JP4647170B2 - 自動車の自動変速機用電気差込み接続 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、トランスミッションの外部に設けられた電子制御装置から油圧制御装置の制御に必要な信号を伝達するための、特許請求項１の上位概念に従った、自動車の自動変速機用の電気差込み接続に関する。
【０００２】
本発明は特に、通常、例えばハイドロダイナミックコンバーター、クラッチおよびブレーキのようなスタートユニット、油圧制御装置、そして電子式ギヤ制御装置で構成される電子油圧式の自動変速機用の電気差込み接続に関する。この電子式ギヤ制御装置は、入力値から自動変速機の制御に必要なパラメーターを形成する。入力値とは、センサーによって提供される信号、及び、他の電子制御装置例えばエンジン制御装置から提供される信号である。この電子式ギヤ制御装置は、出力信号を介して、油圧制御装置に在る電磁式アクチュエーターを制御する。この電磁式アクチュエーターを介して、該当するクラッチ/ブレーキの組み合せが選択されることにより、シフトが実行される。さらにこの電磁式アクチュエーターを介して、シフト中の圧力の推移とシフト以外の圧力レベルが制御される。
【０００３】
油圧制御装置は、しばしば、自動変速機の下側に取り付けられており、吸引管、バルブハウジング、シール付き中間パネル（プレート）およびチャンネルプレートで構成されており、その場合、このチャンネルプレートとトランスミッションハウジングとは、二つの面を介して相互に接している。
【０００４】
自動車用自動変速機は、例えば電力供給のためにトランスミッションの外側に配置されたケーブルハーネスと接続できる電気機械式構成部品および電子構成部品を擁する、一般に水平または鉛直にトランスミッション内に取り付けられた電子油圧制御装置を有している。例えば、ＤＥ４３４４５８４Ｃ２は、油圧ギヤ制御装置のソレノイドバルブ、中央コネクター、プリント基板の配置を説明している。そこでは、トランスミッション内の電子モジュール付近の電気配線は、プレススクリーンまたはフレキシブルプリント基板の形で、しっかりとした平面導体として設計されている。このプレススクリーンないしはプリント基板は、トランスミッションハウジング内に配置されているコンセント（プラグソケット）と接続されており、これにプラグを差し込むことによって車両ケーブルハーネスへの電気接続が確立される。
【０００５】
電子ギヤ制御装置がトランスミッション内に内蔵されて、油圧制御装置に直に配置されているような自動変速機も知られている。
【０００６】
トランスミッションハウジングの縦壁の開口部の中で水平方向のコンセントを可能にするために、本件出願人のＤＥ１９９２２８１９．１の中で、プレススクリーンを平面すなわち二次元配置に製造し、モジュールキャリヤーの中に入れてから、例えばコーティングまたはクリッピングによって個々の電気および電子構成部品と半田付け、溶接またはリベットによって接合することが、すでに提案されている。これにより、コンセントは、縦位置で、つまり差込み口が下向きでプレススクリーンと結合される。その場合、接続がおこなわれた後、プレススクリーンの終端は、コンセントとともに取付け位置に応じてほぼ９０°曲げられ、その結果、トランスミッションコンセントは水平の位置になる。その後、このコンセントは、電子油圧制御装置を縦方向に入れる際にコンセントがトランスミッションハウジングの内壁に接触しないように、最終的な位置に対して戻される。制御装置を取り付けると、コンセントは、トランスミッションハウジング内の取付け開口部背後の取付け位置の延長部に存在する。
【０００７】
ＤＥ１９９０３７１２では既に、自動車のギヤ制御装置内で使用するための、壁で相互に隔てられた二つの電気的領域間の電気接続を構築するための電気差込み接続が提案された。その電気差込み接続は、電気差込み接触を担う第１差込み接続部と、電気接触ソケットを含む第２差込み接続部と、壁の中にある取付け開口部を通じてアクセスするために設計されたガイドスリーブとを備える。そのガイドスリーブの一つの端に第１差込み接続部が、そしてそのもう一つの端に第２差込み接続部が配置されており、そこには壁に固定するための用具が設けられている。壁を通してアクセスするガイドスリーブをその背後に在る差込み接続部と接続するための接続用具は、ネジ方式として、あるいは、差込みプラグ方式により、形成され得る。アクセスできない差込み接続部、例えばピンハウジングを備えた差込み部と、差込み接続部から離れた回路支持部上に配置されている電気および／または電子コンポーネントとの間の電気接続は、例えばフィルム導体などのフレキシブルな導体によって実現され得る。
【０００８】
これら周知のすべての電気差込み接続では、コンセントまたはカウンターコネクター（プラグ）として用いられる差込み部は、トランスミッションハウジングの中に配置されている。しかしながら、現在開発されているような新しいトランスミッションでは、メカトロニクス的解決として、トランスミッションハウジング内に電気接続部品を取り付ける可能性はもはや存在しない。
【０００９】
本発明の課題は、現在のトランスミッションの構造的空間に起因する不都合にもかかわらず、信頼性のある、確実な、そして自動に接続が実現される、自動車の自動変速機用の電気差込み接続を創造することである。
【００１０】
冒頭で詳述した種類の電気差込み接続を前提にして、本課題は、特許請求の範囲の請求項１に記載された特徴部分を用いて解決される。有利な実施例が、下位の請求項で説明されている。
【００１１】
本発明によれば、
トランスミッションにしっかりと配置され、電子油圧制御装置と電気的に接続されているトランスミッションコンセントと、
これに係合する（差し込み状態である）、車両ケーブルハーネスと電気的に接続されている差込み部と、
で構成される電気差込み接続が、
前記コンセントが前記トランスミッションのオイルパンの中に組み込まれるように仕上げられていること、
が提案されている。すなわち、オイルパンとトランスミッションハウジングとの組み付けの際には自動的な電気接続が、また、取外しの際には自動的な電気切断がおこなわれる。車両ケーブルハーネスを介して、電子油圧式ギヤ制御装置は、例えば車載の電力を供給され、及び／または、他の電子制御装置と結合される。
【００１２】
プラスチック製オイルパンの場合、このコンセントがインジェクションにより製造中にオイルパンとしっかり結合されるとき、特に有利である。
【００１３】
オイルパン内にトランスミッションコンセント（ないしトランスミッションコネクター）をしっかりと取り付けることにより、非漏の問題や狭い構造的空間のために極めて不都合であった、オイルパン内での差込み接続の後からの取付けが無くなる。これにより、コスト上の理由で極めて問題であったケーブルハーネスを介した接続も無くなる。その場合、オイルパンも、取り外した状態ではトランスミッションコネクターに引っ掛らない、これはケーブルハーネスを使用した場合はそうではないであろう。
【００１４】
以下では、本発明が、２つの有利な実施例が描写されている図に基いて、詳しく説明される。
【００１５】
図１は、本発明に従って配置された電気コンセントを有する、自動変速機の部分断面図である。
【００１６】
図２は、同様に本発明に従って組み込まれたコンセントを有する、もうひとつの自動変速機の部分断面図である。
【００１７】
これらの図では、本発明の理解のために本質的な構成部品だけが描写されている。図１に描写されている自動車用の自動変速機の部分断面図の場合、１でトランスミッション用オイルパンが表示されており、それはこの実施例では従来の方法による金属板製である。１０で電子油圧式ギヤ制御装置が表示されており、この装置は、描写された形態では、油圧制御装置２、１個又は複数のアクチュエーター３、例えばプレッシャレギュレーター又はソレノイドバルブ、従来のプレススクリーンあるいはフレキシブルプリント基板４、電子制御装置５、及び、電気接続部８を備えている。この場合、最後のものは例えば油圧制御装置５に設けられている。電子油圧制御装置１０のもう一つの構成では、電子制御装置５が車両のトランスミッションの外側に配置される、ということも考慮され得る。
【００１８】
本発明に従って、今度は、オイルパン１の中に、コンセント６が、電子油圧式ギヤ制御装置１０ないし電子制御装置５と（描写されていない）車両ケーブルハーネスとの間の電気差込み接続の一部として設けられている。そこでは、７で電気（差込み）接続部が示されている。オイルパン１の適切な箇所にコンセント６をしっかり取り付けることは、オイルパンを取り付ける際の導電体の（差込み）接続部８を使用した自動接触、もしくは、オイルパンを取り外す際の電気接続の自動解除、を可能にする。
【００１９】
図２に描写された自動変速機の部分断面図の場合、１１でプラスチック製オイルパンが示され、２０で再び電子油圧制御装置が示されており、それは、油圧制御装置１２、１個又は複数のアクチュエーター１３、導電体１４Ａ付きのプレススクリーンあるいはフレキシブルプリント基板１４、電子ギヤ制御装置１５、及び、電気（差込み）接続部１７を有し本発明に従ってオイルパン１１に組み込まれたコンセント１６、を備えている。このコンセント１６は、本実施例では有利なことに、オイルパン１１の製造時にすでに射出処理によりこの中に組み込まれている。１８で、導電体１９間に再び電気（差込み）接続部が表示されており、それは、コンセント１６から油圧制御装置１２へと至っており、オイルパン１１がトランスミッションに取り付けられる時に電気接続を自動的に確立する。この導電体１９は、製造時にすでにオイルパン１１の壁面内に内蔵され得る、あるいは、オイルパンの内側に取り付けられ得る。
【００２０】
電子油圧制御装置２０ないし電子制御装置１５と（ここには描写されていない）車両ケーブルハーネスとの間の電気接続は、オイルパン１ないし１１の中にはめ込まれたコンセント６ないし１６に（ここには描写されていない）差込み部（プラグ部）を差し込むことによって確立される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１は、発明に従って取り付けられた電気コンセントを備えた自動変速機の部分断面図である。
【図２】 図２は、同様に、発明に従って組み込まれたコンセントを備えたもうひとつの自動変速機の部分断面図である。

Claims (2)

1. 電子油圧制御装置（１０、２０）を制御するのに必要な信号をトランスミッションの外部に配置された信号源から当該電子油圧制御装置（１０、２０）へ伝達するための電気差込み接続、を有する自動車の自動トランスミッションであって、
   当該電気差込み接続は、自動トランスミッションのオイルパン（１、１１）の中に組み込まれていて、トランスミッションの外部に配置された信号源と接続可能な電気接続部（７、１７）を有するコンセント（６，１６）によって構成されており、
   オイルパン（１、１１）を自動トランスミッションのトランスミッションハウジングに組み付ける際に、コンセント（６、１６）と電子油圧制御装置（１０、２０）との間の電気的接触が接続部（８、１８）を介して行われ、オイルパンとトランスミッションとの分離の際に、コンセント（６、１６）と電子油圧制御装置（１０、２０）との間の電気的分離が接続部（８、１８）において行なわれる
   ことを特徴とする自動トランスミッション。
2. プラスチック製のオイルパン（１１）を使用する場合、コンセント（１６）は、インジェクションにより、製造中にオイルパンとしっかりと結合される
   ことを特徴とする請求項１に記載の自動トランスミッション。

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