JP3842227B2 - Pll周波数シンセサイザ及びその発振周波数選択方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数シンセサイザ及びその発振周波数自動選択方法に関し、さらに言えば、複数の異なる発振周波数を使用する携帯電話機等に好適に使用できる周波数シンセサイザ及びその発振周波数自動選択方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平10−200406号公報
携帯電話機のような移動体通信装置では、受信信号や送信信号と合成される所定周波数の発振信号を生成する局部発振器として、位相ロック・ループ(Phase-Locked Loop、PLL)回路を用いた周波数シンセサイザ(以下、PLL周波数シンセサイザという)が使用されている。
【0003】
図11は、従来のPLL周波数シンセサイザ(PLL回路)の一例を示す機能ブロック図である。この構成は特開平10−200406号公報に開示されているものである。この回路は、外部からの基準信号S1(システムクロック)(周波数:fref)を入力信号とし、これを周波数逓倍した出力信号S4(周波数:fout(fvco))を得るものである。
【0004】
図11に示す従来のPLL回路では、位相周波数比較器101は、外部からの基準信号S1(fref)と可変分周器113の出力信号S2とを受け、それら両信号S1とS2の位相差及び周波数差を検出して出力する。チャージポンプ102は、位相周波数比較器101の出力信号を電流に変換する。ループフィルタ103は、チャージポンプ102の出力電流を電圧に変換する。チャージポンプ102とループフィルタ103は、いずれもデジタル回路で構成される。制御部104は、ループフィルタ103の出力電圧を電圧制御発振器(Voltage-Controlled Oscillator、VCO)100の制御電圧に変換する。
【0005】
電圧制御発振器100は、制御部104から出力される制御電圧に応じて出力周波数が変化する発振器であり、四つの発振器(OSC1、OSC2、OSC3、OSC4)105、106、107、108と、四つのスイッチ(SW1、SW2、SW3、SW4)109、110、111、112とから構成されている。
【0006】
可変分周器113は、電圧制御発振器100の出力信号S4の周波数fout(fvco)を所定の可変分周比に従って分周し、得られた分周信号S2を位相周波数比較器101に向けて出力する。アンロック検出回路115は、位相周波数比較器101の出力信号を受けてアンロック状態を検出し、その旨を示す信号をアップ/ダウンカウンタ116に出力する。アップ/ダウンカウンタ116は、アンロック検出回路115の出力(UP/DOWN)に応じたカウント動作を実行し、カウント値が所定値に達した場合にその値をセレクタ114に与える。セレクタ114は、こうして与えられるアンロック検出回路からの出力信号と、外部から与えられる周波数切替信号とを受けて、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4を切替制御する信号を出力する。
【0007】
スイッチSW1、SW2、SW3、SW4の切替に使用される分周比選択信号S3(SEL)は2ビットであって、SEL=0のときにスイッチSW1がオンとなり、SEL=1のときにスイッチSW2がオンとなり、SEL=2のときにスイッチSW3がオンとなり、SEL=3のときにスイッチSW4がオンとなる。スイッチSW1〜SW4は同時に二つ以上がオンとなることはない。
【0008】
出力周波数は二通りに設定可能である。高周波数側の出力周波数はスイッチSW2がオンのときに設定され、低周波数側の出力周波数はスイッチSW3がオンのときに設定される。アップ/ダウンカウンタ116は、アンロック検出回路115からの出力信号がアップ(UP)であれば、所定値からカウントアップし、ダウン(DOWN)であれば所定値からカウントダウンする。そして、所定回数以上カウントアップまたはカウントダウン動作を実行すると、アップ/ダウンカウンタ116は、セレクタ114に選択信号を出力する。セレクタ114は、その選択信号に対応してスイッチSW1〜SW4のオン・オフの切替を行う。すなわち、カウントアップ時には、スイッチ番号の小さい方へ(例えば、現在スイッチSW2がオンであればスイッチSW1に)切り替え、カウントダウン時には、スイッチ番号の大きい方へ(例えば、現在スイッチSW2がオンであればスイッチSW3に)切り替えるのである。
【0009】
ここで、初期状態において,PLL回路が低周波数側の周波数で動作しているとする、すなわちSW3のみがオンになっているとする。このとき、位相周波数比較器101の出力信号はしばらくの間、UP側がオンの状態に保持される。これにより、セレクタ114はオンとなっているスイッチSW3をオフにし、代わりにスイッチSW2をオンにする。このスイッチ切替が完了するまでの時間は、ループフィルタ103の電圧が上昇するのに要する時間よりも短い。
【0010】
スイッチSW2に切り替わると(スイッチSW2がオンになると)、電圧制御発振器100の出力周波数foutは高くなるので、位相周波数比較器101はUP、DOWN共に出力されない状態(ハイインピーダンス状態)、あるいはDOWNが出力される状態になる。ハイインピーダンス状態になれば、アップ/ダウンカウンタ116は動作を停止するので、通常の位相ロックループが形成される。他方、周波数が上がりすぎた状態になると、アップ/ダウンカウンタ116はダウンカウントを開始し、再びスイッチSW3に切り替わる(スイッチSW3がオンになる)。
【0011】
上記動作は、温度変動や電源電圧変動により電圧制御発振器100の発振周波数が変化した場合でも自動的に行われる。したがって、位相周波数比較器101のアンロック状態が検出されたときに、チャージポンプ102以降のループ部分をバイパスして四つの発振器105〜108の段数を切り替えることでループの応答速度が改善される。さらに、電圧制御発振器100の特性が変化した場合でも、発振器105〜108の段数をフィードバック・ループを構成して自動的に切り替えることにより、素子バラツキの影響や電源電圧変動・温度変動による影響を受けにくくすることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のPLL周波数シンセサイザでは、基準信号S1(fref)の周波数及び位相と可変分周器113の出力信号S2の周波数及び位相とを位相周波数比較器101で比較してアンロック状態を検出するため、位相周波数比較器101における周波数比較の精度を上げようとすると、アップ/ダウンカウンタ116においてカウント値を増やす(つまりアンロック状態検出時間を長くする)ことが必要である。その結果、ロックアップタイムが長くなる、という問題が生じる。
【0013】
本発明は、上記従来例の持つ問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、高い周波数比較精度を保ちながら高速ロックアップを実現できるPLL周波数シンセサイザと、その発振周波数選択方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、製造時に生じる特性のバラツキに起因して電圧制御発振器の発振周波数が変動しても、自動的に所望の発振周波数で発振させることができるPLL周波数シンセサイザと、その発振周波数選択方法を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、電圧制御発振器のキャリア電力対ノイズ電力比特性を損なうことなく、発振周波数の範囲を拡大できるPLL周波数シンセサイザと、その発振周波数選択方法を提供することにある。
【0016】
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明および添付図面から明らかになるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記課題を解決するために、本発明のPLL周波数シンセサイザは、
異なる発振周波数を生成する複数の電圧制御発振器を含む電圧制御発振手段と、
複数の前記電圧制御発振器のいずれか一つを選択する選択信号を生成・出力する選択手段と、
選択された一つの前記電圧制御発振器の出力信号またはその分周信号と、基準周波数を持つ基準信号またはその分周信号との位相差を検出する位相比較手段と、
検出された前記位相差に応じて、前記電圧制御発振手段を制御する制御電圧を生成する制御電圧生成手段とを備え、
前記選択手段は、前記基準信号またはその分周信号に基づいて設定される計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数する計数手段と、当該計数手段によって得られるパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶可能な記憶手段と、当該記憶手段に記憶された前記パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出すると共に、それら差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成する演算手段とを有する、というものである。
【0018】
(2) 本発明のPLL周波数シンセサイザでは、前記電圧制御発振手段に含まれる複数の前記電圧制御発振器のいずれか一つを選択する選択信号を生成・出力する前記選択手段が、前記基準信号またはその分周信号に基づいて設定される計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数する計数手段と、当該計数手段によって得られるパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶可能な記憶手段と、当該記憶手段に記憶された前記パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出すると共に、それら差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成する演算手段とを有している。このように、本発明のPLL周波数シンセサイザでは、前記選択手段において、前記基準信号またはその分周信号に基づいて設定される前記計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を前記計数手段で計数し、そのパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶可能な前記記憶手段に記憶し、当該記憶手段に記憶された前記パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出すると共に、それら差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成する。このため、上述した従来のPLL周波数シンセサイザ(PLL回路)(図11参照)のように基準信号frefと可変分周器113の出力信号の周波数と位相を位相周波数比較器101で比較する場合に比べて、高い周波数で計測が行われることになり、従って計測誤差が小さくなる。その結果、上記従来のPLL周波数シンセサイザのように、アップ/ダウンカウンタ116においてカウント値を増やす(つまりアンロック状態検出時間を長くする)ことが不要となるため、高い周波数比較精度を保ちながら高速ロックアップを実現することができる。また、製造時に生じる特性のバラツキに起因して選択している前記電圧制御発振器の発振周波数が変動しても、自動的に所望の発振周波数で発振させることができる。
さらに、前記計数手段で得られた前記パルス数を前記電圧制御発振器の全てについて前記記憶手段に記憶することができるので、その後の周波数変更動作では前記パルス数を得るための計数動作が不要となる。したがって、周波数変更動作を繰り返す際の周波数選択動作が高速に行われる。
【0019】
さらに、前記演算手段は、上述したような自己完結の論理制御により所望の発振周波数を選択することを可能にするので、前記電圧制御発振器の最適な変調感度(Kv)を決定することができる。一般に、電圧制御発振器のキャリア電力対ノイズ電力比特性(C/N特性)と相関があるから、適当な発振周波数帯の数と変調感度(Kv)を設定することにより、前記電圧制御発振器のC/N特性を損なうことなく、発振周波数の範囲を拡大することができる。
【0020】
(3) 本発明のPLL周波数シンセサイザの好ましい例では、周波数選択動作の際に、前記基準信号またはその分周信号と前記出力信号またはその分周信号とを前記選択手段内の前記計数手段に供給し、PLL動作の際にはその供給を停止するためのスイッチ手段を備えている。
【0021】
本発明のPLL周波数シンセサイザの他の好ましい例では、複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ容量素子を含んでおり、それらの容量素子の一つが前記選択信号によって選択されるように構成される。
【0022】
本発明のPLL周波数シンセサイザのさらに他の好ましい例では、複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ発振回路に基準電流を供給する基準電流源を含んでおり、それらの基準電流源の一つが前記選択信号によって選択されるように構成される。
【0025】
(4) 本発明のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法は、
異なる発振周波数を生成する複数の電圧制御発振器を含む電圧制御発振手段と、
複数の前記電圧制御発振器のいずれか一つを選択する選択信号を生成・出力する選択手段と、
選択された一つの前記電圧制御発振器の出力信号またはその分周信号と、基準周波数を持つ基準信号またはその分周信号との位相差を検出する位相比較手段と、
検出された前記位相差に応じて、前記電圧制御発振手段を制御する制御電圧を生成する制御電圧生成手段とを備えてなるPLL周波数シンセサイザにおける発振周波数選択方法であって、
前記基準信号またはその分周信号に基づいて計数期間を設定するステップと、
前記計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数するステップと、
当該計数するステップによって得られるパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶するステップと、
記憶した前記パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出するステップと、
前記差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成するステップと
を備えている。
【0026】
(5) 本発明のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法では、前記基準信号またはその分周信号に基づいて前記計数期間を設定し、その計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数する。次に、それによって得られるパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶する。そして、記憶した当該パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出してから、前記差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成する。このため、上述した従来のPLL周波数シンセサイザ(PLL回路)(図11参照)のように基準信号frefと可変分周器113の出力信号の周波数と位相を位相周波数比較器101で比較する場合に比べて、高い周波数で計測が行われることになり、従って計測誤差が小さくなる。その結果、上記従来のPLL周波数シンセサイザのように、アップ/ダウンカウンタ116においてカウント値を増やす(つまりアンロック状態検出時間を長くする)ことが不要となるため、高い周波数比較精度を保ちながら高速ロックアップを実現することができる。また、製造時に生じる特性のバラツキに起因して選択している前記電圧制御発振器の発振周波数が変動しても、自動的に所望の発振周波数で発振させることができる。
さらに、前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数するステップで得られた前記パルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶するので、その後の周波数変更動作では前記パルス数を得るための計数動作が不要となる。したがって、周波数変更動作を繰り返す際の周波数選択動作が高速に行われる。
【0027】
さらに、上述したような自己完結の論理制御により所望の発振周波数を選択することが可能になるので、前記電圧制御発振器の最適な変調感度(Kv)を決定することができる。よって、適当な発振周波数帯の数と変調感度(Kv)を設定することにより、前記電圧制御発振器のC/N特性を損なうことなく、発振周波数の範囲を拡大することができる。
【0028】
(6) 本発明のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法の好ましい例では、周波数選択動作の際に、前記基準信号またはその分周信号と前記出力信号またはその分周信号とを前記選択手段に供給し、PLL動作の際にはその供給を停止する。
【0029】
本発明のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法の他の好ましい例では、複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ容量素子を含んでおり、それらの容量素子の一つが前記選択信号によって選択されるように構成される。
【0030】
本発明のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法のさらに他の好ましい例では、複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ発振回路に基準電流を供給する基準電流源を含んでおり、それらの基準電流源の一つが前記選択信号によって選択されるように構成される。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のPLL周波数シンセサイザの好適な実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るPLL周波数シンセサイザの構成を示す機能ブロック図である。
【0035】
図1において、第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1は、VCOブロック10とVCOセレクタ20、そしてPLL部を構成するR分周器31、位相周波数比較器(PD)32、チャージポンプ(CP)33、ローパスフィルタ(LPF)34及びN分周器35を備えている。PLL周波数シンセサイザ1はさらに、周波数選択動作に使用される三つの切替スイッチ41、42、43とバイアス電圧源44を備えている。PLL周波数シンセサイザ1は、外部からの基準信号(周波数:fref)を入力信号とし、これを周波数逓倍した出力信号(周波数:fvco)を得るものである。
【0036】
VCOブロック10は、発振周波数の異なるm個(mは2以上の整数)の電圧制御発振器VCO0(発振周波数:f0)、VCO1(発振周波数:f1)、VCO2(発振周波数:f2)、・・・・VCOm−1(発振周波数:fm−1)を有している。これらm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1は、VCOセレクタ20より出力されるm個のVCO選択信号VCOsel<0>、VCOsel<1>、VCOsel<2>、・・・・・・、VCOsel<m-1>によって、いずれか一つが選択して使用される。ただし、m個の発振周波数の間にはf0<f1<f2<・・・・・・<fm−1の関係がある。
【0037】
R分周器31は、基準信号(fref)を受けてそれを定数R(Rは正の実数)で分周してR分周信号(周波数:fr=fref/R)を生成し、出力する。R分周器31の出力端は、位相周波数比較器32の入力端に接続されていると共に、切替スイッチ42を介してVCOセレクタ20のカウンタ21の入力端に接続されている。切替信号LPSELの値が0の時、すなわち通常のPLL動作を行う時には、カウンタ21には接地電位が供給され、カウンタ21ひいてはVCOセレクタ20は動作しない。切替信号LPSELの値が1になると、周波数選択動作が行われる。すなわち、切替信号LPSELの値が1の時には、R分周器31の出力端がカウンタ21の入力端に接続され、その結果、カウンタ21にR分周信号(fr)が供給されるようになる。こうしてカウンタ21に供給されるR分周信号は、後述するS分周信号(周波数:fs=fref/S、ただしSは正の実数)のパルス(周波数)のカウント期間と演算期間を設定するために使用される。
【0038】
位相周波数比較器32は、R分周器31から出力されるR分周信号(fr)と、当該PLL周波数シンセサイザ1の出力信号(fvco)をN分周器35に帰還させると共に、N分周器35でそれを定数N(Nは正の実数)で分周して生成されたN分周信号(周波数:fn=fvco/N)とを受け、それら二つの分周信号の周波数差及び位相差を検出する。そして、検出した周波数差及び位相差に応じた出力信号をチャージポンプ33に送る。
【0039】
チャージポンプ33は、位相周波数比較器32の出力信号に応じて出力電流をローパスフィルタ34に送る。チャージポンプ33の出力端は、切替スイッチ41を介してローパスフィルタ34の入力端に接続されている。切替信号LPSELの値が0の時(すなわちPLL動作時)には、ローパスフィルタ34にはチャージポンプ33の出力電流が供給される。すなわち、位相周波数比較器32の出力信号に応じて、基準信号(fref)に対してN分周信号(fn)の周波数または位相が大きいまたは進んでいる場合はローパスフィルタ34から電流を吸い込み、これと反対の場合はローパスフィルタ34に向けて電流を吐き出すのである。
【0040】
切替信号LPSELの値が1の時(すなわち周波数選択動作時)には、切替スイッチ41によりローパスフィルタ34はチャージポンプ33から切り離される。そして、ローパスフィルタ34には、チャージポンプ33の出力電流に代えて、バイアス電圧源44から所定のバイアス電圧Vbiasが供給される。
【0041】
ローパスフィルタ(LPF)34は、切替信号LPSELの値が0の時(PLL動作時)には、チャージポンプ33の出力電流に応じて、アナログの制御電圧VcntをVCOブロック10に向けて出力する。PLL周波数シンセサイザ1のPLL動作は、この制御電圧Vcntによって制御される。切替信号LPSELの値が1の時(周波数選択動作時)には、バイアス電圧Vbiasに応じて一定の制御電圧VcntをVCOブロック10に向けて出力する。
【0042】
N分周器35は、S分周信号(周波数:fs=fref/S、ただしSは正の実数)を生成・出力する出力端を有しており、その出力端はVCOセレクタ20のカウンタ21の入力端に切替スイッチ43を介して接続されている。切替スイッチ43は、このS分周信号をカウンタ21内に取り込むために使用される。
【0043】
すなわち、切替信号LPSELの値が0の時(PLL動作時)には、カウンタ21には接地電位が印加され、カウンタ21ひいてはVCOセレクタ20は動作しない。また、S分周信号(fs)はカウンタ21内に供給されない。この時には、N分周器35から出力されるN分周信号(fn)が周波数位相比較器32に供給され、N分周信号の周波数(fn=fvco/N)と位相がR分周信号の周波数(fr=fref/R)と位相にそれぞれ一致するように通常のフィードバック制御が行われる。他方、切替信号LPSELの値が1の時(周波数選択動作時)には、カウンタ21にはS分周信号(fs)が供給される。そして、カウンタ21は、所定のカウント期間内に存在するS分周信号(fs)のパルス数をカウント(計数)する。
【0044】
VCOセレクタ20は、カウンタ21に加えて、比較・判定機能を持つ演算回路22と、演算回路の出力信号を復号(デコード)するデコーダ23を備えている。
【0045】
カウンタ21は、上述したように、R分周信号(fr)のパルスをj個(ただし、jは正の実数)含むようにして設定されるカウント期間内におけるS分周信号(fs)のパルス数(周波数)をカウント(計数)する。
【0046】
演算回路22は、カウント期間経過後の演算期間において所定の演算を行うことにより、m個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中で所望の発振周波数を持つものが使用されているか否かを判定するために使用される。判定終了後、VCO選択信号VCOSELをデコーダ23に向けて出力する。なお、演算期間も、R分周信号(fr)のパルスをj’個(ただし、j’は正の整数)含むようにして設定される。VCO選択信号VCOSELは、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の総数mに応じた所定ビットを有するコード化(符号化)信号である。演算回路22はまた、切替信号LPSEL(0または1の値を持つ)を各切替スイッチ41、42、43に向けて出力し、周波数切替動作とPLL動作の切替を行う。
【0047】
デコーダ23は、演算回路22より出力されたVCO選択信号VCOSELを所定の方式に従ってデコード(復号)してm個のVCO選択信号VCOsel<0>〜VCOsel<m-1>を生成し、対応する電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1にそれぞれ供給する。こうして、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1のいずれか一つが選択される。その結果、必要に応じてm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1を切り替えて使用できるようになる。
【0048】
なお、図3は、切替スイッチ41、42、43の切替動作を示している。すなわち、切替信号LPSELの値が0であるか1であるかによって経路が切り替わり、入力端AまたはBが出力端Cに接続される。LPSEL=0の時には、入力端Aが出力端Cに接続される。LPSEL=1の時には、入力端Bが出力端Cに接続される。
【0049】
次に、以上の構成を持つ第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1の周波数選択動作について、図5と図8を参照しながら説明する。
【0050】
周波数選択動作は、図8に示すフローチャートに従って実行される。すなわち、まず最初に、m個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中から任意の一つを選択する(ステップS1)。ここでは、選択した電圧制御発振器を、図5に示すように、VCO(k)と表す(k=0〜m−1)。このとき、PLL周波数シンセサイザ1の起動後に最初に周波数選択動作を行う際には、任意に選択された一つの電圧制御発振器が使用されるが、動作中に再び周波数選択動作を行う際には、その周波数変換動作を行う直前に使用されていた電圧制御発振器が選択されることになる。
【0051】
次に、VCOセレクタ20の演算回路22に対してパルス数の期待値Mと、その許容範囲±ΔMを設定する(ステップS2)。この期待値Mは、所望の周波数の電圧制御発振器が選択された場合に、所定のカウント期間内に存在するであろうS分周信号(fs)のパルス数を意味する。
【0052】
その後、演算回路22は、セレクタ信号LPSELの値を1に設定する(ステップS3)。これにより三つの切替スイッチ41、42、43が切り替わり、図1に破線で示す三つの経路が有効になって周波数選択動作が開始する。すなわち、ローパスフィルタ34は、チャージポンプ33(と位相周波数比較器32とR分周器31)から切り離されると同時に、切り離されたローパスフィルタ34には、切替スイッチ41を介してバイアス電圧源44からバイアス電圧Vbiasが印加される。また、VCOセレクタ20のカウンタ21には、切替スイッチ42を介してR分周信号(fr)が供給され、切替スイッチ43を介してS分周信号(fs)が供給される。
【0053】
図5のタイミングチャートに示されているように、カウント期間T1は、R分周信号(fr)のパルスj個分に設定される(jは正の整数)。図5では、R分周信号のパルス4個分に設定されているが、これはカウンタ21においてjの値を設定することにより、容易に調整される。カウンタ21は、切替スイッチ41、42、43が切り替わると直ちにS分周信号のパルス数のカウントを開始し(ステップS4)、jの値とR分周信号で設定されるカウント期間T1が経過するとカウントを終了する(ステップS5)。こうして、カウント期間T1中に存在するS分周信号のパルス総数M’を得る。こうして得たパルス総数M’は、演算回路22に入力される。
【0054】
演算回路22は、カウンタ21から送られたパルス総数M’が、期待値Mの許容範囲±ΔM内に入っているか否かを判定する(ステップS6)。そして、パルス総数M’が期待値Mの許容範囲±ΔM内に入っていないと判定した場合には、VCO選択信号VCOSELを通じて電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中から選んだ他の一つに切り替え(ステップS8)、カウンタ21をリセットしてから(ステップS9)、ステップS4〜S7をもう一度実行する。すなわち、切替により選択した電圧制御発振器をVCO(k+1)と表すと、電圧制御発振器をVCO(k+1)について、S分周信号のパルス数のカウントを行ってパルス総数M’を得るのである。この動作は、カウント期間T1経過後の演算期間T2に行われる。演算期間T2は、R分周信号(fr)のパルスをj’個(ただし、j’は正の整数)含むようにして設定される。
【0055】
以後、同様にして、パルス総数M’が期待値Mの許容範囲±ΔM内に入っていると判定するまで、電圧制御発振器を切り替えながら必要に応じてステップS4〜S7を繰り返し実行する。
【0056】
ここで、電圧制御発振器をVCO(k+1)を使用している時に、ステップS7でパルス総数M’が期待値Mの許容範囲±ΔM内に入っていると判定したとすると、周波数選択動作は不要であるから、次にセレクタ信号LPSELの値を0に復帰させる(ステップS10)。こうして、三つの切替スイッチ41、42、43が再び切り替わり、図1に破線で示す三つの経路が無効になって周波数選択動作が終了する。その結果、ローパスフィルタ34がチャージポンプ33に接続されると共に、カウンタ21へのR分周信号(fr)とS分周信号(fs)の供給が停止される。こうして、VCOセレクタ20がPLLループから分離され、公知のPLL動作が開始する(ステップS11)。
【0057】
このPLL動作により、出力信号の周波数fvcoは電圧制御発振器VCO(k+1)の発振周波数f(k+1)に徐々に収束していく。そして、位相周波数比較器32において、R分周信号(fr)とN分周信号(fn)の位相差と周波数差がゼロになるとその状態でロックされる。
【0058】
上記説明では、最初に電圧制御発振器VCO(k)を選択し、次に電圧制御発振器VCO(k)に隣接する電圧制御発振器VCO(k+1)を選択するとしているが、本発明はこれに限定されない。例えば、電圧制御発振器VCO(k−1)を選択してもよいし、電圧制御発振器VCO(k)に隣接しない他の任意の電圧制御発振器を選択してもよい。
【0059】
以上説明したように、第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1では、VCOセレクタ20において、カウンタ21が所定のカウント期間T1内に存在するS分周信号(fs)のパルス数M’をカウントし、そのパルス数M’をパルス数の期待値M(つまり所望の発振周波数に対応するパルス数)と比較するので、位相周波数比較器32で生じるアンロック状態を検出する従来例(図11参照)に比べて、かなり高い周波数でパルス数の計測が行われることになり、計測誤差が小さくなる。その結果、高い周波数比較精度を保ちながら高速ロックアップを実現することができる。
【0060】
また、VCOセレクタ20の演算回路22が、カウンタ21によって得られるパルス数M’が期待値Mの許容範囲(M±ΔM)内にない場合は、選択されていた電圧制御発振器をそれ以外の電圧制御発振器に切り替える旨の選択信号VCOSELを生成・出力するので、製造時に生じる特性のバラツキに起因して電圧制御発振器の発振周波数が変動しても、自動的に所望の発振周波数で発振させることができる。
【0061】
さらに、VCOセレクタ20のカウンタ21と演算回路22は、上述したような自己完結の論理制御により所望の発振周波数を選択することを可能にするので、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の最適な変調感度(Kv)を決定することができる。一般に、電圧制御発振器のキャリア電力対ノイズ電力比特性(C/N特性)と相関があるから、図4に示すように、適当な発振周波数(帯)の数と変調感度(Kv)を設定することにより、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1のC/N特性を損なうことなく、発振周波数の範囲を拡大することができる。
【0062】
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態に係るPLL周波数シンセサイザ1Aの構成を示す機能ブロック図である。このPLL周波数シンセサイザ1Aの構成は、VCOブロック10AとVCOセレクタ20AとN分周器35Aを除いて、上述した第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1のそれと同じである。よって、図2において第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1の構成要素と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、第2実施形態は、第1実施形態の構成をより具体的にしたものに相当する。
【0063】
VCOブロック10Aは、図2に示すように、発振周波数の異なるm個の電圧制御発振器VCO0(発振周波数:f0)〜VCOm−1(発振周波数:fm−1)を構成するために、誘導素子(インダクタンス:L)、可変容量素子(キャパシタンス:Cv)、m個の固定容量素子(キャパシタンス:C0〜Cm−1)、そして抵抗素子(コンダクタンス:−G)を備えている。発振周波数f0を生成する電圧制御発振器VCO0は、互いに並列に接続される誘導素子L、可変容量素子Cv、固定容量素子C0及び抵抗素子(−G)により構成される。発振周波数f1を生成する電圧制御発振器VCO1は、互いに並列に接続される誘導素子L、可変容量素子Cv、固定容量素子C1及び抵抗素子(−G)により構成される。以下、同様にして、発振周波数fm−1を生成する電圧制御発振器VCOm−1は、互いに並列に接続される誘導素子L、可変容量素子Cv、固定容量素子Cm−1及び抵抗素子(−G)により構成される。これら電圧制御発振器VCO0VCOm−1の選択は、VCOセレクタ20Aより出力されるm個のVCO選択信号VCOsel<0>〜VCOsel<m-1>を用いて、固定容量素子C0〜Cm−1に対して直列に設けられた各スイッチをオン・オフすることにより実行される。
【0064】
N分周器35Aは、プリスケーラ35AbとN/Aカウンタ35Aaを備えて構成されている。プリスケーラ35Abは、帰還信号(すなわち出力信号)(fvco)を受けてそれを定数P(Pは正の実数)で分周してP分周信号(周波数:fpsc=fvco/P)を生成し、N/Aカウンタ35Aaに向けて出力する。N/Aカウンタ35Aaは、プリスケーラ35Abの出力信号すなわちP分周信号(fpsc)を受け、それを定数N’(N’は正の実数)で分周してN分周信号(周波数:fn=fvco/PN’)を生成し、位相周波数比較器32に向けて出力する。
【0065】
VCOセレクタ20Aに設けられた切替スイッチ43は、プリスケーラ35Abの出力端に接続されている。切替信号LPSELが1になると、切替スイッチ43を介してP分周信号(周波数:fpsc=fvco/P)がカウンタ21Aに供給される。カウンタ21Aは、第1実施形態と同様に、R分周信号(fr)のパルスをj個含むようにして設定されるカウント期間T1内におけるP分周信号(fpsc)のパルス数をカウントする。
【0066】
演算回路22Aは、第1実施形態と同様に、カウント期間T1経過後の演算期間T2において所定の演算を行うことにより、m個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中で所望の発振周波数を持つものが使用されているか否かを判定するために使用される。判定終了後、VCO選択信号VCOSELをデコーダ23Aに向けて出力する。VCO選択信号VCOSELは、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の総数mに応じた所定ビットを有するコード化(符号化)信号である。
【0067】
デコーダ23Aは、演算回路22Aより出力されたVCO選択信号VCOSELを所定の方式に従ってデコード(復号)してm個のVCO選択信号VCOsel<0>〜VCOsel<m-1>を生成し、対応する電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1すなわち固定容量素子C0〜Cm−1にそれぞれ供給する。こうして、固定容量素子C0〜Cm−1のいずれか一つが誘導素子L、可変容量素子Cv及び抵抗素子(−G)に対して並列に接続されるので、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1のいずれか一つが選択的に起動せしめられることになる。その結果、必要に応じてm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1を切り替えて使用できるようになる。
【0068】
なお、ローパスフィルタ34が出力する制御電圧Vcntは、可変容量素子Cvの容量(キャパシタンス)値を変更するのに使用される。このため、周波数選択動作によって固定容量素子C0〜Cm−1のいずれか一つが選択された後にPLL動作に入ると、位相周波数比較器32で検出された基準信号(fr)と帰還(N分周)信号(fn)の間の位相または周波数の差に応じて、可変容量素子Cvの容量値が変更せしめられる。その結果、前記位相差または周波数差を徐々に収束させることが可能となる。
【0069】
次に、以上の構成を持つ第2実施形態のPLL周波数シンセサイザ1Aの周波数選択動作について、図9を参照しながら説明する。
【0070】
PLL周波数シンセサイザ1Aの周波数選択動作は、図9に示すフローチャートに従って実行される。すなわち、まず最初に、カウンタ21Aにおいて、所望の発振周波数に対応するパルス数の期待値Mに対して、許容値ΔMを設定する。また、m個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中から任意の一つを選択するために、m個の固定容量素子C0〜Cm−1のいずれか一つを選択する(ステップS11)。ここでは、電圧制御発振器VCO1を選択するために固定容量素子C1を選択したとする。
【0071】
次に、VCOセレクタ20Aのカウンタ21Aに対して期待値Mを設定する(ステップS12)。この期待値Mは、所望の周波数の電圧制御発振器が選択されている場合に、R分数信号frのパルス1個に含まれるP分周信号(fpsc)のパルス数を意味する。
【0072】
その後、セレクタ信号LPSELの値を1に設定する(ステップS13)。これにより三つの切替スイッチ41、42、43が切り替わり、図2に破線で示す三つの経路が有効になって周波数選択動作が開始する。すなわち、ローパスフィルタ34はチャージポンプ33から切り離されると同時に、切り離されたローパスフィルタ34には、切替スイッチ41を介してバイアス電圧源44からバイアス電圧Vbiasが印加される。また、VCOセレクタ20Aのカウンタ21Aには、切替スイッチ42を介してR分周信号(fr)が供給され、切替スイッチ43を介してP分周信号(fpsc)が供給される。
【0073】
図5のタイミングチャートに示すように、カウント期間T1は、R分周信号(fr)のパルスj個分に設定される。カウンタ21Aは、切替スイッチ41、42、43が切り替わると直ちにP分周信号(fpsc)のパルス数のカウントを開始し(ステップS14)、jの値とR分周信号(fr)のパルス幅で設定されるカウント期間T1が経過するとカウントを終了する(ステップS15)。こうして、カウント期間T1中に存在するP分周信号のパルス総数M’を得る。こうして得たパルス総数M’は、演算回路22Aに入力される。
【0074】
演算回路22Aは、カウンタ21Aから送られたパルス総数M’を、R分周信号(fr)のj個のパルス中に含まれる(つまりカウント期間T1中に存在する)パルスの総数(M×j)とその許容範囲±ΔMとの和と比較する。すなわち、M’を(M×j±ΔM)と比較する(ステップS16)。そして、パルス総数M’が(M×j±ΔM)の範囲内に入っているか否か、換言すれば、関係式(M×j±ΔM)⊇M’を満たすか否かを判定する(ステップS17)。
【0075】
ステップS17で関係式(M×j±ΔM)⊇M’を満たさないと判定した場合には、ステップS18に進み、M’が(M×j±ΔM)のプラス側の限界値より大きいか、(M×j±ΔM)のマイナス側の限界値より小さいかに応じて、最初に選択された固定容量素子C1に隣接する固定容量素子C0またはC2に切り替える。つまり、M’が(M×j±ΔM)のプラス側の限界値より大きい場合には、現在使用している電圧制御発振器VCO1の発振周波数f1は所望の周波数より高すぎることを意味するから、最初に選択された固定容量素子C1に隣接する固定容量素子C0に切り替えて発振周波数をf0に下げる(電圧制御発振器VCO0にシフトする)のである。逆に、M’が(M×j±ΔM)のマイナス側の限界値より小さい場合には、現在使用している電圧制御発振器VCO1の発振周波数f1は所望の周波数より低すぎることを意味するから、最初に選択された固定容量素子C1に隣接する固定容量素子C2に切り替えて発振周波数をf2に上げる(電圧制御発振器VCO2にシフトする)ことになる。このようにして、ステップS17における判定結果に応じて、固定容量素子すなわち電圧制御発振器の切り替えを行う。ステップS18の終了後、カウンタ21Aをリセットしてから(ステップS19)、ステップS14〜S17をもう一度実行する。
【0076】
以後、同様にして、関係式(M×j±ΔM)⊇M’を満たすと判定するまで、必要に応じてステップS14〜S17を繰り返し実行する。
【0077】
ステップS17で関係式(M×j±ΔM)⊇M’を満たすと判定した場合、次にセレクタ信号LPSELの値を0に復帰させる(ステップS20)。こうして、三つの切替スイッチ41、42、43が再び切り替わり、図2に破線で示す三つの経路が無効になって周波数選択動作が終了する。その結果、ローパスフィルタ34がチャージポンプ33に接続されると共に、カウンタ21AへのR分周信号(fr)とP分周信号(fpsc)の供給が停止される。こうして、VCOセレクタ20AがPLLループから分離され、公知のPLL動作が開始する(ステップS21)。このPLL動作により、出力信号の周波数fvcoは所望の発振周波数に徐々に収束していく。
【0078】
なお、上記説明では、最初に電圧制御発振器VCO1を選択し、次に電圧制御発振器VCO1のアップ側またはダウン側に隣接する電圧制御発振器VCO0またはVCO2を選択するとしているが、本発明はこれに限定されない。固定容量素子すなわち電圧制御発振器の切替の順序や方法は任意である。
【0079】
以上説明したように、第2実施態のPLL周波数シンセサイザ1Aでは、第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1においてm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の切替が固定容量素子C0〜Cm−1の選択によって実現されているだけで、その他の構成と動作は第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1の場合と同じであるから、第1実施形態の場合と同一の効果が得られることが明らかである。
【0080】
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態に係るPLL周波数シンセサイザ1Bの構成を示す機能ブロック図である。第3実施形態のPLL周波数シンセサイザ1Bの構成は、VCOブロック10BとVCOセレクタ20BとN分周器35Bを除いて、上述した第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1のそれと同じである。よって、図6において第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1の構成要素と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、第3実施形態も、第1実施形態の構成をより具体的にしたものに相当する。
【0081】
VCOブロック10Bは、図6に示すように、発振周波数の異なるm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1を構成するために、m個の発振回路D0〜Dm−1を有している。発振回路D0〜Dm−1は、それら発振回路D0〜Dmー1に所定の基準電流をそれぞれ供給するm個の基準電流源I0〜Im−1を持つ。そして、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の選択は、VCOセレクタ20Bより出力されるm個のVCO選択信号VCOsel<0>〜VCOsel<m-1>を用いて、発振回路D0〜Dmー1の基準電流源I0〜Im−1に直列に設けられたスイッチをオン・オフすることにより実行される。
【0082】
N分周器35Bは、プリスケーラ35BbとN/Aカウンタ35Baを備えて構成されている。プリスケーラ35Bbは、帰還信号(すなわち出力信号)(fvco)を受けてそれを定数P(Pは正の実数)で分周してP分周信号(周波数:fpsc=fvco/P)を生成し、N/Aカウンタ35Baに向けて出力する。N/Aカウンタ35Baは、プリスケーラ35Bbの出力信号すなわちP分周信号(fpsc)を受け、それを定数N’(N’は正の実数)で分周してN分周信号(周波数:fn=fvco/PN’)を生成し、位相周波数比較器32に向けて出力する。N分周器35Bの構成と動作は、第2実施形態のN分周器35Aの場合と同じである。
【0083】
VCOセレクタ20Bに設けられた切替スイッチ43は、プリスケーラ35Bbの出力端に接続されている。切替信号LPSELが1になると、切替スイッチ43を介してP分周信号(周波数:fpsc=fvco/P)がカウンタ21Bに供給される。カウンタ21Bは、第1実施形態と同様に、R分周信号(fr)のパルスをj個含むようにして設定されるカウント期間T1内におけるP分周信号(fpsc)のパルス数をカウントする。
【0084】
演算回路22Bは、第1実施形態と同様に、カウント期間T1経過後の演算期間T2において所定の演算を行うことにより、m個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中で所望の発振周波数を持つものが使用されているか否かを判定するために使用される。判定終了後、VCO選択信号VCOSELをデコーダ23Bに向けて出力する。なお、演算期間T2は、R分周信号(fr)のパルスをj’個含むようにして設定される。VCO選択信号VCOSELは、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の総数mに応じた所定ビットを有するコード化(符号化)信号である。
【0085】
演算回路22Bの回路構成の具体例を図7に示す。図7の構成例では、演算回路22Bは、並列に設けられた(m+1)個のレジスタ22Baと、並列に設けられたm個の減算器22Bbと、並列に設けられたm個のレジスタ22Bcと、1個のコンパレータ・セレクタ回路22Bdとを有している。(m+1)個のレジスタ22Baは、第1レジスタ・テーブルを構成しており、パルス数の期待値Mとm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1から得られるパルス数M’(f1)〜M(fm−1)をそれぞれ記憶するために使用される。m個のレジスタ22Bcは、第2レジスタ・テーブルを構成しており、m個の減算器22Bbの出力すなわち、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1から得られるパルス数M’(f1)〜M(fm−1)と期待値Mとの差分dM(f1)〜dM(fm−1)をそれぞれ記憶するために使用される。m個の減算器22Bbは、差分dM(f1)〜dM(fm−1)を算出するために使用される。コンパレータ・セレクタ回路22Bdは、差分dM(f1)〜dM(fm−1)の絶対値同士を互いに比較して、その絶対値が最小のものを選択するために使用される。コンパレータ・セレクタ回路22Bdは、差分dM(f1)〜dM(fm−1)の中から最小の絶対値をもつものに対応する電圧制御発振器を選択すべく、選択信号VCOSELを生成してデコーダ23Bに向けて出力する。
【0086】
デコーダ23Bは、演算回路22Bより出力されたVCO選択信号VCOSELを所定の方式に従ってデコード(復号)してm個のVCO選択信号VCOsel<0>〜VCOsel<m-1>を生成し、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の基準電流源I0〜Im−1に接続されたスイッチにそれぞれ供給する。こうして、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1のいずれか一つが選択的に起動せしめられることになる。その結果、必要に応じてm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1を切り替えて使用できるようになる。
【0087】
なお、ローパスフィルタ34が出力する制御電圧Vcntは、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中で使用(起動)されているものの発振周波数を変更するために使用される。このため、PLL動作に入ると、位相周波数比較器32で検出された基準信号(fr)と帰還(N分周)信号(fn)の間の位相または周波数の差に応じて、使用されている電圧制御発振器の発振周波数が変更せしめられる。その結果、前記位相差または周波数差を徐々に収束させることが可能となる。
【0088】
次に、以上の構成を持つ第3実施形態のPLL周波数シンセサイザ1Bの周波数選択動作について、図10を参照しながら説明する。
【0089】
周波数選択動作は、図10に示すフローチャートに従って実行される。すなわち、まず最初に、所望の発振周波数に対応する期待値Mと、VCOブロック10Bに設けられている電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の総数mを、演算回路22Bで設定する(ステップS21)。そして、電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の中で最初に選択されるべきとして設定されているものを選択する(ステップS22)。
【0090】
その後、セレクタ信号LPSELの値を1に設定する(ステップS23)。これにより三つの切替スイッチ41、42、43が切り替わり、図6に破線で示す三つの経路が有効になって周波数選択動作が開始する。すなわち、ローパスフィルタ34はチャージポンプ33から切り離されると同時に、切り離されたローパスフィルタ34には、切替スイッチ41を介してバイアス電圧源44からバイアス電圧Vbiasが印加される。また、VCOセレクタ20Bのカウンタ21Bは、切替スイッチ42を介してR分周信号(fr)が供給され、切替スイッチ43を介してP分周信号(fpsc)が供給される。
【0091】
カウンタ21Bは、切替スイッチ41、42、43が切り替わると直ちにP分周信号(fpsc)のパルス数のカウントを開始し(ステップS24)、jの値とR分周信号(fr)のパルス幅で設定されるカウント期間T1が経過するとカウントを終了する(ステップS25)。こうして、そのカウント期間T1中に存在するP分周信号のパルス総数M’を得る。こうして得たパルス総数M’は、演算回路22Bに入力され、最初に選択された電圧制御発振器に対応する、第1レジスタ・テーブル内の一つのレジスタ22Baに記憶(格納)される。
【0092】
次に、演算回路22Bは、全ての電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1について選択が完了したか否かを判定する(ステップS27)。全電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1について上記と同様の選択が完了するまでは、ステップS27の判定結果は「NO」であるから、ステップS28に進み、現在使用している電圧制御発振器に代えて他の電圧制御発振器にシフトする、すなわち切り替える。そして、カウンタ21Bをリセットして(ステップS29)からステップS24〜S27をもう一度実行する。
【0093】
以後、同様にして、全電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1について上記と同様の選択が完了するまで、ステップS24〜S27を繰り返し実行する。なお、全電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1を選択する際の順序は任意である。こうして、全電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1について、カウント期間T1中に存在するP分周信号のパルス数M’が得られる。こうして得られたm個のパルス数をM’(f0)〜M’(fm−1)と表すと、ステップS30に進む直前には、演算回路22Bのm個のレジスタ22Ba(第1レジスタテーブル)にM’(f0)〜M’(fm−1)がそれぞれ記憶されていることになる。
【0094】
次に、m個の減算器22Bbを用いて、期待値Mとm個のパルス数M’(f0)〜M’(fm−1)の差分dMを算出する(ステップS30)。そして、それらの差分dMを第2レジスタ・テーブルに記憶する(ステップS31)。こうして得られたm個の差分をdM(f0)〜dM(fm−1)と表すと、ステップS32に進む直前には、演算回路22Bのm個のレジスタ22Bcに差分dM(f0)〜dM(fm−1)がそれぞれ記憶されていることになる。
【0095】
その後、コンパレータ・セレクタ回路22Bdにより、差分dM(f0)〜dM(fm−1)の絶対値同士を順次比較し(ステップS32)、VCO選択信号VCOSELを介して絶対値が最小である差分dMに対応する電圧制御発振器を選択する(ステップS33)。そして、セレクタ信号LPSELの値を0に復帰させる(ステップS34)と、三つの切替スイッチ41、42、43が再び切り替わり、図6に破線で示す三つの経路が無効になって周波数選択動作が終了する。その結果、ローパスフィルタ34がチャージポンプ33に接続されると共に、カウンタ21BへのR分周信号(fr)とP分周信号(fpsc)の供給が停止される。こうして、VCOセレクタ20BがPLLループから分離され、公知のPLL動作が開始する(ステップS35)。このPLL動作により、出力信号の周波数fvcoは所望の電圧制御発振器の発振周波数に徐々に収束していく。
【0096】
なお、上記説明において、最初に選択する電圧制御発振器は任意であり、また、ステップS27で「NO」と判定された後に、ステップS28でどの順で電圧制御発振器を選択していくかは任意である。
【0097】
以上説明したように、第3実施態のPLL周波数シンセサイザ1Bでは、第1実施形態のPLL周波数シンセサイザ1においてm個の電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1の切替がそれらの基準電流源I0〜Im−1のオン・オフによって実現されているから、第1実施形態の場合と同一の効果が得られることが明らかである。
【0098】
さらに、第3実施形態では、ステップS24〜S27までをm回実行することにより、全電圧制御発振器VCO0〜VCOm−1についてP分周信号のパルス数M’(f0)〜M’(fm−1)が第1レジスタテーブル(レジスタ22Ba)に格納されるため、その後に周波数変更動作を繰り返す際にはパルス数M’(f0)〜M’(fm−1)を得るためのカウント動作が不要となる。よって、第1及び第2の実施形態に比べて周波数選択動作がより高速に行える、という効果がある。
【0099】
(変形例)
上記第1〜第3の実施形態は本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。例えば、第2実施形態のVCOブロック10Aの構成(図2参照)を第3実施形態(図6参照)に適用してもよいし、その逆も可能である。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のPLL周波数シンセサイザ及びその最適発振周波数自動選択方法によれば、(a)高い周波数比較精度を保ちながら高速ロックアップを実現することができる、(b)製造時に生じる特性のバラツキに起因して電圧制御発振器の発振周波数が変動しても、自動的に所望の発振周波数で発振させることができる、(c)電圧制御発振器のキャリア電力対ノイズ電力比特性を損なうことなく、発振周波数の範囲を拡大することができる、(d)周波数変更動作を繰り返す際の周波数選択動作が高速に行われる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の周波数シンセサイザの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態の周波数シンセサイザの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1〜第3実施形態の周波数シンセサイザに使用される切替スイッチの構成を示す図である。
【図4】本発明の第1〜第3実施形態の周波数シンセサイザによって得られる、発振周波数と制御と電圧の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第1〜第3実施形態の周波数シンセサイザのパルスカウント動作を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態の周波数シンセサイザの構成を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の第3実施形態の周波数シンセサイザに使用されるVCOセレクタ中の演算回路の構成を示す機能ブロック図である。
【図8】本発明の第1実施形態の周波数シンセサイザの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態の周波数シンセサイザの動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態の周波数シンセサイザの動作を示すフローチャートである。
【図11】従来の周波数シンセサイザの構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1、1A、1B PLL周波数シンセサイザ
10 VCOブロック
VCO0〜VCOm−1 電圧制御発振器
L 誘導素子
Cv 可変容量素子
C0〜Cm−1 固定容量素子
−G 抵抗素子
D0〜Dm−1 発振回路
I1〜Im−1 基準電流源
20 VCOセレクタ
21、21A、21B カウンタ
22、22A、22B 演算回路
22Ba レジスタ
22Bb 減算器
22Bc レジスタ
22Bd コンパレータ・セレクタ回路
23、23A、23B デコーダ
31 R分周器
32 位相周波数比較器
33 チャージポンプ(CP)
34 ローパスフィルタ(LPF)
35、35A、35B N分周器
35Aa、35Ba N/Aカウンタ
35Ab、35Bb プリスケーラ
41、42、43 切替スイッチ
44 バイアス電圧源
T1 カウント期間
T2 演算期間
Claims (8)
- 異なる発振周波数を生成する複数の電圧制御発振器を含む電圧制御発振手段と、
複数の前記電圧制御発振器のいずれか一つを選択する選択信号を生成・出力する選択手段と、
選択された一つの前記電圧制御発振器の出力信号またはその分周信号と、基準周波数を持つ基準信号またはその分周信号との位相差を検出する位相比較手段と、
検出された前記位相差に応じて、前記電圧制御発振手段を制御する制御電圧を生成する制御電圧生成手段とを備え、
前記選択手段は、前記基準信号またはその分周信号に基づいて設定される計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数する計数手段と、当該計数手段によって得られるパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶可能な記憶手段と、当該記憶手段に記憶された前記パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出すると共に、それら差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成する演算手段とを有するPLL周波数シンセサイザ。 - 周波数選択動作の際に、前記基準信号またはその分周信号と前記出力信号またはその分周信号とを前記選択手段内の前記計数手段に供給し、PLL動作の際にはその供給を停止するためのスイッチ手段を備えている請求項1に記載のPLL周波数シンセサイザ。
- 複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ容量素子を含んでおり、それらの容量素子の一つが前記選択信号によって選択されるように構成されている請求項1または2に記載のPLL周波数シンセサイザ。
- 複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ発振回路に基準電流を供給する基準電流源を含んでおり、それらの基準電流源の一つが前記選択信号によって選択されるように構成されている請求項1または2に記載のPLL周波数シンセサイザ。
- 異なる発振周波数を生成する複数の電圧制御発振器を含む電圧制御発振手段と、
複数の前記電圧制御発振器のいずれか一つを選択する選択信号を生成・出力する選択手段と、
選択された一つの前記電圧制御発振器の出力信号またはその分周信号と、基準周波数を持つ基準信号またはその分周信号との位相差を検出する位相比較手段と、
検出された前記位相差に応じて、前記電圧制御発振手段を制御する制御電圧を生成する制御電圧生成手段とを備えてなるPLL周波数シンセサイザにおける発振周波数選択方法であって、
前記基準信号またはその分周信号に基づいて計数期間を設定するステップと、
前記計数期間内に存在する前記出力信号またはその分周信号のパルス数を計数するステップと、
当該計数するステップによって得られるパルス数を前記電圧制御発振器の全てについて記憶するステップと、
記憶した前記パルス数と所望の発振周波数に対応するパルス数との差分を前記電圧制御発振器の全てについて算出するステップと、
前記差分の絶対値が最小となる前記電圧制御発振器を選択する旨の前記選択信号を生成するステップと
を備えているPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法。 - 周波数選択動作の際に、前記基準信号またはその分周信号と前記出力信号またはその分周信号とを前記選択手段に供給し、PLL動作の際にはその供給を停止する請求項5に記 載のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法。
- 複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ容量素子を含んでおり、それらの容量素子の一つが前記選択信号によって選択されるように構成されている請求項5または6に記載のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法。
- 複数の前記電圧制御発振器がそれぞれ発振回路に基準電流を供給する基準電流源を含んでおり、それらの基準電流源の一つが前記選択信号によって選択されるように構成されている請求項5または6に記載のPLL周波数シンセサイザの発振周波数選択方法。
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