JP4623849B2 - フタロシアニン及びその製造方法、フタロシアニンを用いた光電変換素子及び電子写真感光体 - Google Patents

フタロシアニン及びその製造方法、フタロシアニンを用いた光電変換素子及び電子写真感光体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導電性を示すフタロシアニンとその製造方法及びその化合物の応用に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機やレーザープリンター等の電子写真機器には感光層を有する感光体が設けられているが、それら電子写真機器の普及当初には、感光層は、セレン、セレン−テルル、セレン−砒素、アモルファスシリコン等の材料で構成されていた。
【0003】
しかしながら、近年では、低価格で環境汚染の少ない感光体が要求されており、そのため従来用いられていた感光体に代え、有機感光層を有する感光体が主流になりつつある。そのような有機感光層を構造で分類した場合、単層分散型の感光層と機能分離型の感光層とに大別できる。
【0004】
単層分散型の感光層は、電荷移動剤の媒体中に電荷発生材料を分散させた単層膜からなり、その単層膜一層で電荷発生機能と電荷移動機能の両方の機能を持たせている。他方、機能分離型感光層は、電荷発生層(CGL)と電荷移動層(CTL)とが積層された多層膜で構成されており、電荷発生層に電荷を発生させる機能を持たせ、電荷移動層に発生した電荷を移動させる機能を持たせている。
【0005】
現在では、両方の型の感光層が実用化されているが、いずれの型についても、感度を向上させるために、優れた電荷発生材料の開発が待たれている。
【0006】
電子写真感光体は電子写真プロセスにおいて感光体表面を帯電させるため、感光層には高い電界が加えられる。そして画像形成のために加えられたイメージ光により、感光層中に含まれる電荷発生材料から電荷が発生する。
【0007】
プリンターなどに用いられる電荷発生材料のフタロシアニン化合物は、酸素や水、合成時の不純物や合成溶剤が残留しており、このような不純物が電荷の解離を促進して電荷発生効率を高める事はすでに知られている。その中でもオキシチタニウムフタロシアニンで、特にX線回折スペクトルにおけるブラッグ角2θ=27.3度付近に最大回折角を持つY型結晶は0.9以上という光量子効率を有する材料である。
【0008】
しかしながら、この物質は湿度によって感光体感度が大きく変動する欠点がある。このような環境変動が大きい材料を用いた感光体は、ON−OFFドットプリンターには使用可能であるが、露光量に応じて階調を変化させるカラープリンターへの応用は難しくなる。
【0009】
またY型結晶は安定結晶ではないことから、分散塗料液にした場合に結晶変化を伴う液劣化がおこり液寿命が短くなり、その為に定期的な液交換が必要となる為にコストが高くなる問題も有る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、正帯電、負帯電方式ともに環境依存性が少なく、さらに安定な結晶型を持つ電荷発生材料、その物質を用いた電子写真感光体を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、オキシチタニウムフタロシアニンにシランジオールを付加させたフタロシアニンが電荷発生機能を有する事を見出した。そしてそれを電荷発生材料として用いることにより、新規、有用な電子写真感光体、光電変換素子を提供できることを確認して本発明を完成するに至った
【0012】
本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、請求項1記載の発明は、光電変換素子の光電変換層、積層型有機電子写真感光体の電荷発生層、又は単層型有機電子写真感光体の感光層に含有されるフタロシアニンであって、置換基を有さないオキシチタニウムフタロシアニンに下記化学式(2)で示されるジフェニルシランジオールが付加されたフタロシアニンである。
【0013】
【化3】
Figure 0004623849
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のフタロシアニンであって、赤外線吸収スペクトル分析で少なくとも吸収波数699±2cm -1 、1429±2cm -1 にピークをもつフタロシアニンである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のフタロシアニンであって、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角(2θ±0.2度)の7.6度と、8.0度と、17.2度と、及び21.4度にピークを有するフタロシアニンである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のフタロシアニンであって、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角(2θ±0.2度)の7.6度と、8.0度と、17.2度と、及び21.4度にピークを有するフタロシアニンである。
請求項4記載の発明は、無置換基のオキシチタニウムフタロシアニンまたは無置換基のジクロロチタニウムフタロシアニンと下記化学式(2)
【0015】
【化4】
Figure 0004623849
【0016】
で表されるシランジオールを不活性溶媒中で70℃以上250℃以下に加熱することを特徴とするフタロシアニンの製造方法である。
請求項記載の発明は、光電変換層と、前記光電変換層の両側に配置され、互いに対向する第1、第2の電極を有する光電変換素子において、前記光電変換層が、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載のフタロシアニンを含有する光電変換素子である。
請求項記載の発明は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置された感光層とを有し、前記感光層に請求項1乃至請求項記載のフタロシアニンが含有された電子写真感光体である。
【0017】
本発明のフタロシアニンは、単にオキシチタニウムフタロシアニンとシランジオールの混合体とは異なる。オキシチタニウムフタロシアニンとジフェニルシランジオールの混合体の赤外線吸収スペクトルを示す図1では、Si−OHの吸収が3220.9cm-1にあり、Si−Cの吸収が700.3cm-1に、Si−Phの吸収が1429.1cm-1にあることから、ジフェニルシランジオールが存在していることがわかる。
【0018】
それに対し、後述する製造例1で作製された本発明のオキシチタニウムフタロシアニンにジフェニルシランジオールが付加したフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す図2では、3220cm-1付近のSi−OHの吸収はなくなり、699.2cm-1、1429.2cm-1にピークがある。
【0019】
またTG−DTA(熱天秤示差熱分析)を行うと、単に、オキシチタニウムフタロシアニンとジフェニルシランジオールを混合した混合物では、図3に示すようにジフェニルシランジオール由来の吸熱ピークが150℃付近に見られるが、本発明のフタロシアニンでは、図4に示すように150℃付近に吸熱ピークは存在せず、380℃に重量減少が見られる。この重量減少は、付加されたジフェニルシランジオールが脱離したためであると考えられる。
【0020】
以上の事より本発明フタロシアニンは、単なるオキシチタニウムフタロシアニンとシランジオールの混合物とは異なり、オキシチタニウムフタロシアニンにシランジオールが脱水縮合反応によって付加されているものであるといえる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係るフタロシアニンの製造方法、応用実施例の形態を詳細に説明する。
【0022】
本発明に係るフタロシアニンは、オキシチタニウムフタロシアニンまたはジクロロチタニウムフタロシアニンをシランジオールと共に不活性溶媒中で加熱することにより得られる。
【0023】
オキシチタニウムフタロシアニンは下記一般式(3)で表される。
【0024】
【化5】
Figure 0004623849
【0025】
(上記一般式(3)中、X1と、X2と、X3と、X4は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。添字a、b、c及びdは、それぞれ0以上4以下の整数を表す。)
ジクロロチタニウムフタロシアニンは下記一般式(4)で表される。
【0026】
【化6】
Figure 0004623849
【0027】
(上記一般式(4)中、X5と、X6と、X7と、X8とは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。添字e、f、g及びhは、0以上4以下の整数を表す。)
シランジオールは、下記一般式(1)で表される。
【0028】
【化7】
Figure 0004623849
【0029】
上記一般式(1)で表されるシランジオールのうち、本発明に最も適した構造は、下記化学式(2)で表されるジフェニルシランジオールである。
【0030】
【化8】
Figure 0004623849
【0031】
本発明を得る製造方法におけるオキシチタニウムフタロシアニンまたはジクロロチタニウムフタロシアニンとシランジオールの添加モル比は、感光体感度調節を目的として適宜決められるが、通常はオキシチタニウムフタロシアニンまたはジクロロチタニウムフタロシアニン1モルに対しシランジオールが1倍モルから30倍モルが好ましい。さらに好ましくは、5倍モルから15倍モル用いる事が最良である。
【0032】
上記範囲外でもフタロシアニンは製造可能であるが、シランジオールが1倍モル以下ではシランジオールの付加量が少なく、環境依存性を少なくする効果が不充分であり、30倍モル以上では付加しないシランジオールに伴う不純物が増えるため現実的ではない。
【0033】
使用可能な不活性溶媒としては、ベンゼン、ニトロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、メチルナフタレン、エチルナフタレン、イソプロピルナフタレン、ジメチルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、α−クロロナフタレン等の芳香族系有機溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤、テトラヒドロフラン、ジメチルセロソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系有機溶剤、ブタン酸エチル、乳酸ブチル等のエステル系有機溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン系極性有機溶剤、トリクロロエタン等のハロゲン系有機溶剤、アミルアルコール、ドデカノール等の一価アルコール系有機溶剤等を挙げることができる。これらは、単独でも2種以上の併用でもかまわない。
【0034】
また、シランジオールの脱水縮合反応を容易に進めるために、加熱時に酸触媒を添加する事もできる。
【0035】
加熱温度としては、70℃以上250℃以下が好ましいが、さらに好ましくは100℃以上200℃以下が好ましい。
【0036】
付加を円滑に進めるためにオキシチタニウムフタロシアニンはアモルファス状態が好ましいが、α型結晶、β型結晶、Y型結晶、m型結晶等、結晶性があっても問題はない。アモルファス状態にする方法としては蒸着処理や、ドライミリング、アシッドペースト、アシッドスラリーなどの前処理を行うのが好ましい。
【0037】
加熱後には、不純物を除去するためにろ過、洗浄を行う。洗浄に用いる溶媒としては、アセトン、メタノール、水などが上げられる。
【0038】
図5の符号10は、本発明の光電変換素子の一例を示している。この光電変換素子10は、光電変換層11を有している。光電変換層11の表面と裏面には、第1の電極12aと第2の電極12bがそれぞれ配置されている。
この光電変換層11には、本発明のフタロシアニンが含有されている。
【0039】
第1、第2の電極12a、12bの材料としては、金、銀、アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、マグネシウム、酸化インジウムスズ(ITO)などを用いることができる。第1、第2の電極12a、12bには同一の材料を用いても良いが異なっていても問題ない。第1、第2の電極12a、12bの厚さは、電気伝導性が得れられる厚さがあって、光透過する事が望ましい。
【0040】
光電変換素子の作成方法としては、光電変換層11のフタロシアニンを対向電極12どちらか一方に蒸着により成膜するか、フタロシアニンをバインダー樹脂と共に分散した分散液を対向電極12の上に塗布、乾燥させる事で成膜し、もう一方の対向電極を蒸着等で成膜する。
【0041】
光電変換層11に使用できるバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、フラン樹脂、ニトリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル・共重合体)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、ポリイミド樹脂及びエポキシアリレート等がある。これらは単体で用いても、共重合体を用いてもよく、また、それらを2種以上混合して使用することも可能である。
【0042】
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層が設けられた電子写真感光体であって、その感光層中に電荷発生材料としてフタロシアニンを含有するものである。
【0043】
その断面図を図6及び図7に示す。図6は積層型電子写真感光体の断面図を示している。積層型電子写真感光体20は、導電性支持体21上に感光層24を有する。感光層24は少なくとも本発明のフタロシアニンを電荷発生材料として含有した電荷発生層22と、その上に電荷移動材料と樹脂を含有した電荷移動層23とからなる。
【0044】
図7は単層型電子写真感光体の断面図を示している。単層型電子写真感光体30は導電性支持体31上に本発明のフタロシアニンと電荷移動材料と樹脂からなる感光層34を有する。
【0045】
電荷発生層22は、少なくとも電荷発生材料を有するものであり、この電荷発生層2は、その下地となる導電性支持体21上に電荷発生材料をバインダー樹脂によって結着することにより形成することができる。
【0046】
電荷発生層22の形成方法としては、公知の方法等各種の方法を使用することができるが、電荷発生材料をバインダー樹脂とともに適当な溶媒により分散もしくは溶解した塗工液を、所定の下地となる導電性支持体21上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。また、電荷発生材料を真空蒸着することにより電荷発生層22を形成することもできる。
【0047】
電荷移動層23は電荷移動材料を有するものであり、この電荷移動層23は、例えば、その下地となる電荷発生層22上に電荷移動材料をバインダー樹脂を用いて結着することにより形成することができる。
【0048】
電荷移動層23の形成方法としては、公知の方法等各種の方法を使用することができるが、通常の場合、電荷移動材料をバインダー樹脂とともに適当な溶媒により分散もしくは溶解した塗工液を、所定の下地となる電荷発生層22上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。
【0049】
単層型電子写真感光体30の感光層34の形成方法としては、公知の方法等各種の方法を使用することができるが、後述する電荷発生材料をバインダー樹脂とともに適当な溶媒により分散もしくは溶解し、更に後述する電荷移動材料を溶解した塗工液を、所定の下地となる導電性支持体31上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。
【0050】
本発明に用いることができる導電性支持体21、31には、アルミニウム、マグネシウム、真鍮、ステンレス鋼、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、銅、錫、白金、モリブデン、インジウム等の金属単体やその合金の加工体や、前記金属や炭素等の導電性物質を蒸着、メッキ等の方法で処理し、導電性を持たせたプラスチック基材およびフィルム、さらに酸化錫、酸化インジウム、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化銅で被覆した導電性ガラス等、種類や形状に制限されることなく、導電性を有する種々の材料を使用して導電性支持体21、31を構成することができる。
【0051】
一般には、円筒状のアルミニウム管単体やその表面をアルマイト処理したもの、またはアルミニウム管上またはアルマイト層上に樹脂層を形成したものがよく用いられている。
【0052】
この樹脂層は接着向上機能、支持体からの流れ込み電流を防止するバリヤー機能、支持体表面の欠陥被覆機能などを持つ。この樹脂層には、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリイミド樹脂等の各種樹脂を用いることができる。これらの樹脂層は、単独の樹脂で構成しても良く、2種類以上の樹脂を混合したり、アルマイト処理と組み合わせて構成しても良い。
【0053】
また、層中に金属化合物、金属酸化物、カーボン、シリカ、樹脂粉体等を分散させることもできる。更に、特性改善のために各種顔料、電子受容性物質や電子供与性物質等を含有させることもできる。
【0054】
本発明のフタロシアニンは電荷発生材料として用いることができる。該電荷発生材料としては本発明のフタロシアニンを単体で用いる以外に、電子写真感光体感度の調整や帯電性の改良のために、本発明のフタロシアニンを2種類以上混合して用いる事が出来る。
【0055】
さらにセレン、セレン−テルル、セレン−砒素、アモルファスシリコン、フタロシアニン顔料、モノアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ポリアゾ顔料、インジゴ顔料、トルイジン顔料、ピラゾリン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩等を混合して用いることができる。
【0056】
特にこれらの中でもジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料は所定の感度を得るために本発明の化合物との混合するのに相性が良い点で好ましい。フタロシアニン顔料としては、長波長領域に光吸収を示す、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、オキシチタニウムフタロシアニンがより好ましい。
【0057】
感光層24、34を形成するために用いることができるバインダー樹脂には、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、フラン樹脂、ニトリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル・共重合体)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂及びエポキシアリレート等がある。
【0058】
これらは単体で用いても、共重合体を用いてもよく、また、それらを2種以上混合して使用することも可能である。また、分子量の異なった樹脂を混合して用いれば、硬度や耐摩耗性を改善できて好ましい。前記バインダー樹脂は、図3に示す機能分離型感光体においては、電荷発生層22及び電荷移動層23のどちらにも適用できる。
【0059】
塗工液に使用する溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、メトキシエタノール等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等がある。これらは単独で用いても、2種類以上の溶剤を混合して用いてもよい。
【0060】
本発明の電子写真感光体は、その感光層24、34中に、電荷移動材料としてポリビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルインドロキノキサリン、ポリビニルベンゾチオフェン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリビニルピラゾリン、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリジアセチレン、ポリヘプタジイエン、ポリピリジンジイル、ポリキノリン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェロセニレン、ポリペリナフチレン、ポリフタロシアニン等の導電性高分子化合物を用いることができる。
【0061】
又、低分子化合物として、トリニトロフルオレノン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、キノン、ジフェノキノン、ナフトキノン、アントラキノン及びこれらの誘導体等、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、イミダゾール、等の含窒素複素環化合物、フルオレノン、フルオレン、オキサジアゾール、オキサゾール、ピラゾリン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、トリフェニルアミン、エナミン、スチルベン、ブタジエン化合物等を使用することができる。そしてこれらを1種だけ用いても、2種以上の化合物を混合して添加しても所望の感光体特性を得ることができる。
【0062】
また、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸等の高分子化合物にLiイオン等の金属イオンをドープした高分子固体電解質等も用いることができる。
【0063】
さらに、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタンで代表される電子供与性化合物と電子受容性化合物で形成された有機電荷移動錯体等も用いることができ、これらを1種だけ添加しても、2種以上の化合物を混合して添加しても所望の感光体特性を得るとができる。
【0064】
なお、本発明の感光体を製造するための塗工液には、電子写真感光体の特性を損なわない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、軟化剤、硬化剤、架橋剤等を添加して、感光体の特性、耐久性、機械特性の向上を図ることができる。
【0065】
さらに、分散安定剤、沈降防止剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、艶消し剤等を添加すれば、感光体の仕上がり外観や、塗工液の寿命を改善できる。
【0066】
加えて、感光層24、34の上に、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂等の有機薄膜や、シランカップリング剤の加水分解物で形成されるシロキサン構造体から成る薄膜を成膜して表面保護層を設けてもよい。その場合には、感光体の耐久性が向上するので好ましい。この表面保護層は、耐久性向上以外の他の機能を向上させるために設けてもよい。
【0067】
【実施例】
以下、本発明に係る電荷発生材料としての機能、電子写真感光体の実施例を詳細に説明する。
【0068】
<製造例1>
高純度オキシチタニウムフタロシアニン11.5g(0.02モル)とジフェニルシランジオール30.3g(0.14モル)とをジイソプロピルナフタレン40ml中に懸濁させ160℃で45分加熱した。室温まで放冷後、ろ過し、アセトンでよく洗浄し、メタノール、水で洗浄した後、乾燥してフタロシアニンを14.0g得た。
【0069】
製造例1で得られたフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを図2に、TG−DTA分析の結果を図4に示す。
【0070】
製造例1で得られたフタロシアニンのCuKαに対するX線回折スペクトルを図8に示す。図8によると、ブラッグ角(2θ±0.2度)7.6度、8.0度、17.2度、21.4度に特徴的なにピークを有し、さらに10.6度、18.7度、20.1度、21.9度、22.9度、24.5度、25.3度、26.1度、26.4度、27.0度、28.6度、29.3度にも明瞭なピークを示した。
【0071】
<製造例2>
高純度オキシチタニウムフタロシアニン11.5g(0.02モル)とジフェニルシランジオール21.6g(0.10モル)とをジイソプロピルナフタレン40ml中に懸濁させ160℃で45分加熱した。室温まで放冷後、ろ過し、アセトンでよく洗浄し、メタノール、水で洗浄した後、乾燥してフタロシアニンを11.6g得た。
【0072】
製造例2で得られたフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを図9に、TG−DTA分析の結果を図10に示す。
【0073】
図9及び図10に示すように、製造例2で得られたフタロシアニンも製造例1で得られたフタロシアニンと同じ特徴的な吸収が存在した。
【0074】
製造例2で得られたフタロシアニンのCuKαに対するX線回折スペクトルを図11に示す。図8によると、ブラッグ角(2θ±0.2度)7.7度 8.1度、17.2度、21.4度に特徴的なピークを示し、さらに10.6度、20.1度、21.9度、22.5度、22.9度、24.3度、24.6度、25.4度、26.1度、28.6度、29.3度に明瞭なピークを示した。
【0075】
<製造例3>
ジクロロチタニウムフタロシアニン12.6g(0.02モル)とジフェニルシランジオール43.3g(0.20モル)とをジイソプロピルナフタレン40ml中に懸濁させ160℃で3時間加熱した。室温まで放冷後、ろ過し、アセトンでよく洗浄し、メタノール、水で洗浄した後、乾燥してフタロシアニンを11.6g得た。
【0076】
製造例3で得られたフタロシアニンの赤外線吸収スペクトルを図12に、TG−DTA分析の結果を図13に示す。
【0077】
図12及び図13に示すように、製造例3で得られたフタロシアニンも製造例1で得られたフタロシアニンと同じ特徴的な吸収が存在した。
【0078】
製造例3で得られたフタロシアニンのCuKαに対するX線回折スペクトルを図14に示す。図14によると、ブラッグ角(2θ±0.2度)7.6度 8.0度、17.1度、21.4度に特徴的なピークを示し、さらに10.5度、18.7度、19.7度、20.1度、20.8度、21.8度、22.8度、23.2度、24.5度、26.3度、27.0度、29.3度に明瞭なピークを示した。
【0079】
以下に光電変換素子としての実施例について説明する。
【0080】
<実施例1>
製造例1のフタロシアニン0.2gをガラスビーズ(径0.6mm)10mlと共にペイントシェイカーで50時間乾式粉砕する。次に、トリクロロエタン10mlと、ポリビニルブチラール0.2gを加え、ペイントシェーカーで20時間分散する。得られた分散液をITO基板上に乾燥膜厚1μmになるように成膜した。その上にアルミニウムを30nm蒸着し光電変換素子10を作製した。作成した光電変換素子10は対向電極12aがITO、対向電極12bがアルミニウムであり、光電変換層11がポリビニルブチラールに分散されたフタロシアニンより構成されている。
【0081】
<実施例2>
実施例1のフタロシアニンを製造例2のフタロシアニンに変えた以外は実施例1と同様の方法によって光電変換素子10を作製した。
【0082】
<実施例3>
実施例1のフタロシアニンを製造例3のフタロシアニンに変えた以外は実施例1と同様の方法によって光電変換素子10を作製した。
【0083】
(光電変換素子の評価)
実施例1〜3で作製された光電変換素子10のアルミニウム電極側より100W/cm2の白色光を照射し電流計でITO電極とアルミニウム電極を接触させた時に流れる電流値を測定した。その結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
Figure 0004623849
【0085】
本発明のフタロシアニンを用いた光電変換素子10は光電流が発生した。この構成によって、太陽電池等への応用が可能である。
【0086】
次に電子写真感光体への応用例を示す。
【0087】
(積層型電子写真感光体への応用例)
<実施例4>
製造例1のフタロシアニン5gをガラスビーズ50mlと共にペイントシェイカーで100時間乾式粉砕する。次に、n−プロパノール50mlと、ポリビニルブチラール5gを加え、1時間湿式ミリングする。更に、溶媒としてメチルエチルケトン100mlを加え、10時間分散する。得られた電荷発生材料分散液を導電性支持体21であるアルミニウム製ドラム上に浸漬塗布し、乾燥して0.2μmの厚みの電荷発生層22を形成する。
【0088】
次いで、下記化学式(5)、に示す化合物8重量部、ポリカーボネート10重量部とテトラヒドロフラン(THF)100重量部からなる塗工液を調製した。
【0089】
【化9】
Figure 0004623849
【0090】
この塗工液に電荷発生層22を形成したドラムを浸漬塗布し、80℃で1時間乾燥し膜厚20μmの電荷移動層23を形成して電子写真感光体20を製造した。
【0091】
また分散液の安定性を評価する為に、作成した電荷発生材料分散液を40℃で1週間放置した後に、上記方法で電子写真感光体20を作成した。
【0092】
<実施例5>
実施例4のフタロシアニンを製造例2のフタロシアニンに変えた以外は実施例4と同様の方法によって電子写真感光体20を製造した。
【0093】
<実施例6>
実施例4のフタロシアニンを製造例3のフタロシアニンに変えた以外は実施例4と同様の方法によって電子写真感光体20を製造した。
【0094】
<比較例1>
実施例4のフタロシアニンをY型オキシチタニウムフタロシアニンに変えた以外は実施例4と同様の方法によって電子写真感光体20を製造した。
【0095】
(単層型電子写真感光体への応用例)
<実施例7>
製造例1のフタロシアニン1重量部とバインダー樹脂としてポリカーボネート10重量部にTHF80重量部を溶媒としてサンドミルで10時間混練分散し、更に電荷移動剤として下記化学式(6)に示す化合物9重量部と下記化学式(7)に示す化合物2重量部を溶解して塗工液を調製した。
【0096】
【化10】
Figure 0004623849
【0097】
【化11】
Figure 0004623849
【0098】
そして、この塗工液を用いて導電性支持体31であるアルミニウム製ドラム上に浸漬塗布し、80℃で1時間乾燥して膜厚20μmの電荷発生と電荷移動を兼ねた感光層34を形成し、電子写真感光体30を製造した。
【0099】
<実施例8>
実施例7のフタロシアニンを製造例2のフタロシアニンに変えた以外は実施例7と同様の方法によって電子写真感光体30を製造した。
【0100】
<実施例9>
実施例7のフタロシアニンを製造例3のフタロシアニンに変えた以外は実施例7と同様の方法によって電子写真感光体30を製造した。
【0101】
<比較例2>
実施例7のフタロシアニンをY型オキシチタニウムフタロシアニンに変えた以外は実施例7と同様の方法によって電子写真感光体30を製造した。
【0102】
(電子写真感光体評価)
負帯電電子写真感光体の測定
コロナ放電電流が17μAとなるようにコロナ放電器を設定し、実施例4〜6及び比較例1の電子写真感光体20を室温25℃、湿度50%(N/N環境)の暗所にてコロナ放電を行って負帯電させて初期表面電位V1を測定した。
【0103】
その後、780nmの光で露光し、各電子写真感光体20の表面電位が−700Vから−350Vに半減する露光量(半減露光量:E50)を測定した。この半減露光量は、電子写真感光体の感度を示す値である。さらに半減露光量測定後に再度負帯電させ、表面電位が700Vの時に780nmの光を60秒間与えた時の残留電位VRも測定した。次に同様な測定を室温10℃、湿度20%(L/L環境)で行なった。その結果を下記表2に示す。
【0104】
【表2】
Figure 0004623849
【0105】
表2から理解されるように、L/L環境の条件において比較例1の感光体と比べると電気特性変化が少ない事より、温度や湿度の環境による影響が少ない事がわかる。よって、カラープリンタなど露光量により階調制御するプロセスにおいて、環境に依存することなく一定の階調性が得られることが予想される。
【0106】
また分散液の安定性を評価する為に、電荷発生材料分散液を40℃で1週間放置した後の分散液を用いて作成した電子写真感光体20の評価も上記方法で行なった。放置前の初期表面電位と放置後の初期表面電位の差をΔV1、放置前の半減露光量と放置後の半減露光量の差をΔE50、放置前の残留電位と放置後の残留電位の差をΔVRとした。その結果を表3に示す。
【0107】
【表3】
Figure 0004623849
【0108】
表3から分かるように、本発明のフタロシアニンを用いた電子写真感光体は分散液の放置前後で特性が変化していないことより、フタロシアニンから安定な電荷発生材料分散液が得られたことが分る。
【0109】
正帯電電子写真感光体30の評価方法
コロナ放電電流が17μAとなるようにコロナ放電器を設定し、実施例7〜9及び比較例2の感光体の電子写真感光体30を室温25℃、湿度50%(N/N環境)の暗所にてコロナ放電を行って正帯電させて初期表面電位V1を測定した。その後、780nmの光で露光し、各電子写真感光体30の表面電位が700Vから350Vに半減する露光量(半減露光量:E50)を測定した。この半減露光量は、電子写真感光体の感度を示す値である。さらに半減露光量測定後に再度負帯電させ、表面電位が700Vの時に780nmの光を60秒間与えた時の残留電位VRも測定した。次に同様な測定を室温10℃、湿度20%(L/L環境)で行なった。その結果を表4に示す。
【0110】
【表4】
Figure 0004623849
【0111】
表4からわかるように、この例でも比較例2と比べるとL/L環境下でも電気特性変化は少なく、正帯電方式においても環境に依存しない電子写真感光特性が得られる事が確認された。
【0112】
【発明の効果】
以上のように本発明のフタロシアニンは、光電変換素子として機能し、電子写真感光体の電荷発生材料とした時の環境依存性が少なく、電荷発生材料分散液とした時も安定である。
【図面の簡単な説明】
【図1】オキシチタニウムフタロシアニンとジフェニルシランジオールの混合体の赤外吸収スペクトル図
【図2】製造例1で得られたフタロシアニンの赤外線吸収スペクトル図
【図3】オキシチタニウムフタロシアニンとジフェニルシランジオールの混合体の示唆熱ピーク図
【図4】製造例1で得られたフタロシアニンの示唆熱ピーク図
【図5】本発明の光電変換素子の断面図
【図6】積層型電子写真感光体の一例を示す断面図
【図7】単層型電子写真感光体の一例を示す断面図
【図8】製造例1で得られたフタロシアニンのX線回折スペクトル図
【図9】製造例2で得られたフタロシアニンの赤外線吸収スペクトル図
【図10】製造例2で得られたフタロシアニンの示唆熱ピーク図
【図11】製造例2で得られたフタロシアニンのX線回折スペクトル図
【図12】製造例3で得られたフタロシアニンの赤外線吸収スペクトル図
【図13】製造例3で得られたフタロシアニンの示唆熱ピーク図
【図14】製造例3で得られたフタロシアニンのX線回折スペクトル図
【符号の説明】
10…光電変換素子
11…光電変換層
12…対向電極
20…積層型電子写真感光体
21、31…導電性支持体
22…電荷発生層
23…電荷移動層
24、34…感光層
30…単層型電子写真感光体

Claims (6)

  1. 光電変換素子の光電変換層、積層型有機電子写真感光体の電荷発生層、又は単層型有機電子写真感光体の感光層に含有されるフタロシアニンであって、
    置換基を有さないオキシチタニウムフタロシアニンに下記化学式(2)で示されるジフェニルシランジオールが付加されたフタロシアニン。
    Figure 0004623849
  2. 請求項1記載のフタロシアニンであって、赤外線吸収スペクトル分析で少なくとも吸収波数699±2cm-1、1429±2cm-1にピークをもつフタロシアニン。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のフタロシアニンであって、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角(2θ±0.2度)7.6度と、8.0度と、17.2度と、及び21.4度にピークを有するフタロシアニン。
  4. 無置換基のオキシチタニウムフタロシアニンまたは無置換基のジクロロチタニウムフタロシアニンと下記化学式(2)
    Figure 0004623849
    で表されるシランジオールを不活性溶媒中で70℃以上250℃以下に加熱することを特徴とするフタロシアニンの製造方法。
  5. 光電変換層と、前記光電変換層の両側に配置され、互いに対向する第1、第2の電極を有する光電変換素子において、前記光電変換層が、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載のフタロシアニンを含有する光電変換素子。
  6. 導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置された感光層とを有し、前記感光層に請求項1乃至請求項記載のフタロシアニンが含有された電子写真感光体。
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