JP4441955B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変表示ゲームを行う遊技機における大当たりが終了後の条件に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機としてのパチンコ機には、複数の図柄を変動表示可能な複数の図柄表示部L1、L2、L3を有する特別図柄表示器が配設してあり、遊技球が普通電動役物(図柄始動口)に入賞することによって、可変表示ゲームを行い、前記各図柄表示部L1、L2、L3の図柄が変動を開始し、所定時間後に、順次図柄が停止し、図柄表示部L1、L2が同じ図柄(リーチ図柄)に表示されるとリーチ状態になり、その後、図柄表示部L3が表示されて、全て同じ図柄であるとき、遊技者にとって有利な大当たりが生起する。
【0003】
そこで、大当たりが生起したときには、予め設定の複数種のラウンド数から選定されて、そのラウンド数に対応して、大入賞口の開成が許容されて多量の賞品球の払出が可能となる。
尚、前記ラウンドを継続するためには、前記大入賞口が開成中に、大入賞口内に設置の特定入賞領域に入賞することが必要である。
又、大当たり図柄は、特定図柄と非特定図柄に区分され、大当たり図柄が特定図柄であるときには、次回の大当たりとなる確率が高確率の有利状態に設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記の形式の遊技機は、永年、使用されているので、遊技者にとって、興味がなくなりつつあり、新たな遊技形式が望まれている。
そこで、本発明は、遊技者に興味を与えることができる遊技機を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の遊技機は、可変表示ゲームにおいて、大当たりが生起したとき大入賞口の扉を開成する回数(ラウンド数)が予め複数種類設定してあり、大当たりの確率は通常状態と有利状態に変更可能である。
そして、複数種類のラウンド数の中から選択されたラウンド数が、予め設定されているラウンド数と同じであるときには、大当たりが終了後に有利状態に変更するので、従来にない変更条件であると共に、前記選択されたラウンド数を遊技者に報知しない。
例えば、14ラウンドと15ラウンドの2種類があり、15ラウンドを選定したときには、大当たり終了後に、有利状態になり、その選択されたラウンド数を遊技者に報知しないことの面白味を提供することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1(正面図)は遊技機としてのパチンコ機10を示す。
このパチンコ機は、球貸機20と対をなし、この球貸機20にはカードリーダ(図示略)が内蔵してある。又、この球貸機20の正面パネル21には、この球貸機の作動が有効であるときの表示ランプやカード挿入口22が設けてある。一方、パチンコ機の前面パネル11に取り付けてある上皿12には、前記球貸機20の操作釦等が配設してあり、具体的には、前記カード挿入口22に挿入されたカードの残高(度数)等を表示する表示器13a、遊技者の操作により球貸機20を介してパチンコ機に貸球を供給する変換釦13b、カード返却用の返却釦13cが設けてある。
【0007】
尚、上皿12の下には下皿17が配設してあって、上皿12が満杯となったときオーバーフローした賞品球を貯留する。又、発射装置のハンドル18の操作により前記上皿12からの1球毎に供給される遊技球をガイドレール31で案内して遊技領域19に発射する。
図柄表示器Lの左右側部には、普通図柄始動ゲート23a、23bが備えてあり、遊技球が通過すると後述の大入賞口58に付設の普通図柄表示器56の図柄が変動を開始し、所定時間経過後に停止し、その確定図柄が予め設定した図柄と一致したとき当たりとなり、普通電動役物57を所定時間、開成する。
【0008】
又、遊技領域19のほぼ中央部には、複数の変動図柄を介して可変表示ゲームを行う液晶表示の図柄表示器Lが配置してあり、この図柄表示器Lは第1図柄表示部L1、第3図柄表示部L3、第2図柄表示部L2に区分表示可能とし、図柄「0〜9」の10種類の表示が可能である。
遊技球が前記普通電動役物(図柄始動口)57に入賞すると、図柄変動信号を発して、後記で詳述する可変表示ゲームが開始され、大当たり、外れ等に対応して、図柄表示器L1、L2、L3には確定図柄を停止表示する。
尚、大当たりとなる確率は、電源投入時には低確率状態(1/330)(通常状態)にセットしてあり、後記で詳述する条件によって、大当たりが終了後に高確率状態(10/330)(有利状態)に設定される。
又、大当たりのときには、第1図柄表示部L1、第3図柄表示部L3、第2図柄表示部L2には、図柄「0、0、0」〜「9、9、9」の10通りの同じ図柄(大当たり図柄)を確定表示する。
【0009】
そして、大当たりが生起した後には、大入賞口58の扉58aが開成する回数(ラウンド数)が選定される。そして、1ラウンド毎に、大入賞口58の扉58aが所定時間、開成して、多量の賞品球の払出を可能にするが、大入賞口58の中に特定入賞領域(図示略)が設けてあって、その特定入賞領域に入賞すると、次のラウンドの継続を可能にしている。
尚、前記ラウンド数は複数種類が予め設定してあり、本例では、α1<α2<α3(例えば、α1(=10)、α2(=14)、α3(=15))の3種類であり、抽選によって何れかを選定する。
又、遊技領域19には、その他、普通入賞口55a、55b等が配設してあって、入賞すると特定の賞品球の払出が行われる。
【0010】
次に、前記構成の遊技機における図柄表示について、割込処理で実行される制御フローを参照して説明する。
図2(A)は初期化を行い、パチンコ機の電源が投入されると(S1)、判定カウンタHc(0〜329の循環数)、確定図柄決定手段である循環カウンタM1、M2、M3、判定メモリQ(I)(I=1〜4)を初期化すると共に、大当たりの確率を低確率状態(通常状態)にセットする。
【0011】
図2(B)は、判定カウンタHc(0〜329)と、大当たり等における各図柄表示部L1、L2、L3に停止表示する図柄を選定する循環カウンタM1、M2、M3の処理を行う。
先ず、判定カウンタHcにリセット時間(所定時間(2ms))毎に1を加算し(S20)、その加算した判定カウンタHcの値が、330であるか否かを判定する(S21)。判定カウンタHcの値が330であるときには、判定カウンタHcの値を初期化する(S22)。この処理によって、判定カウンタHcの値は0〜329の循環数となる。
【0012】
循環カウンタM1にリセット時間(所定時間(2ms))毎に1を加算し(S25)、循環カウンタM1の値が10であるか否かを判定する(S26)。そして、循環カウンタM1の値が10であるときには、循環カウンタM1を初期化すると共に、循環カウンタM2に1を加算する(S27)。
次に、循環カウンタM2が10であるか否かを判定し(S28)、循環カウンタM2の値が10であるときには、循環カウンタM2を初期化すると共に、循環カウンタM3に1を加算する(S29)。
そして、循環カウンタM3が10であるか否かを判定し(S30)、循環カウンタM3の値が10であるときには、循環カウンタM3を初期化する(S31)。
以上によって、循環カウンタM1、M2、M3は0〜9の循環数となり、その数字は、図柄「0〜9」に対応する。
【0013】
図3は、通常状態(低確率状態)における普通電動役物57に入賞した入賞球の処理を行うものであり、先ず、遊技球が、普通電動役物57に入賞したか否かを判断し(S71)、入賞しないときはこの処理を終了する。
次に、判定メモリQ(1)が「0」であるか否かを判定し(S73)、「0」であるときには、入賞球の可変表示ゲームを実施中であるか、或いは、入賞球がない状態であるので、カウンタIの値を1にセットする(S74)。
即ち、ステップ81以下で詳述する判定メモリQを記憶する番地(1〜4)をセットする。
【0014】
反対に、判定メモリQ(1)が「0」でないときには、判定メモリQ(2)の値が「0」であるか否かを判断し(S75)、「0」であるときには、カウンタIを2にセットする(S76)。以下、順次、判定メモリQ(3)、Q(4)について判断すると共に、カウンタIの値をセットする(S77〜S80)。
また、判定メモリQ(4)が「0」でないときには、既に、最大記憶(4個)があるため、この入賞球を無視するので、このルーチンの処理を終了する。
尚、可変表示ゲームに寄与する前記入賞球の判定メモリQ(I)が、「0」でない数に対応して、遊技領域19に配設の記憶ランプLRを点灯するので、遊技者は残りの可変表示ゲームの数を知ることができる。
【0015】
そして、前記読み込んだ判定カウンタHc(0〜329)の値が「7」であるか否かを判定する(S81)。そして、「7」であるときには、後記の可変表示ゲームにおいて大当たりを生起するために、判定メモリQ(I)に1を書込む(S82)。尚、有利状態(高確率状態)においては、ステップ81において、Hcが9以下の条件として、大当たりの確率を10/330に変更する。
次に、前記判定カウンタHc(0〜329)の値が「80〜90」であるときには、後記の可変表示ゲームにおいて外れリーチ図柄を表示するために、判定メモリQ(I)に2を書込み(S83、S84)、それ以外の場合には判定メモリQ(I)に3を書込んで外れ処理を行う(S85)。
以上の処理によって、判定メモリQ(I)(I=1〜4)は、大当たりの場合には「1」、リーチ(大当たりにはならない)のときには「2」、外れの場合には「3」の何れかが記憶される。
【0016】
次に、図4と図5は、普通電動役物57に入賞した入賞球に対する可変表示ゲームの処理を行う概念を示す制御フローであり、先ず、可変表示ゲームの記憶(判定メモリQ(1)が0)であるか否かを判定し(S101)、「0」のときには入賞球がないのでこの処理を終了するが、記憶があるときには、判定メモリQ(1)を記憶変数QQに記憶すると共に、判定メモリQ(I)の値を判定メモリQ(I−1)にシフトし、「0」でないQ(I)(最大のIの値)を「0」にセットして新たな入賞球に対処する(S102)。
【0017】
そして、停止図柄を前記循環カウンタM1、M2、M3によって、下記の要領で選定する(S103)。
(イ)大当たりのときには、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2及び第3図柄表示部L3には、循環カウンタM1の値に対応する大当たり図柄(全て同じ図柄)を表示する。
(ロ)リーチのときには、大当たりにはならないが、外れリーチ図柄として、第1図柄表示部L1と第2図柄表示部L2には循環カウンタM1の値の図柄であって同じ図柄を表示するが、第3図柄表示部L3には循環カウンタM3の値(但し、循環カウンタM1と異なる値)に対応する図柄を表示して、前記第1図柄表示部L1とは異なる図柄を表示する。
(ハ)外れのときには、第1図柄表示部L1、第2図柄表示部L2及び第3図柄表示部L3には循環カウンタM1、循環カウンタM2(但し、循環カウンタM1と異なる値)、循環カウンタM3の値に対応する図柄を表示する。
【0018】
次に、図柄変動信号によって図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動を一斉に開始して可変表示ゲームを行い(S104)、大当たり(QQ=1)又はリーチ(QQ=2)であるか否かを判断する(S105)。そして、外れ(QQ=3)のときには、前記ステップ103で選定の図柄を、第1図柄表示部L1(S106)、第2図柄表示部L2(S107)、第3図柄表示部L3(S108)に停止表示して、外れ処理を行う。
【0019】
一方、前記ステップ105において、大当たり(QQ=1)かリーチ(QQ=2)の場合には、リーチアクションを奏するために、先ず、第1図柄表示部L1に表示し(S110)、次に、第2図柄表示部L2にも同じ図柄を表示して(S111)、リーチ態様を表示する。
次に、再度、大当たり(QQ=1)であるか否かを判定し(S112)、大当たりでないときには、第3図柄表示部L3の図柄は、後記で記載のリーチアクションの表示を行う(S113)。
そして、大当たりを生起させないので、第3図柄表示部L3には、循環カウンタM3の値(但し、循環カウンタM1と異なる値)に対応する図柄を停止表示して(S114)、この処理を終了する。
【0020】
前記ステップ112において、大当たり(QQ=1)であるときには、図5に示すように、第3図柄表示部L3の図柄に対して、リーチアクションの表示を行う(S115)。
このリーチアクションには、第3図柄表示部L3の図柄変動を遊技者が認識可能な程度にゆっくり変動したり、図柄の背景、ランプやLED、或いは音声を通常時と異にして、遊技者に大当たりの期待感を抱かせることが行われている。
そして、このリーチアクションが終了と共に、第3図柄表示部L3を確定表示し(各図柄表示部L1、L2、L3には同じ図柄(大当たり図柄))、大当たりを生起させる(S116)。
【0021】
そして、大当たり処理を行うために、先ず、3種類のラウンド数が設定してある中から抽選によって選定する。この抽選は、循環カウンタM1(0〜9)を用いて行い、循環カウンタM1が「0」であるときには(S117)、ラウンド数Rをα1(=10ラウンド)に設定すると共に、βを「α1−1」にセットする(S118)。尚、このβは、後記で詳述するが、β回のラウンド数が終了後に、演出図柄を表示する回数である。尚、本実施の形態では、このα1の選定確率は1/10で、このα1を選定したときには、大当たりの終了後に有利状態に変更する。
【0022】
又、ステップ119において、循環カウンタM1が5以下であるときには、ラウンド数Rをα2(=14ラウンド)に設定すると共に、βを「α2」にセットする(S120)。そして、循環カウンタM1が、それ以外のときにはα3(=15ラウンド)に選定すると共に、βを「α2」にセットする(S121)。
即ち、ラウンド数Rは、確率5/10で「α2」を、確率4/10で「α3」を選定し、これらの何れかを選定すると、同じラウンド数α2(β回)が終了後に、後述する演出図柄を表示し、ラウンド数Rが「α3」を選定したときには、大当たりの終了後に有利状態に変更する。
以上において、ラウンド数Rが、「α1」と「α3」を選定したときには、大当たりが終了後に有利状態になり(確率5/10)、「α2」を選定したときには通常状態を維持する。
尚、前記選定されたラウンド数は、遊技者に表示器や音声等を介して報知しないので、この段階において、遊技者は有利状態になるか否か判らない。
【0023】
次に、ラウンド変数jの初期化を行った後に(S123)、ラウンド変数jに1を加算処理して(S124)、大入賞口58の扉58aを開成する。尚、この扉58aの開成によって多量の賞品球の獲得が可能であり、所定時間後又は所定の入賞数によって、閉成する。
そして、前記扉58aの開成中に、大入賞口58に設けてある特定入賞領域に入賞したか否かを判断し(S126)、入賞しなかったときには、大当たり処理を終了し、有利状態を選択したか否かを判断する(S127)。尚、この判断は、前記ステップ117〜121において、ラウンド数Rがα1とα3を選定したときである。そして、有利状態を選定したときには、その旨を表示器Lに表示し(S128)、ステップ138に進んで有利状態に設定する。一方、有利状態でないときには、通常状態を維持してこの処理を終了する。従って、選択したラウンド数を獲得できない(獲得賞品球数が少ない)ときであっても、遊技者は知ることができると共に、有利状態を獲得する。
【0024】
一方、特定入賞領域に入賞したときには、ラウンド変数jがβに等しいか否かを判断し(S130)、等しくないときには、ステップ124に戻って、大入賞口58の開成を行う(S125)。尚、この大入賞口58の扉58aは、前記閉成してから、約3秒後に開成する。
即ち、前記ステップ118、120、121において、ラウンド数Rをα1(=10)に選択したときには、β(=α1−1=9)の9ラウンド、ラウンド数Rをα2、α3を選択したときには、β(=α2=14)の14ラウンドを実行する。
【0025】
そして、実施したラウンド回数(ラウンド変数j)がβになったときには、図柄表示器Lに表示する演出図柄の抽選を行う。この抽選は、循環カウンタM1(0〜9)を用いて行い、循環カウンタM1が3以下であるときには、演出図柄(A)を選択して、図柄表示器Lに表示する(S131、S132)。循環カウンタM1が6以下であるときには、演出図柄(B)を選択し(S133、S134)、それ以外のときには演出図柄(C)を選択して、図柄表示器Lに表示する(S135)。
尚、前記演出図柄(A)(B)(C)は、演出時間(例えば、(A)は15秒、(B)は12秒、(C)は10秒)と演出図柄で構成して、遊技者に面白味を与える。そして、前記のような抽選方式では、有利状態になるか否かを無視した抽選方式であるので、遊技者はこの段階においても、有利状態に変更するか否か判らない。
【0026】
しかし、有利状態に移行する場合には、例えば、演出図柄(A)を選定するように構成して、遊技者に推測可能に構成してもよい。
尚、前記演出図柄が図柄表示器Lに表示中において、この演出図柄表示が終了する迄の待ち時間を、図柄表示器Lの頂部に設置のカウント表示器Laにカウントダウン形式(又はカウントアップ形式)で表示して遊技者に知らせることによって、更に、興味をもって、遊技者は演出図柄を見る。
【0027】
そして、前記カウント表示器Laに「0」が表示されると共に、演出図柄表示が終了し、「ラウンド変数j+1」が「ラウンド数R」に等しいか否かを判断する(S136)。この処理は、大当たりで選定されたラウンド数Rが、「α1=10」であるときには、ラウンド変数j+1は「10」であるため、等しいと判断する。又、大当たりで選定されたラウンド数Rが、「α2=14」であるときには、ラウンド変数j(β)+1は「15」であるため等しくないと判断するが、ラウンド数Rが「α3=15」であるときには、ラウンド変数j(β)+1は「15」であるため等しいと判断する。
【0028】
前記ステップ136で等しくないと判断されたときには、この処理を終了する。即ち、通常状態を維持する。
一方、等しいと判断したときには、前記ステップ125と同じ条件で、残りのラウンド処理である大入賞口58の扉58aを開成して、多量の賞品球の払出を可能にする(S137)。
そして、このラウンドが終了すると、大当たりの確率を有利状態(高確率状態)に設定する(S138)。
【0029】
以上のように、前記ステップ118でラウンド数Rがα1に設定されたときと、ステップ121でラウンド数Rがα3に設定されたときには、次回の大当たりの確率が高確率(有利状態)に設定されるが、前記図柄表示器Lの図柄演出中において(S132、S134、S135)、遊技者は高確率になるか否か、期待しながら見ることになるし、その演出図柄表示が終了した後に、大入賞口58の扉58aが開成することによって、高確率状態(有利状態)に設定されることを知る。
尚、ラウンド数Rの種類、βの選定等は遊技機の形式によって適宜選定して構成するすることはいうまでもないし、有利状態(高確率状態)は、大当たりが高確率になる他、普通図柄表示器56の当たりの確率が高確率になる他、通常状態(低確率状態)に比して、遊技者に有利な状態になることをいう。
【0030】
以上のように、ラウンド数Rをα1に選定したときには、そのα1より少ないラウンド回数(β=α1−1)が終了後に、演出図柄を表示する構成の他、ラウンド数Rをα2、α3の何れかを選択したとき、その数の少ない方のラウンド数α2が終了した後に演出図柄を表示して、大入賞口58の扉58aが開成することによって、高確率状態(有利状態)になるか否かを知らせることによって、遊技者に新たな興味を持たせる遊技形態となる。
即ち、選定されたラウンド数より少ないラウンド数が終了後、次のラウンドが開始可能になるまでの間に演出図柄を表示し、その演出図柄が表示中には、大入賞口58の扉58aは開成しないことによって、遊技者に、演出図柄が終了後に楽しみを与える。
尚、有利状態になるか否かを、演出図柄が終了後に、大入賞口58の扉58aでもって行っているが、他の表示器等の報知手段を介して行ってもよい。
【0031】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、選定されたラウンド数が等しい時に演出図柄表示を実施し、その後、高確率状態(有利状態)になる遊技形式のものである。
例えば、ラウンド数Rがα1とα2を選定したときには、そのラウンド数が終了したときに演出図柄を表示した後に、高確率状態(有利状態)になるが、ラウンド数Rがα3(>α2)に選定されたときには、前記演出図柄を表示した後に、残りのラウンドを処理して終了し、高確率状態(有利状態)にならない。
【0032】
この様な条件での構成は、前記第1の実施の形態とほぼ同じ制御フロー(図4、図5)で構成でき、図4、図5と異なるステップについて、図6、図7を参照して説明する。
(1)図5のステップ118に対応するステップ142おいて、βを「α1」にセットする(S142)。このβは、β回のラウンド数が終了後に、演出図柄を表示する回数である。
(2)図5のステップ136に対応するステップ140おいて、「ラウンド変数j」が「ラウンド数R」に等しいか否かを判断し(S140)、等しい場合には、有利状態に設定する(S138)。
即ち、既に実施したラウンド回数(j)が、前記ステップ142、120、121で選定の「ラウンド数R」に等しくなったときには、有利状態に設定して、この処理を終了する。
【0033】
一方、既に行ったラウンド回数(j)が、前記ステップ142、120、121で選定の「ラウンド数R」に等しくないときには、残りのラウンド処理を行うために、大入賞口58の扉58aを開成し、高確率状態(有利状態)に設定することなく終了する(S141)。
以上のように、本実施の形態は、演出図柄が終了後、残りのラウンドを実行しない場合には有利状態になり、大入賞口58の扉58aが開成すると高確率状態(有利状態)に設定することなく終了する。
【0034】
尚、前記の構成の他、前記ステップ142、120、121で選定の「ラウンド数R」を表示器等に表示し、「予め設定のラウンド数」が終了した後に、演出図柄を表示したときには、残りのラウンド処理が終了したとき、有利状態に設定するように構成してもよい。
例えば、ラウンド数Rが「14」を選択したとき、「10回」のラウンドが終了した後に、突然、演出図柄が表示されたときには、遊技者は何かあると推定するので、有利状態に設定されるか否かの予測を可能に構成する。
又、ラウンドを実施中に、複数回の演出図柄を表示したときには、有利状態に設定する等、の構成であってもよい。
以上のように、選定されたラウンド数と、演出図柄の表示時期の組合せは遊技機の形式で種々の形態で構成でき、演出図柄と残りのラウンドの処理を介して、有利状態に設定されるか否かの予測を可能にする。
【0035】
尚、本発明は、前記実施の形態に示す形式のパチンコ機の他、他の形式のパチンコ機及び他の形式の遊技機に対しても適用できることはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】
本願の遊技機は、可変表示ゲームにおいて、複数種類のラウンド数の中から、予め設定のラウンド数が選択されたときには、大当たりが終了後に有利状態になるので、従来にない、有利状態への変更条件であり、遊技者に何れのラウンド数が選択されたか、直接、報知しない、面白味を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機(パチンコ機)の正面図である。
【図2】(A)(B)は、初期化と判定カウンタHc等の作成を示す図である。
【図3】入賞球の処理概念を示す制御フローを示す図である。
【図4】第1の実施の形態の可変表示ゲームの概念を示す制御フローである。
【図5】第1の実施の形態の可変表示ゲームの概念を示す制御フローである。
【図6】第2の実施の形態の可変表示ゲームの概念を示す制御フローである。
【図7】第2の実施の形態の可変表示ゲームの概念を示す制御フローである。
【符号の説明】
23a、23b 普通図柄始動ゲート
57 普通電動役物(図柄始動口)
58 大入賞口
L 図柄表示器
La カウント表示器
L1〜L3 図柄表示部
Claims (1)
- 図柄表示器を介する図柄表示部に図柄を表示して可変表示ゲームを行い、大当たりの確率は通常状態と有利状態に変更可能である遊技機であって、
大当たりが生起した後に大入賞口の扉を開成する回数(ラウンド数)が予め複数種類設定してあり、
前記複数種類のラウンド数の中から選択されたラウンド数が、予め設定されているラウンド数と同じであるときには、大当たりが終了後に有利状態になり、
前記選択されたラウンド数を遊技者に報知しないことを特徴とする遊技機。
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