JP4629828B2 - 透水ブロックの表面仕上げ方法及びそれに用いる表面処理装置 - Google Patents

透水ブロックの表面仕上げ方法及びそれに用いる表面処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、透水性に優れかつ表情の優れた透水ブロックを提供できる透水ブロックの表面仕上げ方法及びそれに用いる表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、透水性を備えた透水平板が知られており、この透水平板は歩道や公園、プールサイド、親水施設などに敷設されて使用されるとその敷設面に降り注いだ雨水や散水は透水平板を通して直接地中に浸み込ませることができる。
【0003】
しかしながら、例えば、特開平5−24955号公報に記載されるようなセメントを主バインダとして骨材同士を接合した透水平板では、骨材として化粧石を用いても、セメントにより骨材同士を接合させるために使用されるセメントが透水平板の表面にも露出して表面の色出しが不十分であった。
【0004】
一方、特開平7−137012号公報には、型枠内に化粧骨材とコンクリートとを投入してコンクリートブロックを製造する工程と、高圧水源に直結したノズルと取り付けたノズルユニットを回転及び揺動させてコンクリートブロックに高圧水による洗浄処理を施す工程とよりなるコンクリート化粧板の製造方法が開示されている。
【0005】
この公報により提案されているコンクリート化粧板の製造方法に従えば、コンクリートブロックを高圧水で洗浄処理する場合、コンクリートの圧縮強度は、30〜120kgf/cm2の範囲に調整するのがよく、この範囲を超えて強度が高まると、高圧水による洗い出しで効率よく化粧骨材を露出させることができない。また、このため、その洗浄圧力は2000kgf/cm2未満に押さえられ、この洗浄圧力が高くなると、コンクリート生地が破損される場合があると説明されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コンクリートブロックの圧縮強度が低い場合には、コンクリートの強度が不十分となり、歩道や公園、プールサイド、親水施設などに敷設する透水平板としては、耐久性が不十分となり採用することができない。
【0007】
そこで、この発明は、コンクリートの圧縮強度が高い場合にも、高圧水による洗い出しにより効率よく化粧骨材を露出させ、これにより、透水平板の表面、色出しを行える透水ブロックの表面仕上げ方法及びそれに用いる表面処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1記載の発明は、セメントを主バインダとして骨材同士に空隙を設けて接合し透水性を保たせた透水ブロックの表面仕上げ方法において、前記透水性ブロックを構成する表面骨材としてJIS A 5005に基づくコンクリート用砕石及び砕砂におけるすりへり減量が40%以下の化粧骨材を使用して製造された圧縮強度が200kgf/cm2以上のコンクリートブロックの表面に、高圧水流噴射装置を用いて表面の化粧骨材の一部が砕かれる程度に高圧水流を前記表面に対して略均一に噴射させて前記コンクリートの表面全体に前記化粧骨材を露出させる透水ブロックの表面仕上げ方法であって、前記高圧水流は二回以上噴射され、二回目以降の噴射圧力は初回の噴射圧力より圧力が減じられていることを特徴とする透水ブロックの表面仕上げ方法である。
【0011】
このように構成すれば、高圧水の噴射により化粧骨材が洗い出さ、これと同時に表面近傍に露出しているバインダーはきれいに洗浄される。これにより、透水ブロックの表面に付着したバインダーを削り取り、かつ、骨材の一部を砕くことにより、表面には骨材を接合するバインダーが目視されずに表面の色出しが行えかつ施工後に滑りにくい透水ブロックを得ることができる。
【0013】
また、前記高圧水流は二回以上噴射され、二回目以降の噴射圧力は初回の噴射圧力より圧力が減じられているので、表面仕上げを一層均一化させることができる。
これにより本発明に従えば、表面仕上げが均一化され、透水性に優れかつ表情の優れた透水ブロックを提供することができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、前記化粧骨材の粒径は2〜10mmの範囲にあり、かつ、バインダの使用量は前記化粧骨材100重量部に対して30重量部よりも少ない量で使用されていることを特徴とする請求項1に記載の透水ブロックの表面仕上げ方法である。
【0015】
このように構成すれば、透水ブロックの空隙率が増大されることにより、透水率の高い透水ブロックを得ることができる。
【0016】
請求項3記載の発明は、処理されるべきコンクリートブロックを一方向に向けて搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送されたコンクリートブロックの少なくとも一面に高圧水流を噴射させて表面処理する高圧水流噴射手段とを備え、該高圧水流噴射手段は、超高圧水流発生装置に連結して高圧水流を前記コンクリートブロックの表面に向けて噴射させるノズルと、該ノズルから噴射される高圧水流と直交する方向に前記ノズルを回転させる回転手段とを備えるとともに前記ノズルの回転直径は前記コンクリートブロックの幅よりも大きな直径を備え、前記高圧水流噴射手段は前記搬送手段の搬送方向に沿って少なくとも2台配置され、各高圧水流噴射手段は一つの高圧水流発生装置に連結されるとともに搬送方向川下に配置された高圧水流噴射手段は、前記ノズルと前記コンクリートブロックの表面との距離が自由に調整できることを特徴とする請求項1に記載の表面仕上げ方法に用いる表面処理装置である。
【0017】
ここで、搬送方向に沿って少なくとも2台配置された高圧水流噴射手段の中、搬送方向川下に配置された高圧水流噴射手段をノズルとコンクリートブロックの表面との距離が自由に調整できる構成を採用すれば、請求項1に記載の発明の方法のように、二回目以降の噴射圧力を初回の噴射圧力より圧力が減じる場合には川下に配設された高圧水流噴射手段において、ノズルとコンクリートブロックの表面との距離を遠ざければよい。
これにより、この表面処理装置によれば、設備費の高い高圧水流発生装置が一つであることにより設備費が安価な装置を用いても、表面仕上げの均一化を図ることができる請求項1に記載の透水ブロックの表面仕上げ方法を提供することができる。
【0020】
請求項4記載の発明は、前記ノズルは、前記高圧水流噴射手段の回転中心から放射状に等間隔、等距離で延びる複数のアームの先端付近に配置されていることを特徴とする請求項3記載の表面処理装置である。
【0021】
このように構成すれば、各噴射ノズルから噴出される圧力を等しくすることができ、これにより多数のノズルよりコンクリートブロックの表面を一層均一に処理することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る実施の形態を透水ブロック、その表面仕上げ方法及び装置を説明する。
【0023】
この発明の実施の形態に係るコンクリートブロックはコンクリート用砕石及び砕砂におけるすりへり減量が40%以下の骨材を使用して製造された圧縮強度が200kgf/cm2以上の平板状のものが使用される。ここで、このすりへり減量は、JIS A 5005(コンクリート用砕石及び砕砂におけるすりへり減量)に基づいて測定される。このすり減り減量が40%以上のものでは、コンクリートブロックとしての強度が不十分である。
【0024】
このようなコンクリートブロックの製造方法は限定されないが、例えば、所定のすりへり減量を有する粒径2〜8mm程度の骨材を砂78重量%と普通ポルトランドセメントの16重量%と補助結合材の1重量%及び水の5重量%とをコンクリートミキサーに投入して十分に混練後、所定の大きさの型枠に投入し、必要に応じて振動を加えながら圧縮し、養生させることにより得られる。
【0025】
ここで、この圧縮強度は200kgf/cm2以上で有れば養生は必ずしも完全でなくてもよく、例えば、最終的な圧縮強度の70〜80%程度であってもよい。このような圧縮強度は、常温では通常28日程度の養生を必要とするが、水蒸気養生などを行うことにより1週間又はそれ以下に養生期間を低減でき、大量生産には水蒸気養生を行うことがよい。
【0026】
このようなコンクリートブロック1は、図7に模式図で示すように、骨材2…間がセメントなどのバインダー3により接合されているが、コンクリートブロック1に多くの空隙4を有している。
【0027】
この空隙4…は、互いに連通されてこれによりコンクリートブロックの透水性が保たれている。この空隙4…の割合を多くすれば、コンクリートブロック1の透水性は上昇するが、コンクリートブロックの圧縮強度が低下する。
【0028】
また、この圧縮強度は用いる骨材のすり減り減量やバインダーの種類にも影響される。また、この空隙4の割合は用いられるバインダーの量が少なければ少ないほど空隙率は増大される。それ故、バインダーの使用量は骨材100重量部に対して30重量部以下で、所定の圧縮強度が発現するようにバインダーの種類及び量を調整するのがよい。
【0029】
また、骨材の粒径を2〜10mmの範囲とし、バインダの使用量を骨材100重量部に対して30重量部よりも少ない量で使用することにより、得られたコンクリートブロックの透水率を一層高めることができる。
【0030】
このコンクリートブロック1の形状は任意でよいが、例えば、図4に示すように、長さLが数10cm〜1m程度、幅Wが数10cm〜1m程度、高さHが数cm〜30cm程度の方形のものが例示される。このような方形のコンクリートブロック1は、表面1aが化粧されて、歩道、コミュニティ広場、駐車場、建物周辺、ガレージ、公園、庭園、プールサイド、親水施設などにおいて、透水性の路床、路盤、砂などのクッション層を介して併設敷設されて使用されるものである。
【0031】
このようなコンクリートブロック1の表面1aは、骨材2…間を接合するバインダ3の一部が表面側に露出して(符合3a)、表面から視認される。これによりこのコンクリートブロック1の表面1aの色はバインダーとしてのセメントのくすんだ色合いとなっている。
【0032】
つぎにこのコンクリートブロック1の表面を仕上げる表面処理装置について説明する。
【0033】
この表面処理装置は、図5に示すように、処理されるべきコンクリートブロック1を矢印方向(一方向)に向けて搬送する搬送装置30と、この搬送装置30により搬送されたコンクリートブロック1の表面に高圧水流を噴射させて表面処理する高圧水流噴射装置10、10とを備え、その高圧水流噴射装置10、10は、共通の超高圧水流発生装置21に設けられた超高圧水吐出口22、22に適宜の駆体(不図示)に強固に固定された超高圧チューブ23、23及び超高圧ストップバルブ24、24などを介して連結されている。
【0034】
この超高圧水流発生装置21は、吐出圧力が常用で245MPa、吐出流量が最大20L/分の能力を有する概算質量6〜7T程度の大型の装置である。
【0035】
超高圧水流噴射装置10の詳細は図1〜図3に示されている。この図において符合104は、電動機109からの回転をベース102内で伝達して回転するマルチノズルヘッドであり、このマルチノズルヘッド104は超高圧水流を受けるロータリジョイント101に接続されている。また、この超高圧水流噴射装置10は飛散防止カバーC、点検フランジ103、回り止め108、その他の必要な装備を備え、また、適宜の駆体に固定されて使用されるが、この図又は以下の図ではその詳細は省略されている。
【0036】
また、このマルチノズルヘッド104は、図2に示すように、放射状に等間隔、等距離で延びる12本のアーム状のチューブ7…を介してその各先端にエルボ106に接合され、噴出口105を下方に向けたノズルキャップを備えている。この噴出口105の数は、これに限らない。一般的には6〜20程度で設計するのが廉価である。
【0037】
この長いアーム状のチューブ7により噴出口105の回転直径Dは通常のノズルヘッドの回転直径よりも長く設計され、例えば、450mmに設計されている。これにより、図3に示すように、コンクリートブロック1の幅wに対して大きく設定することができるが、この回転直径Dはコンクリート1の長さL(搬送ライン状の搬送方向)には自由でよい。また、この回転直径Dはコンクリート1の幅wに応じて設計されるが、多少の遊びを備え、例えば、幅wに対して数%〜10%程度大きいのがよい。なお、大きすぎる場合には、損失が多くなるだけである。
【0038】
このような超高圧噴射手段10は、例えば、最大使用圧力が245MPa、最大吐出流量が12L/分、最大回転数が1000rpmに設定されている。
【0039】
これにより超高圧水流発生装置21から送出された高圧水流はロータリジョイント101を介して高速で回転されるマルチノズルヘッド104の噴出口105から回転方向に直交して超高圧水流を噴射させることができる。
【0040】
つぎに、この発明の表面仕上げ方法を図6に基づき説明する。
【0041】
この図6において、符合30は搬送装置であり、その搬送装置30は中央の超高圧水流噴射装置10に配置される中央搬送部32とその前後に配置される前後搬送部31とより構成されている。前後の搬送部31は、それぞれ、床面FLから立設されたフレーム311に固定されたコンベアロール312を備え、このコンベアロール312は図示を略すモータにより駆動されて矢印方向にコンクリートブロック1を搬送させる。
【0042】
また中央の搬送部31は床面FLから立設されたフレーム321に固定されたスプロケット322により支持されたチェーン状の搬送手段323を備えている。このチェーンはモータ324により図示を略す伝達手段により搬送手段323に伝達されている。このモータ324を回転数が制御でき、これにより搬送手段323上を搬送されるコンクリートブロック1の搬送速度が所定速度に制御されている。
【0043】
また、この図6において、中央の床面FLから立設されたフレーム11内に配置されたプレート12には、超高圧水流噴射装置10が固定されている。このプレート12は、ボールネジ13、スプロケット14、チェーン15、ハンドル16等から構成される昇降機構に固定されている。ハンドル16を手動により回転させることによりチェーン15などの伝達手段を介してボールネジ13が回転されてプレート12が上下される。これにより、このプレート12に固定されたベース102は上下されることにより、噴射口105とコンクリートブロック1の表面までの距離を所望に調整することができる。
【0044】
表面処理の程度は、高圧水流の噴射圧力や噴射時間を制御することにより行える。この高圧水流の噴射圧力は高圧水流発生源21の噴射圧力を調整するほか、ハンドル16を操作させてコンクリートブロック表面と噴射口105との距離を調整することで行える。また、ノズル径を変えることによっても行える。たとえば、噴射口105としてノズル径が0.15mmのものを使用し、この距離を22.5mm程度に設定すれば、噴射圧力は、1700〜2500kgf/cm2程度の範囲内に容易に調整することができる。2000kgf/cm2以上の圧力とすることにより、コンクリートブロック1の表面は、図8に模式的に示すように、表面の骨材2の一部が削り取られ又は砕かれ、これと同時に表面に露出されたバインダー3aは、実質的に除去される。
【0045】
ここで、符合2aは砕かれた状態の骨材を示している。なお、図7及び図8において骨材2は楕円で模式されているが、これは、砕かれた状態の骨材2aを模式により表現するためのものであり、実際に使用される骨材2の形状はこれに限定されるものではない。
【0046】
また、これと同時に表面近傍に露出しているバインダー3aはきれいに洗浄又は削り取られ、表面に大きな開口5が形成される。このような過酷な条件でも、コンクリートブロックとして、所定の骨材と圧縮強度を備えれば、破壊することがない。これにより、コンクリートブロック1の表面は、バインダー3a(3)のくすんだ色はなくなり、骨材2の色がそのまま露出される。ここで、この骨材2として色物を用いれば、その色が鮮明に露出されてきれいな色出しを行える。
【0047】
ここで、回転直径Dよりも幅Wの狭いコンクリートブロックを用いれば、その長さLが回転直径Dよりも大きくてもモータ324の回転を一定に制御することにより常に均一な表面を与える透水ブロックを得ることができる。
【0048】
一方、回転直径Dよりも幅wの広いコンクリートブロック1を搬送手段30に搬送させた場合には、コンクリートブロック1の表面には、超高圧水流の噴射を受けない部分が生じる。このような場合に、コンクリートブロック1の位置を代えて再び搬送手段30に乗せても、得られた表面にはムラが生じて均一に表面を処理することができない。
【0049】
このとき、この高圧水流は二回以上に分割して噴射されるのがよい。ここで、二回目以降の噴射圧力は初回の噴射圧力より減じられていることがよい。この為には、図5に示す装置において、川下に配置される装置として図6に示すような昇降機構を備えた装置がよい。昇降機構(ハンドル16)を操作することにより、装置とコンクリートブロックの間隔を自由に設定することにより、噴射圧力を自由に設定できる。このように設定することにより、表面仕上げは一層均一化させることができる。
【0050】
得られた表面に筋が発生する場合には、コンクリートブロックの送り速度とマルチノズルの回転速度を制御すればよい。モータ324の回転速度を制御することによりコンクリートブロック1の搬送速度を調整することができる。これにより、切削又は表面処理状況が調整される。また、コンクリートブロック1の送り速度は、例えば、1.8〜2.5m/分程度、マルチノズルヘッド104の回転速度は、例えば、500〜700rpm程度でよい。これにより、噴出口105は高速で水平方向に回転されつつ、噴出口105から超高圧水流を噴射させて搬送部31から搬送されたコンクリートブロック1の表面に超高圧水流を均一に噴射させることができる。
【0051】
以上、コンクリートブロックの表面1aを仕上げる方法に付いて述べたが、側面又は裏面1bを同様な処理を施して仕上げることもできる。また、この場合、コンクリートブロックを反転又は側転させる装置などを搬送ライン上に適宜組み合わせても敷設してもよい。
【0052】
また、得られたコンクリートブロック1の表面1aは、必要に応じて研磨して使用してもよい。また、型枠により製造されたコンクリートブロックの表面を切削、研磨などをして処理したコンクリートブロックを用いてこの発明の表面仕上げ方法を実施してもよい。このような場合においてもこの発明の効果は得られることは明らかである。このような場合には、表面1aはバインダーがきれいに除去された後も略平滑な面とされるが、その骨材の一部は破砕される。
【0053】
このようなコンクリートブロックを路面に施工すれば、バインダーの洗い出し又は削り出しや骨材2の破砕により表面1aに生じた大きな開口5の作用により、透水性が優れ、また、骨材の破砕により生じた表面の凹凸により濡れた場合にもスリップすることがない。
【0054】
また、このようにして形成されたコンクリートブロックは、独特の表情を備えることにより、外壁材などの化粧部材としても使用することもできる。このような場合には、透水性はなくてもよく、また、強度も外壁材としての強度を有すればよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、圧縮強度が優れ、また、表面には骨材を接合するバインダーが目視されないことにより、骨材による表面の色出しが行えかつ滑りにくい透水ブロックを得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に従えば、コンクリートの圧縮強度が高い場合にも、高圧水による洗い出しにより効率よく化粧骨材を露出させ、これにより、透水ブロックの表面、色出しを行える透水ブロックの表面仕上げ方法及びそれに用いる表面処理装置を提供するができる。また、これにより本発明に従えば、表面仕上げが均一化され、透水性に優れかつ表情の優れた透水ブロックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る高圧水流噴射装置10の概要を説明する側面図である。
【図2】 図1のマルチノズルの底面図である。
【図3】 図1の高圧水流噴射装置10を透水ブロックの搬送方向からみた側面図である。
【図4】 コンクリートブロック(透水平板)の外観を説明する斜視図である。
【図5】 実施の形態に係る表面処理装置の全体を俯瞰する外観説明図である。
【図6】 図5の高圧水流噴射装置10付近の詳細を説明する側面模式図である。
【図7】 実施の形態に係る処理されるべき透水ブロックの構造を模式的に示す部分断面図である。
【図8】 図7の透水ブロックの本発明に係る処理後の構造を模式的に示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 透水ブロック(透水平板)
1a 表面
1b 裏面
2 骨材
2a 一部が砕かれた骨材
3 バインダ
4 空隙
5 開口
10 高圧水流噴射装置
105 噴射口
21 高圧水流発生装置
30 搬送手段

Claims (4)

  1. セメントを主バインダとして骨材同士に空隙を設けて接合し透水性を保たせた透水ブロックの表面仕上げ方法において、
    前記透水ブロックを構成する表面骨材としてJIS A 5005に基づくコンクリート用砕石及び砕砂におけるすりへり減量が40%以下の化粧骨材を使用して製造された圧縮強度が200kgf/cm2以上のコンクリートブロックの表面に、高圧水流噴射装置を用いて表面の化粧骨材の一部が砕かれる程度に高圧水流を前記表面に対して略均一に噴射させて前記コンクリートの表面全体に前記化粧骨材を露出させる透水ブロックの表面仕上げ方法であって、
    前記高圧水流は二回以上噴射され、二回目以降の噴射圧力は初回の噴射圧力より圧力が減じられていることを特徴とする透水ブロックの表面仕上げ方法。
  2. 前記化粧骨材の粒径は2〜10mmの範囲にあり、かつ、バインダの使用量は前記化粧骨材100重量部に対して30重量部よりも少ない量で使用されていることを特徴とする請求項1に記載の透水ブロックの表面仕上げ方法。
  3. 処理されるべきコンクリートブロックを一方向に向けて搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送されたコンクリートブロックの少なくとも一面に高圧水流を噴射させて表面処理する高圧水流噴射手段とを備え、該高圧水流噴射手段は、超高圧水流発生装置に連結して高圧水流を前記コンクリートブロックの表面に向けて噴射させるノズルと、該ノズルから噴射される高圧水流と直交する方向に前記ノズルを回転させる回転手段とを備えるとともに前記ノズルの回転直径は前記コンクリートブロックの幅よりも大きな直径を備え、
    前記高圧水流噴射手段は前記搬送手段の搬送方向に沿って少なくとも2台配置され、各高圧水流噴射手段は一つの高圧水流発生装置に連結されるとともに搬送方向川下に配置された高圧水流噴射手段は、前記ノズルと前記コンクリートブロックの表面との距離が自由に調整できることを特徴とする請求項1に記載の表面仕上げ方法に用いる表面処理装置。
  4. 前記ノズルは、前記高圧水流噴射手段の回転中心から放射状に等間隔、等距離で延びる複数のアームの先端付近に配置されていることを特徴とする請求項3記載の表面処理装置。
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