JP2931896B2 - パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置 - Google Patents

パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置

Info

Publication number
JP2931896B2
JP2931896B2 JP6206297A JP6206297A JP2931896B2 JP 2931896 B2 JP2931896 B2 JP 2931896B2 JP 6206297 A JP6206297 A JP 6206297A JP 6206297 A JP6206297 A JP 6206297A JP 2931896 B2 JP2931896 B2 JP 2931896B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic control
band
screw
stopper
board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6206297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10234980A (ja
Inventor
利美 足立
伸明 水貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NYUUGIN KK
Original Assignee
NYUUGIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NYUUGIN KK filed Critical NYUUGIN KK
Priority to JP6206297A priority Critical patent/JP2931896B2/ja
Publication of JPH10234980A publication Critical patent/JPH10234980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2931896B2 publication Critical patent/JP2931896B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ遊技機
に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置に係り、
更に詳しくは、遊技盤内で展開されるパチンコゲーム中
に電子制御ゲームを現出し得るパチンコ遊技機におい
て、機裏側に装備された電子制御装置の不正取脱を防止
し得るようにした不正取脱防止装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のパチンコ遊技機の代表例の一つ
であるパチンコ機やアレンジボール機では、機内にセッ
トされる遊技盤に遊技部品としての各種の入賞器具や入
球器具が配置される一方、電子制御部品としての図柄表
示装置や電動式入賞装置の他に、検出スイッチ,電磁ソ
レノイド,ランプ類等が配置されて、遊技盤内で展開さ
れるパチンコゲーム中に、効果音や装飾光を含む電子制
御ゲームを現出し得るようにしたゲーム内容をもつ多く
の機種が製造されて遊技に供されている。そして何れの
遊技機にあっても、夫々の電子制御ゲームに適した純正
制御基盤を基箱内に収容した箱型単位の電子制御装置
(一般にメイン基盤または遊技用基盤ともいう)は、当
該のメーカで設計・構成した通りのソフトプログラム内
容で、かつ試験機関での厳正な試験に適合した同一内容
であることの条件で正常に使用することが義務付けられ
て、一般に裏側の設定位置に着脱可能に装備されてい
る。なお各メーカの電子制御装置は、一般に全機種共用
の同一形態・サイズに構成されて、基箱の同一部分に「社
名,機種名等」の入った表示シールが貼付されている。
【0003】また、パチンコ遊技機に使用される電子制
装置にあっては、適正な制御内容(ソフトプログラム
内容)で正常に使用することを前提とした不正改造・変更
防止対策の一例として、何れのメーカにおいても、種々
の電子部品(CPU,ROM,RAM等)を搭載した制御基
盤(回路基盤ともいう)を収容保護する基箱について、互
いにビス着されるトレー部とケースカバー部との組付け
整合部分に、正規に登録承認された封印証紙を貼付する
ことが義務付けられて、制御基盤の脱着交換,電子部品
の不正改造交換等を禁止しまた防止するようになってい
る。しかしこのような封印証紙だけでは、実例として不
正を企てる者によれば、簡単に入手できる器具や薬品等
を使用して、手早く簡単に同証紙を損することなくきれ
いに剥がして再びきれいに貼直すことができ、この結
果、比較的短時間内でケースカバー部を外して制御基盤
の電子部品が交換されてしまうために、適正かつ好適な
不正防止対策とは言えなかった。ちなみに、不正者が封
印証紙を一旦剥がした後に貼直して元状に戻した場合で
は、メーカ側の担当者やホール側の管理者であっても、
不正の有無を見分けることが難しい程である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで最近において
は、電子制御装置に対する不正改造変更(ロム交換)の防
止を図る新たな対策例として、 (a) 基箱のトレー部とケースカバー部とを、不正防止
目的で新たに開発されて当該メーカ(専用担当者)のみで
管理される特殊なビスおよびボス部を使用して組付け
る。そして、ホール内に設置された遊技機に対する官憲
の立合い検査において、電子制御装置内の電子部品の検
査確認時にはビスを破壊してケースカバーを組外し、
御基盤の検査後には新たな純正のビスおよびボス部を使
用してケースカバー部を元状の正規に組付けるようにし
た技術、 (b) 基箱のケースカバー部に形成した所要広さの開口
面域に、1回の変更使用が可能とされた透明な窓蓋を、
特殊なビスを使用して正規は表向きに組付ける。そし
て、官憲の立合い検査における電子部品の検査確認時に
はビスを破壊して窓蓋を取外し、制御基盤の検査後には
新たな純正のビスを使用して窓蓋を裏向きに組付けるよ
うにした技術、が提案されている。
【0005】従って前述した(a),(b)の技術によれ
ば、当該の電子制御装置における基箱のケースカバー部
や窓蓋が、内部の制御基盤の検査確認時以外に不正開放
されることを防止し得、また万一不正開放があった場合
には、その形跡がはっきり残って不正の有無を見分け得
るので、制御基盤のロムの不正交換防止に有効とされ、
また不正の早期発見にも役立つ。しかしながら何れの技
術についても、制御基盤自体の不正交換を防止する技術
ではないことから、これら技術を採用した電子制御装置
は、依然として当該遊技機の裏側に簡単に脱着できる
ままとなっている。このため夫々のメーカで製造されて
電子制御装置を装備した遊技機が、出荷されて得意先の
ホール内に設置されるまでの間において、あるいはホー
ル内の営業終了以後において、事情の詳しい不正者によ
って対象とされた遊技機の電子制御装置および制御基盤
が、別ルートで入手して用意した同一メーカの不正改造
済み基盤と交換設置されることがあり、これに対処し得
る適切な防止対策に苦慮していた。ちなみに電子制御装
置および制御基盤は、当該遊技機が処分される際に専門
業者に引取られるとしても、その後に不正者の手に渡り
不正改造されて保管されることがある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたものであって、パチンコ遊技機の裏側
に正規の取着手段でセットされた電子的な制御装置の不
正目的による取脱や開放をできないように図る一方、周
辺部品の破壊,変形等による取脱の形跡をはっきり残し
て不正取脱の有無を容易に見分け得るようにした不正取
脱防止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、初期
の目的を達成するため本発明は、外枠に組付けられた前
枠の正面内部に遊技盤を収容セットする一方、前枠の裏
側に装備された機構セット盤の設置部に、遊技盤でのパ
チンコゲーム中に現出される電子制御ゲームに係る必要
な制御をなす電子的な制御基盤を基箱内に収容した電子
制御装置を、所定の取着手段で着脱可能に設置したパチ
ンコ遊技機において、前記制御基盤を収容する基箱の外
郭表面の所要方向に掛装し得る適宜形状・サイズに成形
されて両端の取着部にビス用の透孔を設けた緊締バンド
と、前記機構セット盤の設置部の所定位置に配置されて
ビス用の小孔を設置部の外側に臨ませた複数個の止め具
と、設置部の外側での締付け操作により緊締バンドの透
孔と止め具の小孔とに亘ってねじ込まれる弛み外し不能
構造の締付け専用のビスとを備え、前記機構セット盤の
設置部外面に前記基箱を取着手段で正常にセットしたも
とで、前記緊締バンドを基箱に掛渡して両端の取着部を
設置部の外面に合わせ、透孔と止め具の小孔との間に前
記ビスをねじ込んで緊締バンド全体を緊締固支して基箱
を不動化保持し、緊締バンド,止め具,ビスの何れかを破
損しない限り緊締バンドを解除不能にして、セット保持
された基箱不正取脱並びに不正開放を防止し得るよう
に構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】不正取脱防止装置は、制御基盤を覆蓋保護した
基箱の外郭表面の所要方向に掛装し得る適宜形状・サイ
ズに成形されて両端の取着部にビス用の透孔を設けた緊
締バンドと、機構セット盤における設置部の所定位置に
配置されてビス用の小孔を該設置部の外側に臨ませた複
数個の止め具と、設置部の外側での締付け操作により緊
締バンドの透孔と止め具の小孔とに亘ってねじ込まれる
弛み外し不能構造の締付け専用のビスとを備える。所要
の取着手段で前記設置部の外面にセットした前記基箱に
対し、前記緊締バンドのバンド部を掛渡して両端の取着
部の透孔と止め具の小孔との間に前記ビスをねじ込むこ
とにより、緊締バンド全体を緊締固支して該基箱を不動
化保持する。従って、セットされた電子制御装置全体、
更には基箱に覆蓋保護された制御基盤を取外すには、緊
締バンドのバンド部,止め具およびビスの何れかを破損
してから該基箱を開放しなければならず、万一不正開放
した場合にはその形跡がはっきりと残ってしまうから、
該制御基盤の不正な取脱やロム交換および不正改造基盤
への交換等が好適に防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、パチンコ遊技機に使用され
る電子制御装置の不正取脱防止装置につき、好適な実施
例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
【0010】本発明に係る電子制御装置の不正取脱防止
装置の説明に先立ち、図1をもとにして、実施例のパチ
ンコ遊技機につき要約説明する。すなわち実施例のパチ
ンコ遊技機Pは、基本的な主要構成として、外枠Aに対
して開閉および着脱が可能に組付けられた前枠Bと、こ
の前枠Bの裏側に固定された収容保持枠Cに対して開閉
および着脱が可能に組付けられた機構セット盤Dと、前
枠Bの前側から収容保持枠C内に着脱交換可能に収容セ
ットされる遊技盤(図示しない)等を備えており、これら
主要構成体の各部に各種の装置,器具並びに部材等が装
着されている。なお図示しないが、前枠Bの前面側に
は、ガラス扉および上球受け皿が開閉可能に取着される
と共に、下球受け皿および発射装置等が設置されてお
り、また上端部に装飾を兼ねた照明具等が配設されてい
る。
【0011】前記機構セット盤Dは、機種別(ゲーム内
容別)やサイズ別に区分される全てのパチンコ遊技機に
共用し得るように形成され、その基本的な構成として、
前記図示しない遊技盤の裏側部位に形成した窓口に保護
カバー10が開閉可能にセットされ、該遊技盤で遊技に
供された後に区分通出されるアウト球とセーフ球の排出
路およびセーフ球処理装置、遊技盤での遊技結果に基い
て払い出される賞球に係る貯留容器,賞球排出装置およ
び賞球排出路等が、所要位置に成形または組付けセット
されている。また、前記窓口の下部領域は各種電気的部
品用の搭載部とされ、該窓口の下方に収容室11,1
が形成されている。なお右上隅部には、ターミナル基
盤13がセットされている。
【0012】前述したパチンコ遊技機Pに実施される電
子制御装置Eでは、前記図示しない遊技盤側における各
種電気的部品・手段に係る入出力制御等を図る電子的な
制御基盤14を、図2および図3に示すような基箱15
に収容保護するようになっている。この基箱15は、前
記機構セット盤Dに対して着脱可能に装着セットされる
ケース体16と、合成樹脂等を材質とした透視板19を
強固に結合した窓口18から内部を透視可能にして前記
ケース体16に対して着脱可能に組付けられるカバー体
17とから構成されている。前記制御基盤14は、前記
ケース体16内に敷設状態で収容される静電気吸収帯電
防止対策用の遮蔽防護板(図示せず)内にセットされると
共に前記カバー体17で覆蓋保護され、静電気吸収帯電
防止対策が図られている。そして、前記ケース体16,
遮蔽防護板,制御基盤14およびカバー体17は、互い
に整合する部分にビス21を締付けて、全体が単一の箱
型ユニットを呈した電子制御装置Eとして構成される。
このように構成された電子制御装置Eは、図1および図
3に示すように、前記収容室11,12を覆蓋する蓋部
材22,27の外面に形成される設置部30に装着セッ
トされる。
【0013】前記第1蓋部材22は、図2および図3に
示すように、前記第1収容室11の開口面全体を覆蓋し
得る略矩形状に形成され、右側端部には上下に所要間隔
をおいて係止片23,23が一体的に突出成形してある
と共に、左側端部の上下略中央には該収容室11の左端
縁部から後方へ突設したフック26が係合する係合部2
4が凹設されている。従って、前記係止片23,23を
第1収容室11の右側端部に係止させると共に、前記係
合部24をフック26に係合することにより、第1蓋部
材22は第1収容室11を覆蓋した状態で機構セット盤
Dに取着される。また第2蓋部材27は、前記第1収容
室11の右側に画成された第2収容室12の開口面全体
を覆蓋するものであり、図2および図3に示すように、
前記第1蓋部材22と略同一の厚さに設定され、合計3
本のビス29で機構セット盤Dに取着されるようになっ
ている。
【0014】前記設置部30に対する電子制御装置Eの
取着手段としては、図2および図3に示すように、前記
ケース体16の左右両側端部に一体成形されたフランジ
31に配設した出没式の係止具32と、前記第1蓋部材
22および第2蓋部材27の表面に成形した係止筒部2
5,28とを利用するようになっている。具体的には、
第1蓋部材22の所定位置に成形した係止筒部25に、
ケース体16の左側端部のフランジ31に配設した係止
具32を係着すると共に、第2蓋部材27の所要位置に
成形した係止筒部28,28に、該ケース体16の右側
端部のフランジ31,31に配設した係止具32,32を
夫々係着することで、電子制御装置Eが設置部30に取
着される。
【0015】前述のように構成された実施例のパチンコ
遊技機Pにおいて、不正取脱防止の対象とされる電子制
御装置Eは、ケース体16とカバー体17からなる基箱
15の内部に制御基盤14が覆蓋保護されて、1つの箱
型単位に構成されるものである。従って、本発明に係る
電子制御装置の不正取脱防止装置は、この電子制御装置
Eにおける基箱15の不正開放を防止するよう機能する
ものであり、以下にその具体的な各種実施例を挙げて説
明する。
【0016】
【第1実施例】図1〜図4は、機構セット盤Dに搭載し
た前記電子制御装置Eに実施する本発明の第1実施例に
係る不正取脱防止装置を示すものであって、この第1実
施例の不正取脱防止装置Fは、電子制御装置Eにおける
前記基箱15の外郭表面の横方向へ掛装し得る緊締バン
ド35と、前記設置部30の所要位置に成形された止め
具39と、この止め具39にねじ込んで緊締バンド35
を前記設置部30に固定するビス41とから構成されて
いる。前記緊締バンド35は、前記基箱15におけるカ
バー体17の外郭表面およびケース体16の外郭側面に
密着的に掛装される凹形帯状に成形した所要幅のバンド
部36の両側端部に、前記機構セット盤Dの設置部30
における止め具39に取着される取着部37を夫々一体
的に成形した透明樹脂材であり、両端の取着部37,3
7には、前記ビス41が挿通する透孔38が夫々設けて
ある。
【0017】前記止め具39は、第1蓋部材22および
第2蓋部材27の外側の所定位置、すなわち設置部30
に取着した電子制御装置Eの基箱15に前記緊締バンド
35を位置決めした際に前記各取着部37の透孔38が
整合する位置に突設され、前記ビス41が螺着し得る小
孔40を有する所要長さのボス状に成形されている。従
って、緊締バンド35を基箱15の所定位置に掛装し
て、各取着部37の透孔38と止め具39の小孔40と
の間に前記ビス41をねじ込むことにより、該緊締バン
ド35は基箱15を緊締した状態で設置部30へ固支さ
れる。なお、カバー体17の前記透視板19には、図
2,図3および図4に示すように、掛装された前記緊締
バンド35を上下から保持する保持片20,20が、横
方向に延在する状態で一体的に突設してあり、掛装した
緊締バンド35の適切な位置決めおよびずれを防止する
ようになっている。
【0018】ところで、実施例の不正取脱防止装置Fに
実施される前記ビス41は、既に市販化されている弛み
外し不能構造とした締付け専用タイプであり、ドライバ
等の一般工具によるねじ込み操作は可能とされるもの
の、ねじ込まれた後の弛み外し操作が全く不可能に構成
されたものである。具体的には、図6および図7に示す
ように、軸部42にねじ込み用として通常のねじと同様
に成形された主ねじ43と、この主ねじ43と逆向きで
外径を適宜小さく設定した副ねじ44が形成してある。
この副ねじ44は、主ねじ43のねじ込み方向に対し
て、締付け側となるねじ山の傾面44aが急勾配に形成
され、弛み側となるねじ山の傾面44bが該傾面44a
よりも緩勾配に形成されている。従って、ビス41のね
じ込み時には、通常のビスと略同等のトルクで締付け得
るようになっているが、弛み外し時には副ねじ44が小
孔40に喰い込んで抵抗が大きくなり、相当大きなトル
クを要するものとなっている。
【0019】また、頭部45の頂面に形成した係止溝4
6は、当該のビス41が右回転により締付けられる右ね
じである前提において、ねじ込み操作時に図示しない工
具の先端係合部が当接する第1係合面47が通常のビス
と同様に形成されているが、弛め外し操作時に該工具の
係合部が当接する第2係合面48は、左方側に向かって
浅くなる傾斜状に形成されている。従って、ねじ込み
(図7における右回転)操作を行なう際には、図示しない
工具の係合部と前記第1係合面47とが係合して好適な
締付けを行ない得るが、弛み外し(図7における左回転)
操作を行なう際には、前記第2係合面48により該工具
が係止溝46から外れるようになり、弛み外し操作その
ものが不可能に構成されている。従って前記ビス41
は、軸部42に形成した副ねじ44と、頭部45の頂面
に形成した係止溝46における第2係合面48により、
ねじ込み操作は通常のビスと同様に行ない得るものの、
弛み外し操作は全く不可能となる。なお、前記緊締バン
ド35における取着部37の前面側には、前記透孔38
と連通する凹部90が形成され、透孔38と前記止め具
39の小孔40とにねじ込まれたビス41の頭部45
が、該凹部90内に没入するよう構成されている(図2
参照)。すなわち、ビス41の頭部45は取着部37か
ら突出しないから、プライヤ等の工具で頭部45を挟持
して強制的に回転させて弛み外すこともできないように
なっている。
【0020】前述のような締付け専用タイプのビス41
を使用した第1実施例の不正取脱防止装置Fでは、前記
設置部30に取着した電子制御装置Eに対する緊締バン
ド35の装着は、通常の工具により簡単かつ容易に行な
い得るが、該工具でビス41を弛み外して該緊締バンド
35を取外し得ないから、一般人が前記制御基盤14を
覆蓋保護した基箱15を開放することは全く不可能とな
っている。また、前記ケース体16の各フランジ31
は、図2に示す如く、電子制御装置Eを設置部30に取
着した状態で、対応する各止め具39より外方に夫々延
出するよう設定されている。従って、仮に基箱15を第
1蓋部材22および第2蓋部材27に取着している前記
係止具32を取外し、不正取脱防止装置Fが設置部30
に固支されたままで電子制御装置Eを上方へスライドさ
せようとすれば、図2に示すように、該係止具32を保
持していた左側のフランジ31が緊締バンド35に干渉
し、また下方へスライドさせようとすれば、右側上方の
フランジ31が緊締バンド35に干渉するから、この場
合でも該電子制御装置Eを取脱得ないようになってい
る。
【0021】更に、設置部30に電子制御装置Eを取着
した状態においては、図2に示すように、前記第1蓋部
材22の係止片23,23と、第2蓋部材27の左下部
のビス29が、該電子制御装置Eと重なる位置関係に設
定されている。すなわち、第1蓋部材22の係合部24
と前記フック26との係止を解除し、同時に第2蓋部材
27の右上部および右下部のビス29を外したとして
も、前記係止片23,23が機構セット盤Dに係止して
いると共に前記左下部のビス29が該機構セット盤Dに
螺着したままであるから、電子制御装置Eと第1蓋部材
22および第2蓋部材27を一体的に機構セット盤Dか
ら取外すことも不可能である。
【0022】従って、第1実施例の不正取脱防止装置F
を実施して機構セット盤Dに取着されている電子制御装
置Eにおいて、基箱15で覆蓋保護された前記制御基盤
14を取脱するとすれば、前記緊締バンド35を任意位
置で切断してしまうか、あるいは図5に示すように、止
め具39にねじ込んだ前記ビス41を金鋸等の工具で切
断する以外には、該基箱15のカバー体17を取外すこ
とはできない。しかし、前記何れかの手段を実行すれば
制御基盤14を取脱することは可能ではあるが、純正部
品である緊締バンド35または止め具39を破損してし
まうことから、不正開放があった形跡がはっきり残って
不正の有無を容易に確認し得るものである。殊に、緊締
バンド35,止め具39を一体成形した第1蓋部材22
および第2蓋部材27等は、当該パチンコ遊技機Pのメ
ーカで製造される純正部品であるから、該純正部品を正
規に入手し得ない不正者が破損した場合には、開放の事
実を隠滅することはできない。
【0023】
【第1実施例の作用】次に、前述のように構成した実施
例に係るパチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不
正取脱防止装置の作用につき説明する。
【0024】パチンコ遊技機Pの製造工程において、機
構セット盤Dの設置部30に対して制御基盤14を覆蓋
保護した電子制御装置Eの取付け作業が完了したら、不
正取脱防止装置Fにおける緊締バンド35のバンド部3
6を、基箱15の透視板19に突設した保持片20,2
0間に位置決めする。そして、緊締バンド35の各止め
具39の小孔40と該小孔40に整合した取着部37の
透孔38との間に、前記ビス41を通常の工具でねじ込
むことにより、緊締バンド35は、バンド部36を基箱
15に密着的に掛装した緊締状態で設置部30の止め具
39に固支される。
【0025】不正取脱防止装置Fにおける前記ビス41
は、通常の工具では弛み外し操作が全く不可能となって
いるため、該ビス41を弛めて前記緊締バンド35を取
外し、基箱15を開放して内部の制御基盤14を取脱す
ることは絶対に不可能である。そして、例えば緊締バン
ド35を任意位置で切断したり、止め具39に螺着した
前記ビス41を切断すれば基箱15を開放できるが、破
損した緊締バンド35や止め具39およびビス41等を
元通りに戻すことはできないから不正開放の形跡がはっ
きり残るようになり、不正者がこのような手段を実施す
ることはあり得ない。従って、実施例の不正取脱防止装
置Fを取着したパチンコ遊技機Pは、メーカ工場からの
出荷後の適宜時期、例えば得意先のホール内に設置され
るまでの運送途中や、ホール内への設置後等において、
基箱15に収容保護した制御基盤14の取脱やロムの交
換および不正改造済みの基盤との交換等の不正行為を好
適に防止することができる。
【0026】なお、ホール内に設置された遊技機Pに対
する官憲の立合い検査は、前述したように、緊締バンド
35を切断するか若しくは止め具39とビス41を切断
した後に、基箱15のカバー体17を取外して制御基盤
14を露出させるが、この場合には破損した緊締バンド
35,ビス41,止め具39を一体成形した第1蓋部材2
2および第2蓋部材27等の各純正部品を、メーカ側か
ら供給される新しい純正部品に交換すれば検査前の状態
に戻すことができる。
【0027】
【第2実施例】図8および図9は、本発明に係るパチン
コ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置
の第2実施例を示すものであって、この不正取脱防止装
置Fは、前記第1実施例と同一の緊締バンド35および
締付け専用タイプのビス41、そして蓋部材22,27
と別体に成形されて該蓋部材22,27の裏側から脱着
可能に装着される止め具39とから構成される。この止
め具39は、前記ビス41がねじ込まれる小孔40を有
するボス部50と、該ボス部50の後方へ延出した正面
矩形で平面コ字形の係支部51とを一体的に成形して構
成されている。また前記各蓋部材22,27の所要位
置、すなわち緊締バンド35における取着部37の透孔
38が整合する位置には、前記止め具39のボス部50
を挿通し得る挿通孔52が形成され、該挿通孔52の裏
側には前記係支部51が整合する四角枠状の保持部53
が突設されている。更に、この保持部53の左右輪郭部
には、弾性変形が可能なフック54,54が後方へ延出
した状態に突設されている。
【0028】このように構成された第2実施例に係る不
正取脱防止装置Fでは、各蓋部材22,27を機構セッ
ト盤Dに取着セットするに先立って、該蓋部材22,2
7の裏側から止め具39を装着セットする。すなわち、
ボス部50を挿通孔52に整合した状態で、係支部51
を保持部53に整合させて押込めば、該ボス部50が蓋
部材22,27の外側へ適宜突出すると共に係支部51
にフック54,54が係合する。従って、装着セットし
た止め具39は、前記ボス部50を前側から押圧しても
後方へ抜け出ることはなく、また前記ビス41のねじ込
み操作時においては、係支部51と保持部53とが好適
に整合しているので回動することもない。
【0029】そして、前記第1実施例と同様に、機構セ
ット盤Dの設置部30に対する電子制御装置Eの取着が
完了したら、緊締バンド35のバンド部36を基箱15
における透視板19の保持片20,20間に位置決め
し、前記止め具39の小孔40に整合した取着部37の
透孔38を介してビス41をねじ込むことにより、緊締
バンド35は、バンド部36を基箱15に密着的に掛装
した緊締状態で止め具39に固支される。従って、この
第2実施例の不正取脱防止装置Fにおいても、緊締バン
ド35を適宜位置で切断するか、前記止め具39のボス
部50およびビス41を切断しなければ、基箱15のカ
バー体17を取外したり制御基盤14を取脱することは
不可能である。
【0030】また、この第2実施例の不正取脱防止装置
Fによれば、官憲の立合い検査による制御基盤14の取
脱に際して前記ボス部50およびビス41を切断した場
合には、前記フック54,54による係合を解除すれ
ば、止め具39を蓋部材22,27から取外すことが可
能となる。従って、元の状態に戻すためには、前記止め
具39とビス41および緊締バンド35を新しい純正部
品に交換すればよく、蓋部材22,27はそのまま使用
できる利点がある。
【0031】
【第3実施例】図10および図11は、本発明に係るパ
チンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止
装置の第3実施例を示すものであって、この不正取脱防
止装置Fは、前記第1実施例と同一の緊締バンド35お
よび締付け専用タイプのビス41、そして蓋部材22,
27と別体に成形されて該蓋部材22,27の裏側から
脱着可能に装着される止め具39とから構成される。こ
の止め具39は、前記ビス41がねじ込まれる小孔40
を有する左右のボス部55,55と、これらボス部55,
55を連結する係止部として機能する連結杆56とから
構成されている。また前記蓋部材22,27の所要位
置、すなわち緊締バンド35における各取着部37の透
孔38が整合する位置には、前記止め具39の各ボス部
55を挿通し得る挿通孔57が夫々形成されている。更
に蓋部材22には、上下に対向する弾性変形が可能なフ
ック58,58が所要間隔毎に後方へ突設されており、
該フック58,58で前記連結杆56を保持するように
なっている。
【0032】このように構成された第3実施例に係る不
正取脱防止装置Fでは、蓋部材22,27を機構セット
盤Dに取着セットするに先立って、該蓋部材22,27
の裏側から止め具39を装着セットする。すなわち、ボ
ス部55,55を挿通孔57,57に整合させて連結杆5
6を押込めば、該ボス部55,55が蓋部材22,27の
外側へ適宜突出すると共に該連結杆56がフック58,
58に係合する。従って、装着セットした止め具39
は、前記各ボス部55を前側から押圧しても後方へ抜け
出ることはなく、また前記ビス41のねじ込み時におい
ては、該ボス部55が回動することもない。
【0033】そして、前記各実施例と同様に、機構セッ
ト盤Dの設置部30に対する電子制御装置Eの取着が完
了したら、緊締バンド35のバンド部36を基箱15に
おける透視板19の保持片20,20間に位置決めし、
前記各ボス部55の小孔40に整合した取着部37の透
孔38を介してビス41をねじ込むことにより、緊締バ
ンド35は、バンド部36を基箱15に密着的に掛装し
た緊締状態で止め具39に固支される。従って、この第
3実施例に係る不正取脱防止装置Fにおいても、緊締バ
ンド35を適宜位置で切断するか、前記各ボス部55に
螺着したビス41を切断しなければ、基箱15のカバー
体17を取外したり制御装置14を取脱することは不可
能である。
【0034】また、この第3実施例の不正取脱防止装置
Fにおいても、官憲の立合い検査による制御基盤14の
取脱に際して前記各ボス部55およびビス41を切断し
た場合には、前記フック58,58による係合を解除す
れば、止め具39を蓋部材22,27から取外すことが
可能となる。従って、元の状態に戻すためには、前記止
め具39とビス41および緊締バンド35を新しい純正
部品と交換すればよく、蓋部材22,27はそのまま使
用できる利点がある。
【0035】
【第4実施例】図12〜図14は、本発明に係るパチン
コ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置
の第4実施例を示すものであって、この不正取脱防止装
置Fは、前記各実施例と同一の緊締バンド35および締
付け専用タイプのビス41、そして蓋部材22,27と
別体に成形されて該蓋部材22,27の裏側から脱着可
能に装着される止め具39とから構成される。この止め
具39は、前記ビス41がねじ込まれる小孔40を有す
るボス部60と、該ボス部60の後方に形成された係支
部91とから構成され、該係支部91は、径方向に突出
する爪62を有する回動規制部61および該回動規制部
61の後方に形成したフランジ63とからなる。また前
記蓋部材22,27の所要位置、すなわち緊締バンド3
5における各取着部37の透孔38が整合する位置に
は、前記止め具39の各ボス部60を挿通し得る挿通孔
64が形成されると共に、該挿通孔64の裏側には前記
回動規制部61の爪62が係合する爪65を内面に有す
る保持ボス66が突設されている。更に、この保持ボス
66を挟む左右両側には、弾性変形が可能なフック6
7,67が後方へ延出するよう突設され、該フック67,
67が前記係支部91のフランジ63に係合し得るよう
になっている。なお、回動規制部61の爪62と保持ボ
ス66の爪65とは、回動規制部61を一方向、すなわ
ちビス41のねじ込み方向に回動するときには係合して
該回動規制部61の回動を規制するが、他方向(ビス4
1の弛み外し方向)ヘの回動は規制しないよう設定され
ている。
【0036】このように構成された第4実施例に係る不
正取脱防止装置Fでは、蓋部材22,27を機構セット
盤Dに取着セットするに先立って、該蓋部材22,27
の裏側から止め具39を装着セットする。すなわち、ボ
ス部60を保持ボス66を介して挿通孔64に整合さ
せ、回動規制部61を該保持ボス66に整合させて押込
めば、該ボス部60が蓋部材22,27の外側へ適宜突
出すると共にフランジ63にフック67が係合する。従
って、装着セットした止め具39は、前記ボス部60を
前側から押圧しても後方へ抜けることはなく、また前記
ビス41のねじ込み操作時においては、回動規制部61
の爪62と保持ボス66の爪65とが係合するので、止
め具39は回動することもない。なお、ねじ込んだビス
41を弛み外し操作する際には、前記爪62と爪65と
は係合しないので、止め具39はビス41と共に回動す
るようになり、該ビス41を外すことが不可能になって
いる。すなわち、このように構成すれば、締付け専用タ
イプの前記ビス41を使用する必要はなく、締付けおよ
び弛み外しが可能な通常のビスでも実施可能である。
【0037】そして、前記各実施例と同様に、機構セッ
ト盤Dの設置部30に対する電子制御装置Eの取着が完
了したら、緊締バンド35のバンド部36を基箱15に
おける透視板19の保持片20,20間に位置決めし、
前記各止め具39における小孔40に整合した取着部3
7の透孔38を介してビス41をねじ込むことにより、
緊締バンド35は、バンド部36を基箱15に密着的に
掛装した緊締状態で止め具39に固支される。従って、
この第4実施例の不正取脱防止装置Fにおいても、緊締
バンド35を適宜位置で切断するか、前記止め具39の
ボス部60およびビス41を切断しなければ、基箱15
のカバー体17を取外したり制御基盤14を取脱するこ
とは不可能である。
【0038】また、この第4実施例の不正取脱防止装置
Fによれば、官憲の立合い検査による制御基盤14の取
脱に際して前記ボス部60およびビス41を切断した場
合には、前記フック67,67による係合を解除すれ
ば、止め具39を蓋部材22,27から取外すことが可
能となる。そして、元の状態に戻すためには、前記止め
具39とビス41および緊締バンド35を新しい純正部
品に交換すればよく、蓋部材22,27はそのまま使用
できる利点がある。
【0039】なお、このように構成した第4実施例の不
正取脱防止装置Fでは、図15に示すように、前記挿通
孔64の裏側に成形した前記保持ボス66に代えて、上
下に対向した係止爪68,68を立設成形し、この係止
爪68,68に回動規制部61の爪62を係止するよう
構成してもよい。この場合にあっても、ボス部60にビ
ス41をねじ込む際には、前記係止爪68に前記爪62
が係止するので回動が規制され、またねじ込んだビス4
1を弛み外し方向へ回動させれば、該係止爪68と爪6
2とは係止しないので、止め具39はビス41と共に回
動する。
【0040】
【第5実施例】図16および図17は、本発明に係るパ
チンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止
装置の第5実施例を示すものであって、この不正取脱防
止装置Fは、前記バンド部36の所要位置にU字部71
を設けた緊締バンド35と締付け専用タイプのビス4
1、そして蓋部材22,27と別体に成形されて該蓋部
材22,27の裏側から脱着可能に装着される止め具3
9とから構成される。この止め具39は、前記ビス41
がねじ込まれる小孔40を有するボス部72と、該ボス
部72の後方へ延出した矩形状の係支部73とが一体的
に成形されて構成される。また前記蓋部材22,27の
所要位置、すなわち緊締バンド35における各取着部3
7の透孔38が整合する位置には、前記止め具39のボ
ス部72を挿通し得る挿通孔74が形成され、該挿通孔
74の周囲には、前記係支部73の前面に形成した対応
する凹部75に突入する一対の係止棒76,76が、該
挿通孔74を挟んだ対向位置において後方へ突設されて
いる。更に、前記挿通孔74を挟む左右両側には、前記
係支部73の後端部の係止溝77に係止するフック7
8,78が、後方へ延出した状態で突設されている。な
お、止め具39のボス部72は、係止棒76が凹部75
に突入した状態で、挿通孔74から外側に突出しない寸
法に設定され、緊締バンド35の取着部37が蓋部材2
2,27に密着当接するよう構成されている。
【0041】このように構成された第5実施例に係る不
正取脱防止装置Fでは、蓋部材22,27を機構セット
盤Dに取着セットするに先立って、該蓋部材22,27
の裏側から止め具39を装着セットする。すなわち、ボ
ス部72を挿通孔74に整合させ、係支部73を所要の
姿勢に保持しながら押込めば、該ボス部72が蓋部材2
2,27の挿通孔74に挿入され、係支部73の凹部7
5に前記係止棒76が突入すると共に該係支部73の係
止溝77にフック78が係合する。従って、装着セット
した止め具39は、前記ボス部72を前側から押圧して
も後方へ抜け出ることはなく、また前記ビス41のねじ
込み操作時においては、一対の係止棒76,76が凹部
75,75へ突入しているので回動することもない。
【0042】そして、前記各実施例と同様に、機構セッ
ト盤Dの設置部30に対する電子制御装置Eの取着が完
了したら、緊締バンド35のバンド部36を基箱15に
おける透視板19の保持片20,20間に位置決めし、
前記各止め具39の小孔40に整合した取着部37の透
孔38を介してビス41をねじ込むことにより、緊締バ
ンド35は、バンド部36を基箱15に密着的に掛装し
た緊締状態で止め具39に固支される。従って、この第
5実施例の不正取脱防止装置Fにおいても、緊締バンド
35を前記U字部71等の適宜位置で切断しなければ、
基箱15のカバー体17を取外したり制御基盤14を取
脱することは不可能である。なお、緊締バンド35の固
支状態では、図17に示す如く、取着部37が蓋部材2
2,27に密着当接するので、ボス部72およびビス4
1の切断により電子制御装置E内の制御基盤14を取脱
することは不可能である。
【0043】
【変更例】図18および図19は、本発明に係るパチン
コ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置
の変更例を示すものであって、この不正取脱防止装置F
は、緊締バンド35と締付け専用タイプのビス41、そ
して蓋部材22,27と一体的に成形された止め具39
とから構成される。この変更例における緊締バンド35
は、図19に示すように、バンド部36の両端の前記取
着部37における裏面37aが、第1蓋部材22または
第2蓋部材27の外面に当接するようになっており、ま
た透孔38は止め具39のボス部81が貫通し得る寸法
に設定されている。また止め具39においては、前記ビ
ス41がねじ込まれる小孔40を有するボス部部81の
高さ寸法を、前記緊締バンド35の裏面37aが蓋部材
22,27の外面に当接した状態における前記透孔38
の上端縁と略一致するよう設定してある。
【0044】このように構成された変更例に係る不正取
脱防止装置Fでは、前記各実施例と同様に、機構セット
盤Dの設置部30に対する電子制御装置Eの取着が完了
したら、緊締バンド35のバンド部36を基箱15にお
ける透視板19の保持片20,20間に位置決めする
と、前記止め具39のボス部81が取着部37の透孔3
8に挿通するようになり、該ボス部81の小孔40にビ
ス41をねじ込めば、該緊締バンド35は、バンド部3
6を基箱15に密着的に掛装した緊締状態で止め具39
に固支される。従って、この変更例の不正取脱防止装置
Fにおいても、緊締バンド35を適宜位置で切断する
か、前記止め具39のボス部81およびビス41を切断
しなければ、電子制御装置E全体、更には制御基盤14
を取脱することは不可能となっている。
【0045】また、この変更例の不正取脱防止装置Fに
よれば、官憲の立合い検査による制御基盤14の取脱に
際して前記ボス部81およびビス41を切断した場合に
は、切断した先端側のボス部81を、該ビス41が螺着
したままの状態で透孔38から抜き取ることが可能であ
る。すなわち、元の状態に戻すには、前記止め具39を
一体成形した蓋部材22,27とビス41を新しい純正
部品に交換すればよく、緊締バンド35はそのまま使用
できる利点がある。
【0046】更に、具体的に図示はしないが、前記第2
実施例〜第4実施例に示した止め具39を別体としたタ
イプの不正取脱防止装置Fにおいて、緊締バンド35と
止め具39とを、前記変更例と同様に緊締バンド35に
おける取着部37の裏面37aが蓋部材22,27に当
接すると共にボス部が透孔38を貫通する形態とすれ
ば、切断した先端側のボス部を、該ビス41が螺着した
ままの状態で該透孔38から抜き取ることが可能とな
る。従って、ボス部を切断した止め具39を蓋部材2
2,27から取外して新しい止め具39およびビス41
を準備するだけでよく、該蓋部材22,27および緊締
バンド35は、そのまま使用できるという更に大きい利
点がある。
【0047】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るパチン
コ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置
よれば、基箱内に制御基盤を覆蓋保護した電子制御装置
を掛装した緊締状態で保持する緊締バンドを、機構セッ
ト盤の設置部に設けた止め具に固支する手段として、通
常の工具では弛み外し操作が不可能な締付け専用タイプ
のビスを使用したから、該ビスを弛めて緊締バンドを取
外して該電子制御装置全体の取脱、更には基箱を開放す
ることを前提とした該制御基盤の取脱は全く不可能とな
る。但し、純正部品である前記緊締バンドや止め具およ
びビス等を切断すれば、基箱を開放して制御基盤を取脱
することは可能であるが、該純正部品の破損による不正
開放の形跡がはっきり残ってしまうから、該制御基盤の
取脱やロム交換および不正改造済みの基盤との交換等の
不正行為を好適に防止し得る極めて有益な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のパチンコ機を略示する背面図であ
る。
【図2】蓋部材に取着される電子制御装置の不正取脱防
止装置を示す背面図である。
【図3】機構セット盤,蓋部材,電子制御装置および不正
取脱防止装置の配設関係を概略で示す斜視図である。
【図4】第1実施例の不正取脱防止装置を実施状態で示
す平面図である。
【図5】第1実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バン
ドの取着部,止め具およびビスを拡大して示す要部平断
面図である。
【図6】実施例の不正取脱防止装置に実施されるビスを
拡大して示す側面図である。
【図7】実施例の不正取脱防止装置に実施されるビスを
拡大して示す平面図である。
【図8】第2実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バン
ドの取着部,止め具およびビスを概略で示す斜視図であ
る。
【図9】第2実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バン
ドの取着部,止め具およびビスを拡大して示す要部平断
面図である。
【図10】第3実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バ
ンドの取着部,止め具およびビスを概略で示す斜視図で
ある。
【図11】第3実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バ
ンドの取着部,止め具およびビスを拡大して示す要部平
断面図である。
【図12】第4実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バ
ンドの取着部,止め具およびビスを概略で示す斜視図で
ある。
【図13】第4実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バ
ンドの取着部,止め具およびビスを拡大して示す要部平
断面図である。
【図14】第4実施例の不正取脱防止装置に係る止め具
の回動規制部を破断して示す正面図である。
【図15】第4実施例の不正取脱防止装置に係る止め具
の回動規制部の変更例を破断して示す正面図である。
【図16】第5実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バ
ンドの取着部,止め具およびビスを概略で示す斜視図で
ある。
【図17】第5実施例の不正取脱防止装置に係る緊締バ
ンドの取着部,止め具およびビスを拡大して示す要部平
断面図である。
【図18】本発明の不正取脱防止装置の変更例に係る緊
締バンドの取着部,止め具およびビスを概略で示す斜視
図である。
【図19】本発明の不正取脱防止装置の変更例に係る緊
締バンドの取着部,止め具およびビスを拡大して示す要
部平断面図である。
【符号の説明】
14 制御基盤 15 基箱 22 第1蓋部材(蓋部材) 27 第2蓋
部材(蓋部材) 30 設置部 32 係止具
(取着手段) 35 緊締バンド 36 バンド
部 37 取着部 38 透孔 39 止め具 40 小孔 41 ビス 50,55,6
0,72 ボス部 51,56,73,91 係支部 A 外枠 B 前枠 D 機構セッ
ト盤E 電子制御装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠(A)に組付けられた前枠(B)の正面内
    部に遊技盤を収容セットする一方、前枠(B)の裏側に装
    備された機構セット盤(D)の設置部(30)に、遊技盤での
    パチンコゲーム中に現出される電子制御ゲームに係る必
    要な制御をなす電子的な制御基盤(14)を基箱(15)内に収
    容した電子制御装置(E)を、所定の取着手段(32)で着脱
    可能に設置したパチンコ遊技機において、 前記制御基盤(14)を収容する基箱(15)の外郭表面の所要
    方向に掛装し得る適宜形状・サイズに成形されて両端の
    取着部(37)にビス用の透孔(38)を設けた緊締バンド(35)
    と、前記機構セット盤(D)の設置部(30)の所定位置に配
    置されてビス用の小孔(40)を設置部(30)の外側に臨ませ
    た複数個の止め具(39)と、設置部(30)の外側での締付け
    操作により緊締バンド(35)の透孔(38)と止め具(39)の小
    孔(40)とに亘ってねじ込まれる弛み外し不能構造の締付
    け専用のビス(41)とを備え、 前記機構セット盤(D)の設置部(30)外面に前記基箱(15)
    を取着手段(32)で正常にセットしたもとで、前記緊締バ
    ンド(35)を基箱(15)に掛渡して両端の取着部(37)を設置
    部(30)の外面に合わせ、透孔(38)と止め具(39)の小孔(4
    0)との間に前記ビス(41)をねじ込んで緊締バンド(35)全
    体を緊締固支して基箱(15)を不動化保持し、緊締バンド
    (35),止め具(39),ビス(41)の何れかを破損しない限り緊
    締バンド(35)を解除不能にして、セット保持された基箱
    (15)不正取脱並びに不正開放を防止し得るように構成
    したことを特徴とするパチンコ遊技機に使用される電子
    制御装置の不正取脱防止装置。
  2. 【請求項2】 前記緊締バンド(35)は、透明樹脂材によ
    り前記制御基盤(14)の基箱(15)の外郭形状に沿って密接
    し得るバンド部(36)を凹形帯状に成形すると共に、この
    バンド部(36)の両端に前記機構セット盤(D)の設置部(3
    0)における前記止め具(39)に取着される取着部(37)を一
    連に成形した請求項1記載のパチンコ遊技機に使用され
    る電子制御装置の不正取脱防止装置。
  3. 【請求項3】 前記止め具(39)は、樹脂成形された小孔
    (40)を有する所要長さのボス状であって、前記機構セッ
    ト盤(D)の設置部(30)を構成する純正部品としての蓋部
    材(22,27)の外側に突設されて、小孔(40)を前記緊締バ
    ンド(35)の透孔(38)と整一し得るようにした請求項1記
    載のパチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取
    脱防止装置。
  4. 【請求項4】 前記止め具(39)は、位置決め用の係支部
    (51,56,73,91)と小孔(40)を有するボス部(50,55,60,72)
    とを一体に樹脂成形した着脱交換用のものであって、前
    記機構セット盤(D)の設置部(30)を構成する純正部品と
    しての蓋部材(22,27)の内側に係支部(51,56,73,91)を着
    脱可能に係止すると共に、蓋部材(22,27)の外側にボス
    部(50,55,60,72)を適宜突出して、小孔(40)を前記緊締
    バンド(35)の透孔(38)と整一し得るようにした請求項1
    記載のパチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正
    取脱防止装置。
JP6206297A 1997-02-28 1997-02-28 パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置 Expired - Lifetime JP2931896B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6206297A JP2931896B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6206297A JP2931896B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10234980A JPH10234980A (ja) 1998-09-08
JP2931896B2 true JP2931896B2 (ja) 1999-08-09

Family

ID=13189268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6206297A Expired - Lifetime JP2931896B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2931896B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001137507A (ja) * 1999-11-15 2001-05-22 Fuji Shoji:Kk 遊技機用コネクタ及び遊技機
JP5024532B2 (ja) * 2007-05-23 2012-09-12 株式会社三洋物産 遊技機
JP5888537B2 (ja) * 2015-02-10 2016-03-22 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10234980A (ja) 1998-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3801399B2 (ja) 遊技機用基板ケ−ス
JPH10277238A (ja) 遊技機の基板ボックス
JP4125546B2 (ja) 基板ケースの不正開放防止機構
JP2010201107A (ja) 遊技機
JP4088860B2 (ja) 遊技機用の電気制御装置
JP3775951B2 (ja) 遊技機用基板ケースおよび取付構造
JPH10263171A (ja) 遊技機の基板ボックス
JP2931896B2 (ja) パチンコ遊技機に使用される電子制御装置の不正取脱防止装置
JP3763031B2 (ja) パチンコ遊技機用電子制御装置の不正取脱防止装置
JP4632526B2 (ja) 遊技機における回路基板の閉止構造
JP4087153B2 (ja) 基板ケースの不正開放防止機構
JP3711532B2 (ja) パチンコ遊技機の基板収納ケース
JP2002159707A (ja) 遊技機における回路基板の閉止構造
JP4127981B2 (ja) 遊技機の制御基板収納ケース
JPH06319850A (ja) 遊技用回路基板ケースの固定構造
JP2000189633A (ja) 遊技機用基板ボックス
JPH09299554A (ja) 遊技機の基板収納ボックス
JPH1133195A (ja) 遊技機用基板ボックス封印具
JP2002272909A (ja) 回路基板ケース
JP3041692U (ja) パチンコ遊技機用の電子制御装置の不正開放防止装置
JP2000350844A (ja) 遊技機の基板ボックスの取付構造
JP4217985B2 (ja) 遊技用の電気制御装置
JP3868665B2 (ja) 遊技機の基板ボックスの取付構造
JP2002113232A (ja) 遊技機の基板ケース
JP2908767B2 (ja) 遊技機の基板ケース

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110528

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140528

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term