JP4620220B2 - 計算機ホログラムおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、計算機ホログラム、特に反射板として使用するのに適した計算機ホログラム、それらの製造方法、並びに計算機ホログラムを用いた反射型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
種々の表示装置が実用化されている中で、液晶表示装置は、消費電力が少なく、カラー表示ができ、装置が薄くて軽量である等の利点を有することから、広く使用されるようになっている。
特に、電池や蓄電池に頼らざるをえない携帯端末においては、他のタイプの表示装置での代替が困難になっている。
【0003】
しかしながら、液晶表示装置は、それ自身が発光するタイプの表示装置ではないため、反射型、もしくは透過型のいずれの形式においても、表示を見るためには、外光、もしくは照明光が必要となる。
【0004】
と言って、十分に明るい照明光を持ち込むことは、折角の消費電力が少ない利点に逆行するため、照明光を使用する場合でも、比較的照度の低い照明を使うのに止まり、外光、もしくは照明光のいずれに頼るときも、少ない光を有効に利用することがポイントとなる。
【0005】
出願人は以前に、斜めから入射した光を所定の観察域内に回折し得る位相分布を有する計算機ホログラム(特開平11−296054号、および特開平11−183716号)を提案している。
【0006】
これらは、所期の効果を発揮するものであるが、計算機により、ホログラム全域の位相分布を計算すること、および計算結果に基づき、計算機ホログラム複製用の凹凸型をフォトエッチング法によるパターン露光、すなわち、レーザー描画装置、もしくは、電子線描画装置を利用する方法により製造しようとすると、いずれも、かなりの時間を要し、効率がよくなかった。特に、レーザー描画、または、電子線描画の際には、精密な描画を要するため、フォトマスクの製造装置を利用することが好ましいが、製造装置自体が高価であり、製造条件が厳しく、かつ製造に要する時間が長く、特に製造時間が長い点がネックとなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明においては、従来技術において、計算機ホログラム製造用の凹凸型の製造、特にフォトエッチングの際のパターン露光に長時間を要していた点を解消することを課題とする。
【0008】
【課題を解決する手段】
得られる計算機ホログラム、および凹凸型の検討の結果、従来の計算機ホログラムの製造においては、ホログラムの全域について位相分布を計算し、かつ、その結果に基づく多量のデータを描画装置に入力して、パターン露光を行なっていたのに替え、得られた前記位相分布を量子化してホログラムの凹凸の量子化された深度を求め、得られた前記深度に基づいて、フォトエッチングにより基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に計算機ホログラムの凹凸を形成する計算機ホログラムの製造方法を用い、且つ、前記位相分布を求めるのは、ホログラムを構成する微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて反復パターン露光することにより、描画装置の負担を軽減して、パターン露光時間を減らすことができ、本発明に到った。
【0009】
第1の発明は、微小な要素ホログラムが平面状に密に並べられ、前記要素ホログラムの各々が、反射光または透過光に対し同じ位相分布を与える光路長を有している計算機ホログラムの製造方法であって、入射光が回折した回折光が出射する範囲を定義し、前記の定義された範囲に出射するためのホログラムの位相分布を求め、得られた前記位相分布を量子化して前記ホログラムの凹凸の量子化された深度を求め、得られた前記深度に基づいて、フォトエッチングにより基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に前記計算機ホログラムの凹凸を形成し、且つ、前記位相分布を求めるのは、前記微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて行なうことを特徴とする計算機ホログラムの製造方法に関するものである。
第2の発明は、微小な要素ホログラムが平面状に密に並べられ、前記要素ホログラムの各々が、反射光または透過光に対し同じ位相分布を与える光路長を有している計算機ホログラムの製造方法であって、入射光が回折した回折光が出射する範囲を定義し、前記の定義された範囲に出射するためのホログラムの位相分布を求め、得られた前記位相分布を量子化して前記ホログラムの凹凸の量子化された深度および前記深度の段数を求め、得られた前記深度および前記段数に応じた所定の回数のフォトエッチングによりエッチング性基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に前記計算機ホログラムの凹凸を形成し、且つ、前記位相分布を求めるのは、前記微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて行なうことを特徴とする計算機ホログラムの製造方法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の計算機ホログラムの製造方法については、後段で説明することし、まず、その製造方法で作成された本発明の計算機ホログラムについて以下に説明する。
本発明の計算機ホログラム1は、微小な要素ホログラム2である計算機ホログラムが平面状に密に並べられた、複合された計算機ホログラム、もしくは計算機ホログラムが複眼状になったものである。
図1(a)に示す計算機ホログラム1は、要素ホログラム2が正方形であり、縦横の格子状配列(アレー状配列とも言う。)としたものであるが、図1(b)に示すように、要素計算機ホログラム2が正方形であっても、二番目、四番目等の複数番目の行を横方向に半ピッチずつずらした配列でもよい。あるいは図1(c)に示すように、要素ホログラム2が縦長の長方形であり、横に密に並べたものであってもよい。上記のいずれの計算機ホログラム1においても、計算機ホログラム1内の隣り合う要素ホログラム2どうしは、すべて同じものであり、即ち、すべてが、反射光または透過光に対し同じ位相を与える光路長を有しているものである。このような計算機ホログラム1は、後に述べるように、要素ホログラム2の製造に必要な条件を与えて行なう加工を、ホログラム1を構成する素材に直接、もしくはホログラム1を与えるための凹凸型に対して、位置をずらしながら反復して行なうことにより、製造装置の負担を軽減するのに適した構造となっている。
【0011】
図2に示す計算機ホログラム1は、複合された計算機ホログラム、もしくは計算機ホログラムの複眼状態のものであるが、微小な要素ホログラム2が一種類ではない例を示す。
図2(a)に示すものでは、反射光または透過光に対し異なる位相を与える光路長を有した、二種類の微小な要素ホログラム2a、および2bが、例えば、一方の要素ホログラム2aが一つおきに行の横方向に繰り返して配列され、他方の要素ホログラム2bが、要素ホログラム2aが配列された間を埋めて配列されたものであり、本発明における要素ホログラム2は、このような異なる要素ホログラムの組(=セット)であってもよい。
なお、要素ホログラム2a、および2bは、横に並ぶ以外に、縦に並んでいてもよい。
【0012】
このほか、図2(b)に示すように、要素ホログラム2が、三種類の要素ホログラム2a、2b、および2cの組であってもよく、あるいは、図2(c)に示すように、要素ホログラム2が、一方の要素ホログラム2aが他方の要素ホログラム2bにより囲まれた配列による組であってもよい。
このように、要素ホログラム2が複数の要素ホログラムの組からなっている計算機ホログラム1は、複数の要素ホログラム2a、2b等の各々の特性を兼ね備えたものとすることができる。
図2に示すような計算機ホログラム1も、図2に示すような計算機ホログラム1と同様、後に述べるように、要素ホログラム2の製造に必要な条件を与えて行なう加工を、ホログラム1を構成する素材に直接、もしくはホログラム1を与えるための凹凸型に対して、位置をずらしながら反復して行なうことにより、製造装置の負担を軽減するのに適した構造となっている。
【0013】
以上において、要素ホログラム2の形状は、正方形や長方形の四角形に限ることなく、他の多角形であってもよい。密に並べるには、三角形の要素ホログラム2を隣どうしで上下が逆になるように並べてもよいし、六角形の要素ホログラムであれば、図1(b)に示したように、上下の行で、横方向に半ピッチずつずらせばよい。
あるいは、要素ホログラム2を八角形のものと八角形の一辺と同じ辺の長さを持つ正方形とで構成すれば異なる形の二種類の要素ホログラムの組で、密な配列ができる。
【0014】
本発明の計算機ホログラム1は、特に大きさが限定されるものではないが、例えば、縦横の大きさが1cm程度から数十cm程度のものであり、また、各要素ホログラム2は、上記したようないずれの形態であるにせよ、例えば、数十μmから1mm程度のものである。一例として、5cm×5cmの大きさの計算機ホログラム1の場合、要素ホログラム2が250μm×250μmの大きさとすると、要素ホログラム2の大きさは計算機ホログラム1全体の1/40,000である。
なお、本発明の計算機ホログラム1においては、要素ホログラム2を密に並べられたとは、必ずしも隙間無く密着して並べられてなくても、実質上、接近して配置された状態であれば、密に並べられたものとする。
【0015】
本発明の計算機ホログラム1における要素ホログラム2は、(1)特開平11−187316号に基づいて得られた計算機ホログラム、もしくは(2)特開平11−296054号に基づいて得られた計算機ホログラム、または(3)これら(1)、もしくは(2)の計算機ホログラムを前提とし、特願2000−159914号に基づいて得られる、所望の観察領域で白色に観察可能な計算機ホログラムである。
まず、(1)、もしくは(2)の計算機ホログラムを説明する。
【0016】
まず、特開平11−187316号に基づいて得られた計算機ホログラムは、2次元的にアレー状に配置された微小なセルの集合体からなるもので、各セルは各々が反射光もしくは入射光に対して独自の位相を与える光路長を有しており、かつ、垂直に入射する光束を所定の観察域内に実質的に回折し、その観察域外には実質的には回折しないような第1の位相分布と、斜めから所定の入射角で入射する光束を垂直に出射するような第2の位相分布とを加算して得られる位相分布を有しているものである。
【0017】
ここで、第1の位相分布は、ホログラム面に垂直に平行光で照明した場合に所定の観察域へのみ光を回折する計算機ホログラムの位相分布であり、図3(a)に例示したような位相分布φHOLOのものである。
また、第2の位相分布は、背後から入射角θで入射した光を正面方向へ回折する位相回折格子の位相分布であり、図3(b)中、破線で示すような位相分布を、デジタルな階段状の関数に近似した位相分布φGRATである。
これら二つの位相分布φHOLO、およびφGRATを加算したものが、図3(c)に示すような特開平11−183716号公報記載の計算機ホログラムの位相分布φであり、この位相分布φを有する計算機ホログラムは、背後から斜めに入射角θで入射した光を所定の前方の観察域へ回折する計算機ホログラムである。
【0018】
なお、一般に計算機ホログラムを求めるには、次のようにする。
今、あるホログラムを想定し、それからの再生距離がホログラムの大きさにくらべて十分大きく、ホログラム面に垂直に平行光で照明した場合、再生像面で得られる回折光は、ホログラム面での振幅分布、および位相分布のフーリエ変換で表される(フラウンホーファー回折)。
【0019】
そこで、従来、再生像面に所定の回折光を与えるために、ホログラム面と再生像面との間で束縛条件を加えながら、フーリエ変換と逆フーリエ変換を交互に繰り返しながら、ホログラム面に配置する計算機ホログラムを求める方法が、Gerchberg−Saxton反復計算法として知られている。
ここで、ホログラム面での光の分布をh(x,y)、再生像面での光の分布をf(u,v)とすると、各々は次の式(1)、および(2)で書ける。
h(x,y)=AHOLO(x,y)exp(iφHOLO(x,y)) (1)
f(u,v)=AIMG (u,v)exp(iφIMG (u,v)) (2)
上記において、AHOLO(x,y)はホログラム面での振幅分布、φHOLO(x,y)はホログラム面での位相分布であり、AIMG (u,v)は再生像面での振幅分布、φIMG u,v)は再生像面での位相分布である。
上記のフーリエ変換、および逆フーリエ変換は次の式(3)、および(4)のようになる。
【0020】
【式1】
【0021】
このGerchberg−Saxton反復計算法を利用して、背後からホログラム面に垂直に平行光で照明した場合に所定の観察域へのみ光を回折する計算機ホログラムを得ることを考える。
ここで、今後の議論を分かりやすくするため、ホログラム面での振幅分布AHOLO(x,y)をAHOLO、ホログラム面での位相分布φHOLO(x,y)をφHOLO 、再生像面での振幅分布AIMG (u,v)をAIMG 、再生像面での位相分布φIMG (u,v)をφIMG で表現する。
【0022】
図5は、このためのフローチャートであり、ステップ1で、図6中のホログラム面領域x0 ≦x≦x1 、y0 ≦y≦y1で、ホログラムの振幅AHOLOを1に、ホログラムの位相φHOLOをランダムな値に初期化して、ステップ2で、その初期化した値に上記式(3)のフーリエ変換を施す。ステップ3で、フーリエ変換で得られた再生像面での振幅AIMG が所定の領域、例えばu0 ≦u≦u1 、v0 ≦v≦v1 内でほぼ一定値になり、その所定領域外でほぼ0になったと判断された場合は、ステップ1で初期化した振幅と位相が所望の計算機ホログラムとなる。
【0023】
ステップ 3でこのような条件が満足されないと判断された場合は、ステップ4で束縛条件が付与される。具体的には、上記の所定領域内では再生像面での振幅AIMG は例えば1にされ、その外では0にされ、再生像面での位相φIMG はそのままに維持される。そのような束縛条件が付与された後、ステップ5で、上記式(4)のフーリエ逆変換が施される。そのフーリエ逆変換で得られたホログラム面での値は、ステップ6で束縛条件が付与され、振幅AHOLOは1にされ、位相φHOLOは多値化(元の関数をデジタルな階段状の関数に近似(量子化))される。なお、位相φHOLOが連続的な値を持ってもよい場合は、この多値化は必ずしも必要ない。
【0024】
そして、ステップ2でその値にフーリエ変換が施され、ステップ3で、フーリエ変換で得られた再生像面での振幅AIMG が所定の領域、例えばu0 ≦u≦u1、v0 ≦v≦v1 内でほぼ一定値になり、その所定領域外でほぼ0になったと判断された場合は、ステップ6で束縛条件が付与された振幅と位相が所望の計算機ホログラムとなる。ステップ3でこのような条件が満足されないと判断された場合は、ステップ4→5→6→2→3のループがステップ3の条件が満足されるまで(収束するまで)繰り返され、最終的な所望の計算機ホログラムが得られる。
【0025】
ここで、ステップ3で、再生像面で振幅AIMG がほぼ所定の値に収束したと判断する評価関数としては、例えば次のような式(5)を用いる。ただし、u,vに関するΣ(和)は、u0 ≦u≦u1 、v0 ≦v≦v1 内のホログラムのセルにおける値の和を取ることを意味し、〈AIMG (u,v)〉はそのセル内における理想的な振幅である。この(評価関数)が例えば0.01以下になることをもって収束したと判断する。この他、評価関数としては、計算ループの反復の前回の振幅の値と今回の値の差を用いた次のような式(6)を用いることもできる。ここで、AIMG i-1は前回の振幅の値、AIMG iは今回の振幅の値である。
【0026】
【式2】
【0027】
このようにして求めた位相分布から、実際のホログラムの深さ分布を求める。深さ分布の求め方は、ホログラムを反射型で用いるときと、透過型で用いるときとで異なり、反射型の場合には、式(7a)により、また、透過型の場合には、式(7b)によって,図3(c)のφ(下記式中ではφ(x,y))を、計算機ホログラムの深さD(下記式中ではD(x,y))に変換を行なう。
D(x,y)=λφ(x,y)/(4π) ・・・(7a)
D(x,y)=λφ(x,y)/{2π(n1−n0)} ・・・(7b)
ここで、(x,y)はホログラム面における位置を示す座標、λは基準波長、n1、およびn0は、透過型のホログラムを構成する二つの材質の屈折率であって、二つの屈折率のうち、大きい方がn1であり、小さい方がn0である。
【0028】
後にも説明するように、上記の式(7a)、および(7b)により、縦横のサイズがΔの微小セル毎に求めた深さD(x,y)のレリーフパターンをホログラム形成用の樹脂層の表面に形成し、所定の反射性層を積層することにより、効果を高めたホログラムとして使用することができる。このΔは、例えば、パターン露光光の送りピッチに相当する。
【0029】
次に、特開平11−296054号に基づいて得られた計算機ホログラムは、やはり2次元的にアレー状に配置された微小なセルの集合体からなるもので、各セルは各々が反射光もしくは入射光に対して独自の位相を与える光路長を有しており、かつ、斜めから所定の入射角で入射する光束を所定の観察域内に実質的に回折し、その観察域外には実質的には回折しないような位相分布であり、かつ、垂直に入射する光束を前記の所定の観察域の位置がシフトした別の領域内に実質的に回折し、その別の領域外には実質的には回折しないような位相分布を有しているものである。
【0030】
即ち、まず、背後からホログラム面に垂直に平行光で照明した場合に、再生像面での振幅分布AIMG(u,v)をほぼ一定にする領域を、u0≦u≦u1、v0≦v≦v1でなく、それからシフトしたu0’≦u’≦u1’、v0’≦v’≦v1’の範囲に指定し、その領域外ではほぼ0になるような計算機ホログラムを設計する((u,v)は再生像面での座標)。
即ち、図4(a)に示すように、平行な照明光3’が垂直に入射する場合に、再生像面4のu0’≦u’≦u1’、v0’≦v’≦v1’の範囲にのみ光を回折する計算機ホログラム1を設計する。
【0031】
計算機ホログラム1の位相分布φHOLO(x,y)を回折格子であるとすると、計算機ホログラム1による回折は、回折格子の基本式である次式(8)で表される。
sinθd−sinθi=mλ/d ・・・(8)
ここで、mが回折次数、dは回折格子のピッチ、λは波長、θiは入射角、およびθdは回折角である。
設計条件から、θi=0、α0’≦θd≦α1’である。
ここで、α0’は入射位置から再生像面4のu0’の位置へ回折する角度、α1’はu1’の位置へ回折する角度である。
【0032】
このような計算機ホログラム1に入射角θで斜めに平行な照明光3が入射する場合を図4(b)に示す。
先の回折格子の基本式(2)から、この場合は、θi=θとなり、図示の場合を正とすると、回折角θdの範囲α0≦θd≦α1は、α0’≦θd≦α1’より小さい方にシフトすることになり、図4(b)に示すように、再生像面4での回折範囲u0≦ud≦u1(ただし、u0は入射位置から回折角α0で回折光が再生像面4へ入射する位置、u1は回折角α1で入射する位置)を計算機ホログラム1のほぼ正面方向とすることが可能である。
なお、v方向についても同様である。
【0033】
従って、特開平11−296054号に基づいて得られた計算機ホログラム1は、背後からホログラム面に垂直に平行光を入射させた場合に、前方の所定の観察域(u0≦u≦u1、v0≦v≦v1)から位置がシフトした前方の別の領域(u0’≦u’≦u1’、v0’≦v’≦v1’)へ回折する計算機ホログラムであって、
その背後からホログラム面に斜めに平行光を入射させた場合に、前方の所定の観察域(u0≦u≦u1、v0≦v≦v1)へ回折する計算機ホログラムである。
【0034】
この場合も、求めた位相分布φHOLO(x,y)から、実際のホログラムの深さ分布を求めるが、反射型の場合には、前記した式(7a)により、また、透過型の場合には、前記した式(7b)によって行ない、縦横のサイズがΔの微小セル毎に求めた深さD(x,y)のレリーフパターンをホログラム形成用の樹脂層の表面に形成し、所定の反射性層を積層することにより、効果を高めたホログラムとして使用することができることは、特開平11−183716号公報に基づく計算機ホログラムと同様である。
【0035】
以上における計算機ホログラム1の位相分布の計算自体は、知られた手法を用いて行なうもので、上記のほかにも、例えば、特開昭47−6591号公報に記載の手法を用いることが出来る。
また、位相分布を最適化する手法を必要に応じて適用してもよく、遺伝的アルゴリズム、もしくはシミュレーテッド・アニーリング法(焼きなまし法)等を適用できる。
【0036】
次に、特願2000−159914号に基づいて得られる所望の観察領域で白色に観察可能な計算機ホログラムとは、所定の入射角で入射した所定の基準波長の入射光を特定の角度範囲に拡散し、前記入射角で入射した0次透過光または0次反射光に対して、前記基準波長を含み加法混色した場合に見える波長範囲の最短波長の前記入射角の入射光の最大回折角が、その波長範囲の最長波長の前記入射光の最小回折角よりも大きくなるよう構成されているものである。
以下の説明では、説明が冗長にならないよう透過型の計算機ホログラムについて説明するが、反射型の計算機ホログラムについても同様である。
【0037】
図7に、観察領域が狭く設定されている場合の、計算機ホログラム1の波長による観察領域の変化の様子を概念的に示す。
照明光の基準波長λSTDが最短波長λMINと最長波長λMAXとの間にあるものとし、その基準波長λSTDについて計算機ホログラム1が設計されている。
図7(a)に示すように、基準波長λSTDにて、ある斜めの角度θ(角度は、ホログラム1の法線からの角度で、左回りの角度を正とする。)で入射した照明光3が正面付近の角度範囲β1STD〜β2STD(添字1は最小回折角、添字2は最大回折角とする。なお、最小回折角は、0次透過光に対して最小の角度をなす回折光の回折角、最大回折角は、0次透過光に対して最大の角度をなす回折光の回折角である。)内に回折光5STDとして広がるように設定されている場合、同じ斜めの入射角θで最短波長λMINの照明光3を入射すると、計算機ホログラム1は位相回折格子の集合と考えられるので、図7(a)に示すように、回折光5MINが入射する観察領域(角度範囲β1MIN〜β2MIN)は基準波長λSTDの場合よりも下側(0次透過光)にずれる。また、同じ斜めの入射角θで最長波長λMAXの照明光3を入射すると、図7(c)に示すように、回折光5MAXが入射する観察領域(角度範囲β1MAX〜β2MAX)は基準波長λSTDの場合よりも上側(0次透過光側とは反対側)にずれる。
なお、上記のように回折光の分布をするのは、ホログラム1の法線と照明光3が含まれる平面内であり、ホログラム1の法線を含みその平面に直交する面内では、照明光3の両側に回折光が分布する場合を考えている。
【0038】
さて、このとき、図8に示すように、各回折光5MIN、5STD、および5MAXの全てが重なる部分がないため、すべての波長を同時に観察可能で波長範囲λMIN〜λSTD〜λMAXが可視光域の場合には、白色に観察できる領域は存在せず、観察位置(角度)によって観察される色が変わってしまう。
【0039】
図9に、観察領域が広く設定されている場合の、計算機ホログラム1の波長による観察領域の変化の様子を概念的に示す。
この場合も、図7に示す観察領域が狭い場合と同様、最短波長λMINや最長波長λMAXを入射した場合、(図9(b)、図9(c))、観察領域(角度範囲β1MIN〜β2MIN、β1MAX〜β2MAX)は基準波長λSTDの場合とくらべ、それぞれ下側、上側にずれる。しかし、観察範囲が広いので、図10に示すように、回折光5MIN、5STD、および5MAXの全てが重なる正面付近6(角度範囲β1MAX〜β2MIN)で観察した場合、すべての波長を同時に観察することが可能である。
従って、このような領域内を観察者が移動する限り、観察される色の変化はほとんど感じられない。
【0040】
このように想定したすべての波長が観察可能な領域6が存在するための条件は、図10から明らかなように、想定した波長範囲の最短波長λMINの最大回折角β2MINが最長波長λMAXの最小回折角β1MAXよりも大きいことである。0次透過光に対して回折光5MIN、5STD、および5MAXが図7〜図10のとは反対側に分布する場合は、この関係は逆転するので、0次透過光を基準にすると、0次透過光に対してなす最短波長λMINの最大回折角β2MINが最長波長λMAXの最小回折角β1MAXよりも大きいことと言うことが言える。
【0041】
すべての波長が重なって白色に観察可能なためには、λMIN=450nm、λMAX=650nmとすれば十分である。従って、少なくとも最短波長λMIN=450nmの最大回折角度β2MINが最長波長λMAX=650nmの最小回折角β1MAXよりも大きい計算機ホログラム1においては、領域6内で観察する限り、色の変化がなく白色に観察可能である。
【0042】
以上から、ある観察領域で、所望の全ての波長を観察したい場合、以下の手順で基準波長λSTDの観察領域λ1STD〜λ2STDを決定すればよいことが分かる。
(ア)再生用の照明光3の入射角θを決める。
(イ)白色に見える所望の観察角度範囲6を決める。すなわち、最小回折角γ1(=β1MAX)〜最大回折角γ2(=β2MIN)を決める。
ここで、最小回折角γ1、最大回折角γ2は、0次透過光に対してなす最小、最大の角度をなす回折角であり、図7〜図10の分布の場合には、θ<γ1≦γ2の関係にあり、図7〜図10のとは反対に光が分布する場合には、θ>γ1≧γ2の関係にある。
(ウ)所望の観察波長を決める(最短波長λMIN〜最長波長λMAX)。
(エ)基準波長λSTDをλMIN≦λSTD≦λMAXの範囲で決める。
(オ)回折格子の基本式(8)に基づいて、以下の式(9)を用いて、最小回折角γ1、最長波長λMAXから、基準波長λSTDにおける最小回折角β1STDを求める。
(sinγ1−sinθ)/λMAX=(sinβ1STD−sinθ)/λSTD
sinβ1STD=sinθ+(sinγ1−sinθ)×λSTD/λMAX・・・(9)
(カ)同様に、回折格子の基本式(8)に基づいて、以下の式(10)を用いて、最大回折角γ2、最短波長λMINから、基準波長λSTDにおける最大回折角β2STDを求める。
(sinγ2−sinθ)/λMIN=(sinβ2STD−sinθ)/λSTD
sinβ2STD=sinθ+(sinγ2−sinθ)×λSTD/λMIN・・・(10)
【0043】
そして、照明光の入射角θ、基準波長λSTDにおいて、最小回折角β1STDと最大回折角β2STDとなるように、計算機ホログラム1を特開平11−183716号、または特開平11−296054号に基づいて作製することにより、再生用の照明光3の入射角θに対して、観察角γ1〜γ2の範囲で波長λMIN〜λMAXが観測可能で白色に見える拡散ホログラムが得られる。
以上は、照明光の所望の入射角θ、回折範囲γ1〜γ2、波長範囲λMIN〜λMAXを与えたときの、計算に用いる回折角度範囲β1STD〜β2STDの求めかたである。
【0044】
一方、基準波長λSTD、照明光の入射角θに対して、最小回折角β1STD、最大回折角β2STDが与えられたときに、波長範囲λMIN〜λMAXの光を同時に観察可能で白色に見える領域が存在するための条件は、最長波長λMAXの最小回折角β1MAX=γ1と、最短波長λMINの最大回折角β2MIN=γ2とを用いて、以下のように与えられる。
【0045】
(1)回折光が0次透過光に対して正の側に存在する場合(図7〜図10)、
γ2≧γ1
sinγ2≧sinγ1
式(9)と式(10)を用いると、
sinθ+(sinβ2STD−sinθ)×λMIN/λSTD
≧sinθ+(sinβ1STD−sinθ)×λMAX/λSTD
(sinβ2STD−sinθ)/λMIN
≧(sinβ1STD−sinθ)×λMAX
sinβ2STD>sinθであるから、
λMIN/λMAX≧(sinβ1STD−sinθ)/(sinβ2STD−sinθ)
・・・(11)
【0046】
(2)回折光が0次透過光に対して負の側に存在する場合(図7〜図10のとは反対)、
γ2≦γ1
sinγ2≦sinγ1
式(9)と式(10)を用いると、
sinθ+(sinβ2STD−sinθ)×λMIN/λSTD
≦sinθ+(sinβ1STD−sinθ)×λMAX/λSTD
(sinβ2STD−sinθ)/λMIN
≦(sinβ1STD−sinθ)×λMAX
sinβ2STD<sinθであるから、
λMIN/λMAX≧(sinβ1STD−sinθ)/(sinβ2STD−sinθ)
・・・(11)
従って、式(11)は回折光が正の側、負の側のいずれのときも成り立つ式である。
【0047】
この式(11)は、照明光の入射角θ、所望の観察波長範囲λMIN〜λMAXを設定したときに、ある基準波長λSTDにおける回折角度範囲β1STD〜β2STDをこの式(11)を満足するように設定すれば、所望の観察波長範囲λMIN〜λMAX全てを同時に観察可能な範囲γ1〜γ2が存在することを意味している。
【0048】
また、式(11)を変形すると、
sinθ≧λMAXsinβ1STD−λMINsinβ2STD)/(λMAX−λMIN)
・・・(12)
となる。
この式(12)は、所望の観察波長範囲λMIN〜λMAX、ある基準波長λSTDにおける回折角度範囲β1STD〜β2STDを与えたときに、この式(12)を満足するような照明光の入射角θを設定した場合にのみ、所望の観察波長範囲λMIN〜λMAX全てを同時に観察可能な範囲γ1〜γ2が存在することを意味している。
【0049】
なお、以上では、計算機ホログラム1の法線と照明光3が含まれる平面内についてのみ考えたが、計算機ホログラム1の法線を含みその平面に直交する面内では、照明光の両側に回折光が分布することを前提にしているので、この面内の方向においては、最短波長λMINでの分布範囲が白色に観察できる領域であり、その範囲は基準波長λSTDでの観察領域を上記と同様に変換できることにより求められる。
【0050】
上記の計算機ホログラム1を所望の観察領域で白色に観察可能とする手法は、単独で用いるほか、前述した特開平11−187316号に基づく、背後から斜めに入射角θで入射した光を所定の前方の観察域へ回折する計算機ホログラムに適用してもよく、もしくは特開平11−296054号に基づく、背後から斜めに入射角θで入射した光を前方の所定の観察域へ回折すると共に、垂直に入射した光を前記の所定の観察域の位置がシフトした別の領域へ回折する計算機ホログラムに適用してもよい。
【0051】
本発明においては、前述したように、式(7a)、および(7b)により、例えば、縦横のサイズがΔの微小セル毎に深さD(x,y)が求められるので、この演算結果に基づいて、具体的な計算機ホログラム1を得るか、もしくはそのような計算機ホログラム1を所要枚数、複製する。
【0052】
図11(a)〜(d)は、計算機ホログラム1を複製するのに好ましい、凹凸型を基板に形成する方法の従来のフォトマスクを用いる手法であるが、本発明においては、このフォトマスクを使用せず、マスクブランク上のレーザー描画用、もしくは電子線描画用レジストに、レーザー描画装置、電子線描画装置を利用して、直接、描画する。これらの描画装置を使用する場合において、計算機ホログラム1が、要素ホログラム2の同じ物が配列したものであるときは、描画装置に要素ホログラム2のデータと配列に必要な縦横等のピッチを与えることにより、描画装置のデータ処理の負担を大幅に軽減でき、また、要素ホログラム2のデータを得る演算についても、計算機ホログラム1全体についての演算にくらべ、負担の大幅な軽減が図れる。前に例示したように、計算機ホログラム1が5cm×5cmの大きさであり、要素ホログラム2の大きさが250μm×250μmである場合には、要素ホログラム2に関するデータは計算機ホログラム1全体のデータにくらべて、面積比で言うと1/40,000になるからである。
【0053】
まず、15cm×15cm、厚み6.4mmの合成石英等の基板11上に表面低反射クロム薄膜12を積層したフォトマスクブランク板10のクロム薄膜12上に、ドライエッチング耐性のあるレジスト(図示の例ではポジ型)層13を、例えば400nm程度の厚みの薄膜状に形成する。ドライエッチング用レジストとしては、一例として、日本ゼオン(株)製、ZEP7000等が使用でき、レジストの積層は、スピンナー等による回転塗付によって行なう。このレジスト層13に対し、パターン露光を行なうが、パターン露光はパターン14を用いずに、レーザー描画装置、もしくは電子線描画装置を用いることにより、レーザービーム、もしくは電子ビームを走査することによって行なう。例えば、ETEC社製の電子線描画装置「MEBES4500」を使用する。
【0054】
露光によりレジスト樹脂が硬化した易溶化部分13b、および未露光部分13aとが区画形成されるので、現像液を噴霧して行なうスプレー現像等によって、溶剤現像して易溶化部分13bを除去し、レジストパターン13aを形成する。
なお、レジストとしては、ネガ型を使用することも出来、現像は現像液への浸漬によっても行なえる。また、以降の工程ではドライエッチング以外に、浸漬によるウェットのエッチングも行なえるので、使用するレジストとしては、ドライエッチング耐性のあるレジストには限らない。
【0055】
形成されたレジストパターン13aを利用して、ドライエッチングにより、レジストで被覆されていない部分のクロム薄膜12をエッチングして除去し、除去した部分において、下層の石英基板を露出させる。
次いで、露出した石英基板に対して、同様にドライエッチングを施して、石英基板をエッチングし、エッチングの進行により生じた凹部15と、クロム薄膜12およびレジスト薄膜13aとが下から順に被覆している石英基板の元の部分からなる凸部とを形成する。
この後、レジスト薄膜を溶解等により除去し、石英基板がエッチングされて生じた凹部15と、頂部にクロム薄膜12が積層した積層した部分からなる凸部16とを有する石英基板を得る。
【0056】
以上の方法のみでは、凸部と凹部の、言わば2値的(高低の2段、深さとしては、元の石英基板の表面に加えて、もうひとつのレベルの面が生じる。)のものしか得られないが、上記で得られたものに対し、レジストの形成→パターン露光→レジストの現像→クロム薄膜のドライエッチング→石英基板のドライエッチング→レジスト除去からなる、フォトエッチングの工程を繰り返すことにより、1回目のフォトエッチングにより生じた凹部、および凸部に対してフォトエッチングを施すことができ、エッチングの深さを制御することにより、元の石英基板の表面に加えて、さらに三種類のレベルの面が生じ、元の石英基板の表面も加えて数えれば4段の段数が生じる。
このとき、レジストとしては、ドライエッチング耐性を有するノボラック樹脂系のi線レジストを使用し、465nm程度の薄膜とし、露光は、例えば描画装置としてALTA3500を使用して行なう。
【0057】
図12は、上記のフォトエッチングの工程の繰り返し回数と生じる段差の数を示す図で、図12(a)は一回の工程で段数2が生じている様子を示す。図12(a)における上下、各々の段に再度上記工程が繰り替えし適用されることにより、図2(b)に示すように、最大で段数4が生じており、さらに、工程を繰り返しし、合計3回の工程の繰り返しにより、最大で段数8が生じる。従って、フォトエッチングの回数n(自然数)に対し、最大で2のn乗の段数が生じるので、凹凸型の精度、得られる計算機ホログラム1の性能にもよるが、2のn乗、即ち、2、4、8、16、・・・のような段数と、フォトエッチングの回数nとの関係を考慮して製造工程の諸元を決めるとよい。2のn乗の段数より1だけ増加しても、フォトエッチングの回数が1回増加するので、好ましくは、上記の2のn乗の段数か、それらよりも少ない段数とするのがよい。
このようにして、所定の段数を得た後、クロム薄膜をウェットエッチングにより除去し、石英基板表面に所定の段数の深さの凹凸が形成された計算機ホログラム1の凹凸型を得る。
【0058】
本発明の計算機ホログラム1は、位相分布のデータを再現するには、再度の演算を行なえばよいとは言え、演算の手間もあり、また凹凸型に使用の際に、突然に汚染したり、破損する等の事故もあり得る。
そこで、この種の凹凸型を用いる生産においては、最初に得られる型から、1個ないし、ごく少ない数の複製型を作り、この複製型から、生産用の型を必要数作製して、生産に使用するのがよい。
なお、凹凸型の耐久性を増すにには、凹凸型の型面にめっきを行なって剥がして作る金属めっき型を使用することが好ましい。
なお、凹凸型の製造は、適当な基板に対し、ダイヤモンド針等で機械彫刻することによっても行なうことができる。
【0059】
凹凸型(好ましくは上記の生産用の型)を使用して計算機ホログラム1を複製する方法としては、図13(a)に示すような凹凸型20を加熱により軟化する樹脂層に凹凸型を押し付ける方法、インジェクション法、もしくはキャスティング法が利用でき、これら方法に使用する樹脂としては、熱可塑性、熱硬化性のいずれも使用できる。
工業的には、好ましくは紫外線硬化性樹脂を含む未硬化樹脂組成物を凹凸型20の型面(図13(a)の下面)に接触させ、樹脂組成物の反対側に基材となるプラスチックフィルムをラミネートして、樹脂組成物を凹凸型とプラスチックフィルムとの間にサンドイッチした状態で、紫外線を照射する等して硬化させ、凹凸型の型面の凹凸が付与され硬化した樹脂層からなるホログラム層22をプラスチックフィルム23ごと積層体21として剥がす方法によるのがより効率的である(図13(b))。このプラスチックフィルム23は、樹脂組成物の硬化後、都合により剥がしてもよい(図13(c))。
【0060】
紫外線硬化性樹脂としては、一例として、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、もしくはトリアジン系アクリレート等などの熱硬化性樹脂、もしくはこれらにラジカル重合性不飽和単量体を加え電離放射線硬化性としたものなどを使用することができる。
【0061】
また、基材となるプラスチックフィルム23としては、透明性、および平滑性が高いものが好ましく、厚さ1μm〜1mm、好ましくは10μm〜100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等が例示できる。
【0062】
図13に示すように、凹凸型20から複製されたホログラムの凹凸を有する積層体21は、そのままでも用いることができるが、さらに光反射機能を向上させるため、光反射性層24を積層して使用することが好ましく、ホログラム層22の凹凸面に積層するか(図13(d))、反対側であるプラスチックフィルム23の下面に積層する。あるいは、図13(c)に示すように、プラスチックフィルムを伴なわない場合ホログラム22の非凹凸面(図13(e)参照)に積層してもよい。
光反射性層24としては、光不透過性の金属薄膜等の金属反射層(膜厚がごく薄い場合は透明性を帯びる。)か、もしくは光透過性で、ホログラム層とは光の屈折率が異なる、いわゆる透明反射層の二通りがある。
【0063】
金属反射層は、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、もしくはRb等の金属、またはそれらの酸化物、もしくはそれらの窒化物を単独で、もしくは組合わせて形成する。
これらのうちでは、Al、Cr、Ni、Ag、もしくはAu等が特に好ましい。
金属薄膜で光反射性層を形成するときは、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの薄膜形成法による。
また、厚さが200Å以下の場合には、光の透過率が比較的小さいため、透明でありながら光反射性層として使用することができる。
【0064】
光反射性層の材質としては、ホログラム層22とは屈折率の異なる物質の連続薄膜も挙げられる。連続薄膜の膜厚は、薄膜を形成する材料の透明領域であればよいが、通常は100〜1000Åが好ましい。連続薄膜をレリーフ面に形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの薄膜形成法が挙げられる。連続薄膜は、その屈折率がホログラムs22より大きくても小さくてもよいが、屈折率の差が0.3以上あることが好ましく、差が0.5以上、更には1.0以上あることがより好ましい。
【0065】
ホログラム層22より屈折率が大きい連続薄膜としては、ZnS、TiO2、Al2 O3 、Sb2 S3 、SiO、TiO、SiO2 などが挙げられる。光回折構造層より屈折率が小さい連続薄膜としては、LiF、MgF2 、AlF3 などが挙げられる。更に、光回折構造層とは屈折率の異なる透明な合成樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレートの層を光反射性層に用いることもできる。
【0066】
なお、光反射性層を金属反射層として形成する場合、形成した金属反射層(それ自身は光不透過性)にレーザー描画等の適宜は方法により、微細な孔を無数に開口させることにより、光反射性がありながら、光透過性をも確保することができ、このようなものを適用してもよい。
【0067】
本発明の計算機ホログラム1は、図13を用いて示したように、ホログラム層22単独、ホログラム層22とプラスチックフィルム23とからなるホログラム積層体21、光反射性層24をこれらいずれかの上面(ホログラムの凹凸のある面)、もしくは下面に積層したものがあるが、いずれも、表示素子、とりわけ、液晶表示素子に適用すると効果が高いものである。
図14(a)は、液晶表示素子30の非観察側に計算機ホログラム1を適用した例を示し、液晶表示素子30は、上面側から、偏光板31、ガラス基板32、透明電極33、液晶34、透明電極33’、ガラス基板32’、および偏光板31’が順に積層したものであって、この背面に計算機ホログラム1を配置したものである。図14(a)では、ホログラム層22のみからなるものが配置してあるが、図13(a)〜(d)のいずれのものを配置してもよい。
【0068】
本発明の計算機ホログラム1は、液晶表示素子に適用する場合、上記における液晶34と、液晶より下にある背面基板との間に適用することもでき、図14(b)に示すように、液晶34の下面に光反射性層24、およびホログラム層22からなる計算機ホログラム1を配置することができる。
もちろん、配置する計算機ホログラム1としては、図13(b)〜(e)に示す、いずれのものを配置することもできる。
【0069】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、微小な要素ホログラムが平面状に密に並べられ、前記要素ホログラムの各々が、反射光または透過光に対し同じ位相分布を与える光路長を有している計算機ホログラムの製造方法であって、入射光が回折した回折光が出射する範囲を定義し、前記の定義された範囲に出射するためのホログラムの位相分布を求め、得られた前記位相分布を量子化して前記ホログラムの凹凸の量子化された深度を求め、得られた前記深度に基づいて、フォトエッチングにより基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に前記計算機ホログラムの凹凸を形成し、且つ、前記位相分布を求めるのは、ホログラムを構成する微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて行なうことを特徴とする計算機ホログラムの製造方法を提供できる。
第2の発明によれば、微小な要素ホログラムが平面状に密に並べられ、前記要素ホログラムの各々が、反射光または透過光に対し同じ位相分布を与える光路長を有している計算機ホログラムの製造方法であって、入射光が回折した回折光が出射する範囲を定義し、前記の定義された範囲に出射するためのホログラムの位相分布を求め、得られた前記位相分布を量子化して前記ホログラムの凹凸の量子化された深度および前記深度の段数を求め、得られた前記深度および前記段数に応じた所定の回数のフォトエッチングによりエッチング性基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に前記計算機ホログラムの凹凸を形成し、且つ、前記位相分布を求めるのは、前記微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて行なうことを特徴とする計算機ホログラムの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】要素ホログラムの配列からなる計算機ホログラムを示す図である。
【図2】要素ホログラムがホログラムの組合わせからなるものを示す図である。
【図3】計算機ホログラムの位相分布の例を示す図である。
【図4】観察位置がシフトした状態を説明する図である。
【図5】計算機ホログラムの演算ステップを示すフロー図である。
【図6】入射光に対する出射光の範囲を説明する図である。
【図7】観察範囲が狭い場合の各波長の回折を個々に説明する図である。
【図8】観察範囲が狭い場合の各波長の回折を説明する図である。
【図9】観察範囲が広い場合の各波長の回折を個々に説明する図である。
【図10】観察範囲が広い場合の各波長の回折を説明する図である。
【図11】従来のホログラムの製造方法を示す図である。パターン14を用いず、レーザー描画装置、もしくは電子線描画装置を用いて、(a)〜(d)の工程を行う。
【図12】フォトエッチングの回数と凹凸の段数を説明する図である。
【図13】凹凸型と複製されたホログラムを示す図である。
【図14】液晶表示素子に適用した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 計算機ホログラム
2 要素ホログラム
3 入射光
5 出射光
6 観察範囲
11 基板
12 マスク
13 レジスト
20 凹凸型
22 ホログラム層
23 プラスチックフィルム
24 光反射性層
30 液晶表示素子
31 偏光板
32 ガラス基板
33 透明電極
34 液晶
Claims (2)
- 微小な要素ホログラムが平面状に密に並べられ、前記要素ホログラムの各々が、反射光または透過光に対し同じ位相分布を与える光路長を有している計算機ホログラムの製造方法であって、
入射光が回折した回折光が出射する範囲を定義し、前記の定義された範囲に出射するためのホログラムの位相分布を求め、得られた前記位相分布を量子化して前記ホログラムの凹凸の量子化された深度を求め、得られた前記深度に基づいて、フォトエッチングにより基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に前記計算機ホログラムの凹凸を形成し、且つ、
前記位相分布を求めるのは、前記微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて行なうことを特徴とする計算機ホログラムの製造方法。 - 微小な要素ホログラムが平面状に密に並べられ、前記要素ホログラムの各々が、反射光または透過光に対し同じ位相分布を与える光路長を有している計算機ホログラムの製造方法であって、
入射光が回折した回折光が出射する範囲を定義し、前記の定義された範囲に出射するためのホログラムの位相分布を求め、得られた前記位相分布を量子化して前記ホログラムの凹凸の量子化された深度および前記深度の段数を求め、得られた前記深度および前記段数に応じた所定の回数のフォトエッチングによりエッチング性基板に凹凸を形成して凹凸型を得た後、前記凹凸型を用いて樹脂層に型付けを行ない、前記樹脂層の表面に前記計算機ホログラムの凹凸を形成し、且つ、
前記位相分布を求めるのは、前記微小な要素ホログラムについて、前記ホログラムの再生像面での光の分布を逆フーリエ変換して得たものとし、また、前記凹凸の形成は、前記要素ホログラムの位相分布を前記基板の面方向に繰り返し配列した位相分布に基づいて行なうことを特徴とする計算機ホログラムの製造方法。
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