JP4641325B2 - Pll周波数シンセサイザ - Google Patents

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Description

本発明は,分周比を変更することで出力周波数を可変にしたPLL周波数シンセサイザに関し,特に,高速に出力周波数を切り換えることができるPLL周波数シンセサイザに関する。
超広帯域を利用する無線技術(UWB:Ultra Wideband)は,発振周波数を高速に切り換えることができる周波数シンセサイザを必要としている。例えば,UWSの伝送方式の有力候補であるマルチバンドOFDMでは,周波数を複数に分割し,利用する周波数帯域を高速に切り換えるいわゆる周波数ホッピングを使用する。たとえば,異なる中心周波数,例えば3432MHz,3960MHz,4488MHz,の3つの周波数帯域を,周波数ホッピングにより適宜切り換えて利用する。この場合,周波数帯域を切り換えるスイッチング速度は,例えば9.5ns未満,と高速スイッチングが必要になる。
図1は,周波数シンセサイザの周波数ホッピングを示す図である。横軸は時間,縦軸は周波数シンセサイザの出力周波数である。図示されるとおり,周波数シンセサイザは,出力周波数をf2からf1への切り換えを,短い時間Dt(9.5ns未満)で行う必要がある。
一方,周波数シンセサイザは,ローカル発振器などで生成される参照クロックに位相同期した高速クロックを生成するPLL回路で実現される。つまり,PLL回路の分周器の分周比を切り換えることで,異なる周波数の出力クロックを生成することができる。
図2は,PLL回路の出力周波数の特性を示す図である。PLL回路の場合,フィードバックループ内で発振周波数が安定するロックインまでの時間Tlockは,マイクロ秒のオーダーであり,図1に示した短い時間Dt内でロックインすることは容易ではない。
PLL回路において,ロックインタイムTlockを短縮することが種々提案されている。たとえば,特許文献1〜4である。たとえば,特許文献1では,PLL回路の分周比が切り換えられた時に,PLLループ内のフィルタの時定数を小さくして応答性を高くし,オーバーシュートまたはアンダーシュートが生じるたびに時定数を徐々に大きくして応答性を低くし,ロックインまでの時間を短くしている。
特許文献4では,PLL回路内の電圧制御発振器(VCO)がその共振周波数を設定する複数の制御コードを有し,通常動作の前に,VCOの共振周波数を設定する複数の制御コードから最適な制御コードを探索して選択し,VCOの出力周波数が所望の周波数の範囲内になるように制御コードを設定し,その後,通常動作によりPLLループ回路によるロックイン動作を行うことが提案されている。これによれば,VCOの実効的なダイナミックレンジを広くすることができる。
また,別の提案では,上記の3つの周波数帯の間で周波数ホッピングを可能にするために,それぞれ分周比が異なる3つのPLL回路を設けておき,それぞれのPLL回路が参照クロックに位相同期しそれぞれの周波数帯域の出力クロックを生成し,それらPLL回路の出力クロックを切り換える。かかる構成にすることで,短時間での周波数ホッピングが可能になる。
特開平7−288471号公報 特開2002−57578号公報 特開平11−316618号公報 特開2001−339301号公報
しかしながら,複数のPLL回路を設けておきそれらの出力クロックを切り換える構成では,回路規模が大きくなるとともに消費電力も大きくなるので,現実的な解決にはならない。あくまでも,1つのPLL回路において,出力クロックの周波数を高速に切り換えることができるようにすることが求められる。
そこで,本発明の目的は,高速に出力周波数を切り換えることができるPLL周波数シンセサイザを提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,周波数シンセサイザは,制御電圧に応じた周波数の信号を発振する電圧制御発振器と,前記電圧制御発振器の出力信号の周波数を分周する分周器と,基準周波数を有する参照入力信号と前記分周器の分周出力信号との位相を比較して位相差信号を出力する位相比較器と,前記位相差信号に応じて前記制御電圧を生成する制御電圧生成ユニットとを有するPLL回路を有し,前記分周器は周波数選択信号に応答して複数の分周比のうち選択された分周比に可変設定される。
周波数シンセサイザは,更に,前記電圧制御発振器の電圧制御される周波数レンジを設定する周波数制御コードを,前記可変設定される前記分周比に対応して検出する周波数レンジチューニング回路と,前記周波数レンジチューニング回路が検出した周波数制御コードを前記分周比に対応して記憶する周波数制御コードメモリとを有する。
そして,初期化期間では,前記周波数レンジチューニング回路が前記可変設定される前記分周比に対応する前記周波数制御コードを検出し,前記周波数制御コードメモリが前記検出した周波数制御コードを記憶し,通常動作期間では,前記周波数選択信号に応答して,前記周波数制御コードメモリに記憶されている周波数制御コードであって,前記可変設定される前記分周比に対応する周波数制御コードが前記電圧制御発振器に出力される。
上記の第1の側面において,好ましい態様によれば,前記初期化期間では,前記位相比較器はディセーブル状態になり,前記制御電圧は可変範囲の中央値になり,前記周波数レンジチューニング回路は前記周波数制御コードを走査しながら前記電圧制御発振器に出力し,当該周波数制御コードに対応して前記電圧制御発振器の出力信号の周波数が選択される分周比に対応するか否かを監視し,前記選択分周比に対応する周波数制御コードを検出する。
上記の第1の側面において,好ましい態様によれば,更に,前記初期化期間において選択可能な分周比全てに対応して前記周波数制御コードを検出した時に,前記周波数制御コードメモリを書き込みモードから読み出しモードに切り換えるモード信号を生成するモード信号生成回路を有し,前記モード信号の読み出しモードへの切換に応答して,前記位相比較器がイネーブル状態になることを特徴とする。
上記の第1の側面において,好ましい態様によれば,更に,前記通常動作期間において,前記周波数選択信号に応答して前記分周器をディセーブル状態にし,その後,前記参照入力信号の位相比較対象エッジに応答して前記分周器をイネーブル状態にして当該分周器の分周出力信号の出力を開始させる初期位相調整回路を有する。
上記の好ましい態様において,さらに,前記初期位相調整回路は,前記周波数選択信号に応答して前記分周器をイネーブル状態にした後,前記参照入力信号と分周出力信号の位相比較対象エッジを両方検出してから前記位相比較器をイネーブル状態にし,当該位相比較器の位相比較動作を開始させる。
本発明のPLL周波数シンセサイザによれば,出力周波数の切り換えに要する時間が短くなり,高速に出力周波数を切り換えることができる。
周波数シンセサイザの周波数ホッピングを示す図である。 PLL回路の出力周波数の特性を示す図である。 本実施の形態におけるPLL周波数シンセサイザが適用される無線通信装置の構成図である。 PLL周波数シンセサイザのベーシックな構成図である。 電圧制御発振器VCOの制御電圧Vcntと出力周波数との関係を示す図である。 図4のPLL周波数シンセサイザの周波数切り換え時の動作を示す図である。 第1の実施の形態におけるPLL周波数シンセサイザの構成図である。 図7のPLL周波数シンセサイザの動作を示す波形図である。 図8の楕円で示した出力信号CKoutの周波数切換を示す図である。 第1の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの変型例を示す図である。 第1の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの別の変型例を示す図である。 本実施の形態のPLL周波数シンセサイザの通常動作開始を説明する図である。 第2の実施の形態におけるPLL周波数シンセサイザの構成図である。 図13のPLL周波数シンセサイザの動作を示す波形図である。 第2の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの通常動作開始を説明する図である。 第3の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの構成図である。 図16の動作を示す波形図である。 第3の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの変型例を示す図である。
符号の説明
Vcnt:制御電圧 VCO:電圧制御発振器
DIV:分周器 PFD:位相比較器
CP:チャージポンプ回路 ATVc:自動チューニング制御電圧生成回路
CKref:参照入力信号 CKout:出力信号
CKdiv:分周出力信号 AT:周波数レンジチューニング回路
30:周波数制御コードメモリ 40:初期位相調整回路
以下,図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図3は,本実施の形態におけるPLL周波数シンセサイザが適用される無線通信装置の構成図である。図中,送信側SENDと受信側RECEIVEとが無線アンテナ12に接続されている。送信側SENDでは,送信信号列Sout1,Sout2が,デジタルコンバータDACでアナログ信号に変換され,そのアナログ信号に,ローパスフィルタLPFを経由して,乗算器MIX1,MIX2で90°位相がずれた高周波クロック22が乗算され直交変換される。そして,加算器ADDを経由して,変調器10が,選択された周波数帯域に対応して送信信号を変調し,高周波信号が増幅器AMP1を経由してアンテナ12から送出される。
一方,受信側RECEIVEでは,アンテナ12で受信された受信信号が増幅器AMP2で増幅され,3種類のバンドバスフィルタBPF1,2,3がそれぞれの周波数帯の信号を取り出し,マルチプレクサMUXが選択されている周波数帯の信号を選択する。そして,乗算器MIX3,MIX4が,90°位相がずれた高周波クロック24を乗算して直交復調する。そして,IV,ローパスフィルタ,可変増幅器AMP3,5,増幅器AMP4,6を経由して受信信号列Sin1,Sin2が生成される。
PLL周波数シンセサイザ20は,図示しない発振器により生成される参照入力信号(参照クロック)CKrefから,上記の90°位相がずれた高周波信号22,24を生成する。この高周波信号は,周波数選択信号Fselにより選択された周波数を有する。そして,前述の周波数ホッピングでは,周波数選択信号Fselに応答して,PLL周波数シンセサイザ20は,高速に出力信号22,24の周波数を切り換える。
図4は,PLL周波数シンセサイザのベーシックな構成図である。このPLL周波数シンセサイザは,制御電圧Vcntに応じた周波数の信号を発振する電圧制御発振器VCOと,電圧制御発振器VCOの出力信号CKoutの周波数を分周する分周器DIVと,基準周波数を有する参照入力信号(参照クロック)CKrefと分周器の分周出力信号(分周クロック)CKdivとの位相を比較して位相差信号UP,DOWNを出力する位相比較器PFDと,位相差信号UP,DOWNに応じて制御電圧Vcntを生成する制御電圧生成ユニットCP,LPFとを有する。
位相比較器PFDは,分周出力信号CKdivの位相が参照入力信号CKrefより遅れていれば,出力信号CKoutの周波数を上げるためにアップ信号UPを出力し,進んでいれば,周波数を下げるためにダウン信号DOWNを出力する。制御電圧生成ユニットは,アップ信号UPに応答してチャージを出力しダウン信号DOWNに応答してチャージを引き込むチャージポンプ回路CPと,前記チャージを充放電するCR回路からなるローパスフィルタLPFとで構成される。チャージポンプ回路CPによるチャージの出力と引き込みにより,制御電圧Vcntの電圧が上下する。そして,電圧制御発振器VCOは,制御電圧Vcntが高ければ高い周波数の出力信号CKoutを生成し,制御電圧Vcntが低ければ低い周波数の出力信号CKoutを生成する。ローパスフィルタLPFは,位相差に対応して変化する制御電圧Vcntの応答特性を所望の特性にするものであり,応答特性が敏感すぎると周波数のオーバーシュートとアンダーシュートが繰り返されてロックインまで長い時間を要するが,応答特性が遅すぎると同様にロックインまで長い時間を要する。
分周回路DIVは,周波数選択信号Fselに応答して複数の分周比のうちいずれかの分周比に可変設定される。すなわち,周波数選択信号Fselは,1ビットなら2つの周波数を選択可能であり,nビットなら2乗の周波数を選択可能である。そして,周波数選択信号Fselに応じて分周器DIVの分周比が設定されると,出力信号CKoutの周波数が所望の周波数に制御される。
この分周回路DIVは,出力信号CKoutをカウントするカウンタである。例えば分周回路のカウンタがNカウント毎に分周出力信号CKdivを生成するように設定されると,出力信号CKoutの周波数foutに対して,分周出力信号CKdivの周波数はfout/Nになる。そして,VCOが周波数frefの参照入力信号CKrefのM倍の周波数信号fout=M×frefを出力すると,分周出力信号CKdivの周波数はM×fref/Nとなる。そして,この分周出力信号は,参照入力信号CKrefと位相同期するよう制御される。よって,分周比Nを変更することで,VCOの出力信号CKoutの周波数foutを変更することができる。
図5は,電圧制御発振器VCOの制御電圧Vcntと出力周波数との関係を示す図である。電圧制御発振器VCOは,制御電圧Vcntに応じて発振周波数を制御する。しかし,電圧制御発振器VCOのもつダイナミックレンジに対応して,発振器VCOの制御可能な周波数レンジには一定の制限がある。そこで,電圧制御発振器VCOは,複数の周波数制御コードFcode0〜15に応じて,制御可能な周波数レンジを変更可能に構成される。例えば,前述の特許文献4では,周波数制御コードにより発振器の共振周波数が異なるように構成されている。このように構成することで,ダイナミックレンジに制限があっても,より広い周波数帯域で周波数を電圧制御することができる。電圧制御発振器VCOの制御電圧Vcntは,グランドと電源Vddとの間の電圧値を持つ。そのため,VCOは,制御電圧VcntがVdd/2の時の発振周波数が,電圧制御可能な周波数レンジの中心周波数に対応するように設計される。
図6は,図4のPLL周波数シンセサイザの周波数切り換え時の動作を示す図である。前述のとおり,周波数の切り換えは,分周器DIVの分周比Dratioの変更により行われる。この分周比Dratioの変更に応答して,自動チューニング回路ATは,チューニング終了信号TendをLレベルにして,位相比較器PFDをディセーブル状態にして位相比較を停止させる。また,Tend=Lに応答して,自動チューニング制御電圧生成回路ATVcのスイッチSW1,SW2が導通状態になり,制御電圧Vcntを中心電圧Vdd/2にする。つまり,電圧制御発振器VCOの制御電圧Vcntは,制御可能な周波数レンジの中心周波数に対応する電圧値になる。この状態でラフチューニング動作が行われる。
ラフチューニング動作(図中RT動作)では,自動チューニング回路ATが,周波数制御コードFcodeを所定のコードから順次変更しながら,VCOの出力信号CKoutの周波数を監視し,それが切り換えられる周波数帯とラフに一致するか否かをチェックする。具体的には,自動チューニング回路ATは,参照入力信号CKrefの1周期の期間内の出力信号CKoutのパルス数をカウントし,そのカウント数が所望のカウント数近傍にあるか否かをチェックする。
図6の例では,周波数制御コードFcodeが時間の経過と共に,10,9,8,7と切り換えられ,それに対応して出力信号CKoutの周波数が徐々に上昇している。そして,Fcode=7の時の出力信号CKoutの周波数が切り換えられる周波数とラフに一致し,自動チューニング回路ATは,ラフチューニングの終了を示すチューニング終了信号TendをHレベルにする。
これに応答して,スイッチSW1,SW2は非導通状態になり,位相比較器PFDがイネーブル状態になる。その結果,PLL回路はPLL動作を開始する。PLL動作では,位相比較器による位相差信号UP,DOWNに応じてチャージポンプ回路CPとローパスフィルタLPFとが制御電圧Vcntを制御し,VCOは,周波数制御コードFcode=7の周波数レンジ内で,参照入力信号CKrefに位相同期する周波数の出力信号CKoutを生成する。
上記の図6のラフチューニングとPLL動作とは,周波数の切り換えのたびに行われる。よって,周波数切換時にPLL回路がロックイン状態になるまで長い時間を要する。これでは,UWBで使用可能な高速周波数ホッピングに対応できない。
図7は,第1の実施の形態におけるPLL周波数シンセサイザの構成図である。このPLL周波数シンセサイザは,図4の構成に加えて,電源投入時などの初期動作で選択可能な複数の分周比に対応する周波数制御コードをそれぞれ記憶する周波数制御コードメモリ30を有する。周波数制御コードメモリ30は,自動チューニング回路ATがラフチューニングにより検出した周波数制御コードFcodeを記憶するメモリmem1,2を有する。このメモリmem1,2は,周波数制御コードのビット数nに対応してn個のフリップフロックFFでそれぞれ構成される。図7の例では,2つの分周比Dratio1,2が分周器DIVに設定可能である。つまり,周波数選択信号FselがHまたはLに切り替わるたびに,分周比Dratio1,2が交互に分周器DIVに設定され,VCOが分周比に対応する周波数の出力信号CKoutを生成する。
図8は,図7のPLL周波数シンセサイザの動作を示す波形図である。この図を参照しながら,図7のPLL周波数シンセサイザの動作を説明する。電源投入時やシステムリセット時などに,PLL周波数シンセサイザは初期動作を行う。初期動作期間T1では,モード信号MODEがLレベルにされ,周波数制御コードメモリ30は書き込みモードになり,セレクタSEL4は自動チューニング回路ATの周波数制御コードFcodeをVCOに出力する。また,モード信号MODE=Lにより,自動チューニング制御電圧生成回路ATVcは制御電圧VcntをVdd/2にし,位相比較器PFDはディセーブル状態になる。初期動作期間T1では,自動チューニング回路ATが複数の分周比Dratio1,2に対応する最適の周波数制御コードFcodeを順次検出し,周波数制御コードメモリ30がその検出した周波数制御コードFcodeをメモリmem1,2に記憶する。
まず,周波数選択信号FselがLレベルになると,分周比Dratio1=50がセレクタSEL1により選択される。これに応答して,自動チューニング回路ATが,周波数制御コードFcodeを80,90,95,106,112,115,116,117と順次切り換えながら,それぞれのVCOの出力信号CKoutの周波数を監視し,それが分周比Dratio1=50に対応する周波数とラフに一致すると,チューニング終了信号TendをHレベルに切り換える。このチューニング終了信号Tend=Hに応答して,メモリmem1が周波数制御コードFcode=117を記憶する。次に,周波数選択信号FselがHレベルに切り換えられ,分周比Dratio2=35がセレクタSEL1により選択される。これに応答して,自動チューニング回路ATが,周波数制御コードFcodeを80,100,125,140,148,157,161,163,165,167と順次切り換えながら,VCOの出力信号CKoutの周波数を監視し,それが分周比Dratio1=35に対応する周波数帯と一致すると,チューニング終了信号TendをHレベルに切り換える。このチューニング終了信号Tend=Hに応答して,メモリmem2が周波数制御コードFcode=167を記憶する。
初期動作期間T1が終了すると,モード信号MODEがHレベルに切り替わり,PLL周波数シンセサイザは通常動作期間T2に移行する。通常動作期間T2では,周波数の切り換のたびにラフチューニングを行うことなく,周波数制御コードメモリ30が,メモリmem1,2に記憶している周波数制御コードをVCOに出力する。つまり,周波数制御コードメモリ30は,モード信号MODE=Hに応答して読み出しモードになり,セレクタSEL4がメモリmem1,2側を選択する。また,モード信号MODE=Hに応答して,位相比較器PFDはイネーブル状態になり,自動チューニング制御電圧生成回路ATVcはディセーブル状態になる。
周波数選択信号Fsel=Lの場合,セレクタSEL3がメモリmem1の周波数制御コードを選択し,セレクタSEL4を経由してVCOに記憶した周波数制御コードFcode=117を出力する。また,セレクタSEL1が分周比Dratio1=50を選択して分周器DIVに設定する。これにより,PLL周波数シンセサイザは,通常動作期間T2に,ラフチューニングすることなく,分周比Dratio1=50に対応して周波数制御コードFcode=117をVCOに供給するので,図6(A)で示したPLL動作に即座に移行することができる。
同様に,周波数選択信号Fsel=Hの場合,セレクタSEL3がメモリmem2の周波数制御コードを選択し,セレクタSEL4を経由してVCOに記憶した周波数制御コードFcode=167を出力する。この場合もラフチューニングすることなく即座にPLL動作を開始する。よって,周波数切換に要する時間を短くすることができる。
図9は,図8の楕円で示した出力信号CKoutの周波数切換を示す図である。横軸時間に対して,出力信号CKoutの周波数fの変化と,実際の出力信号波形とが示されている。周波数選択信号FselがLからHに切り替わると,分周比がDratio1=50からDratio2=35に切り替わり,出力信号CKoutの周波数は低下する。このとき,ラフチューニングを行うことなく即座にPLL動作になるので,出力信号CKoutの周波数が安定するロックイン状態までの移行時間が短い。
図10は,第1の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの変型例を示す図である。この変型例は,N(N>2)種類の分周比Dratio1〜Nに設定可能なPLL周波数シンセサイザである。それに伴って,周波数選択信号Fselは複数ビットで構成され,周波数制御コードメモリ30のセレクタSEL1,SEL2,SEL3は,周波数選択信号Fselに応じてN個の入力または出力から1つを選択する。また,周波数制御コードメモリ30は,N個のメモリmem1〜Nを有する。それ以外の構成は,図7と同じである。
図10のPLL周波数シンセサイザは,初期動作で,N種類の分周比に対応してそれぞれ,周波数制御コードFcodeを検出し,周波数制御コードメモリ30内のメモリmem1〜Nに記憶する。そして,通常動作では,周波数選択信号Fselが切り替わるたびに,ラフチューニングを行うことなく,選択される分周比に対応する周波数制御コードFcodeをメモリ30から読み出してVCOに設定する。
図11は,第1の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの別の変型例を示す図である。この変型例は,図7の周波数シンセサイザにおいて,周波数選択信号Fselからモード信号MODEを自動生成するワンショットパルス生成回路31と,初期動作回数カウント回路32と,セレクタSEL5とが加えられている。ワンショットパルス生成回路31と初期動作回数カウント回路32とで,モード信号MODEを生成する回路が構成される。つまり,このモード信号生成回路は,初期化期間において自動チューニング回路ATが選択可能な分周比全てに対応して周波数制御コードを検出した時に,周波数制御コードメモリ30を書き込みモードから読み出しモードに切り換えるモード信号MODE=Hを生成する。
この変型例では,2つの分周比Dratio1,2が分周器DIVに設定可能である。ワンショットパルス生成回路31は,遅延ゲートとEORゲートで構成され,周波数選択信号FselがLからHレベルへまたはHからLレベルへ切り替わるたびに,ワンショットパルスを出力する。また,初期動作回数カウント回路32は,2段のフリップフロップで構成され,電源投入時などの初期動作開始時にリセット信号RTに応答してリセットされ,モード信号MODEをLレベルにする。そして,初期動作回数カウント回路32は,初期動作ではモード信号MODEをLレベル(書き込みモード)にし,その後,周波数選択信号Fselが2回変化してワンショットパルスが2回発生した後に,モード信号MODEをHレベルにする。つまり,自動チューニング回路ATは,初期化動作開始時の周波数選択信号Fsel=Lで,第1の分周比Dratio1に対応する周波数制御コードを検出する。次に周波数選択信号Fsel=Hで(最初のワンショットパルス発生),第2の分周比Dratio2に対応する周波数制御コードを検出する。この検出が完了すると,図8に示したとおり,周波数選択信号Fselが切り替わり(2回目のワンショットパルス発生),それに応答して,モード信号MODEがHレベルに切り替わる。
セレクタSEL5は,初期動作期間中,つまりモード信号MODEがLレベル(書き込みモード)の間は,ワンショットパルス生成回路31の出力を選択し,周波数選択信号Fselが切り替わるたびにワンショットパルスが自動チューニング回路ATに供給され,回路ATがリセットされる。そして,通常動作期間,つまりモード信号MODEがHレベル(読み出しモード)になると,セレクタSEL5はHレベルを選択して出力し,自動チューニング回路ATをリセットし続ける。また,ワンショットパルスにより分周器DIVは分周比Dratioを設定変更する。上記以外の動作は,図7と同じである。
図12は,本実施の形態のPLL周波数シンセサイザの通常動作開始を説明する図である。前述のとおり,PLL周波数シンセサイザは,初期動作で分周比に対応する周波数制御コードを記憶し,通常動作では周波数切り換えが行われると即座に記憶していた周波数制御コードをVCOに設定する。したがって,周波数ホッピング時には参照入力信号CKrefと分周出力信号CKdivとはその周波数差は微少になっている。
しかしながら,図12(A)に示されるとおり,周波数選択信号Fselが切り替わった時(LからHに切り替わった時),周波数切換時に参照入力信号CKrefと分周出力信号CKdivとの間で位相差dPが存在すると,位相比較器PFDは,その位相差dPに対応した期間,位相差信号UP(またはDOWN)を生成する。この状態からPLL動作が始まると,最初に位相差信号UPに対応して制御電圧Vcntが上昇し,VCOが出力信号CKoutの周波数を高くする。それに伴って,分周出力信号CKdivの位相が早くなり位相差dPは縮まる。しかし,一時的に位相dPは縮まっても,周波数が高くなっているので,別の位相比較では分周出力信号の位相が先行し,位相差信号DOWNが発生し制御電圧Vcntが低下し,周波数は低くなる。このような動作を繰り返して,分周出力信号CKdivが参照入力信号CKrefの位相と周波数に一致するよう制御される。そのため,通常動作時の周波数切り換え後のロックインまでの時間が長くなる。
そこで,第2の実施の形態では,周波数切換時に周波数選択信号Fselの切り替わりに応答して分周器DIVをリセット状態に保ち分周出力信号CKdivの出力を停止し,参照入力信号CKrefの位相比較対象エッジ(例えば立ち上がりエッジ)に応答して,分周器DIVのリセット状態を解除する。それにより,分周器DIVの分周出力信号CKdivの最初の位相比較対象エッジ(例えば立ち上がりエッジ)は,参照入力信号CKrefの位相比較対象エッジと微少な位相差になる。すなわち,図12(B)に示されるとおり,周波数選択信号Fselが切り替わったとき,分周器の分周出力信号CKdivは生成されず,次の参照入力信号CKrefの立ち上がりエッジで分周器が動作開始し,それから分周器内のカウンタが分周比に対応するカウント値をカウントすると初めて分周出力信号CKdivが出力する。この分周器の動作は参照入力信号CKrefの立ち上がりエッジに同期して開始するので,最初の分周出力信号CKdivの位相は,参照入力信号の位相に近くなる。よって,最初の位相差信号UPは短くなり,ロックインまでの時間が短くなる。
図13は,第2の実施の形態におけるPLL周波数シンセサイザの構成図である。このPLL周波数シンセサイザは,図7または図11の第1の実施の形態の周波数シンセサイザの構成に,周波数切換時の最初の分周器出力信号の位相を調整する初期位相調整回路40を加えた構成である。初期位相調整回路40は,周波数選択信号Fselの切り替わり時にワンショットパルスを生成するワンショットパルス生成回路43と,ワンショットパルスによりリセットされ,次の参照入力信号CKrefの立ち上がりエッジ(位相比較対象エッジ)に応答してHを出力するフリップフロップ42と,モード信号MODEの切り替わりタイミングを分周器DIVのリセット解除タイミングに合わせるセレクタSEL6とを有する。
図14は,図13のPLL周波数シンセサイザの動作を示す波形図である。図14を参照して,図13の動作を説明する。まず,周波数選択信号FselがLからHレベルに切り替わると,それに応答してワンショットパルス生成回路43がノードNaにワンショットパルスを生成する。これによりフリップフロップ42はリセットされ,ノードNbはLレベルになり分周器DIVはリセット状態になり,分周出力CKdivは出力されない。その後,参照入力信号CKrefの立ち上がりエッジに応答して,フリップフロップ42がHレベル入力をラッチし,ノードNbはHレベルになる。それに応答して,分周器DIVは分周動作,カウントアップ動作,を開始し,設定された分周比Dratioに対応するカウント値になると,分周出力信号CKdivを出力する。よって,最初の分周出力信号CKdivの位相は,参照入力信号CKrefの位相と極めて近くなる。
なお,セレクタSEL6は,モード信号MODEがLレベルの書き込みモード時(初期動作時)は,Lレベルを選択し,位相比較器PFDをディセーブルにし,自動チューニング制御電圧発生回路ATVcのスイッチSW1,2を導通状態にして,制御電圧VcntをVdd/2にする。そして,モード信号MODEがHレベルの読み出しモード時(通常動作時)になると,セレクタSEL6はノードNb側を選択し,前述のノードNbの立ち上がりエッジに同期して,位相比較器PFDをイネーブルにし,自動チューニング制御電圧発生回路ATVcのスイッチSW1,2を導通状態にする。つまり,分周器DIVの動作開始に同期して,位相比較器PFDによるDLL動作が開始する。
図15は,第2の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの通常動作開始を説明する図である。前述のとおり,第2の実施の形態では,分周器DIVの動作開始を参照入力信号CKrefの位相比較対象エッジに同期させ,分周出力信号CKdivと参照入力信号CKrefの位相とを極力小さくなるようにした。しかしながら,図15に示されるとおり,参照入力信号CKrefの位相比較対象エッジ(立ち上がりエッジ)と分周出力信号CKdivの位相比較対象エッジ(立ち上がりエッジ)との間でノードNcのイネーブル信号PFDenが立ち上がり位相比較器PFDが動作開始すると,分周出力信号CKdivの位相比較対象エッジから次の参照入力信号CKrefの位相比較対象エッジとの間に大きな位相差dPが検出され,それに伴って位相差信号DOWNが長いパルス幅で出力される。この状態は,ロックインまでの時間を長くさせる状態である。よって,位相比較器の動作開始タイミングが,参照入力信号CKrefの位相比較対象エッジから分周出力信号CKdivの位相比較対象エッジまでの短い位相差期間で生じないようにすれば,上記の最悪状態を免れることができる。それが第3の実施の形態である。
図16は,第3の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの構成図である。この周波数シンセサイザは,図13の周波数シンセサイザの初期位相調整回路40に,位相比較器PFDのイネーブルタイミングを制御するフリップフロップFF3,FF4とアンドゲートANDからなる回路を追加している。このフリップフロップFF3,FF4は,ノードNcのHレベルにより共にリセットされ,フリップフロップFF3は参照入力信号CKrefの立ち上がりエッジでHレベルをラッチし,フリップフロップFF4は分周出力信号CKdivの立ち上がりエッジでHレベルをラッチする。アンドゲートANDは,両フリップフロップFF3,FF4がHレベルをラッチすると,ノードNdをHレベルにし,位相比較器PFDをイネーブル状態にし,自動チューニング制御電圧生成回路ATVcをディセーブル状態にする。
図17は,図16の動作を示す波形図である。図17を参照して,図16の第3の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの動作を説明する。図17において,モード信号MODE=Hの通常動作時において,時間t1で周波数選択信号FselがHレベルに切り替わると,ノードNaにワンショットパルスが生成されノードNbがLレベルになり,セレクタSEL6を経由してノードNcもLレベルになる。ノードNb=Lにより分周器DIVはディセーブル状態になる。そして,フリップフロップFF4には分周出力信号CKdivがクロック入力として供給されず,アンドゲートANDの出力であるノードNdはLレベルになる。よって,時間t1で,分周器DIVに加えて位相比較器PFDもディセーブル状態になる。
次に,時間t2で参照入力信号CKrefの立ち上がりエッジに応答して,フリップフロップ42が出力NbをHレベルにし,ノードNcもHレベルになる。これに応答して,フリップフロップFF3,4は共にリセットされる。また,ノードNb=Hにより,分周器DIVはイネーブル状態にされ内蔵するカウンタがカウント動作を開始する。そして,時間t3で,分周器のカウンタのカウント値が「23」になると,分周器DIVは分周出力信号CKdivを出力する。さらに,時間t3に前後して,時間t4で参照入力信号CKrefが立ち上がる。よって,フリップフロップFF3,4は共にクロック入力に応答してHレベルを出力し,アンドゲートANDの出力NdはHレベルになり,位相比較器PFDをイネーブル状態にする。その結果,位相比較器PFDは,微少な位相差に対応して短いパルスの位相差信号UP,DOWNを出力し,よって,短時間でロックインする。
このように,位相が近接する参照入力信号CKrefと分周出力信号CKdivの位相比較対象エッジ(立ち上がりエッジ)が共に発生した後に,位相比較器PFDがイネーブル状態になり位相比較動作を開始する。よって,位相比較器PFDは,次の時間t5で,位相が近接する参照入力信号CKrefと分周出力信号CKdivの位相比較対象エッジ(立ち上がりエッジ)間の位相差を確実に検出することができる。つまり,周波数制御コードメモリ30と初期位相調整回路40とにより,周波数ホッピング時に参照入力信号CKrefと分周出力信号CKdivの周波数を近接させ且つ位相差を微少にしたことが,確実にPLL動作に反映されて,ロックインまでの時間を短くすることができる。
図18は,第3の実施の形態のPLL周波数シンセサイザの変型例を示す図である。図18(A)は,図17の波形図と同等である。つまり,時間t1で周波数選択信号Fselが切り替わり,時間t2で分周器DIVがイネーブル状態になりカウント動作を開始する。そして,時間t3でカウント値が分周設定値(Dratio)「23」になると,分周出力パルスCKdivが発生する。よって,位相比較器は,時間t2ではなく,時間t3,t4で位相比較動作を開始し,それからDLL動作が始まる。
それに対して,この変型例では,分周器DIVのカウンタ値が分周設定値「23」ではなく,「0」に近い任意の値,図中は「1」,で分周出力信号CKdivを出力する。この場合の動作は,図18(B)に示すとおりである。時間t1で周波数選択信号Fselが切り替わり,時間t2で分周器DIVがイネーブル状態になりカウント動作を開始する。そして,時間t10でカウント値が「1」になると,分周出力パルスCKdivが発生する。よって,位相比較器は,時間t2ではなく,時間t10で位相比較動作を開始し,それからDLL動作が始まる。つまり,図18(A)よりも早いタイミングでDLL動作が開始され,ロックインまでの時間を更に短くすることができる。
以上のように,変型例の分周器DIVは,イネーブル状態になるとVCOの出力信号CKoutのカウントを開始し,選択された分周比に対応するカウント値「23」に達するまでのカウント動作を繰り返し,分周器のカウント値がカウント開始値「0」と分周比に対応するカウント値「23」以外の任意のカウント値「1」に達するたびに分周出力信号CKdivを出力する。
なお,参照入力信号CKref,分周出力信号CKdiv,DLL出力信号CKoutは,望ましくは矩形波のパルス信号である。ただし,図9に出力信号CKoutとして示したような正弦波であっても,スルーレートが高い(立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジが急峻)信号であれば良い。
また,参照入力信号CKrefと分周出力信号CKdivの位相比較器での位相対象エッジは,立ち上がりエッジでも立ち下がりエッジでも良い。
本発明によるPLL周波数シンセサイザは,周波数切換を高速に行うことができる。よって,次世代のUWBのクロック生成回路として利用することが期待される。

Claims (9)

  1. 制御電圧に応じた周波数の信号を発振する電圧制御発振器と,前記電圧制御発振器の出力信号の周波数を分周する分周器と,基準周波数を有する参照入力信号と前記分周器の分周出力信号との位相を比較して位相差信号を出力する位相比較器と,前記位相差信号に応じて前記制御電圧を生成する制御電圧生成ユニットとを有するPLL回路であって、
    前記分周器は周波数選択信号に応答して複数の分周比のうち選択された分周比に可変設定され,
    前記電圧制御発振器の電圧制御される周波数レンジを設定する周波数制御コードを,前記可変設定される前記分周比に対応して検出する周波数レンジチューニング回路と,
    前記周波数レンジチューニング回路が検出した周波数制御コードを前記分周比に対応して記憶する周波数制御コードメモリとを有し,
    初期化期間では,前記周波数レンジチューニング回路が前記可変設定される前記分周比に対応する前記周波数制御コードを検出し,前記周波数制御コードメモリが前記検出した前記周波数制御コードを記憶し,
    通常動作期間では,前記周波数選択信号に応答して,前記周波数制御コードメモリに記憶されている周波数制御コードであって,前記可変設定される前記分周比に対応する周波数制御コードが前記電圧制御発振器に出力されることを特徴とする周波数シンセサイザ。
  2. 請求項1において,
    前記周波数制御コードメモリは,2を超える数の周波数制御コードをそれぞれ記憶することを特徴とする周波数シンセサイザ。
  3. 請求項1または2において,
    前記初期化期間では,前記位相比較器はディセーブル状態になり,前記制御電圧は可変範囲の中央値になり,前記周波数レンジチューニング回路は前記周波数制御コードを走査しながら前記電圧制御発振器に出力し,当該周波数制御コードに対応して前記電圧制御発振器の出力信号の周波数が選択される分周比に対応するか否かを監視し,前記選択分周比に対応する周波数制御コードを検出することを特徴とする周波数シンセサイザ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つにおいて,
    更に,前記初期化期間において選択可能な分周比全てに対応して前記周波数制御コードを検出した時に,前記周波数制御コードメモリを書き込みモードから読み出しモードに切り換えるモード信号を生成するモード信号生成回路を有し,
    前記モード信号の読み出しモードへの切換に応答して,前記位相比較器がイネーブル状態になることを特徴とする周波数シンセサイザ。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つにおいて,
    更に,前記通常動作期間において,前記周波数選択信号に応答して前記分周器をディセーブル状態にし,その後,前記参照入力信号の位相比較対象エッジに応答して前記分周器をイネーブル状態にして当該分周器の分周出力信号の出力を開始させる初期位相調整回路を有することを特徴とする周波数シンセサイザ。
  6. 請求項5において,
    前記初期位相調整回路は,前記周波数選択信号に応答して前記分周器をイネーブル状態にした後,前記参照入力信号と分周出力信号の位相比較対象エッジを両方検出してから前記位相比較器をイネーブル状態にし,当該位相比較器の位相比較動作を開始させることを特徴とする周波数シンセサイザ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つにおいて,
    前記位相比較器は,前記参照入力信号の位相比較対象エッジと前記分周出力信号の位相比較対象エッジとの位相差を検出し,前記位相差信号を出力することを特徴とする周波数シンセサイザ。
  8. 請求項5〜7のいずれか1つにおいて,
    前記分周器は,イネーブル状態になると前記電圧制御発振器の出力信号のカウントを開始し,選択された分周比に対応するカウント値に達するたびに前記分周出力信号を出力することを特徴とする周波数シンセサイザ。
  9. 請求項5〜7のいずれか一つにおいて,
    前記分周器は,イネーブル状態になると前記電圧制御発振器の出力信号のカウントを開始し,選択された分周比に対応するカウント値に達するまでのカウント動作を繰り返し,当該カウント値がカウント開始値および前記分周比に対応するカウント値以外の任意のカウント値に達するたびに前記分周出力信号を出力することを特徴とする周波数シンセサイザ。
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