固有の接続基を含むように選択されるかまたは付加的
な接続基(connecting group)が適当な化学合成を経て尾
分子に取り付けられる。付加的な接続基を用いると、そ
れは結合したのちは、固有の接続基のように尾分子を連
結分子に連結するのにつかわれる。固有のまたは付加的
な接続基のいづれを使用するにしろ、連結分子と反応し
て尾分子を当該連結分子に連結させるようなものが接続
基である。尾分子を一番目の官能基を介して連結分子に
結合した後であってその連結分子を固相支持体に結合す
る前に、連結分子の三番目の官能基は選択的に保護され
る。その保護された三番目の官能基をもつ連結分子が、
それから二番目の官能基を介して固相支持体に取り付け
られる。次いで三番目の官能基は脱保護され、第1のホ
スホロアミダイトヌクレオチドはその脱保護された官能
基を介して連結分子に結合される。
【0019】本発明の第一態様の目的は3'−末端水酸
基(ヒドロキシ基)を有するオリゴヌクレオチド誘導体で
さらに達成される。ホスフェートエステルは3'−末端
水酸基上に位置し、式
【化2】 または
【化3】 (式中、Zは−CO−Qn−R,−CO−O−Qn−R,−
CO−NH−Qn−R,−CS−NH−Qn−R,または−
SO2−Qn−R、mおよびm'は独立して11より小さい
正の整数、nは0または1、Qは接続基、Rはレポータ
ー基、インターカレーティング基、親油性基および開裂
基からなるグループから選ばれる)を有する。
【0020】この群のうち、特に好ましいのは構造式
【化4】 の化合物である。
【0021】特に好ましい3'−尾分子付オリゴヌクレ
オチドは、オリゴマーの3'末端に連結分子を介して結
合したコレステロールまたはアクリジンのいづれかをも
つオリゴヌクレオチドを包含する。コレステロール基は
カルバメート結合を利用して連結分子に結合され、ま
た、アクリジン基、好ましくは9−エチルアクリジンま
たは別の9−アルキルアクリジンはアミド結合(実際に
は、9−エチルアクリジンのエチル基を仮定する場合に
はアルキルアミン結合)を利用してオリゴヌクレオチド
に結合される。他の尾分子はウレア、チオウレアまたは
スルホンアミド結合を介して連結分子に結合される。
【0022】尾分子を連結分子に結合する際には、接続
基Qは好ましくはアルキル、アルコキシ、アルコキシア
ルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリ
ールオキシ、アラルキル、ヘテロ環状、ヘテロアリー
ル、置換アリール、置換アラルキルから成る群から選ば
れる。
【0023】さらに本発明の第一の態様の目的は、構造
【化5】 または
【化6】 (式中、Zは−CO−Qn−R,−CO−O−Qn−R,−
CO−NH−Qn−R,−CS−NH−Qn−R,または−
SO2−Qn−R、mおよびm'は独立して11より小さい
正の整数、nは0または1、Qは接続基で、Rはレポー
ター基、インターカレーティング(挿入)基、親油性基お
よび開裂基からなるグループから選ばれ、YはHまたは
ジメトキシトリチルおよびXは固相支持体である)の化
合物を含むオリゴヌクレオチド合成のための化合物と支
持体で達成される。有用な支持体としては、長鎖アルキ
ルアミンで誘導され制御された細孔のガラス支持体が含
まれる。
【0024】この群のうち、特に好ましいのは構造式
【化7】 の化合物である。
【0025】本発明の第一の態様の目的はさらに構造式
【化8】 または、
【化9】 (式中、Zは−CO−Qn−R,−CO−O−Qn−R,−
CO−NH−Qn−R,−CS−NH−Qn−R,または−
SO2−Qn−R、mおよびm'は独立して11より小さい
正の整数、nは0または1、Qは接続基で、Rはレポー
ター基、インターカレーティング基、親油性基および開
裂基からなるグループから選ばれ、YはHまたはジメト
キシトリチルである)の化合物で達成される。
【0026】この群のうち、特に好ましいものは構造式
【化10】 の化合物である。
【0027】上記の各構造式で、mおよびm'は11より
も小さい正の整数、すなわち、各々独立してに1,2,
3,4,5,6,7,8,9または10である。特に好ましい
のは、mおよびm'が6またはそれ以下、すなわち、独立
して1,2,3,4,5または6である化合物である。
【0028】ここに特許請求した発明の別な態様は通常
のカルボン酸のテトラフルオロフェニル(TFP)の合成
のための改良された化合物および方法を提供することで
ある。このような活性化エステル誘導体は有利には(1)
アクリジン−CPGの合成に使用され(これは、3'−
尾分子付オリゴヌクレオチドの合成にも使用することが
できる)、(2)3'−アミン−尾分子付オリゴヌクレオ
チド合成後の修飾に使用され、(3)内部アミン修飾オの
リゴヌクレオチドの修飾に使用することができる。
【0029】本発明の態様は、さらに、3'−尾分子付
オリゴヌクレオチドの合成に有利に用いられるアミノヘ
キシル修飾・固相支持体およびヘキサノール修飾・固相
支持体を開示する。
【0030】
【発明の実施の形態】A.1.3'−尾分子付オリゴヌク
レオチドの直接合成のための3'−尾分子を有する修飾
固相支持体(方法A) 本発明者らは、連結分子を用いて、オリゴヌクレオチド
の3'末端に結合した低分子量尾分子をもつオリゴヌク
レオチドが合成できることを見出した。連結分子は三個
の化学的に明確に異なる官能基をもつように選ばれる。
このような連結分子を用いると、低分子量の尾分子がま
ず始めに連結分子に結合される。その低分子量尾分子を
もつ連結分子は次いで固相支持体に結合または固定され
る。それからオリゴヌクレオチドが合成される。合成の
間、オリゴヌクレオチドは連結分子に固定され、その連
結分子が次いで固相支持体系に固定される。オリゴヌク
レオチドは、手作業またはDNA合成機のいづれにして
も、標準的なホスホルアミダイト化学を駆使して合成さ
れる。オリゴヌクレオチドの合成が完成すると、連結分
子およびそれに結合した低分子量尾分子を有する合成オ
リゴヌクレオチドが、固相支持体から切り離される。こ
れは、オリゴヌクレオチドを固相系から遊離させる。オ
リゴヌクレオチドは連結分子を介して3'末端に結合し
た低分子量尾分子をもつに至る。
【0031】上記の製造工程を用いれば、3'末端に結
合した低分子量尾分子をもつオリゴヌクレオチドは、単
一の精製工程に付す必要があるにすぎない。こうして、
従来の技術に比べて、3'末端に結合した当該分子をも
つオリゴヌクレオチドは容易に、しかも迅速に製造され
る。
【0032】そこに結合した好適な低分子量をもつ連結
分子は、オリゴヌクレオチド合成とは無関係に合成され
る。結合した当該尾分子をもつ連結分子が、その連結分
子の一番目の官能基と尾分子を反応させることによって
一旦製造されると、その連結分子と尾分子の組合せ体
は、各々に3'末端に結合した低分子量分子をもつ多数
の異なるオリゴヌクレオチドの製造のために、DNA合
成機に用いるのにふさわしい試薬として見なすことがで
きる。これは、所望により連結分子と尾分子の組合せ体
の多量の合成および保存を可能にさせる。さらに、連結
分子の種々の他の尾分子との別な組合せ体も同じように
作られる。これらは、DNA合成機を用いるオリゴヌク
レオチド合成の非有機化学者らによって使用することが
できる。このように、合成有機化学の学科に熟練してい
ない人でも、3'末端に結合した選択低分子量尾分子を
もつヌクレオチドの合成のために、かゝる自動DNA合
成機における最初の試薬としてその連結分子−尾分子の
組合せの一部を容易につかうことができる。
【0033】さらに、多くのヌクレオチドについて共通
の配列をもちかつオリゴヌクレオチドの残部については
異なる配列を有するが問題となる同じ3'−尾分子を連
結分子を有するような多くのオリゴヌクレオチドは、単
に、部分的に生成した"共通の"オリゴヌクレオチドを有
する固相支持体を分割しこれを連結分子および関心のあ
る尾分子と結合させることによって製造することができ
る。オリゴヌクレオチドの異なる部分の合成は、オリゴ
ヌクレオチドの共通部分をもつ固相支持体の個々の部分
をDNA合成機に充填することで遂行され、ヌクレオチ
ドの所望の配列を完成することができる。
【0034】化合物(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2
−ヒドロキシメチルピロリジン、工程Iの化合物2、(4
−ヒドロキシ−(2S−トランス)−2−ピロリジンメタ
ノールまたはトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリノ
ールとも同一)はオリゴヌクレオチドの3'末端に関心の
分子を結合するのに特に有用な連結分子として役立つ。
この化合物は容易に市販のN−CBZ−L−ヒドロキシ
プロリン(sigma chemical Co.)から製造される。スタ
ンフィールドら[stanfield et.al.(J.Org.chem.
,4799(1981))によって記述されたと同様の方
法を利用するN−CBZ−L−ヒドロキシプロリンの還
元は、ボラン−テトラヒドロフランコンプレックス(Al
drich chemical Co.)を用いて達成される。この還元は
光学純度を保持しつゝ進行し、化合物1が得られる。化
合物1のCBZ保護基は水素気流の下でパラジウム−炭
素還元を用いて容易に除去される。この反応は円滑に進
行し、化合物2の定量的収量を与える。
【0035】化合物2は、オリゴヌクレオチドが合成さ
れる基礎物質として利用される一級水酸基を含む。さら
に、化合物2は固相支持体に結合するのに利用される二
級アルコール基と関心の尾分子を結合するのに利用され
る二級アミンを含む。オリゴヌクレオチドの合成が完成
すると、関心の尾分子は連結分子を介してオリゴヌクレ
オチドに結合したまゝで残る。連結分子を介し結合した
関心の分子を含む完成オリゴヌクレオチドを固相支持体
から切断ののち、連結分子の二級水酸基は、本質的に空
間的に強固に保持され、連結分子を第1ヌクレオチドに
結合させるホスフェート結合の付近から離れる。これ
は、連結分子とオリゴヌクレオチドの3'末端ホスホネ
ート基の間の結合の増大した安定性をもたらす。
【0036】さらに、化合物2は単一の光学異性体であ
って種々の立体異性体の混合物ではないから、オリゴヌ
クレオチドの3'末端と連結分子の間の結合はまた単一
の異性体を生じ、物理的性質に影響するような立体異性
体の混合物を生じない。これは、インターカレーティン
グ基または他の反応性基をオリゴヌクレオチドの3'末
端に結合する際に特に重要である。なぜなら、インター
カレーティング剤の、二本鎖ヌクレオチドおよび相補的
DNA部分との最適な結合には、立体形態に関する正確
で重要な必須条件があるためである。
【0037】他の連結分子は構造式
【化11】 の化合物(式中、mおよびm'は1〜10までの正の整数)
である。これらの連結分子はまた、構造中にアミノ基、
一級水酸基、二級水酸基の官能基も有する。このクラス
の二つの特に有用な連結分子は3−アミノ−1,2−プ
ロパンジオールおよび4−アミノ−1,3−ブタンジオ
ール(13)(工程III参照)である。
【0038】関心の尾分子の連結分子への結合は、上述
のオリゴヌクレオチド合成と完全に無関係に行われる。
関心の低分子量尾分子は有機化学技術や反応を駆使して
連結分子に結合される。連結分子の二級アミノ基は、関
心の低分子量尾分子を当該連結分子、例えば化合物2
に、数多くの適当な接続基または例えばアミド結合、カ
ルバメート結合、ウレア結合、チオウレア結合またはス
ルホンアミド結合のような結合のいづれかを介して結合
するのに利用される。この開示があれば、連結分子、例
えば化合物2の二級アミンと関心の化合物が適当な接続
基または連結基との間における他の適切な反応もまた、
当業者に示唆されるであろう。
【0039】本明細書並びに添付の特許請求の範囲を明
確にすべく、前記"連結分子"なる語と、尾分子をこの連
結分子に結合するのに用いられるような"連結基"なる語
の間における混同を避けるために、"接続基"(Connecti
ng group")なる語が用いて、接続する基または連結す
る基を示す。これらの基に与えられた名前に無関係に、
これらの基は尾分子を連結分子に連結、接続または結合
する。
【0040】オリゴヌクレオチドの3'尾分子となる関
心の分子が、かくして連結分子に接続されると、その連
結分子上の一級水酸基は好適には、例えばジメトキシト
リチル基のような基で保護される。これは、4−ジメチ
ルアミノピリジン(DMAP)の存在下にピリジン中ジメ
トキシトリチルクロライド(DMTrcl)を用いて都合よ
く達成される。これは、連結分子の一級アルコール基を
選択的に保護する。次いで、連結分子の二級アルコール
を無水コハク酸を用いてコハク酸エステルに変換する。
関心の低分子量化合物を有する連結分子のコハク酸エス
テルは、アトキンスら[Atkinson et.al.]のp−ニト
ロフェノール−DCC従来法(前掲)または好ましくは
Ponら(前掲)の改良DEC法のいずれかを用い、制御さ
れた細孔のガラス支持体に連結される。DECは、DC
Cよりもより毒性が少ない限り、水溶性であってコハク
酸エステルをp−ニトロフェノールで処理する必要性を
排除する点で、それが現在のところ好ましい方法であ
る。
【0041】ジメトキシトリチル基で保護した、関心の
結合低分子量化合物を有する連結分子は、次いで結合・
長鎖状アルキルアミン基をもつ規制された細孔のガラス
支持体に標準の方法で連結または固定される。長鎖状ア
ルキルアミンで誘導化され規制された細孔のガラス支持
体は入手可能である[Pierce ChemicalまたはSigma
Chemical]。これらは、ポンら(上記)の方法を用い
て、ジクロロ酢酸で予め活性化し、次いでカップリング
試薬としてDECを用い、関心の結合分子をもつジメト
キシトリチル基で保護した連結分子とピリジン中で反応
させて、連結分子を固相支持体に連結した後、支持体上
の過剰の長鎖状のアルキルアミノ基を無水酢酸でアセチ
ル化することでキャップする。
【0042】ジメトキシトリチル基は、ジクロロエタン
中3%ジクロロ酢酸で処理することによって連結分子の
一級アルコールから取り除かれる。連結分子を介し結合
した低分子量尾分子とともに脱保護された連結分子の一
級水酸基をもつ、得られた規制細孔ガラス支持体は、オ
リゴヌクレオチドの合成のために用意されるに至る。連
結分子および関心の分子を有する固相支持体をまた大量
に製造し、次いで多数のオリゴヌクレオチドの合成のた
めに小分けするかまたは後で使えるように保存すること
ができる。いずれにせよ、オリゴヌクレオチド合成は、
標準の方法で、例えばMilligen DNA合成機のような
DNA合成機でホルホルアミド化学を用いて、連結分子
の一級水酸基から出発する。
【0043】一旦、オリゴヌクレオチドの合成が完成す
ると、そのオリゴヌクレオチドは、自動DNA合成機で
合成したオリゴヌクレオチドの標準的な方法で脱保護さ
れる。連結分子を介して3'末端に結合した低分子量尾
分子をもったオリゴヌクレオチドは、次いで常法にて室
温で濃縮アンモニアを用いる自動DNA合成の標準方法
により固相支持体から切り離される。
【0044】連結分子を介して3'末端に結合した低分
子量尾分子を有するオリゴヌクレオチドを精製するに
は、一回のみの精製で足りる。これは、逆相高速液体
(HPLC)クロマトグラフィーを用いて都合よく行うこ
とができる。オリゴヌクレオチドの3'末端に結合され
るべき低分子量尾分子は生物学的関心のある多くの分子
の一つとすることができる。この群に包含されたものは
レポーター基、インターカレーティング(挿入)基、親油
性基および開裂基とすることができる。親油性基につ
き、現在、特に好ましいのはコレステロールである。現
在のところレポーター基についで特に好ましいのはビオ
チンおよびプルオロホアーズ、例えばアクリジン、フル
オレセイン、ローダミン、リサミンローダミンB、マラ
カイトグリーン、エリスロシン、テトラメチルローダミ
ン、エオシン、ピレン、アントラセン、4−ジメチルア
ミノナフタレン、2−ジメチルアミノナフタレン、7−
ジメチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジメチルア
ミノクマリン、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、
7−ヒドロキシクマリン、7−メトキシクマリン、7−
アセトキシクマリン、7−ジエチルアミノ−3−フェニ
ル−4−メチルクマリン、イソルミノール、ベンゾフェ
ノン、ダンシル、ダブシル、マンシル、スルホ・ローダ
ミン、4−アセトアミド−4'−スチルベン−2,2'−
ジスルホン酸ジナトリウム塩、4−ベンツアミド−4'
−スチルベン−2,2'−ジスルホン酸ジナトリウム塩で
ある。インターカレーティング基に対して現在とくに好
ましいのはアクリジン、エリプチシン、メチジウム、エ
チジウム、フェナントロリン、2−ヒドロキシエタンチ
オレート−2,2',2"−ターピリジン−プラチナム(II)
およびキノキサリンである。現在、開始基につき、特に
好ましいのは鉄を結合するためのEDTAリガンドまた
はポルフィリンリガンドおよび銅を結合するためのフェ
ナンスロリンリガンドである。
【0045】尾分子を連結分子のアミノ基に結合させる
ための固有の接続基を含まない当該尾分子については、
当該尾分子を適当な試薬と反応させ、連結分子のアミン
置換基と反応可能な付加的接続基を結合させる。したが
って、尾分子が連結分子のアミンと反応可能な固有の接
続基を有するか否か、または、付加的な接続基が結合し
て連結分子のアミノ基と反応ねばならぬか否かにかかわ
りなく、尾分子を連結分子のアミン基と反応させて当該
尾分子を連結分子に結合させる。以下の式:
【化12】 または
【化13】 を介して尾分子Rを結合で示される連結分子を介して尾
分子Rを結合させるには、Zは以下の群から選ばれる。 −CO−Qn−R、−CO−O−Qn−R、−CO−NH
−Qn−R、−CS−NH−Qn−R または −SO−
Qn−R 式中、mおよびm'は独立して11よりも小さい正の整数
として選択され、nは0または1として選択され、Qは
接続基である。尾分子Rはレポーター基、インターカレ
ーティング基、親油性基および切断基からなるグループ
から選別され、YはHまたはジメトキシトリチルであ
る。
【0046】例として、コレステロールクロロホーメー
トを連結分子と反応させて、カルバメート接続基を介し
て連結分子に当該コレステロール基を結合する。さらに
例として、9−アクリジンプロピオン酸を連結分子と反
応させるとアミド結合を介して9−エチルアクリジンの
結合した連結分子を生ずる(工程II参照)。
【0047】上に述べたコレステロールクロロホルメー
トが尾分子の前駆体として用いられるなら、nは0、従
ってQはなく、Zは−CO−O−コレステロールであ
る。上述の9−アクリジンプロピオン酸が尾分子の前駆
体として用いられるなら、nは1、従ってQは存在し、
アルキル残基、すなわち、エチルである(工程II)。こ
の例ではZは −CO−(CH2)2−9−アクリジンであ
る。
【0048】nが1でQが存在するとき、アルキル、ア
ルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、シクロア
ルキル、アリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテ
ロ環状、ヘテロアリール、置換アリールおよび置換アラ
ルキル基が接続基Qとして用いるのに適当である。Zが
構造式−CO−O−Qn−Rのカルバメートである場合
の上式の化合物の製造に対する前駆体分子として有用な
のはクロロホルメートである。Zが構造式−CO−NH
−Qn−Rのウレアである場合の上式の化合物の製造に
対する前駆体分子として有用なのはイソシアネートであ
る。Zが構造式−CS−NH−Qn−Rのチオウレアの
場合の上式の化合物の製造に対しては、イソチオシアネ
ートは前駆体分子として有用である。また、Zが構造式
−SO2−Qn−Rのスルホンアミドである場合の上式の
化合物の製造に対しては、スルホニルハライドが前駆体
分子として有用である。
【0049】種々のスルホニルハライド系前駆体尾分子
がMolecular Probes, Inc., Eugene, Oregon か
ら入手可能である。このようなスルホニルハライドは芳
香族スルホニルハライドであって、ここに、スルホニル
ハライド部分は例えば、ローダミン、ナフタレン、ピレ
ンまたはアントラセン環のような関心の尾分子の環の一
つに固有の接続基(部分)として存在する。このような例
では上式でnは0で、従って接続基Qはない。一般に、
ハライドイオンは塩素またはフッ素であるが、臭素およ
びヨウ素も有用であろう。
【0050】有用なスルホニルハライドはスルホローダ
ミン("Jexas Red"の商品名で、Molecular Probe
s, Inc.により売られている)を含む。さらに、有用な
のはリサミンローダミンBスルホニルクロライド、リサ
ミンローダミンBスルホニルフルオライド、5−ジメチ
ルアミノナフタレン−1−スルホニルクロライド(ダン
シルクロライド)、2−ジメチルアミノナフタレン−5
−スルホニルクロライド、2−ジメチルアミノナフタレ
ン−6−スルホニルクロライド、6−(N−メチルアニ
リノ)−ナフタレン−2−スルホニルクロライド(マンシ
ルクロライド)、1−ピレンスルホニルクロライド、2
−アンスラセンスルホニルクロライド、5−ジメチルア
ミノナフタレン−1−スルホニルフルオライド(ダンシ
ルフルオライド)、および4−ジメチルアミノ−アゾベ
ンゼン−4'−スルホニルクロライド(ダブシルクロライ
ド)であろう。
【0051】種々のイソチオシアネート系前駆体尾分子
は尾分子と連結分子の間のチオウレア結合をつくるのに
有用である。上記のスルホニルハライドと同じ様に、一
般にイソチオシアネートは尾分子の芳香環上に固有の接
続基として存在し、ここに、上式ではnは0で、従って
Qは存在しない。このようなイソチオシアネートもまた
Molecular Probes, Inc.から入手可能である。
【0052】連結分子と反応させるに適当なイソチオシ
アネートはフルオレセイン−5−イソチオシアネート、
フルオレセイン−6−イソチオシアネート、テトラメチ
ルローダミン−5−(および−6−)−イソチオシアネー
ト、ローダミンXイソチオシアネート、マラカイトグリ
ーンイソチオシアネート、エオシン−5−イソチオシア
ネート、エリスロシン−5−イソチオシアネート、7−
ジエチルアミノ−3−(4'−イソチオシアネートフェニ
ル)−4−メチルクマリン、p−(5−ジメチルアミノナ
フタレン−1−スルホニル)アミノフェニルイソチオシ
アネート、N−(4−(6−ジメチルアミノ−2−ベンゾ
フラニル)フェニルイソチオシアネート塩酸塩、1−ピ
レンイソチオシアネート、2−アンスラセンイソチオシ
アネート、4−ジメチルアミノナフチル−1−イソチオ
シアネート、9−アクリジンイソチオシアネート、4−
イソルミノールイソチオシアネート、4−ジメチルアミ
ノフェニルアゾフェニル−4'−イソチオシアネート、
ベンゾフェノン−4−イソチオシアネート、4,4'−ジ
イソチオシアネートスチルベン−2,2'−ジスルホン酸
ジナトリウム塩、4,4'−ジイソチオシアネートジヒド
ロスチルベン−2,2'−ジスルホン酸ジナトリウム塩、
4−アセチルアミド−4'−イソチオシアネートスチル
ベン−2,2'−ジスルホン酸ジナトリウム塩、および4
−ベンツアミド−4'−イソチオシアネートスチルベン
−2,2'−ジスルホン酸ジナトリウム塩を含む。
【0053】nが1で、従って接続基Qが存在する場合
の例を含め、尾分子の他の有用な前駆体分子はテトラフ
ルオロフェニル(TFP)エステル、5−(および6−)カ
ルボキシフルオレセインジアセテートスクシニミジルエ
ステル、7−ジメチルアミノクマリン−4−酢酸、7−
アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸、7−ジエチル
アミノクマリン−3−カルボン酸、7−ヒドロキシクマ
リン−4−酢酸、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン
−3−酢酸、7−ヒドロキシ−クマリン−3−カルボン
酸、7−メトキシクマリン−3−カルボン酸、7−カル
ボキシメトキシ−4−メチルクマリン、7−アセトキシ
クマリン−3−カルボン酸、アクリドン−2−酢酸、ア
クリドン−10−酢酸、9−アンスラセンプロピオン
酸、1−ピレンブタン酸(ピレン酪酸)およびN−(5−
ジメチルアミノナフタレン−1−スルホニル)グリシン
(ダンシルグリシン)を含む。
【0054】EDTA・Fe(II)はオリゴヌクレオチ
ドと共に切断基として用いられてきた。EDTA分子は
ウリジンヌクレオシドの塩基に結合される。カルボキシ
ル基を末端とした鎖がウラシル基から伸ばされ、それに
EDTAが結合された。この方法は、EDTA結合・ヌ
クレオシドが得られる一方、かかるヌクレオシドを組み
込んだオリゴヌクレオチドは、EDTAが塩基上に存在
するため、当該EDTA分子によって干渉され、その結
果オリゴマーと相補的なDNA鎖の間における1次的塩
基結合が妨害されうる。本発明の連結分子の使用によっ
て、EDTA基は、ヌクレオチド塩基から離れ、従っ
て、DNAの相補的鎖での初めの塩基対のために、もっ
と干渉しない位置に、連結分子から延長される。
【0055】連結分子を、例えばエチルイソシアネート
アセテートのようなアルキルイソシアネートと反応さ
せ、次いでエチレンジアミンおよびEDTA−トリエチ
ルエステル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルで
処理することはアミド結合を介して、連結分子にEDT
A基を結合するのに役立つことになろう。この場合に、
付加的な接続基はEDTA切断基の連結分子との結合を
形成するために用いられる。切断反応の条件は、Dreye
r(Proc.Natl.Acad.Sci.82, 968〜972
(1985))により示されているような方法で、水溶液
中、Fe(II)およびジチオスレイトールのような適当
な酸化剤を添加することによって開始される。
【0056】さらに、切断基、フェナントロリン−Cu
(I)錯体を結合する際には、1,10−フェナントロリ
ンが5または6位でアミノ化される。次いで、このアミ
ンがスクシニル化される。得られた末端カルボキシレー
トは、例えばN−ヒドロキシスクシンイミドエステルに
変換することによって活性化され、連結分子のアミンと
の反応または連結分子に結合される付加的な接続基との
反応に使用される。この試薬での切断は、Francoisら
(Biochemistry 27, 2272〜2276(198
8))と同様の方法で硫酸銅とメルカプトプロピオン酸を
添加することによって始められる。
【0057】同様に、エリプチシンの二級アミノ置換基
はピリジン中、無水コハク酸で直接スクシニル化され、
次いで、連結分子への結合のためにテトラヒドロフラン
(THF)中DCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド)でN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS
エステル)に活性化される。キノキサリンはスクシニル
化および活性化に先立って、ペリフエナントロリンと同
様の方法で、その環のアミノ化を必要とする。
【0058】長鎖状のスペーサーを有するビチオンはス
クシンイミジルエステルとして、Molecular Probes
からも市販されている。この製品、6−(6−ビオチノ
イルアミノ)ヘキサノイルアミノ)ヘキサン酸コハク酸イ
ミドエステルはまた、ビオチン−XX−コハク酸イミド
エステルとも呼ばれている。上記のフェナントロリンコ
ハク酸イミドエステルと同じ方法で、それは連結分子の
アミノ基と反応させ、ビオチン尾分子をその連結分子に
結合する。
【0059】Dervanら(J.Am.Chem.Soc.10
, 1968(1978))と同様の方法で、p−カルボキ
シメチジウムがそのカルボキシル基を介して連結分子と
結合するために製造することができる。同様に、エチジ
ウムも製造される。
【0060】A.2.アクリジンTFPエステルの合成
とアクリジンCPGの改良製造法 9−アクリジンアルカン酸を強くDNAに結合させ
(S.Tahenakaら、Anal.Sci., 481(198
8))、種々の異なる鎖長で製造できる。アクリジンで修
飾したODNはDNAの二本鎖の塩基対の間においてア
クリジン分子が効率よく挿入するための厳密な幾何学的
必要条件をもつが、しかし、これらの幾何学的条件は予
測するのが難しい。従って、容易に修正できる連結用の
鎖長さをもつことが好ましい。加えて、種々の結合手の
長さは結合強度に関し評価される。オリゴヌクレオチド
(ODN)のその相補的核酸鎖に対する結合強度は容易に
熱変性(Tm)研究により決定される。
【0061】種々のアルキル鎖長をもったアクリジンア
ルカン酸は、H.JenseおよびL.Howland(J.Am.
Chem.Soc.48, 1926(1989))の変法を用い
て、対応する脂肪族ジカルボン酸をジフェニルアミンお
よび塩化亜鉛と加熱することによって製造される。例え
ば、アジピン酸との縮合反応では5−(9−アクリジニ
ル)ペンタン酸の45g(16%収率)が得られた。アクリ
ジン−CPGの製造のために用いた二つのアルキル鎖長
は、他の3'−アクリジン尾分子付ODN(U.Asseine
ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81, 32
97(1984))に対する最適なTmを与えるべく前に報
告された長さに近似するように選択した。
【0062】本発明のこの態様の一つの実施例はアクリ
ジン−CPGの合成に対する改良法を提供する。この改
良法は前駆体分子として、アクリジニルカルボン酸の活
性エステル誘導体を使用する。
【0063】種々のアクリジニルカルボン酸活性エステ
ルは、アクリジン−CPG(10,23)にとっての潜在
的前駆体と評価された。N−ヒドロキシコハク酸イミド
(NHS)エステルおよびp−ニトロフェニルエステルは
カルボン酸をジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)
で活性化し、次いで、N−ヒドロキシコハク酸イミドま
たはp−ニトロフェノールと反応することによって製造
された。しかしながら、これらの縮合反応は、出発のカ
ルボン酸と副生成物のジシクロヘキシルウレア(DCU)
が双方とも、DCC活性化に普通用いられる有機溶媒に
不溶であるために、実施が困難である。さらに、これら
の反応は完結せず、所望のエステルはその不安定性のた
めにシリカゲルカラムクロマトグラフィーで容易に精製
できなかった。対照的に、TFP(テトラフルオロフェ
ニル)エステルはトランス−4−ヒドロキシ−L−プロ
リノール の求核性アミノ基と好適に反応性で、しか
も、フラシュクロマトグラフィーにより精製できる程十
分安定である。
【0064】カルボン酸をTFPエステルに活性化する
ための代表的な方法を説明する。TFPエステル19
たは20は初めカルボン酸を2−フルオロメチルピリジ
ニウムトシレート(FMPT)で活性化し、これにより、
不安定な中間体を形成し、次いで、この不安定中間体を
2,3,5,6−テトラフルオロフェノールと反応させて
安定な生成物を形成することによって製造される(工程
IV, 方法a参照)。この反応では不溶性のDCUは生
じないし、不溶性のアクリジニルカルボン酸は反応が進
行するにつれ可溶性となる。得られた均一混合物は溶媒
を取り除いてからフラッシュクロマトグラフィーにより
精製された。FMPTは極性の非プロトン性有機溶媒
(エーテル、THF、DMFおよびアセトニトリルなど)
に余り可溶性でないカルボン酸にとって、特に好ましい
活性化剤である。
【0065】本発明は、またTFPエステルの製造のた
めの改良試薬を開示する。要約すれば、2,3,5,6−
テトラフルオロフェノールを無水トリフルオロ酢酸で処
理するとTFPトリフルオロアセテート18を得る。こ
の改良試薬18を、工程IV, 方法bに示したように、
トリエチルアミンの存在下カルボン酸と反応させるとT
FPエステルを得る。例えば、9−アクリジニルプロパ
ン酸を塩化メチレン中TFPトリフルオロアセテート
およびトリエチルアミンで処理すると所望のアクリジ
ニルTFPエステル19を得る。
【0066】さらに、他のカルボン酸もTFPトリフル
オロアセテート18との反応に適当である。この点で、
代表的なカルボン酸はN−CBZ−L−フェニルアラニ
ルグリシン、プロトポルフィリンIX、3−アミノ−9
−エチルカルバゾールコハク酸イミドなどを含む。開示
した試薬18およびその使用方法の利点は、以下の利点
を含む。(1)TFPトリフルオロアセテートは容易に安
価な出発原料から製造される。(2)この合成法を用い、
TFPエステルを製造するために高価な縮合試薬は必要
とされない。(3)トリフルオロアセテートが開示の反応
の唯一の副産物であるから、TFPエステル生成物の精
製が改善される。
【0067】特に、好ましい方法(実施例XXVII
I、方法2)では、アクリジン−CPG支持体(10およ
23)は、工程Vに示したように、トランス−4−ヒ
ドロキシ−L−プロリノールおよび適当なアクリジニ
ルプロピオン酸またはペンタン酸TFPエステル(19
または20)から製造される。精製したTFPエステル
19または20をアミノジオールと反応させると重要
な中間体のアミド生成物または21の定量的収量を得
る。この方法(方法2)は、中間体のN−メチルピリジニ
ウムエステルを経てアクリジンカルボン酸から直接ジオ
ールアミドを製造するときよりもより再現性のある結
果を得る(実施例IX、方法1、工程II参照)。または
21の一級水酸基は標準条件でDMTrエーテルとして
選択的に保護され、または22が良好な収率で得られ
る。残る二級水酸基をスクシニル化し、得られたカルボ
ン酸を長鎖アルキルアミンで制御の細孔ガラス支持体
(LCAA−CPG)に固定すると、所望のACr−CP
G(10または23)を得る。これらのCPGのDMTr
充填度は夫々18.5μmol/gおよび20.6μmol/gで
ある。
【0068】B.アクリジンTFPエステルを用いる
3'−アミン修飾ODNのポスト合成 修飾(方法B) 3'−尾分子付オリゴノヌクレオチドは、3'−尾分子を
共有結合した固相支持体から直接合成される(方法A、
A.1項およびA.2項参照)。別法として、3'−尾分子
付ODNは、保護された求核性のアミノ基またはチオー
ル基を組み込んだ特別の固相支持体を用いて合成され
る。次いで、脱保護されたODNの、適当な親電子試薬
とのポスト合成処理によって、コンジュゲート基をこの
ような3'−尾分子付ODNに導入される。この特許請
求する発明の態様では、方法Bによるポスト合成修飾が
有利に使われ、方法Aに要求された合成条件では残存で
きない敏感な3'−尾分子を導入する。さらに、方法B
の利点は、相当する出発原料に利用される多数の親電子
性共役基に関係する。その上に、方法Bは少量の修飾O
DNの製造に有利に用いられる。
【0069】本明細書に開示された3'−尾分子付OD
N製造のための二つの方法(方法Aおよび方法B)は、ア
クリジンTFPエステル19および20の3'−アミン
−尾分子付ODNとの反応を検討することによって比較
された。更に詳しくは、B型肝炎の表面抗原蛋白質に対
応するmRNAの開始コドン領域に相補的な配列を有す
る3'−アミン−尾分子付11単位のODNが製造され
た。改善した標的核酸結合性をもつこのような3'−尾
分子付ODNはアンチセンスオリゴヌクレオチドとして
有利に用いられよう。
【0070】C.3'−アミン−尾分子付ODNの合成
のための修飾支持体 本発明の態様は、さらに工程IVに示したように、3'
−アミン−尾分子付ODNの合成のための改良した固相
支持体を提供する。この点で特に好ましい支持体は、6
−アミノヘキサン−1−オールを用い製造されたアミノ
ヘキシル修飾CPG(AH−CPG)である。
【0071】現在は、ODNの3'−末端の修飾は市販
の支持体(例えば、Clonrech Laboratories, Inc.,
Palo Alto, CAによる"アミン−ON−CPG")を
用いて行われる。しかし、上記のごとく、かかる支持体
(前掲のNelsonらによって開示された支持体に相当)
は、PAGE分析によって少なくとも二つの明確に異な
る3'−尾分子付ODN生成物(約1:1)の生成を含め、
重大な付加的不利益をもつ。加えて、3'−アミン尾分
子の種々の活性エステルとの誘導化はたえず低収量に終
わり、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)分析で
は、出発の3'−アミン−尾分子付ODNの50%以下
しか反応しないことを示す。
【0072】示唆された混合生成物は、 (1) 市販の固相支持体でODNの合成の間の第1ヌク
レオチドのホスフエート部分のO→Nへの移動 (2) ODN合成の間の尾分子のFMOC部分の脱保護
および無水酢酸による後続のキャッピングおよび/また
は (3) ODNの付随する損失を伴う、尾分子の一級と二
級水酸基の間の環状ホスフエートの形成の結果であろ
う。すべての場合に、得られる3'−尾分子付ODN
は、その後、活性エステルと反応せずに、PAGE分析
によれば明確に異なる種を形成しうる。
【0073】本明細書における修飾固相支持体は、OD
Nの3'末端の修飾用の市販固相支持体に関係のあるこ
れらの欠点を克服する。特許請求する修飾固相支持体に
よって得られるほかの有利な特徴は(1)CPG結合部位
としても働く独特なアミン保護基および(2)ジメトキシ
トリチル保護した水酸基を含む。さらに、これらの修飾
支持体は市販のDNA合成機で用いられるすべての方法
に適合できる。
【0074】3'−アミン−尾分子付ODNは好ましく
はDNA合成機でCPG支持体から取り除かれる。特許
請求する支持体は、隣接するジオールをもたないので、
3'−アミン−尾分子付ODNを支持体から水酸化アン
モニウムで脱離することはODNの3'末端のアミノヘ
キシル基の保存に適合する。反対に、アミン−ON−C
PGは隣接ジオールを含むので、この支持体から水酸化
アンモニウムを用いてODNを脱離すると、ODNから
の尾分子の重大な損失をもたらす。
【0075】U.Asseline およびN.T.Thuong(T
rt.Lete.31, 81〜84(1990))はODNに
3'−アミノヘキシル尾分子を導入するための固相支持
体を報告した。この固相支持体に関係する欠点は(1)支
持体を作るための7工程の合成法(本明細書に記載した
4工程法を参照)、(2)報告の方法によれば、非常に低
い収量の固相支持体しか得られないことを示唆するデー
タ分析、(3)この固相支持体の3'−尾分子付ODNの
理論的な収量を得ることを示唆するデータの欠如を含
む。
【0076】特許請求する固相支持体を作るために、好
ましい6−アミノヘキサン−1−オール試薬に加えて、
他のアミノアルカノールは市販であり、本発明による修
飾CPGの生産に適している。種々のアルキル鎖長のア
ミノアルカノールを6−アミノヘキサン−1−オールの
代わりとすることによって色々な長さの3'−アミン尾
分子を有するODNが本明細書に開示した方法によって
合成される。これに対し、種々の長さのアミノジオール
は一般に市販されていないし、従って、ある範囲のアル
キル鎖長を持つ固相支持体はNelsonらの方法によって
容易に生産することができない。従って、種々の3'−
アミン尾分子を有するODNはアミン−ON−CPGま
たはその変法を用いても容易に合成できない。さらに、
他のスペーサー基(すなわち、式中、Rがアルキル、ア
リール、アリールアルキル、ヘテロアルキルまたはヘテ
ロアリール)は、特許請求する修飾固相支持体のアミノ
基とDMTrで保護の水酸基の間に挿入される。好まし
い実施例では、Rは(CH2)nでnは1〜10である。特
に、好ましい実施例では、Rは(CH2)6である。
【0077】3'−アミン尾分子を有するオリゴヌクレ
オチドは本発明の修飾固相支持体を用いて効率よく合成
することができる。このような3'−アミン−尾分子付
オリゴヌクレオチドは市販のアミン−ON−CPG支持
体を用いて製造された類似の3'−尾分子付ODNと対
比される。特許請求する発明の代表的な修飾固相支持体
は、HPLCおよびPAGE双方によって単一生成物と
して3'−アミン尾分子付ODNの高収量を得た。特許
請求する修飾固相支持体から作った3'−アミン−尾分
子付ODNの後続の誘導化は急速に完結し、HPLC精
製の必要なく、3'−修飾ODNの定量的収量を得た。
【0078】D.アクリジンTFPエステルの分子内ア
ミン修飾ODNとの反応 本発明は多数の内部インターカレーティング基をODN
に導入する手段を提供する。このような多数の内部イン
ターカレーティング基はODNの標的核酸鎖に対する増
大した結合を得られるが、効果的なインターカレーショ
ンにつき厳密な数学的必要条件を有しうる。インターカ
レーティング基に起因する核酸の結合親和性における予
想される増加は、二本鎖の正常のワトソン−クリックの
塩基対を乱す立体効果によって中和または縮減されう
る。
【0079】特許請求する方法は、アクリジンTFPエ
ステルを用い、ODNと標的の間に形成した最小の二本
鎖の一つまたは二つの塩基対のいずれかをはさむ二重修
飾のODNを製造することを含む。本発明によれば、イ
ンターカレーティング基と標的の核酸鎖の間の相互作用
を最適化する連結手を有する内部的に修飾したODNが
設計される。例えば、5−アミノプロピル−デオキシウ
リジン基はODNに選択的に導入され、一つおよび二つ
の内部的アクリジン修飾のTmに及ぼす影響を実験し
た。単一の内部アミン修飾に対しては、結合効率(Tm)
に及ぼす鎖長の影響を測定するためにODNをアクリジ
ンTFPエステル19または20と反応させた。5個の
炭素長の結合手を有するアクリジン修飾のODNは未修
飾コントロールと比べ、Tmを5.9℃だけ増大させた
が、一方、3個の炭素長の結合手は同じコントロールと
比べ、1.1℃を増加したにすぎない。二つの内部的ア
クリジン修飾が実験した時、最適化した結合手長で、4
5.5℃(未修飾ODN)〜56.2℃(二方挿入ODN)の
Tmにおける増加が観察された。さらに、多数の内部的
アクリジン修飾はODNの細胞消費およびヌクレアーゼ
消化に対する安定性を改善することができる。
【0080】E.細胞培養における3'−尾分子付OD
Nの改善された安定性(ヘキサノール−CPG) 未修飾ODNは、血清含有媒体中3'−エキソヌクレア
ーゼによって急速に分解される。3'−末端ホスホジエ
ステル結合のある種の化学修飾(すなわち、最後の二つ
のヌクレアーゼ間ホスホジエステル結合のホスホロチオ
エート、ホスホロアミデート、または逆結合体への変
化)は、ODNのヌクレアーゼに対する安定性を著しく
改善する。他の化学結合がα−デオキシヌクレオチド誘
導体(C.Cazenaveら Nucl.Acids Res.15,
10507(1987))およびメチルホスホネート誘導
体のように、増大したヌクレアーゼ安定性を得ることが
できる。インターカレーティング基はかさ高い3'−置
換基であるので、それはまた3'−エキソヌクレアーゼ
から末端のホスホジエステル結合を保護することができ
る(E.UhlmannおよびA.Pyman, Chem.Rev.
, 543(1990))。例えば、3'−コレステロー
ル、3'−アクリジン−および3'−ヘキシルアミン−尾
分子付ODNが細胞培養分析で検討され、未修飾ODN
と比較して増大した安定性を示した。
【0081】本発明の一つの実施例で、修飾固相支持体
を用いて3'−エキソヌクレアーゼによる分解を防ぐオ
リゴヌクレオチドを合成する方法が開示される。この修
飾固相支持体は他の3'−修飾を含まないODNおよび
コレステロールまたはアクリジンのような他の3'−修
飾の構造−活性相関の in vivo 評価にとって有用なO
DNを合成するのに有利に使用することができる。この
方法で作った3'−修飾ODNはハイブリッド形成を妨
害しないので、本明細書に記載した修飾固相支持体は、
現在、ODN合成に用いられている固定しDMTrで保
護したヌクレオシドに対して適当な代用品である。これ
らの固定したヌクレオシドに関係した欠点は高価である
ことおよび利用される4つのタイプのCPGをもつ必要
性を含む。反対に、3'−末端ヌクレオシドがホスホロ
アミダイトとして加えられる特許請求する方法の範囲内
では、修飾固相支持体はODN配列の製造にとっても普
遍的な試薬として用いることができる。さらに、固定し
たヌクレオシドのDMTrで保護した5'−水酸基とは対
照的に、固相支持体から突き出た結合手上のDMTrで
保護した水酸基は阻害されていない。それ故、修飾固相
支持体のDMTrで保護した水酸基は、嵩高いホスホロ
アミダイト試薬への接近が増大し、ODN生成物の高収
量を得ることができる。
【0082】本発明のこの態様の修飾固相支持体は、支
持体とDMTrで保護した水酸基を接続するR基(すなわ
ち、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロア
ルキルまたはヘテロアリール)を特徴づける。好ましい
実施例では、Rは(CH2)nでnは2〜10である。特
に、好ましい実施例では、Rは(CH2)6である。代表的
な修飾固相支持体、ヘキサノール−CPGの製造が工程
VIIで示される。ヘキサノール−CPGの合成におけ
る重要な中間体、O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−
1,6−ヘキサンジオール37は、F.Seelaおよび
K.Kaiser(Nucl.Acids Res.15, 3113(1
987))の変法を用いて、ヘキサンジオールをDMTr
−Clで処理することによって製造される。その中間体
のスクシニル化、続いて、長鎖状アルキルアミンで制御
された細孔ガラス支持体(LCAA−CPG)に固定化す
るとヘキサノール−CPGを得る。
【0083】3'−ヘキサノール−尾分子付"アンチセン
ス"オリゴデオキシヌクレオチドは、生物学系のモデル
で研究されてきた。これらのアンチセンスODNは、パ
ラメシウムテトラウレリア(Parameciur t
etraurelia)の遊泳挙動に著しい作用を示し
た。野性株細胞およびランダムまたはセンスODNで処
理した細胞は何ら作用を示さなかった。
【0084】以下に記載する実施例は、工程I〜VII
Iの反応系列に対応するものである。工程IおよびII
Iでは、同定"Chol"なる記号コレステリル基を表わ
す。工程Iはコレステロール−CPGの合成を示し、
工程IIはアクリジン−CPG10の合成を記述し、工
程IIIはコレステロール−CPG17の合成を説明
し、工程IVはアクリジンTFPエステル19および
の合成を表わし、工程Vはアクリジン−CPG10
よび23の改良合成法を示し、工程VIはアミノヘキシ
ル−CPG30の合成を記述し、工程VIIはヘキサノ
ール−CPG38の合成を説明し、工程VIIIは3'
−アクリジン尾分子の構造を示している。
【0085】実施例I (2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒ
ドロキシ−2−ヒドロキシメチルピロリジン(1) CBZヒドロキシプロリン(4.76g,18mmol,Sigma
Chemical Co.)の無水テトラヒドロフラン(20mL)
の氷冷した溶液中に、1Mボラン−テトラヒドロフラン
コンプレックスのテトラヒドロフラン溶液(45mL,Al
drich)を加えた。アルゴン下に0〜50℃で15分間次
いで室温で4.5時間撹拌後、反応混合物にメタノール
(50mL)を加え反応を止めた。30分後、反応溶液を
濃縮し、残留する無色シロップ状物質をメタノール−塩
化メチレンによるグラジエント法(勾配溶離法)を用
い、フラッシュクロマトグラフィー(3.5×23cm、シ
リカ)により精製した。生成物を10%メタノールで溶
出した。純粋な生成物を含むフラクションから溶媒を除
去すると前記(1)(2.18g,46%収率)が無色シロ
ップとして得られた。 TLC(95:5/塩化メチレン:メタノール),Rf=0.
16. IR(neat(ニート))3600−3100(br),2
940,1680,1420,および1355cm-1.1 H−NMR(CDCl3)7.36(s,5H),5.17(s,2
H),4.50(m,2H),3.67(m,4H),2.09(m,3
H). 分析値(C1317NO4・0.3H2Oとして) 計算値:C,60.83;H,6.91;N,5.46. 実測値:C,60.85;H,6.88;N,5.36.
【0086】実施例II (2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル
ピロリジン(2) (トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリノール) CBZヒドロキシプロリノール(1)(1.92g,7.6m
mol)のメタノール(50mL)溶液を水素気球の下で10
%パラジウム−炭素(320mg)と撹拌した。16時間
後、薄層クロマトグラフィー(9:1塩化メチレン:メタ
ノール)により示したように、出発原料は残存しなかっ
た。反応混合物をセライト(メタノールで洗浄)で濾過
し、濾液を濃縮すると所望の生成物(2)が黄色シロッ
プとして定量的に得られた。このシロップをエタノール
に溶かすと0.5M貯蔵溶液(15.2mL)が得られた。 IR(ニート)3600−3100(br),2920,153
0および1410cm-1.1 H NMR(D2O)4.40(m,1H),3.60(m,3H),
3.02(d,of d,1H,J=12.4,4.8Hz),2.77
(d of t,1H,J=12.4,1.8Hz),1.84(m,1
H),1.60(m,1HO).
【0087】実施例III (2S,4R)−N−コレステリルオキシカルボニル−4
−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチルピロリジン(3) ヒドロキシプロリノール(2)の0.5M貯蔵のエタノ
ール溶液(7.6mL,3.8mmol)にコレステロールクロロ
ホーメート(1.48g,3.3mmol)の塩化メチレン(8m
L)溶液を加え、混合溶液を室温で1.5時間撹拌した。
濁った反応液を氷水(100mL)に注ぎ、不均一混液を
熱酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。集めた有機
層を食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥してから濃
縮した。固形の残留物をメタノール−ヘキサン:酢酸エ
チル(1:1)(グラジエント)を用い、フラッシュクロマ
トグラフィー(4×15cmシリカ)により精製した。生成
物を10%メタノールで溶出した。純粋な生成物を含む
フラクションから溶媒を除去すると(3)(1.42g,81
%収率)が白色固体として得られた。 TLC(95:5/塩化メチレン:メタノール),Rf=0.
10. 10%硫酸−メタノールでスプレーし加熱すると生成物
は黒色に着色した 分析値(C3355NO4として) 計算値:C,74.81;H,10.46;N,2.64. 実測値:C,74.74;H,10.33;N,2.50.
【0088】実施例IV (2S,4R)−N−コレステリルオキシカルボニル−4
−ヒドロキシ−2−ジメトキシトリチルオキシメチルピ
ロリジン(4) ジオール(3)(1.42g,2.68mmol)の乾燥ピリジン
(27mL)溶液に、撹拌しながらトリエチルアミン(0.
524mL)、4−ジメチルアミノピリジン(16.5m
g)、およびジメトキシトリチルクロリド(1.10g,3.
23mmol)を加えた。アルゴン気流下4.5時間撹拌の
後、反応混合物から溶媒を除去し、残余のピリジンをト
ルエンと共に溜去した。残留物をエーテル(100mL)
−水(40mL)の間に分配した。水層をエーテル(80m
L)で抽出し、集めた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濃縮した。残留物を酢酸エチル−ヘ
キサン(グラジエント)を用い、フラッシュクロマトグラ
フィー(4.5×20cmシリカ)により精製した。黄色の
不純物を得た直後に生成物を2:1/ヘキサン:酢酸エチ
ルで溶出した。純粋な生成物を含むフラクションから溶
媒を除去すると、(4)(1.33g,60%収率)が淡黄
色泡状固体として得られた。 TLC(95:5/塩化メチレン:メタノール),Rf=0.
49. 10%硫酸−メタノールでスプレーすると生成物は橙色
に着色した。1 H NMR(CDCl3)7.26(m,9H),6.81(d,4
H,J=8.8Hz),5.30(m,1H),4.50(m,2H),
4.15(m,1H),3.78(s,6H),3.7−3.0(m,4
H),2.4−0.6(m,46H). 分析値(C5473NO6として) 計算値:C,77.94;H,8.84;N,1.68. 実測値:C,77.26;H,8.82;N,1.56.
【0089】実施例V (2S,4R)−N−コレステリルオキシカルボニル−4
−スクシニルオキシ−2−ジメトキシトリチルオキシメ
チルピロリジノン(5) アルコール(4)(1.22g,1.47mmol)の乾燥ピリジ
ン(12mL)溶液に撹拌下、無水コハク酸(443mg,4.
43mmol)およびジメチルアミノピリジン(89mg,0.7
3mmol)を加え、反応混合物をアルゴンの下で26時間
撹拌した。溶媒除去し、残余のピリジンをトルエンと共
に留去した。残留物をクロロホルム(40mL)に溶か
し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮す
ると生成物(5)をベージュ色の泡状固体として定量的
に得られた。 TLC(95:5/塩化メチレン:メタノール),Rf=0.
32. 10%硫酸−メタノールでスプレーすると生成物は橙色
に着色した。
【0090】実施例VI コレステロール−CPG支持体(6) スクシニル化したコレステロール誘導体(5)を刊行物
記載の方法(R.T.PonらBiotechn.6,768(198
8))で長鎖アルキルアミンで制御した細孔ガラス支持体
(LCAA−CPG,Sigma)に固定した。LCAA−C
PG(5.0g)を3%ジクロロ酢酸−塩化メチレン(10
0mL)と3時間撹拌した。そのCPGを30mL容量の
半融ガラス濾過器で濾過し、クロロホルム(150mL)
とエーテル(150mL)で洗浄した。得られた固形物を
減圧で乾燥し、250mL丸底フラスコ中に乾燥ピリジ
ン(50mL)、スクシニル化コレステロール誘導体
(5)(932mg,1mmol)、トリエチルアミン(0.4m
L)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド(1.92g,10mmol)および4−ジメチ
ルアミノピリジン(60mg)と混合した。混合物をオービ
タルミキサーにかけ、100rpmで38時間撹拌した。
そのCPGを30mL容量の半融ガラスフイルターで濾
過し、ピリジン(50mL)、メタノール(100mL)、ク
ロロホルム(50mL)およびエーテル(50mL)で洗浄し
次いで減圧乾燥した。CPG上の残余のアミノ基を、乾
燥ピリジン(15mL)と無水酢酸(2.0mL)中にその支
持体を撹拌することによってキャップした。2時間后、
そのCPGを濾過し、上記と同様に洗浄し、減圧乾燥す
ると生成物(6)(5.0g)が得られた。このものは刊行
物記載の方法(T.AtkinsonおよびM.Smith,Oligonuc
lcotide Synthesis,a Practical Approach,M.
J.Gait,M,J.(ed.),IRL press(1984),p4
8)に従ってジメトキシトリチル含量について分析さ
れ、CPG支持体が17.6μmol/gの充填度をもつこ
とが分かった。
【0091】実施例VII コレステロール−CPGから3'コレステロール尾分子
付オリゴヌクレオチドの合成 ジメトキシトリチル含量(1micromol)に相当する量のコ
レステロール−CPGを空のカラム(例えば、Applied
Biosystem Inc.またはCruachemカラム)に充填し
た。塩基配列CTCCATGTTCGTCACAを有す
るオリゴヌクレオチドは標準のホスホルアミダイト化学
を駆使してMilligenDNA合成機で製造した。5'−D
MTr保護基は残した。オリゴヌクレオチドをCPGか
ら切断し、濃アンモニア(2mL)と室温で3日間処理す
ることによって脱保護した。上澄液を直接PRP−1逆
相高速液体クロマトグラフィーカラム(20〜100%
アセトニトリル−トリエチルアンモニウムアセテート(p
H7.5)のグラジエントで溶出)に注入した。生成物を
一部分に集め、凍結乾燥すると、5'−DMTrで保護し
た生成物が得られた。DMTr基を80%酢酸と室温に
16時間処理して除去し、HPLCで再精製した。集め
た生成物をUV260nmで分析すると生成物の0.54m
gを含有することが分かった。本法を別に反復すると、
DMTr基は合成機にある間に3%DCAで除去され、
オリゴヌクレオチドの収率を増大した。
【0092】実施例VIII (2S,4R)−N−(9−アクリジンプロパンアミジル)
−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチルピロリジン
(7) {1−[3−(9−アクリジニル)−1−オキソプロピル]
−5−ヒドロキシメチル−(3R−トランス)−3−ピロ
リジノール;工程II} 塩化メチレン(1.5mL)中の9−アクリジンプロピオン
酸(125.5mg,0.5mmol)(H.JensenおよびL.J.H
owlおよび,J.Am.Chem.Soc.48,1926(198
9))、エチルジイソプロピルアミン(0.104mL,0.
6mmol)のスラリーに、撹拌下、2−フルオロ−1−メ
チルピリジニウムトシレート(FMPT)(0.6mmol)を
加えた。室温で1.5時間後、その濁った茶色の溶液を
氷−食塩浴で冷却したヒドロキシプロリノール(2)
(0.5mmol)のエタノール溶液に撹拌しながら加えた。
室温で1時間撹拌を続けた後、反応混合物にメタノール
(10mL)を加え、反応を止めてから、濃縮した。残留
物をメタノール−塩化メチレン(グラジエント)を用い、
フラッシュクロマトグラフィー(1.5×24cmシリカ)
で精製した。純粋な生成物を含んだフラクションから溶
媒を除去すると(7)(112mg,64%収率)が黄色泡状
固体として得られた。 TLC(90:10/塩化メチレン:メタノール),Rf=
0.50 生成物は青色蛍光を発する黄色のスポットとして現われ
た。 IR(KBr)3400(br),1620,1440,1070
cm-1.1 H NMR(CDCl3)8.30(d,4H,J=9.4Hz),
7.82(t,2H,J−6.6Hz),7.62(m,2H),4.3
1(m,2H),4.05(t,2H,J=8.2Hz),3.70(m,
1H),3.50(m,2H),3.22(d,2H,J=1.4H
z),2.78(m,2H),2.03(m,1H),1.64(m,1
H). 分析値(C212223・0.5H2Oとして) 計算値:C,70.18;H,6.45;N,7.79. 実測値:C,70.41;H,6.45;N,7.68.
【0093】実施例IX (2S,4R)−N−(9−アクリジンプロパンアミジル)
−4−ヒドロキシ−2−ジメトキシトリチルオキシメチ
ルピロリジン(8) ジオール(7)(100mg,0.285mmol)のピリジン
(2.5mL)溶液に、撹拌しながら4−ジメチルアミノピ
リジン(6.4mg)、トリエチルアミン(0.13mL)、お
よびジメトキシトリチルクロリド(154mg)を加えた。
アルゴン気流下16時間撹拌したのち、混合物から溶媒
を除去し、残余のピリジンはなお塩化メチレンと共に留
去した、残留物を塩化メチレン(5mL)に溶かし、水(2
×3mL)次いで食塩水(3mL)で洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥してから溶媒を除去した。残留物をメタノール
−1:1/ヘキサン:酢酸エチル(グラジエント)を用い、
フラッシュクロマトグラフィーで精製した。純粋な生成
物を含むフラクションを集め溶媒を除去すると(8)
(123mg,66%収率)が黄色泡状固体として得られ
た。 TLC(45:45:10/ヘキサン:酢酸エチル:メタノ
ール),Rf=0.26 生成物は青色の蛍光を発する黄色のスポットとして現わ
れ、10%硫酸−メタノールでスプレーすると橙色に着
色した。 IR(KBr)3400(br),1620,1440,1070
cm-1.1 H NMR(CDCl3)8.17(m,4H),7.75(t,2
H,J=7.0Hz),7.57−7.09(m,9H),6.82
(d,2H,J=8.8Hz),6.66(m,2H),4.56(m,2
H),3.65−2.90(m,2H),2.69(m,2H),2.1
5(m,1H),1.95(m,1H). 分析値(C424025・0.5H2Oとして) 計算値:C,76.23;H,6.24;N,4.23. 実測値:C,76.53;H,6.67;N,3.80.
【0094】実施例X (2S,4R)−N−(9−アクリジンプロパンアミジル)
−4−スクシニルオキシ−2−ジメトキシトリチルオキ
シメチルピロリジン(9) アルコール(8)(120mg,0.184mmol)の乾燥ピリ
ジン(1.5mL)の撹拌溶液に4−ジメチルアミノピリジ
ン(11.2mg)を加えた。混合物をアルゴン下で40時
間撹拌してから溶媒を除去した。残余のピリジンはトル
エンと共に留去し、取り除かれた。残留物をクロロホル
ム(3mL)に溶かし、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥し、濃縮すると生成物(9)(128mg,93%収
率)が黄色泡状固体として得られた。 TLC(95:5/塩化メチレン:メタノール),Rf=0.
13. 生成物は青色の蛍光を発する黄色のスポットとして現わ
れ、10%硫酸−メタノールでスプレーすると橙色に着
色した。
【0095】実施例XI アクリジン−CPG支持体(10) コレステロール−CPG支持体(6)に対して上述した
方法を用いて、スクシニル化したアクリジン誘導体
(9)を長鎖アルキルアミンで制御した細孔ガラス支持
体に固体した。丸底フラスコ中に酸洗浄のLCAA−C
PG(0.85g)を乾燥ピリジン(8.5mL)、トリエチル
アミン(0.068mL)、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド(325mg,1.7mmo
l)、および4−ジメチルアミノピリジン(10.2mg)と
混合し、混合物をアルゴン気流下に19時間撹拌した。
そのCPGを濾過し、ピリジン、メタノール、クロロホ
ルムおよびエーテルで洗浄し、次いで減圧乾燥した。そ
のCPG上に残留するアミノ基を、乾燥ピリジン(2.5
mL)および無水酢酸(0.34mL)中支持体を撹拌するこ
とによって、キャップした。2時間後、そのCPGを濾
過し、上述のように洗浄し、減圧乾燥すると生成物(1
0)(0.85g)が得られた。この物質はジメトキシトリ
チル含量について分析され、CPG支持体が18.5μm
ol/gの充填度をもつことが分かった。
【0096】実施例XII アクリジン−CPG(10)から3'−アクリジン−尾分
子付オリゴヌクレオチド(10')の合成 ジメトキシトリチル含量(1micromol)に相当する量のア
クリジン−CPG(10)をオリゴヌクレオチド合成カラム
に充填した。塩基配列5’−CTCTCCATCTTC
GTCACAを有するオリゴヌクレオチドを標準のホス
ホルアミダイト化学を駆使して、MilligenDNA合成
機で製造した。得られたオリゴヌクレオチドをそのCP
Gから切断し、濃縮アンモニア(2mL)で40℃,24時
間処理して脱保護した。上澄液を直接PRP−1逆相高
速液体クロマトグラフィーカラム(20%〜100%ア
セトニトリル−トリエチルアンモニウムアセテート(pH
7.5グラジエントで溶出)に注入した。生成物(10')を
1つのフラクションに集め、凍結乾燥すると蛍光性のオ
リゴヌクレオチド生成物(10')(1.99mg)(UV260n
mにより決定)が淡黄色固体として得られた。
【0097】実施例XIII 4−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ酪
酸(11) 4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸(5.0g,42.0mmol,
Sigma Chemical Co.)を水酸化ナトリウム(3.7g)
の水(35mL)溶液に溶かし、この氷冷溶液にCBZク
ロリド(7.88g,46.2mmol)を20分間に滴加した。
混合物を氷中で2時間撹拌してからエーテル(50mL)
で洗浄し、過剰のCBZクロリドを除去した。水層を3
NHCl(20mL)で酸性とし、酢酸エチル(4×50m
L)で抽出した。抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去すると無色シロップ状物質が得
られ、すぐに結晶化した。クロロホルムから再結晶化す
ると所望の生成物(11)(4.70g,44%収率)が白色結
晶(融点94〜95℃)として得られた。1 H NMR(CDCl3)7.35(s,5H),6.70(s,2
H),5.70(s,1H),5.15(s,2H),4.35−3.9
5(m,1H),3.25−3.00(m,2H),2.50(d,2
H,J=6.5Hz).
【0098】実施例XIV 1−N−ベンジルオキシカルボニル−2,4−ブタンジ
オール(12) 酸(11)(4.57g,18.0mmol)の乾燥テトラヒドロフラ
ン(18mL)溶液を氷冷した1Mボラン−テトラヒドロ
フラン(Aldrch chemical Co.)のテトラヒドロフラ
ン溶液にアルゴン雰囲気下撹拌しながら滴加した。滴加
え終了后、混合物を室温で30分間撹拌を続け次いで1
0%酢酸−メタノール(36mL)を加え反応を止めた。
減圧で溶媒を除去し、残留物を酢酸エチル(80mL)に
より、1.5N塩酸、水および飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液で洗浄した。炭酸カリウム上で乾燥後減圧で溶媒
留去すると白色固体を得た。ベンゼン−ヘキサンから再
結晶すると所望の生成物(12)(1.69g,38%収率)が
白色結晶(融点80.5〜82℃)として得られた。1 H NMR(CDCl3)7.35(s,5H),5.50(t,1
H,J=6.0Hz),5.10(s,2H),3.75(t,2HJ
=6.0),4.10−2.65(m,5H),1.60(q,2H,
J=6.0Hz).
【0099】実施例XV 1−アミノ−2,4−ブタンジオール(13) 工程III : CBZで保護したアミノジオール(12)(1.6
9g,7.06mmol)を水酸化パラジウム−炭素(800m
g)、エタノール(100mL)、および1,4−シクロヘキ
サジエン(20mL)と混ぜ、混合物を16時間加熱還流
した。薄層クロマトグラフィー(10%メタノール−塩
化メチレン)は出発原料の残存を示さなかった。混合物
を半融ガラスロート(エタノール洗浄)上セライトを通し
て濾過し次いで溶媒を減圧留去すると所望の生成物(13)
(0.84g)が黄色シロップとして得られた。エタノール
で7mLに希釈するとアミノジオール(13)の1M貯蔵溶
液が得られた。1 H NMR(D2O)4.80(s,4H),3.80(t,2H,
J=6.0Hz),4.00−3.65(m,1H),3.40−
2.50(m,2H),1.95−1.55(m,2H).
【0100】実施例XVI 1−N−コレステリルオキシカルボニル−2,4−ブタ
ンジオール(14) アミノジオール(13)(6.0mmol)のエタノール(6.0m
L)の氷冷溶液にコレステロールクロロホーメート(2.
25g,5.00mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液を加え
た。混合物を氷浴からはずし、アルゴン気流下1.5時
間撹拌し、次いで氷水(150g)中に注入した。混合物
を酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、抽出液を水(2
×100mL)、食塩水(1×100mL)で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した後溶媒を留去した。固形残留物
をテトラヒドロフラン(10mL)に溶かし、シリカゲル
カラム(3.5×15cm,1:1ヘキサン:酢酸エチルで充
填)でクロマトグラフィーにかけた。1:1ヘキサン:酢
酸エチル(300mL)で溶出後45:45:10ヘキサン:
酢酸エチル:メタノールを用いると生成物を溶出した。
溶媒除去すると粘着性の白色固体(14)(2.04g,79
%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)5.38(d,1H),5.14(t,1
H),4.50(m,1H),4.00−3.70(m,3H),3.6
0−3.00(m,2H),2.40−2.20(m,2H),2.1
0−0.60(m,3H).
【0101】実施例XXII 1−N−コレステリルオキシカルボニル−2−ヒドロキ
シ−4−ジメトキシトリチルオキシブタン(15) ジオール(14)(1.74g,3.35mmol)の乾燥ピリジン
(25mL)の撹拌溶液にジメトキシトリチルクロリド
(1.36g,4.02mmol)、トリエチルアミン(0.655
mL)および4−ジメチルアミノピリジン(20.5mg)を
加えた。反応混合物をアルゴン気流下16時間撹拌した
後、水(25mL)とエーテル(75mL)の間に分配した。
水層を別にエーテル(75mL)で抽出し、抽出液を合わ
せ水、食塩水で洗浄し次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、
溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム(3.5×1
3cm、4:1ヘキサン:酢酸エチルで充填)でクロマトグ
ラフィーにかけた。生成物(黄色の不純物で汚染した)を
含むフラクションをあつめ、溶媒を留去すると黄色泡状
固体(2.22g)が得られた。5%メタノール−塩化メチ
レンおよび4:1ヘキサン:酢酸エチルを用いて繰返しク
ロマトグラフィーにかけると純粋な生成物(15)が淡黄色
泡状固体として得られた。1 H NMR(CDCl3)7.45−7.10(m,9H),6.
80(d,4H,J=8.8Hz),5.38(d,1H),5.05
(br t,1H),4.50(m,1H),3.90−3.80(m,2
H),3.80(s,6H),3.50−2.95(m,4H),2.3
0(m,2H),2.10−0.60(m,43H). 分析値(C3373NO6として) 計算値:C,77.62;H,8.97;N,1.17. 実測値:C,77.41;H,8.97;N,1.60.
【0102】実施例XVIII 1−N−コレステリルオキシカルボニル−2−スクシニ
ルオキシ−4−ジメトキシトリチルオキシブタン(16) アルコール(15)(415mg,0.506mmol)の乾燥ピリジ
ン(2mL)の撹拌溶液に4−ジメチルアミノピリジン(3
0mg)および無水コハク酸(48mg,0.48mmol)を加
え、混合物をアルゴン気流下に24時間撹拌した。薄層
クロマトグラフィー(5%メタノール−塩化メチレン)は
未反応の出発原料の痕跡量を示した。溶媒を除去し、残
余のピリジンをトルエン(2×10mL)と共に溜去し
た。残留の黄色泡状固体(16)をp−ニトロフエニルエス
テルへの変換およびCPGへの固定に用いた。
【0103】実施例XIX コレステロール−CPG支持体(17) スクシニル化したコレステロール誘導体(16)をAtkinso
nおよびSmith(Oligonuclcotide Synthesis,a Pra
ctical Approach,M.J.Gait,(ed.)IRLpress,pp
47〜49(1984))の方法を用いて、長鎖アルキル
アミンで制御した細孔ガラス支持体(LCAA−CPG,
Sigma)に固定した。粗製のスクシネート(16)(105m
g)をp−ニトロフェノール(16mg)および乾燥ピリジン
(0.05mL)と一緒に乾燥ジオキサン(1.0mL)に溶解
した。ジシクロヘキシルカルボジイミド(52mg,0.2
5mmol)を加え、混合物を室温で15分間撹拌してか
ら、冷蔵庫に16時間冷却した。粗製のp−ニトロフエ
ニルエステル溶液を少量のセライトを通して濾過し、D
CUを除去し、次いで濾液を直接ジメチルホルムアミド
(DMF)(1.5mL)中LCAA−CPG(0.50g)に加
えた。エチルジイソプロピルアミン(0.1mL)を加えて
から、混合物をアルゴン気流中で18時間撹拌した。そ
のCPGを半融ガラスロートで濾過し、ジメチルホルム
アミド(3×10mL)、メタノール(3×10mL)および
エーテル(3×10mL)で洗浄した。誘導化したCPG
を真空ポンプで乾燥し、次に乾燥ピリジン(1.5mL)と
無水物酢酸(0.2mL)で処理してキャップした。アルゴ
ン下に3時間撹拌した後、そのCPGを濾過し、メタノ
ール(3×10mL)およびエーテル(3×10mL)で洗浄
し、真空ポンプで乾燥するとコレステロール−CPG(1
7)(0.46g)を得た。このCPGをGaitの記述したプ
ロトコールに従って、DMTr含量について分析したと
ころ、CPG支持体の充填度が24μmol/gであること
が分かった。
【0104】実施例XX コレステロール−CPG(17)から3'−コレステロール
−尾分子付5'DMTr−チミジンの合成 オリゴヌクレオチド合成のためのコレステロール−CP
G(17)の安定性を試験するために、単一なチミジン残基
を固相支持体(41.6mg,1micromol)に加えた。標準の
ホスホルアミダイトカップリング化学と共にMilligen
DNA合成機を駆使した。そのチミジン上の5'−ジメ
トキシトリチル保護基は生成物の単離や確認を助けるた
めに、除去されなかった。そのCPGをアセトニトリル
(8mL)でよく洗浄し、痕跡量の未反応のDMTr−チミ
ジンホスホルアミダイトおよび他の非共有結合的に結合
した不純物を取り除いた。そのCPGを真空ポンプで乾
燥し、上述のようにDMTr含量を分析した結果充填度
が27micromol/gであることが分かった。3'−コレス
テロール尾分子付チミジンは支持体(20mg)を5mL反
応瓶(テフロン(登録商標)ライナー)中に濃縮アンモニ
ア(10mL)と44℃で24時間処理することによって
切り離した。上澄液(パスツールピペット)を除き、支持
体をメタノール(3×2mL)で洗浄し、3'−コレステロ
ール尾分子付チミジンを単離した。洗液を合わせ、溶媒
除去(ロータリーエバポレーター/真空ポンプ)し、7:
1:1:1:1酢酸エチル:アセトン:メタノール:水:酢酸
を用い、シリカゲルプレート上薄層クロマトグラフィー
により分析した。DMTrを含む一つの主要なスポット
(Rf=0.63)が10%硫酸−メタノールでスプレーす
ると、橙色に着色した。ほんの痕跡量のDMTr−チミ
ジン(Rf=0.84)しか検出されず、従って、このこと
はコレステロール結合の安定性を示した。24時間アン
モニア処理後のそのCPG支持体は1.4μmol/gのD
MTr含量を示した。DMTr−チミジン誘導化コレステ
ロール−CPGを44℃で5時間アンモニア処理すると
24時間処理と同様の薄層クロマトグラフィー結果を与
えた。5時間アンモニア処理後のCPG支持体は3.2
μmol/gのDMTr含量を示した。
【0105】アクリジン3'−尾分子をもつ、実施例XII
から得られたオリゴヌクレオチド(10')を相補的オリゴ
ヌクレオチド鎖の存在においてその溶融温度の特性につ
いて研究した。そのアクリジンインターカレーティング
剤の存在は3'−尾分子アクリジンをもたない同様のオ
リゴヌクレオチドと比較して、Tm(溶融温度)を約4℃
上昇した。
【0106】適当なオリゴヌクレオチドの3'尾分子に
結合した適当なレポーター基は、オリゴヌクレオチドの
存在を確認(同定)するのに有用である。このようなレポ
ーター基の蛍光、化学発光、または他の性質はこれらの
ヌクレオチドを非放射能的にラベルするのに役立つ。そ
こで、例えば生体試料のような問題とする試料の中のヌ
クレオチドを蛍光または他の同様な性質の存在によって
同定することができる。例えば、コレステロール尾分子
付3'オリゴヌクレオチドのような親油性尾分子基はオ
リゴヌクレオチドの細胞膜の透過性を助ける、このよう
にして、オリゴヌクレオチドの細胞内濃度の増加または
細胞膜の透過性の促進が達成される。オリゴヌクレオチ
ドの3'末端の切断基は、オリゴヌクレオチドをこのよ
うな相補的配列に結合して後オリゴヌクレオチドの相補
的配列をもつDNAの部位特異性の切断を助けることが
できる。このような利用は遺伝子の同定や単離などに関
係しうる。
【0107】他の尾分子またはコンジュゲート(抱合体)
は他の生物的および物理的性質の双方に基いて選ばれよ
う。このような他の生体尾分子は、適当にブロックした
合成ペプチド、ピューロマイシンやジゴキシゲニンなど
を包含しうる。有用な物理的性質を有する他の尾分子
は、スピン−ラベルの化合物、DTPAキレート化剤、
燐脂質、ジーおよびトリニトロフエニル基、架橋試薬、
たとえばアルキル剤、アジドベンゼン、ソラーレン、ヨ
ードアセトアミド、アジドプロフラビンおよびアジドウ
ラシルを含む。
【0108】実施例XXI 2,3,5,6−テトラフルオロフエニルトリフルオロア
セテート(18) 無水トリフルオロ酢酸(28mL,0.2mol)を、2,3,
5,6−テトラフルオロフエノール(27.1g,0.163
mmol)に撹拌しながら滴加した。三フッ化硼素エーテル
付加物(0.2ml)を加え、混合物を一晩中加熱還流し
た。残留溶液を常圧で蒸留し、無水トリフルオロ酢酸お
よびトリフルオロ酢酸を除去した。所望の生成物(18)
(32.2g,75%収率)は、45℃(18mm)にて無
色液体として捕集した。 d=1.52g/mL IR(CHCl3)3010,1815,1525,1485,
1235,1180,1110,955cm-1. 分析値(C8HO27として) 計算値:C,36.66;H,0.38;F,50.74. 実測値:C,36.31;H,0.43;F,50.95.
【0109】実施例XXII 2,3,5,6−テトラフルオロフエニル3−(9−アクリ
ジニル)プロ ピオネート(19) 方法a : 3−(9−アクリジニル)プロピオン酸(400m
g,1.59mmol)およびトリエチルアミン(0.22mL)の
塩化メチレン(20mL)溶液に2−フルオロメチルピリ
ジニウムトシレート(FMPT)(496mg,1.75mmol)
を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。2,3,5,
6−テトラフルオロフエノール(317mg,1.91mmol)
およびトリエチルアミン(0.22mL)を加えてから混合
物を15分間撹拌した。その不均一混合物を溶媒除去
し、残留物を1:1ヘキサン:酢酸エチルを用いて、フラ
ッシュクロマトグラフィー(2×29cmシリカ)により精
製した。純粋な生成物を含むフラクションを合わせ、蒸
発乾固すると所望の生成物(19)(250mg,39%収率)
が淡黄色固体として得られた。 融点183−185℃; TLC(1:1ヘキサン:酢酸エチル),Rf=0.70, 長波長紫外線(UV)の下で青色蛍光 IR(KBr) 3075,1790,1520 および 10
95cm-1;1 H NMR (CDCL3) 8.29(d,4H,J=8.0H
z),7.82(t,2H,J=7.2Hz),7.64(t,2H,J
=8.6Hz),7.04(m,1H),4.13(t,2H,J=8.
7Hz),3.16(t,2H,J=8.7Hz)。 分析値(C2213NO24として) 計算値: C,66.17; H,3.28; N,3.51; F,
19.03 実測値: C,66.01; H,3.11; N,3.33; F,
19.13。
【0110】方法b: 3−(9−アクリジニル)プロピオ
ン酸(251mg,1mmol)の塩化メチレン(10mL)の撹拌
スラリーにトリエチルアミン(200μL,1.4mmol)お
よびTFPトリフルオロアセテート18(200μL)を
加えた。アルゴン下に2日間撹拌した後、その不均一混
合物をセライトを通して濾過、濾液を蒸発乾固した。残
留物を1:1ヘキサン:酢酸エチルを用いてフラッシュク
ロマトグラフィー(2×25cmシリカ)によって精製し
た。生成物を含むフラクションを集め、蒸発乾固した。
残留物を塩化メチレンを用いてフラッシュクロマトグラ
フィー(2×25cmシリカ)により再精製した。純粋な生
成物は5%酢酸エチル−塩化メチレンで黄色帯として溶
出した。純粋な生成物を含むフラクションを合せ、蒸発
乾固すると、1(67mg,17%収率)が淡黄色固体と
して得られた。
【0111】実施例XXIII 2,3,5,6−テトラフルオロフェニル5−(9−アクリ
ジニル)ペンタノエート(20) 実施例XIIと同様の方法a(上述)を20の製造に用いた。
5−(9−アクリジニル)ペンタン酸(262mg,1mmol)
から20(180mg,42%収率)が淡黄色固体として得
られた。 融点122〜124℃ TLC(1:1ヘキサン:酢酸エチル),Rf=0.63, 長波長UVで青色蛍光。 IR (KBr) 3075,2960,1790,1515,
1105,955 および 750cm-1;1 H NMR (CDCL3) 8.26(d,4H,J=9.2H
z),7.92(t,2H,J=6.8Hz),7.58(t,2H,J
=8.8Hz),7.00(m,1H),3.71(t,2H,J=7.
8Hz),2.78(t,2H,J=6.4Hz),2.05(m,4
H)。 分析値(C2417NO24として) 計算値: C,67.45; H,4.01; N,3.28; F,
17.78 実測値: C,67.18; H,3.87; N,3.02; F,
17.67。
【0112】実施例XXIV 1−[3−(9−アクリジニル)−1−オキソプロピル]−
5−ヒドロキシメチル−(3R−トランス)−3−ピロリ
ジノール(7) 工程V : アクリジンTFPエステル19(206mg,0.
52mmol)の塩化メチレン(8mL)溶液を、アミノジオー
(0.57mmol)およびトリエチルアミン(86μL)
のエタノール(1.14mL)氷冷溶液に滴加した。混合物
を室温で18時間撹拌し、濃縮した。残留物を5%メタ
ノール塩化メチレンを用い、フラッシュクロマトグラフ
ィーで精製して、所望の生成物(181mg,100%収
率)が黄色泡状固体として得られた。 TLC(9:1塩化メチレン:メタノール),Rf=0.50, 長波長UVで青色蛍光を発する黄色スポット IR (KBr) 3400(br),1620,1440 および
1070cm-1;1 H NMR (CDCl3) 8.30(d,4H,J=9.4H
z),7.82(t,2H,J=6.6Hz),7.62(m,2H),
4.31(m,2H),4.05(t,2H,J=8.2Hz),3.7
0(m,1H),3.50(m,2H),3.22(d,2H,J=1.
4Hz),2.78(m,2H),2.03(m,1H),1.64(m,
1H)。 分析値(C212223・0.5H2Oとして) 計算値: C,70.18; H,6.45; N,7.79 実測値: C,70.41; H,6.45; N,7.68。 UV(pH7.2) λmax=252nm(ε101,000),
260nm(ε6400),356nm(ε6200)。 蛍光(pH7.2)355nmで励起、460nmで発光
【0113】実施例XXV 1−[5−(9−アクリジニル)−1−オキソペンチル]−
5−ヒドロキシメチル−(3R−トランス)−3−ピロリ
ジノール(21) 実施例XXIVに記載したと同様の方法を21の製造に用い
た。アクリジンTFPエステル20(1.28g,3.00m
mol)から21(1.04g,92%収率)が淡黄色泡状固体
として得られた。 TLC(45:45:10ヘキサン:酢酸エチル:メタノー
ル),Rf=0.14 長波長UVで青色蛍光を発する黄色スポット, IR (CHCl3) 3350(br),3010,2930,1
610 および 1435cm-1;1 H NMR (CDCl3) 8.22(d,4H,J=9.0H
z),7.77(t,2H,J=6.6Hz),7.56(t,2H,J
=7.8Hz),4.27(m,2H),3.7−3.4(m,6H),
2.3−1.6(m,10H)。 分析値(C232623・0.75H2Oとして) 計算値: C,70.48; H,7.07; N,7.15 実測値: C,70.33; H,6.89; N,7.15。
【0114】実施例XXVI 1−[5−(9−アクリジニル)−1−オキソペンチル]−
5−[ビス(4−メトキシフェニル)フェニルメトキシ]メ
チル−(3R−トランス)−ピロリジノール(22) 22 の製造に実施例IXに記載したと同様の方法を用い
た。ジオール21(103mg,0.272mmol)から22
(78mg,42%収率)が淡黄色泡状固体として得られ
た。 TLC(45:45:10ヘキサン:酢酸エチル:メタノー
ル),Rf=0.41 青色蛍光を発する黄色スポットで、10%硫酸/メタノ
ールでスプレーすると橙色に着色した。 IR (KBr) 3350(br),2930,1610,151
0 および 1250cm -1; 1H NMR (CDCl3) 8.
24(d,4H,J=8.8Hz),7.76(m,2H),7.53
(m,2H),7.35−7.10(m,9H),6.79(m,4H),
4.7−4.3(m,2H),4.08(m,1H),3.9−3.3
(m,11H),3.10(m,2H),2.32−1.71(m,6
H)。
【0115】実施例XXVII アクリジン−CPG支持体(23) 23 の製造に実施例XおよびXIに記載したと同様の方法
を用いた。アルコール22(58mg,80μmol)およびL
CAA−CPG(0.39g)からCPG支持体のDMTr充
填度が20.6μmol/gの23が得られた。
【0116】実施例XXVIII CPG支持体6,10および23を用いる3'−尾分子付
オリゴヌクレオチド(24〜26)の直接合成 肝炎B表面抗原蛋白質(5'−TCCATGTTCGT)
に対応するmRNAの開始コドン領域に相補的な配列を
有する3'−尾分子付オリゴヌクレオチドをCPG支持
,10および23を用いて合成した。かかる改善し
た結合性をもつ3'−尾分子(tailed)ODNはアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドとして有利に使用することがで
きる。
【0117】配列5'−TCCATGTTCGTを有す
る3'−尾分子付オリゴヌクレオチドの合成を実施例VII
およびXIIに記載したように、固相支持体および10
を夫々用いて行った。固相支持体23を用いる同じ3'
−尾分子付オリゴヌクレオチドの合成は固相支持体23
を固相支持体10に代用した以外は、実施例XIIに記載
の方法と同様であった。
【0118】実施例XXIX 3'−アミノヘキシル−CPG(AH−CPG)の製造 a.1,3−ジオキソ−2−(6−ヒドロキシヘキス−1−
イル)−イソインドール−5−カルボン酸(27) 6−アミノヘキサン−1−オール(11.7g,10mmol)
および無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(7.68
g,4mmol)の混合物を15分間または水蒸気の発生が止
むまで175〜225℃に加熱した。溶融物を水にあけ
ると白色結晶性固体を与えた。この固体を減圧濾過して
捕集し、一夜真空(減圧)乾燥すると分析純度の27(9.
1g,78%)が得られた。 融点127〜135℃1 H NMR (DMSO−d6): δ8.344(1H,d,H−
7[6]); 8.208(1H,s,H−4); 7.967(1H,
d,H−6[7]); 3.578(2H,t,H−1'[6']; 3.
365(2H,t,H−6'[1']); 1.7−1.2(8H,m,
H−2',3',4',5'); 分析値(C151715として) 計算値: C,61.85; H,5.88; N,4.81; 実測値: C,61.56; H,6.12; N,4.98。
【0119】b.1,3−ジオキソ−2−(6−ジメトキシ
トリチルオキシヘキス−1−イル)イソインドール−5
−カルボン酸(28) 27 (2.91g,10mmol)をピリジン(50mL)およびト
リエチルアミン(1.9mL)に溶かした溶液にジメトキシ
トリチルクロリド(7.11g,20mmol)および4−ジメ
チルアミノピリジン(63mg)を加えた。混合溶液を一夜
撹拌した後蒸発乾固した。残留物を塩化メチレン(10
0mL)に溶かし、得られた溶液を氷冷した1Mクエン酸
(100mL)次いで水(100mL)で洗浄してから硫酸ナ
トリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた硬質のシ
ロップ27を再度精製することなく使用した。
【0120】c.p−ニトロフェニル1,3−ジオキソ−2
−(6−ジメトキシトリチルオキヘキス−1−イル)イソ
インドール−5−カルボン酸(29) 28 (2.4g,4mmol)の塩化メチレン混液にトリエチル
アミンを加えた。溶液を氷水浴で冷却後、p−ニトロフ
ェニルクロロホルメートを加え、4℃で5時間撹拌し
た。4−ジメチルアミノピリジンを冷却溶液に加えて
後、その溶液を室温で上昇させた。室温で一夜撹拌後、
溶液を繰返し飽和炭酸水素ナトリウム液(5×10mL)
次いで氷冷1Mクエン酸で1回抽出した。有機層を硫酸
ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。残留物を、溶出剤
としてトルエン−酢酸エチル(5:1)を用い、シリカゲ
ルカラム(29×150mm)でフラッシュクロマトグラフ
ィーにかけた。純粋な物質を含むフラクションを溜め、
蒸発乾固すると分析純度の29(1.7g,60%)が得ら
れた。 分析値(C423829として) 計算値: C,70.58; H,5.36; N,3.92; 実測値: C,70.57; H,5.22; N,3.84。
【0121】d.3'−アミンCPG支持体(AH−CP
G)(30) 長鎖アルキルアミンCPGを3%ジクロロ酢酸−塩化メ
チレンで活性化した。その活性CPG(1g)を29(14
3mg,0.2mmol)をピリジン(10mL)とトリエチルアミ
ン(1mL)の溶液で処理し、反応混合物をゆるやかに2
4時間かきまぜた。残存するアミンを無水酢酸(0.5m
L)を処理し、ゆるやかに24時間かきまぜることによ
ってキャップした。そのCPGを濾過し、ピリジン(1
×5mL)次いでアセトニトリル(3×5mL)で洗浄して
から風乾した。得られたAH−CPG30を室温で2日
間真空乾燥した。過塩素酸との処理によるAH−CPG
の分析は充填度20μmmol/gを示した。そのAH−C
PG支持体(50mg,1μmol)を標準の1μmol合成機カ
ラムに充填した。
【0122】実施例XXX アミン−修飾オリゴヌクレオチド(32,33)の合成 ODNは、標準のβ−シアノエチルホスホルアミダイト
カップリング化学(Atkinson & Smith,上記)を駆使
し、1マイクロモル規模で、二つの異なるCPG支持体
から製造した。実施例XXIXで上述したように製造したA
H−CPG3032を合成するのに用いた。Clon
Tech Lab,Inc( Alto,CA)から入手される"Amin
e−ON"CPGは33を合成するのに用いられた。
【0123】配列5'−TCCATGTTCGTを有す
るアミン−修飾ODN32および33は製造業者により
供給したプロトコールと共にMilligen7500または
Applied Biosystems Model 380Bのいずれかを
用いて製造した。アンモニアによる脱保護後、トリチル
化したODNを、そのアンモニア溶液をHamiltonPR
P−1カラム(305×7.0mm)に直接注入によりHP
LC精製し、アミン修飾ODN生成物32または33
20〜45%アセトニトリル−0.1M TEAA(pH
7.5)(一次グラジエント)を用いて20分(流出速度=
4mL/分)で溶出した。適当なフラクションを合わせ、
savant speed−vac.で濃縮乾固した。残留物を80%
酢酸(500μL,28℃,70分)で脱トリチル化し、3
M酢酸ナトリウム(100μL)と1−ブタノール(4m
L)で沈澱し、遠心分離し、エタノール(1mL)で洗浄
し、遠心分離し、蒸発乾固し、滅菌蒸留水(1mL)で再
構成した。ODN32または33の濃度は260nmのU
V吸収から決定した。すべてのODN濃度はpH7.2P
BS(9.2mM燐酸ジナトリウム、0.8mM燐酸モノナ
トリウム、0.131M食塩)中で測定した。各ODNの
吸光係数は最も近いモデル(C.R.Cantorら、Biopol
ymers 9,1059(1970))を用いて決定され、A
260の理論的濃度(μg/mL)比を計算するのに用いられ
た。精製したODN32または33は5〜45%アセト
ニトリル−TEAA(一次グラジエント)を用いてDyama
x C−18カラムでHPLC(流出速度=1mL/分)に
より分析した。ODN純度は変性PAGE分析によって
確かめられた。
【0124】実施例XXXI 3'−アクリジン−尾分子付ODN(32a)の合成 分析用C−18HPLCにより分析した3'−アミン−
尾分子付ODN32は1本のピークを示し、PAGEは
唯一本の帯を示した。単離した3'−アミン−修飾OD
32[100μg(29nmol)]を水(100μL)および
1.0M硼酸塩緩衝液(50μM,pH8.3)に溶かした。
新しく製造したアクリジンTFPエステル19の1:1
M−ピロール:アセトニトリルの5.0mg/mL溶液(2
20μL,1.1mg,3.0μmol)を加え、その不均一混合
物を室温で振とうした。反応の進行をHPLCでモニタ
ーした。アミン−尾分子付ODN32とアクリジンTF
Pエステル19との反応は1時間以内に完結した。13
分の生成物を14分の不純物からより容易に分離するた
めに、粗製の反応混合物を、水(1.5mL)を加え、30
00MWで切断の限外濾過膜(Centricon−3ミクロ濃
縮機;Amicon)を通して最終容量〜100μLまで遠心
分離することによって予め精製した。この溶液を、5%
〜45%アセトニトリル−0.1M TEAA(一次グラ
ジエント)を用い、20分(流出速度=1mL/分)間にD
yanamax C−18カラム(0.75×25cm)でHPLC
にかけて精製した。生成物を一つのフラクションに集め
Speed−Vacで濃縮した。残留物に無菌蒸留水(100
μL)を加え、再生してからアクリジン−修飾ODN3
aの濃度をA260測定から求めた。29nmolに対する理
論収量は108μgで、実際の収量は39μgであった。
そのODN生成物3aの純度はHPLCおよびPAG
Eによって定量した。
【0125】限外濾過の間にODN32aのいくらかの
損失が起こったので、アクリジン−修飾ODN32a
精製するのに別な方法を用いた。すべての出発の3'−
ヘキシルアミン−尾分子付ODN3は反応したので、
アクリジン−修飾ODN32aの精製をSephadex(商標
名)G−25(NAP−25カラム,pharmacia,Piscata
way,NJ)含有の予め充填したカラムを通し、ゲル濾過
によって達成した。水(25mL)でカラムを平衡に戻し
てから、粗製混合物を適用し、アクリジン−修飾ODN
を水(0.5mLフラクション)で溶出した。純粋な生成物
(C−18HPLCによって明らかなように)を含むフラ
クションを合わせ、Speed−Vacで濃縮した。淡黄色固
体残渣32aを水(200μL)で再生し、260nmのU
V光で分析した。濃度は108μg/200μLと測定
した。理論収率は108μgである。
【0126】実施例XXXII アミン−OnCPGを用いる3'−アクリジン−尾分子付
ODN(33a,33b)の合成 実施例XXXIで上に記載したと同じ反応条件を用い、HP
LC精製の3'−アミン−尾分子付ODN33をpH8.
3硼酸緩衝液中アクリジンTFPエステル(19または
20)で処理した。数時間振とう後に、HPLC分析
は、約70%の3'−アミン尾分子付ODN33が未反
応で残存していることを示した。粗製反応混合物のPA
GA分析はもっとも可動性の低い帯だけが完全に反応し
たことを示した。19をさらに硼酸緩衝液で処理しても
反応の程度は増さなかった。22時間後の混合物を濃縮
し、低分子量の不純物を3,000MWカットオフ限外
濾過膜を通して、遠心分離によって除去した。貯留物を
C−18HPLCで精製し、濃縮するとODN33a
たは33bがC−18HPLCによれば単一ピークとし
て、PAGEによれば単一バンドとして得られた。
【0127】表Iは修飾および未修飾のオリゴヌクレオ
チド5'−TCCATGTTCGTの性質を示す。
【表1】 表I.オリゴデオキシヌクレオチドの性質 ODN(a) MW A260=1(b) 収率%(c) HPLC, PAGE, Tm(j) 修飾 (μg/mL) minf Rmh 標的 6199 29.6 21 8.7 0.60 − なし コントロール 3298 33.6 53 8.0 0.79 45.4-45.9 なし 33 3451 35.2 42 9.0 0.801 45.9 3'-アミン (アミン-ON) 34 3477 35.4 27 9.2 0.75 46.3 3'-アミン (ヘキシルアミン) 24 3890 3.97 48 19.0g 0.74 52.4 3'-CHOL 25 3710 36.4 43 11.1 0.75 52.7 3'-ACR(3C) 26 3738 36.7 64 12.8 0.74 52.7 3'-ACR(5C) 33a 3684 36.2 14 11.9 0.75 51.3 3'-ACR(3C) 33b 3712 36.4 27 13.0 0.74 52.8 3'-ACR(5C) 32a 3710 36.4 36d,100e 13.3 − 50.8 3'-ACR(3C) a 20単位ODN(標的)の配列は5'−GTGACGAACATGGAGAA CAT。11単位ODN(コントロール)は5'−TCCATGTTCGT。 b 260nmで1.00吸収単位が得られるODNの濃度の計算値 c CPG1μmolから単離のODNの%収率、32a,33aおよび33bの収率 は出発アミン尾分子付ODNのμmolに基づく。 d C−18HPLCにより精製 e ゲル濾過により精製 f 溶出時間;Fig1に記載のHPLC系 g 35〜80%アセトニトリル(30分)のグラジエントを用いた h Rmはブロモフェノールブルーに対する移動距離の相対比 i 主生成物のRmを掲載 j TmはA260対温度の最大勾配の中点の温度 工程VIIIはODN25,26,32a,33a,33bに組み
入れられる3'−アクリジン尾分子の構造を示す。AH
−CPGはアミン−ONCPGで得られた収率に比し、
3'−アクリジン−尾分子付ODNの改善した収率を得
られた。
【0128】実施例XXXIII 内部的アミン−修飾ODN(34〜36)の合成 内部的アミン修飾は、K.J.GibsonおよびS.J.Benk
ovic.(Nucl、AcidoRes.15,6455(1987))に
よって記載したように、5−フタルイミドプロピル−
2'−デオキシウリジンの5'−DMTr−3'−0−シア
ノエチルジイソプロピルホスホルアミダイト誘導体と共
に、実施例XXXに記述したプロトコールによって導入し
た。要約すれば、ODN5'−TCCATGTTCGT
を、以下に示したように、a,b,およびまたはcで内部的
に修飾した。 位置a(34)、位置a+b(35)または位置a+c(3
6)においてアミン修飾によって三つの異なるODNを
製造した。
【0129】実施例XXXIV 内部的修飾アクリジンODN(34a,34b,35a,35
b,36a,36b)の合成 内部的にアミン−修飾のODN34,35,36を、実施
例XXXIに記載した方法に従って、アクリジンTFPエス
テル19と反応させて夫々ODN生成物34a,35a
よび36aを生成し、またはアクリジンTFPエステル
20と反応させて夫々ODN生成物34b,35bおよび
6bを生成した。
【0130】実施例XXXV 熱変性実験 3'−尾分子の結合親和性への影響をしらべるために、
上記の種々の3'−修飾ODNを用い、Tm実験を行っ
た。熱解離曲線は選択した3'−尾分子付ODNと適当
な相補的な未修飾20単位ODN標的(5'−GTGAC
GAACATGGAGAACAT)の等モル量を含む水
溶液のA260の変化を追跡することによって得られる。
20単位ODN標的はヌクレオチドの突出部分を与え、
これがODNの3'−修飾との相互作用に影響しうる。
かかる相互作用は、実際の生体標的において同様に重要
となろう。これらの実験に対しては、標的はDNAであ
って、類似の生体標的であるRNAではなかった。アク
リジンを、標的鎖でのハイブリッド形成によるミニ二本
鎖の塩基対の間においてここで効率的に挿入するなら
ば、アクリジン−修飾のODN標的2本鎖のTmを増大
させることができる。未修飾の11単位ODNを各Tm
研究にコントロールとして使用した。
【0131】ODNをpH7.2PBSの2μM溶液とし
て製造した。Gilford2527サーモプログラマーを備
えたGilford System2600UV−VIS分光光度
計を使用した。温度制御クヴェット(cuvette)を用い、
0.5℃/分の温度上昇をはかりながら、試料を15℃
から85℃まで加熱した。Tmは極限の誘導体を用いて
測定した。複製実験では0.5℃以内でTmsを与えた。
一つの代表的な実験データを実施例XXXII中の表Iに掲げ
られている。
【0132】未修飾ODNと比べて、3'−コレステロ
ール−尾分子付ODN24の溶融温度に著しい増大を観
察したが、これは先に報告(R.L.LetsingenらProc.
Natl.Acad.Sci.USA 86,6553(1989))
した3'−コレステロール−尾分子付ODNの類似研究
とは著しく違っていた。本明細書に記載のTm研究で
は、相補的標的の突出部分は、標的核酸と親油性尾分子
との相互作用同様に、Tmに影響を及ぼしうる。
【0133】ODN25および26は標的ODNに対し
て同等な結合親和性を示した(すなわち、比較可能なT
m)。ODN2526(すなわち、3−および5−炭素
の結合手の長さ)のTmの間にさして驚くべき差異は観察
されなかったが、ODN33aおよび32aは、ODN
,26,および33bのΔTmに比較して、Tmにおける
ほんの小さな増大を生じたに過ぎなかった。これらのデ
ータは、結合手の強さ、立体化学の信頼性、および/ま
たは配列に依存のインターカレーション効果がTmに影
響を及ぼしうることを示唆する。
【表2】 表II 内部的修飾のアクリジン−ODNのTmデータ 標的配列:3’− TAC AAG AGG TAC AAG CAG TG -5' Uの位置 a b c アンチセンス11単位: 5'- TCC AUG UUC GT -3' U=5−アミノプロピル−2'−デオキシウリジン
【0134】表IIは、未修飾のODNと内部的修飾OD
N(1および2個所の双方の内部的修飾)で得られたTm
データを提供する。未修飾および内部的修飾のODNの
Tmを求め、未修飾ODNTmと各内部的修飾のODNに
対するTmの間の差を計算した(△Tm(℃))。計算したT
mの差は−2.1℃〜+10.7℃に及んだ。5−炭素の
結合手の長さは大きなTm増大を生じた(すなわち、34
b,35b,36b)が、かかる大きなTmの増加は容易には
予測しがたい。二番目のインターカレーティングアクリ
ジン基の包含はTm増大に付加的効果を生じた。これら
のデータは、結合手の長さ、配列に依存するインターカ
レーション効果および/またはアミド結合の水素結合
(アクリジンTFPエステルとのアミン修飾反応を通じ
て生じたもの)がTmに影響を及ぼしうることが示され
た。
【0135】実施例XXXVI O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−1,6−ヘキサン
ジオール(37) DMTr−cl(3.38g,10mmol)およびジイソプロピル
エチルアミン(3.45mL,20mmol)の乾燥ピリジン(5
0mL)中の溶液に1,6−ヘキサンジオール(5.91g,
50mmol)を加えた。4時間撹拌後、5%炭酸水素ナト
リウム(85mL)を加え反応を止め、混合物を塩化メチ
レン(2×100mL)で抽出した。有機層を水(2×10
0mL)、次いで食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥、濾過し、濃縮した。残留物を塩化メチレ
ンを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(3.5×1
7cmシリカ)により精製した。純粋な生成物を含むフラ
クションを合わせ、濃縮すると37(1.40g)が黄色シ
ロップとして得られた。TLC(95:5塩化メチレン:
メタノール),Rf=0.40, 黄色スポット:これは10%硫酸−メタノールでスプレ
ーすると橙色に変化した。1 H NMR (CDCl3) 7.5−7.1(m,9H),6.81
(m,4H),3.80(s,3H),3.77(s,3H),3.64
(q,2H,J=6.6Hz),3.02(q,2H,J=6.0H
z),1.7−1.2(m,8H)。 分析値(C27324・0.7H2Oとして) 計算値: C,74.87; H,7.77 実測値: C,74.61; H,7.36。
【0136】実施例XXXVIII ヘキサノール−CPG(38) アルコール37(530mg,1.26mmol)の乾燥ピリジン
(10mL)中の撹拌溶液に無水コハク酸(380mg,3.8
0mmol)およびDMAP(76mg)を加えた。混合物をア
ルゴン下に23時間撹拌し、蒸発乾固した。残余のピリ
ジンをトルエンで共沸蒸留した。残留物をクロロホルム
(30mL)に溶かし、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥し、濃縮すると、定量的収量のコハク酸エステル
が黄色泡状固体として得られた。 TLC(95:5塩化メチレン:メタノール),Rf=0.1
9, 生成物は黄色スポットとして現れ、10%硫酸−メタノ
ールでスプレーすると橙色に着色した。
【0137】粗製のスクシニル化誘導体(104mg,0.
200mmol)に酸洗浄したLCAA−CPG(1.0g)、
乾燥ピリジン(10mL)、トリエチルアミン(0.080m
L)、EDC(380mg,2.0mmol)およびDMAP(12
mg)を加え、混合物とアルゴン下に46時間撹拌した。
そのCPGを濾過し、ピリジン、メタノール、クロロホ
ルムおよびエーテルで洗浄し、次いで真空乾燥した。C
PG上の残余のアミノ基を、その支持体を乾燥ピリジン
(3.5mL)と無水酢酸(0.46mL)中で撹拌することに
よってキャップした。3時間後、そのCPGを濾過し、
メタノール、クロロホルムおよびエーテルで洗浄し、次
いで真空乾燥すると生成物38(1.0g)が得られた。こ
のCPGは、DMTr含量について分析したところ、2
6.2μmol/gの充填度をもつことが分かった。
【0138】実施例XXXVIII 3'−ヘキサノール−尾分子付カルモジュリンアンチセ
ンスODN(39)の合成 DMTr含量(38mg,1μmol)に相当するヘキサノール
−CPG38を空のODN合成カラム(American Bis
netecs,Inc.)に充填した。パラメシウム(Param
ecium)のカルモジュリンmRNAの開始コドン領
域(−12〜+12)に相補的な配列を有する24単位
(5'TAATTATTCAGCCATTTATTAGT
T)を、ヘキサノール−CPG38、標準のホスホルア
ミダイト化学を駆使したABI380BDNA合成機、
および製造業者によって供給したプロトコールを用いて
製造した。5'−DMTr保護基は除去しなかった。OD
Nを支持体から切り離し、次いで30%アンモニア水
(2ml)で40〜44℃にて24時間処理して脱保護し
た。その上澄液を直接、PRP−1逆相HPLCカラム
(305×7.0mm)に注入し、20〜45%アセトニト
リル/0.1M TEAA(pH7.5)(一次グラジエント)
を用い20分間流出速度1mL/分で溶出した。生成物
を1つのフラクションに集め、Speed−Vacで濃縮する
と5'−DMTrで保護した生成物を得た。DMTr基を
80%酢酸(300μL)で28℃にて80分処理して除
去し、2.4M塩化ナトリウム(100μL)と1−ブタ
ノール(4mL)で3'−ヘキサノール−尾分子付ODNを
析出させた。混合物を遠心分離し、エタノール(1mL)
で洗浄し、さらに遠心分離し、蒸発乾固した。残留する
白色固体を無菌蒸留水(1mL)で再生し、0.2μmフィ
ルターで濾過した。ODN39の濃度は、260nmのU
V吸収から定量したように、3.75mg/mLであった。
1μmolに対する理論収量は7.49mgである。精製した
ODN39を、5〜45%アセトニトリル/TEAA
(一次グラジエント)を用い、20分間(流出速度=1mL
/min)溶出しながら、DynamaxC−18カラム(0.75
×25cm)でHPLCにかけ分析した。一本の主要なピ
ークは9.9分(95%以上の純度)で溶出した。ODN
39純度はPAGE変性分析によって確認した(1バン
ド)。
【0139】実施例XXXIX ヘキサノール−尾分子付ODN39の生物学的作用 パラメシウム・テトラウリア(paramecium tetraureli
a)の遊泳挙動が、注入したODN39のアンチセンス効
果を研究するための生物学的モデル系として使われて来
た。パラメシウム・テトラウリア(paramecium tetraur
elia)の遊泳挙動は、細胞膜の中の一連のイオンチャン
ネル(電圧依存性のCa2+およびK+チャンネル並びにCa
2+依存性のNa+およびK+チャンネル)の作用によって制
御される。これらのイオンチャンネルは連動して働き、
繊毛運動が逆転をもたらす活動電位を生ずる。かかる逆
転はパラメシウム・テトラウリアのうしろ向きの遊泳を
ひきおこす。調節蛋白質、カルモジュリンはパラメシウム
・テトラウリアにおける膜電位と遊泳挙動の制御に中枢
的な役割を演じている。
【0140】3'−ヘキサノール−尾分子アンチセンス
ODN39はパラメシウム・テトラウリアにおけるカル
モジュリン遺伝子の発現を抑制するのに用いられた。こ
のアンチセンスODN39を細胞質(細胞の原形質)にマ
イクロシリンジで注入し、細胞の挙動を時間を追ってモ
ニターした。Na+チャンネルの機能を試験する溶液中に
インキュベートすることによってその注入した細胞を分
析した。野性株の細胞はかかる溶液中では約15秒間後
方遊泳する; アンチセンスODN39を注入した個々
の細胞は、非常に低下した挙動の応答を示した。15〜
20時間後、注入した細胞の後方遊泳時間は約2秒間の
極小値に低下した(図1)。時間0でODN39をミクロ
注入した細胞にその後、15時間の後カルモジュリンを
注入した時に、正常な後方遊泳挙動が回復した。ランダ
ムまたはセンスのいずれかの配列を示した24単位−
3'−ヘキサノール−尾分子付ODNを注入すると後方
遊泳に何ら変化を生じなかった(図2)。
【0141】3'−ヘキサノール−尾分子カルモジュリ
ンアンチセンスODN39は0.42mg/mL(56μM)
程度の低い濃度でも有効であった(図3)。反対に、3'
−修飾をもたないカルモジュリンアンチセンスODNは
6.1mg/mL(835μM)の高い濃度でも効果を示さな
かった。このように、3'−尾分子アンチセンスODN
39は、類似の未修飾ODNよりも少なくとも15倍も
大きい効力(力価)を示した。この効力の増大は3'−エ
キソヌクレアーゼ分解に対し3'−尾分子付ODNの改
善した安定性に起因する。注入容積10pLおよびパラ
メシウム・テトラウリア容積200pLと仮定すれば、
観察し得る生物学的効果に対するODN39の最小細胞
質濃度は2.8μMと算出された。
【0142】以上、発明の好ましい実施例について説明
したが、これは説明の目的のみで記載したもので、他の
具体例、変形例、改良例などは当業者には明白である。
本発明は、好ましい実施例に限定されるものでなく、以
下の請求の範囲に示されるものである。
【0143】
【化14】
【0144】
【化15】
【0145】
【化16】
【0146】
【化17】
【0147】
【化18】
【0148】
【化19】 工程 VI (a)溶融、175-225℃;(b)ピリジン、Et3N、DMTrCl; (c)1:P−ニトロフェニルクロロホーメ−ト、Et3N、CH2Cl2; 2:DMAP;(e)1:ピリジン、Et3N;2:Ac3O.
【0149】
【化20】
【課題を解決するための手段】 【発明の実施の形態】 【実施例】 【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、アンチセンスODN39のマイクロ
シリジン注入後のパラメシウメ(Paramecium)の遊泳挙
動の時間的経過を示す。
【図2】 図2は、アンチセンスODN39の生物学的
効果−ランダムまたはセンスODNを示す。
【図3】 図3は、パラメシウムの遊泳挙動のアッセイ
におけるアンチセンスODN39の投与応答曲線であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リッチ・ビイ・メイヤー・ジュニア アメリカ合衆国、98072ワシントン州、 ウッドインヴィル、エヌイー・ワンハン ドレッドアンドセブンティシックスス・ プレイス、15411番 (72)発明者 チャールズ・アール・ピートリー アメリカ合衆国、98072ワシントン州、 ウッドインヴィル、エヌイー・ワンハン ドレッドアンドナインティシックスス・ プレイス、18459番 (72)発明者 ジョン・シー・ターボン アメリカ合衆国、98011ワシントン州、 ボゼル、エヌイー・ワンハンドレッドア ンドシックスティシックスス・プレイ ス、12117番 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/48 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、Rはアルキル、アリール、アリールアルキル、
    ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり、DMTr
    はジメトキシトリチルであり、波線はスペーサーであ
    る] で示されるオリゴヌクレオチド合成用の固相支持体。
  2. 【請求項2】Rがアルキルであり、波線が長鎖アルキル
    である、請求項1の固相支持体。
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