JP4596764B2 - 含フッ素フラレノール誘導体及びその製造方法 - Google Patents

含フッ素フラレノール誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、含フッ素フラレノール誘導体及びその製造方法に関する。
従来、フラーレンをフッ素化させる方法として種々の方法が開発されている。例えば、特許文献1には、フッ化水素の存在下、フラーレンとフッ素ガスとを反応させる方法が開示されている。特許文献2には、無極性溶媒中でフラーレン溶液をポリテトラフルオロエチレン分散液と混合してなる混合物に蛍光を照射する方法が開示されている。また、当該技術分野に関連する技術として、例えば、特許文献3には、導電性付与剤としてポリフルオロアルキル基を有する化合物が開示されている。また、特許文献4には、フラーレンにポリテトラフルオロエチレン樹脂を被覆する方法が開示されている。
このように、従来のフッ素化法によっても、フラーレンをフッ素化することはできる。しかしながら、従来法においては、フッ素化フラーレンのフッ素化率が低く、しかもフッ素化には取扱いに注意を要するフッ素ガスを用いる場合が多い。また、特許文献4開示の被覆方法により得られた被覆物は、厳密にはフッ素化フラーレンとはいい難い。
特開平06−24720号公報 特開平09−118509号公報 特開2003−55418号公報 特開平09−88973号公報
本発明は、従来品のフッ素化フラーレンよりもフッ素含有量が多い、含フッ素フラレノール誘導体を提供することを主な目的とする。併せて、当該含フッ素フラレノール誘導体の容易且つ安全な製造方法を提供することも目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の含フッ素フラレノール誘導体の製造方法が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の含フッ素フラレノール誘導体及びその製造方法に係る。
1.下記一般式(1):
Figure 0004596764

〔式中、BはC20+m(但し、{20+m}は、36、60、70、76、78、80、82または84)で表わされるフラーレン単位を示す。n+pは1〜30の数(但し、1≦n≦30、0≦p≦29、及び1≦n+p≦20+mを満たす)を示す。〕
で表わされる含フッ素フラレノール誘導体であって、上記Aが、
1)Ca2a-1O−(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケニルオキシ基、又は
2)Ca2a-1OXCOO−〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニレン基又はナフチレン基を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基
であることを特徴とする含フッ素フラレノール誘導体。
2. B(OH)q〔式中、BはC20+m(但し、{20+m}は、36、60、70、76、78、80、82または84)で表わされるフラーレン単位を示す。qは1〜30の整数(但し、1≦q≦20+m)を示す。〕で表わされるフラレノールと、
1)Ca2a(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケンとを、フラレノールを非水極性溶媒中に分散又は溶解後、塩基性条件下においてパーフルオロアルケンと反応させるか、或いは
2)Ca2a-1OXCOY〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニレン基又はナフチレン基を示す。Yはヒドロキシル基またはハロゲン原子を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基とを、
Y=ヒドロキシル基の場合、そのまま加熱させるか、又は酸触媒の存在下において無溶媒下若しくは溶媒中において加熱反応させ、または
Y=ハロゲン原子の場合、脱酸剤の存在下、溶媒中で反応させる
ことを特徴とする項1に記載の含フッ素フラレノール誘導体の製造方法。
3. が、ヒドロキシル基又は塩素原子である上記項2記載の製造方法。
4. 上記項2又は3記載の製造方法により製造される含フッ素フラレノール誘導体。
本発明の含フッ素フラレノール誘導体は、従来品のフッ素化フラーレンに比してフッ素含有率が多い。このため、本発明の含フッ素フラレノール誘導体を、従来品のフッ素化フラーレンと同様に、撥水剤、潤滑剤等として用いる場合には、高い撥水性、潤滑性等を発揮する。また、本発明の含フッ素フラレノール誘導体は、フッ素含有率が多い点で優れた低屈折率を有する材料でもある。
本発明の製造方法によれば、本発明の含フッ素フラレノール誘導体を容易且つ安全に製造することができる。
含フッ素フラレノール誘導体
本発明の含フッ素フラレノール誘導体は、下記一般式(1):
Figure 0004596764

〔式中、BはC20+m(但し、{20+m}は、36、60、70、76、78、80、82または84)で表わされるフラーレン単位を示す。n+pは1〜30の数(但し、1≦n≦30、0≦p≦29、及び1≦n+p≦20+mを満たす)を示す。〕
で表わされる含フッ素フラレノール誘導体であって、上記Aが、
1)Ca2a-1O−(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケニルオキシ基、又は
2)Ca2a-1OXCOO−〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニレン基又はナフチレン基を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基
であることを特徴とする。
本発明の含フッ素フラレノール誘導体としては、例えば、下記のものが例示できる。
60(OC611n(OH)p
70(OC611n(OH)p
60(OC917n(OH)p
70(OC917n(OH)p
Figure 0004596764
Figure 0004596764
含フッ素フラレノール誘導体の製造方法
本発明の含フッ素フラレノール誘導体の製造方法は特に限定的ではないが、例えば、
B(OH)q〔式中、BはC20+m(但し、mは1〜100の整数)で表わされるフラーレン単位を示す。qは1〜30の整数(但し、1≦q≦20+m)を示す。〕で表わされるフラレノールと、
1)Ca2a(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケン、又は
2)Ca2a-1OXCOY〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニル基又はナフチル基を示す。Yは脱離基を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基
とを反応させることにより好適に製造できる。
以下、各原料及び反応条件について説明する。
〔フラレノール〕
B(OH)qで表わされる上記フラレノール中、BはC20+m(但し、mは1〜100の整数)で表わされるフラーレン単位である。炭素数(20+m)としては、通常36、60、70、76、78、80、82及び84である。このうち、炭素数60及び70が好ましい。qはフラレノールのヒドロキシル基の数であり、通常1〜30、好ましくは10〜20である。但し、qは1≦q≦20+mの範囲内である。
このようなフラレノールの製造方法は特に限定されず、例えば、フラーレン粉末を発煙硫酸により処理後、加水分解することにより製造できる。この製造方法は、例えば、下記非特許文献に記載されている。
(Chiang,L.Y.;Wang,L.Y.;et al.,J.Org.Chem.1994,59,3960)
また、フラーレン及びハロゲン原子を反応させてハロゲン化フラーレンを得た後、金属水酸化物と反応させることにより製造できる。この製造方法は、例えば、特開2002−193861号公報に記載されている。
〔パーフルオロアルケン〕
a2a(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケンは、炭素数6〜10のパーフルオロアルケンである。例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン又はそのオリゴマー等が挙げられる。このうち、特にヘキサフルオロプロペンの2量体又は3量体が好ましい。重合度が大きいものは粘度が高くなるため、取扱いの容易性の点からも3量体程度までが好ましい。
上記オリゴマーを得る方法は特に限定されない。オリゴマーを得る方法としては、例えば、ペルフルオロオレフィンをハロイオンの存在下にオリゴマー化する方法(米国特許第3,403,191号公報)、クラウンエーテルをカチオン捕集剤として使用し、ハロイオンを活性化させてオリゴマー化させる方法(特開昭51−125307号公報)、フッ素イオンの存在下、ポリオキシアルキレン基を含有する化合物を用いて非水溶媒中でオリゴマー化する方法(特開昭53−144508号公報)等が挙げられる。
フラレノールとパーフルオロアルケンとの反応条件は、所望の含フッ素フラレノール誘導体が得られる限り特に限定されない。通常は、フラレノールを非水極性溶媒中に分散又は溶解後、塩基性条件下においてパーフルオロアルケンと反応させればよい。
非水極性溶媒としては、例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジエチルエーテル等が挙げられる。このうち、特にN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びN−メチルピロリドンが好ましい。これらの非水極性溶媒は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
塩基性物質としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン等が挙げられる。このうち、特にトリエチルアミン及びトリプロピルアミンが好ましい。
フラレノールとパーフルオロアルケンとを反応させる割合は特に限定されないが、フラレノール:パーフルオロアルケン(モル比)は、通常1:1〜1:30、好ましくは1:5〜1:20程度である。但し、フラレノールのヒドロキシル基1モルに対して、1モルを超えるパーフルオロアルケンを反応させてもよく、必ずしも上記範囲に限定されない。例えば、反応速度等の諸条件を考慮して、フラレノール1モルに対して、パーフルオロアルケンを30モルを超えて反応させてもよい。
反応温度は特に限定されないが、通常0〜100℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは20〜50℃程度である。反応時間は特に限定されないが、通常5〜15時間、好ましくは5〜10時間である。
〔パーフルオロアルケニルを含有する基〕
a2a-1OXCOYで表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基において、Ca2a-1で示される部分がパーフルオロアルケニルであり、Yは脱離基である。脱離基Yの種類は限定的ではないが、例えば、ヒドロキシル基又はハロゲン原子が好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられるが、特に塩素原子が好ましい。脱離基Yがヒドロキシル基である場合には、パーフルオロアルケニルを含有する基として、例えば、パーフルオロノネニルオキシ安息香酸、パーフルオロノネニルオキシイソフタル酸等が挙げられる。以下、好適な態様である脱離基Yがヒドロキシル基(以下、「パーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸」と称する。)及び塩素原子(以下、「パーフルオロアルケニル基含有カルボン酸の酸クロライド」と称する。)であるパーフルオロアルケニルを含有する基を例に挙げて説明する。
パーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸の製造方法は特に限定されないが、例えば、テトラフルオロエチレン又はヘキサフルオロプロペンのオリゴマーとp−ヒドロキシ安息香酸又はそのエステルとを反応させることにより製造できる。この製造方法は、例えば、特開昭50−121243号公報に記載されている。
パーフルオロアルケニル基含有カルボン酸の酸クロライドの製造方法も特に限定されない。例えば、パーフルオロアルケニル基含有カルボン酸を塩化チオニルと反応させることにより酸クロライドを製造できる。
フラレノールとパーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸との反応条件は、所望の含フッ素フラレノール誘導体が得られる限り特に限定されない。通常は、公知のエステル化反応と同様に行える。即ち、上記原料をそのまま加熱反応させるか、又は硫酸、pートルエンスルホン酸等の酸触媒の存在下において無溶媒下若しくは溶媒中において加熱反応させればよい。加熱温度としては、触媒を用いる場合には、通常50〜200℃、好ましくは80〜150℃程度である。触媒を用いない場合には、通常100〜200℃、好ましくは150〜200℃程度である。溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、ジオキサン等が使用できる。フラレノールとパーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸とを反応させる割合は特に限定されないが、フラレノール:パーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸(モル比)は、通常1:1〜1:30、好ましくは1:5〜1:20程度である。但し、フラレノールのヒドロキシル基1モルに対して、1モルを超えるパーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸を反応させてもよく、必ずしも上記範囲に限定されない。例えば、反応速度等の諸条件を考慮して、フラレノール1モルに対して、パーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸を30モルを超えて反応させてもよい。反応時間は特に限定されないが、通常5〜20時間、好ましくは5〜15時間である。
フラレノールとパーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸の酸クロライドとの反応条件も、所望の含フッ素フラレノール誘導体が得られる限り特に限定されない。通常は、トリエチルアミン、ピリジン等の脱酸剤の存在下、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン等の溶媒中において、通常20〜150℃、好ましくは50〜100℃程度で反応させればよい。フラレノールとパーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸の酸クロライドとを反応させる割合も特に限定されないが、通常はフラレノール:パーフルオロアルケニルオキシ基含有カルボン酸の酸クロライド(モル比)は、通常1:1〜1:30、好ましくは1:5〜1:20程度である。但し、フラレノールのヒドロキシル基1モルに対して、1モルを超える上記酸クロライドを反応させてもよく、必ずしも上記範囲に限定されない。例えば、反応速度等の諸条件を考慮して、フラレノール1モルに対して、上記酸クロライドを30モルを超えて反応させてもよい。反応時間は特に限定されないが、通常5〜15時間、好ましくは5〜10時間である。
上記のような製造方法により、例えば、下記一般式(1):
Figure 0004596764

〔式中、BはC20+m(但し、{20+m}は、36、60、70、76、78、80、82または84)で表わされるフラーレン単位を示す。n+pは1〜30の数(但し、1≦n≦30、0≦p≦29、及び1≦n+p≦20+mを満たす)を示す。〕
で表わされる含フッ素フラレノール誘導体であって、上記Aが、
1)Ca2a-1O−(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケニルオキシ基、又は
2)Ca2a-1OXCOO−〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニレン基又はナフチレン基を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基
である含フッ素フラレノール誘導体が得られる。
上記1)に示された基を有するものは、フラーレン単位とパーフルオロアルケニルオキシ基とがエーテル結合型の反応により結合して得られるものである。例えば、
60(OC611n(OH)p
70(OC611n(OH)p
60(OC917n(OH)p
70(OC917n(OH)p
等の含フッ素フラレノール誘導体が例示される。
上記2)に示された基を有するものは、フラーレン単位とパーフルオロアルケニルを含有する基とがエステル結合型の反応により結合して得られるものである。例えば、
Figure 0004596764
Figure 0004596764
等の含フッ素フラレノール誘導体が例示される。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
温度計、冷却管及び滴下ロートを備えた100mlの3つ口フラスコに、フラレノール混合物0.5g(本荘ケミカル株式会社製、C60(OH)1012(90重量%)及びC70(OH)1012(10重量%)の混合物)、トリエチルアミン1.0g及びN,N−ジメチルホルムアミド50mlを入れて、マグネティックスターラーで撹拌しながら50℃まで加温した。50℃を保持したまま滴下ロートからヘキサフルオロプロペン2量体2.5gを徐々に滴下した。8時間後、室温まで放冷し、塩酸酸性にした後、水洗を繰り返し、次いで固体をろ過・乾燥した。生成物の収量は1.8gであった。生成物のIR測定結果を下記表1に示す。また、参考のため、原料フラレノールのIR測定結果も下記表1に示す。
実施例2
ヘキサフルオロプロペン2量体2.5gをヘキサフルオロプロペン3量体3.5gに代える以外は、実施例1に準拠して反応を行った。生成物の収量は1.0gであった。生成物のIR測定結果を下記表1に示す。
実施例3
温度計、冷却管及び滴下ロートを備えた100mlの3つ口フラスコに、実施例1で用いたフラレノール混合物0.5g、トリエチルアミン1.0g及びトルエン50mlを入れて、マグネティックスターラーで撹拌しながら50℃まで加温した。50℃を保持したまま滴下ロートから下記構造式で示される4−(パーフルオロノネニルオキシ)−安息香酸クロライド3.8gを徐々に滴下した。8時間後、室温まで放冷し、塩酸酸性にした後、水洗を繰り返し、次いで固体をろ過・乾燥した。生成物の収量は0.9gであった。生成物のNMR及びIR測定結果を下記表2に示す。また、参考のため、下記構造式で示される4−(パーフルオロノネニルオキシ)−安息香酸クロライドのIR測定結果を下記表3に示す。
Figure 0004596764
Figure 0004596764
Figure 0004596764
Figure 0004596764

Claims (4)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 0004596764
    〔式中、BはC20+m(但し、{20+m}は、36、60、70、76、78、80、82または84)で表わされるフラーレン単位を示す。n+pは1〜30の数(但し、1≦n≦30、0≦p≦29、及び1≦n+p≦20+mを満たす)を示す。〕
    で表わされる含フッ素フラレノール誘導体であって、上記Aが、
    1)Ca2a-1O−(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケニルオキシ基、又は
    2)Ca2a-1OXCOO−〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニレン基又はナフチレン基を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基
    であることを特徴とする含フッ素フラレノール誘導体。
  2. B(OH)q〔式中、BはC20+m(但し、{20+m}は、36、60、70、76、78、80、82または84)で表わされるフラーレン単位を示す。qは1〜30の整数(但し、1≦q≦20+m)を示す。〕で表わされるフラレノールと、
    1)Ca2a(但し、aは6〜10の整数)で表わされるパーフルオロアルケンとを、フラレノールを非水極性溶媒中に分散又は溶解後、塩基性条件下においてパーフルオロアルケンと反応させるか、或いは
    2)Ca2a-1OXCOY〔式中、aは前記と同じである。Xはフェニレン基又はナフチレン基を示す。Yはヒドロキシル基またはハロゲン原子を示す。〕で表わされるパーフルオロアルケニルを含有する基とを、
    Y=ヒドロキシル基の場合、そのまま加熱させるか、又は酸触媒の存在下において無溶媒下若しくは溶媒中において加熱反応させ、または
    Y=ハロゲン原子の場合、脱酸剤の存在下、溶媒中で反応させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の含フッ素フラレノール誘導体の製造方法。
  3. が、ヒドロキシル基又は塩素原子である請求項2記載の製造方法。
  4. 請求項2又は3記載の製造方法により製造される含フッ素フラレノール誘導体。
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