JP4632526B2 - 遊技機における回路基板の閉止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機における動作状態を制御するための回路基板を収容して封止状態に止着するための構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の遊技機には所定個所にその遊技動作を制御する回路基板を内装した基板収納ケースが取付けられる。該基板収納ケースは、遊技機に取り付けられる台板と、該台板の前面に固着されマイクロコンピュータのCPU,ROM等の電子部品が多数装備される回路基板と、前記台板とほぼ同じ大きさからなり、回路基板を覆うようにして台板に取り付けられる箱状のカバー体とからなり、これらを重ね合せ、更にカバー体に螺子を挿通して締め付けることにより一体に組み付けている。そして、組み付けられた基板収納ケースを入賞球集合カバー,機構板等にビス着等の適宜手段により取着されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近時パチンコホールにおいて回路基板のROMを勝手に改造してゲームに賭博性を持たせるといった不正行為が頻発しており、これを防止するために、前記台板とカバー体間に跨がるようにして破損し易い封印紙を貼着し、該封印紙が破損していた場合には不正なROM交換が行なわれたとみなしていた。ところが、前記封印紙を巧妙に剥がし内部のROMを交換した後、再度封印紙を元通りに貼り付けておくといった巧妙な不正行為が行なわれ、封印紙を一見しただけでは前記不正が行なわれたか否かが分らないという課題が生じている。また、最近では基板収納ケースごと取り外し交換する不正が行われている。
【0004】
本発明は上記した課題並びに要望に鑑みてなされたもので、カバー体または基板収納ケース自体を外せなくして内部に収納された回路基板のROMを交換して勝手に改造するといった不正をすることができない遊技機における回路基板の閉止構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、遊技機の動作状態を制御するための回路基板を基体とカバー体内に封止する閉止構造であって、前記基体およびカバー体の少なくとも一方に係止片によって係合する係合手段を設けると共に、前記係止片に隣接してカバー体または基体に開口部が開設され、該開口部に係止片の解除方向への動きを規制する封止部材を装着したことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、前記係止片が弾性係止片であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、前記封止部材に係止手段を備えることが好ましい。
【0008】
また、請求項2記載発明は、前記封止部材の外部に露出する外側面がカバー体の外側面と同一面になるように形成したことを特徴とし、不正行為を行い難くした。
【0009】
また、本発明は、前記封止部材を基体またはカバー体のいずれかに複数備えてもよい。
【0010】
また、請求項3記載発明は、前記基体の開口部に連通し、カバー体から視認可能な使用済み封止部材の収納部を形成したことを特徴とする。
【0011】
なお、本発明は、基板収納ケース自体の組立て固着に限らず、基板収納ケースの固着に応用することも可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の基板収納ケースの実施の形態を図面に基づき説明する。なお、本発明が適用可能な遊技機には、パチンコ遊技機,アレンジボール遊技機,スロットルマシン等が有るが、一例としてパチンコ遊技機について説明する。
【0013】
図1は、本発明が適用されるパチンコ遊技機の裏面図を示し、図中1は機枠であり、該機枠1に装着される前面枠2の裏面に遊技盤取付枠3が固着され、該遊技盤取付枠3に遊技盤4が装着されている。 そして、遊技盤取付枠3の一側には遊技盤4の裏面全体を覆う合成樹脂製の機構板5が開閉自在に装着されている。
【0014】
前記機構板5の裏面にはその上部にパチンコ球を貯留する球タンク6,該球タンク6から流下するパチンコ球を整列流下させるタンクレール7,またその一側部に該タンクレール7から流下するパチンコ球の球圧を弱めるカーブ樋8,該カーブ樋8からパチンコ球を受け入れる球払出装置9,該球払出装置9から払い出された所定個数のパチンコ球を誘導する球排出樋10等がそれぞれ配設されている。該球排出樋10は樋カバー40によって被着されている。
【0015】
また、前記機構板5のほぼ中央に窓口11が開設され、該窓口11に臨んで前記遊技盤4の裏面と対応する機構板5の前側に入賞球集合カバー12が設けられ、該入賞球集合カバー12の裏面に本発明に係わる基板収納ケース13が装着されている。なお、14は遊技盤4面に装着された可変表示装置(図示せず)の後方部分を覆い保護する保護カバーである。また、前記基板収納ケース13は入賞球集合カバー12の裏面に限らず、例えば前面枠2の裏面下部または機構板5裏面など他の個所に装着しても良い。
【0016】
前記基板収納ケース13は、図2および図3に示すように前記入賞球集合カバー12の裏面にビス15等の適宜手段により取付けられる基体としての台板16と、該台板16の前面に固着されるパチンコ遊技機の遊技状態を制御する回路基板17と、前記台板とほぼ同じ大きさであって該回路基板17を覆うようにして台板16に取付けられるカバー体18とから構成される。
【0017】
前記台板16は回路基板17に合致する縦長長方形の金属板16aからなり、左右両側端縁に表側へ直角に折れ曲る折り曲げ片部19,19を有する。該金属板16aの四隅角部にはねじ孔20を穿設した突起21,21…が設けられている。そして、金属板16aの上下側端縁に表側へ直角に折れ曲る支持片22,22が一体に設けられ、該上下支持片22,22に後述する係止手段としての弾性係止片32および差込片38が嵌合する係止孔23,39が開設されている。また、前記金属板16aの外周縁には適宜位置に取付片部24,24…が延設され、該各取付片部24,24…に前記入賞球集合カバー12の裏面に取付けるためのビス15,15…が挿通される透孔25,25…が貫設されている。なお、台板16は、アルミ合金ダイキャスト製,マグネシウム合金製など金属製のものとしてもよい。
【0018】
前記回路基板17は周知のように縦長長方形をなすプリント配線基板よりなり、その上面にROM26,CPU27およびその他各種の電子部品28が関連付けられて配置されている。29,29…は回路基板17の一側に複数列設された入出力用コネクターである。また、回路基板17の四隅角部には前記台板16の各突起21,21…のねじ孔20と連通する止着孔30,30…が貫設され、該各止着孔30,30…にビス31を挿通して各ねじ孔20,20…に螺締することにより回路基板17が台板16に固着される。なお、回路基板17の取着はビス31着に限定されることなく、弾性片等により取着するようにしてもよい。
【0019】
また、前記ROM26,CPU27およびその他の電子部品28は回路基板17の止着孔30で囲まれる領域内に設置し、前記入出力用コネクター29を止着孔30より外側領域に設置される。
【0020】
前記カバー体18は、裏面が開放し前記回路基板17の入出力用コネクター29,29…側を残した全面を覆う箱形状を成すと共に、上側壁18bに前記台板16の上支持片22に開設した係止孔39,39に嵌め込む差込片38,38が外方へ曲折形成され、下側壁18aには、切り溝66を設けることにより前記台板16の下支持片22の係止孔23に嵌め込む係止片32が形成されている。また、カバー体18の前面は周囲に所定幅の枠縁部33を残した開放面34とし、該開放面34に透明な合成樹脂からなる透明板35が被覆設置される。該カバー体18は前記枠部33の全体に所定間隔を置いて複数の小孔36が穿設され、前記透明板35の裏面の周囲に複数の突子37を突設し、そして該突子37を前記カバー体18の枠部33に設けた小孔36に圧入することにより透明板35を被覆設置する。なお、カバー体18は、アルミ合金ダイキャスト製,マグネシウム合金製など金属製のものとしてもよい。
【0021】
しかして、前記台板16には、前記回路基板17を取着した状態で、前記係止孔23に対向位置して開口する枠部41を立設すると共に、前記カバー体18には該カバー体18と前記台板16と係合した状態で前記枠部41に合致し、方形状の貫通孔42を有し係止片32側に開放する枠部43を突設している。44は貫通孔42および枠部41に嵌入されて係止片32の解除方向への動きを規制しカバー体18が無用に取り外しできないようにするためのABS樹脂等の合成樹脂材により形成された封止部材であり、前記貫通孔42の内径とほぼ同じ寸法の外径を有する直方体に形成されている。該封止部材44の外側端面は、図3に示されるように貫通孔42および枠部41,43に嵌入したときカバー体18の上面と同一面となるようにして封止部材44を外してカバー体18を開封する不正行為をし難くしている。なお、係止片32の爪片32aの基部に開口または切り溝を設けるのが好ましく、該爪片32aを外そうとすると基部に折れ線がつき、不正にこじ開けようとした痕跡を残すことができる。
【0022】
本発明に係る基板収納ケース13は上記構成よりなり、まず、前記回路基板17を台板16の金属板16aの表面に重ね、各止着孔30,30…を介しビス31,31…を各突起21,21…のねじ孔20,20…に螺締して回路基板17を台板16に固着する。そして、前記回路基板17を覆うようにして台板16にカバー体18を被せる。即ち、該カバー体18の上側壁18bの差込片38,38を台板16の支持片22に開設した係止孔39,39に臨ませると共に、上側壁18bを台板16の支持片22に重ね合わせるように下側壁18aの係止片32を台板16の係止孔23に係止させる。この状態で、台板16の枠部41とカバー体18の枠部43が互いに合致している。
【0023】
そして、図3に示されるように、外周面に接着剤を付着させた封止部材44を外側面がカバー体18の外側面と同一面になるように貫通孔42に抜脱不能に嵌入させる。これにより、封止部材44が貫通孔42を塞ぎ枠部41および弾性係止片32に支持され、係止片32の解除方向への動きを規制すると共に係止片32と係止孔23の係合を確実なものとし、カバー体18の無用に取り外しできなくなり、回路基板17がカバー体18内に密封される。なお、封止部材44を接着剤により抜脱不能にするようにしたが、カバー体18を封止部材44と同じ合成樹脂により形成し、上部を焼き鏝等で溶着するようにしてもよい。
【0024】
このように、台板16およびカバー体18を係止片32によって係合する係合手段を設けると共に、係合状態で係止片32に対向位置する貫通孔42および枠部41,43を設け、該貫通孔42および枠部41,43に係止片32の解除方向への動きを阻止する封止部材44を抜脱不能に装着する簡単な構造で、カバー体18が無用に開封できない封印機能を備え、回路基板17がカバー体18内に密封され確実に不正行為が防止される。なお、カバー体18を開放するには、係止片32または爪部32aを破損して係止孔23との係合を解除して開放可能となる。また、本実施の形態において、回路基板17を台板16側に固着するようにしたが、カバー体18側に固着するようにしてもよい。また、開口部としての貫通孔42をカバー体18に設けるようにしたが台板16側に設けるようにしてもよく、枠部41,43を台板16またはカバー体18のいずれかに設けるようにしてもよい。
【0025】
図4および図5は、封止部材に基板収納ケース13を係合する係止機能を備えた実施の形態を示し、前記実施の形態と同じ構成要素には同一符号を付して説明する。なお、この実施の形態においてカバー体18は合成樹脂により形成され、係止片32は弾性が付与されている。また、封止部材44Aは頭部にコハゼ形のフランジ45を有し、先端を2つ割り状にして一対の弾性錨脚46,46が形成され、該各錨脚46,46の先端部の外側面に係合部47が突設されている。また、カバー体18表面には前記貫通孔42の周囲に位置して前記フランジ45の形状に合致し該フランジ45を囲う突条48を一体に成形しており、一方、台板16の枠部41には封止部材44Aの係合部47が係合する係止部49が形成されている。50は台板16の枠部41の開口端に横架する架橋部で、封止部材44Aが基板収納ケース13の裏面から係合部47を操作されて外されるおそれがないようにするために形成してなるもので、これによって不正な開放がより確実に防止される。なお、係止片32の爪片32aの基部に開口または切り溝を設けるのが好ましく、該爪片32aを外そうとすると基部が白化または破損し、不正にこじ開けようとした痕跡を残すことができる。
【0026】
この実施の形態は、差込片38および弾性係止片32をそれぞれ係止孔23,39に係合させて、貫通孔42に封止部材44Aを貫挿し、係合部47を係止部49中に係合することにより抜脱不能に止着され、弾性係止片32の解除方向への弾性を阻止し、封止部材44Aは基板収納ケース13の係止機能と封印機能を果たす。このように、基板収納ケース13は封止部材44Aによって係合されると共に抜脱不能状態に止着され、該封止部材44Aのフランジ45が突条48によって囲われていることから、スクリュードライバ等を該フランジ45の下に差し込もうとしても該突条48が障害となって差し込むことができず無理にこじ開けることは困難となる。
【0027】
図6および図7は、ROM26内容の対比照会検査のため、基板収納ケース13が複数回の開封および密封ができて再利用を可能とした実施の形態を示し、カバー体18に封止部材44Bが複数設けられている。封止部材44Bは基端部51から一対の保持片52,52によりコ字状に形成され、両保持片52,52の先端部外側面に爪部53,53が突設されている。両保持片52,52は合成樹脂の材質から弾性力が備えられている。なお、54は爪部53,53の先端部に形成された返しで、図7に示したように該返し54を係止部49の内側外周に係合させることにより係合状態を安定することができる。また、カバー体18の貫通孔42を交差するように凹溝55を形成することにより、ニッパー等の破壊具による基端部51の破壊を容易にすることができる。なお、前記実施の形態と同じ構成には同一符号を付して説明する。
【0028】
この実施の形態において、カバー体18の差込片38および弾性係止片32をそれぞれ係止孔23,39に係合させて、カバー体18を止着する。そして、封止部材44Bの基端部51がカバー体18上面と同一面となるように貫通孔42に貫挿し、爪部53を係止部49中に係合することにより抜脱不能に止着され、弾性係止片32の解除方向への弾性を阻止する。また、遊技機製造メーカーまたはパチンコ遊技機が納入されたパチンコホールで回路基板17を検査する等、基板収納ケース13を開ける必要が生じた場合には、ニッパーの刃先を凹溝55に通して基端部51を挟んで該基端部51を切断破壊することにより保持片52の弾性支持が失われ、封止部材44Bが簡単に取り除かれて弾性係止片32と係止孔23の係合が解除可能となり、カバー体18を開けられるようになる。
【0029】
このように、基板収納ケース13を開けようとすると封止部材44Bを破壊するほかないので、いったん基板収納ケース13を開ければその封止部材44Bは再使用できなくなり、これによって基板収納ケース13を開けたという事実が容易に判るようになり、回路基盤17を不正に改造されるのを防止するうえで有効である。そして不正の目的でなく基板収納ケース13を開ける必要が生じた場合は、ニッパーを使えば容易に封止部材44Bの基端部51を破壊でき簡単に開けることができ、閉じる場合には予備の封止部材44Bを切離使用しその使用日時,開閉責任者の名前等を使用記録記載欄56に記載することによりその開閉管理が確実になされるようになる。なお、予備の封止部材44Bをカバー体18側方に設けて切離して使用するようにしたが、複数の封止部材44Bを台板16側に設けるようにしてもよい。
【0030】
なお、本発明は実施の形態においてカバー体18側に係止片32を設けるようにしたが、台板16側に設けるようにしてもよく、設置箇所および数に限定されることはない。
【0031】
また、上記実施の形態において、予備の封止部材44Bを複数備えるようにしたが、図8および図9に示すように係止片32および係止孔23を複数形成すると共に、封止部材44Bを嵌挿する貫通孔42および枠部41,43を複数形成してもよく、この実施の形態においてカバー体18を鉄板で形成し、枠部41,43は別体で形成しており、係止片32は常には図8に示すように係止孔23に係止しない状態にあり、封止部材44Bを貫通孔42に挿通することにより係止片32が係止孔23に係合するようになっている。そして、検査でカバー体18を開放するには、図9鎖線に示すように枠部41の開口端に横架する架橋部50をニッパー等で破壊し、封止部材44Bを押出して破壊することなく取り外し、検査後他の貫通孔42および枠部41,43に取外した封止部材44Bを嵌挿して係止片32を係止孔23に係合させ再度回路基板17を封止するようにして、その使用日時,開閉責任者の名前等を使用記録記載欄56に記載するようにしてもよい。このようにすることで、1個の封止部材44Bで複数回の検査が可能となる。また、架橋部50は破断が確実に確認でき、しかもゴミにならないように切離しないようにするのが好ましい。
【0032】
また、図10ないし図13は、封止部材44Bを破損することなく、基板収納ケース13の開放した回数が確認できるようにした実施の形態を示し、カバー体18を透明樹脂により形成すると共に、台板16の枠部41と連通してカバー体18から視認可能な使用済みの封止部材44Bの収納部57を設けている。また、予備の封止部材44Bを個々に独立して収納するの収容部67が複数区画形成されており、該収容部67の上方に位置するカバー体18に切り溝68により蓋部69が形成されている。なお、蓋部69には使用日時,開閉責任者の名前等を記載する使用記録記載欄56が設けられている。この実施の形態において、貫通孔42および枠部41,43は側方位置で合致するようにしている。なお、前記収納部57は別体に形成して接着,溶着および弾性片等で固着するようにしてもよい。なお、カバー体18を合成樹脂製とした場合には誤作動の原因となる電磁波や静電気を防止するために導電性の材料を塗布あるいは含有させるのが好ましい。また、収容部67の蓋部69は下側壁18aに設けるようにしてもよい。
【0033】
そして、上記構成の基板収納ケース13は、封止部材44Bを側方から基端部51がカバー体18と同一面となるように貫通孔42および枠部41,43に嵌挿し、爪部53を係止部49に係合することにより抜脱不能に止着され、回路基板17が基板収納ケース13内に封止される。
【0034】
このように封止された基板収納ケース13を開ける必要が生じた場合には、図12および図13矢印に示すように封止している封止部材44Bを押し込むようにして爪部53と係止部49の係合を解除して、弾性係止片32の解除方向の弾性規制を解除し、差込片38および弾性係止片32をそれぞれ係止孔23,39の係合から解除し、カバー体18を開放してROM26内容の対比照会検査が可能となる。そして、検査後は再びカバー体18を取り付け、図10鎖線に示すように蓋部69の繋ぎ部の一箇所をヒンジ部とするようにニッパーで切離して開放し、予備の封止部材44Bを取り出し、貫通孔42に嵌挿し係止部49に係合させることにより封鎖部材44Bを抜脱不能な状態とし、同じ作用を繰り返すことによってROM26の検査が3回行なえるようになっている。
【0035】
このように、カバー体18を外すには封止部材44Bを押し込むようにして封止解除しなければならず、その封止部材44Bが収納部57内に残ることとなり、仮に封止部材44Bを新たに成形して貫通孔42および枠部41,43に嵌入して不正を隠そうとしても前記収納部57内に使用済みの封止部材44Bが残っていることから、隠蔽することは極めて困難であるため不正行為が行い難く、その不正は容易に発見でき責任の所在も明確化される。また、収納部57内の封止部材44Bは、図12および図13鎖線に示すように破損していない状態で収納されるため再利用が可能となる。また、蓋部69を完全に切離しないためゴミとならず、しかもヒンジ部が白化するため予備の封止部材44Bを取り出したこともすぐに確認できる。また、カバー体18を金属により成形した際にも折り曲げ痕がつき予備の封止部材44Bの使用がわかる。また、このときカバー体18に透孔を設けて収納部57を視認可能とすればよい。
【0036】
なお、封止部材44Bを保持片52側から差し込むようにしたが、係止爪部53の方向を変えることにより差込方向を変更するようにしてもよい。また、収納部57の許容量は、必要検査回数の封止部材44Bが収納される大きさが望ましく、必要回数以上の封止部材44Bは収納部57に収納された使用済みの封止部材44Bにより押し込みが阻止され必要以上の開封ができなくなる。また、収納部57はカバー体18および台板16とにより形成するようにしてもよい。
【0037】
なお、基板収納ケース13の台板16およびカバー体18と封止部材44,44A,44Bを同一の材質とすれば分別等において有効である。また、台板16およびカバー体18を、合成樹脂製とした場合には誤作動の原因となる電磁波や静電気を防止するために導電性の材料を塗布あるいは含有させるのがよい。
【0038】
これまで上記した実施形態では基体としての台板16およびカバー体18を弾性係止片32により係合し、基板収納ケース13自体を上記封止部材44,44A,44Bにより開放不能として回路基板17の不正を防止するようにしたが、図14および図15は基体を前記樋カバー40とした実施の形態を示し、樋カバー40に基板収納ケース13の取付領域58が形成されている。前述した実施の形態と同じ構成要素には同符号を付して説明する。
【0039】
前記取付領域58には、図14に示すように該取付領域58を囲うように左右に支持壁60が樋カバー40と一体に立設され、取付領域58の上側には左右一対の係止凹部61が設けられている。そして、取付領域58の下方に係止部49を有する枠部41と、該枠部41樋カバー40に弾性係止片32が係合すると共に、封止部材44Bが係止する係止孔62が開設され、該係止孔62に連通して封止部材44Bの爪部53,53および弾性係止片32の爪片32aを囲うように囲壁63が設けられている。そして、取付領域58の上下左右の所定位置に回路基板17の位置決め部59が突設され、逆L字状の押え片64および弾性押え片65が設けられている。なお、封止部材44Bには係止部49に係止する係合凹部70および係止孔62に係合する爪部53が設けられ、複数箇所で係合するようにしている。
【0040】
上記構成の基板収納ケース13は、回路基板17の一端を押え片64下面にもぐらせながら位置決め部59で位置決めし、他端を弾性押え片65により押え固定する。そして、カバー体18の差込片38,38を係止凹部61,61に差込み、支持壁60で囲うようにして他端の弾性係止片32を係止孔62に係止する。そして、該弾性係止片32の解除方向への弾性を規制する封止部材44Bを貫通孔42に嵌挿して係止孔62で係止する。このようにすることで、カバー体18は解除不能状態となり、回路基板17は封止され不正することができなくなる。なお、カバー体18を係合した状態で弾性係止片32を操作できないように切り溝66を隠蔽する高さの下支持壁を形成するのが望ましい。また、弾性押え片65の操作部65aを弾性押え片65の基台65bに接着することにより回路基板17が取り外し不能となり、より不正をし難くすることができる。
【0041】
なお、基体を樋カバー40として説明したが、前面枠2の裏面、遊技盤4裏面の入賞球集合カバー12またはパチンコ機裏面の機構板5、あるいは機構板5に取付けられた供給通路,払出装置9等とし、その基体部分とカバー体18とを係止片により係合して、基体部分とカバー体18との間に回路基板17を封止するようにし、回路基板17の不正を防止するようにしてもよい。
【0042】
また、これまで説明した実施の形態において、係止片32をカバー体18に一体に形成するようにしたが、別体に形成してもよく、特にカバー体18をアルミニウム,マグネシウム等のダイカスト鋳造または導電性樹脂により成形した際には係止片32に弾性が付与し難く、係止片32を別体に形成して揺動またはスライド自在に取着し、封止部材44,44A,44Bにより係止片32を確実に係止孔23に係合させると共に、係止片32の解除方向への揺動またはスライドを阻止するようにするのが好ましい。
【0043】
また、上記実施の形態において係止片32と係止孔23との係合状態を視認可能としたが、特に限定されるものではなく、カバー体18を外す必要のないものに関してはカバー体18内で係合するようにしてもよい。
【0044】
さらに、本発明は、回路基板17を収納した基板収納ケース13自体をその基体部分に弾性係止片により止着する場合にも適用することができ、封止部材44,44A,44Bにより係止片の解除方向の動きを規制し、基板収納ケース13自体を外せないようにして回路基板17の不正を防止することも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、回路基板を基体とカバー体とにより閉止する遊技機における回路基板の閉止構造において、該カバー体を基体に対して係止片によって係合する係合手段を設けると共に、該係合手段に隣接して開口する開口部に係止片の解除方向への動きを規制する封止部材を装着するようにしたので、係止片の係合を確実なものとすると共に不正行為を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるパチンコ遊技機の裏面図である。
【図2】基板収納ケースの分解斜視図である。
【図3】基板収納ケースの側断面図である。
【図4】他の実施の形態の封止部材を使用した要部斜視図である。
【図5】図4の側断面図である。
【図6】他の実施の形態の封止部材を使用した要部斜視図である。
【図7】図6の側断面図である。
【図8】他の実施の形態の要部斜視図である。
【図9】図8の側断面図である。
【図10】他の実施の形態の要部斜視図である。
【図11】他の実施の形態の要部分解斜視図である。
【図12】図10の基板収納ケースの側断面図である。
【図13】図10の基板収納ケースの側断面図である。
【図14】他の実施の形態の要部分解斜視図である。
【図15】図14の側断面図である。
【符号の説明】
13 基板収納ケース
16 台板(基体)
17 回路基板
18 カバー体
23 係止孔(係合手段)
32 係止片(係合手段)
38 差込片(係合手段)
39 係止孔(係合手段)
41 枠部
42 貫通孔(開口部)
43 枠部
44,44A,44B 封止部材
Claims (3)
- 遊技機の動作状態を制御するための回路基板を基体とカバー体内に封止する閉止構造であって、
前記基体および前記カバー体の少なくとも一方に弾性が付与された係止片によって係合する係合手段を設けると共に、前記カバー体または前記基体には前記係止片に隣接させて開口部を開設し、前記開口部に前記係止片の解除方向への動きを規制する封止部材を装着することで前記回路基板を前記基体と前記カバー体によって封止し得るようにしたことを特徴とする遊技機における回路基板の閉止構造。 - 遊技機の動作状態を制御するための回路基板を基体とカバー体内に封止する閉止構造であって、
前記基体および前記カバー体の少なくとも一方に係止片によって係合する係合手段を設けると共に、前記カバー体または前記基体には前記係止片に隣接させて開口部を開設し、前記開口部に前記係止片の解除方向への動きを規制する封止部材を装着することで前記回路基板を前記基体と前記カバー体によって封止し得るようにし、該封止部材は装着された状態で外部に露出する外側面が前記カバー体の外側面と同一面になるように形成したことを特徴とする遊技機における回路基板の閉止構造。 - 遊技機の動作状態を制御するための回路基板を基体とカバー体内に封止する閉止構造であって、
前記基体および前記カバー体の少なくとも一方に係止片によって係合する係合手段を設けると共に、前記カバー体または前記基体には前記係止片に隣接させて開口部を開設し、前記開口部に前記係止片の解除方向への動きを規制する封止部材を装着することで前記回路基板を前記基体と前記カバー体によって封止し得るようにし、
さらに、前記開口部に連通させて使用済みとなった前記封止部材を収納し得る収納部を設け、該収納部は、前記カバー体から視認可能になっていることを特徴とする遊技機における回路基板の閉止構造。
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