JP4978405B2 - 熱転写受像シートおよびその製造方法 - Google Patents
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このような問題点に対し、特許文献4には上記受容層中に硬化剤を添加することにより、上記受容層を硬化させて、離型性を向上させる方法が開示されている。しかしながら、上記受容層に硬化剤を添加する場合、通常、受容層を形成するために用いられる受容層形成用塗工液に硬化剤を添加することになるため、硬化剤の作用により上記受容層形成用塗工液が短時間で硬化してしまい、製造効率が損なわれるという問題点があった。
また、上記シリコーン化合物は曇点以下の温度で取り扱う限りにおいては、変化することがない。このため、例えば、本発明における受容層を形成するために用いられる受容層形成用塗工液に、上記シリコーン化合物を添加した場合であっても、上記シリコーン化合物の曇点以下の温度で管理することにより、製造効率が損なわれることを防止することができる。
さらに本発明によれば、上記受容層形成用樹脂が水系溶媒に分散・溶解可能なものであり、かつ、上記受容層に冷却ゲル化剤が含まれているため、例えばスライドコート法等を用いることにより、水系で複数の層を同時に形成することにより本発明の熱転写受像シートを高効率で製造することが可能になる。
このようなことから本発明によれば、基材シート上に、水系の受容層を含む複数の層を同時に形成することにより高効率で製造可能であり、かつ、離型性に優れた受容層を備える熱転写受像シートを得ることができる。
さらに、画像形成の際に、受容層中のシリコーンが染料層に移行することにより、混色印画時に離型性が悪化することがあるが、粘度が400cP以上であるシリコーンを使用することにより、これを防止することができる。
このような例において、本発明の熱転写受像シート10は、上記受容層2に曇点を有するシリコーン化合物が含まれることを特徴とするものである。
また、上記シリコーン化合物は曇点以下の温度で取り扱う限りにおいては、変化することがない。このため、例えば、上記受容層を形成するために用いられる受容層形成用塗工液に上記シリコーン化合物を添加した場合であっても、上記シリコーン化合物の曇点以下の温度で管理することにより、製造効率が損なわれることを防止することができる。
さらに本発明によれば、上記受容層形成用樹脂が水系溶媒に分散・溶解可能なものであり、かつ、上記受容層に冷却ゲル化剤が含まれているため、例えばスライドコート法等を用いることにより、水系で複数の層を同時に形成することにより本発明の熱転写受像シートを高効率で製造することが可能になる。
このようなことから本発明によれば、基材シート上に、水系の受容層を含む複数の層を同時に形成することにより高効率で製造可能であり、かつ、離型性に優れた受容層を備える熱転写受像シートを得ることができる。
以下、本発明の熱転写受像シートに用いられる各構成について説明する。
まず、本発明に用いられる受容層について説明する。本発明に用いられる受容層は、後述する基材シート上に形成されるものであり、本発明の熱転写受像シートを用い、熱転写方式よって印画物を形成する際に、染料を受容する機能を有するものである。また本発明に用いられる受容層は受容層形成用樹脂と、冷却ゲル化剤とを含有し、さらに曇点を有するシリコーン化合物を含有することを特徴とするものである。
以下、このような受容層について詳細に説明する。
まず、本発明に用いられるシリコーン化合物について説明する。本発明に用いられるシリコーン化合物は、本発明の熱転写受像シートを作製する際に、受容層を硬化させ、これによって受容層の離型性を向上させる機能を有するものである。また、本発明に用いられるシリコーン化合物は曇点を有することを特徴とするものである。
本発明に用いられるシリコーン化合物がこれを有することは、例えば、シリコーン単体または25%程度の水溶液とし、これを昇温することにより曇りを生じることによって確認できる。
一方、本発明は曇点を有するシリコーン化合物を用いることにより、本発明における受容層を形成するために用いられる受容層形成用塗工液のポットライフを短縮させることないという利点もあるため、上記シリコーン化合物の曇点としては、常温よりも高い温度であることが好ましい。より具体的には、30℃以上であることが好ましい。本発明に用いられるシリコーン化合物の曇点は、塗工温度などにもよるため一概には決定できないが、例えば、30℃〜70℃の範囲内であることが好ましく、30℃〜65℃の範囲内であることがより好ましく、30℃〜50℃の範囲内であることがさらに好ましい。
なお、エマルジョン樹脂とゼラチンを混合した場合、増粘することが多いが、ポリエーテル変性シリコーンを添加することにより、増粘を抑制することが可能な場合が多い。これは、ポリエーテル変性シリコーンが溶液中でエマルジョン樹脂の乳化剤として働いているためと考えられる。
次に、本発明に用いられる受容層形成用樹脂について説明する。本発明に用いられる受容層形成用樹脂としては、染料染着性を有し、かつ水系溶媒に分散・溶解可能なものであれば特に限定されるものではない。
ここで、上記「水系溶媒」とは、水を主成分とする溶媒をいう。水系溶媒における水の割合は、通常60質量%以上であり、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。上記水以外の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール等のアルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類;酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類等を例示することができる。
なお、本明細書において、「アクリル化合物」とは、(メタ)アクリル酸および/またはそのアルキルエステルを意味する。
次に、本発明に用いられる冷却ゲル化剤について説明する。本発明に用いられる冷却ゲル化剤は、冷却されることによりゲル化する性質を有するものであり、本発明の熱転写受像シートを、基材シート上に、水系の受容層を含む複数の層を同時に形成することにより高効率で製造することを可能にするものである。
上記以外に、本発明における受容層に添加することができる任意の化合物としては、例えば、離型剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料、帯電防止剤、可塑剤、熱溶融性物質等を挙げることができる。
上記離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物等、公知のものが挙げられるが、特に、シリコーンオイルが好ましい。
上記シリコーンオイルとしては、エポキシ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ビニル変性シリコーンオイル、ハイドロジェン変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが好ましい。また、エマルジョン化したシリコーンを用いることもできる。
上記離型剤は、上述の受容層形成用樹脂100質量部に対して、0.5質量部〜30質量部の範囲内となるように添加されることが好ましい。
本発明に用いられる受容層の厚みは、上記受容層形成用樹脂の種類に応じて所望の印画濃度を発現できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、なかでも本発明においては、0.5μm〜20μmの範囲内であることが好ましく、特に1μm〜20μmの範囲内であることが好ましく、さらに1μm〜15μmの範囲内であることが好ましい。
次に、本発明に用いられる基材シートについて説明する。本発明に用いられる基材シートは、上述した受容層を支持する機能を有するものである。
以下、このような基材シートについて説明する。
本発明の熱転写受像シートは、少なくとも上記基材シートと、受容層とを有するものであるが、必要に応じて他の任意の構成を有するものであってもよい。このような他の構成としては、例えば、上記受容層と上記基材シートとの間に形成され、中空粒子および冷却ゲル化剤を含有する多孔質層、上記基材シートと上記多孔質層または受容層との間に形成され、上記基材シートと上記多孔質層または受容層との接着性を向上させる下引き層、および、上記多孔質層が用いられる場合に、上記多孔質層と上記受容層との間に形成され、上記多孔質層と上記受容層との接着性を向上させるプライマー層を挙げることができる。以下、本発明に用いられるこれらの各層について順に説明する。
まず、本発明に用いられる多孔質層について説明する。本発明に用いられる多孔質層は、基材シート上に形成されるものであり、中空粒子および冷却ゲル化剤を含むものであり、本発明の熱転写受像シートを用いて画像を形成する際に、サーマルヘッドから受容層に加えられた熱が、基材シート等へ伝熱することによって損失されることを防止する断熱性を有するものである。
以下、このような多孔質層について説明する。
まず、本発明に用いられる中空粒子について説明する。本発明に用いられる中空粒子は多孔質層に断熱性を付与する機能を有するものである。また、本発明に用いられる中空粒子は、多孔質層にクッション性を付与する機能を有するものである。
次に、上記多孔質層に用いられる冷却ゲル化剤について説明する。本発明に用いられる冷却ゲル化剤は、冷却されることによりゲル化する性質を有するものであり、本発明の熱転写受像シートを、基材シート上に、水系の受容層と受容層とを含む複数の層を同時に形成する方法により高効率で製造することを可能にするものである。
ここで、上記多孔質層に用いられる冷却ゲル化剤については、上記「1.受容層」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる多孔質層は、少なくとも上記冷却ゲル化剤および中空粒子を含有するものであるが、必要に応じて任意の化合物を含むものであってもよい。上記任意の化合物として多孔質層に含有させることができるものとしては、例えば、多孔質層形成用バインダー、ノニオン系シリコーン系等の界面活性剤、イソシアネート化合物等の硬化剤、濡れ剤、および、分散剤等を挙げることができる。
本発明に用いられる多孔質層は、本発明の熱転写受像シートを用いて画像を形成する際に、サーマルヘッドから受容層に加えられた熱が、基材シート等へ伝熱することによって損失されることを防止する断熱性を有するものである。ここで本発明に用いられる多孔質層が備える断熱性は、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて適宜調整することができるものである。
ここで、多孔質層の断熱性は、例えば、多孔質層の厚みを変更することにより任意の範囲に調整することができる。
なお、上記空隙率は、(中空粒子の空隙率)×(多孔質層における中空粒子の含有率)で表される値を指すものとする。
次に、上記下引き層について説明する。本発明に用いられる下引き層は、上記基材シートと上記多孔質層または受容層との間に形成され、上記基材シートと上記多孔質層との接着性を向上させる機能を有するものである。
ここで、上記下引き層形成用樹脂としては、上記「(1)多孔質層」の項に記載した、多孔質層形成用バインダーとして用いられる水系樹脂と同様のものを用いることができる。
ここで、上記冷却ゲル化剤としては、上記「1.受容層」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明に用いられるプライマー層について説明する。本発明に用いられるプライマー層は、上記多孔質層と上記受容層と間に形成され、上記多孔質層と上記受容層との接着性を向上させる機能を有するものである。
ここで、上記プライマー層形成用樹脂としては、上記「(1)多孔質層」の項に記載した、多孔質層形成用バインダーとして用いられる水系樹脂と同様のものを用いることができる。
ここで、上記冷却ゲル化剤としては、上記「1.受容層」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明の熱転写受像シートの製造方法について説明する。本発明の熱転写受像シートの製造方法は、冷却ゲル化剤、受容層形成用樹脂および曇点を有するシリコーン化合物を含む水系の受容層形成用塗工液を用い、基材シート上に受容層を含む複数の層を同時に塗布する同時多層塗布工程と、上記同時多層塗布工程において、基材シート上に形成された複数の層からなる塗膜を冷却する冷却処理工程と、上記冷却処理工程において冷却され塗膜を、上記シリコーン化合物の曇点よりも高い温度で乾燥する乾燥工程と、を有することを特徴とするものである。
以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
まず、本発明に用いられる同時多層塗布工程について説明する。本工程は、冷却ゲル化剤、受容層形成用樹脂および曇点を有するシリコーン化合物を含む水系の受容層形成用塗工液を用い、基材シート上に受容層を含む複数の層を同時に塗布する工程である。
本工程に用いられる受容層形成用塗工液は、少なくとも上記シリコーン化合物、受容層形成用樹脂、および冷却ゲル化剤を含有するものである。
ここで、本工程に用いられるシリコーン化合物、受容層形成用樹脂、および冷却ゲル化剤については、上記「A.熱転写受像シート」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、本工程に用いられる基材シートについて説明する。本工程に用いられる基材シートは、本工程おいて形成される塗膜を支持する機能を有するものである。
ここで、本工程に用いられる基材シートについては、上記「A.熱転写受像シート」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略kする。
次に、上記受容層形成用塗工液を用い、上記基材シート上に受容層を含む複数の層を同時に塗布する方法について説明する。
以下、このような態様に用いられる上記多孔質層、上記下引き層および上記プライマー層を形成するために用いられる多孔質層形成用塗工液、下引き層形成用塗工液、および、プライマー層形成用塗工液等について順に説明する。
まず、上記多孔質層形成用塗工液について説明する。本工程に用いられる多孔質層形成用塗工液は、少なくとも中空粒子および冷却ゲル化剤を含み、これらが水系溶媒に分散・溶解されたものである。
以下、このような多孔質層形成用塗工液について説明する。
なお、上記多孔質層形成用塗工液に用いられる中空粒子および冷却ゲル化剤については、上記「A.熱転写受像シート」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。また、上記水系溶媒についても上記受容層形成用塗工液に用いられるものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、20℃における粘度が0.5Pa・s以上であることが好ましく、特に1Pa・s以上であることが好ましい。
ここで、これらの添加剤については上記「A.熱転写受像シート」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、上記下引き層形成用塗工液について説明する。本工程に用いられる下引き層形成用塗工液は、基材シートに接するように塗工され、基材シートと他の層との密着性を向上させるために設けられる下引き層を形成するために用いられるものである。下引き層を設けることにより、本発明により製造される熱転写受像シートを基材シートと、多孔質層あるいは受容層等と、の密着性に優れたものにできる。
次に、上記プライマー層形成用塗工液について説明する。上記プライマー層形成用塗工液は、受容層を形成するために設けられるプライマー層を形成するために用いられるものである。このような、プライマー層が設けられることにより、例えば受容層の平滑性を向上させたり、受容層との密着性を向上させたりすることができるという利点がある。
本工程において、上記基材シート上に、上記下引き層形成用塗工液、多孔質層形成用塗工液、プライマー層形成用塗工液、および、受容層形成用塗工液を同時に塗布する態様を用いる場合、これらの塗工液が塗布時に互いに混合しないように、通常、隣接する塗工液間の表面張力の差が一定の範囲内となるように調整される。
次に、本発明に用いられる冷却処理工程について説明する。本工程は、上記同時多層塗布工程において、基材シート上に形成された塗膜を冷却する工程である。
次に、本発明に用いられる乾燥工程について説明する。本工程は上記冷却処理工程において冷却された塗膜を、上述した受容層形成用塗工液に含まれるシリコーン化合物の曇点よりも高い温度で乾燥する工程である。本工程により、上記塗膜がこのような温度で乾燥されることにより、上記受容層形成用塗工液からなる塗膜を硬化させ、離型性に優れる受容層を得ることができる。
基材シートとしてRCペーパー(STF−150、三菱製紙社製)を用い、下記組成の多孔質層形成用塗工液を50℃に加熱し、スライドコーティングを用いて、乾燥時の厚みがそれぞれ40μmとなるように塗布し、5℃にて1分間冷却・ゲル化させ、50℃にて5分間乾燥した。その上に、32℃に加熱した下記組成の受容層用形成用塗工液を、マイヤーバーを用いて、乾燥時の厚みが7μmとなるように塗布し、5℃にて1分間冷却・ゲル化させ、50℃にて2分間乾燥し、熱転写受像シート1を得た。
・中空粒子(HP−91、ロームアンドハース社製) 70重量部
・ゼラチン(RR、新田ゼラチン社製) 30重量部
・界面活性剤(サーフィノール440、日信化学工業社製) 0.15重量部
・水 500重量部
・塩化ビニル系樹脂(ビニブラン900、日信化学工業社製) 80重量部
・ゼラチン(RR、新田ゼラチン社製) 20重量部
・シリコーン系離型剤(KF352A、信越化学工業社製) 10重量部
・界面活性剤(サーフィノール440、日信化学工業社製) 3重量部
・水 400重量部
受容層の乾燥温度および受容層形成用塗工液中のシリコーンを表1に記載のものとした以外は、実施例1と同様にして、熱転写受像シート2〜13を作製した。
受容層の乾燥温度および受容層形成用塗工液中のシリコーンを表1に記載のものとした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート14〜16を作製した(表1参照)。
昇華型熱転写プリンターCP−720(キヤノン(株)製)にて、熱転写受像シートに黒ベタ画像を印画し、その際の剥離音を官能評価した。剥離音が大きいと離型性が悪いと判断した。剥離音がしているのは、インクリボン層と受容層樹脂が印画時の熱で融着して、インクリボンの巻上げの力によって、かろうじて剥離している状態であるためである。離型性評価の結果を表1に示す。
◎:剥離音がまったくない
○:かすかな剥離音がするが、あまり気にならない
△:剥離音がする
×:剥離音が酷く大きい
2 … 受容層
3 … 多孔質層
4 … 下引き層
5 … プライマー層
10 … 熱転写受像シート
11,12,13 … 塗工液
14 … バックロール
Claims (3)
- 基材シートと、
前記基材シート上に形成され、染料染着性を有し、かつ水系溶媒に分散・溶解可能な受容層形成用樹脂および冷却ゲル化剤を含有する受容層と、を備える熱転写受像シートであって、
前記受容層に、曇点を有するシリコーン化合物が含まれ、
前記シリコーン化合物の曇点が、70℃以下であり、粘度が400cP以上であり、
前記シリコーン化合物が、ポリエーテル鎖を有するポリエーテルシリコーン化合物であり、
前記基材シートと、前記受容層との間に、中空粒子および冷却ゲル化剤を含有する多孔質層を有し、
前記多孔質層が、前記基材シート側から、中空粒子aを含有する多孔質層Aと、および前記中空粒子aよりも中空率の小さな中空粒子bを含有する多孔質層Bとが積層された構成を有することを特徴とする、熱転写受像シート。 - 冷却ゲル化剤、受容層形成用樹脂および曇点を有するシリコーン化合物を含む水系の受容層形成用塗工液を用い、基材シート上に受容層を含む複数の層を同時に塗布する、同時多層塗布工程と、
前記同時多層塗布工程において、基材シート上に形成された複数の層からなる塗膜を冷却する、冷却処理工程と、
前記冷却処理工程において冷却され塗膜を、前記シリコーン化合物の曇点よりも高い温度で乾燥する乾燥工程と、を有し、
前記シリコーン化合物の曇点が、70℃以下であり、粘度が400cP以上であり、
前記シリコーン化合物が、ポリエーテル鎖を有するポリエーテルシリコーン化合物であり、
前記同時多層塗布工程が、中空粒子および冷却ゲル化剤を含有する多孔質層形成用塗工液を用いて、前記基材シートと、前記受容層との間に、多孔質層を塗布するものであり、
前記多孔質層が、前記基材シート側から、中空粒子aを含有する多孔質層Aと、および前記中空粒子aよりも中空率の小さな中空粒子bを含有する多孔質層Bとが積層された構成を有することを特徴とする熱転写受像シートの製造方法。 - 前記シリコーン化合物の曇点と前記乾燥工程における乾燥温度との温度差が15℃以上であることを特徴とする請求項2に記載の熱転写受像シートの製造方法。
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