JP2010270796A - フライホイール付き動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動力源を変速機を介在させてフライホイールおよび駆動輪に動力伝達可能に接続する際に、動力伝達装置の大型化を抑制する。
【解決手段】駆動輪35に接続された動力源30と、動力源30および駆動輪35に接続されたフライホイール36とを有する、フライホイール付き動力伝達装置において、傾転角度を変更できる転動体と、転動体にトルク伝達可能に接触された第1回転部材2と、第1回転部材2とは反対側で転動体の外周面にトルク伝達可能に接触しかつ第1回転部材2に対して相対回転可能な第2回転部材25および第3回転部材26と、転動体を回転中心軸線を中心として回転可能に支持する第4回転部材とを備え、転動体の傾転角度を変更することにより、回転部材同士の間の変速比を無段階に変更可能な無段変速機構1が設けられており、無段変速機構1に動力源30と駆動輪35とフライホイール36とが接続されている。
【選択図】図1
【解決手段】駆動輪35に接続された動力源30と、動力源30および駆動輪35に接続されたフライホイール36とを有する、フライホイール付き動力伝達装置において、傾転角度を変更できる転動体と、転動体にトルク伝達可能に接触された第1回転部材2と、第1回転部材2とは反対側で転動体の外周面にトルク伝達可能に接触しかつ第1回転部材2に対して相対回転可能な第2回転部材25および第3回転部材26と、転動体を回転中心軸線を中心として回転可能に支持する第4回転部材とを備え、転動体の傾転角度を変更することにより、回転部材同士の間の変速比を無段階に変更可能な無段変速機構1が設けられており、無段変速機構1に動力源30と駆動輪35とフライホイール36とが接続されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、動力源の動力を、変速機を経由して駆動輪およびフライホイールに伝達する構成のフライホイール付き動力伝達装置に関するものである。
従来、動力源と駆動輪とフライホイールとを相互に動力伝達可能に接続することにより、動力源の動力を駆動輪に伝達したり、車両の運動エネルギをフライホイールに蓄積したりする技術が知られており、その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたフライホイール装置においては、ガソリンエンジンのクランク軸に、クラッチおよび変速機および差動装置を介してタイヤが連結されている。また、前記クランク軸には、前記変速機とは別に設けられた他の変速機を介してフライホイールが取り付けられている。そして、エンジンの出力トルクは一回転中に変動し、特に低回転域で変動が大きく、不具合となる振動を生じさせることが記載されている。このエンジンの回転変動を少なくするためには、エンジンの慣性モーメントおよびフライホイールの慣性モーメントを大きくする必要があり、出力トルクとフライホイール慣性モーメントが一定とすれば、変速機の減速比を小さくすればよいと記載されている。一方、エンジン回転を加速する場合には、変速機の減速比を大きくすればよいことが分かると記載されている。このような制御により、エンジンの低回転域での回転変動を増加させることなく、エンジン加速性を向上させることができると記載されている。
しかしながら、上記の特許文献1に記載されたフライホイール装置においては、エンジンとタイヤとの間に変速機を設け、エンジンとフライホイールとの間に他の変速機が設けられており、全部で2つの変速機が必要であるため、装置全体が大型化する虞があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、動力源を、変速機を介在させてフライホイールおよび駆動輪に動力伝達可能に接続する際に、装置全体の大型化を抑制することのできるフライホイール付き動力伝達装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車両の駆動輪と動力伝達可能に接続された動力源と、この動力源および前記駆動輪に接続され、かつ、運動エネルギを回収するフライホイールとを有する、フライホイール付き動力伝達装置において、回転中心軸線を傾斜させることができかつ外周面が滑らかな曲面に形成された転動体と、その転動体における外周面の所定箇所にトルク伝達可能に接触された第1回転部材と、前記回転中心軸線を挟んで前記第1回転部材とは反対側で前記転動体の外周面にトルク伝達可能に接触しかつ前記第1回転部材に対して相対回転可能な第2回転部材および第3回転部材と、前記転動体を回転中心軸線を中心として回転可能に支持する第4回転部材とを備え、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を変更することにより、前記第1回転部材および第2回転部材および第3回転部材が前記転動体とトルク伝達可能に接触している箇所の前記回転中心軸線を中心とする回転半径を変化させて、前記各回転部材同士の間における変速比を無段階に変更可能な無段変速機構が設けられており、前記動力源と前記駆動輪と前記フライホイールとが単独で3つの回転部材に別々に動力伝達可能に接続されており、前記4つの回転部材のうち前記動力源または前記駆動輪または前記フライホイールのいずれもが接続されていない回転部材が回転不可能に固定されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記動力源と前記第1回転部材とが動力伝達可能に接続され、前記駆動輪が前記第2回転部材に接続され、前記フライホイールが前記第3回転部材に動力伝達可能に接続され、前記第4回転部材が回転不可能に固定されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1の構成に加えて、前記動力源と前記第1回転部材とが動力伝達可能に接続され、前記駆動輪が前記第2回転部材に接続され、前記フライホイールが前記第4回転部材に動力伝達可能に接続され、前記第3回転部材が回転不可能に固定されていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3の構成に加えて、前記第1回転部材と前記動力源との間に設けられた第1クラッチと、前記第4回転部材と前記フライホイールとの間に設けられた第2クラッチとを有し、前記車両が惰力走行するとき前記フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が、最大容量に基づいて予め定められた所定値未満であるか所定値以上であるかを判断するエネルギ蓄積量判断手段と、このエネルギ蓄積量判断手段により、前記フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が所定値未満であると判断された場合は、前記第1クラッチを解放させかつ前記第2クラッチを係合させる第1の伝達トルク制御手段と、前記エネルギ蓄積量判断手段により、前記フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が所定値以上であると判断された場合は、前記第1クラッチを係合させかつ前記第2クラッチを解放させる第2の伝達トルク制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項3の構成に加えて、前記無段変速機構は、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を負側に設定すると前記第2回転部材が正回転する一方、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を正側に設定すると前記第2回転部材が逆回転する構成であり、前記車両の走行方向を選択するシフトレンジを検知するシフトレンジ検知手段と、前記第2回転部材の回転方向が、前記シフトレンジから定まる前記車両の走行方向に相当する方向とは逆になることを防止するように、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を制御する逆転防止手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項1の発明においては、転動体の外周面に第1回転部材および第2回転部材および第3回転部材がトルク伝達可能に接触しているとともに、いずれかの回転部材が回転不可能に固定されている。したがって、固定されている回転部材を除く三つの回転部材の間でトルクを伝達することができる。
そして、転動体における前記各回転部材が接触している箇所の周速は、転動体の回転中心軸線からの距離に応じた速度となるから、転動体の回転中心軸線の傾斜角度を変化させると、各回転部材が接触している箇所の回転中心軸線を中心とする回転半径が変化し、かつその変化は転動体の外周面が滑らかな曲面であることにより連続的な変化となる。その結果、トルクが伝達される三つの回転部材同士の間の変速比を、それぞれ連続的に変化させることができる。
また、請求項1の発明では、転動体の最大回転半径位置を挟んだ両側で第2回転部材と第3回転部材とが転動体の外周面に接触することになるので、回転中心軸線の傾斜角度が変化するように転動体を傾斜させると、いずれか一方の回転部材が接触している箇所の回転中心軸線を中心とする回転半径が増大するとともに、他方の回転部材が接触している箇所の回転中心軸線を中心とする回転半径が減少する。すなわち、無段変速機構は、一つの回転部材に接続される二つの回転部材に対して、増速方向の変速と減速方向の変速とを同時に生じさせることができる。したがって、動力源と駆動輪との間、駆動輪または動力源とフライホイールとの間に、別々に変速機を設けずに済み動力伝達装置が大型化することを回避できる。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、第1回転部材と第2回転部材と第3回転部材との間でトルク伝達がおこなわれるとともに、第1回転部材に接続される第2回転部材および第3回転部材に対して、増速方向の変速と減速方向の変速とを同時に生じさせることができる。
また、請求項3の発明では、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、第1回転部材と第2回転部材と第4回転部材との間でトルク伝達がおこなわれるとともに、第1回転部材に接続される第2回転部材および第4回転部材に対して、増速方向の変速と減速方向の変速とを同時に生じさせることができる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得られる他に、車両が惰力走行するときフライホイールにおけるエネルギの蓄積量が、所定値未満であるか所定値以上であるかを判断する。ここで、フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が所定値未満である場合は、第1クラッチを解放させ、かつ第2クラッチを係合する。したがって、フライホイールにおけるエネルギ回収効率を相対的に高めることができる。これに対して、フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が所定値以上である場合は、第1クラッチを係合させ、かつ第2クラッチを解放する。したがって、車両の運動エネルギを動力源に伝達してブレーキ力を発生させることができる。つまり、請求項4の発明では車両の状況に応じてクラッチを制御することができる。
請求項5の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得られる他に、転動体の回転中心軸線の傾転角度を負側に設定すると第2回転部材が正回転する一方、転動体の回転中心軸線の傾転角度を正側に設定すると第2回転部材が逆回転する。また、転動体の傾転角度を制御することにより、第2回転部材の回転方向が、シフトレンジから定まる車両の走行方向に相当する方向とは逆になることを防止できる。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。この発明に用いられる無段変速機構1は、その一例を図2(a),(b)に示すように、三つの回転要素の間でトルクの伝達を行い、かつ第1の回転要素と第2の回転要素との間の変速比、および第1の回転要素と第3の回転要素との間の変速比を連続的に変化させるように構成されている。図2において、符号2は入力軸を示し、その外周側に入力軸2と一体となって回転するローラ3が取り付けられている。そのローラ3は、円筒状の部材であって、その外周面がトルク伝達面となっている。そのトルク伝達面に接触した状態に複数の転動体4が配置されている。
この転動体4は、後述するようにトルクの伝達を媒介するとともに変速比を変化させるためのものであって、その外周面は、入力軸2およびローラ3の回転に伴って円滑に回転するように滑らかな曲面に形成されている。具体的には、この転動体4は、鋼球などの球体、あるいはラグビーボールのような断面が楕円形状もしくは長円形状を成す部材などによって構成されている。なお、以下の説明では、転動体4が鋼球などのボール(球体)によって構成されている例を説明し、したがって転動体4をボール4と記すことがある。
これら複数のボール4は、ローラ3の外周側に等間隔に配置され、かつそれぞれローラ3とはトルク伝達可能に接触している。各ボール4は、その中心を貫通する支持軸5を備えており、その支持軸5を中心にして、すなわち回転中心軸線Xを中心にして自転するように保持されている。そのボール4を公転させずに自転するように保持するための機構として、図3に示すサポート部(もしくはキャリヤ)100が設けられている。図2(b)に示す例では、サポート部100が無段変速機構1のケースに一体化して設けられており、そのサポート部100によって支持軸5が保持されている。つまり、サポート部100は回転しない。その場合、支持軸5を回転自在に保持してもよく、あるいは支持軸5は回転しないように保持し、その支持軸5に対してボール4が回転するように構成してもよい。
図2に示す例では、転動体4の回転中心である支持軸5は、入力軸2およびローラ3の回転中心軸線Yを含む平面内に位置し、かつその状態で入力軸2およびローラ3の回転中心軸線Yに対して傾斜するように保持されている。すなわち、図2では、支持軸5が左右に揺動するように構成されている。この実施例では、回転中心軸線Yと平行な線分Zと、回転中心軸線Xとのなす鋭角側の角度を、傾転角度αとする。このようにボール4あるいはその支持軸5を傾斜させるための傾転角調整機構6の一例を図3に示してある。
図3に示す例では、入力軸2の内部に中空部7が形成されており、その中空部7と同一内径の貫通孔8を有する中空円筒状のスライドピン9が、入力軸2の軸線方向での中間部に挟み込まれている。その中空部7と貫通孔8とが繋がって一つのシリンダ10を形成しており、そのシリンダ10の内部にピストン11が、液密状態を維持して軸線方向に前後動するように配置されている。そのピストン11の軸線方向での一方の端部側には、ピストン11を軸線方向に押圧するリターンスプリング12が配置されている。また、シリンダ10における前記リターンスプリング12とは反対側の部分には、入力軸2の内部にその軸線方向に沿って形成された油路13が連通している。
その油路13の他方の端部は、入力軸2の外周面のうちケース14に嵌合している部分に開口している。そして、そのケース14には、油圧発生装置15に連通している油路16が形成されており、これらの油路13,16が、入力軸2とケース14との嵌合箇所で連通している。なお、油圧発生装置15は、油路16に対する圧油の供給および排出を制御するための制御機器(図示せず)を含んでいる。したがって、前記ピストン11を図3の左方向に押圧して移動させる油圧をシリンダ10に供給する制御と、その油圧を排出する制御とを、油圧発生装置15によって行うように構成されている。
前記スライドピン9には、その内外に貫通した所定長さのスリット17が、軸線方向に沿って形成されている。このスリット17の長さは、前述したピストン11の長さより短く、したがってピストン11が軸線方向に前後動した場合であっても、ピストン11によって閉じられている。そのピストン11には、スライドピン9のスリット17を貫通してスライドピン9の外周側に突出したピン18が取り付けられている。また、スライドピン9の外周面には、軸線方向には移動可能であり、かつ回転方向には一体化された円筒状のローラステータ19が嵌合している。そして、ピストン11に取り付けられている前記ピン18の先端が、ローラステータ19に差し込まれて連結されている。したがって、ピストン11とローラステータ19とが、ピン18によって一体化するように連結されている。
前述したローラ3は、上記のようにピストン11と共に軸線方向に前後動するローラステータ19の外周面に嵌合され、かつキー20によって回転方向に対して一体化され、かつスナップリング21によって軸線方向に対して一体化されている。ローラ3は、軸線方向に移動してもボール4との接触を維持するように、軸線方向に所定の長さを有している。そして、このローラ3の軸線方向の両端部には、外表面がテーパ状をなすスラストアイドラ22が取り付けられている。そして、ボール4を貫通している支持軸5の両端部には、スラストアイドラ22の表面の近くにまで先端部が延びた2本1組のボールステータ23が取り付けられており、そのボールステータ23の先端部に、スラストアイドラ22の表面に接触するガイドローラ24が取り付けられている。また、2本のボールステータ23にはそれぞれローラ(図示せず)が取り付けられている。
前記の図3において、サポート部100には円弧形状の案内面(図示せず)が形成されており、前記ボールステータ23に取り付けられたローラが案内面に沿って動作するように構成されている。したがって、図3に示す傾転角調整機構6は、スラストアイドラ22およびこれが取り付けられたローラ3が軸線方向に移動すると、ガイドローラ24がスラストアイドラ22の表面に沿って図3の上下方向に移動し、支持軸5および2本1組のボールステータ23、さらに支持軸5によって支持されているボール4が傾転するように構成されている。
図4(a)および図4(b)は、傾転角調整機構6の動作状態を示しており、油圧発生装置15からシリンダ10に圧油を供給すると、その圧力がリターンスプリング12の弾性力より大きくなることにより、ピストン11がリターンスプリング12を圧縮しつつ図4の左方向に移動する。このピストン11にはピン18を介してローラステータ19が連結されているので、ローラ3およびその左右両側のスラストアイドラ22が図4の左方向に移動する。そのため、スラストアイドラ22の傾斜している表面に接触しているガイドローラ24がスラストアイドラ22の表面に沿って転動し、ボールステータ23を介してガイドローラ24に連結されている支持軸5が、図4(a)に示すように右下がりに傾斜する。
これとは反対にシリンダ10から圧油を排出すると、その圧力がリターンスプリング12の弾性力より小さくなることにより、ピストン11がリターンスプリング12に押されて図4の右方向に移動する。このピストン11にはピン18を介してローラステータ19が連結されているので、ローラ3およびその左右両側のスラストアイドラ22が図4の右方向に移動する。そのため、スラストアイドラ22の傾斜している表面に接触しているガイドローラ24がスラストアイドラ22の表面に沿って転動し、ボールステータ23を介してガイドローラ24に連結されている支持軸5が、図4(b)に示すように左下がりに傾斜する。
このように、シリンダ10内の圧油の量を制御することにより、ピストン11の位置、すなわちボール4およびこれを支持している支持軸5の傾転角度を調整することができる。そして、その傾転角度の制御は、目標とする変速比を算出し、その目標変速比と実変速比との偏差に基づくフィードバック制御によって行うことができる。
ボール4およびその支持軸5を傾転させるのは、変速比を変化させるためであり、このボール4を介してトルクを伝達される二つの出力部材が、ボール4の外周面に接触した状態に配置されている。図2に示す例においては、出力部材として、第1出力ディスク25および第2出力ディスク26が設けられている。この第1出力ディスク25は、前記入力軸2の中心軸線Yを中心に回転するように配置されたプレート25Aと、プレート25Aと同軸上に配置され、かつ、中心軸線Yに沿った方向の断面形状が三角形状に構成されたリング25Bと、プレート25Aとリング25Bとの間に介在されたトルク伝達部材25Cとを有している。リング25Bはプレート25Aの外周端の側方に配置されており、リング25Bおよびプレート25Aにはそれぞれカム面(図示せず)が形成されている。そして、このカム面同士の間にトルク伝達部材25Cが介在されている。このトルク伝達部材25Cはボール形状に構成されており、プレート25Aとリング25Bとの間で、トルク伝達部材25Cを経由してトルクが伝達される。より具体的には、カムの機能により軸線Yに沿った方向にリング25Bをボール4に押し付ける力が生じ、トルク伝達がおこなわれる。また、リング25Bにおいて、ボール4の外周面が接触する環状の接触面は、ボールの外周面が線接触もしくは点接触する形状に構成されている。なお、第1出力ディスク25は、プレート25Aおよびリング25Bおよびトルク伝達部材25Cが全体として一体回転するように組み立てられたユニットである。
また、第2出力ディスク26は、前記入力軸2の中心軸線Yを中心に回転するように配置されたプレート26Aと、プレート26Aと同軸上に配置され、かつ、中心軸線Yに沿った方向の断面形状が三角形状に構成されたリング26Bと、プレート26Aとリング26Bとの間に介在されたトルク伝達部材26Cとを有している。リング26Bはプレート26Aの外周端の側方に配置されており、リング26Bおよびプレート26Aにはそれぞれカム面(図示せず)が形成されている。そして、このカム面同士の間にトルク伝達部材26Cが介在されている。このトルク伝達部材26Cはボール形状に構成されており、プレート26Aとリング26Bとの間で、トルク伝達部材65Cを経由してトルクが伝達される。より具体的には、カムの機能により軸線Yに沿った方向にリング26Bをボール4に押し付ける力が生じ、トルク伝達がおこなわれる。リング26Bにおいて、ボール4の外周面が接触する環状の接触面は、ボールの外周面が線接触もしくは点接触する形状に構成されている。なお、第2出力ディスク26は、プレート26Aおよびリング26Bおよびトルク伝達部材26Cが全体として一体回転するように組み立てられたユニットである。上記の各出力ディスク25,26とボール4との接触、およびボール4と前記ローラ3との接触は、それぞれの素材が直接接触する金属接触であってもよく、あるいはトラクションオイルの油膜を介した接触であってもよい。
第1出力ディスク25および第2出力ディスク26は、共に同一形状もしくは対称形状に形成されていることが好ましく、これらのディスク25,26は、ボール4を挟んで左右対称の位置に配置されている。したがって、各ディスク25,26は、ボール4の外周面における左右対称の位置に接触している。より具体的に説明すると、図5は機構説明図であって、ボール4の中心Oと、ボール4が前記ローラ3に接触する点Pとを結んだ線Lを挟んだ左右両側の互いに対称となる位置に各ディスク25,26の開口端部が接触している。それぞれの接触位置P1,P2の周速は、それぞれの回転中心軸線Xからの距離r1,r2に比例するから、ボール4が傾転していずに支持軸5が入力軸2と平行になっている状態では、各接触位置P1,P2の周速すなわち各ディスク25,26の回転速度が等しくなり、ボール4が傾転して支持軸5が入力軸2に対して傾斜すると、いずれか一方のディスク25(26)の回転速度が相対的に速くなり、かつ他方のディスク26(25)の回転速度が相対的に遅くなる。なお、支持軸5が傾斜した状態で各ディスク25,26の回転速度が等しくなるように構成することも可能であり、その場合には、ボール4に対する各ディスク25,26の接触位置は、上記の線Lを挟んだ対称位置から幾分外れた位置になる。
ボール4と各ディスク25,26との間のトルク伝達は、摩擦によって行われ、あるいはトラクションオイルを介した摩擦によって行われるので、伝達可能なトルクは、各ディスク25,26に形成されたカムによりリング25B,26Bが軸線Yに沿った方向に押圧された際に、ボール4と各ディスク25,26との間で生じる接触圧力に比例したトルクとなる。リング25,26にはカムが設けられており、カムの作用でリング25B,26Bが軸線Yに沿った方向にボール4に押し付けられる力を考慮して、各ディスク25,26とボール24との間で所期の伝達トルク容量が得られるように、ディスク25,26をボール4に向けて押圧する押圧機構が設けられている。その押圧機構は特には図示しないが、皿ばねなどの弾性機構や油圧によってディスク25,26を軸線方向に押圧する油圧機構などによって構成されている。
上述した無段変速機構1の作用について次に説明する。入力軸2にトルクが入力されて入力軸2と共にローラ3が回転すると、その外周面に接触しているボール4にトルクが伝達されてボール4が回転する。その回転方向はローラ3の回転方向とは反対の方向であり、またボール4の回転中心軸線Xは支持軸5の中心線である。ボール4の外周面には第1出力ディスク25および第2出力ディスク26がトルク伝達可能に接触しているから、ボール4から各ディスク25,26にトルクが伝達されて各ディスク25,26が回転する。これら各ディスク25,26の回転方向はボール4の回転方向と同じであり、したがって各ディスク25,26は入力軸2とは反対の方向に回転する。
すなわち、ボール4がアイドラーとして機能し、入力軸2のトルクがボール4を介して各ディスク25,26に伝達される。その場合、ローラ3に対するボール4の回転数や各ディスク25,26の回転数(もしくは回転速度)は、それぞれのボール4との接触位置の回転半径(支持軸5の回転中心軸線Xからの距離、つまり接触半径)に応じて決まり、それらの回転半径(接触半径)は以下に説明するように、ボール4の傾転角度αによって変化する。したがって、ボール4の傾転角度αを変化させることにより、入力軸2の回転数に対する第1出力ディスク25および第2出力ディスク26の回転数の比率すなわち変速比を変化させることができる。
これを図5を参照して具体的に説明すると、ボール4の外周面のうち、前述した線Lを中心とした左右対称位置に各ディスク25,26が接触しているとした場合、傾斜していない状態の支持軸5の回転中心軸線Xから、その接触位置P1,P2までの距離(すなわち回転半径)は、ボール4の半径rより小さくなる。その割合(接触位置係数)をkとすれば、
β=cos-1k
である。ここで、βは、前記各接触位置P1,P2の前記線Lからの開き角度である。支持軸5が傾斜していない場合の中心軸線Xから各接触位置P1,P2までの距離は(k×r)となる。また、ローラ3の半径をrs、各ディスク25,26のボール4に接触する部分の半径(入力軸2の中心軸線Yからの半径:回転半径)をrdとすると、
rd=rs+r(1+k)
である。
β=cos-1k
である。ここで、βは、前記各接触位置P1,P2の前記線Lからの開き角度である。支持軸5が傾斜していない場合の中心軸線Xから各接触位置P1,P2までの距離は(k×r)となる。また、ローラ3の半径をrs、各ディスク25,26のボール4に接触する部分の半径(入力軸2の中心軸線Yからの半径:回転半径)をrdとすると、
rd=rs+r(1+k)
である。
ボール4の傾転角度(すなわち支持軸5の入力軸2に対する傾斜角度)をαとした場合における第1出力ディスク25のボール4に対する接触位置P1の回転半径をr1、第2出力ディスク26のボール4に対する接触位置P2の回転半径をr2、ボール4のローラ3に対する接触点Pの回転半径をr3は、それぞれ下記の式で表される。なお、回転半径とは、支持軸5の中心軸線(ボール4の回転中心軸線)Xからの距離である。
r1=r×sin[π/2−(α+β)]=r×cos(α+β)
r2=r×sin[π/2+(α−β)]=r×cos(α−β)
r3=r×cosα
となる。
r1=r×sin[π/2−(α+β)]=r×cos(α+β)
r2=r×sin[π/2+(α−β)]=r×cos(α−β)
r3=r×cosα
となる。
したがって、入力軸2(ローラ3)の回転数をnrとした場合の第1出力ディスク25の回転数n1、第2出力ディスク26の回転数n2は、
n1=nr×rs/r3×r1/rd
n2=nr×rs/r3×r2/rd
となる。さらに、これらの回転数比は、
n2/n1=cos(α−β)/cos(α+β)
である。
n1=nr×rs/r3×r1/rd
n2=nr×rs/r3×r2/rd
となる。さらに、これらの回転数比は、
n2/n1=cos(α−β)/cos(α+β)
である。
上記のβの値を一定(例えば30°)としてボール4の傾転角度αを変化させた場合におけるcos(α−β)およびcos(α+β)の値の変化を線図で示せば図6のとおりである。すなわち、傾転角度αが正方向あるいは負方向に変化すると、cos(α−β)およびcos(α+β)の一方が増大し、かつ他方が減少する。そして、その変化は連続的である。
傾転角度αの変化に伴う速度比の変化を求めて線図で示すと、図7のとおりである。図7における符号D1は、入力軸2と第1出力ディスク25との間の速度比を示す。この速度比D1は、第1出力ディスク25の回転速度を入力軸2の回転速度で除算した値である。符号D2は、入力軸2と第2出力ディスク26との間の速度比を示す。この速度比D2は、第2出力ディスク26の回転速度を入力軸2の回転速度で除算した値である。この図7から明らかなように、傾転角度αが正方向に増大する(図5では支持軸5が右下がりに傾斜する)と、傾転角度αの増大に従って速度比D1が小さくなり、かつ、速度比D2が大きくなる。これとは反対に傾転角度αが負方向に増大する(図5では支持軸5が左下がりに傾斜する)と、傾転角度αが負方向に増大するのに従って、速度比D1が大きくなり、かつ速度比D2が小さくなる。
このように、この発明に係る無段変速機構1によれば、入力軸2と二つの出力ディスク25,26との合計三つの回転部材の間でトルク伝達することができる。また、入力軸2と第1出力ディスク25との間の変速比(速度比)と、入力軸2と第2出力ディスク26との間の変速比(速度比)とを同時に、かつ、無段階に(連続的に)変化させることができ、しかも増速と減速とを同時に生じさせることができる。そして、入力軸2の回転数に対して各ディスク25,26の回転数を低くする減速機として機能させることができる。
上記の無段変速機構1を車両用の動力伝達装置として用いた例を、図1に基づいて説明する。この図1においては、車両101の動力源としてエンジン30が設けられている。このエンジン30は燃料を燃焼させて動力を発生する動力装置であり、エンジン30としては内燃機関、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。そして、エンジン30のクランクシャフト31と入力軸2との動力伝達経路がクラッチC1により形成されている。クラッチC1は動力伝達経路のトルク容量を変更可能に構成されており、このクラッチC1は、摩擦力により動力伝達をおこなう摩擦クラッチ、電磁力により動力伝達をおこなう電磁クラッチのいずれでもよい。このクラッチC1のトルク容量を制御するアクチュエータ32が設けられている。なお、前記クランクシャフト31との間で動力伝達可能な発電機(図示せず)が設けられている。
また、前記第1出力ディスク25には、伝動装置33および差動装置34を介在させて、駆動輪35が動力伝達可能に接続されている。この伝動装置33としては、回転軸と歯車伝動装置とを組み合わせた機構、または回転軸と巻き掛け伝動装置とを組み合わせた機構などを用いることができる。そして、伝動装置33の回転軸が第1出力ディスク25に接続されている。また、駆動輪35は前輪または後輪の何れでもよい。さらに、前記第2出力軸26にはクラッチC2を介在させてフライホイール36が接続されている。フライホイール36は、運動(回転運動)エネルギを回収して蓄積するための装置である。また、フライホイール36に蓄積されている運動エネルギを外部に放出することもできる。このクラッチC2は、摩擦力により動力伝達をおこなう摩擦クラッチ、電磁力により動力伝達をおこなう電磁クラッチのいずれでもよい。このクラッチC2のトルク容量はアクチュエータ32により制御される。そして、エンジン30の出力、油圧発生装置15、アクチュエータ32,37を制御する電子制御装置38が設けられている。この電子制御装置38には、車速、フライホイール36の回転数、エンジン回転数(Ne)、アクセル開度、シフトレンジなどの信号が入力される。
つぎに、図1に示された車両101において実行可能な制御を説明する。アクセルペダルが踏み込まれて車両101が中速または高速で巡航走行(定速走行)する場合は、クラッチC1のトルク容量を相対的に増加、つまり、クラッチC1を係合するとともに、クラッチC2のトルク容量を相対的に低下、つまり、クラッチC2を解放することができる。すると、エンジントルクが入力軸2およびボール4および第1出力ディスク25を経由して伝動装置33に伝達され、その伝動装置33のトルクが差動装置34を経由して駆動輪35に伝達される。また、クラッチC2が解放されているため、エンジントルクはフライホイール36には伝達されず、第2出力ディスク26は空転する。
一方、車両101が低速で巡航走行する場合は、クラッチC1を係合するとともに、クラッチC2を係合することができる。すると、エンジントルクが入力軸2およびボール4および第1出力ディスク25を経由して伝動装置33に伝達され、その伝動装置33のトルクが差動装置34を経由して駆動輪35に伝達される。また、クラッチC2が係合されているため、エンジン30の動力の一部がフライホイール36に伝達され、その運動エネルギがフライホイール36に蓄積される。このように、エンジン30の効率が相対的に低下する低速では、エンジン30の動力の一部をフライホイール36に分配することでエンジン負荷を上げ、効率の良い領域でエンジン30を運転することができる。
また、アクセルペダルが戻された場合は、クラッチC1を解放させ、かつ、クラッチC2を係合させる。すると、車両101の惰力走行による運動エネルギが差動装置34および伝動装置33および第1出力ディスク25およびボール4および第2出力ディスク26を経由してフライホイール36に伝達され、その運動エネルギがフライホイール36で回収される。ここで、クラッチC2を係合する前に、フライホイール36の回転数と第2出力ディスク26の回転数とが同期するようにボール4の傾転角度αを制御し、その後にクラッチC2を係合してフライホイール36での回生を開始する。なお、クラッチC1が解放されているため、車両101の運動エネルギはエンジン30には伝達されず、エンジン30の引き摺りを回避できる。
ここで、フライホイール36で運動エネルギを回収するときの無段変速機構1の特性を、図8の線図により説明する。図8には、第1出力ディスク25と第2出力ディスク26との間における速度比D3と、第1出力ディスク25と入力軸2との間における速度比D4とが示されている。ここで、速度比D3は、第2出力ディスク26の回転速度を第1出力ディスク25の回転速度で除算した値であり、速度比D4は、入力軸2の回転速度を第1出力ディスク25の回転速度で除算した値である。そして、傾転角度αが正方向で増大することに従って、速度比D3,D4が共に大きくなり、傾転角度αが負方向で増大することに従って、速度比D3,D4が共に小さくなる特性を有する。このように、無段変速機構1では、第1出力ディスク25と第2出力ディスク26との間における速度比(変速比)をも、無段階(連続的)に変更することが可能である。
上記のように車両101が惰力走行し、ついで停車した後に、再度車両101が発進する(力行)場合には、クラッチC1を解放させ、かつ、クラッチC2を係合する。すると、フライホイール36に蓄積されていた運動エネルギが、第2出力ディスク26およびボール4および第1出力軸25および伝動装置33および差動装置34を経由して駆動輪35に伝達されて駆動力が発生する。このため、車両101の停車時にはエンジン30を停止させておくことができる。また、車両101が発進した後にクラッチC1,C2を共に係合させて、フライホイール36に蓄積された動力をエンジン30に伝達してエンジン30をクランキングさせ、かつ、エンジン30で燃料噴射および燃焼をおこない、エンジン30を自律回転させることができる。このとき、ボール4の傾転角度αを変化させることで、エンジン30を定点で運転した状態において、駆動力の出し入れが可能である。なお、エンジン30を定点で運転した状態とは、エンジントルクおよび回転数を一定に維持することであり、駆動力の出し入れとは、フライホイール36と駆動輪35との間でエネルギーを行き来させることである。具体的には、この駆動力の出し入れには、車両101の惰力走行時には運動エネルギをフライホイール36に蓄積させること、および、フライホイール36に蓄積されているエネルギを駆動輪35に伝達することが含まれる。
上記のように、無段変速機構1は、各回転要素同士の間の変速比を無段階(連続的)に変更する変速機としての機能と、エンジン30の動力を駆動輪35およびフライホイール36に分配する動力分配機構としての機能とを兼備している。このため、エンジン30から駆動輪35に至る動力伝達経路、およびエンジン30からフライホイール36に至る動力伝達経路に、別個に変速機を設けずに済み、部品点数の増加を抑制できる。したがって、動力伝達装置全体の大型化を抑制して、小型化を図ることができる。
つぎに、図1に示された動力伝達装置において、無段変速機構1の他の構成例を、図9に基づいて説明する。図9に示された無段変速機構1は、入力軸2とクランクシャフト31とが動力伝達可能に接続され、伝動装置33の回転軸が第1出力ディスク25と動力伝達可能に接続され、フライホイール36がキャリヤ100と動力伝達可能に接続されている。キャリヤ100の内周端には、入力軸2の軸線方向に沿って延ばされた円筒部102が形成されており、その円筒部102に、クラッチC2を介在させてフライホイール36が動力伝達可能に接続されている。また、第2出力ディスク26が無段変速機構1のケースに取り付けられており、その第2出力ディスク26は回転不可能に固定されている。入力軸2の半径方向において、第2出力ディスク26は円筒部101の外側に配置されている。なお、第2出力ディスク26は固定されているので、固定ディスクであるとも言える。
また、図9の無段変速機構1において、ボール4の傾転角度αの変化に伴う速度比の変化を求めて線図で示すと、図10のとおりである。図10における符号D5は、入力軸2と第1出力ディスク25との間の速度比を示す。この速度比D5は、第1出力ディスク25の回転速度を入力軸2の回転速度で除算した値である。符号D6は、入力軸2とキャリヤ100との間の速度比を示す。この速度比D6は、キャリヤ100の回転速度を入力軸2の回転速度で除算した値である。図10のように、ボール4の傾転角度αが負側であれば第1出力ディスク25は正回転し、傾転角度αが正側であれば第1出力ディスク25は逆回転し、傾転角度αが零度であれば第1出力ディスクは停止する。これに対して、キャリヤ100の回転方向は傾転角度αに関わりなく同じである。なお、傾転角度αが負側で減少し、かつ、正側に切り替わり正側で増加することに伴い、速度比D5,D6は共に小さくなる特性である。
つぎに、図9に示された無段変速機構1の作用を順次説明する。まず、シフトレンジとしてN(ニュートラル)レンジが選択された場合は、ボール4の傾転角度αを零度に制御される。ここで、エンジン30のトルクが入力軸2に伝達されると、ボール4が第1出力ディスク25および第2出力ディスク26に沿って転動してキャリヤ100が空転し、エンジントルクは第1出力ディスク25には伝達されない。つまり、エンジン30と第1出力ディスク25との間では、エンジン30の回転に関わりなくギヤードニュートラルを実現可能である。
一方、シフトレンジとしてD(ドライブ)レンジが選択されると、図10の速度比D5で左側半分に示すようにボール4の傾転角度αが負側に設定される。そして、クラッチC1が係合されてエンジントルクが入力軸2に伝達されると、ボール4が第2出力ディスク26に沿って転動するとともに、第1出力ディスク25が正回転する。このようにして、車両101が前進する向きの駆動力が発生する。これに対して、R(リバース)レンジが選択されると、図10の速度比D5で右側半分に示すようにボール4の傾転角度αが正側に設定される。すると、第1出力ディスク25が逆回転して、車両101が後退する向きの駆動力が発生する。このように、無段変速機構1はボール4の傾転角度αを正側と負側とで切り換えることにより、第1出力ディスク25を正転またが逆転させるトルクを発生することができる。したがって、車両101を後退させるためのRレンジ用のギヤを専用に設けずに済み、部品点数の低減および無段変速機構1の小型化を図ることができる。また、DレンジまたはRレンジが選択されているときにクラッチC2を係合すると、エンジン30の動力が入力軸2およびキャリヤ100を経由してフライホイール36に伝達されて、運動エネルギをフライホイール36で回収することができる。
つぎに、シフトレンジとしてDレンジが選択され、かつ、車両101が惰力走行するときに、図9に示された無段変速機構1を搭載した車両101でおこなう制御および作用を説明する。車両101の減速中にクラッチC1を係合すると、車両101の運動エネルギがキャリヤ100を経由してフライホイール36に伝達され、運動エネルギをフライホイール36で回収できる。このとき、ボール4の傾転角度αの変化に伴う速度比の変化を求めて線図で示すと、図11のとおりである。図11における符号D7は、第1出力ディスク25と入力軸2との間の速度比を示す。この速度比D7は、入力軸2の回転速度を第1出力ディスク25の回転速度で除算した値である。また、図11における符号D8は、第1出力ディスク25とキャリヤ100との間の速度比を示す。この速度比D8は、キャリヤ100の回転速度を第1出力ディスク25の回転速度で除算した値である。そして、ボール4の傾転角度αを零度に近い領域(破線で囲んだ領域)に設定すると、キャリヤ100の回転速度が相対的に大増速される(速度比D8が負側で相対的に大きくなる)ため、フライホイール36に蓄積される運動エネルギを相対的に高めることができる。
さらに、Nレンジが選択された際には、前記のようにエンジン30の回転に関わりなく無段変速機構1をギヤードニュートラルとすることができるため、クラッチC1としてノーマリクローズ構造のクラッチを用いることができる。つまり、動作させるためのエネルギを与えていないときに係合するクラッチを採用することができる。このように、クラッチC1をノーマリクローズ構造のクラッチにすると、係合時には消費エネルギはなく、車両101が惰力走行して運動エネルギをフライホイール36に蓄積する際のみに、クラッチC1を解放するために動作エネルギを消費させることができる。
つぎに、図9に示された無段変速機構1を搭載した車両101において、Dレンジが選択された時の制御を説明する。具体的には、クラッチC2を係合するとともに、フライホイール36に蓄積されている運動エネルギを、無段変速機構1を経由させて駆動輪35に伝達することができる。その場合におけるボール4の傾転角度αと、回転部材同士の速度比との関係を図12の線図に示す。図12における符号D9は、キャリヤ100と第1出力ディスク25との間の速度比を示す。この速度比D9は、第1出力ディスク25の回転速度をキャリヤ100の回転速度で除算した値である。また、図12における符号D10は、キャリヤ100と入力軸2との間の速度比を示す。この速度比D10は、入力軸2の回転速度をキャリヤ100の回転速度で除算した値である。なお、傾転角度αが負側で減少し、かつ、正側に切り替わり正側で増加することに伴い、速度比D9,D10は共に大きくなる特性である。
さらに、図9に示された無段変速機構1を搭載した車両101で、Dレンジが選択された時の無段変速機構1の作用を説明する。具体的には、車両101が惰力走行して運動エネルギが無段変速機構1に伝達されるときに、ボール4の傾転角度αの変化に伴う速度比の変化を図13により説明する。図13における符号D11は、第1出力ディスク25と入力軸2との間の速度比を示す。この速度比D11は、入力軸2の回転速度を第1出力ディスク25の回転速度で除算した値である。また、図13における符号D12は、第1出力ディスク25とキャリヤ100との間の速度比を示す。この速度比D12は、キャリヤ100の回転速度を第1出力ディスク25の回転速度で除算した値である。この図13において、負側の傾転角度αが零度に近づくことに伴い速度比D11が大きくなり、負側の傾転角度αが零度に近づくことに伴い速度比D12が小さくなる特性である。
図9に示された無段変速機構1を搭載した車両101で、Dレンジが選択された時におこなわれる制御例を図14のフローチャートにより説明する。まず、車両101が減速しているか否か、具体的には、惰力走行しているか否かが判断される(ステップS1)。例えば、アクセルペダルが踏み込まれている場合はステップS1で否定的に判断されてリターンされる。これに対して、アクセルペダルが戻されているとステップS1で肯定的に判断されて、フライホイール(F/W)36の回転数が、予め定めた所定値α2未満であるか否かが判断される(ステップS2)。この所定値α2は、フライホイール36に蓄積可能なエネルギの最大値に基づいて決定した値であり、フライホイール36にエネルギを更に蓄積する余裕があるか否かを、回転数に基づいて間接的に判断するためのものである。
このステップS2で肯定的に判断された場合は、フライホイール36にエネルギを蓄積することが可能であるため、クラッチC1を解放し(ステップS3)、かつクラッチC2を係合する(ステップS4)。このステップS3の制御をおこなうと、車両101の惰力走行による運動エネルギが、無段変速機構1を経由してフライホイール36に蓄積される。また、ステップS4の制御をおこなうと、車両101の惰力走行による運動エネルギはエンジン30には伝達されないから、エンジンブレーキ力は発生しない。さらに、ボール4の傾転角度αを、
α=α+dα
とする制御をおこない(ステップS5)リターンされる。このステップS5の制御は、ボール4の傾転角度αを負側で相対的に零度に近づけるものである。このステップS5の制御をおこなうと、図13に速度比D12に示すように、フライホイール36の回転数が相対的に増加し、フライホイール36におけるエネルギの回収効率が相対的に高められる。
α=α+dα
とする制御をおこない(ステップS5)リターンされる。このステップS5の制御は、ボール4の傾転角度αを負側で相対的に零度に近づけるものである。このステップS5の制御をおこなうと、図13に速度比D12に示すように、フライホイール36の回転数が相対的に増加し、フライホイール36におけるエネルギの回収効率が相対的に高められる。
一方、ステップS2で否定的に判断された場合は、蓄積可能な容量の最大値まで既にフライホイール36にエネルギが蓄積されており、エネルギの更なる蓄積はできないため、クラッチC1を係合し(ステップS6)、かつクラッチC2を解放し(ステップS7)、リターンされる。このステップS6の制御により、車両101の運動エネルギはフライホイール36には伝達されなくなる。また、ステップS7の制御により、車両101の運動エネルギがエンジン30に伝達されて、エンジンブレーキ力が発生する。図14の制御例において、所定値α2は、実験またはシミュレーションなどによって求めたものであり、電子制御装置38に記憶されている。
上記の図14のフローチャートでおこなわれる制御、およびその制御による効果を図15に示す。この図15において、「エンブレ」はエンジンブレーキ発生を意味し、「プラス」は傾転角度αを零度に近づけることを意味する。このように、図14の制御では、フライホイール36の回転数が所定値α2未満であるか否かにより、フライホイール36にエネルギを蓄積するか、またはエンジンブレーキ力を発生するかを選択しているため、状況に応じて回生効率を向上することができる。
ここで、図14のフローチャートに基づいて説明した機能的手段と、請求項3の構成との対応関係を説明すると、ステップS2が、この発明のエネルギ蓄積量判断手段に相当し、ステップS3,S4が、この発明における第1の伝達トルク制御手段に相当し、ステップS6,S7が、この発明における第2の伝達トルク制御手段に相当する。
さらに、図9に示された無段変速機構1を搭載した車両101において、エンジン30の動力を駆動輪35に伝達する際に実行可能な制御例を、図16のフローチャートに基づいて説明する。まず、無段変速機構1の変速比を制御するための目標傾転角度α′が、現在の傾転角度α、車速V、エンジン回転数Neなどのパラメータを関数として求められる(ステップS21)。そして、シフト位置としてDレンジが選択されて車両101が走行中であるか否かが判断される(ステップS22)。このステップS22で否定的に判断された場合はリターンされ、ステップS22で肯定的に判断された場合は、目標傾転角度α′が、零度未満であるか否かが判断される(ステップS23)。
前記図10のように、Dレンジでは傾転角度αが負側に設定される必要がある。そこで、ステップS23で肯定的に判断された場合は、そのままリターンする。つまり、ステップS21で求められた目標傾転角度α′に基づいて、ボール4の傾転角度が制御される。これに対して、ステップS23で否定的に判断された場合は、目標傾転角度α′が正の値となるように制御すると、第1出力ディスク軸25は逆回転することになる。そこで、ステップS23で否定的に判断された場合は、目標傾転角度α′として現在の傾転角度αを選択する、つまり傾転角度を負の値に維持する処理をおこない(ステップS24)、リターンする。このステップS24の処理により、第1出力ディスク25の逆回転を防止できる。ここで、図16のフローチャートに示された機能的手段と、請求項5の構成との対応関係を説明すると、ステップS22が、この発明のシフトレンジ検知手段に相当し、ステップS23,S24が、この発明の逆転防止手段に相当する。
さらに、図9に示された無段変速機構1を搭載した車両101において、エンジン30の動力を駆動輪35に伝達する際に実行可能な他の制御例を、図17のフローチャートに基づいて説明する。この図17においても、ステップS21の処理がおこなわれ、そのステップS21についで、シフト位置としてR(リバース))レンジが選択されて車両101が走行中であるか否かが判断される(ステップS25)。このステップS25で否定的に判断された場合はリターンされ、ステップS25で肯定的に判断された場合は、目標傾転角度α′が、零度を超えているか否かが判断される(ステップS26)。
前記図10のように、Rレンジでは傾転角度αが正側に設定される必要がある。そこで、ステップS26で肯定的に判断された場合は、そのままリターンする。つまり、ステップS21で求められた目標傾転角度α′に基づいて、ボール4の傾転角度が制御される。これに対して、ステップS26で否定的に判断された場合は、目標傾転角度α′が負の値となるように制御すると、第1出力ディスク軸25は正回転することになる。そこで、ステップS26で否定的に判断された場合は、目標傾転角度α′として現在の傾転角度αを選択、つまり傾転角度を正の値に維持する処理をおこない(ステップS27)、リターンする。このステップS27の処理により、第1出力ディスク25の正回転を防止できる。
ここで、図17のフローチャートに示された機能的手段と、請求項5の構成との対応関係を説明すると、ステップS25が、この発明のシフトレンジ検知手段に相当し、ステップS26,S27が、この発明の逆転防止手段に相当する。また、図1、図2、図3、図4、図9に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、無段変速機構1が、この発明の無段変速機構に相当し、ボール4が、この発明の転動体に相当し、第1出力ディスク25が、この発明の第1回転部材に相当し、第2出力ディスク26が、この発明の第2回転部材に相当し、エンジン30が、この発明の動力源に相当し、駆動輪35が、この発明の駆動輪に相当し、フライホイール36が、この発明のフライホイールに相当し、キャリヤ100が、この発明の第4回転部材に相当し、車両101が、この発明の車両に相当し、クラッチC1が、この発明の第1クラッチに相当し、クラッチC2が、この発明の第2クラッチに相当し、回転中心軸線Xが、この発明の回転中心軸線に相当する。
この発明における動力源は、駆動輪またはフライホイールに伝達する動力を発生する動力装置であり、動力源としては、エンジンに代えてまたはエンジンに加えて、電動モータまたは油圧モータを用いることもできる。この電動モータは電気エネルギを運動エネルギに変換する回転装置である。その電動モータの回転軸を、クラッチC1を介在させて前記入力軸2と動力伝達可能に接続することができる。前記油圧モータは、オイルの流体エネルギを回転軸の運動エネルギに変換する回転装置であり、その油圧モータの回転軸を、クラッチC1を介在させて前記入力軸2と動力伝達可能に接続することができる。
また、この発明は第1回転部材ないし第4回転部材のいずれか1つの回転部材は回転不可能に固定されており、固定された回転部材以外の3つの回転部材に対して、動力源およびフライホイールおよび駆動輪をそれぞれどのように単独で接続してもよい。例えば、第2回転部材に動力源を接続し、第3回転部材にフライホイールを接続し、第1回転部材に駆動輪を接続し、第2回転部材を固定する構成でもよい。あるいは、第4回転部材に動力源を接続し、第1回転部材にフライホイールを接続し、第2回転部材に駆動輪を接続し、第3回転部材を固定する構成でもよい。また、この発明における第1ないし第4回転部材のうち、固定される回転部材以外の回転可能な部材は動力を伝達する部材であり、この回転部材には、回転軸、プーリ、キャリヤ、スプロケット、歯車などが含まれる。
1…無段変速機構、 4…ボール、 25…第1出力ディスク、 26…第2出力ディスク、 30…エンジン、 35…駆動輪、 36…フライホイール、 100…キャリヤ、 101…車両、 C1…第1クラッチ、 C2…第2クラッチ、 X…回転中心軸線。
Claims (5)
- 車両の駆動輪と動力伝達可能に接続された動力源と、この動力源および前記駆動輪に接続され、かつ、運動エネルギを回収するフライホイールとを有する、フライホイール付き動力伝達装置において、
回転中心軸線を傾斜させることができかつ外周面が滑らかな曲面に形成された転動体と、その転動体における外周面の所定箇所にトルク伝達可能に接触された第1回転部材と、前記回転中心軸線を挟んで前記第1回転部材とは反対側で前記転動体の外周面にトルク伝達可能に接触しかつ前記第1回転部材に対して相対回転可能な第2回転部材および第3回転部材と、前記転動体を回転中心軸線を中心として回転可能に支持する第4回転部材とを備え、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を変更することにより、前記第1回転部材および第2回転部材および第3回転部材が前記転動体とトルク伝達可能に接触している箇所の前記回転中心軸線を中心とする回転半径を変化させて、前記各回転部材同士の間における変速比を無段階に変更可能な無段変速機構が設けられており、
前記動力源と前記駆動輪と前記フライホイールとが単独で3つの回転部材に別々に動力伝達可能に接続されており、前記4つの回転部材のうち前記動力源または前記駆動輪または前記フライホイールのいずれもが接続されていない回転部材が回転不可能に固定されていることを特徴とするフライホイール付き動力伝達装置。 - 前記動力源と前記第1回転部材とが動力伝達可能に接続され、前記駆動輪が前記第2回転部材に接続され、前記フライホイールが前記第3回転部材に動力伝達可能に接続され、前記第4回転部材が回転不可能に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のフライホイール付き動力伝達装置。
- 前記動力源と前記第1回転部材とが動力伝達可能に接続され、前記駆動輪が前記第2回転部材に接続され、前記フライホイールが前記第4回転部材に動力伝達可能に接続され、前記第3回転部材が回転不可能に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のフライホイール付き動力伝達装置。
- 前記第1回転部材と前記動力源との間に設けられた第1クラッチと、前記第4回転部材と前記フライホイールとの間に設けられた第2クラッチとを有し、
前記車両が惰力走行するとき前記フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が、最大容量に基づいて予め定められた所定値未満であるか所定値以上であるかを判断するエネルギ蓄積量判断手段と、
このエネルギ蓄積量判断手段により、前記フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が所定値未満であると判断された場合は、前記第1クラッチを解放させかつ前記第2クラッチを係合させる第1の伝達トルク制御手段と、
前記エネルギ蓄積量判断手段により、前記フライホイールにおけるエネルギの蓄積量が所定値以上であると判断された場合は、前記第1クラッチを係合させかつ前記第2クラッチを解放させる第2の伝達トルク制御手段と
を備えていることを特徴とする請求項2に記載のフライホイール付き動力伝達装置。 - 前記無段変速機構は、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を負側に設定すると前記第2回転部材が正回転する一方、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を正側に設定すると前記第2回転部材が逆回転する構成であり、
前記車両の走行方向を選択するシフトレンジを検知するシフトレンジ検知手段と、
前記第2回転部材の回転方向が、前記シフトレンジから定まる前記車両の走行方向に相当する方向とは逆になることを防止するように、前記転動体の回転中心軸線の傾転角度を制御する逆転防止手段と
を備えていることを特徴とする請求項3に記載のフライホイール付き動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009121277A JP2010270796A (ja) | 2009-05-19 | 2009-05-19 | フライホイール付き動力伝達装置 |
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