JP4637405B2 - 対回路基板作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板に対して電気部品(電子部品を含む)を装着する等の作業を行う対回路基板作業機に関するものであり、特に、作業能率の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
対回路基板作業機の一種に、基板コンベヤが上流側装置から回路基板を受け取って直接作業位置まで搬送し、その作業位置に保持した状態で、その回路基板に対して作業装置が所定の作業を行うものがある。例えば、電気部品の装着,クリーム状半田の印刷,接着剤の塗布等の作業を行うのである。この種の対回路基板作業機においては、従来、回路基板の作業位置への搬送が終了したことが、例えば基板コンベヤに設けられた基板到着確認センサにより検出され、その検出に応じて作業装置の作業が開始されるようにされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
しかるに、対回路基板作業機の作業装置による作業の中には、基板コンベヤによる回路基板の搬入と並行して実行し得る作業がある。この作業を、回路基板の作業位置への到達に先行して実行し得る作業という意味で「先行作業」と称することとするが、従来は、この先行作業も回路基板の作業位置への到達が検出されて初めて開始されるようになっていたのであり、これが作業能率低下の一因となっていた。
【0004】
対回路基板作業機がインコンベヤおよびメインコンベヤを備えたものである場合には、インコンベヤによる回路基板の搬入が終了した時点で(インコンベヤに設けられた基板到着確認センサが回路基板の到着を検出した後)、その回路基板に対する先行作業を開始させることができる。しかしながら、作業ステーションとしてのメインコンベヤとは別にインコンベヤを設ける必要があり、作業機全体が大型化して大きな設置面積が必要となるとともに、装置コストが高くなる。
【0005】
さらに別の対回路基板作業機として、通信装置により上流側装置と通信可能なものがある。例えば、対回路基板作業機の基板コンベヤが回路基板を搬入可能な状態となれば、その作業機から上流側装置へ基板搬入可能信号が出力される。また、上流側装置が回路基板を搬出可能な状態となれば、下流側の対回路基板作業機へ基板搬出可能信号が出力される。そして、上流側装置からの基板搬出可能信号と作業機からの基板搬入可能信号との両方が出力されたことに基づいて、基板コンベヤが作動させられ、作業機へ回路基板が搬入される。このような対回路基板作業機の場合、基板搬出可能信号と基板搬入可能信号とを監視することにより作業機への基板搬入開始時期を認識することができ、その認識に基づいて作業装置に先行作業を開始させることができる。しかしながら、この技術は、上流側装置が通信装置を具備していない場合には適用することができない。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景とし、対回路基板作業機の装置コストの上昇を極力抑えつつ作業能率を向上させることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の対回路基板作業機が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0007】
なお、以下の各項において、(1)項と(2)項と(3)項とを合わせたものが請求項に、その請求項に(4)項に記載の事項を追加したものが請求項に、(1)項と(9)項と(10)項とを合わせたものが請求項にそれぞれ相当する。
【0008】
(1)上流側装置から回路基板を受け取って直接作業位置まで搬送し、その作業位置に保持する基板コンベヤと、
作業位置に保持された回路基板に対して予め決められた作業を行う作業装置と、
前記基板コンベヤ上の前記作業位置より上流側に設定された基板検出位置へ回路基板が到達したこと、またはその基板検出位置を通過したことを検出する基板検出装置と、
その基板検出装置の回路基板の到達または通過検出に応じて、前記作業装置に、その作業装置が行うべき作業のうち、回路基板の前記作業位置への到達に先立って実行し得る先行作業を行わせる先行作業制御装置と
を含む対回路基板作業機。
基板検出装置の検出に応じて、回路基板が作業位置に到達する前に何らかの先行作業が行われるようにすれば、回路基板に対してなすべき作業の一部が回路基板の搬入と並行して行われることとなり、その分、作業能率が向上する効果が得られる。この効果は、基板検出装置による検出が早期に行われるほど大きくなることが多いため、基板検出装置は基板コンベヤの上流端近傍に設けられることが望ましく、また、回路基板の到達を検出するものとされることが望ましい。ただし、回路基板の通過を検出するものとすれば、回路基板が作業位置に向かって搬送されたことを一層確実に検出することが可能となる利点がある。
上記「作業装置が行うべき作業」は、1ロットの回路基板の最初のもの、あるいは、所定枚数毎の回路基板等にのみ行われる作業でもよいが、基板コンベヤにより1枚の回路基板が搬入される毎に実施される作業である場合に、特に大きな効果が得られる。1枚の回路基板当たり短縮される時間は比較的短くても、多数枚の回路基板の各々に対して得られる短縮時間の総計は大きなものになるからである。
(2)前記作業装置が、
電気部品を供給する部品供給装置と、
その部品供給装置から電気部品を受け取って前記作業位置に保持されている回路基板に装着する装着装置と
を含む (1)項に記載の対回路基板作業機。
本項の対回路基板作業機は電気部品装着機となる。電気回路製造ラインを構成する各種の作業機の中で、電気部品装着機は所要時間が最も長くなることが多いものであり、その電気部品装着機に本発明を適用すれば、電気回路製造ライン全体の能率向上効果が得られる場合が多い。特に、1台当たりは比較的少数の電気部品を装着する電気部品装着機が複数台並べて配置され、互いに共同して1枚の回路基板への電気部品の装着を行う電気部品装着ラインにおいては、実際に装着作業が行われている時間に対する基板搬送時間の比率が大きくなるため、一層有効である。
(3)回路基板に設けられた基板基準マークを撮像するマーク撮像装置と、
そのマーク撮像装置を予め定められた撮像位置へ移動させる撮像装置移動装置と
を含み、かつ、前記先行作業制御装置が、前記マーク撮像装置を前記撮像位置に位置させるべく、前記撮像装置移動装置を作動させる撮像装置移動制御部を含む (2)項に記載の対回路基板作業機。
例えば、電気部品を保持する部品保持ヘッドが、作業位置に保持された回路基板の表面に平行なXY座標面内において任意の位置へ、XYロボットにより移動させられるXYロボット式の電気部品装着機が広く使用されており、このXYロボット式電気部品装着機の中に、回路基板に設けられた基準マークを撮像して回路基板の位置誤差を検出するマーク撮像装置を備えたものがある。この電気部品装着機においては、回路基板が搬入され、所定の位置に保持されたとき、マーク撮像装置により基準マークが撮像され、それによって取得された画像のデータを処理することによって、回路基板の保持位置誤差が検出される。しかし、そのマーク撮像装置が部品保持ヘッドと共通の移動部材に保持されている場合には、基準マーク撮像と電気部品の受取りとを同時に行うことはできない。その場合に、まず基準マークの撮像を行うことが一法である。
(4)前記先行作業制御装置が、前記装着装置に、前記回路基板に最初に装着すべき電気部品を前記部品供給装置から受け取る作業を、前記先行作業として行わせる部品受取制御部を含む (2)項または (3)項に記載の対回路基板作業機。
XYロボット式の電気部品装着機であって、マーク撮像装置を備えないもの、あるいはマーク撮像装置が部品保持ヘッドを保持しているヘッド保持部材とは別の撮像装置保持部材に保持されているもの(撮像装置保持部材が移動部材であっても静止部材であってもよい)においては、回路基板に最初に装着すべき電気部品を前記部品供給装置から受け取る作業を先行作業とすることが有効である。また、XYロボット式の電気部品装着機であって、マーク撮像装置と部品保持ヘッドとが共通の移動部材に保持されているものにおいても、まず、部品保持ヘッドに部品供給装置から電気部品を受け取らせ、その後に、マーク撮像装置を基準マークの撮像位置に位置させることが可能であり、その場合には、先行作業制御装置が部品受取制御部と撮像装置移動制御部とを共に含むことになる。また、部品保持ヘッドに電気部品を受け取らせた後、マーク撮像装置を基準マークの撮像位置に位置させる前に、部品保持ヘッドによる電気部品の保持位置誤差を検出するために部品撮像装置に電気部品を撮像させることも可能であり、その場合には、先行作業制御装置が部品撮像制御部をも含むこととなる。さらに、複数の部品保持ヘッドが旋回軸線まわりに旋回させられ、予め定められた部品受取位置において電気部品を受け取り、予め定められた部品装着位置において装着するヘッド旋回式電気部品装着機においても、回路基板に最初に装着すべき電気部品を前記部品供給装置から受け取る作業を先行作業とすることが有効である。
(5)前記装着装置が、
複数の部品保持ヘッドと、
それら複数の部品保持ヘッドの1つずつを前記部品供給装置から電気部品を受け取る部品受取位置に位置させるヘッド移動装置と
を含み、前記部品受取制御部が、前記複数の部品保持ヘッドのうち最初に電気部品を受け取るべき部品保持ヘッドを前記部品受取位置に位置させるべく、前記ヘッド移動装置を作動させるヘッド移動制御部を含む (4)項に記載の対回路基板作業機。
(6)前記装着装置が、
負圧により電気部品を吸着して保持する複数の吸着ノズルと、
それら複数の吸着ノズルの1つを予め定められた作用位置に選択的に位置決めするノズル選択装置と
を含み、前記部品受取制御部が、最初に電気部品を吸着すべき吸着ノズルを前記作用位置に位置させるべく、前記ノズル選択装置を作動させるノズル選択制御部を含む (4)項または (5)項に記載の対回路基板作業機。
本項のノズル選択制御部と前項に記載のヘッド移動制御部との両方を備える対回路基板作業機においては、基板検出装置の回路基板の到達または通過検出に応じて、吸着ノズルの選択と部品保持ヘッドの部品受取位置への移動との両方が行われることとなる。例えば、まず、吸着ノズルの選択が行われ、その選択された吸着ノズルを備えた部品保持ヘッドが部品受取位置へ移動させられるのである。
(7)前記装着装置が、
負圧により電気部品を吸着して保持する吸着ノズルと、
その吸着ノズルに保持された電気部品を撮像する部品撮像装置と
を含み、前記先行作業制御装置が、前記吸着ノズルに電気部品を保持させ、その保持させた電気部品を前記部品撮像装置に撮像させる部品受取・撮像制御部を含む (2)項ないし (6)項のいずれかに記載の対回路基板作業機。
本項の先行作業制御装置は、吸着ノズルに電気部品を保持させる部品受取制御部と、吸着ノズルに保持された電気部品を部品撮像装置に撮像させる部品撮像制御部とを含むと考えることもできる。
(8)前記部品供給装置が、
それぞれ1種類ずつの電気部品を複数個収容し、それら電気部品を1個ずつ部品供給部に位置決めする複数のフィーダと、
それら複数のフィーダをそれらフィーダの前記供給部が1本の線に沿って並ぶ状態に保持する部品テーブルと、
その部品テーブルを前記1本の線に沿って、前記複数のフィーダの1つが予め定められた部品供給位置に位置するように移動させるテーブル移動装置と
を含み、前記部品受取制御部が、最初に電気部品を供給すべきフィーダを前記部品供給位置に位置させるべく、前記テーブル移動装置を作動させるテーブル移動制御部を含む (2)項ないし (7)項のいずれかに記載の対回路基板作業機。
(9)前記作業装置が、前記作業位置に保持された回路基板に、電気部品を仮止めするための高粘性流体を塗布する塗布装置を含む (1)項に記載の対回路基板作業機。
本項の対回路基板作業機は高粘性流体塗布機となる。
(10)回路基板に設けられた基板基準マークを撮像するマーク撮像装置と、
そのマーク撮像装置を予め定められた撮像位置へ移動させる撮像装置移動装置とを含み、前記先行作業制御装置が、前記マーク撮像装置を前記撮像位置に位置させるべく、前記撮像装置移動装置を作動させる撮像装置移動制御部を含む (9)項に記載の対回路基板作業機。
マーク撮像装置を予め撮像位置に位置させておけば、回路基板の作業位置への到達後直ちに基準マークの撮像を行うことができる。
(11)前記塗布装置が、
複数の貫通穴を備えたスクリーンを保持するスクリーン保持装置と、
そのスクリーン保持装置に保持されたスクリーンに沿って移動し、前記貫通穴を経て、前記作業位置に保持された回路基板に前記高粘性流体を塗布するスキージと、
そのスキージを前記スクリーンに沿って移動させるスキージ移動装置と
を含む (9)項または(10)項に記載の対回路基板作業機。
本項の対回路基板作業機はスクリーン印刷機となる。スクリーン印刷機は回路基板にクリーム状半田を塗布するのに特に適している。
(12)前記先行作業制御装置が、前記スキージを印刷開始位置に位置させるべく、前記スキージ移動装置を作動させるスキージ移動制御部を含む(11)項に記載の対回路基板作業機。
スキージを予め印刷開始位置に位置させておけば、回路基板の作業位置への到達後速やかに印刷を開始することができる。
(13)前記塗布装置が、
前記高粘性流体を収容する収容器とその収容器内の高粘性流体を吐出する吐出ノズルとを備えた塗布器と、
その塗布器を、前記作業位置に保持された回路基板の表面に平行な平面内の任意の位置へ移動させる塗布器移動装置と
を含む (9)項または(10)項に記載の対回路基板作業機。
本項の対回路基板作業機はディスペンサとなる。ディスペンサは回路基板に接着剤を塗布するのに特に適している。ディスペンサは、1点の塗布に比較的長い時間を要するため、塗布点数が多い場合には、電気回路製造ライン全体の能率改善上のネックになることがあり、その場合に、本発明に従って作業能率を向上させることが特に有効である。
(14)前記先行作業制御装置が、前記塗布器を最初に前記高粘性流体を塗布すべき位置に位置させるべく、前記塗布器移動装置を作動させる塗布器移動制御部を含む(13)項に記載の対回路基板作業機。
(15)基板検出装置が、回路基板に接触することなく回路基板を検出する非接触型センサを含む (1)項ないし(14)項のいずれかに記載の対回路基板作業機。
例えば、透過型または反射型の光電スイッチ、磁気式,静電容量式等の近接スイッチ等を採用可能である。
(16)基板検出装置が、回路基板に接触することにより回路基板を検出する接触型センサを含む (1)項ないし(14)項のいずれかに記載の対回路基板作業機。
例えば、検出子とその検出子の移動に応じてON,OFFの状態が変化するスイッチ部とを備えたマイクロスイッチ自体を接触型センサとして使用することができ、また、そのマイクロスイッチに別の作動装置を付加し、作動装置の接触部材が回路基板に接触して作動装置が作動したことをマイクロスイッチが検出するものを接触型センサとして使用することも可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る対回路基板作業機の一実施形態である電子部品装着機を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態である電子部品装着機2が複数台、回路基板(本実施形態では、後述するプリント配線板である)の搬送方向に並んで設けられることにより、電子部品装着ライン4が構成されている。それら複数台の電子部品装着機2のうちの1台を代表的に図2に示す。電子部品装着機2においては、1枚ずつの回路基板が上記搬送方向に搬送されるとともに順次電子部品が仮付けされる。回路基板の搬送方向において最上流側に位置する電子部品装着機2より上流側には、塗布システムの一種であり、回路基板に高粘性流体たるペースト状半田を印刷するスクリーン印刷システム6が設けられ、最下流側に位置する電子部品装着機2より下流側には、リフローシステム8(半田を溶融させて電子部品を回路基板に電気的に接続するシステム)が設けられている。これらスクリーン印刷システム6およびリフローシステム8は、上記電子部品装着ライン4と共に、電子回路製造ラインを構成している。以下、電子部品装着機2について説明する。
【0010】
本電子部品装着機2は、図2に示すように、ベース10上に配設された装着装置12,部品供給装置14およびプリント配線板搬送装置16を備えている。プリント配線板搬送装置16は、X軸方向(図2において上下方向)に配設された基板コンベヤとしての配線板コンベヤ18を備え、回路基板の一種であるプリント配線板20が配線板コンベヤ18により搬送されるとともに、ストッパ装置22により、予め定められた作業位置としての部品装着位置に位置決めされ、プリント配線板保持装置24により保持される。
【0011】
配線板コンベヤ18の水平面内においてX軸方向と直交するY軸方向の両側には、部品供給装置14が設けられている。部品供給装置14は、フィーダ保持台26と、その上にX軸方向に並べられて配列される多数のフィーダ28とを有し、位置を固定して設けられている。装着装置12は、部品保持ヘッド30(図3参照)がX軸方向およびY軸方向に直線移動させられてフィーダ28の部品受取位置から受け取った電子部品32を搬送し、前記部品装着位置に保持されたプリント配線板20に装着するものである。そのため、装着装置12は、XY移動装置たるXYロボット34を備えている。XYロボット34は、支柱35に支持されてベース10の上方に配設された上フレーム36に保持されている。上フレーム36は、図2においては理解を容易にするために除去され、位置のみが二点鎖線で示されている。XYロボット34は、上フレーム36に水平にかつY軸方向に平行に固定された一対のガイド38に案内され、送りねじ40およびY軸モータ(サーボモータ)42により送られるY軸スライド44を備えている。Y軸スライド44上には、一対のガイド46(図2にはそのうちの一方のみ図示)に案内され、送りねじおよびX軸モータ(サーボモータ)48により送られるX軸スライド50が設けられている。X軸スライド50には、複数(図示の例では3個)の部品保持ヘッド30がX軸方向に並んで設けられている。部品保持ヘッド30は、XYロボット34により水平面内の任意の位置に移動させられる。
【0012】
X軸スライド50には、上記複数の部品保持ヘッド30がそれぞれ昇降可能かつ回転可能に設けられるとともに、図3に示すように、各部品保持ヘッド30を昇降させる昇降装置54および部品保持ヘッド30を軸線まわりに回転させる回転装置56が設けられている。X軸スライド50にはまた、プリント配線板20に設けられた複数(図2の例では2個)の基準マーク57を撮像するマーク撮像装置としてのCCDカメラ58が設けられている。
【0013】
複数の部品保持ヘッド30は、全て同じ構造を有するものであり、図3に示すように、電子部品32を負圧により吸着する吸着ノズル60と、吸着ノズル60を着脱可能に保持するホルダ62とを備えている。ホルダ62は、スリーブ66にスプライン嵌合されている。スリーブ66は、X軸スライド50に設けられたアーム70に軸受を介して上下方向の軸線まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に嵌合されており、スリーブ66のアーム70から突出した下端部には、バックラッシ除去型の被駆動歯車74が設けられ、θ軸モータ(サーボモータ)76の出力軸に固定の駆動歯車78に噛み合わされており、被駆動歯車74が回転させられることによりホルダ62が垂直軸線まわりに回転させられる。上記ホルダ62,被駆動歯車74,θ軸モータ76および駆動歯車78が回転装置56を構成している。
【0014】
ホルダ62の上端部には、昇降部材80が相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に取り付けられている。この昇降部材80には、一対のガイド(図示省略)が設けられ、X軸スライド50に設けられたガイドブロック(図示省略)に嵌合されている。これらガイドおよびガイドブロックを含む案内装置により案内され、昇降部材80が送りねじ84およびZ軸モータ(サーボモータ)86により昇降させられる。87はタイミングプーリであり、Z軸モータ86の回転をタイミングベルト89,タイミングプーリ88を介して送りねじ84に伝達する伝達装置を構成している。送りねじ84,タイミングベルト89,タイミングプーリ87,88,Z軸モータ86が昇降装置54を構成している。Z軸モータ86を、サーボモータに代えて、ステッピングモータ等の駆動モータとしてもよい。あるいは、エアシリンダを含む流体圧シリンダとしてもよい。
【0015】
ホルダ62内には、軸線に沿って貫通した通路94が形成されており、図示しない回転継手,ホース,電磁方向切換弁102(図6参照)を介して図示しない負圧源に接続されている。通路94への負圧の供給,遮断は、電磁方向切換弁102の切換えにより行われる。
【0016】
部品保持ヘッド30が部品供給装置14からプリント配線板保持装置24に保持されたプリント配線板20に電子部品32を搬送する経路の途中で、Y軸方向において部品供給装置14とプリント配線板搬送装置16との間の位置には、図2に示すように、撮像装置としてのCCDカメラ110が設けられている。本実施形態においては、配線板コンベヤ18のY軸方向に隔たった両側に2つのCCDカメラ110が設けられている。これらCCDカメラ110は、部品保持ヘッド30に保持された電子部品32を下方から撮像する。また、CCDカメラ110に対応して図示を省略する照明装置が設けられ、撮像時に被写体およびその周辺を照明する。CCDカメラに代えて、ラインスキャンカメラとすることも可能である。
【0017】
配線板コンベヤ18は、図4および図5に示すように、それぞれ互いに平行に延びる一対のガイドレールを備えている。本実施形態においては、一方が固定ガイドレール114、他方が可動ガイドレール116とされている。固定ガイドレール114および可動ガイドレール116は、X軸方向に平行であって水平に設けられ、固定ガイドレール114はベース10に位置を固定して設けられ、可動ガイドレール116は、固定ガイドレール114に接近,離間可能であって、Y軸方向に移動可能に設けられている。
【0018】
固定ガイドレール114および可動ガイドレール116の互いに対向する面にはそれぞれ、図4に示すように、長手方向の両端部にそれぞれプーリ120が回転可能に取り付けられるとともに、無端のコンベヤベルト124(図5参照)が巻き掛けられている。コンベヤベルト124はさらに、図5に示すように、固定ガイドレール114および可動ガイドレール116に回転可能に取り付けられた複数のプーリ125,126に巻き掛けられるとともに、被駆動プーリ128に巻き掛けられている。固定ガイドレール114側の被駆動プーリ128は、固定ガイドレール114および支持部材129によって両端部を回転可能に支持されたスプライン軸130に固定されている。スプライン軸130には、スプロケット131が固定されるとともに、駆動源の一種である電動モータたる搬送用モータ132の出力軸に固定のスプロケット133にチェーン134によって連結されている。可動ガイドレール116側の被駆動プーリ128は、可動ガイドレール116に回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられるとともに、スプライン軸130にスプライン嵌合されている。したがって、搬送用モータ132が起動されれば、スプロケット133,131が回転させられるとともに、スプライン軸130が回転させられ、被駆動プーリ128が回転させられて一対のコンベヤベルト124が同期して周回させられる。
【0019】
プリント配線板20は、その両縁部において一対のコンベヤベルト124の各直線部上に載せられ、コンベヤベルト124との間の摩擦によりコンベヤベルト124の移動に伴ってX軸方向に平行な方向に搬送される。水平に設けられた固定ガイドレール114,可動ガイドレール116に設けられた各コンベヤベルト124がプリント配線板20を水平な姿勢で支持し、固定ガイドレール114,可動ガイドレール116に沿って送るのである。
【0020】
また、間隔変更装置によって、可動ガイドレール116が固定ガイドレール114に接近,離間させられて、両ガイドレール114,116の間隔が変更され、配線板コンベヤ18の幅が変更されるようになっている。この間隔変更装置は、本発明とは直接関連がないため詳細な説明は省略するが、両ガイドレール114,116に回転可能に設けられたスプロケット135,136およびこれらスプロケット135,136に巻き掛けられたチェーン等を含む回転伝達装置と、送りねじ137,ナット138,駆動源たる幅変更用モータ139等とにより構成されている。
【0021】
配線板コンベヤ18の搬送方向において下流側には、図4に示すように、減速開始位置センサ142および配線板到着確認センサ144が設けられている。減速開始位置センサ142および配線板到着確認センサ144は、発光部および受光部を有する反射型の光電センサにより構成され、プリント配線板20からの光の反射によりプリント配線板20の減速開始位置への到達、配線板到着確認位置(部品装着位置)への到達を検出する。減速開始位置センサ142,配線板到着確認センサ144は、反射型の光電センサに限らず、透過型の光電センサ,近接スイッチ,リミットスイッチ等により構成してもよい。両センサ142,144より下流側には、前記ストッパ装置22が設けられている。ストッパ装置22は、図示を省略するストッパ部材と、ストッパ部材を昇降させる昇降装置とを含むものである。昇降装置の駆動源は、例えばエアシリンダ等の流体圧シリンダにより構成することができる。ストッパ部材は、昇降装置により、コンベヤベルト124の搬送面より上方へ突出してプリント配線板20の移動を止める作用位置と、搬送面の下方に退避させられてプリント配線板20の通過を許容する非作用位置とに移動させられる。
【0022】
また、配線板コンベヤ18の前記部品装着位置より搬送方向上流側であって、上流端近傍には、図4に示すように、プリント配線板20が基板検出位置としての配線板搬入確認位置に到達したことを検出する配線板搬入確認センサ150が設けられている。配線板搬入確認センサ150は、発光部および受光部を有する反射型の光電センサにより構成され、プリント配線板20からの光の反射によりプリント配線板20の配線板搬入確認位置への到達を検出する。配線板搬入確認センサ144は、反射型の光電センサに限らず、透過型の光電センサ,近接スイッチ等のその他の非接触型センサや、マイクロスイッチ,リミットスイッチ等の接触型センサにより構成してもよい。
【0023】
本電子部品装着機2は、図6に示す制御装置160により制御される。制御装置160は、プロセシングユニット(PU)162,リードオンリメモリ(ROM)164,ランダムアクセスメモリ(RAM)166およびそれらを接続するバスを有するコンピュータ170を主体とするものである。バスには入出力インタフェース172が接続され、減速開始位置センサ142,配線板到着確認センサ144,配線板搬入確認センサ150等の各種センサが接続されるとともに、駆動回路174を介して、Y軸モータ42,X軸モータ48,θ軸モータ76,Z軸モータ86,電磁方向切換弁102,搬送用モータ132等が接続されている。Y軸モータ42,X軸モータ48,Z軸モータ66,θ軸モータ76等の回転角度は、エンコーダにより検出され、その検出結果に基づいてモータ42等が制御される。入出力インタフェース172にはまた、制御回路176を介してCCDカメラ58,110が接続されている。また、ROM164には、プリント配線板18に複数の電子部品32を装着するためのルーチンを始め、本電子部品装着機2の一般的作動を制御するプログラムが格納されている。また、RAM166には、プリント配線板18に装着する電子部品32の種類,装着位置,装着順序等に従って部品保持ヘッド30を移動させるためのプログラム等が格納されている。
【0024】
以上のように構成された電子部品装着機2を複数台備える電子部品装着ライン4においては、複数台の電子部品装着機2が共同して、装着が予定された1枚のプリント配線板20に電子部品32の装着を行い、1枚の電子回路板(プリント回路板)を組み立てる。次に部品装着作業を行うべき電子部品装着機2より搬送方向上流側に位置する電子部品装着機2(上流側装置)において部品装着等の作業が終了した後、下流側にプリント配線板20が搬送される。次に作業を行うべき電子部品装着機2の配線板コンベヤ18にプリント配線板20が搬入可能であるか否かは、例えば、配線板到着確認センサ144がプリント配線板20を検出しているか否かによりわかる。配線板コンベヤ18へのプリント配線板20の搬入時には、配線板到着確認センサ144の検出信号に基づいてプリント配線板20が配線板コンベヤ18に搬入されたか否かが判定される。したがって、配線板到着確認センサ144がプリント配線板20を検出しなければ、配線板コンベヤ18上にプリント配線板20がなく、配線板コンベヤ18にプリント配線板20を搬入し得ることがわかるのである。
【0025】
プリント配線板20の搬入時には、配線板コンベヤ18の搬送用モータ132が起動され、コンベヤベルト124が周回させられてプリント配線板20が搬入される。プリント配線板20が上流側の電子部品装着機2の配線板コンベヤ18から下流側の電子部品装着機2の配線板コンベヤ18に直接渡され、搬送されたプリント配線板20が配線板搬入確認センサ150の上方を通過し、その発光部の光がプリント配線板20によって反射されてセンサ150の受光部に入光することにより、配線板搬入確認センサ150がプリント配線板20が搬入されたことを検出し、検出信号を制御装置160に供給する。プリント配線板20が配線板搬入確認位置に到達したことが検出されれば、制御装置160により、装着装置12等がプリント配線板20の前記部品装着位置への到達に先だって実行し得る先行作業を行うように制御される。
【0026】
以下、プリント配線板20の部品装着位置への到達に先立って実行し得る先行作業について説明する。先行作業の一例としては、CCDカメラ58が、プリント配線板20の基準マーク57を撮像すべく、予め定められた基準マーク57の上方に位置する撮像位置へ移動する作業がある。CCDカメラ58は、複数の部品保持ヘッド30とともにX軸スライド50に保持されており、XYロボット34の作動によってCCDカメラ58が撮像位置まで移動させられる。このようにすれば、プリント配線板20が部品装着位置に搬送されたことが検出されれば、そのままCCDカメラ58によって基準マーク57を撮像することができ、従来のように、プリント配線板20が部品装着位置への到達が検出されて初めてCCDカメラ58を撮像位置へ移動させるのに要していた時間を省略でき、作業能率が向上する。この場合、CCDカメラ58がマーク撮像装置として機能し、そのCCDカメラ58をXY座標面内の任意の位置へ移動させるXYロボット34が撮像装置移動装置として機能する。CCDカメラ58が設けられた装着装置12が作業装置の一例であり、制御装置160の、CCDカメラ58を撮像位置に位置させるべくXYロボット34を作動させる部分が、撮像装置移動制御部の一例である。
【0027】
先行作業の別の例としては、プリント配線板18が部品装着位置に到達する前に、プリント配線板20に最初に装着すべき電子部品32を、部品保持ヘッド30によって部品供給装置14のフィーダ28から受け取る作業がある。最初に装着されるべき電子部品32に関するデータが読み出される。このデータは、電子部品32の種類,その電子部品32の取出位置および取付位置の情報を含んでいる。この情報に従って、XYロボット34の移動により、複数の部品保持ヘッド30のうちの1つが、電子部品32が取り出されるべきフィーダ28の部品供給部の上方である部品受取位置に位置決めされる。そして、その部品保持ヘッド30が下降させられ、部品供給部にある電子部品32を吸着ノズル60により吸着して取り出す。次に電子部品32を取り出すべき部品保持ヘッド30が、電子部品32が取り出されるべきフィーダ28の部品供給部の上方に位置決めされ、電子部品32を同様にして取り出す。以上のようにして複数の部品保持ヘッド30が順次電子部品32を取り出す。図示の電子部品装着機2は、3つの部品保持ヘッド30を備えるものであり、上述のように3つの部品保持ヘッド30が順次フィーダ28から電子部品32を受け取る作業を先行作業としてもよいし、これら3つの部品保持ヘッド30のうちの少なくとも1つの部品保持ヘッド30が電子部品32を受け取る作業を先行作業としてもよい。いずれにしても、部品保持ヘッド30を部品受取位置へ移動させるXYロボット34がヘッド移動装置として機能する。複数の部品保持ヘッド30を備える装着装置12が作業装置の一例であり、制御装置160の、部品保持ヘッド30のうち最初に電子部品32を受け取るべき部品保持ヘッド30を部品受取位置に位置させるべくXYロボット34を作動させる部分が、ヘッド移動制御部として機能する。部品受取制御部は、上記ヘッド移動制御部を含むものである。
【0028】
先行作業のさらに別の例は、プリント配線板20に最初に装着すべき電子部品32を部品保持ヘッド30の吸着ノズル60により保持し、その保持した電子部品32をCCDカメラ110により撮像する作業である。XYロボット34の作動により、複数の部品保持ヘッド30がCCDカメラ110の上方を通過させられ、部品保持ヘッド30により保持された電子部品32が下方から撮像される。この時取得された画像データと、電子部品32が正規の位置に保持された場合の画像データとの比較により、部品保持ヘッド30による電子部品32の保持位置誤差、すなわち、電子部品32の基準位置からのXY座標面上の位置ずれΔX,ΔYと、基準位置を通る垂直線を中心とする位相ずれΔθとが演算される。この場合、吸着ノズル60に保持された電子部品32を撮像するCCDカメラ110が部品撮像装置として機能する。また、装着装置12が作業装置の一例であり、制御装置160の、吸着ノズル60に電子部品32を保持させ、その保持させた電子部品32をCCDカメラ110により撮像させる部分が部品受取・撮像制御部として機能する。
【0029】
以上、先行作業のいくつかの例を説明したが、これらは適宜組み合わされて一連の先行作業として実行されるようにすることが可能である。例えば、複数の部品保持ヘッド30がそれぞれ電子部品32をフィーダ28から取り出し、それら電子部品32をCCDカメラ110が下方から撮像し、その後、CCDカメラ58が撮像位置へ移動するまでの作業を一連の先行作業とすることができるのである。この場合には、プリント配線板20が配線板搬入確認位置に到達したことが配線板搬入確認センサ150により確認されてから、部品装着位置に到達したことが配線板到着確認センサ144により確認され、ストッパ装置22により位置決めされ、プリント配線板保持装置24により保持されるまでの間に、先行作業のすべてが完了しない可能性がある。しかし、それはそれで差し支えない。配線板到着確認センサ144により部品装着位置への到達が確認された際、先行作業の一部が残っていれば、その残りの部分が完了した後に、本来はプリント配線板20の部品装着位置への到達後に開始されるべき作業が開始されるようにプログラムを作成しておけばよいのである。本実施形態では、実際そのようにされており、その作業は、撮像位置へ移動させられたCCDカメラ58により、プリント配線板20の基準マーク57を撮像する作業とされている。従来は、プリント配線板20がプリント配線板保持装置24により保持されるまでは、上記先行作業のいずれも行われていなかったのであるから、その先行作業のうち、プリント配線板20の保持以前に行われる分に相当する時間、作業能率が向上する効果が得られることとなる。
【0030】
プリント配線板20が部品装着位置に到達する前、例えば、プリント配線板20が搬入を開始された時点に、ストッパ装置22のストッパ部材は作用位置へ移動させられる。搬入中のプリント配線板20が減速開始位置センサ142によって検出されれば搬送速度が減速され、配線板到着確認センサ144によって検出されれば、搬送用モータ132が止められる。このとき、プリント配線板20は既にストッパ部材に当接して移動を止められているのであるが、搬送速度の減速によりプリント配線板20はストッパ部材に衝撃少なく当接する。
【0031】
プリント配線板20が部品装着位置において位置決め保持された時点に、上記先行作業のすべてが完了していれば直ちに、完了していなければ完了を待って、CCDカメラ58による基準マーク57の撮像が行われる。その後、XYロボット34の作動により、CCDカメラ58が別の基準マーク57の上方に移動させられ、基準マーク57を撮像する。取得された画像データは、プリント配線板18が正規の位置に位置決め支持された場合の基準マーク57の画像データと比較され、プリント配線板保持装置24に保持されたプリント配線板18の位置決め誤差が演算される。続いて、複数の部品保持ヘッド30のうち最初に電子部品32を装着すべきものが、予定の部品取付位置の上方へ移動させられるが、その間に、上記プリント配線板18の位置決め誤差と、先のCCDカメラ110による撮像によって取得された電子部品32の保持位置誤差とに基づいて、部品保持ヘッド30が回転させられ、移動量が修正される。従って、電子部品32は正しい位置に正しい向きで装着される。以後は、従来と同様に他の電子部品32の装着が行われ、それらが終了すれば、プリント配線板20が下流側へ搬出される。
【0032】
基板搬入確認センサ150が基板検出装置を構成し、制御装置160は、基板搬入確認センサ150の検出に応じて、作業装置に先行作業を行わせる先行作業制御装置を含むものである。
【0033】
本実施形態によれば、前記従来の技術の項で説明したように、メインコンベヤとは別にインコンベヤを設けたり、上流側の電子部品装着機2(上流側装置)と通信装置により通信可能とすることなく、配線板コンベヤ18によるプリント配線板20の部品装着位置への搬入と並行して前記種々の先行作業を実行することができ、装置コストの上昇を極力抑えつつ、装着作業の能率を向上させることができる。また、インコンベヤを設けなければ、その分電子部品装着機2を小型化できる。さらに、上流側装置が通信装置を具備していない場合でも本発明を適用することができる。
【0034】
本実施形態においては、1つの部品保持ヘッド30が1つの吸着ノズル60を備えていたが、図7に示すように、1つの部品保持ヘッド190が複数(例えば6個)の吸着ノズル192を備える形態としてもよい。この実施形態においては、複数の吸着ノズル192の1つが、ノズル選択装置により予め定められた作用位置に位置決めされ、電子部品32を吸着する。このような部品保持ヘッド190は、例えば、特開平6−342998号公報に詳細に記載されているため、ここでは詳細な図示,説明は省略するが、複数個の吸着ノズル192を保持するノズル保持体194を、ノズル保持体回転装置によって吸着ノズル192の中心軸線に直交する軸線まわりの回転操作することにより、所望の吸着ノズル192を作用位置に位置決めすることができる。本実施形態においては、制御装置160の、最初に電子部品32を吸着すべき吸着ノズル192を作用位置に位置させるべく、ノズル選択装置を作動させる部分が、ノズル選択制御部を構成するようにすることができる。
【0035】
本発明に係る対回路基板作業機を、回路基板に高粘性流体としての接着剤の塗布を行う塗布装置を備える高粘性流体塗布機としてもよい。上記高粘性流体塗布機の一実施形態であるディスペンサを図8に概略的に示す。本ディスペンサのベース202上には、接着剤塗布装置204と、回路基板としてのプリント配線板20を搬送し、位置決め保持する配線板搬送保持装置210とが設けられている。配線板搬送保持装置210は、X軸方向(図においては左右方向)に配設された配線板コンベヤ212を備え、プリント配線板20は、配線板コンベヤ212により搬送されるとともに、予め定められた作業位置としての塗布位置に位置決めされ、配線板保持装置214により保持される。その状態で塗布剤の一種である高粘性流体たる接着剤がプリント配線板20の予め定められた箇所に塗布される。
【0036】
接着剤塗布装置204は、公知のものであるため詳細な図示および説明は省略するが、接着剤を収容する収容器とその収容器内の接着剤を吐出する吐出ノズルとを備える塗布器216が互いに直交するX軸方向およびY軸方向の成分を有する方向に移動してプリント配線板20の被作業面である表面に接着剤を塗布する。そのため、接着剤塗布装置204は、送りねじ220,X軸スライド222,ナットおよびX軸スライド駆動用モータ224、ならびに送りねじ226,Y軸スライド228,ナットおよびY軸スライド駆動用モータ230等から構成されるXYロボット232を備えている。塗布器216は、XYロボット232により、プリント配線板20の上面に平行な一平面である水平面内の任意の位置へ移動させられる。Y軸スライド228にはまた、撮像装置の一種であるCCDカメラ240が設けられている。本ディスペンサのXYロボット232,CCDカメラ240等は、制御装置250により制御される。
【0037】
本実施形態においても、配線板コンベヤ212の前記塗布位置より搬送方向上流側であって、上流端近傍には、プリント配線板20が基板検出位置としての配線板搬入確認位置に到達したことを検出する配線板搬入確認センサ260が設けられている。プリント配線板20が配線板搬入確認位置に到達したことが配線板搬入確認センサ260により検出されれば、前記実施形態と同様、接着剤塗布装置204により、プリント配線板20の塗布位置への到達に先だって実行し得る先行作業が行われる。
【0038】
接着剤塗布装置204により行われる先行作業としては、プリント配線板20に設けられた基準マーク57をCCDカメラ240により撮像するために、CCDカメラ240を予め定められた撮像位置に移動させる作業がある。この場合、CCDカメラ240がマーク撮像装置として機能し、CCDカメラ240を上記撮像位置へ移動させるXYロボット232が撮像装置移動装置として機能する。また、制御装置250において、CCDカメラ240を上記撮像位置に位置させるべく、XYロボット232を作動させる部分が撮像装置移動制御部として機能する。
【0039】
ディスペンサが基準マーク57を撮像するためのCCDカメラ240を備えず、プリント配線板20に形成された複数の位置決め穴の各々に位置決めピンを挿入する等により、プリント配線板20の位置決めを純機械的に行うものである場合には、例えば、塗布器216を最初に接着剤を塗布すべき位置に位置させる作業を、先行作業とすることができる。この場合、制御装置250において、塗布器216を上記位置に位置させるべく、塗布器移動装置としてのXYロボット232を作動させる部分が塗布器移動制御部として機能することとなる。本実施形態においては、接着剤塗布装置204が、塗布位置に保持されたプリント配線板20に対して予め決められた作業を行う作業装置を構成している。制御装置250は、基板検出装置としての配線板搬入確認センサ260の検出に応じて、作業装置に先行作業を行わせる先行作業制御装置を含むものである。
【0040】
本発明を、特開平6−342998号公報に記載のように、インデックス式電子部品装着装置に適用することも可能である。また、例えば特開平8−48024号公報に記載のスクリーン印刷機に本発明を適用することも可能である。
【0041】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対回路基板作業機の一実施形態である電子部品装着機を複数台備える電子部品装着ラインを含む電子回路製造ラインを概略的に示す平面図である。
【図2】上記電子部品装着機を概略的に示す平面図である。
【図3】上記電子部品装着機の装着装置の構成要素である部品保持ヘッドを示す正面図(一部断面)である。
【図4】上記電子部品装着機の配線板コンベヤを示す平面図である。
【図5】上記配線板コンベヤを示す側面図である。
【図6】上記電子部品装着機を制御する制御装置を概略的に示すブロック図である。
【図7】本発明に係る対回路基板作業機の別の実施形態である電子部品装着機の装着装置の構成要素である部品保持ヘッドの一部を示す正面図である。
【図8】本発明に係る対回路基板作業機のさらに別の実施形態である高粘性流体塗布機を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
12:装着装置 14:部品供給装置 16:プリント配線板搬送装置 18:配線板コンベヤ 20:プリント配線板 30:部品保持ヘッド 32:電子部品 34:XYロボット 57:基準マーク 58:CCDカメラ 150:基板搬入確認センサ 160:制御装置 190:部品保持ヘッド 204:接着剤塗布装置 210:配線板搬送装置 212:配線板コンベヤ 216:塗布器 232:XYロボット 240:CCDカメラ 250:制御装置 260:配線板搬入確認センサ

Claims (3)

  1. 上流側装置から回路基板を受け取って直接作業位置まで搬送し、その作業位置に保持する基板コンベヤと、
    その作業位置に保持された回路基板に対して予め決められた作業を行う作業装置と、
    前記基板コンベヤ上の前記作業位置より上流側に設定された基板検出位置へ回路基板が到達したこと、またはその基板検出位置を通過したことを検出する基板検出装置と、
    その基板検出装置による回路基板の到達または通過の検出に応じて、前記作業装置に、その作業装置が行うべき作業のうち、回路基板の前記作業位置への到達に先立って実行し得る先行作業を行わせる先行作業制御装置と
    を含む対回路基板作業機であって、
    前記作業装置が、
    電気部品を供給する部品供給装置と、
    その部品供給装置から電気部品を受け取って前記作業位置に保持されている回路基板に装着する装着装置と、
    回路基板に設けられた基板基準マークを撮像するマーク撮像装置と、
    そのマーク撮像装置を予め定められた撮像位置へ移動させる撮像装置移動装置と
    を含み、かつ、前記先行作業制御装置が、前記基板検出装置による回路基板の到達または通過の検出に応じて前記マーク撮像装置を前記撮像位置に位置させるべく、前記撮像装置移動装置を作動させる撮像装置移動制御部を含むことを特徴とする対回路基板作業機。
  2. 前記先行作業制御装置が、前記装着装置に、前記回路基板に最初に装着すべき電気部品を前記部品供給装置から受け取る作業を、前記先行作業として行わせる部品受取制御部を含む請求項に記載の対回路基板作業機。
  3. 上流側装置から回路基板を受け取って直接作業位置まで搬送し、その作業位置に保持する基板コンベヤと、
    その作業位置に保持された回路基板に対して予め決められた作業を行う作業装置と、
    前記基板コンベヤ上の前記作業位置より上流側に設定された基板検出位置へ回路基板が到達したこと、またはその基板検出位置を通過したことを検出する基板検出装置と、
    その基板検出装置による回路基板の到達または通過の検出に応じて、前記作業装置に、その作業装置が行うべき作業のうち、回路基板の前記作業位置への到達に先立って実行し得る先行作業を行わせる先行作業制御装置と
    を含む対回路基板作業機であって、
    前記作業装置が、
    前記作業位置に保持された回路基板に、電気部品を仮止めするための高粘性流体を塗布する塗布装置と、
    回路基板に設けられた基板基準マークを撮像するマーク撮像装置と、
    そのマーク撮像装置を予め定められた撮像位置へ移動させる撮像装置移動装置と
    を含み、前記先行作業制御装置が、前記基板検出装置による回路基板の到達または通過の検出に応じて前記マーク撮像装置を前記撮像位置に位置させるべく、前記撮像装置移動装置を作動させる撮像装置移動制御部を含むことを特徴とする対回路基板作業機。
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