JP4588132B2 - 食品添加剤及び健康食品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ヒトの体力の増強、体質の改善、免疫力の増強、感染症の予防のための食品添加物及びそれを添加した健康食品に関する。
また、本発明は、イヌ、ネコ、トリ等の愛玩動物及びブタ、ウシ、ウマ等の家畜の高血圧症及び糖尿病を予防し、体力の増強、体質の改善、免疫力の増強、感染症の予防のための飼料配合物及びそれを配合した飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、特に都市生活者においては、運動不足や、継続的な高カロリー食の摂取により肥満となり、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病にかかり易く、感染症に対する抵抗力も低下するという危険性が従来から指摘されている。また、体力の低下、体質の免疫力低下により疾病にかかり易いことが指摘され、来るべき高齢化社会における疾病の予防手段の開発の必要性が指摘されていた。
このことは、愛玩動物(ペット)や家畜についても同様である。例えば、ペットは狭い住宅に飼われている場合、過度の運動不足をきたし、従来の高カロリーペット飼料を与え続けると、ペットは肥満体となり、ヒトと同様に高血圧症や糖尿病を発病することが指摘されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の高カロリー食の欠点をなくし、高コレステロール血症、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病の発病、及び発癌に対する予防に効果が有り、且つ安価で使用容易な食品添加物(飼料添加物)又はそれを添加した健康食品(飼料)を提供し、ヒトや動物の体力増強及び体質の改善を図ることを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題を達成するために、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明は、田七杜仲精を主成分とする食品添加剤(飼料添加剤)、さらに、田七杜仲精を主成分とし、さらに黄精と甘草を含む食品添加剤(飼料添加剤)及びかかる食品添加物を添加(配合)した健康食品(飼料)が上記課題を解決することを見出し、本発明を達成するに至った。
【0005】
【作用】
上記のように構成された食品添加剤(飼料添加剤)又は健康食品(飼料)を用いると、血糖値の低下、血中コレステロールの低下、免疫力の増強作用が現れる。特に、黄精抽出物はα−フェトプロテイン値の低下や血中アルブミン値の低下作用を有することから、ヒトや動物の高コレステロール血症、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の発病や慢性肝炎や肝疾患等を予防することが期待される。なお、黄精を単独で用いた場合には、人体に吸収されにくく、服用を中止すると元に戻ることが通常であるが、本発明の食品添加剤(飼料添加剤)又は健康食品(飼料)を用いると、ヒトや動物の体内に吸収されやすく、短期間で服用の効果が現れ、服用を中止した後もその効果が持続するという優れた協奏的効果が得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】
田七は三七人参とも呼ばれ、中国原産のサンシチニンジン Panax pseudo-ginseng Wall. の根のことである。
杜仲は一般的には、トチュウ科の落葉高木トチュウ Eucommiae ulmoides の樹皮の乾燥物である。
【0007】
田七杜仲精は、本発明者等が初めて開発したもので、田七及び杜仲を主成分とした混合物を熱湯抽出することによって得たものである。ただし、この田七杜仲精における杜仲とは、トチュウの若葉、実又は木部の乾燥物を指す。その製法は後に記載する。田七と杜仲の混合割合は、3:4が最も適当であるが、1:0.1〜1:9でも、血糖値の低下、血中コレステロールの低下、免疫力の増強に効果を有する。
田七杜仲精は、主成分である田七及び杜仲のほかに、高麗人参、蜂蜜などを含むことが望ましい。田七杜仲精において、田七は10〜90重量%、杜仲は10〜90重量%、高麗人参は0〜20重量%、好ましくは5〜20重量%、蜂蜜は0〜30重量%である。
好ましい混合割合の例としては、田七30重量%、杜仲40重量%、高麗人参20重量%、蜂蜜10重量%からなるもの、田七30重量%、杜仲40重量%、高麗人参10重量%、蜂蜜10重量%、その他10重量%からなるものである。
【0008】
黄精は伝統的な中国医薬として用いられている。
この黄精は慢性肝炎患者の症状や肝機能の改善に有効であることが見出された。さらに黄精のアルコール抽出物がマウスの四塩化炭素誘発肝障害に対し、予防効果を示すことがわかった。
【0009】
分子式 C20H16O10 で表される dimethyl-4,4'-dimethoxy 5,6,5',6' dimethylene dioxybiphenyl ?2 ,2'- dicarboxylate(DDB)は化学的に合成された schisandrin類の同族体である。
【0010】
このDDBは四塩化炭素やD−ガラクトサミンなどで誘起するマウスやラットの肝障害を予防することが知られている。DDBの毒性は少なく、中国ではB型肝炎の患者に臨床応用され、肝機能が顕著に向上することが示された。
なお、黄精は、B型肝炎ウィルス等に対する抗ウィルス効果を有するが、服用を中止すると元に戻ってしまうばかりでなく、特に、日本人の場合には、黄精のみの服用では、胃の不快感が大きいという問題があり、また、人体に吸収されにくいという問題もあった。
【0011】
甘草はマメ科の Glycyrrhiza属植物である Glycyrrhiza glabra Linnの根及び走茎を乾燥したものである。
また、甘草の主成分であるグリチルリチンを含む製剤は、二重盲検法により、血清トランスアミナーゼ値を上昇させ、肝障害に伴う諸症状を改善することが認められている。また、四塩化炭素による実験肝炎の抑制や肝細胞障害の抑制など、グリチルリチンには肝細胞膜の保護や肝保護作用などが認められている。(Y.Ishii Japan J.pharmaco120, 71(1971), 岡部進:応用薬理7,87,(1973))
このように、甘草には、黄精と比較すれば小さいながらも、B型肝炎ウィルス等に対する抗ウィルス効果を有するものであるが、上述のような黄精と同様の問題があった。
これに対して、本発明の田七杜仲精又は田七杜仲精、黄精、甘草混合エキスは、人体に吸収されやすく、短期間で服用の効果が現れ、服用を中止した後もその効果が持続するという優れた協奏的効果が得られることが分かった。
【0012】
特に、黄精及び甘草に、田七杜仲精を付加し、さらに乳化剤を加えて熱風乾燥して得られた顆粒又は錠剤等は、黄精及び甘草の効果に加えて田七杜仲精の効果を相乗的に発揮し、高コレステロール血症、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の発病の予防や機能の改善及び肝炎患者の肝機能改善に有効であることが分かった。
【0013】
次に、本発明の食品添加剤(飼料添加剤)の製法について説明する。
田七杜仲精は、例えば、杜仲(若葉・実・木部)の乾燥物及び田七の乾燥物を細片にして80℃〜120℃で0.5時間〜2時間熱湯抽出し(抽出工程)、濾過、精製、濃縮の各工程を経て、得られた抽出エキスに任意成分として、高麗人参エキス、蜂蜜等を加えて混合する(混合工程)ことにより得られる。さらに、それを熱風乾燥する(乾燥工程)ことにより、粉末状の田七杜仲精が得られる。
【0014】
同様にして黄精エキスは、黄精の乾燥物を細片にして熱湯抽出して得られた液体を濃縮することにより得られる。黄精の粉末はこの黄精エキスを熱風乾燥することにより得られる。
上記田七杜仲精は黄精エキス及び/又は甘草エキスを混合することができる。これを熱風乾燥すれば、粉末又は粉末顆粒が得られる。また、得られた混合物に乳化剤を添加して成形し、熱風乾燥することにより、錠剤が得られる。このようにして、粉末、錠剤又は液体(ドリンク)として、食品添加剤又は飼料添加剤を得る。
乳化剤としては、蜂蜜、植物油、キシリトール等が用いられる。乳化剤の重量比は、0〜20重量%が望ましい。
【0015】
田七杜仲精、黄精及び甘草の割合は、それぞれ10〜80%、4〜20%及び4〜15%の範囲である。しかし、黄精の割合は、黄精が多くなると、消化されにくく、胃に不快感が現れてくるので、6〜12%の範囲が好ましい。また、甘草については、その副作用を考慮すると、6〜10%の範囲が好ましい。
なお、多くの日本人にとっては、甘草を含むことが望ましいが、個人差があり、甘草を含まないものでも人体に吸収される事例もある。
【0016】
特に、田七粉を60%、田七杜仲精を20%、黄精を8%、甘草を8%、乳化剤を4%の割合で混合して得た食品添加剤は、優れた効能を有している。しかし、この混合比は好ましい態様に過ぎず、本発明の食品添加物又は飼料添加物は特にこれに限定されるものではない。
【0017】
こうして得られた食品添加剤又は飼料添加剤は食品又は飼料と均一に良く混合するが、特に、液体のものよりも粉末又は顆粒状のものの方が利用し易い。食品又は飼料に添加する上述の食品添加物又は飼料添加物の混合比は0.1重量%〜30重量%、好ましくは1重量%〜5重量%である。試験結果を表2に示す。
【0018】
また、田七粉、田七杜仲精、黄精及び甘草の混合粉末及び乳化剤から熱風乾燥して得られる錠剤は、0.1〜0.5g/錠剤、特に 0.25g/錠剤が適当である。
ヒト又は動物において、前記田七杜仲精の摂取量はおおよそ1日あたり0.1〜2g/Kg、好ましくは0.1〜0.25g/Kgである。
本発明において、ペットとは人間に飼育されている主として哺乳類及び鳥類を指し、イヌ、ネコ、サル、ウサギ、ニワトリ、アヒル等が包含される。また、家畜としてブタ、ウシ、ウマ(競走馬を含む)等の哺乳類が挙げられる。
さらにまた、健康食品としては、菓子類、アメ、パン、ドリンク、薬用酒、カレー、シチューの素、栄養補助食品、カプセル機能食品の他、薬品と複合した健康食品等も挙げられる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。なお、ラットはWistat系雄性ラットを、マウスは雄性マウスを用いた。
【0020】
例1.田七杜仲精(顆粒)分析
表1に、田七30重量%、杜仲40重量%、高麗人参20重量%、蜂蜜10重量%からなる田七杜仲精エキス(顆粒)の分析結果を示す。以下の例において、田七杜仲精(顆粒)としては本例の組成のものを用いた。
【0021】
【表1】
Figure 0004588132
【0022】
表2に前記田七杜仲精(顆粒)の原子吸光計による微量元素測定の結果を示す。
【0023】
【表2】
Figure 0004588132
【0024】
例2.高脂血症ラットの血清コレステロール値に及ぼす田七杜仲精(顆粒)の効果:
ラット(体重180〜200g)及びマウス(体重18〜20g)を次の4群(各10匹)に分ける。A)正常群、B)高脂血症群(高脂肪飼料投与群)、C)田七杜仲精(顆粒)大量投与・高脂血症群、D)田七杜仲精(顆粒)少量投与・高脂肪血症群の4群である。B群には高脂肪飼料を投与し、C及びD群には高脂肪飼料に前記田七杜仲精を添加してカニューレによって胃内に30日間連続投与した。最終投与の1時間後にラット眼静脈から採血し、血清を分離して Beckman社CX5血清生化学分析機によってコレステロール、トリグリセリド、低分子量リポ蛋白質含量、LDL及び高分子量リポ蛋白質の各含量を測定した。結果を表3に示す。
【0025】
表3の結果より、高脂肪飼料に田七杜仲精(顆粒)を添加すると高脂血症の発現が防止されたことが分かる。即ちC群及びD群では血清コレステロール値の低下、低分子量リポ蛋白質の低下、高分子量リポ蛋白質の軽度の上昇、及びトリグリセリド値の低下が認められた。正常群(A)又は高脂肪飼料のみを投与した群(B)の測定値と田七杜仲精投与群の測定値には統計学的に有意な差があることが認められた(表3を参照)。
【0026】
【表3】
Figure 0004588132
【0027】
例3.免疫機能低下マウスに対する田七杜仲精(顆粒)の効果:
マウスを対照群、免疫力低下群及び田七杜仲精(顆粒)投与・免疫力低下群に分け、3群間の免疫機能を比較した。この実験では、マウスにシクロホスホラミドを注射して免疫機能低下を生じさせた、免疫機能低下マウス単球マクロファージ機能に対する田七杜仲精投与の効果を調べたもので、その結果を表4に示す。表4により、田七杜仲精投与後、個体の免疫力(K値)が増強(上昇)したことが分かる。
【0028】
【表4】
Figure 0004588132
【0029】
例4.疲労耐久試験:
マウス(体重18〜20g)を2群に分け、1群は無投与群、他は田七杜仲精(顆粒)投与群とし、田七杜仲精(顆粒)投与群には田七杜仲精(顆粒)を連続20日間投与し、最後に投与した時から1時間後に疲労耐久試験を実施した。試験にあたっては、マウスの尾部にマウスの体重の10%に相当する重量の鉄片を装着し、水温20°Cで長さ40cm、横幅28cm、深さ30cmの恒温水槽中を泳ぐ時間(秒)を測定することにより行った。その結果を表5に示す。
【0030】
【表5】
Figure 0004588132
【0031】
表5から明らかなように、田七杜仲精(顆粒)投与群の方が、対照群よりも、加重負荷マウスの水泳時間が有意に延長された。これにより、田七杜仲精(顆粒)投与が、疲労に対する耐久能力を高めることが分かる。
【0032】
例5.高血糖マウスへの効果:
マウス(体重21〜23g)に毎日ストレプトゾトシン溶液(90mg/kg)を静脈注射すると4日後にマウスは高血糖持続状態になり、体重減少、多尿多飲等の糖尿病症状を示す。血糖値が180mg/dl以上のマウスを本実施例に用いた。正常マウス群(20匹)、高血糖マウス群(20匹)、田七杜仲精(顆粒)投与、高血糖マウス群(20匹)の3群に分けて測定した。結果を表6に示す。高血糖マウスに田七杜仲精(顆粒)を投与すると、血糖値は正常値に近づき、本発明の田七杜仲精(顆粒)が糖尿病マウスの血糖値上昇を抑制するのに有効であることが分かった。
【0033】
【表6】
Figure 0004588132
【0034】
例6.高脂血症ラット血清コレステロール値に及ぼす田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス(錠剤)投与の効果:
ラット又はマウスを次の4群(各10匹)に分けた。A)正常群、B)高脂血症群(高脂肪飼料投与群)、C)田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス(錠剤)大量投与・高脂血症群、及びD)田七杜仲精、黄精、甘草エキス(錠剤)少量投与・高脂肪血症群の4群である。B群には高脂肪肥料を投与し、C及びD群には高脂肪飼料に前記混合エキスを添加してカニューレによって胃内に30日間連続投与した。最終投与の1時間後にラット眼静脈から採血し、血清を分離して Beckman社CX5血清生化学分析機によってコレステロール、トリグリセリド、低分子量リポ蛋白質含量、LDL及び高分子量リポ蛋白質の各含量を測定した。結果を表7に示す。
【0035】
表7の結果より、高脂肪飼料に田七杜仲精、黄精、甘草混合エキスを添加すると、高脂血症の発現が防止されたことが分かる。即ちC群及びD群では血清コレステロール血の低下、低分子量リポ蛋白質の低下、高分子量リポ蛋白質の軽度の上昇、及びトリグリセリド値の低下が認められた。正常群(A)又は高脂肪飼料のみを投与した群(B)の測定値と混合エキス投与群C)及びD)の測定値には統計学的に有意な差があることが認められた。
【0036】
【表7】
Figure 0004588132
【0037】
例7.肝障害に対する田七杜仲精、黄精、甘草混合物投与の効果:
D−グルコサミン(800mg/kg)誘起ラット肝障害(n=8)への田七杜仲精、黄精、甘草混合物(2000mg/kg)の投与の効果を表8に示す。
【0038】
【表8】
Figure 0004588132
【0039】
例8.田七杜仲精、黄精、甘草混合物投与の、四塩化炭素誘発脂質過酸化作用、14CCl4への脂質結合、CO産生、NADPH酸化及び酸素消費に対する効果:
四塩化炭素誘発脂質過酸化作用、14CCl4への脂質結合、CO産生、NADPH酸化及び酸素消費への効果を表9に示す。
【0040】
【表9】
Figure 0004588132
【0041】
例10.高血糖マウスへの効果:
マウス(体重21〜23g)に毎日ストレプトゾトシン溶液(90mg/kg)を静脈注射すると4日後にマウスは高血糖持続となり、体重減少、多尿多飲等の糖尿病症状を示す。血糖値が180mg/dl以上のマウスを本研究に用いた。正常マウス群(20匹)、高血糖マウス群(20匹)、例6と同様の混合エキス(顆粒)投与、高血糖マウス群(20匹)の3群に分けて測定した。結果を表10に示す。高血糖マウスに混合エキス(顆粒)を投与すると、血糖値は正常値に近づき、本発明の混合エキス(顆粒)は糖尿病マウスの血糖値上昇を抑制するのに有効であることが分かった。
【0042】
【表10】
Figure 0004588132
【0043】
前記動物実験の結果から以下のことが明らかになった。
1)田七杜仲精投与及び田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス投与は、高脂肪飼料で飼育したラットの高脂血症に対して予防及び治療効果を示すと共に、血清コレステロール値、低分子量リポ蛋白質値、トリグリセリド値をも有意に低下させた。
2)田七杜仲精投与は、免疫力低下マウスの単球マクロファージ機能の活性化に有効であることを示した。
3)田七杜仲精の長期投与は、マウスの疲労に対する耐久能力を高めることに有効であることを示した。
4)田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス投与はD−グルコサミン誘起ラット肝障害において、上昇した血清GPT、GOT値の低下に効果を示した。
5)田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス投与は四塩化炭素誘起ラットにおけるMDA産生、14CCl4の脂質への結合、CO産生、NADPH酸化、酸素消費に抑制効果を示した。
6)田七杜仲精投与及び田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス投与はストレプトゾトシン投与によって引き起こされた高血糖マウスの血糖値を低下させた。
【0044】
以上の実験結果は田七杜仲精(顆粒又は錠剤等)又は田七杜仲精、黄精、甘草混合エキス(顆粒又は錠剤等)又はこれらを食品に添加することにより高脂肪血症に対して予防効果を示し、高血糖値を有意に低下させるという作用を示している。また、混合エキスは肝障害の改善作用を示す。これらの結果は、本発明がヒトや動物の健康を増進し、疾病予防に有効であることを示している。
また、いずれの動物実験からも、急性毒性を含め、何らの副作用も現れなかった。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る田七杜仲精、及び田七杜仲精、黄精、甘草混合エキスを食品添加物(飼料添加物)又は健康食品(飼料)として用いれば、高脂血症の予防、高血糖症に対する血糖低下効果、さらに、肝障害の予防が期待できるので、通常起こりうる生活習慣病等の予防に効果を表し、健全な健康管理に有用である。特に、黄精や甘草は単独で使用した場合に比べて、田七杜仲精と混合して使用すると、ヒトや動物の体内に吸収されやすく、短期間で効果が現れ、服用を中止した後も効果が持続するという優れた協奏的効果が得られる。

Claims (8)

  1. 田七及び杜仲を含む混合物の抽出エキスである田七杜仲精、黄精及び甘草エキスを主成分として含む混合物からなることを特徴とする食品添加剤。
  2. 前記田七杜仲精が田七10〜90%及び杜仲10〜90%、高麗人参0〜20%、蜂蜜0〜30%を含む請求項1記載の食品添加剤。
  3. 請求項1又は2に記載の食品添加剤において、さらに乳化剤を含む食品添加剤。
  4. 請求項1又は2に記載の食品添加剤において、田七杜仲精を10〜80重量%、黄精を4〜20重量%、甘草を4〜15重量%含む食品添加剤。
  5. 田七の乾燥物及び杜仲を主成分とした乾燥物を細片にして、熱湯抽出して得た液体を濃縮して田七杜仲エキスを得、又はさらに前記田七杜仲エキスを熱風乾燥して粉末を得、
    黄精の乾燥物を細片にして、熱湯抽出して得た液体を濃縮して黄精エキスを得、又はさらに前記黄精エキスを熱風乾燥して粉末を得、
    前記田七杜仲エキス又は粉末と前記黄精エキス又は粉末と、甘草エキス又は甘草末とを混合した後、乾燥させて、粉末又は粉末顆粒にすることを特徴とする食品添加剤の製造方法。
  6. 田七の乾燥物及び杜仲を主成分とした乾燥物を細片にして、熱湯抽出して得た液体を濃縮して田七杜仲エキスを得、又はさらに前記田七杜仲エキスを熱風乾燥して粉末を得、
    黄精の乾燥物を細片にして、熱湯抽出して得た液体を濃縮して黄精エキスを得、又はさらに前記黄精エキスを熱風乾燥して粉末を得、
    前記田七杜仲エキス又は粉末と前記黄精エキス又は粉末と、甘草エキス又は甘草末と、乳化剤とを混合した後、乾燥させて、錠剤にすることを特徴とする食品添加剤の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の食品添加剤を0.1〜20重量%含む健康食品。
  8. 粉末、粉末顆粒、錠剤又はドリンクの形態である請求項に記載の健康食品。
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