JP4560865B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の図柄を変動表示をする図柄表示器を有する遊技機であって、可変表示ゲームにおける表示図柄の取り扱いに関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機としてのパチンコ機は、遊技盤のほぼ中央に液晶式等の図柄表示器を備えた図柄表示装置が配置してある。そして、遊技球が普通電動役物に付設の図柄始動口に入賞すると、前記図柄表示器に、複数の図柄を変動表示可能な複数の第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2、第3図柄表示部L3に区分表示され、それらの図柄表示部L1、L2、L3には変動図柄が表示されて、可変表示ゲームが開始し、所定時間後に、順次図柄が停止し、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2が同じ図柄(リーチ図柄)に表示されるとリーチ状態になり、その後、第3図柄表示部L3が表示されて、全て同じ図柄であるとき、遊技者にとって有利な大当たりが生起して、多量の賞品球の払出を可能にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記可変表示ゲームにおいて、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2とで、リーチになると、リーチ態様を表示し、そして第3図柄表示部L3との組合せが大当たり図柄にならないと外れになるという、図柄表示である。
そのため、遊技者にとって、第1図柄表示部と第2図柄表示部に表示された図柄の組合せが、少なくともリーチでない時には、大当たりにならないことが判り、期待感がなくなり、可変表示ゲームの面白味に欠けることになる。
そこで、本発明は、係る不都合を解消する図柄表示器の表示態様を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の遊技機は、複数の図柄表示部を表示可能な図柄表示器を備えていて、図柄変動信号により、前記図柄表示部の図柄が変動後に確定図柄を表示する可変表示ゲームが行われる。又、この遊技機は、前記図柄変動信号により、前記図柄表示部に表示の図柄と共に付随図柄を変動表示させた後に、前記図柄表示部に停止図柄と付随図柄を停止表示する。
そして、停止表示の付随図柄の組合せによって、前記図柄表示部の図柄を再変動し、この再変動する図柄は前記図柄表示部に停止の前記停止図柄と異なる確定図柄を停止表示する。
この再変動した確定図柄が、先に停止表示した停止図柄と異なることによって、先の停止表示が外れ表示であっても、再変動によって大当たりとなる場合が生ずる。
又、請求項2の遊技機は、各図柄表示部に表示する付随図柄の種類を抽選によって選定する。
又、請求項3の遊技機は、図柄表示部を第1図柄表示部と第2図柄表示部と第3図柄表示部で構成し、再変動する図柄表示部は最後の停止表示する第3図柄表示部である。
又、請求項4の遊技機は、操作手段を介して、複数種の付随図柄の何れかを選択する。
又、請求項5の遊技機は、再変動するか否かを選定する確率を、既に生起した大当たり回数又はリーチ回数又は、可変表示ゲーム回数の遊技状態により変更させる。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1(正面図)は遊技機としてのパチンコ機を示し、大当たりが終了後に高確率に変更可能な確率変動形式の遊技機であって、発射装置のハンドル2の操作により供給皿3からの1球毎に供給される遊技球をガイドレール5で案内して遊技領域6に発射する。尚、前記供給皿3の下には貯留皿4が配設してあって、供給皿3が満杯となったときオーバーフローした賞品球を貯留する。
遊技領域6のほぼ中央部には、複数の変動図柄を介して可変表示ゲームを行う液晶式の図柄表示器Lを備えた図柄表示装置10が配置してあり、この図柄表示器Lには第1図柄表示部L1、第3図柄表示部L3、第2図柄表示部L2に区分表示し、例えば、0〜9、A〜Eの15種類の図柄X(X1、X2、X3)を表示すると共に、それらの図柄X(X1〜X3)に対応して、例えば、ジャンケンゲームの「グー」、「チョキ」、「パー」の3種類の付随図柄Y(Y1、Y2、Y3)も併せて表示する(図5参照)。
【0006】
従って、第1図柄表示部L1には図柄X(X1)と付随図柄Y(Y1)が、第2図柄表示部L2には図柄X(X2)と付随図柄Y(Y2)が、第3図柄表示部L3には図柄X(X3)と付随図柄Y(Y3)が表示される。
尚、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2に表示の停止図柄X(X1、X2)が同じ図柄を表示するときをリーチといい、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2と第3図柄表示部L3に停止の図柄X(X1、X2、X3)が同じ図柄(大当たり図柄)で確定表示されたとき大当たりとする。
【0007】
図柄表示装置10の左右側部には、始動ゲート7a、7bが配置してあって、遊技球がそれらの始動ゲート7a、7bを通過すると、大入賞器9に付設の普通図柄表示器13の図柄が変動表示し、所定時間(a秒)経過後に停止し、その確定図柄が予め設定した図柄と一致したとき当たりとなり、前記図柄表示装置10の下部に配置してある開閉式の図柄始動口(普通電動役物)8aを所定時間、開成して、遊技球を受入れ易くする。
尚、前記普通図柄表示器13の図柄が変動中に始動ゲート7a、7bを通過して記憶する遊技球数は、最大4個であり、その記憶数に応じて、普通図柄表示器13の左右側に設置の記憶ランプ(4個のLED)12が点灯する。
【0008】
そして、遊技球が、前記図柄始動口(普通電動役物)8aと、その上部に設けた図柄始動口8bに入賞すると後記で詳述する可変表示ゲームを開始する。
尚、この図柄始動口8a、8bへの入賞球の数は、最大4個の記憶が認められ、その記憶数に対応して、図柄表示装置10の上部に設置の記憶ランプ(4個のLED)LRが点灯する。
又、図柄始動口8aの下部に配置の大入賞器9は、大当たりとなったとき、開閉扉9aを開成する。
又、前記図柄始動口8a、8bの左右には、入賞口11a、11bが配置してあって、遊技球が入賞すると、所定の賞品球の払出を行う。
【0009】
次に、前記構成の遊技機における可変表示ゲームについて、割込処理で実行される制御フローを参照して説明する。
図2(A)は初期化を行い、パチンコ機の電源が投入されると(S1)、判定カウンタHc(0〜329の循環数)、図柄Xの図柄選定手段である循環カウンタM1、M2、M3、付随図柄Yの付随図柄選定手段である循環カウンタN1、N2、N3、再変動数N及び判定メモリQ(I)(I=1〜4)を初期化する。
又、大当たりの確率を低確率に設定する。
【0010】
図2(B)は、判定カウンタHc(0〜329)と、大当たり等における各図柄表示部L1、L2、L3に確定表示する図柄を選定する循環カウンタM1、M2、M3(0〜14)、循環カウンタN1、N2、N3(0〜2)及び再変動数N(0〜9)の発生処理を行う。
先ず、判定カウンタHcにリセット時間(所定時間(2ms))毎に1を加算し(S20)、その加算した判定カウンタHcの値が、330であるか否かを判定する(S21)。判定カウンタHcの値が330であるときには、判定カウンタHcの値を初期化する(S22)。この処理によって、判定カウンタHcの値は0〜329の循環数となる。
【0011】
そして、循環カウンタM1にリセット時間(所定時間(2ms))毎に1を加算し(S25)、循環カウンタM1の値が15であるか否かを判定する(S26)。そして、循環カウンタM1の値が15であるときには、循環カウンタM1を初期化すると共に、循環カウンタM2に1を加算する(S27)。
次に、循環カウンタM2が15であるか否かを判定し(S28)、循環カウンタM2の値が15であるときには、循環カウンタM2を初期化すると共に、循環カウンタM3に1を加算する(S29)。
そして、循環カウンタM3が15であるか否かを判定し(S30)、循環カウンタM3の値が15であるときには、循環カウンタM3を初期化する(S31)処理を行うことによって、循環カウンタM1、M2、M3の値(0〜14)は、図柄X(0〜9、A〜E)の15種類に対応する。
【0012】
又、循環カウンタN1、N2、N3についても、前記循環カウンタM1と同様な処理を行って、0〜2の循環数とし(S31〜S37)、これらの循環カウンタN1、N2、N3の値(0〜2)は、付随図柄Y(「グー」、「チョキ」、「パー」)の3種類に対応する。
そして、再変動数Nは、ステップ37〜39の処理によって、「0〜9」の循環数となり、後記で詳述するが、図4(B)に示すように、Nが1〜3のとき、再変動可能に付随図柄Yを選択する。
【0013】
尚、前記循環カウンタM1、M2、M3、によって選定された図柄は、下記の要領で表示される。
(イ)大当たりのときには、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2及び第3図柄表示部L3には、循環カウンタM1の値に対応する大当たり図柄(全て同じ図柄)を表示する。
(ロ)リーチのときには、大当たりにはならないが、外れリーチ図柄として、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2には循環カウンタM1の値の図柄であって同じ図柄を表示するが、第3図柄表示部L3には循環カウンタM3の値(但し、循環カウンタM1と異なる値)に対応する図柄を表示して、前記第1図柄表示部L1とは異なる図柄を表示する。
(ハ)外れのときには、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2及び第3図柄表示部L3には循環カウンタM1、循環カウンタM2(但し、循環カウンタM1と異なる値)、循環カウンタM3の値に対応する図柄を表示する。
【0014】
又、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2、第3図柄表示部L3に表示の付随図柄Yは、適宜選定した循環カウンタN1、N2、N3の値に対応して表示するが、「大当たり」と「リーチ」のときであって、且つ、再変動数Nが「1〜3」のときには、図4(B)に示す変動付随図柄を選択し、第3図柄表示部L3の図柄が再変動する条件は、第3図柄表示部L3における付随図柄Y3が、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2における付随図柄Y1、Y2に対して、ジャンケンゲームで共に勝っている場合とする。
例えば、再変動数N(=NN)が「1」のときには、図4(B)に示すように、付随図柄Y1、Y3、Y2は、「グー」、「パー」、「グー」であり、付随図柄Y3(パー)は、付随図柄Y1、Y2(グー)に対して勝っているので、第3図柄表示部L3の図柄を再変動する。尚、N(=NN)が「2」、「3」のときも同様であるので、説明を略す。
【0015】
図3は、図柄始動口8a、8bに入賞した入賞球の処理を行うものであり、先ず、遊技球が、図柄始動口8a、8bに入賞したか否かを判断し(S71)、入賞しないときはこの処理を終了する。
次に、判定メモリQ(1)が「0」であるか否かを判定し(S73)、「0」であるときには、入賞球の可変表示ゲームを実施中であるか、或いは、入賞球がない状態であるので、カウンタIの値を1にセットする(S74)。
即ち、ステップ81以下で詳述する判定メモリQを記憶する番地(1〜4)をセットする。
【0016】
反対に、判定メモリQ(1)が「0」でないときには、判定メモリQ(2)の値が「0」であるか否かを判断し(S75)、「0」であるときには、カウンタIを2にセットする(S76)。以下、順次、判定メモリQ(3)、Q(4)について判断すると共に、カウンタIの値をセットする(S77〜S80)。
また、判定メモリQ(4)が「0」でないときには、既に、最大記憶(4個)があるため、この入賞球を無視するので、このルーチンの処理を終了する。
尚、可変表示ゲームに寄与する前記入賞球の判定メモリQ(I)が、「0」でない数に対応して、図柄表示装置10に配設の記憶ランプLRを点灯するので、遊技者は残りの可変表示ゲームの数を知ることができる。
【0017】
そして、前記読み込んだ判定カウンタHc(0〜329)の値が「7」であるか否かを判定する(S81)。そして、「7」であるときには、後記の可変表示ゲームにおいて大当たりを生起するために、判定メモリQ(I)に1を書込む(S82)。
次に、前記判定カウンタHc(0〜329)の値が「80〜90」であるときには、リーチとし、後記の可変表示ゲームにおいてリーチアクションを行うが最終的は外れであり、判定メモリQ(I)に2を書込み(S83、S84)、それ以外の場合には判定メモリQ(I)に3を書込んで外れとする(S85)。
以上の処理によって、判定メモリQ(I)(I=1〜4)は、大当たりの場合には「1」、リーチ(大当たりにはならない)のときには「2」、外れの場合には「3」の何れかが記憶される。
【0018】
次に、図4は、図柄始動口8a、8bに入賞した入賞球に対する可変表示ゲームの処理を行う概念を示す制御フローであり、先ず、可変表示ゲームの記憶(判定メモリQ(1)が0)であるか否かを判定し(S101)、「0」のときには入賞球がないので、この処理を終了するが、記憶があるときには、判定メモリQ(1)を記憶変数QQに記憶すると共に、判定メモリQ(I)の値を判定メモリQ(I−1)にシフトし、「0」でないQ(I)(最大のIの値)を「0」にセットして新たな入賞球に対処する(S102)。
【0019】
そして、図柄変動信号によって、図柄表示器Lには、図1に示すように、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2、第3図柄表示部L3に区分表示されて、それらの図枠内において図柄Xと、その図柄に邪魔にならない程度の濃淡をもって付随図柄Yを一斉に変動開始する(S103)。
そして、停止図柄の選定を行うに当たって、先ず、大当たり(QQ=1)又はリーチ(QQ=2)であるか否かを判断し(S104)、大当たりのときには、前記した第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2及び第3図柄表示部L3には、循環カウンタM1の値に対応する大当たり図柄(全て同じ図柄)を確定表示するためにセットする(S105)。
又、リーチのときには第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2には循環カウンタM1の値の図柄であって同じ図柄を表示するが、第3図柄表示部L3には循環カウンタM3の値(但し、循環カウンタM1と異なる値)に対応する図柄を確定表示するためにセットする(105)。
【0020】
又、同時に、循環数である再変動数Nを記憶再変動数「NN」に記憶し(S105)、この付随図柄抽選手段の記憶再変動数NNが、「1、2、3」(確率:3/10)の何れかであるか否かを判断する(S106)。そして、該当する場合には、付随図柄として、図4(B)に示すように、記憶再変動数「NN」が「1」のときには、付随図柄Y1、Y3、Y2は「グー」、「パー」、「グー」、記憶再変動数「NN」が「2」のときには、付随図柄Y1、Y3、Y2は「パー」、「チョキ」、「パー」、記憶再変動数「NN」が「3」のときには、付随図柄Y1、Y3、Y2は「チョキ」、「グー」、「チョキ」に選定する(S107)。
【0021】
尚、このステップ107において、第3図柄表示部L3の図柄X3は再変動を行うので、前記ステップ105で選定の確定図柄を当初から停止図柄として表示してもよいが、他の図柄を表示するように停止図柄として、例えば、循環カウンタM1に記憶再変動数「NN」を加算した数に対応する図柄を選定するのが望ましい。即ち、停止図柄と確定図柄を異にすることによって、当初、外れ図柄の表示であるが、再変動した後に大当たり図柄を表示することによって、遊技者に対してゲームを盛り上げる意味で好ましい。
【0022】
以上のように、記憶再変動数NN(0〜9)が、「1、2、3」を選定するのは、3/10の確率であり、この確率で、大当たりとリーチのときには、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行う様に構成して、遊技の多様化を図って、再変動の面白さを発揮している。
【0023】
一方、前記記憶再変動数NNが、1、2、3でないとき(確率7/10)には、付随図柄Y1、Y2、Y3は、循環カウンタN1、N2、N3の値に対応したものに設定するが、偶然に、図4(B)に該当する場合には修正して、第3図柄表示部L3の図柄変動を行わない付随図柄の組合せにする(S108)。
又、前記ステップ104において、外れ(QQ=3)のときには、ステップ108と同じ処理を行う。
【0024】
次に、順次、図柄表示部L1、L2、L3の図柄X及び付随図柄Yの停止を行う過程について説明する。尚、この付随図柄Yは、図柄表示部L1、L2、L3と同時に確定表示してもよいし、全ての図柄表示部L1、L2、L3が停止した以後に、表示してもよい。
先ず、この可変表示ゲームにおいて、大当たり(QQ=1)か、又は、リーチ(QQ=2)であるか否かを判断し(S110)、外れ(QQ=3)のときには、前記ステップ109と108で選定の図柄X(X1〜X3)と付随図柄Y(Y1〜Y3)を第1図柄表示部L1(S111)、第2図柄表示部L2(S112)、第3図柄表示部L3(S113)に表示して外れ処理を行う。
【0025】
尚、この外れ処理における図柄表示部L1、L2、L3に表示の付随図柄Y(Y1〜Y3)は再変動可能な組合せでないので、図柄X(X1〜X3)は確定表示して、この可変表示ゲームを終了する。例えば、図5(A)に示すように、図柄X1、X3、X2は「7、3、3」であり、付随図柄Y1、Y3、Y2は「パー、チョキ、チョキ」である。この付随図柄Y3(チョキ)は、付随図柄Y1に勝っているが、付随図柄Y2とは「あいこ」である。
従って、この組合せの付随図柄Y(Y1〜Y3)は、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行わないし、例え、第3図柄表示部L3の図柄X3が再変動しても大当たり図柄にならない。
【0026】
一方、前記ステップ110において、大当たりか(QQ=1)かリーチ(QQ=2)の場合には、リーチアクションを実行するために、先ず、第1図柄表示部L1に図柄X1(及び付随図柄Y1)を表示し(S115)、次に、第2図柄表示部L2にも図柄X1と同じ図柄X2(及び)付随図柄Y2を表示して(S116)、リーチ態様を表示する。
次に、再度、大当たり(QQ=1)であるか否かを判定し(S117)、大当たりでないときには、第3図柄表示部L3の図柄X3を、遊技者に見える程度の可変速度でリーチアクションの表示を行った後に、図柄X3及び付随図柄Y3を停止表示する(S120、S121)。
【0027】
そして、記憶再変動数NNが「1、2、3」の何れかであるか否かを判断し(S122)、何れでもないときには、付随図柄の組合せY(Y1〜Y3)は、第3図柄表示部L3の図柄X3を再変動しないので、この可変表示ゲームを終了する。
一方、記憶再変動数NNが「1、2、3」の何れかである時には、図4(B)の何れかの付随図柄が選択されているので、第3図柄表示部の図柄X3を再変動し(S123)、その後、前記ステップ107に於て、停止図柄(ステップ121で表示)は記憶再変動数「NN」を加算した数に対応する図柄に選定してあるので、記憶再変動数「NN」を減算した数に対応する図柄を確定表示する(S124)。尚、この図柄X3は、前記ステップ105で選定した外れ図柄である。
【0028】
以上のように、リーチにおいては、リーチアクションを行った後に、記憶再変動数「NN」が「1、2、3」のときには、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行うが、それ以外のときには行わない。
例えば、図5(B)に示すように、ステップ121における表示態様は、図柄X1、X3、X2(「7、3、7」)、付随図柄Y1、Y3、Y2(「グー、チョキ、グー」)であるので、この付随図柄Y3(チョキ)は、付随図柄Y1、Y2に負けているので、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行わない。
しかし、図5(C)に示すように、ステップ121における表示態様は、図柄X1、X3、X2(「7、3、7」)、付随図柄Y1、Y3、Y2(「パー、チョキ、パー」)であるので、この付随図柄Y3(チョキ)は、付随図柄Y1、Y2に勝っているので、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行って、遊技者に大当たりとなる期待感を与えるが、この処理は、大当たりにならないリーチ(QQ=2)であるので、外れ図柄を確定表示する。
【0029】
次に、大当たりとなる場合の処理について説明すると、前記ステップ、117に於て、大当たり(QQ=1)の時には、前記リーチと同様に、第3図柄表示部L3の図柄X3を遊技者に見える程度の可変速度でリーチアクションの表示を行った後に(S131)、図柄X3及び付随図柄Y3を停止表示する(S132)。
そして、記憶再変動数NNが、「1、2、3」の何れかであるか否かを判断し(S133)、何れでもないときには、付随図柄の組合せY(Y1〜Y3)は、第3図柄表示部L3の図柄X3を再変動しないので、図柄表示部L1〜L3には、当初から大当たり図柄が表示されて、その後、大当たり処理を行う(S136)。
一方、記憶再変動数NNが「1、2、3」の何れかである時には、図4(B)の何れかの付随図柄が選択されていて、第3図柄表示部の図柄X3を再変動する条件であるので、図柄X3を変動後、前記ステップ107に於て、停止図柄(ステップ132で表示)として選定の記憶再変動数「NN」を加算した数に対応する図柄を元の図柄に選定し直すために、記憶再変動数「NN」を減算した数に対応する図柄を確定表示する(S135)。即ち、この図柄X3は、前記ステップ105で選定した大当たり図柄であり、その後、大当たり処理を行う(S136)。
【0030】
以上によって、この大当たりにおいては、リーチアクションを行った後に、記憶再変動数「NN」が「1、2、3」のときには、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行うが、それ以外のときには行わない。
例えば、図5(C)に示すように、ステップ132における表示態様は、図柄X1、X3、X2(「7、3、7」)、付随図柄Y1、Y3、Y2(「パー、チョキ、パー」)であるので、この付随図柄Y3(チョキ)は、付随図柄Y1、Y2に勝っているので、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行って、図柄表示部L1、L2、L3には大当たり図柄が表示される(S135)。
又、図5(D)に示すように、ステップ132における表示態様は、図柄X1、X3、X2(「7、7、7」)、付随図柄Y1、Y3、Y2(「グー、チョキ、グー」)の大当たり図柄を表示し、付随図柄Y3(チョキ)は、付随図柄Y1、Y2に負けているので、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行なわず、大当たり図柄を確定表示する。
しかし、図5(E)に示すように、ステップ132における表示態様は、図柄X1、X3、X2(「7、7、7」)、付随図柄Y1、Y3、Y2(「パー、チョキ、パー」)の大当たり図柄を表示しているが、付随図柄Y3(チョキ)は、付随図柄Y1、Y2に勝っているので、第3図柄表示部L3の図柄の再変動を行うことによって、遊技者は再度大当たり図柄になるか疑心暗気になるが、この場合は、大当たり(QQ=1)であるので、図柄表示部L1、L2、L3には、再度、大当たり図柄が表示される(S135)。(但し、この場合には、前記ステップ107において、ステップ132で表示する図柄を、記憶再変動数「NN」を加算した数に対応する図柄に変更することを行わない)。
尚、この場合の反対として、ステップ121において大当たり図柄を表示して遊技者に一時の喜びを与え、付随図柄Yの条件により、第3図柄表示部L3の図柄を再変動させて、最終的に、外れ図柄を確定表示させる「リーチ」を採用してもよい(S123、S124)。
【0031】
以上のように、図柄表示部L1、L2、L3には図柄X(X1〜X3)の他に付随図柄Y(Y1〜Y3)を表示し、それらの付随図柄Yの態様によって、図柄表示部L3の図柄を再変動する構成によって、新たな面白味のある可変表示ゲームとなる。
【0032】
尚、前記例に於ける付随図柄Y(Y1、Y2、Y3)は、図柄表示部L1〜L3に表示の図柄X(X1、X2、X3)に対応させて構成してあるが、必ずしも対応させることなく、即ち、付随図柄Yの表示個数も任意であるし、また、この付随図柄Yは、前記の様な図柄と異なって物語風に表示してもよく、この付随図柄Yによって、図柄表示部の図柄Xを再変動可能か否か判定可能に構成すればよい。
又、付随図柄Y(Y1、Y2、Y3)は、図柄表示部L1〜L3に表示の図柄X(X1、X2、X3)と同じ箇所に表示する必要はなく、他の箇所であってもよい。
【0033】
又、前記の例は、リーチ及び大当たりに限定し、且つ、第3図柄表示部L3のみが再変動する構成であるが、外れの場合やリーチの場合においても再変動可能に構成できる。又、変動可能な図柄表示部は、第1図柄表示部L1でも第2図柄表示部L2であってもよいし、更には、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2の双方であっても、時には全ての図柄図柄表示部において変動可能に構成することができ、遊技内容に対応して種々の組合せをもって、再変動可能な図柄表示部を選択して構成できることはいうまでもない。
また、付随図柄には図柄の他に、音声、光等を介して、何れかの図柄表示部の再変動(或いは大当たりの再選定等)を可能に構成することによって、新たな面白味のある遊技機となる。
【0034】
又、抽選手段によって、図柄表示部の図柄の再変動するか否かが選定され、その確率は、予め設定された確率(前記例では3/10の確率)に基づいているが、この抽選を行う前の遊技状態(例えば、大当たり回数、リーチ回数、可変表示ゲーム回数等)を考慮して、適宜、確率を変更して構成してもよい。例えば、大当たり回数、リーチ回数、可変表示ゲーム回数が多くなるに従って、高確率で再変動可能に構成して、種々の遊技状態に対応して、再変動する可能性の面白さを発揮させるように構成してもよい。尚、この場合、大当たり回数等は、制御フローにカウンタを設け、そのカウンタによって確率を変更するように構成すればよく、具体的なフロー図は略す。
【0035】
次に、前記における付随図柄Yは、ジャンケンゲームの「グー、チョキ、パー」を例示したが、その他、図6に示すような、複数種の付随図柄から選択可能に構成して、遊技の面白さを発揮する。
その複数種の付随図柄として、(1)グー、チョキ、パーの他に、(2)雨、風、太陽、(3)風、火、山、(4)プラスと中性とマイナス等の他に、火とマッチと水、数字の大小、水と油と火等の組合せとして、予め設定のルールに従って再変動させるか否かを選択可能に構成することであってもよい。
また、これらの付随図柄は、大当たり回数、リーチ回数、可変表示ゲーム回数等によって選択可能であり、付随図柄の変更による面白さを発揮させることができると共に、選択された付随図柄から大当たり回数等の推測ができる。
尚、この場合、大当たり回数等は、制御フローにカウンタを設け、そのカウンタによって前記何れかの付随図柄を選定するように構成すればよく、具体的なフロー図は略す。
【0036】
又、遊技機の正面の貯留皿4の左上には、操作手段(押し釦)Sが設けてあり、この押し釦Sを押す毎に、前記図6に示す、付随図柄態様が順に(1)グー、チョキ、パー、(2)雨、風、太陽、(3)…に図柄表示器Lに表示される。そして、そのまま、例えば、5秒間、放置することによって、図柄表示器Lに表示の付随図柄が選択される。そのため、遊技者は、操作手段によって、好みの付随図柄で遊技を行うことができる。尚、この制御フローの具体的な図は略す。
【0037】
又、再変動を行うに当たって、図柄表示部に表示するテーマ物語を選択可能に構成することもできる。
例えば、付随図柄が「雨、風、太陽」であるときには、再変動するときに選択された図柄が、例えば、風であるときには、風をテーマとする図柄Xを吹き飛ばしたり選択する様を物語風に表示の「Aテーマ物語」、太陽のときには、太陽をテーマとする図柄Xを廃棄したり選択する様を物語風に表示の「Bテーマ物語」、雨であるときには、雨をテーマとする図柄Xを廃棄したり選択する様を物語風に表示の「Cテーマ物語」を選択して表示したり、或いは、複数の「A〜Cテーマ物語」を予め準備し、その何れかを抽選等によって選択して表示することによって、単に、同じ図柄を変動表示するのに比べて、興味の向上を図ることができる。
即ち、複数のテーマ物語を予め備えていて、付随図柄に依存してもよいし、依存しないで選択してもよく、選択されたテーマ物語の態様で再変動を行うことは、遊技者に異なった興趣を与えることができる。
尚、前記における実施の形態に示す形式のパチンコ機の他、他の形式のパチンコ機及び他の形式の遊技機に対しても適用できることはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】
本願の遊技機は、可変表示ゲームにおいて、図柄表示部に図柄と共に付随図柄が表示され、その付随図柄の組合せによって、図柄表示部の図柄を再変動可能に構成してあるので、外れ図柄等が一時的に表示されても、図柄表示部の図柄が再変動することによって大当たりとなる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機(パチンコ機)の正面図である。
【図2】(A)(B)は、各種変数の初期化と判定カウンタHc等の作成を示す図である。
【図3】入賞球の処理の概念を示す制御フローを示す図である。
【図4】(A)は可変表示ゲームの制御フローの概念を示す図、(B)は再変動する付随図柄の組合せを示す図である。
【図5】(A)(B)(C)(D)(E)は、図柄表示器に示す図柄Xと付随図柄Yの表示態様を示す図である。
【図6】付随図柄態様を示す図である。
【符号の説明】
7a、7b 始動ゲート
9 大入賞器
8a 図柄始動口(普通電動役物)
8b 図柄始動口
10 図柄表示装置
13 普通図柄表示器
L 図柄表示器
L1〜L3 図柄表示部
X(X1、X2、X3) 図柄
Y(Y1、Y2、Y3) 付随図柄
Claims (5)
- 複数の図柄表示部を表示可能な図柄表示器を備え、図柄変動信号により、前記図柄表示部の図柄が変動後に確定図柄を表示する可変表示ゲームが行われる遊技機であって、
前記図柄変動信号により、前記図柄表示部に表示の図柄と共に付随図柄を変動表示させた後に、前記図柄表示部に停止図柄と付随図柄を停止表示し、
前記停止表示の付随図柄の組合せによって、前記図柄表示部の図柄を再変動し、
この再変動する図柄は、前記図柄表示部に停止の前記停止図柄と異なる確定図柄を停止表示することを特徴とする遊技機。 - 各図柄表示部に表示する付随図柄の種類を抽選によって選定することを特徴とする請求項1の遊技機。
- 図柄表示部を第1図柄表示部と第2図柄表示部と第3図柄表示部で構成し、再変動する図柄表示部は最後の停止表示する第3図柄表示部であることを特徴とする請求項1又は請求項2の遊技機。
- 操作手段を介して、複数種の付随図柄の何れかを選択することを特徴とする請求項1又は請求項2の遊技機。
- 再変動するか否かを選定する確率を、既に生起した大当たり回数又はリーチ回数又は可変表示ゲーム回数の遊技状態により変更させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項の遊技機。
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