JP4499661B2 - 基板搬送方法および装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばプリント回路基板等の基板を搬送して目標位置に停止する基板搬送方法及び装置であって、電子部品を実装するための部品実装機に適用される基板搬送方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電子部品実装機においては、XYZ移動形の部品移載装置が供給装置から電子部品を取り出して搬送装置に投入された基板上に装着するように構成されている。典型的には、第18図に示すように、搬送装置40の入口側及び出口側には搬入コンベア90と搬出コンベア96が配置され、搬送装置40と併設して部品供給装置の取出部13が配置される。また、搬送装置40と取出部13との間の途中には部品用カメラ70が配置され、部品移載装置の部品吸着ヘッドが取出部13から電子部品Pを取出し、一旦部品用カメラ70上を経由して、搬送装置40上の基板PBに装着する。部品用カメラ70は部品のズレ量を検出し、このズレ情報に基づいて基板PB上の実装目標座標を補正できるようにしている。
【0003】
搬送装置40に投入される基板PBは、前端縁がストッパ100に当接して位置決めされる。搬送装置40に投入される基板PBは各種のものがあり、それらの長さ(搬送方向の寸法)は大小まちまちである。ストッパ100の設置位置は、通常、最長の基板PB001の後端部が搬送装置40から食み出さないように基板PB001の前端部に係合する位置、つまり搬送装置40の搬送方向の前端部に設定される。
【0004】
また、基板PBがストッパ100に当接する手前で基板搬送用の同期電動機を減速させるために減速センサSDEが設けられると共に、ストッパ100への当接停止状態を検出する停止確認センサSCSが設けられ、さらに、搬送装置40の搬送方向の前後端部には、「ON]から「OFF」への切り替わりにより搬送装置40内への基板PBの搬入完了を検出する搬入検出センサSLA及び「ON]から「OFF」への切り替わりにより搬出コンベア96への基板PBの搬出完了を検出する搬出検出センサSULが設けられる。
【0005】
さらに、最近では、1台の実装機は、長さの異なる大小様々な長方形の基板のみならず、基板の前端縁及び後端縁が凸凹した所謂異型基板も投入される多品種混流生産に対応できることが要求されている。
【0006】
従来の電子部品実装機においては、搬送装置40上で基板PBを位置決めするストッパ100が搬送装置40の前端部の所定位置に設置されるので、通常は最大長さの基板PB001は長さ方向の中央が搬送装置40の搬送方向中央とほぼ一致して位置決めされるが、長さの短い基板PB002、PB003は、搬送装置40の搬送方向前方部に偏って位置決めされる。このため、例えばPB003のような長さの短い基板の実装作業は、部品用カメラ70から比較的距離が長くなる搬送装置40の搬送方向の前部で行われることとなる。この結果、部品供給装置から部品用カメラ70を経て部品装着位置に至る部品移送距離が長くなり、部品装着作業の能率が低下されていた。
【0007】
また、例えば第9図(a)に例示するような搬送方向の前端縁が凸凹する異型基板の場合では、基板PBの搬送方向と直交する幅方向におけるストッパ100の設置位置が不適合で前端部の凹部Reにストッパが当接するとき、凸部は搬送装置40の前端部から搬出コンベア96側へ食み出してしまい、この食み出し部への実装作業が困難となる。この不具合を解消するため、異型基板の前端部の凸凹に応じて、凸部と整合するようにストッパを搬送方向と直交する方向に位置調整或いは変更する機構が必要となり、実装機の構成を複雑にし、コストアップの原因となる。さらに、例えば第9図(b)に例示するような中央部が前後非対照的に部分的に抜けた異型基板PBの場合では、基板中央より後方にずらした部位を搬送装置40上の目標位置と整合させたいなどの要求があるが、ストッパ停止方式ではこのような場合でも自由度がない等の不都合がある。
【0008】
さらに、上記した従来の基板搬送装置においては、搬入検出センサSLAや搬出検出センサSULに加えて、減速センサSDEや停止確認センサSCSを必要とするなど、センサの数が多くなり、これに伴い構成が複雑となると共に故障要因を増加するなどの不都合を生じていた。
【0009】
従って、主たる発明の目的は、部品供給装置から部品用カメラを経由して搬送装置上の多数の部品実装位置に至る経路の長さを最短とするように、多種類の基板をその基板個々或いは基板種に応じて位置決めできるようにすることにある。
また、異型基板の特異形状に適合すべく必要となる位置決めストッパ手段の位置調節を不要にすることにある。
また、長さが大小様々な基板を、この基板上における任意な部位或いは部品実装領域の中心が部品用カメラと整合される位置に停止できるようにすることである。
【0010】
さらに、上記各発明とは別の発明の目的は、搬送装置に使用されるセンサの数を少なくできる基板搬送方法及び装置を提供することにある。
【発明の開示】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、部品移載装置が、基板搬送路に隣接して配置された部品供給装置から部品を採取し、前記部品供給装置と前記基板搬送路との間に設置された部品用カメラ上の部品確認位置を経由した後に、基板搬送装置により部品実装位置に搬送された基板上に実装する部品実装機において、 前記基板搬送路の前記部品実装位置を前記部品用カメラと前記基板の搬送方向において一致させて前記基板搬送路側の整合位置とし、前記基板搬送路の検出位置に配置された基板センサによって検出される基板の端部と前記整合位置に整合される基板の整合部位との間の距離を求めるための整合データを基板の種類に応じて記憶し、前記基板搬送路の検出位置に前記基板が到達或いは通過したことを基板センサが検出した後、前記基板センサと前記整合位置との間の前記搬送方向の距離およびこの基板の種類に応じた前記端部と前記整合部位との間の前記距離に基づいてこの基板の種類に応じた特有な移動距離を演算し、さらに前記基板を前記移動距離だけ搬送して前記部品実装位置に停止するようにした。
【0012】
この方法によれば、基板は、基板センサにて検出される基板搬送路上の検出位置を基準としてそこから、その基板の種類に応じた特有な移動距離さらに搬送され、前記部品用カメラと前記基板の搬送方向において一致する基板搬送路側の整合位置としての部品実装位置に位置決めされる。特有な移動距離をその基板に応じて目標設定できるので、基板は基板搬送装置上の最適な前記部品実装位置に高精度に停止され、基板に対する作業、好適には部品移載装置による部品の実装作業が円滑に実行される。
【0013】
さらに、本発明は、基板搬送路側の整合位置、即ち基板搬送路における基板の最適な部品実装位置を、基板の整合部位が前記部品移載装置により採取された部品を撮像する部品カメラと搬送方向で整合する位置設定した。
【0014】
この方法によれば、基板の整合部位は、部品カメラと整合する基板搬送路側の整合位置整合でき、基板はその種類に応じて実装作業の能率向上に役立つ位置に位置決めされる。この場合、前記基板センサによって検出される基板の端部と前記整合位置に整合される基板の整合部位との間の距離を求めるための整合データは、基板の中央或いは各基板個々或いはその基板種に応じて指定される基板上の位置情報、例えば、基板の搬送方向先端からの距離として任意に数値或いはその他の形態で指定される情報とされる。
【0015】
本発明は、部品移載装置が、基板搬送路に隣接して配置された部品供給装置から部品を採取し、前記部品供給装置と前記基板搬路との間に設置された部品用カメラ上の部品確認位置を経由した後に、基板搬送装置により基板搬送路の部品実装位置に搬送された基板上に実装する部品実装機において、前記基板搬送路の前記部品実装位置を前記部品用カメラと前記基板の搬送方向において一致させて前記基板搬送路側の整合位置とし、前記基板の端部と前記整合位置に整合される前記基板の整合部位との間の距離を求めるための整合データを基板の種類に応じて記憶する記憶手段と、前記基板の端部を検出して前記基板搬送路の検出位置に前記基板が到達或いは通過したことを検出する基板センサと、前記基板センサと前記整合位置との間の前記搬送方向の距離および前記部品実装位置に搬送される前記基板の種類に応じた前記端部と前記整合部位との間の前記距離に基づいてこの基板の種類に応じた特有な移動距離を演算する移動距離演算手段と、この移動距離演算手段により演算された移動距離さらに前記基板を移動して前記部品実装位置に停止させる基板移送手段を備えたものである。
【0016】
この装置によれば、基板は、基板センサの検出位置を基準として、この位置から予め指定されるか或いは演算により求められる移動距離さらに搬送され、前記部品用カメラと前記基板の搬送方向において一致する基板搬送路側の整合位置としての部品実装位置に位置決めされる。特有な移動距離をその基板に応じて目標設定できるので、基板は基板搬送装置上の最適な前記部品実装位置に高精度に停止され、基板に対する作業、好適には部品移載装置による部品の実装作業が円滑に実行される。
【0017】
これにより、基板の実装作業の中心部を部品用カメラと基板の搬送方向で一致する整合位置に整合させた状態で実装作業されるので、部品移載装置の作業性が向上されると共に、部品移載装置が部品を移載する経路が短くなり、実装作業の能率向上に寄与することとなる。
【0018】
本発明は、上述の改良された基板搬送装置において、さらに好ましくは、2つの基板センサを基板搬送路の両端部近傍に配置し、基板搬送路の搬送方向が切り替えられるとき、搬送方向に応じて基板が搬入されたことを確認する搬入センサ及び基板が搬出されたことを確認する搬出センサとしての機能を各基板センサに兼用させた。
これにより、基板センサとは別に搬入出の確認センサを設ける必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
第1図は、本発明に係わる基板搬送装置の一実施の形態を適用した電子部品実装機の全体構成を示す斜視図であり、第2図は、第1図のA−A線矢視方向に破断した基板搬送装置の縦断面図であり、第3図は、第2図のB−B線矢視方向に破断した基板搬送装置の要部拡大断面図であり、第4図は、基板上の部位と搬送装置上の各種目標制御位置との搬送方向における相対位置関係を説明するための説明図であり、第5図は、第1図に示す電子部品実装機の制御装置の構成を示すブロック線図であり、第6図は、第5図に示す記憶装置に形成される基板情報テーブルを説明するための説明図であり、第7図は、第5図に示す制御装置のCPUにより制御される基板搬送装置の概略動作を説明する動作説明図であり、第8図は、(a)、(b)及び(c)は搬送方向の長さが大、中、小の基板を搬送装置上に位置決め制御するための動作を説明する説明図であり、第9図は、(a)及び(b)は本発明による基板搬送装置上に投入される異型基板の例とその停止制御方法を説明するための説明図であり、第10図は、基板を右流れ、左流れ、双方向流れとする場合の変形例の説明図であり、第11図は、本発明による基板搬送方法及び装置の第2の実施の形態を示す概略平面図であり、第12図は、本発明による基板搬送方法及び装置の第3の実施の形態を示す概略平面図であり、第13図は、本発明による基板搬送方法及び装置の第4の実施の形態を示す概略平面図であり、第14図は、本発明による基板搬送方法及び装置の第5の実施の形態を示す概略平面図であり、第15図は、第5の実施の形態における変形例を示す概略平面図であり、第16図は、本発明による基板搬送方法及び装置の第6の実施の形態を示す概略平面図であり、第17図は、第6の実施の形態における搬送モードとセンサの認識動作及びそれに基づく制御内容を説明する表であり、第18図は、従来の基板搬送装置上に位置決めされた大、中、小の長さの基板上に電子部品を実装する際の部品移載装置の搬送経路を説明するための説明図である。
【0020】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明に係る部品実装機における基板搬送方法及び装置の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。第1図は部品実装機の概略斜視図であり、この実装機は、部品を供給する部品供給装置10と、部品供給装置10より共給される部品Pを取り出し配線パターンが形成されたプリント回路基板PB(以下、基板と称す。)に実装する部品移載装置としての実装ヘッド装置20と、基板PBを搬送し所定の位置に位置決めする基板搬送装置40を主たる構成要素とする。
【0021】
部品供給装置10は、複数列の部品供給リール11を支承する本体12と、本体12の先端に設けた部品取出部13からなる。部品供給リール11は、部品Pが所定ピッチで封入されたテープ(図示せず)を巻回保持する。このテープは、スプロケット(図示せず)により上記所定ピッチ毎に引き出されてテープガイド機構13aの多数のガイドスロットに沿って送られ、部品Pの封入が解除されて部品Pが部品取出部13に順次送り込まれる。
【0022】
実装ヘッド装置20は、実装ヘッド30を水平なX−Y平面で移動させる走行駆動系と、ノズルホルダ31に支承されたスピンドル32を上下のZ軸方向に移動させる上下駆動機構を備えている。走行駆動系の水平なY軸方向に移動する移動台24が、部品供給装置10と基板搬送装置40の上方で機枠15の天井部15aに取り付けられた一対のY軸方向レール21に摺動可能に装架され、ボールねじ22及びナット22aを介しサーボモータ23によりY軸方向に移動される。Y軸方向レール21と直角で水平方向に延在する一対のX軸方向レール28が設けられた筐体25が移動台24の下面に固定されている。実装ヘッド30のヘッド本体33が、X軸方向レール28に摺動可能に装架され、筐体25に回転可能に軸承されたボールねじ26を介してサーボモータ27によりX軸方向に移動される。
【0023】
実装ヘッド30は、円筒状のノズルホルダ31がヘッド本体33に垂直軸線回りに回転可能に装架され、サーボモータ37により割出し回転される。ノズルホルダ31には、複数のスピンドル32が垂直軸線を中心とする円周上に等ピヅチ間隔でZ軸方向に往復動可能に支承され、通常は図略の圧縮スプリングのばね力により上昇端に付勢されている。各スピンドル32の下端には、ノズルNが取り付けられている。ヘッド本体33には、昇降レバー36がZ軸方向に移動可能に装架され、昇降レバー36はボールねじ35を介してサーボモータ34により昇降される。ノズルホルダ31の回転により昇降レバー36の下方に割り出されてこれと係合したスピンドル32は、サーボモータ34により昇降レバー36を介してZ軸方向に昇降される。
【0024】
基板搬送装置40を第1図のA−A線矢視方向に沿って破断した第2図及び第2図のB−B線矢視方向に沿って破断した第3図に示すように、基板搬送装置40は、搬送方向正面から観て左右一対の基台41上に基板PBの幅(基板PBの搬送方向と直交する方向の長さ)に対応して配設された一対のガイドレール42、43と、ガイドレール42、43に沿って直下に設けられベルトガイド44、45により案内される断面凸形の一対のエンドレスのコンベアベルト46、47と、該コンベアベルト46、47によって所定位置まで搬送された基板PBを位置決めクランプするクランプ装置50より構成されている。コンベアベルト46、47にはタイミングベルトを使用し、駆動プーリ64、前後一対の搬送ガイドプーリ61及び方向変換プーリ63は、タイミングプーリとするのがよい。一対のガイドレール42,43等により搬送路が構成されている。
【0025】
このクランプ装置50は、搬送する複数種の基板に対応して適宜配置される複数の支持ピン51が立設した上下動する台座52を有する。基板PBがレール42、43でガイドされつつコンベアベルト46、47により実装位置に搬入されると、複数のパイロットバー53により案内された台座52が流体圧シリンダ54により駆動されて上昇し、支持ピン51にて基板PBを上方に押し上げてガイドレール42、43に設けた係合凸部42a、43aとの間でクランプする。基板PBの搬出は台座52を下降して基板PBをコンベアベルト46、47上に載せて行なわれる。
【0026】
左右のエンドレスのコンベアベルト46、47は、第2図に示すように、前後一対の搬送ガイドプーリ61、前後一対の戻しプーリ62、方向変換プーリ63、駆動プーリ64、及びテンション付与プーリ65間に巻装されている。駆動プーリ66は、スプライン軸66と一体回転されるように支持され、スプライン軸66はパルスモータ67と結合されて回転駆動される。コンベアベルト46,47、搬送ガイドプーリ61、駆動プーリ66、パルスモータ67等により基板移送手段が構成されている。
【0027】
なお、図示省略してあるが、第3図の右側に示す一方の基台41は、他方の基台に対し接近離間可能に案内され、間隔調整機構により他方の基台41に対し搬送する基板の幅に対応した間隔を持つように自動調整可能である。
【0028】
さらに、ガイドレール42には、第3図に示すように、基板PBの搬送方向の前端縁を検出する基板センサ68が基板PBの一側面向けて取り付けられている。この基板センサ68は基板PBの一側面に対向してないときは「OFF」信号を、また一側面と対向するときは「ON」信号を出力するON−OFF動作形のものである。この基板センサ68の搬送方向における取付位置は、搬送装置40の中央位置よりも少し上流側に寄った位置である。基板センサ68による検出位置が基板PBの搬送装置40上の最適な実装作業位置である目標位置への移送動作制御の基準となる。
【0029】
本実施の形態における部品実装機では、搬送方向に長さが異なる複数種類の基板PBが選択的に搬送装置40内へ搬入され、実装ヘッド装置20により部品Pが実装される。第4図に概略図示するように、複数種類の各基板PBは、その搬送方向の任意な部位、好ましくは、多数の部品が装着される実装領域の中央部位Bjが基板前端からの3桁の数字(nnn)で指定される。通常、前記部位Bjと基板の搬送方向中央Bmとはほぼ一致するが、基板によっては実装領域が基板の搬送方向の前方側或いは後方側に偏奇しており、このような基板の実装領域の中心を任意に特定するために前記部位Bjが指定される。
【0030】
そして、基板PBは、中央Bm又は任意の指定部位Bjを搬送装置40上の最適実装位置に整合するように位置決め停止される。ここで、最適実装位置とは、基板センサ68と整合する基板センサ整合位置S0、部品用カメラ70と整合する部品用カメラ整合位置S1、搬送装置40の搬送方向中央と整合する搬送装置中央位置S2及び部品供給装置10の部品取出部13の中央或いは実装数の大きな部品を配置する位置S3の何れか1つの位置であり、最適実装位置としてこれら整合位置S0〜S3が選択的に指定され、基板種に応じてフレキシブルに選択指定される最適実装位置への割り出しを可能としている。なお、第4図においては、整合位置S0〜S3がそれぞれかなりの距離を有して離間しているが、これらの整合位置は互いに接近した位置としてもよい。また、後述するように、基板センサ68は、搬送装置40の略中間位置に設けてもよい。
【0031】
再び第1図において、符号39は実装ヘッド30のヘッド本体33に取り付けられた基板用カメラを示し、このカメラ39は、実装位置にクランプされた基板PBに形成された少なくとも2個の基準マークを撮像し、基板PBのクランプ位置の位置ずれ、角度ずれをモニタする。また、前述した部品用カメラ70は、部品取出部13と基板搬送装置40との間で機枠15に固定設置され、実装ヘッド30のノズルNに吸着された部品Pのノズルに対する位置ずれ、角度ずれをモニタする。
【0032】
第5図は、上記のように構成される部品実装機の制御装置の構成を示すブロック図である。この制御装置は中央処理装置CPUにROMとRAMがデータバスにより接続された演算処理部71を含む。この処理部71に、テンキー等の入力装置72、デスプレイ等の表示装置73、記憶装置74、図略のホストコンピュータに接続された通信装置75、サーボモータ23、27を駆動するXY軸駆動装置77、サーボモータ34、37を駆動するZ軸駆動装置78、ノズルNを開閉するノズル駆動装置79、基板用カメラ39及び部品用カメラ70からのカメラデータを受け入れるカメラインターフェース80が接続されている。さらに、演算処理部71には、基板センサ68からの検出信号が入力されるセンサインターフェース81と、前記パルスモータ67を制御して基板搬送装置40上における各種基板PBの停止位置を制御する基板搬送駆動装置82と、前記クランプ装置50の流体圧シリンダ54のようなアクチエータを制御するアクチエータ制御装置83が接続されている。
【0033】
XY軸駆動装置77は、サーボモータ23、27を駆動して前述したヘッド本体33をX軸方向及びY軸方向に沿って移動させ、ノズルNを部品取出部13から基板PB上の多数の指令箇所まで搬送する。Z軸駆動装置78は、サーボモータ37を駆動してノズルホルダ31をR軸回りに回転させ、吸着する部品Pに対応するノズルNが取り付けられたスピンドル32をレバー36と対向させ、サーボモータ34を駆動してスピンドル32をばね力に抗して下降させ、ノズルNを先端が部品背面位置に極めて接近するまで下降させる。ノズル駆動装置79は、切換弁を切り換えてノズルNに負圧を選択的に供給及び遮断し、ノズルNに部品Pを吸着又は離脱させる。基板搬送駆動装置81は、パルスモータ67を駆動制御してベルトコンベア46、47を駆動することにより基板PBを実装位置に搬入すると共にここから搬出し、またアクチエータ制御装置83は流体圧シリンダ54を制御して台座52を昇降させ、基板PBをクランプ又はアンクランプする。
【0034】
実装データは、複数の基板ID毎の実装部品の種類、部品の装着位置及び部品毎の適合ノズル情報からなる。このデータは、部品の実装順番を設定する基礎データであり、予めホストコンピュータから演算処理部71に送られ、記憶装置74に記憶される。基板用カメラ39により得られる基板Sの位置ずれ、角度ずれデータは、基板PBに対する部品Pの実装位置を示すために基板PBに対応して設定された基板座標系を部品実装機の機械座標系に変換する座標変換のデータとして使用される。部品用カメラ70から得られる部品PのノズルNに対する位置ずれ、角度ずれデータは、装着位置データを補正するのに使用される。ROMには、部品実装順序設定プログラムなどが登録されている。
【0035】
第6図は、第5図の記憶装置74内に形成される基板情報テーブルBDTであり、このテーブルBDTは、基板Sの種別番号PB001〜PBn毎に、基板長(L)と、演算幅(K)と、基板PB上の整合部位B(Bm/Bj)、搬送装置上の停止目標としての最適実装位置(S0〜S3)及びその基板PBに対し実装ヘッド装置20が実行すべき実装動作プログラムの番号PR001〜PRnを記憶する。これら情報は、予め図略のホストコンピュータから転送されるか、或いは入力装置72を用いて入力される。基板長(L)、演算幅(K)及び基板PB上の整合部位(Bm/Bj)は、長さの異なる各種の基板PBを搬送装置40の最適実装位置(S0〜S3)の選択された1つの位置に整合させるために使用する情報である。さらに、テーブルBDTには、識別フラッグFLGが設けられ、対応する基板PBについての実装作業がホストコンピュータから指示されるか、或いは入力装置72により予め設定された生産スケジュールに従って逐次指示されるとき、対応フラッグFLGに論理値「1」が記憶されるようになっている。
【0036】
第7図は、第5図に示す制御装置により制御される搬送装置40の動作の概略を示す動作説明図で、同図を参照して以下に上記構成の実施形態の動作を説明する。 今、第8図(a)に2点鎖線で示すように、種別番号PB001の基板が基板搬送装置40の入口側に設置した搬入コンベア装置90の一対のガイドレール92、93に案内されて待機しているものと仮定する。この待機位置で適宜識別センサ(例えば、バーコード読取器)94により基板PBの種類の識別が行われる。このような状況において、搬送動作指令が与えられると、第7図の処理が開始され、ステップS1において実装動作の対象となる基板PBが識別され、識別された基板PBの種別、この場合、基板情報テーブルBDTのPB001の識別フラッグに「1」がセットされる。
【0037】
続くステップS2においては、前記基板センサ68による前端縁の検出位置(搬送基準位置)からさらに基板PBが前進すべき前進量が演算される。このステップは本発明における移動距離演算手段を構成する。ここで、前進量Xnの演算は、後述するように、基板上の中央Bm或いは指定の整合部位Bjを装置上の目標位置S0〜S3の何れに整合させるかによって異なるが、この演算は、第6図に示す基板情報テーブルBDTに記憶されたデータに基づいて実行される。
【0038】
ステップS2において搬送基準位置S0からの前進量Xnが演算された後、ステップS3が実行され、制御装置の演算処理部71は、基板搬送駆動装置82に指令を与え、搬入コンベア装置90および搬送装置40のパルスモータ67を同期駆動して基板PBを搬送装置40内に搬入させる。この場合、演算処理部71は、この搬送動作指令の投与の間中、センサインターフェース81が基板センサ68の「ON」動作信号を受領したかどうかの監視を微小時間インターバルで行う。そして、センサインターフェース81が基板センサ68から「ON」動作信号を受領した瞬間において、演算処理部71はそれ以降の目標移動量をステップS2において演算した前進量Xnに設定し、基板搬送駆動装置82に対し基板PBの前端が基板センサ68と整合した位置P0を基準としてこの位置から前進量Xnだけ基板PBを前進させるように制御を行う。この場合、本実施形態においては、基板PBの前端縁を基板センサ68との整合位置P0まで送る移動と、この整合位置から前進量Xnさらに基板PBを前進させる移動とを連続的に行っているが、基板センサ68との整合位置P0で一旦基板PBを停止させ、その後前進量Xnの送りを行うようにしてもよい。
【0039】
この前進量Xnの移動制御中において、ステップS4の実行が開始され、演算処理部71は、前進量Xnを時々刻々と減算し、そしてこの前進量Xnの残値が所定数に達すると基板搬送駆動装置82に公知の減速パターンに従う減速制御を実行させ、基板PBの前端が基板センサ整合位置P0から前進量Xn進んだ目標位置へ基板PBを円滑に停止させる。基板PBが停止されると、演算処理部71はアクチエータ制御回路83に指令を与え、ストッパ91の作動シリンダ(図略)を上昇動作させると共に、クランプ装置50の流体圧シリンダ54を動作させて台座52を上昇し、基板PBを第3図の鎖線で示すクランプ位置に固定する。
【0040】
基板PBのクランプ確認が公知の検出手段(例えば、リミットスイッチや、シリンダ54のエアー供給回路中の圧力スイッチなど)により確認されると、部品実装動作が開始される。この実装動作は、基板情報テーブルBDTに指定された実装動作プログラム、例えば、基板種別番号PB001のときはそれに対応して予め作成されたプログラムPR001が特定され、このプログラムPR001が記憶装置74のプログラム記憶領域から読み出されて演算処理部71により1ステップずつ実行される。このような実装動作プログラムは公知であるので詳細には説明しないが、このプログラムに従って実装ヘッド装置20が動作される。
【0041】
すなわち、ノズルホルダ31がX−Y平面及びZ軸に沿って移動される共に順次旋回割り出しされ、部品取出部13の複数のテープスロットから順次必要な部品Pを次々と吸着する。ノズルヘッド31は、その後部品用カメラ70の真上に位置決めされ、各部品PのノズルNに対する位置ずれ、角度ずれが検出される。この検出データは、部品実装動作プログラムに定義されている装着位置データを補正するのに使用される。
【0042】
ノズルホルダ31は、次にX−Y平面で移動して、基板PB上の所定位置で所定間隔を有して形成された図略の2つの基準穴を基板用カメラ39が捕捉する所定位置に移動し、この基準穴の位置情報がカメラインターフェース80に入力される。これにより、基板PBの実装動作プログラムを作成する上で想定された基板PBの理想位置に対する実際に位置決めクランプされた基板PBの位置ずれや角度ずれが検出され、これらのずれデータは、基板PBに対する部品Pの実装位置を示すために基板PBに対応して設定された基板座標系を部品実装装置の機械座標系に変換する座標変換のデータとして使用される。
【0043】
このようにして基板PBの位置ずれや角度ずれが座標補正された後、実装すべき部品Pを吸着したノズルホルダ31は、旋回割り出しと共に基板PB上の複数の装着位置に移動され、複数の部品Pを基板PBに実装してゆく。このようにしてノズルホルダ31に吸着された全ての部品の実装が完了すると、ノズルホルダ31は、再び部品取出部13の上方位置へ復帰して複数の部品を吸着し、部品カメラ70の真上に位置決めされて、各ノズルNに対する部品の吸着位置のずれが順次部品カメラ70上で検出され、その後基板PB上に移動してノズルホルダ31に吸着した複数の部品Pを基板PBに順次装着する。基板PBの全ての装着穴に必要な部品Pを装着するために、ノズルホルダ31は部品カメラ70の吸着位置ずれ確認位置を経由して部品取出部13側と搬送装置40側との間を何回も往復移動しながら多数の部品について実装動作を繰り返し実行する。
【0044】
このようにして、基板に対する全ての部品Pの実装動作が実装プログラムに従って完了するとき、ノズルホルダ31は、部品取出部13の上方で部品用カメラ70に隣接して設定された原位置へ復帰される。これと共に、クランプ装置50がアンクランプ動作され、搬送装置40及び搬出コンベア装置96のパルスモータ67を同期駆動して各コンベアベルト46,47が前進周回送りされることにより、基板PBを第7図(a)に示す搬出コンベア96へ搬出し、基板PBに対する搬送装置40上での処理を終了するのである。
【0045】
次に、上述したステップ2における前進量Xnの演算処理の詳細について説明する。ここにおいて、説明の便宜上、第8図(a)〜(c)に示す長さ(L)が大、中、小の3種類の基板PB001、PB002及びPB003を例にして説明することとする。
【0046】
第8図(a)は、基板PBを部品用カメラ70位置S1に整合させる例を示す。この場合、長さの大きな基板PB001上の整合部位を指定する最適実装位置情報として「中央」が基板情報テーブルBDTに指定されるときは、基板長L1の半分に基板センサ整合位置S0に対する部品用カメラ整合位置S1のオフセット値Aを加算する式(X1=L1/2+A)を用いて、前進量X1が算出され、基板PB001はその中央Bmを部品用カメラ整合位置S1に整合する位置で停止される。
【0047】
基板PB001上の任意の部位Bjを部品用カメラ70との整合位置S1に整合させる場合は、部位Bjの指定数値情報nnnに前記オフセット値Aを加算する式(X1=nnn+A)を用いて前進量X1が算出され、基板PB001は指定部位Bjを部品用カメラ整合位置S1に整合する位置に停止される。
【0048】
第8図(b)及び第8図(c)は、基板PBをそれぞれ搬送装置40の搬送方向中央位置S2及び部品取出部13の搬送方向中央位置S3に整合させる例を示す。長さが中及び小の基板PB002とPB003を例にした場合は、基板情報テーブルBDTに示すように、整合部位が直接数値情報nnnとして指定され、これにより、この数値情報nnnに基板センサ整合位置S0に対する搬送装置40の中央位置S2及び部品取出部13中央位置S3のオフセット値B及びCを加算する式(X2=nnn+B、X3=nnn+C)を用いて、前進量X2及びX3が算出され、基板PB002及びPB003はその指定された部位Bjを搬送装置40中央位置S2及び部品取出部13中央位置S3にそれぞれ整合する位置で停止される。
【0049】
逆に、基板PB002及びPB003上の中央Bmを搬送装置40の中央位置S2及び取出部13中央位置S3にそれぞれ整合させる場合は、指定情報を「中央」と指定すれば、これに基づき基板長L2、L3の半分L2/2、L3/2に前記オフセット量B、Cを加算する式(X2=L2/2+B、X3=L3/2+C)を用いて前進量X2及びX3が算出され、基板PB002とPB003はその中央Bmを搬送装置40の中央位置S2及び部品取出部13中央位置S3にそれぞれ整合する位置で停止される。
【0050】
図示されていないが、基板PBの中央Bm或いは指定された部位Bjを基板センサ68の位置S0に整合することもできる。この場合、前進量Xnは、オフセット量がゼロとなるので、各基板PBnはその前端が位置S0に整合された後その基板長さLnの半分の距離Ln/2或いは指定された部位Bjの距離だけそれぞれ搬送されて停止される。
【0051】
このように、本実施の形態においては、基板PBの中央Bm或いは直接数値nnnで指定される任意の指定部位Bjを、複数の整合位置S0〜S3の何れかに選択的に整合させて基板PBをその基板に最適な実装位置に停止することができる。勿論、必要であれば、整合位置はS0〜S3の以外にも設定可能である。なお、前進量Xnの演算式は、Xn=Ln/2+αの形態及びXn=nnn+αの形態に一般化して演算処理部71、例えばROMに予め登録させてある。
【0052】
上述した第1の実施の形態の変形例として、搬送装置40へ至る上流の搬入経路の途中、例えば第8図(a)に例示するように、搬入コンベア90のガイドレール92、93上にオン・オフ形の1つ或いは一対のセンサ110、111を配置する形態が採用される。この場合、部品実装機の制御装置(第5図)は、これらセンサの一方又は両方が各基板PBの先端を検出して「ON」となり後端を検出して「OFF」となるまでの間の搬入コンベア駆動用のパルスモータ或いはサーボモータ(図示省略)の回転量を検出することにより、各基板PBの長さLnを自動検出し、基板情報テーブルBDTの基板長(L)記憶領域に記憶させる。これにより、ホストコンピュータや入力装置72からの基板長(L)の指定を不要にできる。
【0053】
また、必要があれば、基板PBに2次元コードを貼付し、2次元コード読取器により基板情報テーブルBDTに登録すべき基板種別番号、基板長(L)、演算幅(K)、整合部位情報(Bm/Bj)、停止目標情報(S0〜S3)、実装動作プログラムPRn等の情報を基板PBに貼付した2次元コードから読み取って基板情報テーブルBDTの基板種別番号の記憶領域に記憶させるように構成できる。このように構成する場合、部品実装機の制御装置は、当該実装機に投入される基板PBの長さや種別を自ら判別して必要な実装動作プログラムを準備できるので、ホストコンピュータから負荷を軽減しこれに対しより自立したものとなる。
【0054】
第9図(a)及び第9図(b)は、上記した第1の実施の形態における別の変形例を示す説明図である。この変形例においては、第9図(a)に示す前端が凸凹の異形基板PBの場合では、基板長Lnに加えて演算幅Knが基板情報テーブルBDTに登録される。この場合、基板PBの中央Bmを基板センサ68整合位置S0に整合して停止させるには、式Xn=Kn−(Ln−Ln/2)を用いて前進量Xnを算出する。より具体的には、Kn=150mm、Ln=200mmであるとき、Xn=50mmとなり、基板センサ68が基板PBの凹部Reの前端を検出してから基板PBを50mm前進させた位置で停止する。これにより、前端が凸凹の異形基板PBの場合でも、従来装置におけるストッパ100による位置決め方式において凸部が搬送装置40から食み出る等の不具合を生じさせずに、基板PBの中央Bmを基板センサ68位置S0に整合させて停止させることを可能にしている。
【0055】
勿論、上記演算式に整合位置S0に対する他の整合位置S1〜S3(第4図参照)のオフセット値A、B又はCを加算するときは、これら整合位置S1〜S3への整合停止が可能となる。また、上記演算式中の「Ln/2」に代えて、基板PB上の任意な部位Bjを直接指定する数値情報nnnを算入するときは、その部位Bjを整合位置S0〜S3の何れとも整合させることが可能となる。
【0056】
第9図(b)は、中央部にL字形の切欠を持つ別の異形基板PBの例を示す説明図である。この場合、基板PB上の任意な部位Bjを特定する数値nnnが指定され、この部位Bjを基板センサ68位置S0に整合させるようにしている。他の整合位置S1、S2又はS3に部位Bjを整合させるときは、上記演算式に前述したオフセット値のA、B及びCの何れかを加算して前進量Xnを算出する。
【0057】
上述したように、第1の実施形態においては、基板停止位置は、基板長(Ln)、演算幅(Kn)、パルスモータ67の減速距離(制動距離)、停止目標位置(S0〜S3)などを参照して行われる。基本的には、生産性を考慮してデバイス配置の中央や固定カメラ位置などの整合位置に各種基板の中央Bmや任意の部位Bjを整合して停止させるようにする。この他、停止目標位置を例えば「右端」などのように、自由に設定できる。基板の長さLnが非常に短いため減速距離を十分にとれないときは、基板情報テーブルBDTに登録された基板長(Ln)情報を参照して搬送速度を抑えるようにパルスモータ67が制御される。
【0058】
基板センサ68の一般的な配置位置は、効率のよい位置、例えば、デバイステーブルの中間位置となる搬送装置40の中央位置S2、或いは固定カメラによる部品画像処理を採用する場合は、そのカメラとの整合位置に設定される。基板センサ68を中央位置S2に設置することにより、殆どの基板は停止時に基板の有無を検知できる。
【0059】
しかし、例えば基板PBの中央Bmを中央位置S2に停止する場合、小さい基板では、基板センサ68の「ON」動作時に直ぐに制動をかけても制動距離の関係で本来止めたい位置に基板を停止できない場合がある。この点を考慮して、基板センサ68の設置位置は中央位置S2よりも制動距離相当分だけ上流側に移動させて設定するようにしてもよい。
【0060】
パルスモータ68の停止制御は、基板センサ68が「ON」動作した時点からの残りの移動距離を計算することで行われる。残りの移動距離は、位置制御可能なパルスモータやサーボモータの場合ではパルス数として指示され、パルス概念の無いモータの場合は、モータの回転速度、加減速距離などから距離を時間に換算し、制動を行うようする。
【0061】
本実施の形態によれば、停止制御用のストッパを使用せずに基板センサを少なくとも1個使用することにより、基板の搬送制御を行うことができる効果が奏される。また、搬送装置40の搬送方向中央或いはその近辺に基板センサ68を配置しておくことにより、第10図(a)〜(c)に示すように、搬送装置40を右流れ使用の右端停止態様、左流れ使用の左端停止態様或いは左右双方向流れ使用の中央停止態様の何れの態様で使用する場合にも適応でき、ストッパを用いないために基板の流れ方向を変更する都度にストッパ位置を調整する必要がなく、生産性向上に寄与できる。
【0062】
なお、上述した実施の形態においては、搬送装置40の前端部にストッパを設けることは不要であるが、搬送装置40外つまり搬出コンベア96内へのオーバラン対策等の理由でストッパを設けるようにしてもよい。
【0063】
また、第9図及び第10図に示す各実施形態においても、搬送する基板PBと搬送ベルト46、47とのスリップを考慮し、機械現場にて、作業者が各種基板PB001〜PBn毎にスリップ量β1〜βnを設定し、前進量Xnに加算し、このスリップ加算移動量(Xn+βn)を基板センサ68整合位置S0からの移動量としてもよい。具体的には、機械現場において、作業者は、例えば、各個モードで搬送装置を動作させ、各種の基板PBnを基板センサ68整合位置S0からその基板に応じた前進量Xnさらに複数回移動し、その場合の目標位置に対する誤差をスリップ量とし、それら複数回の平均値をその基板種のスリップ量βnとする。すなわち、基板PBn毎に基板の大きさと重量が特定されるので、これによりスリップ量も基板の種類毎に安定した値となり、基板種毎に平均スリップ量βnをトライアンドエラーにより定める。これにより、作業者は、このスリップ量が許容値以上であれば、入力装置72によりその基板PBnについて補正が必要なスリップ量βnを入力し、各基板PBnが基板センサ68整合位置S0から前記スリップ加算移動量(Xn+βn)さらに移動された位置に停止されるようにするのである。
【0064】
(他の実施の形態及びその変形例)
第11図は、本発明による第2の実施の形態を示す概略平面図である。この実施の形態は、実装領域Mzがその搬送方向前方に偏奇した位置に画定された基板PBの停止制御を特徴とする。つまり、電子部品が実装される実装領域Mzは、基板PBの搬送方向前方に偏って集中している。このため、この実施の形態においては、基板PBの中央を目標位置、例えば部品用カメラ70の位置S1と整合させるのではなく、実装領域Mzの搬送方向中央を前述した任意の部位Bjとして予め指定することにより、部位Bjを部品用カメラ70の位置S1のような指定目標位置に整合させるようにしている。この場合、基板センサ68が基板PBの前端縁を検出した時点(つまり、基板PBの前端縁が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点)から以降の基板PBの前進量Xnは、基板センサ位置S0と目標位置しての例えば部品用カメラ位置S1とのオフセット量に前記部位Bjを指定する数値情報nnnを加算した距離とする。
【0065】
従って、実装部品の搬送は、実線矢印で示す搬送経路のように、目標位置を部品用カメラ70に指定する場合は、この部品用カメラ70の位置から最短距離で実装領域Mzに到達できるようになる。この搬送経路は、基板PBの中央を部品用カメラ位置S1と整合させる場合の破線矢印で示す実装部品の搬送経路に比べて短縮されたものとなり、実装作業能率が向上される。
【0066】
なお、この実施形態では、基板PBの前端縁が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点で基板PBの送りを停止させないが、一旦停止させるようにしてもよい。また、整合位置P0からの移動量は、この実施形態のように前記前進量Xnとしてもよいし、スリップ量を考慮した前記スリップ加算移動量(Xn+βn)としてもよい。
【0067】
第12図は、本発明による第3の実施の形態を示す概略平面図である。この形態においては、搬送装置40には、通常幅の基板PBと狭幅の小型基板PBsが選択的に搬送される。搬送装置40、その前後の搬入コンベア90及び搬出コンベア96の一方のガイドレールを支持する基台は、部品供給装置側に在る他方のレールを支持する固定基台に対し鎖線位置から実線位置へ進退できる可動基台として構成される。これにより、小型基板PBsが搬入されるとき、小型基板PBsは、部品供給装置側に接近した固定ガイドレール側に沿って搬送され、その長さ方向中央或いは任意の部位を、基板センサ整合位置、部品カメラ整合位置、搬送装置中央との整合位置及び部品取出部中央との整合位置の指定された何れかと整合された状態で停止される。この場合、基板センサ68が先端を検出した以降の基板PBsの前進量Xnは、前述した演算式により算出される。
【0068】
従って、この実施の形態においても実装部品の搬送経路は、実線矢印で示すように最短となり、搬送装置40の右端部に前進端が整合するように基板を停止する場合の破線で示す実装部品の搬送経路に比べて搬送距離が短縮される。
【0069】
なお、この実施形態においても、基板PBの前端が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点で基板PBの送りを停止させないが、一旦停止させるようにしてもよい。また、整合位置P0からの移動量は、この実施形態のように前記前進量Xnとしてもよいし、スリップ量を考慮した前述のスリップ加算移動量(Xn+βn)としてもよい。
【0070】
第13図は、本発明による第4の実施の形態を示す概略平面図である。基板PBは、その前端縁が基板センサ68との整合位置へ到達した後、前述のように基板PBの種類に応じた前進量Xnさらに移動されて基板移送手段により搬送路の目標位置に停止される。このとき実装ヘッド30のヘッド本体33は、基板用カメラ39が目標位置に停止された基板PBの基準マーク97と対向する位置に位置決めされている。目標位置に停止された基板PBの基準マーク97が基板用カメラ39で読み取られ、目標位置とのズレ量が演算される。基板移送手段のパルスモータ67はズレ量に応じた回転角度だけ補正回転され、コンベアベルト46,47を修正移動して基板PBを目標位置に位置決めする。また、次回以降の同種類の基板PBの目標位置への搬送停止において、基板用カメラ39により検出されたズレ量に基づいて前進量Xn、パルスモータ67の減速度等のパラメータをズレ量がなくなるように補正してもよい。なお、この実施形態においても、基板PBの前端が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点で基板PBの送りを停止させないが、一旦停止させるようにしてもよい。
【0071】
第14図は、本発明による第5の実施の形態を示す概略平面図である。この実施の形態においては、搬送装置40に沿って実装プログラムA及びBで夫々使用される部品供給装置10a,10bの部品取出部13a,13bが配置される。部品取出部13aの搬送方向中央と整合して基板センサ68が設けられる。また、基板センサ68に対する部品取出部13bの搬送方向中央のオフセット量Hが予め既知の値として第5図に示す制御装置に入力されている。
【0072】
制御装置の演算処理部71は、搬送装置40に搬入される基板が実装プログラムAにより実装されるものか実装プログラムBにより実装されるものか識別する。実装プログラムAにより実装される基板PB−Aは、上述した演算式により前記前進量Xnが計算され、その中央或いは任意の部位を基板センサ68に整合するように停止される。これに対し、実装プログラムBにより実装される基板PB−Bは、上述した演算式により前記前進量Xnが計算され、その中央或いは任意の部位を部品取出部13bの中央に整合するように停止される。この後者の場合における前記前進量Xnは、基板PB−Bの長さLnの半分或いは任意部位の指定情報nnnに前記オフセット量Hを加算した値とされる。
【0073】
この実施の形態によれば、実装部品の種類が少なく多種類の基板を実装する生産体系において、複数台の部品供給装置の配置が可能な場合に適用されるもので、部品供給装置の入れ替えをすることなく効率よく生産の切り替えを行うことができ、かつ部品移載装置の搬送経路を最短にして実装作業能率を向上できる特長が発揮される。なお、基板PB−Bの停止制御のために専用の基板センサ68'を設けてもよい。
【0074】
また、2台の部品供給装置10a、10bを搬送装置40に沿って配置した例を示したが、部品供給装置の台数は、3台以上であってもよい。
【0075】
さらに、この実施形態においても、基板PBの前端が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点で基板PBの送りを停止させないが、一旦停止させるようにしてもよい。また、整合位置P0からの移動量は、この実施形態のように前記前進量Xnとしてもよいし、スリップ量を考慮した前述のスリップ加算移動量(Xn+βn)としてもよい。
【0076】
第15図は、上記第5の実施形態の変形例を説明する概略平面図である。この変形例においては、生産する基板PB−A、PB−B、PB−C用のデバイス(実装部品類)が予めセットされた部品供給装置10a,10b,10cの取出部13a、13b、13cが搬送装置40に沿って配置される。この形態では、基板PB−Bを多量に生産するため、限りなく効率を上げる要求があり、一方基板PB−A及びPB−Cは生産量が少ない生産形態を想定している。
【0077】
この場合、基板センサ68は、搬送装置40の入口側端に配置される。各基板の前端縁が基板センサ68との整合位置に到達した後にさらに基板が前進する前進量Xnは、基板センサ位置に対する各基板の最適実装位置のオフセット値a1、a2、a3を上述した演算式に代入することにより算出される。これにより、各基板PB−A、PB−B、PB−Cは、それぞれが対応するに部品取出部13a、13b、13cの正面に整合され、能率のよい実装処理を行うことができる。
【0078】
多量生産する基板PB−B用の部品供給装置10bが何十もの部品供給ユニットで構成される場合、供給装置10bの横幅が大きくなり、基板PB−A及び基板PB−C用の部品供給装置10aや10cの中央位置は、搬送装置40から左右に大きく食み出してしまう場合がある。このような場合、生産の中心は基板PB−Bであるので、供給装置10bの幅方向中心(搬送方向中心)を搬送装置40の中心に整合させるようにし、基板PB−Bは、概ね搬送装置40の中心位置に位置決めした状態で部品の組み付けが行われる。供給装置10aの中心が搬送装置40の左端を外れる場合、基板PB−Aは搬送装置40の左端部に位置きめされる。同様に、供給装置10cの中心が搬送装置40の右端を外れる場合、基板PB−Cは搬送装置40の右端部に位置きめされる。このようにすることにより、生産量の多い基板PB−Bはこの基板と供給装置10b間の移動距離が最短となる位置に位置決めされ、相対的に生産量の少ない基板PB−A及び基板PB−Cについては、それらの供給装置10aと供給装置10cとの間の距離ができるだけ短くなる搬送装置40の左端や右端に位置決めされるのである。
【0079】
ここで、生産量の最も多い基板PB−Bの停止位置は、通常その供給装置10bの搬送方向における中心と整合するように決定される。これは、通常、使用頻度の高い部品は供給装置10bの中心部に配置されるからである。しかしながら、使用頻度の高い部品を生産上の都合により供給装置10bの中心部に配置しない場合には、使用頻度の高い部品が配置される供給装置10bの部位を作業中心とみなし、この作業中心に基板PB−Bの中心或いは部品装着領域の中心を整合させるように基板PB−Bが位置決めされるようにするのである。
【0080】
同様な理由により、相対的に生産量の少ない基板PB−A及び基板PB−Cの中心が搬送装置40の左端及び右端をそれぞれ外れる場合では、使用頻度の高い部品が配置される供給装置10aの作業中心を搬送装置40の中心位置側に寄せるように供給装置10aの右端に配置し、また供給装置10cの作業中心を搬送装置40の中心位置側に寄せるように供給装置10cの左端に配置する。
【0081】
これにより、生産量の多い基板10bは、そのための供給装置10bの作業中心にその基板の中心或いは部品装着領域中心に整合して停止され、相対的に生産量の少ない基板PB−A及び基板PB−Cは、それぞれ対応する供給装置10aの作業中心及び供給装置10cの作業中心にその基板の中心或いは部品装着領域中心を整合して停止される。すなわち、各基板PB−B,PB−A及びPB−Cを同時生産する形態においては、最も生産量の多い基板PB−Bへの部品搬送距離が最短となるようにし、このことを前提として相対的に生産量の少ない板PB−A及び基板PB−Cについては、そのような条件下においてできるだけ部品搬送距離が短くなるように基板を停止させるようにしている。
【0082】
この実施形態においても、基板PBの前端縁が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点で基板PBの送りを停止させないが、一旦停止させるようにしてもよい。また、整合位置P0からの移動量は、この実施形態のように前記前進量Xnとしてもよいし、スリップ量を考慮した前述したスリップ加算移動量(Xn+βn)としてもよい。
【0083】
別の形態では、基板センサは符号68'で示すように、搬送装置40の略中央に配置してもよい。この場合、基板PB−B及びPB−Cの前進量Xnの算出は上記した演算式を用いる。基板PB−Aに対しては、このセンサ68'位置に対する基板PB−Aの割出位置とのオフセット値−a2を予め設定しておき、基板PB−Aの前端縁がセンサ68'に検出される位置から後退距離(−a2+Ln/2)だけ後退させることにより、基板PB−Aを部品取出部13aの正面に整合させることもできる。この場合、整合位置P0からの後退移動量は、前記後退距離(−a2+Ln/2)としてもよいし、スリップ量を考慮した後退移動量としてもよい。
【0084】
第16図及び第17図は、本発明による第6の実施の形態を示す。この実施の形態の特徴は、第16図に示すように、搬送装置40の両端部に一対のセンサ68L、68Rを配置し、これらセンサを基板搬入出の確認センサとして使用すると共に前述した基板センサとしても兼用する点にある。また、この実施の形態における別の特徴は、基板PBを一方から搬送する一方向搬送仕様で使用する他に、双方向搬送仕様で使用する点にある。この実施の形態におけるさらに別の特徴は、基板センサ68L又は68Rが基板PBの後端縁の通過を検出する基板通過検知基準で基板PBを送る点にある。
【0085】
第17図は、この一方向搬送仕様及び双方向搬送仕様におけるセンサ68L、68Rの認識動作と制御内容を説明する表である。一方向搬送仕様及び双方向搬送仕様における右流れ搬送モードにおいては、左端側センサ68Lは、基板PBの後端縁の通過を捉えるONからOFFへの切替信号が、搬送装置40内への基板PBの搬入完了を確認し、また基板の割り出し制御の基準位置信号として機能する。演算処理装置71は、この実施の態様における前進量Xnの演算において、次のように演算処理する。
【0086】
基板PBの中央Bmを部品カメラ整合位置S1、搬送装置40中央位置S2及び部品取出部13中央位置S3の何れかに整合する場合、下式を用いる。
Xn=オフセット値−Ln/2
オフセット値:A1、B1或いはC1
【0087】
また、基板の指定部位Bjを位置S1〜S3の何れかに整合する場合、下式を用いる。
Xn=オフセット値−(Ln−nnn)
【0088】
左端側センサ68Lが基板PBの後端縁の通過を検出した時点から、基板PBを上記式にて算出された前進量Xnさらに基板PBを右進することにより、基板PBはその中央Bm又は指定部位Bjを前記位置S1〜S3の何れかに整合した位置で停止される。
【0089】
また、一方向搬送仕様及び双方向搬送仕様における右流れ搬送モードにおいては、右端側センサ68Rは、基板PBの後端縁の通過を捉えるONからOFFへの切替信号が、搬送装置40から右方への基板PBの搬出完了を確認する。
【0090】
双方向搬送仕様における左流れ搬送モードにおいては、右端側センサ68Rが基板PBの後端縁の通過を検出して、基板PBの搬送装置40内への搬入を確認すると共に、基板PBの割出し制御の基準位置信号として機能する。この割出し制御における演算処理は、前述した右流れモードの演算式と同様であり、この場合オフセット値としてA2、B2又はC2を用いる。そして、左端側センサ68Lは、基板PBの後端縁の通過を捉えるONからOFFへの切替信号が、搬送装置40から左方への基板PBの搬出完了を確認する。
【0091】
この実施の態様においては、センサ68L、68Rは、搬送コンベアの減速用センサ、停止用センサ、通過確認センサなどに用途が兼用され、これにより搬送装置40に設置するセンサの数を最小限にした簡易な構成とすることができる。特に、付加的な特徴として、センサ68L、68Rは、ONからOFFへの切替信号による確認を利用しているので、信頼性の高い基板の搬送停止制御を実現できる。さらに、各センサの前端縁検出のON動作から後端縁検出のOFF動作への切替までの通過時間をタイマー機能を利用して計測することにより基板PBの搬送ミスを検出することができる。この搬送ミスの検出は、通過時間を正常搬送時のそれと比較して判定してもよいし、通過時間と搬送速度との積で基板長を求め、これを既知である実際の基板長Lnと比較して判定してもよい。
【0092】
加えて、この実施の形態においては、基板PBの後端縁の通過が検出される時は、基板PBは全長が搬送装置40のコンベア内に入っているので、搬入側のコンベアとの搬送速度差に起因する基板とコンベアとの間のスリップが生じにくいので、信頼性の高い停止位置制御が実現される。
【0093】
前述した第1〜第5の実施の形態で採用した基板PB前端縁の到達を検知基準とせずに、この第6の実施の形態では基板PBの後端縁の通過を検出する基板通過検知基準として基板PBを送ることにより、前後工程の搬送スピードの違いによるスリップや引っ掛かりによるスリップによる基板PBの位置決め誤差を抑えることができる等の効果が達成される。
【0094】
この実施形態においても、基板PBの後端縁が基板センサ68との整合位置P0に到達した時点で基板PBの送りを停止させないが、一旦停止させるようにしてもよい。また、基板PBの後端縁が基板センサ68L又は68Rと整合する位置からの移動量は、この実施形態のように前記前進量Xnとしてもよいし、スリップ量を考慮した前述のスリップ加算移動量(Xn+βn)としてもよい。
【0095】
上記した実施の形態においては、コンベアベルト46、47を周回運動する駆動手段としてパルスモータを使用したが、回転エンコーダ付のサーボモータに代用してもよい。この場合、前進量(Xn)の追加前進送りの制御は、前記回転エンコーダの出力によりコンベアベルト46、47の送り量を検出し、実際の送り量が目標送り量である前記前進量(Xn)に一致する時、サーボモータを停止するように制御される。勿論、目標送り量に対し実際の送り位置が接近するとき、減速制御が行われる。
【0096】
また、上記した実施の形態では、第4図に示すように、基板センサ68位置S0に対し、部品用カメラ70整合位置S1、搬送装置中心整合位置S2及び部品取出部整合位置S3に対しそれぞれ距離A、B及びCだけオフセットしてあるが、これらの位置S0〜S3の一部及び全てを搬送方向に整合して配置してもよい。
【0097】
以上詳述したように、基板センサにより搬送路上の所定位置に基板が到達或いは通過したことを検出し、この検出位置から各基板の寸法等の特性に応じた特有な移動距離さらに基板を搬送して位置決めするようにしたので、基板の種類に応じた最適な部品実装位置に基板を高精度に位置決めでき、部品実装機に適用される場合には、部品移載装置による部品の実装作業が円滑かつ確実にされる効果が奏せられる。基板の通過位置を基準とする場合では、基板全体が搬送装置上に搬入されているので、スリップ等の位置決め誤差の影響が少なくされる。
【0098】
また、基板センサによる検出位置から基板に応じて進む移動距離を演算により求める場合は、基板を実装位置に停止するための情報を基板寸法とは別に指定する必要がなくなり、また、搬入される基板の搬送方向の長さを搬送経路の途中で自動検出するようにすれば、基板の寸法情報も指定する必要もない。さらに、前記特有な移動距離を基板に応じて予め設定した移動距離とする場合では、基板毎に最適な値を指定できるので、基板は最適な部品実装位置に位置決めされる。これにより、部品移載装置による部品の実装作業は一層能率が高められる。
【0099】
また、基板の長さ方向の中央或いは任意な指定部位を基板カメラ整合位置、搬送装置中央位置、部品供給装置から基板への部品移動距離を短くするように整合する位置等のその他の任意な位置の何れかと整合させることができるので、最適な実装位置の設定が容易かつ自由度が高く、よって、部品の実装作業の能率を一層向上することができる。特に、部品移動距離を短くするように整合する位置を、部品供給装置から使用頻度の大きな部品を取り出す作業中心と搬送方向で整合する位置とすると、生産上の都合に合わせて使用頻度の大きな部品を部品供給装置の中央に配置しないような場合でも、生産性の向上を図ることができる。
【0100】
好ましくは、基板移送手段の基板を搬送するコンベアベルトを周回運動する動力源をパルスモータ又はサーボモータとしたので、基板センサによる検出位置から基板をこの基板の種類に応じた実装位置に位置決めする割出制御を精密に行うことがで、実装作業の能率向上に役立つ。
【0101】
さらに好ましくは、基板センサを搬送路の両端近傍に配置し、搬送方向に応じて基板が搬入されたことを確認する供給センサとしての機能を各基板センサに兼用させたので、基板センサとは別に搬入確認センサを設ける必要がなくなる。
【産業上の利用可能性】
本発明にかかる基板搬送方法および装置は、部品移載装置に設けられた部品吸着ヘッドが電子部品を部品供給装置の取出部から取出し、目標位置に停止されたプリント回路基板に装着する電子部品実装機において、プリント回路基板を装着位置に搬送して停止するための基板搬送方法および装置として用いるのに適している。

Claims (6)

  1. 部品移載装置が、基板搬送路に隣接して配置された部品供給装置から部品を採取し、前記部品供給装置と前記基板搬送路との間に設置された部品用カメラ上の部品確認位置を経由した後に、基板搬送装置により部品実装位置に搬送された基板上に実装する部品実装機において、
    前記基板搬送路の前記部品実装位置を前記部品用カメラと前記基板の搬送方向において一致させて前記基板搬送路側の整合位置とし、
    前記基板搬送路の検出位置に配置された基板センサによって検出される基板の端部と前記整合位置に整合される基板の整合部位との間の距離を求めるための整合データを基板の種類に応じて記憶し、
    前記基板搬送路の検出位置に前記基板が到達或いは通過したことを基板センサが検出した後、前記基板センサと前記整合位置との間の前記搬送方向の距離およびこの基板の種類に応じた前記端部と前記整合部位との間の前記距離に基づいてこの基板の種類に応じた特有な移動距離を演算し、さらに前記基板を前記移動距離だけ搬送して前記部品実装位置に停止することを特徴とする基板搬送方法。
  2. 部品移載装置が、基板搬送路に隣接して配置された部品供給装置から部品を採取し、前記部品供給装置と前記基板搬路との間に設置された部品用カメラ上の部品確認位置を経由した後に、基板搬送装置により基板搬送路の部品実装位置に搬送された基板上に実装する部品実装機において、
    前記基板搬送路の前記部品実装位置を前記部品用カメラと前記基板の搬送方向において一致させて前記基板搬送路側の整合位置とし、
    前記基板の端部と前記整合位置に整合される前記基板の整合部位との間の距離を求めるための整合データを基板の種類に応じて記憶する記憶手段と、
    前記基板の端部を検出して前記基板搬送路の検出位置に前記基板が到達或いは通過したことを検出する基板センサと、
    前記基板センサと前記整合位置との間の前記搬送方向の距離および前記部品実装位置に搬送される前記基板の種類に応じた前記端部と前記整合部位との間の前記距離に基づいてこの基板の種類に応じた特有な移動距離を演算する移動距離演算手段と、
    この移動距離演算手段により演算された移動距離さらに前記基板を移動して前記部品実装位置に停止させる基板移送手段を備えたことを特徴とする基板搬送装置。
  3. 前記基板センサは、前記基板搬送路の両端近傍に配置され前記基板の搬送方向に応じて基板が搬入されたことを確認する供給確認センサとしても機能することを特徴とする請求項2記載の基板搬送装置。
  4. 前記基板搬送路に搬入される基板は、前記基板搬送装置の入口側に設置された搬入コンベア装置の待機位置で識別センサにより基板の種別が識別されることを特徴とする請求項2又は3記載の基板搬送装置。
  5. 前記基板移送手段により前記部品実装位置に位置決め停止された基板の基準部分が前記部品移載装置に設けられた基板用カメラで読み取られ、該基板の停止位置の前記部品実装位置からのズレ量が演算され、前記基板移送手段が前記基板を前記ズレ量だけ修正移動することを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の基板搬送装置。
  6. 前記部品実装位置に位置決め停止された基板の基準部分が前記基板用カメラで読み取られ、該基板の停止位置の前記部品実装位置からのズレ量が演算され、前記基板移送手段が基板を前記ズレ量だけ修正移動した以降の同種類の基板の前記基板移送手段による前記部品実装位置への搬送停止において、前記移動距離演算手段が演算する前記移動距離を前記ズレ量に基づいて補正することを特徴とする請求項5記載の基板搬送装置。
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