JP4577014B2 - 電気化学キャパシタ - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池,燃料電池,水素センサーまたは生体内電極などのプロトンの移動を伴うデバイスに用いられる電気化学キャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
イオン伝導機構を有する固体電解質の1種に、対イオン種を高分子化合物中に固定し、カチオンあるいはアニオンの片方のイオン種のみを移動させるシングルイオン伝導型高分子膜がある。このシングルイオン伝導型高分子膜としては、例えば、1969年にE.I.DuPont社によって開発されたNafion(登録商標)が知られている。機構など実際の研究は1980年代に入って活発化し、カルボン酸基(カルボキシ基)あるいはスルホン酸基(スルホ基)を側鎖に結合したポリエチレングリコール誘導体など、いくつかのイオン伝導体の合成とその機構の検討が行われてきた。その後も、環境問題のクローズアップによって燃料電池に関する技術が再び注目されるようになるに従い、固体電解質型燃料電池用の電解質膜としての研究が活発化し、近年特に多くの研究がなされている。
【0003】
このような経緯の下、現在もシングルイオン伝導体、特にプロトン伝導体の検討が盛んに進められている。プロトン伝導体の応用は広く、固体電解質型燃料電池用の電解質膜だけでなく、水素センサー用隔膜,生体模倣型水素移動膜,エレクトロミックディスプレイ用材料,化学リアクター用プロトン伝導膜あるいはプロトン移動型二次電池用電解質膜などの様々な分野で応用が期待され、基礎研究を含め多くの検討がなされている。
【0004】
ところが、シングルイオン伝導体にはイオン伝導度が低いという問題点があった。ポリエチレングリコール系イオン伝導性高分子などは、イオン伝導度が高分子のセグメント運動の温度依存性に大きく影響を受けてしまい、液系のイオン伝導度を凌駕するには至っていない。また、プロトン伝導体に関して言えば、膜中に存在する水分(プロトンキャリャー)の影響を大きく受けるので、水の沸点である100℃を越えた領域ではプロトンキャリャーの数が減少してプロトン伝導度が著しく減少し、実質的に使用できる温度範囲が100℃以下に限定されてしまうという問題点もあった。
【0005】
そこで、例えば、プロトン伝導性化合物中に酸素官能基を有する無機物を導入することにより、より高い材料強度で、かつ高いプロトン伝導度を発現できるようにした電解質膜が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、スルホン酸基を多数有する高分子化合物とガラス転移温度の低いカチオン輸送型高分子化合物とを混合することにより、高イオン伝導度を得ることができると共に、広い温度範囲で使用できるようにした複合膜も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行特許文献】
【0006】
【特許文献1】
特開2001−155744号公報
【特許文献2】
特許第2962360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたプロトン伝導体では、膜強度を改善することはできるものの、プロトン伝導度が水分に依存することは変わりなく、使用の際には水分管理が必要となり、従来の問題点を完全に解決することはできない。また、特許文献2に記載されたプロトン伝導体では、イオンキャリヤーとして高分子化合物を用いているので、水分が存在しない状態でもプロトン伝導が発現するが、プロトン伝導が高分子のセグメント運動に支配されるために無水状態での伝導度が低く、実用化のためには更なる工夫が必要であるという問題があった。
【0008】
なお、非水系溶媒中でのカチオン輸送機能については、N,N−ジメチルホルムアミドとりん酸とを用いた非水系プロトン伝導体の報告がある(例えば、ダブリュ.ビーチョレク(W.Wieczorek)外、“エレクトロケミカ アクタ(Elwctrochimica Acta)”、(イギリス)、エルゼヴィアサイエンス(Elsevier Science Ltd.)、2001年、46巻、p.1427−1438参照。)。しかし、この伝導体はりん酸アニオンを含むのでシングルイオン伝導体ではなく、電気センサーや電池などへ使用することを考えた場合、アニオン種の化学的安定性や分極反応を考慮する要があるという問題がある。更に、この伝導体は液体2成分系であり、ゲル化剤などを投入しないと成型体として用いることができず、各種アプリケーションへの展開を考えた場合、使用用途が限られるという問題もある。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、膜などへの成形が容易で、かつ高い伝導度と広い作動温度領域を有し、特にプロトン伝導性化合物においては水分の存在しない状態で高いプロトン伝導度を得ることができるプロトン伝導体を用いた電気化学キャパシタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による電気化学キャパシタは、電解質を介して対向配置された一対の電極の間に静電容量を有する電気化学キャパシタであって、一対の電極はそれぞれ集電体上に酸化ルテニウム(RuO 2 ),酸化イリジウム(IrO 2 )あるいは酸化コバルト(Co 3 4 )、またはポリアニリン、ポリインドールあるいはポリキノンのうち少なくとも一種を含む電極層を備え、電解質は、化1で表される構造部を有するパーフルオロスルホン酸系高分子またはパーフルオロカルボン酸系高分子と、化2で表される構造を有するN,N−ジメチルホルムアミド,N−メチルホルムアミドおよびN−ベンジルホルムアミドのうちの少なくとも1種とを含み、通電電気量に比例する任意のパラメータyが数式1によって電位と関係づけられ、一対の電極の間に、静電容量に加えて、電荷の大きさ(Δq)と電位変化の大きさ(ΔV)との導関数d(Δq)/d(ΔV)で表される疑似容量を有するものである。
(数式1)
y/(1−y)=Kexp(VF/RT)
(式中、Kは疑似容量、Vは電極電位、Fはファラデー定数、Rは気体定数、Tは温度である。)
【0011】
【化1】
Figure 0004577014
(式中、R1は炭素(C)を含む構成成分Xはプロトン性解離基をそれぞれ表し、nはn≧1である。)
【0012】
【化2】
Figure 0004577014
(式中、R2およびR3はそれぞれ炭素を含む構成成分または水素(H)を表す。)
【発明の効果】
【0013】
本発明による電気化学キャパシタでは、電解質に化1で表される構造部を有するパーフルオロスルホン酸系高分子またはパーフルオロカルボン酸系高分子と、化2で表される構造を有するN,N−ジメチルホルムアミド,N−メチルホルムアミドおよびN−ベンジルホルムアミドのうちの少なくとも1種とを含むプロトン伝導体を用いているので、水分の存在しない状態で高いプロトン伝導度を得ることができ、幅広い電圧および温度領域での利用が可能となる。また、通電電気量に比例する任意のパラメータyが数式1によって電位と関係づけられるときに、電極の間に、静電容量に加えて、電荷の大きさ(Δq)と電位変化の大きさ(ΔV)との導関数d(Δq)/d(ΔV)で表される疑似容量を有するようにしたので、高電圧を印加することが可能となり、エネルギー密度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1図は、本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導体におけるプロトン性解離基Xに対する第2化合物Bのモル比とプロトン伝導度との関係を表す特性図である。
【図2】第2図は、本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導体の製造方法を表す流れ図である。
【図3】第3図は、本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導体の他の製造方法を表す流れ図である。
【図4】第4図は、本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導体を用いた電気化学キャパシタの構成を表す断面図である。
【図5】第5図は、本発明の実施例1−1〜1−4に係るプロトン伝導体における温度とプロトン伝導度との関係を表す特性図である。
【図6】第6図は、本発明の実施例2−1,2−2に係るシングルイオン伝導体における温度とイオン伝導度との関係を表す特性図である。
【図7】第7図は、本発明の実施例3−1に係る電気化学キャパシタにおける充放電曲線を表す特性図である。
【図8】第8図は、本発明の実施例3−2に係る電気化学キャパシタにおける充放電曲線を表す特性図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態に係るプロトン伝導体は、化3で表される構造部を有する化合物Aと、化4で表される構造を有する化合物Bとを含む混合複合体である
【0017】
【化3】
Figure 0004577014
(式中、R1は炭素を含む構成成分、Xはプロトン性解離基をそれぞれ表し、nはn≧1である。)
【0018】
【化4】
Figure 0004577014
(式中、R2およびR3はそれぞれ炭素を含む構成成分または水素を表す。)
【0019】
化合物Aの構成成分R1は、例えば炭素を主骨格とし、窒素(N),フッ素(F),硫黄(S),酸素(O)あるいは水素などを含んでいてもよい。このうち窒素,フッ素,硫黄および酸素は炭素に結合している水素が置換された形で含まれていてもよく、主骨格の炭素が置換された形で含まれていてもよい。構成成分R1の具体的な構造としては、例えばC−C結合を主骨格とし、C=C結合,C−N結合,C≡N結合,C−F 結合,C−S結合,C−O結合,C=O結合,C−H結合,N=N結合,N−S結合,N−O結合,N−H結合,S−S結合,S−O結合,S=O結合,S−H結合,O−O結合あるいはO−H結合などを有していてもよい。
【0020】
プロトン性解離基Xとしては、例えば、−SO3H基(スルホン酸基),−COOH基(カルボン酸基)あるいは−OH基(水酸基)が挙げられる。プロトン性解離基Xは必ずしも1種類である必要はなく、2種以上を含んでいてもよい。
【0021】
このような構造を有する代表的な化合物Aとしては、スルホン酸系フッ素樹脂あるいはカルボン酸系フッ素樹脂などが挙げられる。具体的な商品名で挙げれば、Du Pont社のNaflon(登録商標),旭化学工業株式会社のAciplex(登録商標)あるいは旭硝子株式会社のflemion(登録商標)などがある。
【0022】
化合物Bは、化4に示したように=NCOH基を有していればよく、1級アミンでも2級アミンでも3級アミンでもよい。
【0023】
化合物Bの構成成分R2,R3は、炭素を含む成分よりなる場合、例えば炭素を主骨格とし、水素あるいはハロゲンなどを含んでいてもよい。このうちハロゲンは炭素に結合している水素が置換された形で含まれ、その置換割合に特に制限はない。具体的な構造としては、例えばC−C結合を主骨格とし、C=C結合,C−H 結合,C−F結合,C−Cl結合,C−Br結合あるいはC−I結合などを有していてもよい。なお、構成成分R2と構成成分R3とは、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
【0024】
このような化合物B としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、ジイソプロピルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N−シクロヘキシルホルムアミド、N−ベンジルホルムアミド、あるいはホルムアミドなどが挙げられる。中でも、N,N−ジメチルホルムアミドあるいはN−メチルホルムアミドは、良好な特性を得ることができるので好ましい。なお、化合物Bは1種類でもよいが、2種以上を混合して含んでいてもよい。2種上を含む場合には、互いに親和性が良好なものを用いることが好ましく、その混合比率は任意である。
【0025】
このプロトン伝導体では、化合物Bの=NCOH基が化合物A に存在するプロトンに対して相互作用することにより、化合物Aからプロトンが解離し、プロトン伝導性が発現するものと考えられる。よって、化合物Aに存在するプロトン性解離基Xと、化合物Bとの数量比が、プロトン伝導度に大きく影響を与える要因となる。
【0026】
例えば、化合物Aと化合物Bとのモル比を化合物A:化合物B=a:bとすると、プロトン性解離基Xのモル数(=a×n)に対する化合物Bのモル数bの比は、10≦b/(a×n)≦30の範囲内であることが好ましく、15≦b/(a×n)≦25の範囲内であればより好ましい。化合物B の比率が小さすぎると、プロトンの移動が円滑に進まず、プロトン伝導度が低下してしまい、比率が大きすぎると、相対的に化合物A のプロトン量が減少し、キャリヤー数不足によりプロトン伝導度が低下してしまうからである。
【0027】
第1図は、化合物AであるNafion117(登録商標)と化合物BであるN,N−ジメチルホルムアミドとを混合したプロトン伝導体におけるb/(a×n)とプロトン伝導度との関係を表したものである。このように、プロトン伝導度は、プロトン性解離基Xに対する化合物Bのモル比b/(a×n)が大きくなるに従って大きくなり、b/(a×n)が20付近において極大値を示したのち、小さくなる傾向が見られる。
【0028】
このプロトン伝導体は、化合物Bが単独で液状もしくは溶媒に溶解して液状の形態をとる場合には、例えば、次のようにして製造することができる。
【0029】
第2図は本実施の形態に係るプロトン伝導体の製造方法を表すものである。まず、化合物Aのプロトン性解離基Xを酸処理などにより整える(ステップS101)。酸処理としては、例えば、5%の過酸化水素水または0.5mol/lの硫酸水溶液に浸漬し、加温しながら撹拌する方法が一般的である。酸処理をしたのちは、酸処理による残渣が残らないように純水で十分に洗浄する。
【0030】
次いで、化合物Aを化合物Bあるいは化合物Bを溶媒に溶解させた溶液に浸漬し、化合物Aを化合物Bに対して含浸させる(ステップS102)。化合物Aのプロトン性解離基Xと化合物Bの=NC 基とが相互作用を及ぼすので、化合物Bは化合物A中に均一に導入される。その際、必要であれば、減圧処理または加熱処理などを行ってもよい。これにより、本実施の形態に係るプロトン伝導体が得られる
【0031】
また、化合物Bが固体もしくは溶媒に対して希薄な状態でしか溶解できない場合には、例えば、次のようにして製造することができる。
【0032】
第3図は、本実施の形態に係るプロトン伝導体の他の製造方法を表すものである。まず、例えば化合物Aと化合物Bとを溶媒中において混合し、同一の溶媒に分散させる。また、化合物Aに代えて、化合物Aの前駆体であり、イオン交換により化合物Aとなり得る化合物A’を用いてもよい(ステップS201)。化合物A’は化5で表される構造部を有するものである。
【0033】
【化5】
Figure 0004577014
(式中、R1は炭素を含む構成成分、xはイオン交換によりプロトン性解離基となり得る基をそれぞれ表し、nはn≧1である。)
【0034】
次いで、溶媒を蒸発乾固させる(ステップS202)。続いて、例えば水素雰囲気中で直流電流を印加することによりイオン交換を行い、プロトン性解離基Xを整え、化合物’を化合物Aとする(ステップS203)。なお、このイオン交換処理は、化合物Aを用いた場合に限らず、化合物Aを用いた場合にも行うようにしてもよい。これにより、本実施の形態に係るプロトン伝導体が得られる。この製造方法によっても、分散溶媒と化合物Aおよび化合物Bとの親和性、または分散溶媒と化合物A’および化合物Bとの親和性を調節することにより、化合物Aのプロトン性解離基Xまたは化合物A’のプロトン性解離基となり得る基xと化合物Bの=NCOH基との相互作用により、均一な複合体が得られる。なお、この製造方法は、化合物Bが単独で液状もしくは溶媒に溶解して液状の形態をとる場合についても適用することができる。
【0035】
このプロトン伝導体は次のように作用する。
【0036】
このプロトン伝導体では、電場が印加されると、化合物Bに含まれる=NCOH基が化合物Aに含まれるプロトンに対して相互作用を及ぼし、化合物Aからプロトンが解離し、移動する。よって、プロトンキャリヤーとしての水が存在しなくても高い伝導性が得られ、広い温度範囲で優れた特性が得られる。
【0037】
このように本実施の形態に係るプロトン伝導体よれば、化3で表される構造部を有する化合物Aと、化4で表される構造を有する化合物Bとを含むようにしたので、化合物Bの=NCOH基の作用により化合物Aからプロトンを解離させ、移動させることができる。よって、保水が不要となり、広い温度範囲で高いプロトン伝導性を得ることができると共に、プロトンのみを移動させることができる。また、膜などへの成形も容易にすることができる。
【0038】
特に、プロトン性解離基Xに対する化合物Bのモル比b/(a×n)を、10≦b/(a×n)≦30の範囲内、更には15≦b/(a×n)≦25の範囲内とするようにすれば、プロトン伝導度をより向上させることができる。
【0039】
また、本実施の形態に係るプロトン伝導体の製造方法によれば、化合物Aを化合物Bあるいは化合物Bを溶媒に溶解させた溶液に対して含浸させるようにしたので、または、化合物Aまたは化合物A’と化合物Bとを溶媒中において混合し、溶媒を蒸発させるようにしたので、本実施の形態に係るプロトン伝導体を簡便かつ均一に製造することができる。
【0040】
本実施の形態に係るプロトン伝導体は、例えば、次のような電気化学キャパシタに好ましく用いられる。
【0041】
第4図は、本発明の一実施の形態に係る電気化学キャパシタの構成を表すものである。この電気化学キャパシタは、本実施の形態に係るプロトン伝導体よりなる電解質11を介して一対の電極12,13が対向配置された電気化学素子10を有している。電気化学素子10は、電極12と電極13との間に、数式1で表される静電容量Cと、熱力学的関係から発生する容量と等価な数式2に示した導関数で表される疑似容量Kとを有している。
【0042】
【数式1】
Q=(1/2)CV2
(式中、Qは電荷量、Cは静電容量、Vは印加電圧である。)
【0043】
【数式2】
K=d(Δq)/d(ΔV)
(式中、Kは疑似容量、Δqは電荷の大きさ、ΔVは電位変化の大きさである。)
数式2に示した疑似容量Kは、通電電気量に比例する任意のパラメータyが数式3によって電位と関係づけられるときに発現するものである。
【0044】
【数式3】
y/(1−y)=Kexp(VF/RT)
(式中、Kは疑似容量、Vは電極電位、Fはファラデー定数、Rは気体定数、Tは温度である。)
【0045】
電極12は、例えば集電体12Aの上に電極層12Bが設けられた構造を有している。電極13も同様に、例えば集電体13Aの上に電極層13Bが設けられた構造を有している。集電体12A,13Aは、導電性材料を含んでおり、1×10S/cm以上の電子伝導性を有することが好ましい。集電体12A,13Aを構成する導電性材料としては、例えば、金(Au),銀(Ag),銅(Cu),鉄(Fe),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),白金(Pt)あるいはマンガン(Mn)などの金属材料、またはカーボンあるいはポリアセチレンなどの有機材料が挙げられる。集電体12A,13Aは、単一の材料により構成されてもよいが、複数の材料により構成されていてもよく、電子伝導性が上述した範囲内となればその組成はどのようなものであってもよい。導電性材料を混合したものとしては、例えば導電ゴム材料が挙げられる。
【0046】
電極層12B,13Bは、電極12と電極13との間に静電容量Cと、上述した疑似容量Kとを持ち得る電極材料を含んでいる。このような電極材料としては、例えば、酸化ルテニウム(RuO2),酸化イリジウム(IrO2)あるいは酸化コバルト(Co34)などの酸化物、またはポリアニリン, ポリインドールあるいはポリキノンなどの高分子材料が挙げられる。電極材料は1種類を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。電極層12B,13Bは、電極材料に加えて、必要に応じて、導電剤あるいは結着剤などを含んでいてもよい。
【0047】
また、電気化学素子10は、図示しないが、電極12,13の間にセパレータを備え、電解質11をセパレータに含浸させるようにしてもよい。セパレータは、電子絶縁性が高く、かつイオン透過性に優れ、電気化学的に安定なものであればどのようなものでもよい。セパレータとしては、例えば、ガラス繊維配合紙や、または多孔性ポリプロピレン薄膜などの多孔性プラスチック薄膜よりなるものが挙げられる。
【0048】
電気化学素子10は、例えば外装部材20の内部に収納されている。外装部材は、集電体12Aに接触するように設けられた導電部材21と、集電体13Aに接触するように設けられた導電部材22とを有しており、導電部材21,22の間に絶縁部材23が配設されている。
【0049】
この電気化学キャパシタは、例えば、電極12,13を形成したのち、上述したようにして作製したプロトン伝導体を電解質11とし、電解質11を介して電極12,13を積層し、外装部材20の内部に封入することにより製造することができる。
【0050】
また、電極12,13の上に電解質11を作製し、それを積層するようにしてもよく、また、電解質11を図示しないセパレータに含浸させて、電極12,13と積層するようにしてもよい。
【0051】
この電気化学キャパシタでは、電極12,13の間に電圧が印加されると、その間に静電容量Cと、上述した疑似容量Kが蓄積される。本実施の形態では、電解質11に上述したプロトン伝導体を用いているので、水が存在しなくても動作する。よって、高い温度領域または高電圧でも動作させることが可能となる。
【0052】
このように本実施の形態に係る電気化学キャパシタによれば、電解質11に本実施の形態に係るプロトン伝導体を用いるようにしたので、高温領域でも使用することができると共に、製造時においても例えば外装部材20への封入時に高温処理を行うことができ、製造を容易とすることができる。また、高電圧を印加することも可能となり、エネルギー密度を向上させることができる。
【0053】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係るシングルイオン伝導体は、化6で表される構造部を有する化合物Cと、上述した化合物Bとを含む混合複合体である。化合物Cは、プロトン性解離基Xに代えてカチオン性解離基Zを有することを除き、第1の実施の形態における化合物Aと同一の構成を有している。
【0054】
【化6】
Figure 0004577014
(式中、R1は炭素を含む構成成分、Zはカチオン性解離基をそれぞれ表し、nはn≧1である。)
【0055】
カチオン性解離基Zとしては、例えば、−SO3M基,−COOM基あるいは−OM基などが挙げられる。但し、Mはリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)またはルビジウム(Rb)のいずれかを表す。カチオン性解離基Zは必ずしも1種類である必要はなく、2種以上を含んでいてもよい。
【0056】
化合物Bは、第1の実施の形態と同一である。本実施の形態では、化合物Bの=NCOH基が化合物Cに存在するカチオンに対して相互作用することにより、カチオンが解離し、イオン伝導性が発現するものと考えられる。よって、化合物Cに存在するカチオン性解離基Zと、化合物Bとの数量比も、第1の実施の形態と同様の関係を有することが好ましい。例えば、化合物Cと化合物Bとのモル比を化合物C:化合物B=c:bとすると、カチオン性解離基Zのモル数(=c×n)に対する化合物Bのモル数bの比は、10≦b/(c×n)≦30の範囲内であることが好ましく、15≦b/(c×n)≦25の範囲内であればより好ましい。
【0057】
このシングルイオン伝導体は、第1の実施の形態と同様にして製造することができる(第2図および第3図参照)。但し、第2図に示した方法による場合には、酸処理(ステップS101参照)を行ったのち、例えば、水酸化リチウム水溶液または水酸化ナトリウム水溶液などの目的のカチオンを含む水酸化物水溶液に浸漬してカチオン交換処理を行い、カチオン性解離基Zを整える。次いで、一旦乾燥処理を行い、カチオン交換の際に使用した溶媒を除去する。そののち、化合物Cを化合物Bに対して含浸させる(ステップS102参照)。
【0058】
また、第3図に示した方法による場合には、化合物Cまたは化合物Cの前駆体である化7で表される構造部を有する化合物C’と、化合物Bとを溶媒中において混合する(ステップS201参照)。イオン交換(ステップS203参照)は、例えばリチウム金属などを対極とした直流電流印加により行い、目的とするカチオン性解離基Zに整える。
【0059】
【化7】
Figure 0004577014
(式中、R1は炭素を含む構成成分、zはイオン交換によりカチオン性解離基となり得る基をそれぞれ表し、nはn≧1である。)
【0060】
このように本実施の形態に係るシングルイオン伝導体よれば、化6で表される構造部を有する化合物Cと、化4で表される構造を有する化合物Bとを含むようにしたので、化合物Bの=NCOH基の作用により化合物Cからカチオンを解離させ、移動させることができる。よって、カチオンのみを移動させることができると共に、広い温度範囲で高いイオン伝導性を得ることができる。また、膜などへの成形も容易にすることができる。
【0061】
更に、本発明の具体的な実施例について詳細に説明する。
【0062】
(実施例1−1)
まず、化合物Aとして、プロトン性解離基Xの1mol当たりの分子量(酸当量)が1200g/molであるパーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換膜を用意し、10%の過酸化水素水および0.5mol/lの硫酸水溶液を用いて酸処理を行い、プロトン性解離基Xをスルホン酸基とした。次いで、このパーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換膜を120℃、1333Paで24時間乾燥させたのち、化合物BであるN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に室温で100時間浸漬し、含浸させた。これにより表1に示した組成を有するプロトン伝導体を得た。なお、化合物Bの導入量は、化合物Bへの含浸処理前後の膜質量を測定し、数式4に示した式により算出した。
【0063】
【数式4】
化合物Bの導入量=(含浸後の質量−含浸前の質量)/(含浸後の質量)
【0064】
得られたプロトン伝導体を面積が2cm2となるように切断し、交流インピーダンス測定により、70℃から−20℃におけるプロトン伝導度を算出した。得られた結果を表1および第5図に示す。表1および第5図に示したように、70℃,23℃および−20℃におけるプロトン伝導度はそれぞれ9.0×10-4S/cm,5.0×10-4S/cmおよび2.0×10-4S/cmと非常に高かった。
【0065】
(実施例1−2)
まず、化合物Aとして、プロトン性解離基Xの1mol当たりの分子量(酸当量)が1200g/molであるパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を用意し、実施例1−1と同様にして酸処理をし、プロトン性解離基Xをカルボン酸基とした。次いで、このパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を実施例1−1と同様の条件で乾燥させた。続いて、化合物B としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)とN−メチルホルムアミド(MF)とを1:1の体積比で混合したものを用意し、この混合物にパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を室温で100時間浸漬し、含浸させた。これにより表1に示した組成を有するプロトン伝導体を得た。実施例1−2のプロトン伝導体についても、実施例1−1と同様にしてプロトン伝導度を算出した。得られた結果を表1および第5図に示す。
【0066】
表1および第5図に示したように、70℃,23℃および−20℃におけるプロトン伝導度はそれぞれ6.0×10-4S/cm,4.0×10-4S/cmおよび1.5×10-4S/cmと実施例1−1と同様に非常に高かった。
【0067】
(実施例1−3)
まず、メタノールとエタノールとプロパノールとを混合した溶媒に、化合物A’として、イオン交換によりプロトン性解離基となり得る基xの1mol当たりの分子量が1200g/molであるパーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換樹脂を5質量%の濃度で溶解し、混合溶液を作製した。次いで、この混合溶液100gに、化合物BであるN−ベンジルホルムアミド(BF)6gを添加・混合したのち、60℃、13332Paで48時間乾燥させ、化合物A’と化合物Bとを含む白色半透明膜を得た。続いて、得られた膜をカーボンシートで挟み込み、水素雰囲気中で1mA/cm2の直流電流を12時間印加することにより水素置換を行い、プロトン性解離基Xをスルホン酸基とした。これにより表1に示した組成を有するプロトン伝導体を得た。実施例1−3のプロトン伝導体についても、実施例1−1と同様にしてプロトン伝導度を算出した。得られた結果を表1および第5図に示す。
【0068】
表1および第5図に示したように、70℃,23℃および−20℃におけるプロトン伝導度はそれぞれ4.0×10-4S/cm,1.7×10-4S/cmおよび4.0×10-5S/cmと実施例1−1と同様に非常に高かった。
【0069】
(実施例1−4)
まず、化合物Aとして、プロトン性解離基Xの1mol当たりの分子量(酸当量)が1200g/molであるパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を用意し、実施例1−1と同様にして酸処理をし、プロトン性解離基Xをカルボン酸基とした。次いで、このパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を実施例1−1と同様の条件で乾燥させたのち、化合物BとしてN−メチルホルムアミド(MF)を沸点還流させた中に100時間浸漬し、含浸させた。これにより表1に示した組成を有するプロトン伝導体を得た。実施例1−4のプロトン伝導体についても、実施例1−1と同様にしてプロトン伝導度を算出した。得られた結果を表1および第5図に示す。
【0070】
表1および第5図に示したように、70℃,23℃および−20℃ におけるプロトン伝導度はそれぞれ1.5×10-4S/cm,4.0×10-5S/cmおよび4.0×10-6S/cmと実施例1−1よりは低いものの非常に高かった。
【0071】
(比較例1−1)
まず、化合物Aとして、プロトン性解離基Xの1mol当たりの分子量(酸当量)が1200g/molであるパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を用意し、実施例1−1と同様にして酸処理をし、プロトン性解離基Xをカルボン酸基とした。次いで、このパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を実施例1−1と同様の条件で乾燥させた。続いて、化合物Bに代えて、=NCOH基を含まない沸点107℃のギ酸ブチル:H−C(=O)−O−C37を用意し、このギ酸ブチルにパーフルオロカルボン酸系高分子イオン交換膜を室温で100時間浸漬し、含浸させた。これにより表1に示した組成を有するプロトン伝導体を得た。比較例1−1のプロトン伝導体についても、実施例1−1と同様にしてプロトン伝導度を算出した。得られた結果を表1および第5図に示す。
【0072】
表1および第5図に示したように、70℃,23℃および−20℃におけるプロトン伝導度はそれぞれ1.2×10-5S/cm,8.0×10-6S/cmおよび3.0×10-6S/cmと実施例1−1〜1−4に比べて低かった。
【0073】
(実施例1−1〜1−4の結論)
すなわち、=NCOH基を有する化合物Bを含むようにすれば、優れたプロトン伝導性を得られることが分かった。また、プロトン性解離基Xは−SO3H基でも−COOH基でもよく、製造方法についても、上記実施の形態で説明した2種類のどちらでも優れたプロトン伝導体を得られることが分かった。更に、プロトン性解離基Xに対する化合物Bのモル比b/(a×n)を20程度に調整した実施例1−1のプロトン伝導度が最も高く、プロトン性解離基Xに対する化合物Bのモル比を10≦b/(a×n)≦30の範囲内、更には15≦b/(a×n)≦25の範囲内とすればより好ましいことが確認された。
【0074】
(実施例2−1)
まず、化合物Cとして、実施例1−1と同一のパーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換膜を用意し、実施例1−1と同様にして酸処理をしたのち、2mol/lの水酸化リチウム水溶液中に24時間以上含浸させてイオン交換処理をし、カチオン性解離基Zを−SO3Li基とした。このイオン交換後の膜を水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して塩酸による中和滴定を行い、残存プロトン量を算出したところ、イオン交換率は90%以上であった。次いで、このイオン交換後の膜を実施例1−1と同様の条件で乾燥させたのち、実施例1−1と同様にして化合物BであるN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に浸漬し、含浸させた。これにより表2に示した組成を有するシングルイオン伝導体を得た。得られたシングルイオン伝導体についても、実施例1−1と同様にしてイオン伝導度を算出した。得られた結果を表2および第6図に示す。
【0075】
表2および第6図に示したように、70℃,23℃および−20℃におけるイオン伝導度はそれぞれ7.5×10-5S/cm,3.0×10-5S/cmおよび1.7×10-5S/cmと非常に高かった。
【0076】
(実施例2−2)
化合物BとしてN−メチルホルムアミド(MF)を用いたことを除き、他は実施例2−1と同様にしてシングルイオン伝導体を作製し、イオン伝導度を算出した。得られた結果を表2および第6図に示す。表2および第6図に示したように、7℃,23℃および−20℃におけるイオン伝導度はそれぞれ6.9×10-5S/cm,2.8×10-5S/cmおよび1.9×10-5S/cmと実施例2−1と同様に非常に高かった。
【0077】
(比較例2−1)
化合物Bに代えて、=NCOH基を含まないギ酸ブチルを用いたことを除き、他は実施例2−1と同様にしてシングルイオン伝導体を作製し、イオン伝導度を算出した。得られた結果を表2および第6図に示す。表2および第6図に示したように、70℃,23℃および−20℃におけるイオン伝導度はそれぞれ4.0×10-7S/cm,2.5×10-7S/cmおよび1.8×10-7S/cm と実施例2−1,2−2に比べて低かった。
【0078】
(実施例2−1,2−2の結論)
すなわち、=NCOH基を有する化合物Bを含むようにすれば、シングルイオン伝導体についても、優れたイオン伝導性を得られることが分かった。
【0079】
(実施例3−1)
第4図に示したような電気化学キャパシタを作製した。電気化学キャパシタの作製方法については、成書(”Electrochemical Supercapacitors”B.E.Conway 1999年発行 Kluwer Academic/Plenum Publishers)日本語版 電気化学キャパシタ、2001年発行、株式会社NTS)を参考にした。
【0080】
まず、電極材料であるポリアニリン8gと導電助剤であるアセチレンブラック2gとを、パーフルオロスルホン酸系高分子化合物を20%溶解させたアルコール溶液5cm3に懸濁分散させて塗布剤を作製した。次いで、集電体12A,13Aとしてカーボンシートを用意し、作製した塗布剤を集電体12A,13Aの上に塗布し、100℃にて真空乾燥処理を行って電極層12B,13Bを形成した。これにより電極12,13を得た。
【0081】
また、化合物Aとしてパーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換膜を用意し、1mol/lの硫酸水溶液を用いて酸処理を行い、プロトン性解離基Xをスルホン酸基としたのち、100℃で真空乾燥させた。次いで、このパーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換膜を化合物BであるN,N−ジメチルホルムアミド溶液中に24時間浸漬し、含浸させ、プロトン伝導体を作製した。
【0082】
続いて、作製したプロトン伝導体を電解質11として電極12,13の間に挟んで積層し、110℃において1分〜2分間ホットプレスを行ったのち、更にN,N−ジメチルホルムアミド溶液中に浸漬させ電気化学素子10を作製した。そののち、電気化学素子10を外装部材20の内部に収納し、電気化学キャパシタを得た。
【0083】
実施例3−1に対する比較例として、電解質にN,N−ジメチルホルムアミドを用いなかったことを除き、他は実施例3−1と同様にして電気化学キャパシタを作製した。具体的には、パーフルオロスルホン酸系高分子イオン交換膜を1mol/lの硫酸水溶液を用いて酸処理し、実施例3−1と同様にして作製した電極12,13の間に挟んで110℃において1分〜2分間ホットプレスを行い、更に1mol/lの硫酸水溶液に浸漬させて行ったのち、外装部材の内部に収納した。表3に実施例3−1と比較例3−1との構成を比較して示す。
【0084】
作製した実施例3−1および比較例3−1の電気化学キャパシタについて、1mAの定電流充放電を行った。その結果を第7図に示す。第7図からわかるように、実施例3−1によれば、化合物Bを含まない比較例3−1に比べて、高い電圧を印加することができ、高いエネルギー密度を得られることが確認された。すなわち、=NCOH基を有する化合物Bを含む電解質11を用いるようにすれば、エネルギー密度を向上させることができることが分かった。
【0085】
(実施例3−2)
実施例3−1と同様にして第4図に示したような電気化学キャパシタを作製した。その際、電極12,13は、電極材料としてポリアニリンに変えて酸化ルテニウムを用いたことを除き、実施例3−1と同様にして作製した。また、電解質11には、実施例3−1と異なり、2mol/lのトリフルオロメタンスルホン酸をN,N−ジメチルホルムアミド溶液に溶解させたプロトン伝導体を用いた。電極12,13は、100μmのポリプロピレン不織布よりなるセパレータを介して積層し、それに電解質11を含浸させた。
【0086】
実施例3−2に対する比較例3−2として、電解質に1mol/lの硫酸水溶液を用いたことを除き、実施例3−2と同様にして電気化学キャパシタを作製した。表4に実施例3−2と比較例3−2との構成を比較して示す。
【0087】
作製した実施例3−2および比較例3−2の電気化学キャパシタについて、1mAの定電流充放電を行った。その結果を第8図に示す。第8図からわかるように、実施例3−2によれば、実施例3−1と同様に、化合物Bを含まない比較例3−2に比べて高い電圧を印加することができ、高いエネルギー密度を得られることが確認された。すなわち、=NCOH基を有する化合物Bを含む電解質11を用いるようにすれば、n=1の化合物Aを用いても、また他の電極材料を用いても、エネルギー密度を向上させることができることが分かった。
【0088】
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、化合物A,Cについて具体的に例を挙げて説明したが、構成成分R1と、この構成成分R1に結合したプロトン性解離基Xまたはカチオン性解離基Zとを有するものであれば、他の化合物を用いてもよい。
【0089】
また、上記実施の形態および実施例では、化合物Bについて具体的に例を挙げて説明したが、化4で表される構造を有するものであれば、他の化合物を用いてもよい。
【0090】
更に、上記実施の形態および実施例では、プロトン伝導体およびシングルイオン伝導体の製造方法について具体的に説明したが、他の方法により製造するようにしてもよい。
【0091】
以上説明したプロトン伝導体、またはシングルイオン伝導体によれば、化3または化6で表される構造部を有する化合物と、化4または化7で表される構造を有する化合物とを含むようにしたので、化4または化7で表される構造を有する化合物の=NCOH基の作用によりプロトンまたはカチオンを解離させ、移動させることができる。よって、広い温度範囲で高いプロトン伝導性またはイオン伝導性を得ることができると共に、プロトンまたはカチオンのみを移動させることができる。また、膜などへの成形も容易にすることができる。更に、プロトン伝導体については、保水も不要とすることができる。
【0092】
特に、このプロトン伝導体、またはシングルイオン伝導体によれば、プロトン性解離基またはカチオン性解離基に対する化4または化7で表される構造を有する化合物のモル比を、10以上30以下の範囲内とするようにすれば、プロトン伝導度またはイオン伝導度をより向上させることができる。
【0093】
また、上記プロトン伝導体の製造方法、またはシングルイオン伝導体の製造方法によれば、化3で表される構造部を有する化合物を、化4で表される構造を有する化合物あるいは化4で表される構造を有する化合物を溶媒に溶解させた溶液に対し含浸させるようにしたので、または、化3で表される構造部を有する化合物と、化4で表される構造を有する化合物とを溶媒中において混合し、溶媒を蒸発させるようにしたので、または、化6で表される構造部を有する化合物を、化7で表される構造を有する化合物あるいは化7で表される構造を有する化合物を溶媒に溶解させた溶液に対して含浸させるようにしたので、または、化6で表される構造部を有する化合物と、化7で表される構造を有する化合物とを溶媒中において混合し、溶媒を蒸発させるようにしたので、本発明の電気化学キャパシタに用いるプロトン伝導体またはシングルイオン伝導体を簡便かつ均一に製造することができる。
【0094】
更に、本発明の電気化学キャパシタによれば、電解質に本発明のプロトン伝導体を用いるようにしたので、高温領域でも使用することができると共に、製造時においても高温処理を行うことができ、製造を容易とすることができる。また、高電圧を印加することも可能となり、エネルギー密度を向上させることができる。
Figure 0004577014
Figure 0004577014
Figure 0004577014
Figure 0004577014

Claims (4)

  1. 電解質を介して対向配置された一対の電極の間に静電容量を有する電気化学キャパシタであって、
    前記一対の電極はそれぞれ集電体上に酸化ルテニウム(RuO 2 ),酸化イリジウム(IrO 2 )あるいは酸化コバルト(Co 3 4 )、またはポリアニリン、ポリインドールあるいはポリキノンのうち少なくとも一種を含む電極層を備え、
    前記電解質は、化1で表される構造部を有するパーフルオロスルホン酸系高分子またはパーフルオロカルボン酸系高分子と、化2で表される構造を有するN,N−ジメチルホルムアミド,N−メチルホルムアミドおよびN−ベンジルホルムアミドのうちの少なくとも1種とを含み、
    通電電気量に比例する任意のパラメータyが数式1によって電位と関係づけられ、
    前記一対の電極の間に、前記静電容量に加えて、電荷の大きさ(Δq)と電位変化の大きさ(ΔV)との導関数d(Δq)/d(ΔV)で表される疑似容量を有する
    電気化学キャパシタ。
    Figure 0004577014
    (式中、R1は炭素(C)を含む構成成分、Xはプロトン性解離基をそれぞれ表し、nはn≧1である。)
    Figure 0004577014
    (式中、R2およびR3はそれぞれ炭素を含む構成成分または水素(H)を表す。)
    (数式1)
    y/(1−y)=Kexp(VF/RT)
    (式中、Kは疑似容量、Vは電極電位、Fはファラデー定数、Rは気体定数、Tは温度である。)
  2. 前記化1で表される構造部を有する化合物のモル数をa、前記化2で表される構造を有する化合物のモル数をbとすると、前記プロトン性解離基のモル数(a×n)に対する前記化2で表される構造を有する化合物のモル数bの比は、10≦b/(a×n)≦30の範囲内である、請求項1記載の電気化学キャパシタ。
  3. 前記プロトン性解離基は、−SO3H基、−COOH基および−OH基のうちの少なくとも1種である、請求項1記載の電気化学キャパシタ。
  4. 前記一対の電極の各電極層は、それぞれ電解質に接している、請求項1記載の電気化学キャパシタ。
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