JP4582086B2 - 無段変速機用ベルト - Google Patents

無段変速機用ベルト Download PDF

Info

Publication number
JP4582086B2
JP4582086B2 JP2006336050A JP2006336050A JP4582086B2 JP 4582086 B2 JP4582086 B2 JP 4582086B2 JP 2006336050 A JP2006336050 A JP 2006336050A JP 2006336050 A JP2006336050 A JP 2006336050A JP 4582086 B2 JP4582086 B2 JP 4582086B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
belt
lubricating oil
region
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006336050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008144944A (ja
Inventor
伸一 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2006336050A priority Critical patent/JP4582086B2/ja
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to EP20070859007 priority patent/EP2089638B1/en
Priority to US12/516,607 priority patent/US8944946B2/en
Priority to CN2007800460018A priority patent/CN101558250B/zh
Priority to AT07859007T priority patent/ATE556248T1/de
Priority to PCT/IB2007/003872 priority patent/WO2008072069A2/en
Publication of JP2008144944A publication Critical patent/JP2008144944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4582086B2 publication Critical patent/JP4582086B2/ja
Priority to US14/577,464 priority patent/US9464687B2/en
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/163V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with means allowing lubrication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0487Friction gearings
    • F16H57/0489Friction gearings with endless flexible members, e.g. belt CVTs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H9/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members
    • F16H9/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion
    • F16H9/04Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes
    • F16H9/12Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members
    • F16H9/16Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts
    • F16H9/18Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts only one flange of each pulley being adjustable

Description

この発明は、駆動プーリおよび従動プーリに巻き掛けられる無段変速機用ベルトに関するものである。
一般に、車両の動力源から車輪に至る動力伝達経路には変速機が設けられており、その変速機としてベルト式無段変速機が知られている。このベルト式無段変速機は、駆動プーリおよび従動プーリにベルトを巻き掛けて構成され、前記駆動プーリと従動プーリとの間でベルトを介して動力伝達をおこなうものであり、前記駆動プーリおよび従動プーリにおける前記ベルトの巻き掛け半径を制御することにより、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間における変速比が制御される。このベルト式無段変速機に用いられる駆動ベルトの一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された駆動ベルトは、無端バンドを重ねて構成したバンドの組み合わせ体からなるキャリアと、このキャリアに摺動可能に組み付けた多数の金属性横断部材とを有している。前記各横断部材には首部が設けられており、その首部の両側に2つの窪みが設けられている。
なお、無段変速機用ベルトを有するベルト式無段変速機の潤滑装置が、特許文献2に記載されている。この特許文献2においては、入力プーリ側と出力プーリ側の各々に、ベルトに潤滑油を供給する給油ノズルが配置されている。前記ベルトはリングとエレメントとを有しており、ベルトの駆動によりリングとエレメントの相対滑りが発生し、接触面に摩擦熱が発生する。そこで、給油ノズルからベルトの摩擦発熱部に潤滑油を供給することで、摩擦発熱部を潤滑することができ、摩擦熱が比較的発生しにくくなるとされている。
特公平2−22254号公報 特開平10−141459号公報
ところで、上記の特許文献1に記載されたベルトを有するベルト式無段変速機において、特許文献2に記載されているベルトの潤滑をおこなった場合、エレメントの窪みの奥、つまり、首部の近くまでは潤滑油が供給されにくい。そのため、キャリアの幅方向における摩擦係数は、前記窪みの奥側、つまり、前記首部に近い領域の方が、前記首部から離れた領域よりも高くなる。その結果、キャリアの外周側から見た平面で、キャリアの幅方向の中心線が、駆動ベルトの幅方向の中心線に対して偏っていたり、キャリアを構成するバンド同士に傾きが生じたりして、窪みの幅方向における前記キャリアのセンタリング性能が低下する虞があった。
この発明は上記事情を背景としてなされたものであり、各エレメントのリング収容部に配置されたリングが、そのリング収容部で幅方向におけるセンタリング性が低下することを抑制できる無段変速機用ベルトを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、環状の構成片を内外周に重ねて構成されたリングと、このリングに円周方向に積層して取り付けられた複数のエレメントとを有し、この複数のエレメントは、前記リングの幅方向に配置された基部と、この基部から前記リングの半径方向に延ばされた首部と、前記リングが収容されるリング収容部とを有し、このリング収容部に前記リングが配置されており、前記エレメントが駆動プーリおよび従動プーリに接触する、無段変速機用ベルトにおいて、前記リングと前記エレメントとの間に入り込んでいる潤滑油を外部に排出する潤滑油排出機構が、少なくとも、前記リング収容部を形成する前記エレメントの上端面に設けられており、この潤滑油排出機構は、前記複数のエレメントの上端面に設けられた溝を有しており、前記リングを外周側または内周側から見た平面内で、前記リングの幅方向で前記首部から遠い領域に存在する前記溝の面積を、前記リングの幅方向で前記首部に近い領域に存在する前記溝の面積よりも広くすることにより、前記リングの幅方向で前記首部から遠い領域の前記リングと前記エレメントとの間に入り込んでいる潤滑油を排出する機能の方が、前記リングの幅方向で前記首部に近い領域の前記リングと前記エレメントとの間に入り込んでいる潤滑油を排出する機能よりも高い構成を有していることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記リングの幅方向で前記首部の両側に前記リング収容部が2つ設けられており、その2つのリング収容部に前記リングがそれぞれ配置されており、かつ、前記2つのリング収容部を形成する前記エレメントの上端面に前記溝が設けられていることを特徴とする無段変速機用ベルトである。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記複数のエレメントには前記リングの半径方向に延ばされた2つの首部が設けられており、前記複数のエレメントには前記リングの幅方向で前記2つの首部の間に前記リング収容部が設けられていることを特徴とする無段変速機用ベルトである。
請求項1の発明によれば、環状の構成片を内外周に重ねて構成されるリングと、このリングに円周方向に積層して取り付けられた複数のエレメントとを有し、複数のエレメントにはリングの半径方向に延ばされた首部が設けられている。また、前記複数のエレメントにはリング収容部が設けられているとともに、そのリング収容部にリングが配置されて無段変速機用ベルトが構成されている。その無段変速機用ベルトを駆動プーリおよび従動プーリに巻き掛けると、前記エレメントが駆動プーリおよび従動プーリに接触する。また、潤滑油が供給されてリング収容部に入り込むと、リングとエレメントとの間に潤滑油が進入して、発熱が抑制される。このように、リング収容部に潤滑油が供給された場合、リングの幅方向で首部から離れた領域の方が、首部に近い領域よりも潤滑油の供給量が多くなる。これは、リングの幅方向で首部から離れた領域の方が、首部に近い領域よりも潤滑油の通過経路が短いからである。
一方、リングとエレメントとの間に入り込んでいる潤滑油は、潤滑油排出機構により外部に排出される。ここで、エレメントの上端面に設けられている潤滑油排出機構は、リングの幅方向で前記首部から遠い領域の潤滑油を排出する機能の方が、リングの幅方向で前記首部に近い領域の潤滑油を排出する機能よりも高い。すなわち、前記リングを外周側または内周側から見た平面内で、前記リングの幅方向で前記首部から遠い領域に存在する前記溝の面積の方が、前記リングの幅方向で前記首部に近い領域に存在する前記溝の面積よりも広い。このため、前記リングの幅方向で前記首部から遠い領域から排出される潤滑油量の方が、前記リングの幅方向で前記首部に近い領域から排出される潤滑油量よりも多くなる。このため、リングの幅方向で、潤滑油の残留量が均等化されて、リングと前記エレメントとの接触面で生じる摩擦力が均等化される。したがって、リング収容部内で、リングの幅方向におけるリングの傾きが抑制され、センタリング性能が向上する。
つぎに、この発明の無段変速機用ベルトおよびベルト式無段変速機を車両に用いた場合の概念を説明する。このベルト式無段変速機は、車両の駆動力源から車輪に至る動力伝達経路に配置される。このベルト式無段変速機は、駆動プーリおよび従動プーリを有しており、前記駆動力源と駆動プーリとが動力伝達可能に接続され、前記従動プーリと前記車輪とが動力伝達可能に接続される。前記車両としては二輪駆動車または四輪駆動車のいずれであってもよい。すなわち、前記駆動力源の動力が、前輪(車輪)または後輪(車輪)の何れか一方に伝達される構成のパワートレーンを有する二輪駆動車、または、前記駆動力源の動力が、前輪および後輪の両方に伝達される構成のパワートレーンを有する四輪駆動車のいずれでもよい。ここで、四輪駆動車としては、前記駆動力源の動力が、前輪および後輪に常時伝達されるフルタイム四輪駆動車、または、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを選択的に切り換え可能なスタンバイ四輪駆動車のいずれでもよい。
前記駆動力源は前記車輪に伝達するトルクを発生する動力装置であり、例えば、エンジン、モータ・ジェネレータ、油圧モータ、フライホイールシステムなどのうち何れか1種類、または複数種類を組み合わせて搭載することが可能である。前記エンジンは燃料を燃焼させて発生する熱エネルギを運動エネルギに変換する装置であり、例えば、内燃機関を用いることができる。前記モータ・ジェネレータは、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを兼備した動力装置である。油圧モータは、圧油の流体エネルギを回転部材の運動エネルギに変換する装置である。フライホイールシステムは、運動エネルギを蓄積することの可能な装置である。すなわち、これらの動力装置は、何れも動力の発生原理が異なる。
また、前記駆動力源と車輪との間で伝達されるトルクを制御するクラッチを設けることが可能である。このクラッチは、前記駆動力源から駆動プーリに至る経路、または前記従動プーリから前記車輪に至る経路の何れに設けられていてもよい。また、クラッチは、伝達トルクもしくはトルク容量を制御可能な動力伝達装置であり、例えば、電磁クラッチ、流体クラッチ、摩擦クラッチなどを用いることが可能である。さらに、前記駆動力源から前記車輪に至る動力伝達経路に、前後進切換装置を設けることが可能である。この前後進切換装置は、入力側回転部材の回転方向に対して、出力側回転部材の回転方向を正・逆に切り換える装置であり、前記駆動力源から前記ベルト式無段変速機に至る経路、または前記ベルト式無段変速機から前記車輪に至る経路の何れに設けられていてもよい。この前後進切換装置としては、例えば、遊星歯車機構式の前後進切換装置、または平行軸歯車式の前後進切換装置などを用いることが可能である。さらにこの発明における無段変速機用ベルトは、環状のリングの円周方向に多数のエレメントが積層して取り付けられており、前記エレメント同士の間に発生する圧縮力により、前記駆動プーリと従動プーリとの間でトルクが伝達される。また、前記リングは多数のエレメントを整列状態で保持し、かつ、エレメント同士を相対回転可能に保持するキャリアとしての機能を有する。この発明において、駆動プーリとは動力が入力される側のプーリであり、その駆動プーリのトルクが、ベルトを経由して前記従動プーリに伝達される構成である。
以下、この発明の実施例を図2に基づいて説明する。まず、車両1には駆動力源2が搭載されており、その駆動力源2から車輪3に至る動力伝達経路に、無段変速機、具体的にはベルト式無段変速機4が配置されている。なお、駆動力源2からベルト式無段変速機4に至る経路、またはベルト式無段変速機4から車輪3に至る経路には前後進切換装置を設けることが可能であるが、この実施例では省略している。さらに、駆動力源2からベルト式無段変速機4に至る経路、またはベルト式無段変速機4から車輪3に至る経路にはクラッチを設けることが可能であるが、この実施例では省略している。前記ベルト式無段変速機4は、第1のプーリである駆動プーリ5と、第2のプーリである従動プーリ6とを有しており、前記駆動プーリ5と駆動力源2とが動力伝達可能に接続されている。
前記駆動プーリ5は、インプットシャフト7と一体回転する構成を有している。この駆動プーリ5は、前記インプットシャフト7の回転軸線と平行な方向(軸線方向)に動作可能な可動片8と、前記軸線方向には動作しない固定片9とを有している。また、従動プーリ6と車輪3とが動力伝達可能に接続されている。さらに、前記駆動プーリ5の回転軸線(図示せず)と、前記従動プーリ6の回転軸線(図示せず)とが平行に、かつ、略水平に配置されている。この従動プーリ6はアウトプットシャフト10と一体回転するように構成されている。この従動プーリ6は、前記アウトプットシャフト10の回転軸線と平行な方向(軸線方向)に動作可能な可動片11と、前記軸線方向には動作しない固定片12とを有している。そして、駆動プーリ5および従動プーリ6は、何れも可動片8,11を軸線方向に動作することにより、その溝幅を調整可能に構成されている。
さらに、前記軸線方向における駆動プーリ5の可動片8の位置を制御する油圧サーボ機構13が設けられている。この油圧サーボ機構13は、油圧室およびピストンおよびリターンスプリング等を有する公知の機構である。また、前記軸線方向における従動プーリ6の可動片11の位置を制御する油圧サーボ機構14が設けられている。この油圧サーボ機構14は、油圧室およびピストンおよびリターンスプリング等を有する公知の機構である。前記油圧サーボ機構13,14の油圧室の油圧、もしくは油圧室に供給される圧油量を制御するアクチュエータとして、油圧制御装置15が設けられている。すなわち、このベルト式無段変速機4は油圧制御式のものである。なお、前記クラッチとして流体クラッチ、摩擦クラッチを用いた場合、その伝達トルクを前記油圧制御装置15により制御するように構成することが可能である。前記油圧制御装置15は、油圧回路およびバルブなどを有する公知のものであり、電子制御装置100により制御される。また、上記前後進切換装置を設けた場合、そのアクチュエータとして油圧制御装置15を用いることが可能である。上記の駆動プーリ5および従動プーリ6に、環状の無段変速機用ベルトが巻き掛けられている。さらに、前記油圧制御装置15には油路を介して潤滑油供給装置50が接続されている。この潤滑油供給装置50は、前記ベルト式無段変速機4の発熱部、摺動部に潤滑油を供給して、これらの部位を冷却・潤滑するものである。潤滑油供給装置50は、バルブおよび噴射ノズルなどを有している。この潤滑油供給装置50は、電子制御装置100により制御される構成となっており、潤滑油供給タイミング、潤滑油供給時間、潤滑油供給量、潤滑油供給圧力(噴射圧)、ベルト16に対する潤滑油供給角度などを調整可能である。以下、無段変速機用ベルトの具体的な構成例を順次説明する。
図1および図3はこの発明の一例を示し、図1は無段変速機用ベルト(以下、ベルトと記す)16を外周側から見た部分的な平面断面図、図3はベルト16の厚さ方向における縦断面図(正面縦断面図)である。前記ベルト16は2本のリング17と、この2本のリング17に取り付けられた複数(多数)のエレメント18とを有している。この多数のエレメントは金属材料をプレス加工して成形したものであり、前記2本のリング17の円周方向に沿って取り付けられており、前記リング17の円周方向で、隣り合うエレメント18同士が接触している。各エレメント18は、ベルト16の幅方向に沿って配置された基部(板形状部)19と、この基部19に連続して形成され、かつ、ベルト16の半径方向で外側に突出された首部20と、この首部20に連続して形成され、かつ、前記ベルト16の幅方向に沿って配置された押え部21とを有している。この押え部21は、前記首部20の上端からベルト16の幅方向で両側に突出されている。すなわち、この首部20は、前記基部19と前記押え部21とを接続する部分である。前記ベルト16の幅方向とは、ベルト16の幅方向に沿った方向、または幅方向と平行な方向という意味である。前記基部19における前記ベルト16の幅方向の両端には、接触面22がそれぞれ形成されている。そして、ベルト16の幅方向における2つの接触面22同士の距離が、ベルト16の内周であるほど短くなるように、ベルト16の幅方向におけるエレメント18の中心線(図示せず)に対して、各接触面22が傾斜している。そして、ベルト16を前記駆動プーリ5および前記従動プーリ6に巻き掛けると、図3に示すようにエレメント18の接触面22が、駆動プーリ5および従動プーリ6に接触する。
前記エレメント18の上部における厚さ方向の一方にはピン18Aが突出して設けられており、前記エレメント18の上部における厚さ方向の他方には凹部18Bが設けられている。そして、各エレメント18同士が厚さ方向に重ねられた場合に、隣り合うエレメント18同士のピン18Aが凹部18Bに配置されて、隣り合う位置に配置されたエレメント18同士の位置決め、具体的にはエレメント18同士の積層方向に直交する平面内での位置決めがおこなわれる。前記ベルト16の幅方向において、前記基部19の長さ(幅)は前記押え部21の長さ(幅)よりも長く構成されており、この構成により、ベルト16の半径方向(内外周方向)で、前記基部19と前記押え部21との間にリング収容部23が設けられている。ここで、ベルト16の半径方向とは、より具体的には、ベルト16の半径方向と同じ方向もしくは半径方向に沿った方向という意味である。前記基部19の上端面(表面)24は概略では平坦に形成されており、その上端面24が前記リング収容部23の底面を構成している。すなわち、上端面24は、ベルト16の幅方向で首部20の両側に2箇所配置されており、各上端面24には、上端面24とリング17との間に存在する潤滑油を、前記リング収容部24の外部に排出する潤滑油排出機構が設けられている。
この実施例においては、潤滑油排出機構として溝25が設けられている。この溝25は、図3において、ベルト16の半径方向の深さを有する凹部もしくは窪みであり、図1においては、直線状の溝25を交差させて格子縞模様が形成されている。また、図1に示すように、前記ベルト16の幅方向で異なる位置に配置された領域A1,B1では、前記溝25の配置密度が異なる。ここで、領域A1は、前記ベルト16の幅方向において、前記リング収容部23の奥側に配置されており、領域B1は、前記ベルト16の幅方向において、前記リング収容部23の入口側に配置されている。言い換えれば、前記上端面24において、前記首部20に近い位置が領域A1であり、前記首部20から離れた位置が領域B1である。さらに、ベルト16を外側から見た平面において、前記領域A1の配置位置は、前記押え部21の配置位置と略重なっている。そして、上記上端面24において、前記領域A1に設けられた溝25の密度よりも、前記領域B1に設けられた溝25の密度の方が高密度となっている。すなわち、領域A1,B1には、共に複数の溝25が相互に平行に設けられているが、領域B1に設けられた溝25同士の間隔は、領域A1に設けられた溝25同士の間隔よりも短い。言い換えれば、領域B1における単位面積あたりの溝25の密度は、領域A1における単位面積あたりの溝25の密度よりも高密度である。つまり、領域B1の単位面積当たりにおける溝25の面積は、領域A1の単位面積当たりにおける溝25の面積よりも広く構成されている。
つぎに、前記2本のリング17の構成を説明する。各リング17は、環状に構成された金属製の薄板26を内外周に複数積層して構成されている。つまり、薄板26同士がその厚さ方向に重ね合わされてリング17を構成している。また、各薄板26同士は、重ねられた状態で相互に円周方向に相対移動可能に構成されている。また、前記ベルト16の幅方向において、各薄板26の幅は同一に構成されている。ここで、前記ベルト16の幅方向において、各薄板26の幅は、前記エレメント18の上端面24の幅よりも狭く構成されている。上記のように構成された各リング17に対して、前記多数のエレメント18が取り付けられている。具体的には、各リング17が各リング収容部23に配置されている。このように、各リング17を各リング収容部23に収容した状態で、前記ベルト16の幅方向で、各リング17の略半分が前記リング収容部23の内部に位置しており、各リング17の残りの半分が前記リング収容部23の外部に位置(露出)している。すなわち、前記ベルト16の幅方向で、各リング17の幅は、前記リング収容部23の幅よりも大きく構成されている。なお、ベルト16の半径方向で、前記リング収容部23の幅は一定に構成されており、前記リング17の厚さは前記リング収容部23の幅よりも薄く構成されている。このため、前記リング17に対して各エレメント18が、リング17の円周方向に相対移動可能である。
そして、前記各リング17を構成する薄板26の内周面または外周面の少なくとも一方には、潤滑油排出機構として溝27が設けられている。この溝27は、各薄板26の厚さ方向の深さを有する凹部もしくは窪みである。図1においては、薄板26の外周面に溝27を設けた例が示されている。具体的には、直線状の溝27を交差させて格子縞模様が形成されている。また、図1に示すように、前記ベルト16の幅方向で異なる位置に配置された領域C1,D1では、前記溝27の配置密度が異なる。ここで、領域C1は、前記ベルト16の幅方向において、前記リング収容部23の奥側に配置されており、領域D1は、前記ベルト16の幅方向において、前記リング収容部23の入口側に配置されている。言い換えれば、前記首部20に近い方が領域C1であり、前記首部20から離れている方が領域D1である。そして、前記領域C1に設けられた溝27の密度よりも、前記領域D1に設けられた溝27の密度の方が高密度となっている。すなわち、領域C1,D1には、共に複数の溝27が相互に平行に設けられているが、領域D1に設けられた溝27同士の間隔は、領域C1に設けられた溝27同士の間隔よりも短い。言い換えれば、領域D1における単位面積あたりの溝27の密度は、領域C1における単位面積あたりの溝27の密度よりも高密度である。
上記のように構成されたベルト16が前記駆動プーリ5および従動プーリ6に巻き掛けられた状態で、前記駆動力源2のトルクが前記インプットシャフト7に伝達されるとともに、前記駆動プーリ5および従動プーリ6から前記ベルト16に対して挟圧力が加えられる。前記駆動プーリ5と前記エレメント18との接触部分では、摩擦力に応じた動力伝達がおこなわれ、各エレメント18に対して圧縮荷重が加えられる。この圧縮荷重は、前記駆動プーリ5および従動プーリ6の何れにも巻き掛けられていない領域に位置するエレメント18を経由して、前記従動プーリ6に接触しているエレメント18に伝達される。そのエレメント18と前記従動プーリ6との摩擦力により、前記圧縮荷重に応じた動力が従動プーリに伝達される。このようにして、前記駆動プーリ5のトルクが前記従動プーリ6に伝達される。そして、前記駆動プーリ5から前記ベルト16に加えられる挟圧力が制御されて、前記駆動プーリ5および従動プーリ6におけるベルト16の巻き掛け半径が制御され、前記駆動プーリ5の回転数と前記従動プーリ6の回転数との比、すなわち、変速比が制御される。また、前記従動プーリ6からベルト16に加えられる挟圧力が制御されて、前記ベルト式無段変速機4で伝達されるトルクの容量が制御される。このようにして、アウトプットシャフト10に伝達されたトルクが前記車輪3に伝達されて駆動力が発生する。
前記ベルト式無段変速機4におけるトルク伝達時において、前記駆動プーリ5および前記従動プーリ6にベルト16が巻き掛けられている領域では、隣り合う位置に配置されたエレメント18同士が、ロッキングエッジ(図示せず)を支点として、一定の角度範囲内で相対回転し、各エレメント18と前記リング17の内周面とが摺動する。また、前記リング17は環状の薄板26を重ねた構成であり、前記駆動プーリ5および前記従動プーリ6にベルト16が巻き掛けられている領域では、各薄板26の周速度が異なり、薄板26同士が円周方向に相対移動して摺動する。また、前記駆動プーリ5および前記従動プーリ6から前記ベルト16に加えられる挟圧力が制御されて、前記駆動プーリ5および従動プーリ6におけるベルト16の巻き掛け半径が変化する場合、前記エレメント18が前記駆動プーリ5および従動プーリ6の斜面に沿って摺動する。このように、前記ベルト式無段変速機4においては、各種の部品同士が摺動して発熱する箇所があるため、前記潤滑油供給装置50から前記ベルト16に向けて潤滑油が供給(噴射)され、これらの摺動部分の冷却および潤滑がおこなわれる。例えば、前記ベルト16が前記駆動プーリ5および前記従動プーリ6の何れにも巻き掛けられていない領域で、そのベルト16の上方またはベルト16の側方から、噴射ノズルなどにより供給される。なお、ベルト16のたるみ側(圧縮力が加えられていない側)に潤滑油が噴射される。つまり、前記従動プーリ6から離れて前記駆動プーリ5に巻き係るまでの領域で潤滑油が噴射される。
ところで、前記ベルト16においては、前記リング17が前記リング収容部23に配置されている。このため、潤滑油が供給された場合に、前記リング収容部23の入口側と奥側とでは、潤滑油の供給量が異なる。具体的には、前記リング収容部23の入口に多量の潤滑油が供給されるが、前記リング収容部23の奥側に供給される潤滑油量はこれよりも少ない。その理由は、前記リング収容部23の奥側に至るまでの潤滑油供給経路(隙間)が狭いため、潤滑油の流通抵抗が強いとともに、その距離が長いために潤滑油の運動エネルギが低下するからである。すると、前記エレメント18の上端面24と前記リング17の内周面との間に供給される潤滑油量は、前記ベルト16の幅方向で異なることになる。すなわち、前記首部20に近い領域A1に供給される潤滑油量よりも、前記首部20から離れた領域B1に供給される潤滑油量の方が多くなる。
ここで、前記溝25が設けられていない場合(比較例)について説明すると、前記エレメント18の上端面24と前記リング17の内周面との接触面における摩擦係数は、図4に破線で示す傾向となる。すなわち、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど摩擦係数が小さくなる特性を示す。すると、前記エレメント18の上端面24と前記リング17の内周面との接触面における摩擦力は、図5に破線で示す傾向となる。すなわち、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど摩擦力が低下する特性となる。また、前記リング17全体としての張力も、その幅方向で異なる。具体的には、図6に破線で示すように、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど張力が低下する特性となる。このような張力特性により、前記リング17全体としての周長も、その幅方向で異なる。具体的には、図7に破線で示すように、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど周長が短くなる特性となる。これらの原理により、前記リング17の円周方向における移動力は、図8に破線の矢印で示す特性となる。具体的には、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど、移動力F1が低下する特性となる。その結果、前記ベルト16の停止状態における前記リング17の幅方向の中心線(図示せず)に対して、移動するリング17の幅方向の中心線が傾斜した状態となる。つまり、前記リング収容部23内における前記リング17のセンタリング性能が低下する可能性がある。
これに対して、この実施例では、前記エレメント18と前記リング17との接触面間から、前記溝25に沿って前記潤滑油が外部に排出される(振り落とされる)。これは、ベルト16の運動エネルギよりも潤滑油の運動エネルギの方が低いからである。また実施例では、前記領域B1における溝25の密度の方が、前記領域A1における溝25の密度よりも高い。このため、前記領域B1に供給される潤滑油量は、前記領域A1に供給される潤滑油量よりも多いが、前記領域B1から溝25に沿って外部に排出される潤滑油量は、前記領域A1から溝25に沿って外部に排出される潤滑油量よりも多い。したがって、結果的には領域A1に存在する潤滑油量と、領域B1に存在する潤滑油量とが略均一になり、前記図4に示す摩擦係数は、実線の特性のようにリング17の幅方向の位置に関わりなく略一定となり、前記図5に示す摩擦力は、実線の特性のようにリング17の幅方向の位置に関わりなく略一定となり、前記図6に示すリング17の張力は、実線の特性のようにリング17の幅方向の位置に関わりなく略一定となり、前記リング17の周長も、実線の特性のようにリング17の幅方向の位置に関わりなく略一定となる。これらの作用および特性が相まって、前記図8に示すリング17の移動力は、実線の特性のようにリング17の幅方向の位置に関わりなく略一定となる。したがって、前記リング17のセンタリング性能が向上する。
また、前記リング17を構成する薄板26の内周面に溝27が設けられており、前記エレメント18と前記リング17との接触面間から、前記溝27に沿って前記潤滑油が外部に排出される(振り落とされる)。そして、この実施例では、前記領域B1における溝27の密度の方が、前記領域A1における溝27の密度よりも高い。したがって、溝25における潤滑油の排出原理と同じ原理により、リング17のセンタリング性が向上する。
つぎに、前記リング17を構成する薄板26同士の間に供給される潤滑油量について説明する。前記薄板26同士の間において、前記リング収容部23の入口に多量の潤滑油が供給されるが、前記リング収容部23の奥側に供給される潤滑油量はこれよりも少ない。その理由は前述と同じである。つまり、前記首部20に近い領域C1に供給される潤滑油量よりも、前記首部20から離れた領域D1に供給される潤滑油量の方が多くなる。ここで、前記溝27が設けられていない場合(比較例)について説明すると、前記薄板26同士の接触面における摩擦係数は、図4に破線で示す傾向となる。すなわち、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど摩擦係数が小さくなる特性を示す。すると、前記薄板26同士の接触面における摩擦力は、図5に破線で示す傾向となる。すなわち、首部20側から駆動プーリ5または従動プーリ6に近づくほど摩擦力が低下する特性となる。その結果、内側に位置する薄板26の幅方向の中心線と、外側に位置する薄板26の幅方向の中心線とが傾斜した状態となる。つまり、前記リング収容部23内における前記リング17のセンタリング性能が低下する可能性がある。よって、幅方向におけるリング17の寿命を均一化させることができる。
これに対して、この実施例では、前記薄板26同士の接触面間から、前記溝27に沿って前記潤滑油が外部に排出される(振り落とされる)。これは、ベルト16の運動エネルギよりも潤滑油の運動エネルギの方が低いからである。また実施例では、前記領域D1における溝27の密度の方が、前記領域C1における溝27の密度よりも高い。このため、前記領域D1に供給される潤滑油量は、前記領域C1に供給される潤滑油量よりも多いが、前記領域D1から溝27に沿って外部に排出される潤滑油量は、前記領域C1から溝27に沿って外部に排出される潤滑油量よりも多い。したがって、結果的には領域C1に存在する潤滑油量と、領域D1に存在する潤滑油量とが略均一になり、前記図4に示す摩擦係数は、実線の特性のように薄板26の幅方向の位置に関わりなく略一定となり、前記図5に示す摩擦力は、実線の特性のように薄板26の幅方向の位置に関わりなく略一定となり、前記図6に示す薄板26の張力は、実線の特性のように薄板26の幅方向の位置に関わりなく略一定となり、薄板26の周長も、実線の特性のように薄板26の幅方向の位置に関わりなく略一定となる。
これらの作用および特性が相まって、前記図8に示す薄板26の移動力は、実線の特性のように薄板26の幅方向の位置に関わりなく略一定となる。したがって、前記薄板26のセンタリング性能が向上する。なお、この実施例では溝25,27の両方が設けられているが、何れか一方を設けてもよい。ここで、実施例で説明した構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、薄板26が、この発明の構成片に相当し、前記溝25が、この発明の潤滑油排出機構に相当する。
つぎに、前記ベルト16の他の構成例を、図9および図10に基づいて説明する。図9は、ベルト16の厚さ方向における縦断面図(正面縦断面図)、図10は、ベルト16を外周側から見た場合の部分的な平面断面図である。この実施例2においては、前記ベルト16が、環状のリング130と、このリング130の円周方向に取り付けられた多数のエレメント131とを有している。まず、各エレメント131について説明すると、このエレメント131は金属材料をプレス加工して成形されており、各エレメント131はその厚さ方向に重ねて配置されている。各エレメント131は、ベルト16の幅方向に延ばされた内側部132と、その内側部132の幅方向の一端に連続して設けられ、かつ、ベルト16の厚さ方向で外周側に向けて突出された首部133と、この首部133からベルト16の幅方向に延ばされた押え部134とを有している。内側部132および押え部134は、略平行に延ばされており、前記内側部132の先端と、押え部134の先端との間には開口部135が設けられており、内側部132と押え部134との間にリング収容部136が設けられている。このリング収容部136は空間もしくは凹部であり、このリング収容部136は前記開口部135につながっている。
前記エレメント131における内側部132の上端面137は、前記リング収容部136の底面を兼ねており、その上端面137には潤滑油排出機構が設けられている。この潤滑油排出機構は、前記リング130の内周面と前記エレメント131の内側部132との間から潤滑油を排出する機構であり、この実施例2では、溝138が設けられている。この溝138は、前記ベルト16の厚さ方向の深さを有する凹部もしくは窪みであり、図10においては、直線状の溝138を交差させて格子縞模様が形成されている。また、図10に示すように、前記ベルト16の幅方向で異なる位置に配置された領域E1,F1では、前記溝138の配置密度が異なる。ここで、領域E1は、前記ベルト16の幅方向において、前記リング収容部136における前記開口部135に近い領域である。また、前記領域F1は、前記ベルト16の幅方向で、前記首部133と前記領域E1同士の間に相当する領域である。そして、上記上端面137において、前記領域F1に設けられた溝138の密度よりも、前記領域E1に設けられた溝138の密度の方が高密度となっている。すなわち、領域E1,F1には、共に複数の溝138が相互に平行に、かつ、交差して設けられているが、領域E1に設けられた溝138同士の間隔は、領域F1に設けられた溝138同士の間隔よりも短い。言い換えれば、領域E1における単位面積あたりの溝138の密度は、領域F1における単位面積あたりの溝138の密度よりも高密度である。つまり、領域E1の単位面積当たりにおける溝138の面積は、領域F1の単位面積当たりにおける溝138の面積よりも広く構成されている。
一方、前記エレメント131における前記ベルト16の幅方向の両端には、共に接触面139が形成されている。そして、ベルト16の幅方向における2つの接触面139同士の距離が、ベルト16の内周であるほど短くなるように、前記ベルト16の幅方向におけるエレメント131の中心線(図示せず)に対して、各接触面139が傾斜している。そして、ベルト16を前記駆動プーリ5および前記従動プーリ6に巻き掛けると、図9に示すようにエレメント131の接触面139が、駆動プーリ5および従動プーリ6に接触する。また、前記押え部134における一方の面には2個のピン140が突出して設けられており、前記押え部134における他方の面には2個の凹部141が設けられている。押え部134の一方の面及び他方の面とは、前記エレメント131の厚さ方向における面を意味する。そして、各エレメント131同士が厚さ方向に重ねられた場合に、隣り合うエレメント131同士のピン140が凹部141に配置されて、隣り合う位置に配置されたエレメント131同士の位置決め、具体的にはエレメント131同士の積層方向に直交する平面内での位置決めがおこなわれる。
つぎに、前記リング収容部136に配置された1本のリング130の構成を説明する。このリング130は、環状に構成された金属製の薄板142を内外周に複数積層して構成されている。つまり、薄板142同士がその厚さ方向に重ね合わされてリング130を構成している。また、各薄板142同士は、重ねられた状態で相互に円周方向に相対移動可能に構成されている。また、前記ベルト16の幅方向において、各薄板142の幅は同一に構成されている。さらに、前記ベルト16の幅方向で、前記リング130の幅は、前記リング収容部136の幅よりも狭く構成されている。このため、前記リング130を前記リング収容部136に配置した場合、つまり、前記リング130に前記エレメント131を取り付けてベルト16を組み立て、そのベルト16を前記駆動プーリ5および従動プーリ6に巻き掛けると、前記内側部132が前記リング130の内周面に接触することで、前記エレメント131が前記リング130から脱落することを防止できる。
さらに、前記リング130を構成する薄板142の内周面または外周面の少なくとも一方には、図10に示すように、潤滑油排出機構として溝143が設けられている。この溝143は、各薄板142の厚さ方向の深さを有する凹部もしくは窪みである。図10においては、薄板142の外周面に溝143を設けた例が示されている。具体的には、直線状の溝143を交差させて格子縞模様が形成されている。また、図10に示すように、前記ベルト16の幅方向で異なる位置に配置された領域G1,H1では、前記溝143の配置密度が異なる。ここで、領域G1は、前記ベルト16の幅方向において、前記首部133に近い領域である。また、前記領域H1は、領域G1よりも前記開口部135に近い。つまり、前記ベルト16の幅方向で、領域H1は領域G1よりも首部133から離れた位置を占めている。そして、上記前記領域G1に設けられた溝143の密度よりも、前記領域H1に設けられた溝143の密度の方が高密度となっている。すなわち、領域G1,H1には、共に複数の溝143が相互に平行に、かつ、交差して設けられているが、領域H1に設けられた溝143同士の間隔は、領域G1に設けられた溝143同士の間隔よりも短い。言い換えれば、領域H1における単位面積あたりの溝143の密度は、領域G1における単位面積あたりの溝143の密度よりも高密度である。つまり、領域H1の単位面積当たりにおける溝143の面積は、領域G1の単位面積当たりにおける溝143の面積よりも広く構成されている。
図9および図10に示す実施例におけるベルト16においても、前述した実例と同様に、前記駆動プーリ5のトルクが前記エレメント131同士の圧縮力に変換され、その圧縮力が前記従動プーリ6に伝達されて、従動プーリ6を回転させる向きのトルクが発生する。また、トルクの伝達時には、隣り合う位置に配置されたエレメント131同士が、ロッキングエッジ(図示せず)を支点として、一定の角度範囲内で相対回転し、各エレメント131と前記リング130の内周面とが摺動する。また、前記リング130は環状の薄板142を重ねた構成であり、前述した実例と同様の原理により、薄板142同士が摺動する。また、図9および図10に示す実例においても、前述した実例と同様の原理により、前記エレメント131が前記駆動プーリ5および従動プーリ6の斜面に沿って摺動する。そして、図9および図10に示す実例においても前述した実例と同様にベルト16に潤滑油が供給されて、ベルト16における摺動部分の冷却および潤滑がおこなわれる。
9に示すベルト16に対してその上方から潤滑油が供給されると、その潤滑油はエレメント131の開口部135を通過してリング収容部136内に供給される。ここで、前記リング130の幅方向において、前記リング収容部136内の潤滑油の供給量が異なる。具体的には、前記開口部135付近には多量の潤滑油が供給されるが、前記首部133に供給される潤滑油量はこれよりも少ない。その理由は、前記首部133に至るまでの潤滑油供給経路(隙間)が狭いため、潤滑油の流通抵抗が大きいとともに、その距離が長いために潤滑油の運動エネルギが低下するからである。これに対して、前記溝143の配置密度は、領域E1の方が領域F1よりも高い。つまり、領域E1の方が領域F1よりも潤滑油排出機能が高い。その結果、前記エレメント131の上端面137と前記リング130の内周面との接触面における摩擦係数、摩擦力は、前記リング130の幅方向で略均一となる。したがって、前記リング130のセンタリング性能が向上する。
つぎに、前記リング130を構成する薄板142同士の間に供給される潤滑油量について説明する。前記薄板142同士の間においても、上記と同様の理由により、前記リング130の幅方向で供給される潤滑油量が異なる。つまり、前記首部133に近い領域G1に供給される潤滑油量よりも、前記首部133から離れた領域H1に供給される潤滑油量の方が多くなる。これに対して、前記薄板142同士の接触面間から、前記溝143に沿って前記潤滑油が排出される(振り落とされる)。前記領域G1に存在する潤滑油は、領域H1を通過して排出される。また、領域H1の潤滑油は、そのまま排出される。このようにリング収容部136に排出された潤滑油は、エレメント131同士の間を通過して外部空間に排出される。ここで、前記領域H1における溝143の密度の方が、前記領域G1における溝143の密度よりも高い。つまり、前記領域H1における潤滑油排出機能は、前記領域G1における潤滑油排出機能よりも高い。したがって、領域H1に存在する潤滑油量と、領域G1に存在する潤滑油量とが略均一になり、前記薄板142同士の接触面における摩擦係数、摩擦力は、前記リング130の幅方向で略均一となる。したがって、前記薄板142のセンタリング性能が向上する。なお、この実施例では溝138,143の両方が設けられているが、何れか一方を設けてもよい
上述した構成に付加的な機構を設けた例を、図2および図11および図12ならびに13に基づいて説明する。図11は、前記ベルト16の厚さ方向における縦断面図(正面縦断面図)、図12は、ベルト16を外周側から見た部分的な平面図、図13はベルト16の部分的な側面図である。ここに示す実施例において、前記ベルト16は前述した第1の実施例で説明したものと同様に、2つのリング収容部23と、この2つのリング収容部23に配置されたリング17とを有している。そして、前記駆動プーリ5と従動プーリ6との間にエアー吹き付け機構70が設けられている。このエアー吹き付け機構70は、ベルト16に対してエアーを吹き付けて、リング17を構成する薄板26同士の間に位置する潤滑油、またはリング17とエレメント18との間に位置する潤滑油を、なるべく首部20に近い領域(位置または箇所)まで押し込む力を発生する装置である。このエアー吹き付け機構70は、空気圧縮機(図示せず)、角度調整機構、バルブ(図示せず)、エアー噴射ノズル71等を有しており、前記エアー噴射ノズル71は、前記ベルト16の移動経路において、前記潤滑油供給機構50による潤滑油供給位置から、前記駆動プーリ5にベルト16が巻き付く位置までの間に配置されている。この前記エアー噴射ノズル71は、前記ベルト16の移動経路を挟む両側に配置されており、そのエアー噴射ノズル71の先端が、前記ベルト16のリング17に向けられている。また、エアー噴射ノズル71の先端は、図11および図13に示すように、前記ベルト16の厚さ方向で、前記リング収容部23および前記リング17と同じ位置(高さ)に配置されている。
そして、前記電子制御装置100により制御されて、エアーの噴射時期、噴射圧、噴射量、噴射速度、噴射角度(向き)などを調整可能に構成されている。前記角度調整機構は、アクチュエータ、例えば、ステップモータを有している。ここで、噴射角度とは、図12の平面図において、ベルトの幅方向の中心線と、エアーの噴射中心線とのなす角度、前記リングの厚さ方向の中心線と、エアーの噴射中心線とのなす角度を意味する。前記バルブは、例えばソレノイドバルブにより構成し、通電電流・通電時期・開度など調整することにより、エアー噴射ノズル71からエアーを噴射する時期、噴射量、噴射圧、噴射速度等を制御可能である。
前述したように、潤滑油供給機構50から前記ベルト16に向けて潤滑油が供給される。ここで、図11に示す構成のベルト16は、前記エレメント18にベルト16の幅方向の奥行きを有するリング収容部23が設けられており、そのリング収容部23にリング17が配置されている。このため、前記リング収容部23の入り口付近では潤滑油量が多く、前記リング収容部23の奥側付近では潤滑油の流通抵抗が高く、潤滑油量が少なくなる。これに対して、前記エアー噴射ノズル71からエアーを噴射すると、前記リング収容部23の入り口付近の潤滑油が、エアーの噴射圧により前記リング収容部23の奥側に向けて押し込まれる。このため、前記リング17の幅方向で、前記エレメント18の上端面24と前記リング17の内周面との間に存在する潤滑油量、および前記リング17を構成する薄板26同士の間に存在する潤滑油量が略均等になる。したがって、前述した第1の実施例と同様の効果を得られる。
なお、上記のようにエアーが噴射されるベルト16は、前記溝25,27のいずれも設けられていないもの、あるいはこれらの何れかが設けられているものであってもよい。また、前記エアー噴射ノズル71の配置位置は、前記エレメント16同士の間に圧縮荷重が発生する領域であってもよい。つまり、潤滑油を前記ベルト16に供給した後に、エアーをベルト16に向けて噴射できればよい。すなわち、前記ベルト16が前記駆動プーリ5および従動プーリ6の何れにも巻き掛かっていない領域(直線移動領域)に、前記エアー噴射ノズル71が配置される。
この発明の無段変速機用ベルトを外周側から見た部分的な平面断面図である。 この発明の無段変速機を有する車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。 図1に示された無段変速機用ベルトの厚さ方向における縦断面図である。 無段変速機用ベルトを構成するリングおよび薄板の摩擦係数特性を示す線図である。 無段変速機用ベルトを構成するリングおよび薄板の摩擦力特性を示す線図である。 無段変速機用ベルトを構成するリングおよび薄板の張力特性を示す線図である。 無段変速機用ベルトを構成するリングおよび薄板の周長を示す線図である。 無段変速機用ベルトを構成するリングおよび薄板の移動力特性を示す部分的な平面図である。 この発明の他の実施例に相当する無段変速機用ベルトの厚さ方向における縦断面図である。 その無段変速機用ベルトを外周側から見た部分的な平面断面図である。 エアー吹き付け機構を設けた無段変速機用ベルトの厚さ方向における縦断面図である。 その無段変速機用ベルトを外周側から見た部分的な平面図である。 その無段変速機用ベルトの厚さ方向における部分的な側面図である。
4…無段変速機、 5…駆動プーリ、 6…従動プーリ、 16…無段変速機用ベルト(ベルト)、 17,30,130…リング、 18,31,131…エレメント、 20,33,133…首部、 23,36,136…リング収容部、 25,27,38,43,138,143…溝、 26…薄板、 70…エアー吹き付け機構、 71…エアー噴射ノズル、 A1,B1,C1,D1,E1,F1,G1,H1…領域。

Claims (3)

  1. 環状の構成片を内外周に重ねて構成されたリングと、このリングに円周方向に積層して取り付けられた複数のエレメントとを有し、この複数のエレメントは、前記リングの幅方向に配置された基部と、この基部から前記リングの半径方向に延ばされた首部と、前記リングが収容されるリング収容部とを有し、このリング収容部に前記リングが配置されており、前記エレメントが駆動プーリおよび従動プーリに接触する、無段変速機用ベルトにおいて、
    前記リングと前記エレメントとの間に入り込んでいる潤滑油を外部に排出する潤滑油排出機構が、少なくとも、前記リング収容部を形成する前記エレメントの上端面に設けられており、
    の潤滑油排出機構は、前記複数のエレメントの上端面に設けられた溝を有しており、
    前記リングを外周側または内周側から見た平面内で、前記リングの幅方向で前記首部から遠い領域に存在する前記溝の面積を、前記リングの幅方向で前記首部に近い領域に存在する前記溝の面積よりも広くすることにより、前記リングの幅方向で前記首部から遠い領域の前記リングと前記エレメントとの間に入り込んでいる潤滑油を排出する機能の方が、前記リングの幅方向で前記首部に近い領域の前記リングと前記エレメントとの間に入り込んでいる潤滑油を排出する機能よりも高い構成を有していることを特徴とする無段変速機用ベルト。
  2. 前記リングの幅方向で前記首部の両側に前記リング収容部が2つ設けられており、その2つのリング収容部に前記リングがそれぞれ配置されており、かつ、前記2つのリング収容部を形成する前記エレメントの上端面に前記溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機用ベルト。
  3. 前記複数のエレメントには前記リングの半径方向に延ばされた2つの首部が設けられており、前記複数のエレメントには前記リングの幅方向で前記2つの首部の間に前記リング収容部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機用ベルト。
JP2006336050A 2006-12-13 2006-12-13 無段変速機用ベルト Expired - Fee Related JP4582086B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006336050A JP4582086B2 (ja) 2006-12-13 2006-12-13 無段変速機用ベルト
US12/516,607 US8944946B2 (en) 2006-12-13 2007-12-12 Continuously variable transmission belt and continuously variable transmission
CN2007800460018A CN101558250B (zh) 2006-12-13 2007-12-12 无级变速器带及无级变速器
AT07859007T ATE556248T1 (de) 2006-12-13 2007-12-12 Riemen für stufenloses getriebe
EP20070859007 EP2089638B1 (en) 2006-12-13 2007-12-12 Continuously variable transmission belt
PCT/IB2007/003872 WO2008072069A2 (en) 2006-12-13 2007-12-12 Continuously variable transmission belt and continuously variable transmission
US14/577,464 US9464687B2 (en) 2006-12-13 2014-12-19 Continuously variable transmission belt and continuously variable transmission

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006336050A JP4582086B2 (ja) 2006-12-13 2006-12-13 無段変速機用ベルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008144944A JP2008144944A (ja) 2008-06-26
JP4582086B2 true JP4582086B2 (ja) 2010-11-17

Family

ID=39401030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006336050A Expired - Fee Related JP4582086B2 (ja) 2006-12-13 2006-12-13 無段変速機用ベルト

Country Status (6)

Country Link
US (2) US8944946B2 (ja)
EP (1) EP2089638B1 (ja)
JP (1) JP4582086B2 (ja)
CN (1) CN101558250B (ja)
AT (1) ATE556248T1 (ja)
WO (1) WO2008072069A2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9746056B2 (en) 2013-05-17 2017-08-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Continuously variable transmission
JP6444355B2 (ja) * 2016-11-04 2018-12-26 本田技研工業株式会社 無段変速機用金属エレメントおよび無段変速機用金属エレメントの製造方法
NL1042205B1 (en) * 2016-12-30 2018-07-23 Bosch Gmbh Robert Method for operating a continuously variable transmission incorporating a drive belt in a motor vehicle
JP6809368B2 (ja) * 2017-05-16 2021-01-06 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 無段変速機および伝動ベルト
JP6958191B2 (ja) * 2017-09-29 2021-11-02 株式会社アイシン 伝達ベルトおよび無段変速機
EP3505790B1 (en) * 2017-12-30 2020-11-18 Robert Bosch GmbH A transverse segment for a drive belt for a continuously variable transmission and a drive belt including it
NL1043520B1 (en) * 2019-12-24 2021-09-02 Bosch Gmbh Robert A flexible ring for a drive belt, a drive belt for a continuously variable transmission including a flexible ring and a method for manufacturing a flexible ring

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003269547A (ja) * 2002-03-18 2003-09-25 Nissan Motor Co Ltd 無段変速機用ベルト

Family Cites Families (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1677649A (en) * 1923-08-13 1928-07-17 Morgan Olive Eugenie Lubricating mechanism for sprocket chains
US1868198A (en) * 1930-01-07 1932-07-19 Whitney Mfg Co Chain oiling device
US2004386A (en) * 1931-03-23 1935-06-11 Clarence G Wehrly Apparatus for lubricating trolleys
US1919451A (en) * 1931-07-18 1933-07-25 William K Schaefer Lubricating device
US2103161A (en) * 1932-12-12 1937-12-21 Kjaer Viggo Axel Lubricating device for driving chains
US2029063A (en) * 1934-06-23 1936-01-28 Ohio Brass Co Lubricating device
GB1141371A (en) * 1966-08-12 1969-01-29 Cyril Douglas Lister Improvements in or relating to spray lubricating devices
US3543882A (en) * 1968-08-19 1970-12-01 Mas A Paasche Automatic lubricating apparatus
US3870125A (en) * 1973-02-02 1975-03-11 Textron Inc Guide bar oiling system for chain saw
NL167230C (nl) * 1979-01-30 1981-11-16 Doornes Transmissie Bv Samengestelde drijfriem, alsmede eindloze metalen band voor een dergelijke drijfriem en werkwijze voor het bewerken van een dergelijke band.
JPS58137662A (ja) * 1982-02-12 1983-08-16 Mitsuboshi Belting Ltd コグ付vベルトを用いた動力伝動機構
JPS5917350A (ja) 1982-07-22 1984-01-28 テルモ株式会社 医療用包装容器
JPS5917350U (ja) * 1982-07-23 1984-02-02 トヨタ自動車株式会社 伝導ベルト
JPS60192146A (ja) * 1984-03-14 1985-09-30 Toyota Motor Corp 動力伝達用無端ベルト
JP2748479B2 (ja) * 1988-12-29 1998-05-06 スズキ株式会社 車両用無段自動変速機
JPH0222254A (ja) 1989-06-02 1990-01-25 Teikoku Hormone Mfg Co Ltd 2,3―ジアミノプロピオン酸誘導体
JPH03113145A (ja) 1989-09-22 1991-05-14 Mitsuboshi Belting Ltd 高負荷伝動用ベルト
CA2047048C (en) * 1990-07-25 1996-07-30 Takashi Masuda High load force transmission belt
US5269614A (en) * 1992-02-13 1993-12-14 Taylor Jason R Spray head for lubricating chain drives
JPH05272594A (ja) 1992-03-26 1993-10-19 Nissan Motor Co Ltd 伝動vベルト
CA2103614A1 (en) * 1992-09-09 1994-03-10 Hartmut Waldchen Cable lubricating equipment
BE1008462A3 (nl) * 1994-06-21 1996-05-07 Vcst Nv Werkwijze voor het smeren en/of koelen van een transmissie-eenheid bij motorvoertuigen en transmissie-eenheid die deze werkwijze toepast.
NL1000087C2 (nl) * 1995-04-07 1996-10-08 Doornes Transmissie Bv Continu variabele transmissie.
JPH10141459A (ja) 1996-11-05 1998-05-29 Nissan Motor Co Ltd ベルト式無段変速機の潤滑装置
JP3830002B2 (ja) * 1997-03-18 2006-10-04 株式会社椿本チエイン チェッカーアーム型チェーン給油装置
JP3319995B2 (ja) * 1997-10-14 2002-09-03 本田技研工業株式会社 無段変速機用ベルト
JP3554490B2 (ja) * 1998-09-25 2004-08-18 本田技研工業株式会社 無段変速機用ベルト
BE1012482A3 (nl) * 1999-02-24 2000-11-07 Zf Getriebe N V Sint Truiden Transmissie-eenheid voor motorvoertuigen, riemschijf hierbij aangewend en werkwijze voor het vervaardigen van zulke riemschijf.
JP3522637B2 (ja) 2000-03-30 2004-04-26 本田技研工業株式会社 無端金属ベルト
EP1167829B1 (en) * 2000-06-20 2004-11-10 Van Doorne's Transmissie B.V. Continuously variable transmission having lubrication nozzle outputs at maximum power transmitting secondary radial belt position
DE10044177C1 (de) * 2000-09-07 2002-01-17 Zf Batavia Llc Ölversorgungsvorrichtung für ein Automatgetriebe mit einem hydrodynamischen Anfahrelement
DE20015780U1 (de) * 2000-09-12 2000-12-21 Lincoln Gmbh Schmieranlage
EP1221562B1 (en) 2000-12-28 2010-06-09 Bosch Transmission Technology b.v. Metal push belt and oil specification related thereto
EP2177785B1 (en) * 2000-12-28 2012-02-15 Bosch Transmission Technology b.v. Metal push belt and oil specification
JP2003240060A (ja) 2002-02-18 2003-08-27 Nissan Motor Co Ltd 環帯状部材およびその製造方法
JP4078126B2 (ja) 2002-06-11 2008-04-23 本田技研工業株式会社 無段変速機用ベルト
DE10245588A1 (de) * 2002-09-27 2004-04-08 Zf Batavia L.L.C., Batavia Stufenloses Umschlingungsgetriebe
JP3938897B2 (ja) * 2002-09-30 2007-06-27 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機の油圧制御装置
US7191806B2 (en) * 2003-03-14 2007-03-20 Seiko Instruments Inc. Oil injecting apparatus
CN2619091Y (zh) * 2003-05-20 2004-06-02 贵州大众橡胶有限公司 复合式无级变速带
KR100692125B1 (ko) * 2003-10-30 2007-03-12 현대자동차주식회사 무단 변속기의 벨트 윤활 제어장치
DE10357849A1 (de) 2003-12-11 2005-07-07 Zf Friedrichshafen Ag Schubgliederband eines Kegelscheiben-Umschlingungsgetriebes
US7455170B2 (en) * 2005-11-15 2008-11-25 Xact Fluid Solutions Division Of Behnke Lubricants, Jax Usa Conveyor chain lubrication system

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003269547A (ja) * 2002-03-18 2003-09-25 Nissan Motor Co Ltd 無段変速機用ベルト

Also Published As

Publication number Publication date
US20100069184A1 (en) 2010-03-18
CN101558250A (zh) 2009-10-14
WO2008072069A3 (en) 2008-10-23
ATE556248T1 (de) 2012-05-15
CN101558250B (zh) 2012-09-26
US9464687B2 (en) 2016-10-11
EP2089638A2 (en) 2009-08-19
EP2089638B1 (en) 2012-05-02
WO2008072069A2 (en) 2008-06-19
US20150105195A1 (en) 2015-04-16
US8944946B2 (en) 2015-02-03
JP2008144944A (ja) 2008-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4582086B2 (ja) 無段変速機用ベルト
KR101459777B1 (ko) 차량의 하이브리드 변속기
KR102077148B1 (ko) 베어링 장치
JP5025249B2 (ja) 発進クラッチ
WO2011062191A1 (ja) 車両用駆動装置
US8025600B2 (en) Endless belt for power transmission
JP2005113816A (ja) スタータ
JP2010270796A (ja) フライホイール付き動力伝達装置
US11585392B2 (en) Wet friction disc and friction engaging device
US7455161B2 (en) Clutch of automatic transmission
US7677123B2 (en) Impact absorbing device
JPH10122318A (ja) 伝動装置
US11846328B2 (en) Friction engagement device
JP5865905B2 (ja) 車両用のポンプ装置
KR20100033208A (ko) 댐퍼플라이휠
JP4826440B2 (ja) ベルト式無段変速機
KR101927174B1 (ko) 변속기용 전자 브레이크 장치
JP2018048716A (ja) 伝動ベルト
JP7397708B2 (ja) 装置
WO2013057810A1 (ja) 補機駆動機構
KR101866067B1 (ko) 차량용 클러치 냉각장치
JP4370943B2 (ja) ベルト
JP2020079614A (ja) 動力伝達装置
JP2011089541A (ja) クラッチ装置及び車両用駆動装置
JP2012140990A (ja) ベルト式無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100816

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4582086

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees