JP4529817B2 - 自動車用ウエザストリップの取付方法 - Google Patents
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Description
従来、自動車ドア2と車体開口部周縁6との間のシールは、図8に示すように、ドア2におけるドアフレーム等の外周のリテーナー4に取付けられるドアウエザストリップ160と、ドアフレーム等の内周のチャンネル3に取付けられるガラスラン150と、車体開口部周縁6のフランジ7に取付けられるオープニングトリムウエザストリップ110とによりなされる。
なお、上記フランジ7は、車体開口部周縁を規定しているアウターパネル6aと車内側のインナーパネル8等とによって形成されている。
また、金属インサートにより重量が増加し、車両の軽量化の要請を満足しなくなっていた。
この場合は、オープニングトリムウエザストリップ110の取付基部(トリム部)120において、車外側側壁122の内面に両面接着テープ125を取付けて、トリム部120内にフランジ7を挿入するとともにフランジ7の車外側の側面に両面接着テープ125を圧着する。
また、フランジ7の先端をトリム部120の奥に当てて、車外側側壁122に貼着された両面接着テープ125をフランジ7の側面に圧着しているが、フランジ7と両面接着テープ125の位置決めに手間がかかり、オープニングトリムウエザストリップ110をフランジ7の所定に位置に接着する作業の効率がよくなかった。
この場合は、フランジ7の先端をトリム部120の内部に挿入するときに、フランジ7の肉厚が薄い場合は挿入が容易であるが、フランジ7の肉厚が厚い場合や、肉厚が変化する場合は、トリム部120の内部に挿入し難く、また、フランジ7の先端がトリム部120内に引っかかり、トリム部120をスムースに回転させることが難しく、装着作業に手間がかかっていた。
この場合は、トリム部120内に形成された保持リップ124でフランジ7を保持して、フランジ7の先端がスポンジゴム126の側面に当接しているのみであり、フランジ7の先端の位置決めも不十分であり、必ずしもフランジ7の先端との間に十分なシール性を得ることができなかった。
しかしながら、このシーラー170は粘性の高い液状であるため、その取り扱いに手間がかかり、一端組み付けた後に、トリム部120をフランジ7から外し、再度組み付けるときに、フランジ7やトリム部120の外面にシーラー170が付着して、再組付けが困難であった。
ウエザストリップは、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられているフランジに取付けられる取付基部と、取付基部に一体的に設けられ、他方の部材である車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成される断面略L字形をなすか又はそれに車内側側壁が追加された断面略U字形をなし、
車外側側壁の車内側面の下部に突部を形成し、車外側側壁の先端付近から突部付近にかけて両面接着テープが貼着され、底壁は、略平板状に形成され、底壁と、車外側側壁の突部との連続部分は、車外側側壁の他の部分よりも硬度及び剛性が高い硬質材で形成され、連続部分は、その内面が凹湾曲面に形成されるとともに、底壁側の端部でフランジの先端を係止する段部が形成され、内面に摺動性部材を設け、
底壁の内面の段部から車内側端部にかけてコーキング部材が装着され、
取付基部をフランジに対して斜めに位置させて、フランジの最も車外側の先端を底壁の凹湾曲面に当接させ、
シール部を押圧し、取付基部を回転させつつフランジの先端を摺動性部材の表面を移動させ、フランジの最車外側先端を段部に当接させるとともに、フランジのその他の先端をコーキング部材に包み込ませ、車外側側壁の突部にフランジの側面を当接させ、両面接着テープをフランジに接着させることを特徴とする自動車用ウエザストリップの取付方法である。
また、車外側側壁の車内側面に両面接着テープが貼着されているため、フランジの厚さにかかわり無く取付基部をフランジに装着することができ、両面接着テープを貼着する面積も大きく、強固に取付基部を接着することができる。
なお、取付基部が、車外側側壁、車内側側壁及び底壁から形成される断面略U字形をなしている場合は、フランジを車外側側壁と車内側側壁で挟持することができ、フランジの先端を底壁で保持することができる。また、フランジの先端を底壁に当接させることにより、車外側側壁を所定の位置に取付けることができる。
底壁の内面の段部から車内側端部にかけてコーキング部材が装着されたため、段部にフランジの先端が係止されて、ウエザストリップがフランジに装着される位置を確実に定めることができる。また、アウターパネルの先端の位置が底壁の段部で決まるため、アウターパネルの先端を基準として、ウエザストリップの取付部材のフランジへの装着位置が定められるので、装着位置がばらつくことがない。
底壁と、車外側側壁の突部との連続部分は、車外側側壁の他の部分よりも硬度及び剛性が高い硬質材で形成され、連続部分は、その内面が凹湾曲面に形成されるとともに、取付基部をフランジに対して斜めに位置させて、フランジの最も車外側の先端を底壁の凹湾曲面に当接させ、内面に摺動性部材を設けたため、フランジの先端が当接しても変形することが少なく、フランジを所定位置に確実に係止することができる。
取付基部の他の部分はJIS硬度HA60°〜80°の軟質ゴムから形成されたため、フランジを保持するに十分な強度とフランジの形状の変化に追従することが可能な十分な柔軟性を併せ持つことができる。
車外側側壁から底壁の内面にかけて摺動性部材を設けたため、フランジを取付基部に装着するときに、フランジの先端は摺動性部材の表面を摺動することができるため、確実にフランジの側面に両面接着テープを押圧して接着することができる。
また、車外側側壁の内面に突部を設けた場合は、突部により両面接着テープを貼着する位置決めをすることができる。また、フランジを取付基部に挿入するときに、突部にフランジの側面を当接させて、車外側側壁を突部を支点に回転させて、確実にフランジの側面に両面接着テープを押圧して接着することができる。
図1は、本発明の第1に実施の形態に使用するオープニングトリムウエザストリップ10が図6における車体開口部周縁6に装着された状態の図7におけるA−A線に沿った部分の断面図である。図2は、本発明の第2に実施の形態に使用するオープニングトリムウエザストリップ10が、同様に図6における車体開口部周縁6に装着された状態の図7におけるA−A線に沿った部分の断面図である。
図6は自動車のドアを開いた状態において、オープニングトリムウエザストリップ10の車体開口部周縁6への取付状態を示す斜視図である。図7は、上記車体開口部周縁6に装着されるオープニングトリムウエザストリップ10の全体の正面図である。
フランジ7は、車体1の車体開口部周縁6の部位により溶接されるパネルの数が2枚〜5枚程度まで変化するためその厚さが車体の部位により変化する。
また、オープニングトリムウエザストリップ10の端末同士を装着前に接着剤で接着して環状にしてもよい。
環状に形成すると、装着することが容易となる。
オープニングトリムウエザストリップ10は、フランジ7に取付けられる、断面略L字形のトリム部(取付基部)20と、トリム部20から一体的に形成され、ドア2のドアフレーム膨出部2aに当接して、ドア2と車体開口部周縁6との間をシールする中空状のシール部(中空シール部)30を有する。
両面接着テープ25を使用すると、フランジ7の車外側の面に接着するのみであるため、フランジ7の厚さが変化しても装着方法は同じであり、フランジ7への接着力は同様であり、装着が容易である。また、車外側側壁21に両面接着テープ25を貼着すると貼着面積も大きく、強固にトリム部20を接着することができる。
両面接着テープ25をスポンジ材で形成し、肉厚を厚くしたり、車外側側壁21をスポンジ材で形成すると、フランジ7の側面に形成されたスポット痕等の凹凸に合わせて変形して密着させることができる。
車外側側壁21の先端には、スポンジ材から形成された先端部21bが一体的に形成されている。先端部21bは、車外側側壁21がフランジ7に装着されると、アウターパネル6aの屈曲した部分に当接して、アウターパネル6aとオープニングトリムウエザストリップ10の間をシールすることができる。
本実施の形態では、段部23bの底の部分にフランジ7の先端が当接して、段部23bの側面の部分にアウターパネル6aの先端部分の側面が当接して、アウターパネル6aの先端が係止される。これによって、オープニングトリムウエザストリップ10がフランジ7に装着される位置を確実に定めることができる。
硬質材で形成される底壁23は、図1に示す実施の形態では、車外側側壁21との連続部分から底壁23の全体であるが、底壁23の内面側のみ硬質材で形成され、底壁23の外面側は、車外側側壁21と同じ材料で形成されてもよい。
車外側側壁21の他の部分はJIS硬度HA60°〜80°の軟質ゴムから形成されることができる。本第1の実施の形態では、この他の部分は、硬質材JIS硬度HA70°のEPDMソリッドゴムである。このため、フランジ7を把持するに十分な強度とフランジ7を形成するパネルの枚数が増加して、フランジ7の厚さが変化しても、フランジ7にスポット溶接痕等の凹凸が存在しても追従することが可能な十分な柔軟性を併せ持つことができる。
なお、車外側側壁21に取付けた両面接着テープ25の側端から底壁23の内面にかけてのぶぶんは、凹湾曲状に形成されており、上記の摺動性部材27はこの凹湾曲面に設けられるので、フランジ7の先端の摺動を一層スムースにしている。
中空シール部30の代わりに中空状ではなく、リップ状のシール部を車外側側壁21の外面に設けてもよい。
オープニングトリムウエザストリップ10は、フランジ7に取付けられる、断面略U字形のトリム部(取付基部)20と、トリム部20から一体的に形成され、ドア2のドアフレーム膨出部2aに当接して、ドア2と車体開口部周縁6との間をシールする中空状のシール部(中空シール部)30を有する。
両面接着テープ25を使用すると、第1の実施の形態と同様に、フランジ7の車外側の面に接着するのみであるため、フランジ7の厚さが変化しても装着方法は同じであり、フランジ7への接着力は同様であり、装着が容易である。
第1に実施の形態と同様に、車外側側壁21の外面には中空シール部30が一体的に設けられている。中空シール部30の代わりに中空状ではなく、リップ状のシール部を車外側側壁21の外面に設けてもよい。
これによって、オープニングトリムウエザストリップ10がフランジ7に装着される位置を確実に定めることができる。なお、この連続部分は第1の実施の形態と同様に、凹湾曲状に形成されている。
また、底壁23の内面には、第1の実施の形態と同様に、コーキング材であるコーキングスポンジ26が貼着されている。
車内側側壁30と車外側側壁21の他の部分はJIS硬度HA60°〜80°の軟質ゴムから形成されることができる。本第2の実施の形態のこの部分も第1の実施の形態と同様に、JIS硬度HA70°のEPDMソリッドゴムが使われている。このため、フランジ7を把持するに十分な強度とフランジ7を形成するパネルの枚数が増加して、フランジ7の厚さが変化しても、フランジ7にスポット溶接痕等の凹凸が存在しても追従することが可能な十分な柔軟性を併せ持つことができる。
このとき、フランジ7の最も車外側のアウターパネル6aが他のパネルよりも若干長いためその先端を摺動性部材27の内面に当接させる。そして、フランジ7を車内側保持リップ24の表面を滑らせつつトリム部20内に挿入する。このとき、アウターパネル6aの先端は、摺動性部材27の表面を滑りつつ底壁23方向に移動する。
このドアオープニングトリムウエザストリップ10は、押出成形により成形され、トリム部20を構成するソリッドゴムと中空シール部30を構成するスポンジゴムを押出成形機で一体に押出すことができる。
硬質材の場合は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、硬質ゴム、硬質熱可塑性エラストマー等を使用することができる。
押出されたオープニングトリムウエザストリップ10は、所定寸法に切断されて、環状に接続されて、自動車の車体開口縁のフランジ7に取付けられる。
6a アウターパネル
7 フランジ
10 ドアオープニングトリムウエザストリップ
20 トリム部(取付基部)
21 車外側側壁
21c 突部
22 車外側側壁
23 底壁
23b 段部
24 車内側保持リップ
25 両面接着テープ
26 コーキングスポンジ(コーキング部材)
27 摺動部材
30 中空シール部
Claims (2)
- 自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップの取付方法において、
該ウエザストリップは、上記車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁のいずれか一方の部材に設けられているフランジに取付けられる取付基部と、該取付基部に一体的に設けられ、他方の部材である車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して上記車体開口部開閉部材と上記車体開口部周縁との間をシールするシール部を有し、
上記取付基部は、少なくとも底壁及び車外側側壁から形成される断面略L字形をなすか又はそれに車内側側壁が追加された断面略U字形をなし、
上記車外側側壁の車内側面の下部に突部を形成し、上記車外側側壁の先端付近から上記突部付近にかけて両面接着テープが貼着され、上記底壁は、略平板状に形成され、該底壁と、上記車外側側壁の突部との連続部分は、車外側側壁の他の部分よりも硬度及び剛性が高い硬質材で形成され、該連続部分は、その内面が凹湾曲面に形成されるとともに、底壁側の端部で上記フランジの先端を係止する段部が形成され、内面に摺動性部材を設け、
上記底壁の内面の上記段部から車内側端部にかけてコーキング部材が装着され、
上記取付基部を上記フランジに対して斜めに位置させて、上記フランジの最も車外側の先端を上記底壁の凹湾曲面に当接させ、
上記シール部を押圧し、上記取付基部を回転させつつフランジの先端を上記摺動性部材の表面を移動させ、上記フランジの最車外側先端を上記段部に当接させるとともに、上記フランジのその他の先端を上記コーキング部材に包み込ませ、上記車外側側壁の突部にフランジの側面を当接させ、上記両面接着テープをフランジに接着させることを特徴とする自動車用ウエザストリップの取付方法。 - 上記底壁と車外側側壁の硬質材はJIS硬度HA85°〜95°の硬質ゴムから形成され、上記取付基部の他の部分はJIS硬度HA60°〜80°の軟質ゴムから形成された請求項1に記載の自動車用ウエザストリップの取付方法。
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