JP4643001B2 - 曲げ加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレスブレーキなどの曲げ加工装置に関し、特に曲げ加工されたワークの曲げ角度を検出する曲げ角度検出装置を備えた曲げ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板状のワークの曲げ加工にはプレスブレーキが多用されており、品質の高い加工品を製作する上でワークの曲げ角度とフランジ寸法の高精度な曲げ加工の要望が強い。そのために、ワークの曲げ角度を瞬時に且つ正確に測定する曲げ角度検出装置が備えられた曲げ加工装置が求められている。
【0003】
上記の曲げ角度検出装置201としては、例えば特開平6−238343号公報に示されており、図10に示されているように測定部材が平面の広さに比べて小さい厚さの平たい半円ディスクの形状からなる測定ディスク203を有しており、この測定ディスク203は限られた角度に渡って回転するように金型のダイ205のV溝部207のディスク支持部209に装着されている。
【0004】
ダイ205にはV溝部207の片面に測定ディスク203を通過できるようにした横方向のスロット211が設けられており、測定ディスク203の線形縁部213の中心部215が、V溝部207の近傍のスロット211の内側にある位置と、スロット211の外側にある位置との間を移動できるようになっている。測定ディスク203を軸承するディスク支持部209は、測定ディスク203の線形縁部213が曲げ加工されるワークWと接触するように配置されている。ディスク支持部209には例えば電気的、光学的あるいは水力学的の手段によって、測定ディスク203の角度位置を検出する手段と、その測定信号を供給する手段が備えられている。したがって、ワークWの瞬時の曲げ角度が測定ディスク203の角度位置により検出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来においては、ダイ205のV溝部207に測定ディスク203が備えられるために、ダイ205に測定ディスク203を受けるためのスロット211がある。そのために、ワーク形状、板厚条件等によるV溝及び形状の違いによる金型条件に対し、金型交換毎に測定ディスク203の段取りが必要となる。
【0006】
また、測定ディスク203がダイ205のV溝部207の片面に一枚であるので、ワークWの曲げ角度を測定するためには上記の曲げ角度検出装置201が少なくとも2箇所にセットされなければならない。
【0007】
また、測定ディスク203がダイ205上面から上方へ出ているので、ワークWがダイ205上面を滑らせるように横方向から搬入されるときには、ワークWと測定ディスク203との干渉が生じるという問題点があった。
【0008】
また、各測定ディスク203はそれぞれ、独立して動作せしめ、ワークWの滑りに対してディスクを追従させるよう動作せしめるので、その曲げ角度の検出部も複雑となるという問題点があった。
【0009】
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ダイの溝幅、溝肩部のR等の金型条件に依存しないもので、ワークの曲げ角度を測定するディスクがワーク搬入時にワークと干渉しないようにダイ上面より下方へ退避し、ワークの曲げ角度検出時は曲げR部を避けてワークの直線部分に接触すべく曲げ角度に応じて追従する曲げ角度検出装置を備え、この曲げ角度検出装置を少なくとも1つあれば正確に曲げ角度を検出して曲げ加工を行い得る曲げ加工装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の曲げ加工装置は、パンチを装着した上部テーブルと、ダイを装着した下部テーブルとのいずれか一方を往復動せしめてパンチとこのパンチの長手方向へ延伸され、かつパンチに対応した複数の分割ダイとの協働によりワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、この隣接する分割ダイの間に、ワークの曲げ角度を検出する曲げ角度検出装置を少なくとも一つ設け、この曲げ角度検出装置を、隣接する分割ダイの間隔に挿脱可能な検出装置本体と、この検出装置本体で第1弾性体により常時上方へ付勢されると共に分割ダイの溝部のほぼ中心でワークの曲げ部により押圧可能で且つ第1係止部材を備えた昇降部材と、前記検出装置本体の左右で前記第1弾性体より小さい付勢力を有する2つの第2弾性体により常時上方へ付勢されると共に第2係止部材を備えた回転子支持部材と、この回転子支持部材の上部に分割ダイの溝幅方向の両側に軸承してワークに接触するワーク接触部を備えた2つの回転子と、前記昇降部材の上端を分割ダイ上面より低い位置に停止せしめるべく前記第1係止部材に係合し且つ前記2つの回転子のワーク接触部をダイの上面より下方に位置せしめるべく前記第2係止部材の係合凹部に係合して前記検出装置本体に回動自在に設けたリンク部材と、から構成し、前記2つの回転子の回転量をワークの曲げ角度に変換する曲げ角度演算装置を設けてなることを特徴とするものである。
【0011】
したがって、曲げ加工開始前は、2つの回転子が分割ダイ上面より下方に退避しているので、ワークをダイ上に搬入する時に回転子と干渉しない。
【0012】
曲げ加工が進むにつれて、ワークの曲げ線部が昇降部材を第1弾性体の付勢力に抗して押し下げると第1係止部材が下降するので、第2弾性体の付勢力により第2係止部材が上昇するようにリンク部材が回動する。第2係止部材が上昇するので回転子支持部材が上昇して2つの回転子のワーク接触部がワークに当接し、2つの回転子がワークの曲げ角度に追従して回転するので、この回転角度が曲げ角度演算装置によりワークの曲げ角度に変換されて瞬時に且つ精確に検出される。
【0013】
回転子支持部材に2つの回転子があるので、少なくとも一つの曲げ角度検出装置があればワークの曲げ角度が検出される。しかも、回転子の動作が回転だけであるために角度検出部としての回転子の構造の簡素化となり、2つの回転子で測定されるので測定精度が向上する。
【0014】
また、2つの回転子による追従機構がバネ要素などの第2弾性体であるので、ワークの動作に対して柔軟且つ瞬時に応答する。
【0015】
請求項2によるこの発明の曲げ加工装置は、パンチを装着した上部テーブルと、ダイを装着した下部テーブルとのいずれか一方を往復動せしめてパンチとこのパンチの長手方向へ延伸され、かつパンチに対応した複数の分割ダイとの協働によりワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、
この隣接する分割ダイの間に、ワークの曲げ角度を検出する曲げ角度検出装置を少なくとも一つ設け、
この曲げ角度検出装置を、隣接する分割ダイの間隔に挿脱可能な検出装置本体と、この検出装置本体で第1弾性体により常時上方へ付勢されると共に分割ダイの溝部のほぼ中心でワークの曲げ部により押圧可能で且つリンク係合部材を備えた昇降部材と、この昇降部材の外周側に昇降自在に設けたダンパ緩衝部材と、このダンパ緩衝部材の左右で2つのダンパ弾性体により常時上方へ付勢されるガイド部材と、前記昇降部材に伴って下降する前記リンク係合部材に一端を係合し且つ他端を前記ダンパ緩衝部材を上昇せしめるべくダンパ緩衝部材の下面に係合して前記検出装置本体に回動自在に設けたリンク部材と、前記ガイド部材に一体的に設けた回転子支持部材と、この回転子支持部材の上部に分割ダイの溝幅方向の両側に軸承してワークに接触するワーク接触部を備えた2つの回転子と、から構成し、
前記2つの回転子の回転量をワークの曲げ角度に変換する曲げ角度演算装置を設けてなることを特徴とするものである。
【0016】
したがって、曲げ加工が進むにつれて、ワークの曲げ線部が昇降部材を第1弾性体の付勢力に抗して押し下げてリンク係合部材が下降すると、リンク部材の一端に係合して下方へ押圧されてリンク部材が回動し、リンク部材の他端が上昇するのでダンパ緩衝部材が上昇する。ダンパ緩衝部材は2つのダンパ弾性体を介してガイド部材と共に回転子支持部材を上昇せしめるので、2つの回転子のワーク接触部がワークに当接する。
【0017】
曲げ加工時の昇降部材の下降速度、つまりダンパ緩衝部材の上昇速度と、ワークの跳ね上がる速度とは異なるが、2つのダンパ弾性体がダンパとして作用し、2つの回転子がワークの曲げ角度に追従して回転するので、この回転角度が曲げ角度演算装置によりワークの曲げ角度に変換されて瞬時に且つ精確に検出される。
【0018】
また、請求項1と同様に回転子支持部材に2つの回転子があるので、少なくとも一つの曲げ角度検出装置があればワークの曲げ角度が検出される。しかも、回転子の動作が回転だけであるために角度検出部としての回転子の構造の簡素化となり、2つの回転子で測定されるので測定精度が向上する。
【0019】
また、2つの回転子による追従機構がバネ要素などのダンパ弾性体であるので、ワークの動作に対して柔軟且つ瞬時に応答する。
【0020】
請求項3によるこの発明の曲げ加工装置は、請求項1又は2記載の曲げ加工装置において、前記2つの回転子の旋回軸間を、分割ダイの溝幅より広く設けてなることを特徴とするものである。
【0021】
したがって、ワークの曲げ角度は分割ダイの溝幅の外側で検出され、しかもワークの曲げR部を避けて直線部分が測定されるので、正確に測定されて検出誤差が低減する。曲げ角度検出装置は分割ダイの溝幅、溝肩部のR等の金型条件に依存しない独立した装置となる。
【0022】
請求項4によるこの発明の曲げ加工装置は、請求項1、2又は3記載の曲げ加工装置において、前記各回転子が、円弧の直線状のワーク接触部を備えた半円状であることを特徴とするものである。
【0023】
したがって、回転子は回転しやすいもので構造的に簡素化となり、直線状のワーク接触部はワークの直線部分に追従しやすいものである。
【0024】
請求項5によるこの発明の曲げ加工装置は、請求項2記載の曲げ加工装置において、前記ガイド部材に、このガイド部材と前記ダンパ緩衝部材とを前記2つのダンパ弾性体の付勢力により互いに反発する方向の間隔を一定に規制するストッパ部を設けてなることを特徴とするものである。
【0025】
したがって、曲げ加工終了後、昇降部材が第1弾性体により上昇すると共にダンパ緩衝部材が2つのダンパ弾性体の付勢力により押し下げられるので、リンク部材が原位置へ戻るように回動する。このとき、リンク部材がほぼ水平位置に復帰する前に、ダンパ緩衝部材がダンパ弾性体により押し下げられる付勢力はストッパ部により規制されるので、リンク部材とダンパ緩衝部材がかじるという事態は防止される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の曲げ加工方法及びその装置の実施の形態について、プレスブレーキとして油圧式プレスブレーキを例にとって図面を参照して説明する。
【0027】
図4を参照するに、本実施の形態に係わるプレスブレーキ1は、下降式油圧プレスブレーキを対象としているが、上昇式のプレスブレーキ或いは油圧式でなくクランクなどの機械式のプレスブレーキであっても構わない。
【0028】
下降式の油圧式プレスブレーキ1はパンチPが等間隔に配置されている複数の中間板3を介して上下動自在な可動テーブルすなわちラムとしての例えば上部テーブル5の下面に装着され固定されている。ダイDは固定テーブルとしての例えば下部テーブル7の上面にダイホルダ9を介して装着され固定されている。したがって、上部テーブル5が下降し、パンチPとダイDとの協働によりパンチPとダイDの間で板材のワークWの曲げ加工が行われる。
【0029】
本体フレームを構成する図4において左右のサイドフレーム11,13の上部には、左軸及び右軸油圧シリンダ15,17が装備されており、これらの左軸及び右軸油圧シリンダ15,17のピストンロッド19の下端に上部テーブル5が連結されている構造である。
【0030】
また、左右のサイドフレーム11,13の下部には下部テーブル7が固定されており、この下部テーブル7の中央部には切欠部21が設けられており、この切欠部21にクラウニング装置としての例えばクラウニングシリンダ23,25(油圧シリンダ)が2個設けられている。このクラウニングシリンダ23,25のピストンの加圧力が制御されることにより下部テーブル7の中央部のたわみ量が調整される構造である。
【0031】
また、上記のダイDは本実施の形態では、図3に示されているように分割ダイDsを組み合わせて連結して構成されており、ダイホルダ9に装着されている。
【0032】
オペレータは段取り作業としてワークWの形状や長さに応じてパンチPとダイDが装着される際に、図1に示されているようなワークWの曲げ角度を検出する曲げ角度検出装置27が少なくとも一つ、望ましくは複数個、ダイホルダ9の長手方向の適宜位置に配置されて隣接する分割ダイDsの間隔に取り付けられる。
【0033】
図1及び図3を参照するに、本発明の主要部を構成する第1の実施の形態の曲げ角度検出装置27は、隣接する分割ダイDsの間隔に挿脱可能な検出装置本体29が設けられており、この検出装置本体29の下部のベース部31はダイホルダ9に着脱可能であり、検出装置本体29の上部の支持部33のほぼ中央には昇降部材としての例えばピンシャフト35がガイド部37によりガイドされて上下動自在に設けられている。このピンシャフト35の下部には図1において左右に係止部を突設した第1係止部材39が設けられており、ピンシャフト35は第1弾性体としての例えば第1スプリング41により検出装置本体29に対して常時上方へ付勢されている。
【0034】
なお、上記のピンシャフト35はその先端が曲げ加工されるワークWの曲げ部に押圧可能にダイDのV溝幅のほぼ中心に位置して配置されている。
【0035】
また、検出装置本体29の支持部33には、ピンシャフト35の図1において左右に位置して第1係止部材39の上面に係合するリンク部材43がリンク軸45により回動自在に設けられている。このリンク部材43により常時はピンシャフト35の先端が分割ダイDs上面より僅かに低い位置に停止せしめられるように、例えばリンク部材43の回動を停止するためのストッパ(図示省略)が設けられている。
【0036】
また、上記の検出装置本体29には、上部にV字形状の切欠部47Aを有する板状の回転子支持部材47が検出装置本体29のベース部31に第1スプリング41の左右に備えた2つの第2弾性体としての例えば第2スプリング49により常時上方へ付勢された状態で上下動可能に設けられている。
【0037】
回転子支持部材47のV字形状の切欠部47Aの左右上部には合計2個のほぼ半円状の回転子51が旋回軸53により軸承されている。なお、各回転子51は、円弧の直線部がワークWのフランジ部の直線部分に接触するためのワーク接触部55であり、曲げられるワークWに追従して曲げ角度を検出するためのものである。そして、2つの回転子51の旋回軸53の間隔は分割ダイDsのV溝幅より広く配置されて構成されている。
【0038】
また、各回転子51は図1に示されているように旋回軸53を中心とする同心円上に長孔57が設けられており、この長孔57内に挿入するガイドピン59が回転子支持部材47に突設されている。したがって、各回転子51はガイドピン59によりガイドされて安定した状態で回転可能となる。
【0039】
より詳しくは、回転子支持部材47には第2係止部材としての例えば左、右係合部材61,63が検出装置本体29の支持部33の左右に対向するようにして一体的に取り付けられており、回転子支持部材47は各左、右係合部材61,63を介してベース部31に備えた左右の2つの第2スプリング49により常時上方へ付勢されるものである。なお、2つの第2スプリング49の合計の付勢力は第1スプリング41の付勢力より小さく構成されている。
【0040】
また、各左、右係合部材61,63には前述したリンク部材43に係合する係合凹部65が設けられている。つまり、各リンク部材43はリンク軸45を中心に図1において中央側がピンシャフト35の第1係止部材39を介して第1スプリング41により常時上方へ付勢されると共に各リンク部材43の図1において左右外側が左、右係合部材61,63の係合凹部65を介して第2スプリング49により常時上方へ付勢されることになる。そして、第1スプリング41の付勢力の方が強いので、通常は、ピンシャフト35が上昇端に位置しており、各左、右係合部材61,63が各リンク部材43に押さえられて下降端に位置し、換言すれば回転子支持部材47が下降端に位置していることになる。
【0041】
このときは、曲げ加工開始前の状態であり、ピンシャフト35の上昇端ではピンシャフト35の先端がダイDの上面より僅かに下方に位置しており、回転子支持部材47の下降端では左右の2つの回転子51のワーク接触部55が分割ダイDsの上面より下方に退避されるように構成されている。
【0042】
なお、上記のピンシャフト35、第1スプリング41、2つの第2スプリング49、回転子支持部材47、2つの回転子51は、検出装置本体29と共に図3に示されているように隣接する分割ダイDsの間隔に挿脱可能である。
【0043】
図2を参照するに、検出装置本体29には補助ベース67が本実施の形態では分割ダイDsの外側に位置して回転子支持部材47に一体的に取り付けられており、この補助ベース67の下部に一端を取り付けた引張スプリング69の他端にリニアスケール71と、このリニアスケール71の上端から線条体としての例えばワイヤ73が複数のホイール75を介して回転子51の外周面に沿って例えば1/4半卷回された状態でワイヤ73の一端が回転子51の外周面に固定されている。他方の回転子51も同様の構成であり、図2においてはワイヤ73、複数のホイール75が示されているが、一方の回転子51のワイヤ73とは位相がずれているので互いに干渉することはない。なお、図2において中央にあるホイール75はガイド部37の外側に、つまり図2の紙面に対して手前側に取り付けられている。
【0044】
したがって、2つの回転子51は引張スプリング69により常時下方へ引っ張られているので、通常状態では回転子51の円弧の部分が水平状態に位置すべくガイドピン59と長孔57により停止されるように構成される。
【0045】
また、各リニアスケール71の近傍には、リニアスケール71の移動量を検出するスケール移動量検出装置としての例えば読取りヘッド77が補助ベース67に取り付けられており、読取りヘッド77は図5に示されているように制御装置79に接続されている。
【0046】
上記構成により、ワークWがパンチPと分割ダイDsとの協働により曲げられて行くにつれて2つの回転子51はワークWの折曲げ状態に伴って旋回していくことになり、これに伴ってワイヤ73が引張スプリング69の付勢力に抗して引っ張られるので、リニアスケール71が上昇していく。このリニアスケール71の移動量が読取りヘッド77で読み取られることにより、回転子51の回転量が検出されることになり、ワークWの曲げ角度が制御装置79により計算されて瞬時に検出される。
【0047】
図3を参照するに、ダイホルダ9の底部には、制御装置79に接続された検出線81が配線されている。そして、曲げ角度検出装置27の検出装置本体29の下部には読取りヘッド77に接続する信号線端子83が上記の検出線81に接触可能に設けられているので、曲げ角度検出装置27はワークWの長手方向の少なくとも1箇所、望ましくは複数箇所の角度を測定可能に適宜の間隔で隣接する分割ダイDsの間隔に挿入して容易に取り付けることができる。
【0048】
図5を参照するに、制御装置79としては、中央処理装置としてのCPU85に、ワークWの材質、板厚、加工形状、金型条件、曲げの目標角度、加工プログラム等のデータを入力する曲げ加工条件入力手段としての例えば入力装置87と、CRTディスプレイなどの表示装置89と、この入力されたデータを記憶するメモリ91が接続されている。
【0049】
また、CPU85には、各曲げ角度検出装置27のリニアスケール71の移動量を読み取った読取りヘッド77の信号に基づいて曲げ角度を計算する曲げ角度演算装置93が接続されている。
【0050】
次に、上記の構成による曲げ角度検出装置27の動作について図面を参照して説明する。
【0051】
ステップS1(ワークWの位置決め時で、ワークWの角度が180°)
図6(A)を参照するに、ワークWが分割ダイDs上に載置されてからバックゲージ95の突当て部に突当てられて位置決めされる際には、前述したようにピンシャフト35は第1スプリング41の付勢力により上昇端に位置してピンシャフト35の先端がダイDの上面より僅かに下方に位置しており、回転子支持部材47はピンシャフト35の第1係止部材39、リンク部材43、左、右係合部材61,63の係合凹部65を介して2つの第2スプリング49の付勢力に抗して下方へ押圧されて下降端に位置しているので、2つの回転子51のワーク接触部55がダイDの上面より例えば約0.5mmほど下方へ退避される。したがって、曲げ加工開始前は、ワークWが分割ダイDs上に搬入される時にワークWと上記の2つの回転子51との干渉はなく、スムーズにワークWの位置決め動作が行われる。
【0052】
ちなみに、回転子51のワーク接触部55が分割ダイDsの上面より上方にあると、ワークWと回転子51とが干渉するために分割ダイDs上のワークWを滑らせながらバックゲージ95の突当て部に突当てることはできない。
【0053】
ステップS2(曲げ加工初期時で、ワークWの角度が170°近辺)
図6(B)を参照するに、パンチPが下降を始め、曲げ加工が進むにつれて、ワークWの曲げ線部がピンシャフト35を第1スプリング41の付勢力に抗して押し下げると第1係止部材39が下降するので、第2スプリング49の付勢力により左右係合部材63が上昇するようにリンク部材43が回動する。したがって、左右係合部材63が上昇するので回転子支持部材47が上昇する。ワークWの曲げ角度が約170°のときは、ワークWがピンシャフト35を0.01mm押し込んだ状態、所謂ピン押し込み量が0.01mmであるが、まだ、回転子51のワーク接触部55の中央部はワークWを接触していないので、ワークWの曲げ角度は検出されない。アプローチ段階である。
【0054】
ステップS3(曲げ加工初期時で、ワークWの角度が160°近辺)
図6(C)を参照するに、さらにパンチPの下降が進むと、ワークWの曲げ線部がピンシャフト35の先端面と接触し、ピンシャフト35が0.5mm程度押し込まれると、第1係止部材39の下降によりリンク部材43がさらに回動し、第2スプリング49の付勢力により回転子支持部材47が上昇する。このリフト量は0.5mmである。しかし、上記の押し込み量0.5mm並びにリフト量0.5mmでは、回転子51のワーク接触部55とダイDの上面が同一高さにあり、ワークWのフランジ部の直線部分に回転子51が追従していないためにステップS2と同様に回転子51とワークWとの接触は十分ではなく、回転子51によるワーク角度検出ができない状態である。アプローチ段階である。
【0055】
ステップS4(曲げ加工初期時で、ワークWの角度が150°近辺)
図6(D)を参照するに、さらにパンチPを下降せしめ、ピンシャフト35の先端面がワークWの曲げ線部により0.9mm程度押し込まれると、回転支持部33材が全体として0.9mm上昇することにより2つの回転子51のワーク接触部55もダイ上方へ突出し、ワークWのフランジ部の直線部分に完全に追従して接触して回転する状態となるので、この回転角度が曲げ角度演算装置93により計算されてワーク曲げ角度が検出される。曲げ角度検出段階である。
【0056】
ステップS5(曲げ加工初期時で、ワークWの角度が120°近辺)
図7(A)を参照するに、さらにパンチPを下降せしめ、ピンシャフト35の先端面がワークWの曲げ線部により2.2mm程度押し込まれるが、回転支持部33材はワークWの反力により回転子51を介して下方へ押圧されて1.2mmしか上昇しない。しかし、回転子51は分割ダイDs上面上で回転子51の外側がさらに上方へ回転移動してワークWのフランジ部の跳ね上がりに追従し、回転子51のワーク接触部55としての円弧直線部はワークWの直線部分に接触するのでワークWの曲げ角度が高精度で算出される。曲げ角度検出段階である。
【0057】
ステップS6(曲げ加工最終段階時で、ワークWの角度が90°近辺)
図7(B)を参照するに、さらにパンチPを下降せしめ、ピンシャフト35の先端面がワークWの曲げ線部により3.4mm程度押し込まれるが、回転支持部33材はワークWの反力により回転子51を介して下方へ押圧されて1.6mmしか上昇しない。しかし、回転子51はステップS5と同様に、ダイ上面上で回転子51の外側がさらに上方へ回転移動してワークWのフランジ部の跳ね上がりに追従し、回転子51のワーク接触部55としての円弧直線部はワークWの直線部分に接触するのでワークWの曲げ角度が高精度で算出される。
【0058】
上記の曲げ加工終了後、ワークWが分割ダイDsから外されると、第1スプリング41の付勢力によりピンシャフト35が上昇して上昇端の原位置に復帰し、ピンシャフト35の第1係止部材39が上昇するので、リンク部材43が曲げ加工時の回動方向と反対方向に回動するためにリンク部材43に係合する左、右係合部材61,63が第2スプリング49の付勢力に抗して下降して下降端の原位置に復帰する。つまり、図6(A)に示される状態に戻る。
【0059】
以上のように、回転子支持部材47に2つの回転子51があるので、少なくとも一つの曲げ角度検出装置27により曲げ角度が検出される。しかも、回転子51の動作が回転だけであるために角度検出部としての回転子51の構造の簡素化となり、2つの回転子51で測定されるので測定精度が向上する。
【0060】
また、2つの回転子51によるワークWの跳ね上がり追従機構が第1,第2スプリング41,49などのバネ要素であるので、ワークWの動作に対して柔軟且つ瞬時に応答する。例えば、ダイ肩Rの滑り具合の相違によりワークWはある傾きの中でふらふらしながら曲げられていくのであるが、1つの回転子支持部材47に2つの回転子51が配置されているので、2つの回転子51が上記のワークWの曲げ過程における上記の傾きに対し追従する。この理由から、各回転子51毎に曲げ角度検出装置27を独立させることなく構成されている。
【0061】
上記のことから、V溝のアンバランスな角度を持つ金型やV溝肩部の異なるRを配した金型等で行われる曲げ加工においてもワークの曲げ角度を容易に且つ精確に検出できる。
【0062】
また、2つの回転子51の旋回軸53の間は、分割ダイDsの溝幅より広く設けられていることから、ワークWの曲げ角度は分割ダイDsの溝幅の外側で検出され、ワークWの曲げR部を避けてフランジ部の直線部分が測定されるので、正確に測定されて検出誤差が低減する。したがって、分割ダイDsの溝幅、溝肩部のR等の金型条件に依存しない独立した曲げ角度検出装置27である。
【0063】
また、各回転子51が円弧の直線状のワーク接触部55を備えた半円状であるので、回転子51は回転しやすいもので構造的に簡素化となり、直線状のワーク接触部55はワークWの直線部分に追従しやすいものである。
【0064】
図8及び図9を参照するに、本発明の主要部を構成する第2の実施の形態の曲げ角度検出装置97について、前述した第1の実施の形態の曲げ角度検出装置27と同様の部材は同一の符号にて説明する。
【0065】
曲げ角度検出装置97は、検出装置本体99が前述した第1の実施の形態と同様に隣接する分割ダイDsの間隔に挿脱可能であり、ダイホルダ9に着脱可能である。検出装置本体99の上部の支持部101のほぼ中央には昇降部材としての例えばピンシャフト103がガイド部105を介して上下動自在に設けられている。また、ピンシャフト103は先端がワークWの曲げ部に押圧可能に配置されている。
【0066】
ピンシャフト103の下部には図8において左右に係合部としての例えばテーパ押圧部107を設けたリンク係合部材109が設けられており、ピンシャフト103は第1弾性体としての例えば第1スプリング111により検出装置本体99に対して常時上方へ付勢されている。しかし、ピンシャフト103の先端が分割ダイDs上面より僅かに低い位置に停止するように構成されている。
【0067】
図8において左右にフランジ部113を備えたダンパ緩衝部材115がピンシャフト103の外周面をスライドして昇降自在に設けられている。このダンパ緩衝部材115の左右のフランジ部113で2つのダンパ弾性体としての例えばダンパスプリング117により常時上方へ付勢されるガイド部材119が左右に設けられている。
【0068】
上記のガイド部材119は、図9に示されているように切欠部121が設けられており、この切欠部121内に上記のダンパ緩衝部材115のフランジ部113が入り込んでおり、このフランジ部113とガイド部材119の切欠部121の上面との間にダンパスプリング117が設けられている。したがって、ダンパ緩衝部材115のフランジ部113とガイド部材119とはダンパスプリング117により互いに反発する方向に付勢力が作用するのであるが、切欠部121内には互いに反発する方向の前記ダンパ緩衝部材115とガイド部材119との間隔を一定に規制するストッパ部としての例えば段付き部123が形成されている。
【0069】
そして、上記の左右の2つのガイド部材119には第1の実施の形態の場合と同様に回転子支持部材47が一体的に設けられている。回転子支持部材47は板状であり、図8及び図9に示されているように上部にほぼV字形状の切欠部47Aを有するものである。
【0070】
上記の回転子支持部材47には、V字形状の切欠部47Aの左右上部に合計2個のほぼ半円状の回転子51が旋回軸53により軸承されている。なお、この回転子51が曲げられるワークWに追従して曲げ角度を検出する曲げ角度演算装置93並びにその作用は前述した第1の実施の形態の場合と同様であるので説明は省略する。
【0071】
また、検出装置本体99の支持部101には、ピンシャフト103の図8において左右に位置してリンク係合部材109のテーパ押圧部107に一端を係合するリンク部材125がリンク軸127により回動自在に設けられている。左右2つのリンク部材125の他端には上記のダンパ緩衝部材115のフランジ部113の下面が載置されるように構成されている。
【0072】
したがって、通常では、左右の2つのリンク部材125の他端を含む上面がほぼ水平状態となっており、ダンパ緩衝部材115のフランジ部113がダンパスプリング117を介して切欠部121内に収められたガイド部材119と一体的な回転子支持部材47は、前記左右の2つのリンク部材125の上面で持ち上げられている状態となる。
【0073】
上記構成により、ワークWが分割ダイDs上に載置される際には、ピンシャフト103は第1スプリング111の付勢力により上昇端に位置してピンシャフト103の先端が分割ダイDsの上面より僅かに下方に位置している。
【0074】
パンチPが下降を始め、ワークWがパンチPと分割ダイDsとの協働により曲げられて行くにつれて、ワークWの曲げ線部がピンシャフト103を第1スプリング111の付勢力に抗して押し下げるとリンク係合部材109が下降し、テーパ押圧部107がリンク部材125の一端を下方へ押圧してリンク部材125の他端が上昇する方向に回動される。したがって、リンク部材125の他端によりダンパ緩衝部材115が上昇するので、ダンパスプリング117を介してガイド部材119と一体的な回転子支持部材47が上昇する。
【0075】
なお、リンク部材125はリンク係合部材109のテーパ押圧部107によって図8の実線で示されているように一定角度を回動した後は、リンク係合部材109の外周の直線部分を摺動する"すべり運動"となるので、ピンシャフト103の押し込み量、換言すれば下降量に関係なくリンク部材125が一定のリフト量で保持されることとなる。
【0076】
回転子支持部材47が上昇すると、2つの回転子51のワーク接触部55がワークWのフランジ部に当接してワークWの折曲げ状態に伴って旋回していくことになる。
【0077】
このとき、回転子51がワークWに当接した後に、ダンパ緩衝部材115がリンク部材125により上昇すると、2つのダンパスプリング117がダンパとして作用する。つまり、曲げ加工の進行に伴ってワークWの曲げ線部がピンシャフト103を押し下げる速度、換言すればリンク部材125を介して上昇するダンパ緩衝部材115の上昇速度と、ワークWのフランジ部の跳ね上がる速度とは異なるのであるが、2つのダンパスプリング117がダンパとして作用して上昇差を吸収するので、2つの回転子51はワークWの曲げ角度に確実に追従して回転することになる。
【0078】
上記の2つの回転子51の回転角度は、前述した第1の実施の形態の場合と同様に曲げ角度演算装置27によりワークWの曲げ角度に変換されて瞬時に且つ精確に検出される。
【0079】
曲げ加工終了後、ワークWが外されると、ピンシャフト103が第1スプリング111により上昇すると共にダンパ緩衝部材115が2つのダンパスプリング117の付勢力により押し下げられるので、2つのリンク部材125は原位置に復帰する方向に回動される。
【0080】
このとき、各リンク部材125がほぼ水平位置に復帰する前に、ダンパスプリング117によってダンパ緩衝部材115を押し下げる付勢力が段付き部123により規制されるので、ダンパ緩衝部材115で各リンク部材125を押し下げる力が停止される。図9に示されているようにダンパ緩衝部材115のフランジ部113の下面と各リンク部材125の上面との間に隙間Aが生じるので、リンク部材125とダンパ緩衝部材115がかじるという事態は防止される。
【0081】
なお、前述した第1の実施の形態の場合と異なる点は、ピンシャフト103の下降動作がリンク部材125のモーメントを利用して回転子支持部材47の上昇幅を大きくすることができるので、第1の実施の形態の場合の2つの第2スプリング49が不要となり、第1スプリング111の付勢力を何ら大きくする必要がなくなることから、第1スプリング111のサイズを大幅にコンパクト化できることにある。しいては曲げ角度検出装置97の全体をコンパクトにできるというメリットである。
【0082】
ちなみに、第1の実施の形態の場合は、第1スプリング111はピンシャフト103を原位置に復帰せしめるために左右の第2スプリング49より大きい付勢力を必要とするので、第1スプリング111のサイズは必然的に大きくなる。
【0083】
以上のことから、第1及び第2の実施の形態のいずれの場合においても、2つの回転子による追従機構が第2スプリング49やダンパスプリング117などのバネ要素であるので、ワークWのフランジ部の跳ね上がり動作に対して柔軟且つ瞬時に応答する。
【0084】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0085】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、曲げ加工開始前は、2つの回転子が分割ダイ上面より下方に退避しているので、ワークを分割ダイ上に搬入する時に回転子との干渉を避けることができる。
【0086】
曲げ加工時、ワークの曲げ線部により昇降部材を第1弾性体の付勢力に抗して押し下げて第1係止部材を下降せしめると、リンク部材を介して第2係止部材が第2弾性体の付勢力により上昇し、回転子支持部材が上昇して2つの回転子のワーク接触部をワークに当接できる。2つの回転子はワークの曲げ角度に追従して回転するので、この回転角度を曲げ角度演算装置によりワークの曲げ角度に変換して瞬時に且つ精確に検出できる。
【0087】
回転子支持部材に2つの回転子があるので、少なくとも一つの曲げ角度検出装置があればワークの曲げ角度を検出できる。しかも、回転子の動作が回転だけであるために角度検出部としての回転子の構造の簡素化となり、2つの回転子で測定するので測定精度を向上できる。
【0088】
また、2つの回転子による追従機構がバネ要素などの第2弾性体であるので、ワークの動作に対して柔軟且つ瞬時に応答できる。
【0089】
請求項2の発明によれば、曲げ加工時、ワークの曲げ線部により昇降部材を第1弾性体の付勢力に抗して押し下げてリンク係合部材を下降せしめると、リンク部材の一端に係合して下方へ押圧されてリンク部材が回動し、リンク部材の他端が上昇しダンパ緩衝部材が上昇するので、ダンパ緩衝部材が2つのダンパ弾性体を介してガイド部材と共に回転子支持部材を上昇して2つの回転子のワーク接触部をワークに当接できる。
【0090】
曲げ加工時の昇降部材の下降速度、つまりダンパ緩衝部材の上昇速度と、ワークの跳ね上がる速度とは異なるが、2つのダンパ弾性体がダンパとして作用し、2つの回転子はワークの曲げ角度に追従して回転するので、この回転角度を曲げ角度演算装置によりワークの曲げ角度に変換して瞬時に且つ精確に検出できる。
【0091】
また、請求項1記載と同様に、回転子支持部材に2つの回転子があるので、少なくとも一つの曲げ角度検出装置があればワークの曲げ角度を検出できる。しかも、回転子の動作が回転だけであるために角度検出部としての回転子の構造の簡素化となり、2つの回転子で測定するので測定精度を向上できる。
【0092】
また、2つの回転子による追従機構がバネ要素などのダンパ弾性体であるので、ワークの動作に対して柔軟且つ瞬時に応答できる。
【0093】
請求項3の発明によれば、分割ダイの溝幅の外側でワークの曲げ角度を検出できる。しかも、ワークの曲げR部を避けて直線部分を測定できるので、曲げ角度を精確に測定でき、検出誤差の低減を図れる。分割ダイの溝幅、溝肩部のR等の金型条件に依存しない独立した曲げ角度検出装置を提供できる。
【0094】
請求項4の発明によれば、回転子は回転しやすいもので構造的に簡素化を図れる。直線状のワーク接触部によりワークの直線部分に追従できる。
【0095】
請求項5の発明によれば、曲げ加工終了後、第1弾性体により昇降部材を上昇し且つダンパ緩衝部材を2つのダンパ弾性体により押し下げるので、リンク部材は原位置へ戻るように回動する。このとき、リンク部材がほぼ水平位置に復帰する前に、ダンパ緩衝部材をダンパ弾性体により押し下げる付勢力はストッパ部により規制できるので、リンク部材とダンパ緩衝部材がかじるという事態は防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すもので、曲げ角度検出装置の概略的な正面図である。
【図2】図1の曲げ角度検出装置の回転子の回転量を読み取る装置を示す概略的な正面図である。
【図3】本発明の実施の形態で用いられる曲げ角度検出装置が取り付けられる状態説明図である。
【図4】本発明の実施の形態で用いられるプレスブレーキの正面図である。
【図5】制御装置の構成ブロック図である。
【図6】(A)〜(D)は曲げ角度検出装置の動作説明図である。
【図7】(A)〜(B)は図6に続く動作説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示すもので、曲げ角度検出装置の概略的な正面図である。
【図9】図8の曲げ角度検出装置の部分的な右側面図である。
【図10】従来の曲げ角度検出装置の概略的な側面図である。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ
9 ダイホルダ
27 曲げ角度検出装置
29 検出装置本体
35 ピンシャフト(昇降部材)
39 第1係止部材
41 第1スプリング(第1スプリング)
43 リンク部材
47 回転子支持部材
49 第2スプリング(第2弾性体)
51 回転子
53 旋回軸
55 ワーク接触部
61 左係合部材(第2係止部材)
63 右係合部材(第2係止部材)
65 係合凹部
93 曲げ角度演算装置
97 曲げ角度検出装置
99 検出装置本体
103 ピンシャフト(昇降部材)
107 テーパ押圧部(係合部)
109 リンク係合部材
111 第1スプリング(第1弾性体)
115 ダンパ緩衝部材
117 ダンパスプリング(ダンパ弾性体)
119 ガイド部材
123 段付き部(ストッパ部)
125 リンク部材

Claims (5)

  1. パンチを装着した上部テーブルと、ダイを装着した下部テーブルとのいずれか一方を往復動せしめてパンチとこのパンチの長手方向へ延伸され、かつパンチに対応した複数の分割ダイとの協働によりワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、
    この隣接する分割ダイの間に、ワークの曲げ角度を検出する曲げ角度検出装置を少なくとも一つ設け、
    この曲げ角度検出装置を、隣接する分割ダイの間隔に挿脱可能な検出装置本体と、
    この検出装置本体で第1弾性体により常時上方へ付勢されると共に分割ダイの溝部のほぼ中心でワークの曲げ部により押圧可能で且つ第1係止部材を備えた昇降部材と、
    前記検出装置本体の左右で前記第1弾性体より小さい付勢力を有する2つの第2弾性体により常時上方へ付勢されると共に第2係止部材を備えた回転子支持部材と、
    この回転子支持部材の上部に分割ダイの溝幅方向の両側に軸承してワークに接触するワーク接触部を備えた2つの回転子と、
    前記昇降部材の上端を分割ダイ上面より低い位置に停止せしめるべく前記第1係止部材に係合し且つ前記2つの回転子のワーク接触部をダイの上面より下方に位置せしめるべく前記第2係止部材の係合凹部に係合して前記検出装置本体に回動自在に設けたリンク部材と、から構成し、
    前記2つの回転子の回転量をワークの曲げ角度に変換する曲げ角度演算装置を設けてなることを特徴とする曲げ加工装置。
  2. パンチを装着した上部テーブルと、ダイを装着した下部テーブルとのいずれか一方を往復動せしめてパンチとこのパンチの長手方向へ延伸され、かつパンチに対応した複数の分割ダイとの協働によりワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、
    この隣接する分割ダイの間に、ワークの曲げ角度を検出する曲げ角度検出装置を少なくとも一つ設け、
    この曲げ角度検出装置を、隣接する分割ダイの間隔に挿脱可能な検出装置本体と、
    この検出装置本体で第1弾性体により常時上方へ付勢されると共に分割ダイの溝部のほぼ中心でワークの曲げ部により押圧可能で且つリンク係合部材を備えた昇降部材と、
    この昇降部材の外周側に昇降自在に設けたダンパ緩衝部材と、
    このダンパ緩衝部材の左右で2つのダンパ弾性体により常時上方へ付勢されるガイド部材と、
    前記昇降部材に伴って下降する前記リンク係合部材に一端を係合し且つ他端を前記ダンパ緩衝部材を上昇せしめるべくダンパ緩衝部材の下面に係合して前記検出装置本体に回動自在に設けたリンク部材と、
    前記ガイド部材に一体的に設けた回転子支持部材と、
    この回転子支持部材の上部に分割ダイの溝幅方向の両側に軸承してワークに接触するワーク接触部を備えた2つの回転子と、から構成し、
    前記2つの回転子の回転量をワークの曲げ角度に変換する曲げ角度演算装置を設けてなることを特徴とする曲げ加工装置。
  3. 前記2つの回転子の旋回軸間を、分割ダイの溝幅より広く設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の曲げ加工装置。
  4. 前記各回転子が、円弧の直線状のワーク接触部を備えた半円状であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の曲げ加工装置。
  5. 前記ガイド部材に、このガイド部材と前記ダンパ緩衝部材とを前記2つのダンパ弾性体の付勢力により互いに反発する方向の間隔を一定に規制するストッパ部を設けてなることを特徴とする請求項2記載の曲げ加工装置。
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