JP4594038B2 - 熱転写受像シート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
基材上に1層以上の受像層を有する熱転写受像シートにおいて、該受像層の少なくとも1層が、40℃における粘度V1が200mPa・s以下であり、かつ15℃における粘度V2が該粘度V1の20倍以上である塗布液を用いて、水系塗布により形成されたことを特徴とする熱転写受像シート。
基材上に2層以上の受像層を有する熱転写受像シートにおいて、全ての該受像層が、40℃における粘度V1が200mPa・s以下であり、かつ15℃における粘度V2が該粘度V1の20倍以上である塗布液を用いて、水系塗布により形成されたことを特徴とする熱転写受像シート。
全ての前記受像層が、水系同時重層塗布により形成されたことを特徴とする請求項2に記載の熱転写受像シート。
請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱転写受像シートを製造する熱転写受像シートの製造方法であって、受容層の支持体への塗布開始から乾燥前の任意の時期に、セット工程を設けて製造することを特徴とする熱転写受像シートの製造方法。
はじめに、本発明の熱転写受像シートの詳細について説明する。
本発明に係る受像層は、水系塗布により、40℃における粘度V1が200mPa・s以下であり、かつ15℃における粘度V2が該粘度V1の20倍以上である塗布液を用いて形成することを特徴とする。
本発明の熱転写受像シートにおいては、本発明に係る受像層を水系塗布方式で形成することが特徴であり、受容層に用いるバインダーとしてはは、親水性バインダー、あるいは水系溶媒に分散可能な疎水性バインダーなどを用いることが好ましい。
本発明に係る受像層においては、キレート形成可能な染料と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物(以下、メタルソースとも記す)を含有することも好ましい態様である。この場合、含有させるメタルソースとしては、金属イオンの無機又は有機の塩及び金属錯体が挙げられ、無機塩の場合はそのままの形、有機塩の場合は、例えばO/W型に分散した形で用いることができる。金属としては、周期律表の第I〜第VIII族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、i及びZnが好ましい。
〔M(Q1)X(Q2)Y(Q3)Z〕P+(L-)P
上記式中、Mは金属イオンを表し、好ましくはNi2+、Cu2+、Cr2+、Co2+、Zn2+を表す。Q1、Q2、Q3は各々Mで表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。これらの配位化合物としては、例えば、キレート科学(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選択することができる。L−は有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニル硼素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン等が挙げられる。Xは1、2または3の整数を表し、Yは1、2または0を表し、Zは1または0を表すが、これらは前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かによって決定されるか、あるいはQ1、Q2、Q3の配位子の数によって決定される。Pは1または2を表す。この種のメタルソースの具体例は、米国特許4,987,049号明細書に例示されたもの、または特開平10−67181号公報に例示された化合物1〜51などを挙げることができる。
本発明に係る受像層においては、印画時に熱転写インクシートのインク層との熱融着を防止するために、離型剤を含有することが好ましい。
本発明に係る受像層においては、受像層がシリコーン系界面活性剤を含有することも好ましい態様である。
本発明に係る受像層においては、水系塗布方式によって形成された層のうちの少なくとも1層に、硬膜剤を含有させることもできる。
本発明の熱転写受像シートで用いる基材は、受像層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、過熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。
(2)引き裂き強度:JIS P 8116で規定される強度で縦方向が0.20〜2.94N、横方向が0.098〜2.45Nが好ましい
(3)圧縮弾性率:9.8kN/cm2が好ましい
(4)不透明度:JIS P 8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ましい
(5)白さ:JIS Z 8727で規定されるL*、a*、b*が、L*=80〜96、a*=−3〜+5、b*=−7〜+2であることが好ましい
(6)クラーク剛直度:記録用紙の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm3/100である支持体が好ましい
(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜10%が好ましい
(8)染料受容層を設ける光沢度(75度鏡面光沢度)は10〜90%が好ましい。
本発明の熱転写受像シートにおいては、基材上に断熱機能を有する層を設けることも、好ましい態様である。断熱機能を持たせる方法としては、上記基材の項で触れたような微細空隙を有するポリオレフィン系のフィルムを紙に貼合した合成紙を用いる方法や、紙の両面あるいは片面をプラスチック樹脂で被覆した厚み50〜300μmの樹脂コート紙などの基材上に、塗布方式で空隙層を形成させる方法などが好ましく用いられる。後者の塗布方式で空隙層を形成させる方法としては、無機微粒子や中空粒子を添加したり、塗布液自体を機械的攪拌により発泡させた後に塗布するなどの方法から、適宜選択/併用できる。
本発明においては、基材上に、断熱層と受像層の間に、中間層を設けることが好ましい。
本発明の熱転写受像シートの製造方法においては、少なくとも受像層が水系塗布方式により形成されることを特徴とするが、必要に応じて適宜設けられるその他の構成層は、公知の塗布方法から適宜選択して形成することができる。但し、作業環境的に非常に安全性が高くかつ安価に製造できるという点で、断熱層、中間層等、基材上の受像層側にある層全てが水系で塗布されることが好ましく、また、生産効率上、これらの層が同時重層塗布されることがより好ましい。本発明に係る受像層が2層以上からなる熱転写受像シートの場合も、同様の理由により、少なくとも複数の受像層の全てを同時重層塗布で形成することが好ましい。
なお、本発明でいう受像層の粘度(液体粘性率)は、JIS Z 8809に規定されている粘度計校正用標準液で検定されたものであれば特に制限はなく、回転式、振動式や細管式の粘度計を用いることができる。粘度計としては、Saybolt粘度計、Redwood粘度計等で測定でき、例えば、トキメック社製、円錐平板型E型粘度計、東機産業社製のE Type Viscometer(回転粘度計)、東京計器社製のB型粘度計BL、山一電機社製のFVM−80A、Nametore工業社製のViscoliner、山一電気社製のVISCO MATE MODEL VM−1A等を挙げることができる。
(基材シート)
本発明において、熱転写インクシートに使用される基材シートとしては、従来より熱転写インクシートの基材シートとして公知の材料を用いることができる。好ましい基材シートの具体例は、グラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙などの薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これらの材料を積層したものが挙げられる。この基材シートの厚さは、強度及び耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
本発明において、熱転写インクシートを構成するインク層は、少なくとも色素とバインダー樹脂を含有する熱昇華性色材層である。本発明に係るインク層に使用される色素は、1種のみでも2種以上を併用しても良い。
本発明において、インク層は、上記色素と共にバインダー樹脂を含有する。
本発明に係る熱転写インクシートにおいては、熱転写性の保護層を備えていることが好ましい。該熱転写性の保護層(保護層、転写性保護層とも言う)は、熱転写受像シート上に熱転写して形成された画像の表面を覆う保護層となる透明な樹脂層からなる。
熱転写性保護層として電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。熱転写性保護層に含有することにより、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射線硬化性樹脂としては公知のものを使用することができ、例えば、ラジカル重合性のポリマーまたはオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを使用することができる。
紫外線遮断性樹脂を含有する保護層は、印画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂または上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを例示することができる。
熱転写性保護層の少なくとも1層に、紫外線吸収剤が含有されていることが好ましいが、透明樹脂層に含有させた場合、保護層転写後は透明樹脂層が印画物の最表面に存在するため、長期間の間に環境などの影響を受け経時的にその効果が低下することから、特に好ましくは、感熱接着剤層に含有させる。
本発明に係る熱転写インクシートにおいて、色素層とは基材シートを挟んで反対側の面に耐熱滑性層を設けることが好ましい。
《熱転写受像シートの作製》
〔熱転写受像シート1の作製:比較例〕
特開平05−193279号の実施例1に記載されている染料熱転写画像受容シートの作製方法と全く同じ方法で熱転写受像シート1を作製した。
特開2001−30639号の実施例4に記載されている熱転写受像シートの作製方法と全く同様に熱転写受像シート2を作製した。
特開平11−291644号の実施例5に記載されている印画紙の作製方法と全く同様に熱転写受像シート3を作製した。
基材シートとして、厚みが150μmの合成紙(王子油化合成紙(株)製のユポFPG−150)の一方の面に、下記の中間層塗布液1をワイヤーバーコーティング方式にて塗布し、120℃で1分間乾燥させ、乾燥固形分量が1.5g/m2の中間層を形成した。
水溶性ウレタン(大日本インキ社製ハイドランAP−40 固形分率22.8%)
12質量部
ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA203 固形分率14%)2.2質量部
針状TiO2(石原産業製 FTL100) 2.9質量部
純水 82.9質量部
次いで、上記中間層上に、下記の組成からなる受像層塗布液1をワイヤーバーコーティング方式にて、乾燥固形分量が3g/m2になるように塗布した後、110℃にて1分間乾燥して、熱転写受像シート4を得た。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
ポリエーテル変性シリコーン(信越シリコーン社製 KF−6004)0.5質量部
純水 83.5質量部
〔熱転写受像シート5の作製:比較例〕
上記熱転写受像シート4の作製において、受像層塗布液1に代えて、下記組成の受像層塗布液2を用いた以外は同様にして、熱転写受像シート5を得た。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
アルカリ処理ゼラチン 0.2質量部
ポリエーテル変性シリコーン(信越シリコーン社製 KF−6004) 0.5質量部
純水 83.3質量部
〔熱転写受像シート6の作製:参考例〕
上記熱転写受像シート4の作製において、受像層塗布液1に代えて、下記組成の受像層塗布液3を用いた以外は同様にして、熱転写受像シート6を得た。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
アルカリ処理ゼラチン 1.7質量部
ポリエーテル変性シリコーン(信越シリコーン社製 KF−6004)0.5質量部
純水 81.8質量部
〔熱転写受像シート7の作製:本発明〕
上記熱転写受像シート4の作製において、中間層までは同様に形成した後、下記の組成からなる受像層塗布液4(下層塗布液)及び受像層塗布液5(上層塗布液)を、スライドホッパー方式の多層塗布装置を用いて2層同時重層塗布を行い、その後、5℃の冷風を1分間塗布面に当て、更に110℃にて1分間乾燥して熱転写受像シート7を得た。尚、このときの受像層の乾燥固形分量は下層2.5g/m2、上層0.5g/m2となるように塗布した。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
アルカリ処理ゼラチン 1.7質量部
純水 82.3質量部
(受像層塗布液5:上層塗布液)
アルカリ処理ゼラチン 1.7質量部
ポリエーテル変性シリコーン(信越シリコーン社製 KF−6004) 0.5質量部
純水 97.8質量部
〔熱転写受像シート8の作製:参考例〕
厚さ170g/m2の原紙の両面をポリエチレンで被覆したポリエチレンコート紙(受像層側のポリエチレン中には8%のアナターゼ酸化チタン含有、受像層面側には0.05g/m2のポリビニルアルコール下引き層を有し、受像層とは反対の面にはTgが約80℃のラテックス性ポリマーを含むバック層を0.2g/m2として有する)の一方の面に、下記組成からなる断熱層塗布液1、中間層塗布液2及び熱転写受像シート6の作製に用いた受像層塗布液3を、スライドホッパー方式の多層塗布装置を用いて3層同時重層塗布し、その後、5℃の冷風を1分間塗布面に当て、更に110℃にて1分間乾燥して熱転写受像シート8を得た。尚、このときの各層の乾燥固形分量は、断熱層が25g/m2、中間層が1g/m2、受像層が3g/m2となるように塗布した。
スチレン−アクリル共重合系中空粒子(Rohm and Haas社製 HP−1055 固形分率30%) 60質量部
ポリビニルアルコール(クラレ工業製 平均重合度3500)8%水溶液 30質量部
アルカリ処理ゼラチン 2質量部
純水 8質量部
(中間層塗布液2)
水溶性ウレタン(大日本インキ社製ハイドランAP−40 固形分率22.8%)
12質量部
ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA203 固形分率14%) 2.2質量部
アルカリ処理ゼラチン 1.6質量部
純水 84.2質量部
〔熱転写受像シート9の作製:参考例〕
上記熱転写受像シート8の作製において、受像層塗布液3に代えて、下記組成からなる受像層塗布液6を用いた以外は同様にして、熱転写受像シート9を得た。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
アルカリ処理ゼラチン 1.7質量部
メタルソース:NiCl2 0.6質量部
ポリエーテル変性シリコーン(信越シリコーン社製 KF−6004)0.5質量部
純水 81.2質量部
〔熱転写受像シート10の作製:本発明〕
上記熱転写受像シート8の作製において、受像層の構成を、下記組成からなる受像層塗布液7(下層塗布液)と熱転写受像シート7の作製に用いた受像層塗布液5(上層塗布液)の2層構成とし、断熱層、中間層、受像層上層及び下層の4層同時重層塗布とした以外は同様にして、熱転写受像シート10を得た。但し、各層の乾燥固形分量は、断熱層、中間層は、熱転写受像シート8に同じとし、受像層上層及び下層は熱転写受像シート7と同じとした。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
アルカリ処理ゼラチン 1.7質量部
メタルソース(*1:MS−1) 2.3質量部
ジブチルフタレート 0.6質量部
酢酸エチル 2.3質量部
サポニン 0.1質量部
純水 79.3質量部
ここで、メタルソース、ジブチルフタレート及び酢酸エチルは混合し、サポニンとゼラチンを含有する水溶液中に投入し、分散液として用いた
*1)MS−1:Ni2+〔C7H15COC(COOCH3)O-〕2
〔熱転写受像シート11の作製:比較例〕
厚さ170g/m2の原紙の両面をポリエチレンで被覆したポリエチレンコート紙(受像層側のポリエチレン中には8%のアナターゼ酸化チタン含有、受像層面側には0.05g/m2のポリビニルアルコール下引き層を有し、受像層とは反対の面にはTgが約80℃のラテックス性ポリマーを含むバック層を0.2g/m2として有する)の一方の面に、断熱層塗布液1、中間層塗布液2を、スライドホッパー方式の多層塗布装置を用いて2層同時に重層塗布し、その後5℃の冷風を1分間塗布面に当て、更に110℃にて1分間乾燥して中間層塗布済み試料を得た。この試料の上に下記組成の受像層塗布液8をワイヤーバーコーティング方式で塗布し、その後110℃にて1分間乾燥して熱転写受像シート11を得た。このときの各層の乾燥固形分量は、断熱層が25g/m2、中間層が1g/m2、受像層が3g/m2となるように塗布した。
水分散性ポリエステル(東洋紡社製、MD−1335、固形分率30質量%)
16質量部
メタルソース:NiCl2 0.6質量部
ポリエーテル変性シリコーン(信越シリコーン社製 KF−6004)0.5質量部
純水 82.9質量部
〔受像層塗布液粘度の測定〕
上記の各熱転写受像シートの作製に用いた受像層塗布液について、東京計器社製のB型粘度計BLを用いて、40℃における粘度V1及び15℃における粘度V2を測定し、粘度比V2/V1を求め、得られた結果を表1に示した。
〔画像形成〕
抵抗体形状がスクエア(主走査方向長80μm×副走査方向長120μm)、300dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す)ラインヘッドのサーマルヘッドを搭載した熱転写記録装置に、上記作製した各熱転写受像シートの受像層部と、下記の熱転写受像インクシートのインク層を重ね合わせてセットし、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、順次印加エネルギーを増加させ、イエロー、マゼンタ、シアン、ニュートラル(イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ね)の各ステップパターンパッチを、送り速度1.0msec/line、1ライン当たりの送り長さを85μmで、インク層の背面側から加熱して、熱転写受像シートの受像層上に各色素を転写させて、画像1〜11を形成した。
熱転写シートB:コニカミノルタフォトイメージング社製 Pe602用の熱転写インクシートで、熱転写受像シート9〜11との組合せで用いた。
上記のように画像形成した際の熱転写インクシートと熱転写受像シートとの剥離性について感覚評価を行い、下記の基準に従って剥離性の評価を行った。
○:熱転写インクシートと熱転写受像シートとの間で熱融着等の異常転写箇所が殆ど認められない
△:熱転写インクシートと熱転写受像シートとの間で熱融着等の異常転写箇所が若干認められる
×:熱転写インクシートと熱転写受像シートとの間で熱融着等の異常転写箇所が多数認められる
〔溶融転写性の評価〕
上記のように画像形成した際の熱転写保護シートの熱転写受像シートへの溶融転写性について感覚評価を行い、下記の基準に従って溶融転写性の評価を行った。
○:保護シートが熱転写受像シートに転写されていない箇所が殆ど認められない
△:保護シートが熱転写受像シートに転写されていない箇所が若干認められる
×:保護シートが熱転写受像シートに転写されていない箇所が多数認められる
〔印画濃度の評価〕
上記のようにして形成したニュートラル画像の光学反射濃度を、反射濃度計(Gretag Machbeth社製 X−rite310)を用いて測定し、下記の基準に従って印画濃度を評価した。
×:最高濃度が2.00未満である
〔ブロッキング耐性の評価〕
上記方法で画像を形成する前の各熱転写受像シートについて、下記方法によりブロッキング耐性を評価した。
△:若干のブロッキング現象の発生が認められた
×:強いブロッキング現象が発生している
以上により得られた各評価結果を、表2に示す。
Claims (4)
- 基材上に2層以上の受像層を有する熱拡散性色素熱転写受像シートにおいて、
全ての該受像層の塗布液が、40℃における粘度V1が200mPa・s以下であり、かつ15℃における粘度V2が該粘度V1の20倍以上であり、受像層の上層塗布液が、親水性バインダーとしてゼラチンと、離型剤とを含み、受像層の下層塗布液が、親水性バインダーとしてゼラチンと、水分散型疎水性バインダーとを含み、
前記受像層が、前記上層塗布液及び下層塗布液を用いて、水系塗布後、セット工程、乾燥工程を経て、形成されたことを特徴とする熱拡散性色素熱転写受像シート。 - 全ての前記受像層が、水系同時重層塗布により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の熱拡散性色素熱転写受像シート。
- 基材上に、中空粒子を含む断熱層をさらに有する、請求項1または2に記載の熱拡散性色素熱転写受像シート。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱拡散性色素熱転写受像シートを製造する熱拡散性色素熱転写受像シートの製造方法であって、受容層の支持体への塗布開始から乾燥前の任意の時期に、セット工程を設けて製造することを特徴とする熱拡散性色素熱転写受像シートの製造方法。
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