JP4577137B2 - 自動車用ウエザストリップ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のドア、ラッゲージ、スライディングルーフ等の車体開口部を開閉する車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールする自動車用ウエザストリップに関するものである。
以下、本発明について、図6に示すように、自動車のドア2と車体開口部周縁6の間をシールするオープニングトリムウエザストリップ10(110)を例に取り説明する。
従来、自動車のドア2と車体開口部周縁6との間のシールは、図8に示すように、ドア2におけるドアフレーム等の外周のリテーナー4に取付けられるドアウエザストリップ160と、ドアフレーム等の内周のチャンネル3に取付けられるガラスラン150と、車体開口部周縁6のフランジ7に取付けられるオープニングトリムウエザストリップ110とによりなされる。
なお、上記フランジ7は、車体開口部周縁6を規定しているアウターパネル6aと車内側のインナーパネル8等のパネルが接合されて形成されている。
ガラスラン150は、車外側側壁151、底壁152と車外側側壁153からなる断面略コ字形の本体部の内部にドアガラス5の端部を摺動自在に収納し、その端部を車外側側壁151と車外側側壁153の先端から延設した車外側シールリップ154と車内側シールリップ155により保持して、シールしている。
ドア2の外周に取付けられたドアウエザストリップ160は、取付基部161とその上部に一体に形成された中空シール部164とシールリップ部166から構成される。取付基部161は、ドアフレームの外周に設けられたリテーナー4に嵌め込まれてドアフレームに固定される。そして、ドア2閉時にシールリップ部166が車体開口部周縁(アウターパネル6a)6の最も車外側の側端に当接し、ドア2の先端と車体開口部周縁6の車外側側端との間をシールする。そのとき、中空シール部164は、車体開口部周縁6のシールリップ部166が当接する部分よりも車内側の膨出部分に当接して、ドア2と車体開口部周縁6との間をシールしている。
車体開口部周縁6には、上記のフランジ7に取付けられたオープニングトリムウエザストリップ110があり、ドアウエザストリップ160が車体開口部周縁6をシールする部分よりもさらに車内側でドア2と車体開口部周縁6との間をシールしている。オープニングトリムウエザストリップ110は、断面略U字形の取付基部としてのトリム部120により上記のフランジ7に取付けられ、その中空シール部130がドアフレームの膨出部2aに当接してシールする。上記トリム部120には、フランジ7を把持するために、金属インサート等の芯材124が埋設され、その断面略U字形の内部にフランジ保持リップを備えている。
しかしながら、フランジ7は車体開口部周縁6を規定しているアウターパネル6aの一端部と車内側のインナーパネル8等のパネルの端部が溶接等により接合されて形成されており、アウターパネル6aとインナーパネル8はフランジ7の近傍で空洞を形成している。この空洞を通って、風切り音、タイヤノイズや路面反射音等の騒音が車体開口部周縁6の全周に亘り伝達される。フランジ7はスポット溶接による凹凸や、フランジ7端部の板金の凹凸によりトリム部120の内部との間に隙間が生じる場合もあり、この隙間から上記の騒音が洩れて、車内に伝達されることとなる。
このため、図9に示すように、オープニングトリムウエザストリップ110において、フランジ7の先端でのシール性を向上するために、そのトリム部120の内部に底壁123の内面から傘状のリップ129を形成して、この傘状のリップ129にフランジ7の先端が当接するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この場合は、トリム部120内に形成された傘状のリップ129がフランジ7の先端に当接しているのみであり、フランジ7の先端が若干ずれると、傘状のリップ129とフランジ7の先端が離れて、十分なシール性を得ることができなかった。
また、図10に示すように、オープニングトリムウエザストリップ110において、フランジ7の先端でのシール性を向上するために、そのトリム部120の内部の底壁123の内面に、スポンジ材等の軟質材から形成される複数のシール部材126を形成して、この複数のシール部材126によりフランジ7の先端を包むようにしたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
この場合は、図9に示すものよりもシール部材126の柔軟性が大きいが、フランジ7の先端がシール部材126の中央に正しく位置する必要があり、また、フランジ7の厚さが変化すると、その厚さの変化に対応してシール部材126がフランジ7の先端を完全に包むことができず、十分なシール性を得ることができなかった。
さらに、図11に示すように、オープニングトリムウエザストリップ110において、フランジ7の先端での間のシール性を向上させるために、トリム部120の内部に、粘性を有するシール部材126やスポンジ材等の軟質材から形成されるシール部材126を装着して、そのシール部材126の中にフランジ7の先端を挿入するものがある(例えば、特許文献3参照。)。
この場合は、別に成形されたシール部材126を断面略U字形のトリム部120内に挿入する手間がかかる。また、粘性を有するシール部材126を使用すると、修理等でトリム部120をフランジ7から外す場合に、フランジ7やトリム部20の開口部にシール部材126が付着して美観を損なうことがある。スポンジ材等の軟質材から形成されるシール部材126を使用すると、図10に示すものと同様に、フランジ7の厚さが変化すると、その厚さの変化に対応してシール部材126がフランジ7の先端を完全に包むことができず、十分なシール性を得ることができなかった。
なお、上記のオープニングトリムウエザストリップ110は、上記のように、車体のドア2の開口である車体開口部周縁6の全周に装着される場合が多く、車体開口部周縁6のフランジ7は、その部位によって厚さが異なる。即ち、フランジ7は、車体を構成するパネルの先端が接合されて形成されるが、接合されるパネルの数は、部位によって1枚から5枚程度まで変化し、その厚さは2mmから8mm程度まで変化する。
このため、トリム部120が、フランジ7を挟持するための補強用の金属インサート等を芯材124として埋設された断面略U字形である場合、部位によって挿入力が大きくなったり、フランジ7の把持力が小さくなったりする場合があった。
また、金属インサートにより重量が増加し、車両の軽量化の要請を満足しなくなっていた。
そのため、図12に示すように、トリム部120の金属インサート等の芯材124を無くし、柔軟性を増加させ、両面接着テープ125を使用してフランジ7に装着することも行なわれている(例えば、特許文献4参照。)。
この場合は、オープニングトリムウエザストリップ110のトリム部(取付基部)120において、車外側側壁122の内面に両面接着テープ125を取付けて、トリム部120内にフランジ7を挿入するとともにフランジ7の車外側の側面に両面接着テープ125を圧着させることができる。
フランジ7に両面接着テープ125でオープニングトリムウエザストリップ110を接着するときは、両面接着テープ125の保護テープを引き剥がして、フランジ7をトリム部120内に挿入し、フランジ7の側面に両面接着テープ125を圧着する。このとき、特にトリム部120が断面略U字形の場合は、フランジ7の先端が両面接着テープ125に接触して、両面接着テープ125が剥離したり、フランジ7がトリム部120の奥まで挿入されずに途中で両面接着テープ125に接着してしまう場合もあった。
また、フランジ7の肉厚が大きく変化する場合は、トリム部(取付基部)120の形状を断面略U字形に形成せずに、車外側側壁121と底壁123からなる断面略L字形に形成して、車内側側壁を省略して、車内側にフランジ7が自由に張り出せるようにすることも行なわれている。
しかしながら、このようにトリム部120を断面略L字形に形成して、金属インサートを廃止した場合に、トリム部120の剛性が低下して底壁123が若干変形する場合があり、フランジ7の先端が底壁123のシール部材126から離れてシール性が低下する恐れがあった。特に、フランジ7の車内側側端がシール部材126から離れると、フランジ7の先端から車室内に騒音が進入することとなる。
実開昭55−9716号公報 実開昭55−65209号公報 実開昭54−31622号公報 特開2001−151035号公報
このため、本発明は、装着が容易で、フランジからの騒音を確実に防止することができる自動車用ウエザストリップを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、
ウエザストリップは、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられているフランジに取付けられる取付基部と、取付基部に一体的に設けられ、他方の部材である車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成され、車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着され、底壁の内面にコーキング部材が設けられ、底壁の車内側端部を底壁の他の部分よりも柔軟に形成し、底壁の車内側端部の内面に車内側突起部を形成し、底壁の車内側端部の外面は、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられている内装部品に当接して、底壁の車内側端部が屈曲して、車内側突起部はフランジの側面方向に傾斜させられている自動車用ウエザストリップである。
請求項1の本発明では、ウエザストリップは、自動車の車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられたフランジに取付けられる取付基部と、取付基部に一体的に設けられ、車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して、車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールするシール部を有している。このため、車体開口部開閉部材の閉時にシール部が車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して、車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールすることができる。
取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成されているため、フランジの厚さが変化しても車外側側壁にフランジの側面を密着させて、底壁によりフランジの先端を確実に、保持してシールすることができる。フランジの先端を底壁に当接させることにより、車外側側壁を所定の位置に位置決めすることができる。
また、車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着されているため、フランジの厚さにかかわり無く取付基部をフランジに装着することができ、両面接着テープを貼着する面積も大きく、強固に取付基部を接着することができる。
底壁の内面にコーキング部材が設けられ、底壁の車内側端部を底壁の他の部分よりも柔軟に形成し、その内面に車内側突起部を形成したため、取付基部をフランジに装着したときに、底壁の車内側端部がフランジの側端部の方向に屈曲することが可能となり、コーキング部材の車内側端部をフランジの車内側端部に圧着させることができ、フランジの車内側端部との間のシール性を確保することができる。そのため、フランジの先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。
底壁の車内側端部の外面は、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられている内装部品に当接して、底壁の車内側端部が屈曲して、車内側突起部はフランジの側面方向に傾斜させられている。このため、コーキング部材の底壁の車内側端部に装着されている部分が、フランジの先端を確実に包むようにすることができる。そのため、フランジの先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。
請求項2の本発明は、自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、
ウエザストリップは、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられているフランジに取付けられる取付基部と、取付基部に一体的に設けられ、他方の部材である車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成され、車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着され、底壁の内面にコーキング部材が設けられ、底壁の車内側端部の内面に車内側突起部を形成し、
底壁の車内側端部は、車内側先端から1/5〜1/3の範囲内で軟質の材料で形成し、底壁の車内側端部以外の残りの部分は、硬質の材料で形成し、コーキング部材の車内側側面と底壁の車内側突起部の車外側側面は互いに固着され、フランジの先端がコーキング部材に当接して押圧することで、コーキング部材が底壁の車内側端部を引っ張り、底壁の車内側端部がフランジの側端部の方向に屈曲する自動車用ウエザストリップである。
請求項2の本発明では、底壁の車内側端部は、車内側先端から1/5〜1/3の範囲内で軟質の材料で形成したため、柔軟性に富み、フランジの側端部の方向に屈曲することが容易であり、フランジの車内側端部とコーキング部材との間のシール性を確保することができる。
底壁の車内側端部以外の残りの部分は、硬質の材料で形成したため、剛性が高く、取付基部をフランジへの装着した後に底壁が車外側側壁と底壁の連絡部で回動して変形することが少なく、フランジの先端がコーキング部材と当接し続けることができ、フランジの先端と底壁のコーキング部材との間のシール性を確保することができる。また、インサート部材を使用する必要がないため、ウエザストリップを軽量化できる。また、硬質の材料は伸縮性が小さく、ウエザストリップをフランジに装着するときに、フランジに対して伸びが少なく、ウエザストリップの一部がフランジから浮上がったり、ウエザストリップにシワが寄ったりすることが無い。
コーキング部材の車内側側面と底壁の車内側突起部の車外側側面は互いに固着されているため、フランジの先端がコーキング部材に当接して押圧した場合に、フランジの先端がコーキング部材の両端を内側に引っ張り、コーキング部材が底壁の車内側突起部をフランジ側に引っ張ることができ、フランジの先端を包むようにすることができる。そのため、フランジの先端から車室内に騒音等が進入することを防止できる。
フランジの先端がコーキング部材に当接して押圧することで、コーキング部材が底壁の車内側端部を引っ張り、底壁の車内側端部がフランジの側端部の方向に屈曲するため、コーキング部材の車内側端部をフランジの車内側端部に圧着させることができ、フランジの車内側端部との間のシール性を確保することができる。そのため、フランジの先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。
請求項3の本発明は、車外側側壁と底壁の車内側端部以外の残りの部分の内部にインサート部材が埋設された自動車用ウエザストリップである。
請求項3の本発明では、車外側側壁と底壁の車内側端部以外の残りの部分の内部にインサート部材が埋設されたため、車外側側壁と底壁車内側端部以外の残りの部分の剛性が高く、フランジへの装着後に当該部分が変形することが少なく、底壁が車外側側壁との連絡部を中心に回動して撓むことが無く、フランジの先端と底壁との間のシール性を確保することができる。また、底壁と車外側側壁を同じ材料で形成することができ、押出成形が容易である。また、インサート部材は伸縮性が小さく、ウエザストリップをフランジに装着するときに、フランジに対して伸びが少なく、ウエザストリップの一部がフランジから浮上がったり、ウエザストリップにシワが寄ったりすることが無い。
請求項の本発明は、底壁の車内側端部の外面に底壁リップを形成し、底壁リップは、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられている内装部品に当接して、底壁の車内側端部が屈曲して、車内側突起部はフランジの側面方向に傾斜させられている自動車用ウエザストリップである。
請求項の本発明では、底壁の車内側端部の外面に底壁リップを形成し、底壁リップは、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられている内装部品に当接して、底壁の車内側端部が屈曲して、底壁車内側突起部はフランジの側面方向に傾斜させられる。このため、底壁リップが内装部材と取付基部との間をシールするとともに、底壁リップが確実に底壁の車内側端部を屈曲させて、コーキング部材の車内側端部に装着されている部分が、フランジの先端を確実に包むようにすることができる。そのため、フランジの先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。
請求項の本発明は、車内側突起部は、先端が先細りのリップ状に形成され、フランジの側面に当接する自動車用ウエザストリップである。
請求項の本発明では、底壁の車内側突起部は、先端が先細りのリップ状に形成され、フランジの側面に当接するため、フランジの先端を車内側突起部のリップ状の先端が包むことができ、コーキング部材と併せて確実にフランジの先端から騒音等が車室内へ進入することを防止することができる。
請求項の本発明は、底壁の内面の車外側側壁との連絡部付近に、フランジの先端を係止する段部が形成された自動車用ウエザストリップである。
請求項の本発明では、底壁の内面の車外側側壁との連絡部付近に、フランジの先端を係止する段部が形成されているため、段部にフランジの先端が係止されて、ウエザストリップがフランジに装着される位置を確実に定めることができる。また、フランジのアウターパネルの先端の位置が底壁の段部で決まるため、アウターパネルの先端を基準として、ウエザストリップの取付部材のフランジへの装着位置が定められるので、装着位置がばらつくことがない。
請求項の本発明は、車体開口部開閉部材はドアであり、ウエザストリップは、オープニングトリムウエザストリップである自動車用ウエザストリップである。
請求項の本発明では、車体開口部開閉部材はドアであり、ウエザストリップは、オープニングトリムウエザストリップであるため、車体開口部周縁とドアとの間を確実にシールすることができるとともに、車内に侵入する騒音を確実に防止することができる。
請求項の本発明は、ウエザストリップのシール部およびコーキング部材は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのスポンジ材で形成され、取付基部は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材または微発泡材で形成された自動車用ウエザストリップである。
請求項の本発明では、ウエザストリップのシール部およびコーキング部材は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのスポンジ材で形成され、取付基部は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材または微発泡材で形成されている。このため、同じ種類の材料を使用して同時押出成形ができ、耐候性のよい製品を得ることができる。また、同じオレフィン系樹脂・ゴムのため分離せずにリサイクル使用ができ、リサイクル容易な製品を得ることができる。
本発明では、車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着されているため、フランジの厚さにかかわり無く取付基部をフランジに装着することができ、両面接着テープを貼着する面積も大きく、強固に取付基部を接着することができる。
底壁の内面にコーキング部材が装着され、底壁の車内側端部を柔軟に形成し、底壁の車内側端部の内面に車内側突起部を形成したため、底壁の車内側端部がフランジの側端部の方向に屈曲することが可能となり、コーキング部材の車内側端部をフランジの車内側端部に圧着させることができ、フランジとウエザストリップとの間のシール性を確保することができる。
底壁の車内側端部の外面は、内装部品に当接して、底壁の車内側端部が屈曲して、車内側突起部はフランジの側面方向に傾斜させられているため、コーキング部材の底壁の車内側端部に装着されている部分が、フランジの先端を確実に包むようにすることができ、フランジの先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。
本発明の実施の形態を、オープニングトリムウエザストリップ10を例にとり説明する。本発明は、オープニングトリムウエザストリップ10以外にも、スライディングルーフウエザストリップ、ラッゲージウエザストリップ、バックドアウエザストリップ等の自動車の車体開口部と、その開口部を閉じて車体開口部周縁との間をシールする開閉部材に使用される、シール部と取付基部を有するウエザストリップに使用することができる。
本発明の実施の形態を、図1〜図7に基づき説明する。
図1は、本発明の第1に実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップ10が図6に示す車体開口部周縁6に装着された状態の、図7におけるA−A線に沿った部分の断面図である。図2は、同様に本発明の第2に実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップ10の図1と同様の断面図である。
図3〜図5は、同様にそれぞれ本発明の第3〜第5の実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップ10の図1と同様の断面図である。
図6は自動車のドアを開いた状態において、オープニングトリムウエザストリップ10の車体開口部周縁6への取付状態を示す斜視図である。図7は、車体開口部周縁6に装着されるオープニングトリムウエザストリップ10の全体の正面図である。
図6に示すように、自動車の車体1は、車体開口部を有し、その車体開口部は、車体開口部開閉部材であるドア2により開閉される。車体開口部の周囲は、車体開口部周縁6を形成し、車体開口部周縁6は車体を構成するアウターパネル6aやインナーパネル8等のパネル部材の端部が溶接されて、フランジ7(図1、図3参照)を形成してる。このフランジ7に車体開口部周縁6とドア2との間をシールする本件のウエザストリップとしてのオープニングトリムウエザストリップ10が装着される。
フランジ7は、車体1の車体開口部周縁6の部位により溶接されるパネルの数が1枚〜5枚程度まで変化するためその厚さが車体の部位により変化する。
オープニングトリムウエザストリップ10は、押出成形により直線状に成形される。この直線状に形成された1本のオープニングトリムウエザストリップ10は、図7に示すように、車体開口部周縁6の形状に沿って、環状となるようにフランジ7に装着される。装着は、オープニングトリムウエザストリップ10の一方の端末から順次フランジ7に装着され、装着が完了すると、他方の端末が一方の端末と接合することとなる。この端末は、図7に示すように、接続部11により型接合されて環状に形成されていてもよい。
また、オープニングトリムウエザストリップ10の端末同士を装着前に接着剤で接着して環状にしてもよい。
環状に形成すると、装着することが容易となる。
次に、図1に基づき、第1の実施の形態のオープニングトリムウエザストリップ10について説明する。
オープニングトリムウエザストリップ10は、フランジ7に取付けられる、断面略L字形の取付基部としてのトリム部20と、トリム部20に一体的に形成され、ドア2のドアフレーム膨出部2aに当接して、ドア2と車体開口部周縁6との間をシールする中空状のシール部としての中空シール部30を有する。
トリム部20は、車外側側壁21、底壁23からなる断面略L字形をなしている。トリム部20は、フランジ7の肉厚の変化の柔軟に対応できるため、底壁23は所定の幅を有している。トリム部20の車外側側壁21と底壁23は一体的に連続して形成され、フランジ7を挟持する挟持力を補強する金属板や硬質合成樹脂等で形成されたインサート部材(芯材)が埋設されていない。このためオープニングトリムウエザストリップ10を軽量化することができる。
車外側側壁21は断面が略平板状に形成され、車外側側壁21の車内側面には両面接着テープ25が貼着されている。オープニングトリムウエザストリップ10は、両面接着テープ25によりフランジ7の側面に接着される。
両面接着テープ25を使用すると、フランジ7の車外側の面に接着するのみで装着できるため、フランジ7の厚さが変化しても装着方法は同じであり、フランジ7への接着力は同様であり、装着が容易である。また、車外側側壁21に両面接着テープ25を貼着すると、貼着面積も大きく、強固にトリム部20を接着することができる。
両面接着テープ25をスポンジ材で形成し、肉厚を厚くしたり、車外側側壁21の一部をスポンジ材で形成すると、フランジ7の側面に形成されたスポット痕等の凹凸に合わせて変形して密着させることができる。
車外側側壁21の車内側面の底壁23寄りの部分には突部21cを設けてもよい。この突部21cに沿って両面接着テープ25の側端を貼着すると両面接着テープ25の位置決めをすることができる。
車外側側壁21の底壁23との連絡部は、底壁23と一体に硬質の材料で形成することができる。この場合は、連絡部の剛性が増加して、オープニングトリムウエザストリップ10をフランジ7に装着したときに、フランジ7の先端に押されて、底壁23が連絡部を中心にフランジ7の先端から離れる方向に、即ち、図1における下方に回動することを防止することができる。
車外側側壁21の先端には、スポンジ材から形成された先端部21bが一体的に形成されている。先端部21bは、車外側側壁21がフランジ7に装着されると、アウターパネル6aの屈曲した部分に当接して、アウターパネル6aとオープニングトリムウエザストリップ10の間をシールすることができる。
先端部21bのスポンジ材は、先端部21bから車外側側壁21の両面接着テープ25が貼着される面まで延長して形成することができる。この場合は、上記したようにフランジ7の側面に形成されたスポット痕等の凹凸をより一層吸収することができる。
底壁23は、略平板状に形成され、硬質の材料で車外側側壁21から底壁23の中央部より若干先端方向、即ち車内側方向まで連続して一体的に形成されている。底壁23の中央部より若干先端方向から先端までは、軟質の材料で形成された車内側端部23dが形成され、車内側端部23dの内面、即ち、図1における上方には、車内側端部23dの先端から、同様に軟質の材料で形成された車内側突起部23cが形成されている。
なお、底壁23の車内側端部23dは、底壁23の幅寸法のうち車内側先端から1/5〜1/3の範囲内の寸法で形成されており、本実施の形態では約1/3の寸法で形成されている。1/5より短いとフランジ7の先端のコーキングスポンジ26の引張り込みによる車内側端部23dの回動が難しくなり、また、1/3より長い場合は、車内側端部23dの回動支点が厚肉のフランジ7の先端で支持されてしまい、やはり回動が難しくなる。
底壁車内側端部23dは、軟質の材料で形成したため、柔軟性に富み、後述するように、車体の内装部品であるガーニッシュ40に当接して屈曲したり、コーキング部材としてのコーキングスポンジ26に引っ張られて屈曲して、車内側突起部23cがフランジ7の側端部の方向に屈曲することが容易であり、コーキングスポンジ26の車内側の端部がフランジ7の車内側側端を覆うことができ、フランジ7の車内側側端部とコーキングスポンジ26との間のシール性を確保することができる。
車内側端部23d以外の残りの底壁23の部分は、硬質の材料で形成したため、剛性が高く、トリム部20をフランジ7への装着した時に、フランジ7のアウターパネル2dの先端が底壁23に当接して押しても、底壁23の硬質の材料で形成された部分が変形することが少なく、底壁23が車外側側壁21と底壁23の連絡部で回動して変形することが少なく、車外側側壁21がフランジ7に接着される位置を定めることができ、フランジ7を確実に係止することができるとともに、フランジ7の先端がコーキングスポンジ26と当接し続けることができ、フランジ7の先端と底壁23のコーキングスポンジ26との間のシール性を確保することができる。
硬質の材料としては、硬質ゴムまたは硬質合成樹脂を使用することができ、硬質ゴムとしては、JIS硬度HA85°〜95°の硬質のEPDMゴム等を使用することができ、硬質合成樹脂としては、硬質のポリエチレン、ポリプロピレン等を使用することができる。さらに、JIS硬度HA85°〜95°の硬質のオレフィン系熱可塑性エラストマーも使用することができる。硬質の材料として上記の硬度を有するものを使用するため、インサート部材が無くてもトリム部20の変形を防止することができる。
また、これらの硬質の材料は伸縮性が小さく、オープニングトリムウエザストリップ10をフランジ7に装着するときに、フランジ7に対して伸びが少なく、オープニングトリムウエザストリップ10の一部がフランジ7から浮上がったり、オープニングトリムウエザストリップ10にシワが寄ったりすることが無い。
オープニングトリムウエザストリップ10を成形するときに、上記のように硬質の材料を硬質のEPDMゴム、硬質のポリエチレン、ポリプロピレン等を使用して、他の部分を軟質のEPDMゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマーで形成する場合は、押出成形機を使用して、硬質と軟質の材料を同時に押出成形により成形することができる。
トリム部20の硬質の材料とスポンジ材以外の部分(底壁23の車内側端部23d、車内側突起部23cを含む)はJIS硬度HA60°〜85°の軟質のEPDMゴムやオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成することができる。このため、フランジ7を保持するに十分な強度とフランジ7の形状の変化に追従することが可能な十分な柔軟性を併せ持つことができる。
底壁23は、車外側側壁21との連絡部の付近の内面に、フランジ7の先端を係止する段部23bが形成されている。段部23bは、図2に示すように、底壁23に断面がL字形の階段状に形成されてもよく、あるいは、図1に示すように、コーキングスポンジ26の側面と底壁23の内面とで段部23bを形成してもよい。
段部23bの底の部分にフランジ7の先端、本実施の形態ではアウターパネル6aの先端が当接して、段部23bの側面の部分に、即ち、コーキングスポンジ26の側面にアウターパネル6aの先端部分の側面が当接して、アウターパネル6aの先端が係止される。これによって、オープニングトリムウエザストリップ10がフランジ7に装着される位置を確実に定めることができる。
この段部23bを含む底壁23を硬質ゴムで形成した場合は、アウターパネル6aの先端が段部23bに当接しても十分な硬度を有しているため変形が少ない。
底壁23の内面には、コーキング部材であるコーキングスポンジ26が貼着されている。コーキング部材としては、スポンジ材以外でも柔軟性があり、フランジ7の先端を包み込んでシールすることができるものであればよい。コーキングスポンジ26は底壁23の車内側突起部23cから段部23bの付近まで設けられており、フランジ7の最も長い先端であるアウターパネル6aの先端が段部23bに当接することができるように形成されている。
コーキングスポンジ26は、底壁23の内面、図1においては上方の面に平板状に形成されている。このため、トリム部20をフランジ7に装着した後に、フランジ7がインナーパネル8やその他のパネルで形成されている場合は、その先端がコーキングスポンジ26の表面に埋入して、フランジ7の先端と離れることが無く、フランジ7の先端から騒音や雨水が洩れることが無く、シール性を確保することができる。
車外側側壁21の外面にはシール部としての中空シール部30が一体的に設けられている。中空シール部30は、車外側側壁21の外面に断面形状が略楕円形の中空状のスポンジ材で形成される。スポンジ材はスポンジゴム、スポンジ熱可塑性エラストマー等を使用する。中空シール部30は、ドア閉時に例えば、ドア2のドアフレームの膨出部2aに当接してドア2と車体開口部周縁6の間をシールする。ドアフレームの膨出部2aには美観を向上させるためにガーニッシュ40を取付けてもよく、その場合は、中空シール部30はガーニッシュ40に当接する。中空シール部30は、当接する相手部材の位置に応じて、底壁23の外面に形成することができる。
シール部としては、中空シール部30の代わりに中空状ではなく、リップ状のシール部を車外側側壁21の外面に設けてもよい。
フランジ7に第1の実施の形態のオープニングトリムウエザストリップ10を装着するときは、まず、オープニングトリムウエザストリップ10のトリム部20をフランジ7に対して斜めに位置させて、フランジ7のアウターパネル6aの先端を底壁23に当接させる。この場合は、トリム部20に車内側側壁22が存在しないため、フランジ7をトリム部20に対して斜めに倒して挿入することができる。
このとき、フランジ7の最も車外側のアウターパネル6aが他のパネルよりも若干長いためその先端を底壁23の段部23bに当接させる。そのとき、車外側側壁21の突部21cにアウターパネル6aの側面が当接するとともに、両面接着テープ25がアウターパネル6aの側面に接着する。
次に、第2の実施の形態を図2に基づき、オープニングトリムウエザストリップ10の断面形状について説明する。第2の実施の形態は、フランジ7がアウターパネル6aとインナーパネル8の2枚で形成され、底壁23の段部23bが階段状に形成された点が異なり、異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様な部分は説明を省略する。
図2に示すように、底壁23の段部23bが階段状に形成されたため、アウターパネル6aの先端は、その段部23bに係合され、車外側側壁21の突部21cにアウターパネル6aの側面が当接するため、フランジ7の側面に接着される両面接着テープ25の位置決めをすることができる。
また、インナーパネル8の先端がコーキングスポンジ26に当接して、アウターパネル6aとインナーパネル8の隙間をコーキングスポンジ26の車内側の端部が塞ぐことができ、騒音等が車室内に進入することを防止して、シール性を確保することができる。
次に、第3の実施の形態を図3に基づき、オープニングトリムウエザストリップ10の断面形状について説明する。第3の実施の形態は、フランジ7がアウターパネル6aとインナーパネル8及び他の複数枚(3枚)のパネルで形成され、底壁23の車内側突起部23cの先端が先細りのリップ状に形成された点が異なり、異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様な部分は説明を省略する。
底壁23の車内側突起部23cの先端が先細りのリップ状に形成された場合は、図3に示すように、フランジ7を構成するパネルの枚数が多いときに、フランジ7の先端がコーキングスポンジ26に当接すると、コーキングスポンジ26の車内側側端部は、フランジ7により引っ張られる。このとき、コーキングスポンジ26の車内側側面と車内側突起部23cの車外側側面とは、接着や溶着等で固着されているので、フランジ7の先端がコーキングスポンジ26に当接して押圧した場合に、コーキングスポンジ26が底壁23の車内側突起部23cをフランジ7側に引っ張ることができ、コーキングスポンジ26がフランジ7の先端(特に車内側側端部)を包むようにすることができる。そのため、フランジ7の先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。
さらに、底壁23の車内側突起部23cのリップ状の先端はフランジ7の側面に当接するため、フランジ7の先端を車内側突起部23cのリップ状の先端が包むことができ、コーキングスポンジ26と併せてさらに確実に、フランジ7の先端から騒音等が車室内へ進入することを防止することができる。
次に、第4の実施の形態を図4に基づき、オープニングトリムウエザストリップ10の断面形状について説明する。第4の実施の形態は、底壁23の底壁車内側端部23dにガーニッシュ41が当接する点が異なり、異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様な部分は説明を省略する。
車内側端部23dの外面は、車体等に装着された内装部品であるガーニッシュ41の裏面に当接すると、底壁23の車内側端部23dが柔軟性を有するため、図4において上方に屈曲して、車内側突起部23cはフランジ7の側面方向に傾斜して、コーキングスポンジ26の車内側端部23dに装着されている部分が、フランジ7の先端を確実に包むようにすることができる。そのため、フランジ7の先端から車室内に騒音等が進入することを防止することができる。また、車内側突起部23cの先端は、フランジ7の側面に当接することが可能であり、その場合は、フランジ7の先端をより一層確実にシールすることができる。
次に、第5の実施の形態を図5に基づき、オープニングトリムウエザストリップ10の断面形状について説明する。第5の実施の形態は、車内側端部23dの外面に底壁リップ23fを形成した点と、トリム部20にインサート部材27を埋設し車外側側壁21と底壁23の全部を同一材料で形成した点が異なり、異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様な部分は説明を省略する。
底壁23の車内側端部23dの外面、即ち、図5において下方の面に車外方向に傾斜して底壁リップ23fが形成されている。このため、オープニングトリムウエザストリップ10をフランジ7に装着したときに、底壁リップ23fは、上記第4の実施の形態と同様に、車体等の内装部品であるガーニッシュ41の裏面に当接し、底壁車内側端部23dにはインサート部材27が埋設されていないので、車内側端部23dが屈曲して、車内側突起部23dはフランジ7の側面方向に傾斜する。このため、底壁リップ23fがガーニッシュ41とトリム部20との間をシールするとともに、底壁リップ23fが確実に車内側端部23dを屈曲させて、コーキングスポンジ26の底壁23の車内側端部に装着されている部分が、フランジ7の先端を確実に包むようにすることができる。そのため、フランジ7の先端から車室内に騒音等が進入することを防止できる。
なお、車外側側壁21と底壁23の車内側端部23d以外の部分にはインサート部材27を埋設することができる。この場合は、車外側側壁21と底壁23の車内側端部23d以外の残りの部分の剛性が高く、トリム部20をフランジ7へ装着した後に車外側側壁21と底壁23の車内側端部23d以外の残りの部分が変形することが少ない。また、底壁23が車外側側壁21と底壁23との連絡部を中心に回動して撓むことが無く、フランジ7の先端と底壁23のコーキングスポンジ26との間のシール性を確保することができる。なお、車外側側壁21と底壁23は、硬質の材料ではなく通常のソリッド材を使用することができるため、材料の種類に関係なく、オープニングトリムウエザストリップ10の成形が容易である。
なお、上記のように底壁車内側端部23dにはインサート部材27が埋設されていないため、柔軟性を有することができる。
さらに、インサート部材27は伸縮性が小さく、オープニングトリムウエザストリップ10をフランジ7に装着するときに、フランジ7に対して伸びが少なく、環状のオープニングトリムウエザストリップ10の一部が車体開口部周縁6のフランジ7から浮上がったり、シワが寄ったりすることが少ない。
なお、フランジ7が、アウターパネル6aとインナーパネル8及び他のパネルの数枚が溶接されて形成された場合は、図5に示すように、アウターパネル6a先端は底壁23の段部23bに当接して、インナーパネル8とその他のパネルの先端はコーキングスポンジ26に当接する。このため、アウターパネル6a、インナーパネル8とその他のパネルの間にスポット溶接痕等により隙間があっても、車内側突起部23cがその隙間を塞いでシール性を確保することができる。
オープニングトリムウエザストリップ10において、第1〜第5の実施の形態はともに、中空シール部30は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのスポンジ材で形成され、トリム部20の硬質の材料以外の残りの部分は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材または微発泡材で形成され、トリム部20の硬質の材料の部分は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材で形成されると、耐候性のよい製品を得ることができる。また、この場合は、オープニングトリムウエザストリップ10は全体としてオレフィン系でありそのまま一緒に粉砕等を行い、リサイクルして使用することができる。
なお、上記各実施の形態のコーキングスポンジ26は平板状のものを示したが、コーキングスポンジ26は内部に中空部を有し、一端が車内側突起部23cの車外側側面に連結され、他端が底壁23の内面に連結される断面略L字形のブリッジ状に形成してもよい。この場合でも、第1の実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
次に、ドアオープニングトリムウエザストリップ10の製造方法を説明する。
このドアオープニングトリムウエザストリップ10は、押出成形により成形され、トリム部20を構成するソリッドゴムと中空シール部30を構成するスポンジゴムを押出成形機で一体に押出すことができる。
インサート部材27をトリム部20に埋設するときは、トリム部20と中空シール部30と同時に押出成形する。
オープニングトリムウエザストリップ10の成形においては、成形材料は、ソリッド材または微発泡材の場合は、合成ゴム、熱可塑性エラストマーが使用され、例えば合成ゴムではEPDMゴム、熱可塑性エラストマーではオレフィン系エラストマー等が使用される。スポンジ材としてとしては、上記EPDMゴム、熱可塑性エラストマーを発泡させて使用する。
硬質の材料の場合は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、硬質ゴム、硬質熱可塑性エラストマー等を使用することができる。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫、発泡が行われる。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、押出成形と同時にあるいは押出成形の後に加熱されて発泡して、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
押出されたオープニングトリムウエザストリップ10は、所定寸法に切断されて、環状に接続されてもよく、自動車の車体開口縁のフランジ7に取付けられる。
本発明の第1の実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップが図7におけるA−A線に沿った部分の車体開口部周縁に装着された状態の断面図である。 本発明の第2の実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップの図1と同様の断面図である。 本発明の第3の実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップの図1と同様の断面図である。 本発明の第4の実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップの図1と同様の断面図である。 本発明の第5の実施の形態であるオープニングトリムウエザストリップの図1と同様の断面図である。 自動車の側面の斜視図である。 本発明の実施の形態であるドアオープニングトリムウエザストリップの正面図である。 従来のドアと車体開口部周縁との間のシール構造を示す断面図である。 従来の他のドアオープニングトリムウエザストリップを自動車の開口縁に取付けた状態における一部断面図である。 従来の他のドアオープニングトリムウエザストリップを自動車の開口縁に取付けた状態における一部断面図である。 従来の他のドアオープニングトリムウエザストリップを自動車の開口縁に取付けた状態における一部断面図である。 従来の他のドアオープニングトリムウエザストリップを自動車の開口縁に取付けた状態における一部断面図である。
符号の説明
6 車体開口部周縁
6a アウターパネル
7 フランジ
10 オープニングトリムウエザストリップ(ウエザストリップ)
20 トリム部(取付基部)
21 車外側側壁
22 車内側側壁
23 底壁
23b 段部
23c 車内側突起部
23d 車内側端部
23f 底壁リップ
25 両面接着テープ
26 コーキングスポンジ(コーキング部材)
27 インサート部材
30 中空シール部(シール部)

Claims (8)

  1. 自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、
    該ウエザストリップは、上記車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられているフランジに取付けられる取付基部と、該取付基部に一体的に設けられ、他方の部材である車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して上記車体開口部開閉部材と上記車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
    上記取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成され、
    該車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着され、上記底壁の内面にコーキング部材が設けられ、上記底壁の車内側端部を上記底壁の他の部分よりも柔軟に形成し、上記底壁の車内側端部の内面に車内側突起部を形成し、上記底壁の車内側端部の外面は、上記車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられている内装部品に当接して、上記底壁の車内側端部が屈曲して、上記車内側突起部は上記フランジの側面方向に傾斜させられていることを特徴とする自動車用ウエザストリップ。
  2. 自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、
    該ウエザストリップは、上記車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられているフランジに取付けられる取付基部と、該取付基部に一体的に設けられ、他方の部材である車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して上記車体開口部開閉部材と上記車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
    上記取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成され、
    該車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着され、上記底壁の内面にコーキング部材が設けられ、上記底壁の車内側端部の内面に車内側突起部を形成し、上記底壁の車内側端部は、車内側先端から1/5〜1/3の範囲内で軟質の材料で形成し、上記底壁の車内側端部以外の残りの部分は、硬質の材料で形成し、上記コーキング部材の車内側側面と上記底壁の車内側突起部の車外側側面は互いに固着され、上記フランジの先端が上記コーキング部材に当接して押圧することで、上記コーキング部材が上記底壁の車内側端部を引っ張り、上記底壁の車内側端部が上記フランジの側端部の方向に屈曲することを特徴とする自動車用ウエザストリップ。
  3. 上記車外側側壁と上記底壁の車内側端部以外の残りの部分の内部にインサート部材が埋設された請求項1又は請求項2に記載の自動車用ウエザストリップ。
  4. 上記底壁の車内側端部の外面に底壁リップを形成し、該底壁リップは、上記車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられている内装部品に当接して、上記底壁の車内側端部が屈曲して、上記車内側突起部は上記フランジの側面方向に傾斜させられている請求項1に記載の自動車用ウエザストリップ。
  5. 上記車内側突起部は、先端が先細りのリップ状に形成され、上記フランジの側面に当接する請求項1乃至請求項のいずれかに記載の自動車用ウエザストリップ。
  6. 上記底壁の内面の上記車外側側壁との連絡部付近に、上記フランジの先端を係止する段部が形成されている請求項1乃至請求項のいずれかに記載の自動車用ウエザストリップ。
  7. 上記車体開口部開閉部材はドアであり、上記ウエザストリップは、オープニングトリムウエザストリップである請求項1乃至請求項のいずれかに記載の自動車用ウエザストリップ。
  8. 上記ウエザストリップのシール部およびコーキング部材は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのスポンジ材で形成され、上記取付基部は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材または微発泡材で形成されている請求項1乃至請求項のいずれかに記載の自動車用ウエザストリップ。
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